JP2015169730A - 光ビーム分岐素子 - Google Patents

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Yuzo Ishii
雄三 石井
鈴木 賢哉
Masaya Suzuki
賢哉 鈴木
葉玉 恒一
Koichi Hadama
恒一 葉玉
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Abstract

【課題】分岐した2つの光ビーム成分間の光路長差を発生させず、光ビーム成分の分離距離を容易に変えることのできる光ビーム分岐素子を提供する。
【解決手段】断面が直角三角形の三角柱のプリズムであって、断面が二等辺三角形となるように接合された2つのプリズムと、前記2つのプリズムが接合される面に形成された分離薄膜層とを備え、第1のプリズムの第1の斜面から入射された前記光ビームは、前記分離薄膜層にて反射または透過により分岐され、分岐された2つの光ビーム成分は、前記第1のプリズムの前記第1の斜面および第2のプリズムの第2の斜面でそれぞれ内部全反射され、前記二等辺三角形の底辺から出射される。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ビーム分岐素子に関し、より詳細には、光通信ネットワークに用いられ、光ビームを偏波、波長または光強度により分岐することができる光ビーム分岐素子に関する。
インターネットなどのデータ通信ネットワークの爆発的な普及により、光通信ネットワークの大容量化の要求がますます強くなっている。このような需要の拡大に対応するため、光ファイバ心線1本当たりの伝送容量を増大させるために、波長分割多重、偏波多重等の技術が適用されている。このような光通信ネットワークにおける光送受信器においては、波長分割多重光、偏波多重光、波長または偏波ごとの光を処理するために、空間的な光ビームの経路を構築する空間型光モジュールが実用化されている。空間型光モジュールでは、1つの光ビームを複数の光ビームに分割、あるいは合流する光カプラ/光スプリッタが多用されている。また、1つのビームを偏波または波長に応じて複数の光ビームに分波または合波する光合分波器も多用されている。
図1に、従来のキューブ型偏波分離素子の構成を示す。一般的な偏波分離素子は、誘電体多層膜フィルタを含み、ブリュースタ効果を利用している。偏波分離素子10は、キューブ形状をしており、内部に設けられた45°の斜面には誘電体多層膜11が形成されている。入射された光ビームのうち、第1の偏波状態の光ビーム成分(図の上下方向の矢印)12は通過し、第2の偏波状態の光ビーム成分(丸印)13は反射される。第1および第2の光ビーム成分の偏波状態は互いに直交しており、それぞれキューブの異なる面から出射される。両者の伝搬方向は互いに90°分離しているため、このような偏波分離素子は、(キューブ型)偏波ビームスプリッタ(PBS)と呼ばれる。
偏波分離素子として、様々な種類の素子が提案されている。例えば、特許文献1には、複屈折率層を2つのプリズムで挟んだ構成が開示されている。複屈折率層の屈折率が偏波状態によって異なることを利用している。プリズムの屈折率を適切に選択することによって、第1の偏波状態の光ビーム成分はプリズムと複屈折率層の界面で全反射し、第2の偏波状態の光ビーム成分は界面を透過させることができる。第1および第2の光ビーム成分の偏波状態は互いに直交しており、大きな分離角で偏波を分離することができる。なお、複屈折率層としては、配向方向を適切に揃えてポリマー化した液晶、屈折率の異なる2種類の薄膜を層状に重ねることにより等価的に一軸性結晶とみなせる多層膜構造などを用いることができる。
図2に、従来のバルク型偏波分離素子の構成を示す。偏波分離素子20は、バルクの複屈折結晶からなる。入射された光ビームは、複屈折結晶内において常光と異常光とが、異なる屈折率の影響を受けて角度分離して伝搬する。結晶を出射すると、2つの光ビーム成分は、複屈折結晶の異なる出射位置から出射され再び平行光となる。このような偏波分離素子は、ディスプレーサと呼ばれる。
従来の偏波分離素子を用いて光通信用光学系を構成した例が、特許文献2に開示されている。キューブ型PBSと45°プリズムとを貼り合せた偏光ビームスプリッタを用いて、光ファイバから出射された光ビームを偏波分離し、2つの偏波ビーム成分の光軸を平行にして出射している。2つの偏波ビーム成分を同じ方向に平行に伝搬させることにより、回折格子、レンズ、偏光回転要素からなる光学系を共通化している。このような光学系により、スイッチングをはじめとする光通信デバイスに必要とされる機能を実現することができる。
米国特許第6384974号明細書 特許4365680号公報
しかしながら、特許文献2に記載された光学系のように、従来の偏波分離素子を用いた光学系では、2つの偏波ビーム成分の光路長が異なっている。誘電体多層膜で反射された第1の偏波状態の光ビーム成分は、45°プリズムを経由して出射されるが、誘電体多層膜を透過する第2の偏波状態の光ビーム成分は、45°プリズムを介さずに出射される。従って、キューブ型PBSの一辺の長さをLとすれば、2つの偏波ビーム成分の光路長はLだけ異なることになる。
このような光路長差は、光学特性を劣化させる場合がある。例えば、特許文献2に記載された光学系では、2つの偏波ビーム成分は、偏光回転要素である液晶アレイ面の同じ場所に入射される。入射するまでに伝搬した距離が偏波ごとに異なるため、液晶アレイ面上において、ともにビームウェストとすることはできない。そのために、過剰損失が発生するという問題があった。また、液晶アレイ面上において、2つの偏波ビーム成分間でビーム径が異なることに起因して、透過帯域特性にも劣化が発生する。
この光路長差を補正するために、光路長補正用の基板を挿入することも考えられるが、新たな部品を追加することになり、コスト増加となる。また、2つの偏波ビーム成分の分離距離を変更しようとした場合、偏波分離素子のサイズを変更しなければならない。これは、分離距離がキューブのサイズによって一意に決定されるためである。
このような問題点は、ディスプレーサを用いたとしても同様である。図2に示したように、2つの光ビーム成分間には光路長差があり、分離距離を変更するためには、ディスプレーサを長手方向に伸縮させる必要がある。
本発明の目的は、分岐した2つの光ビーム成分間の光路長差を発生させず、光ビーム成分の分離距離を容易に変えることのできる光ビーム分岐素子を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、第1の実施態様は、入射された光ビームを分岐する光ビーム分岐素子であって、断面が直角三角形の三角柱のプリズムであって、断面が二等辺三角形となるように接合された2つのプリズムと、前記2つのプリズムが接合される面に形成された分離薄膜層とを備え、第1のプリズムの第1の斜面から入射された前記光ビームは、前記分離薄膜層にて反射または透過により分岐され、分岐された2つの光ビーム成分は、前記第1のプリズムの前記第1の斜面および第2のプリズムの第2の斜面でそれぞれ内部全反射され、前記二等辺三角形の底辺から出射されることを特徴とする。
前記分離薄膜層は、偏波分離薄膜層、波長分離薄膜層または光パワー分離薄膜層とすることができる。また、第1の実施態様の光ビーム分岐素子を複数備え、第1の光ビーム分岐素子の出力を、第2の光ビーム分岐素子の入力とし、複数の光ビーム分岐素子を光学的に縦続接続した構成とすることもできる。
以上説明したように、本発明によれば、光ビーム分岐素子は、分離薄膜層を中心に対称な形状となるため、分岐された2つの光ビーム成分がプリズム内を伝搬する距離は等しくなる。伝搬する距離は、光ビームの入射角、入射位置、すなわち分離距離に依存せずに維持されるので、分岐した2つの光ビーム成分間の光路長差を発生させず、光ビーム成分の分離距離を容易に変えることができる。従って、過剰損失、透過帯域特性等の劣化を発生させることがない。
従来のキューブ型偏波分離素子の構成を示す図である。 従来のバルク型偏波分離素子の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す図である。 光ビーム分岐素子のプリズムの第1の斜面における全反射条件を説明するための図である。 光ビームの入射位置を変えたときの2つの光ビーム成分の分離距離の変化を示す図である。 本発明の第2の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す図である。 本発明の第3の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す図である。 本発明の第4の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す図である。 光ビーム分岐素子の波長フィルタの設計法を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態・偏波ビームスプリッタ)
図3に、本発明の第1の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す。光ビーム分岐素子100は、2つのプリズム101,102が、偏波分離薄膜層103を挟んで貼り合わされている。プリズム101,102は、断面が直角三角形の三角柱のプリズム(直角プリズム)であって、頂角φ、屈折率n1である。プリズム101,102は、貼り合わされた状態で、断面が頂角2・φの二等辺三角形のプリズムを形成している。偏波分離薄膜層103は、入射光を偏波によって分離する。
任意の偏波状態をもつ光ビームは、光ビーム分岐素子100の第1の斜面104に、入射角αで入射され、界面で屈折したのち、偏波分離薄膜層103に対して角度γで入射される。入射された前記光ビームは、偏波分離薄膜層103において反射または透過により分岐され、第1の偏波状態の光ビーム成分107は、図中の点線で示すように反射され、第2の偏波状態の光ビーム成分108は、実線で示されるように透過する。第1および第2の光ビーム成分の偏波状態は互いに直交しており、ここでは、第1の偏波状態を水平偏波(紙面に平行)、第2の偏波状態を垂直偏波(紙面に垂直)としている。
第1の偏波状態の光ビーム成分107は、プリズム101の第1の斜面104に入射角θ1で内部から入射し、内部全反射される。反射された光ビームは、第3の斜面106(二等辺三角形の底辺)に入射し、出射角β1でプリズムから出射される。一方、第2の偏波状態の光ビーム成分108は、プリズム102の第2の斜面105に入射角θ2で入射し、内部全反射されたのちに、第3の斜面106から出射角β2で出射される。
本実施形態では、プリズム内部での光ビームの伝搬と分岐に特徴があるため、これ以降、入射角αは90°(第1の斜面104に対して垂直入射)として説明を行う。ただし、入射角αは90°に限定されるものではなく、本発明の効果はαによらず作用する。このときγ=φである。偏波分離薄膜層103で反射された水平偏波成分(107)は、プリズム101の第1の斜面104に入射角θ1で内部入射する。このときに内部全反射される条件は以下のように表される。
Figure 2015169730
幾何学的な関係から、θ1=2φであるから、上式は次のように表すことができる。
Figure 2015169730
図4を参照して、プリズム101の第1の斜面104における全反射条件を説明する。様々な屈折率n1に対して、上式の関係が成立する範囲を、図4に示すとともに、各プロットの数値を下表に示す。屈折率n1=1.5の硝材を用いる場合には、プリズム101の頂角φ1>20.9°とすることにより、全反射条件が満たされる。
Figure 2015169730
実際の構成としては、例えば、プリズム101,102として、
プリズム材質:BK−7(屈折率n1=1.500(波長1.55μm))
プリズム頂角:φ1=30°
を用いることができる。頂角30°の直角プリズムは、一般に容易に入手できる。このとき、光ビーム分岐素子100全体の形状は、頂角60°の正三角プリズムとなる。従って、プリズム102の第3の斜面106から出射される第1および第2の偏波状態の光ビーム成分107,108は、いずれも出射面に対して垂直に出射される(出射角β1=β2=90°)ため、2つの光ビームは互いに平行となる。
次に、2つの光ビーム成分の分離距離X1について述べる。分離距離X1を、それぞれの内部全反射点がプリズム対称軸から離れる距離X1(H)とX1(V)とを用いて表すと、
Figure 2015169730
となる。ここで、頂角から光ビームが入射される位置までの第1の斜面104上の距離x0とすると、幾何学的な関係から、X1(V),X1(H)は次式の通り表される。
Figure 2015169730
従って、2つの光ビーム成分間の距離は次式で表される。
Figure 2015169730
ここから、頂角φまたは距離x0を変えることにより、分離距離x1を調整できることがわかる。特に、入射位置(距離x0)を変えるだけで、分離距離x1を変更できる点は、従来の偏波分離素子ではなし得ない特徴である。
図5に、光ビームの入射位置を変えたときの2つの光ビーム成分の分離距離の変化を示す。図3に示したに入射位置に入射された光ビーム121は、第1の偏波状態の光ビーム成分122と第2の偏波状態の光ビーム成分123とに分離される。距離x0を短くすると(光ビーム131)、2つの光ビーム成分(132,133)間の分離距離x1も短くなる。一方、距離x0を長くすると(光ビーム141)、2つの光ビーム成分(142,143)間の分離距離x1も長くなることがわかる。
入射面(第1の斜面104)および出射面(第3の斜面106)における反射光が、入射される信号光に混入することを防ぐために、それぞれの斜面に無反射コーティングを施すことが有効である。反射防止のためには、第3の斜面106を偏波分離薄膜層103に対してわずかに傾斜させることも有効である。
第1の実施形態の光ビーム分岐素子は、偏波分離薄膜層103を中心に対称な形状となるため、分岐された2つの光ビーム成分がプリズム内を伝搬する距離は等しくなる。伝搬する距離は、入射角α、入射位置(距離x0)、すなわち分離距離x1に依存せずに維持される。従って、分岐した2つの光ビーム成分間の光路長差を発生させず、光ビーム成分の分離距離を容易に変えることができる。
このような光ビーム分岐素子を光学モジュールに組み込んで用いる場合、上述した過剰損失、透過帯域特性等の劣化を発生させることがない。また、第1の実施形態では、プリズム101とプリズム102とが密着した状態の図を用いて説明したが、プリズム101とプリズム102との間に、間隙が存在しても同様の機能を発揮できる。偏光分離薄膜層103としては、例えば、誘電体多層膜を用いる。
(第2の実施形態・反射膜形成プリズム)
図6に、本発明の第2の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す。光ビーム分岐素子200は、2つのプリズム201,202が、偏波分離薄膜層203を挟んで貼り合わされている。偏波分離薄膜層203は、入射光を偏波によって分離する。任意の偏波状態をもつ光ビームは、光ビーム分岐素子200の第1の斜面204に入射され、偏波分離薄膜層203において反射または透過により分岐され、第1の偏波状態の光ビーム成分207は、図中の点線で示すように出射され、第2の偏波状態の光ビーム成分208は、実線で示すように出射される。
第1の偏波状態の光ビーム成分207は、第1の斜面204において内部全反射されるが、この照射位置には、反射膜コーティング211が形成されている。一方、第2の偏波状態の光ビーム成分208は、第2の斜面205において内部全反射されるが、この照射位置には、反射膜コーティング212が形成されている。
反射膜コーティング211,212は、金属薄膜、誘電体多層膜を適用することができる。ただし、第1の斜面204には、入射ビームが透過するところには反射膜コーティングがなされていない。第2の実施形態によれば、第1の実施形態における全反射条件を満たす必要がないため、プリズム201,202の頂角φ、プリズム材質の屈折率n1をより広い範囲で選択することが可能となる。
(第3の実施形態・偏波ダイバーシティ)
図7に、本発明の第3の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す。光ビーム分岐素子300は、2つのプリズム301,302が、偏波分離薄膜層303を挟んで貼り合わされている。偏波分離薄膜層303は、入射光を偏波によって分離する。プリズム302の出射面(第3の斜面306)には、1/2波長板311が貼り合されている。1/2波長板311は、その結晶軸方位が、透過する光の偏波方向に対して45°傾いている。
任意の偏波状態をもつ光ビーム321は、光ビーム分岐素子300の第1の斜面304に入射され、偏波分離薄膜層303において反射または透過により分岐され、第1の偏波状態の光ビーム成分307は、水平偏波のまま第3の斜面306出射される(322)。一方、第2の偏波状態の光ビーム成分308は、垂直偏波のまま第3の斜面306に出射され、1/2波長板311で水平偏波に変換されて出射される(308’)。このようにして、同じ偏波状態(水平偏波)をもつ2つの光ビーム成分が平行に出射される。
第1の実施形態と同様に、距離x0を短くすると(光ビーム331)、2つの光ビーム成分(332,333)間の分離距離x1も短くなる。一方、距離x0を長くすると(光ビーム341)、2つの光ビーム成分(342,343)間の分離距離x1も長くなる。
1/2波長板311は、プリズム301の第3の斜面306に貼り付けてもよい。この場合には、光ビーム分岐素子300から出射される2つの光ビーム成分は、ともに垂直偏波となる。このような光ビーム分岐素子を、偏波ダイバーシティを必要とする光デバイスに適用することができる。具体的には、液晶空間変調器を用いる波長選択光スイッチ(WSS)、分散補償器(TODC)、ダイナミックチャネルイコライザ(DCE)などに用いられる。
(第4の実施形態・波長フィルタ)
第1〜3の実施形態の光ビーム分岐素子における2つのプリズムの間の偏波分離薄膜層の代わりに、波長フィルタ機能を有する分離薄膜層を用いることもできる。この分離薄膜層を、予め定めた波長範囲の光ビームを透過し、それ以外の波長範囲の光ビームを反射するように設計する。これによって、第1〜3の実施形態と同様に、入射された光ビームは、2つの光ビーム成分に分岐され、出射される。この光ビーム分岐素子を複数個用意して、第1の光ビーム分岐素子の出力を、第2の光ビーム分岐素子の入力とし、光学的に縦続接続していく。それぞれの光ビーム分岐素子の波長フィルタについて、透過・反射帯域を適切に設計することにより、多波長の波長フィルタを構成することができる。
図8に、本発明の第4の実施形態にかかる光ビーム分岐素子を示す。光ビーム分岐素子400a−bは、2つのプリズム401a−b,402a−bから構成され、波長フィルタ機能を有する波長分離薄膜層403a−bを挟んで貼り合わされている。光ビーム分岐素子400aにおいて、入射された光ビーム421は、波長分離薄膜層403aにおいて反射または透過により分岐され、第1の波長帯の光ビーム成分422と第2の波長帯の光ビーム成分423とに分離される。光ビーム成分422,423は、光ビーム分岐素子400bにおいて、それぞれ2つの波長帯の光ビーム成分に分岐される。
図9を参照して、光ビーム分岐素子の波長フィルタの設計法を説明する。図9(a)は、波長分離薄膜層403aの波長フィルタの透過・反射帯域特性を示す。入射された光ビーム421は、第1の波長帯(反射帯域)の光ビーム成分422と第2の波長帯(透過帯域)の光ビーム成分423とに分離される。図9(b)は、波長分離薄膜層403bの波長フィルタの透過・反射帯域特性を示す。光ビーム成分422は、光ビーム分岐素子400bにおいて、2つの波長帯の光ビーム成分(図9(c)に示す光ビーム成分431,432)に分岐され、光ビーム分岐素子400bから出射される。光ビーム成分423は、光ビーム分岐素子400bにおいて、2つの波長帯の光ビーム成分(図9(c)に示す光ビーム成分433,434)に分岐され、光ビーム分岐素子400bから出射される。
第4の実施形態では、2個の光ビーム分岐素子からなる4波長の波長フィルタの例を示したが、光ビーム分岐素子を4個に増やせば8波長の波長フィルタを構成するができる。このような波長フィルタを、波長分割多重信号を扱う光通信デバイスに適用することができる。波長分割多重の処理を行う際にも、波長ごとに光路長差があると、分散特性を劣化させることになる。従って、本実施形態の光ビーム分岐素子の適用は、波長フィルタ素子にも有効である。
(第5の実施形態・パワースプリッタ)
同様にして、入射する光ビームを透過と反射とに分けるビームスプリッタ機能を有する光パワー分離薄膜層を用いることもできる。光パワー分離薄膜層を、予め定めた光パワーの分岐比により光ビームを透過し、それ以外の光ビームを反射するように設計する。これによって、第1〜3の実施形態と同様に、入射された光ビームは、2つの光ビーム成分に分岐され、出射される。具体的な構成は、図8に示した第4の実施形態に同じである。
100,200,300,400 光ビーム分岐素子
101,102,201,202,301,302,401,402 プリズム
103,203,303 偏波分離薄膜層
104,204,304 第1の斜面
105,205,305 第2の斜面
106,206,306 第3の斜面
107,207,307 第1の偏波状態の光ビーム成分
108,208,308 第2の偏波状態の光ビーム成分
211,212 反射膜コーティング
311 1/2波長板
403 波長分離薄膜層

Claims (8)

  1. 入射された光ビームを分岐する光ビーム分岐素子であって、
    断面が直角三角形の三角柱のプリズムであって、断面が二等辺三角形となるように接合された2つのプリズムと、
    前記2つのプリズムが接合される面に形成された分離薄膜層とを備え、
    第1のプリズムの第1の斜面から入射された前記光ビームは、前記分離薄膜層にて反射または透過により分岐され、分岐された2つの光ビーム成分は、前記第1のプリズムの前記第1の斜面および第2のプリズムの第2の斜面でそれぞれ内部全反射され、前記二等辺三角形の底辺から出射されることを特徴とする光ビーム分岐素子。
  2. 前記分離薄膜層は、偏波分離薄膜層であることを特徴とする請求項1に記載の光ビーム分岐素子。
  3. 前記二等辺三角形の底辺の一部に、波長板が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の光ビーム分岐素子。
  4. 前記分離薄膜層は、波長分離薄膜層であることを特徴とする請求項1に記載の光ビーム分岐素子。
  5. 前記分離薄膜層は、光パワー分離薄膜層であることを特徴とする請求項1に記載の光ビーム分岐素子。
  6. 前記第1の斜面および前記第2の斜面の前記分岐された2つの光ビーム成分が内部全反射する部分に、反射膜コーティングが形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の光ビーム分岐素子。
  7. 前記プリズムの直角三角形の頂角が30°であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の光ビーム分岐素子。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の光ビーム分岐素子を複数備え、
    第1の光ビーム分岐素子の出力を、第2の光ビーム分岐素子の入力とし、複数の光ビーム分岐素子が光学的に縦続接続されたことを特徴とする光ビーム分岐素子。
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