JP2015155522A - ゴム粒子の分取方法、輸送方法、及び保存方法 - Google Patents

ゴム粒子の分取方法、輸送方法、及び保存方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 天然ゴムラテックス中のゴム粒子を、大きさに基づいて分取する有効な方法を提供する。【解決手段】 天然ゴムラテックスに含まれるゴム粒子を大きさに基づいて分取する方法であって、天然ゴムラテックスを、800〜3000?g、6500〜10000?g、17000〜22000?g、40000〜60000?gの遠心力で少なくとも4段階遠心分離することによってゴム粒子を分取するゴム粒子の分取方法に関する。【選択図】 なし

Description

本発明は、天然ゴムラテックスに含まれるゴム粒子を大きさに基づいて分取する方法、及びゴム粒子の輸送方法、保存方法に関する。
現在、工業用ゴム製品に用いられている天然ゴム(ポリイソプレノイドの1種)は、トウダイグサ科のパラゴムノキ(Hevea brasiliensis)より採取することにより得られる。
天然ゴムは、主にゴムノキの乳管と呼ばれる細胞内で生産されるラテックス中に存在し、これを加工することにより製造される。ラテックスの採取は、一般的に、ゴムノキの幹に溝状に傷をつけて(タッピング)、切断された乳管から流出するラテックスを回収することにより行われている。
天然ゴムは、ラテックス中に粒子状で存在している。その粒径分布にはピークが複数存在しており、天然ゴムのラテックス中には様々な大きさのゴム粒子が存在することが分かっている(非特許文献1)。また、ゴム粒子の大きさによって、そのゴム合成活性が異なり、粒子径の小さいゴム粒子のほうが、粒子径の大きいゴム粒子よりもゴム生合成活性が高いことが報告されている。
このように、ラテックス中に含まれるゴム粒子はその粒子径によって性質が異なるため、好ましい特性を有するゴム粒子をラテックスから調製するためには、ラテックスから粒子径に応じてゴム粒子を分取し、所望の大きさのゴム粒子の含有量が高い天然ゴムラテックスを調製することが理想である。
しかしながら、従来は、ラテックス中のゴム粒子を、粒子径に応じて大量に精度よく分取することは困難であった。例えば、ゴム粒子は非常に凝集しやすく、このため、タンパク質等を大きさにより分取する際に通常用いられているゲル濾過クロマトグラフィー等の手法を用いた場合には、処理量が少なく大量に粒子径の大きさに基づいてゴム粒子を精度よく分取することが非常に困難である。
ゴム粒子を大きさごとに分取する方法として、抗体を用いる方法もあるが(特許文献1)、この方法では、各粒子径に合わせてゴム粒子に存在するタンパク質と結合する抗体を用意しなければならない。
また、天然ゴムの研究では、ゴム粒子のゴム合成活性に着目している研究が多く、ゴム粒子のゴム合成活性を維持することは重要である。しかしながら、ラテックスをそのまま保管してしまうとゴム粒子同士が凝集してしまう、茶変してしまうなどの問題が生じ、ゴム粒子のゴム合成活性が損なわれてしまうため、ゴム合成活性を損なわずにゴム粒子を獲得する方法も求められている。
特開2010−164537号公報
河原成元ら、日本ゴム協会誌、第82巻、第10号、417−423(2009)
本発明は、天然ゴムラテックス中のゴム粒子を、大きさに基づいて分取する有効な方法を提供することを目的とする。また、本発明は、ゴム粒子のゴム合成活性を維持可能な輸送方法及び保存方法を提供することを目的とする。
本発明は、天然ゴムラテックスに含まれるゴム粒子を大きさに基づいて分取する方法であって、天然ゴムラテックスを、800〜3000×g、6500〜10000×g、17000〜22000×g、40000〜60000×gの遠心力で少なくとも4段階遠心分離することによってゴム粒子を分取するゴム粒子の分取方法に関する。
上記方法においては、上記天然ゴムラテックスに緩衝液を添加して遠心分離を行うことが好ましい。
上記天然ゴムラテックスに添加する上記緩衝液の量は、上記天然ゴムラテックスの4倍量以下であることが好ましく、上記天然ゴムラテックスの等量以下であることがより好ましく、上記天然ゴムラテックスの1/2倍量以下であることがさらに好ましい。
上記天然ゴムラテックスを、800〜1600×g、1800〜3000×g、6500〜10000×g、17000〜22000×g、40000〜60000×gの遠心力で5段階遠心分離することによってゴム粒子を分取することが好ましい。
本発明はまた、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加する工程1−1と、前記工程1−1により調製した混合液を凍結する工程1−2とを含むゴム粒子の輸送方法に関する。
上記輸送方法における酸化防止剤がメルカプト基を有することが好ましい。
上記輸送方法における凍結する温度が−10℃以下であることが好ましく、−20℃以下であることがより好ましい。
本発明はまた、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加する工程2−1と、前記工程2−1により調製した混合液を凍結する工程2−2とを含むゴム粒子の保存方法に関する。
上記保存方法における酸化防止剤がメルカプト基を有することが好ましい。
上記保存方法における凍結する温度が−10℃以下であることが好ましく、−20℃以下であることがより好ましく、−80℃以下であることがさらに好ましい。
本発明のゴム粒子の分取方法では、ゴム粒子の大きさによって分離される遠心力が異なることを利用し、天然ゴムラテックスを段階的に遠心分離することによって、ゴム粒子を所望の大きさごとに分取することができる。
また、本発明のゴム粒子の輸送方法及び保存方法では、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加し、凍結することによって、ゴム粒子のゴム合成活性を維持することができる。
(ゴム粒子の分取方法)
上述のように、天然ゴムラテックス中には、大きさの異なるゴム粒子が混在していることが知られている。本発明者らは、ラテックスからゴム粒子を大きさごとに分取するために種々の検討を行った。
その結果、本発明者らは、ゴム粒子の大きさによって遠心時の移動速度が異なることに着目し、遠心分離の遠心力を段階的に変化させることで、ラテックスから所望の粒子径のゴム粒子を効率よく分取できることを見出した。
すなわち、本発明は、天然ゴムラテックスに含まれるゴム粒子を大きさに基づいて分取する方法であって、天然ゴムラテックスを、800〜3000×g、6500〜10000×g、17000〜22000×g、40000〜60000×gの遠心力で少なくとも4段階遠心分離することによってゴム粒子を分取するゴム粒子の分取方法である。
これにより、ラテックスから所望の粒子径のゴム粒子を効率よく分取することができるため、任意の粒子径のゴム粒子のゴム合成活性の評価が可能となる。従って、本発明の方法は、ゴム粒子のゴム合成活性の評価、特には、ゴム粒子の粒子径とゴム合成活性との関係を評価するための重要なツールとなる。
本発明においては、天然ゴムラテックスに対して、800〜3000×g、6500〜10000×g、17000〜22000×g、40000〜60000×gの遠心力で、少なくとも4段階の遠心分離を行う。以下の説明において、800〜3000×gの遠心力で行う遠心分離を第1遠心分離、6500〜10000×gの遠心力で行う遠心分離を第2遠心分離、17000〜22000×gの遠心力で行う遠心分離を第3遠心分離、40000〜60000×gの遠心力で行う遠心分離を第4遠心分離という。
本発明においては、第1遠心分離〜第4遠心分離を行う順序は、第1遠心分離、第2遠心分離、第3遠心分離、第4遠心分離をこの順で行うことが好ましい。段階的に遠心力を大きくして遠心分離を行うことにより、粒子径の大きいゴム粒子から粒子径の小さいゴム粒子を段階的に分取することができる。
以下、第1遠心分離、第2遠心分離、第3遠心分離、第4遠心分離をこの順で行う場合について説明する。第1遠心分離及び第2遠心分離を行うことにより、粒子径の大きいゴム粒子(Large Rubber Particle(LRP))を分取することができ、第3遠心分離及び第4遠心分離を行うことにより、粒子径の小さいゴム粒子(Small Rubber Particle(SRP))を分取することができる。
第1遠心分離では、天然ゴムラテックスを、800〜3000×g(好ましくは1000〜2000×g)の遠心力で遠心分離し、最上層に存在するゴム層(以下、単にゴム層という)とゴム層以外の下層(水層)とに分離する。第1遠心分離後のゴム層から、粒子径が900〜1200nm(好ましくは950〜1100nm)のゴム粒子を分取することができる。
なお、第1遠心分離では、天然ゴムラテックスを、800〜1600×g(好ましくは800〜1200×g)の遠心力で遠心分離し、ゴム層と水層とに分離した後、該水層を、1800〜3000×g(好ましくは1800〜2200×g)の遠心力で遠心分離し、ゴム層と水層とに分離してもよい。このように、第1遠心分離を2段階で行うことにより、本発明の効果がより好適に得られる。
第2遠心分離では、第1遠心分離後の水層を、6500〜10000×g(好ましくは7500〜9000×g)の遠心力で遠心分離し、ゴム層と水層とに分離する。第2遠心分離後のゴム層から、粒子径が400〜700nm(好ましくは400〜550nm)のゴム粒子を分取することができる。
第3遠心分離では、第2遠心分離後の水層を、17000〜22000×g(好ましくは18500〜21000×g)の遠心力で遠心分離し、ゴム層と水層とに分離する。第3遠心分離後のゴム層から、粒子径が150〜250nm(好ましくは150〜200nm)のゴム粒子を分取することができる。
第4遠心分離では、第3遠心分離後の水層を、40000〜60000×g(好ましくは45000〜55000×g)の遠心力で遠心分離し、ゴム層と水層とに分離する。第3遠心分離後のゴム層から、粒子径が50〜150nm(好ましくは75〜150nm)のゴム粒子を分取することができる。
上述のように、本発明においては、天然ゴムラテックスを、800〜1600×g、1800〜3000×g、6500〜10000×g、17000〜22000×g、40000〜60000×gの遠心力で5段階遠心分離することが好ましい。
なお、上述のように、第1遠心分離では、天然ゴムラテックスを、800〜1600×gの遠心力で遠心分離し、ゴム層と水層とに分離した後、該水層を、1800〜3000×gの遠心力で遠心分離し、ゴム層と水層とに分離する等、さらに段階的な遠心分離を行ってもよい。第2遠心分離〜第4遠心分離においても同様に、各段階の遠心力の範囲内で、さらに段階的な遠心分離を行ってもよい。この場合、段階的に遠心力が大きくなるように遠心分離を行うことが好ましい。
遠心分離を行う温度は特に限定されないが、ゴム粒子上の酵素の活性を維持する観点から、1℃以上が好ましく、3℃以上がより好ましい。また、10℃以下が好ましく、5℃以下がより好ましい。遠心分離を行う温度は、4℃が特に好ましい。
遠心分離を行う時間は特に限定されないが、ゴム粒子を大きさごとに精度よく分取する観点から、30分間以上が好ましく、45分間以上がより好ましい。また、90分間以下が好ましく、60分間以下がより好ましい。
本発明においては、天然ゴムラテックスに緩衝液を添加して遠心分離を行うことが好ましい。天然ゴムラテックスに緩衝液を添加することにより、ゴム粒子の凝集を防止することができる。
天然ゴムラテックスに添加する緩衝液は特に限定されないが、中性の緩衝液であることが好ましく、例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、HEPES緩衝液等が挙げられる。これらの中ではトリス緩衝液が好ましい。
緩衝液のpHは、好ましくは9以下、より好ましくは8以下、さらに好ましくは7.8以下であり、好ましくは5以上、より好ましくは6以上、さらに好ましくは7.2以上である。緩衝液のpHは、7.5であることが特に好ましい。緩衝液のpHを上記範囲内にすることにより、より好適にゴム粒子の凝集を抑制でき、本発明の効果がより好適に得られる。
天然ゴムラテックス(固形分濃度(DRC):25〜60%(w/v)、好ましくは35〜50%(w/v))に添加する緩衝液の量は特に限定されないが、より好適にゴム粒子を分離できるという理由から、好ましくは天然ゴムラテックスの4倍量以下、より好ましくは天然ゴムラテックスの等量以下、さらに好ましくは天然ゴムラテックスの1/2倍量以下である。
本段落における天然ゴムラテックスとは後述する植物から採取されたものであり、採取後、何も処理を行っていない天然ゴムラテックスを意味する。すなわち、添加する緩衝液の量は、植物から採取した天然ゴムラテックス(未処理)に添加する緩衝液の量を意味する。
緩衝液を添加した後の天然ゴムラテックスに含まれる緩衝成分の濃度は、好ましくは0.001M以上、より好ましくは0.01M以上、さらに好ましくは0.05M以上であり、好ましくは1M以下、より好ましくは0.5M以下、さらに好ましくは0.25M以下、特に好ましくは0.1M以下である。
上記緩衝液には、酸化防止剤を添加することが好ましい。緩衝液に酸化防止剤を添加することにより、ゴムの二重結合を保護することができ、また、酸化が原因と考えられる天然ゴムラテックスの変色を防ぐことができる。
酸化防止剤としては、特に限定されず、例えば、ジチオスレイトール(DTT、Dithiothreitol)、β−メルカプトエタノール等が挙げられる。なかでも、DTTが好ましい。
天然ゴムラテックスに緩衝液を添加して得られた混合液中の酸化防止剤の濃度は、好ましくは0.5mM以上、より好ましくは1mM以上、さらに好ましくは2mM以上であり、好ましくは10mM以下、より好ましくは8mM以下、さらに好ましくは5mM以下である。
ゴム粒子を分離するラテックスの由来は、ゴムを含むラテックスを産出する植物であれば特に限定されず、例えば、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)等のHevea属;ノゲシ(Sonchus oleraceus)、オニノゲシ(Sonchus asper)、ハチジョウナ(Sonchus brachyotus)等のSonchus属;セイタカアワダチソウ(Solidago altissima)、アキノキリンソウ(Solidago virgaureasubsp. asiatica)、ミヤマアキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. leipcarpa)、キリガミネアキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. leipc arpaf. paludosa)、オオアキノキリンソウ(Solidago virgaurea subsp. gigantea)、オオアワダチソウ(Solidago gigantea Ait. var. leiophylla Fernald)等のSolidago属;ヒマワリ(Helianthus annuus)、シロタエヒマワリ(Helianthus argophyllus)、ヘリアンサス・アトロルベンス(Helianthus atrorubens)、ヒメヒマワリ(Helianthus debilis)、コヒマワリ(Helianthus decapetalus)、ジャイアントサンフラワー(Helianthus giganteus)等のHelianthus属;タンポポ(Taraxacum)、エゾタンポポ(Taraxacum venustum H. Koidz)、シナノタンポポ(Taraxacum hondoense Nakai)、カントウタンポポ(Taraxacum platycarpum Dahlst)、カンサイタンポポ(Taraxacum japonicum)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale Weber)、ロシアンタンポポ(Taraxacum koksaghyz)等のTaraxacum属;イチジク(Ficus carica)、インドゴムノキ(Ficus elastica)、オオイタビ(Ficus pumila L.)、イヌビワ(Ficus erecta Thumb.)、ホソバムクイヌビワ(Ficus ampelas Burm.f.)、コウトウイヌビワ(Ficus benguetensis Merr.)、ムクイヌビワ(Ficus irisana Elm.)、ガジュマル(Ficus microcarpa L.f.)、オオバイヌビワ(Ficus septica Burm.f.)、ベンガルボダイジュ(Ficus benghalensis)等のFicus属;グアユール(Parthenium ar gentatum)、アメリカブクリョウサイ(Parthenium hysterophorus)、ブタクサ(Parthenium hysterophorus)等のParthenium属;レタス(Lactuca serriola)、ベンガルボダイジュ等が挙げられる。なかでも、Hevea属、Sonchus属、Taraxacum属、及びParhenium属からなる群より選択される少なくとも1種の属に属する植物であることが好ましく、パラゴムノキ、ノゲシ、グアユール、及びロシアンタンポポからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
また、本発明者らは、天然ゴムラテックス中のゴム粒子のゴム合成活性を維持するために、種々の検討を行った。
その結果、本発明者らは、保管又は輸送したラテックス容器の蓋を開けた瞬間からラテックスの茶変が見られること、そしてラテックス中にはポリフェノールオキシダーゼが存在することから、ゴム粒子のゴム合成活性を低下させる原因がラテックスやゴム粒子の酸化であることに着目し、ラテックス中に緩衝液及び酸化防止剤を添加し、凍結することによって酸化を抑制し、ゴム粒子のゴム合成活性を維持できることを見出した。
これにより、ラテックスやゴム粒子の酸化を防ぎ、ゴム粒子のゴム合成活性を維持することができるため、天然ゴムの合成をより効率的に行うための重要なツールとなる。
(ゴム粒子の輸送方法)
本発明におけるゴム粒子の輸送方法は、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加する工程1−1と、前記工程1−1で調製した混合液を凍結する工程1−2とを含む。前記工程1−1及び工程1−2により、天然ゴムラテックス及び天然ゴムラテックスから分取するゴム粒子の酸化を抑制し、その結果、ゴム粒子のゴム合成活性を維持することが可能となる。
(工程1−1)
本発明の輸送方法における工程1−1では、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加し、前記成分を含む混合液を調製する。これにより、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子の酸化を安定的に抑制し、長期的にゴム粒子のゴム合成活性を維持できる。
本発明の輸送方法における酸化防止剤としては、それ自体がゴム粒子のゴム合成活性を低下させるようなものでなければ、特に限定されないが、メルカプト基を有するものが好ましく、例えば、上記ゴム粒子の分取方法に記載のDTT、β−メルカプトエタノールなどが挙げられる。酸化防止能力が高く、少量の添加で済むため、ゴム粒子への影響が少ないという点で、DTTが特に好ましい。
本発明の輸送方法において、混合液中の酸化防止剤の濃度は、好ましくは10mM以下、より好ましくは5mM以下、さらに好ましくは3mM以下、特に好ましくは2mM以下である。10mMを超えると、酵素のジスルフィド結合が解離し、活性が低下するおそれがある。下限値は特に限定されないが、好ましくは0.1mM以上、より好ましくは1mM以上である。0.1mM未満であると、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子の酸化を防止できないおそれがある。
本発明の輸送方法において、天然ゴムラテックスに添加する緩衝液は特に限定されないが、上記ゴム粒子の分取方法と同様、中性の緩衝液であることが好ましく、例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、HEPES緩衝液等が挙げられ、ゴム粒子への影響が小さいという点で、トリス緩衝液が特に好ましい。
本発明の輸送方法における緩衝液のpHは、上記ゴム粒子の分取方法と同様、好ましくは9以下、より好ましくは8以下、さらに好ましくは7.8以下であり、好ましくは5以上、より好ましくは6以上、さらに好ましくは7.2以上である。緩衝液のpHは、7.5であることが特に好ましい。緩衝液のpHを上記範囲内にすることにより、より好適にゴム粒子の凝集を抑制できる。
本発明の輸送方法において、天然ゴムラテックスを用いた輸送方法の場合、天然ゴムラテックス(固形分濃度(DRC):25〜60%(w/v)、好ましくは35〜50%(w/v))に添加する緩衝液の量は特に限定されないが、好ましくは天然ゴムラテックスの4倍量以下、より好ましくは天然ゴムラテックスの等量以下、さらに好ましくは天然ゴムラテックスの1/2倍量以下である。また、好ましくは天然ゴムラテックスの1/20倍量以上、より好ましくは1/10倍量以上である。4倍量を超えると、ゴム粒子の分取の作業量及び時間がかかりすぎ、ゴム粒子のゴム合成活性の低下を招くおそれがあり、1/20倍量未満であると、添加後の溶液のpHが添加した緩衝液のpHとずれるおそれがある。
本段落における天然ゴムラテックスとは後述する植物から採取されたものであり、採取後、何も処理を行っていない天然ゴムラテックスを意味する。すなわち、添加する緩衝液の量は、植物から採取した天然ゴムラテックス(未処理)に添加する緩衝液の量を意味する。
本発明の輸送方法において、緩衝液を添加した後の天然ゴムラテックスに含まれる緩衝成分の濃度は、上記ゴム粒子の分取方法と同様、好ましくは0.001M以上、より好ましくは0.01M以上、さらに好ましくは0.05M以上であり、好ましくは1M以下、より好ましくは0.5M以下、さらに好ましくは0.25M以下、特に好ましくは0.1M以下である。0.001M未満であると、緩衝液として機能しないおそれがあり、1Mを超えると、酵素活性を阻害するおそれがある。
本発明の輸送方法における天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子の由来は、ゴムを含むラテックスを産出する植物であれば特に限定されず、例えば、上記ゴム粒子の分取方法で記載のラテックスの由来と同様のものが使用できる。また、ゴム粒子は、例えば、上述の分取方法により調製できる。
(工程1−2)
本発明の輸送方法における工程1−2では、前記工程1−1により調製した前記成分を含む混合液を凍結する。これにより、更に安定的に酸化を抑制し、長期的にゴム粒子のゴム合成活性を維持できる。
本発明の輸送方法において、凍結する時期としては、前記工程1−1の工程を終えた後であれば、特に限定されないが、前記天然ゴムラテックスを植物からタッピング作業により採取してから、12時間以内であることが好ましく、3時間以内であることがより好ましく、30分以内であることが更に好ましい。12時間を超えると、ゴム粒子の酸化が進みすぎて、本発明の効果が充分に得られないおそれがある。
本発明の輸送方法における凍結としては、特に限定されず、フリーザー、ドライアイス、液体窒素のいずれを用いたものでもよい。
本発明の輸送方法における凍結の温度は、特に限定されないが、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−20℃以下である。なお、下限は特に限定されない。凍結にかける時間は、ゴム粒子のゴム合成活性の低下を抑制する点で、短ければ短いほど好ましい。また、輸送時は−10℃以下を維持することが好ましく、より好ましくは−20℃以下を維持することがより好ましい。
本発明のゴム粒子の輸送方法では、前記工程1−1、1−2の工程により調製された(凍結された)天然ゴムラテックス又はゴム粒子を、輸送する。輸送する手段としては、特に限定されず、自動車、船、飛行機等が使用できる。
(ゴム粒子の保存方法)
本発明の保存方法は、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加する工程2−1と、工程2−1により調製した混合液を凍結する工程2−2とを含む。前記工程2−1及び工程2−2により、天然ゴムラテックス及び天然ゴムラテックスから分取するゴム粒子の酸化を抑制し、その結果、ゴム粒子のゴム合成活性を維持することが可能となる。
(工程2−1)
本発明の保存方法における工程2−1では、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加し、前記成分を含む混合液を調製する。これにより、天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子の酸化を安定的に抑制し、長期的にゴム粒子のゴム合成活性を維持できる。
本発明の保存方法における工程2−1では、上記ゴム粒子の輸送方法における工程1−1と同様のものを同様の条件で好適に使用でき、例えば、天然ゴムラテックス及び天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子の由来の植物、酸化防止剤の種類及び濃度、緩衝液の種類、pH及び添加量、並びに緩衝成分の濃度等を好適に使用できる。
(工程2−2)
本発明の保存方法における工程2−2では、前記工程2−1により調製した前記成分を含む混合液を凍結する。これにより、更に安定的に酸化を抑制し、長期的にゴム粒子のゴム合成活性を維持できる。
本発明の保存方法における凍結としては、特に限定されず、フリーザー、ドライアイス、液体窒素のいずれを用いたものでもよい。
本発明の保存方法における凍結の温度は、特に限定されないが、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−20℃以下、さらに好ましくは−60℃以下、特に好ましくは−80℃以下である。なお、下限は特に限定されない。凍結にかける時間は、ゴム粒子のゴム合成活性の低下を抑制する点で、短ければ短いほど好ましい。
本発明の保存方法において、凍結する時期としては、前記工程2−1の工程を終えた後であれば、特に限定されないが、前記工程2−1の工程を終えてから、5時間以内であることが好ましく、4時間以内であることがより好ましく、2時間以内であることが更に好ましく、1時間以内であることが特に好ましく、30分以内であることが最も好ましい。5時間を超えると、ゴム粒子の酸化が進み、かつプロテアーゼによる酵素の分解が発生するおそれがあることから、本発明の効果が得られないおそれがある。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、実施例で用いる天然ゴムラテックスはすべて共通して、ゴムノキ(Hevea brasiliensis)由来のものを採取後、何も処理を行わず、そのまま使用した。
<ゴム粒子を大きさに基づいて分取する方法>
天然ゴムラテックス900mLに20mMのジチオスレイトール(DTT)を含む1Mトリス緩衝液(pH7.5)100mLを添加し、ゴム粒子分取用のラテックス溶液を調製した。ラテックス溶液は合計2L調製した。
ゴム粒子分取用ラテックス溶液2Lのうち35mLを分取し、まず45分、4℃、1000×gで遠心分離を行った。遠心分離後、上層に分離されたゴム粒子層1にスパチュラで穴を開け、分離しきれなかったゴム粒子を含む水層1を回収した。残ったゴム粒子層1(約2.1g)は1.5倍量(3.1mL)の2mMのDTTを含む100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁し、ゴム粒子1画分(RP1)とした。
回収した水層1は更に45分、4℃、2000×gで遠心分離を行った。遠心分離後、上層に分離されたゴム粒子層2にスパチュラで穴を開け、分離しきれなかったゴム粒子を含む水層2を回収した。残ったゴム粒子層2(約3.0g)は1.5倍量(4.5mL)の2mMのDTTを含む100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁し、ゴム粒子2画分(RP2)とした。
回収した水層2は更に45分、4℃、8000×gで遠心分離を行った。遠心分離後、上層に分離されたゴム粒子層3にスパチュラで穴を開け、分離しきれなかったゴム粒子を含む水層3を回収した。残ったゴム粒子層3(約3.0g)は1.5倍量(4.5mL)の2mMのDTTを含む100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁し、ゴム粒子3画分(RP3)とした。
回収した水層3は更に45分、4℃、20000×gで遠心分離を行った。遠心分離後、上層に分離されたゴム粒子層4にスパチュラで穴を開け、分離しきれなかったゴム粒子を含む水層4を回収した。残ったゴム粒子層4(約1.1g)は1.5倍量(1.62mL)の2mMのDTTを含む100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁し、ゴム粒子4画分(RP4)とした。
水層4は更に45分、4℃、50000×gで遠心分離を行った。遠心分離後、上層に分離されたゴム粒子層5にスパチュラで穴を開け、水層5を回収した。残ったゴム粒子層5(約0.16g)は1.5倍量(0.24mL)の2mMのDTTを含む100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁し、ゴム粒子5画分(RP5)とした。
分取したゴム粒子(RP1〜5)の粒子径は、Photal(大塚電子株式会社)のゼータ電位・粒径測定システムELSZを用いて測定した。
Figure 2015155522
表1中、RP1の粒子径は、平均粒子径が958.3nmであり、標準偏差が21.5nmであることを表している。RP2〜5の粒子径についても同様である。
表1より、各遠心分離の段階でラテックスから分取されたゴム粒子のうち、特に8000×g以下で分取したゴム粒子(LRP)と20000×g以上で分取したゴム粒子(SRP)とで、平均粒子径が大きく変化することが確認された。このことにより、ラテックスを段階的に遠心分離することによって大きさの異なるゴム粒子を分取できることが裏付けられた。
回収したゴム粒子のゴム合成活性は、以下の方法により測定した。まず、50mM Tris−HCl(pH7.5)、2mM DTT、5mM MgCl、15μMファルネシル二リン酸(FPP)、100μM 1−14Cイソペンテニル二リン酸([1−14C]IPP)(比活性:5Ci/mol)、10μLゴム粒子溶液を混合した反応溶液(Total100μL)を調製し、30℃で10分間反応させた。
反応後、飽和NaClを200μL加え、1mLのジエチルエーテルでイソペンテノールなどを抽出した。次に、水相のポリプレニル二リン酸を1mLの食塩水飽和BuOHで抽出し、その後さらに、水相の超長鎖ポリイソプレノイド(天然ゴム)を1mLのトルエン/ヘキサン(1:1)で抽出した。各層の放射活性は液体シンチレーションカウンターで14Cのカウントを計測した。
Figure 2015155522
表2より、いずれのRP画分においてもゴム合成活性(トルエン/ヘキサン抽出層での14Cの上昇)が確認された。このことにより、本発明の方法によってゴム合成活性を有するゴム粒子が得られることが裏付けられた。
また、画分のRPの粒子径とゴム合成活性を基に、単位表面積あたりのゴム合成活性を計算したところ、表3のような結果が得られた。
Figure 2015155522
表3より、粒径が小さいゴム粒子ほど単位表面積あたりのゴム合成活性が高いことが確認され、本発明によってゴム粒子を大きさごとに分けることによって異なるゴム合成活性を有するゴム粒子を分取することが裏付けられた。これにより、ゴム粒子を用いてゴム合成を行う場合、本発明を用いて選択的に分取した粒子径の小さいゴム粒子、例えばRP4やRP5の画分のゴム粒子を使用することで少量のRPで効率的にゴム合成を行うことができるようになる。
以上より、本発明の方法が、天然ゴムラテックス中からゴム合成活性を有するゴム粒子を大きさに基づいて分取する有効な方法であることが裏付けられた。
<ゴム粒子の輸送方法>
天然ゴムラテックス900mLに1Mトリス緩衝液(pH7.5)100mLを添加し、ゴム粒子分取用のラテックス溶液を調製した。ラテックス溶液は合計2L(1L×2本)調製した。酸化防止剤の効果を確かめるため、一方には、終濃度が2mMになるよう、DTTを添加し、もう一方には、酸化防止剤を添加しなかった。
上記2つのラテックス溶液を調製し、前記天然ゴムラテックスを植物からタッピングで採取してから、2時間後にはドライアイス(−79℃凍結)を用いて凍結させた。
上記2つのラテックス溶液は、ドライアイスで凍結させたまま、タイから日本へ輸送した。輸送手段は空輸を用いた。輸送はタイから発送後、4日後に日本に到着した。ラテックス溶液の凍結状態を維持するために、輸送途中にドライアイスの追加を行った。
上記2つのラテックス溶液からゴム粒子を分取するために30℃の水に容器ごと浸けることで急速に解凍した。
解凍した上記2つのラテックス溶液からゴム粒子を分取するために、1000×g、2000×g、8000×g、20000×g、50000×gの異なる遠心速度で段階的に遠心分離を行った。遠心分離はいずれも4℃、45分で行った。分取したゴム粒子は等量の100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁した。
50000×gで回収したゴム粒子のゴム合成活性は50mM Tris−HCl(pH7.5)、2mM DTT、20mM フッ化カリウム、5mM MgCl2、15μM ファルネシル二リン酸(FPP)、100μM1−14Cイソペンテニル二リン酸([1−14C]IPP)(比活性:5Ci/mol)、10μLゴム粒子溶液を混合した反応溶液(Total100μL)を調製し、30℃で30分間反応させた。
反応後、飽和NaClを200μL加え、1mLのジエチルエーテルでイソペンテノールなどを抽出した。次に、水相のポリプレニル二リン酸を1mLの食塩水飽和BuOHで抽出し、その後さらに、水相の超長鎖ポリイソプレノイド(天然ゴム)を1mLのトルエン/ヘキサン(1:1)で抽出した。各層の放射活性は液体シンチレーションカウンターで14Cのカウントを計測した。
Figure 2015155522
表4より、DTTを添加して輸送したゴム粒子のゴム合成活性が維持されていることが確認された。このことより、天然ゴムラテックスに酸化防止剤を添加する方法がゴム粒子のゴム合成活性の維持に有用であることが裏付けられた。
さらに輸送時のラテックス溶液の保存状態を比較するため、ラテックス溶液900mLに20mMのDTTを含む1Mトリス緩衝液(pH7.5)100mLを添加し、ゴム粒子分取用のラテックス溶液を調製した。ラテックス溶液は合計2L(1L×2本)調製した。
上記2つのラテックス溶液を調製直後、一方を、ドライアイス(−79℃凍結)を用いて凍結させ、もう一方は、氷冷(4℃冷蔵)させた。
上記2つのラテックス溶液は、ドライアイスで凍結又は氷冷させたまま、タイから日本へ輸送した。輸送はタイから発送後、4日後に日本に到着した。ラテックス溶液の凍結又は冷蔵状態を維持するために、輸送途中にドライアイス又は氷の追加を行った。
上記凍結させたラテックス溶液からゴム粒子を分取するために30℃の水に容器ごと浸けることで急速に解凍した。
上記2つのラテックス溶液からゴム粒子を分取するために、1000×g、2000×g、8000×g、20000×g、50000×gの異なる遠心速度で段階的に遠心分離を行った。遠心分離はいずれも4℃、45分で行った。分取したゴム粒子は2mM DTTを含む等量の100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁した。
上記ゴム粒子のゴム合成活性を測定した。ゴム粒子のゴム合成活性の測定方法は、上記方法と同様の方法で行った。
Figure 2015155522
表5より、ゴム粒子を凍結した場合の方が、ゴム合成活性が維持されていることが確認された。このことより、天然ゴムラテックスを凍結する方法がゴム粒子のゴム合成活性の維持に有用であることが裏付けられた。
<ゴム粒子の保存方法>
天然ゴムラテックス900mLに20mMのDTTを含む1Mトリス緩衝液(pH7.5)100mLを添加し、ゴム粒子分取用のラテックス溶液を調製した。ラテックス溶液は合計2L(1L×2本)調製した。
上記2つのラテックス溶液は調製直後、ドライアイス(−79℃凍結)を用いて凍結させた。
上記2つのラテックス溶液は、ドライアイスで凍結させたままタイから日本へ輸送した。輸送はタイから発送後、4日後に日本に到着した。ラテックス溶液の凍結状態を維持するために、輸送途中にドライアイスの追加を行った。
上記2つのラテックス溶液からゴム粒子を分取するために30℃の水に容器ごと浸けることで急速に解凍した。
解凍した2つのラテックス溶液からゴム粒子を分取するために、1000×g、2000×g、8000×g、20000×g、50000×gの異なる遠心速度で段階的に遠心分離を行った。遠心分離はいずれも4℃、45分で行った。分取したゴム粒子は等量の100mMトリス緩衝液(pH7.5)に再懸濁した。回収した2つのゴム粒子のうち、一方はフリーザーでそのまま−80℃で凍結保存し、もう一方は終濃度が2mMになるよう、DTTを添加後、フリーザーで−80℃で凍結保存した。保存は2ヶ月間行った。なお、回収した2つのゴム粒子を凍結する際、トリス緩衝液に再懸濁してから、30分後にはフリーザーで凍結させた。
上記ゴム粒子を再度解凍したのち、ゴム合成活性を測定した。ゴム粒子のゴム合成活性の測定方法は、上記方法と同様の方法で行った。
Figure 2015155522
表6より、DTTを添加して保存したゴム粒子のゴム合成活性が維持されていることが確認された。このことより、天然ゴムラテックスに酸化防止剤を添加する方法がゴム粒子のゴム合成活性の維持に有用であることが裏付けられた。
上記回収した2つのゴム粒子のうち、一方を4℃で凍結せずに保存し、もう一方を−80℃で凍結保存した。保存開始24日後に、それぞれのゴム粒子のゴム合成活性を測定した。ゴム粒子のゴム合成活性の測定方法は、上記方法と同様の方法で行った。該ゴム粒子はいずれも2mMのDTTを含んでいる。
Figure 2015155522
表7より、ゴム粒子を凍結保存した場合の方が、ゴム粒子のゴム合成活性が維持されていることが確認された。このことより、天然ゴムラテックスを凍結して保存する方法がゴム粒子のゴム合成活性の維持に有用であることが裏付けられた。
また、ゴム粒子を効率的に回収するために、天然ゴムラテックス量と緩衝液量の割合を変動し、効率的に回収できる両者の割合を検討した。添加する緩衝液の濃度は終濃度が2mM DTT、100mM Tris−HClになるよう調製した。ラテックス溶液は−80℃で1ヶ月保存した。
ラテックス溶液を解凍後、上記遠心条件でゴム粒子を回収した。下記表8には、50000×gで回収したゴム粒子量を記載する。
Figure 2015155522
表8より、保存後にゴム粒子を効率よく回収するためには、保存時に天然ゴムラテックスに添加する緩衝液量がラテックス量の4倍量以下であることが望ましいことが示された。添加する緩衝液量が多すぎた場合、遠心後のゴム粒子の層がしっかりと形成されず、溶液がまだ白濁した状態で、ゴム粒子の回収量が低下することがわかった。
本発明によれば、天然ゴムラテックスから、粒子径に応じてゴム粒子を分取し、所望の大きさのゴム粒子の含有量が高い天然ゴムラテックスを調製することができるため、天然ゴムの生産及び製造の分野で特に有用である。
また、本発明によれば、ゴム粒子のゴム合成活性を維持したまま、保存や輸送を行うことができるため、天然ゴムの生産及び製造の分野で特に有用である。

Claims (15)

  1. 天然ゴムラテックスに含まれるゴム粒子を大きさに基づいて分取する方法であって、
    天然ゴムラテックスを、800〜3000×g、6500〜10000×g、17000〜22000×g、40000〜60000×gの遠心力で少なくとも4段階遠心分離することによってゴム粒子を分取するゴム粒子の分取方法。
  2. 前記天然ゴムラテックスに緩衝液を添加して遠心分離を行う請求項1に記載のゴム粒子の分取方法。
  3. 前記天然ゴムラテックスに添加する前記緩衝液の量が、前記天然ゴムラテックスの4倍量以下である請求項2に記載のゴム粒子の分取方法。
  4. 前記天然ゴムラテックスに添加する前記緩衝液の量が、前記天然ゴムラテックスの等量以下である請求項2に記載のゴム粒子の分取方法。
  5. 前記天然ゴムラテックスに添加する前記緩衝液の量が、前記天然ゴムラテックスの1/2倍量以下である請求項2に記載のゴム粒子の分取方法。
  6. 前記天然ゴムラテックスを、800〜1600×g、1800〜3000×g、6500〜10000×g、17000〜22000×g、40000〜60000×gの遠心力で5段階遠心分離することによってゴム粒子を分取する請求項1〜5のいずれかに記載のゴム粒子の分取方法。
  7. 天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加する工程1−1と、前記工程1−1により調製した混合液を凍結する工程1−2とを含むゴム粒子の輸送方法。
  8. 前記酸化防止剤がメルカプト基を有する請求項7記載の輸送方法。
  9. 前記凍結する温度が−10℃以下である請求項7又は8記載の輸送方法。
  10. 前記凍結する温度が−20℃以下である請求項7又は8記載の輸送方法。
  11. 天然ゴムラテックス又は天然ゴムラテックスから分取したゴム粒子に、緩衝液及び酸化防止剤を添加する工程2−1と、前記工程2−1により調製した混合液を凍結する工程2−2とを含むゴム粒子の保存方法。
  12. 前記酸化防止剤がメルカプト基を有する請求項11記載の保存方法。
  13. 前記凍結する温度が−10℃以下である請求項11又は12記載の保存方法。
  14. 前記凍結する温度が−20℃以下である請求項11又は12記載の保存方法。
  15. 前記凍結する温度が−80℃以下である請求項11又は12記載の保存方法。
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