JP2015169847A - 位相感応型光増幅器及び励起光位相同期回路 - Google Patents

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Atsushi Takada
篤 高田
岡村 康弘
Yasuhiro Okamura
康弘 岡村
古賀 正文
Masabumi Koga
正文 古賀
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Abstract

【課題】位相感応型光増幅器において、励起光の光周波数と光信号の光周波数とを異なる光周波数でも利用可能とする。
【解決手段】入力信号光を増幅するための位相感応型光増幅器であって、励起光源部14と、光合分波部41と、光パラメトリック増幅部13と、励起光位相同期部42とを備え、励起光位相同期部42が、光位相同期ループ型であって、光パラメトリック増幅部13の光パラメトリック材質が二次の光非線形媒質であって、該二次の光非線形媒質を用いた縮退光パラメトリック増幅を行うものであり、励起光の光周波数fpが、増幅対象の入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相感応型光増幅器及び励起光位相同期回路に関する。
今日のネットワークトラフィックの増大により、より大容量のデータ伝送が切望されており、特に光ファイバを用いた通信の増強が求められている。光ファイバを用いた通信システムの概要を、図24に示す。この通信システムでは、通信事業所間の通信を行う基幹系の大容量通信リンク(通信容量数10Gbit/s程度以上)を実現するため、波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)伝送系を採用している。
このような伝送システムにおいて遠距離の地点での通信を実現するためには、光ファイバ83の総延長距離を長くする必要があり、信号の減衰が避けられない。そこで、一定距離毎(例えば40km、80kmといった間隔で)に増幅中継器84や再生中継器87を設けることが必要となる。このような増幅中継器84には従来、位相非感応のレーザ増幅器が利用されてきた。ここで再生中継器87は高価であるため、再生中継器間の距離である再生中継間隔DTを長くすることが求められている。
再生中継間隔の主な制限要因としては、符号間干渉(ISI)と信号対雑音比(SNR)劣化が挙げられる。符号間干渉とは、図25に示すように、信号パルスが伝送路光ファイバの伝搬により波形が広がり、隣り合うパルスが重なってしまう現象である。また信号対雑音比とは、図26に示すように、光増幅中継器が発生する光雑音によって、パルスの波高値が変移する現象である。このような問題があるため、従来は再生中継間隔(光伝送距離)を長くすることが困難であった。現状のシステムでは再生中継間隔は、陸上において数百km程度に留まっている。
このような再生中継間隔を延伸するために、増幅中継器として従来適用されている位相非感応のレーザ増幅を原理とするものに代えて、位相感応型光増幅器(PSA)を適用することが考えられる。PSAの一例を、図27に示す。この図に示すPSAは、励起光源部2714と、光結合回路2741と、光パラメトリック増幅回路2713とを備える。
ここで、PSAには、入力される光信号と励起光との位相を同期させるための、励起光位相同期機能が求められる。このような励起光位相同期機能を実現するための励起光位相同期回路としては、(1)光注入同期(IL)方式と、(2)光位相同期ループ(OPLL)方式が提案されている。
(1)IL方式の励起光位相同期回路のブロック図を図28に示す。この図に示すIL方式の励起光位相同期回路では、半導体レーザ光源部2814と、光サーキュレータ2847と、光搬送波回復光回路2848と、遅延制御回路2849と、光パラメトリック増幅回路2813と、制御回路2850を備えている。このIL方式では、位相同期帯域幅等の調整が必要な量がレーザの材料/構造で決まるため、適応制御が困難という問題があった。また励起光と信号光搬送波は、光パラメトリック媒質の中において同期する必要がある。しかしながらIL法では、励起レーザ光源の出力ミラーにおいて同期すること、定常位相誤差があること等から、遅延制御も必要となるという問題もあった。
(2)一方、OPLL方式の励起光位相同期回路のブロック図を図29に示す。この図に示すOPLL方式の励起光位相同期回路は、励起光源部(O−VCO)2914と、光合分波回路2941と、光パラメトリック増幅回路2913と、フォトダイオード2951と、電気回路2950とを備えている。このOPLL方式では、ILでは困難な適用制御を電気回路の調整で容易に行えるという利点が得られる。またOPLL方式では、光ハイブリッドで位相同期するため、光ハイブリッドからOPAまでが同一の光路であれば、遅延制御も不要になるという利点が得られる。
しかしながら、OPLL方式では励起光の周波数と光信号の周波数を一致させる必要があった。このため、OPLL回路は励起光と信号光の周波数が同じである、いわゆる完全縮退型の光パラメトリック増幅回路に対してのみ適用可能であった。この形式の光パラメトリック増幅回路では、出力される出力光に対して、励起光の成分をカットする必要があるところ、励起光の周波数と光信号の周波数とが同じであることから、単純な周波数フィルタを利用できないという問題等があった。
さらに光パラメトリック増幅回路で用いる光パラメトリック材料として、従来、OPLL方式では高非線形光ファイバ(HNLF)等のファイバが用いられる増幅器にのみ適用が限定されることになり、このような光パラメトリック材料は長大で不安定さを増す要因となっていた。
特許3545977号公報 特許5210035号公報
A. Mizutori et al, OECC/PS 2013 WR4-4, 2013. Y. Sakai, et al., OECC/PS, TuPR-7, 2013. Kakande, et al, "First Demonstration of All-Optical QPSK Signal Regeneration in a Novel Multi-Format Phase Sensitive Amplifier," ECOC2010 paper PDP 3.3. M. Asobe , et al, "In-line phase-sensitive amplifier for QPSK signal using multiple QPM LiNbO3 waveguide," OECC/PS 2013 paper PD2-1.
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、位相感応型光増幅器において、励起光の周波数と光信号の周波数とを異なる周波数でも利用可能とした位相感応型光増幅器及び励起光位相同期回路を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記目的を達成するため、本発明の第1の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、入力信号光を増幅するための位相感応型光増幅器であって、励起光源部と、光合分波部と、光パラメトリック増幅部と、励起光位相同期部とを備え、前記励起光位相同期部が、光位相同期ループ型であって、前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、縮退光パラメトリック増幅を行う二次の光非線形媒質とし、前記励起光源部からの励起光の光周波数fpを、増幅対象の前記入力信号光の搬送波光の周波数fsと異ならせることができる。上記構成により、搬送波位相抽出を電気的に行うため、制御系を簡易化でき、安価に構成できる利点が得られる。また位相遅延補償も不要とできる。
また、第2の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、前記励起光の光周波数fpを、入力信号光の光周波数fsに対して、fp=2fsとすることができる。
さらに、第3の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、前記二次の光非線形媒質を、PPLN結晶とすることができる。
さらにまた、第4の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、入力信号光を増幅するための位相感応型光増幅器であって、励起光源部と、光合分波部と、光パラメトリック増幅部と、励起光位相同期部とを備え、前記励起光位相同期部が、光位相同期ループ型であって、前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、二波長励起型縮退光パラメトリック増幅を行う三次の光非線形媒質とし、前記励起光源部からの励起光の光周波数fpを、増幅対象の前記入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異ならせることができる。
さらにまた、第5の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、周波数の異なる励起光の周波数fp1、fp2を、入力信号光の周波数fsに対して、
p1+fp2=2fs
とすることができる。
さらにまた、第6の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、入力信号光を増幅するための位相感応型光増幅器であって、励起光源部と、光合分波部と、光パラメトリック増幅部と、励起光位相同期部とを備え、前記励起光位相同期部が、光位相同期ループ型であって、前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、非縮退光パラメトリック増幅を行う二次又は三次の光非線形媒質とし、前記励起光源部からの励起光の光周波数fpを、増幅対象の入力信号光の搬送波光の周波数fsと異ならせることができる。
さらにまた、第7の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、励起光の光周波数は、二つの等しい周波数fp1、fp2とし、これらが、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
2fp1=2fp2=fs1+fs2
とできる。
さらにまた、第8の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、励起光の光周波数は、二つの異なる光周波数fp1、fp2とし、これらが、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
p1+fp2=fs1+fs2
とできる。
さらにまた、第9の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、励起光の周波数fpを、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
p=fs1+fs2
とできる。
さらにまた、第10の側面に係る位相感応型光増幅器によれば、光周波数オフセット光発生を用いて、前記信号光の搬送波と励起光の周波数が同一の場合の光位相同期ループ回路を適用することができる。
さらにまた、第11の側面に係る励起光位相同期回路によれば、入力信号光を増幅する位相感応型光増幅器用の励起光位相同期回路であって、前記励起光位相同期回路が、光位相同期ループ型であり、前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、縮退光パラメトリック増幅を行う二次の光非線形媒質とし、励起光の光周波数fpを、増幅対象の入力信号光の搬送波光の周波数fsと異ならせることができる。
さらにまた、第12の側面に係る励起光位相同期回路によれば、励起光の周波数fpを信号光の周波数fsに対して、fp=2fsとすることができる。
さらにまた、第13の側面に係る励起光位相同期回路によれば、前記二次の光非線形媒質を、PPLN結晶とすることができる。
さらにまた、第14の側面に係る励起光位相同期回路によれば、入力信号光を増幅する位相感応型光増幅器用の励起光位相同期回路であって、前記励起光位相同期回路が、光位相同期ループ型であって、前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、二波長励起型縮退光パラメトリック増幅を行う三次の光非線形媒質とし、前記光パラメトリック増幅部の光パラメトリック材質が三次の光非線形媒質であって、該三次の光非線形媒質を用いた二波長励起型縮退光パラメトリック増幅を行うものであり、励起光の光周波数fpを、増幅対象の入力信号光の搬送波光の周波数fsと異ならせることができる。
さらにまた、第15の側面に係る励起光位相同期回路によれば、励起光の光周波数は、異なる二つの光周波数fp1、fp2とし、これらを、入力信号光の光周波数fsに対して、
p1+fp2=2fs
とすることができる。
さらにまた、第16の側面に係る励起光位相同期回路によれば、入力信号光を増幅する位相感応型光増幅器用の励起光位相同期回路であって、前記励起光位相同期回路が、光位相同期ループ型であって、前記光パラメトリック増幅部の光パラメトリック材質が二次又は三次の光非線形媒質であって、該光非線形媒質を用いた非縮退光パラメトリック増幅を行うものであり、励起光の光周波数fpを、増幅対象の入力信号光の搬送波光の周波数fsと異ならせることができる。
さらにまた、第17の側面に係る励起光位相同期回路によれば、
励起光の光周波数を二つの等しい光周波数fp1、fp2とし、これらがシグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
2fp1=2fp2=fs1+fs2
とできる。
さらにまた、第18の側面に係る励起光位相同期回路によれば、励起光の光周波数を二つの異なる光周波数fp1、fp2とし、これらが、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
p1+fp2=fs1+fs2
とできる。
さらにまた、第19の側面に係る励起光位相同期回路によれば、励起光の周波数fpを、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
p=fs1+fs2
とできる。
さらにまた、第20の側面に係る励起光位相同期回路によれば、光周波数オフセット光発生を用いて、信号光の搬送波と励起光の周波数が同一の場合の光位相同期ループ回路を適用することができる。
図1は本発明の一実施の形態に係る光ファイバ伝送システムを示すブロック図である。 図2は位相同期励起光発生部の構成例を示すブロック図である。 図3は光位相調整部の構成例を示すブロック図である。 図4は光位相調整部の他の構成例を示すブロック図である。 図5は光パラメトリック増幅部の構成例を示すブロック図である。 図6は光パラメトリック増幅部の他の構成例を示すブロック図である。 図7は位相非感応型のEDFAとPSAの、信号光と励起光の位相差に対する利得を示す波形図である。 図8は位相感応型のEDFAとPSAの、信号光と励起光の位相差に対する出力光位相を示す波形図である。 図9は基本型直交PSAの信号光と励起光の位相差を示す波形図である。 図10Aは基本型直交PSAの利得、図10Bは出力光位相を示す波形図である。 図11はPSAの基本構成を示す概念図である。 図12はPSAの分類を示す表である。 図13はコスタスループを用いた信号光キャリア位相再生によるPSAの基本構成を示すブロック図である。 図14は第二実施形態に係るPSAを示すブロック図である。 図15はPPLNを用いたOPLL制御PSA光回路を示すブロック図である。 図16は光周波数オフセット光発生を用いた光位相同期ループ回路を適用したPSAを示すブロック図である。 図17は入力信号光にBPSKを用いたPSAを示すブロック図である。 図18Aは縮退光パラメトリック増幅を用いたPSAにおける信号光と励起光の波長を示す図、図18Bは非縮退光パラメトリック増幅を用いたPSAにおける信号光と励起光の波長を示す図である。 図19は従来のIL方式の励起光位相同期回路を示すブロック図である。 図20は光位相変調を説明する概念図である。 図21Aは光ファイバ伝送の過程でPSA中継器を中継する様子を示す模式図、図21Bは図21AのPSA中継器で与えられる利得を示す波形図、図21Cは初期のパルスの位相を示す波形図、図21Dは伝送の過程で拡がったパルスの位相を示す波形図、図21Eは補正されたパルスの位相を示す波形図、図21Fは図21Cの初期のパルスを示す波形図、図21Gは図21Dの拡がったパルスを示す波形図、図21Hは図21Eの補正されたパルスを示す波形図である。 図22Aは光ファイバ伝送後の光信号の分布を示す図、図22Bは図22Aの光信号のPSAを中継させた状態の分布を示す図である。 図23Aは位相の相関を有する周波数fs1の第一入力信号光(位相θs1)と周波数fs2の第二入力信号光(位相θs2)と励起光の周波数スペクトルを示す図、図23Bは図23Aにおいてθs2=θs1の場合を示す図である。 図24は光ファイバを用いた通信システムを示す概略図である。 図25は符号間干渉の概念を示す模式図である。 図26は信号対雑音比の概念を示す模式図である。 図27はPSAの一例を示すブロック図である。 図28はIL方式の励起光位相同期回路を示すブロック図である。 図29はOPLL方式の励起光位相同期回路を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための位相感応型光増幅器及び励起光位相同期回路を例示するものであって、本発明は位相感応型光増幅器及び励起光位相同期回路を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(光ファイバ伝送システム)
図1に、本発明の一実施の形態に係る光ファイバ伝送システム100のブロック図を示す。この光ファイバ伝送システム100は、波長分割多重(WDM)伝送系において搬送波位相同期を用いている。具体的には、光ファイバ伝送システム100は、複数の光送信器1、1、...と、複数の光送信器1を入力側に接続して、搬送波位相同期させた状態にて多重化を行う多重化器2と、多重化器2の出力側に接続され、該多重化器2で多重化された波長分割多重搬送波を伝送するための光ファイバ3と、光ファイバ3の中間に接続され、波長分割多重搬送波の増幅を行うための増幅中継器4と、光ファイバ3の終端側に接続されて、増幅中継器4で増幅された波長分割多重搬送波の分波を行うための分波器5と、分波器5で分波された各光チャネル信号を受信するための複数の光受信器6、6、...とを備えている。尚、分波器を用いない方法もある。例えば、光受信器が光ホモダイン/光ヘテロダイン/光イントラダイン受信器であって、光電変換部及びそのフロントエンド部の帯域遮断特性を調整することにより、局発光と光電変換部等に光チャネル弁別機能を有しせしめることで、必ずしも分波器を用いないことも可能である。このような構成は、複数の光受信器を並列させる場合の光分配損等が問題にならない場合等に適用できる。また、本発明の実施の形態が想定する波長分割多重伝送系の一つとして、ある光チャネルとそれと同一の変調データを用いて変調された光チャネル(「光チャネルペア」と呼ぶ。)の光位相が位相共役の関係にあるWDMシステムがある。この場合は、別の光チャネルペア間での搬送波位相同期は不要である。
(増幅中継器4)
増幅中継器4は、位相感応型の光増幅中継器である(詳細は後述)。この増幅中継器4は、信号光と位相を同期させた励起光を発生させるための位相同期励起光発生部11と、位相同期励起光発生部11の制御信号でもって、この位相同期励起光発生部11で発生された励起光と、波長分割多重搬送波の光位相差を調整するための光位相調整部12と、位相同期励起光発生部11で発生された励起光でもって、波長分割多重搬送波を増幅するための光パラメトリック増幅部13とを備えている。
(位相同期励起光発生部11)
位相同期励起光発生部11は、信号光(WDM信号光)と光位相同期した励起光を発生する。位相同期励起光発生部11の構成例を図2に示す。この図に示す位相同期励起光発生部11は、励起光源部14と、波長チャネル選択器15と、光90°ハイブリッド16と、バランスレシーバ17と、乗算器18と、ループフィルタ19と、制御回路20を備えている。図2の例では、WDM信号光の各波長チャネルがBPSK信号で、その光周波数が励起光周波数に対して対称な2波長からなる場合の構成例を示している。WDM信号光の内、ある単一の波長チャネルのみが波長チャネル選択器15により選択される。また励起光源部14は、出力光の光周波数を電圧によって制御して励起光を発生させる電圧制御光源である。この信号光と励起光の光周波数差と光位相が、所定の値に安定化するように、光90°ハイブリッド16、バランスレシーバ17、乗算器18、ループフィルタ19で構成された光位相同ループ回路により、励起光源部14が制御される。また波長チャネル選択器15を切り替えることにより、各波長チャネルに対して位相誤差信号が検出され、これが光位相調整部12に送られる。なお図2では説明の簡素化のため、入力信号光は規定の偏波としているが、任意の偏波の入力の場合は、偏波ダイバーシチ構成を採用できる。
(光位相調整部12)
光位相調整部12は、入力する光位相同期したWDM光を構成する各波長チャネル間の光位相を調整する。光位相調整部の構成例を図3に示す。この図に示す光位相調整部12Aは、1対N光スイッチ21と、N対1光スイッチ22と、光スイッチ駆動制御部23を備えている。1対N光スイッチ21は、光スイッチ駆動制御部23からの信号によって、入力光をNポートある出力ポートのいずれか1つに出力する。N対1光スイッチ22は、光スイッチ駆動制御部23からの信号によって、N個の入力ポートのいずれか1つ(1対N光スイッチ21の光出力ポートがiポートなら、iポートから)の入力光を、1つの出力ポートに出力する。なお、後述する分散補償光ファイバ(Dispersion Compensation Fiber:DCF)は分散値を有し、各波長チャネルの間に異なる位相シフトを与える。この場合は、外部から与えられる制御信号により、各チャネルに与える位相シフト量を調整できる。
さらに光位相調整部の他の構成例を図4に示す。この光位相調整部12Bは、光サーキュレータ24と、第一レンズ25と、回折格子26と、第二レンズ27と、液晶空間変調素子(Liquid Crystal on Silicon:LCOS)28と、LCOS駆動制御部29とを備えている。光位相調整部12Bに入力されたWDM信号光は、光サーキュレータ24の右方に通過し、第一レンズ25により空間的な平行ビームとなって、回折格子26に入射する。また回折格子26と第二レンズ27により、各波長チャネル信号はLCOS28上の異なる位置に分散される。さらにLCOS28は、この素子上の異なる位置に入射される光に、任意の位相シフトを与えて反射する。この反射光は第二レンズ27、回折格子26、第一レンズ25等を通過し、光サーキュレータ24により下方に出力される。この構成においても、外部から与えられる制御信号により、各波長に与える位相シフト量を調整できる。また図4の構成を、図3の構成と組み合わせて使用することもできる。
(光パラメトリック増幅部13)
光パラメトリック増幅部13は、励起光とWDM信号光を入力し、内部に含む光パラメトリック増幅媒質である光非線形媒質における励起光とWDM信号光の相互作用により、WDM信号光を一括増幅する。光パラメトリック増幅部の一例を図5に示す。この図に示す光パラメトリック増幅部13Aは、光カップラ31と、高非線形光ファイバ(FWM)32と、光フィルタ33とを備える。この光パラメトリック増幅部13は、WDM信号光の内少なくとも2つの信号光と位相が同期した励起光が、光カップラ31により合波され、光パラメトリック媒質である高非線形光ファイバ32に入力される。この高非線形光ファイバ32中での光伝搬により生じるFWM効果によって、非縮退パラメトリック増幅が生じる。ここで励起光周波数に対して、各波長チャネルの信号光(2つの周波数成分からなる)周波数が対称の関係にあるので、位相依存利得が生じる。そして出力側に配置された光フィルタ33により、励起光が遮断され、信号光のみが次段の伝送路光ファイバに出力される。
さらに光パラメトリック増幅部13の他の構成例を図6に示す。この図に示す光パラメトリック増幅部13Bは、光カップラ31と、第一周期分極反転ニオブ酸リチウム(Periodically Poled Lithium Niobate:PPLN)34と、第二PPLN35と、光フィルタ33を備える。この例では、光パラメトリック媒質にPPLNを使用している。励起光はまず、第一PPLN34で第二高調波(SHG)に変換された後、光カップラ31で信号光と合波されて、第二PPLN35を伝搬し、差周波光発生(DFG)により、位相感応増幅される。このように、PPLNをDFGのみならず、SHG変換デバイスとしても用いることができる。他の構成は、図5と同様のものが利用できる。
(分散補償手段)
また光位相調整部12は、分散補償手段を含む。分散補償手段には、例えば分散を補償する分散補償光ファイバ(例えばカットオフシフトファイバ、分散シフトファイバ、ノンゼロ分散シフトファイバ、分散フラットファイバ、ホーリーファイバ)を挿入する、あるいは分散補償器(例えばVIPA分散補償、FBG分散補償、エタロン分散補償、PMD分散補償、電気分散補償)や符号処理等を利用する等、既知の方法が利用できる。好ましくは、空間上に光波長を分散させる空間分散素子と空間位相変調素子を含む波長チャネル別光位相制御手段を分散補償手段に利用する。
図1に示したような光ファイバ伝送システムは、例えば通信事業者のビル間のネットワーク等、基幹光ファイバネットワークに適用される。ここで、再生中継間隔すなわち光伝送距離を延伸することが、経済的なネットワークの構築上求められている。従来、このような再生中継間隔を延伸することに対する主な制限要因として、符号間干渉(ISI)や信号対雑音比(SNR)の劣化等が挙げられる。本実施の形態においては、再生中継間隔を延伸するために、増幅中継器を、従来適用されている位相非感応のレーザ増幅を原理とする方式に代えて、新しい原理に基づく位相感応型光増幅器(Phase Sensitive Amplifier:PSA)を適用する。
(PSAの基本構成)
ここでPSAについて説明する。PSAとは、利得が、入力する信号光の光位相に依存している光増幅器である。このようなPSAは、光パラメトリック増幅を用いて実現することができる。なお、これに対して従来利用されている位相非感応型光増幅器(Optical Phase Insensitive Amplifier)は、半導体光増幅器(SOA)や、希土類添加光ファイバ増幅器(例えばErbium-doped fiber amplifier:EDFA)等のレーザ増幅器やラマン増幅器を用いて、入射光の光位相に依存せず増幅し、入射光と同相の増幅光を出力する。
ここで、従来の位相非感応型光増幅器であるEDFAと、本実施の形態に係る光ファイバ伝送システムで採用した位相感応型光増幅器の、信号光と励起光の位相差θin[rad]と利得G[dB]の関係の例を図7に示す。また、信号光と励起光の位相差θin[rad]を横軸に、出力光の位相θoutを縦軸に取ったグラフを、図8に示す。これらの図に示すように、従来のEDFA(図において破線で示す)では、位相差によらず利得が一定であるのに対し、PSA(図において実線で示す)では位相差に依存することが判る。すなわち、信号光が励起光と同位相の成分については振幅が増幅され、一方で信号光が励起光と直交する成分については振幅が減衰する。この性質を利用することで、PSAを用いて伝送路光ファイバ中で発生したFWM光を減衰できる。本実施の形態においては、信号光の同相成分と直交成分を電気的に取り出し、そこから搬送波位相を抽出する方式としている。
位相感応型光増幅器は、縮退及び非縮退光パラメトリック増幅を用いて実現できる。縮退光パラメトリック増幅を用いる場合は、図7に示すように、直交する2つの位相成分の片方には利得Gを、他方には減衰1/Gを与える。利得を与える光位相と、入力する信号光の平均光位相とが一致したとき、位相非感応光増幅器が被る標準量子限界(雑音指数3dB以上)を被らない無雑音(雑音指数0dB)の光増幅が原理的に可能となる。一方、非縮退パラメトリック増幅を用いる場合は、信号光として、光パラメトリック過程におけるシグナルとアイドラの関係(例えば励起光周波数に対して、信号光周波数とアイドラ光周波数が対称に配置されている)にある2波を光位相の相関を持たせて入力する。例えば、片方の信号光位相をθとすると、他方の信号光位相を(N−1)θとする。このとき、利得の入力光位相依存性がπ/N(Nは2以上の整数)の周期性を有せしめることも可能である。また、位相共役型のWDM光を増幅する非縮退型光パラメトリックPSAの場合は、片方の信号光位相をθとすると、他方の信号光位相を−θとする。
ここでPSAの基本構成を示す概念図を図11に示す。この図に示すPSA40は、励起光源部14と、光合分波部41と、光パラメトリック増幅部13と、励起光位相同期部42とを備える。PSA多中継伝送系では、各PSAにおいて、光パラメトリック増幅部13(OPA)に与える励起光の光位相を、信号光の平均光位相に同期させる必要がある。このため、PSA40は励起光の位相を同期させる励起光位相同期部42を備えている。
(励起光位相同期部42)
本実施の形態において、励起光位相同期部42は、光注入同期(IL)でなく、図29に示した光位相同期ループ(OPLL)回路を採用する。
(第一実施形態)
図13に、BPSKに対応したコスタスループ(Costas Loop)を用いた信号光キャリア位相再生によるPSA40Aの基本構成を示す。この図に示すPSA40Aは、SHG発生回路44と、励起光源部14と、ループフィルタ19を含むコスタス型光位相同期ループ(PLL)回路46と、光パラメトリック増幅部13を備える。またPLL回路46内部のExOR回路の内部構成を変更することにより、QPSK信号にも対応可能である。
SHG発生回路44は、搬送波成分が抑圧された(多値)PSK信号光の一部を入力とし、その第二高調波(SHG)を発生する。
励起光源部14は、信号光周波数のおよそ2倍の周波数を有し、その光周波数を可変とするレーザ光を発するレーザ光源部等が利用できる。
コスタス型光位相同期ループ回路46は、SHG発生回路44の出力光と、励起光源部14から出力されるレーザ光を入力とし、SHG発生回路44の出力光の搬送波と位相同期した励起光を励起光源14から発生させる。
ループフィルタ19は、位相誤差信号の帯域幅を限定等のために、本フィルタの通過信号の周波数特性を調整する機能がある。
光パラメトリック増幅部13は、(多値)PSK信号光と励起光源部からの出力光を入力として、位相感応型光増幅機能を発揮する。
コスタスループのループ長は1m程度である必要がある。ループ帯域を5MHz程度まで確保することにより、位相誤差を2°以下とできる。
また、図13において破線で示した枠を、モノリシック化することで位相揺らぎを抑制する。
(光パラメトリック材質)
光パラメトリック増幅部13は、光パラメトリック材質を備える。この光パラメトリック材質は、二次の光非線形媒質であり、例えば差周波光発生(DFG)を行う誘電体結晶、例えばニオブ酸リチウム結晶等が利用できる。この二次の光非線形媒質を用いて、一波長励起型縮退光パラメトリック増幅、を行う。ここで励起光の光周波数fpは、増幅対象の入力信号光の搬送波光の周波数fsと異なる。具体的には、励起光の周波数fpが、入力信号光の周波数fsに対して、
p=2fs
である。
(第二実施形態)
また、他のPSAの例を第二実施形態として図14のブロック図に示す。この図に示すPSA40Bは、励起光源部14と、ループフィルタ19を含むコスタス型光位相同期ループ回路46と、SHG発生回路44と、光パラメトリック増幅部13を備える。励起光源部14は、光周波数可変のレーザ光源部が利用できる。コスタス型光位相同期ループ回路46は、搬送波成分が抑圧されたPSK信号光の一部と、励起光源部14から出力されるレーザ光を入力とし、PSK信号光の元の搬送波と位相同期した光波を発生させる。ループフィルタ19は、位相誤差信号の帯域幅を限定等のために、本フィルタの通過信号の周波数特性を調整する機能がある。SHG発生回路44は、励起光源部14から出力されたレーザ光の第二次高調波(SHG)を発生させる。光パラメトリック増幅部13は、PSK信号光とSHG回路からの出力光を入力として、位相感応型光増幅機能を発揮する。本回路のコスタス型光位相同期ループ46はBPSK信号に対応しているが、QPSKや多値PSK信号入力に対しては、それらに対応したループ回路とすればよい。
このPSA40Bでも、光パラメトリック増幅部13が光パラメトリック材質として、二次の光非線形媒質を用いる。具体的には、差周波光発生(DFG)を用いた周期分極反転ニオブ酸リチウム(Periodically Poled Lithium Niobate:PPLN)結晶導波路等が利用できる。このような二次の光非線形媒質を用いて、縮退光パラメトリック増幅を行う。二次の光非線形媒質を用いた縮退光パラメトリック増幅においては、励起光の光周波数fpが、増幅対象の入力信号光の搬送波光の周波数fsと異なる。具体的には、信号光fsのみを入力し、またアイドラ光は、信号光と同一の周波数(fi=fs)に発生させる。ここでは、励起光の周波数fpが、入力信号光の周波数fsに対して、fp=2fsとする。
さらに光パラメトリック材質としてPPLNを用いたOPLL制御型のPSA光回路の一例を図15に示す。この図に示すPSA40Cは、励起光源部とSHG発生部14と、光パラメトリック増幅部13と、コスタス型光位相同期ループ回路部と光遅延調整部を備える。コスタス型光位相同期ループ回路部においては、光パラメトリック増幅部の出力から一部分岐された信号光と励起光源部にて発生する信号光波長帯と同一の波長帯の励起光でSHG光発生部においてSHG光に変換されず通過した局発光の光位相差(位相誤差信号)が検出される。この位相誤差信号がループフィルタにより帯域制限され電圧制御発振器(VCO)に印加され、音響光学変調器(AOM)を駆動する。AOMを通過する局発光は誤差信号に対応して光周波数が変化し、その結果局発光位相が信号光搬送波位相に同期する。SHG発生部において波長変換(光周波数が2倍)となった励起光は光パラメトリック増幅部13に供給される。本回路において、位相同期ループ回路に向けて分岐された信号光光路とSHG発生部から出力され光パラメトリック増幅部に向けて分岐された励起光光路の光学長が時間的に変動する場合は、その変動を打ち消す機能を有する光遅延調整部が動作する。この方式では、二次の光パラメトリック媒質を用いた縮退光パラメトリックPSA増幅に光位相同期ループ回路を適用でき、簡易な系で時間安定な増幅が可能になる等の利点が得られる。
(第三実施形態)
一方、非縮退においては、シグナル−アイドラ関係にある2つの信号光である、第一信号光(光周波数fs1)と第二信号光(光周波数fs2≠fs1)を入力させる。例えば、二次の光非線形媒質を用いる場合は、励起光の周波数fp1を、第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
p=fs1+fs2
とする。
また、三次の光非線形媒質を用いる場合は、第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
2fp1=2fp2=fs1+fs2
とする。あるいは、第一信号光と第二信号光の周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
p1+fp2=fs1+fs2
とすることもできる。
(第四実施形態)
また、光周波数オフセット光発生を用いて、信号光の搬送波と励起光の周波数が同一の場合の光位相同期ループ回路を適用することもできる。このような例を第四実施形態として図16のPSAに示す。この図に示すPSA40Dは、励起光源部14と、光パラメトリック増幅部13と、オフセット光発生部52と、光合分波部41と、搬送波を抽出するループフィルタ19と、位相誤差検出部54を備える。オフセット光発生部の機能は、入力光の光周波数を規定の周波数だけ偏移させて出力するものである。例えば三次の光非線形媒質を用いたWDM信号光に対する非縮退光パラメトリック位相感応型光増幅回路では、信号光バンド1と2の光周波数の丁度中間の光周波数を有する励起光を用いて光パラメトリック一括増幅を行う。この時、励起光源部14にて発生する光が上述の中間の光周波数を有する励起光周波数となるように、オフセット光発生部では励起光と信号光バンド中のある光チャネルの信号光の光周波数の差だけ光周波数偏移を与える。このとき、励起光周波数と前記の選択された光チャネルの間の周波数差が無い場合の位相同期ループ回路を位相同期ループ回路に適用する。オフセット光発生部出力光の光周波数は信号光バンドの上記チャネル信号光の搬送波とほぼ同じ光周波数となるため、ここで用いる光位相同期ループ回路は従来の信号光と局発光が同一の光周波数の場合の光位相同期ループ構成としてよいという利点が得られる。この場合の位相誤差検出部には、アナログ回路を適用する場合と、アナログ/デジタル変換器(ADC)とデジタル/アナログ変換器(DAC)を回路の前後に適用したデジタル論理回路を適用する場合が考えられる。
(第五実施形態)
さらに、入力信号光と励起光の光周波数差がマイクロ波領域の100GHz程度までの周波数差だけ異なる場合の位相同期を達成することもできる。このようなPSAを第五実施形態として図17に示す。この図に示すPSA40Eは、励起光源部14と、光合分波部49と、ループフィルタ19等で構成される位相同期ループ回路部と、光パラメトリック増幅部13とを備える。励起光源部14は位相同期回路部により抽出された搬送波と励起光の位相差を受けて、出力する励起光の光周波数を偏移させる。本方式では、図18Aに示す波長配置の2波長の第一励起光及び第二励起光を用いた縮退光パラメトリック増幅又は、図18Bに示す、1波長の励起光を用いて同一のディジタルデータにより変調された第一信号光及び第二信号光を位相感応増幅する非縮退光パラメトリック増幅に適用することができる。この図における位相同期ループ回路部は、信号光がBPSK信号の場合を示している。この方式では、図18A、図18Bに示すように、信号光の波長と異なる励起光を用いて変調できるため、フィルタ処理による励起光の排除を容易に行える利点が得られる。また、図18Bに示す波長配置を用いて、波長分割多重(WDM)信号の一括PSA増幅も可能となるという利点がある。
以上のPSAにおける光パラメトリック材料と増幅原理/分類を、図12に纏める。
ここで、従来のIL方式の励起光位相同期回路の構成例を図19に示す。また、一般的な回路構成を図28に示す。この構成では、入力される光信号であるBPSK信号やQPSK信号から、搬送波を回復するために光非線形効果を利用していることから、光学系が複雑化するという問題があった。さらに、回復した光を半導体レーザへ光注入同期しているため、定常位相誤差が生じると共に、信号光と注入同期出力光の光パラメトリック増幅部への光路長差が変動することから、位相遅延補償が必要になるという問題もあった。また、信号変復調方式が直交振幅変調(QAM)光である場合では、搬送波位相回復を光学的に実現することができないため、QAM信号の光伝送系には適用できないという問題もある。
これに対して本実施の形態に係るOPLLによれば、搬送波位相抽出を電気的に行うことから、系を簡易化して経済化できる利点が得られる。また位相遅延補償を不要とできる。さらに、デジタル論理回路を用いることによりQAM信号の光伝送系にも適用できるといった利点もある。
(光位相変調)
次に光位相変調について説明する。図20に示すようにレーザ光源等の搬送波を発生させ、一定振幅、一定周波数fcで光位相変調器においてデータを変調し、四値位相偏移信号とする方式では、受信感度が向上し、また多値化することにより大容量化できる利点が得られる。その一方、光搬送波成分は消失する。同様に、QAM変調された信号光も光搬送波成分が消失する。したがって、これらの信号光を中継増幅するPSAにおいては、搬送波成分を含まない多値光信号光から搬送波成分と励起光の位相差を検出する位相同期回路が必要となる。
このようなPSAの効果として、符号間干渉に対する波形整形効果や、SNR劣化に対する位相識別効果が挙げられ、これらの効果によって再生中継間隔を延伸できる。符号間干渉に対する波形整形効果は、図21に示すように、増幅中継器を介することで、広がったパルスの裾では位相偏移発生がするものの、位相偏移部分には減衰を付加することで、PIAに比べPSAではパルスの拡がりを抑制できる。具体的には、図21Fに示すようなパルス波形が光ファイバ伝搬すると(図21A)、図21Gのように広がったパルスの裾では、位相が図21Cから図21Dのように変化してしまう。このパルスをPSAに入力し、パルスの中央部分の位相に最大利得G(図21B)を与えるように励起光位相を設定することで、位相が変異した裾部分には減衰効果を付加することができる。この結果、パルスの中央は増幅され、裾では減衰されるので、図21Eに示すようにパルスが細くなり符号間干渉が発生し難くなる。
またSNR劣化に対する位相識別効果は、光ファイバ伝送後の光信号の分布が図22Aに示すような状態から、図22Bに示すように抑制され、対応した位相に「張り付く」ことで雑音を低減できる。具体的には、PSAの入出力特性は、図22Bに示したように階段状となっている。図22Aに示すように、π/2から3π/2のピンクの領域では、入力信号の位相に関係なく出力信号の位相はπになる。同じように青の領域では出力信号の位相はすべて0になる。このように対応した位相へと「張り付かせる」効果が雑音を抑圧し、SNR劣化を防ぐ。これらのPSAの効果によって、再生中継間隔延伸が期待される。
また、信号光変復調方式としてPSKやQAM等の搬送波が抑圧された方式を利用できる。さらに信号光の同相成分と直交成分を電気的に取り出し、そこから搬送波位相を抽出することができる。
(四光波混合)
ここで、四光波混合の場合の非縮退光パラメトリック増幅過程を、図23A、図23Bに基づいて説明する。図23Aに示すように、周波数fpの励起光(光位相θp=0としても一般性を失わない)に対し、位相の相関を有する2つの光波、すなわち周波数fs1の第一入力信号光(光位相θs1)と、周波数fs2の第二入力信号光(光位相θs2)を入力する。これらは同じデジタルデータを元に変調され、光位相に相関を持たせている。すなわちθs2=nθs1(n=−1,1,2,・・)としている。ここで、fs2=2fp−fs1の関係がある。n=M−1とするとM値PSKに対応する。
この場合において、θs2=θs1の場合はBPSK信号に対応し、図23Bのようになる。すなわち第一信号光のFWM光と第二信号光が干渉し、また第二信号光のFWM光と第一信号光が干渉する。この場合、基本型PSA(利得の位相依存周期:π)の動作となる。またθsはθpと同期している必要がある。また、n=−1の場合は、2つの信号光は互いに光位相共役光となり、2つの信号光の両方を光伝送することにより、伝送路で生じる雑音増加や信号劣化をPSA増幅により抑圧する。
本発明の位相感応型光増幅器及び励起光位相同期回路は、次世代の大容量光通信ネットワークの増幅中継器、例えば通信事業者間用の増幅中継器として好適に利用できる。
100…光ファイバ伝送システム
1…光送信器
2…多重化器
3…光ファイバ
4…増幅中継器
5…分波器
6…光受信器
11…位相同期励起光発生部
12、12A、12B…光位相調整部
13、13A、13B…光パラメトリック増幅部
14…励起光源部
15…波長チャネル選択器
16…光90°ハイブリッド
17…バランスレシーバ
18…乗算器
19…ループフィルタ
20…制御回路
21…1対N光スイッチ
22…N対1光スイッチ
23…光スイッチ駆動制御部
24…光サーキュレータ
25…第一レンズ
26…回折格子
27…第二レンズ
28…液晶空間変調素子(LCOS)
29…LCOS駆動制御部
31…光カップラ
32…高非線形光ファイバ(FWM)
33…光フィルタ
34…第一周期分極反転ニオブ酸リチウム(PPLN)
35…第二PPLN
40、40A、40B、40C、40D、40E…位相感応型光増幅器(PSA)
41…光合分波部
42…励起光位相同期部
44…SHG発生回路
46…コスタス型光位相同期ループ回路
49…光合分波部
52…オフセット光発生部
54…位相誤差検出部
83…光ファイバ
84…増幅中継器
87…再生中継器
2713…光パラメトリック増幅回路
2714…励起光源部
2741…光結合回路
2813…光パラメトリック増幅回路
2814…半導体レーザ光源部
2847…光サーキュレータ
2848…光搬送波回復光回路
2849…遅延制御回路
2850…制御回路
2913…光パラメトリック増幅回路
2914…励起光源部(O−VCO)
2941…光合分波回路
2950…電気回路
2951…フォトダイオード
DT…再生中継間隔

Claims (20)

  1. 入力信号光を増幅するための位相感応型光増幅器であって、
    励起光源部と、
    光合分波部と、
    光パラメトリック増幅部と、
    励起光位相同期部と
    を備え、
    前記励起光位相同期部は、光位相同期ループ型とし、
    前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、縮退光パラメトリック増幅を行う二次の光非線形媒質とし、
    前記励起光源部からの励起光の光周波数fpは、増幅対象の前記入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異ならしめたことを特徴とする位相感応型光増幅器。
  2. 請求項1に記載の位相感応型光増幅器であって、
    前記励起光の光周波数fpは、入力信号光の光周波数fsに対して、fp=2fsであることを特徴とする位相感応型光増幅器。
  3. 請求項1又は2に記載の位相感応型光増幅器であって、
    前記二次の光非線形媒質は、PPLN結晶であることを特徴とする位相感応型光増幅器。
  4. 入力信号光を増幅するための位相感応型光増幅器であって、
    励起光源部と、
    光合分波部と、
    光パラメトリック増幅部と、
    励起光位相同期部と
    を備え、
    前記励起光位相同期部は、光位相同期ループ型とし、
    前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、二波長励起型縮退光パラメトリック増幅を行う三次の光非線形媒質とし、
    前記励起光源部からの励起光の光周波数fpは、増幅対象の前記入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異ならしめたことを特徴とする位相感応型光増幅器。
  5. 請求項4に記載の位相感応型光増幅器であって、
    励起光の光周波数は異なる二つの光周波数fp1、fp2とし、入力信号光の光周波数fsに対して、
    p1+fp2=2fs
    であることを特徴とする位相感応型光増幅器。
  6. 入力信号光を増幅するための位相感応型光増幅器であって、
    励起光源部と、
    光合分波部と、
    光パラメトリック増幅部と、
    励起光位相同期部と
    を備え、
    前記励起光位相同期部は、光位相同期ループ型とし、
    前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、非縮退光パラメトリック増幅を行う二次又は三次の光非線形媒質とし、
    前記励起光源部からの励起光の光周波数fpは、増幅対象の前記入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異ならしめたことを特徴とする位相感応型光増幅器。
  7. 請求項6に記載の位相感応型光増幅器であって、
    励起光の光周波数は、二つの等しい光周波数fp1、fp2とし、これらが、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の光周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
    2fp1=2fp2=fs1+fs2
    であることを特徴とする位相感応型光増幅器。
  8. 請求項6に記載の位相感応型光増幅器であって、
    励起光の光周波数は、二つの異なる光周波数fp1、fp2とし、これらが、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の光周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
    p1+fp2=fs1+fs2
    であることを特徴とする位相感応型光増幅器。
  9. 請求項6に記載の位相感応型光増幅器であって、
    励起光の光周波数fpは、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の光周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
    p=fs1+fs2
    であることを特徴とする位相感応型光増幅器。
  10. 請求項4〜9のいずれか一つに記載の位相感応型光増幅器であって、
    光周波数オフセット光発生を用いて、前記信号光の搬送波と励起光の光周波数が同一の場合の光位相同期ループ回路を適用してなることを特徴とする位相感応型光増幅器。
  11. 入力信号光を増幅する位相感応型光増幅器用の励起光位相同期回路であって、
    前記励起光位相同期回路は、光位相同期ループ型とし、
    前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、縮退光パラメトリック増幅を行う二次の光非線形媒質とし、
    励起光の光周波数fpは、増幅対象の入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異なることを特徴とする励起光位相同期回路。
  12. 請求項11に記載の励起光位相同期回路であって、
    励起光の光周波数fpが信号光の光周波数fsに対して、fp=2fsであることを特徴とする励起光位相同期回路。
  13. 請求項11又は12に記載の励起光位相同期回路であって、
    前記二次の光非線形媒質は、PPLN結晶であることを特徴とする励起光位相同期回路。
  14. 入力信号光を増幅する位相感応型光増幅器用の励起光位相同期回路であって、
    前記励起光位相同期回路は、光位相同期ループ型であって、
    前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、二波長励起型縮退光パラメトリック増幅を行う三次の光非線形媒質とし、
    励起光の光周波数fpが、増幅対象の入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異なることを特徴とする励起光位相同期回路。
  15. 請求項14に記載の励起光位相同期回路であって、
    励起光の光周波数は、異なる二つの光周波数fp1、fp2とし、これらが、入力信号光の光周波数fsに対して、
    p1+fp2=2fs
    であることを特徴とする励起光位相同期回路。
  16. 入力信号光を増幅する位相感応型光増幅器用の励起光位相同期回路であって、
    前記励起光位相同期回路は、光位相同期ループ型であって、
    前記光パラメトリック増幅部は、光パラメトリック材質を、非縮退光パラメトリック増幅を行う二次又は三次の光非線形媒質とし、
    励起光の光周波数fpは、増幅対象の入力信号光の搬送波光の光周波数fsと異なることを特徴とする励起光位相同期回路。
  17. 請求項16に記載の励起光位相同期回路であって、
    励起光の光周波数を二つの等しい光周波数fp1、fp2とし、これらがシグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の光周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
    2fp1=2fp2=fs1+fs2
    であることを特徴とする励起光位相同期回路。
  18. 請求項16に記載の励起光位相同期回路であって、
    励起光の光周波数を二つの異なる光周波数fp1、fp2とし、これらが、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の光周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
    p1+fp2=fs1+fs2
    であることを特徴とする励起光位相同期回路。
  19. 請求項16に記載の励起光位相同期回路であって、
    励起光の光周波数fpが、シグナル−アイドラ関係にある2つの第一信号光と第二信号光の光周波数fs1、fs2(fs2≠fs1)に対して、
    p=fs1+fs2
    であることを特徴とする励起光位相同期回路。
  20. 請求項14〜19のいずれか一つに記載の励起光位相同期回路であって、
    光周波数オフセット光発生を用いて、信号光の搬送波と励起光の光周波数が同一の場合の光位相同期ループ回路を適用してなることを特徴とする励起光位相同期回路。
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