JP2015158487A - 分光分析方法及び分光分析器 - Google Patents

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Abstract

【課題】1GHzから30THzの間の電磁放射線の周波数域を用いて、ユーザにとって運転し易く、例えばセキュリティ又は品質管理の点で容易な判断根拠の取得を可能とする、分光分析法を提供する。【解決手段】封筒12を開封せずに危険物を検査する方法で、測定領域19を指定し、当該領域において、1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を用いて第1生成スペクトルを検出し、データベースの比較スペクトルと相関の高い箇所X11を抽出し、さらにその直近近傍において第2生成スペクトルを検出し、比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値をそれぞれ算出する。【選択図】図2

Description

本発明は、検出された第1生成スペクトルと、化学物質の1又は複数の所定比較スペクトルとの照合に係る測定値の取得による、空間的に広範囲に亘る試料に対する分光分析方法に関し、当該分光分析方法は、試料上において少なくとも1つの第1生成位置を決定する工程と、1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を、試料上の既定第1生成位置に照射する工程と、試料上の第1生成位置に照射され、試料を透過又は試料で反射された電磁放射線の強度に係る測定値を、周波数分解によって、第1生成スペクトルとして検出する工程と、検出された第1生成スペクトルと、比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値をそれぞれ算出する工程とを備える。
また、本発明は、上述の分光分析方法を実行可能なように設計・構成される分光分析器に関する。
1GHzから30THzの間の電磁放射線の周波数域(テラヘルツ周波数域、あるいは、遠赤外線領域又は遠赤外スペクトル領域とも呼ばれる)において、例えば紙、ボール紙、セラミック、プラスチック系材料などの多くの材料は、透過性を有し、光が透過可能である。これにより、特に品質・梱包・セキュリティ管理における撮像システム、ならびに、化学反応監視システムに対する適用の可能性が考えられる。
その点に関して、1THzの周波数は、300μmの電磁波の波長、ならびに、4.14meVの光子エネルギー又は33の波数に相当する。従って、放射線はイオン化されておらず、例えば、電磁スペクトルの対極にあるX線照射とは異なり、健康被害に対する懸念もない。
しかしながら、上述の電磁スペクトルの周波数域で動作するシステムは、撮像目的だけでなく、化学物質の特定目的(即ち、分光分析の目的)でも使用される。より詳細には、例えば武器、爆薬、又は薬物などのセキュリティ対象である特定の化学物質は、上述の周波数域において特徴的な吸収帯を有することが分かっている。スペクトル(即ち、化学物質で反射又は化学物質を透過した電磁放射線の強度に係る、周波数分解による測定値)が、上述の周波数域について正常に記録されている場合、当該スペクトルを、例えばデータベースに保存されている既知の参照スペクトルと比較することにより、物質を特定可能である。
上述の分光分析方法及び分光分析器が、研究施設以外の適用環境において使用される場合、それらが迅速に動作し、非熟練者によって運転可能である必要がある。更に、実際に検出対象となる化学物質の周りの梱包及び覆いによる影響が、研究施設以外においては課題となる。
従って、本発明は、信頼性の高い測定結果の取得を可能とする、空間的に広範囲に亘る試料に対する分光分析方法、ならびに、当該方法に適した分光分析器の提供を目的とする。また、本発明の他の目的は、最短測定時間で空間的に広範囲に亘る試料についての関連情報の検出を可能とする、分光分析方法、ならびに、当該方法に適した分光分析器の提供することにある。また、本発明の他の目的は、ユーザにとって運転し易く、例えばセキュリティ又は品質管理の点で容易な判断根拠の取得を可能とする、分光分析方法、ならびに、当該方法を実行する分光分析器の提供することにある。
上記の目的の少なくとも1つは、検出された第1生成スペクトルと、化学物質の1又は複数の所定比較スペクトルとの照合に係る測定値の取得による、空間的に広範囲に亘る試料に対する分光分析方法において、試料上において少なくとも1つの第1生成位置を決定する、第1決定工程と、1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を、試料上の第1生成位置に照射する、第1照射工程と、試料上の第1生成位置に照射され、試料を透過又は試料で反射された電磁放射線の強度に係る測定値を、周波数分解によって、第1生成スペクトルとして検出する、第1検出工程と、検出された第1生成スペクトルと、比較スペクトルのいずれかのうち1つとの照合に係る測定値を算出する、第1算出工程と、を備え、検出された第1生成スペクトルと、比較スペクトルのいずれかのうち1つとの照合に係り算出された測定値が所定範囲にあるときに、少なくとも1つの検出された第2生成スペクトルと比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値は、試料上における全ての第2生成位置が、互いに異なり、第1生成位置とも異なり、試料上における第1生成位置周辺の所定領域において配置されるように、所定数の第2生成位置を決定する、第2決定工程と、1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を、試料上の第2生成位置に照射する、第2照射工程と、試料上の第2生成位置に照射され、試料を透過又は試料で反射された電磁放射線の強度に係る測定値を、それぞれ、周波数分解によって、第2生成スペクトルとして検出する、第2検出工程と、第2生成スペクトルのそれぞれと、比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値をそれぞれ算出する、第2算出工程と、を行うことによって取得されることを特徴とする分光分析方法によって達成される。
THz周波数域における分光測定が空間的に広範囲に亘る試料上のある位置に対して行われた場合、測定又は検出スペクトルは、それぞれが化学物質に属する、多数の所定比較スペクトルと比較される。その点に関して、比較により以下の3種類の異なる結果が実質的にもたらされる:所定比較スペクトルによって特定される化学物質が存在しない状態(「緑色」)、所定比較スペクトルのいずれか1つによって特定される化学物質が試料上の位置に存在する可能性が十分にある状態(「赤色」)、上述の2つの場合について明確な判断ができない状態(「黄色」)。特に最後の2つの場合において、ユーザが更なる処理の判断を下す明確な根拠又は相応しい根拠をユーザに対して提供するため、本発明において、第1測定位置(第1生成位置)の直近領域における、出来る限り迅速且つ確実に必要な分光情報だけでなく空間情報を得るために更なる測定(第2回目及びそれ以降のスペクトル生成)を実施する方法が記載されている。
本発明における空間的に広範囲に亘る試料とは、特に、紙、ボール紙、プラスチック、又はTHz周波数域の電磁放射線に対する透過性を有する、その他材料から成る荷物、小包、又は封筒などの三次元物品である。
本発明の実施形態に係る分光分析方法及び/又は分光分析器で検出可能な化学物質は、例えば、ヘロイン、メタンフェタミン、エクスタシーなどの薬物、PTN、RDX、SEMTEX−Hなどの爆薬、αラクトース、パラセタモール、カフェインなどの増量剤、又はエクステンダー、炭疽菌などの生物又は化学兵器、あるいは、βラクトース、パラアミノ安息香酸(PABA)、酒石酸、マルトースなどのいわゆる類似物である。
従って、本発明の実施形態に係る分光分析方法及び分光分析器は、特に公共の建物又は事業所の到着郵便検査場における薬物及び爆薬の特定に使用される。
本発明によれば、「テラヘルツ周波数域(THz周波数域)」は、1GHzから30THzの間の周波数域、好ましくは100GHzから5THzの間の周波数域を意図して使用される。
化学物質の特徴的な(吸収)スペクトルを検出可能とするために、当該化学物質は、前述の周波数域における互いに異なる複数の周波数、あるいは、前述の周波数域にある全周波数帯で照射される必要がある。その点に関して、当該周波数帯は、前述の周波数域全体を含んでいてもよい。
その点に関して、実施形態においては、試料上の各位置における全ての測定に対して、同一の周波数又は同一の周波数帯が使用される。
スペクトルを記録するためには、広範囲に亘る試料に対して伝送又は照射され、試料を透過又は試料で反射された電磁放射線の強度に係る測定値を、周波数分解方式で検出する必要がある。
そのような強度に係る測定値の周波数分解による検出に関して、当該測定値は、周波数分解方式で直接測定してもよい。また、以下で説明する時間分解テラヘルツ分光分析器(時間領域分光分析器)の場合のように、時間領域で測定を実施することも可能である。その点に関して、放射線の電場に対して時間領域で測定された値は、続いて、フーリエ変換によって周波数域に係る値に変換される。このような周波数分解による強度に係る測定値の確定は、本発明においては「検出」とも呼ばれる。
本発明によれば、「電磁放射線の強度に係る測定値」は、特に放射線それ自身の強度を意図して使用されているが、放射線の電場も意図しており、当該電場の二乗が強度に比例する。
本発明の実施形態において、検出スペクトル及び比較スペクトルは、消失スペクトルであり、当該消失スペクトルについて、広範囲に亘る試料又は化学物質による放射線の消失が、周波数と関連付けてグラフ化されている。
当初から、空間的に広範囲に亘る試料のスペクトルを反射方式又は透過方式のいずれかで検出するかどうかは、本発明の基本概念を実施するために重要なこととされていないが、実施形態において、電磁放射線の光源と透過した放射線の検出部との間に試料を配置する透過方式が好ましい。透過方式においては、特定される化学物質の吸収線がより顕著である。
実施形態において、スペクトルが検出される試料上の既定位置は、試料の表面上の位置であり、当該位置において、電磁放射線が試料に対して伝送され、試料を透過するか、試料で反射される。
「比較スペクトル」は、所定の化学物質に対して予め測定又は算出されたスペクトルを意図して使用される。すなわち、例えば、分光分析器の制御評価装置のデータベースに保存されたスペクトルである。試料上のある位置で検出されたスペクトルは、前述の比較スペクトルと比較される。
本発明によれば、このような検出スペクトルと比較スペクトルとの比較は、検出スペクトルと比較スペクトルとの照合に係る測定値の算出によってなされる。
このような検出スペクトルと比較スペクトルとの照合に係る測定値は、例えば、当該2つのスペクトルの相互相関の数値である。当該照合に係る測定値は、既定位置において分光測定によって検出された化学物質が、比較スペクトルのいずれか1つによって特定される化学物質の1つであるか否かの確率と考えられる。
本発明によれば、各位置における測定は、別の位置における後続の測定の要因となる要素(上位要素)、あるいは、ある位置における不十分な測定結果に起因して別の位置で起こる要素(下位要素)のいずれかであり、これらの測定が組み合わされることによりスペクトル生成が行われる。
簡単な例を挙げると、第1回目のスペクトル生成において、試料上の1つの位置にスペクトルが1つのみ存在すると仮定するが、第1回目のスペクトル生成において、複数のスペクトルが試料上の複数箇所において検出されていてもよい。
実施形態において、試料上の1又は複数の第1生成位置が、ランダム選択、あるいは、ユーザによる位置選択によって決定される。
本発明の代替実施形態においては、試料上における1又は複数の第1生成位置を決定するために、ユーザが試料上の領域を選択し、そして、当該領域内において位置のランダム選択が行われる。これは、特にユーザが分光分析器において試料の画像を確認し、分光測定が行われる領域を規定可能な場合に有利である。この点に関して封筒を例として挙げると、この場合、ユーザは、封筒の外形を前述の領域として有利に選択可能であり、当該領域において、第1生成スペクトルの生成位置のランダム選択が行われる。
検出された第1生成スペクトルと比較スペクトルのいずれか1つとの照合に係る測定値が所定範囲にある場合、当該第1生成スペクトルの下位要素が、第1生成位置の周囲において実施される更なる測定によって生成され、この場合において、少なくとも1つの検出された第2生成スペクトルと比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値がそれぞれ取得される。
この場合において、更なるスペクトル生成が行われるか否かについての判断閾値は、例えばユーザによって予め決定されている。検出された第1生成スペクトルと比較スペクトルとの照合に係り算出された測定値が所定範囲にあるか否かについてのテストの例として、例えば、検出スペクトルが比較スペクトルによって特徴付けられている化学物質のいずれか1つを特定している確率が50%を超えているか否かの問いに対する回答に基づくテストが挙げられる。この場合において、例えば第1回目のスペクトル生成における1度の測定後においては、警報を発生させるには早急すぎる。あるいは、判断を下すための十分な根拠が全くない。第2回目のスペクトル生成における更なるスペクトル検出が、続いて実施される。
特に、本発明の実施形態において、第n+1生成スペクトルと比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値は、第n生成スペクトルが検出された試料上の位置において、検出スペクトルと比較される比較スペクトルにより特定される化学物質が存在する確率が、所定閾値を上回る場合のみに取得される。
従って、まず、第1生成位置の周囲(即ち、第1生成位置周辺の所定領域)において、所定数の第2生成位置が、互いに異なり、第1生成位置とも異なるように決定され、当該第2生成位置において分光測定が実行される。
第2生成位置だけでなく、それに続くスペクトル生成における位置も決定するために、実施形態において、生成位置のそれぞれが、所定方向に、先行して決定された生成位置のそれぞれから所定間隔を空けて配置されるように選択される。下位要素に係る測定が、上位要素の周辺において設定された空間的パターンで行われる。
代替実施形態において、試料上における第n+1生成位置(下位要素)は、規定の順序で、以下の工程を行うことにより決定される:好ましくは半径rの円の領域を第n生成位置(上位要素)周辺に規定する、第n周辺領域規定工程と、第n周辺規定領域において多数の位置をランダムに選択するランダム選択工程において、ランダムに選択された位置の数は、第n+1スペクトル生成時に決定される所定数の位置よりも多い、ランダム選択工程と、ランダム選択工程において選択された位置の数の中から第n+1スペクトル生成における第1位置を決定する、第1位置決定工程と、規定領域において先行して選択された位置の数の中から第n+1スペクトル生成における別の位置を更に決定する、第2位置決定工程において、当該別の位置は、規定領域において第n生成位置及びそれに先行して決定された全ての生成位置から最大限に間隔を空けるように決定される、第2位置決定工程と、所定数の第n+1生成位置が決定されるまで、第n周辺領域規定工程、ランダム選択工程、第1位置決定工程、及び第2位置決定工程を繰り返す、繰り返し工程。
下位要素生成の分光測定が行われる位置の選択は、最短時間で最大限の試料情報の取得を概して可能とする効果を奏する。
その点に関して、本発明の実施形態においては、第n+1スペクトル生成における第1位置はランダムに決定される。代替実施形態においては、第n+1スペクトル生成における第1位置は、第n+1スペクトル生成における別の位置と同様に、規定領域において先行して決定された全ての生成位置から最大限に間隔を空けるように、規定領域において先行して選択された位置の数の中から決定される。
本発明の実施形態において、新たなスペクトル生成に対する試料上の位置を決定する動作において、検出スペクトルと少なくとも1つの比較スペクトル、好ましくは全ての比較スペクトル、との照合に係り2つの異なる位置において取得された少なくとも2つの測定値の傾きが考慮に入れられる。しかしながら、検出スペクトルと比較スペクトルのいずれか1つとの照合に係り先行して得られた全ての測定値の傾きを考慮に入れることが好ましい。このようにして、比較スペクトルによって特定される既定の化学物質が存在する確率が高くなる方向を決定し、この方向に特に的を絞って下位要素を生成することが可能となる。
当然のことながら、本発明は、2回のスペクトル生成を含むがこれに限らず、3回以上のスペクトル生成を行ってもよい。また、実施形態においては、所望回数のスペクトル生成を行ってもよい。
この目的のために、本発明の実施形態においては、試料上の位置において検出された第2生成スペクトル、あるいは、通常、第n生成スペクトルと、比較スペクトルのいずれか1つとの照合に係り算出された測定値が所定範囲にあるときに、検出された第3生成スペクトル、あるいは、通常、第n+1生成スペクトルと、比較スペクトルのいずれか1つとの照合に係る測定値は、それぞれ、以下の工程を行うことによって取得される:試料上における全ての第3生成位置又は第n+1生成位置が、互いに異なり、先行して決定された全ての生成位置とも異なり、試料上における第2生成位置又は第n生成位置周辺の所定領域において配置されるように、所定数の第3生成位置又は第n+1生成位置を決定する、第3又は第n+1決定工程と、1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を、試料上の第3生成位置又は第n+1生成位置に照射する、第3又は第n+1照射工程と、試料上の第3生成位置又は第n+1生成位置に照射され、試料を透過又は試料で反射される電磁放射線の強度に係る測定値を、それぞれ、周波数分解によって、第3生成スペクトル又は第n+1生成スペクトルとして検出する、第3又は第n+1検出工程と、検出された第3生成スペクトル又は第n+1生成スペクトルのそれぞれと、所定比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値をそれぞれ算出する、第3又は第n+1算出工程。
その点に関して、本発明の実施形態においては、検出スペクトルの生成の最大回数は、所定数であり、例えば50回であることが適当である。
しかしながら、実施形態において、他の境界条件が課せられることにより、下位要素が「消滅」した場合には、検出スペクトルの生成の最大回数を頻繁に制限する必要がないことも分かっている。
当該境界条件は、生成スペクトルが検出される、各スペクトル生成における試料上の所定の位置数である。実施形態において、当該所定位置数は、スペクトル生成の各回において一定であるか、スペクトル生成の回数の増加に伴い減少するか、あるいは、それらの組み合わせが適用されてもよい。
ある特定の実施形態においては、第2回目のスペクトル生成において3つの位置でスペクトルが検出され、第3回目のスペクトル生成においては2つの位置でスペクトルが検出される。更に、第4回目のスペクトル生成及びそれに続くスペクトル生成においては、それぞれ、1箇所の位置のみで1つのスペクトルが検出される。
本発明の実施形態において、各回のスペクトル生成における下位要素の数についての前述のようなルールは、比較スペクトルによって特定される化学物質が存在しないと断定できない場合(即ち、所定閾値を上回る確率である場合)に、同一の回のスペクトル生成において、好ましくはより正確な別の下位要素を生成し最大限の情報取得を行うように緩和されてもよい。そのような目的のために、実施形態においては、第n生成スペクトルが検出された試料上の位置において、検出スペクトルと比較される比較スペクトルによって特定される化学物質が存在する確率が所定閾値を上回るときに、第nスペクトル生成において、試料上の別の位置における検出スペクトルと、化学物質の1又は複数の所定比較スペクトルとの照合に係る別の測定値を取得する。
前述の条件下で同一の回のスペクトル生成において付加的に下位要素を生成することにより最大限の情報取得を行うために、本発明の別の実施形態においては、試料上における別の第n生成位置は、規定の順序で、以下の工程を行うことによって決定される:好ましくは半径rの円の領域を第n−1生成位置周辺に既定する、第n−1周辺領域規定工程と、規定領域において位置を別の第n生成位置として選択する選択工程において、規定領域の周囲においては、スペクトルが検出された位置の密度が最小である、選択工程。
本発明の別の実施形態においては、第n生成スペクトルが検出された試料上の位置において、第n生成スペクトルが比較される比較スペクトルによって特定される化学物質が存在する確率が所定閾値を上回るときに、試料上の当該位置で検出されたスペクトルは、既に検出された又は未だ検出対象の他のスペクトルに対する参照スペクトルとして使用される。このような目的のために、実施形態においては、参照スペクトルは、オフセットとしての他の検出スペクトルから離れている。
本発明の実施形態において、スペクトルが検出された、試料上の位置は、表示画面上に概略図で表示される。その点に関して、実施形態においては、概略図が、例えば試料の写真又は好ましくはライブ録画映像などの試料の画像を含み、当該画像に対して、スペクトルが検出された、試料上の位置が重ねられるように図示されている。
実施形態において、各位置における測定(即ち、検出スペクトルと少なくとも1つの所定比較スペクトルとの照合に係る測定値)が、概略図上の対応する位置において色分けされて表示されている。このような方法で、ユーザは、測定結果を迅速に確認することができ、これにより、ユーザは、可能な限り簡単な方法で判断を下すことが可能となる。
本発明が空間的に広範囲に亘る試料に対する分光分析用の分光分析器に関する限り、本発明は、前述の分光分析方法及びその全ての実施形態を実行可能に構成されている。
本発明のこれまでの態様が分光分析方法に関して述べられている限り、当該態様は、対応する分光分析器に対して適用可能である。また、当該方法が本発明に係る分光分析器で実行される限り、当該分光分析器は、そのような目的に適した装置を備えている。本発明に係る分光分析器は、特に、本発明に係る分光分析方法を実行可能なように、分光分析器を制御し、スペクトルを検出・評価する制御装置及び評価装置を備える。
1GHzから30THzの間の周波数域の種々の周波数の光を積層構造体に対して同時又は連続的に伝送し、当該光を検出可能な、あらゆる種類の光源及び検出部によって、本発明に係る分光分析器を実施可能であり、光電子工学的手法が、本発明に係る分光分析器の実施用のテラヘルツ放射線のコヒーレント生成・検出に特に適している。
1GHzから30THzの間の周波数域に対する光源及び検出部を備える光電子分光分析器を提供するために、当該分光分析器は、レーザと、電磁放射線の光源としての第1高周波光電子部品と、電磁放射線の検出部としての第2高周波光電子部品と、分光分析器の動作時において、レーザから出射された電磁放射線の一部を第1高周波部品に伝送し、レーザから出射された電磁放射線の残りの部分を第2高周波部品に伝送するように、設定・配置されるビーム分割器と、を備えている。
実施形態に係る前述の分光分析器において、レーザは、好ましくは150fs以下のパルス幅を有する超短電磁パルス光を発生させるレーザである。
光源及び検出部としての第1及び第2高周波光電子部品は、それぞれ、1GHzから30THzの間の周波数域の電磁放射線用であり、実施形態において、これらの部品は、いずれの場合においても、光伝導スイッチ又は電気光学結晶である。電気光学結晶が使用される場合においては、結晶における非線形効果が利用され、レーザの電磁放射線から1GHzから30THzの間の周波数域の電磁放射線が生成又は検出される。
光伝導スイッチにそれぞれ接続されるアンテナと任意に組み合わせて光伝導スイッチが使用される場合においては、短電磁パルス光の光伝導スイッチに対する入射によって、高周波部品に対して電気バイアスが印加され、部品において短電流パルスが発生し、それにより、テラヘルツ周波数域の広帯域のパルス光が出射される。それに対して、検出部側におけるレーザの短電磁パルス光は、光伝導スイッチによって検出部を一時的に切り替えることにより、検出部である高周波部品に同時に入射するTHz周波数域の電磁放射線の電場を測定可能にするものであり、検出部として使用される高周波部品としての光伝導スイッチの給電路において電流が測定される場合、高周波部品に入射するテラヘルツ電磁放射線の電場が時間分解方式で検出可能である。
検出部に入射するTHz電磁放射線の電場において、スイッチの長手方向に亘って電荷キャリアが移動する。この場合、光伝導スイッチが遮断されたと同時に、即ちレーザからの電磁放射線でスイッチが照射されたときにのみ、電流が流れることができる。光伝導スイッチの切り替えに使用される電磁パルス光は、検出部によって受光されるTHz周波数域の電場のパルス光に対する時間設定と比べて短時間で受光されるため、THz信号の電場が、スイッチに入射したTHzパルス光と光伝導スイッチの切り替えに使用される電磁パルス光との受光時間のずれによって、時間分解方式で測定又はサンプリング可能であり、当該電磁パルス光は、測定過程において導入・変更される。
このように検出された時間分割電場は、フーリエ変換によって、対応する周波数分解スペクトルに変換可能である。
当然のことながら、実施形態において、THz放射線の検出部としての光伝導スイッチと共に、分光分析器は、検出部の切り替えによって電流を検出する検出部と接続される、好適な電流又は電圧増幅器を備える。
本発明に係る高周波部品を備える光電子分光分析器は、しかしながら、短電磁パルス光のレーザの代替として、単色レーザ照射で運転されてもよい。この目的のために、1つのレーザ、あるいは、互いに接続された2つのレーザによって、分光分析プロセスに使用される1GHzから30THzの間の周波数域の電磁放射線に相当する、周波数差を有する2つのレーザ周波数が生成される。それら周波数は、空間的に重なり合っている。結果として生じる電磁ビート信号が、光源及び検出部としての高周波光電子部品に印加される。そして、ビート信号によって、THz域の単色電磁放射線が発生する。
このような実施形態において、THz域の電磁放射線の周波数は、1又は複数のレーザから発生した2つの電磁放射線成分の差周波数を調和させることによって、設定又は調整される。
また、本発明の効果、作用、及び潜在的用途については、以下の実施形態の詳細な説明、ならびに、それに関連する図から明らかである。
本発明に係る分光分析器の概略平面図である。 表示画面上における、検出された第1生成スペクトルと比較スペクトルとの照合に係る測定値を示す図である。 検出された第2生成スペクトルの生成を示す概略拡大図である。 検出された第3生成スペクトルの生成を示す概略拡大図である。 表示画面上における、検出された複数の生成スペクトルの一部を示す図である。
図中、同一の構成要素に対しては同一の符号を付する。
図1において、本発明に係る分光分析器1の構造を図式的に示す。同図において、高周波放射線用の光源3及び検出部4としての光伝導スイッチによって、1GHzから30THzの間の周波数域の高周波電磁放射線2が発生され検出されている。
図示の分光分析器1の中核をなす部分は、赤外スペクトル領域の短電磁パルス光6を発生させるレーザ5である。レーザ5により発生したパルス光のパルス幅は、約100fsである。レーザ5より発生した各パルス光6は、ビーム分割器7において、略同一のパワーを有する2つの空間分割パルス光8,9に分割される。この場合、光源3を経由したビーム分割器7から検出部4までの経路と、遅延部10を経由したビーム分割器7から検出部4までの経路とにおける高周波光信号の伝達距離は、パルス光6の第2部分8と同時に高周波信号2が検出部4に入射するように調整され、当該第2部分8を含むパルス光6の第1部分9が、光源3において高周波パルス光2を発生させる。
図示の実施形態において、光源3及び検出部4は、それぞれ、高周波放射線2用のアンテナを有する光伝導スイッチとしての高周波部品を備える。
高周波部品3,4のそれぞれは、そのアンテナにおいて、ダイポール構造を有する。各ダイポールアンテナは、その中心部において、アンテナ構造体の下に配置される光伝導性半導体基板と共に光伝導スイッチを形成する遮断部を有する。短パルス光6としてレーザ5より発生された電磁放射線は、当該光伝導スイッチに集中する。その点に関して、別の方法として、レーザ5より発生した電磁放射線を、導光ファイバによって光伝導スイッチに導光してもよい。このような形態において、場合によっては、光ファイバ内における各パルス光の分散を補償する必要がある。
光源3及び検出部4は、共に、ダイポールアンテナ用の2つの給電路を有する。
図示の実施形態において、光伝導スイッチの半導体基板は、低温成長ガリウムヒ素から成り、その荷電キャリア寿命又は荷電キャリア捕捉時間は短い。
分光分析器の動作時において、矩形変調されたバイアス電圧が、アンテナの給電路を経由して、光源3として使用される高周波部品に印加される。この場合、矩形変調された信号により、ロックインアンプを利用して、検出部側において電磁放射線を検出可能となっており、当該ロックインアンプの参照信号は、光源3のバイアス電圧の矩形変調信号に位相結合されている。光伝導スイッチの短期遮断により、アンテナを利用して短電流パルスが発生し、結果として、広帯域の高周波パルス光2がアンテナより出射される。
検出部側において使用される高周波部品4については、アンテナ及び当該アンテナにより形成される光伝導スイッチを流れる電流が検出又は測定される。そのため、高周波部品4は、制御評価装置11に接続されている。この場合において、制御評価装置11は、従来の産業用PCによって構成される。また、制御評価装置11は、測定結果を表示するモニタ18にも接続されている。
このような配置において、検出部4のアンテナに入射する高周波パルス光2の電場により、アンテナ又はスイッチ、ひいては電流を利用して電荷キャリアの移動が起こる。ただし、電流は、レーザ5の電磁パルス光8の受光によって光伝導スイッチが遮断されている場合のみ、アンテナを流れることができる。検出部側の光伝導スイッチを遮断するために使用される電磁パルス光は、アンテナに入射する高周波パルス光に比べて短時間で受光されるため、高周波パルス光2の電場が、遅延部10を利用した上記2つの光の受光時間のずれによって、時間分解方式でサンプリング可能である。高周波電磁パルス光2の時間分解電場は、フーリエ変換によって、周波数領域の強度スペクトルに変換される。
図1に示す実施形態に係る分光分析器において、モータ手段により駆動され、制御評価装置11によって自動的に移動・作動されるXY位置決めテーブル13上に試料12が配置される。位置決めテーブル13を利用して、測定中、試料12の位置を調整することができ、当該位置において、高周波電磁放射線2が試料12に入射する。
この例において、試料12は、セムテックスH(SEMTEX−H)14を収容する封筒17であり、セムテックスH14は、更に2枚の包装紙15,16で包装されている。本発明の当該例において、試料12は、広範囲に亘る試料であり、セムテックスH14は、分光分析手段によって検出される化学物質である。
図2は、モニタ18上に表示される図1の分光分析器1の測定結果を図式的に示す。この場合において、図2は、封筒12に対する測定開始時を示し、封筒12の内容物について、事業所の到着郵便物受付において封筒12を開封せずに危険物が検査される。この場合、モニタ14においては、分光分析器1の光線路上に配置された封筒12のデジタル写真が表示される。
第1工程において、ユーザは、マウス(不図示)で測定領域19を指定し、当該測定領域19内においては、スペクトルが測定又は検出される全ての位置が含まれるものとする。
上述の実施形態において、制御評価装置11によって、測定領域19内の位置X11がランダムに選択され、当該位置X11において、第1生成スペクトルが検出される。ここにおいては、便宜上、第1回目のスペクトル生成において、1つの位置X11に第1生成スペクトルが1つのみあると仮定するが、第1回目のスペクトル生成において、複数のスペクトルが試料の複数箇所において検出されてもよい。
ここにおいて述べられる例において、位置X11において検出されたスペクトルが、セムテックスHについて制御評価装置11のデータベースに保存されている比較スペクトルとの高い相関を示すと仮定する。この場合、当該相関の値は、規定の閾値を上回っている。それに対応して、モニタ14の表示における位置X11は、「赤色」(図中の斜線部分)で示される。ユーザによる一度の測定に基づいて例えば警報を発生する場合、誤警報の危険性が著しく増加する。
位置X11で検出されたスペクトルとセムテックスHの比較スペクトルとの相関の値が既定閾値を上回るため、本発明においては、続いて、位置X11の周辺の直近領域において更に別の位置で第2生成スペクトルを検出する。当該方法は、ポイントX11周辺の拡大図である図3において図式的に示される。
評価ソフトウェアによって、位置X11から半径r以内の周辺領域が規定され、当該周辺領域内においては第2回目のスペクトル生成時における全ての下位要素(即ち、全ての第2生成スペクトル)が含まれるものとする。第2回目のスペクトル生成において位置X2nを決定するために、複数の位置(当該例においては、33箇所)が、位置X11から半径rの円内においてランダムに選択される。ランダムに選択された位置は、図3及び図4において白色丸印で示されており、これらの補助点はユーザに対しては表示されない。更に、これらの位置のうち1つが、第1下位要素X21として再度ランダムに選択される。続いて更に、既にスペクトルが検出された又は未だスペクトル検出対象であり、先行して選択された全ての位置X11,X2nから最大限に間隔が空くように、第2回目のスペクトル生成において位置X2nを決定する。このように、スペクトル生成位置を、先行のスペクトル生成時における位置の周りに確実に分布させることが可能となり、それにより、最大限の試料情報の生成が実現する。
ここにおいて述べられる例において、3つの位置X21,X22,X23におけるスペクトルが第2回目のスペクトル生成時に検出され、第3回目のスペクトル生成時には2つの位置X31,X32におけるスペクトルが検出される。更に、第4回目のスペクトル生成及びそれに続くスペクトル生成時には、それぞれ、位置X41,Xi1におけるスペクトルが検出される。この場合、第i回のスペクトル生成は、当該例においては、最大で50回目まで行われる。
第2回目のスペクトル生成時に、セムテックスHの比較スペクトルとの相関が十分に高いスペクトルが、位置X23においてのみ検出されたと仮定する。結果として、図4に示すように、後続の第3回目のスペクトル生成時に、位置X23の周辺のみで下位要素が発生することとなる。スペクトル生成の許容最大回数に至るまで、あるいは、全ての位置において検出スペクトルとしての下位要素が更に生成されず、当該下位要素がいずれの比較スペクトルに対しても十分に高い相関を示さなくなるまで、必要な工程が繰り返される。
現実的に言えば、図5において図式的に示すように、封筒内の有害物質について、その画像を提供する方法があり、当該方法においては、比較的少ない測定回数で、有害物質の空間的な分布に関する情報も生成される。
出願当初の開示の目的として、当業者が、本明細書、図面、及び請求項から理解可能な全ての特徴は、たとえ他の特定の特徴との関連においてのみ特定の用語で記載されていたとしても、その組み合わせが明確に除外されていない限り、もしくは、技術的側面によりそのような組み合わせが不可能又は無意味とされていない限り、当該特徴のそれぞれ又は当該特徴の組み合わせを、ここにおいて開示されているものとは別の他の特徴又は特徴群と組み合わせてもよい。本明細書において、考えられる特徴の組み合わせの全てを包括的且つ明示的に記載することは、明細書の簡潔さ及び明瞭さのために省略する。
本発明は、図面及び明細書において詳細に説明・図示されており、当該図面及び明細書における説明は、ほんの一例としてなされており、請求項によって規定される保護範囲を限定するものではない。また、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。
開示された実施形態における変更は、図面、明細書、及び請求項から当業者には明らかである。請求項における、「有する」又は「備える」は、他の要素及び工程を排除するものではなく、不定冠詞(「a」)については、そのような要素が複数存在することを排除するものではない。特定の特徴が互いに異なる請求項に列挙されているというだけのことで、これらの特徴の組み合わせを除外するものではない。請求項における参照符号によって、保護範囲が限定されることはない。
1 分光分析器
2 高周波放射線
3 光源
4 検出部
5 レーザ
6 赤外スペクトル領域の電磁パルス光
7 ビーム分割器
8 パルス光6の第2部分
9 パルス光6の第1部分
10 遅延部
11 制御評価装置
12 試料
13 位置決めテーブル
14 セムテックスH
15,16 包装紙
17 封筒
18 モニタ
19 選択領域
X11 試料12上における第1生成スペクトルの位置
X2n 試料12上における第2生成スペクトルの位置
X3n 試料12上における第3生成スペクトルの位置

Claims (15)

  1. 検出された第1生成スペクトルと、化学物質の1又は複数の所定比較スペクトルとの照合に係る測定値の取得による、空間的に広範囲に亘る試料に対する分光分析方法において、
    前記試料上において少なくとも1つの第1生成位置を決定する、第1決定工程と、
    1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を、前記試料上の第1順位の前記既定第1生成位置に照射する、第1照射工程と、
    前記試料上の前記第1生成位置に照射され、前記試料を透過又は前記試料で反射された前記電磁放射線の強度に係る測定値を、周波数分解によって、前記第1生成スペクトルとして検出する、第1検出工程と、
    検出された前記第1生成スペクトルと、前記比較スペクトルのいずれかのうち1つとの照合に係る測定値をそれぞれ算出する、第1算出工程と、を備え、
    検出された前記第1生成スペクトルと、前記比較スペクトルのいずれかのうち1つとの照合に係り算出された前記測定値が所定範囲にあるときに、検出された少なくとも1つの第2生成スペクトルと前記比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値は、
    前記試料上における全ての第2生成位置が、互いに異なり、前記第1生成位置とも異なり、前記試料上における前記第1生成位置周辺の所定領域において配置されるように、所定数の前記第2生成位置を決定する、第2決定工程と、
    1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を、前記試料上の前記第2生成位置に照射する、第2照射工程と、
    前記試料上の前記第2生成位置に照射され、前記試料を透過又は前記試料で反射された前記電磁放射線の強度に係る測定値を、それぞれ、周波数分解によって、前記第2生成スペクトルとして検出する、第2検出工程と、
    前記第2生成スペクトルのそれぞれと、前記比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値をそれぞれ算出する、第2算出工程と、を行うことによって取得されることを特徴とする分光分析方法。
  2. 前記試料上の位置において検出された前記第2生成スペクトル又は第n生成スペクトルと、前記比較スペクトルのいずれか1つとの照合に係り算出された測定値が所定範囲にあるとき、検出された第3生成スペクトル又は第n+1生成スペクトルと、前記比較スペクトルのいずれか1つとの照合に係る測定値は、それぞれ、
    前記試料上における全ての第3生成位置又は第n+1生成位置が、互いに異なり、先行して決定された全ての生成位置とも異なり、前記試料上における前記第2生成位置又は第n生成位置周辺の所定領域において配置されるように、所定数の前記第3生成位置又は前記第n+1生成位置を決定する、第3又は第n+1決定工程と、
    1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線を、前記試料上の前記第3生成位置又は前記第n+1生成位置に照射する、第3又は第n+1照射工程と、
    前記試料上の前記第3生成位置又は前記第n+1生成位置に照射され、前記試料を透過又は前記試料で反射された前記電磁放射線の強度に係る測定値を、それぞれ、周波数分解によって、前記第3生成スペクトル又は前記第n+1生成スペクトルとして検出する、第3又は第n+1検出工程と、
    検出された前記第3生成スペクトル又は前記第n+1生成スペクトルのそれぞれと、前記所定比較スペクトルのそれぞれとの照合に係る測定値をそれぞれ算出する、第3又は第n+1算出工程と、によって取得されることを特徴とする請求項1に記載の分光分析方法。
  3. 検出スペクトルの生成の最大回数は、所定数に制限されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の分光分析方法。
  4. スペクトル生成時にスペクトルが検出される、前記試料上における所定数の位置は、前記スペクトル生成の各回において一定であるか、前記スペクトル生成の回数の増加に伴い減少することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の分光分析方法。
  5. 前記第n+1生成位置は、それぞれが、所定方向に、前記第n生成位置のそれぞれから所定間隔を空けて配置されるように決定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の分光分析方法。
  6. 前記試料上における前記第n+1生成位置は、既定の順序で、
    好ましくは半径rの円の領域を前記第n生成位置周辺に規定する、第n周辺領域規定工程と、
    前記規定領域において多数の位置をランダムに選択するランダム選択工程において、ランダムに選択された前記位置の数は、第n+1スペクトル生成時に決定される前記所定数の位置よりも多い、ランダム選択工程と、
    前記ランダム選択工程において先行して選択された前記位置の数の中から前記第n+1スペクトル生成における第1位置を決定する、第1位置決定工程と、
    前記規定領域において先行して選択された前記位置の数から前記第n+1スペクトル生成における別の位置を更に決定する、第2位置決定工程において、前記別の位置は、前記規定領域において前記第n生成位置及びそれに先行して決定された全ての生成位置から最大限に間隔を空けるように決定される、第2位置決定工程と、
    前記所定数の第n+1生成位置が決定されるまで、前記第n周辺領域規定工程、前記ランダム選択工程、前記第1位置決定工程、及び前記第2位置決定工程を繰り返す、繰り返し工程と、を行うことによって決定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の分光分析方法。
  7. 前記第n生成スペクトルが検出された前記試料上の位置において、検出された前記第n生成スペクトルが比較される前記比較スペクトルによって特定される化学物質が存在する確率が所定閾値を上回るときに、第nスペクトル生成において、前記試料上の別の位置において検出されたスペクトルと、前記化学物質の1又は複数の前記所定比較スペクトルとの照合に係る別の測定値を取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の分光分析方法。
  8. 前記試料上における前記別の第n生成位置は、規定の順序で、
    好ましくは半径rの円の領域を第n−1生成位置周辺に規定する、第n−1周辺領域規定工程と、
    前記規定領域において前記別の第n生成位置として位置を選択する選択工程において、前記規定領域においては、スペクトルが検出された位置の密度が最小である、選択工程と、を行うことによって決定されることを特徴とする請求項7に記載の分光分析方法。
  9. 前記第n生成スペクトルが検出された前記試料上の位置において、検出された前記第n生成スペクトルが比較される前記比較スペクトルによって特定される化学物質が存在する確率が所定閾値を上回るときに、前記試料上の位置で検出された前記第n生成スペクトルは、既に検出された又は未だ検出対象の他のスペクトルに対する参照スペクトルとして使用され、オフセットとしての前記他のスペクトルから離れていることが好ましいことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の分光分析方法。
  10. スペクトル生成に対する前記試料上の位置を決定する動作において、検出されたスペクトルと少なくとも1つの前記比較スペクトル、好ましくは全ての前記比較スペクトル、との照合に係り2つの異なる位置において取得された少なくとも2つの測定値の傾きが考慮に入れられることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の分光分析方法。
  11. 前記試料上において1又は複数の前記第1生成位置を決定するために、ユーザは、前記試料上又はその周辺において領域を選択し、前記領域において、1又は複数の前記第1生成位置のランダム選択が行われることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の分光分析方法。
  12. スペクトルが検出された前記試料上の位置は、表示画面上に概略図で表示されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の分光分析方法。
  13. 前記概略図は、前記試料の画像を含み、前記画像に対して、スペクトルが検出された前記試料上の位置が重ねられるように図示されていることを特徴とする請求項12に記載の分光分析方法。
  14. 検出されたスペクトルと少なくとも1つの前記所定比較スペクトルとの照合に係る測定値が、前記概略図上の位置において色分けされて表示されていることを特徴とする請求項12又は13に記載の分光分析方法。
  15. 広範囲に亘る試料(12)に対する分光分析のための分光分析器(1)において、
    1GHzから30THzの間の周波数域の複数の周波数又は周波数帯の電磁放射線の光源(3)と、
    所定の入射角で積層構造体に対して伝送され、前記積層構造体を透過又は前記積層構造体で反射された前記電磁放射線の強度に係る測定値を、周波数分解によって、スペクトルとして検出する検出部(4)と、
    制御装置(11)と、
    評価装置(11)と、を備え、
    前記分光分析器(1)は、請求項1乃至14のいずれかに記載の方法を実行するように構成されることを特徴とする分光分析器(1)。
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