JP2015168880A - るつぼ及び蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】るつぼに含まれる金属材料と、蒸着材料との化学反応を抑制することができる構造のるつぼ及びるつぼを備えた蒸着装置を提供する。
【解決手段】筒状セルと、蓋と、を有するるつぼであって、筒状セルは蒸着材料を収納することができ、蓋は蒸着材料を噴出することができる開口部を有している。筒状セル及び蓋は金属を有し、筒状セルの内壁及び蓋の内壁は、筒状セル及び蓋が有する金属に比べて反応性が低い材料で被覆されている。
【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、るつぼ及び蒸着装置に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
発光性の有機化合物を含む層を有する発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)と呼ばれている。有機EL素子に含まれる層は、抵抗加熱蒸着装置を用いて形成することができる。一般に抵抗加熱蒸着装置は、るつぼ又はボートなどの容器に収納された蒸着材料を抵抗熱によって加熱し、気化した蒸着材料を基板等に成膜する装置である。抵抗加熱蒸着装置は、装置構成が簡便であることから、有機EL素子に含まれる層を形成する装置として用いられている。
蒸着材料を収納するるつぼは、金属、セラミックス、グラファイト、窒化シリコン、又は窒化ホウ素などの種々の材料を用いて製造することができる。金属製のるつぼは、セラミックス製のるつぼに比べて衝撃に強く、安価であるという利点がある。また、金属はねじ切り加工を施すことができるため、蒸着材料を収納する筒状セル、複数の開口部を有する中蓋、筒状セルと組み合わせる蓋などを有するるつぼを製造することができる。蓋または中蓋を設けることにより、蒸着材料の突沸による蒸着装置内でのゴミの発生を防止することができる。
るつぼの蓋は、気化した蒸着材料を噴出することができる開口部を有している。抵抗加熱蒸着装置を用いて蒸着する場合、蓋に設けられた開口部に蒸着材料などが付着して、蒸着レートが低下するという問題があり、蒸着レートを安定させるための技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、るつぼの筒状セルを構成する物質よりも熱伝導率の高い物質でるつぼの蓋又は中蓋を被覆することで、るつぼの蓋と加熱部との温度差を解消する技術が開示されている。また、特許文献2には、るつぼの蓋の側面に蛇腹構造を設け、蒸着装置の加熱部に直接接する構造とすることで、るつぼの蓋と加熱部との温度差を解消することができる蒸着装置が開示されている。
特開2005−163090号公報 特開2006−9134号公報
特許文献1及び2は、るつぼの開口部近傍において蒸着材料の温度が低下することを防止する技術を開示したものである。したがって、これらは、蒸着レートを低下させた原因が、るつぼ内の温度分布にある場合に有用な技術である。
蒸着材料を収納し、蒸着を行うと、るつぼの蓋や筒状セルの内壁には、蒸着材料以外に蒸着材料が変質した化合物が付着することがある。このことも蒸着レートが低下する原因である。
そこで、本発明の一態様は、気化した蒸着材料がるつぼ内で変質することを抑制し、安定した蒸着が可能な蒸着装置を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、新規なるつぼを提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、新規な蒸着装置を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、新規な製造装置を提供することを課題の一とする。なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はない。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、筒状セルと、蓋と、を有し、筒状セルは蒸着材料を収納することができ、蓋は蒸着材料を噴出することができる開口部を有し、筒状セル及び蓋は、金属を有し、筒状セルの内壁及び蓋の内壁は、筒状セル及び蓋が有する金属に比べて酸素又は窒素との反応性が低い材料で被覆されているるつぼである。
本発明の一態様は、筒状セルと、蓋と、を有し、筒状セルは蒸着材料を収納することができ、蓋は蒸着材料を噴出することができる第1の開口部を有し、中蓋は、蒸着材料を噴出することができる複数の第2の開口部を有し、筒状セル、蓋、及び中蓋は金属を有し、筒状セルの内壁、蓋の内壁、及び中蓋は、筒状セル、蓋、及び中蓋が有する金属に比べて酸素との反応性が低い材料で被覆されているるつぼである。
さらに、本発明の一態様では、筒状セル、蓋、又は中蓋が有する金属はチタンであってもよい。
さらに、本発明の一態様では、筒状セル、蓋、又は中蓋が有する金属に比べて酸素又は窒素との反応性が低い材料は酸化アルミニウムであってもよい。
さらに、本発明の一態様では、蒸着材料は、筒状セル、蓋、又は中蓋が有する金属を触媒として変質する材料であってもよい。
さらに、本発明の一態様では、蒸着材料は、金属酸化物、イリジウム錯体、又は金属化合物であってもよい。
本発明の一態様により、気化した蒸着材料がるつぼ内で変質することを抑制することができる。または、本発明の一態様により、長期間にわたって安定した蒸着が可能な蒸着装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、新規なるつぼを提供することができる。または、本発明の一態様により、新規な蒸着装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、新規な製造装置を提供することができる。なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
本発明の一態様に係るるつぼの断面図。 本発明の一態様に係るるつぼの斜視図。 本発明の一態様に係る蒸着装置の断面図。 本発明の一態様に係るるつぼの断面図。 本発明の一態様に係るるつぼの斜視図。 本発明の一態様に係る溶射装置の断面図。 本発明の一態様に係るるつぼの断面図。 本発明の一態様に係る発光素子について説明する図。 本発明の一態様に係る発光装置について説明する図。 本発明の一態様に係る電子機器について説明する図。 本発明の一態様に係る電子機器について説明する図。 本発明の一態様に係る照明装置について説明する図。
以下では、本明細書に開示する発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、気化した蒸着材料がるつぼ内で変質することを抑制することができるるつぼの構成について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1はるつぼの断面図であり、図2はるつぼの斜視図である。図3は、図1及び2のるつぼを蒸着装置に設置した断面図である。
るつぼ100は、筒状セル101と蓋102とを有している。蓋102は開口部103を有している。筒状セル101と蓋102とは共通の材料を用いて形成されており、金属を有している。筒状セル101の内壁には第1の膜104が設けられている。蓋102の内壁には第2の膜105が設けられている。筒状セル101の外壁は、ねじ切り加工が施されたねじ部106を有している。蓋102の内壁は、ねじ切り加工が施されたねじ部107を有している。
図1及び図2のるつぼ100は、ヒーター401を有する加熱部402に設置される(図3)。
筒状セル101及び蓋102に用いる材料としては、蒸着材料を蒸着する温度よりも高い融点又は軟化点を有し、熱容量が大きく、ねじ切り加工ができ、軽量であることなどの特徴を有するものが好ましい。蒸着材料を蒸着する温度よりも高い融点又は軟化点を有する材料を用いることにより、蒸着工程におけるるつぼの破損または変形を防ぐことができる。熱容量が大きい材料を用いることにより、るつぼ内の温度の変動が小さくなり、蒸着レートを安定させることができる。ねじ切り加工ができる材料を用いることにより、突沸や不純物の混入を防ぐことができる構造のるつぼを製造することができる。軽量な材料を用いることにより、蒸着装置の駆動部への負担を軽減することができ、装置寿命を延ばすことができる。筒状セル101及び蓋102に用いる材料として、例えば、チタン、イリジウム、タングステンなどの金属材料が挙げられる。
筒状セル101の内壁に形成する第1の膜104、及び蓋102の内壁に形成する第2の膜105に用いる材料としては、筒状セル101及び蓋102に用いられた材料と比較して不活性な材料が好ましい。筒状セル101の内壁に形成する第1の膜104、及び蓋102の内壁に形成する第2の膜105に用いる材料として、例えば、セラミック材料が挙げられる。セラミック材料を筒状セル101の内壁及び蓋102の内壁に成膜する方法としては、溶射コーティング法、塗布法、真空蒸着法(イオンプレーティング法)などがある。なお、蓋102のねじ部107にも第2の膜105を設けてもよい。
ここで、筒状セル101及び蓋102にチタンを有する材料を用いたるつぼについて説明する。チタンの比重は鉄とアルミニウムの中間であり、チタンは軽い金属である。また、チタンは比重の割に強度が高いことでも知られている。また、チタンは融点が高く、ねじ切り加工可能な物質である。したがって、チタンは筒状セル101及び蓋102に用いる材料として適した物質であるといえる。しかし、チタンを有する材料で製造された従来の構造のるつぼに蒸着材料を収納して、加熱すると、気化した蒸着材料が基板等に成膜されるとともに、筒状セルの内壁及び蓋の内壁を覆うように、蒸着材料の変質した物質が付着してしまう。これは、チタンが化学的に活性であり、酸素と反応しやすいためである。蒸着材料は、反応性の高いチタンと接触することにより、還元されるなどして、分子構造が変化することがある。蒸着材料の分子構造が変化すると、昇華点や沸点も変わる。昇華点や沸点が元の蒸着材料より高い場合、一度るつぼの内壁に付着してしまうと、再度気化させることは困難である。そのままるつぼを継続して使用すると、るつぼの内壁に付着した物質が膜剥がれを起こし、蒸着レートが不安定になる。
蒸着材料と、筒状セル101及び蓋102とが直接接しないようにするため、筒状セル101の内壁に第1の膜104を、蓋102の内壁に第2の膜105を設ける。第1の膜104及び第2の膜105には、筒状セル101及び蓋102に用いた材料と比較して、化学的に不活性であり、酸素や窒素との反応性が低い材料を用いることができる。筒状セル101及び蓋102がチタンを有する材料を用いて製造されたものである場合には、第1の膜104及び第2の膜105として、酸化アルミニウム(Al)、シリコンを含むアルミニウム(Al−Si)、酸化シリコンを含む酸化アルミニウム(Al−SiO)等のアルミニウムを有する材料を用いることができる。第1の膜104及び第2の膜105は、筒状セル101及び蓋102が露出しない程度の厚さとするのが好ましく、例えば、約100μmの厚さとするとよい。また、第1の膜104のうち、筒状セル101の底面に接する領域は、筒状セル101の側面に接する領域に比べて厚い領域を有していてもよいし、筒状セル101の側面に接する領域に比べて薄い領域を有していてもよい。
図1及び図2に示した構造のるつぼを採用することにより、蒸着材料と、筒状セル101及び蓋102とが直接接しなくなるため、蒸着材料の変質を抑制することができる。これにより、昇華点や沸点の変化が抑えられるため、蒸着レートの変動を防ぐことができ、長期間にわたって安定した蒸着を行うことができる。
本実施の形態では、チタンを有する材料を用いたるつぼについて説明したが、タングステンもチタンと同様に酸素と反応しやすい性質を有するため、タングステンを有する材料を用いたるつぼにおいても、第1の膜104及び第2の膜105を設けることで、気化した蒸着材料がるつぼ内で変質することを抑制することができ、長期間にわたって安定した蒸着が可能となる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1とは異なるるつぼの構成について、図4及び図5を用いて説明する。
図4はるつぼの断面図であり、図5はるつぼの斜視図である。
るつぼ200は、筒状セル201と、蓋202と、中蓋208とを有している。蓋202は開口部203を有している。中蓋208は複数の開口部209を有している。筒状セル201と、蓋202と、中蓋208は共通の材料を用いて形成されており、金属を有している。筒状セル201の内壁には第1の膜204が設けられている。蓋202の内壁には第2の膜205が設けられている。筒状セル201の外壁は、ねじ切り加工が施されたねじ部206を有している。蓋202の内壁は、ねじ切り加工が施されたねじ部207を有している。
筒状セル201及び蓋202に用いる材料は、実施の形態1の筒状セル101及び蓋102に用いる材料と同様である。
筒状セル201の内壁に形成する第1の膜204、及び蓋202の内壁に形成する第2の膜205に用いる材料は、実施の形態1の第1の膜104及び第2の膜105に用いる材料と同様である。なお、蓋202のねじ部207にも第2の膜205を設けても良い。第1の膜204及び第2の膜205は、筒状セル201及び蓋202が露出しない程度の厚さとするのが好ましく、例えば、約100μmの厚さとするとよい。また、第1の膜204のうち、筒状セル201の底面に接する領域は、筒状セル201の側面に接する領域に比べて厚い領域を有していてもよいし、筒状セル201の側面に接する領域に比べて薄い領域を有していてもよい。
中蓋208は、筒状セル201及び蓋202と共通の材料を用いて形成されており、第3の膜210で被覆されている。第3の膜210に用いる材料は、第1の膜204及び第2の膜205と共通の材料である。第3の膜210は、中蓋208が露出しない程度の厚さとするのが好ましく、例えば、約100μmの厚さとするとよい。
図4及び図5に示した構造のるつぼを採用することにより、蒸着材料と、筒状セル201、蓋202、及び中蓋208とが直接接しないため、蒸着材料の変質を抑制することができる。これにより、昇華点や沸点の変化が抑えられるため、蒸着レートの変動を防ぐことができ、長期間にわたって安定した蒸着を行うことができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、筒状セルの内壁に設ける第1の膜、蓋の内壁に設ける第2の膜、及び中蓋を覆う第3の膜の成膜方法について説明する。
筒状セルの内壁に設ける第1の膜、蓋の内壁に設ける第2の膜、及び中蓋を覆う第3の膜の成膜方法としては、溶射コーティング法、塗布法、真空蒸着法(イオンプレーティング法)などが挙げられるが、ここでは溶射コーティング法のひとつであるプラズマ溶射法について、図6を用いて説明する。
図6は、溶射装置の断面図である。ガス供給口301からアルゴンやヘリウムなどの作動ガスを供給し、水冷された陰極302と陽極303との間に電圧をかけ、直流アークを発生させると、作動ガスが解離又は電離し、連続的にプラズマが発生する。プラズマフレーム中に材料供給口304から粉末材料305を供給すると、粉末材料305は溶融し、プラズマジェット噴流306が溶融した材料を基材307に吹き付けることにより溶射被膜を形成することができる。冷却水は、冷却水供給口308から供給され、冷却水排出口309から排出される。
プラズマ溶射法により形成された膜は、粒子間の密着性が高く、基材への密着性が高いという特徴がある。
プラズマ溶射法で形成することができる材料としては、セラミック材料、サーメット材料などがあり、用途によって適宜選択することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1又は2のるつぼを用いて蒸着する蒸着材料について説明する。
実施の形態1又は2で説明したるつぼは、筒状セル、蓋、又は中蓋が有する金属と化学反応しやすい性質を有する蒸着材料の当該化学反応を抑制することができる。筒状セル、蓋、又は中蓋が有する金属と化学反応しやすい性質の蒸着材料としては、金属酸化物が挙げられる。
エリンガム図は、様々な酸化物について、横軸に温度、縦軸に標準自由エネルギーをプロットしたグラフである。エリンガム図により、金属の酸化されやすさ等を知ることができる。
蒸着材料の蒸着温度において、蒸着材料である金属酸化物の標準自由エネルギーよりも、筒状セル、蓋、又は中蓋が有する金属が酸化され、金属酸化物が生成される標準自由エネルギーの方が低いと、蒸着材料である金属酸化物から酸素を奪い、筒状セル、蓋、又は中蓋が有する金属の酸化物が生成される。このような関係を満たするつぼ及び蒸着材料を使用する場合、蒸着工程中に蒸着材料が還元され、昇華点や沸点が変化してしまう。これにより、蒸着材料及び蒸着材料が変質した化合物が筒状セルや蓋の内壁に付着する、または、蓋の開口部につまりを生じさせるなどして、蒸着レートが変動するという問題があった。
実施の形態1又は2のるつぼは、筒状セル、蓋、又は中蓋のうち、蒸着材料と接する領域は、筒状セル、蓋、又は中蓋に用いられる材料と比較して、化学的に不活性であり、酸素や窒素との反応性が低い材料で被覆されている。これにより、筒状セル、蓋、又は中蓋が蒸着材料と直接接しないので、蒸着材料が還元されるなどの化学反応を抑制することができ、蒸着レートを安定させることができる。
金属酸化物以外の蒸着材料についても、蒸着工程中に変色するなどの問題がある場合には、実施の形態1又は2のるつぼを用いることにより、蒸着材料の何らかの化学反応を抑制することができる可能性がある。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1又は2のるつぼを用いてEL層を形成した発光素子について説明する。
本実施の形態で説明する発光素子は、一対の電極間に発光層を含むEL層を挟んで形成された構造を有する。なお、発光素子に含まれるEL層は、単層のみならず電荷発生層を挟んで積層された構造(タンデム構造)であってもよい。本実施の形態では、EL層が2層積層されたタンデム構造の発光素子について、図8を用いて説明する。
図8に示す発光素子は、一対の電極(第1の電極601、第2の電極602)間に発光層を含む2つのEL層(603a、603b)が挟まれており、各EL層(603a、603b)は、第1の電極601側から正孔(ホール)注入層(604a、604b)、正孔(ホール)輸送層(605a、605b)、発光層(606a、606b)、電子輸送層(607a、607b)、電子注入層(608a、608b)等が順次積層された構造を有する。また、EL層603aとEL層603bとの間には、電荷発生層609を有する。
なお、本発明の一態様である発光装置に含まれる発光素子のEL層は、青色発光を呈する発光性物質と黄色発光を呈する発光性物質を少なくとも含む構成を有する。したがって、図8に示すタンデム構造の発光素子の場合には、発光層(606a、606b)の一方に青色発光を呈する発光性物質を含み、他方に黄色発光を呈する発光性物質を少なくとも含む構成とし、その他の物質を適宜組み合わせて含めることもできる。また、青色及び黄色の発光は、蛍光発光でも燐光発光でもよい。また、EL層が単層である場合、青色発光を呈する発光性物質を少なくとも含む発光層と、黄色発光を呈する発光性物質を少なくとも含む発光層とが積層された構造としてもよい。
また、電荷発生層609は、第1の電極601と第2の電極602に電圧を印加したときに、一方のEL層(603aまたは603b)に電子を注入し、他方のEL層(603aまたは603b)に正孔を注入する機能を有する。したがって、図8において、第1の電極601に第2の電極602よりも電位が高くなるように電圧を印加すると、電荷発生層609からEL層603aに電子が注入され、EL層603bに正孔が注入されることとなる。
なお、電荷発生層609は、光の取り出し効率の点から、可視光に対して透光性を有する(具体的には、電荷発生層609に対する可視光の透過率が40%以上である)ことが好ましい。また、電荷発生層609は、第1の電極601や第2の電極602よりも低い導電率であっても機能する。
また、図8に示す発光素子において、各EL層(603a、603b)に含まれる各発光層(606a、606b)から全方向に射出される光は、微小光共振器(マイクロキャビティ)としての機能を有する第1の電極(反射電極)601と、第2の電極(半透過・半反射電極)602とによって共振させることができる。そして、いずれ第2の電極602側から射出される。なお、第1の電極601は、反射電極であるが、反射性を有する導電性材料と透明導電膜との積層構造を有し、透明導電膜の膜厚を制御することにより光学調整を行っている。また、場合によっては、EL層603aに含まれる正孔(ホール)注入層604aの膜厚制御で光学調整を行うこともできる。
このように、第1の電極601や正孔(ホール)注入層604aの膜厚を制御して光学調整を行うことで、各発光層(606a、606b)から得られる複数の単色光のスペクトルを狭線化させ、色純度の良い発光を得ることができる。
なお、各発光層(606a、606b)から得られる発光は、第1の電極(反射電極)601と第2の電極(半透過・半反射電極)602とで形成されるマイクロキャビティ効果により、青色(例えば、400nmと480nmとの間、より好ましくは450nmと470nmとの間、に発光スペクトルのピークを有する)、緑色(例えば、500nmと560nmとの間、より好ましくは520nmと555nmとの間、に発光スペクトルのピークを有する)、赤色(例えば、580nmと680nmとの間、より好ましくは600nmと620nmとの間、に発光スペクトルのピークを有する)、黄色(例えば、540nmと600nmとの間、より好ましくは540nmと580nmとの間、に発光スペクトルのピークを有し、黄緑から橙色までを含む)の発光色を示す。また、各発光層(606a、606b)に用いる発光性物質の具体的な組み合わせとしては、「606a\606b」で表すと、例えば「青色\黄色」、「黄色\青色」、「青色\黄色・青色」、「青色\青色・黄色」、「青色・黄色\青色」、「青色・黄色\黄色」、「黄色\黄色・青色」、「黄色\青色・黄色」、「黄色・青色\青色」、「黄色・青色\黄色」などが挙げられる。
なお、上述した発光素子にマイクロキャビティ効果を利用して取り出す発光色に応じた着色層(カラーフィルタ)を組み合わせることで、それぞれの発光色の発光スペクトルを狭線化させることができる。
次に、上記発光素子を作製する具体例について説明する。
第1の電極601は、反射電極であることから反射性を有する導電性材料により形成され、その膜に対する可視光の反射率が40%以上100%以下、好ましくは70%以上100%以下であり、かつ、その抵抗率が1×10−2Ωcm以下の膜であるとする。また、第2の電極(半透過・半反射電極)602は、反射性を有する導電性材料と光透過性を有する導電性材料とにより形成され、その膜に対する可視光の反射率が20%以上80%以下、好ましくは40%以上70%以下であり、かつ、その抵抗率が1×10−2Ωcm以下の膜であるとする。
また、各発光層(606a、606b)から所望の光を共振させ、その波長を強めることができるように、所望の光の波長毎に第1の電極601と第2の電極602との光学距離を調整する。具体的には、第1の電極601の一部に用いる透明導電膜の膜厚を変え、所望の光の波長λに対して、電極間の光学距離がmλ/2(ただし、mは自然数)となるように調整する。
さらに、各発光層(606a、606b)からの所望の光を増幅させるために、第1の電極601と、所望の光を射出する発光層との光学距離を調整する。具体的には、第1の電極601の一部に用いる透明導電膜、もしくは正孔(ホール)注入層604aを形成する有機膜の膜厚を変え、所望の光の波長λに対して、光学距離が(2m’+1)λ/4(ただし、m’は自然数)となるように調整する。
なお、上記の場合、第1の電極601と第2の電極602との光学距離は、厳密には第1の電極601における反射領域から第2の電極602における反射領域までの膜厚と屈折率の積で表される。しかし、第1の電極601や第2の電極602における反射領域を厳密に決定することは困難であるため、第1の電極601と第2の電極602の任意の位置を反射領域と仮定することで十分に上述の効果を得ることができるものとする。また、第1の電極601と、所望の光を射出する発光層との光学距離は、厳密には第1の電極601における反射領域と、所望の光を射出する発光層における発光領域との光学距離であるということができる。しかし、第1の電極601における反射領域や、所望の光を射出する発光層における発光領域を厳密に決定することは困難であるため、第1の電極601の任意の位置を反射領域、所望の光を射出する発光層の任意の位置を発光領域と仮定することで十分に上述の効果を得ることができるものとする。
なお、上記の条件を満たす第1の電極601および第2の電極602を形成する材料としては、金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを適宜用いることができる。具体的には、酸化インジウム−酸化スズ(Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛(Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)の他、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびカルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、マグネシウム(Mg)、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金、その他グラフェン等を用いることができる。なお、第1の電極601および第2の電極602は、例えばスパッタリング法や蒸着法(真空蒸着法を含む)等により形成することができる。
正孔注入層(604a、604b)は、正孔輸送性の高い正孔輸送層(605a、605b)を介して発光層(606a、606b)に正孔を注入する層であり、正孔輸送性材料とアクセプター性物質を含む層である。正孔輸送性材料とアクセプター性物質を含むことで、アクセプター性物質により正孔輸送性材料から電子が引き抜かれて正孔(ホール)が発生し、正孔輸送層(605a、605b)を介して発光層(606a、606b)に正孔が注入される。なお、正孔輸送層(605a、605b)は、正孔輸送性材料を用いて形成される。
正孔注入層(604a、604b)および正孔輸送層(605a、605b)に用いる正孔輸送性材料としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPBまたはα−NPD)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等が挙げられる。その他、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−アントラセニル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)等のカルバゾール誘導体、等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。
さらに、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物を用いることもできる。
また、正孔注入層(605a、605b)に用いるアクセプター性物質としては、元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化モリブデンが特に好ましい。
発光層(606a、606b)は、発光性物質を含む層である。なお、発光層(606a、606b)には、発光性物質に加えて、電子輸送性材料、正孔輸送性材料の一方または両方を含んで構成される。
また、発光層(606a、606b)に用いることが可能な発光性物質としては、一重項励起エネルギーを発光に変える発光性物質や三重項励起エネルギーを発光に変える発光性物質を用いることができる。なお、上記発光性物質としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
一重項励起エネルギーを発光に変える発光性物質としては、蛍光を発する物質が挙げられ、例えば、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)トリフェニルアミン(略称:2YGAPPA)、N,9−ジフェニル−N−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:PCAPA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)、4−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPBA)、ペリレン、2,5,8,11−テトラ−tert−ブチルペリレン(略称:TBP)、N,N’−ビス〔4−(9−フェニル−9H−フルオレン−9−イル)フェニル〕−N,N’−ジフェニル−ピレン−1,6−ジアミン(略称:1,6FLPAPrn)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス[3−(9−フェニル−9H−フルオレン−9−イル)フェニル]−ピレン−1,6−ジアミン(略称:1,6mMemFLPAPrn)などの青色の発光(発光波長400nm〜480nm)を呈する物質や、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−6,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)、2−(2−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エテニル}−6−メチル−4H−ピラン−4−イリデン)プロパンジニトリル(略称:DCM1)、2−{2−メチル−6−[2−(2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ[ij]キノリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン−4−イリデン}プロパンジニトリル(略称:DCM2)などの黄色の発光(発光波長540nm〜580nm)を呈する物質を用いることができる。
また、三重項励起エネルギーを発光に変える発光性物質としては、例えば、燐光を発する物質が挙げられ、例えば、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、トリス{2−[5−(2−メチルフェニル)−4−(2,6−ジメチルフェニル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル−κN2]フェニル−κC}イリジウム(III)(略称:Ir(mpptz−dmp)_)、トリス[3−(5−ビフェニル)−5−イソプロピル−4−フェニル−4H−1,2,4−トリアゾラト]イリジウム(III)(略称:Ir(iPr5btz)_)、トリス[3−メチル−1−(2−メチルフェニル)−5−フェニル−1H−1,2,4−トリアゾラト]イリジウム(III)(略称:Ir(Mptz1−mp)_)、トリス(1−メチル−5−フェニル−3−プロピル−1H−1,2,4−トリアゾラト)イリジウム(III)(略称:Ir(Prptz1−Me))、fac−トリス[(1−2,6−ジイソプロピルフェニル)−2−フェニル−1H−イミダゾール]イリジウム(III)(略称:Ir(iPrpmi))、トリス[3−(2,6−ジメチルフェニル)−7−メチルイミダゾ[1,2−f]フェナントリジナト]イリジウム(III)(略称:Ir(dmpimpt−Me))などの青色の発光(発光波長400nm〜480nm)を呈する物質や、(アセチルアセトナト)ビス(6−メチル−4−フェニルピリミジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(mppm)_(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(6−tert−ブチル−4−フェニルピリミジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(tBuppm)_(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[6−(2−ノルボルニル)−4−フェニルピリミジナト]イリジウム(III)(略称:Ir(nbppm)_(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[5−メチル−6−(2−メチルフェニル)−4−フェニルピリミジナト]イリジウム(III)(略称:Ir(mpmppm)_(acac))、(アセチルアセトナト)ビス{4,6−ジメチル−2−[6−(2,6−ジメチルフェニル)−4−ピリミジニル−κN3]フェニル−κC}イリジウム(III)(略称:Ir(dmppm−dmp)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(4,6−ジフェニルピリミジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(dppm)_(acac))、(アセチルアセトナト)ビス(3,5−ジメチル−2−フェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(mppr−Me)_(acac)、(アセチルアセトナト)ビス(5−イソプロピル−3−メチル−2−フェニルピラジナト)イリジウム(III)(略称:Ir(mppr−iPr)_(acac)、トリス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(pq))、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pq)_(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))、ビス(2,4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビス{2−[4’−(パーフルオロフェニル)フェニル]ピリジナト−N,C2’}イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac))などの黄色の発光(発光波長540nm〜580nm)を呈する物質を用いることができる。
発光層(606a、606b)に用いる電子輸送性材料としては、含窒素複素芳香族化合物のようなπ電子不足型複素芳香族化合物が好ましく、例えば、2−[3−(ジベンゾチオフェン−4−イル)フェニル]ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:2mDBTPDBq−II)、2−[3’−(ジベンゾチオフェン−4−イル)ビフェニル−3−イル]ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:2mDBTBPDBq−II)、2−[4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:2CzPDBq−III)、7−[3−(ジベンゾチオフェン−4−イル)フェニル]ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:7mDBTPDBq−II)、及び、6−[3−(ジベンゾチオフェン−4−イル)フェニル]ジベンゾ[f,h]キノキサリン(略称:6mDBTPDBq−II)等のキノキサリンないしはジベンゾキノキサリン誘導体が挙げられる。
また、発光層(606a、606b)に用いる正孔輸送性材料としては、π電子過剰型複素芳香族化合物(例えばカルバゾール誘導体やインドール誘導体)や芳香族アミン化合物が好ましく、例えば、4−フェニル−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBA1BP)、4,4’−ジ(1−ナフチル)−4’’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBNBB)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)、4,4’,4’’−トリス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:1’−TNATA)、2,7−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]−スピロ−9,9’−ビフルオレン(略称:DPA2SF)、N,N’−ビス(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N,N’−ジフェニルベンゼン−1,3−ジアミン(略称:PCA2B)、N−(9,9−ジメチル−2−ジフェニルアミノ−9H−フルオレン−7−イル)ジフェニルアミン(略称:DPNF)、N,N’,N’’−トリフェニル−N,N’,N’’−トリス(9−フェニルカルバゾール−3−イル)ベンゼン−1,3,5−トリアミン(略称:PCA3B)、2−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]スピロ−9,9’−ビフルオレン(略称:PCASF)、2−[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]スピロ−9,9’−ビフルオレン(略称:DPASF)、N,N’−ビス[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニル−9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジアミン(略称:YGA2F)、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:TPD)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、N−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−N−{9,9−ジメチル−2−[N’−フェニル−N’−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミノ]−9H−フルオレン−7−イル}フェニルアミン(略称:DFLADFL)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3−[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzDPA1)、3,6−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzDPA2)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、3,6−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−(1−ナフチル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzTPN2)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)が挙げられる。
電子輸送層(607a、607b)は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層(607a、607b)には、Alq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、BAlq、Zn(BOX)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などの金属錯体を用いることができる。また、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:Bphen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン(略称:BzOs)などの複素芳香族化合物も用いることができる。また、ポリ(2,5−ピリジンジイル)(略称:PPy)、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)のような高分子化合物を用いることもできる。ここに述べた物質は、主に1×10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を電子輸送層(607a、607b)として用いてもよい。
また、電子輸送層(607a、607b)は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が2層以上積層したものとしてもよい。
電子注入層(608a、608b)は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層(608a、608b)には、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)、リチウム酸化物(LiO)等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を用いることができる。また、フッ化エルビウム(ErF)のような希土類金属化合物を用いることができる。また、電子注入層608にエレクトライドを用いてもよい。該エレクトライドとしては、例えば、カルシウムとアルミニウムの混合酸化物に電子を高濃度添加した物質等が挙げられる。なお、上述した電子輸送層(607a、607b)を構成する物質を用いることもできる。
また、電子注入層(608a、608b)に、有機化合物と電子供与体(ドナー)とを混合してなる複合材料を用いてもよい。このような複合材料は、電子供与体によって有機化合物に電子が発生するため、電子注入性および電子輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、発生した電子の輸送に優れた材料であることが好ましく、具体的には、例えば上述した電子輸送層(607a、607b)を構成する物質(金属錯体や複素芳香族化合物等)を用いることができる。電子供与体としては、有機化合物に対し電子供与性を示す物質であればよい。具体的には、アルカリ金属やアルカリ土類金属や希土類金属が好ましく、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、酸化リチウム、酸化カルシウム、酸化バリウム等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
また、電荷発生層609は、正孔輸送性材料に電子受容体(アクセプター)が添加された構成であっても、電子輸送性材料に電子供与体(ドナー)が添加された構成であってもよい。また、これらの両方の構成が積層されていても良い。
正孔輸送性材料に電子受容体が添加された構成とする場合において、正孔輸送性材料としては、例えば、NPBやTPD、TDATA、MTDATA、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い有機化合物であれば、上記以外の物質を用いても構わない。
また、電子受容体としては、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称:F−TCNQ)、クロラニル等を挙げることができる。また元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化レニウムは電子受容性が高いため好ましい。中でも特に、酸化モリブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
一方、電子輸送性材料に電子供与体が添加された構成とする場合において、電子輸送性材料としては、例えば、Alq、Almq、BeBq、BAlqなど、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等を用いることができる。また、この他、Zn(BOX)、Zn(BTZ)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、PBDやOXD−7、TAZ、Bphen、BCPなども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い有機化合物であれば、上記以外の物質を用いても構わない。
また、電子供与体としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属または希土類金属または元素周期表における第2族、第13族に属する金属およびその酸化物、炭酸塩を用いることができる。具体的には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、イッテルビウム(Yb)、インジウム(In)、酸化リチウム、炭酸セシウムなどを用いることが好ましい。また、テトラチアナフタセンのような有機化合物を電子供与体として用いてもよい。
なお、上述した材料を用いて電荷発生層609を形成することにより、EL層が積層された場合における駆動電圧の上昇を抑制することができる。
なお、上述した正孔注入層(604a、604b)、正孔輸送層(605a、605b)、発光層(606a、606b)、電子輸送層(607a、607b)、電子注入層(608a、608b)、および電荷発生層609は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
なお、本実施の形態では、EL層を2層有する発光素子について説明したが、3層以上のEL層を積層することも可能である。このようなタンデム型の発光素子は、低電圧駆動が可能で消費電力が低い発光装置を実現することができる。
また、本実施の形態で示した発光素子は、マイクロキャビティ構造を有しており、同じEL層を有していても異なる波長の光(単色光)を取り出すことができるため塗り分け(例えば、RGB)が不要となる。従って、高精細化を実現することが容易であるなどの理由からフルカラー化を実現する上で有利である。さらに、着色層(カラーフィルタ)と組み合わせることにより特定波長の正面方向の発光強度を強めることが可能となるため、視野角依存を低減させることができる。この構成は、3色以上の画素を用いたカラーディスプレイ(画像表示装置)に適用する場合に、特に有用であるが、これらのバックライトやフロントライトの他、照明装置などの用途に用いても良い。
また、上記発光素子を備えた発光装置の構成としては、パッシブマトリクス型の発光装置やアクティブマトリクス型の発光装置などを作製することができ、これらは、いずれも本発明の一態様に含まれるものとする。
なお、アクティブマトリクス型の発光装置の場合において、トランジスタ(FET)の構造は、特に限定されない。例えば、スタガ型や逆スタガ型のFETを適宜用いることができる。また、FET基板に形成される駆動用回路についても、N型およびP型のFETからなるものでもよいし、N型のFETまたはP型のFETのいずれか一方のみからなるものであってもよい。さらに、FETに用いられる半導体膜の結晶性についても特に限定されない。例えば、非晶質半導体膜、結晶性半導体膜を用いることができる。また、半導体材料としては、IV族(ケイ素)、ガリウム等)半導体、化合物半導体(酸化物半導体を含む)の他、有機半導体等を用いることができる。
また、本実施の形態で示した発光素子は、様々な基板上に形成することができる。基板の種類は、特定のものに限定されることはない。その基板の一例としては、半導体基板(例えば単結晶基板又はシリコン基板)、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板、タングステン基板、タングステン・ホイルを有する基板、可撓性基板、貼り合わせフィルム、繊維状の材料を含む紙、又は基材フィルムなどがある。ガラス基板の一例としては、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、又はソーダライムガラスなどがある。可撓性基板、貼り合わせフィルム、基材フィルムなどの一例としては、以下のものがあげられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)に代表されるプラスチックがある。または、一例としては、アクリル等の合成樹脂などがある。または、一例としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、又は塩化ビニルなどがある。または、一例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、アラミド、エポキシ、無機蒸着フィルム、又は紙類などがある。
なお、これらの基板上に発光素子と共にトランジスタが形成される場合には、特に、半導体基板、単結晶基板、又はSOI基板などを用いることによって、特性、サイズ、又は形状などのばらつきが少なく、電流能力が高く、サイズの小さいトランジスタを製造することができる。また、このようなトランジスタによって回路を構成すると、回路の低消費電力化、又は回路の高集積化を図ることができる。
また、発光素子やトランジスタを形成する基板として、上述した可撓性基板を用いる場合には、可撓性基板上に発光素子やトランジスタを直接形成してもよいし、ベース基板上に剥離層を介して発光素子やトランジスタを一部または全部形成した後、ベース基板より分離し、他の基板に転載してもよい。このような剥離層を用いて別の基板に転載して作製する場合には、耐熱性の劣る基板や直接形成が難しい可撓性の基板上に発光素子やトランジスタを形成することができる。なお、上述の剥離層には、例えば、タングステン膜と酸化シリコン膜との無機膜の積層構造の構成や、基板上にポリイミド等の有機樹脂膜が形成された構成等を用いることができる。さらに、転載する基板としては、上述したトランジスタを形成することが可能な基板に加え、紙基板、セロファン基板、アラミドフィルム基板、ポリイミドフィルム基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、又はゴム基板などがある。これらの基板を用いることにより、耐久性や耐熱性に優れ、軽量化および薄型化を図ることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様である発光装置の一例として、アクティブマトリクス型の発光装置について、図9を用いて説明する。なお、本実施の形態に示す発光装置には、実施の形態5で説明した発光素子を適用することが可能である。
なお、図9(A)は発光装置を示す上面図であり、図9(B)は図9(A)を鎖線A−A’で切断した断面図である。本実施の形態に係るアクティブマトリクス型の発光装置は、素子基板701上に設けられた画素部702と、駆動回路部(ソース線駆動回路)703と、駆動回路部(ゲート線駆動回路)704(704a及び704b)と、を有する。画素部702、駆動回路部703、及び駆動回路部704は、シール材705によって、素子基板701と封止基板706との間に封止されている。
また、素子基板701上には、駆動回路部703、及び駆動回路部704に外部からの信号(例えば、ビデオ信号、クロック信号、スタート信号、又はリセット信号等)や電位を伝達する外部入力端子を接続するための引き回し配線707が設けられる。ここでは、外部入力端子としてFPC(フレキシブルプリントサーキット)708を設ける例を示している。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図9(B)を用いて説明する。素子基板701上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、ソース線駆動回路である駆動回路部703と、画素部702が示されている。
駆動回路部703はFET709とFET710とを組み合わせた構成について例示している。なお、駆動回路部703が有するFET709とFET710は、単極性(N型またはP型のいずれか一方のみ)のトランジスタを含む回路で形成されても良いし、N型のトランジスタとP型のトランジスタを含むCMOS回路で形成されても良い。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に駆動回路を形成することもできる。
また、画素部702はスイッチング用FET(図示せず)と、電流制御用FET712とを有し、電流制御用FET712の配線(ソース電極又はドレイン電極)は、発光素子717aおよび発光素子717bの第1の電極(陽極)(713a、713b)と電気的に接続されている。また、本実施の形態においては、画素部702に2つのFET(スイッチング用FET、電流制御用FET712)を用いて構成する例について示したが、これに限定されない。例えば、3つ以上のFETと、容量素子とを組み合わせる構成としてもよい。
FET709、710、712としては、例えば、スタガ型や逆スタガ型のトランジスタを適用することができる。FET709、710、712に用いることのできる半導体材料としては、例えば、IV族(シリコン、ガリウム等)半導体、化合物半導体、酸化物半導体、有機半導体材料を用いることができる。また、該半導体材料の結晶性については、特に限定されず、例えば、非晶質半導体膜、または結晶性半導体膜を用いることができる。特に、FET709、710、712としては、酸化物半導体を用いると好ましい。該酸化物半導体としては、例えば、In−Ga酸化物、In−M−Zn酸化物(Mは、Al、Ga、Y、Zr、La、Ce、またはNd)等が挙げられる。FET709、710、712として、例えば、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、さらに好ましくは3eV以上の酸化物半導体材料を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
また、第1の電極713には、光学調整のための導電膜720を積層した構造を含む。例えば、図9(B)に示すように発光素子717aと発光素子717bは、取り出す光の波長が異なるため、導電膜720aと導電膜720bとは膜厚を変えて形成される。また、第1の電極(713a、713b)の端部を覆うように絶縁物からなる隔壁714が形成される。ここでは、隔壁714として、ポジ型の感光性アクリル樹脂を用いて形成する。また、本実施の形態では、第1の電極(713a、713b)を陽極として用いる。
また、隔壁714の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにするのが好ましい。絶縁物714の形状を上記のように形成することで、隔壁714の上層に形成される膜の被覆性を良好なものとすることができる。例えば、隔壁714の材料として、ネガ型の感光性樹脂、或いはポジ型の感光性樹脂のいずれかを使用することができ、有機化合物に限らず無機化合物、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコン等を使用することができる。
第1の電極(713a、713b)上には、EL層715及び第2の電極716が積層形成されている。EL層715は、少なくとも発光層が設けられており、第1の電極(713a、713b)、EL層715及び第2の電極716からなる発光素子(717a、717b)は、EL層715の端部が、第2の電極716で覆われた構造を有する。また、EL層715の構成については、実施の形態5と同様とする。
なお、第1の電極713、EL層715及び第2の電極716に用いる材料としては、実施の形態5に示す材料を用いることができる。また、発光素子(717a、717b)の第1の電極(713a、713b)は、領域721において、引き回し配線707と電気的に接続されFPC708を介して外部信号が入力される。さらに、発光素子(717a、717b)の第2の電極716は、領域722において、引き回し配線723と電気的に接続され、ここでは図示しないが、FPC708を介して外部信号が入力される。
また、図9(B)に示す断面図では発光素子717を2つのみ図示しているが、画素部702においては、複数の発光素子がマトリクス状に配置されているものとする。すなわち、画素部702には、4種類(R、G、B、Y)の発光が得られる発光素子をそれぞれ形成し、フルカラー表示可能な発光装置を形成することができる。
さらに、シール材705で封止基板706を素子基板701と貼り合わせることにより、素子基板701、封止基板706、およびシール材705で囲まれた空間718に発光素子717が備えられた構造になっている。
また、封止基板706には、有色層(カラーフィルタ)724が設けられており、隣り合う有色層の間には、黒色層(ブラックマトリクス)725が設けられている。なお、発光素子717a、717bで得られた発光は、有色層(カラーフィルタ)724を介して外部に取り出される。
なお、空間718は、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材705で充填される構成も含むものとする。
また、シール材705にはエポキシ系樹脂やガラスフリットを用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板706に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiber−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。シール材としてガラスフリットを用いる場合には、接着性の観点から素子基板701及び封止基板706はガラス基板であることが好ましい。
以上のようにして、アクティブマトリクス型の発光装置を得ることができる。なお、発光装置としては、実施の形態5に示す素子構造を有する発光素子を適用したパッシブマトリクス型の発光装置を作製することも可能である。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様である発光装置を用いて完成させた様々な電子機器の一例について、図10を用いて説明する。
発光装置を適用した電子機器として、例えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図10に示す。
図10(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置7100は、筐体7101に表示部7103が組み込まれている。表示部7103により、映像を表示することが可能であり、発光装置を表示部7103に用いることができる。また、ここでは、スタンド7105により筐体7101を支持した構成を示している。
テレビジョン装置7100の操作は、筐体7101が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機7110により行うことができる。リモコン操作機7110が備える操作キー7109により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部7103に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機7110に、当該リモコン操作機7110から出力する情報を表示する表示部7107を設ける構成としてもよい。
なお、テレビジョン装置7100は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線又は無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)又は双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
図10(B)はコンピュータであり、本体7201、筐体7202、表示部7203、キーボード7204、外部接続ポート7205、ポインティングデバイス7206等を含む。なお、コンピュータは、発光装置をその表示部7203に用いることにより作製することができる。
図10(C)は、スマートウオッチであり、筐体7302、表示パネル7304、操作ボタン7311、7312、接続端子7313、バンド7321、留め金7322、等を有する。
ベゼル部分を兼ねる筐体7302に搭載された表示パネル7304は、非矩形状の表示領域を有している。表示パネル7304は、時刻を表すアイコン7305、その他のアイコン7306等を表示することができる。
なお、図10(C)に示すスマートウオッチは、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、無線通信機能、無線通信機能を用いて様々なコンピュータネットワークに接続する機能、無線通信機能を用いて様々なデータの送信又は受信を行う機能、記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示部に表示する機能、等を有することができる。
また、筐体7302の内部に、スピーカ、センサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン等を有することができる。なお、スマートウオッチは、発光装置をその表示パネル7304に用いることにより作製することができる。
図10(D)は、携帯電話機(スマートフォンを含む)の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401に、表示部7402、マイク7406、スピーカ7405、カメラ7407、外部接続部7404、操作用ボタン7403などを備えている。また、本発明の一態様に係る発光素子を、可撓性を有する基板に形成して発光装置を作製した場合、図10(D)に示すような曲面を有する表示部7402に適用することが可能である。
図10(D)に示す携帯電話機7400は、表示部7402を指などで触れることで、情報を入力することができる。また、電話を掛ける、或いはメールを作成するなどの操作は、表示部7402を指などで触れることにより行うことができる。
表示部7402の画面は主として3つのモードがある。第1は、画像の表示を主とする表示モードであり、第2は、文字等の情報の入力を主とする入力モードである。第3は表示モードと入力モードの2つのモードが混合した表示+入力モードである。
例えば、電話を掛ける、或いはメールを作成する場合は、表示部7402を文字の入力を主とする文字入力モードとし、画面に表示させた文字の入力操作を行えばよい。この場合、表示部7402の画面のほとんどにキーボード又は番号ボタンを表示させることが好ましい。
また、携帯電話機7400内部に、ジャイロセンサや加速度センサ等の検出装置を設けることで、携帯電話機7400の向き(縦か横か)を判断して、表示部7402の画面表示を自動的に切り替えるようにすることができる。
また、画面モードの切り替えは、表示部7402を触れること、又は筐体7401の操作用ボタン7403の操作により行われる。また、表示部7402に表示される画像の種類によって切り替えるようにすることもできる。例えば、表示部に表示する画像信号が動画のデータであれば表示モード、テキストデータであれば入力モードに切り替える。
また、入力モードにおいて、表示部7402の光センサで検出される信号を検知し、表示部7402のタッチ操作による入力が一定期間ない場合には、画面のモードを入力モードから表示モードに切り替えるように制御してもよい。
表示部7402は、イメージセンサとして機能させることもできる。例えば、表示部7402に掌や指で触れ、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことができる。また、表示部に近赤外光を発光するバックライト又は近赤外光を発光するセンシング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
さらに、携帯電話機(スマートフォンを含む)の別の構成として、図10(D’−1)や図10(D’−2)のような構造を有する携帯電話機に適用することもできる。
なお、図10(D’−1)や図10(D’−2)のような構造を有する場合には、文字情報や画像情報などを筐体7500(1)、7500(2)の第1面7501(1)、7501(2)だけでなく、第2面7502(1)、7502(2)に表示させることができる。このような構造を有することにより、携帯電話機を胸ポケットに収納したままの状態で、第2面7502(1)、7502(2)などに表示された文字情報や画像情報などを使用者が容易に確認することができる。
また、図11(A)〜(C)に、折りたたみ可能な携帯情報端末9310を示す。図11(A)に展開した状態の携帯情報端末9310を示す。図11(B)に展開した状態又は折りたたんだ状態の一方から他方に変化する途中の状態の携帯情報端末9310を示す。図11(C)に折りたたんだ状態の携帯情報端末9310を示す。携帯情報端末9310は、折りたたんだ状態では可搬性に優れ、展開した状態では、継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れる。
表示パネル9311はヒンジ9313によって連結された3つの筐体9315に支持されている。ヒンジ9313を介して2つの筐体9315間を屈曲させることにより、携帯情報端末9310を展開した状態から折りたたんだ状態に可逆的に変形させることができる。本発明の一態様の発光装置を表示パネル9311に用いることができる。表示パネル9311における表示領域9312は折りたたんだ状態の携帯情報端末9310の側面に位置する表示領域である。表示領域9312には、情報アイコンや使用頻度の高いアプリやプログラムのショートカットなどを表示させることができ、情報の確認やアプリなどの起動をスムーズに行うことができる。
以上のようにして、本発明の一態様である発光装置を適用して電子機器を得ることができる。なお、適用できる電子機器は、本実施の形態に示したものに限らず、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の一態様である発光装置を適用した照明装置の一例について、図12を用いて説明する。
図12は、発光装置を室内の照明装置8001として用いた例である。なお、発光装置は大面積化も可能であるため、大面積の照明装置を形成することもできる。その他、曲面を有する筐体を用いることで、発光領域が曲面を有する照明装置8002を形成することもできる。本実施の形態で示す発光装置に含まれる発光素子は薄膜状であり、筐体のデザインの自由度が高い。したがって、様々な意匠を凝らした照明装置を形成することができる。さらに、室内の壁面に大型の照明装置8003を備えても良い。
また、発光装置をテーブルの表面に用いることによりテーブルとしての機能を備えた照明装置8004とすることができる。なお、その他の家具の一部に発光装置を用いることにより、家具としての機能を備えた照明装置とすることができる。
以上のように、発光装置を適用した様々な照明装置が得られる。なお、これらの照明装置は本発明の一態様に含まれるものとする。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことが出来る。
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、明細書の中の図面や文章において規定されていない内容について、その内容を除くことを規定した発明の一態様を構成することが出来る。または、ある値について、上限値と下限値などで示される数値範囲が記載されている場合、その範囲を任意に狭めることで、または、その範囲の中の一点を除くことで、その範囲を一部除いた発明の一態様を規定することができる。これらにより、例えば、従来技術が本発明の一態様の技術的範囲内に入らないことを規定することができる。
具体例としては、ある回路において、第1乃至第5のトランジスタを用いている回路図が記載されているとする。その場合、その回路が、第6のトランジスタを有していないことを発明として規定することが可能である。または、その回路が、容量素子を有していないことを規定することが可能である。さらに、その回路が、ある特定の接続構造をとっているような第6のトランジスタを有していない、と規定して発明を構成することができる。または、その回路が、ある特定の接続構造をとっている容量素子を有していない、と規定して発明を構成することができる。例えば、ゲートが第3のトランジスタのゲートと接続されている第6のトランジスタを有していない、と発明を規定することが可能である。または、例えば、第1の電極が第3のトランジスタのゲートと接続されている容量素子を有していない、と発明を規定することが可能である。
別の具体例としては、ある値について、例えば、「ある電圧が、3V以上10V以下であることが好適である」と記載されているとする。その場合、例えば、ある電圧が、−2V以上1V以下である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。または、例えば、ある電圧が、13V以上である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。なお、例えば、その電圧が、5V以上8V以下であると発明を規定することも可能である。なお、例えば、その電圧が、概略9Vであると発明を規定することも可能である。なお、例えば、その電圧が、3V以上10V以下であるが、9Vである場合を除くと発明を規定することも可能である。なお、ある値について、「このような範囲であることが好ましい」、「これらを満たすことが好適である」となどと記載されていたとしても、ある値は、それらの記載に限定されない。つまり、「好ましい」、「好適である」などと記載されていたとしても、必ずしも、それらの記載には、限定されない。
別の具体例としては、ある値について、例えば、「ある電圧が、10Vであることが好適である」と記載されているとする。その場合、例えば、ある電圧が、−2V以上1V以下である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。または、例えば、ある電圧が、13V以上である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。
別の具体例としては、ある物質の性質について、例えば、「ある膜は、絶縁膜である」と記載されているとする。その場合、例えば、その絶縁膜が、有機絶縁膜である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。または、例えば、その絶縁膜が、無機絶縁膜である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。または、例えば、その膜が、導電膜である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。または、例えば、その膜が、半導体膜である場合を除く、と発明の一態様を規定することが可能である。
別の具体例としては、ある積層構造について、例えば、「A膜とB膜との間に、ある膜が設けられている」と記載されているとする。その場合、例えば、その膜が、4層以上の積層膜である場合を除く、と発明を規定することが可能である。または、例えば、A膜とその膜との間に、導電膜が設けられている場合を除く、と発明を規定することが可能である。
なお、本明細書等において記載されている発明の一態様は、さまざまな人が実施することが出来る。しかしながら、その実施は、複数の人にまたがって実施される場合がある。例えば、送受信システムの場合において、A社が送信機を製造および販売し、B社が受信機を製造および販売する場合がある。別の例としては、トランジスタおよび発光素子を有する発光装置の場合において、トランジスタが形成された半導体装置は、A社が製造および販売する。そして、B社がその半導体装置を購入して、その半導体装置に発光素子を成膜して、発光装置として完成させる、という場合がある。
このような場合、A社またはB社のいずれに対しても、特許侵害を主張できるような発明の一態様を、構成することが出来る。つまり、A社のみが実施するような発明の一態様を構成することが可能であり、別の発明の一態様として、B社のみが実施するような発明の一態様を構成することが可能である。また、A社またはB社に対して、特許侵害を主張できるような発明の一態様は、明確であり、本明細書等に記載されていると判断する事が出来る。例えば、送受信システムの場合において、送信機のみの場合の記載や、受信機のみの場合の記載が本明細書等になかったとしても、送信機のみで発明の一態様を構成することができ、受信機のみで別の発明の一態様を構成することができ、それらの発明の一態様は、明確であり、本明細書等に記載されていると判断することが出来る。別の例としては、トランジスタおよび発光素子を有する発光装置の場合において、トランジスタが形成された半導体装置のみの場合の記載や、発光素子を有する発光装置のみの場合の記載が本明細書等になかったとしても、トランジスタが形成された半導体装置のみで発明の一態様を構成することができ、発光素子を有する発光装置のみで発明の一態様を構成することができ、それらの発明の一態様は、明確であり、本明細書等に記載されていると判断することが出来る。
なお、本明細書等においては、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、受動素子(容量素子、抵抗素子など)などが有するすべての端子について、その接続先を特定しなくても、当業者であれば、発明の一態様を構成することは可能な場合がある。つまり、接続先を特定しなくても、発明の一態様が明確であると言える。そして、接続先が特定された内容が、本明細書等に記載されている場合、接続先を特定しない発明の一態様が、本明細書等に記載されていると判断することが可能な場合がある。特に、端子の接続先が複数のケース考えられる場合には、その端子の接続先を特定の箇所に限定する必要はない。したがって、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、受動素子(容量素子、抵抗素子など)などが有する一部の端子についてのみ、その接続先を特定することによって、発明の一態様を構成することが可能な場合がある。
なお、本明細書等においては、ある回路について、少なくとも接続先を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。または、ある回路について、少なくとも機能を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。つまり、機能を特定すれば、発明の一態様が明確であると言える。そして、機能が特定された発明の一態様が、本明細書等に記載されていると判断することが可能な場合がある。したがって、ある回路について、機能を特定しなくても、接続先を特定すれば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。または、ある回路について、接続先を特定しなくても、機能を特定すれば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。
なお、本明細書等においては、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、その一部分を取り出して、発明の一態様を構成することは可能である。したがって、ある部分を述べる図または文章が記載されている場合、その一部分の図または文章を取り出した内容も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能であるものとする。そして、その発明の一態様は明確であると言える。そのため、例えば、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、配線、受動素子(容量素子、抵抗素子など)、導電層、絶縁層、半導体層、有機材料、無機材料、部品、装置、動作方法、製造方法などが単数もしくは複数記載された図面または文章において、その一部分を取り出して、発明の一態様を構成することが可能であるものとする。例えば、N個(Nは整数)の回路素子(トランジスタ、容量素子等)を有して構成される回路図から、M個(Mは整数で、M<N)の回路素子(トランジスタ、容量素子等)を抜き出して、発明の一態様を構成することは可能である。別の例としては、N個(Nは整数)の層を有して構成される断面図から、M個(Mは整数で、M<N)の層を抜き出して、発明の一態様を構成することは可能である。さらに別の例としては、N個(Nは整数)の要素を有して構成されるフローチャートから、M個(Mは整数で、M<N)の要素を抜き出して、発明の一態様を構成することは可能である。さらに別の例としては、「Aは、B、C、D、E、または、Fを有する」と記載されている文章から、一部の要素を任意に抜き出して、「Aは、BとEとを有する」、「Aは、EとFとを有する」、「Aは、CとEとFとを有する」、または、「Aは、BとCとDとEとを有する」などの発明の一態様を構成することは可能である。
なお、本明細書等においては、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念を導き出すことは、当業者であれば容易に理解される。したがって、ある一つの実施の形態において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は、明確であると言える。
なお、本明細書等においては、少なくとも図に記載した内容(図の中の一部でもよい)は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。したがって、ある内容について、図に記載されていれば、文章を用いて述べていなくても、その内容は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。同様に、図の一部を取り出した図についても、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。そして、その発明の一態様は明確であると言える。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
本発明の一態様のるつぼを用いて蒸着を行った結果について説明する。本実施例では、るつぼの筒状セル及び蓋にはチタンを有する材料を用い、蒸着材料として酸化モリブデン(VI)(MoO)を使用した。また、筒状セル及び蓋の内壁を被覆する材料として酸化アルミニウム(AlO)を使用した。
まず、従来のるつぼを用いて酸化モリブデンを蒸着する際の問題点について説明する。従来のるつぼは、筒状セル及び蓋は、チタンを有する材料を用いており、蒸着材料である酸化モリブデンと直接接する構成であった。
従来のるつぼを用いて蒸着を行うと、筒状セル及び蓋の内壁に黒色化合物が堆積して膜ができてしまう。この黒色化合物は、白色の酸化モリブデン(VI)(MoO)が変質したものであると考えられる。この膜が剥がれ落ち、蒸着材料に昇華点又は沸点の異なる化合物が混入することにより、蒸着レートが変動してしまい、蓋の開口部につまりが生じやすかった。
蒸着工程終了後にるつぼ内の堆積物をXPS分析により同定した結果、堆積物の主成分は酸化モリブデン(IV)(MoO)であることがわかった。酸化モリブデン(VI)(MoO)の蒸着温度500℃における酸化モリブデン(VI)(MoO)の標準自由エネルギー(−370kJ/mol)は、酸化チタン(TiO)の標準自由エネルギー(−780kJ/mol)よりも高いため、酸化モリブデン(VI)(MoO)が還元されたのである。
本発明者らは、酸化モリブデン(VI)(MoO)と、筒状セル及び蓋が有するチタンと、が直接接しないように、酸化アルミニウム(AlO)を有する膜で筒状セル及び蓋の内壁を被覆することを見出した。筒状セル及び蓋の内壁を被覆する膜は、筒状セル及び蓋に用いた材料と比較して化学的に不活性なものであればよく、また、蒸着工程中に剥がれないように成膜されていればよい。本実施例では、溶射コーティング法により、酸化アルミニウム(AlO)を成膜した。
本発明の一態様のるつぼを用いて蒸着を行うことで、筒状セル及び蓋の内壁への酸化モリブデン(IV)(MoO)膜の堆積を抑制することができ、蓋の開口部のつまりが解消された。これにより、るつぼの交換頻度を数日に一度から2ヶ月に一度まで低減することができ、るつぼの洗浄コストを低減することができた。
なお、酸化モリブデン(VI)(MoO)501を蒸着する際には、るつぼ500内に粒状の添加剤502を入れるとよい(図7)。粒状の添加剤502は、熱伝導率が高く、化学的に安定な性質を有する。粒状の添加剤502は、温まりにくく、冷めにくい性質を有するため、るつぼ500内の温度の変動を小さくすることができる。粒状の添加剤502としては、炭化シリコン(SiC)などが挙げられる。
蒸着材料と粒状の添加剤の混合割合は、蒸着材料の種類によって適宜設定すればよいが、本実施例では、酸化モリブデン(VI)(MoO)0.6gに対して、炭化シリコン(SiC)を10gの割合で混合した。また、炭化シリコン(SiC)は直径約1mmであるのに対し、酸化モリブデン(VI)(MoO)は非常に粒径が小さい。酸化モリブデン(VI)(MoO)がるつぼ内に均一に分散するように、酸化モリブデン(VI)(MoO)粒子を炭化シリコン(SiC)と同程度の大きさの集合体に加工してもよい。
本実施例では、蒸着材料として酸化モリブデン(VI)(MoO)を使用したが、他の材料(金属酸化物、金属化合物、又はイリジウム錯体)も本発明の一態様のるつぼを用いて蒸着することができる。例えば、イリジウム錯体を従来のるつぼ(筒状セルがチタンを有し、筒状セルと蒸着材料が直接接する構造のるつぼ)で蒸着した場合、筒状セルに収納した材料が変色してしまう。これにより蒸着材料の性質が変わってしまう可能性(例えば、筒状セルに含まれるチタンを触媒として、イリジウム錯体が変質した可能性など)がある。本発明の一態様のるつぼを使用することにより、筒状セルと蒸着材料とが直接接することを防ぐことができるので、変色及び変質を抑制することができ、安定した品質の蒸着を行うことができるなどの効果を奏する。
100 るつぼ
101 筒状セル
102 蓋
103 開口部
104 第1の膜
105 第2の膜
106 ねじ部
107 ねじ部
200 るつぼ
201 筒状セル
202 蓋
203 開口部
204 第1の膜
205 第2の膜
206 ねじ部
207 ねじ部
208 中蓋
209 開口部
210 第3の膜
301 ガス供給口
302 陰極
303 陽極
304 材料供給口
305 粉末材料
306 プラズマジェット噴流
307 基材
308 冷却水供給口
309 冷却水排出口
401 ヒーター
402 加熱部
500 るつぼ
501 酸化モリブデン(VI)(MoO
502 粒状の添加剤
601 第1の電極
602 第2の電極
603a EL層
603b EL層
604a 正孔注入層
604b 正孔注入層
605a 正孔輸送層
605b 正孔輸送層
606a 発光層
606b 発光層
607a 電子輸送層
607b 電子輸送層
608a 電子注入層
608b 電子注入層
609 電荷発生層
701 素子基板
702 画素部
703 駆動回路部
704 駆動回路部
705 シール材
706 封止基板
707 引き回し配線
708 FPC
709 FET
710 FET
712 電流制御用FET
713 第1の電極
713a 第1の電極
713b 第1の電極
714 隔壁
715 EL層
716 第2の電極
717a 発光素子
717b 発光素子
718 空間
720 導電膜
720a 導電膜
720b 導電膜
723 引き回し配線
724 有色層
725 黒色層
7100 テレビジョン装置
7101 筐体
7103 表示部
7105 スタンド
7107 表示部
7109 操作キー
7110 リモコン操作機
7201 本体
7202 筐体
7203 表示部
7204 キーボード
7205 外部接続ポート
7206 ポインティングデバイス
7302 筐体
7304 表示パネル
7305 アイコン
7306 アイコン
7311 操作ボタン
7312 操作ボタン
7313 接続端子
7321 バンド
7322 留め金
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作用ボタン
7404 外部接続部
7405 スピーカ
7406 マイク
7407 カメラ
7500(1) 筐体
7500(2) 筐体
7501(1) 第1面
7501(2) 第1面
7502(1) 第2面
7502(2) 第2面
8001 照明装置
8002 照明装置
8003 大型の照明装置
8004 照明装置
9310 携帯情報端末
9311 表示パネル
9312 表示領域
9313 ヒンジ
9315 筐体

Claims (8)

  1. 筒状セルと、蓋と、を有し、
    前記筒状セルは、蒸着材料を収納することができ、
    前記蓋は、前記蒸着材料を噴出することができる開口部を有し、
    前記筒状セル及び前記蓋は、金属を有し、
    前記筒状セルの内壁及び前記蓋の内壁は、前記金属に比べて酸素又は窒素との反応性が低い材料で被覆されていることを特徴とするるつぼ。
  2. 筒状セルと、蓋と、中蓋と、を有し、
    前記筒状セルは、蒸着材料を収納することができ、
    前記蓋は、前記蒸着材料を噴出することができる第1の開口部を有し、
    前記中蓋は、前記蒸着材料を噴出することができる複数の第2の開口部を有し、
    前記筒状セル、前記蓋、及び前記中蓋は、金属を有し、
    前記筒状セルの内壁、前記蓋の内壁、前記中蓋は、前記金属に比べて酸素又は窒素との反応性が低い材料で被覆されていることを特徴とするるつぼ。
  3. 請求項1または2において、
    前記金属は、チタンであることを特徴とするるつぼ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一において、
    前記金属に比べて酸素又は窒素との反応性が低い材料は、酸化アルミニウムであることを特徴とするるつぼ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、
    前記蒸着材料は、金属酸化物であることを特徴とするるつぼ。
  6. 請求項5において、
    前記金属酸化物は、酸化モリブデンであることを特徴とするるつぼ。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一において、
    前記蒸着材料は、イリジウム錯体であることを特徴とするるつぼ。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一に記載のるつぼを備えたことを特徴とする蒸着装置。
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