JP2015160765A - 二チタン酸バリウムおよびその製造方法 - Google Patents

二チタン酸バリウムおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015160765A
JP2015160765A JP2014035991A JP2014035991A JP2015160765A JP 2015160765 A JP2015160765 A JP 2015160765A JP 2014035991 A JP2014035991 A JP 2014035991A JP 2014035991 A JP2014035991 A JP 2014035991A JP 2015160765 A JP2015160765 A JP 2015160765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
barium dititanate
dititanate
single crystal
raw material
barium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014035991A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6299961B2 (ja
Inventor
後藤 孝
Takashi Goto
孝 後藤
宏和 且井
Hirokazu Katsui
宏和 且井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Tohoku University NUC
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC, Seiko Instruments Inc filed Critical Tohoku University NUC
Priority to JP2014035991A priority Critical patent/JP6299961B2/ja
Publication of JP2015160765A publication Critical patent/JP2015160765A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6299961B2 publication Critical patent/JP6299961B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

【課題】サイズが大きく、かつ高い光透過率、高い誘電率をもつ単結晶の二チタン酸バリウムの製造方法の提供。【解決手段】浮遊帯域溶融法によってTi及びBaを含む円筒形の原料焼結棒に溶融部を形成する単結晶化工程であり、溶融部は、その領域全体が少なくとも1220℃以上であり、1380℃以上の領域を有し、単結晶化工程において加熱部からその付近にわたり前記原料焼結棒の長手方向に沿った平均温度勾配を、下式に示すように制御し、単結晶引き抜き速度が2〜30(mm/h)となるように制御する二チタン酸バリウムの製造方法。Tm=Th−Tx/(Mz/2)[Tm=平均温度勾配(℃/mm)、Th=前記加熱部における最高温度であり1380(℃)以上の温度(℃)、Tx=1220〜1230℃の範囲内の任意の温度(℃)、Mz=前記原料焼結棒の長手方向に沿った前記加熱部及びその付近の幅(mm)]【選択図】なし

Description

本発明は、結晶性が高くサイズの大きな二チタン酸バリウムの製造方法、およびこれにより得られる光透過性の高い二チタン酸バリウムに関するものである。
環境負荷の小さな誘電体として、鉛を含まない強誘電体の開発が活発に行われている。その一例として、BaTiOの組成式で表されるチタン酸バリウムは、鉛フリー強誘電体として知られている。
一方、こうしたチタン酸バリウムよりも更に高い誘電率と、高いキュリー温度をもつ、BaTiの組成式で表される二チタン酸バリウムの開発が進められつつある。従来、二チタン酸バリウムは,二チタン酸バリウムと元素混合率が同一または異なる原料を溶融し、これを急冷する単純固化法またはフラックス法により製造され、いずれも針状単結晶として得られている。
例えば、非特許文献1には、モル比BaTiO/TiO=33/34の原料を溶融後に冷却して得られる二チタン酸バリウムの単結晶が記載されている。こうして得られた二チタン酸バリウムの単結晶は、透明で、周波数75kHzでの結晶格子b軸方向の誘電定数が430℃付近で約30000とされている。
また、例えば、特許文献1には、試料をガス噴射で浮かせながら溶融・急冷を行う方法によって、直径約2mmの球状の透明な二チタン酸バリウムのガラス体を得る方法が記載されている。こうして得られた二チタン酸バリウムのガラス体は、単結晶と同様に透明であり、波長340nm以上の紫外・可視光領域で光を透過する。具体的には,非特許文献2中の図から読み取られる厚み当たりの吸光度が波長500nm以上で最低で約0.9mm−1程度であり、仮に密度を単結晶と同じ5.12g・cm−3として吸光係数を計算すると約1.8cm−1である。しかも従来の二チタン酸バリウムの単結晶よりもサイズが大きく、屈折率が約3.0と大きい。このため、レンズとして応用できる可能性がある。
また、上述した非特許文献1や特許文献1に記載された二チタン酸バリウムの単結晶や、二チタン酸バリウムのガラス体に対して、Floating Zone(FZ)溶融法(以下、単にFZ法と称することがある)によって、二チタン酸バリウムの単結晶を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2、非特許文献3、非特許文献4を参照)。
例えば、非特許文献3には、元素濃度比Ti/Ba=1.8〜2.2の焼結体を育成速度5〜50mm/hで連続的に溶融・凝固させるFZ法によって二チタン酸バリウムの単結晶を得ることが記載されている。こうして得られる二チタン酸バリウムの単結晶は、そのサイズが直径約5mmと比較的大きいので、レンズや光スイッチに使用できる可能性がある。
また、例えば、非特許文献3によれば、FZ法によって、365nm以上の紫外・可視光領域で透明となる二チタン酸バリウムの単結晶が得られることが記載されている。こうして得られる二チタン酸バリウムの単結晶は、キュリー温度は475℃、その近傍における100kHzでの誘電率は27000といずれも高い値であることが記載されており、高温用のコンデンサにも用いることができるとされる。
特開2006−248801号公報 特許4049315号公報
Y.Akishige,et al.,J.Appl.Phys.,Part 2,42,L946(2003). J.Ahmad,H.Minami,S.Alam,J.Yu,Y.Arai,and H.Uwe,Chin.Phys.Lett.,25,4421(2008). T.Akashi,H.Iwata,and T.Goto,Materials Transactions,44,802(2003). Y.Akishige,Jpn.J.Appl.Phys.,Part 1,44,7144(2005).
しかしながら、非特許文献1に開示された製造方法によって得られる二チタン酸バリウムの単結晶は、長さ5mm、直径0.5mmほどの針状の小片であり、これ以上大きくすることはできない。そのため,透明なレンズや光スイッチに用いようとしても、単結晶のサイズが小さすぎるため、光ビーム径を極めて小さく絞って減光しなければならなくなるという課題があった.仮にビーム径を絞らなかったり、小さい単結晶を集めて粉末や圧縮成形体にしたとしても、結晶界面で光が散乱されて濁って非透明になるため、透明体として使えないという課題があった。
更に、コンデンサ用の誘電体として適用しようとしても、そのままではサイズが小さすぎるため、こうした小片の二チタン酸バリウムの単結晶を複数集めた集合体にするか、すり潰した粉末を固めることになるが、こうした固化体では結晶の配向がなくなるために、b軸方向の30000という誘電率が他軸方向のものと平均化されてしまい、全体として低い誘電率に留まることになる。
一方、特許文献1に開示された製造方法によって得られる二チタン酸バリウムのガラス体は、レンズとして応用できるものの、単結晶でなくガラス体であるから、等方的構造を持つので強誘電性を示さず、誘電率が低い。このため、コンデンサなど高い誘電性が必要なデバイスへの適用は困難であった。
また、特許文献2、非特許文献3、非特許文献4に記載されたような、FZ法により得られる二チタン酸バリウムの単結晶は,粒界を持ちやすいことから、実際には可視光領域が363nm以上であり特許文献1に記載のガラス体よりも狭くなる。また、非特許文献2および3中の写真で示されているように濁っていて透過性が低いという課題もある。このため、レンズや光スイッチに適用した場合、透過光量を大きく損なってしまうという課題もある。また、得られる単結晶のサイズが最大でも直径約5mm程度であり、これ以上大きくしようすると異相が生じたり、粒界がさらに生じたりするため、透明度、屈折率、誘電率が大きく損なわれてしまうという課題もあった。
このため、従来のFZ法により得られる二チタン酸バリウムの単結晶やガラスは、光学的に有意なサイズである直径5mm以上の大きさと、高い透明度と、高い誘電率とを両立できず、実用的なレンズ、光スイッチ、コンデンサへの応用が困難であるという課題があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、サイズが大きく、かつ高い光透過率、高い誘電率をもつ単結晶の二チタン酸バリウムと、その製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の二チタン酸バリウムの製造方法は、BaTiの組成を有する二チタン酸バリウムの製造方法であって、浮遊帯域溶融法によってTiおよびBaを含む円筒形の原料焼結棒に加熱部を形成する単結晶化工程を備え、前記加熱部は、その領域全体が少なくとも1220℃以上であり、1380℃以上の領域を有することを特徴とする。
前記単結晶化工程において前記加熱部からその付近にわたり前記原料焼結棒の長手方向に沿った平均温度勾配が、式2に示すように制御することを特徴とする。
Tm=Th−Tx/(Mz/2)・・・(2)
但し、Tm=平均温度勾配(℃/mm)、Th=前記加熱部における最高温度であり1380(℃)以上の温度(℃)、Tx=1220〜1230℃の範囲内の任意の温度(℃)、Mz=前記原料焼結棒の長手方向に沿った前記加熱部およびその付近の幅(mm)
ここで、前記加熱部の付近とは、非加熱部における、加熱部からの伝熱や光放射により加熱が起こる部分であり、装置によって非加熱部のうち前記加熱部の端部から前記加熱部の2倍の長さの範囲に及ぶ。
前記単結晶化工程において、前記原料焼結棒の長手方向に沿った前記加熱部およびその付近における平均温度勾配が16℃/mm以上となるように制御されることを特徴とする。
前記単結晶化工程において、前記非加熱部は遮熱材料によって覆われる領域で挟まれることを特徴とする。ただし、遮熱材料で覆われる非加熱部の領域のうち、加熱部の付近は伝熱や光放射により加熱される場合がある。
前記単結晶化工程において、単結晶引き抜き速度が2〜30(mm/h)の範囲となるように制御されることを特徴とする。
前記単結晶化工程において、前記加熱部の幅が5〜20(mm)の範囲となるように制御されることを特徴とする。
1つの前記原料焼結棒に対して、前記単結晶化工程を複数回繰り返すことを特徴とする。
前記光の吸光係数が、0.2〜1.7(mm−1)の範囲であることを特徴とする。
本発明の二チタン酸バリウムは、波長358nm以上の可視光域から赤外域の光を透過させることを特徴とする。
前記第一係数は、前記光の吸光係数が結晶格子のb軸方向に沿った場合の値であることを特徴とする。
前記光の透過率の平均変化率が0〜0.02%/nmであることを特徴とする。
単結晶サイズが6〜10(mm)の範囲であることを特徴とする。
100kHzにおける誘電定数が250000以下であることを特徴とする。
本発明の二チタン酸バリウムおよびその製造方法によれば、サイズが大きく、かつ高い光透過率、高い誘電率をもつ単結晶の二チタン酸バリウムを実現することが可能になる。
本発明の二チタン酸バリウムの製造方法を示すフローチャートである。 単結晶育成工程を示す説明図である。 本発明の二チタン酸バリウムの一例を示す写真である。 本発明の二チタン酸バリウムの検証結果を示すグラフである。 従来の二チタン酸バリウムの検証結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の二チタン酸バリウムおよびその製造方法について説明する。なお、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本発明の二チタン酸バリウムの製造方法を示すフローチャートである。
本発明の製造方法によって二チタン酸バリウムを製造する際には、まず、原料を用意する。原料としては、二チタン酸バリウムを構成する元素を含む化合物を用いる。具体的には、BaCOと、TiOとを用いる。BaCOやTiOは、例えば、結晶状、粉末状等であればよい。
そして、BaCOとTiOとを、モル比で1:2の割合になるように計量し、混合する。原料の混合にあたっては、例えば、湿式ボールミルを用いる。BaCO、TiO、およびエタノールをボールミルに投入し、エタノール中でBaCOとTiOとを微粉末になるまで粉砕するとともに、均一に混合する(S1:原料粉末混合工程)。
粉砕は、例えば、回転数300rpm程度で72時間程度行えばよい。粉砕媒体としてはセラミックボールを用いればよい。こうした工程によって、BaCOとTiOとがモル比で1:2の割合で混合された原料混合粉末が得られる。原料混合粉末の粒径は、例えば1μm以下になるようにすることが好ましい。
なお、この原料混合粉末の好ましい相構成の一例として、BaTi相70%、BaTiO相15%、BaTi1330相15%にすることが挙げられる。
次に、原料粉末混合工程S1で得られた原料混合粉末を、FZ法に適用可能な棒状になるように圧縮成型する(S2:圧縮成型工程)。この圧縮成型工程S2では、原料混合粉末をラテックスチューブに充填する。ラテックスチューブは、例えば、内径が10mm程度、長さが100mm程度のものを用いる。
そして、この原料混合粉末が充填されたラテックスチューブを、冷間等方圧縮によって圧縮する。この時、ラテックスチューブに印加する加圧力は、例えば5〜10MPa程度であればよい。この後、ラテックスチューブを剥離すれば、例えば、直径が10mm、長さが100mm程度の円筒形の原料圧縮体が得られる。
次に、圧縮成型工程S2で得られた円筒形の原料圧縮体を焼成し、種結晶(原料焼結棒)を得る(S3:原料焼成工程)。この原料焼成工程S3では、圧縮成型工程S2で得られた円筒形の原料圧縮体を、加熱炉によって加熱する。
加熱条件は、大気圧中で、1000〜1200℃程度まで昇温させ、5〜20時間程度保持する。加熱条件の好ましい一例として、大気圧中で、1050℃まで昇温させ、10時間保持することが挙げられる。こうした原料焼成工程によって、自立可能な単体の棒状の種結晶が得られる。
次に、原料焼成工程S3で得られた種結晶を用いて、FZ(Floating Zone)法により二チタン酸バリウムの単結晶を育成する(S4:単結晶育成工程)。図2は、FZ法によって二チタン酸バリウムの単結晶を育成する様子を示した説明図である。
FZ法によって二チタン酸バリウムの単結晶を育成する際には、まず、FZ結晶育成装置10の上部ホルダ11aに、原料焼成工程S3で得られた円筒形の種結晶(原料焼結棒)Sの一端側を、また、下部ホルダ11bに、種結晶Sの他端側を、それぞれ保持させる。これにより、種結晶Sは鉛直方向に保持される。
上部ホルダ11aおよび下部ホルダ11bは、それぞれ独立して任意の回転方向、かつ任意の回転速度で保持した種結晶Sを回転させることができる。また、上部ホルダ11aおよび下部ホルダ11bは、保持した種結晶Sを下側に向けて任意の速度で移動させる。
また、種結晶Sの一端寄りと他端寄りに、それぞれ遮熱部材12a,12bを配して種結晶Sを覆う。なお、遮熱部材12aと遮熱部材12bとの間隔は、所定の間隔に保持される。
上部ホルダ11aおよび下部ホルダ11bで保持された種結晶Sのうち、この遮熱部材12aと遮熱部材12bとの間で露呈された領域が、加熱部Smとされる。遮熱部材12aと遮熱部材12bでそれぞれ遮熱された領域が、非加熱部とされる。なお、この加熱部Smは、種結晶Sの単結晶化に伴ってその位置が上部ホルダ11a方向に移動していく。
種結晶Sが遮熱部材12aと遮熱部材12bとの間で露呈された領域を加熱する加熱手段としては、例えば、キセノンランプ14を用いることが好ましい。また、キセノンランプ14の熱線を遮熱部材12aと遮熱部材12bとの隙間に向けて集束させるための反射鏡16が設けられている。反射鏡16は、例えば楕円形を成し、内面が鏡面となっている。こうした反射鏡16によって集束されたキセノンランプ14の熱線によって、種結晶Sに加熱部Smが形成される。
種結晶Sを単結晶化する際には、まず、キセノンランプ14によって種結晶Sが遮熱部材12aと遮熱部材12bとの間で露呈された領域を加熱する。これによって、種結晶Sに所定幅の加熱部Smが形成される。次に、上部ホルダ11aおよび下部ホルダ11bをそれぞれ所定の回転方向に所定の回転速度で回転させる。そして、種結晶Sを下方向に所定の速度で降下させ、種結晶Sの下部から上部に向かって加熱部Smを順次形成する。種結晶Sは、加熱部のほぼ中央部における溶融を経て徐々に固化される過程で結晶化され、二チタン酸バリウムの単結晶が加熱部Smの下側に順次形成されていく。これにより、二チタン酸バリウムの単結晶が形成される。
次に、単結晶育成工程S4における、二チタン酸バリウムの単結晶育成の好ましい育成条件について述べる。
二チタン酸バリウムの単結晶育成にあたって、種結晶Sの加熱部Smの幅を定めるための、上部ホルダ11aと下部ホルダ11bとの間隔は、5mm以上、20mm以下に設定することが好ましい。これによって、加熱部Smの幅も5mm以上、20mm以下にされる。加熱部Smの幅が5mm未満であると、後述する加熱部Smの温度勾配の温度幅が1220℃〜溶融温度までの範囲にできなくなる懸念がある。
加熱部Smは、その領域全体が少なくとも1220℃以上であり、1380℃以上の領域が形成されるように加熱する。加熱部Smの領域全体を少なくとも1220℃以上にすることで、BaTi相から他の相への相変化を起こすことなく単結晶化して凝固させることができる。また、加熱部Smに1380℃以上の領域を形成することで、種結晶Sが完全に溶解される領域を形成することができる。
加熱部Smは、遮熱部材12aで覆われた焼結体領域Saと、遮熱部材12bで覆われた単結晶領域Sdとの間で、溶融による張力で中心が縊れるような形状となる領域を有する。そして、この加熱部Smの直径が最も小さい中心部Seを最も高温として、この中心部Seから加熱部Smと焼結体領域Saとの界面Q1および加熱部Smと単結晶領域Sdとの界面Q2に向けて温度が漸減するように温度勾配が形成される。
こうした種結晶の長手方向に沿った加熱部Smにおける温度勾配は、次の式3を満たすように制御される。
Tm=Th−Tx/(Mz/2)・・・(3)
但し、Tm=平均温度勾配(℃/mm)、Th=加熱部とその付近における最高温度であり1380℃以上の温度(℃)、Tx=1220〜1230℃の範囲内の任意の温度(℃)、Mz=種結晶(原料焼結棒)の長手方向に沿った加熱部およびその付近の幅(mm)。
ここで、上述の加熱部の付近とは、遮熱部材12aと遮熱部材12bでそれぞれ遮熱される非加熱部の部分であっても加熱部からの伝熱や光放射により加熱が起こる部分であり、装置によっては非加熱部のうち前記加熱部の端部から前記加熱部の2倍の長さの範囲に及ぶ。
また、加熱部Smと焼結体領域Saとの間、および加熱部Smと単結晶領域Sdとの間は、温度変化が不連続になるように制御される。即ち、遮熱部材12aで覆われた焼結体領域Saは、加熱部Smの温度勾配とは不連続に大幅に温度が低くされる。同様に、遮熱部材12bで覆われた単結晶領域Sdは、加熱部Smの温度勾配とは不連続に大幅に温度が低くなる。これにより,前記のように加熱部Smと非加熱部が形成される。
式3で示される種結晶の長手方向に沿った加熱部Smの平均温度勾配Tmは、16℃/mm以上となるように制御することが好ましい。
一例として、Th=1380℃、Tx=1220℃、Mz=20mmに設定すると、Tm=16℃/mmに制御される。
また、他の一例として、Th=1400℃、Tx=1220℃、Mz=5mmに設定すると、Tm=72℃/mmに制御される。
種結晶Sの長手方向に沿った加熱部Smの移動速度、即ち、単結晶引き抜き速度は、2mm/h以上、30mm/h以下になるように設定される。単結晶引き抜き速度が30mm/hを超えると、加熱部Smが十分に単結晶化せずに凝固する懸念がある。
上部ホルダ11aの回転数、即ち焼結体領域Saの回転数は、例えば、3rpmに設定する。一方、下部ホルダ11bの回転数、即ち単結晶領域Sbの回転数は、例えば、10rpmに設定する。そして、焼結体領域Saと単結晶領域Sbとは、互いに逆方向に回転させる。
単結晶育成中は、FZ結晶育成装置10の内部のガス雰囲気を20%以上100%以下の酸素環境にすることが好ましい。単結晶化の過程において酸素が不足すると、粒界が生じて多結晶化する懸念がある。酸素濃度を高めることによって、粒界が生じることを防止する。なお、FZ結晶育成装置10へ導入する酸素の流量は、例えば、0.5SLM以上、1.5SLM以下の範囲に制御することが好ましい。
以上のような条件で、FZ法によって種結晶(原料焼結棒)Sを単結晶化させることによって、本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体を得ることができる。
なお、こうした単結晶育成工程S4は、複数回繰り返して行うことも好ましい。即ち、種結晶(原料焼結棒)Sを上述した条件でFZ法により単結晶化させた後、ここで得られた二チタン酸バリウムの単結晶体を更に繰り返しFZ法によって再溶融させて再度単結晶化させることで、結晶欠陥の極めて少ない理想的な単結晶構造をもつ二チタン酸バリウムの単結晶体を得ることができる。なお、こうした2回目以降の単結晶育成工程S4の制御条件も、上述した各条件に倣って行えばよい。
以上の製造方法を経て得られる、本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体について説明する。
本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体は、波長358nm以上の可視光域から赤外域の範囲の光を透過させる。そして、この透過光の式4で定義される吸光係数が、波長400〜1100nmにおいて0.3〜1.7(cm−1)、赤外領域で0.2〜1(cm−1)の範囲となる。
一般的に、吸光係数は以下の式4で表される。
−log10(T/100)=εdl・・・(4)
但し、T=透過率(透過光の強度/入射光の強度)、ε=吸光係数(cm−1)、d=密度(g・cm−3)l=厚み(cm)
更に詳しくは、本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体は、吸光係数εが結晶格子のb軸方向、即ち結晶成長方向の値である場合において、波長358nm以上の可視光域から5μm以下の赤外域での吸光係数が0.2(cm−1)以上である。特に、波長400nm以上の可視光域から近赤外域での吸光係数が0.2〜1.7(cm−1)である。
このような波長358nm以上の可視光域から赤外域における吸光係数を改善することで、従来知られている二チタン酸バリウムよりも透過可能な光の波長範囲が広がり、レンズやフィルターに適用することができる。同様に、b軸方向、即ち結晶成長方向の吸光係数が高いことによって、光の透過性が高められ、レンズやフィルターに適用することができる。
一例として、透過率が68%、単結晶の厚みが0.95mmの時、吸光係数は3.4(cm−1)となる。また、透過率が50%、単結晶の厚みが0.64mmの時、吸光係数は0.9(cm−1)となる。
また、本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体は、波長358nm以上の可視光域から赤外域の光透過率の変化率が突発的に変化する部分を除いた平均で0〜0.02%/nmである。こうした特性によって、色付きの無い無色透明なレンズやフィルターとして適用することが可能である。
そして、上述した製造方法によって得られる本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体は、単結晶サイズが6〜10(mm)の範囲である。このように、知られている5mm以下の二チタン酸バリウムよりもサイズの大きい二チタン酸バリウムの単結晶体によって、透明なレンズや光スイッチに用いた場合、光ビーム径を小さく絞り込まなくても使用することができ、容易にレンズや光スイッチとして用いることができる。
また、上述した製造方法によって得られる本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体は、100kHzにおける誘電定数が250000以下である。このように、本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体は、従来の二チタン酸バリウムの単結晶体と比較して誘電率が極めて高く、大容量の高温用コンデンサとして好適に用いることができる。
本発明の二チタン酸バリウムの製造方法によって得られた、二チタン酸バリウムの単結晶体の写真を図3に示す。このうち、図3(a)は、単結晶体全体の写真であり、結晶の下にある太線で示すスケールは5mm間隔である。また、図3(b)は、光学顕微鏡によって表面を4倍に拡大した写真である。
本発明の二チタン酸バリウムの単結晶体は、直径約10mmという広範囲に渡ってクラックや粒界を含まず、完全な単一のドメインからなることが確認された。これにより、サイズが大きく、光透過性が高い二チタン酸バリウムの単結晶体が得られることが実証された。
次に、本発明の二チタン酸バリウムの製造方法によって得られた二チタン酸バリウムに対して波長を連続的に変えた光を入射させ、透過率を測定した。この測定結果をグラフとして図4に示す。図4(a)は結晶格子b軸に垂直に切り出した厚み0.95および0.64mmの2種類の本発明の二チタン酸バリウムの紫外−可視−近赤外光領域の透過率スペクトルであり、図4(b)は結晶格子b軸に垂直に切り出した厚み0.95および0.64mmの2種類の本発明の二チタン酸バリウムの赤外光領域の透過率スペクトルである。厚み0.95が実線、厚み0.64mmを点線で示す。ただし、図4(a)ではデータプロット間隔が10nmで表示されているので、吸収端の波長は360nmで示されているが、詳細に測定すると吸収端の波長は358nmとなっている。
また、比較例として、従来の二チタン酸バリウムに入射させた光の波長と透過率との関係を示すグラフを図5に示す。図5(a)は結晶格子b軸に垂直に切り出した厚み0.35mmの従来の二チタン酸バリウムの紫外−可視−近赤外光領域の透過率スペクトルであり、図5(b)は結晶格子b軸に垂直に切り出した厚み0.85mmの従来の二チタン酸バリウムの赤外光領域の透過率スペクトルである。
図5によれば、従来の二チタン酸バリウムでは、紫外−可視−近赤外光領域において、波長400nm付近で透過率が約35%程度であり、そこから波長1100nmに向けて透過率が漸増するものの、最大でも50%程度に留まった。透過率を吸光係数に直すと、波長400nmで2.5(cm−1),1100nmで1.7(cm−1)であった。また、赤外領域では、厚みが異なる別の従来の二チタン酸バリウムについて、2.5μmで透過率が13%,吸光係数が2(cm−1),5μmで透過率が36%,吸光係数が1(cm−1)であった。
一方、図4によれば、本発明の二チタン酸バリウムでは、波長358nm以上で光が透過し、波長400nm付近で透過率が53%程度に達し、波長500nm〜1100nmでは、透過率が60〜68%に達している。吸光係数に直すと、400nmで0.56(cm−1)、500〜1100nmで0.34(cm−1)であった。透過率の平均変化率は500〜1100nmで0.01%/nmと安定であった。赤外領域では、2.5〜5μmで75〜78%に達しており、吸光係数は0.22〜0.26(cm−1)であった。
このように、本発明の二チタン酸バリウムは、可視光域から赤外域までの幅広い波長範囲で高い透過率が実現できることが確認された。
10…FZ結晶育成装置、11a…上部ホルダ、11b…下部ホルダ、12a,12b…遮熱部材、S…種結晶(原料焼結棒)、Sm…加熱部。

Claims (13)

  1. BaTiの組成を有する二チタン酸バリウムの製造方法であって、
    浮遊帯域溶融法によってTiおよびBaを含む円筒形の原料焼結棒に加熱部を形成する単結晶化工程を備え、
    前記加熱部は、その領域全体が少なくとも1220℃以上であり、1380℃以上の領域を有することを特徴とする二チタン酸バリウムの製造方法。
  2. 前記単結晶化工程において前記加熱部からその付近にわたり前記原料焼結棒の長手方向に沿った平均温度勾配が、式1に示すように制御することを特徴とする請求項1記載の二チタン酸バリウムの製造方法。
    Tm=Th−Tx/(Mz/2)・・・(1)
    但し、Tm=平均温度勾配(℃/mm)、Th=前記加熱部における最高温度であり1380(℃)以上の温度(℃)、Tx=1220〜1230℃の範囲内の任意の温度(℃)、Mz=前記原料焼結棒の長手方向に沿った前記加熱部およびその付近の幅(mm)
  3. 前記単結晶化工程において、前記原料焼結棒の長手方向に沿った前記加熱部およびその付近における平均温度勾配が16℃/mm以上となるように制御されることを特徴とする請求項2記載の二チタン酸バリウムの製造方法。
  4. 前記単結晶化工程において、前記加熱部は遮熱材料によって覆われる領域で挟まれることを特徴とする請求項2または3記載の二チタン酸バリウムの製造方法。
  5. 前記単結晶化工程において、単結晶引き抜き速度が2〜30(mm/h)の範囲となるように制御されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項記載の二チタン酸バリウムの製造方法。
  6. 前記単結晶化工程において、前記加熱部の幅が5〜20(mm)の範囲となるように制御されることを特徴とする請求項2ないし5いずれか一項記載の二チタン酸バリウムの製造方法。
  7. 1つの前記原料焼結棒に対して、前記単結晶化工程を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一項記載の二チタン酸バリウムの製造方法。
  8. 光の吸光係数が、0.2〜1.7(cm−1)の範囲であることを特徴とする二チタン酸バリウム。
  9. 波長358nm以上の可視光域から赤外域の光を透過させることを特徴とする請求項8に記載の二チタン酸バリウム。
  10. 前記吸光係数は、前記光の吸光係数が結晶格子のb軸方向に沿った場合の値であることを特徴とする請求項9記載の二チタン酸バリウム。
  11. 前記光の透過率の変化率が0〜0.02%/nmであることを特徴とする請求項9または10記載の二チタン酸バリウム。
  12. 単結晶サイズが6〜10(mm)の範囲であることを特徴とする請求項9ないし11いずれか一項記載の二チタン酸バリウム。
  13. 100kHzにおける誘電定数が250000以下であることを特徴とする請求項9ないし12いずれか一項記載の二チタン酸バリウム。
JP2014035991A 2014-02-26 2014-02-26 二チタン酸バリウムおよびその製造方法 Active JP6299961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014035991A JP6299961B2 (ja) 2014-02-26 2014-02-26 二チタン酸バリウムおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014035991A JP6299961B2 (ja) 2014-02-26 2014-02-26 二チタン酸バリウムおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015160765A true JP2015160765A (ja) 2015-09-07
JP6299961B2 JP6299961B2 (ja) 2018-03-28

Family

ID=54184114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014035991A Active JP6299961B2 (ja) 2014-02-26 2014-02-26 二チタン酸バリウムおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6299961B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017183320A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 Tdk株式会社 誘電体薄膜素子

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000335999A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Murata Mfg Co Ltd チタン酸バリウム単結晶の製造方法
JP2004210601A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Kansai Electric Power Co Inc:The 高誘電率を有する誘電体およびその製造方法
JP2006248801A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Japan Aerospace Exploration Agency 無容器凝固法によるバリウチタン系酸化物ガラスの製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000335999A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Murata Mfg Co Ltd チタン酸バリウム単結晶の製造方法
JP2004210601A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Kansai Electric Power Co Inc:The 高誘電率を有する誘電体およびその製造方法
JP2006248801A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Japan Aerospace Exploration Agency 無容器凝固法によるバリウチタン系酸化物ガラスの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017183320A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 Tdk株式会社 誘電体薄膜素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP6299961B2 (ja) 2018-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017200681A1 (en) Glass composites having a gradient index of refraction and methods for production thereof
CN106536449A (zh) 透明金属氟化物陶瓷
CN109320093B (zh) 一种透明微晶玻璃材料及其制备方法
Battisha et al. Development of the FTIR properties of nano-structure silica gel doped with different rare earth elements, prepared by sol-gel route
JP5521551B2 (ja) Ca−La−F系透光性セラミックスの製造方法、Ca−La−F系透光性セラミックス、光学部材、光学装置、及びCa−La−F系透光性セラミックス形成用組成物
Yadav et al. Influence of phase separation on structure–property relationships in the (GeSe2–3As2Se3) 1–xPbSex glass system
JP6299961B2 (ja) 二チタン酸バリウムおよびその製造方法
Wang et al. The growth and properties of Ca3TaGa3Si2O14 single crystals
Katsui et al. Crystal growth of BaTi2O5 by the floating zone method
JP4569872B2 (ja) 蛍石の単結晶製造装置及びそれを用いた蛍石単結晶の製造方法
Wang et al. Growth and characterization of Sr3NbGa3Si2O14 single crystals
Xue et al. Mechanical milling and SPS used to obtain GeS2-βGeS2 infrared glass-ceramic
JP7250434B6 (ja) 光学ガラス、光学素子、光学機器、光学ガラスの製造方法および光学素子の製造方法
Li et al. Crystallization and nanostructure of transparent gel-derived KTiOPO4/SiO2 nano-glass–ceramics
JP2012166958A (ja) 酸化物単結晶の製造方法
Torikai et al. Quartz crystal reinforced silica glass obtained by spark plasma sintering
JP2014019589A (ja) 光路長変化の小さい材料
Zhang et al. Heat treatment and optical absorption studies on Nd: YVO4 crystal
JP2012225962A (ja) 光路長変化の小さい材料
Deulina et al. The Effect of Thermal Annealing on Mechanical and Optical Properties of MgAl2O4 Ceramics Fabricated by Spark Plasma Sintering
WO2010071144A1 (ja) ガラス
JP5702656B2 (ja) 光路長の温度依存性が小さい酸化物材料
JP2012225961A (ja) 光路長の温度依存性が小さい酸化物材料
Zhou et al. Gradient refractive index tellurite glass-ceramics for miniturized and lightweight MWIR imaging
Voronchikhina et al. Bi 2 O 3–GeO 2 glass and transparent glass ceramic based on it

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6299961

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250