JP2015160857A - 熱可塑性プリプレグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで熱可塑性樹脂の含浸状態を良好にすることができ、さらに含浸する樹脂量を幅方向で均一にすることができる、熱可塑性プリプレグの製造方法を提供する。
【解決手段】ウェブ状に開繊した強化繊維束21を、2つのガイド6、7間にて所定の張力を保持した状態で移動させ、強化繊維束21に対してダイス8より溶融熱可塑性樹脂22を吐出し、溶融熱可塑性樹脂で強化繊維束21を被覆する。その際、上流側のガイド6とダイス8との距離L1を1mm以上500mm以下とし、ガイド6、7間の距離L2を300mm以上700mm以下とし、2つのガイド6、7間を移動する強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの距離Hを1mm以上50mmとする。
【選択図】図1
【解決手段】ウェブ状に開繊した強化繊維束21を、2つのガイド6、7間にて所定の張力を保持した状態で移動させ、強化繊維束21に対してダイス8より溶融熱可塑性樹脂22を吐出し、溶融熱可塑性樹脂で強化繊維束21を被覆する。その際、上流側のガイド6とダイス8との距離L1を1mm以上500mm以下とし、ガイド6、7間の距離L2を300mm以上700mm以下とし、2つのガイド6、7間を移動する強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの距離Hを1mm以上50mmとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱可塑性プリプレグの製造方法に関する。
従来、ダイスを用いた熱可塑性プリプレグの製造方法として、クロスヘッドダイに強化繊維束を連続的に通しつつ、このクロスヘッドダイ内に溶融可塑性樹脂を吐出することにより、強化繊維束を溶融熱可塑性樹脂に含浸させて熱可塑性プリプレグとする方法が知られている。このような方法は、操作が容易であり、かつ樹脂含浸量の制御が比較的容易であるという特徴を有する。
しかし、このようなクロスヘッドダイを用いる前記方法では、樹脂の含浸が不十分になり易いといった問題がある。樹脂の含浸を良くするべく、低粘度(低分子量)の樹脂を用いることも考えられるが、その場合には、物性の劣る熱可塑性プリプレグ(樹脂組成物)しか得られなくなってしまう。
また、クロスヘッド内で樹脂とのせん断力により強化繊維が切れたり、ダイの詰まりが生じたりすることがある。さらに、クロスヘッドダイ内の強化繊維が通路の屈曲部を屈曲する際に、ダイの金属との摩擦により強化繊維自体が損傷を受けるという問題を有している。
また、クロスヘッド内で樹脂とのせん断力により強化繊維が切れたり、ダイの詰まりが生じたりすることがある。さらに、クロスヘッドダイ内の強化繊維が通路の屈曲部を屈曲する際に、ダイの金属との摩擦により強化繊維自体が損傷を受けるという問題を有している。
そこで、クロスダイを用いない方法として、特許文献1に示すように、Tダイなどを用いて垂直に走行(移動)するウェブ状の強化繊維束の両側から溶融樹脂を塗工し、加熱プレスを施すことで溶融樹脂を含浸させる、熱可塑性プリプレグの製造方法が提案されている。
しかし、前記特許文献1の方法では、ダイスが2つ必要であるため設備コストが高くなり、さらにコントロールするパラメータが多くなることから管理が難しいという問題がある。したがって、1つのダイスでウェブ状に開繊した強化繊維束に塗工することが望ましいものの、その場合、ダイスを2つ用いたときと同等の量の溶融樹脂を塗工するためには、強化繊維束に溶融樹脂を含浸させるための含浸工程の距離が2倍になるため、良好な含浸を行うための制御が非常に困難になる。
すなわち、良好な含浸を行うためには強化繊維束の開繊を充分に行ってウェブ状にすることが重要になる。ところが、開繊をある一定以上に行うと、このウェブ上に開繊した強化繊維束に対して溶融樹脂を塗工する前に、強化繊維束はその開繊状態が維持できずに収縮し、強化繊維束がシート状とならずに大きな隙間を有した状態になってしまう。
また、ダイスの位置を適正にしないと、ダイスから溶融樹脂がネックインして塗工幅が狭くなり、幅方向の端部で塗工量(樹脂量)が多くなって幅方向のレジンコンテンツ(樹脂量)が均一にならず、安定しなくなる。
特に、強化繊維として炭素繊維を用いた場合、炭素繊維は羽毛のように毛羽立っているので、塗工条件を適切にしないと、樹脂量にバラツキが生じてしまう。
また、ダイスの位置を適正にしないと、ダイスから溶融樹脂がネックインして塗工幅が狭くなり、幅方向の端部で塗工量(樹脂量)が多くなって幅方向のレジンコンテンツ(樹脂量)が均一にならず、安定しなくなる。
特に、強化繊維として炭素繊維を用いた場合、炭素繊維は羽毛のように毛羽立っているので、塗工条件を適切にしないと、樹脂量にバラツキが生じてしまう。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、低コストで熱可塑性樹脂の含浸状態を良好にすることができ、さらに含浸する樹脂量を幅方向で均一にすることができる、熱可塑性プリプレグの製造方法を提供することにある。
本発明の熱可塑性プリプレグの製造方法は、ウェブ状に開繊した強化繊維束を、2つのガイド間にて所定の張力を保持した状態で該2つのガイド間を移動させ、前記強化繊維束の少なくとも片面に対して前記2つのガイド間に配置されたダイスより溶融熱可塑性樹脂を吐出し、該溶融熱可塑性樹脂で前記強化繊維束を被覆し、その後、溶融熱可塑性樹脂で被覆した前記強化繊維束を加熱し、加圧することで熱可塑性プリプレグを製造するに際して、前記2つのガイドのうちの上流側に位置するガイドと前記ダイスとの距離を1mm以上500mm以下とし、前記2つのガイド間の距離を300mm以上700mm以下とし、前記2つのガイド間を移動する前記強化繊維束と前記ダイスのリップとの距離を1mm以上50mmとすることを特徴とする。
また、前記熱可塑性プリプレグの製造方法において、ダイスから吐出する溶融熱可塑性樹脂の粘度を、100Pa・s以上1000Pa・s以下にすることを特徴とする。
また、前記熱可塑性プリプレグの製造方法において、前記ウェブ状に開繊した強化繊維束を、3本以上のスプレッダーバーを用いて形成することを特徴とする。
また、前記熱可塑性プリプレグの製造方法において、前記2つのガイド間での前記強化繊維束の前記所定の張力を、強化繊維束の1錘あたりの張力が100g〜5000gとなるようにすることを特徴とする。
また、前記熱可塑性プリプレグの製造方法において、前記2つのガイドを、それぞれ100℃以上300℃以下に加熱しておくことを特徴とする。
また、前記熱可塑性プリプレグの製造方法において、製造する熱可塑性プリプレグの繊維目付を、200g/sm以下にすることを特徴とする。
本発明の熱可塑性プリプレグの製造方法によれば、熱可塑性樹脂の含浸状態が良好であり、含浸する樹脂量が幅方向で均一な熱可塑性プリプレグを、低コストで製造することができる。
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明に係る熱可塑性プリプレグの製造方法を実施するための製造装置の一例の概略構成を示す図である。
図1は、本発明に係る熱可塑性プリプレグの製造方法を実施するための製造装置の一例の概略構成を示す図である。
図1中符号1はプリプレグ製造装置であり、このプリプレグ製造装置1は、強化繊維束20を開繊する開繊部2と、開繊した強化繊維束21に溶融熱可塑性樹脂22を被覆するための被覆部3と、溶融熱可塑性樹脂22を被覆したシート状の強化繊維23を加熱・加圧し、連続したシート状の熱可塑性プリプレグ(図示せず)を形成する加熱・加圧部4と、得られたシート状の熱可塑性プリプレグを巻き取る巻き取りローラ等からなる巻き取り部5とを備えて構成されている。
このようなプリプレグ製造装置1により、本発明に係る熱可塑性プリプレグの製造方法が実施される。
すなわち、本実施形態では、予め用意され、巻き出しロールなどに巻き取られた強化繊維束20が、最終的に巻き取り部5の巻き取りローラ等に巻き取られるまでプリプレグ製造装置1を連続的に移動(走行)させられ、その過程でシート状の熱可塑性プリプレグに形成される。
すなわち、本実施形態では、予め用意され、巻き出しロールなどに巻き取られた強化繊維束20が、最終的に巻き取り部5の巻き取りローラ等に巻き取られるまでプリプレグ製造装置1を連続的に移動(走行)させられ、その過程でシート状の熱可塑性プリプレグに形成される。
まず、巻き出しロールなどに巻き取られた強化繊維束20を、巻き取り部5による巻き取り力あるいは、加熱・加圧工程の駆動によって開繊部2に送り、ここでウェブ状に開繊する。開繊部2は、複数、図1に示した例では5本の開繊バー(スプレッダーバー)2aを有し、これらを上下方向に段違いに配置したものである。開繊バー2aは、円柱状の棒によって形成されたもので、両端部が図示しない固定部に回転不能または強化繊維束20の引き取り速度より低速で回転、かつ移動不能に固定されている。このような構成のもとに強化繊維束20は、開繊部2の各開繊バー2a間を流れる(走行する)ことにより、各開繊バー2aによる引張力が作用することによって順次開繊し、ウェブ状に拡がる。
なお、開繊バー2aについては、本実施形態では細径の円柱状の棒としたが、細長い平板状の棒であってもよい。ただし、開繊バー2aが鋭角な角部を有すると、この角部によって強化繊維束20を構成する強化繊維が損傷するおそれがあり、したがって開繊バー2aとしては角部の無い円柱状とするのが好ましい。また、開繊部2を構成する開繊バー(スプレッダーバー)2aの数については、3本以上とするのが、強化繊維束20をより良好に開繊し、ウェブ状に拡げられるため、好ましい。また、開繊バー2aについては、ヒータ等の加熱手段によって加熱可能に構成しておくのが好ましい。加熱可能に構成することにより、強化繊維束20に溶融熱可塑性樹脂を塗工するに先立って、該強化繊維束20を予備加熱することができる。
ここで、開繊バー2aのうちの最後段の開繊バー2aは、後述するように被覆部3の上流側のガイド6を兼ねているが、本発明では、両端などが回転不能または強化繊維束20の引き取り速度より低速で回転、かつ移動不能に固定されて開繊バー(スプレッダーバー)2aとして機能していれば、このように被覆部3の上流側のガイド6を兼ねたものでも、開繊バー(スプレッダーバー)2aとして計算する。したがって、図1に示した例では、開繊部2は5本の開繊バー2aを有している。
開繊部2でウェブ状に開繊する強化繊維束20としては、製造するシート状の熱可塑性プリプレグの幅などに対応して、同時に巻き出して開繊部2に供給する束数が決定される。すなわち、強化繊維束20は1束から数十束まで、適宜な量(束数)で開繊部2に供給され、ウェブ状に開繊させられる。
このような強化繊維束を構成する強化繊維としては、特に限定されないものの、無機繊維、有機繊維、金属繊維、またはこれらを組み合わせたハイブリッド構成の強化繊維が使用可能である。無機繊維としては、炭素繊維、黒鉛繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、タングステンカーバイド繊維、ボロン繊維、ガラス繊維などが挙げられる。有機繊維としては、アラミド繊維、高密度ポリエチレン繊維、その他一般のナイロン繊維、ポリエステルなどが挙げられる。金属繊維としては、ステンレス、鉄等の繊維が挙げられ、また金属を被覆した炭素繊維でもよい。これらの中では、最終成形物の強度等の機械物性(力学物性)を考慮すると、炭素繊維が好ましい。また、強化繊維の平均繊維直径は、1〜50μmであることが好ましく、5〜20μmであることがさら好ましい。
次に、ウェブ状に開繊した強化繊維束21を被覆部3に送る。被覆部3は、強化繊維束21の流れ方向に沿って配置された2つのガイド6、7と、これらガイド6、7間に配置されたダイス8とを備えて構成されている。上流側のガイド6は、前述したように前記開繊部2における最後段の開繊バー2aによって構成されている。すなわち、開繊部2における最後段の開繊バー2aは、被覆部3における上流側のガイド6を兼ねている。したがって、このガイド6も、その両端が固定されて回転不能または強化繊維束20の引き取り速度より低速で回転可能、かつ移動不能に構成されている。
下流側のガイド7は、ガイド6(開繊バー2a)より大径の円柱状ロールからなっており、このガイド6も両端部が固定されて回転不能または強化繊維束20の引き取り速度より低速で回転可能、かつ移動不能に構成されている。ただし、被覆部3のガイド7については、開繊バー2aとは異なり、強化繊維束21の移動(流れ)に従って回転可能に構成されていてもよい。
なお、ガイド6、7については、これらを回転不能に固定する場合、例えば平板状のものを用いてその平面部で強化繊維束21の底部を支持するように構成してもよい。
次いで、被覆部3に送られてきた、ウェブ状に開繊した強化繊維束21に対して、ダイス8から溶融熱可塑性樹脂22を吐出・塗工し、該溶融熱可塑性樹脂22で強化繊維束21を被覆してシート状の強化繊維23を形成する。
ダイス8は、ガイド6、7間を移動する(流れる)強化繊維束21の上面より鉛直方向上方に配置されており、ヒータ等の加熱手段を備えている。このダイス8は、図示しない樹脂貯留部から熱可塑性樹脂が供給され、供給された熱可塑性樹脂を所定温度に加熱して溶融熱可塑性樹脂とし、これを吐出口であるリップ8aから所定の吐出圧で吐出し、ガイド6、7間を移動する強化繊維束21の上面に溶融熱可塑性樹脂22を塗工し被覆する。このダイス8は、そのリップ8aが移動する強化繊維束21の幅とほぼ同じか少し広い幅に形成されており、したがって強化繊維束21に対して、その幅方向に均一に溶融熱可塑性樹脂を塗工することが可能になっている。
吐出する熱可塑性樹脂、すなわち強化繊維束21を被覆するための熱可塑性樹脂としては、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、変性ポリオレフィン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリカーボネイト、ポリアミドイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ABS、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリエステルや、アクリロニトリルとスチレンの共重合体等を用いることができる。また、これらの混合物を用いてもよい。さらに、ナイロン6とナイロン66との共重合体ナイロンのように共重合したものであってもよい。また、得たい成形品の要求特性に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、その他酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、導電性フィラー等を添加しておくこともできる。
このようなダイス8は、ガイド6、7間を移動する強化繊維束21に対するリップ8aの高さH、すなわち強化繊維束21の上面とリップ8aとの間の距離Hが、1mm以上50mm、好ましくは5mm以上30m以下となるように配置されている。高さ(距離)Hが1mm未満では、リップ8aに強化繊維束21の一部が接触するおそれがあり、また、強化繊維束21がリップ8aからの樹脂の吐出圧の影響を受けてその張力が変動し易くなってしまう。一方、50mmを超えると、溶融樹脂がネックインして塗工幅が狭くなり易くなり、これによって強化繊維束21の端部で塗工量(樹脂量)が多くなり、幅方向のレジンコンテンツ(樹脂量)が安定しにくくなる。これに対して、高さ(距離)Hを1mm以上50mm、特に5mm以上30m以下とすれば、強化繊維束21の張力を変動させることなく、また、ネックインも起こり難くなるため、強化繊維束21の幅方向に均一な樹脂量で溶融熱可塑性樹脂22を塗工し、被覆することが可能になる。
また、ダイス8の、ガイド6、7間における位置については、上流側のガイド6との距離、すなわち上流側のガイド6の中心軸とダイス8のリップ8aとの距離L1が、1mm以上500mm以下、好ましくは5mm以上300mmとなるように配置されている。距離L1が1mmでは、ダイス8から吐出される溶融樹脂がガイド6に付着するおそれがあり、さらに溶融樹脂の一部が強化繊維束21の外に吐出されるおそれがある。一方、500mmを超えると、開繊部2でウェブ状に開繊した強化繊維束21がその開繊状態を維持できずに収縮し、隙間を形成してしまうおそれがある。これに対して、距離L1を1mm以上500mm以下、特に5mm以上300mmとすれば、ウェブ状に開繊した強化繊維束21が収縮する前に、ダイス8から溶融熱可塑性樹脂22を良好に塗工することができる。
また、ガイド6、7間の距離L2、すなわちガイド6、7の各中心軸間の距離L2については、300mm以上700mm以下、好ましくは300mm以上500mm以下とされる。距離L2をこのような範囲にすれば、強化繊維束21を、予め設定した所定範囲の張力でガイド6、7間にて安定して支持し、かつ移動(走行)させることができる。すなわち、開繊された強化繊維束21は、ダイス8からの溶融樹脂の吐出を受けても、一般的な吐出量であればこれに影響されることなく、所定範囲の張力を維持することができる。したがって、このような張力に維持された強化繊維束21に対してダイス8から溶融熱可塑性樹脂22を吐出することにより、強化繊維束21、すなわちシート状の強化繊維23は、溶融熱可塑性樹脂22の含浸状態が良好になる。
ここで、2つのガイド6、7間での、強化繊維束21の前記所定範囲の張力については、強化繊維束21の1錘あたりの張力が100g〜5000gとなるようにするのが好ましい。このような範囲に制御することで、前述したようにシート状の強化繊維23は、ウェブ上の状態が保持されやすくなる。
また、ダイス8から吐出する溶融熱可塑性樹脂については、樹脂の種類に応じて適宜な温度に加熱することにより、その粘度(溶融粘度)を、100Pa・s以上1000Pa・s以下にするのが好ましい。このような範囲の粘度で吐出することにより、溶融熱可塑性樹脂22は強化繊維束21に対して良好に濡れ拡がってウェブ状に開繊された強化繊維の相互間を確実に固着する。
また、このようにして形成されるシート状の強化繊維23における、溶融熱可塑性樹脂22の含浸状態をより良好にするためには、上流側のガイド6、下流側のガイド7を、ヒータ等によってそれぞれ100℃以上300℃以下に加熱しておくのが好ましい。このようにガイド6、7を加熱しておくことにより、これらガイド6、7間を移動(走行)する強化繊維束21を予熱し、あるいは溶融熱可塑性樹脂22が塗工されてなるシート状の強化繊維23中の溶融熱可塑性樹脂22の急激な冷却を抑制することができる。
次いで、下流側のガイド7から導出されて加熱・加圧部4に供される、溶融熱可塑性樹脂22を被覆したシート状の強化繊維23を、該加熱・加圧部4にて加熱・加圧し、連続したシート状の熱可塑性プリプレグ(図示せず)に形成する。加熱・加圧部4としては、ダブルベルト式の加熱・加圧装置や、複数のロールからなるロール式の加熱・加圧装置などが用いられる。
このような加熱・加圧部4による加熱・加圧によって製造される熱可塑性プリプレグとしては、その繊維目付が、200g/sm以下であるのが好ましい。繊維目付を200g/sm以下とすることにより、相対的に熱可塑性樹脂の含浸量を多くすることができ、得られる熱可塑性プリプレグの賦形性などを良好にすることができる。
その後、連続したシート状の熱可塑性プリプレグを巻き取りローラ等からなる巻き取り部5に巻き取り、プリプレグ製造装置1での工程を終了する。なお、このようにして形成した、連続したシート状の熱可塑性プリプレグを別の切断装置で所定寸法に切断することにより、熱可塑性プリプレグを得ることができる。
その後、連続したシート状の熱可塑性プリプレグを巻き取りローラ等からなる巻き取り部5に巻き取り、プリプレグ製造装置1での工程を終了する。なお、このようにして形成した、連続したシート状の熱可塑性プリプレグを別の切断装置で所定寸法に切断することにより、熱可塑性プリプレグを得ることができる。
このような熱可塑性プリプレグの製造方法にあっては、上流側と下流側の2つのガイド6、7間にてダイス8より溶融熱可塑性樹脂22を吐出し、該溶融熱可塑性樹脂22で強化繊維束21を被覆するに際して、特に、上流側のガイド6とダイス8との距離L1、2つのガイド6、7間の距離L2、強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの距離Hをそれぞれ適宜な範囲に設定したので、塗工の制御が容易になり、したがって熱可塑性樹脂22の含浸状態が良好であり、含浸する樹脂量が強化繊維束21(シート状の強化繊維23)の幅方向で均一な熱可塑性プリプレグを安定して製造することができる。また、ダイス8を1つのみ用いていることから、例えば2つ用いる場合に比べて設備コストを易くすることができ、したがって低コストを図ることができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。前述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、前記実施形態では、強化繊維束21の片面(上面)のみに対して溶融熱可塑性樹脂を吐出・塗工したが、このように片面に溶融熱可塑性樹脂を吐出・塗工した後、その裏面に対しても前記片面(上面)と同様にして、溶融熱可塑性樹脂を吐出・塗工してもよい。
例えば、前記実施形態では、強化繊維束21の片面(上面)のみに対して溶融熱可塑性樹脂を吐出・塗工したが、このように片面に溶融熱可塑性樹脂を吐出・塗工した後、その裏面に対しても前記片面(上面)と同様にして、溶融熱可塑性樹脂を吐出・塗工してもよい。
また、本発明の製造方法を実施するための装置としては、図1に示した装置に限定されることなく、少なくとも図1に示した開繊部2と被覆部3とを備えた製造装置であれば、本発明の製造方法を実施するための装置として好適に用いることができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示したプリプレグ製造装置1によって、熱可塑性プリプレグを製造した。ただし、上流側のガイド6(最後段の開繊バー2a)とダイス8との間の距離L1を300mmとし、ガイド6と下流側のガイド7との間の距離L2を500mmとし、ウェブ状に開繊された強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの間の距離(高さ)Hを10mmとした。
(実施例1)
図1に示したプリプレグ製造装置1によって、熱可塑性プリプレグを製造した。ただし、上流側のガイド6(最後段の開繊バー2a)とダイス8との間の距離L1を300mmとし、ガイド6と下流側のガイド7との間の距離L2を500mmとし、ウェブ状に開繊された強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの間の距離(高さ)Hを10mmとした。
強化繊維としては、炭素繊維(三菱レイヨン株式会社製、製品名:TR50S15L、目付:1000mg/m、引張強度:4.90GPa、引張弾性率:240GPa)を20束用いた。これら炭素繊維からなる強化繊維束を開繊部2にて、1束あたり、すなわち1錘あたり2000gの張力に維持しつつ、1m/分の速度で4本の開繊バー2aを順次移動(走行)させた。このようにして4本の開繊バー2aを順次擦過させることで、強化繊維束を一方向に引き揃え、繊維1束あたりの幅が10mm、目付が100g/smのウェブ状の強化繊維束21とした。なお、開繊部2の開繊バー2a(上流側のガイド6となる最高段の開繊バー2aも含む)を200℃に加熱した。また、下流側のガイド7も200℃に加熱した。
このようにして開繊した強化繊維束21に対し、被覆部3にてダイス8から溶融熱可塑性樹脂22を吐出・塗工した。塗工する熱可塑性樹脂としては、ポリアミド6(PA6:ナイロン6)(宇部興産:1013B)を用いた。この熱可塑性樹脂(ポリアミド6)を、ダイス8のリップ8aから溶融粘度200Pa・sで吐出し、ウェブ状の強化繊維束21の上面側に塗工した。ここで、リップ8aから吐出した熱可塑性樹脂(ポリアミド6)の溶融粘度は、以下のようにして求めた。
まず、吐出した熱可塑性樹脂(ポリアミド6)の温度を熱電対で測定した。本例では250℃であった。そして、求めた温度での熱可塑性樹脂(ポリアミド6)の溶融粘度を、別途レオメーターによって測定した。本例では250℃でのポリアミド6の溶融粘度を別途レオメーターにより測定したところ、200Pa・sであった。したがって、リップ8aから吐出した熱可塑性樹脂(ポリアミド6)の溶融粘度を200Pa・sとした。
このような条件でポリアミド6を塗工したシート状の強化繊維23を、ダブルベルトマシン(加熱・加圧部4)にて、250℃、線圧20kg/cmの条件で加熱、加圧し、連続したシート状の熱可塑性プリプレグを得た。
得られた熱可塑性プリプレグについて、以下の項目について評価を行った。
「熱可塑性樹脂のみの部分が発生するトウ割れの有無」
ここで、トウ割れとは、ウェブ状(シート状)の強化繊維間に、強化繊維束に沿った10mm以上の隙間ができ、かつ幅方向に0.5mm以上の熱可塑性樹脂のみの部分の発生が認められた場合に、トウ割れがあると判定し、発生が認められない場合に、トウ割れが無いと判定する。なお、このような評価はスケールを用いた測定によって行った。
本実施例1では、トウ割れの発生が認められず、したがってトウ割れは「無」と判定された。判定結果を、表1に示す。なお、表1には、熱可塑性プリプレグの作製条件として、「熱可塑性樹脂の種類」、「ダイスの温度」、「ダイスの吐出口における溶融粘度」、「L1」、「L2」、「H」も併記した。
「熱可塑性樹脂のみの部分が発生するトウ割れの有無」
ここで、トウ割れとは、ウェブ状(シート状)の強化繊維間に、強化繊維束に沿った10mm以上の隙間ができ、かつ幅方向に0.5mm以上の熱可塑性樹脂のみの部分の発生が認められた場合に、トウ割れがあると判定し、発生が認められない場合に、トウ割れが無いと判定する。なお、このような評価はスケールを用いた測定によって行った。
本実施例1では、トウ割れの発生が認められず、したがってトウ割れは「無」と判定された。判定結果を、表1に示す。なお、表1には、熱可塑性プリプレグの作製条件として、「熱可塑性樹脂の種類」、「ダイスの温度」、「ダイスの吐出口における溶融粘度」、「L1」、「L2」、「H」も併記した。
「樹脂未付着部の有無」
ウェブ状(シート状)の強化繊維に、5mm2以上の樹脂が付着していない部分(樹脂未付着部)があるか否かを視認し、樹脂未付着部の有無を判定する。なお、このような評価もスケールを用いた測定によって行った。
本実施例1では、樹脂未付着部が視認されず、したがって樹脂未付着部は「無」と判定された。結果を表1に併記する。
ウェブ状(シート状)の強化繊維に、5mm2以上の樹脂が付着していない部分(樹脂未付着部)があるか否かを視認し、樹脂未付着部の有無を判定する。なお、このような評価もスケールを用いた測定によって行った。
本実施例1では、樹脂未付着部が視認されず、したがって樹脂未付着部は「無」と判定された。結果を表1に併記する。
「レジコンの振れ」
ウェブ状(シート状)の強化繊維に付着している熱可塑性樹脂の、幅方向でのレジンコンテンツ(レジコンと略記)の振れが、±5重量%以内であるか否かを求め、±5重量%以内であれば振れが無く、±5重量%の範囲外であれば振れが有ると判定する。なお、このような評価は、ウェブ状(シート状)の強化繊維を、その幅方向において20mm幅で強化繊維に含まれる熱可塑性樹脂の重みをそれぞれ測定することにより、行った。
本実施例1では、レジンコンテンツの振れが±5重量%以内であり、したがって含浸したレジンコンテンツ(レジコン)は、ウェブ状(シート状)の強化繊維の幅方向においてほぼ均一であった。結果を表1に併記する。なお、表1では、振れが±5重量%以内である場合を○、±5重量%の範囲外である場合を×として記載した。
ウェブ状(シート状)の強化繊維に付着している熱可塑性樹脂の、幅方向でのレジンコンテンツ(レジコンと略記)の振れが、±5重量%以内であるか否かを求め、±5重量%以内であれば振れが無く、±5重量%の範囲外であれば振れが有ると判定する。なお、このような評価は、ウェブ状(シート状)の強化繊維を、その幅方向において20mm幅で強化繊維に含まれる熱可塑性樹脂の重みをそれぞれ測定することにより、行った。
本実施例1では、レジンコンテンツの振れが±5重量%以内であり、したがって含浸したレジンコンテンツ(レジコン)は、ウェブ状(シート状)の強化繊維の幅方向においてほぼ均一であった。結果を表1に併記する。なお、表1では、振れが±5重量%以内である場合を○、±5重量%の範囲外である場合を×として記載した。
「含浸状態」
熱可塑性プリプレグをその幅方向で切断し、切断断面を観察して熱可塑性樹脂の含浸状態を評価し、含浸状態の良否を判定した。
本実施例1では、含浸性が良好であった。なお、表1では、含浸性が良好である場合を○、良好でない場合を×として記載した。
熱可塑性プリプレグをその幅方向で切断し、切断断面を観察して熱可塑性樹脂の含浸状態を評価し、含浸状態の良否を判定した。
本実施例1では、含浸性が良好であった。なお、表1では、含浸性が良好である場合を○、良好でない場合を×として記載した。
(実施例2)
熱可塑性樹脂としてポリポロピレン(PP)を用い、ダイス8の温度を220℃とした。これらの点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
熱可塑性樹脂としてポリポロピレン(PP)を用い、ダイス8の温度を220℃とした。これらの点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
(比較例1)
図1に示したプリプレグ製造装置1において、上流側のガイド6(最後段の開繊バー2a)とダイス8との間の距離L1を600mmとし、ガイド6と下流側のガイド7との間の距離L2を800mmとした。これらの点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
図1に示したプリプレグ製造装置1において、上流側のガイド6(最後段の開繊バー2a)とダイス8との間の距離L1を600mmとし、ガイド6と下流側のガイド7との間の距離L2を800mmとした。これらの点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
(比較例2)
図1に示したプリプレグ製造装置1において、上流側のガイド6(最後段の開繊バー2a)と下流側のガイド7との間の距離L2を1200mmとした。この点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
図1に示したプリプレグ製造装置1において、上流側のガイド6(最後段の開繊バー2a)と下流側のガイド7との間の距離L2を1200mmとした。この点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
(比較例3)
図1に示したプリプレグ製造装置1において、ウェブ状に開繊された強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの間の距離(高さ)Hを−5mmにした。すなわち、リップ8aを強化繊維束21に押し付け、その上面から深さ5mmの位置に配置した。この点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
図1に示したプリプレグ製造装置1において、ウェブ状に開繊された強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの間の距離(高さ)Hを−5mmにした。すなわち、リップ8aを強化繊維束21に押し付け、その上面から深さ5mmの位置に配置した。この点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
(比較例4)
図1に示したプリプレグ製造装置1において、ウェブ状に開繊された強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの間の距離(高さ)Hを100mmにした。この点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
図1に示したプリプレグ製造装置1において、ウェブ状に開繊された強化繊維束21とダイス8のリップ8aとの間の距離(高さ)Hを100mmにした。この点以外は実施例1と同様にして、熱可塑性プリプレグを作製した。実施例1と同様に評価し、得られた結果を表1に併記した。
表1に示すように、実施例1、実施例2では、いずれも「トウ割れ」が無く、「樹脂未着部」も無く、さらに「レジコンの振れ」が良好であり、「含浸状態」も良好であった。 一方、L1を長くした比較例1では、トウ割れの発生が確認された。この結果から、特にL1が設定した長さより長くなると、ウェブ状に開繊した強化繊維束21の開繊が維持できずに収縮が起こり、トウ割れが発生することが分かった。
また、L2を長くした比較例2でも、トウ割れの発生が確認された。この結果から、L2だけが設定した長さより長くなっても、ウェブ状に開繊した強化繊維束21の開繊が維持できずに収縮が起こり、トウ割れが発生することが分かった。
また、比較例3では、ウェブ状に開繊した強化繊維束にダイス8のリップ8aを押し付けて塗工したことにより、強化繊維束21に張力がかかりすぎて溶融熱可塑性樹脂22を均一に塗工することができなかった。したがって、「レジコンの振れ」、「含浸状態」については評価を行うことができず、表1中では「−」として記載した。
また、Hを長くした比較例4では、ウェブ状に開繊した強化繊維束21に対してリップ8aの位置が離れすぎているため、強化繊維束21の幅方向に均一に溶融樹脂を塗工することができず、「レジコンの振れ」が大きくなった。また、強化繊維束21に溶融樹脂が付着する際の、溶融樹脂の粘度が高くなることにより、予備含浸が進まず、含浸不良となった。
1…プリプレグ製造装置、2…開繊部、2a…開繊バー(スプレッダーバー)、3…被覆部、4…加熱・加圧部、6…ガイド、7…ガイド、8…ダイス、8a…リップ、20…強化繊維束、21…開繊した強化繊維束、22…溶融熱可塑性樹脂、23…シート状の強化繊維束、L1…上流側のガイドとダイスとの距離、L2…2つのガイド間の距離、H…強化繊維束とダイスのリップとの距離
Claims (6)
- ウェブ状に開繊した強化繊維束を、2つのガイド間にて所定の張力を保持した状態で該2つのガイド間を移動させ、前記強化繊維束の少なくとも片面に対して前記2つのガイド間に配置されたダイスより溶融熱可塑性樹脂を吐出し、該溶融熱可塑性樹脂で前記強化繊維束を被覆し、その後、溶融熱可塑性樹脂で被覆した前記強化繊維束を加熱し、加圧することで熱可塑性プリプレグを製造するに際して、
前記2つのガイドのうちの上流側に位置するガイドと前記ダイスとの距離を1mm以上500mm以下とし、前記2つのガイド間の距離を300mm以上700mm以下とし、前記2つのガイド間を移動する前記強化繊維束と前記ダイスのリップとの距離を1mm以上50mmとすることを特徴とする熱可塑性プリプレグの製造方法。 - ダイスから吐出する溶融熱可塑性樹脂の粘度を、100Pa・s以上1000Pa・s以下にすることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性プリプレグの製造方法。
- 前記ウェブ状に開繊した強化繊維束を、3本以上のスプレッダーバーを用いて形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性プリプレグの製造方法。
- 前記2つのガイド間での前記強化繊維束の前記所定の張力を、強化繊維束の1錘あたりの張力が100g〜5000gとなるようにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性プリプレグの製造方法。
- 前記2つのガイドを、それぞれ100℃以上300℃以下に加熱しておくことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性プリプレグの製造方法。
- 製造する熱可塑性プリプレグの繊維目付を、200g/sm以下にすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性プリプレグの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014035142A JP2015160857A (ja) | 2014-02-26 | 2014-02-26 | 熱可塑性プリプレグの製造方法 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2018131572A (ja) * | 2017-02-17 | 2018-08-23 | 三菱ケミカル株式会社 | 炭素繊維ポリアミド樹脂複合プリプレグの製造方法、及び炭素繊維ポリアミド樹脂複合材 |
CN109664525A (zh) * | 2019-01-31 | 2019-04-23 | 山东柏远复合材料科技有限公司 | 一种生产高性能管材板材等复合材料的设备及方法 |
-
2014
- 2014-02-26 JP JP2014035142A patent/JP2015160857A/ja active Pending
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