JP2015162409A - 有機半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

有機半導体素子およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貼り合わせ不良や界面剥離による機能低下が抑えられた有機半導体素子およびその製造方法を提供する。【解決手段】基板12上に、第1電極層14と、有機半導体層16と、第2電極層18と、可撓性支持体層20と、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層22と、がこの順で積層された構成を有する有機半導体素子10とする。基板12を基材とし基板12の一方面上に少なくとも第1電極層14を備える第1貼合部材と、可撓性支持体層20を基材とし可撓性支持体層20の一方面上に少なくとも第2電極層18を備える第2貼合部材とを、その一方面側と一方面側との間で貼り合わせ、可撓性支持体層20の他方面上に配置された硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層を貼合工程時あるいは貼合工程後に硬化させる。【選択図】図1

Description

本発明は、有機半導体素子およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機発光素子、有機EL素子)や有機薄膜太陽電池などに好適な有機半導体素子およびその製造方法に関するものである。
従来、半導体素子に有機物を用いた有機半導体素子が知られている。この種の有機半導体素子として、発光材料として有機物材料を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子(有機発光素子、有機EL素子)や、導電性ポリマーやフラーレン等を組み合わせた有機物材料を用いた有機薄膜太陽電池などがある。
例えば特許文献1には、絶縁性基板上に、陽極層、発光層、陰極層を順次積層して形成した有機EL素子が開示されている。そして、特許文献2には、陽極を備えた一方の基材と陰極を備えた他方の基材とを有機接合層を介して貼り合わせることにより有機発光素子を製造することが開示されている。
特許第4133736号公報 特開2002−203675号公報
有機発光素子において、電極間の有機発光材料などからなる有機材料層は通常、1μm以下の非常に薄い層からなる。陽極を備えた一方の基材と陰極を備えた他方の基材とを貼り合わせて有機発光素子を作製する場合において、基材がガラス基材などの剛体からなると、貼り合わせ面に異物が付着したときに、異物がスペーサとなって貼り合わせ不良が生じる。また、基材が樹脂フィルムなどの柔軟な基材からなると、外的な熱などの外乱や基材の内部応力などによって基材が反り返り、界面剥離が生じる。これらにより、有機発光素子が発光しなくなることがある。
本発明が解決しようとする課題は、貼り合わせ不良や界面剥離による機能低下が抑えられた有機半導体素子およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る有機半導体素子は、基板上に、第1電極層と、有機半導体層と、第2電極層と、可撓性支持体層と、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層と、がこの順で積層された構成を有することを要旨とするものである。
この場合、前記硬化性組成物の20℃における粘度が100000mPa・s以下であり、前記硬化層の20℃におけるヤング率が10MPa以上であることが好ましい。また、前記硬化層の厚みが3μm以上であることが好ましい。また、前記硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
また、本発明に係る他の有機半導体素子は、基板上に、第1電極層と、有機半導体層と、第2電極層と、可撓性支持体層と、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性組成物の固化物からなる固化層と、がこの順で積層された構成を有することを要旨とするものである。
この場合、前記熱可塑性組成物は、80℃から200℃の間に溶融点を持ち、溶融時の粘度が100000mPa・s以下であり、かつ20℃におけるヤング率が10MPa以上であることが好ましい。
そして、本発明に係る有機半導体素子の製造方法は、基板上に、第1電極層と、有機半導体層と、第2電極層と、可撓性支持体層と、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層と、がこの順で積層された構成を有する有機半導体素子の製造方法であって、前記基板を基材とし該基板の一方面上に少なくとも前記第1電極層を備える第1貼合部材と、前記可撓性支持体層を基材とし該可撓性支持体層の一方面上に少なくとも前記第2電極層を備える第2貼合部材とを、その一方面側と一方面側との間で貼り合わせる貼合工程と、前記可撓性支持体層の他方面上に配置された硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層を、前記貼合工程時あるいは前記貼合工程後に硬化させる硬化工程と、を有することを要旨とするものである。
本発明に係る有機半導体素子によれば、第2電極層の厚み方向外側に配置される支持体層が可撓性材料で構成されているので、貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に支持体層が追従し、貼り合わせ不良が抑えられる。さらに、可撓性支持体層の厚み方向外側に硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層が設けられているので、可撓性支持体層が貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に追従した状態で固定され、可撓性支持体層の反り返りによる界面剥離が抑えられる。これらにより、有機半導体素子の機能低下が抑えられる。
この場合、硬化層を形成する硬化性組成物の20℃における粘度が100000mPa・s以下であり、硬化層の20℃におけるヤング率が10MPa以上であると、貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に可撓性支持体層が追従した状態で固定され、可撓性支持体層の反り返りによる界面剥離が抑えられる。
また、本発明に係る他の有機半導体素子によれば、第2電極層の厚み方向外側に配置される支持体層が可撓性材料で構成されているので、貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に支持体層が追従し、貼り合わせ不良が抑えられる。さらに、可撓性支持体層の厚み方向外側に熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性組成物の固化物からなる固化層が設けられているので、可撓性支持体層が貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に追従した状態で固定され、可撓性支持体層の反り返りによる界面剥離が抑えられる。これらにより、有機半導体素子の機能低下が抑えられる。
そして、固化層を形成する熱可塑性組成物が、80℃から200℃の間に溶融点を持ち、溶融時の粘度が100000mPa・s以下であり、かつ20℃におけるヤング率が10MPa以上であると、貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に可撓性支持体層が追従した状態で固定され、可撓性支持体層の反り返りによる界面剥離が抑えられる。
そして、本発明に係る有機半導体素子の製造方法によれば、基板を基材とし基板の一方面上に少なくとも第1電極層を備える第1貼合部材と、可撓性支持体層を基材とし可撓性支持体層の一方面上に少なくとも第2電極層を備える第2貼合部材とを、その一方面側と一方面側との間で貼り合わせることから、貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に可撓性支持体層が追従し、貼り合わせ不良が抑えられる。そして、その貼合工程時あるいは貼合工程後に、可撓性支持体層の他方面上に配置された硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層を硬化させることから、可撓性支持体層が貼り合わせ界面の表面形状(表面粗さ)や貼り合わせ界面の異物形状に追従した状態で固定され、可撓性支持体層の反り返りによる界面剥離が抑えられる。これにより、有機半導体素子の機能低下が抑えられる。
本発明の一実施形態に係る有機半導体素子の層構成を示す断面図である。 有機半導体素子の製造工程を説明する工程図(a)(b)である。 本発明の構成による作用効果を説明する工程図(a)(b)(c)である。 比較となる構成による作用を説明する工程図(a)(b)(c)である。 比較となる構成による作用を説明する工程図(a)(b)(c)である。 硬化性樹脂の硬化物のヤング率を測定する方法を説明する模式図である。
以下に、本発明に係る有機半導体素子について詳細に説明する。なお、本実施形態は一例であり、特にこの構成に限定されるものではない。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る有機半導体素子の層構成を示す断面図である。図1に示すように、有機半導体素子10は、基板12と、第1電極層14と、有機半導体層16と、第2電極層18と、可撓性支持体層20と、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層22と、をこの順で備えている。第1電極層14は、基板12に接して設けられ、有機半導体層16は、第1電極層14と第2電極層18の間にこれらに接して設けられ、第2電極層18は、有機半導体層16と可撓性支持体層20の間にこれらに接して設けられ、可撓性支持体層20は、第2電極層18と硬化層22の間にこれらに接して設けられている。第1電極層14と、有機半導体層16と、第2電極層18と、可撓性支持体層20と、が積層配置されている領域は、発光あるいは光電変換が行われる(素子として機能する)活性領域となる。硬化層22は、この活性領域上に設けられていればよい。硬化層22の厚み方向外側には、硬化層22の厚み方向外側全面を覆う封止層24が設けられている。なお、第1電極層14および第2電極層18には、活性領域外に取り出される取出端子(図示しない)がそれぞれ接続される。
基板12は、第1電極層14などを形成する基材となるものであり、第1電極層14などを形成することができる程度の強度を有するのであれば、剛体であってもよいし、可撓性材料であってもよい。剛体は、曲げられないほどの硬さを有するものであり、可撓性材料は、曲げられるほどの柔軟性を有するものである。
基板12の材料として好適な、可視光透過性に優れる透明材料としては、ガラスなどの透明セラミック材料や、透明樹脂材料などが挙げられる。透明樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリアリレート、シクロオレフィンポリマーなどが挙げられる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。基板12の厚みは、用途に応じて適宜定めることができる。
第1電極層14は、仕事関数の大きい金属、導電性化合物、または、これらの混合物などの材料により形成されることが好ましい。このような材料としては、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などが挙げられる。また、Ag、Alなどが挙げられる。第1電極層14の厚みは、通常、1μm以下であり、200nm以下が好ましい。第1電極層14の抵抗は、数百Ω/sq.以下であることが好ましい。第1電極層14は、陽極層としてもよいし、陰極層としてもよい。好ましくは陽極層である。
第2電極層18は、第1電極層14と同様の材料により形成することができる。この場合、第2電極層18は、第1電極層14と同じ材料により形成されてもよいし、異なる材料により形成されてもよい。このような材料としては、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などが挙げられる。
また、第2電極層18は、仕事関数の小さい金属、合金組成物、導電性化合物、または、これらの混合物などの材料により形成することができる。このような材料としては、Ag、Al、Ti、In、Na、K、Mg、Li、Cs、Rbおよび希土類金属などの金属、Na−K合金、Mg−Ag合金、Mg−Cu合金、およびAl−Li合金などの合金組成物などが挙げられる。
第2電極層18の抵抗は、数百Ω/sq.以下であることが好ましい。第2電極層18は、第1電極層14に対し、陰極層としてもよいし、陽極層としてもよい。好ましくは陰極層である。
陰極層は、Ag、Alなどの金属に対し、Mg,Ca,Sr,Baなどの電子注入材料が添加されてAlCa,AgMgなどの合金とされてもよい。電子注入材料は、陰極層の性能改善のため、電子注入性を向上させるなどの目的で添加される。
有機半導体層16は、有機半導体材料を含有する層であり、有機半導体素子の機能を発揮させる部位であり、その種類に応じた材料が用いられる。有機半導体素子10は、例えば、有機EL素子、有機薄膜太陽電池などとして好適に用いることができる。
有機EL素子の場合、有機半導体層16には有機発光材料が含まれる。このような有機発光材料としては、具体的には、例えば、Alq3(トリス−(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム)に代表される金属錯体、ポリフェニレンビニレン(PPV)誘導体、ポリフルオレン誘導体などが挙げられる。この際、発光色を調節するために、蛍光色素などの単独では安定な薄膜を形成し難い有機発光材料を少量添加することもできる。蛍光色素としては、クマリン、DCM誘導体、キナクリドン、ペリレン、ルブレンなどが挙げられる。有機半導体層16には、有機発光材料に加えて、電荷輸送性(正孔輸送性、電子輸送性、両性輸送性)を有する材料が含まれていても良い。
有機EL素子においては、有機半導体層16の厚みの上限は、実用的な発光輝度を得るなどの観点から、好ましくは、1μm以下、より好ましくは、500nm以下、さらに好ましくは、300nm以下であると良い。一方、有機半導体層16の厚みの下限は、実用的な発光輝度を得るなどの観点から、好ましくは、1nm以上、より好ましくは、5nm以上、さらに好ましくは、10nm以上であると良い。
有機薄膜太陽電池の場合、有機半導体層16(光電変換層)には、電子供与性を有する有機材料(p型有機半導体材料)や電子受容性を有する有機材料(n型有機半導体材料)が含まれる。有機薄膜太陽電池には、ショットキー型の有機薄膜太陽電池や、ヘテロ接合型の有機薄膜太陽電池がある。また、ヘテロ接合型の有機薄膜太陽電池には、バイレイヤー型のものとバルクヘテロ型のものがある。
ショットキー型の有機薄膜太陽電池の場合、有機半導体層16には、電子供与性を有する有機材料または電子受容性を有する有機材料が含まれる。ショットキー型有機薄膜太陽電池においては、光電変換層を形成する材料は、電子供与性または電子受容性の性質を有する材料であれば特に限定されない。具体的には、ペンタセンなどの有機単結晶、ポリ−3−メチルチオフェン、ポリアセチレン、ポリフェニレンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、ポリアルキルチオフェンおよびその誘導体等の導電性高分子およびその誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、メロシアニン誘導体、クロロフィル等の合成色素、有機金属ポリマー等が挙げられる。
バイレイヤー型の有機薄膜太陽電池の場合、有機半導体層16として、電子受容性を有する有機材料が含まれる電子輸送層と、電子供与性を有する有機材料が含まれる正孔輸送層とを別個に形成し、これらの界面において形成されるpn接合を利用して光電荷分離を生じさせ、光電流を得る。この場合、電子輸送層と正孔輸送層との間に、異なる波長の光をそれぞれ効率よく光電流に変換するための光捕集層を設けても良い。
バルクヘテロ型の有機薄膜太陽電池の場合、有機半導体層16として、電子受容性を有する有機材料と電子供与性を有する有機材料とが含まれる電子正孔輸送層を形成する。電子正孔輸送層内でバルクの状態で存在するp型有機半導体材料とn型有機半導体材料によるpn接合を利用して光電荷分離を生じさせ、光電流を得る。
ヘテロ接合型有機薄膜太陽電池において、電子受容性を有する有機材料としては、CN−ポリ(フェニレン−ビニレン)、MEH−CN−PPV、−CN基または−CF基含有ポリマー、それらの−CF置換ポリマー、ポリ(フルオレン)誘導体、C60などのフラーレン誘導体、カーボンナノチューブ、ペリレン誘導体、多環キノン、キナクリドンなどの材料が挙げられる。一方、電子供与性を有する有機材料としては、ポリフェニレンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、ポリアルキルチオフェンおよびその誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、有機金属ポリマーなどの材料が挙げられる。
有機薄膜太陽電池においては、有機半導体層16(光電変換層)の厚みの上限は、実用的な発電特性を得るなどの観点から、好ましくは、1μm以下、より好ましくは、500nm以下、さらに好ましくは、200nm以下であると良い。一方、有機半導体層16(光電変換層)の厚みの下限は、実用的な発電特性を得るなどの観点から、好ましくは、1nm以上、より好ましくは、5nm以上、さらに好ましくは、10nm以上であると良い。
なお、有機EL素子においては、陽極層と有機半導体層16との間に正孔輸送性を有する材料を含む正孔輸送層を備えていてもよいし、有機半導体層16と陰極層との間に電子注入材料を含む電子注入層および/または電子輸送性を有する材料を含む電子輸送層を備えていてもよい。
電子注入材料としては、Mg、Mgのハロゲン化物、Mg系有機化合物、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属系有機化合物、アルカリ金属、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属系有機化合物、フタロシアニン系有機化合物(有機化合物には有機金属錯体も含まれる。)が挙げられる。電子注入材料として好適な金属としては、Mg、Ca、Sr、Ba、Li、Na、K、Rb、Csなどが挙げられる。電子注入材料として好適な金属ハロゲン化物としては、MgF、CaF、LiF、NaFなどが挙げられる。電子注入材料として好適なフタロシアニン系有機化合物としては、フッ素化フタロシアニン、中心金属としてCuやZnなどの金属を有するフッ素化フタロシアニンなどが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2以上を組み合わせて用いても良い。これらのうちでは、取り扱い性に優れるなどの観点から、Ca,LiF,NaFが好ましい。有機EL素子の場合には、Ca,LiF,NaFを電子注入材料として機能させることで、優れた有機EL素子を得ることができる。
正孔輸送材料としては、Co酸化物、Cu酸化物、Mo酸化物、Ni酸化物、アミン系有機化合物、ヒドラゾン系有機化合物、スチルベン系有機化合物、スターバスト系有機化合物(これらの有機化合物には有機金属錯体も含まれる。)が挙げられる。正孔輸送材料として好適な金属酸化物としては、Co、CuO、MoOx(xは整数)、NiOx(xは整数)などが挙げられる。正孔輸送材料として好適な有機化合物としては、4,4’−ビス[N−ナフチル−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、銅フタロシアニン(CuPc)などが挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2以上を組み合わせて用いても良い。
また、正孔輸送材料として、テトラアリールベンジシン化合物、トリフェニレン誘導体、水溶性のPEDOT:PSS(ポリスチレンスルフォン酸ドープポリエチレンジオキシチオフェン)などを用いてもよい。正孔輸送層の厚みは、20〜100nmが好ましい。正孔輸送層には、その正孔移動度を改善するために、電子受容性アクセプタを添加することが好ましい。電子受容性アクセプタの例としては、ハロゲン化金属、ルイス酸、有機酸などが挙げられる。正孔輸送層は、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、印刷法などにより形成することができる。正孔輸送層にPEDOT:PSSを用いる場合は、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒に希釈し、スピンコート等で塗工し、加熱して乾燥することで形成することができる。
可撓性支持体層20は、第2電極層18を形成する際の支持体となる層であり、可撓性を有する柔軟な材料で構成される。曲げられるほどの柔軟性を有し、可撓性を有する柔軟な材料であれば、フレキシブルガラスであってもよいし、樹脂フィルムであってもよい。可撓性、柔軟性に特に優れるなどの観点から、可撓性支持体層20は樹脂フィルムからなることが好ましい。
可撓性支持体層20の材料として好適な材料としては、ガラスなどのセラミック材料や、樹脂材料などが挙げられる。樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリアリレート、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などが挙げられる。αオレフィンとしては、ブテン、オクテンなどが挙げられる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
可撓性支持体層20の厚みは、可撓性を確保するなどの観点から、500μm以下であることが好ましい。また、可撓性に優れるなどの観点から、200μm以下であることが好ましい。一方、支持体としての強度を確保するなどの観点から、1μm以上であることが好ましい。また、支持体としての強度に優れるなどの観点から、20μm以上であることが好ましい。
硬化層22は、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる。硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられる。材料劣化の観点から光を照射することが好ましくない用途(有機EL素子)の場合には、硬化性樹脂としては熱硬化性樹脂が好ましい。そうでない場合には、光硬化性樹脂を用いてもよい。また、加熱圧着プレス装置を用いる場合には、圧着と加熱硬化を同時に行えるため、硬化性樹脂としては、熱硬化樹脂が好ましい。このような材料としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、硬化後の硬度などの観点から、エポキシ樹脂、アミノ樹脂が特に好ましい。
硬化性樹脂を含有する硬化性組成物は、異物の埋まり込みの効果に優れるなどの観点から、20℃における粘度が100000mPa・s以下であることが好ましい。より好ましくは50000mPa・s以下である。一方、追従高さの確保などの観点から、硬化性組成物の20℃における粘度は0.1mPa・s以上であることが好ましい。より好ましくは0.5mPa・s以上である。
この硬化性組成物を硬化して得られる硬化層22は、剛性に優れ、可撓性支持体層20の反り返りを抑える効果に優れ、界面剥離による接触不良を抑えるなどの観点から、20℃におけるヤング率が10MPa以上であることが好ましい。より好ましくは100MPa以上である。
硬化層22の厚みは、異物などの埋まり込みの効果に優れるなどの観点から、3μm以上であることが好ましい。より好ましくは5μm以上である。目視可能な欠点の大きさは30μm以上であり、この欠点の要因となる異物の大きさは欠点の大きさの約1/10の3μm以上である。硬化層22は、3μm以上の異物に追従し、埋め込むことが好ましいからである。
封止層24は、硬化層22の厚み方向外側全面を覆って酸素や水分が外から侵入するのを封止する。封止層24は、剛体であってもよいし、可撓性材料であってもよい。封止層24の材料として好適な材料としては、ガラスなどのセラミック材料や、樹脂材料などが挙げられる。樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリアリレート、シクロオレフィンポリマーなどが挙げられる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。封止層24の厚みは、用途に応じて適宜定めることができる。
以上の構成の有機半導体素子10は、図2に示すように、基板12を基材とし基板12の一方面上に少なくとも第1電極層14を備える第1貼合部材10aと、可撓性支持体層20を基材とし可撓性支持体層20の一方面上に少なくとも第2電極層18を備える第2貼合部材10bとを、その一方面側と一方面側との間で貼り合わせることにより製造することができる。有機半導体素子10において、第1貼合部材10aは、さらに、第1電極層14の面上に有機半導体層16を備える。第2貼合部材10bは、さらに、可撓性支持体層20の他方面上に硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層22aと封止層24とをこの順で備える。貼り合せの際、硬化性組成物層22aの厚み方向外側から厚み方向に圧力を加えてこれらを密着させる(貼合工程)。この貼合工程時あるいは貼合工程後に、硬化性樹脂を硬化させて硬化層22を形成する。
図3には、本発明の構成による作用効果を説明する工程図を示している。そして、図4、図5には、比較となる構成による作用を説明する工程図を示している。図4では、第2貼合部材の基材が可撓性支持体層20ではなく柔軟性のない剛体からなる。図5では、第2貼合部材の基材が可撓性支持体層20からなるが、可撓性支持体層20の厚み方向外側に硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層22aが配置されていない。
本発明においては、図3(a)に示すように、第1貼合部材10aの貼り合わせ面や第2貼合部材10bの貼り合わせ面に異物30が付着していても、図3(b)(c)に示すように、貼り合わせ時に、可撓性支持体層20が異物30の形状に追従し、可撓性支持体層20および硬化性組成物層22aに異物30が埋まり込み、貼り合わせ不良が抑えられる。そして、硬化性樹脂を硬化させた硬化層22により、可撓性支持体層20が異物30の形状に追従した状態で固定され、硬化層22の剛性により、可撓性支持体層20の反り返りを抑え、界面剥離が抑えられる。これにより、有機半導体素子10の機能低下が抑えられる。したがって、本発明に係る有機半導体素子10によれば、貼り合わせ不良や界面剥離などが抑えられ、機能低下が抑えられる。
これに対し、図4では、図4(a)に示すように、基板12を基材とし基板12の一方面上に第1電極層14と有機半導体層16とをこの順で備える第1貼合部材11aと、ガラス基板などの剛体からなる支持体層32の一方面上に第2電極層18を備える第2貼合部材11bとを、その一方面側と一方面側との間で貼り合わせる。この場合、第2貼合部材11bの支持体層32が可撓性支持体層20ではなく柔軟性のない剛体からなるため、図3(b)(c)に示すように、異物30が存在する部分で曲がらず、異物30がスペーサとなって、第2電極層18と有機半導体層16との間に隙間を生じさせる。これにより、有機半導体素子の機能が発揮されなくなる。
一方、図5では、図5(a)に示すように、基板12を基材とし基板12の一方面上に第1電極層14と有機半導体層16とをこの順で備える第1貼合部材11cと、可撓性支持体層20の一方面上に第2電極層18を備える第2貼合部材11dとを、その一方面側と一方面側との間で貼り合わせる。図5では、第2電極層18を支持する支持体層が柔軟性を有する可撓性支持体層20であるが、可撓性支持体層20の厚み方向外側に硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層22aが配置されていない。このため、図5(b)(c)に示すように、外的な熱などの外乱や可撓性支持体層20の内部応力などによって可撓性支持体層20が反り返り、界面剥離が生じる。これにより、有機半導体素子の機能が発揮されなくなる。
第1貼合部材10aにおいて、第1電極層14は、真空蒸着法、スパッタ法、スピンコート法、キャスト法、LB法、パイロゾル法、スプレー法などにより基板12の一方面上に形成することができる。有機半導体層16は、有機半導体材料を含有する材料を有機溶媒に希釈し、スピンコート等で塗工し、加熱して乾燥することで形成することができる。
第2貼合部材10bにおいて、第2電極層18は、真空蒸着法、スパッタ法、スピンコート法、キャスト法、LB法、パイロゾル法、スプレー法などにより可撓性支持体層20の一方面上に形成することができる。硬化性組成物層22aは、ペースト状あるいは液状にされた硬化性組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることにより可撓性支持体層20の他方面上に形成することができる。封止層24は、ガラス板、樹脂板、樹脂フィルムなどを硬化性組成物層22aの面上に重ね合わせることにより可撓性支持体層20の他方面上に形成することができる。また、封止層24は、硬化性組成物層22aの面上に樹脂組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることにより可撓性支持体層20の他方面上に形成することができる。
なお、図2では、可撓性支持体層20を基材とする第2貼合部材10b側に有機半導体層16を形成しないで、基板12を基材とする第1貼合部材10a側に有機半導体層16を形成して、第1貼合部材10aの有機半導体層16と第2貼合部材10bの第2電極層18との間で貼り合わせているが、本発明においては、基板12を基材とする第1貼合部材側10aに有機半導体層16を形成しないで、可撓性支持体層20を基材とする第2貼合部材10b側に有機半導体層16を形成して、第1貼合部材の第1電極層14と第2貼合部材の有機半導体層16との間で貼り合わせてもよいし、基板12を基材とする第1貼合部材10a側と可撓性支持体層20を基材とする第2貼合部材10b側の両方に有機半導体層16を形成して、第1貼合部材の有機半導体層16と第2貼合部材の有機半導体層16との間で貼り合わせてもよい。また、有機半導体層16と正孔輸送層との間や有機半導体層16と電子輸送層との間、有機半導体層16と電子注入層との間などで貼り合わせてもよい。
また、図2では、基板12を基材とする第1貼合部材10aと可撓性支持体層20を基材とする第2貼合部材10bとを貼り合わせる前から、第2貼合部材10bの可撓性支持体層20の他方面上に硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層22aが配置されているが、本発明においては、基板12を基材とする第1貼合部材と可撓性支持体層20を基材とする第2貼合部材とを貼り合わせた後に、可撓性支持体層20の他方面上に硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層22aを配置し、その後、硬化性組成物層22aを硬化させて硬化層22を形成してもよい。
また、有機半導体素子10では、封止層24が存在するが、本発明においては、封止層24が存在しない構成であってもよい。
そして、上記実施形態においては、層22を、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層22として説明しているが、層22は、貼り合わせ時においては柔らかく異物を埋め込むことができ、貼り合わせ後においては硬く可撓性支持体層20を固定することができる材料であればよいため、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性組成物の固化物からなる固化層であってもよい。この場合、熱可塑性樹脂の種類は特に限定されるものではないが、熱プレスによる成形で本発明の上記作用効果が得られやすいなどの観点から、熱可塑性組成物は、80℃から200℃の間に溶融点を持ち、溶融時の粘度が100000mPa・s以下であり、かつ20℃におけるヤング率が10MPa以上であることが好ましい。20℃におけるヤング率は、より好ましくは100MPa以上である。
以下に、実施例によって本発明を説明する。
(実施例)
透明ガラス基板上に第1電極層(陽極層)としてのインジウム錫酸化物(ITO)パターン(膜厚150nm)が施されたITOパターンガラス(ジオマテック社製)を用い、これを、純水、有機アルカリ洗浄液(メルク社製:エキストラン)、純水、アセトン溶液、IPA溶液の順に各5分間、超音波洗浄を行った後、UVオゾン洗浄器で10分間処理した。
次いで、洗浄した第1電極層の表面に、正孔輸送層形成用の塗工液〔PEDOT:PSS水溶液(ヘレウス社製)をエタノールで希釈したもの〕をスピンコートにより成膜し、130℃のホットプレートで30分間乾燥し、厚み60nmの正孔輸送層を形成した。
次いで、正孔輸送層の表面に、ポリフルオレン系発光材料(ガラス転移温度:116℃、DSC法)を厚み80nmになるようにスピンコート法で塗布し、乾燥させ、有機発光層を形成した。なお、有機発光層の形成は、酸素濃度0.01ppm、水分濃度が露点で−88℃の窒素雰囲気のグローブボックス中で行った。
次に、可撓性支持体(帝人社製:PETフィルム、厚さ125μm)の表面に真空蒸着法によりAlを蒸着して膜厚150nmの第2電極層(陰極層)を形成した後、第2電極層の表面に真空蒸着法によりLiFを蒸着して膜厚0.5nmの電子注入層を形成した。第2電極層および電子注入層の形成は真空中で行った。
次に、第1電極層、正孔輸送層、有機発光層を形成した透明ガラス基板と、第2電極層および電子注入層を形成した可撓性支持体と、熱硬化性樹脂と、保護ガラスと、をこの順に積層し、2MPaで圧着後、140℃で加熱することで貼り合せと熱硬化性樹脂の硬化を行った。以上により、実施例に係る有機発光素子を作製した。なお、熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であり、稲畑産業社製「EH1600G2」(20℃における粘度3000mPa・s)を用いた。硬化層の厚さは40μmとした。
(比較例1)
第2電極層および電子注入層の形成において、可撓性支持体に代えて剛体である非可撓性の透明ガラス基板(厚さ0.7mm)を用いた以外は実施例と同様にした。第1電極層、正孔輸送層、有機発光層を形成した透明ガラス基板、第2電極層および電子注入層を形成した透明ガラス基板を積層し、2MPaで圧着後、140℃で加熱することで貼り合わせを行った。以上により、比較例1に係る有機発光素子を形成した。
(比較例2)
第1電極層、正孔輸送層、有機発光層を形成した透明ガラス基板、第2電極層および電子注入層を形成した可撓性支持体を積層し、2MPaで圧着後、140℃で加熱することで貼り合わせを行った。以上により、比較例2に係る有機発光素子を形成した。
作製した各有機発光素子を用いて、貼り合せ不良による不良発生と、界面剥離による不良発生を調べた。その結果を表1に示す。
(貼り合せ不良による不良発生の評価)
作製した有機発光素子の第1電極層および第2電極層より通電を行い、発光する素子の個数を調べた。作製した20サンプルについて調べ、総サンプル数に対する発光した素子の数の割合により評価した。
(界面剥離の評価)
作製した有機発光素子を窒素雰囲気のグローブボックス中で1週間保管後、界面剥離の有無を目視で評価した。作製した20サンプルについて調べ、総サンプル数に対する界面剥離しなかった素子の数の割合により評価した。
(熱硬化性樹脂の硬化物のヤング率)
図6に示すように、ガラス基板3(50mm×50mm×0.7mmt)上に実施例1の熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)を50mm×15mm×0.05mmtの範囲に塗布し、実施例1と同じ条件で硬化させた。フィッシャー・インストルメンツ社製のユニバーサル硬度計を用い、以下の測定条件にて硬化物4のヤング率を測定した。その結果、20℃におけるヤング率は4560MPaであった。
圧子:ビッカース
荷重:10mN
押し込み時間:5秒
クリープ時間:30秒
開放時間:5秒
測定温度:20℃
Figure 2015162409
比較例1では、第2電極層および電子注入層を形成した基材が剛体である非可撓性の透明ガラス基板であり、貼り合わせ不良のサンプルの数が多い。比較例2では、第2電極層および電子注入層を形成した基材が可撓性支持体であるが、硬化性樹脂層による硬化層を有していない。このため、界面剥離したサンプルの数が多い。これらに対し、実施例によれば、貼り合わせ不良のサンプルの数が少なく、また、界面剥離したサンプルの数が少ないことがわかる。
以上、本発明は上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能なものである。
10 有機半導体素子
12 基板
14 第1電極層
16 有機半導体層
18 第2電極層
20 可撓性支持体層
22 硬化層
24 封止層

Claims (7)

  1. 基板上に、第1電極層と、有機半導体層と、第2電極層と、可撓性支持体層と、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層と、がこの順で積層された構成を有することを特徴とする有機半導体素子。
  2. 前記硬化性組成物の20℃における粘度が100000mPa・s以下であり、前記硬化層の20℃におけるヤング率が10MPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機半導体素子。
  3. 前記硬化層の厚みが、3μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機半導体素子。
  4. 前記硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の有機半導体素子。
  5. 基板上に、第1電極層と、有機半導体層と、第2電極層と、可撓性支持体層と、熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性組成物の固化物からなる固化層と、がこの順で積層された構成を有することを特徴とする有機半導体素子。
  6. 前記熱可塑性組成物は、80℃から200℃の間に溶融点を持ち、溶融時の粘度が100000mPa・s以下であり、かつ20℃におけるヤング率が10MPa以上であることを特徴とする請求項5に記載の有機半導体素子。
  7. 基板上に、第1電極層と、有機半導体層と、第2電極層と、可撓性支持体層と、硬化性樹脂を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化層と、がこの順で積層された構成を有する有機半導体素子の製造方法であって、
    前記基板を基材とし該基板の一方面上に少なくとも前記第1電極層を備える第1貼合部材と、前記可撓性支持体層を基材とし該可撓性支持体層の一方面上に少なくとも前記第2電極層を備える第2貼合部材とを、その一方面側と一方面側との間で貼り合わせる貼合工程と、
    前記可撓性支持体層の他方面上に配置された硬化性樹脂を含有する硬化性組成物からなる硬化性組成物層を、前記貼合工程時あるいは前記貼合工程後に硬化させる硬化工程と、を有することを特徴とする有機半導体素子の製造方法。

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