JP2015155821A - 凹凸計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】数kmもある計測対象平面の凹凸状態を、より短時間に、より容易に計測することができる凹凸計測装置を提供する。【解決手段】本体部10と、本体部10に取り付けられた複数の走行用車輪11と、計測対象平面上S2を走行しながら前記計測対象平面S2に接触して通過した位置の凹凸量を所定タイミングにて計測する凹凸計測手段20と、を備えている凹凸計測装置1により、計測対象平面S2の凹凸状態をより短時間に、より容易に計測可能となる。【選択図】図1
Description
本発明は、計測対象平面の凹凸状態を計測する凹凸計測装置に関する。
例えば水力発電施設には、ダム湖から導水路を介して取水して発電に利用するタイプのものがある。水力発電施設では、取水量が厳密に決められているため、取水量は導水路内の水深等で管理されている。ここで図11〜図14を用いて、水力発電施設の例、及び当該水力発電施設における導水路S1の底面である導水路底面について説明する。なお導水路底面は、計測対象平面S2に相当する。図11は、水力発電施設の例の全体構成を示す概略図である。図11に示すように、例えば水力発電施設は、ダムD1、導水路S1(導水路トンネル)、水圧鉄管K1、発電所H1にて構成されている。ダムD1にてせき止められたダム湖W1の水は、ゲートG1を介して山M1に形成された導水路S1、及び山M1の傾斜面に設けられた水圧鉄管K1を経由して発電所H1に導かれ、発電に利用される。
図12は、図11におけるAA部の拡大図である。ゲートG1が開口すると(上方に移動すると)、ダム湖W1内の水は導水路S1に導かれ、ゲートG1の開口量及びダム湖W1の水面高さに応じて導水路S1内に導かれた水の高さ(水深H)が変わる。図13は、導水路S1内を流れる水の流量と水深Hとの関係を表すグラフであり、実線にて示すグラフGSは導水路が新しい場合(計測対象平面S2にほとんど凹凸が無い状態)の特性の例を示し、点線にて示すグラフGEは経年劣化した導水路の場合(計測対象平面S2に凹凸が形成された状態)による特性の例を示している。
ここで図14は、図11におけるB−B断面を示しており、導水路S1の断面を示している。初期の導水路S1の底面である計測対象平面S2は、凹凸がほとんど無くほぼ平坦に形成されており、導水路S1内を流れる水の抵抗が少なく、図13におけるグラフGSの特性を示す。しかし、年月が経過すると計測対象平面S2の幅方向中央周辺部S3は、土砂や砂利等によって洗掘(流水により土砂が洗い流されて床面が掘られること。)されて(特に幅方向中央部は幅方向端部と比較して流速が速いので洗掘量が大きい)ところどころに洗掘凹部や凹凸部が形成されている。この洗掘凹部や凹凸部が、導水路S1内に導かれた水の流れの抵抗となり、図13のグラフGEに示すような特性となる。図13に示すように、導水路が初期の特性であるグラフGSに対して、導水路が経年劣化した特性であるグラフGEでは、同じ水深Hであっても、流量が少なくなってしまう。従って、同じ水深Hで取水量を管理していても、初期の頃と比較して年月が経過した場合は取水量の減少により発電量が減少してしまうので好ましくない。そこで、年月が経過した導水路S1の計測対象平面S2の凹凸量を計測し、この凹凸量を少なくするように補修を行う作業が定期的に行われている。
なお、計測対象平面S2の凹凸量を計測する場合には、ゲートG1を閉じて導水路S1内の水を抜いた後、計測対象平面S2の凹凸量を計測するが、洗掘凹部や凹凸部に大小さまざまな水溜りが形成されるので、レーザの反射や超音波の反射を利用した非接触による距離計測手段では正確な凹凸量を検出できない。
計測対象平面の凹凸量の計測方法の従来の例の1つとして、適当な距離間隔で計測対象平面の表面を粘土で型取りし、型取りした粘土を持ち帰り、レーザを用いて粘土表面の凹凸量を計測する計測方法がある。
また例えば特許文献1には、鉛直方向に形成された穴壁の内壁の凹凸を計測する凹凸計測装置が記載されている。この凹凸計測装置には、水平方向への移動量を計測する第1計測手段の先端に、穴壁の内壁に接触する接触子が取り付けられている。そして穴壁内には、鉛直方向に移動するスライド軸部が挿通され、スライド軸部の先端に第1計測手段及び接触子が取り付けられている。
また例えば特許文献2には、計測対象平面上に直立4脚とアクリル製天板からなる架台を載置し、水準器をアクリル製天板に乗せて脚の長さを調節することにより、天板を水平に保ち、レーザ測距装置を天板に載せた凹凸計測装置が記載されている。この凹凸計測装置は、レーザ測距装置から計測対象平面までの鉛直下方向距離を計測することにより、計測平面の凹凸を計測し、計測データをコンピュータで解析して計測対象平面の凹凸をデータ化している。
粘土で型取りする方法では、数kmもある導水路の計測対象平面の凹凸量を計測するには、多大な時間と手間がかかるので好ましくない。
また、特許文献1に記載の凹凸計測装置を適用した場合、数kmもある導水路に対して、ほぼ水平方向に、数kmものスライド軸部を用意しなければならないので現実的でない。またスライド軸部が重量で湾曲してしまい、微細な凹凸量の検出には適していない。また、短いスライド軸部を用いて計測と移動を繰り返すことも可能であるが、手間と時間がかかりすぎて現実的でない。
また、特許文献2に記載の凹凸計測装置を適用した場合、数kmもある導水路の計測対象平面を覆う架台を用意してレーザ測距装置で計測対象平面の凹凸を計測しなければならない。あるいは、それよりも狭い範囲の計測対象平面を覆う架台を用意して、その範囲の計測対象平面の凹凸を計測後、また別の範囲の計測対象平面を計測し、徐々に移動させてこれを繰り返し、全ての計測対象平面の凹凸を計測しなければならない。前者の計測方法に用いる架台を作成するのは材料調達の点から言っても現実的ではない。また、後者は、架台を何度も移動させて計測しなければならず、時間がかかりすぎて現実的ではなく、移動前と後の天板の水準の統一性にも問題が発生する。よって、特許文献2に記載の凹凸計測装置は計測対象平面の凹凸の計測には適していない。また、そもそも計測対象平面上に水溜りがある場合にはレーザを使用して凹凸を計測することはできない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、数kmもある計測対象平面の凹凸状態を、より短時間に、より容易に計測することができる凹凸計測装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る凹凸計測装置は次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、本体部と、前記本体部に取り付けられた複数の走行用車輪と、計測対象平面上を走行しながら前記計測対象に接触して通過した位置の凹凸量を所定タイミングにて計測する凹凸計測手段と、を備えている、凹凸計測装置である。
この第1の発明によれば、例えば計測対象平面上に水溜りがあったとしても、物理的に計測対象平面に前記凹凸計測手段が接するため、レーザの反射や超音波の反射を利用した非接触型の距離計測手段と比較して計測対象平面の凹凸量を正確に検出することが可能である。また、計測対象平面上を走行しながら凹凸量を計測するので、数kmもある計測対象平面の凹凸を、より短時間に、より容易に計測することができる。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る凹凸計測装置であって、前記凹凸計測手段は、前記計測対象平面に接するように前記本体部の下方に配置されて、前記本体部に対して上下方向に移動可能に保持された凹凸計測用車輪と、前記本体部に対する前記凹凸計測用車輪の上下方向の位置に基づいた前記凹凸量を前記所定タイミングにて検出する位置検出手段と、を有している、凹凸計測装置である。
この第2の発明によれば、凹凸計測用車輪と位置検出手段にて凹凸計測手段を適切に実現することができる。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る凹凸計測装置であって、前記本体部の前後方向傾斜角度と、左右方向傾斜角度と、を検出する傾斜検出手段を備え、前記傾斜検出手段にて検出した前後方向傾斜角度と左右方向傾斜角度と、に基づいて、前記凹凸計測手段にて検出した凹凸量を補正する、凹凸計測装置である。
この第3の発明によれば、走行用車輪の取り付けられた本体部の前後方向及び左右方向の傾斜を計測して、前記凹凸計測手段による前記計測対象平面の凹凸量の計測値を鉛直方向への凹凸量へと適切に補正することができる。
次に、本発明の第4の発明は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明に係る凹凸計測装置であって、前記計測対象平面上における前記凹凸計測装置の走行距離に応じたタイミング信号を出力する計測タイミング発生手段と、パーソナルコンピュータと、アナログ信号の検出信号を出力する単数または複数のアナログ検出手段と、デジタル信号の検出信号を出力する単数または複数のデジタル検出手段と、を有し、前記パーソナルコンピュータは、前記アナログ信号または前記デジタル信号、のいずれかを取り込み可能な1個のスロットを有しており、前記アナログ信号と、前記デジタル信号と、のそれぞれを取り込んで、取り込んだ信号をデジタル信号として前記スロットに向けて出力する拡張インターフェースを用いて、前記アナログ検出手段からのアナログ信号と、前記デジタル検出手段からのデジタル信号と、を前記計測タイミング発生手段からのタイミング信号に同期させて前記パーソナルコンピュータに取り込む、凹凸計測装置である。
この第4の発明によれば、パーソナルコンピュータのスロットが1個で、アナログ信号またはデジタル信号のいずれかしか取り込めない場合であっても、拡張インターフェースを用いることで、走行距離に応じた計測タイミングに同期して、アナログ信号とデジタル信号の双方を取り込むことが可能となる。
次に、本発明の第5の発明は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明に係る凹凸計測装置であって、複数の前記走行用車輪は、前記計測対象平面の状態に応じて走行方向に対する左右方向の間隔を調整可能とする車輪間隔調整機構を有している、凹凸計測装置である。
この第5の発明によれば、前記計測対象平面の比較的大きな凹凸部分を避けて走行用車輪を走行させて本体部の振動を抑制することができるので、凹凸計測手段を用いて検出する凹凸量の精度をより向上させることができる。
次に、本発明の第6の発明は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明に係る凹凸計測装置であって、前記凹凸計測手段が左右方向に複数配置されて、複数の前記凹凸計測手段のそれぞれの位置に対応する前記計測対象平面上の凹凸量を前記所定タイミングにて計測する、凹凸計測装置である。
この第6の発明によれば、本体部の進行方向に対して計測対象平面における左右方向の複数個所の計測対象平面上の凹凸量を同時に計測することができる。また、図10を参照して後述するように、初期の計測対象平面との高さの差(進行方向及び左右方向の高さの差)を知ることにより、摩耗量(体積)を評価できる。
次に、本発明の第7の発明は、上記第1〜第6のいずれか1つの発明に係る凹凸計測装置であって、前記計測対象平面上あるいは前記計測対象平面の近傍に設定した基準位置に対して、前記計測対象平面上を走行して前記基準位置から離れた位置に移動した前記凹凸計測装置の上下方向の位置を検出するための高度計測用スタッフを備え、前記高度計測用スタッフには、前記基準位置からの視認を支援する複数の光源が配置されている、凹凸計測装置である。
この第7の発明によれば、例えば、作業者が基準位置から高度計測用スタッフを視認して凹凸計測装置の高度を計測する際、凹凸計測装置が暗所(例えば導水路トンネル内)にあっても、複数の光源が配置された高度計測用スタッフにより、視認性が向上するので、作業者による高度計測をより容易に、より正確に行うことを支援することができる。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。
●[凹凸計測装置1の外観(図1)]
図1を参照して、本発明の凹凸計測装置1の例を説明する。本発明の凹凸計測装置1は、本体部10、走行用車輪11、蓄電池ケース12、下方照明器13、凹凸計測手段20、高度計測支援手段30、走行距離計測手段40、傾斜検出手段50、距離計測手段60、拡張インターフェース70、パーソナルコンピュータ80(以下、PC80と記載する)等を有している。また、本体部10はフレーム部材と天板で箱状に形成されている。
●[凹凸計測装置1の外観(図1)]
図1を参照して、本発明の凹凸計測装置1の例を説明する。本発明の凹凸計測装置1は、本体部10、走行用車輪11、蓄電池ケース12、下方照明器13、凹凸計測手段20、高度計測支援手段30、走行距離計測手段40、傾斜検出手段50、距離計測手段60、拡張インターフェース70、パーソナルコンピュータ80(以下、PC80と記載する)等を有している。また、本体部10はフレーム部材と天板で箱状に形成されている。
また、蓄電池ケース12内には、凹凸計測装置1の各機器や検出手段等に電力を供給する蓄電池が収容されている。また、下方照明器13は、薄暗い導水路トンネル内であっても、凹凸計測装置1の下方及び凹凸計測装置1を誘導する作業者の足元を照らす。また、距離計測手段60は、例えばレーザ測距センサであり、レーザ光60Lを左右に出射して凹凸計測装置1と導水路トンネルの左右の壁面までの距離を計測する。作業者は当該左右の壁面までの距離を確認しながら凹凸計測装置1を誘導することで、導水路トンネル内の中央部の凹凸量を計測することができる。また、走行用車輪11は、細かな凹凸を吸収するように外周部がゴム等の弾性体で構成されている。
●[凹凸計測手段20の構成と動作(図2)]
図2を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における凹凸計測手段20の構成及び動作等について説明する。凹凸計測手段20は、凹凸計測用車輪21、光センサ22(位置検出手段に相当)、上下移動部材23、ブラケット(上下案内板)24、付勢バネ25等を有している。
図2を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における凹凸計測手段20の構成及び動作等について説明する。凹凸計測手段20は、凹凸計測用車輪21、光センサ22(位置検出手段に相当)、上下移動部材23、ブラケット(上下案内板)24、付勢バネ25等を有している。
凹凸計測用車輪21は、細かな凹凸を計測可能となるように非弾性体の樹脂等で形成されており、計測対象平面S2上に接しながら、凹凸計測装置1の走行方向に沿って回転するように、上下移動部材23の下端に取り付けられている。なお、凹凸計測用車輪21の径は、より小さな凹凸量を検出できるように、適切な小さなサイズに設定されている。そして凹凸計測用車輪21は、接触している計測対象平面S2の凹凸に応じて、本体部10に対して上下に移動する。上下移動部材23は、付勢バネ25にて、本体部10に対して下方に付勢されており、本体部10に対して上下方向に移動可能である。そして上下移動部材23は、下端に取り付けられている凹凸計測用車輪21を計測対象平面S2に押し付けており、凹凸計測用車輪21と一体となって上下方向に移動する。また上下移動部材23には、目盛26が設けられている。付勢バネ25は、上下移動部材23を、本体部10に対して下方に付勢している。ブラケット24は、本体部に固定されており、上下移動部材23の上下方向の移動を許容するように上下移動部材23を支持している。光センサ22は、ブラケット24に固定されており、上下移動部材23に設けられた目盛26を読み取り、読み取った目盛の値を、例えばデジタル信号にて出力する。
以上の構成により、凹凸計測手段20は、凹凸を有する計測対象平面S2に当接した凹凸計測用車輪21の上下方向の移動によって変化する上下移動部材23の上下方向の位置を、光センサ22が上下移動部材23の目盛26を読み取ることにより、計測対象平面S2の凹凸量を計測する。また、以上に説明した凹凸計測手段20を有することで、例えば計測対象平面S2が数kmにも達する導水路であっても、凹凸計測装置1は、計測対象平面S2上を進行(走行)しながら、計測対象平面S2の凹凸量を、容易に計測することができる。また凹凸計測用車輪21が計測対象平面S2に常に接触するように付勢されているので、例えば水溜り等があっても、正確に計測対象平面S2の凹凸量を計測することができる。
なお、凹凸計測手段20は、凹凸計測装置1の左右方向にわたって、複数設けられていてもよい。この場合、凹凸計測装置1に対して左右方向の複数個所の凹凸量を同時に計測することができるので便利である。また、図10を参照して後述するように、計測対象平面S2の摩耗量を算出することもできる。また、ブラケット24の代わりに(光センサ22は残す)、より摩擦の少ないベアリングを使用したスライドレールによって上下移動部材23を支持するのが好ましく、その他の方法で支持していてもよい。なお、重力によって上下移動部材23は下方に付勢されるので、付勢バネ25を省略してもよい。
●[走行距離計測手段40の構成と動作(図3)]
図3を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における走行距離計測手段40の構成及び動作等について説明する。走行距離計測手段40は、走行距離計測用車輪41、ベベルギア42、43、エンコーダ44、回動支持具45、台座46、回動軸部材47等を有している。
図3を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における走行距離計測手段40の構成及び動作等について説明する。走行距離計測手段40は、走行距離計測用車輪41、ベベルギア42、43、エンコーダ44、回動支持具45、台座46、回動軸部材47等を有している。
台座46は、本体部10に固定されている。回動支持具45は、一方端が回動軸部材47により台座46に取り付けられ、仮想回動軸Z40を中心として上下方向に回動可能に支持されており、他方端には走行距離計測用車輪41が取り付けられている。走行距離計測用車輪41は、回動支持具45の他方端に取り付けられ、回動支持具45及び回動支持具45に取り付けられた各部材の重みにより計測対象平面S2に接地しながら、凹凸計測装置1の進行方向である前後方向に回転可能となっている。ベベルギア42、43は、回動支持具45に連結して取り付けられ、走行距離計測用車輪41の回転軸の回転をエンコーダ44に伝達する。エンコーダ44は、回動支持具45に連結して取り付けられ、ベベルギア42、43を介して伝達された走行距離計測用車輪41の回転軸の回転に応じて回転し凹凸計測装置1の走行距離に応じた信号(例えばデジタル信号)を出力する。なお、エンコーダ44は、数10cmもの水深の水溜り等があっても水没しないように、計測対象平面S2から高い位置に配置されており、このエンコーダ44に回転を伝達するためにベベルギア42、43を組み合わせている。
以上の構成から、仮想回動軸Z40を中心にして回動可能に取り付けられた回動支持具45及び回動支持具45に取り付けられた各部材の重みにより、回動支持具45の先端に取り付けられた走行距離計測用車輪41は下方に付勢されて計測対象平面S2に接地している。そして、作業者の誘導によって凹凸計測装置1が前方へ進行することにより、付勢されて接地した走行距離計測用車輪41が前後方向に回転する。そして走行距離計測用車輪41の回転は、ベベルギア42、43を介してエンコーダ44に伝達され、エンコーダ44から、走行距離に応じた信号が出力される。なお、エンコーダ44は後述するカウンタ75とあわせて計測タイミング発生手段に相当しており、走行距離に応じた信号がタイミング信号に相当している。
●[走行用車輪の車輪間隔調整機構の構成と動作(図4)]
図4を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における走行用車輪11の左右方向の間隔を調整可能な車輪間隔調整機構の構成及び動作等について説明する。車輪間隔調整機構は、走行用車輪11と、車軸受け14と、車軸15とを有する。
図4を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における走行用車輪11の左右方向の間隔を調整可能な車輪間隔調整機構の構成及び動作等について説明する。車輪間隔調整機構は、走行用車輪11と、車軸受け14と、車軸15とを有する。
車軸受け14は、筒状をしており、走行用車輪11の数だけ複数個水平に本体部10の左右方向を向いて本体部10に固定されている。車軸15は、一方端に走行用車輪11が取り付けられ、他方端の側は車軸受け14内に挿通されている。そして車軸15は、車軸受け14の筒の中に左右方向に摺動可能に保持され、かつ、前後方向に回転可能に保持されている。走行用車輪11は車軸受け14の筒の中に保持された車軸15の一方端に連結され、凹凸計測装置1が走行するに従って走行方向である前後方向に回転し、車軸15の左右方向の摺動により左右方向に車輪間隔を調節可能である。
以上の構成により、車軸15は、車軸受け14に左右方向に摺動可能に保持されているので、作業者が、手動で左右の走行用車輪11間の幅WW(走行用車輪11の間隔)を調節することができるとともに、走行用車輪11は、作業者による凹凸計測装置1の誘導に従って前後方向に回転可能である。これにより、計測対象平面S2の特に比較的大きな凹凸が発生している導水路の中央底部個所(図14参照)を避けるように、左右の走行用車輪11の幅WWを作業者が自由に調整可能であり、本体部10の振動を抑制することができるので、より正確に計測対象平面S2の凹凸量が計測できる。
●[高度計測支援手段30の構成と動作(図5)]
図5を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における高度計測支援手段30の構成及び動作等について説明する。高度計測支援手段30は、高度計測用スタッフ31、鉛直合わせ重り32、旋回軸部材33、及び、LED照明34等を有する。なお、高度計測用スタッフ31には、目盛35が設けられている。
図5を参照して、図1に示した凹凸計測装置1における高度計測支援手段30の構成及び動作等について説明する。高度計測支援手段30は、高度計測用スタッフ31、鉛直合わせ重り32、旋回軸部材33、及び、LED照明34等を有する。なお、高度計測用スタッフ31には、目盛35が設けられている。
高度計測用スタッフ31は旋回軸部材33を中心に本体部10に対して左右に揺動可能に本体部10に取り付けられている。また、鉛直合わせ重り32が、高度計測用スタッフ31の下端に取り付けられている。そして、目盛35が高度計測用スタッフ31の長さ方向に沿って設けられている。さらに、LED照明34が目盛35の左右両側に設けられている。
以上の構成により、高度計測用スタッフ31は、鉛直合わせ重り32にかかる重力により、常に鉛直方向を向くように揺動する。また凹凸計測装置1が導水路等の暗所を走行している場合であっても、遠方から凹凸計測装置1の高度を計測する際(高度の計測方法については後述する)、LED照明34等照明が目盛35を照らすので、作業者による目盛35の視認を支援することができる。
●[凹凸計測装置1の高度計測方法の例(図6)]
図6を参照して、凹凸計測装置1の高度の計測方法の例について説明する。数kmもある導水路内の底面である計測対象平面S2の補修の要否を判定するにあたり、計測対象平面S2の凹凸量が重要であるが、凹凸量とともに計測対象平面S2の傾斜角度も重要である。例えば作業者は、凹凸計測装置1が所定距離を走行する毎に、凹凸計測装置1の高度を、図6に示す例のようにして計測することで、計測対象平面S2の傾斜角度を得ることができる。
図6を参照して、凹凸計測装置1の高度の計測方法の例について説明する。数kmもある導水路内の底面である計測対象平面S2の補修の要否を判定するにあたり、計測対象平面S2の凹凸量が重要であるが、凹凸量とともに計測対象平面S2の傾斜角度も重要である。例えば作業者は、凹凸計測装置1が所定距離を走行する毎に、凹凸計測装置1の高度を、図6に示す例のようにして計測することで、計測対象平面S2の傾斜角度を得ることができる。
図6において、計測基準位置61は、予め絶対高度が判明している位置であり、計測対象平面S2の凹凸量を計測中の凹凸計測装置1の高度を計測するための基準位置である。また装置基準位置62は、凹凸計測装置1の高度計測用スタッフ31の所定位置であり、凹凸計測装置1の基準位置である。また高度計測用レベル64は、計測基準位置61に配置されて凹凸計測装置1の高度を計測するための装置である。
例えば作業者は、計測基準位置61から距離Dabだけ離れたB地点における凹凸計測装置1の装置基準位置62に向けて、水平方向に向けた高度計測用レベル64の照準を合わせる。そして作業者は、B地点からさらに距離Dbcだけ離れたC地点に凹凸計測装置1が達した際、水平方向に向けた高度計測用レベル64の照準の先にある高度計測用スタッフ31の目盛35を読み取ることで、B地点からC地点までの計測対象平面S2の距離に対する高度(あるいは傾斜角度)を得ることができる。凹凸計測装置1の高度を計測する作業者は、計測基準位置61において、凹凸計測装置1の走行距離に対応させた高度を定期的に計測して記録しておく。例えば導水路内が暗所であっても、高度計測用スタッフ31にはLED照明34が取り付けられているので、作業者は、容易に目盛35を視認することができる。また計測対象平面S2が左右方向に傾斜していても、高度計測用スタッフ31は鉛直方向を向くように揺動するので、より正確な計測対象平面S2の傾斜角度を得ることができる。
●[拡張インターフェース70の構成と、各検出手段からの検出信号の流れ(図7)]
次に図7を参照して、拡張インターフェース70の構成と、各検出手段からの検出信号の流れについて説明する。拡張インターフェース70は、インターフェース本体部71と、PCカード72と、デジタルボード73と、アナログボード74等を有している。またPC80は、アナログ信号またはデジタル信号、のいずれかを取り込み可能であるPCカード72を接続可能な1個のスロット81を備えている。またカウンタ75には凹凸計測装置1の走行距離に応じた信号が入力され、カウンタ75(前述したエンコーダ44とあわせて計測タイミング発生手段に相当)は拡張インターフェース70及びPC80が各検出信号を取り込むタイミングとなるトリガ信号TRG(タイミング信号に相当)を出力する。
次に図7を参照して、拡張インターフェース70の構成と、各検出手段からの検出信号の流れについて説明する。拡張インターフェース70は、インターフェース本体部71と、PCカード72と、デジタルボード73と、アナログボード74等を有している。またPC80は、アナログ信号またはデジタル信号、のいずれかを取り込み可能であるPCカード72を接続可能な1個のスロット81を備えている。またカウンタ75には凹凸計測装置1の走行距離に応じた信号が入力され、カウンタ75(前述したエンコーダ44とあわせて計測タイミング発生手段に相当)は拡張インターフェース70及びPC80が各検出信号を取り込むタイミングとなるトリガ信号TRG(タイミング信号に相当)を出力する。
インターフェース本体部71は、デジタルボード73に入力されたデジタル信号と、アナログボード74に入力されたアナログ信号と、をトリガ信号TRGに同期させて取り込む。そしてインターフェース本体部71は、取り込んだデジタル信号と、取り込んだアナログ信号から変換したデジタル信号と、をPCカード72からデジタル信号として出力する。従って、拡張インターフェース70には、アナログ信号とデジタル信号とが入力されるが、PCカード72から出力されるのはデジタル信号である。このため、PC80が、アナログ信号またはデジタル信号、のいずれかを取り込み可能なスロット81を1個のみを有している場合であっても、アナログ信号を出力する検出手段と、デジタル信号を出力する検出手段とを混在させて使用することが可能である。なお、デジタルボード73には複数のデジタル信号を入力可能であり、アナログボード74には複数のアナログ信号を入力可能であり、PCカード72は複数のデジタル信号を出力可能である。
上述した各検出手段において、例えばデジタル信号を出力するデジタル検出手段は、計測対象平面S2の凹凸量に応じた検出信号を出力する光センサ22、凹凸計測装置1の走行距離に応じた検出信号を出力するエンコーダ44等が有る(図1参照)。また、例えばアナログ信号を出力するアナログ検出手段は、凹凸計測装置1の前後方向傾斜角度に応じた検出信号と左右方向傾斜角度に応じた検出信号とを出力する傾斜検出手段50(傾斜検出装置等)、凹凸計測装置1から導水路内の壁面までの左右方向の距離に応じた検出信号を出力する距離計測手段60が有る(図1参照)。
なお、例えばエンコーダ44は、トリガ用の第1所定距離(例えば1mm)毎の第1検出信号44Tと、距離計測用の第2所定距離(例えば50mm)毎の第2検出信号44Kと、を出力する。そして第1検出信号44Tはカウンタ75に入力され、第2検出信号44Kはデジタルボード73に入力されている。そしてカウンタ75は、入力された第1検出信号44Tに基づいて、例えば、PC80からPCカード72及びインターフェース本体部71を経由させた設定信号TC、あるいは、PC80から直接出力した設定信号TCで、設定されたトリガ間隔(例えば1mmや10mm等)にて、トリガ信号TRGを出力する。カウンタ75には、例えば1mm毎に入力された第1検出信号44Tを2分周に出力(2mm毎出力)や5分周に出力(5mm毎出力)や10分周に出力(10mm毎出力)等する分周設定手段が設けられている。なお第2検出信号44Kは、トリガ信号TRG(第1検出信号44T)と同期して出力される。そしてトリガ信号TRGは、デジタルボード73、アナログボード74、インターフェース本体部71に入力されている。またデジタルボード73には、他にも、光センサ22からの検出信号が入力されている。またアナログボード74には、傾斜検出手段50からの前後方向傾斜角度に応じた検出信号と左右方向傾斜角度に応じた検出信号や、距離計測手段60からの検出信号が入力されている。そして拡張インターフェース70は、トリガ信号TRGが入力されると、トリガ信号TRGが入力された時点におけるデジタルボード73及びアナログボード74に入力されている各検出信号(アナログ信号はインターフェース本体部71にてデジタル信号に変換して)とトリガ信号TRGを、PCカード72を介してデジタル信号としてPC80に出力する。
●[PC80の処理手順(図8)と、計測した計測対象平面の状態等(図9)]
次に図8に示すフローチャートを用いて、各検出手段からの検出信号を取り込むPC80の処理手順について説明する。図8に示す処理は、カウンタ75からのトリガ信号TRG(図7参照)に同期して起動される。なお、以下の説明では、図7におけるカウンタ75からのトリガ信号TRGは10mm毎に入力され、エンコーダ44からの第2検出信号44Kは50mm毎に入力される、という設定の例で説明する。
次に図8に示すフローチャートを用いて、各検出手段からの検出信号を取り込むPC80の処理手順について説明する。図8に示す処理は、カウンタ75からのトリガ信号TRG(図7参照)に同期して起動される。なお、以下の説明では、図7におけるカウンタ75からのトリガ信号TRGは10mm毎に入力され、エンコーダ44からの第2検出信号44Kは50mm毎に入力される、という設定の例で説明する。
ステップS10にてPC80は、エンコーダ44からの第2検出信号44KがPCカードから入力されているか否かを判定し、第2検出信号44Kが入力されている場合(Yes)はステップS20Aに進み、第2検出信号44Kが入力されていない場合(No)はステップS20Bに進む。そしてステップS20Aに進んだ場合、PC80は、基準距離に第2検出信号間隔(この場合、50mm)を加算し、基準距離を更新して記憶し、更新した基準距離を走行距離に設定して記憶し、ステップS30に進む。またステップS20Bに進んだ場合、PC80は、走行距離にトリガ信号間隔(この場合、10mm)を加算し、走行距離を更新して記憶し、ステップS30に進む。なお、ステップS10〜ステップS20A、20Bの処理によって求められた「走行距離」と「基準距離」の関係を下図に示す。(トリガ信号間隔=10mm、第2検出信号間隔=50mm)に設定されている場合、通常の状態では、区間A、及び区間Dに示すように、基準距離が更新される間隔では、トリガ信号が5回検出されるはずである。しかし、ノイズ等の種々の外部要因によってトリガ信号が抜けた場合(区間B)や、トリガ信号が多発した場合(区間C)であっても、第2検出信号が入力される毎に、走行距離を、正しい距離へと修正することができる。なお以上の説明では、第2検出信号44Kはトリガ信号TRGよりも信頼性が高い、と想定している。
ステップS30にてPC80は、傾斜検出手段50からの前後方向傾斜角度に応じた検出信号をPCカードから取り込んで前後方向傾斜角度を算出して記憶し、傾斜検出手段50からの左右方向傾斜角度に応じた検出信号をPCカードから取り込んで左右方向傾斜角度を算出して記憶し、ステップS40に進む。またステップS40にてPC80は、光センサ22からの凹凸量に応じた検出信号をPCカードから取り込んで仮凹凸量を算出して記憶し、ステップS50に進む。
ステップS50にてPC80は、ステップS30にて算出した前後方向傾斜角度及び左右方向傾斜角度を用いて、ステップS40にて算出した仮凹凸量を鉛直方向の凹凸量へと補正し、補正した凹凸量を走行距離に対応させて記憶し、ステップS60に進む。なおPC80は、走行距離に対応させた鉛直方向の凹凸量を用いることで、図9(A)に示す「走行距離・凹凸量特性」のグラフを作成することができる。この「走行距離・凹凸量特性」のグラフには、走行距離(横軸)の位置に応じた(鉛直方向の)凹凸量(縦軸)が記録されている。
ステップS60にてPC80は、凹凸計測装置1の左方向に向けられた距離計測手段60(図1参照)からの検出信号をPCカードから取り込んで、凹凸計測装置1から導水路の左壁面までの距離を算出する。またPC80は、凹凸計測装置1の右方向に向けられた距離計測手段60(図1参照)からの検出信号をPCカードから取り込んで、凹凸計測装置1から導水路の右壁面までの距離を算出する。そしてPC80は、導水路の左壁面までの距離、及び導水路の右壁面までの距離、をPC80の表示手段に表示して、処理を終了する。凹凸計測装置1の走行を誘導している作業者は、PC80に表示された導水路の左壁面までの距離、及び導水路の右壁面までの距離、を確認することができる。そして作業者は、導水路のほぼ中央を走行するように凹凸計測装置1を誘導しているか否か、中央からどれくらい左(あるいは右に)偏った位置を走行しているか否か等を認識し、凹凸計測装置1の走行経路を、導水路のほぼ中央へと修正することができる。
なお、図6を用いて説明した高度計測方法の例にて記録しておいた、走行距離に対応させた高度を用いることで、PC80は、図9(B)に示す「走行距離・高度特性」のグラフを作成することができる。この「走行距離・高度特性」のグラフでは、計測対象平面の凹凸の無い傾斜状態が表されている。
そしてPC80は、作成した「走行距離・凹凸量特性」(図9(A))と、作成した「走行距離・高度特性」(図9(B))と、の合成が指示されると、「走行距離・凹凸量特性」と「走行距離・高度特性」とを合成した「走行距離・計測対象平面状態特性」(図9(C))を作成する。この「走行距離・計測対象平面状態特性」において、一点鎖線にて示されている計測対象平面は、凹凸のない理想的な計測対象平面である「理想平面」を表している。また「走行距離・計測対象平面状態特性」において、「理想平面」の上方や下方に突出している突出量が、実際の凹凸量(鉛直方向の凹凸量)であることを示している。従って作業者等は、「理想平面」から上方に所定量以上の凸形状を有する個所、及び「理想平面」から下方に所定量以上の凹形状を有する個所は、計測対象平面の補修を必要としている個所である、と判断することができる。このように、計測対象平面において補修するべき位置の特定を、適切に支援することができる。
●[導水路断面における計測対象平面S2上の計測位置(図10)]
図10を参照して、凹凸計測手段20を本体部10の横方向に4箇所設けた例について、その構成と動作等について説明する。ただし、20A〜20Dは凹凸計測手段20であり、高度計測支援手段30及び走行距離計測手段40等は図10中では省略している。なお、図10において、X軸、Y軸、Z軸は互いに略直交しており、Z軸方向は鉛直方向、X軸方向は凹凸計測装置1の左右方向、Y軸方向は凹凸計測装置1の進行方向を示している。図10では、凹凸計測手段20が本体部10の横方向に4箇所(20A、20B、20C、20D)設けられている。導水路幅XKに対して、距離a及びbをレーザ光60Lを用いて計測することにより、凹凸計測手段20A、20B、20C、20DのX座標X1、X2、X3、X4が特定できる。計測対象平面S2の凹凸計測手段20A、20B、20C、20Dの個所の初期状態からの凹凸量を計測することにより摩耗による左右方向の概略の洗掘量(図10中における断面積DM1)が計測できる。さらに凹凸計測装置1の進行方向(Y軸方向)について計測対象平面S2の各凹凸計測手段20A、20B、20C、20Dの個所の凹凸量を計測してデータ収集することにより左右方向の洗掘量(上記の断面積DM1)を進行方向(Y軸方向)について積分して、洗掘量の全体の体積を算出することが出来る。この洗掘量(全体の体積)が算出できれば、計測対象平面S2の補修に必要な工事数量、例えばセメント量等の材料費を容易に算出できる。なお、1台の凹凸計測装置1に設ける凹凸計測手段20の数は4つに限定されず、4つよりも多くても少なくてもよい。
図10を参照して、凹凸計測手段20を本体部10の横方向に4箇所設けた例について、その構成と動作等について説明する。ただし、20A〜20Dは凹凸計測手段20であり、高度計測支援手段30及び走行距離計測手段40等は図10中では省略している。なお、図10において、X軸、Y軸、Z軸は互いに略直交しており、Z軸方向は鉛直方向、X軸方向は凹凸計測装置1の左右方向、Y軸方向は凹凸計測装置1の進行方向を示している。図10では、凹凸計測手段20が本体部10の横方向に4箇所(20A、20B、20C、20D)設けられている。導水路幅XKに対して、距離a及びbをレーザ光60Lを用いて計測することにより、凹凸計測手段20A、20B、20C、20DのX座標X1、X2、X3、X4が特定できる。計測対象平面S2の凹凸計測手段20A、20B、20C、20Dの個所の初期状態からの凹凸量を計測することにより摩耗による左右方向の概略の洗掘量(図10中における断面積DM1)が計測できる。さらに凹凸計測装置1の進行方向(Y軸方向)について計測対象平面S2の各凹凸計測手段20A、20B、20C、20Dの個所の凹凸量を計測してデータ収集することにより左右方向の洗掘量(上記の断面積DM1)を進行方向(Y軸方向)について積分して、洗掘量の全体の体積を算出することが出来る。この洗掘量(全体の体積)が算出できれば、計測対象平面S2の補修に必要な工事数量、例えばセメント量等の材料費を容易に算出できる。なお、1台の凹凸計測装置1に設ける凹凸計測手段20の数は4つに限定されず、4つよりも多くても少なくてもよい。
本発明の凹凸計測装置1は、本実施の形態で説明した外観、構成、形状、処理手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば前述したように凹凸計測手段20を本体部の左右方向に複数配置して、凹凸計測装置1に対して左右方向の複数個所の凹凸量を同時に計測してもよいし、処理手順は図8に示した処理手順に限定されるものではない。
また、凹凸計測手段の構成や、距離計測手段の構成や、車輪間隔調整機構の構成や、高度計測支援手段の構成や、拡張インターフェースの構成等は、本実施の形態にて説明した構成に限定されず、他の構成で実現されるようにしてもよい。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
また、凹凸計測手段の構成や、距離計測手段の構成や、車輪間隔調整機構の構成や、高度計測支援手段の構成や、拡張インターフェースの構成等は、本実施の形態にて説明した構成に限定されず、他の構成で実現されるようにしてもよい。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
本実施の形態にて説明した凹凸計測装置1は、計測対象平面としての導水路底面の凹凸量の計測用に限定されず、数m〜数km等の比較的長い種々の計測対象平面の凹凸量の計測に適用することができる。また計測した計測対象平面の凹凸量は、補修時期の判断に限定されず、種々の目的に利用することができる。
1 凹凸計測装置
10 本体部
11 走行用車輪
12 蓄電池ケース
13 下方照明器
14 車軸受け
15 車軸
20 凹凸計測手段
21 凹凸計測用車輪
22 光センサ(位置検出手段)
23 上下移動部材
24 ブラケット(上下案内板)
25 付勢バネ
26 目盛
30 高度計測支援手段
31 高度計測用スタッフ
32 鉛直合わせ重り
33 旋回軸部材
34 LED照明
35 目盛
40 走行距離計測手段
Z40 仮想回動軸
41 走行距離計測用車輪
42、43 ベベルギア
44 エンコーダ(計測タイミング発生手段)
44T 第1検出信号
44K 第2検出信号
45 回動支持具
46 台座
47 回動軸部材
50 傾斜検出手段
60 距離計測手段
60L レーザ光
61 計測基準位置
62 装置基準位置
64 高度計測用レベル(水準儀)
70 拡張インターフェース
71 インターフェース本体部
72 PCカード
73 デジタルボード
74 アナログボード
75 カウンタ(計測タイミング発生手段)
80 パーソナルコンピュータ(PC)
81 スロット
D1 ダム
G1 ゲート
S1 導水路
S2 計測対象平面(導水路底面)
TRG トリガ信号
WW 車輪間隔
XK 導水路幅
10 本体部
11 走行用車輪
12 蓄電池ケース
13 下方照明器
14 車軸受け
15 車軸
20 凹凸計測手段
21 凹凸計測用車輪
22 光センサ(位置検出手段)
23 上下移動部材
24 ブラケット(上下案内板)
25 付勢バネ
26 目盛
30 高度計測支援手段
31 高度計測用スタッフ
32 鉛直合わせ重り
33 旋回軸部材
34 LED照明
35 目盛
40 走行距離計測手段
Z40 仮想回動軸
41 走行距離計測用車輪
42、43 ベベルギア
44 エンコーダ(計測タイミング発生手段)
44T 第1検出信号
44K 第2検出信号
45 回動支持具
46 台座
47 回動軸部材
50 傾斜検出手段
60 距離計測手段
60L レーザ光
61 計測基準位置
62 装置基準位置
64 高度計測用レベル(水準儀)
70 拡張インターフェース
71 インターフェース本体部
72 PCカード
73 デジタルボード
74 アナログボード
75 カウンタ(計測タイミング発生手段)
80 パーソナルコンピュータ(PC)
81 スロット
D1 ダム
G1 ゲート
S1 導水路
S2 計測対象平面(導水路底面)
TRG トリガ信号
WW 車輪間隔
XK 導水路幅
Claims (7)
- 本体部と、
前記本体部に取り付けられた複数の走行用車輪と、
計測対象平面上を走行しながら前記計測対象平面に接触して通過した位置の凹凸量を所定タイミングにて計測する凹凸計測手段と、を備えている、
凹凸計測装置。 - 請求項1に記載の凹凸計測装置であって、
前記凹凸計測手段は、
前記計測対象平面に接するように前記本体部の下方に配置されて、前記本体部に対して上下方向に移動可能に保持された凹凸計測用車輪と、
前記本体部に対する前記凹凸計測用車輪の上下方向の位置に基づいた前記凹凸量を前記所定タイミングにて検出する位置検出手段と、を有している、
凹凸計測装置。 - 請求項2に記載の凹凸計測装置であって、
前記本体部の前後方向傾斜角度と、左右方向傾斜角度と、を検出する傾斜検出手段を備え、
前記傾斜検出手段にて検出した前後方向傾斜角度と左右方向傾斜角度と、に基づいて、前記凹凸計測手段にて検出した凹凸量を補正する、
凹凸計測装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の凹凸計測装置であって、
前記計測対象平面上における前記凹凸計測装置の走行距離に応じたタイミング信号を出力する計測タイミング発生手段と、
パーソナルコンピュータと、
アナログ信号の検出信号を出力する単数または複数のアナログ検出手段と、
デジタル信号の検出信号を出力する単数または複数のデジタル検出手段と、を有し、
前記パーソナルコンピュータは、前記アナログ信号または前記デジタル信号、のいずれかを取り込み可能な1個のスロットを有しており、
前記アナログ信号と、前記デジタル信号と、のそれぞれを取り込んで、取り込んだ信号をデジタル信号として前記スロットに向けて出力する拡張インターフェースを用いて、前記アナログ検出手段からのアナログ信号と、前記デジタル検出手段からのデジタル信号と、を前記計測タイミング発生手段からのタイミング信号に同期させて前記パーソナルコンピュータに取り込む、
凹凸計測装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の凹凸計測装置であって、
複数の前記走行用車輪は、前記計測対象平面の状態に応じて走行方向に対する左右方向の間隔を調整可能とする車輪間隔調整機構を有している、
凹凸計測装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の凹凸計測装置であって、
前記凹凸計測手段が左右方向に複数配置されて、複数の前記凹凸計測手段のそれぞれの位置に対応する前記計測対象平面上の凹凸量を前記所定タイミングにて計測する、
凹凸計測装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の凹凸計測装置であって、
前記計測対象平面上あるいは前記計測対象平面の近傍に設定した基準位置に対して、前記計測対象平面上を走行して前記基準位置から離れた位置に移動した前記凹凸計測装置の上下方向の位置を検出するための高度計測用スタッフを備え、
前記高度計測用スタッフには、前記基準位置からの視認を支援する複数の光源が配置されている、
凹凸計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014030402A JP2015155821A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 凹凸計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014030402A JP2015155821A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 凹凸計測装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015155821A true JP2015155821A (ja) | 2015-08-27 |
Family
ID=54775213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014030402A Pending JP2015155821A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 凹凸計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015155821A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109579675A (zh) * | 2019-01-09 | 2019-04-05 | 山东太古飞机工程有限公司 | 一种用于测量飞机蒙皮凹凸程度的测量辅助工装 |
CN112066872A (zh) * | 2020-09-04 | 2020-12-11 | 余杨红 | 一种建筑施工用房屋质量检测装置及其测量方法 |
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CN115039753A (zh) * | 2022-07-07 | 2022-09-13 | 中国环境科学研究院 | 一种基于互花米草防控的围堰水淹床水位调控系统 |
-
2014
- 2014-02-20 JP JP2014030402A patent/JP2015155821A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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