JP2015157004A - マッサージ装置 - Google Patents

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一明 田中
幸訓 松下
Yukinori Matsushita
幸訓 松下
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Abstract

【課題】音響振動によるヒーリング効果の高いマッサージ装置を提供する。
【解決手段】マッサージ装置1は、音源部7と、音源部7の発生する音響信号を機械的な音響振動に変換し使用者90の腹、背、右臀部、左臀部、足湯内に入れられた右足裏及び左足裏に対して各々作用させるための腹用振動発生部11、背用振動発生部12R、12L、右臀部用振動発生部13R、左臀部用振動発生部13L、右足裏用振動発生部14R、及び左足裏用振動発生部14Lと、腹用振動発生部11の振動出力をオン、オフさせ、腹用振動発生部11のオン、オフとは逆に背用振動発生部12R、12Lをオン、オフさせ、右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lを互いに逆に動作するようにオン、オフさせ、右足裏用振動発生部14R及び前記左足裏用振動発生部14Lを互いに逆に動作するようにオン、オフさせる振動出力制御部8とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、音響振動を使用者に作用させるマッサージ装置に関するものである。
マッサージ装置には、電気的な音響信号を機械的な音響振動に変換し、この音響振動を使用者に作用させるものがある。例えば、特許文献1には、椅子のアームレスト及び足台に、音響信号を機械振動に変換する変換器を備えた音響振動装置付き椅子が記載されている。この装置では、使用者に音楽を楽しませつつ左右の手のひら及び左右の足裏を音響振動でマッサージすることで、使用者がリラックス状態を得られるようにしている。
又、特許文献2には、複数のラウドスピーカー(振動要素)を、肩、腰、臀部、大腿部に当たるように椅子に設け、肩、腰、臀部、大腿部の順番に周期的に位相がずれていくようにラウドスピーカーから20〜200Hzの振動を発生させ、使用者をリラックスさせる装置が記載されている。
これらのような音響振動によるマッサージ装置として種々のものが開発されているが、使用者を一層リラックスさせることができ、ヒーリング効果(癒し効果)の高い装置の開発が望まれている。
特開平5−285182号公報 特表平4−501073号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、音響振動によるヒーリング効果の高いマッサージ装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされたマッサージ装置は、電気的な音響信号を発生する音源部と、前記音源部の発生する前記音響信号を機械的な音響振動に変換し、この音響振動を使用者の腹、背、右臀部及び左臀部、並びに足湯内に入れられた右足裏及び左足裏に対して各々作用させるための腹用振動発生部、背用振動発生部、右臀部用振動発生部、左臀部用振動発生部、右足裏用振動発生部、及び左足裏用振動発生部と、前記腹用振動発生部の振動出力を所定の繰返し周期でオン、オフさせ、前記腹用振動発生部の振動出力のオン、オフとは逆に動作するように前記背用振動発生部の振動出力をオン、オフさせ、前記右臀部用振動発生部及び前記左臀部用振動発生部の振動出力を前記所定の繰返し周期に同期させて互いに逆に動作するようにオン、オフさせ、前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部の振動出力を前記所定の繰返し周期に同期させて互いに逆に動作するようにオン、オフさせる振動出力制御部とを、備えることを特徴とする。
前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部が、足湯内に入れて使用される足台に設けられていることが好ましい。
前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部が、足湯用の浴槽を載置するための足湯載置台に設けられていることが好ましい。
前記足湯載置台には、前記足湯用の浴槽の底部を支持する支持部材が設けられていると共に、前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部が前記足湯用の浴槽の底部に接触可能に設けられていることが好ましい。
前記足湯載置台が、足湯内に入れて使用される足台としても使用可能であることが好ましい。
前記腹用振動発生部、前記背用振動発生部、右臀部用振動発生部、及び左臀部用振動発生部の内の少なくとも何れかが、可撓性を有する袋に液体を収容した液体袋を各々備え、前記液体袋を介して使用者に音響振動を作用させるものであることが好ましい。
本発明のマッサージ装置によれば、使用者の腹、背、右臀部及び左臀部、並びに足湯内に入れられた右足裏及び左足裏に対して、音響振動が腹、背、腹、背・・・と交互にリズミカルに切り替わって作用すると共に、この切り替えのタイミングに同期して音響振動が右臀部、左臀部、右臀部、左臀部・・・と交互にリズミカルに切り替わって作用し、さらに音響振動が右足裏、左足裏、右足裏、左足裏・・・と交互にリズミカルに切り替わって作用して、使用者をマッサージする。このような各作用部位への音響振動のリズミカルな切り替わりは大変心地のよいものであり、使用者を気持ちの良いリラックスした状態にさせるため、使用者は高いヒーリング効果を得ることができる。さらに、使用者は、足湯に入っているので脚部が温められて血行がよくなるため、一層ゆったりとした気分を味わうことができ、リズミカルに切り替わる音響振動と相俟って、一層高いヒーリング効果を得ることができる。
右足裏用振動発生部及び左足裏用振動発生部が足湯内に入れて使用される足台に設けられている場合、足台を入れることができる容器であれば足湯用の浴槽としてどのようなものでも使用できるため、装置に付属している足湯用の浴槽を使用してもよく又は使用者が家庭等で準備した容器を使用してもよいので、マッサージを受ける環境を整備しやすくなることから、使用者は簡便にマッサージを受けることができる。又、足湯用の浴槽から足台を取り出すことができるため、足台の洗浄等のメンテナンスを簡便に行うことができる。又、足湯用の浴槽の洗浄も、足台を取り出すことで簡便に行うことができる。
右足裏用振動発生部及び左足裏用振動発生部が足湯用の浴槽を載置するための足湯載置台に設けられている場合、右足裏用振動発生部及び左足裏用振動発生部を防水構造にする必要がなくなり、簡便な構造のものを用いることができる。足湯載置台に足湯用の浴槽の底部を支持する支持部材が設けられている場合、右足裏用振動発生部及び左足裏用振動発生部に足湯用の浴槽の重量が掛からなくなるため、右足裏用振動発生部及び左足裏用振動発生部の破損や動作不良の発生を防止することができる。
足湯載置台が足湯内に入れて使用される足台としても使用可能である場合、使用者の好みや使用環境に応じて、任意に使い分けることができる。
腹用振動発生部、背用振動発生部、右臀部用振動発生部、及び左臀部用振動発生部の少なくとも何れかが可撓性を有する袋に液体を収容した液体袋を各々備え、この液体袋を介して使用者に対して音響振動を作用させるものである場合、液体袋は作用部位の形状に対応して柔軟に変形して作用部位に密着すると共に、音響振動は液体中を良好に伝搬するため、音響振動を均等かつ確実に作用部位に作用させることができる。
本発明を適用するマッサージ装置の使用状態を示す斜視図である。 本発明を適用するマッサージ装置のアプリケータの要部を示す拡大断面図である。 本発明を適用するマッサージ装置の背もたれの要部を示す拡大断面図である。 本発明を適用するマッサージ装置の足台の要部を示す拡大断面図である。 本発明を適用するマッサージ装置の足台を示す斜視図である。 本発明を適用するマッサージ装置の電気的なブロック図である。 本発明を適用するマッサージ装置の振動出力制御部が切り換える各部の振動出力のオン、オフを示すタイミング図である。 本発明を適用するマッサージ装置の足湯載置台の使用状態を示す正面図である。 実施例及び比較例を使用した使用者の温度を示すサーモグラフィ画像である。 実施例及び比較例を使用した使用者の温度変化を示すグラフである。
以下、発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明を適用するマッサージ装置1を図1に示す。マッサージ装置1は、椅子2、アプリケータ3、足台4、足湯用の浴槽5、及び駆動ユニット6を備えている。椅子2は、背もたれ2a、座2b、及び台(脚)2cを備えている。同図では、椅子2の座2bに腰かけて、マッサージ装置1を使用している状態の使用者90を二点鎖線で示している。
このマッサージ装置1は、椅子2の背もたれ2aに背用振動発生部12R及び背用振動発生部12Lを備え、椅子2の座2bに右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lを備え、アプリケータ3に腹用振動発生部11を備え、足台4に右足裏用振動発生部14R及び左足裏用振動発生部14Lを備えている。なお、本明細書では、使用者90を基準として(使用者90から見て)「右」「左」を示すものとする。
背もたれ2aの右側に設けられた背用振動発生部12R及び左側に設けられた背用振動発生部12Lは、使用者90の背に音響振動を作用させる(伝える)ためのものである。これら背用振動発生部12R、12Lは、使用者90の背骨を間に挟む位置関係になるように、背もたれ2aに2つ並んで配置されている。背用振動発生部12R、12Lは、一例として、使用者90の2つの腎臓に対応する位置に配置されていることが好ましい。使用者90の身長、座高などの体格差に対応できるように、背用振動発生部12R、12Lの位置を上げたり下げたり、2つの間隔を広げたり狭めたりできる位置調整機構(図示せず)が椅子2の背もたれ2aに設けられていることが好ましい。位置調整機構は手動で作動させるものであってもよく、モーターなどの動力で作動させるものであってもよい。
右臀部用振動発生部13Rは、使用者90の右臀部に音響振動を作用させるものであり、椅子2の座2bの右臀部に対応する位置に設けられている。左臀部用振動発生部13Lは、使用者90の左臀部に音響振動を作用させるものであり、椅子2の座2bの左臀部に対応する位置に設けられている。使用者90の体格差に対応できるように、右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lの前後の位置や互いの間隔を調整できる位置調整機構(図示せず)が椅子2の座2bに設けられていることが好ましい。
アプリケータ3に設けられた腹用振動発生部11は、使用者90の腹に音響振動を作用させるためのものである。同図に示すように、アプリケータ3は、使用者90が手に持って腹に当てて使用される。
足台4は、足湯用の浴槽5とは別体に形成されていて、足湯用の浴槽5(足湯)に入れて使用されるものである。足台4に設けられた右足裏用振動発生部14R及び左足裏用振動発生部14Lは、防水構造に形成されている。右足裏用振動発生部14Rは、足湯に入れた使用者90の右足裏に音響振動を作用させるものであり、左足裏用振動発生部14Lは、足湯に入れた使用者90の左足裏に音響振動を作用させるものである。
足湯用の浴槽5は、足台4、湯21、及び使用者90の足を入れるための容器である。足湯用の浴槽5がマッサージ装置1に付属して販売されていてもよく、足湯用の浴槽5がマッサージ装置1に付属しておらず使用者90が家庭等にある任意の容器(例えば桶、たらい)を足湯用の浴槽5として準備して使用してもよい。
駆動ユニット6は、音源部7及び振動出力制御部8を備えている。同図では、駆動ユニット6が椅子2の台2cに設けられている例を示しているが、駆動ユニット6が椅子2とは別個に独立していて、任意の位置に設けられていてもよい。
音源部7は、電気的な音響信号を発生するものである。ここで音響信号とは、(電気的に)音を表す信号であり、仮に音源部7にスピーカーを接続すると、スピーカーから音響信号に対応した音が出力される(鳴る)。音響信号の周波数範囲は、20Hz〜20kHzである。本例では、音源部7がCD(コンパクトディスク)再生機である例を示している。音源部7にCDを入れて再生することで、CDに記録されている音響信号が音源部7から出力される。
振動出力制御部8は、腹用振動発生部11、背用振動発生部12R、12L、右臀部用振動発生部13R、左臀部用振動発生部13L、右足裏用振動発生部14R、及び左足裏用振動発生部14Lのいずれに音源部7の音響信号を出力するかを制御するものである。又、振動出力制御部8は、腹用振動発生部11、背用振動発生部12R、12L、右臀部用振動発生部13R、左臀部用振動発生部13L、右足裏用振動発生部14R、及び左足裏用振動発生部14Lの発生する音響振動の強度(強弱)を個別に調整可能なものであり、各部の強度調整用の複数のボリウム73を備えている。
振動出力制御部8には、アプリケータ3に繋がるケーブルが着脱可能に接続されている。又、振動出力制御部8には、足台4に繋がるケーブルが着脱可能に接続されている。振動出力制御部8には、椅子2の内部で、背用振動発生部12R、背用振動発生部12L、右臀部用振動発生部13R、左臀部用振動発生部13Lに各々繋がるケーブルが着脱可能に接続されている。
図2に、アプリケータ3の要部拡大断面図を示す。アプリケータ3は、腹用振動発生部11及び持ち手31aを備えている。腹用振動発生部11は、ケーシング31、音響振動変換器32、液体袋34、及びカバー35を備えている。ケーシング31は、一例として、樹脂により中空の略半球形状に形成されている。ケーシング31及び持ち手31aは樹脂により一体的に形成されている。持ち手31aは、使用者90(図1参照)が持つための棒状の柄である。
音響振動変換器32は、スピーカーのコーン(振動板)が振動する原理と同様に、音響信号を機械的な音響振動に変換するものである。音響振動変換器32の振動部33が、スピーカーのコーンと同様に振動する。スピーカーは公知の機構であるので音響振動変換器32の内部構造の図示を省略するが、例えば、振動範囲内で移動可能な振動部33に音響信号が印加されるボイスコイル(ムービングコイル)が結合されていて、その近傍にマグネットやヨークが固定配置されていることで、ボイスコイルの発生する磁界とマグネットの発生する磁界との相互作用により、フレミング左手の法則に従う力がボイスコイルに働き、ボイスコイルと共に振動部33が振動する。音響振動変換器32は、ケーシング31内に収容され固定されていて、振動部33がケーシング31の外側に、若干突き出している。同図では、振動部33の形状が丸棒状に形成されている例を示しているが、形状はこれに限定されず、例えば丸棒の先端を半球形状に形成したり、全体をスピーカーのコーンの形状に形成したり、円板形状に形成したりするように、適宜変更してもよい。
液体袋34は、樹脂によって形成された可撓性を有する袋37に、液体38が収容されて密封されているものである。液体袋34は、アプリケータ3の使用者90の腹部に当たる範囲(例えば、腹部の直径5〜15cm程度の円形範囲)に対応する大きさで形成されている。袋37を形成する樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンである。液体38は、例えば水である。水は、岩塩などのミネラルを含有するものであってもよい。液体袋34は、振動部33に接触した状態となるように、カバー35に覆われてケーシング31に取り付けられている。
カバー35は、液体袋34をケーシング31側に押し付けつつ、ケーシング31に被せられるキャップ状に形成されている。カバー35の縁部分には、カバー35をケーシング31に着脱可能に装着するために、ケーシング31に形成された環状溝36に嵌められる環状のゴム39が取り付けられている。カバー35は、例えば織物、編み物、不織布などの布、又は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの可撓性を有する樹脂シートで形成されている。カバー35は、音響振動を伝えやすくするために、薄いものであることが好ましい。カバー35は、オーガニックコットン製のタオル地の布のように、肌触りの良いものであることが好ましい。カバー35が布製である場合、カバー35を取り外して洗濯できるものであることが好ましい。
持ち手31aの中には、音響振動変換器32と駆動ユニット6とを電気的に繋ぐためのケーブルが通っている。アプリケータ3のケーシング31又は持ち手31aに、音響振動変換器32の動作をオン、オフするための操作用のスイッチが設けられていてもよい。
図3に、椅子2の背もたれ2aの要部拡大断面図を示す。背用振動発生部12Rは、ケーシング41、音響振動変換器42R、液体袋44、及びカバー45を備えている。これらは、形状は多少異なるが、既に説明したアプリケータ3のケーシング31、音響振動変換器32、液体袋34、及びカバー35とほぼ同様のものである。音響振動変換器42Rが電気的な音響信号を機械的な音響振動に変換し、振動部43が振動する。液体袋44は、背用振動発生部12Rの使用者90の背に当たる範囲(例えば、背の直径5〜15cm程度の円形範囲)に対応する大きさで形成されている。この例では、カバー45は、使用者90に直接当たらないため、取り外しが出来ないものであってもよい。カバー45は液体袋44の取り付けのために用いられているが、液体袋44を音響振動変換器42R又は背もたれ2aの表面部材47に直接固定して取り付ける場合には、カバー45を設けなくてもよい。
背もたれ2aの表面部材47は、一例として、ゴム状の弾力性を有し、使用者90が寄りかかったときに背の形に沿うように体重で変形するエラストマー系素材で形成されている。表面部材47が、織物、編み物などの布、又は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの可撓性を有する樹脂シートで形成されていてもよい。布等で形成されている場合、背もたれ2aの内部(表面部材47の背面側)には、背用振動発生部12Rの無い部分に、発泡スチロール、ウレタンなどのクッション材が背を支えるために配置される。背用振動発生部12Rは、カバー45が表面部材47に密着するように、背もたれ2aのフレーム48に固定されている。
同図では、背用振動発生部12Rを図示しているが、背用振動発生部12Lも背用振動発生部12Rと同様に、ケーシング41、音響振動変換器42L、液体袋44、及びカバー45を備えている。
右臀部用振動発生部13Rについては図示を省略するが、背用振動発生部12Rと同様に構成されており、ケーシング、音響振動変換器52R(図6参照)、液体袋、及びカバーを備え、座2bの上面側の内部に取り付けられている。左臀部用振動発生部13Lについても、背用振動発生部12Rと同様に、ケーシング、音響振動変換器52L(図6参照)、液体袋、及びカバーを備え、座2bの上面側の内部に取り付けられている。座2bの右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lの無い部分には、発泡スチロール、ウレタンなどのクッション材が臀部を支えるために配置される。
図4に、足台4の要部拡大断面図を示す。右足裏用振動発生部14Rは、音響振動変換器62R及び振動板64Rを備えている。音響振動変換器62Rは、音響振動変換器32と同様に構成されていて、音響信号を機械的な音響振動に変換するものである。尚、音響振動変換器62Rでは、振動する振動部63がシャフト状に形成されている。又、音響振動変換器62Rは、防水構造に形成されている。
音響振動変換器62Rは、足台本体61に固定されていて、シャフト状の振動部63の先端が、足台本体61の上部から突出している。この振動部63の先端には、振動板64Rが連結されている。振動部63が振動することで、共に振動板64Rも振動する。
左足裏用振動発生部14Lも同様に、音響振動変換器62L及び振動板64Lを備え、足台本体61に取り付けられている。
図5に、足台4の斜視図を示す。足台4は、足湯内で使用するため、水に沈む重量で形成されている。足台本体61は、樹脂を用いて形成してもよいが、肌触りの自然な木材を用いて形成することが好ましい。さらに木材としてヒノキを用いると、癒し効果の高い良い匂いがするため、より好ましい。右足裏用振動発生部14Rの振動板64R、及び左足裏用振動発生部14Lの振動板64Lは、各々、足裏を載せられる程度の大きさ(例えば直径5〜15cm)の円板形状に形成されている。形状は適宜変更してもよい。振動板64Rと振動板64Lとの中心同士の間隔は、一例として、20〜40cmm程度に設定されている。使用者90の体格差や好みに合わせて調整できるように、右足裏用振動発生部14Rと左足裏用振動発生部14Lとの間隔を調整可能な間隔調整機構を足台4に設けてもよい。
足台4は、一例として、四隅に支持部材68が設けられている。この支持部材68に関する説明は後述する。
図6に、マッサージ装置1の電気的なブロック図を示す。駆動ユニット6は、前述したように、音源部7及び振動出力制御部8を備えている。音源部7の出力が、振動出力制御部8に接続されている。
振動出力制御部8は、スイッチ71a〜71g、タイミング生成回路72、ボリウム73a〜73g、及びアンプ74a〜74gを備えている。スイッチ71a〜71gは、オン(接)、オフ(断)を電気的に制御可能な半導体スイッチ又はリレーである。各スイッチ71a〜71gは、オン、オフをタイミング生成回路72に制御される。タイミング生成回路72は、例えば、CPU(中央処理演算装置)及び動作用のプログラムを記憶するメモリである。タイミング生成回路72が、ハードウエアによるロジック回路で構成されていてもよい。ボリウム73a〜73gは、可変抵抗器であり、操作用のツマミ(図1参照)が付されていて、使用者90によって調整されるものである。ボリウム73a〜73gとして各々抵抗アレイを用い、信号の強度をデジタル的に調整可能にしてもよい。アンプは、音響信号を適宜増幅するためのものである。
音源部7の出力は、並列的に各々が接続されたスイッチ71a〜71gの入力に接続されている。スイッチ71a、ボリウム73a、及びアンプ74aがこの順で直列的に接続されていて、アンプ74aの出力がアプリケータ3の腹用振動発生部11(音響振動変換器32)に接続されている。スイッチ71aがオンに制御されると、腹用振動発生部11から音響振動が出力(オン)され、オフに制御されると、音響振動の出力が停止(オフ)する。
同様に、スイッチ71b、ボリウム73b、及びアンプ74bがこの順で直列的に接続されていて、アンプ74bの出力が椅子2の右側の背用振動発生部12R(音響振動変換器42R)に接続されている。スイッチ71bのオン、オフで背用振動発生部12Rの振動出力がオン、オフする。又、スイッチ71c、ボリウム73c、及びアンプ74cがこの順で直列的に接続されていて、アンプ74cの出力が椅子2の背用振動発生部12L(音響振動変換器42L)に接続されている。スイッチ71cのオン、オフで背用振動発生部12Lの振動出力がオン、オフする。又、スイッチ71d、ボリウム73d、及びアンプ74dがこの順で直列的に接続されていて、アンプ74dの出力が座2bの右臀部用振動発生部13R(音響振動変換器52R)に接続されている。スイッチ71dのオン、オフで右臀部用振動発生部13Rの振動出力がオン、オフする。又、スイッチ71e、ボリウム73e、及びアンプ74eがこの順で直列的に接続されていて、アンプ74eの出力が座2bの左臀部用振動発生部13L(音響振動変換器52L)に接続されている。スイッチ71eのオン、オフで左臀部用振動発生部13Lの振動出力がオン、オフする。又、スイッチ71f、ボリウム73f、及びアンプ74fがこの順で直列的に接続されていて、アンプ74fの出力が足台4の右足裏用振動発生部14R(音響振動変換器62R)に接続されている。スイッチ71fのオン、オフで右足裏用振動発生部14Rの振動出力がオン、オフする。又、スイッチ71g、ボリウム73g、及びアンプ74gがこの順で直列的に接続されていて、アンプ74gの出力が足台4の左足裏用振動発生部14L(音響振動変換器62L)に接続されている。スイッチ71gのオン、オフで左足裏用振動発生部14Lの振動出力がオン、オフする。
次に、本発明のマッサージ装置1の動作及び使用方法について説明する。
使用者90は、マッサージ装置1を使用の開始前に、足湯用の浴槽5に足台4を入れ、足湯用の浴槽5に湯21を張る。使用者90は、マッサージ装置1の電源を投入し、音源部7のCD再生機にCDをセットして再生を開始する。
図1に示すように、使用者90は、椅子2の座2bに座り、背もたれ2aに背を付ける(背を預ける)。又、使用者90は、足湯に足を入れ、足台4の振動板64Rに右足を載せ、振動板64Lに左足を載せる。又、使用者90は、アプリケータ3を手に持って、腹用振動発生部11を腹部に押し当てる。使用者90は、服を着ていてもよいし、裸であってもよい。
マッサージ装置1が動作を開始すると、振動出力制御部8のタイミング生成回路72(図6参照)がスイッチ71a〜71gを制御することで、腹用振動発生部11、背用振動発生部12R、背用振動発生部12L、右臀部用振動発生部13R、左臀部用振動発生部13L、右足裏用振動発生部14R、及び左足裏用振動発生部14Lの発生する音響振動を、各々、所定の繰り返し周期でオン、オフさせる。
図7に、タイミング生成回路72がスイッチ71a〜71gのオン、オフを切り換えるタイミング、つまり振動出力制御部8が各振動発生部11、12R、12L、13R、13L、14R、14Lから出力される音響振動のオン、オフを制御するタイミングを図示する。同図に示すように、振動出力制御部8は、腹用振動発生部11の振動出力を、所定の繰返し周期Tでオン、オフさせる。オンさせている期間T1と、オフさせている期間T2とは、同じ長さとする。所定の繰返し周期Tは、例えば0.2〜20秒程度であり、オンの期間T1(オフの期間T2)は、0.1〜10秒程度である。調整ボリウムなどの繰返し周期調整部(図示せず)をタイミング生成回路72に設けることで、繰返し周期Tを使用者90が調整可能にしてもよい。
又、振動出力制御部8は、腹用振動発生部11の振動出力のオン、オフとは逆に動作するように背用振動発生部12R、12Lの振動出力をオン、オフさせる。つまり腹用振動発生部11と背用振動発生部12R、12Lとを交互にオン、オフさせる。具体的には、振動出力制御部8は、腹用振動発生部11がオンのとき背用振動発生部12R、12Lをオフに制御し、腹用振動発生部11がオフのとき背用振動発生部12R、12Lをオンに制御する。背用振動発生部12R、12Lのオン、オフは共に同様に制御される。
又、振動出力制御部8は、右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lの振動出力を所定の繰返し周期Tに同期させて互いに逆に動作するようにオン、オフさせる。つまり右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lを交互にオン、オフさせる。具体的には、腹用振動発生部11の振動出力がオンのときに、右臀部用振動発生部13Rをオン及び左臀部用振動発生部13Lをオフに制御し、腹用振動発生部11の振動出力がオフのときに、右臀部用振動発生部13Rをオフ及び左臀部用振動発生部13Lをオンに制御する。これにより、腹用振動発生部11と右臀部用振動発生部13Rとが全く同じように同期し、背用振動発生部12R、12Lと左臀部用振動発生部13Lとが全く同じように同期して振動を出力する。尚、右臀部用振動発生部13Rのオン、オフと、左臀部用振動発生部13Lのオン、オフとを図7とは逆に制御してもよい。
さらに、振動出力制御部8は、右足裏用振動発生部14R及び左足裏用振動発生部14Lの振動出力を所定の繰返し周期Tに同期させて互いに逆に動作するようにオン、オフさせる。つまり右足裏用振動発生部14R及び左足裏用振動発生部14Lを交互にオン、オフさせる。具体的には、腹用振動発生部11の振動出力がオンのときに、右足裏用振動発生部14Rをオン及び左足裏用振動発生部14Lをオフに制御し、腹用振動発生部11の振動出力がオフのときに、右足裏用振動発生部14Rをオフ及び左足裏用振動発生部14Lをオンに制御する。これにより、腹用振動発生部11と右足裏用振動発生部14Rとが全く同じように同期し、背用振動発生部12R、12Lと左足裏用振動発生部14Lとが全く同じように同期して振動を出力する。尚、右足裏用振動発生部14Rのオン、オフと、左足裏用振動発生部14Lのオン、オフとを図7とは逆に制御してもよい。
このように制御することで、音響振動が腹、背、腹、背・・・と交互にリズミカルに切り替わって作用し(伝わり)、使用者90をマッサージする。さらにこの切り替えのタイミングと同期して、音響振動が右臀部、左臀部、右臀部、左臀部・・・と交互にリズミカルに切り替わって作用し、使用者90をマッサージする。さらにこの切り替えのタイミングと同期して、音響振動が右足裏、左足裏、右足裏、左足裏・・・と交互にリズミカルに切り替わって作用し、使用者90をマッサージする。このような各作用部位への音響振動のリズミカルな切り替わりは大変心地のよいものであり、使用者90を気持ちの良いリラックスした状態にさせる。したがって、使用者90は高いヒーリング効果を得ることができる。さらに、使用者90は、足湯に入っているので脚部が温められて血行がよくなるため、一層ゆったりとした気分を味わうことができ、リズミカルに切り替わる音響振動の効果と相俟って、一層高いヒーリング効果を得ることができる。
図7に示すように、振動出力制御部8は、右臀部用振動発生部13Rのオン、オフと右足裏用振動発生部14Rのオン、オフとを全く同様に制御すると共に、左臀部用振動発生部13Lのオン、オフと左足裏用振動発生部14Lのオン、オフとを全く同様に制御することが好ましい。右臀部は右足の根本に位置し、右足裏は右足の先端に位置しているため、右臀部と右足裏とに同時に音響振動が作用するタイミングでオン、オフすると、あたかも右足全体に音響振動がオン、オフして作用したように感じられる。又、左臀部は左足の根本に位置し、左足裏は左足の先端に位置しているため、左臀部と左足裏とに同時に音響振動が作用するタイミングでオン、オフすると、あたかも左足全体に音響振動がオン、オフして作用したように感じられる。そのため、音響振動が右足全体、左足全体、右足全体、左足全体・・・と交互にリズミカルにマッサージされているように使用者90は感じるので、一層心地よさが増し、ヒーリング効果を一層高めることができる。
使用者90は、ボリウム73a〜73gを調整することで、作用部位ごとに音響振動の強度を調整することができる。そのため、どのような使用者90が使用したとしても、各作用部位の音響振動の強さを好みに合わせて適合させることができる。したがって、一部の部位の音響振動が強いなどの不快感や音響振動が弱いなどの物足りなさを使用者90に感じさせることがないため、ヒーリング効果をより一層高めることができる。
このマッサージ装置1では、図2に示すように、腹用振動発生部11が液体袋34を有している。同図中に矢印で示すように音響振動変換器32の振動部33が音響振動すると、この音響振動が液体袋34の液体38に伝わる。音響振動は液体38中を良好に伝搬するため、液体袋34の腹部への作用面(同図の液体袋34の左側の曲面)の隅々まで音響振動が伝搬する。そのため、腹用振動発生部11の押し当てられた部位(使用者90の腹)に音響振動を均等に作用させることができる。又、液体袋34は押し当てられた部位の形状に合わせるように形状が変形するため、使用者90の腹部の形状によることなく、音響振動を均等かつ確実に作用させることができる。したがって、音響振動で使用者90の腹部を確実にマッサージすることができる。
図3に示すように、背用振動発生部12R(12L)も、腹用振動発生部11と同様に液体袋44を有している。背もたれ2aの表面部材47は、使用者90がもたれ掛ると変形して、表面部材47を介して使用者90の背に背用振動発生部12R,12Lが押し付けられる。これにより、液体袋44は背の形に合わせて形状が変形する。音響振動変換器42R(42L)の振動部43が音響振動すると、この音響振動が液体袋44の背への作用面(同図の液体袋44の右側の曲面)の隅々まで均等に伝搬し、音響振動を均等かつ確実に使用者90の背に作用させることができる。そのため、音響振動で使用者90の背を確実にマッサージすることができる。なお、音響振動は、背用振動発生部12R,12Lから表面部材47を介して背に伝えられるため、背もたれ2aの表面部材47は音響振動を伝えやすい薄いものであることが好ましい。表面部材47を切り欠いて、背用振動発生部12R,12Lが背に直接当たるようにしてもよい。
右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lについても、背用振動発生部12Rと同様に液体袋を有しているため、各液体袋が右臀部及び左臀部の形状に合わせて変形し、音響振動を臀部に確実に作用させることができる。右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lが臀部に直接当たるようにしてもよい。
音源部7の発生する音響信号として、従来の音響振動によるマッサージ装置と同様の音楽や合成音、低周波音等を適宜使用してもよいが、特開平9−94301号公報、発明者:ピーター ガイ マナーズ、発明の名称:「医療装置」に記載された調和信号を音響信号として使用することが好ましい。同文献では、異なる5つの周波数を合成した信号を調和信号としている。調和信号の各周波数は、人体の各部の固有周波数に対応している。例えば、座骨を共振させるときには、f1=473Hz、f2=573Hz、f3=661Hz、f4=673Hz、f5=784Hzの信号を合成した調和信号を用いる。例えば、筋肉を共振させるときには、f1=528Hz、f2=571Hz、f3=573Hz、f4=608Hz、f5=701Hzの信号を合成した調和信号を用いる。
このような調和信号を音響信号として用いることで、対応する部位を共振させることができるので、その部位の治療効果が得られると共にヒーリング効果を得ることができる。この場合、異なる5つの周波数を組み合わせた種々のパターンの音響信号(調和信号)を作成してCDに記録しておき、使用者90が好みの音響信号を適宜選択して使用すればよい。
マッサージの終了後、図1に示す足湯用の浴槽5から足台4を取り出すことで、足台4の洗浄を簡便に行うことができると共に、足湯用の浴槽5の洗浄を簡便に行うことができる。又、足台4を取り出すことで、足湯用の浴槽5を傾けて湯を簡便に排出することができる。なお、足湯用の浴槽5が、湯を入れるための湯入口(図示せず)や、使用後の湯を排出するための排出口(図示せず)を備えていてもよい。湯入口や排出口があると、そこにホースや配管を接続することで湯の出し入れが容易になるため好ましい。
次に、足台4の別の使用方法について説明する。
図8に示すように、足台4は、足湯用の浴槽5aを載置するための足湯載置台として使用することもできる。足台4の足台本体61は、湯21を入れた足湯用の浴槽5aを支えるための強度を備えて形成されている。足湯用の浴槽5aとしては、足台4の上に載せられる程度の大きさに形成されていて、底部が平らに形成された樹脂製の容器が用いられる。例えば、足湯用の浴槽5aとして、家庭にある桶やたらいを用いてもよい。
このように足台4が足台及び足湯載置台として兼用可能な場合、足台4には、足湯用の浴槽5aの底部を支持するための支持部材68が設けられていることが好ましい。この例では、支持部材68は足台4の上部の例えば四隅に各々設けられた突起(図5参照)である。支持部材68を設ける数や位置は、適宜変更してもよい。支持部材68は、足湯用の浴槽5aの重量が振動板64R、64Lに全て掛かって右足裏用振動発生部14R、左足裏用振動発生部14Lの破壊や動作不良を引き起こすことを防止するために設けられている。又、支持部材68は、足湯用の浴槽5aを安定して載置するために設けられている。
右足裏用振動発生部14Rの振動板64R及び左足裏用振動発生部14Lの振動板64Lは、足湯用の浴槽5aの底部に接触可能に設けられている。具体的には、支持部材68が足湯用の浴槽5aを支持している状態で、振動板64R、64Lが足湯用の浴槽5aの底部にちょうど接するか、振動板64R、64Lが振動可能範囲内で底部によって若干押し下げられる程度の位置関係になるように、支持部材68及び振動板64R、64Lの位置関係が規定されている。例えば、支持部材68と振動板64R、64Lとの足台本体61の上部からの高さを同じ高さに形成するか、又は支持部材68の方が振動板64R、64Lよりも僅かに低い高さで形成する。尚、右足裏用振動発生部14R及び左足裏用振動発生部14Lが、上下方向に多少移動可能に足台本体61に保持されると共に板ばねやゴムシートなどの弾性体によって上方向に付勢されていて、振動板64R、64Lが足湯用の浴槽5aの底部に強く押し当てられるように構成してもよい。
同図に示すように、振動板64R、64Lが足湯用の浴槽5aの底部に密着し、振動板64R、64Lの音響振動が足湯用の浴槽5aの底部を介して使用者90の右足裏及び左足裏に伝わる。これにより、使用者90の右足裏及び左足裏が、交互にマッサージされる。右足裏用振動発生部14R及び左足裏用振動発生部14Lには、足湯用の浴槽5aの底部を介して足裏まで音響振動を十分に伝えられるだけのパワーを有するものを使用する。
足台4が足台及び足湯載置台として兼用可能な例を示したが、支持部材68を設けずに足台としてのみ機能するようにしてもよいし、防水機能を持たせずに足湯載置台としてのみ機能するようにしてもよい。又、足台4や足湯載置台のような足湯用の浴槽5(5a)とは別体のものを用いる構成とせずに、足湯用の浴槽5(5a)が右足裏用振動発生部14R及び左足裏用振動発生部14Lを底部に一体的に備える構成としてもよい。
又、図1に示したように、アプリケータ3に腹用振動発生部11を設けた例を示したが、例えば帯や腹巻、ベルトのような使用者90の胴部外周を取り巻くことのできる胴巻き部材(図示せず)に腹用振動発生部11を設けてもよい。胴巻き部材に腹用振動発生部11を設けると、使用者90はアプリケータ3を手に持たなくてもマッサージを受けることができる。又、椅子2の背もたれ2aに背用振動発生部12R、12Lを設けた例を示したが、胴巻き部材に背用振動発生部12R、12Lを設けてもよい。胴巻き部材に背用振動発生部12R、12Lを設けると、マッサージ用の専用の椅子2が不要になる。又、背用振動発生部12R、12Lを、背当てクッションのような椅子2とは別個に形成された背当て部材(図示せず)に設けてもよい。又、椅子2の座2bに右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lを設けた例を示したが、臀部を含む胴部外周を取り巻くことのできる胴巻き部材に、右臀部用振動発生部13R及び左臀部用振動発生部13Lを設けてもよい。
腹用振動発生部11、背用振動発生部12R,12L、右臀部用振動発生部13R、及び左臀部用振動発生部13Lの全てが液体袋を備えた例を示したが、液体袋を備えるか否かは各振動発生部に対して任意であり、これらの内の少なくとも何れかが液体袋を備えていてもよく、これら全てが液体袋を備えなくてもよい。
又、マッサージ装置1が2つの背用振動発生部12R、12Lを備えている例を示したが、例えば背用振動発生部12R、12Lを繋げたような1つの背用振動発生部を備えるようにしてもよく、又、より多くの複数の背用振動発生部を備えるようにしてもよい。又、2つの背用振動発生部12R、12Lの音響振動の強度を個々にボリウム73b、73cで調整可能に構成した例を示したが、背用振動発生部12R、12Lの強度を1つのボリウムで共通して調整可能にしてもよい。
又、音源部7がCD再生機である例を示したが、音源部7は音響信号を発生可能なものであればどのようなものであってもよい。例えば、音源部7が、DVD再生機、携帯音楽再生機、パーソナルコンピュータなどの他の音楽再生機であってもよい。又、例えば、音源部7が、音をサンプリングしてアナログ/デジタル変換したデジタルデータを複数記録しているフラッシュROM(リードオンリーメモリ)などのメモリと、使用者90が複数の内から任意の音響信号を選択するための選択用スイッチと、メモリから出力されるデジタルの音響信号をアナログの音響信号に変換するデジタル/アナログ変換器とによって構成されていてもよい。又、音源部7として、任意の音響信号を生成可能な音楽シンセサイザを用いてもよい。
本発明を適用する実施例として、図1に示すマッサージ装置を試作した。このマッサージ装置を、図7に示すタイミングで各振動発生部をオン、オフさせた。オン、オフさせる周期(周波数)は、1.14Hzで行った。音響信号として、125Hz、136Hz、196Hz、263Hz、312Hzの5つの音の合成音を用いた。使用者は図1に示すようにマッサージ装置を使用した。使用時の室温は20〜25℃であった。足湯の温度は42℃に調整した。
比較例として、マッサージ装置の各振動発生部をオン、オフさせず、各振動発生部をオンのままにして、音響振動を出力し続けるようにした。他の条件は、実施例と同様である。
図9に、実施例のマッサージ装置を使用している使用者を撮影したサーモグラフィ画像、及び比較例のマッサージ装置を使用している使用者を撮影したサーモグラフィ画像を示す。各画像は、使用を開始してから1分後、5分後、15分後に撮影したものである。図10に、図9中に示す枠線内(顔の部分)の最高温度を、使用を開始してから14分後まで1分毎に測定したグラフを示す。
図9、図10に示すように、音響振動をオン、オフさせた実施例の方が、音響振動をオン、オフさせず常時作用させた比較例の方よりも、使用者の温度(体温)が高くなった。使用開始から14分後の使用者の温度は、実施例では37.07℃、比較例では35.67℃と、実施例の方が1.4℃高くなった。この結果から、音響振動をオン、オフさせて使用者に作用させた方が、使用者の血行がよくなることが確認でき、使用者へのマッサージ効果が確認できた。
1はマッサージ装置、2は椅子、2aは背もたれ、2bは座、2cは台(脚)、3はアプリケータ、4は足台、5・5aは足湯用の浴槽、6は駆動ユニット、7は音源部、8は振動出力制御部、11は腹用振動発生部、12R・12Lは背用振動発生部、
13Rは右臀部用振動発生部、13Lは左臀部用振動発生部、14Rは右足裏用振動発生部、14Lは左足裏用振動発生部、21は湯、31はケーシング、31aは持ち手、32は音響振動変換器、33は振動部、34は液体袋、35はカバー、36は環状溝、37は袋、38は液体、39はゴム、41はケーシング、42R・42Lは音響振動変換器、43は振動部、44は液体袋、45はカバー、47は表面部材、48はフレーム、52R・52Lは音響振動変換器、61は足台本体、62R・62Lは音響振動変換器、63は振動部、64R・64Lは振動板、68は支持部材、71a〜71gはスイッチ、72はタイミング生成回路、73a〜73gはボリウム、74a〜74gはアンプ、90は使用者、Tは所定の繰り返し周期、T1は周期Tの前半期(腹用振動発生部のオン時間)、T2は周期Tの後半期(腹用振動発生部のオフ時間)である。

Claims (6)

  1. 電気的な音響信号を発生する音源部と、
    前記音源部の発生する前記音響信号を機械的な音響振動に変換し、この音響振動を使用者の腹、背、右臀部及び左臀部、並びに足湯内に入れられた右足裏及び左足裏に対して各々作用させるための腹用振動発生部、背用振動発生部、右臀部用振動発生部、左臀部用振動発生部、右足裏用振動発生部、及び左足裏用振動発生部と、
    前記腹用振動発生部の振動出力を所定の繰返し周期でオン、オフさせ、前記腹用振動発生部の振動出力のオン、オフとは逆に動作するように前記背用振動発生部の振動出力をオン、オフさせ、前記右臀部用振動発生部及び前記左臀部用振動発生部の振動出力を前記所定の繰返し周期に同期させて互いに逆に動作するようにオン、オフさせ、前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部の振動出力を前記所定の繰返し周期に同期させて互いに逆に動作するようにオン、オフさせる振動出力制御部とを、
    備えることを特徴とするマッサージ装置。
  2. 前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部が、足湯内に入れて使用される足台に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ装置。
  3. 前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部が、足湯用の浴槽を載置するための足湯載置台に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ装置。
  4. 前記足湯載置台には、前記足湯用の浴槽の底部を支持する支持部材が設けられていると共に、前記右足裏用振動発生部及び前記左足裏用振動発生部が前記足湯用の浴槽の底部に接触可能に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のマッサージ装置。
  5. 前記足湯載置台が、足湯内に入れて使用される足台としても使用可能であることを特徴とする請求項3又は4に記載のマッサージ装置。
  6. 前記腹用振動発生部、前記背用振動発生部、右臀部用振動発生部、及び左臀部用振動発生部の内の少なくとも何れかが、可撓性を有する袋に液体を収容した液体袋を各々備え、前記液体袋を介して使用者に音響振動を作用させるものであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマッサージ装置。
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