JP2015164531A - ブラシ及びブラシ体 - Google Patents

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Abstract

【課題】広範囲の部位を同時にブラッシングすることのできるブラシを提供する。
【解決手段】 使用者が握るための把持部(3)と、当該把持部の長手方向一端側に設けられたブラシ体支持部(53)と、当該ブラシ体支持部によって支持された複数のブラシ体(21a,21b,21c)と、を備えることを特徴とするブラシ。複数のブラシ体により広範囲の部位を同時にブラッシングすることができるので、たいへん便利である。
【選択図】図5

Description

本発明は、把持部に対し回転可能なブラシ体を備えたブラシに関する。
特許文献1及び2に開示されたブラシ(以下、それぞれ「第1の従来ブラシ」「第2の従来ブラシ」という。)は、いずれも実質的に球形のブラシ体を備える歯ブラシであって、このブラシ体はモータにより駆動されて2軸それぞれの周りを独立して回転するように構成されている。特許文献3に開示されたブラシ(以下、「第3の従来ブラシ」という。)も歯ブラシであって、これは、柄と当該柄から突き出す回転軸と一体回転するブラシ体を備え、当該柄が軸方向往復直線運動と軸回り往復揺動を行うように構成されている。特許文献4に開示されたブラシ(以下、「第4の従来ブラシ」という。)は、モータ駆動により揺動するブラシ体に高負荷が加わった際に、当該揺動を衰退させるためのトルクリミッタを備える歯ブラシである。特許文献5に開示されたブラシ(以下、「第5の従来ブラシ」という。)は、柄の軸方向に往復回転可能に支持されたローラー状のブラシ体を備え、ブラシ体を歯等に接触させた状態で柄を軸方向に往復運動させ転がり接触しながら磨くように構成された歯ブラシである。特許文献6に開示されたブラシ(以下、「第6の従来ブラシ」という。)は、柄の先端に同心状に設けられた円筒状のブラシ体を備える歯ブラシであって、使用者による柄の軸回り回転によりブラシ体を回転させ歯等を磨くように構成されている。特許文献7には、柄の先端に固定された球形のブラシ体(以下、「第6の従来ブラシ」という。)を備え、使用者による柄の動きで歯等を磨くように構成されている歯ブラシが開示されている。
特表2010−523239号公報 特表2013−507162号公報 特開平7−116024号公報 特開平06−123343号公報 特許4040754号公報 特許3646118号公報 特開2001−238729号公報
しかしながら、第1の従来ブラシ及び第2の従来ブラシは、ブラシ体が2軸のそれぞれの周りを独立して回転するものの、それぞれの回転はモータによって強制的に駆動されるため、使用者の意図に反した方向にブラシ体のブラシ毛先端が移動することが当然に起こってしまう。さらに、歯や歯肉等の表面には凹凸がありブラシ毛の長さに比べ十分に深い溝や隙間が存在するため、ブラシ毛の毛先が細部に届くようにブラシ体を歯や歯肉等に強く押し付けなければならない。回転するブラシ体を強く押し付けると、歯や歯肉等を傷つける恐れがより高くなる。特に、歯と歯肉との間に形成される歯周ポケットの周囲を磨く際に、歯から歯肉をはがす方向にブラシ体が回転するときに、歯肉を傷つける可能性が極めて高い。この問題は、第3の従来ブラシによっても同じく生じ得る。第3の従来ブラシは、柄が軸方向往復直線運動と軸回り往復揺動を行うので、使用者は歯や歯肉に対する気遣いがより求められる。第4の従来ブラシはトルクリミッタを有しているため、歯等に強く押し当てた結果ブラシ体に過負荷が加わった際にブラシ体の揺動を衰退させることができ、これによって、歯等が傷つくのを防止できることが期待される。しかし、揺動を衰退させるためだけに用いることのできる技術である。第5のブラシのブラシ体はローラー状であるため、転がり方向に対しては傷つきづらいが、転がり方向と交差する方向(ローラーの軸心方向)にブラシ体を移動させようとすると転がりが妨げられることによる歯や歯肉等を傷つける恐れが高い。これと同じ理由から、第6の従来ブラシのブラシ体を軸心方向に動かすと、歯や歯肉を損傷する恐れがある。第7の従来ブラシは、柄を軸回りに回転させているときはよいが、柄の軸心方向に磨くときに歯や歯茎を傷つける恐れが少なくない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、接触部位を傷つけずに効率よく磨きもしくはブラッシングすることのできるブラシの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、次の構成を備えている。なお、いずれかの請求項記載の発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、記載順等に関わらず、かつ、その性質上可能な範囲において他の請求項記載の発明にも適用があるものとする。
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項1のブラシ」という)は、使用者が握るための把持部と、当該把持部の長手方向一端側に設けられた回転支持機構と、当該回転支持機構によって支持されたブラシ体と、を備えている。ここで当該回転支持機構は、使用者が当該把持部を動かしたとき、使用者の口腔内部位(歯、歯肉、舌、その他口腔内にある部位)から受ける摩擦により当該ブラシ体が独立した少なくとも2種類(3種類以上でもよい)の双方向に転がり回転ができるように構成されている。また、当該ブラシ体は、当該少なくとも2種類の双方向の転がり回転ができる形状に形成されている。
請求項1のブラシによれば、まず、把持部に対し回転する。この回転力は、ブラシ体(のブラシ毛)が口腔内部位から得る摩擦力により生じる。ブラシ体は口腔内部位と転がり接触して磨くもしくはブラッシングするので、口腔内部位を過度に引っかかなくて済むため傷つける恐れが極めて低い。しかも、少なくとも2種類の双方向回転(たとえば、垂直軸回り回転と水平軸回り回転)が可能であるから、1種類の双方向回転による磨きに比べ口腔内部位を傷つける恐れがさらに低くなる。
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項2のブラシ」という)は、請求項1のブラシの好ましい態様として、前記回転支持機構は、前記把持部から長手方向に突き出し前記把持部に対し中心軸周りに双方向回転できるように支持された第1回転軸と、当該第1回転軸の開放端側に設けられた保持機構と、当該第1回転軸と交差(たとえば、直交)する方向に延び当該保持機構により双方向回転できるように支持された第2回転軸と、を備えている。前記ブラシ体は、当該第2回転軸と一体に回転できるように構成されている。
請求項2のブラシは、請求項1のブラシであって、ここでは第1回転軸回りの双方向回転と第2回転軸回りの双方向回転の2種類が採用される。つまり、第2回転軸と一体回転するブラシ体は、この第2回転軸ごと第1回転軸ごと把持部に対して回転する。請求項2のブラシはシンプルに構成されている。それは、ブラシという性格上、複雑な構造になじまないこと、頻繁に洗浄するものであるからシンプルである必要があること、がその理由である。
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項3のブラシ」という)は、請求項1または2のブラシの好ましい態様として、前記把持部内には、モータ軸を有するモータと、当該モータに電力を供給する電源と、当該モータ軸の回転運動を前記第1回転軸に伝達するトルクリミッタと、が配されている。電源は、内臓電池が一般的であるが、外部から供給された電力をモータに供給するための回路等も含まれる。トルクリミッタは、モータ軸と第1回転軸との間に配されることが一般的であるが、モータに付属している場合も含まれる。
請求項3のブラシは、電力を用いて駆動する電動ブラシである。請求項1又は2のブラシの第1回転軸がモータによって回転駆動される。このため、手動に比べ短時間のうちに口腔内部位を磨くもしくはブラッシングすることができる。ただし、モータ駆動とすると使用者の意に反した磨きにより、口腔内部位を傷つけるおそれが出てくる。この恐れを解消するため、過負荷が加わったとき、回転を制限するのがトルクリミッタである。
(請求項4記載の発明の特徴)
請求項4記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項4のブラシ」という)は、請求項3のブラシの好ましい態様として、前記把持部と前記第1回転軸は、さらに、前記把持部に対し前記第1回転軸が出没できるように構成されている。ここで、前記トルクリミッタは、前記把持部に対する出没運動をも前記第1回転軸に伝達するように構成されている。
請求項4のブラシによれば、請求項3のブラシのトルクリミッタは、回転運動に加え出没運動をも第1回転軸に伝達する。把持部はこの出没運動を許容するように構成されているので、トルクリミッタの機能とあいまって第1回転軸の出没運動が実現する。回転運動と出没運動の組み合わせにより、使用者は効率よく、かつ安全に口腔内部位を磨いたりブラッシングしたりすることができる。
(請求項5記載の発明の特徴)
請求項5記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項5のブラシ」という)は、請求項4のブラシの好ましい態様として、前記トルクリミッタは、前記第1回転軸と一体回転する軸側リミッタ部材と前記モータのモータ軸と一体回転するモータ側リミッタ部材と、当該軸側リミッタ部材と当該モータ側リミッタ部材との間に形成されたカム構造と、当該軸側リミッタ部材を当該モータ側リミッタ部材に向けて押圧する押圧バネと、を含めて構成されている。当該カム構造は、当該軸側リミッタ部材から当該モータ側リミッタ部材に向かって突き出す少なくとも1個の軸側突起と、当該モータ側リミッタ部材から突き出す少なくとも1個のモータ側突起と、を含めて構成されている。ここで、当該モータ側突起は、当該モータ側リミッタ部材の回転にともない連続的に、当該軸側突起と係合(または当接もしくは掛かり合い)して当該モータ側リミッタ部材の回転運動を当該軸側リミッタ部材に伝達しつつ、当該軸側突起との係合位置を摺動移動(接触した状態で移動)させて当該押圧バネのバネ力に抗しながら当該モータ側突起の上に乗り上がらせ、やがて乗り越させて前記第1回転軸に回転運動と出没運動を伝達するように、かつ、当該軸側突起の当該モータ突起の上への乗り上がりと乗り越しは、前記第1回転軸が過負荷を受けて回転しない場合も行われるように構成されている。なお、軸側突起とモータ側時は、それぞれ少なくとも1個でよいが、構造的安定や出没周期の観点を考慮するとそれぞれ複数(同数でなくてもよい)とすることが好ましい。
請求項5のブラシによれば、請求項4のブラシであって、モータ側突起との係合により、軸側突起は、当該軸側リミッタ部材を回転させる回転方向力と当該軸側リミッタ部材を突出させる突出方向力を受け、これによって第1回転軸の回転運動と押圧バネのバネ力に打ち勝ちながら乗り上げて突出運動が行われる。モータ側リミッタ部材のさらなる回転により、軸側突起に対するモータ側突起の係合位置が回転方向に摺動移動し軸側突起の頂点を超えて乗り越すと、軸側突起に回転方向力及び突出方向力が働かなくなる。突出方向力から解放された軸側突起には、軸側リミッタ部材を介した押圧バネバネ力の作用で押し戻され没入方向に移動する。そして、さらなる回転によりモータ側突起は再び軸側突起と出会い係合して上記した回転運動と出没運動が連続的に行われる。また、第1回転軸(軸側リミッタ部材)に過負荷が加わって回転しない場合も出没運動は行われるので、これによりトルクリミッタとしての機能が発揮される。なお、止まらないまでも回転が遅くなる程度の過負荷が第1回転軸に加わる場合もありうるが、本明細書ではこの場合も回転と捉えている。
(請求項6記載の発明の特徴)
請求項6記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項6のブラシ」という)は、請求項1ないし5いずれかのブラシの好ましい態様として、前記ブラシ体は、ブラシ毛が放射状に延びる実質的に球体形状に形成されている。「実質的」と表現したのは、ブラシ体の表面がブラシ毛で形成されるものであることから、幾何学的な球体形状に形成することは不可能であること、また、回転させるための構造が不可欠であること、等がその理由である。ブラシ体の大きさや、ブラシ毛の材質、固さ、密度、色等は、使用者の用途や好み等に合わせ適宜設定することができる。ブラシ毛すべての長さを同じにする必要は必ずしもなく、多少の違いは、実質的な球体形状を害するものではない。さらに、ブラシ毛の先を細くしたり、尖り防止のため丸くしたり、することを妨げない。また、使用者の多様な要求に応えるため、多種類のブラシ体を設計、製造することが好ましい。
請求項6のブラシによれば、ブラシ体が実質的に球体形状であるた、2種類又はそれ以上の種類の転がり回転に好適である。見た目に美しい意匠効果もあり、歯磨きを嫌う幼児や子供にも受け入れられやすい。
(請求項7記載の発明の特徴)
請求項7記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項6のブラシ」という)は、請求項6のブラシの好ましい態様として、前記ブラシ体は、前記球体を等分割してなる一対のブラシ構成体からなり、当該ブラシ構成体の各々は前記第2回転軸の両端に固定されている。
請求項7のブラシによれば、請求項6のブラシの作用効果に加え、ブラシ体の第2回転軸との一体回転を単純な構造で実現する。単純であるから、軽量化にも貢献し、見た目にもバランスの取れた安定感があり、洗浄も容易である。
(請求項8記載の発明の特徴)
請求項8記載の発明に係るブラシ(以下、適宜「請求項8のブラシ」という)は、請求項6または7のブラシの好ましい態様として、前記ブラシ体は、実質的に球形のブラシ床と、当該ブラシ床に周方向所定間隔を介して経線状に配置された前記ブラシ毛と、を含むものである。
請求項8のブラシによれば、請求項6または7のブラシの作用効果に加え、栗のイガのように等間隔に並ぶブラシ毛を想像したとき、これに比べ、口腔内部位の隙間や溝に毛先が入りやすくなること、口腔内部位をグリップしてブラシ体に回転力を加えやすいこと、を特徴づけている。つまり、細かなところまで毛先が届いて磨き効果を高め、ブラシ体の回転を容易にすることができる。
(請求項9記載の発明の特徴)
請求項9記載の発明に係るブラシ体(以下、適宜「請求項9のブラシ体」は、請求項1ないし8何れか記載のブラシに使用可能なブラシ体である。
請求項9のブラシ体によれば、請求項1ないし8何れかのブラシに使用して、各ブラシの特徴を保持しながら口腔内の歯等を傷つけずに効率よく磨きもしくはブラッシングすることができる。
本発明によれば、接触部位を傷つけずに効率よく磨きもしくはブラッシングすることのできるブラシおよびブラシ体を提供することができる。
第1の実施形態に係る手動歯ブラシの斜視図である。 ブラシ体周囲の分解斜視図である。 第1回転軸に取り付けたブラシ体の斜視図である。 使用状態のブラシ体を示す斜視図である。 歯ブラシの変形例を示す斜視図である。 電動ブラシの展開斜視図である。 把持部構成片の一方を省略した電動歯ブラシ把持部の斜視図である。 把持部構成片の一方を省略した電動歯ブラシ把持部の斜視図である。 トルクリミッタの作用を説明するための概略図である。 第2の実施形態に係るブラシの使用状態を示す斜視図である。
各図に基づき、発明を実施するための形態(以下、適否「第1の実施形態」という)について説明する。本発明に係るブラシは、歯ブラシや人体・動物体用のブラシ、さらに、研磨、塗布、均しなど広い用途に使用可能であるが、第1の実施形態では、歯ブラシをその対象としている。ここで、本明細書における歯ブラシとは、歯と歯肉のほか、舌や粘膜等の主として人間(動物も含む)の口腔内にある接触部位(以下、「歯等」という。)を、手動又は手動と自動の組み合わせで磨くもしくはブラッシングするためのブラシ体を備えたものの総称である。なお、第1の実施形態に係る歯ブラシは、は2つの形態に分かれている。1つは手動の歯ブラシであり、もう1つは電動の歯ブラシである。以下では、手動歯ブラシ、電動歯ブラシの順で説明する。
(歯ブラシの概略構造)
図1を参照しながら、手動の歯ブラシ1の概略構造を説明する。歯ブラシ1は、把持部3、回転支持機構5及びブラシ体21を備えている。歯ブラシ1は、人間の口腔内部位を磨くためのものであるが、たとえば、飼育動物の口腔内部位を磨くものとして使用することを妨げない。
(把持部の構成)
把持部3は、使用者が歯磨きを行うときに握るための部位であって、一端側3aと他端側3bを有する細長い部材である。把持部3の一端3a側に回転支持機構5が設けられ、他端側3bは開放端になっている。把持部3は、好ましくは合成樹脂材によって構成する。把持部3を構成する素材に制限はないが、合成樹脂材を用いることで、金属などに比べ軽量化することができ、洗浄によって劣化することがないし、色々な色彩や形状を選択することができるからである。第1の実施形態の把持部3は、円筒状に形成されているが、角柱状でもよいし、使用者が歯磨きできる形状であれば、たとえば、曲線部を設けること、滑り止めの凹凸を設けることなど、形状や形態は自由に選択することができる。把持部3は、次に述べる回転支持機構5との関係で内部構造に特徴がある。なお、把持部3は、中心軸を通る仮想平面を境に把持部構成片4aと4bの2つに分かれるように構成されている。
(回転支持機構の構造)
図1及び2に示すように、回転支持機構5は、把持部3の一端3a側の内部にある把持部内機構7と、同じく外部にある把持部外機構9から構成されている。説明の都合上、まず把持部外機構9を先に説明する。把持部外機構9は、把持部の一端3aから長手方向(軸方向)に突き出す第1回転軸11と、第1回転軸11の開放端に第1回転軸11と交差する短尺の保持軸受(保持機構)13(図2)と、保持軸受13の内部を貫通し両端が露出する第2回転軸15と(図2)、から構成されている。保持軸受け13は、第1回転軸11に設けられた上向き開放C形状の軸受け本体13aと、軸受け本体13aの開放部を閉鎖するために軸受け本体13aに対し着脱自在に形成された閉鎖部材13bとから構成されている。閉鎖部材13bは、軸受け本体13aの中に第2回転軸15(図2参照)を開放部から嵌め入れ、双方向回転を許容しつつ抜けないようにするための部材である。
第1回転軸11の基端部は把持部3の中に没入していて、把持部内機構7により把持部3に対し中心軸周りに双方向回転できるように支持されている。把持部内機構7は、把持部3の中に一端3aに向かって開放する有底の収容凹部7aと、収容凹部7aの周壁(すなわち、把持部3)に対して軸回り方向に双方向回転可能に収容された軸ホルダー7bとから構成されている。軸ホルダー7bの先端部は把持部3の一端3aから突出し、そこに第1回転軸11の一端を抜き差し自在に差し込めるようになっている。これにより、軸ホルダー7bと第1回転軸11は一体に矢印Bで示すように軸回りに双方向回転できるように構成されている。第1回転軸11を軸ホルダー7bに対し抜き差し可能になっているのは、第1回転軸11と一体になっているブラシ体21を交換できるようにするためである。なお、図1に示す符号11aは、第1回転軸11から側方に突き出す回り止め片を示す。回り止め片11aは、軸ホルダー7bの一端に形成された切欠き7hに差し込み字に抜き取り可能に嵌まり込んで軸ホルダー7bに対する第1回転軸11の軸回り方向の回転を阻止する機能を担っている。
(ブラシ体の構成)
図1ないし3に示すように、ブラシ体21は、ブラシ毛23が放射状に延びる実質的に球体形状に形成されている。具体的には、ブラシ体21は、小径で実質的球形の合成樹脂製のブラシ床25と、ブラシ床25に周方向所定間隔を介して経線状に配置されたブラシ毛23と、を含むものである。さらに具体的には、図2に示すように、ブラシ体21(ブラシ床25)は、球体を等分割してなる一対のブラシ構成体27,27からなり、ブラシ構成体29の各々は第2回転軸15の両端に一体回転するように設けられている。
経線状に配置されたとは、図3に示すように、ブラシ床25の両極を通って、緯線と直角に交わる仮想の大円を描くように配置されることをいい、経線状に配置されたブラシ毛27は、緯線方向(矢印A)にヒダ状に並ぶことになる。これは、栗のイガのように等間隔に並ぶブラシ毛(図示を省略)に比べ、間隔をおいて設置された複数の小歯ブラシの集合体であることから口腔内部位の隙間や溝に毛先が入りやすくなること、タイヤのトラッドパターンのように口腔内部位をグリップしてブラシ体21に回転力を加えやすいこと、を特徴づけている。つまり、細かなところまで毛先が届いて磨き効果を高め、ブラシ体21の回転を容易にすることができる。ブラシ毛27の材質、固さ、太さ、長さ等の性状は、それぞれ適宜設定可能である。ブラシ毛27の長さ、すなわち、ブラシ体21の大きさを複数種類用意しておき、好みや必要に合わせて取り替えて使用するようにしてもよい。
説明を第2回転軸15に戻す。図1ないし3に示すように、第2回転軸15は、保持軸受13によって第1回転軸11に対し双方向回転可能に保持され、ブラシ体21は、第2回転軸15と一体回転するように固定されている。図2に示す第2回転軸15は、第1回転軸11と直交する方向に延びているが、これは、2種類の独立した双方向回転を直交方向で実現したからである。この直交以外の角度を妨げる趣旨ではなく、使用者の好みや口腔内部位の形状等に応じて自由に設定してよい。
以上の構成により、図1に示すように、把持部3から見たブラシ体21は、第1回転軸11の軸回り方向の双方向回転(矢印B)と、この走行方向回転と一体回転する第2回転軸15の軸回り方向の双方向回転(矢印C)の独立した2種類の双方向回転が実現される。この回転のための回転力は、ブラシ体21のブラシ毛23が口腔内部位と転がり接触することにより得る。この作用を図1および4にて説明すると、把持部3を動かすことにより使用者は、ブラシ体21を双方向矢印B´の方向と双方向矢印C´のそれぞれの方向に独立して移動させることができる。この移動のときブラシ体21は、上記それぞれの方向に口腔内部位と転がり接触する。矢印B´方向の動きはブラシ体21の第1回転軸11回りの回転(図1の矢印B方向の回転)であり、矢印C´方向の動きはブラシ体21の第2回転軸15回りの回転(図1の矢印C方向の回転)である。
そうすると、図4に示す口腔内部位、たとえば、上の歯101aと歯茎101bに対しブラシ毛23が転がり接触するので、回転せずに摺動するだけの従来のブラシ毛(図示を省略)に比べこれらを傷つける可能性がきわめて低い。一方、ブラシ毛23の1本1本に着目すれば、それぞれの先端は適度なしなりをもって歯101aや歯茎101b等と接触するので、そのしなりの跳ね返り時に十分なブラッシング効果が得られる。歯101aと歯茎101bの境目となる歯周ポケット101c内にもヒダ状に配されたブラシ毛23の毛先が入り込んで、中にある汚れを掻き出すようにブラッシングする。この作用は、ブラシ体21を第1回転軸11回りに回転させるときも同じである。なお、図4は人の口腔内部位そのものを示しているが、入れ歯(図示を省略)等であっても同様に使用することができる。
(歯ブラシの変形例)
図5を参照しながら、歯ブラシの変形例について説明する。変形例に係る歯ブラシ51が、先に説明した歯ブラシ1と異なるのは、ブラシ体が複数(ここでは、3個)設けてあることである。使用した3個のブラシ体は、歯ブラシ1のブラシ体21と同じものを使用することができる。したがって、以下の説明では、図1と同様に、ブラシ体と呼ぶ。以下、歯ブラシ1と異なる部位を中心に説明する。
歯ブラシ51は、把持部(図示を省略)の一端に取り付けられるブラシ体支持部53とブラシ支持部53に支持される3個のブラシ体21a,21b,21cを備えている。ブラシ体支持部53は、その一端側を把持部に抜き取り可能に差し込めるほぼ直線状の差込部55と、差込部55の他端側に設けられた略U字状のU字支持部57と、変形S字状の傾動部59から概ね構成されている。U字支持部57の両上端のそれぞれには、第1回転軸57a、57aが軸回り双方向に回転自在に設けられており、第1回転軸57a、57bそれぞれにブラシ体21a,21bが一体回転するように固定されている。傾動部59の一端はU字支持部に挟まれた状態でヒンジ結合され、U字支持部57に対してお辞儀をするように傾動可能になっている。傾動部59は、その他端に軸回り双方向に回転可能に設けられた第1回転軸59aが設けられ、これに固定されたブラシ体21cと一体回転するようになっている。なお、ブラシ体21a,21b,21cのそれぞれは、第1回転軸57a,57b,59aの先端に双方向回転可能に支持された第2回転軸(図5では図示を省略)に固定されていることは、歯ブラシ1の場合と同じである。傾動部59がU字支持部57に挟まれ半固定状態で支持されたとき、図5の上から見た3個のブラシ体21a,21b,21cは同一平面上で三角関係を構成するが、これは、使用者の好みや目的に合わせて適宜変更することを妨げない。
歯ブラシ51によれば、様々な使用方法が提供される。具体的には、3個のブラシ体21a,21b,21cを同時に使用するほか、たとえば、傾動部59を傾動させてU字支持部57から離すことによりブラシ体21cを他の2個から孤立させて使用することもできる。逆に、傾動部59から離れた2個のブラシ体21a,21bを同時、もしくはいずれか一方を使用することができる。2個もしくは3個のブラシ体を同時使用すると、口腔内部位の広い範囲を同時にブラッシングすることができるので、たとえば、舌のブラッシングなどに便利である。いずれかのブラシ体1個を使用する場合は、口腔内の狭いところの部位をブラッシングするために好適である。いずれの場合であっても、ブラシ体21a,21b,21cは、U字支持部57に対し独立した2方向に双方向回転可能になっているので、歯ブラシ1が奏する前述の作用効果と同様に、口腔内部位を傷つけずに効果的なブラッシングを行うことができる。
(電動歯ブラシの構造)
図1および6ないし8を参照しながら、歯ブラシ1の変形例である歯ブラシ71を説明する。歯ブラシ71は、把持部3と、把持部外機構9と、ブラシ体21を有している点で外観上、歯ブラシ1と共通する。このため、歯ブラシ71の説明でもこれらの部材名と部材番号を用いる。異なる点は、歯ブラシ1が手動歯ブラシであるのに対し、歯ブラシ71は電動歯ブラシである点である。以下、歯ブラシ71の電動駆動機構を中心に説明を行う。
まず、把持部3の構成について説明する。把持部3は、中空で略円筒形外観を有している。把持部3は、中心軸を通る仮想平面を境に一方の把持部構成片4aと他方の把持部構成片4bの2つに分かれ、両者は同形状でありネジ3nによって水密一体化されるように構成されている。把持部3は、一端3aに向かって先細りしていてその先端が開口部73aになっていて、他端3bに向かって第1環状リブ73b、第2環状リブ73c、ボス部73d、第3環状リブ73e、第4環状リブ73f、そして、閉鎖板73fの順で形成されている。開口部73aと第1環状リブ73bの間を第1空間75aと、第1環状リブ73bと第2環状リブ73cの間を第2空間75bと、第2環状リブ73cと第3環状リブ73eの間を第3環状空間75cと、第3環状リブ71eと第4環状リブ71fの間を第4空間75dと、そして、第4環状リブ73fと閉鎖板73fの間を第5空間75eと、それぞれ定義する。
符号77は、第1回転軸11を差し込み一体回転させるための軸ホルダーを示す。軸ホルダー77は、全体が合成樹脂により構成され、円筒状のホルダー本体77aと、ホルダー本体77aの先端側に形成された環状の先端リブ77bと、同じく後端側に形成された後端リブ77cとを有している。ホルダー本体77aは開口部73aの周壁と水密状態で、また、第1環状リブ73bの内壁に妨げられずに出没可能かつ双方向回転可能に構成されている。ホルダー本体77aと周壁との間に、出没と回転を妨げず水密性を確保するためのパッキン(図示を省略)を設けてもよい。図7は没入状態を、図8は突出状態をそれぞれ示す。
先端リブ77bは、開口部73aの内径よりも大径に形成され、没入時(図7)に把持部3の一端側3aに当接可能に構成されている。後端リブ77cは、第1環状リブ73bの内径と第2環状リブ73cの内径のいずれよりも小径に形成され、第2空間75bに収納されその中でのみ出没方向に移動できるようになっている。したがって、第1空間75a内には、ホルダー本体77aの一部があるだけで後端リブ77cが侵入することはない。後端リブ77cが第3空間75cに侵入することもない。すなわち、第1環状リブ73bと第2環状リブ73cは、後端リブ77cと協働して軸ホルダー77の抜け止めと突出量を規制している。
一方、第3空間75cには後述するトルクリミッタ91が、第4空間75dにはモータ81とカップリング83が、それぞれ収容されている。カップリング83は、モータ81のモータ軸81aとトルクリミッタ91を連結する機能を担っている。第5空間75eに収容されたバッテリ85は、充電可能なバッテリであり、把持部構成片4aに設けられている電源スイッチ87(図6)を介してモータ81に電力供給するようになっている。バッテリ85への充電は、たとえば電磁誘導を利用した非接触電力伝送による非接触充電が好適である。なお、複雑になるのを避けるため、第1の実施形態では充電系統を含む電力供給系統の図示を省略している。
(トルクリミッタの構造)
トルクリミッタ91は、第1回転軸11と一体回転する軸側リミッタ部材93とモータ81のモータ軸81aと一体回転するモータ側リミッタ部材95と、軸側リミッタ部材93とモータ側リミッタ部材95との間に形成されたカム構造97と、押圧バネ99と、ワッシャ101を含めて構成されている。軸側リミッタ部材93は、後端リブ77cに同心状に着脱自在に固定され軸方向に突出する中軸93aと、中軸93aの開放端にその中心軸と同心状に固定されたカム円盤93bと、中軸93aから見たカム円盤93bの裏面に周方向等間隔に設けられた2個の軸側突起95cとを有している。軸側突起95cは好ましくは山形であることが好ましく、作動に支障がなければその数は1個でも3個以上でもよい。中軸93aの外径は、第2環状リブ73cの中孔内径よりも小径に形成され、双方向回転や出没方向の移動の際に中孔周壁に接触しないようになっている。押圧バネ99の内径は中軸93aを貫通させられる内径に形成されている。ワッシャ101の中孔は中軸93aを貫通できる内径に形成され、外径は第3空間73cに収容可能な外径に形成されている。ワッシャ101は、押圧バネ99が第2環状リブ73cの中孔に入り込むのを防ぐとともに、押圧バネ99が押圧力を軸側リミッタ部材93に付与するための起点となる。
モータ側リミッタ部材93は、モータ81から見て順に、カップリング83でモータ軸81aと同軸状に連結される小径軸95aと、小径軸95aよりわずかに大径で第3環状リブ73eの内径よりごくわずかに小径の中径軸95bと、中継軸95bよりさらに大径の大径軸95cと、大径軸95cの開放端に同心的に設けられたカム円盤95dを備えている。この構成により、第3環状リブ73eの中孔外周に対し中径軸95bが摺動回転もしくは空転可能になっている。また、大径軸95cは第3環状リブ73eに対し双方向回転可能だが出没方向の移動が規制される。大径軸95cから見たカム円盤95dの裏面には、モータ側突起95eが2個形成されている。モータ側突起95e,95eは、いずれもなだらかな山形に形成されている。モータ側突起95e,95eは、カム構造97を構成し、軸側突起95c,95cと回転時に係合する位置関係にある。詳しいカム作用については後述する。
(把持部内の部材組立)
図6ないし8を参照願いたい。まず、軸側リミッタ部材93の中軸93aを後端リブ77cから一端外して開放端を露出させ(図6)、両部材の中に中軸93aを通してから元に戻す。これにより、ワッシャ101と押圧バネ99は、中軸93aから外せない状態になる。ここで、これらを第1空間75a、第2空間75b及び第3空間75cのそれぞれに振り分け配置する。具体的には、先端リブ77bは把持部3の外、ホルダー本体77aの大部分が第1空間75aの中、ホルダー本体77aの残部と後端リブ77cは第2空間75bの中、さらに、第2環状リブ73cの中孔を貫通した中軸93a、ワッシャ101、押圧バネ99およびカム円盤93b(軸側突起93c)は第3空間75cの中に、それぞれ配置する。そうすると、押圧バネ99のバネ力によりワッシャ101が第2環状リブ73cに押し付けられた状態(軸側リミッタ部材93がモータ側リミッタ部材95に向けて押圧される状態)になる。この状態でカム円盤93bを押圧バネ99のバネ力に逆らいながら突出方向に移動させることができる状態にあり、これを使用者が手で移動させると軸ホルダー77が突出し手を放すとバネ力で元に戻るようになっている。
一方、第4空間75dの中に、閉鎖板73fから見て順にバッテリ85とモータ81とカップリング83を配置する。図示は省略するが、バッテリ85、電源スイッチ87およびモータ81の間の電気配線も行う。次に、モータ側リミッタ部材95の配置を行う。中径軸95bを第3環状リブ73eの中孔に合わせながら大径軸95cを第3空間75cに配置するとともに、カップリング83とモータ81を第4空間75dに収納させる。バッテリは第5空間75eに収納させる。これにより、モータ81を回転させるとモータ側リミッタ部材95を回転させられる状態にある。さらに、第3空間75cの中で、軸側突起95c,95cとモータ側突起95e,95eが回転方向に係合可能な状態になっている。
(電動歯ブラシの作用効果)
図6乃至8を参照しながら、カム構造97の作用効果を説明する。なお、図9は、回転移動するモータ側突起を平面に展開して示すとともに、これらと軸側突起とが係合する様子を模式的に示す図である。図9において矢印Dはモータ側突起95eの移動方向を示す。符号93c−1〜93c−4はいずれも1個の軸側突起が番号順に上下動する様子を示し、符号93´c−1〜93´c−3は対応する他の1個の軸側突起の上下動の様子を示す。同じく符号95eは一方のモータ側突起を示し、符号95´eは他方のモータ側突起を示す。
電動歯ブラシ71によれば、使用者が電源スイッチ87を操作するとスイッチモータ81が通電されモータ軸81aが回転する。回転方向は一方向でもよいが、電動歯ブラシ71では、電源スイッチ87を2度押しすることにより、逆回転するように構成されている。話を戻すと、モータ軸81aの回転によりカム円盤95dが回転する。回転により、モータ側突起95e,95eと軸側突起93c,93cが係合する。この係合状態を、図9に示す部材番号を用いて次項以下で説明する。なお、モータ側突起95´eと軸側突起93´c−1〜93´c−3との係合に係る作用効果の説明は、次に述べる作用効果の説明と同じであるためそれらの説明は省略する。
すなわち、図9において、モータ側突起95eが軸側突起93c−1と係合する。このとき、軸側突起93c−1は、両突起が山形に形成されているので、稜線同志の接触に伴う押圧力fに対する反力Fをモータ側突起95eから受ける。反力Fは、突出分力Fvと回転分力Fhに分割される。突出分力Fvは、押圧バネ99のバネ力に逆らって軸側突起93c−1を押し上げ方向(第1回転軸11を突出させる方向)に働く分力である。回転分力Fhは、軸側突起93c−1を回転方向(第1回転軸11を回転させる方向)に働く分力である。
すなわち、突出分力Fvと回転分力Fhを同時に受けた軸側突起93c−1は、さらなる回転によるモータ側突起95eとの間のカム作用により軸側突起95c−1に対するモータ側突起95eの係合位置が軸側突起95c−2の位置まで摺動移動(摺動上昇)する。この位置は、両突起の頂点であるから押圧力fと反力Fは相殺され、突出分力Fvと回転分力Fhはゼロとなる。つまり、第1回転軸11の突出量は最大になり、第1回転軸11の回転はゼロもしくは慣性によるものだけになる。その後は押圧バネ99の押圧力によって軸側突起93c−3は押し戻され軸側突起93c−4の位置に摺動移動(摺動下降)する。摺動下降する際に突出分力Fvも回転分力Fhも生じないが、さらなる回転により生じるようになり、これにともなって第1回転軸11の突出と回転が繰り返される。
ここで、第1回転軸11(軸側リミッタ部材93)に過負荷が加わって回転できない場合を想定する。この場合は、回転分力Fhが打ち負けるため回転はしないが、突出分力Fvにより出没運動のみ行われる。つまり、回転方向のブロックがない。つまり、トルクリミッタとしての機能が発揮される。トルクリミッタ作用により、口腔内部位に過負荷をかけないで済むため、そこを傷つけるおそれもなくなる。
図10に基づき、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係るブラシ1A、51Aは、人体をマッサージするためのものであり、構造的には、それぞれ第1の実施形態の歯ブラシ1、51と基本的に異ならない。ブラシ1A、51Aは、手動式でも電動式でもよい。ここでは、構造の説明は割愛し、使用態様を示すに止める。なお、ブラシ体21Aは、先に述べた21、21a、21b、21cと同じ構造を備えるが、その大きさやブラシ毛の本数や太さ、さらに固さなどは、人体マッサージ用に調整しておくとよいことは言うまでもない。
ブラシ1Aは、使用者が把持した把持部3Aを動かしたとき、接触部位である顔面から受ける摩擦によりブラシ体21Aが独立した少なくとも2種類の双方向に転がり回転ができるように構成されている。このため、たとえば、交差する矢印が示す2方向にブラシ体21Aを移動させたとき、ブラシ体21Aは転がり回転により顔面を十分にマッサージすることができ、一方で傷つけることが有効に防止される。転がり回転が無ければ、ブラシ体21Aのブラシ毛先端が顔に押し当てられたまま引きずられることにより顔を傷つける恐れがあるが、転がり回転がこの恐れを払しょくする。このような作用効果は、顔面に限らず、人体のあらゆる部位において生じさせることができる。
ブラシ51Aについても、使用者が把持部55Aを動かすことによりブラシ体51Aそれぞれが2種類の双方向に転がり回転し、顔面等の接触部位を傷つけることなく効率よくマッサージすることができる。
1 (手動)歯ブラシ
1A ブラシ
3 把持部
3A 把持部
3a 一端側
3b 他端側
4a,4b 把持部構成片
5 回転支持機構
7 把持部内機構
7a 収容凹部
7b 軸ホルダー
7h 切欠き
9 把持部外機構
11 第1回転軸
11a 回り止め片
13 保持機構(保持軸受)
13a 軸受け本体
13b 閉鎖部材
15 第2回転軸
21a,21b,21c ブラシ体
21,21A ブラシ体
23 ブラシ毛
25 ブラシ床
27 ブラシ構成体
51 (手動)歯ブラシ
51A ブラシ
53 ブラシ体支持部
55 差込部
55A 把持部
57 U字支持部
57a,57b 第1回転軸
59 傾動部
59a 第1回転軸
71 (電動)歯ブラシ
73a 開口部
73b 第1環状リブ
73c 第2環状リブ
73d ボス部
73e 第3環状リブ
73f 第4環状リブ
73g 閉鎖板
75a 第1空間
75b 第2空間
75c 第3空間
75d 第4空間
75e 第5空間
77 軸ホルダー
77a ホルダー本体
77b 先端リブ
77c 後端リブ
81 モータ
81a モータ軸
83 カップリング
85 バッテリ(電源)
87 電源スイッチ
91 トルクリミッタ
93 軸側リミッタ部材
93a 中軸
93b カム円盤
93c 軸側突起
95 モータ側リミッタ部材
95a 小径軸
95b 中径軸
95c 大径軸
95d カム円盤
95e モータ側突起
97 カム構造
99 押圧バネ
100 ワッシャ
101a 歯
101b 歯茎
101c 歯周ポケット
111 使用者

Claims (13)

  1. 使用者が握るための把持部(3)と、当該把持部の長手方向一端側に設けられたブラシ体支持部と、当該ブラシ体支持部によって支持された複数のブラシ体と、を備えることを特徴とするブラシ。
  2. 前記ブラシ体支持部は、略U字状のU字支持部を備え、
    当該U字支持部の両上端のそれぞれに1個ずつブラシ体が支持されている
    ことを特徴とする請求項1記載のブラシ。
  3. 前記U字支持部に挟まれた状態で辞儀をするように一端がヒンジ結合された傾動部と、
    当該傾動部の他端に支持された1個のブラシ体と、を含む
    ことを特徴とする請求項2記載のブラシ。
  4. 前記傾動部は、前記U字支持部に対して所望の角度で半固定可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項3記載のブラシ。
  5. 前記傾動部に支持されたブラシ体と、前記U字支持部に支持された2個のブラシ体が同一平面上で三角関係が構成される
    ことを特徴とする請求項3または4記載のブラシ。
  6. 前記ブラシ体の各々は、使用者が前記把持部を動かしたとき、接触部位から受ける摩擦により当該ブラシ体が独立した少なくとも2種類の双方向に転がり回転ができるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2ないし5いずれか記載のブラシ。
  7. 前記ブラシ体支持部は、軸回りに双方向回転可能となるように前記把持部に対して設けられ、
    前記把持部内には、モータ軸を有するモータと、当該モータに電力を供給する電源と、当該モータ軸の回転運動を前記ブラシ体支持部に伝達するトルクリミッタと、が配されている
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載のブラシ。
  8. 前記把持部と前記ブラシ体支持部は、さらに、前記把持部に対し出没できるように設けられ、
    前記トルクリミッタは、前記把持部に対する出没運動をも前記ブラシ体支持部に伝達可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項7記載のブラシ。
  9. 前記トルクリミッタは、前記ブラシ体支持部と一体回転する軸側リミッタ部材と前記モータのモータ軸と一体回転するモータ側リミッタ部材と、当該軸側リミッタ部材と当該モータ側リミッタ部材との間に形成されたカム構造と、当該軸側リミッタ部材を当該モータ側リミッタ部材に向けて押圧する押圧バネと、を含み、
    当該カム構造は、当該軸側リミッタ部材から当該モータ側リミッタ部材に向かって突き出す少なくとも1個の軸側突起と、当該モータ側リミッタ部材から突き出す少なくとも1個のモータ側突起と、を含み、
    当該モータ側突起は、当該モータ側リミッタ部材の回転にともない連続的に、当該軸側突起と係合して当該モータ側リミッタ部材の回転運動を当該軸側リミッタ部材に伝達しつつ、当該軸側突起との係合位置を摺動移動させて当該押圧バネのバネ力に抗しながら当該モータ側突起の上に乗り上がらせ、やがて乗り越させて前記ブラシ体支持部に回転運動と出没運動を伝達するように、かつ、当該軸側突起の当該モータ突起の上への乗り上がりと乗り越しは、前記ブラシ体支持部が過負荷を受けて回転しない場合も行われるように構成されている
    ことを特徴とする請求項8記載のブラシ。
  10. 前記ブラシ体の各は、使用者が前記把持部を動かしたとき、接触部位から受ける摩擦により前記ブラシ体支持部に対し双方向に転がり回転ができるように構成されている
    ことを特徴とする請求項7ないし9いずれか記載のブラシ。
  11. 歯ブラシである
    ことを特徴とする請求項1ないし10いずれか記載のブラシ。
  12. 人体または動物体のマッサージ用のブラシである
    ことを特徴とする請求項1ないし10いずれか記載のブラシ。
  13. 請求項1ないし12何れか記載の歯ブラシに使用可能なブラシ体。
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