JP2015160194A - コーヒー豆のシルバースキン除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コーヒー豆を酸化させることなく、クーロン力によってシルバースキンを確実に除去する。【解決手段】 シルバースキンを含んだコーヒー豆の搬送経路の上方に位置する電極板17,18と、下方において搬送経路に接触した接地電極板11とを対向配置させ、一方の電極板17,18と搬送経路との間に豆の搬送方向と交差して移動する無端状の絶縁帯14を設け、一方の電極板17,18と接地電極板11との間に形成された電場によって発生したクーロン力でシルバースキンを絶縁帯14に付着させるとともに、移動によって絶縁帯14が一方の電極板から外れた位置で自重によって落下したシルバースキンを収容するシルバースキン収容容器20と、上記一方の電極板17,18から外れる位置よりも移動方向下流側で絶縁帯14を除電する除電器22と、除電器22よりもさらに下流側で物理的な力で絶縁帯14からシルバースキンを除去する除去手段23を備えた。【選択図】 図3

Description

この発明は、挽いたコーヒー豆に混在したシルバースキンを除去する、コーヒー豆のシルバースキン除去装置に関する。
コーヒー豆の渋皮、いわゆるシルバースキンは、淹れたコーヒーのエグ味や雑味の原因となるため、挽いた豆からシルバースキンを除去する装置が提案されている。
例えば、特許文献1に示すシルバースキン除去装置は、円筒状の容器内に旋回する空気流を形成し、挽いたコーヒー豆とシルバースキンとの比重差を利用して、コーヒー豆からシルバースキンを分離するものである。
このような装置では、挽いたコーヒー豆が空気流で旋回することになるため、コーヒー豆の表面が酸化しやすく、却って風味を落としてしまうこともあった。
一方、空気流を使用しないでシルバースキンを除去できる装置として、特許文献2に示す静電気を利用した異物除去装置も知られていた。
この装置は、図5に示すベルトコンベア1で搬送される被処理物体2中に混入した毛髪等の異物を帯電させ、この帯電した異物をクーロン力によって吸引して取り除くための装置である。ベルトコンベア1の上方に配置した異物除去装置は、異物をクーロン力で吸引するために帯電電極板3を備えている。この帯電電極板3はベルトコンベア1の幅方向に長く、ベルトコンベア1の長さ方向に所定の長さをもった長方形の金属板で、ベルトコンベア1の表面に平行に対向配置されている。
また、上記帯電電極板3で吸引された異物を捕獲するために、使い捨ての粘着テープ4のロール4aを支持する繰り出しリール5と異物が付着した粘着テープ4を巻き取る巻取りリール6とを図示しないフレームに取り付けている。
さらに、上記帯電電極板3より被処理物体2の搬送方向上流側には、異物を含んだ被処理物体2を帯電させるための帯電器9を設けている。この帯電器9は、上記帯電電極板3とは逆極性のイオンを生成するものである。
このようにした異物除去装置では、被処理物体2をベルトコンベア1で搬送しながら、上記帯電電極板3を直流の高電位にし、上記粘着テープ4を巻き取りリール6によって巻き取ると、ベルトコンベア1上で被処理物体2中に混入しているクーロン力で吸引可能な毛髪などの異物は、上記帯電電極板3に吸引されて浮き上がり、粘着テープ4に付着する。粘着テープ4は、巻き取りロール6によって巻き取られ、粘着テープ4の粘着面に付着した異物は粘着テープ4とともに廃棄されるというものである。このような異物処理装置によってコーヒー豆からシルバースキンを除去することができる。
このような従来の異物除去装置は、上記したように板状の帯電電極板3が、異物を電気的に吸引して浮き上がらせることによって粘着テープ4に接着させるものである。
具体的には、まず、ベルトコンベア1上の被処理物2は帯電器9によってイオンが照射され、表面が帯電させられる。この帯電させられた極性は上記帯電電極板3とは逆極性になる。
上記帯電器9によって表面を帯電させられた毛髪等の異物を含んだ被処理物体2は、ベルトコンベア1に乗って帯電電極板3の下に搬送されて来ると、その表面の帯電部と帯電電極板3との間にクーロン力が作用することになる。
このクーロン力が重力より強い場合、つまり、質量が小さい毛髪等の異物は、帯電電極板3に向かって浮き上がっていき、その間にある粘着テープ4に付着して回収される。逆に、重力がクーロン力より強い場合、つまり、質量が大きい物体は、そのままベルトコンベア1に乗って流れていく。
そして、被処理物体2が帯電電極板3を通り過ぎたら、除電器10によってベルトコンベア1の表面を除電する。無端状のベルトコンベア1が、上記帯電器9によって帯電蓄積していき、クーロン力を調整することが出来なくなることを防止するためである。
特開2013−066697号公報 特開平11−070345号公報
上記特許文献2の異物除去装置では、被処理物体2を帯電させるための帯電器9の周囲には、放電によってオゾンも生成される。オゾンは酸化作用が強いので、このオゾンが被処理物体2を酸化させてしまう。そのため、この異物除去装置も、酸化を嫌うコーヒー豆を処理するのには適さなかった。
この発明の目的は、コーヒー豆を酸化させることなく、クーロン力によってシルバースキンを確実に除去可能なコーヒー豆のシルバースキン除去装置を提供することである。
この発明は、シルバースキンを含んだ挽いたコーヒー豆の搬送経路と、この搬送経路に対して上方に位置するとともに直流高電圧電源に接続した一方の電極板と、上記搬送経路の下方において上記搬送経路に接触し、上記一方の電極板と対向する接地電極板と、上記一方の電極板と搬送経路との間において上記コーヒー豆の搬送方向と交差する方向に移動するとともに、上記一対の電極板間に形成された電場によって発生したクーロン力で上記一方の電極板に向かって移動するシルバースキンを付着させる無端状の絶縁帯と、上記一方の電極板から外れた位置において上記絶縁帯から自重によって落下したシルバースキンを収容するシルバースキン収容容器と、上記移動する絶縁帯が上記一方の電極板から外れる位置よりも上記絶縁帯の移動方向下流側に対応する位置において上記絶縁帯及びシルバースキンを除電する除電器と、この除電器よりもさらに上記絶縁帯の移動方向下流側に対応する位置に絶縁帯に付着しているシルバースキンに物理的な力を作用させてシルバースキンを絶縁帯から除去する除去手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、コーヒー豆の搬送経路を挟んだ一対の一方の電極板と接地電極板との間に形成される電場によって発生したクーロン力で、質量が小さいシルバースキンを上方の一方の電極板に引き付け、移動する絶縁帯に付着させて、コーヒー豆から分離することができる。
また、搬送経路を挟んで一対の電極板を設けているので、形成される電場を必要な強さに制御することができ、クーロン力による確実な分離が可能になる。特に、下方に位置する接地電極板を搬送経路に接触させているため、分極したシルバースキンの下方の電荷を逃がすことができ、コーヒー豆を酸化させるような帯電を行なわなくても、高電位の電極板の方向にクーロン力を作用させることができる。
また、シルバースキンを付着させる絶縁帯を搬送経路に交差させて設けているので、接地電極板から外れてクーロン力が弱くなって自然落下するシルバースキンを、搬送通路の外側で収容容器に収容することができる。そのため、自然落下するシルバースキンが搬送経路のコーヒー豆の中に再混入することがない。
さらに、シルバースキンはクーロン力によって絶縁帯に付着しているだけで、絶縁帯から分離して収容するので、絶縁帯の廃棄の必要がない。また、絶縁帯を無端にして繰り返し使用することもでき、経済的である。
図1はこの発明の実施形態の要部を示す斜視図である。 図2は図1のII−II線断面図である。 図3は図1のIII−III線断面図である。 図4は実施形態の作用を説明するための説明図である。 図5は従来の異物除去装置の概要図である。
図1〜4を用いて、この発明における挽いたコーヒー豆に混入しているシルバースキンを取り除くためのシルバーシスキン除去装置の実施形態について説明する。
この装置は、コーヒー豆を搬送する導電性の搬送板11を水平面L(図2参照)に対して角度θだけ傾斜させて設けるとともに、この搬送板11を接地している。この搬送板11の両脇には、幅方向端部から所定の間隔を保った位置に、一対の仕切り部材12,13を設置し、コーヒー豆の落下を防止している。そして、処理時には、これら一対の仕切り部材12,13間に、上記搬送板11の上端からコーヒー豆を供給して斜面の下方に向かって移動させるようにする。具体的には、シルバースキンを含んだ粗挽きのコーヒー豆を、図示しないホッパーから搬送板11上に落下するようにする。つまり、上記搬送板11の上面であって上記仕切り部材12,13間が、コーヒー豆の搬送経路となるとともに、搬送板11が、上記搬送経路の下方に設置された接地電極板を兼ねている。
また、上記搬送板11の上方には、搬送板11の幅より広い間隔を保って平行に配置された一対の第1ローラー15、第2ローラー16と、これら第1ローラー15、第2ローラー16に掛け渡された無端状の絶縁フィルム14を設けている。この絶縁フィルム14はこの発明の絶縁帯に該当し、樹脂製のフィルムである。また、上記第1ローラー15、第2ローラー16は、上記搬送板11とともに、図示しないフレームに支持され、接地されている。但し、上記第1ローラー15には図示しない回転駆動機構を連結し、第2ローラー16も回転可能に支持されている。
そして、上記第1ローラー15を矢印方向に回転させることによって、上記絶縁フィルム14が、上記搬送板11に対向する側において上記矢印αで示すコーヒー豆の搬送方向に直交する矢印β方向に移動するようにしている。
また、図1、図2に示すように、上記搬送板11に対向する側の絶縁フィルム14の上には、矢印αで示すコーヒー豆の搬送方向に沿ってこの発明の一方の電極板を構成する第1電極板17、第2電極板18を設けている。これら一対の第1電極板17、第2電極板18は金属製の板部材であり、上記絶縁フィルム14を介して上記搬送板11と平行に対向配置され、それぞれ上記搬送板11と同等の幅を備えた長方形をしている。そして、第1電極板17、第2電極板18は逆電位の関係にあり、ここでは第1電極板17を負電極板とし、第2電極板18を正電極板とし、ともに、直流高電圧電源に接続している。そして、上記第1電極板17、第2電極板18と接地電極板となる上記搬送板11との間に、電場を形成することになる。
さらに、図1、図2に示すように、傾斜した上記搬送板11の下端側にはコーヒー豆を捕集するための豆収容容器19を設け、搬送板11の下面には加振装置21を設けている(図2参照)。この加振装置21によって搬送板11を上下に振動させると、搬送板11上に供給されたコーヒー豆やシルバースキンが、上記振動によって跳ね上がりながら搬送板11の斜面に沿って下方へ搬送される。
また、図3に示すように、上記第2ローラー16側における上記絶縁フィルム14の下方には、シルバースキン収容容器20を設けている。
このシルバースキン収容容器20と対向して上記絶縁フィルム14を挟む位置には、絶縁フィルム14とともに、この絶縁フィルム14に付着しているシルバースキンを除電するための除電器22を設けている。この除電器22は上記絶縁フィルム14の全幅分の長さ以上の長さを備え、上記絶縁フィルム14のシルバースキンが付着している面の裏面に対向している。
さらに、除電器22よりも上記絶縁フィルム14の移動方向下流側には絶縁フィルム14の全幅分の長さ以上に対応する吸引ノズル23を設け、これを吸引ホース24によって吸引装置25に接続している。
以下に、この実施形態の作用を説明する。
上記第1電極板17、第2電極板18にそれぞれ直流の高電位にした状態で、搬送板11上にシルバースキンが混在した粗挽きコーヒー豆を供給する。
この時、搬送板11には上記加振装置21によって振動を与え、コーヒー豆及びシルバースキンは搬送板11上を跳ねながら斜面下方へ移動して行く。
なお、以下では、コーヒー豆とシルバースキンとの混合物を「豆など」といい、コーヒー豆と区別することにする。
上記豆などは、図4に示すように、第1電極板17と接地電極板である搬送板11とで形成される電場E[V/m]内に入るとこの電場E[V/m]で表面上部が正、表面下部が負に分極する。分極した豆などは、搬送板11に接触した側の表面下部の負電荷が接地に逃げ、これらコーヒー豆やシルバースキンは見掛け上、正の電荷に偏り、第1電極板17方向にクーロン力F[N]が作用する。
このクーロン力F[N]が重力m・g[N]より強く作用する場合、豆などは第1電板17に向かって移動する。質量が小さいシルバースキンは第1電極板17で吸引され、絶縁フィルム14に付着するが、質量が大きいコーヒー豆は重力m・g[N]がクーロン力F[N]より強く作用するため、浮き上がらずに、絶縁フィルム14には付着しない。
なお、図4では第1電極板17、第2電極板18と搬送板11との間に介在する絶縁フィルム14を省略している。また、上記mは質量、gは重力加速度である。
さらに、上記豆などが搬送板11の斜面下方へ移動し、第2電極板18と搬送板11との間に形成される電場E[V/m]内に入ると、この電場E[V/m]によって分極し、これらコーヒー豆やシルバースキンは見掛け上、負の電荷に偏り、第2電極板18方向にクーロン力F[N]が作用する。そして、表面上部に負の電荷が偏ったシルバースキンが第2電極板18の正電極板に引き付けられ、絶縁フィルム14に付着する。
このようにして、質量が小さいシルバースキンのみが絶縁フィルム14に付着し、搬送板11上に残されたコーヒー豆は搬送板11に沿って移動し、その下端から豆収容容器19内に落下して収容される(図2参照)。
なお、図2、図3において、シルバースキンを小さい円、コーヒー豆を大きな円で模式的に示している。
また、上記第1電極板17、第2電極板18の下を通過する豆などが分極した場合、質量が小さいシルバースキンは上昇して絶縁フィルム14に付着するが、質量が大きいコーヒー豆は浮き上がらないように、上記第1電極板17、第2電極板18の電位を調整することによって、クーロン力の強さを調整することができる。
一方、絶縁フィルム14は第1ローラー15の回転に応じて移動し、表面に付着したシルバースキンを矢印β方向へ移動させる。
図3に示すように、上記絶縁フィルム14が矢印β方向へ移動し、付着したシルバースキンが第1電極板17及び第2電極板18と搬送板11との対向間隔から外れると、上記の電場によるクーロン力の作用が弱くなるため、シルバースキンは絶縁フィルム14から自然落下してシルバースキン収容容器20内に収容される。
なお、上記したように上記搬送板11の幅方向両脇には、一対の仕切り部材12,13を設置しているため、クーロン力が弱まり、絶縁フィルム14から搬送板11に落下してしまったシルバースキンが搬送経路内に再混入してしまうことを防止できる。
しかし、中には絶縁フィルム14との間で摩擦帯電して、付着したままのシルバースキンもあり、そのようなシルバースキンは上記第1電極板17、第2電極板18と搬送板11との対向間隔から外れても落下せずに、絶縁フィルム14に付着したまま移動してしまう。
このようなシルバースキンは、絶縁フィルム14とともに除電器22で除電されることで摩擦帯電によるクーロン力が弱まり、シルバースキン収容容器20内に落下する。
なお、上記絶縁フィルム14はその厚みが薄いので、シルバースキンが付着している面の裏面に上記除電器22を対向させていても、その除電機能は反対側の面にも作用し、シルバースキンを落とすことができる。
但し、上記除電器22は、シルバースキンを落とすだけでなく、絶縁フィルム14と第1ローラー15、第2ローラー16との摩擦帯電による帯電蓄積を防止して絶縁フィルム14の電位を安定させる役割も果たす。
また、絶縁フィルム14が第2ローラー16に沿って方向転換する部分では、シルバースキンに遠心力が作用するので、この部分でシルバースキンは絶縁フィルム14から脱落しやすくなる。特に、第1ローラー15及び第2ローラー16の回転速度が速いほど、遠心力が強くなるので、シルバースキンは脱落しやすくなる。
さらに、絶縁フィルム14の移動方向下流側では、上記吸引ノズル23が絶縁フィルム14の表面に残されているシルバースキンを吸引除去し、絶縁フィルム14から、シルバースキンを完全に除去することができる。このように、シルバースキンが除去された絶縁フィルム14は、上記搬送板11と対向して、新たにシルバースキンを付着させるために繰り返し利用される。
なお、この実施形態では上記吸引ノズル23、吸引ホース24及び吸引装置25が、この発明の物理的な力を作用させる除去手段を構成している。
上記除去手段は、絶縁フィルム14上を掃くブラシや、拭うパッド、スクレーパなどでもよいが、移動する絶縁フィルム14に部材を接触させる手段では、ブラシの穂先がロールに絡まり千切れたり、摩擦によってパットやスクレーパが消耗したり、それらの一部が搬送路に紛れ込む心配があるため、非接触でシルバースキンを除去できるものが好ましい。
以上のプロセスによって、粗挽きされたコーヒー豆に混在しているシルバースキンを除去することができる。しかも、この実施形態の装置では、第1電極板17及び第2電極板18と搬送板11との間に形成される電場E[V/m]、E[V/m]によって豆などを分極させるとともに、分極した豆などの表面下部の電荷を、搬送板11を介して接地へ逃がすことができる。このように表面下部の電荷が接地に逃げた豆などには、従来のようなオゾンを発生させる帯電器9を用いなくても、表面上部の電荷によるクーロン力を作用させることができる。
したがって、この実施形態のシルバースキン除去装置は、コーヒー豆に空気を吹き付けたり、オゾン下に晒したりすることがないので、シルバースキンの除去工程においてコーヒー豆が酸化して風味を損なうようなことがない。
また、上記実施形態では、搬送経路の上方に配置する一方の電極板として極性を逆にした第1電極板17、第2電極板18を用いているが、このように正負の電極板を連続的に設けることによって、シルバースキンをより確実に除去することができる。例えば、搬送板11上に供給される時点でシルバースキンが正負のいずれかに帯電していると、一方向の電場では上方の電極板に引き付けられないことがあるが、その場合にも逆方向の電場を掛けることによって上方の電極板に引き付けることができる。そして、上記第1電極板17、第2電極板18の極性は、いずれを正にしても負にしても構わない。
但し、この発明の一方の電極板は、正あるいは負のいずれかを印加する一枚の電極板のみで構成してもよい。
また、第1電極板17と第2電極板18との間には、両者が短絡しない程度の間隔を設けている。このような間隔では、電場の方向が図4に破線の矢印で示したように搬送経路に沿った方向になるため、豆などを浮き上がらせるクーロン力が弱くなる。そのため、豆などと搬送板11の表面との摩擦力が強く作用する。したがって、豆などが斜面に沿って下方へ向かう移動速度が遅くなる。
このように第1電極板17と第2電極板18との間で、一旦、移動速度が遅くなると、第2電極板18と搬送板11間を通過する豆などの通過時間が長くなり、シルバースキンがクーロン力によって絶縁フィルム14に引き付けられるために必要な時間を稼げるので、シルバースキン除去の処理効率を上げることができる。
さらに、上記搬送板11を加振装置21によって振動させているため、搬送板11の斜面に沿った豆などを跳ね上がらせて下方への移動をスムーズにすることができるとともに、例えばコーヒー豆の下敷きになったシルバースキンを浮き上がらせることもできる。
シルバースキンがコーヒー豆の下敷きになっていたのでは、いくらシルバースキンの質量が小さくても、それをクーロン力で浮き上がらせることはできない。
例えば、図5に示した従来の装置では、被処理物2を帯電器による予備帯電を行い、帯電電極板3によって、被処理物2の中で小さい質量のものをクーロン力で回収する仕組みを持っているが、この装置において大きい質量のものの中に小さい質量のものが埋もれていた場合には、埋もれている小さい質量のものを回収することができないことがあった。小さい質量のものに、重力に比べて大きな上向きのクーロン力が作用したとしても、このクーロン力よりも、上に載っている大きい質量のものの重力のほうが大きい場合には、埋もれている小さい質量のものを回収することはできないからである。
そのため、上記加振装置21などを用いない場合には、豆などが多層にならないように、ガイドなどを用いてコーヒー豆の層を薄くし、搬送板11への供給量を少なくしなければならない。しかし、この実施形態のように上記加振装置21を用いて搬送板11を振動させれば、豆などの処理量を多くすることができ、シルバースキン除去の処理効率を上げることができる。
なお、この実施形態では、接地電極板を兼ねた搬送板11を傾斜させて搬送経路を形成しているが、コーヒー豆などを移動させる手段を別に備えれば、上記搬送板11は傾斜させなくてもよい。上記のように、搬送板11を傾斜させれば、ベルトコンベアなどの搬送手段を必要とせず、全体構成を簡略化できるメリットがある。
ベルトコンベアを用いる場合には、ベルト上の電荷を接地に逃がすことができるように、上記ベルトと接地電極板とを接触させるようにする。
さらに、上記実施形態では一方の電極板として金属板製の第1電極板17及び第2電極板18を用いているが、一方の電極板は、例えばメッシュやパンチングボードなど貫通孔を形成した板状の部材を用いてもよい。その場合には、絶縁帯を透明フィルムにすれば、装置の上方からシルバースキンの除去状態を観察することができる。
但し、貫通孔を有する電極板を用いた場合には、貫通孔の周囲に電場の乱れができることもあるので、一定の範囲の電場を均一にするためには孔のない電極板を用いることが好ましい。
また、上記実施形態では、コーヒー豆を粗挽きにしているが、コーヒーの挽き方は粗挽きに限らない。挽いたコーヒー豆が細かくなればなるほど、シルバースキンとの質量差が小さくなってしまうため、除去の処理効率が下がってしまうこともあるが、シルバースキンとコーヒー豆との比重差によってシルバースキンの除去処理は可能である。
この発明のシルバースキン除去装置は、コーヒー豆だけでなく、酸化を嫌うものの異物除去にも利用できる。
11 搬送板
14 絶縁フィルム
17 第1電極板
18 第2電極板
20 シルバースキン収容容器
22 除電器
23 吸引ノズル
24 吸引ホース
25 吸引装置

Claims (1)

  1. シルバースキンを含んだ挽いたコーヒー豆の搬送経路と、
    この搬送経路に対して上方に位置するとともに直流高電圧電源に接続した一方の電極板と、
    上記搬送経路の下方において上記搬送経路に接触し、上記一方の電極板と対向する接地電極板と、
    上記一方の電極板と搬送経路との間において上記コーヒー豆の搬送方向と交差する方向に移動するとともに、上記一対の電極板間に形成された電場によって発生したクーロン力で上記一方の電極板に向かって移動するシルバースキンを付着させる無端状の絶縁帯と、
    上記一方の電極板から外れた位置において上記絶縁帯から自重によって落下したシルバースキンを収容するシルバースキン収容容器と、
    上記移動する絶縁帯が上記一方の電極板から外れる位置よりも上記絶縁帯の移動方向下流側に対応する位置において上記絶縁帯及びシルバースキンを除電する除電器と、
    この除電器よりもさらに上記絶縁帯の移動方向下流側に対応する位置に絶縁帯に付着しているシルバースキンに物理的な力を作用させてシルバースキンを絶縁帯から除去する除去手段を備えたコーヒー豆のシルバースキン除去装置。
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