〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1ないし図43は、本発明に係る遊技機の第1の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用したものである。
まず、パチンコ機10の構成を説明する。
図1は、パチンコ機10の正面図である。
図2は、本体枠13と前扉枠14を見開きにしてパチンコ機10を展開した状態を示す斜視図である。なお、図2では、便宜上、パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図3は、本体枠13と裏パックユニット15を見開きにしてパチンコ機10を展開した状態を示す斜視図である。
パチンコ機10は、図1ないし図3に示すように、パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部12とを有して構成されている。外枠11は、木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
外枠11の側方には、図1に示すように、球貸装置(例えば、CRユニット)Yが設けられている。球貸装置Yの前面側には、カード挿入口Hが設けられ、カード挿入口Hへのカードの挿入によりカードに記憶された金額に相当する数の遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
遊技機主部12は、図2および図3に示すように、本体枠13と、本体枠13の前方に配置される前扉枠14と、本体枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを有して構成されている。遊技機主部12のうち本体枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動軸側とし右側を回動旋回側として本体枠13が前方へ回動可能とされている。
本体枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動軸側とし右側を回動旋回側として前方へ回動可能とされている。また、本体枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動軸側とし右側を回動旋回側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14の構成を説明する。
前扉枠14は、図1および図2に示すように、本体枠13の前面側全体を覆うようにして設けられている。前扉枠14には、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部21が形成されている。窓部21は、略楕円形状をなし、透明性を有するガラス22が嵌め込まれている。
窓部21の周囲には、図1に示すように、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部23が設けられている。環状電飾部23では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部23の中央であってパチンコ機10の最上部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部24が設けられている。さらにその左右側方には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ部25が設けられている。また、左右の賞球ランプ部25に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音等が出力されるスピーカ部26が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には、上方に開口した上皿33が設けられている。下側膨出部32内側には、同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、払出装置(後述:224)より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置(後述:110)側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内で余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
上記のように、パチンコ機10では、前扉枠14に対して窓部21、上皿33および下皿34が一体化されている。従来のパチンコ機においては、少なくとも窓部と下皿とがそ
れぞれ別ユニットとして設けられており、窓部が下皿に対して独立して回動可能となっていたため、パチンコ機の前面部には、上記各ユニット間に境界が生じていた。この場合、当該境界から不正用治具等を挿入して行う不正行為が想定される。また、かかる不正行為を抑制すべく各ユニット間の境界に対して不正抑制構造を設けることもできるが、そうすると構成の複雑化を招いてしまう。さらに、パチンコ機の前面部において境界が生じるのは、デザイン上好ましくない。これに対して、上記の通り、前扉枠14に対して窓部21、上皿33および下皿34が一体化されているので、窓部21と下皿34との間に境界が生じることはなく、上記不都合が抑制される。
上側膨出部31には、球貸操作装置36が設けられている。球貸操作装置36には、球貸しボタン37と、返却ボタン38と、度数表示部39とが設けられている。球貸装置Yにカード等を挿入した状態で、球貸操作装置36によって球貸し操作、カード返却操作およびカード度数の確認を行うことができる。すなわち、球貸しボタン37は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン38は、球貸装置Yに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部39は、カード等の残額情報を表示するものである。
上側膨出部31には、さらに、遊技者が操作可能な操作ボタン35が設けられている。操作ボタン35は、例えば、演出図柄表示装置(後述:91)で行われる変動表示の演出内容を変更したり、リーチ時の演出内容を変更したりする場合に、遊技者により操作される。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、遊技球発射装置(後述:110)から遊技球が発射される。
次に、裏パックユニット15の構成を説明する。
図4は、裏パックユニット15の正面図である。
裏パックユニット15は、図4に示すように、裏パック201を有して構成されている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10の後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有して構成されている。
保護カバー部212は、左右側面および上面が閉鎖されかつ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット(後述:86)を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には、複数の出力端子が設けられており、これらの出力端子を介して遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。
ベース部211には、外部端子板213よりも外側に、本体枠13が開放されているか否か(または閉鎖されているか否か)を検知する本体枠開放スイッチ217が設けられている。外枠11に対して本体枠13を閉じた状態では、本体枠開放スイッチ217の金属接点が閉じて本体枠13の閉鎖が検知され、外枠11に対して本体枠13を開いた状態では、金属接点が開いて本体枠13の開放が検知されるようになっている。
なお、本体枠開放スイッチ217は、本体枠13が開放状態の場合に主制御装置(後述:162)に対して本体枠開放信号を出力し、本体枠13が閉鎖状態の場合は、本体枠開放信号の出力を停止する。具体的には、本体枠13が開放している状態では、LOWレベル信号を出力し、本体枠13が閉鎖している状態では、HIGHレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、本体枠13が開放している状態では、HIGHレベル信号を出力し、本体枠13が閉鎖している状態では、LOWレベル信号を出力する構成としてもよい。また、本体枠13が開放している状態においてのみ電気信号を出力する構成としてもよい。
ベース部211には、さらに、パチンコ機10の後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられている。掛止ピン214を本体枠13に設けられた軸受け部(不図示)に挿通させることで、裏パックユニット15が本体枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211には、本体枠13に設けられた被締結孔(不図示)に対して締結するための締結具215が設けられている。締結具215を被締結孔に嵌め込むことで本体枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、さらに、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が設けられている。すなわち、裏パック201の最上部には、上方に開口したタンク221が設けられている。タンク221には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結されている。タンクレール222の下流側には、上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には、払出装置224が設けられている。
ケースレール223には、ケースレール223内の通路を通じてタンク221から払出装置224まで連なった遊技球を検知するように球無検知センサ223aが設けられている。球無検知センサ223aは、磁気検知タイプの近接センサで構成されており、検知範囲内を遊技球が通過する際の磁界の変化を検知して電気信号として出力する。なお、球無検知センサ223aは、磁気検知タイプの近接センサに限定されることはなく、遊技球を検知することができるのであれば任意であり、例えば、フォトセンサやリミットセンサ等を用いてもよい。
球無検知センサ223aは、払出制御装置242に対して電気信号を出力する。具体的には、遊技球を検知していない状態では、LOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態では、HIGHレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなく、遊技球を検知していない状態では、HIGHレベル信号を出力し、遊技球を検知している状態では、LOWレベル信号を出力する構成としてもよい。また、遊技球を検知している状態においてのみ電気信号を出力する構成としてもよい。
払出制御装置242では、球無検知センサ223aの検知結果に基づいてタンク221が球無状態であるか否かを判定する。具体的には、あらかじめ定められた期間が経過するまで球無検知センサ223aにおける遊技球の非検知状態が継続された場合は、タンク221が球無状態であると判定する。払出制御装置242においてタンク221が球無状態であると判定された場合、払出装置224による遊技球の払出が停止される。これにより、タンク221が球無状態であるにもかかわらず、払出装置224が動作し続けることが防止される。かかる払出動作の停止は、タンク221の球無状態が解除され球無検知センサ223aで遊技球が検知されることにより解除される。また、払出制御装置242においてタンク221が球無状態であると判定された場合、それに対応した報知処理が実行される。なお、タンク221において球詰まりが発生し、払出装置224側へ遊技球が流れていかない場合も球無状態であると判定される。
また、ケースレール223には、球抜きスイッチ223bが設けられている。例えば、タンク221に貯留されている遊技球のパチンコ機10の外部への排出に際して、ケースレール223にある遊技球もすべて排出する場合に球抜きスイッチ223bが押され、ケースレール223およびその下流側に貯留されている遊技球の排出が可能となる。なお、球抜きスイッチ223bの設置箇所は、ケースレール223に限定されることはなく、例えば、払出制御装置242に設置してもよい。
払出装置224では、遊技球の払出が実行される。払い出された遊技球は、出口側の通路に設けられた払出球検知センサ258により検知される。そして、払出装置224の下流側に設けられた払出通路(不図示)を通じて、ベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
払出機構部202には、裏パック基板229が設置されている。裏パック基板229には、例えば、交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ229aの切換操作により電源ONまたは電源OFFとされるようになっている。
ベース部211の下端部には、その下端部を前後に挟むようにして制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有して構成されている。取付台241には、払出制御装置242と、電源および発射制御装置243と、球貸用接続端子板249とが搭載されている。払出制御装置242、電源および発射制御装置243および球貸用接続端子板249は、払出制御装置242および球貸用接続端子板249がパチンコ機10の後方となり、電源および発射制御装置243がパチンコ機10の前方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242は、払出装置224を制御する払出制御基板を有して構成されている。払出制御基板は、無色透明の基板ボックス244内に収容されている。なお、払出制御装置242から払出装置224への払出指令の信号は、裏パック基板229により中継される。また、払出制御装置242には、状態復帰スイッチ245が設けられている。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。また、払出制御基板には、7セグメント表示器242aが搭載されている。本体枠13を外枠11に対して開放することで、基板ボックス244を通じて7セグメント表示器242aの表示内容が視認可能となっている。
電源および発射制御装置243は、各種制御装置等で必要とする所定の電力を生成するとともに、遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の発射制御を行う電源および発射制御基板を有して構成されている。電源および発射制御基板は、基板ボックス246内に収容されている。
電源および発射制御装置243には、RAM消去スイッチ247が設けられている。パチンコ機10は、各種データの記憶保持機能を有し、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には、停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば、遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると、遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ247を押下しながら電源を投入すると、RAMのデータが初期化されるようになっている。
球貸用接続端子板249は、球貸装置Y、払出制御装置242および球貸操作装置36
に電気的に接続され、主として遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置242に出力するものである。
次に、遊技盤81の構成を説明する。
図5は、遊技盤81の正面図である。
遊技盤81は、図5に示すように、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板81aに、遊技球案内用の多数の釘88、風車、レール101、102、一般入賞口82、可変入賞装置83、始動入賞口84a、始動入賞口84bおよび可変表示ユニット86等を組み付けて構成されている。そして、遊技盤81の周縁部が本体枠13の裏面側に取り付けられる。一般入賞口82、可変入賞装置83、始動入賞口84a、始動入賞口84bおよび可変表示ユニット86は、ルータ加工によってベース板81aに形成された貫通孔に設けられ、遊技盤81の前面側から木ねじ等により固定されている。遊技盤81の前面中央部は、窓部21を通じて前扉枠14の前面側から視認することができる。
遊技盤81の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した内レール101が設けられている。内レール101の外側には、同様に、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール102が設けられている。内レール101と外レール102とは、遊技球が通過可能な間隔をあけて配置されている。内レール101の右下の先端部と、外レール102の右上の先端部との間には、円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材103が設けられている。円弧部材103は、ベース板81aに打ち込んで固定されている。レール101、102により遊技盤81の前面外周が囲まれ、ベース板81aおよびガラス22により前後が囲まれることにより、遊技盤81の前面には、遊技球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤81の前面であってレール101、102および円弧部材103により区画して形成される略円形状の領域である。
レール101、102は、遊技球発射装置(後述:110)から発射された遊技球を遊技盤81の上部に案内するためのものである。内レール101の先端部には、戻り球防止部材104が取り付けられ、一旦、遊技盤81の上部に案内された遊技球が、レール101、102によって構成される誘導レールを逆戻りするといった不具合を防止することができる。外レール102の先端部には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム105が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された遊技球が返しゴム105に当たって、勢いが減衰されつつ遊技領域の中央部に跳ね返される。
遊技領域の右上部には、特別図柄表示装置93が設けられている。特別図柄表示装置93は、主制御装置162の制御により表示が行われるものであり、主に、演出図柄の変動中およびその結果、並びにパチンコ機10の遊技状態が表示される。特別図柄表示装置93には、発光手段である複数のLED93aと、7セグメント表示器93bとが設けられている。
LED93aは、パチンコ機10の現在の遊技状態を点灯状態により示したり、演出図柄が変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が大当たり図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示したりするものである。なお、LED93aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤色、緑色、青色)が異なるように構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を報知することができる。
7セグメント表示器93bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。
遊技領域の中央部には、可変表示ユニット86が設けられている。可変表示ユニット86には、LCD(Liquid Crystal Display)で構成される演出図柄表示装置91と、LEDで構成される普通図柄表示装置94とが設けられている。可変表示ユニット86には、演出図柄表示装置91の外周を囲むようにして、センターフレーム92が設けられている。
演出図柄表示装置91は、始動入賞口84aへの入賞または始動入賞口84bへの入賞を契機として演出図柄を変動表示する。演出図柄表示装置91には、左、中および右の3つの図柄列が横方向に並んで表示される。各図柄列は、複数の演出図柄によって構成され、これら演出図柄が図柄列ごとに縦スクロールすることにより変動表示が行われる。なお、演出図柄表示装置91は、LCDに代えて、例えば、CRT(Cathode Ray
Tube)ディスプレイ等の可変表示装置、7セグメントLED、ドットマトリクス表示装置、モータの回転により可変表示するドラムで構成してもよい。
演出図柄表示装置91で演出図柄が変動中に始動入賞口84aに遊技球が入賞した場合、その入賞回数は、最大4回まで保留される。保留球数は、特別図柄表示装置93で表示されるとともに保留ランプ95aでも点灯表示される。保留ランプ95aは、最大保留数分の4つ設けられ、演出図柄表示装置91の左下方に設けられている。
演出図柄表示装置91で演出図柄が変動中に始動入賞口84bに遊技球が入賞した場合、その入賞回数は、最大4回まで保留される。保留球数は、特別図柄表示装置93で表示されるとともに保留ランプ95bでも点灯表示される。保留ランプ95bは、最大保留数分の4つ設けられ、演出図柄表示装置91の右下方に設けられている。
普通図柄表示装置94は、スルーゲート85の通過を契機として普通図柄を変動表示する。普通図柄表示装置94は、普通図柄の表示部94aと、保留ランプ96とを有して構成されている。普通図柄表示装置94には、表示部94aにおいて、「○」の普通図柄と、「×」の普通図柄とが交互に点灯することにより変動表示が行われる。
普通図柄表示装置94で普通図柄が変動中に遊技球がスルーゲート85を通過した場合、その通過回数は、最大4回まで保留される。保留球数は、特別図柄表示装置93で表示されるとともに保留ランプ96でも点灯表示される。保留ランプ96は、最大保留数分の4つ設けられ、演出図柄表示装置91の上方に左右対称に設けられている。
可変表示ユニット86の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口84aが設けられている。始動入賞口84aに遊技球が入賞すると、始動入賞口センサ(後述:154a)がオンになり、これを契機として主制御装置162で大当たり抽選が行われる。また、始動入賞口84aに遊技球が入賞すると、5個の遊技球が賞球として払い出される。
始動入賞口84aの下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口84bが設けられている。始動入賞口84bの両側には、可動片(電動チューリップ)が設けられている。普通図柄が所定図柄(例えば、「○」の図柄)で停止表示された場合は、可動片が所定時間だけ開放され、始動入賞口84bに入賞しやすくなる。始動入賞口84bに遊技球が入賞すると、始動入賞口センサ(後述:154b)がオンになり、これを契機として主制御装置162で大当たり抽選が行われる。また、始動入賞口84bに遊技球が入賞すると、5個の遊技球が賞球として払い出される。
始動入賞口84bの下方には、可変入賞装置83が設けられている。可変入賞装置83の略中央部には、横長矩形状の大入賞口83aが設けられている。大当たり抽選の結果、大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりであることを示すよ
うにLED93aを点灯させるとともに、演出図柄表示装置91で大当たり図柄を停止表示することにより、大当たりの発生が報知される。その後、大当たりが発生する。大当たりとなると、通常時には閉鎖されている大入賞口83aが、所定条件が成立する(例えば、29[s]経過し、または遊技球が9個入賞する)まで開放される。大入賞口83aに遊技球が入賞すると、15個の遊技球が賞球として払い出される。
大入賞口83aは、所定条件が成立すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、所定条件が成立するまで大入賞口83aが開放される。大入賞口83aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。したがって、大当たり中は、遊技者に対して通常時より多量の賞球が払い出される。
可変入賞装置83は、具体的には、大入賞口83aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するためのソレノイドとを有して構成されている。大入賞口83aは、通常時は、遊技球が入賞できないかまたは入賞しがたい閉状態になっている。これに対し、大当たり時は、ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、遊技球が大入賞口83aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と閉状態との状態を交互に繰り返すように動作する。
また、始動入賞口84aの左右両側には、遊技球が入賞可能な一般入賞口82が複数設けられている。一般入賞口82に遊技球が入賞すると、5個から15個の遊技球が賞球として払い出される。
さらに、遊技領域の最下部には、アウト口87が設けられている。いずれの入賞口82、83a、84a、84bにも入賞しなかった遊技球は、アウト口87を通って排出通路(不図示)へと導出される。
遊技盤81の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1、K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前扉枠14の小窓を通じて視認することができる。
次に、パチンコ機10の制御系の構成を説明する。
図6は、制御系300の構成を示すブロック図である。
制御系300は、図6に示すように、主制御装置162と、払出制御装置242と、音声ランプ制御装置143と、演出図柄表示装置91の表示制御を行う表示制御装置302と、電源および発射制御装置243とを有して構成されている。
主制御装置162は、DIP(Dual Inline Package)等のワンチップ型のマイクロプロセッサであるMPU(Micro Processing Unit)310と、主制御装置162の外部からデータを入力する入力ポート316と、主制御装置162の外部にデータを出力する出力ポート318とを有して構成されている。MPU310、入力ポート316および出力ポート318は、バス320を介して相互に接続されている。
MPU310は、MPU310により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM(Read Only Memory)312と、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を記憶するためのワークエリアとして機能するRAM314と、割込回路、タイマ回路、データ送受信回路等の各種回路とを有して構成されている。
RAM314は、MPU310の内部レジスタの内容やMPU310により実行される
制御プログラムの戻り先番地等が記憶されるスタックエリアと、各種のフラグ、カウンタおよびI/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有して構成されている。RAM314は、パチンコ機10の電源遮断後においても電源および発射制御装置243からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM314に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
電源遮断時(停電発生による電源遮断時を含む。以下、同様)には、I/O等の値がRAM314に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入時を含む。以下、同様)には、RAM314に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM314への書き込みは、メイン処理(図18)によって電源遮断時に実行され、RAM314に書き込まれた各値の復帰は、電源投入時の立ち上げ処理(図17)において実行される。なお、MPU310のNMI端子には、電源遮断時に、停電監視回路243cから停電信号SG1が入力されるように構成されており、MPU310では、停電信号SG1が入力されると、停電時処理としてNMI割込処理(図13)が実行される。
入力ポート316には、各一般入賞口82に入賞した遊技球を検知する入賞口センサ152a〜152cと、可変入賞装置83に入賞した遊技球を検知するカウントセンサ153と、始動入賞口84aに入賞した遊技球を検知する始動入賞口センサ154aと、始動入賞口84bに入賞した遊技球を検知する始動入賞口センサ154bと、スルーゲート85を通過する遊技球を検知するゲートセンサ155と、発射制御部243bと、RAM消去スイッチ回路243dと、払出制御装置242と等が接続されている。
出力ポート318には、払出制御装置242と、音声ランプ制御装置143と、特別図柄表示装置93と、普通図柄表示装置94と、外部端子板213と、発射制御部243bと、可変入賞装置83のソレノイドと等が接続されている。MPU310は、出力ポート318を介して、遊技の演出制御を行うための各種のコマンドを音声ランプ制御装置143に、遊技球の払出制御を行うための各種のコマンドを払出制御装置242にそれぞれ送信する。なお、音声ランプ制御装置143との通信は、主制御装置162から音声ランプ制御装置143への一方向となっている。これに対し、払出制御装置242との通信は、双方向となっている。
払出制御装置242には、主制御装置162と、払出装置224と、球貸用接続端子板249と、球無検知センサ223aとが接続されている。さらに、球貸用接続端子板249には、球貸装置Yが接続されている。
音声ランプ制御装置143には、主制御装置162と、音声出力装置362と、ランプ表示装置364と、表示制御装置302と、操作ボタン35とが接続されている。さらに、表示制御装置302には、演出図柄表示装置91が接続されている。
電源および発射制御装置243は、パチンコ機10の各部に電源を供給する電源部243aと、遊技球の発射制御を行う発射制御部243bと、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路243cと、RAM消去スイッチ247が接続されるRAM消去スイッチ回路243dとを有して構成されている。
電源部243aは、例えば、トランスを介して遊技ホールにおける商用電源(外部電源)に接続されている。そして、トランスから供給される外部電力に基づいて、各制御装置162、242、143、302等に対して各々に必要な動作電圧を供給する。その概要としては、電源部243aは、トランスから供給される交流24ボルトの電源を取り込み、各種スイッチや、ソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック
用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧等を生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧およびバックアップ電圧を各制御装置162、242、143、302等に対して供給する。
発射制御部243bには、遊技球発射装置110が接続されている。発射制御部243bは、主制御装置162により遊技球の発射が指示された場合に、遊技球発射ハンドル41の回動量に応じた発射強度で遊技球が発射されるように遊技球発射装置110を制御する。具体的には、遊技者が遊技球発射ハンドル41に触れていることをタッチセンサ(不図示)により検知し、発射を停止させるための発射停止スイッチ(不図示)が操作されていない場合に、遊技球発射ハンドル41の回動量に対応してソレノイドが励磁され、遊技球発射ハンドル41の回動量に応じた発射強度で遊技球が発射される。
停電監視回路243cは、電源遮断時に停電信号SG1を出力する回路である。停電監視回路243cは、電源部243aから出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判定し、主制御装置162および払出制御装置242に停電信号SG1を出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置162および払出制御装置242は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図13)を実行する。なお、電源部243aは、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系300の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。したがって、主制御装置162および払出制御装置242は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路243dは、RAM消去スイッチ247が押下された場合に、主制御装置162および払出制御装置242に、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。主制御装置162および払出制御装置242は、電源投入時にRAM消去信号SG2を入力すると、それぞれのバックアップデータをクリアする。
次に、演出図柄表示装置91の表示画面を説明する。
図7は、演出図柄表示装置91の表示画面を説明するための図面である。
図7(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示し、図7(b)は、実際の表示画面の例を示している。
演出図柄は、「0」〜「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる図柄の手前に「0」〜「9」の数字を付して構成されている。このうち奇数番号(「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(「0」、「2」、「4」、「6」、「8」)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にお守り、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下に偶数の数字が緑色で小さく、かつ、付属図柄の手前に表示されるように付加されている。
演出図柄表示装置91の表示画面は、図7(a)に示すように、大きくは上下に2分割されている。下側の2/3が演出図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出やキャラクタを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左、中、右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされている。その3つの表示領域Dm1〜Dm3に、それぞれ3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、「0」〜「9」の演出図柄が既定の順で表示される。す
なわち、各図柄列Z1〜Z3は、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、各図柄列Z1〜Z3ごとに周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。左図柄列Z1においては、主図柄の数字が降順に現れるように配列されている。中図柄列Z2および右図柄列Z3においては、主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3ごとに最大3個の演出図柄を表示可能である。主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1であり、毎回の変動表示に際して、左図柄列Z1、右図柄列Z3、中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に演出図柄が停止表示される。演出図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
また、主表示領域Dmの左下には、始動入賞口84aの保留球数に相当する数の保留球図柄が、主表示領域Dmの右下には、始動入賞口84bの保留球数に相当する数の保留球図柄がそれぞれ表示される。図7の例では、主表示領域Dmの左下に3つの保留球図柄Rm1〜Rm3が表示されているので、始動入賞口84aの保留球数が現在3つであることを示している。これに対し、主表示領域Dmの右下に1つの保留球図柄Rm4が表示されているので、始動入賞口84bの保留球数が現在1つであることを示している。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられている。さらに、左右方向に3つの予告領域Ds1〜Ds3に等区分されている。ここで、左右の予告領域Ds1、Ds3は、ソレノイドで電気的に開閉される両開き式の不透明な扉で通常覆われており、時としてソレノイドが励磁されて扉が手前に開放されることにより遊技者に視認可能となる表示領域となっている。中央の予告領域Ds2は、扉で覆い隠されずに常に視認できる表示領域となっている。
実際の表示画面では、図7(b)に示すように、主表示領域Dmに演出図柄が合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左右の扉が閉鎖された状態となっており、左右の予告領域Ds1、Ds3が覆い隠されて表示画面が視認できない状態となっている。変動表示の途中において、左右のいずれか一方または両方の扉が開放されると、左右の予告領域Ds1、Ds3に動画が表示され、通常より大当たりに移行しやすい状態であることが遊技者に報知される。中央の予告領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施の形態では、ハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが出現したりして予告演出が行われる。なお、演出図柄表示装置91の表示画面は、原則として上下の表示領域Dm、Dsに区分されているが、各表示領域Dm、Dsを跨いでより大きく演出図柄やキャラクタ等を表示して演出を行うこともできる。
次に、遊技状態の種別(以下、遊技種別という。)を説明する。
図8は、大当たり種別を示す図である。
パチンコ機10においては、図8に示すように、遊技種別のうち大当たり種別として、非確変大当たり、確変大当たり、JUB(Jump Up Bonus)大当たり、突確大当たりおよび潜確大当たりの5つが規定されている。また、当たり種別として小当たりも規定されている。
大当たり抽選および大当たり種別抽選の結果、非確変大当たりとなった場合は、非確変大当たりであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させるとともに、演出図柄表示装置91に大当たり図柄のうち非確変図柄を停止表示し、その後に非確変大当たりが発生するように制御する。非確変図柄は、例えば、演出図柄表示装置91において、主図柄が「222」、「444」、「666」といった偶数のぞろ目で構成さ
れる組み合わせとなる。また、1ラウンドにおいて大入賞口83aを長時間(例えば、29[s])開放するラウンド(以下、長開放ラウンドという。)が最大15回継続する。大入賞口83aが開放中に大入賞口83aに遊技球が9個入賞した場合は、開放時間が経過する前でも1ラウンドが終了する。大当たり演出の終了後には、大当たり抽選の当選確率が確変状態よりも低い通常状態となるように制御するとともに、演出図柄の変動時間が通常状態よりも短い時短状態が所定回数(例えば、100回)継続するように制御する。
時短状態では、さらに、(1)始動入賞口84bの可動片の開放時間が通常状態よりも長くなる(例えば、通常状態では0.2[s]の開放が行われるところ、時短状態では2[s]の開放が行われる。)か、(2)可動片の開放回数が通常状態よりも多くなる(例えば、通常状態では1回の開放が行われるところ、時短状態では3回の開放が行われる。)か、(3)可動片が開放する当選確率が通常状態よりも高くなるか、(4)普通図柄の変動時間が通常状態よりも短くなる。なお、これら(1)〜(4)を任意に組み合わせて行ってもよい。例えば、(1)可動片の開放時間が通常状態よりも長くなり、かつ、(3)可動片が開放する当選確率が通常状態よりも高くなってもよい。また、例えば、(2)可動片の開放回数が通常状態よりも多くなり、かつ、(4)普通図柄の変動時間が通常状態よりも短くなってもよい。このように時短状態では、始動入賞口84bへの入賞機会が増えるので、遊技球の消化を抑制することができる。
大当たり抽選および大当たり種別抽選の結果、確変大当たりとなった場合は、確変大当たりであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させるとともに、演出図柄表示装置91に大当たり図柄のうち確変図柄を停止表示し、その後に確変大当たりが発生するように制御する。確変図柄は、例えば、演出図柄表示装置91において、主図柄が「111」、「333」、「555」といった奇数のぞろ目で構成される組み合わせとなる。また、長開放ラウンドが最大15回継続する。大入賞口83aが開放中に大入賞口83aに遊技球が9個入賞した場合は、開放時間が経過する前でも1ラウンドが終了する。大当たり演出の終了後には、確変状態となるように制御するとともに次の大当たりまで時短状態が継続するように制御する。
大当たり抽選および大当たり種別抽選の結果、JUB大当たりとなった場合は、JUB大当たりであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させるとともに、演出図柄表示装置91に大当たり図柄のうち突確図柄を停止表示し、その後にJUB大当たりが発生するように制御する。突確図柄は、例えば、「341」といった外れ図柄と区別しがたい組み合わせとなる。大当たり演出の開始後所定時間(例えば、25[s])が経過した場合は、大当たりが発生したことを演出図柄表示装置91に表示する。また、1ラウンドにおいて大入賞口83aを短時間(例えば、60[ms])開放するラウンド(以下、短開放ラウンドという。)が15回継続し、その後、長開放ラウンドが最大14回継続する。大入賞口83aが開放中に大入賞口83aに遊技球が9個入賞した場合は、開放時間が経過する前でも1ラウンドが終了する。大当たり演出の終了後には、確変状態となるように制御するとともに次の大当たりまで時短状態が継続するように制御する。
大当たり抽選および大当たり種別抽選の結果、突確大当たりとなった場合は、突確大当たりであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させるとともに、演出図柄表示装置91に大当たり図柄のうち突確図柄を停止表示し、その後に突確大当たりが発生するように制御する。大当たり演出の開始後所定時間(例えば、25[s])が経過した場合は、確変状態となることを演出図柄表示装置91に表示する。また、短開放ラウンドが15回継続する。大入賞口83aが開放中に大入賞口83aに遊技球が9個入賞した場合は、開放時間が経過する前でも1ラウンドが終了する。大当たり演出の終了後には、確変状態となるように制御するとともに次の大当たりまで時短状態が継続するよ
うに制御する。
大当たり抽選および大当たり種別抽選の結果、潜確大当たりとなった場合は、潜確大当たりであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させるとともに、演出図柄表示装置91に大当たり図柄のうち突確図柄を停止表示し、その後に潜確大当たりが発生するように制御する。また、短開放ラウンドが15回継続する。大入賞口83aが開放中に大入賞口83aに遊技球が9個入賞した場合は、開放時間が経過する前でも1ラウンドが終了する。大当たり演出の終了後には、確変状態となるように制御するとともに、時短状態である場合に限り次の大当たりまで時短状態が継続するように制御する。潜確大当たりは、1ラウンドの期間(開放時間)が極端に短く、大当たりが発生したことの報知も行われない。そのため、遊技者に対しては、大当たりとならずに確変状態に突然移行したかのような意外性を与えることができる。
大当たりの発生比率は、始動入賞口84aへの入賞に基づく大当たりについては、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たり、突確大当たりおよび潜確大当たりが35:35:4:16:10となっている。これに対し、始動入賞口84bへの入賞に基づく大当たりについては、35:60:4:1:0となっている。突確大当たりおよび潜確大当たりでは実質的に賞球が払い出されないので、始動入賞口84aへの入賞に基づく大当たり時に賞球が払い出される比率は、35+35+4=74となるのに対し、始動入賞口84bへの入賞に基づく大当たり時に賞球が払い出される比率は、35+60+4=99となる。したがって、始動入賞口84bへの入賞に基づく大当たりの方が、始動入賞口84aへの入賞に基づく大当たりよりも賞球の払出数が多い。一方、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たりまたは突確大当たりとなると、その後は時短状態となって始動入賞口84bに入賞しやすくなる。また、詳細は後述するが、始動入賞口84bの保留球の方が始動入賞口84aの保留球よりも優先的に消化される。したがって、通常状態では、始動入賞口84aに主に入賞するので、大当たり時に賞球が払い出される比率が低いが、一旦、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たりまたは突確大当たりとなると、始動入賞口84bに入賞しその保留球が優先的に消化されるので、再び通常状態になるまでは、大当たり時に賞球が払い出される比率が高くなる。これにより、遊技者は、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たりまたは突確大当たりとなることに高い期待を抱くので、遊技の趣向を向上することができる。
大当たり抽選および小当たり抽選の結果、小当たりとなった場合は、小当たりであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させるとともに、演出図柄表示装置91に大当たり図柄のうち突確図柄を停止表示し、その後に小当たりが発生するように制御する。また、大入賞口83aを短時間(例えば、60[ms])開放する動作が15回継続する。大入賞口83aが開放中に大入賞口83aに遊技球が9個入賞した場合は、小当たり演出が終了する。小当たり演出の終了後には、元の状態を維持するように制御する。例えば、確変状態および時短状態であれば確変状態および時短状態を維持し、通常状態および非時短状態であれば通常状態および非時短状態を維持する。
一方、パチンコ機10においては、遊技種別のうち外れ種別として、リーチ外れと、非リーチ外れの2つが規定されている。
大当たり抽選およびリーチ抽選の結果、リーチ外れとなった場合は、外れであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させる。これとともに、3つの演出図柄のうち左図柄および右図柄を同一の図柄で一旦停止表示して大当たりへの期待を遊技者に抱かせる演出(以下、リーチ演出という。)を行った後に、左図柄および右図柄とは異なる図柄で中図柄を停止表示することにより演出図柄表示装置91にリーチ外れ図柄を停止表示し、その後に外れとなるように制御する。
大当たり抽選およびリーチ抽選の結果、非リーチ外れとなった場合は、外れであることを示すように特別図柄表示装置93でLED93aを点灯させるとともに、リーチ演出を行わずに演出図柄表示装置91に非リーチ外れ図柄を停止表示し、その後に外れとなるように制御する。非リーチ外れ図柄は、3つの演出図柄のうち少なくとも左図柄および右図柄が異なる組み合わせとなる。
次に、主制御装置162で使用する乱数カウンタを説明する。
図9は、RAM314のカウンタ用バッファおよび保留球格納エリアを示す図である。
MPU310は、各種の乱数カウンタを用いて、大当たり抽選や特別図柄表示装置93の表示設定等を行う。具体的には、図9に示すように、大当たり抽選を行うための大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別抽選を行うための大当たり種別乱数カウンタC2と、リーチ抽選を行うためのリーチ乱数カウンタC3と、演出図柄の変動パターンを決定するための変動パターン乱数カウンタCSとが使用される。また、大当たり乱数カウンタC1の初期値を設定するための第1初期値乱数カウンタCINI1と、普通図柄表示装置94で抽選結果を表示する普通抽選を行うための普通抽選乱数カウンタC4と、普通抽選乱数カウンタC4の初期値を設定するための第2初期値乱数カウンタCINI2とが使用される。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば、「0」〜「738」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「738」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。大当たり乱数カウンタC1の場合、初期値は、最大値に達した時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値に設定される。大当たりとなる乱数の値(以下、大当たり値という。)は、通常状態と確変状態とでそれぞれ設定されている。通常状態については、例えば、大当たり値の数が2個で、その値は、「373」、「727」となっている。これに対し、確変状態については、例えば、大当たり値の数が14個で、その値は、「59」、「109」、「163」、「211」、「263」、「317」、「367」、「421」、「479」、「523」、「631」、「683」、「733」となっている。また、小当たりとなる乱数の値(以下、小当たり値という。)は、例えば、「157」となっている。
第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一の数値範囲(「0」〜「738」)のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「738」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。第1初期値乱数カウンタCINI1の場合、初期値は、「0」に設定される。第1初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1とは異なる周期で更新される。これにより、大当たり乱数カウンタC1の更新を不規則に行うことができるので、不正行為が行われることを防止することができる。
大当たり種別乱数カウンタC2は、例えば、「0」〜「99」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「99」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。大当たり種別乱数カウンタC2の場合、初期値は、「0」に設定される。始動入賞口84aについては、非確変大当たりとなる乱数の値(以下、非確変大当たり種別値という。)は、例えば、「0」〜「34」となっている。確変大当たりとなる乱数の値(以下、確変大当たり種別値という。)は、例えば、「35」〜「69」となっている。JUB大当たりとなる乱数の値(以下、JUB大当たり種別値という。)は、例えば、「70」〜「73」となっている。突確大当たりとなる乱数の値(以下、突確大当たり種別値という。)は、例えば、「74」〜「89」となっている。潜確大当たりとなる乱数の値(以下、潜確大
当たり種別値という。)は、例えば、「90」〜「99」となっている。これに対し、始動入賞口84bについては、例えば、非確変大当たり種別値が「0」〜「34」、確変大当たり種別値が「35」〜「94」、JUB大当たり種別値が「95」〜「98」、突確大当たり種別値が「99」となっている。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば、「0」〜「1998」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「1998」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。リーチ乱数カウンタC3の場合、初期値は、「0」に設定される。外れ時にリーチ演出を行う乱数の値(以下、リーチ値という。)は、例えば、「1887」〜「1998」となっている。
変動パターン乱数カウンタCSは、例えば、「0」〜「210」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「210」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。変動パターン乱数カウンタCSの場合、初期値は、「0」に設定される。
普通抽選乱数カウンタC4は、例えば、「0」〜「250」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「250」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。普通抽選乱数カウンタC4の場合、初期値は、最大値に達した時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値に設定される。当たりとなる乱数の値の数は、例えば、149個で、その値は、「5」〜「153」となっている。
第2初期値乱数カウンタCINI2は、普通抽選乱数カウンタC4と同一の数値範囲(「0」〜「250」)のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「250」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。第2初期値乱数カウンタCINI2の場合、初期値は、「0」に設定される。第2初期値乱数カウンタCINI2は、普通抽選乱数カウンタC4とは異なる周期で更新される。これにより、普通抽選乱数カウンタC4の更新を不規則に行うことができるので、不正行為が行われることを防止することができる。
RAM314には、カウンタ用バッファが設けられている。各カウンタは、短時間間隔で更新され、その更新値がカウンタ用バッファに格納される。
RAM314には、始動入賞口84aに対応する保留球格納エリアと、始動入賞口84bに対応する保留球格納エリアとが設けられている。始動入賞口84aに対応する保留球格納エリアは、1つの実行エリアと、4つの保留エリアとで構成されている。1つの保留エリアには、始動入賞口84aに遊技球が入賞するタイミングで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値が格納される。具体的には、いずれの保留エリアにも乱数カウンタ値が格納されていない場合は、第1保留エリアに格納される。第1保留エリアに乱数カウンタ値が格納されている場合は、第2保留エリアに格納される。第1、第2保留エリアに乱数カウンタ値が格納されている場合は、第3保留エリアに格納される。第1ないし第3保留エリアに乱数カウンタ値が格納されている場合は、第4保留エリアに格納される。すべての保留エリアに乱数カウンタ値が格納されている場合は、いずれの保留エリアにも格納されない。
保留エリアの乱数カウンタ値は、大当たり抽選を行うごとに実行エリア側にシフトされる。具体的には、第1保留エリアの乱数カウンタ値が実行エリアにシフトされ、その後、
第2保留エリアの乱数カウンタ値が第1保留エリアにシフトされる。次いで、第3保留エリアの乱数カウンタ値が第2保留エリアにシフトされ、その後、第4保留エリアの乱数カウンタ値が第3保留エリアにシフトされる。
また、始動入賞口84bに対応する保留球格納エリアは、同様に、4つの保留エリアで構成されている。実行エリアは、始動入賞口84aに対応する保留球格納エリアの実行エリアを共通に利用する。1つの保留エリアには、始動入賞口84bに遊技球が入賞するタイミングで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値が格納される。保留エリアへの格納およびシフトは、始動入賞口84aに対応する保留球格納エリアの場合と同様である。
次に、コマンドの種別を説明する。
図10は、コマンドの種別を示す図である。
コマンドの種別としては、図10に示すように、変動パターンコマンド、停止種別コマンド、確定コマンドおよび先読コマンドがある。
変動パターンコマンドは、複数の変動パターンのうちいずれかを指定するためのコマンドである。変動パターンは、遊技種別に対応している。例えば、変動パターン3は、通常のリーチ演出であるノーマルリーチを行った後に外れとなる遊技状態に対応し、変動パターン8は、ノーマルリーチよりも変動時間が長く派手なリーチ演出であるスーパーリーチを行った後に非確変大当たりとなる遊技状態に対応している。また、変動パターン10は、スーパーリーチよりも変動時間が長く派手なリーチ演出であるスペシャルリーチを行った後に確変大当たりとなる遊技状態に対応し、変動パターン12は、特殊変動表示を行った後に突確大当たりとなる遊技状態に対応している。変動パターンコマンドは、停止種別コマンドとともに演出図柄の変動開始時に音声ランプ制御装置143に送信される。
停止種別コマンドは、演出図柄の停止図柄として非リーチ外れ図柄を指定するためのコマンドと、演出図柄の停止図柄としてリーチ外れ図柄を指定するためのコマンドと、演出図柄の停止図柄として非確変図柄を指定するためのコマンドと、演出図柄の停止図柄として確変図柄を指定するためのコマンドと、演出図柄の停止図柄として突確図柄を指定するためのコマンドとを含む。これらは、停止図柄の具体的な内容を指定するものではなく、単に停止図柄の種別を指定するだけのものである。すなわち、主制御装置162で停止図柄の種別だけを決定し、表示制御装置302で停止図柄の具体的な内容を決定することとなるので、主制御装置162の処理負荷を低減することができる。停止種別コマンドは、変動パターンコマンドとともに演出図柄の変動開始時に音声ランプ制御装置143に送信される。
確定コマンドは、演出図柄の停止表示の確定を指定するためのコマンドである。確定コマンドは、演出図柄の変動終了時に音声ランプ制御装置143に送信される。
本実施の形態に係るパチンコ機10は、先読演出を行う機種である。先読演出とは、始動入賞口84aの保留球数が「0」以上でかつ「4」未満の場合に始動入賞口84aに遊技球が入賞するか、または始動入賞口84bの保留球数が「0」以上でかつ「4」未満の場合に始動入賞口84bに遊技球が入賞し、(1)そのタイミングで取得した大当たり乱数カウンタC1等の値に基づいて大当たりであると判定された場合、特殊な演出(例えば、該当の保留球図柄を星の図柄にする演出)を行うことにより、その後に消化される保留球について大当たりとなることを予告する演出のこと、(2)大当たり乱数カウンタC1等の値に基づいて小当たりであると判定された場合、特殊な演出を行うことにより、その後に消化される保留球について小当たりとなることを予告する演出のこと、および(3)大当たり乱数カウンタC1等の値に基づいて外れであると判定された場合、特殊な演出を
行うことにより、その後に消化される保留球について外れとなることを予告する演出のことである。先読コマンドは、変動パターンを指定するための2バイトのコマンドと、先読演出に係る保留球数(大当たりとなる保留球が何番目か)を示す先読保留球数を指定するための2バイトのコマンドである。したがって、先読コマンドは、合計4バイトのコマンドから構成されている。ただし、先読コマンドのうち変動パターンを指定するためのコマンドは、音声ランプ制御装置143および表示制御装置302が先読コマンドと変動パターンコマンドを区別できるように、変動パターンコマンドとは異なるデータ構造(例えば、図10中の種別データが異なる。)となっている。先読保留球数は、始動入賞口84aに対応する先読保留球数1か、または始動入賞口84bに対応する先読保留球数2のいずれかを示す。先読コマンドは、始動入賞口84aへの入賞時または始動入賞口84bへの入賞時に音声ランプ制御装置143に送信される。
なお、コマンドの種別としては、その他にも、払出初期化コマンド、払出復帰コマンド、賞球コマンド、電源断コマンドその他各種のコマンドがある。図10のコマンドは代表的なコマンドにすぎない。
次に、ROM312のデータ構造を説明する。
ROM312には、変動パターンを決定するための複数の変動パターンテーブルと、変動パターンテーブルを決定するための振分構造テーブルとが格納されている。
まず、振分構造テーブルのデータ構造を説明する。
図11は、振分構造テーブル404のデータ構造の一部を示す図である。
変動パターンテーブルは、大当たり、小当たりおよび外れのそれぞれに対応して設けられている。
大当たりに対応する変動パターンテーブルは、大当たり種別ごとに複数設けられている。
非確変大当たりに対応する変動パターンテーブル(以下、非確変大当たり変動パターンテーブルという。)は、保留球数ごとに複数設けられている。各保留球数に対応する非確変大当たり変動パターンテーブルは、さらに、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに設けられている。非確変大当たり変動パターンテーブルは、確変大当たりに対応する変動パターンテーブル(以下、確変大当たり変動パターンテーブルという。)の一部を共用している。したがって、非確変大当たりにのみ対応する専用の変動パターンテーブルは存在しない。これにより、非確変大当たり変動パターンテーブルにより決定された変動パターンからは、非確変大当たりか確変大当たりかを区別することができないので、非確変大当たり時でも、確変大当たりへの期待を抱くことができ、遊技の趣向を向上することができる。なお、非確変大当たり変動パターンテーブルは、保留球数が減算された後に参照(後述:ステップS606、S622、S704)されるものであるので、保留球数の範囲は、「0」〜「3」となっている。また、図11では、保留球数が「0」〜「3」の範囲を便宜上まとめて図示しているが、実際は、保留球数ごとに非確変大当たり変動パターンテーブルが設けられている。以下、他の変動パターンテーブルについても同様である。
非確変大当たり変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドは、確変大当たり以外の遊技種別に対応する変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドとは一致しない。したがって、表示制御装置302では、その変動パターンコマンドから非確変大当たりまたは確変大当たりを特定することができる。
確変大当たり変動パターンテーブルは、保留球数ごとに複数設けられている。各保留球数に対応する確変大当たり変動パターンテーブルは、さらに、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに設けられている。確変大当たり変動パターンテーブルのうち確変大当たりにのみ対応する専用の変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドは、他の遊技種別に対応する変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドとは一致しない。したがって、表示制御装置302では、その変動パターンコマンドから確変大当たりを特定することができる。
JUB大当たりに対応する変動パターンテーブル(以下、JUB大当たり変動パターンテーブルという。)は、保留球数ごとに複数設けられている。各保留球数に対応するJUB大当たり変動パターンテーブルは、さらに、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに設けられている。JUB大当たり変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドは、他の遊技種別に対応する変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドとは一致しない。したがって、表示制御装置302では、その変動パターンコマンドからJUB大当たりを特定することができる。
突確大当たりに対応する変動パターンテーブル(以下、突確大当たり変動パターンテーブルという。)は、保留球数ごとに複数設けられている。各保留球数に対応する突確大当たり変動パターンテーブルは、さらに、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに設けられている。突確大当たり変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドは、他の遊技種別に対応する変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドとは一致しない。したがって、表示制御装置302では、その変動パターンコマンドから突確大当たりを特定することができる。
潜確大当たりに対応する変動パターンテーブル(以下、潜確大当たり変動パターンテーブルという。)は、保留球数ごとに複数設けられている。各保留球数に対応する潜確大当たり変動パターンテーブルは、さらに、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに設けられている。潜確大当たり変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドは、他の遊技種別に対応する変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドとは一致しない。したがって、表示制御装置302では、その変動パターンコマンドから潜確大当たりを特定することができる。
小当たりに対応する変動パターンテーブル(以下、小当たり変動パターンテーブルという。)は、保留球数ごとに複数設けられている。各保留球数に対応する小当たり変動パターンテーブルは、さらに、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに設けられている。小当たり変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドは、他の遊技種別に対応する変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドとは一致しない。したがって、表示制御装置302では、その変動パターンコマンドから小当たりを特定することができる。
一方、外れに対応する変動パターンテーブル(以下、外れ変動パターンテーブルという。)は、保留球数ごとに複数設けられている。各保留球数に対応する外れ変動パターンテーブルは、さらに、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに設けられている。ここで、リーチ外れに対応する変動パターンテーブルと、非リーチ外れに対応する変動パターンテーブルとは、別々に設けられている。例えば、図11の例では、リーチ乱数カウンタC3の値が「0」〜「1886」に対応する外れ変動パターンテーブルが、非リーチ外れに対応する変動パターンテーブルに対応し、その他の外れ変動パターンテーブルが、リーチ外れに対応する変動パターンテーブルに対応している。なお、図11の例では、保留球数が「0」〜「1」の範囲しか図示していないが、「2」〜「3」の範囲についても、リーチ乱数カウンタC3の所定の数値範囲ごとに外れ変動パターンテーブルが設けられて
いる。
外れ変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドは、他の遊技種別に対応する変動パターンテーブルにより決定された変動パターンコマンドとは一致しない。したがって、表示制御装置302では、その変動パターンコマンドからリーチ外れおよび非リーチ外れのいずれかを特定することができる。
振分構造テーブル404には、図11に示すように、大当たり、小当たりおよび外れの別、大当たり種別、保留球数並びにリーチ乱数カウンタの値ごとに、変動パターンテーブルへのアドレスが登録されている。図11の例では、大当たり抽選の結果が「大当たり」、大当たり種別抽選の結果が「非確変大当たり」、保留球数が「0」〜「3」のいずれかおよびリーチ乱数カウンタの値が「0」〜「998」のいずれかである場合は、変動パターンテーブル1へのアドレスが対応付けられている。
次に、変動パターンテーブルのデータ構造を説明する。
図12は、変動パターンテーブル406のデータ構造を示す図である。
変動パターンテーブル406には、図12に示すように、変動パターン乱数カウンタCSの数値範囲に対応して、例えば、211個のレコードが登録されている。各レコードは、変動パターンを示す変動パターン番号を登録するフィールドを含んで構成されている。変動パターン乱数カウンタCSの値を取得し、取得した乱数カウンタ値の順位のレコードから変動パターン番号を読み出し、読み出した変動パターン番号により特定される変動パターンを決定する。例えば、乱数カウンタ値が「30」である場合は、30段目のレコードから変動パターン番号を読み出す。図12の例では、変動パターンテーブル406から「18」が読み出されるので、変動パターン18に決定される。
次に、主制御装置162で実行される処理を説明する。
MPU310は、ROM312の所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、主制御処理を実行する。主制御処理は、大別して、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理と、定期的に起動されるタイマ割込処理と、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、立ち上げ処理の後に実行されるメイン処理とがある。
まず、NMI割込処理を説明する。
図13は、主制御装置162で実行するNMI割込処理を示すフローチャートである。
NMI割込処理は、NMI端子から停電信号SG1を入力した場合は、実行中の制御を中断して起動される処理であって、MPU310において実行されると、図13に示すように、ステップS100に移行する。
ステップS100では、電源遮断が発生したか否かを示す停電フラグをオンにし、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、タイマ割込処理を説明する。
図14は、主制御装置162で実行するタイマ割込処理を示すフローチャートである。
タイマ割込処理は、所定周期(例えば、2[ms])で実行される処理であって、MPU310において実行されると、図14に示すように、ステップS200に移行する。
ステップS200では、RAM消去スイッチ247を除く、入賞口センサ152a〜152c、カウントセンサ153、始動入賞口センサ154a、154b、ゲートセンサ1
55等の各種センサや各種スイッチ(以下、この段落でスイッチ等という。)に関するスイッチ読込処理を実行する。スイッチ読込処理では、スイッチ等の状態を読み込み、スイッチ等の状態を判定し、スイッチ等の検知結果を示す検知情報をRAM314に格納する。これをスイッチ等ごとに行う。
次いで、ステップS202に移行して、第1初期値乱数カウンタCINI1および第2初期値乱数カウンタCINI2を更新する。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1および第2初期値乱数カウンタCINI2の各値にそれぞれ「1」を加算し、最大値を超えた場合はそれぞれ「0」に設定する。そして、それら更新値をカウンタ用バッファに格納する。
次いで、ステップS204に移行して、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および普通抽選乱数カウンタC4を更新する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および普通抽選乱数カウンタC4の各値にそれぞれ「1」を加算し、最大値を超えた場合はそれぞれ初期値に設定する。初期値については、大当たり種別乱数カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3は、「0」に設定し、大当たり乱数カウンタC1は、最大値に達した時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値に設定し、普通抽選乱数カウンタC4は、最大値に達した時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値に設定する。そして、それら更新値をカウンタ用バッファに格納する。
次いで、ステップS206に移行して、始動入賞口84aへの入賞を判定する始動入賞処理1を実行し、ステップS208に移行して、始動入賞口84bへの入賞を判定する始動入賞処理2を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS206の始動入賞処理1を説明する。
図15は、主制御装置162で実行する始動入賞処理1を示すフローチャートである。
始動入賞処理1は、始動入賞口84aへの入賞を判定する処理であって、ステップS206において実行されると、図15に示すように、ステップS300に移行する。
ステップS300では、RAM314の検知情報に基づいて始動入賞口84aに遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS200では、始動入賞口84aへの入賞があった場合は、始動入賞口センサ154aからの信号がハイレベル(またはローレベル)となるので、これを検出して所定ビットをオン(「1」)にした検知情報をRAM314に格納する。これに対し、始動入賞口84aへの入賞がない場合は、始動入賞口センサ154aからの信号がローレベル(またはハイレベル)となるので、これを検出して所定ビットをオフ(「0」)にした検知情報をRAM314に格納する。そして、ステップS300では、タイマ割込処理が3回実行されて得られた検知情報が「011」(左側のビットほど過去の検知結果を示す。)である場合に、始動入賞口84aに遊技球が入賞したと判定する。すなわち、ステップS300で始動入賞口84aへの入賞を判定するには、タイマ割込処理の実行を3回要する。
一方、例えば、検知情報が「01」である場合に、始動入賞口84aに遊技球が入賞したと判定する構成を採用することもできるが、この構成では、ノイズの影響により誤検出してしまう可能性がある。これに対し、本実施の形態の構成は、ノイズの影響(例えば、「010」の場合)を除去することができるので、耐ノイズ性を向上することができる。なお、始動入賞口84aに遊技球が入賞した場合は、タイマ割込処理の割込周期を考慮すると、遊技球が速い場合でも検知情報として「1」が8〜10個程度連続するので、検知情報が「010」となる場合はあり得ず、本実施の形態の構成を採用しても、始動入賞口
84aへの入賞を検出できないという不具合は生じない。
ステップS300の判定の結果、始動入賞口84aに遊技球が入賞したと判定した場合(YES)は、ステップS302に移行する。
ステップS302では、保留球数カウンタの値N1が「4」未満であるか否かを判定し、保留球数カウンタの値N1が「4」未満であると判定した場合(YES)は、ステップS304に移行して、保留球数カウンタの値N1に「1」を加算し、ステップS306に移行する。
ステップS306では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得した乱数カウンタの各値を保留球格納エリアに格納する。具体的には、いずれの保留エリアにも乱数カウンタ値が格納されていない場合は、第1保留エリアに乱数カウンタ値を格納する。第1保留エリアに乱数カウンタ値が格納されている場合は、第2保留エリアに乱数カウンタ値を格納する。第1、第2保留エリアに乱数カウンタ値が格納されている場合は、第3保留エリアに乱数カウンタ値を格納する。第1ないし第3保留エリアに乱数カウンタ値が格納されている場合は、第4保留エリアに乱数カウンタ値を格納する。
次いで、ステップS308に移行して、始動入賞口84aの先読演出処理(ステップS308〜S314、S800〜S824の処理をいう。以下、同様である。)を実行中であるか否かを示す先読処理中フラグ1がオフになっているか否かを判定し、先読処理中フラグ1がオフになっていると判定した場合(YES)は、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中でないと判定し、ステップS310に移行して、先読処理中フラグ1をオンにし、ステップS312に移行する。
ステップS312では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得した乱数カウンタの各値を先読判定値1としてRAM314に格納し、ステップS314に移行して、保留球数カウンタの値N1を先読保留球数1としてRAM314に格納し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS308で、先読処理中フラグ1がオンになっていると判定した場合(NO)は、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中であると判定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS302で、保留球数カウンタの値N1が「4」以上であると判定した場合(NO)、およびステップS300で、始動入賞口84aに遊技球が入賞していないと判定した場合(NO)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS208の始動入賞処理2を説明する。
図16は、主制御装置162で実行する始動入賞処理2を示すフローチャートである。
始動入賞処理2は、始動入賞口84bへの入賞を判定する処理であって、ステップS208において実行されると、図16に示すように、ステップS350に移行する。
ステップS350では、RAM314の検知情報に基づいて始動入賞口84bに遊技球が入賞したか否かを判定する。ステップS200では、始動入賞口84bへの入賞があった場合は、始動入賞口センサ154bからの信号がハイレベル(またはローレベル)となるので、これを検出して所定ビットをオン(「1」)にした検知情報をRAM314に格
納する。これに対し、始動入賞口84bへの入賞がない場合は、始動入賞口センサ154bからの信号がローレベル(またはハイレベル)となるので、これを検出して所定ビットをオフ(「0」)にした検知情報をRAM314に格納する。そして、ステップS350では、タイマ割込処理が3回実行されて得られた検知情報が「011」(左側のビットほど過去の検知結果を示す。)である場合に、始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定する。すなわち、ステップS350で始動入賞口84bへの入賞を判定するには、タイマ割込処理の実行を3回要する。
一方、例えば、検知情報が「01」である場合に、始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定する構成を採用することもできるが、この構成では、ノイズの影響により誤検出してしまう可能性がある。これに対し、本実施の形態の構成は、ノイズの影響(例えば、「010」の場合)を除去することができるので、耐ノイズ性を向上することができる。なお、始動入賞口84bに遊技球が入賞した場合は、タイマ割込処理の割込周期を考慮すると、遊技球が速い場合でも検知情報として「1」が8〜10個程度連続するので、検知情報が「010」となる場合はあり得ず、本実施の形態の構成を採用しても、始動入賞口84bへの入賞を検出できないという不具合は生じない。
ステップS350の判定の結果、始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定した場合(YES)は、ステップS352に移行する。
ステップS352では、保留球数カウンタの値N2が「4」未満であるか否かを判定し、保留球数カウンタの値N2が「4」未満であると判定した場合(YES)は、ステップS354に移行して、保留球数カウンタの値N2に「1」を加算し、ステップS356に移行する。
ステップS356では、ステップS306の処理と同様に、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得した乱数カウンタの各値を保留球格納エリアに格納し、ステップS358に移行する。
ステップS358では、始動入賞口84bの先読演出処理(ステップS358〜S364、S850〜S874の処理をいう。以下、同様である。)を実行中であるか否かを示す先読処理中フラグ2がオフになっているか否かを判定し、先読処理中フラグ2がオフになっていると判定した場合(YES)は、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中でないと判定し、ステップS360に移行して、先読処理中フラグ2をオンにし、ステップS362に移行する。
ステップS362では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得した乱数カウンタの各値を先読判定値2としてRAM314に格納し、ステップS364に移行して、保留球数カウンタの値N2を先読保留球数2としてRAM314に格納し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS358で、先読処理中フラグ2がオンになっていると判定した場合(NO)は、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中であると判定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS352で、保留球数カウンタの値N2が「4」以上であると判定した場合(NO)、およびステップS350で、始動入賞口84bに遊技球が入賞していないと判定した場合(NO)はいずれも、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、立ち上げ処理を説明する。
図17は、主制御装置162で実行する立ち上げ処理を示すフローチャートである。
立ち上げ処理は、電源投入時に起動される処理であって、MPU310において実行されると、図17に示すように、ステップS400に移行する。
ステップS400では、電源投入に伴う初期設定を行う。初期設定では、スタックポインタにあらかじめ決められた所定値を設定する。
次いで、ステップS402に移行して、払出制御装置242、音声ランプ制御装置143および表示制御装置302が動作可能な状態となるまで待機するため、所定時間(例えば、1[s])が経過したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定した場合(YES)は、ステップS404に移行する。
ステップS404では、RAM314へのアクセスを許可し、ステップS406に移行して、RAM消去スイッチ247がオフになっているか否かを判定し、RAM消去スイッチ247がオフになっていると判定した場合(YES)は、ステップS408に移行する。
ステップS408では、停電フラグがオンになっているか否かを判定し、停電フラグがオンになっていると判定した場合(YES)は、電源遮断が発生したと判定し、ステップS410に移行して、RAM判定値を算出する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM314のスタックエリアおよび作業エリアにおけるデータのチェックサム値またはハッシュ値である。
次いで、ステップS412に移行して、算出したRAM判定値が正常であるか否かを判定することによりバックアップの有効性を判定し、RAM判定値が正常である(すなわち、算出したRAM判定値が電源遮断時に格納したRAM判定値と一致する)と判定した場合(YES)は、ステップS414に移行する。ここで、RAM判定値に代えて、RAM314の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく格納されているか否かによりバックアップの有効性を判定してもよい。
ステップS414では、停電フラグをオフにし、ステップS416に移行して、払出制御装置242を電源遮断時の状態に復帰させることを指定するための払出復帰コマンドを払出制御装置242に送信し、ステップS418に移行して、割込許可を設定し、メイン処理に移行する。
一方、ステップS412で、RAM判定値が正常でない(すなわち、算出したRAM判定値が電源遮断時に格納したRAM判定値と一致しない)と判定した場合(NO)は、バックアップされたRAM314のデータが破壊されている可能性が高いので、ステップS420に移行する。
ステップS420では、RAM314の使用領域を「0」にクリアし、ステップS422に移行して、RAM314の初期設定を行い、ステップS424に移行して、払出制御装置242の初期化を指定するための払出初期化コマンドを払出制御装置242に送信し、ステップS418に移行する。
一方、ステップS408で、停電フラグがオフになっていると判定した場合(NO)は、電源遮断が発生していないと判定し、ステップS420に移行する。
一方、ステップS406で、RAM消去スイッチ247がオンになっていると判定した場合(NO)は、ステップS420に移行する。
一方、ステップS402で、所定時間が経過していないと判定した場合(NO)は、所定時間が経過するまでステップS402で待機する。
次に、メイン処理を説明する。
図18は、主制御装置162で実行するメイン処理を示すフローチャートである。
メイン処理は、主制御装置162の主制御を行う処理である。その概要としては、ステップS500〜S512、S530、S532、S514〜S520の処理を所定周期(例えば、4[ms])で実行し、所定周期の1期間のうちステップS500〜S512、S530、S532、S514、S516の処理に要する時間の残余時間を利用して、ステップS518、S520の処理を繰り返し実行する。メイン処理は、MPU310において実行されると、図18に示すように、ステップS500に移行する。
ステップS500では、RAM314のコマンド用バッファに設定されているコマンドを外部端子板213、払出制御装置242、電源および発射制御装置243または音声ランプ制御装置143に送信する外部出力処理を実行する。具体的には、RAM314の検知情報に基づいて始動入賞口84a等への入賞を判定し、入賞があると判定した場合は、賞球の払出を指定するための賞球コマンドを払出制御装置242に送信する。また、遊技球の発射を行う場合は、遊技球の発射を指定するための発射コマンドを電源および発射制御装置243に送信する。また、変動パターンコマンド、停止種別コマンド、確定コマンド、先読コマンドその他遊技の演出制御を行うためのコマンドを音声ランプ制御装置143に送信する。
次いで、ステップS502に移行して、変動パターン乱数カウンタCSを更新する。具体的には、変動パターン乱数カウンタCSの値に「1」を加算し、最大値を超えた場合は「0」に設定する。そして、変動パターン乱数カウンタCSの更新値をカウンタ用バッファに格納する。
次いで、ステップS504に移行して、払出制御装置242から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップS506に移行して、演出図柄表示装置91で演出図柄の変動表示を行うための図柄制御処理を実行し、ステップS508に移行する。
ステップS508では、大当たりが発生している場合に、大入賞口83aを開放または閉鎖する大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大当たりの中にラウンドが開始されると、大入賞口83aを開放し、所定条件が成立した(例えば、29[s]経過し、または遊技球が9個入賞した)か否かを判定し、所定条件が成立したと判定した場合は、大入賞口83aを閉鎖する。この開放と閉鎖は、最大ラウンド数を上限としてラウンドが継続する限り繰り返し実行される。
次いで、ステップS510に移行して、普通図柄表示装置94で普通図柄を変動表示する普通図柄制御処理を実行する。普通図柄制御処理では、スルーゲート85を遊技球が通過すると、その通過タイミングで普通抽選乱数カウンタC4の値を取得し、表示部94aで普通図柄の変動表示を開始する。そして、取得した乱数カウンタ値に基づいて普通抽選を行い、当たりとなると、通常時は始動入賞口84bへの入賞を困難にしている可動片を開放することにより始動入賞口84bに遊技球が入賞しやすい状態を形成する。可動片は、所定時間だけ開放される。
次いで、ステップS512に移行して、遊技球の発射を制御する発射制御処理を実行する。発射制御処理では、RAM314の検知情報に基づいて、遊技球発射ハンドル41に遊技者が触れているか否かおよび発射停止スイッチ(不図示)がオフになっているか否かを判定し、遊技球発射ハンドル41に触れておりかつ発射停止スイッチがオフになっていると判定した場合は、RAM314のコマンド用バッファに発射コマンドを設定する。これにより、ステップS500の外部出力処理では、出力ポート318を介して発射コマンドが電源および発射制御装置243に送信される。
次いで、ステップS530に移行して、始動入賞口84aに対応する先読処理1を実行し、ステップS532に移行して、始動入賞口84bに対応する先読処理2を実行し、ステップS514に移行する。
ステップS514では、停電フラグがオフになっているか否かを判定し、停電フラグがオフになっていると判定した場合(YES)は、電源遮断が発生していないと判定し、ステップS516に移行して、ステップS500の処理の実行を開始してから所定時間(例えば、4[ms])が経過していないか否かを判定し、所定時間が経過していないと判定した場合(YES)は、ステップS518に移行する。
ステップS518では、第1初期値乱数カウンタCINI1および第2初期値乱数カウンタCINI2を更新する。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1および第2初期値乱数カウンタCINI2の各値にそれぞれ「1」を加算し、最大値を超えた場合はそれぞれ「0」に設定する。そして、それら更新値をカウンタ用バッファに格納する。
次いで、ステップS520に移行して、変動パターン乱数カウンタCSを更新する。具体的には、変動パターン乱数カウンタCSの値に「1」を加算し、最大値を超えた場合は「0」に設定する。そして、変動パターン乱数カウンタCSの更新値をカウンタ用バッファに格納する。
ステップS520の処理が終了すると、ステップS514に移行する。ステップS500〜S512、S530、S532の処理に要する時間は、遊技状態によって変化するので、ステップS518、S520の乱数更新処理の実行回数も遊技状態によって変化する。したがって、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2および変動パターン乱数カウンタCSの更新を不規則に行うことができるので、不正行為が行われることを防止することができる。
一方、ステップS516で、所定時間が経過したと判定した場合(NO)は、ステップS500に移行する。
一方、ステップS514で、停電フラグがオンになっていると判定した場合(NO)は、電源遮断が発生したと判定し、電源断処理を実行するため、ステップS522に移行する。ステップS514の処理は、ステップS500〜S512、S530、S532の処理の終了時、またはステップS518、S520の処理の終了時に実行される。そのため、メイン処理において各処理が終了したタイミングで電源断処理が行われるので、電源断処理において、MPU310のレジスタの内容をスタックエリアに退避したり、スタックポインタの値を格納したりしなくても、ステップS400の処理においてスタックポインタに所定値を設定することにより、立ち上げ処理の終了後は、ステップS500の処理から開始することができる。したがって、主制御装置162の処理負荷を低減することができるとともに、主制御装置162が誤動作したり暴走したりすることなく比較的安定的な制御を行うことができる。また、メイン処理において各処理が終了したタイミングで電源
断処理が行われるので、RAM314にバックアップする情報量を少なくすることができる。
ステップS522では、割込禁止を設定し、ステップS524に移行して、電源遮断を指定するための電源断コマンドを払出制御装置242および音声ランプ制御装置143に送信し、ステップS526に移行する。
ステップS526では、RAM判定値を算出し、算出したRAM判定値をRAM314の所定領域に格納する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM314のスタックエリアおよび作業エリアにおけるデータのチェックサム値またはハッシュ値である。
次いで、ステップS528に移行して、RAM314へのアクセスを禁止し、電源が完全に遮断されるまで無限ループを継続する。
次に、ステップS506の図柄制御処理を説明する。
図19は、主制御装置162で実行する図柄制御処理を示すフローチャートである。
図柄制御処理は、演出図柄表示装置91で演出図柄の変動表示を行う処理であって、ステップS506において実行されると、図19に示すように、ステップS600に移行する。
ステップS600では、現在、大当たり中でないか否かを判定し、大当たり中でないと判定した場合(YES)は、ステップS602に移行する。大当たり中としては、演出図柄表示装置91で大当たり演出を行っている最中と、大当たり演出の終了後の所定時間とが含まれる。
次いで、ステップS602に移行して、現在、特別図柄表示装置93で変動表示中でないか否かを判定し、変動表示中でないと判定した場合(YES)は、ステップS604に移行する。
ステップS604では、保留球数カウンタの値N2が「0」よりも大きいか否かを判定し、保留球数カウンタの値N2が「0」よりも大きいと判定した場合(YES)は、ステップS606に移行して、保留球数カウンタの値N2から「1」を減算し、ステップS608に移行する。
ステップS608では、先読処理中フラグ2がオンになっているか否かを判定し、先読処理中フラグ2がオンになっていると判定した場合(YES)は、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中であると判定し、ステップS610に移行する。
ステップS610では、先読保留球数2をRAM314から読み出し、読み出した先読保留球数2から「1」を減算し、減算した先読保留球数2をRAM314の同じ領域に格納し、ステップS612に移行する。
ステップS612では、減算した先読保留球数2が「0」であるか否かを判定し、先読保留球数2が「0」であると判定した場合(YES)は、ステップS614に移行して、ステップS532の先読処理2を実行する必要がないので、先読処理中フラグ2をオフにし、ステップS616に移行する。
ステップS616では、始動入賞口84bに対応する保留球格納エリアの乱数カウンタ値を実行エリア側にシフトする。具体的には、第1保留エリアの乱数カウンタ値を実行エ
リアにシフトし、その後、第2保留エリアの乱数カウンタ値を第1保留エリアにシフトする。次いで、第3保留エリアの乱数カウンタ値を第2保留エリアにシフトし、その後、第4保留エリアの乱数カウンタ値を第3保留エリアにシフトする。
次いで、ステップS618に移行して、始動入賞口84bへの入賞について、特別図柄表示装置93で変動表示を開始する変動開始処理2を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS612で、先読保留球数2が「0」でないと判定した場合(NO)は、ステップS616に移行する。
一方、ステップS608で、先読処理中フラグ2がオフになっていると判定した場合(NO)は、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中でないと判定し、ステップS616に移行する。
一方、ステップS604で、保留球数カウンタの値N2が「0」以下であると判定した場合(NO)は、ステップS620に移行する。
ステップS620では、保留球数カウンタの値N1が「0」よりも大きいか否かを判定し、保留球数カウンタの値N1が「0」よりも大きいと判定した場合(YES)は、ステップS622に移行して、保留球数カウンタの値N1から「1」を減算し、ステップS624に移行する。
ステップS624では、先読処理中フラグ1がオンになっているか否かを判定し、先読処理中フラグ1がオンになっていると判定した場合(YES)は、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中であると判定し、ステップS626に移行する。
ステップS626では、先読保留球数1をRAM314から読み出し、読み出した先読保留球数1から「1」を減算し、減算した先読保留球数1をRAM314の同じ領域に格納し、ステップS628に移行する。
ステップS628では、減算した先読保留球数1が「0」であるか否かを判定し、先読保留球数1が「0」であると判定した場合(YES)は、ステップS630に移行して、ステップS530の先読処理1を実行する必要がないので、先読処理中フラグ1をオフにし、ステップS632に移行する。
ステップS632では、ステップS616の処理と同様に、始動入賞口84aに対応する保留球格納エリアの乱数カウンタ値を実行エリア側にシフトし、ステップS634に移行して、始動入賞口84aへの入賞について、特別図柄表示装置93で変動表示を開始する変動開始処理1を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS628で、先読保留球数1が「0」でないと判定した場合(NO)は、ステップS632に移行する。
一方、ステップS624で、先読処理中フラグ1がオフになっていると判定した場合(NO)は、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中でないと判定し、ステップS632に移行する。
一方、ステップS620で、保留球数カウンタの値N1が「0」以下であると判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS602で、現在、特別図柄表示装置93で変動表示中であると判定した場合(NO)は、ステップS636に移行して、特別図柄表示装置93の変動表示について変動時間が経過していないか否かを判定し、変動時間が経過していないと判定した場合(YES)は、ステップS638に移行する。
ステップS638では、特別図柄表示装置93の表示を更新する。具体的には、LED93aのうち、変動表示が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLED93aが赤である場合は、その赤のLED93aを消灯するとともに緑のLED93aを点灯させる表示態様を設定する。また、現在点灯しているLED93aが緑である場合は、その緑のLED93aを消灯するとともに青のLED93aを点灯させる表示態様を設定する。また、現在点灯しているLED93aが青である場合は、その青のLED93aを消灯するとともに赤のLED93aを点灯させる表示態様を設定する。なお、ステップS638の処理は、所定周期(例えば、4[ms])で実行されるが、実行ごとにLED93aの点灯色を変更すると、LED93aの点灯色の変化を遊技者が視認することができない。そこで、遊技者にLED93aの点灯色の変化を視認させるために、ステップS638の処理は、実行ごとにカウンタ(不図示)の値に「1」を加算し、そのカウンタ値が所定値(例えば、「100」)を超えた場合に、LED93aの点灯色の変更を行い、遊技者が視認可能な周期(例えば、4[ms]×100=0.4[s])でLED93aの点灯色の変更を行うことが好ましい。カウンタの値は、LED93aの点灯色を変更したら「0」に戻るようになっている。
ステップS638の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS636で、特別図柄表示装置93の変動表示について変動時間が経過したと判定した場合(NO)は、ステップS640に移行して、特別図柄表示装置93の停止表示を設定する。大当たり抽選では、大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりであるか否かを判定し、大当たりであると判定した場合は、大当たり種別乱数カウンタC2の値に基づいて大当たり種別および大当たり時の停止図柄の種別を決定する。ステップS640では、決定した大当たり時の停止図柄の種別に対応する表示態様となるように特別図柄表示装置93の停止表示を設定する。例えば、非確変大当たりである場合は緑色のLED93aを点灯させ、確変大当たりである場合は赤色のLED93aを点灯させ、外れである場合は青色のLED93aを点灯させる。なお、各LED93aの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしてもよい。
次いで、ステップS642に移行して、演出図柄表示装置91の停止表示をLED93aの点灯と同調させるために、RAM314のコマンド用バッファに確定コマンドを設定する。これにより、ステップS500の外部出力処理では、出力ポート318を介して確定コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。また、演出図柄の確定表示後に演出図柄を表示し続ける表示時間(例えば、1[s])を決定し、表示時間が経過するまで次の変動表示の開始を待機する。
ステップS642の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS600で、現在、大当たり中であると判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS634の変動開始処理1を説明する。
図20は、主制御装置162で実行する変動開始処理1を示すフローチャートである。
変動開始処理1は、始動入賞口84aへの入賞について、特別図柄表示装置93で変動
表示を開始する処理であって、ステップS634において実行されると、図20に示すように、ステップS700に移行する。
ステップS700では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、取得した乱数カウンタ値と大当たり値とを比較することにより大当たりであるか否かを判定(大当たり抽選)し、大当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS702に移行する。
ステップS702では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり種別乱数カウンタC2の値を取得し、取得した乱数カウンタ値に基づいて大当たり種別を判定(大当たり種別抽選)し、判定した大当たり種別に基づいて、大当たり時における特別図柄表示装置93の表示態様および演出図柄の停止図柄の種別を決定する。
次いで、ステップS704に移行して、大当たりに対応する変動パターンテーブル406を読み出す。具体的には、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値を取得し、大当たり、決定した大当たり種別、保留球数カウンタの値N1および取得した乱数カウンタ値に対応する変動パターンテーブル406のアドレスを振分構造テーブル404から取得し、取得したアドレスに基づいて変動パターンテーブル406を読み出す。
次いで、ステップS706に移行して、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている変動パターン乱数カウンタCSの値を取得し、読み出した変動パターンテーブル406において、取得した乱数カウンタ値の順位のレコードから変動パターン番号を読み出し、読み出した変動パターン番号により特定される大当たり時の変動パターンを決定する。また、特別図柄表示装置93の変動表示について変動時間を決定し、演出図柄表示装置91で大当たり図柄を停止表示するまでの変動時間を決定する。変動時間は変動パターンと一意に対応するが、変動時間の具体的な決定方法としては、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得したリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の大まかな変動時間を決定するとともに、取得した変動パターン乱数カウンタCSの値に基づいて、リーチ演出後に最終停止図柄(中図柄)を停止表示するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。なお、変動時間は、変動パターン乱数カウンタCSの値を使わずにリーチ乱数カウンタC3の値だけを用いて設定することも可能であり、リーチ乱数カウンタC3の値だけで設定するか、またはリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値で設定するかは、その都度、リーチ乱数カウンタC3の値や遊技状態等に応じて適宜決定することができる。
次いで、ステップS708に移行して、ステップS706、S718、S724で決定した変動パターンを指定するための変動パターンコマンドをRAM314のコマンド用バッファに設定する。これにより、ステップS500の外部出力処理では、出力ポート318を介して変動パターンコマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。
次いで、ステップS710に移行して、ステップS702、S714、S720で決定した停止図柄の種別を指定するための停止種別コマンドをRAM314のコマンド用バッファに設定する。これにより、ステップS500の外部出力処理では、出力ポート318を介して停止種別コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。ステップS500の外部出力処理では、コマンド用バッファにコマンドが設定された順に送信されるので、変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、その順で送信される。
ステップS710の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS700で、大当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS712に移行して、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、取得した乱数カウンタ値と小当たり値とを比較することにより小当たりであるか否かを判定(小当たり抽選)し、小当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS714に移行する。
次いで、ステップS714に移行して、小当たり時における特別図柄表示装置93の表示態様および演出図柄の停止図柄の種別を決定する。
次いで、ステップS716に移行して、小当たりに対応する変動パターンテーブル406を読み出す。具体的には、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値を取得し、小当たり、保留球数カウンタの値N1および取得した乱数カウンタ値に対応する変動パターンテーブル406のアドレスを振分構造テーブル404から取得し、取得したアドレスに基づいて変動パターンテーブル406を読み出す。
次いで、ステップS718に移行して、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている変動パターン乱数カウンタCSの値を取得し、読み出した変動パターンテーブル406において、取得した乱数カウンタ値の順位のレコードから変動パターン番号を読み出し、読み出した変動パターン番号により特定される小当たり時の変動パターンを決定する。このとき、特別図柄表示装置93の変動表示について変動時間を決定し、演出図柄表示装置91で小当たり図柄を停止表示するまでの変動時間を決定する。具体的には、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得したリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値に基づいて、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の変動時間を決定する。そして、決定した変動時間に基づいて変動パターンを決定する。なお、変動時間は、変動パターン乱数カウンタCSの値を使わずにリーチ乱数カウンタC3の値だけを用いて設定することも可能であり、リーチ乱数カウンタC3の値だけで設定するか、またはリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値で設定するかは、その都度、リーチ乱数カウンタC3の値や遊技状態等に応じて適宜決定することができる。
ステップS718の処理が終了すると、ステップS708に移行する。
一方、ステップS712で、小当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS720に移行して、外れ時における特別図柄表示装置93の表示態様および演出図柄の停止図柄の種別を決定する。
次いで、ステップS722に移行して、外れに対応する変動パターンテーブル406を読み出す。具体的には、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値を取得し、外れ、保留球数カウンタの値N1および取得した乱数カウンタ値に対応する変動パターンテーブル406のアドレスを振分構造テーブル404から取得し、取得したアドレスに基づいて変動パターンテーブル406を読み出す。
次いで、ステップS724に移行して、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている変動パターン乱数カウンタCSの値を取得し、読み出した変動パターンテーブル406において、取得した乱数カウンタ値の順位のレコードから変動パターン番号を読み出し、読み出した変動パターン番号により特定される外れ時の変動パターンを決定する。このとき、特別図柄表示装置93の変動表示について変動時間を決定し、演出図柄表示装置91で外れ図柄を停止表示するまでの変動時間を決定する。具体的には、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得したリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタC
Sの各値に基づいて、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の変動時間を決定する。そして、決定した変動時間に基づいて変動パターンを決定する。なお、変動時間は、変動パターン乱数カウンタCSの値を使わずにリーチ乱数カウンタC3の値だけを用いて設定することも可能であり、リーチ乱数カウンタC3の値だけで設定するか、またはリーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値で設定するかは、その都度、リーチ乱数カウンタC3の値や遊技状態等に応じて適宜決定することができる。
なお、ステップS720〜S724の処理は、図示しないが、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値を取得し、取得したリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ演出を行うか否かを判定し、その結果に基づいて実行する。具体的には、リーチ演出を行うと判定した場合は、リーチ外れについてステップS720〜S724の処理を実行する。これに対し、リーチ演出を行わないと判定した場合は、非リーチ外れについてステップS720〜S724の処理を実行する。以下、ステップS822、S824、S872、S874の処理についても同様である。
ステップS724の処理が終了すると、ステップS708に移行する。
なお、変動開始処理2については、変動開始処理1と同様であるので説明を省略する。変動開始処理1と異なるのは、始動入賞口84bへの入賞についての処理である点、および保留球数カウンタの値N2を用いる点である。保留球数カウンタの値N2は、ステップS704、S716、S722に相当する処理で用いられる。
次に、ステップS530の先読処理1を説明する。
図21は、主制御装置162で実行する先読処理1を示すフローチャートである。
先読処理1は、始動入賞口84aの先読演出処理のうちステップS308〜S314の処理に後続する処理であって、ステップS530において実行されると、図21に示すように、ステップS800に移行する。
ステップS800では、先読処理中フラグ1がオンになっているか否かを判定し、先読処理中フラグ1がオンになっていると判定した場合(YES)は、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中であると判定し、ステップS802に移行して、先読判定値1および先読保留球数1をRAM314から読み出し、ステップS804に移行する。
ステップS804では、読み出した先読判定値1から大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、取得した乱数カウンタ値と大当たり値とを比較することにより大当たりであるか否かを判定(先読演出抽選1)し、大当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS806に移行する。
ステップS806では、ステップS704の処理と同様に、大当たりに対応する変動パターンテーブル406を読み出し、ステップS808に移行して、ステップS706の処理と同様に、読み出した変動パターンテーブル406に基づいて大当たり時の変動パターンを決定し、ステップS810に移行する。
ステップS810では、ステップS808、S820、S824で決定した変動パターンおよび読み出した先読保留球数1を指定するための先読コマンドをRAM314のコマンド用バッファに設定する。これにより、ステップS500の外部出力処理では、出力ポート318を介して先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。
次いで、ステップS812に移行して、先読判定値1および先読保留球数1をRAM3
14からクリアし、ステップS814に移行して、先読処理中フラグ1をオフにし、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS804で、大当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS816に移行して、読み出した先読判定値1から大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、取得した乱数カウンタ値と小当たり値とを比較することにより小当たりであるか否かを判定し、小当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS818に移行する。
ステップS818では、ステップS716の処理と同様に、小当たりに対応する変動パターンテーブル406を読み出し、ステップS820に移行して、ステップS718の処理と同様に、読み出した変動パターンテーブル406に基づいて小当たり時の変動パターンを決定し、ステップS810に移行する。
一方、ステップS816で、小当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS822に移行して、ステップS722の処理と同様に、外れに対応する変動パターンテーブル406を読み出し、ステップS824に移行して、ステップS724の処理と同様に、読み出した変動パターンテーブル406に基づいて外れ時の変動パターンを決定し、ステップS810に移行する。
一方、ステップS800で、先読処理中フラグ1がオフになっていると判定した場合(NO)は、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中でないと判定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS532の先読処理2を説明する。
図22は、主制御装置162で実行する先読処理2を示すフローチャートである。
先読処理2は、始動入賞口84bの先読演出処理のうちステップS358〜S364の処理に後続する処理であって、ステップS532において実行されると、図22に示すように、ステップS850に移行する。
ステップS850では、先読処理中フラグ2がオンになっているか否かを判定し、先読処理中フラグ2がオンになっていると判定した場合(YES)は、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中であると判定し、ステップS852に移行して、先読判定値2および先読保留球数2をRAM314から読み出し、ステップS854に移行する。
ステップS854では、読み出した先読判定値2から大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、取得した乱数カウンタ値と大当たり値とを比較することにより大当たりであるか否かを判定(先読演出抽選2)し、大当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS856に移行する。
ステップS856では、ステップS704の処理と同様に、大当たりに対応する変動パターンテーブル406を読み出し、ステップS858に移行して、ステップS706の処理と同様に、読み出した変動パターンテーブル406に基づいて大当たり時の変動パターンを決定し、ステップS860に移行する。
ステップS860では、ステップS858、S870、S874で決定した変動パターンおよび読み出した先読保留球数2を指定するための先読コマンドをRAM314のコマンド用バッファに設定する。これにより、ステップS500の外部出力処理では、出力ポート318を介して先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。
次いで、ステップS862に移行して、先読判定値2および先読保留球数2をRAM314からクリアし、ステップS864に移行して、先読処理中フラグ2をオフにし、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS854で、大当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS866に移行して、読み出した先読判定値2から大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、取得した乱数カウンタ値と小当たり値とを比較することにより小当たりであるか否かを判定し、小当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS868に移行する。
ステップS868では、ステップS716の処理と同様に、小当たりに対応する変動パターンテーブル406を読み出し、ステップS870に移行して、ステップS718の処理と同様に、読み出した変動パターンテーブル406に基づいて小当たり時の変動パターンを決定し、ステップS860に移行する。
一方、ステップS866で、小当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS872に移行して、ステップS722の処理と同様に、外れに対応する変動パターンテーブル406を読み出し、ステップS874に移行して、ステップS724の処理と同様に、読み出した変動パターンテーブル406に基づいて外れ時の変動パターンを決定し、ステップS860に移行する。
一方、ステップS850で、先読処理中フラグ2がオフになっていると判定した場合(NO)は、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中でないと判定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、音声ランプ制御装置143の構成を説明する。
図23は、音声ランプ制御装置143の構成を示すブロック図である。
音声ランプ制御装置143は、図23に示すように、DIP等のワンチップ型のマイクロプロセッサであるMPU350と、音声ランプ制御装置143の外部からデータを入力する入力ポート356と、音声ランプ制御装置143の外部にデータを出力する出力ポート358とを有して構成されている。MPU350、入力ポート356および出力ポート358は、バス360を介して相互に接続されている。
MPU350は、MPU350により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM352と、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を記憶するためのワークエリアとして機能するRAM354と、割込回路、タイマ回路、データ送受信回路等の各種回路とを有して構成されている。
RAM354は、MPU350の内部レジスタの内容やMPU350により実行される制御プログラムの戻り先番地等が記憶されるスタックエリアと、各種のフラグ、カウンタおよびI/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有して構成されている。
入力ポート356には、主制御装置162と、操作ボタン35と等が接続されている。
出力ポート358には、音声出力装置362と、ランプ表示装置364と、表示制御装置302と等が接続されている。
MPU350は、入力ポート356を介して音声出力装置362の音声出力制御を行うためのコマンドを主制御装置162から受信すると、受信したコマンドに基づいて音声出力装置362を制御する。音声出力装置362は、音声ランプ制御装置143の制御によりスピーカ部26から音声を出力する。
MPU350は、入力ポート356を介してランプ表示装置364のランプ表示制御を行うためのコマンドを主制御装置162から受信すると、受信したコマンドに基づいてランプ表示装置364を制御する。ランプ表示装置364は、音声ランプ制御装置143の制御により、環状電飾部23、エラー表示ランプ部24、賞球ランプ部25および保留ランプ95a、95b、96の点灯、消灯または点滅を行う。
MPU350は、入力ポート356を介して表示制御装置302の表示制御を行うためのコマンドを主制御装置162から受信すると、受信したコマンドに基づいて表示制御装置302を制御する。表示制御装置302は、音声ランプ制御装置143の制御により演出図柄表示装置91の表示制御を行う。
なお、音声出力装置362の音声出力制御を行うためのコマンド、ランプ表示装置364のランプ表示制御を行うためのコマンドおよび表示制御装置302の表示制御を行うためのコマンドは、例えば、変動パターンコマンドのように、1つのコマンド(音声出力装置362の音声出力制御、ランプ表示装置364のランプ表示制御および表示制御装置302の表示制御を行うためのコマンド)として構成される場合もある。この場合、MPU350は、受信したコマンドに基づいて、ランプ表示装置364、表示制御装置302および表示制御装置302を制御する。
次に、音声ランプ制御装置143で実行される処理を説明する。
MPU350は、ROM352の所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、音声ランプ制御処理を実行する。音声ランプ制御処理は、大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、立ち上げ処理の後に実行されるメイン処理とがある。
まず、立ち上げ処理を説明する。
図24は、音声ランプ制御装置143で実行する立ち上げ処理を示すフローチャートである。
立ち上げ処理は、電源投入時に起動される処理であって、MPU350において実行されると、図24に示すように、ステップS1100に移行する。
ステップS1100では、電源投入に伴う初期設定を行う。初期設定では、スタックポインタにあらかじめ決められた所定値を設定する。
次いで、ステップS1102に移行して、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下によって電源断処理(後述:ステップS1230)の実行中に開始されたものであるか否かを判定するため、電源断処理の実行中の電源遮断であるか否かを示す電源断処理中フラグがオフになっているか否かを判定し、電源断処理中フラグがオフになっていると判定した場合(YES)は、電源断処理の実行中の電源遮断でないと判定し、ステップS1104に移行する。電源断処理中フラグがオフになっている場合、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であって電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、またはノイズ等の影響によりMPU350にのみリセットがかかって(主制御装置162からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。
ステップS1104では、RAM354のデータが破壊されているか否かを判定する。データ破壊の判定は、次のように行う。RAM354の特定領域には、RAM破壊チェックデータとして所定値(例えば、「55AAh」)が書き込まれている(後述:ステップS1110)。したがって、RAM354の特定領域からデータを読み出し、読み出した
データが所定値と一致していれば、RAM354のデータが破壊されていないと判定することができる。これに対し、読み出したデータが所定値と一致していなければ、RAM354のデータが破壊されていると判定することができる。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合は、RAM354の特定領域にRAM破壊チェックデータが記憶されていないので(電源遮断によってRAM354のすべてのデータがクリアされるので)、RAM354のデータが破壊されていると判定される。
一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であって電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、またはノイズ等の影響によりMPU350にのみリセットがかかって開始された場合は、RAM354の特定領域にRAM破壊チェックデータが記憶されているので、RAM354のデータが破壊されていないと判定される。
ステップS1104の判定の結果、RAM354のデータが破壊されていると判定した場合(YES)は、ステップS1106に移行して、RAM354のすべての領域を検査する。検査方法としては、まず、1バイトごとに「FFh」を書き込み、それを1バイトごとに読み出して「FFh」であるか否かを判定し、「FFh」であれば、「FFh」の検査についてはRAM354が正常であると判定する。この1バイトごとの書き込みおよび判定を、「FFh」に次いで、「55h」、「AAh」、「00h」の順に行う。この検査により、RAM354のすべての領域が「0」にクリアされる。
次いで、ステップS1108に移行して、ステップS1106の検査結果としてRAM354が正常であるか否かを判定し、「FFh」、「55h」、「AAh」、「00h」のすべての検査についてRAM354が正常であると判定した場合は、RAM354が正常であると判定し、その場合(YES)は、ステップS1110に移行して、RAM破壊チェックデータ(例えば、「55AAh」)をRAM354の特定領域に書き込み、ステップS1112に移行する。
ステップS1112では、電源断処理を実行したか否かを示す電源断フラグがオンになっているか否かを判定する。電源断フラグは、電源断処理の実行時にオンにされるので、電源断フラグがオンになっている状態でステップS1112の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であって電源断処理を実行した後に開始された場合である。
ステップS1112で、電源断フラグがオンになっていると判定した場合(YES)は、電源断処理を実行したと判定し、ステップS1114に移行して、音声ランプ制御装置143の各処理を初期化するために、RAM354の作業領域を「0」にクリアする。ここで、RAM354の作業領域とは、主制御装置162から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。なお、ステップS1114の処理により電源断フラグもオフになる。
次いで、ステップS1116に移行して、RAM354の初期設定を行い、ステップS1118に移行して、割込許可を設定し、メイン処理に移行する。
一方、ステップS1112で、電源断フラグがオフになっていると判定した場合(NO)は、電源断処理を実行していないと判定し、ステップS1116に移行する。電源断フラグがオフになっている状態でステップS1112の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば、電源が完全に遮断された後に開始されたために、ステップS1106〜S1110の処理を経由してステップS1112の処理に至ったか、またはノイズ等の影響
によりMPU350にのみリセットがかかって(主制御装置162からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。なお、この場合に、ステップS1114の処理を実行しないのは、ステップS1106〜S1110の処理を経由してステップS1112の処理に至った場合は、ステップS1106の処理によって、既にRAM354のすべての領域がクリアされているし、立ち上げ処理が、ノイズ等の影響によりMPU350にのみリセットがかかって開始された場合は、RAM354の作業領域をクリアせず維持しておくことにより、音声ランプ制御装置143の制御を継続することができるからである。
一方、ステップS1108で、RAM354が正常でないと判定した場合(NO)は、ステップS1120に移行して、エラー表示ランプ部24によりRAM354の異常を報知し、電源が完全に遮断されるまで無限ループを継続する。なお、音声出力装置362により音声を出力してRAM354の異常を報知してもよい。
一方、ステップS1104で、RAM354のデータが破壊されていないと判定した場合(NO)は、ステップS1112に移行する。
一方、ステップS1102で、電源断処理中フラグがオンになっていると判定した場合(NO)は、電源断処理の実行中の電源遮断であると判定し、ステップS1106に移行する。電源断処理中フラグがオンになっている場合、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって電源断処理の実行中にMPU350にリセットがかかって開始されたものである。この場合は、電源断処理の実行中なので、RAM354の記憶状態は必ずしも正しくない。したがって、音声ランプ制御装置143の制御を継続することができないので、ステップS1106に移行して、RAM354のすべての領域をクリアする。
次に、メイン処理を説明する。
図25は、音声ランプ制御装置143で実行するメイン処理を示すフローチャートである。
メイン処理は、音声ランプ制御装置143の主制御を行う処理であって、MPU350において実行されると、図25に示すように、ステップS1200に移行する。
ステップS1200では、ステップS1200の処理の実行を開始してから所定時間(例えば、1[ms])が経過したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定した場合(YES)は、ステップS1202に移行する。ステップS1200で所定時間が経過したか否かを判定するのは、ステップS1202〜S1214が表示に関する処理であり、所定時間よりも短い周期(1[ms]以内)で実行する必要がないのに対して、ステップS1216の変動制御処理やステップS1218のコマンド受信処理は、短い周期で実行する方が好ましいからである。これにより、主制御装置162からのコマンドの受信漏れを防止することができる。
ステップS1202では、エラー表示ランプ部24の点灯パターンを設定し、ランプ設定処理(後述:ステップS1210)で設定される点灯パターンとなるように環状電飾部23および賞球ランプ部25の出力を設定する。
次いで、ステップS1204に移行して、電源投入報知処理を実行する。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定時間(例えば、30[s])電源が投入されたことを報知する処理であり、その報知は、音声出力装置362またはランプ表示装置364により行う。また、演出図柄表示装置91で電源供給の旨を表示することを指定するためのコマンドを表示制御装置302に送信してもよい。なお、電源投入時でなければ、電源投
入報知処理による報知は行われない。
次いで、ステップS1206に移行して、主制御装置162からデモコマンドを受信した場合は(後述:ステップS1218)、受信したデモコマンドを表示制御装置302に送信することにより演出図柄表示装置91で客待ちデモ演出を開始する客待ちデモ演出処理を実行する。また、客待ちデモ演出処理では、受信したデモコマンドに基づいて音声出力装置362およびランプ表示装置364を制御する。デモコマンドは、保留球数が「0」でかつ演出図柄表示装置91で演出図柄の変動表示が終了した場合に送信される。客待ちデモ演出は、その場合の停止図柄、背景、キャラクタ、エフェクト等の画面状態を突然変化させることなく、現在の画面状態を基準として違和感なく自然に客待ちデモ演出に導入されるように演出内容が設定されている。これにより、遊技中に客待ちデモ演出が開始されても、遊技者に違和感を与えることを防止することができる。
次いで、ステップS1208に移行して、操作ボタン35が押下されたか否かを判定し、操作ボタン35が押下されたと判定した場合は、演出図柄表示装置91で、操作ボタン35の押下に伴うボタン演出を行う操作ボタン監視処理を実行する。操作ボタン監視処理では、例えば、変動表示の開始時に予告キャラが出現した場合に操作ボタン35を押下することにより今回の変動表示による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に操作ボタン35を押下することにより大当たりへの期待感を向上する演出に変更したりする。操作ボタン35は、複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を決定するためのボタンとして用いることもできる。なお、パチンコ機10に操作ボタン35が設けられていない場合には、ステップS1208の処理は省略される。
次いで、ステップS1210に移行して、演出図柄表示装置91の表示に対応するように、環状電飾部23および賞球ランプ部25の点灯パターンを設定するランプ設定処理を実行する。
次いで、ステップS1212に移行して、演出図柄表示装置91の表示に対応するように、音声出力装置362の音声出力パターンを設定し、設定した音声出力パターンで音声出力装置362から音声を出力する音声設定処理を実行する。
次いで、ステップS1214に移行して、主制御装置162から変動パターンコマンドを受信した場合は(後述:ステップS1218)、受信した変動パターンコマンドに基づいて演出図柄表示装置91の変動表示に要する時間と同期した時間を設定する液晶演出実行管理処理を実行する。この設定時間に基づいて、ステップS1210、S1212の処理の演出時間が設定される。
次いで、ステップS1216に移行して、変動パターンコマンド、停止種別コマンド、確定コマンド、先読コマンドその他遊技の演出制御を行うためのコマンドを主制御装置162から受信した場合は(後述:ステップS1218)、受信した変動パターンコマンド、停止種別コマンド、確定コマンド、先読コマンドその他遊技の演出制御を行うためのコマンドを表示制御装置302に送信することにより演出図柄表示装置91の変動表示を制御する変動制御処理を実行する。
次いで、ステップS1218に移行して、主制御装置162からコマンドを受信し、受信したコマンドを判定するとともにフラグの設定等の必要な処理を行うコマンド受信処理を実行する。
次いで、ステップS1220に移行して、電源遮断が発生したか否かを示す停電フラグがオフになっているか否かを判定する。停電フラグは、主制御装置162から電源断コマ
ンドを受信した場合にオンにされる。
ステップS1220で、停電フラグがオフになっていると判定した場合(YES)は、電源遮断が発生していないと判定し、ステップS1222に移行して、ステップS1104の処理と同様に、RAM354のデータが破壊されているか否かを判定し、RAM354のデータが破壊されていると判定した場合(YES)は、ステップS1224に移行する。
ステップS1224では、エラー表示ランプ部24によりRAM354の異常を報知し、電源が完全に遮断されるまで無限ループを継続する。なお、音声出力装置362により音声を出力してRAM354の異常を報知してもよい。
一方、ステップS1222で、RAM354のデータが破壊されていないと判定した場合(NO)は、ステップS1200に移行する。
一方、ステップS1220で、停電フラグがオンになっていると判定した場合(NO)は、電源遮断が発生したと判定し、電源断処理(後述:ステップS1228)を実行するため、ステップS1226に移行する。ステップS1220の処理は、音声ランプ制御装置143のメイン処理の1サイクルの終了時に実行される。そのため、メイン処理において各処理が終了したタイミングで電源断処理が行われるので、電源断処理において、MPU350のレジスタの内容をスタックエリアに退避したり、スタックポインタの値を格納したりしなくても、ステップS1100の処理においてスタックポインタに所定値を設定することにより、立ち上げ処理の終了後は、ステップS1200の処理から開始することができる。したがって、音声ランプ制御装置143の処理負荷を低減することができるとともに、音声ランプ制御装置143が誤動作したり暴走したりすることなく比較的安定的な制御を行うことができる。
ステップS1226では、電源断フラグおよび電源断処理中フラグをオンにし、ステップS1228に移行して、電源断処理を実行する。電源断処理では、割込禁止を設定し、音声出力装置362およびランプ表示装置364の出力をオフにし、停電フラグをオフにする。
次いで、ステップS1230に移行して、電源断処理中フラグをオフにし、電源が完全に遮断されるまで無限ループを継続する。
一方、ステップS1200で、所定時間が経過していないと判定した場合(NO)は、ステップS1216に移行する。
次に、表示制御装置302の構成を説明する。
図26は、表示制御装置302の構成を示すブロック図である。
表示制御装置302は、図26に示すように、マイクロプロセッサであるMPU370と、MPU370により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したプログラムROM372と、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を記憶するためのワークエリアとして機能するワークRAM374とを有して構成されている。
表示制御装置302は、さらに、演出図柄表示装置91に対する描画処理を行う画像コントローラ(VDP(Video Display Processor))376と、ワークRAM374から画像コントローラ376にデータ転送を行うDMAC(Direct Memory Access Controller)378と、表示制御装置3
02の外部からデータを入力する入力ポート380とを有して構成されている。MPU370、プログラムROM372、ワークRAM374、画像コントローラ376、DMAC378および入力ポート380は、バス382を介して相互に接続されている。
表示制御装置302は、さらに、背景データ、図柄データ、キャラクタデータおよびエフェクトデータ等を記憶したキャラクタROM384と、演出図柄表示装置91に出力する表示データを記憶するためのビデオRAM386と、表示制御装置302の外部にデータを出力する出力ポート388とを有して構成されている。画像コントローラ376および出力ポート388は、バス390を介して相互に接続されている。
入力ポート380には、音声ランプ制御装置143等が接続されている。
出力ポート388には、演出図柄表示装置91等が接続されている。
なお、パチンコ機10は、大当たり抽選の当選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、演出図柄表示装置91で表示される図柄構成がまったく同じ仕様の機種があるので、表示制御装置302は、共通部品化されコスト低減が図られている。
MPU370は、入力ポート380を介して音声ランプ制御装置143からコマンドを受信すると、受信したコマンドに基づいて演出図柄表示装置91の表示制御を行う。
ワークRAM374は、MPU370の内部レジスタの内容やMPU370により実行される制御プログラムの戻り先番地等が記憶されるスタックエリアと、各種のフラグ、カウンタおよびI/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有して構成されている。
ワークRAM374には、RAM314と同様に、カウンタ用バッファが設けられている。カウンタ用バッファには、停止図柄を決定するための停止図柄乱数カウンタの値が格納されている。停止図柄乱数カウンタは、短時間間隔で更新され、その更新値がカウンタ用バッファに格納される。
次に、プログラムROM372のデータ構造を説明する。
プログラムROM372には、複数の演出データテーブルと、時間データおよび演出データテーブルのアドレスを管理する管理テーブルとが格納されている。
まず、管理テーブルのデータ構造を説明する。
図27は、変動パターンコマンド管理テーブル408のデータ構造を示す図である。
変動パターンコマンド管理テーブル408は、図27に示すように、変動パターンコマンドに対応する管理テーブルであって、変動パターンコマンド管理テーブル408には、複数のレコードが登録されている。各レコードは、変動パターン番号を登録するフィールドと、変動パターン番号により特定される変動パターンで行う変動表示について変動時間を示す時間データを登録するフィールドと、変動パターンにより特定される演出データテーブルのアドレスを登録するフィールドとを含んで構成されている。
図27の例では、第1段目のレコードには、変動パターン番号として「0」が、時間データとして「5」が、演出データテーブルのアドレスとして「テーブル1」がそれぞれ登録されている。これは、変動パターン番号「0」に対応する変動パターンコマンドを受信した場合は、演出データテーブル1を用いて、変動時間が5[s]の変動表示が行われることを示している。
なお、管理テーブルとしては、変動パターンコマンド管理テーブル408だけでなく、確定コマンドに対応する管理テーブル(以下、確定コマンド管理テーブルという。)が存在する。確定コマンド管理テーブルも、変動パターンコマンド管理テーブル408と同様のデータ構造を有して構成されている。
次に、演出データテーブルのデータ構造を説明する。
図28は、演出データテーブル410のデータ構造を示す図である。
演出データテーブル410には、図28に示すように、演出図柄表示装置91で1つの変動表示、停止表示、客待ちデモ演出その他の演出を実現するための複数の演出データが時系列順に登録されている。先頭のレコードには、演出データの開始を示すSTARTデータが、末尾のレコードには、演出データの終了を示すENDデータがそれぞれ登録されている。演出データは、STARTデータとENDデータとの間のレコードに登録される。その各レコードには、図柄位置、背景種別、キャラクタ種別およびエフェクト等が演出データとして登録されている。
演出に使用される演出データテーブル410は、プログラムROM372から読み出され、ワークRAM374のテーブルバッファに設定される。テーブルバッファに設定された初期状態では、演出データテーブル410の先頭レコードにポインタが設定される。そして、ポインタを「1」ずつ加算しながら、ポインタが指し示すレコードの演出データを順次取得し、取得した演出データに基づいて演出図柄表示装置91の表示制御を行う。
プログラムROM372には、さらに、複数の停止図柄テーブルと、停止図柄テーブルのアドレスを管理する停止図柄管理テーブルとが格納されている。
まず、停止図柄管理テーブルのデータ構造を説明する。
図29は、停止図柄管理テーブル412のデータ構造を示す図である。
停止図柄管理テーブル412には、図29に示すように、複数のレコードが登録されている。各レコードは、停止図柄の種別を示す停止種別番号を登録するフィールドと、停止図柄テーブルのアドレスを登録するフィールドとを含んで構成されている。
図29の例では、第1段目のレコードには、停止種別番号として「0」が、停止図柄テーブルのアドレスとして「テーブル1」がそれぞれ登録されている。これは、停止種別番号「0」に対応する停止種別コマンドを受信した場合は、停止図柄テーブル1を用いて停止図柄が決定されることを示している。
次に、停止図柄テーブルのデータ構造を説明する。
図30は、停止図柄テーブル414のデータ構造を示す図である。
停止図柄テーブル414には、図30に示すように、停止図柄乱数カウンタの数値範囲に対応して複数のレコードが登録されている。各レコードは、停止図柄を示す停止図柄番号を登録するフィールドを含んで構成されている。停止図柄乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数カウンタ値の順位のレコードから停止図柄番号を読み出し、読み出した停止図柄番号により特定される停止図柄を決定する。例えば、乱数カウンタ値が「30」である場合は、30段目のレコードから停止図柄番号を読み出す。図30の例では、停止図柄テーブル414から「127」が読み出されるので、右図柄が「1」、中図柄が「2」、左図柄が「7」となる停止図柄に決定される。なお、図30の例では、非リーチ外れ時の停止図柄を決定するための停止図柄テーブル414を示したが、非確変大当たり時、確変
大当たり時、JUB大当たり時、突確大当たり時、潜確大当たり時、小当たり時およびリーチ外れ時の停止図柄をそれぞれ決定するための停止図柄テーブルも同様にプログラムROM372に格納されている。
次に、画像コントローラ376の構成を説明する。
図31は、画像コントローラ376の動作を示す図である。
図31(a)は、第1フレームバッファ386aを描画用、第2フレームバッファ386bを出力用としてそれぞれ設定する場合を示し、図31(b)は、第1フレームバッファ386aを出力用、第2フレームバッファ386bを描画用としてそれぞれ設定する場合を示している。
ビデオRAM386には、画像コントローラ376のレンダリング処理によって生成される表示データが書き込まれる。ビデオRAM386は、図31(a)、(b)に示すように、演出図柄表示装置91の一画面分のサイズおよび解像度に対応する表示データを記憶する記憶エリアである第1フレームバッファ386aと、第1フレームバッファ386aと同じ記憶容量を有する記憶エリアである第2フレームバッファ386bとを有して構成されている。
まず、画像コントローラ376は、DMAC378から描画データを受信すると、受信した描画データに基づいてキャラクタROM384から必要なデータを読み出し、読み出したデータに対してレンダリング処理を行うことにより表示データを生成する。次いで、図31(a)に示すように、第1フレームバッファ386aを描画用、第2フレームバッファ386bを出力用としてそれぞれ設定する。そして、描画用である第1フレームバッファ386aに対して表示データを書き込むことにより描画を行う。その一方で、出力用である第2フレームバッファ386bに書き込まれている表示データを演出図柄表示装置91に出力することにより表示を行う。描画および表示が完了すると、MPU370にV割込信号を出力する。描画および表示は、所定時間(例えば、20[ms])で行う。
次に、画像コントローラ376は、DMAC378から描画データを受信すると、受信した描画データに基づいてキャラクタROM384から必要なデータを読み出し、読み出したデータに対してレンダリング処理を行うことにより表示データを生成する。次いで、図31(b)に示すように、第1フレームバッファ386aを出力用、第2フレームバッファ386bを描画用としてそれぞれ設定する。そして、描画用である第2フレームバッファ386bに対して表示データを書き込むことにより描画を行う。その一方で、出力用である第1フレームバッファ386aに書き込まれている表示データを演出図柄表示装置91に出力することにより表示を行う。描画および表示が完了すると、MPU370にV割込信号を出力する。描画および表示は、所定時間(例えば、20[ms])で行う。
画像コントローラ376は、これを交互に繰り返し行いながら、演出図柄表示装置91に対する描画処理を行う。なお、交互の繰り返しは、画像コントローラ376が自ら行ってもよいし、MPU370の制御により行ってもよい。
次に、表示制御装置302で実行される処理を説明する。
MPU370は、プログラムROM372の所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、表示制御処理を実行する。表示制御処理は、大別して、定期的に起動されるコマンド割込処理と、V割込信号の入力により起動されるV割込処理と、メイン処理とがある。
まず、コマンド割込処理を説明する。
図32は、表示制御装置302で実行するコマンド割込処理を示すフローチャートである。
コマンド割込処理は、所定周期(例えば、2[ms])で実行される処理であって、MPU370において実行されると、図32に示すように、ステップS1300に移行する。なお、コマンド割込処理は、タイマ割込ではなく、コマンドのストローブ信号を受信した場合に起動される処理として構成してもよい。
ステップS1300では、音声ランプ制御装置143からコマンドを受信したか否かを判定し、コマンドを受信したと判定した場合(YES)は、ステップS1302に移行する。
ステップS1302では、受信したコマンドをリングバッファに格納する。リングバッファは、論理的にリング状に構成された記憶エリアである。初期状態では、リングバッファの始端に入力ポインタおよび読出ポインタが設定されている。
コマンドを格納する場合は、コマンドを受信すると、入力ポインタが指し示す2バイトの領域にコマンドが格納される。そして、入力ポインタに「1」が加算されることにより、入力ポインタは、リングバッファの終端側に1つ移動する。リングバッファの終端の領域にコマンドが格納されると、入力ポインタは、リングバッファの始端に再び設定される。
これに対し、コマンドを読み出す場合は、読出ポインタが指し示す2バイトの領域からコマンドが読み出される。そして、読出ポインタに「1」が加算されることにより、読出ポインタは、リングバッファの終端側に1つ移動する。リングバッファの終端の領域からコマンドが読み出されると、読出ポインタは、リングバッファの始端に再び設定される。読出ポインタは、入力ポインタよりも前方に設定されることはなく、入力ポインタと同一の位置またはそれよりも後方に設定される。入力ポインタと同一の位置である場合は、リングバッファのコマンドがすべてコマンド判定処理(後述:ステップS1400)で処理済みであることを意味する。入力ポインタよりも後方に位置する場合は、リングバッファに未処理の新規コマンドが存在することを意味する。
なお、入力ポインタおよび読出ポインタの移動単位は、1バイトであってもよい。すなわち、2バイトのコマンドを1バイトずつ入力し、1バイトずつ読み出してもよい。
ステップS1302の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS1300で、コマンドを受信しないと判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、V割込処理を説明する。
図33は、表示制御装置302で実行するV割込処理を示すフローチャートである。
V割込処理は、画像コントローラ376からV割込信号を入力した場合に起動される処理であって、MPU370において実行されると、図33に示すように、ステップS1400に移行する。
ステップS1400では、リングバッファのコマンドを判定するコマンド判定処理を実行し、ステップS1402に移行して、演出図柄表示装置91の表示設定を行う表示設定
処理を実行し、ステップS1404に移行して、演出図柄表示装置91に対する表示を実行する表示実行処理を実行し、ステップS1406に移行する。
ステップS1406では、停止図柄乱数カウンタを更新する。具体的には、停止図柄乱数カウンタの値に「1」を加算し、最大値を超えた場合は「0」に設定する。そして、停止図柄乱数カウンタの更新値をカウンタ用バッファに格納する。
ステップS1406の処理が終了すると、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS1400のコマンド判定処理を説明する。
図34は、表示制御装置302で実行するコマンド判定処理を示すフローチャートである。
コマンド判定処理は、リングバッファのコマンドを判定する処理であって、ステップS1400において実行されると、図34に示すように、ステップS1500に移行する。
ステップS1500では、リングバッファの入力ポインタと読出ポインタとが異なるか否かを判定することにより、リングバッファに新規コマンドが存在するか否かを判定し、新規コマンドが存在すると判定した場合(YES)は、ステップS1502に移行する。
ステップS1502では、リングバッファから新規コマンドを読み出す。変動パターンコマンド、停止種別コマンドまたは確定コマンドのように2バイトで構成されるコマンドは、2バイト単位で読み出す。これに対し、先読コマンドのように4バイトで構成されるコマンドは、4バイト単位で読み出す。ただし、4バイトで構成されるコマンドのうち先頭の2バイトのコマンドしかリンクバッファに格納されていない場合は、残りの2バイトのコマンドが格納されるまで待機する。6バイト以上で構成されるコマンドを読み出す場合については、4バイトで構成されるコマンドを読み出す場合と同様である。
次いで、ステップS1504に移行して、ステップS1502で読み出した新規コマンドが先読コマンドであるか否かを判定し、新規コマンドが先読コマンドであると判定した場合(YES)は、ステップS1506に移行する。
ステップS1506では、先読コマンドを処理する先読コマンド処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS1504で、新規コマンドが先読コマンドでないと判定した場合(NO)は、ステップS1508に移行して、ステップS1502で読み出した新規コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判定し、新規コマンドが変動パターンコマンドであると判定した場合(YES)は、ステップS1510に移行する。
ステップS1510では、変動パターンコマンドを処理する変動パターンコマンド処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS1508で、新規コマンドが変動パターンコマンドでないと判定した場合(NO)は、ステップS1512に移行して、ステップS1502で読み出した新規コマンドが停止種別コマンドであるか否かを判定し、新規コマンドが停止種別コマンドであると判定した場合(YES)は、ステップS1514に移行する。
ステップS1514では、停止種別コマンドを処理する停止種別コマンド処理を実行し
、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS1512で、新規コマンドが停止種別コマンドでないと判定した場合(NO)は、ステップS1516に移行して、ステップS1502で読み出した新規コマンドが確定コマンドであるか否かを判定し、新規コマンドが確定コマンドであると判定した場合(YES)は、ステップS1518に移行する。
ステップS1518では、確定コマンドを処理する確定コマンド処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS1516で、新規コマンドが確定コマンドでないと判定した場合(NO)は、ステップS1520に移行して、その他のコマンドを処理するその他コマンド処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS1500で、新規コマンドが存在しないと判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS1506の先読コマンド処理を説明する。
図35は、表示制御装置302で実行する先読コマンド処理を示すフローチャートである。
先読コマンド処理は、先読コマンドを処理する処理であって、ステップS1506において実行されると、図35に示すように、ステップS1600に移行する。
ステップS1600では、先読コマンドを受信したか否かを示す先読コマンドフラグをオンにし、ステップS1602に移行して、受信した先読コマンドから変動パターンを取得し、ステップS1604に移行する。
ステップS1604では、受信した先読コマンドから先読保留球数を取得し、ステップS1606に移行して、取得した変動パターンおよび先読保留球数を示す保留球数判別情報を設定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS1510の変動パターンコマンド処理を説明する。
図36は、表示制御装置302で実行する変動パターンコマンド処理を示すフローチャートである。
変動パターンコマンド処理は、変動パターンコマンドを処理する処理であって、ステップS1510において実行されると、図36に示すように、ステップS1700に移行する。
ステップS1700では、受信した変動パターンコマンドに対応する演出データテーブル410のアドレスを変動パターンコマンド管理テーブル408から取得し、取得したアドレスに基づいて演出データテーブル410をプログラムROM372から読み出し、ステップS1702に移行する。
ステップS1702では、読み出した演出データテーブル410をワークRAM374のテーブルバッファに設定し、ステップS1704に移行して、受信した変動パターンコマンドに対応する時間データを変動パターンコマンド管理テーブル408から取得し、演出図柄表示装置91の変動表示について変動時間を設定するため、取得した時間データに基づいて計時カウンタを設定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS1514の停止種別コマンド処理を説明する。
図37は、表示制御装置302で実行する停止種別コマンド処理を示すフローチャートである。
停止種別コマンド処理は、停止種別コマンドを処理する処理であって、ステップS1514において実行されると、図37に示すように、ステップS1800に移行する。
ステップS1800では、受信した停止種別コマンドに対応する停止図柄テーブル414のアドレスを停止図柄管理テーブル412から取得し、取得したアドレスに基づいて停止図柄テーブル414をプログラムROM372から読み出し、ステップS1802に移行する。
ステップS1802では、停止図柄乱数カウンタの値を取得し、読み出した停止図柄テーブル414において、取得した乱数カウンタ値の順位のレコードから停止図柄番号を読み出し、読み出した停止図柄番号により特定される停止図柄を決定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS1518の確定コマンド処理を説明する。
図38は、表示制御装置302で実行する確定コマンド処理を示すフローチャートである。
確定コマンド処理は、確定コマンドを処理する処理であって、ステップS1518において実行されると、図38に示すように、ステップS2000に移行する。
ステップS2000では、確定コマンドを受信したか否かを示す確定コマンドフラグをオンにし、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS1402の表示設定処理を説明する。
図39は、表示制御装置302で実行する表示設定処理を示すフローチャートである。
表示設定処理は、演出図柄表示装置91の表示設定を行う処理であって、ステップS1402において実行されると、図39に示すように、ステップS2100に移行する。
ステップS2100では、先読コマンドフラグがオンになっているか否かを判定し、先読コマンドフラグがオンになっていると判定した場合(YES)は、先読コマンドを受信したと判定し、ステップS2102に移行して、先読コマンドフラグをオフにし、ステップS2104に移行する。
ステップS2104では、先読演出に係る保留球に対応する保留球図柄を所定の予告図柄(例えば、星の図柄)に設定するため、保留球数判別情報に基づいて、保留球図柄の表示画像を構成するための保留球数画像データをワークRAM374の所定領域に展開する。例えば、始動入賞口84aの保留球数が3つで、3番目の保留球について先読処理1で大当たりであると判定した場合は、主表示領域Dmの左下に表示される3番目の保留球図柄を所定の予告図柄に設定する。また、始動入賞口84bの保留球数が4つで、4番目の保留球について先読処理2で大当たりであると判定した場合は、主表示領域Dmの右下に表示される4番目の保留球図柄を所定の予告図柄に設定する。これに対し、始動入賞口84aの保留球数が3つで、先読処理1でいずれも大当たりでないと判定した場合は、主表示領域Dmの左下に保留球図柄を3つ設定する。また、始動入賞口84bの保留球数が4つで、先読処理2でいずれも大当たりでないと判定した場合は、主表示領域Dmの右下に
保留球図柄を4つ設定する。
一方、表示制御装置302では、受信した変動パターンコマンドから演出図柄の変動時間が分かるので、始動入賞口84aへの入賞について演出図柄の変動を開始してから変動時間が経過した時点で始動入賞口84aの保留球が消化されたことを判定することができる。この場合は、主表示領域Dmの左下領域の右から1番目の保留球図柄または所定の予告図柄が削除され、右から2番目以降の保留球図柄または所定の予告図柄が右側に1つずつシフトされるように、主表示領域Dmの左下に保留球図柄または所定の予告図柄を設定する。同様に、表示制御装置302では、始動入賞口84bへの入賞について演出図柄の変動を開始してから変動時間が経過した時点で始動入賞口84bの保留球が消化されたことを判定することができる。この場合は、主表示領域Dmの右下領域の左から1番目の保留球図柄または所定の予告図柄が削除され、左から2番目以降の保留球図柄または所定の予告図柄が左側に1つずつシフトされるように、主表示領域Dmの右下に保留球図柄または所定の予告図柄を設定する。
なお、先読コマンドから取得した変動パターンに基づいて大当たり種別を特定することができるので、特定した大当たり種別によって所定の予告図柄の表示態様を異ならせることもできる。例えば、確変大当たりの場合は赤色で、JUB大当たりの場合は青色で、突確大当たりの場合は黄色で所定の予告図柄を表示する。また、大当たり種別を識別可能な識別情報(例えば、大当たり種別の名称)を所定の予告図柄に添えて表示することもできる。同様に、先読コマンドから取得した変動パターンに基づいて小当たり、リーチ外れおよび非リーチ外れを特定することができるので、特定した小当たり、リーチ外れおよび非リーチ外れの別によって所定の予告図柄の表示態様を異ならせることもできる。例えば、小当たりの場合は緑色で、リーチ外れの場合は橙色で、非リーチ外れの場合は白色で所定の予告図柄を表示する。また、小当たり、リーチ外れおよび非リーチ外れを識別可能な識別情報(例えば、それらの名称)を所定の予告図柄に添えて表示することもできる。もっとも、リーチ外れまたは非リーチ外れの場合は、所定の予告図柄を表示しなくてもよい。
次いで、ステップS2106に移行して、テーブルバッファにおいて演出データテーブル410のポインタを更新するポインタ更新処理を実行し、ステップS2108に移行する。
ステップS2108では、テーブルバッファにおいて演出データテーブル410のポインタが指し示すレコードの演出データを取得し、取得した演出データをワークRAM374の所定領域に展開し、ステップS2110に移行して、計時カウンタの値から「1」を減算し、ステップS2112に移行する。
ステップS2112では、計時カウンタの値が「0」以下であるか否かを判定し、計時カウンタの値が「0」以下であると判定した場合(YES)は、ステップS2114に移行する。
ステップS2114では、確定コマンドフラグがオンになっているか否かを判定し、確定コマンドフラグがオンになっていると判定した場合(YES)は、確定コマンドを受信したと判定し、ステップS2116に移行して、確定コマンドフラグをオフにし、ステップS2118に移行する。
ステップS2118では、確定表示用の演出データテーブル410のアドレスを確定コマンド管理テーブルから取得し、取得したアドレスに基づいて確定表示用の演出データテーブル410をプログラムROM372から読み出し、ステップS2120に移行する。
ステップS2120では、読み出した確定表示用の演出データテーブル410をワークRAM374のテーブルバッファに設定し、ステップS2122に移行して、確定コマンド管理テーブルから時間データを取得し、演出図柄表示装置91の確定表示について表示時間を設定するため、取得した時間データに基づいて計時カウンタを設定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS2114で、確定コマンドフラグがオフになっていると判定した場合(NO)は、確定コマンドを受信していないと判定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS2112で、計時カウンタの値が「0」よりも大きいと判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS2100で、先読コマンドフラグがオフになっていると判定した場合(NO)は、先読コマンドを受信していないと判定し、ステップS2106に移行する。
次に、ステップS1404の表示実行処理を説明する。
表示実行処理は、画像コントローラ376に処理させる描画データを生成する処理である。描画データとは、画像コントローラ376が一画面分の描画を行うのに必要なデータである。演出図柄表示装置91の一画面分のデータを1つの描画データとしてV割込ごとに画像コントローラ376に転送し、1つの描画データに基づいて画像コントローラ376が描画を行うことにより、一画面分の表示が行われる。
まず、描画データのデータ構造を説明する。
図40は、描画データ418のデータ構造を示す図である。
描画データ418は、図40に示すように、画像コントローラ376に背景の表示を指定するための背景用の描画データと、画像コントローラ376に演出図柄または保留球図柄の表示を指定するための図柄用の描画データと、画像コントローラ376にキャラクタの表示を指定するためのキャラクタ用の描画データと、画像コントローラ376にエフェクトの表示を指定するためのエフェクト用の描画データとを有して構成されている。例えば、背景用の描画データには、画像(スプライト)、キャラクタROM384における画像のアドレス、画像の座標、画像の回転角度、画像のスケール、画像を半透明にする場合の半透明値、描画用として用いるフレームバッファ386a、386bに関するデータが含まれている。図柄用の描画データ、キャラクタ用の描画データおよびエフェクト用の描画データも同様の内容が含まれている。
描画データ418では、画像コントローラ376との取り決めにより、手前のレイヤに表示する描画データほど後段に記述することになっている。図40の例では、エフェクト、キャラクタ、演出図柄または保留球図柄、背景の順で手前に表示されるので、背景用の描画データ、図柄用の描画データ、キャラクタ用の描画データ、エフェクト用の描画データの順で描画データ418の先頭から記述される。
図41は、表示制御装置302で実行する表示実行処理を示すフローチャートである。
表示実行処理は、ステップS1404において実行されると、図41に示すように、ステップS2500に移行する。
ステップS2500では、ワークRAM374の所定領域に展開された演出データに基づいて背景用の描画データを生成し、ステップS2502に移行して、ワークRAM374の所定領域に展開された演出データおよび保留球数画像データに基づいて図柄用の描画
データを生成し、ステップS2504に移行する。
ステップS2504では、ワークRAM374の所定領域に展開された演出データに基づいてキャラクタ用の描画データを生成し、ステップS2506に移行して、ワークRAM374の所定領域に展開された演出データに基づいてエフェクト用の描画データを生成し、ステップS2508に移行する。
ステップS2508では、生成した各描画データで構成される描画データ418をワークRAM374に格納し、ワークRAM374から画像コントローラ376に描画データ418を転送することをDMAC378に要求し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、メイン処理を説明する。
図42は、表示制御装置302で実行するメイン処理を示すフローチャートである。
メイン処理は、表示制御装置302の主制御を行う処理であって、MPU370において実行されると、図42に示すように、ステップS2600に移行する。
ステップS2600では、電源投入に伴う初期設定を行う。初期設定では、スタックポインタにあらかじめ決められた所定値を設定する。
次いで、ステップS2602に移行して、割込許可を設定し、電源が完全に遮断されるまで無限ループを継続する。
〔動作〕 次に、本実施の形態の動作を説明する。
まず、パチンコ機10に電源が投入されると、主制御装置162により、主制御処理が実行され、遊技可能な状態となる。遊技者は、貸し出しを受けた遊技球をパチンコ機10に装填し、遊技球発射ハンドル41を操作して遊技球を遊技盤81の遊技領域に発射することにより遊技を行うことができる。
遊技領域に発射された遊技球が始動入賞口84aに入賞すると、主制御装置162では、ステップS306、S700を経て、大当たり乱数カウンタC1の値が取得され、取得された乱数カウンタ値に基づいて大当たり抽選が行われる。大当たり抽選では、乱数カウンタ値が複数の大当たり値と比較され、いずれかの大当たり値と一致してれば、大当たりとなる。
大当たりとなると、ステップS702〜S706を経て、大当たり種別、大当たり時における演出図柄の停止図柄の種別および大当たり時の変動パターンが決定される。そして、大当たり時の変動パターンで演出図柄が変動表示され、所定の変動時間経過後に大当たり図柄で演出図柄が停止表示される。演出図柄の停止表示後は、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たり、突確大当たりおよび潜確大当たりのいずれかが発生する。
一方、演出図柄が変動表示されている場合に始動入賞口84aへの入賞があった場合は、ステップS304を経て、保留球数カウンタの値N1が加算される。次いで、ステップS308〜S314を経て、先読処理中フラグ1がオンになり、各種乱数カウンタの値が先読判定値1として、保留球数カウンタの値N1が先読保留球数1としてそれぞれRAM314に格納される。ステップS308〜S314の処理は、タイマ割込処理として実行される。そして、ステップS802、S804を経て、先読判定値1および先読保留球数1が読み出され、読み出された先読判定値1に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて先読演出抽選1が行われる。先読演出抽選1では、乱数カウンタ値が複数の大当
たり値と比較され、いずれかの大当たり値と一致してれば、大当たりであると判定される。大当たりと判定されると、ステップS806、S808を経て、大当たりに対応する変動パターンテーブル406が読み出され、読み出された変動パターンテーブル406に基づいて変動パターンが決定される。そして、ステップS810を経て、決定された変動パターンおよび読み出された先読保留球数1を指定するための先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。ステップS802〜S814の処理は、タイマ割込処理の実行中は中断されるメイン処理として実行される。
音声ランプ制御装置143では、先読コマンドを受信すると、受信した先読コマンドが表示制御装置302に送信される。
表示制御装置302では、先読コマンドを受信すると、ステップS1600〜S1606を経て、先読コマンドフラグがオンになり、受信した先読コマンドから変動パターンおよび先読保留球数1が取得され、保留球数判別情報が設定される。先読コマンドフラグがオンになると、ステップS2102、S2104を経て、保留球数判別情報に基づいて保留球数画像データが展開され、展開された保留球数画像データに基づいて保留球図柄が表示される。このうち、大当たりとなる保留球に対応する保留球図柄は、所定の予告図柄で表示される。
図43は、主表示領域Dmの左下に表示される保留球図柄および所定の予告図柄を示す図である。
演出図柄の変動中に始動入賞口84aに入賞があった場合に、先読演出抽選1でその入賞が外れであると判定された場合は、図43(a)に示すように、主表示領域Dmの左下領域の右から1番目に保留球図柄Rm1が表示される。次いで、演出図柄の変動中に始動入賞口84aにさらに入賞があった場合に、先読演出抽選1でその入賞が外れであると判定された場合は、図43(b)に示すように、主表示領域Dmの左下領域の右から2番目に保留球図柄Rm2が表示される。そして、演出図柄の変動中に始動入賞口84aにさらに入賞があった場合に、先読演出抽選1でその入賞が大当たりであると判定された場合は、図43(c)に示すように、主表示領域Dmの左下領域の右から3番目に所定の予告図柄Rmsが表示される。
一方、演出図柄の変動表示が終了した場合は、図43(d)に示すように、主表示領域Dmの左下領域の右から1番目の保留球図柄Rm1が削除され、右から2番目の保留球図柄Rm2および3番目の所定の予告図柄Rmsが右側に1つずつシフトされる。さらに、演出図柄の次の変動中に始動入賞口84aに入賞がなく、演出図柄の変動表示が終了した場合は、図43(e)に示すように、主表示領域Dmの左下領域の右から1番目の保留球図柄Rm1が削除され、右から2番目の所定の予告図柄Rmsが右側に1つシフトされる。そして、演出図柄の変動表示が開始されるが、演出図柄の変動中に始動入賞口84aに入賞があった場合に、先読演出抽選1でその入賞が外れであると判定された場合は、図43(f)に示すように、主表示領域Dmの左下領域の右から2番目に保留球図柄Rm2が表示される。
一方、演出図柄の変動表示が終了した場合は、図43(g)に示すように、主表示領域Dmの左下領域の右から1番目の所定の予告図柄Rmsが削除され、右から2番目の保留球図柄Rm2が右側に1つシフトされる。そして、演出図柄の変動表示が開始されるが、この変動表示が終了すると、大当たり図柄が表示され、大当たりが発生する。
一方、確変大当たり、JUB大当たりまたは突確大当たりとなると、その後は確変状態および時短状態となり、始動入賞口84bの可動片が開放し、始動入賞口84bに遊技球
が入賞しやすくなる。そして、始動入賞口84bに遊技球が入賞すると、主制御装置162では、ステップS356およびステップS700に相当する処理を経て、大当たり乱数カウンタC1の値が取得され、取得された乱数カウンタ値に基づいて大当たり抽選が行われる。大当たり抽選では、乱数カウンタ値が複数の大当たり値と比較され、いずれかの大当たり値と一致してれば、大当たりとなる。
大当たりとなると、ステップS702〜S706に相当する処理を経て、大当たり種別、大当たり時における演出図柄の停止図柄の種別および大当たり時の変動パターンが決定される。そして、大当たり時の変動パターンで演出図柄が変動表示され、所定の変動時間経過後に大当たり図柄で演出図柄が停止表示される。
一方、演出図柄が変動表示されている場合に始動入賞口84bへの入賞があった場合は、ステップS354を経て、保留球数カウンタの値N2が加算される。次いで、ステップS358〜S364を経て、先読処理中フラグ2がオンになり、各種乱数カウンタの値が先読判定値2として、保留球数カウンタの値N2が先読保留球数2としてそれぞれRAM314に格納される。ステップS358〜S364の処理は、タイマ割込処理として実行される。そして、ステップS852、S854を経て、先読判定値2および先読保留球数2が読み出され、読み出された先読判定値2に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて先読演出抽選2が行われる。先読演出抽選2では、乱数カウンタ値が複数の大当たり値と比較され、いずれかの大当たり値と一致してれば、大当たりであると判定される。大当たりと判定されると、ステップS856、S858を経て、大当たりに対応する変動パターンテーブル406が読み出され、読み出された変動パターンテーブル406に基づいて変動パターンが決定される。そして、ステップS860を経て、決定された変動パターンおよび読み出された先読保留球数2を指定するための先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。ステップS852〜S864の処理は、タイマ割込処理の実行中は中断されるメイン処理として実行される。
音声ランプ制御装置143では、先読コマンドを受信すると、受信した先読コマンドが表示制御装置302に送信される。
表示制御装置302では、先読コマンドを受信すると、ステップS1600〜S1606を経て、先読コマンドフラグがオンになり、受信した先読コマンドから変動パターンおよび先読保留球数2が取得され、保留球数判別情報が設定される。先読コマンドフラグがオンになると、ステップS2102、S2104を経て、保留球数判別情報に基づいて保留球数画像データが展開され、展開された保留球数画像データに基づいて保留球図柄が表示される。このうち、大当たりとなる保留球に対応する保留球図柄は、所定の予告図柄で表示される。
このような構成において、演出図柄の変動表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が「1」以上である場合で、しかも始動入賞口84bへの入賞があった場合は、始動入賞口84bの保留球が優先的に消化されるので、大当たり抽選および先読演出抽選2が同時に行われる。大当たり抽選では、確変状態である場合、乱数カウンタ値が複数(14個)の大当たり値と比較される。また、先読演出抽選2でも、同様に、乱数カウンタ値が複数(14個)の大当たり値と比較される。さらに、演出図柄の変動表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が「1」以上である場合で、しかも始動入賞口84aへの入賞があった場合は、先読演出抽選1も同時に行われる。先読演出抽選1では、同様に、乱数カウンタ値が複数(14個)の大当たり値と比較される。したがって、演出図柄の変動表示が終了した場合に始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数が「1」以上である場合で、しかも始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合は、14×3=42回の比較処理が同時に行われるので、処理負荷が増加して
しまう。ここで、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理として実行する場合を考えると、タイマ割込処理の処理負荷が増加し、タイマ割込処理が割込周期内で終了しないという不具合が生じる可能性がある。これに対し、本実施の形態では、ステップS308〜S314、S358〜S364の処理がタイマ割込処理として実行され、ステップS800〜S824、S850〜S874の処理がメイン処理として実行されるので、タイマ割込処理の処理負荷を低減することができる。
〔効果〕 始動入賞口84aへの入賞または始動入賞口84bへの入賞があった場合は大当たり抽選を、始動入賞口84aへの入賞があった場合は先読演出抽選1を、始動入賞口84bへの入賞があった場合は先読演出抽選2を行うパチンコ機10においては、演出図柄の変動表示が終了した場合に始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数が「1」以上である場合で、しかも始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合は、上記のとおり、処理負荷が増加し、タイマ割込処理が割込周期内で終了しないという不具合が生じる可能性がある。
タイマ割込処理が割込周期内で終了しない場合は、大当たり乱数カウンタC1の更新がタイマ割込処理(ステップS204の処理)で行われることから、その実行においては、大当たり乱数カウンタC1の更新時間が、割込周期内で終了する場合よりも長くなる。大当たり乱数カウンタC1が大当たり値である場合にこの現象が起こると、大当たり乱数カウンタC1の数値範囲がすべて更新される時間に対して、大当たり乱数カウンタC1が大当たり値である時間が長くなるので、大当たり抽選の当選確率が既定(例えば、2/739)よりも増加することになる。具体的には、タイマ割込処理の割込周期が2[ms]であるので、タイマ割込処理が割込周期内で終了する場合は、大当たり乱数カウンタC1の数値範囲がすべて更新される時間は、739×2[ms]=1478[ms]であり、大当たり乱数カウンタC1が大当たり値である時間が2×2[ms]=4[ms]であるので、大当たり抽選の当選確率は、4[ms]/1478[ms]=2/739(既定)となるが、タイマ割込処理が割込周期内で終了せず、そのときの大当たり乱数カウンタC1が大当たり値である時間が例えば3[ms]となった場合、大当たり抽選の当選確率は、(3[ms]+2[ms])/(3[ms]+1476[ms])=5/1479となる。逆に、大当たり乱数カウンタC1が大当たり値以外である場合にこの現象が起こると、大当たり乱数カウンタC1の数値範囲がすべて更新される時間に対して、大当たり乱数カウンタC1が大当たり値である時間が相対的に短くなるので、大当たり抽選の当選確率が既定よりも減少することになる。したがって、大当たり抽選の当選確率が既定どおりとならず、遊技性に影響を与えるという問題がある。
また、タイマ割込処理が割込周期内で終了しない場合は、大当たり抽選の開始が遅れるので、演出図柄の停止表示から変動開始までに待機時間が生じる。その間は保留球が消化されないので、無駄玉が発生するか、または遊技者に止め打ちを行わせる煩わしさを与えるという問題がある。また、このような現象が頻繁に起これば、遊技機の稼働率が低下するという問題もある。
これらの問題を解決するため、例えば、乱数カウンタ値が複数の大当たり値と比較される確変状態では、先読演出抽選1または先読演出抽選2を行わないという構成を採用することが考えられる。
しかしながら、この構成にあっては、遊技が盛り上がる確変状態において、遊技をさらに盛り上げる先読演出を相乗的に行うことができないので、演出の多様化を実現することができないという問題がある。
これに対し、本実施の形態では、始動入賞口84aへの入賞があった場合は、大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、演出図柄を変更表示している場合に始動入賞口84aへの入賞があった場合は、その入賞を保留球数として記憶し、演出図柄の変更表示が終了した場合に保留球数を記憶している場合は、その入賞時に取得した大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり値とを比較することにより大当たり抽選を行い、大当たり抽選の結果に基づいて大当たりを発生させ、始動入賞口84aへの入賞があった場合は、その入賞時に取得した大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり値とを比較することにより先読演出抽選1を行い、先読演出抽選1の結果に基づいて、大当たりが発生することを予告する演出を行い、ステップS800〜S824の処理は、タイマ割込処理の実行中は中断されるメイン処理として実行する。
これにより、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合で、しかも始動入賞口84aへの入賞があった場合でも、タイマ割込処理が割込周期内で終了するので、大当たり抽選の当選確率が既定どおりとなり、遊技性に影響を与えることを防止することができる。また、無駄玉が発生せず、または遊技者に止め打ちを行わせる煩わしさを与えない。さらに、遊技機の稼働率が低下することを防止することができる。その上でさらに、遊技が盛り上がる確変状態において、始動入賞口84aへの入賞について遊技をさらに盛り上げる先読演出を相乗的に行うことができる。したがって、従来に比して、演出の多様化を実現することができる。
一方、上記問題を解決するため、例えば、始動入賞口84aの先読演出処理の全部をメイン処理として実行するという構成を採用することも考えられる。
しかしながら、この構成にあっては、大当たり抽選に用いる乱数がタイマ割込処理で取得され、先読演出抽選1に用いる乱数がメイン処理で取得されるので、タイミングによっては両乱数の値が異なる可能性があるという問題がある。両乱数の値が異なった場合は、例えば、大当たりが発生することを予告する演出が行われるにもかかわらず、大当たりが発生しないという不具合が生じる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、始動入賞口84aの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散する。すなわち、ステップS308〜S314の処理は、タイマ割込処理として実行し、ステップS800〜S824の処理は、メイン処理として実行する。
これにより、大当たり抽選に用いる乱数と、先読演出抽選1に用いる乱数とが異なる値となることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84bへの入賞があった場合は、大当たり乱数カウンタC1の値を取得し、演出図柄を変更表示している場合に始動入賞口84bへの入賞があった場合は、その入賞を保留球数として記憶し、始動入賞口84bへの入賞があった場合は、その入賞時に取得した大当たり乱数カウンタC1の値と、大当たり値とを比較することにより先読演出抽選2を行い、先読演出抽選2の結果に基づいて、大当たりが発生することを予告する演出を行い、ステップS850〜S874の処理は、タイマ割込処理の実行中は中断されるメイン処理として実行する。
これにより、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合で、しかも始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合でも、タイマ割込処理が割込周期内で終了するので、大当たり抽選の当選確率が既定どおりとなり、遊技性に影響を与えることを防止することができる。また、無駄玉が発生せず、または遊技者に止め打ちを行わせる煩わしさを与え
ない。さらに、遊技機の稼働率が低下することを防止することができる。その上でさらに、遊技が盛り上がる確変状態において、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞について遊技をさらに盛り上げる先読演出を相乗的に行うことができる。したがって、演出の多様化をさらに実現することができる。
一方、上記問題を解決するため、例えば、始動入賞口84aの先読演出処理の全部および始動入賞口84bの先読演出処理の全部をメイン処理として実行するという構成を採用することも考えられる。
しかしながら、この構成にあっては、大当たり抽選に用いる乱数がタイマ割込処理で取得され、先読演出抽選1に用いる乱数および先読演出抽選2に用いる乱数がメイン処理で取得されるので、タイミングによってはこれら乱数の値が異なる可能性があるという問題がある。これら乱数の値が異なった場合は、例えば、大当たりが発生することを予告する演出が行われるにもかかわらず、大当たりが発生しないという不具合が生じる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、始動入賞口84bの先読演出処理もタイマ割込処理およびメイン処理に分散する。すなわち、ステップS358〜S364の処理は、タイマ割込処理として実行し、ステップS850〜S874の処理は、メイン処理として実行する。
これにより、大当たり抽選に用いる乱数と、先読演出抽選1に用いる乱数とが異なる値となること、および、大当たり抽選に用いる乱数と、先読演出抽選2に用いる乱数とが異なる値となることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中は、始動入賞口84aへの次の入賞についての当該処理の実行を禁止する。
これにより、始動入賞口84aへの入賞が連続してあっても、それら入賞について、始動入賞口84aの先読演出処理が多重に実行されることがないので、スタックへの記憶が少なくなるなどメモリ効率を向上することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84aの先読演出処理の実行開始時に先読処理中フラグ1をオンにし、始動入賞口84aの先読演出処理の実行終了時に先読処理中フラグ1をオフにし、先読処理中フラグ1がオンになっている場合に始動入賞口84aの先読演出処理の実行を禁止する。
これにより、始動入賞口84aの先読演出処理の実行開始時および実行終了時に先読処理中フラグ1のオンおよびオフを行うだけで、始動入賞口84aへの次の入賞についての当該処理の実行を禁止することができるので、処理負荷を低減することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中は、始動入賞口84bの次の入賞についての当該処理の実行を禁止する。
これにより、始動入賞口84bへの入賞が連続してあっても、それら入賞について、始動入賞口84bの先読演出処理が多重に実行されることがないので、スタックへの記憶が少なくなるなどメモリ効率を向上することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84bの先読演出処理の実行開始時に先読処理中フラグ2をオンにし、始動入賞口84bの先読演出処理の実行終了時に先読処理中フラ
グ2をオフにし、先読処理中フラグ2がオンになっている場合に始動入賞口84bの先読演出処理の実行を禁止する。
これにより、始動入賞口84bの先読演出処理の実行開始時および実行終了時に先読処理中フラグ2のオンおよびオフを行うだけで、始動入賞口84bへの次の入賞についての当該処理の実行を禁止することができるので、処理負荷を低減することができる。
さらに、本実施の形態では、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS306の処理)および先読演出抽選1のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS312の処理)をタイマ割込処理として実行する。
始動入賞口84aへのある入賞については、大当たり抽選の結果および先読演出抽選1の結果を整合させる必要があるので、大当たり抽選に用いる乱数と、先読演出抽選1に用いる乱数とは同一の値であることが必要である。両乱数の値が異なった場合は、例えば、大当たりが発生することを予告する演出が行われるにもかかわらず、大当たりが発生しないという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、ステップS306の処理をタイマ割込処理として、ステップS312の処理をメイン処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両乱数の値が異なる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、ステップS306の処理およびステップS312の処理がタイマ割込処理として実行されるので、始動入賞口84aへのある入賞について、大当たり抽選に用いる乱数と、先読演出抽選1に用いる乱数とが異なる値となることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84aへの入賞を判定する処理(ステップS300の処理)、ステップS306の処理およびステップS312の処理をタイマ割込処理として実行する。
これにより、遊技の内容によってメイン処理その他の処理の処理負荷が増加しても、始動入賞口84aへの入賞を定期的なタイミングで判定することができる。また、始動入賞口84aへの入賞タイミングで大当たり抽選に用いる乱数および先読演出抽選1に用いる乱数を取得することができる。
さらに、本実施の形態では、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS356の処理)および先読演出抽選2のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS362の処理)をタイマ割込処理として実行する。
始動入賞口84bへのある入賞については、大当たり抽選の結果および先読演出抽選2の結果を整合させる必要があるので、大当たり抽選に用いる乱数と、先読演出抽選2に用いる乱数とは同一の値であることが必要である。両乱数の値が異なった場合は、例えば、大当たりが発生することを予告する演出が行われるにもかかわらず、大当たりが発生しないという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、ステップS356の処理をタイマ割込処理として、ステップS362の処理をメイン処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両乱数の値が異なる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、ステップS356の処理およびステップS362の処理がタイマ割込処理として実行されるので、始動入賞口84bへのある入賞について、大当たり抽選に用いる乱数と、先読演出抽選2に用いる乱数とが異なる値となることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84bへの入賞を判定する処理(ステップS350の処理)、ステップS356の処理およびステップS362の処理をタイマ割込処理として実行する。
これにより、遊技の内容によってメイン処理その他の処理の処理負荷が増加しても、始動入賞口84bへの入賞を定期的なタイミングで判定することができる。また、始動入賞口84bへの入賞タイミングで大当たり抽選に用いる乱数および先読演出抽選2に用いる乱数を取得することができる。
さらに、本実施の形態では、主制御装置162は、先読演出抽選1の結果、大当たり乱数カウンタC1の値と大当たり値とが一致した場合に、先読保留球数1を含む先読コマンドを表示制御装置302に送信し、表示制御装置302は、受信した先読コマンドに基づいて、演出図柄表示装置91において先読保留球数1に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示する。
これにより、演出図柄表示装置91では、大当たりが発生することを予告する演出として、先読保留球数1に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示することができる。したがって、遊技者は、演出図柄表示装置91の予告図柄を見るだけで、始動入賞口84aへのどの入賞が大当たりとなるかを把握することができる。
さらに、本実施の形態では、保留球カウンタの値N1を更新する処理(ステップS304の処理)および始動入賞口84aの保留球数を先読保留球数1としてRAM314に記憶する処理(ステップS314の処理)をタイマ割込処理として実行する。
本実施の形態のように、ステップS304の処理をタイマ割込処理として、ステップS810の処理をメイン処理としてそれぞれ別々に実行する場合、タイマ割込処理とメイン処理との間で始動入賞口84aの保留球数を受け渡す必要があるので、始動入賞口84aの保留球数をRAM314に一旦記憶するようにしている。このとき、始動入賞口84aの保留球数については、その保留球数に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示する必要があるので、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とは同一の値であることが必要である。両保留球数が異なった場合は、例えば、所定の予告図柄を表示すべきでない位置に所定の予告図柄を表示してしまうという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、ステップS304の処理をタイマ割込処理として、ステップS314の処理をメイン処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両保留球数が異なる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、ステップS304の処理およびステップS314の処理がタイマ割込処理として実行されるので、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とが異なることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84aへの入賞を判定する処理(ステップS300の処理)、ステップS304の処理およびステップS314の処理をタイマ割込処理として実行する。
これにより、遊技の内容によってメイン処理その他の処理の処理負荷が増加しても、始動入賞口84aへの入賞を定期的なタイミングで判定することができる。また、始動入賞口84aへの入賞タイミングで始動入賞口84aの保留球数を記憶するとともに先読保留球数1をRAM314に記憶することができる。
さらに、本実施の形態では、先読保留球数1をRAM314に記憶する処理(ステップ
S314の処理)と先読保留球数1をRAM314から読み出す処理(ステップS802の処理)との間で、RAM314の先読保留球数1が始動入賞口84aの保留球数と一致するようにRAM314の先読保留球数1を更新する。
ステップS314の処理とステップS802の処理との間で、図柄制御処理のように始動入賞口84aの保留球数が変化する処理が実行されると、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とが異なる可能性があり、所定の予告図柄を表示すべきでない位置に所定の予告図柄を表示してしまうという不具合が生じる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、RAM314の先読保留球数1が始動入賞口84aの保留球数と一致するようにRAM314の先読保留球数1が更新されるので、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とが異なることをさらに防止することができる。
さらに、本実施の形態では、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数を記憶している場合は、始動入賞口84aの保留球数から「1」を減算し、RAM314の先読保留球数1から「1」を減算する。
これにより、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とが異なることをさらに防止することができる。
さらに、本実施の形態では、先読保留球数1の減算の結果、先読保留球数1が「0」である場合は、先読処理中フラグ1をオフにする。
これにより、先読処理1の実行が禁止されるので、処理負荷を低減することができるとともに、大当たりが発生することを予告する演出が不要となるところこれを中止することができる。
さらに、本実施の形態では、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの値をRAM314の第1領域に記憶し、先読演出抽選1のために用いる乱数カウンタの値をRAM314の第1領域とは異なる第2領域に記憶する。
始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とがタイミングによって異なった場合、大当たり抽選または先読演出抽選1のために用いる乱数カウンタの値を同一の領域に記憶しておくと、大当たり抽選で用いる乱数の値が、大当たり抽選のために取得した乱数カウンタの値と異なるか、または先読演出抽選1で用いる乱数の値が、先読演出抽選1のために取得した乱数カウンタの値と異なる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの値と、先読演出抽選1のために用いる乱数カウンタの値とがRAM314の異なる領域にそれぞれ記憶されるので、大当たり抽選で用いる乱数の値が、大当たり抽選のために取得した乱数カウンタの値と異なるか、または先読演出抽選1で用いる乱数の値が、先読演出抽選1のために取得した乱数カウンタの値と異なることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、タイマ割込処理の実行ごとに始動入賞口センサ154aの検知結果を示す検知情報を取得し、タイマ割込処理が複数回実行されて得られた検知情報に基づいて始動入賞口84aへの入賞を判定する。
始動入賞口84aへの入賞があった場合にタイマ割込処理が実行されると、始動入賞口84aへの入賞が判定されるので、始動入賞口84aの先読演出処理の実行が開始される
が、その時点で、先の入賞について始動入賞口84aの先読演出処理が実行中であると、先読処理中フラグ1がオンになっているので、その処理の実行が禁止される。そうすると、始動入賞口84aへの次の入賞について表示制御装置302に先読コマンドが送信されないので、演出図柄表示装置91において始動入賞口84aの保留球が表示されないという不具合が生じる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中にタイマ割込処理が複数回実行されることがないので、始動入賞口84aへの次の入賞について、始動入賞口84aの先読演出処理の実行が禁止されることなく、始動入賞口84aの保留球が表示されないという不具合が生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、主制御装置162は、先読演出抽選2の結果、大当たり乱数カウンタC1の値と大当たり値とが一致した場合に、先読保留球数2を含む先読コマンドを表示制御装置302に送信し、表示制御装置302は、受信した先読コマンドに基づいて、演出図柄表示装置91において先読保留球数2に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示する。
これにより、演出図柄表示装置91では、大当たりが発生することを予告する演出として、先読保留球数2に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示することができる。したがって、遊技者は、演出図柄表示装置91の予告図柄を見るだけで、始動入賞口84bへのどの入賞が大当たりとなるかを把握することができる。
さらに、本実施の形態では、保留球カウンタの値N2を更新する処理(ステップS354の処理)および始動入賞口84bの保留球数を先読保留球数2としてRAM314に記憶する処理(ステップS364の処理)をタイマ割込処理として実行する。
本実施の形態のように、ステップS354の処理をタイマ割込処理として、ステップS860の処理をメイン処理としてそれぞれ別々に実行する場合、タイマ割込処理とメイン処理との間で始動入賞口84bの保留球数を受け渡す必要があるので、始動入賞口84bの保留球数をRAM314に一旦記憶するようにしている。このとき、始動入賞口84bの保留球数については、その保留球数に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示する必要があるので、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とは同一の値であることが必要である。両保留球数が異なった場合は、例えば、所定の予告図柄を表示すべきでない位置に所定の予告図柄を表示してしまうという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、ステップS354の処理をタイマ割込処理として、ステップS364の処理をメイン処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両保留球数が異なる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、ステップS354の処理およびステップS364の処理がタイマ割込処理として実行されるので、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とが異なることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84bへの入賞を判定する処理(ステップS350の処理)、ステップS354の処理およびステップS364の処理をタイマ割込処理として実行する。
これにより、遊技の内容によってメイン処理その他の処理の処理負荷が増加しても、始動入賞口84bへの入賞を定期的なタイミングで判定することができる。また、始動入賞口84bへの入賞タイミングで始動入賞口84bの保留球数を記憶するとともに先読保留球数2をRAM314に記憶することができる。
さらに、本実施の形態では、先読保留球数2をRAM314に記憶する処理(ステップS364の処理)と先読保留球数2をRAM314から読み出す処理(ステップS852の処理)との間で、RAM314の先読保留球数2が始動入賞口84bの保留球数と一致するようにRAM314の先読保留球数2を更新する。
ステップS364の処理とステップS852の処理との間で、図柄制御処理のように始動入賞口84bの保留球数が変化する処理が実行されると、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とが異なる可能性があり、所定の予告図柄を表示すべきでない位置に所定の予告図柄を表示してしまうという不具合が生じる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、RAM314の先読保留球数2が始動入賞口84bの保留球数と一致するようにRAM314の先読保留球数2が更新されるので、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とが異なることをさらに防止することができる。
さらに、本実施の形態では、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数を記憶している場合は、始動入賞口84bの保留球数から「1」を減算し、RAM314の先読保留球数2から「1」を減算する。
これにより、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とが異なることをさらに防止することができる。
さらに、本実施の形態では、先読保留球数2の減算の結果、先読保留球数2が「0」である場合は、先読処理中フラグ2をオフにする。
これにより、先読処理2の実行が禁止されるので、処理負荷を低減することができるとともに、大当たりが発生することを予告する演出が不要となるところこれを中止することができる。
さらに、本実施の形態では、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの値をRAM314の第1領域に記憶し、先読演出抽選2のために用いる乱数カウンタの値をRAM314の第1領域とは異なる第2領域に記憶する。
始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とがタイミングによって異なった場合、大当たり抽選または先読演出抽選2のために用いる乱数カウンタの値を同一の領域に記憶しておくと、大当たり抽選で用いる乱数の値が、大当たり抽選のために取得した乱数カウンタの値と異なるか、または先読演出抽選2で用いる乱数の値が、先読演出抽選2のために取得した乱数カウンタの値と異なる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの値と、先読演出抽選2のために用いる乱数カウンタの値とがRAM314の異なる領域にそれぞれ記憶されるので、大当たり抽選で用いる乱数の値が、大当たり抽選のために取得した乱数カウンタの値と異なるか、または先読演出抽選2で用いる乱数の値が、先読演出抽選2のために取得した乱数カウンタの値と異なることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、タイマ割込処理の実行ごとに始動入賞口センサ154bの検知結果を示す検知情報を取得し、タイマ割込処理が複数回実行されて得られた検知情報に基づいて始動入賞口84bへの入賞を判定する。
始動入賞口84bへの入賞があった場合にタイマ割込処理が実行されると、始動入賞口84bへの入賞が判定されるので、始動入賞口84bの先読演出処理の実行が開始されるが、その時点で、先の入賞について始動入賞口84bの先読演出処理が実行中であると、先読処理中フラグ2がオンになっているので、その処理の実行が禁止される。そうすると、始動入賞口84bへの次の入賞について表示制御装置302に先読コマンドが送信されないので、演出図柄表示装置91において始動入賞口84bの保留球が表示されないという不具合が生じる可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、始動入賞口84bの先読演出処理を実行中にタイマ割込処理が複数回実行されることがないので、始動入賞口84bへの次の入賞について、始動入賞口84bの先読演出処理の実行が禁止されることなく、始動入賞口84bの保留球が表示されないという不具合が生じることを防止することができる。
本実施の形態において、演出図柄表示装置91は、発明A1またはA2の表示手段に対応し、ステップS702〜S710、S714〜S718、S720〜S724は、発明A1またはA2の変更表示手段に対応し、ステップS806〜S810、S856〜S860は、発明A1またはA2の予告演出手段に対応している。また、タイマ割込処理は、発明A1またはA2の所定周期処理に対応し、メイン処理は、発明A1またはA2の被中断処理に対応し、演出図柄は、発明A1またはA2の識別情報に対応している。
本実施の形態において、始動入賞口84aへの入賞または始動入賞口84bへの入賞は、発明A1の所定条件の成立に対応し、ステップS304、S354は、発明A1の条件成立記憶手段に対応し、ステップS804、S854は、発明A1の第2特賞判定手段に対応している。また、ステップS602、S604、S620、S700は、発明A1の第1特賞判定手段に対応している。
本実施の形態において、始動入賞口84aは、発明A2の第1入賞口に対応し、始動入賞口84bは、発明A2の第2入賞口に対応し、ステップS304は、発明A2の第1入賞記憶手段に対応し、ステップS306は、発明A2の第1乱数取得手段に対応している。また、ステップS312は、発明A2の第2乱数取得手段に対応し、ステップS354は、発明A2の第2入賞記憶手段に対応し、ステップS356は、発明A2の第3乱数取得手段に対応し、ステップS362は、発明A2の第4乱数取得手段に対応している。
また、本実施の形態において、ステップS602、S604、S700は、発明A2の第1特賞判定手段に対応し、ステップS602、S620、S700は、発明A2の第3特賞判定手段に対応し、ステップS804は、発明A2の第2特賞判定手段に対応している。また、ステップS854は、発明A2の第4特賞判定手段に対応している。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図44および図45は、本発明に係る遊技機の第2の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態に対して、ステップS500〜S512の処理をタイマ割込処理として実行する点が異なる。なお、以下、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、タイマ割込処理を説明する。
図44は、主制御装置162で実行するタイマ割込処理を示すフローチャートである。
MPU310は、図14のタイマ割込処理に代えて図44のタイマ割込処理を実行する
。
タイマ割込処理は、所定周期(例えば、4[ms])で実行される処理であって、MPU310において実行されると、図44に示すように、ステップS500に移行する。そして、ステップS500、S200、S202、S204、S502、S504、S506、S206、S208、S508、S510、S512の処理をその順で実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、メイン処理を説明する。
図45は、主制御装置162で実行するメイン処理を示すフローチャートである。
MPU310は、図18のメイン処理に代えて図45のメイン処理を実行する。
メイン処理は、MPU310において実行されると、図45に示すように、ステップS530に移行する。そして、ステップS530、S532の処理をその順で実行し、ステップS514に移行する。
ステップS514では、停電フラグがオフになっているか否かを判定し、停電フラグがオフになっていると判定した場合(YES)は、電源遮断が発生していないと判定し、ステップS518に移行する。そして、ステップS518、S520の処理をその順で実行し、ステップS530に移行する。
一方、ステップS514で、停電フラグがオンになっていると判定した場合(NO)は、電源遮断が発生したと判定し、ステップS522に移行する。そして、ステップS522、S524、S526、S528の処理をその順で実行し、電源が完全に遮断されるまで無限ループを継続する。
〔効果〕 第1の実施の形態と共通する構成であるが、本実施の形態でも、ステップS608〜S614の処理を設けているので、始動入賞処理1と先読処理1との間で、図柄制御処理のように始動入賞口84aの保留球数が変化する処理が実行されても、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とが異なることを防止することができる。同様に、ステップS624〜S630の処理を設けているので、始動入賞処理2と先読処理2との間で、図柄制御処理のように始動入賞口84bの保留球数が変化する処理が実行されても、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とが異なることを防止することができる。
しかしながら、本実施の形態では、ステップS608〜S614の処理およびステップS624〜S630の処理を設けなくても、他の構成によってこの問題を解決することができる。すなわち、始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数を減算する図柄制御処理および始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数を加算する始動入賞処理1、2をその順でタイマ割込処理として実行し、先読保留球数1、2を含む先読コマンドを送信する先読処理1、2をメイン処理として実行する。
これにより、始動入賞処理1と先読処理1との間で始動入賞口84aの保留球数が変化する処理が実行されないので、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とが異なることを防止することができる。また、始動入賞処理2と先読処理2との間で始動入賞口84bの保留球数が変化する処理が実行されないので、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とが異なることを防止することができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図46および図47
は、本発明に係る遊技機の第3の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態に対して、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理を多重に実行する点が異なる。なお、以下、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、始動入賞処理1を説明する。
図46は、主制御装置162で実行する始動入賞処理1を示すフローチャートである。
MPU310は、図15の始動入賞処理1に代えて図46の始動入賞処理1を実行する。
始動入賞処理1は、MPU310において実行されると、図46に示すように、ステップS300に移行する。そして、ステップS300、S302、S304、S306の処理をその順で実行し、ステップS316に移行する。
ステップS316では、先読処理中フラグ情報1のうち保留球数カウンタの値N1に対応する位置のビットをオンにし、ステップS312に移行して、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を取得し、取得した乱数カウンタの各値を、保留球数カウンタの値N1に対応するRAM314の記憶エリアに先読判定値1として格納し、ステップS314に移行する。そして、ステップS314の処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
なお、始動入賞処理2の変更点については、始動入賞処理1と同様であるので説明を省略する。始動入賞処理1と異なるのは、保留球数カウンタの値N2および先読処理中フラグ情報2を用いる点である。
次に、先読処理1を説明する。
図47は、主制御装置162で実行する先読処理1を示すフローチャートである。
MPU310は、図21の先読処理1に代えて図47の先読処理1を実行する。
先読処理1は、ステップS530において実行されると、図47に示すように、ステップS800に移行する。
ステップS800では、先読処理中フラグ情報1のうち保留球数カウンタの値N1がとり得る数値範囲に対応する位置のいずれかのビットがオンになっているか否かを判定し、いずれかのビットがオンになっていると判定した場合(YES)は、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中であると判定し、ステップS826に移行する。
ステップS826では、未処理の先読判定値1および先読保留球数1をRAM314から読み出し、ステップS804に移行する。そして、ステップS804、S806、S808、S810、S812の処理をその順で実行し、ステップS828に移行する。
ステップS828では、先読処理中フラグ情報1のうちステップS826で読み出した先読保留球数1に対応する位置のビットをオフにし、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS804で、大当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS8
16に移行する。
ステップS816では、小当たりであるか否かを判定し、小当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS818に移行する。そして、ステップS818、S820の処理をその順で実行し、ステップS810に移行する。
一方、ステップS816で、小当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS822に移行する。そして、ステップS822、S824の処理をその順で実行し、ステップS810に移行する。
なお、先読処理2の変更点については、先読処理1と同様であるので説明を省略する。先読処理1と異なるのは、先読処理中フラグ情報2、先読判定値2および先読保留球数2を用いる点である。
〔動作〕 次に、本実施の形態の動作を説明する。
始動入賞口84aへの入賞があった場合は、ステップS304を経て、保留球数カウンタの値N1が加算される。次いで、ステップS316、S312、S314を経て、先読処理中フラグ情報1のうち保留球数カウンタの値N1に対応する位置のビットがオンになり、各種乱数カウンタの値が先読判定値1として、保留球数カウンタの値N1が先読保留球数1としてそれぞれRAM314に格納される。そして、ステップS826、S804を経て、未処理の先読判定値1および先読保留球数1が読み出され、読み出された先読判定値1に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて先読演出抽選1が行われる。先読演出抽選1で大当たりと判定されると、ステップS806、S808を経て、大当たりに対応する変動パターンテーブル406が読み出され、読み出された変動パターンテーブル406に基づいて変動パターンが決定される。そして、ステップS810を経て、決定された変動パターンおよび読み出された先読保留球数1を指定するための先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。
一方、始動入賞口84aの先読演出処理を実行中に、始動入賞口84aへの入賞があった場合は、ステップS304を経て、保留球数カウンタの値N1がさらに加算される。次いで、ステップS316、S312、S314を経て、先読処理中フラグ情報1のうち保留球数カウンタの値N1に対応する位置のビットがオンになり、各種乱数カウンタの値が先読判定値1として、保留球数カウンタの値N1が先読保留球数1としてそれぞれRAM314に格納される。そして、ステップS826、S804を経て、未処理の先読判定値1および先読保留球数1が読み出され、読み出された先読判定値1に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて先読演出抽選1が行われる。先読演出抽選1で大当たりと判定されると、ステップS806、S808を経て、大当たりに対応する変動パターンテーブル406が読み出され、読み出された変動パターンテーブル406に基づいて変動パターンが決定される。そして、ステップS810を経て、決定された変動パターンおよび読み出された先読保留球数1を指定するための先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。
なお、始動入賞口84bへの入賞についても、同様に、始動入賞口84bの先読演出処理が多重に実行される。
〔効果〕 このようにして、本実施の形態では、始動入賞口84aの先読演出処理の実行中でも、始動入賞口84aの次の入賞についての当該処理を実行する。
これにより、始動入賞口84aへの各入賞について始動入賞口84aの先読演出処理を確実に実行することができるので、始動入賞口84aへのある入賞が大当たりとなるのに
、大当たりが発生することを予告する演出が行われないという不具合が生じることを防止することができる。また、始動入賞口84aの保留球が表示されないという不具合が生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84bの先読演出処理の実行中でも、始動入賞口84bの次の入賞についての当該処理を実行する。
これにより、始動入賞口84bへの各入賞について始動入賞口84bの先読演出処理を確実に実行することができるので、始動入賞口84bへのある入賞が大当たりとなるのに、大当たりが発生することを予告する演出が行われないという不具合が生じることを防止することができる。また、始動入賞口84bの保留球が表示されないという不具合が生じることを防止することができる。
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図48および図49は、本発明に係る遊技機の第4の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態に対して、確変状態が発生している場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理を分散する点が異なる。なお、以下、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、始動入賞処理1を説明する。
図48は、主制御装置162で実行する始動入賞処理1を示すフローチャートである。
MPU310は、図15の始動入賞処理1に代えて図48の始動入賞処理1を実行する。
始動入賞処理1は、MPU310において実行されると、図48に示すように、ステップS300に移行する。そして、ステップS300、S302、S304、S306、S308、S310、S312、S314の処理をその順で実行し、ステップS318に移行する。
ステップS318では、確変状態であるか否かを判定し、確変状態であると判定した場合(YES)は、ステップS320に移行して、先読処理1をメイン処理として実行するか否かを示す先読処理実行フラグをオンにし、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS318で、確変状態でないと判定した場合(NO)は、ステップS530に移行して、先読処理1を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
なお、始動入賞処理2の変更点については、始動入賞処理1と同様であるので説明を省略する。始動入賞処理1と異なるのは、保留球数カウンタの値N2および先読処理中フラグ情報2を用いる点である。
次に、メイン処理を説明する。
図49は、主制御装置162で実行するメイン処理を示すフローチャートである。
MPU310は、図18のメイン処理に代えて図49のメイン処理を実行する。
メイン処理は、MPU310において実行されると、図49に示すように、ステップS
500に移行する。そして、ステップS500、S502、S504、S506、S508、S510、S512の処理をその順で実行し、ステップS534に移行する。
ステップS534では、先読処理実行フラグがオンであるか否かを判定し、先読処理実行フラグがオンになっていると判定した場合(YES)は、先読処理1、2をメイン処理として実行すると判定し、ステップS530に移行して、先読処理1を実行し、ステップS532に移行して、先読処理2を実行し、ステップS514に移行する。
ステップS514では、停電フラグがオフになっているか否かを判定し、停電フラグがオフになっていると判定した場合(YES)は、電源遮断が発生していないと判定し、ステップS516に移行する。そして、ステップS516、S518、S520の処理をその順で実行し、ステップS514に移行する。
一方、ステップS514で、停電フラグがオンになっていると判定した場合(NO)は、電源遮断が発生したと判定し、ステップS522に移行する。そして、ステップS522、S524、S526、S528の処理をその順で実行し、電源が完全に遮断されるまで無限ループを継続する。
一方、ステップS534で、先読処理実行フラグがオフになっていると判定した場合(NO)は、ステップS514に移行する。
〔動作〕 次に、本実施の形態の動作を説明する。
始動入賞口84aへの入賞があった場合は、ステップS304を経て、保留球数カウンタの値N1が加算される。次いで、ステップS308〜S314を経て、先読処理中フラグ1がオンになり、各種乱数カウンタの値が先読判定値1として、保留球数カウンタの値N1が先読保留球数1としてそれぞれRAM314に格納される。このとき、確変状態が発生していない場合は、ステップS802、S804を経て、先読判定値1および先読保留球数1が読み出され、読み出された先読判定値1に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて先読演出抽選1が行われる。先読演出抽選1で大当たりと判定されると、ステップS806、S808を経て、大当たりに対応する変動パターンテーブル406が読み出され、読み出された変動パターンテーブル406に基づいて変動パターンが決定される。そして、ステップS810を経て、決定された変動パターンおよび読み出された先読保留球数1を指定するための先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。ステップS308〜S314、S800〜S824の処理は、タイマ割込処理として実行される。
一方、確変状態が発生している場合は、ステップS320を経て、先読処理実行フラグがオンになり、ステップS800〜S824の処理がメイン処理として実行される。
なお、始動入賞口84bへの入賞についても、同様に、確変状態が発生していない場合は、ステップS358〜S364、S850〜S874の処理がタイマ割込処理として実行されるが、確変状態が発生している場合は、ステップS850〜S874の処理がメイン処理として実行される。
〔効果〕 このようにして、本実施の形態では、確変状態が発生している場合に、ステップS308〜S314の処理をタイマ割込処理として実行し、ステップS800〜S824の処理をメイン処理として実行する。
確変状態では、大当たり抽選および先読演出抽選1において、大当たり乱数カウンタC1の値と、複数(14個)の大当たり値とがそれぞれ比較されるので、非確変状態よりも
比較する回数が多く、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、確変状態が発生している場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されるので、タイマ割込処理が割込周期内で終了しないという不具合が生じることを防止することができる。また、それ以外の場合は、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じることを防止するとともに、タイマ割込処理とメイン処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、確変状態が発生している場合に、ステップS358〜S364の処理をタイマ割込処理として実行し、ステップS850〜S874の処理をメイン処理として実行する。
確変状態では、大当たり抽選および先読演出抽選2において、大当たり乱数カウンタC1の値と、複数(14個)の大当たり値とがそれぞれ比較されるので、非確変状態よりも比較する回数が多く、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、確変状態が発生している場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されるので、タイマ割込処理が割込周期内で終了しないという不具合が生じることを防止することができる。また、それ以外の場合は、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じることを防止するとともに、タイマ割込処理とメイン処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、確変状態が発生している場合にのみ、先読処理実行フラグをオンにし、先読処理実行フラグがオフになっている場合、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しない。
先読処理実行フラグを設けない場合、確変状態が発生していない場合は、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しないが、この場合、メイン処理において、ステップS800の処理およびステップS850の処理をそれぞれ実行する必要があるので、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、先読処理実行フラグがオフになっている場合、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しないので、1つの処理(ステップS534の処理)で先読処理1および先読処理2の両方をスキップすることができる。したがって、確変状態が発生していない場合の処理負荷を低減することができる。
〔第5の実施の形態〕
次に、本発明の第5の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図50は、本発明に係る遊技機の第5の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、第4の実施の形態に対して、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理を分散する点が異なる。なお、以下、第4の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、始動入賞処理1を説明する。
図50は、主制御装置162で実行する始動入賞処理1を示すフローチャートである。
MPU310は、図48の始動入賞処理1に代えて図50の始動入賞処理1を実行する。
始動入賞処理1は、MPU310において実行されると、図50に示すように、ステップS300に移行する。そして、ステップS300、S302、S304、S306、S308、S310、S312、S314の処理をその順で実行し、ステップS322に移行する。
ステップS322では、演出図柄の変動表示の開始タイミングであるか否かを判定し、演出図柄の変動表示の開始タイミングであると判定した場合(YES)は、ステップS320に移行するが、そうでないと判定した場合(NO)は、ステップS530に移行する。
なお、始動入賞処理2の変更点については、始動入賞処理1と同様であるので説明を省略する。始動入賞処理1と異なるのは、保留球数カウンタの値N2および先読処理中フラグ情報2を用いる点である。
〔動作〕 次に、本実施の形態の動作を説明する。
始動入賞口84aへの入賞があった場合は、ステップS304を経て、保留球数カウンタの値N1が加算される。次いで、ステップS308〜S314を経て、先読処理中フラグ1がオンになり、各種乱数カウンタの値が先読判定値1として、保留球数カウンタの値N1が先読保留球数1としてそれぞれRAM314に格納される。このとき、演出図柄の変動表示(大当たり抽選)の開始タイミングでない場合は、ステップS802、S804を経て、先読判定値1および先読保留球数1が読み出され、読み出された先読判定値1に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて先読演出抽選1が行われる。先読演出抽選1で大当たりと判定されると、ステップS806、S808を経て、大当たりに対応する変動パターンテーブル406が読み出され、読み出された変動パターンテーブル406に基づいて変動パターンが決定される。そして、ステップS810を経て、決定された変動パターンおよび読み出された先読保留球数1を指定するための先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。ステップS308〜S314、S800〜S824の処理は、タイマ割込処理として実行される。
一方、演出図柄の変動表示の開始タイミングである場合は、ステップS320を経て、先読処理実行フラグがオンになり、ステップS800〜S824の処理がメイン処理として実行される。
なお、始動入賞口84bへの入賞についても、同様に、演出図柄の変動表示の開始タイミングでない場合は、ステップS358〜S364、S850〜S874の処理がタイマ割込処理として実行されるが、演出図柄の変動表示の開始タイミングである場合は、ステップS850〜S874の処理がメイン処理として実行される。
〔効果〕 このようにして、本実施の形態では、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合に、ステップS308〜S314の処理をタイマ割込処理として実行し、ステップS800〜S824の処理をメイン処理として実行する。
演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合は、大当たり抽選が行われるので、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されるので、タイマ割込処理が割込周期内で終了しないという不具合が生じることを防止することができる。また、それ以外の場合は、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じることを防止するとともに、タイマ割込処理とメイン処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合に、ステップS358〜S364の処理をタイマ割込処理として実行し、ステップS850〜S874の処理をメイン処理として実行する。
演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合は、大当たり抽選が行われるので、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されるので、タイマ割込処理が割込周期内で終了しないという不具合が生じることを防止することができる。また、それ以外の場合は、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じることを防止するとともに、タイマ割込処理とメイン処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合にのみ、先読処理実行フラグをオンにし、先読処理実行フラグがオフになっている場合、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しない。
先読処理実行フラグを設けない場合、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されていない場合は、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しないが、この場合、メイン処理において、ステップS800の処理およびステップS850の処理をそれぞれ実行する必要があるので、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、先読処理実行フラグがオフになっている場合、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しないので、1つの処理(ステップS534の処理)で先読処理1および先読処理2の両方をスキップすることができる。したがって、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されていない場合の処理負荷を低減することができる。
〔第6の実施の形態〕
次に、本発明の第6の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図51は、本発明に係る遊技機の第6の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、第4の実施の形態に対して、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理を分散する点が異なる。なお、以下、第4の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、始動入賞処理1を説明する。
図51は、主制御装置162で実行する始動入賞処理1を示すフローチャートである。
MPU310は、図48の始動入賞処理1に代えて図51の始動入賞処理1を実行する。
始動入賞処理1は、MPU310において実行されると、図51に示すように、ステップS300に移行する。そして、ステップS300、S302、S304、S306、S308、S310、S312、S314の処理をその順で実行し、ステップS324に移行する。
ステップS324では、RAM314の検知情報に基づいて始動入賞口84bに遊技球が入賞したか否かを判定し、始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定した場合(YES)は、ステップS320に移行するが、そうでないと判定した場合(NO)は、ステップS530に移行する。
なお、始動入賞処理2の変更点については、始動入賞処理1と同様であるので説明を省略する。始動入賞処理1と異なるのは、保留球数カウンタの値N2および先読処理中フラグ情報2を用いる点である。
〔動作〕 次に、本実施の形態の動作を説明する。
始動入賞口84aへの入賞があった場合は、ステップS304を経て、保留球数カウンタの値N1が加算される。次いで、ステップS308〜S314を経て、先読処理中フラグ1がオンになり、各種乱数カウンタの値が先読判定値1として、保留球数カウンタの値N1が先読保留球数1としてそれぞれRAM314に格納される。このとき、始動入賞口84bへの入賞がなかった場合は、ステップS802、S804を経て、先読判定値1および先読保留球数1が読み出され、読み出された先読判定値1に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて先読演出抽選1が行われる。先読演出抽選1で大当たりと判定されると、ステップS806、S808を経て、大当たりに対応する変動パターンテーブル406が読み出され、読み出された変動パターンテーブル406に基づいて変動パターンが決定される。そして、ステップS810を経て、決定された変動パターンおよび読み出された先読保留球数1を指定するための先読コマンドが音声ランプ制御装置143に送信される。ステップS308〜S314、S800〜S824の処理は、タイマ割込処理として実行される。
一方、始動入賞口84bへの入賞があった場合は、ステップS320を経て、先読処理実行フラグがオンになり、ステップS800〜S824の処理がメイン処理として実行される。
なお、始動入賞口84bへの入賞についても、同様に、始動入賞口84bへの入賞がなかった場合は、ステップS358〜S364、S850〜S874の処理がタイマ割込処理として実行されるが、始動入賞口84bへの入賞があった場合は、ステップS850〜S874の処理がメイン処理として実行される。
〔効果〕 このようにして、本実施の形態では、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合に、ステップS308〜S314、S358〜S364の処理をタイマ割込処理として実行し、ステップS800〜S824、S850〜S874の処理をメイン処理として実行する。
始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合は、先読演出抽選1、2が行われるので、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合に、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されるので、タイマ割込処理が割込周期内で終了しないという不具合が生じることを防止することができる。また、それ以外の場合は、タイマ割込処理およびメイン処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じることを防止するとともに、タイマ割込処理とメイン処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じることを防止することができる。
さらに、本実施の形態では、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合にのみ、先読処理実行フラグをオンにし、先読処理実行フラグがオフになっている場合、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しない。
先読処理実行フラグを設けない場合、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞がない場合は、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しないが、この場合、メイン処理において、ステップS800の処理およびステップS850の処理をそれぞれ実行する必要があるので、処理負荷が大きくなる。
これに対し、本実施の形態では、先読処理実行フラグがオフになっている場合、メイン処理における先読処理1および先読処理2を実行しないので、1つの処理(ステップS534の処理)で先読処理1および先読処理2の両方をスキップすることができる。したがって、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞がない場合の処理負荷を低減することができる。
〔第7の実施の形態〕
次に、本発明の第7の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図52および図53は、本発明に係る遊技機の第7の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態に対して、大当たりが発生することを予告する演出としてミッション演出を行う点が異なる。ミッション演出とは、演出図柄の変動表示中に遊技者に対して所定のミッションを提示し、遊技者が遊技においてミッションの内容を達成すると、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するかのような印象を与える演出をいう。なお、以下、第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、ステップS1506の先読コマンド処理を説明する。
図52は、表示制御装置302で実行する先読コマンド処理を示すフローチャートである。
MPU370は、図35の先読コマンド処理に代えて、図52の先読コマンド処理を実行する。
先読コマンド処理は、先読コマンドを処理する処理であって、ステップS1506において実行されると、図52に示すように、ステップS1600に移行する。そして、ステップS1600、S1602、S1604、S1606の処理をその順で実行し、ステップS1608に移行する。
ステップS1608では、ステップS1602で取得した変動パターンに対応する時間データを変動パターンコマンド管理テーブル408から取得し、演出図柄表示装置91の変動表示について変動時間を記憶するため、ステップS1604で取得した先読保留球数と対応づけて、取得した時間データをワークRAM374に格納し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS1402の表示設定処理を説明する。
図53は、表示制御装置302で実行する表示設定処理を示すフローチャートである。
MPU370は、図39の表示設定処理に代えて、図53の表示設定処理を実行する。
表示設定処理は、演出図柄表示装置91の表示設定を行う処理であって、ステップS1402において実行されると、図53に示すように、ステップS2100に移行する。そして、ステップS2100、S2102の処理をその順で実行し、ステップS2124に移行する。
ステップS2124では、ミッション演出の実行中であるか否かを示すミッション演出フラグがオフになっているか否かを判定し、ミッション演出フラグがオフになっていると判定した場合(YES)は、ミッション演出の実行中でないと判定し、ステップS2126に移行する。
ステップS2126では、保留球数判別情報に基づいて、現在の保留球のうちいずれかについて大当たりであるか否かを判定し、いずれかの保留球について大当たりであると判定した場合(YES)は、ステップS2128に移行する。
ステップS2128では、次の変動表示の開始から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでの変動時間を取得するため、ステップS1608で格納した時間データのうち、直近に大当たりとなる保留球およびこれよりも前の保留球に対応する時間データをワークRAM374から読み出す。例えば、2番目の保留球について大当たりであると判定した場合は、1番目および2番目の保留球に対応する時間データを読み出す。
次いで、ステップS2130に移行して、計時カウンタの現在の値および読み出した時間データに基づいて、現在から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでの時間をミッション時間として算出する。計時カウンタの現在の値によれば、現在の変動表示の残り変動時間が分かるとともに、読み出した時間データによれば、次の変動表示の開始から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでの変動時間が分かるので、これらを加算すると、現在から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでの時間を算出することができる。例えば、2番目の保留球について大当たりであると判定した場合において、現在の変動表示の残り変動時間が3.2[s]、1番目の保留球に係る変動時間が10.0[s]、2番目の保留球に係る変動時間が20.0[s]である場合は、ミッション時間は、3.2+10.0+20.0=33.2[s]と算出される。
次いで、ステップS2132に移行して、算出したミッション時間とともに大当たり図柄を揃えるべき旨のメッセージ(ミッション)を表示するため、ミッション演出の表示画像を構成するためのミッション演出画像データをワークRAM374の所定領域に展開する。例えば、ミッション時間が33.2[s]である場合は、「〔ミッション〕33.2秒以内に大当たり図柄を揃えよ!!」と表示されるようにミッション演出画像データを展開する。
次いで、ステップS2134に移行して、ミッション演出フラグをオンにし、ステップS2136に移行する。
ステップS2136では、ミッション演出フラグがオンになっているか否かを判定し、ミッション演出フラグがオンになっていると判定した場合(YES)は、ミッション演出
の実行中であると判定し、ステップS2138に移行して、ミッション時間を減算し、ステップS2140に移行する。
ステップS2140では、減算したミッション時間とともに大当たり図柄を揃えるべき旨のメッセージを表示するため、ワークRAM374の所定領域に展開されたミッション演出画像データを更新する。例えば、残りのミッション時間が28.2[s]である場合は、「〔ミッション〕28.2秒以内に大当たり図柄を揃えよ!!」と表示されるようにミッション演出画像データを更新する。
次いで、ステップS2142に移行して、ミッション時間が「0」以下であるか否かを判定し、ミッション時間が「0」以下であると判定した場合(YES)は、ステップS2144に移行して、ミッション演出フラグをオフにし、ステップS2106に移行する。
そして、ステップS2106、S2108、S2110、S2112、S2114、S2116、S2118、S2120、S2122の処理をその順で実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS2142で、ミッション時間が「0」よりも大きいと判定した場合(NO)は、ステップS2106に移行する。
一方、ステップS2136で、ミッション演出フラグがオフになっていると判定した場合(NO)は、ミッション演出の実行中でないと判定し、ステップS2106に移行する。
一方、ステップS2126で、いずれかの保留球について大当たりでないと判定した場合(NO)は、ステップS2104に移行する。
一方、ステップS2124で、ミッション演出フラグがオンになっていると判定した場合(NO)は、ミッション演出の実行中であると判定し、ステップS2138に移行する。
〔動作〕 次に、本実施の形態の動作を説明する。
主制御装置162では、演出図柄が変動表示されている場合に始動入賞口84aへの入賞があった場合は、変動パターンおよび読み出された先読保留球数1を指定するための先読コマンドが送信される。
表示制御装置302では、先読コマンドを受信すると、ステップS1600〜S1606を経て、先読コマンドフラグがオンになり、受信した先読コマンドから変動パターンおよび先読保留球数1が取得され、保留球数判別情報が設定される。また、ステップS1608を経て、取得された変動パターンに対応する時間データが取得され、取得された時間データがワークRAM374に格納される。
先読コマンドフラグがオンになると、ステップS2126を経て、いずれかの保留球について大当たりであるか否かが判定される。その結果、大当たりであると判定されると、ステップS2128〜S2132を経て、計時カウンタの現在の値および読み出した時間データに基づいて、現在から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでのミッション時間が算出され、算出されたミッション時間とともに大当たり図柄を揃えるべき旨のメッセージが表示される。ミッション演出中は、ステップS2140を経て、残りのミッション時間とともに大当たり図柄を揃えるべき旨のメッセージが表示され続ける。
なお、ステップS2126の判定の結果、大当たりでないと判定されると、ステップS2104を経て、保留球数判別情報に基づいて保留球数画像データが展開され、展開された保留球数画像データに基づいて保留球図柄が表示される。
また、始動入賞口84bへの入賞があった場合も同様に動作する。
〔効果〕 このようにして、本実施の形態では、大当たりが発生することを予告する演出として、現在から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでのミッション時間とともに大当たり図柄を揃えるべき旨のメッセージを表示する。
これにより、遊技者は、与えられたミッション時間内に大当たり図柄を揃えようと遊技に熱中し、実際に大当たり図柄が揃うので、遊技の趣向を向上することができる。
〔他の実施の形態〕
なお、第2の実施の形態においては、ステップS506の処理の後にステップS206、S208の処理を実行したが、これに限らず、ステップS206、S208の処理の後にステップS506の処理を実行してもよい。この場合でも、ステップS608〜S614の処理を設けているので、始動入賞口84aの保留球数と、RAM314の先読保留球数1とが異なることを防止することができる。同様に、ステップS624〜S630の処理を設けているので、始動入賞口84bの保留球数と、RAM314の先読保留球数2とが異なることを防止することができる。
また、第1ないし第3の実施の形態においては、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散したが、これに限らず、始動入賞口84aの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよいし、始動入賞口84bの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよい。
また、第4の実施の形態においては、確変状態が発生している場合に、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散したが、これに限らず、始動入賞口84aの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよいし、始動入賞口84bの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよい。
また、第4の実施の形態においては、ステップS800の処理およびステップS850の処理を設けたが、これに限らず、これらの処理を設けなくてもよい。これにより、確変状態が発生している場合に、ステップS534の処理を通じて先読処理1および先読処理2の両方が実行されるので、判定処理が簡素化し、処理負荷を低減することができる。
また、第5の実施の形態においては、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合に、始動入賞口84aの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散し、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合に、始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散したが、これに限らず、始動入賞口84aの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよいし、始動入賞口84bの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよい。
また、第5の実施の形態においては、ステップS800の処理およびステップS850の処理を設けたが、これに限らず、これらの処理を設けなくてもよい。これにより、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合に、
ステップS534の処理を通じて先読処理1および先読処理2の両方が実行されるので、判定処理が簡素化し、処理負荷を低減することができる。
また、第5の実施の形態においては、第4の実施の形態と組み合わせることもできる。すなわち、(1)確変状態が発生している場合、および(2)演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合のうち少なくとも1つの場合((1)の場合、(2)の場合、(1)および(2)の場合)に、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散する。
また、第6の実施の形態においては、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合に、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散したが、これに限らず、始動入賞口84aの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよいし、始動入賞口84bの先読演出処理だけをタイマ割込処理およびメイン処理に分散してもよい。
また、第6の実施の形態においては、ステップS800の処理およびステップS850の処理を設けたが、これに限らず、これらの処理を設けなくてもよい。これにより、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合に、ステップS534の処理を通じて先読処理1および先読処理2の両方が実行されるので、判定処理が簡素化し、処理負荷を低減することができる。
また、第6の実施の形態においては、第4および第5の実施の形態と組み合わせることもできる。すなわち、(1)確変状態が発生している場合、(2)演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されている場合、並びに(3)始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合のうち少なくとも1つの場合((1)の場合、(2)の場合、(3)の場合、(1)および(2)の場合、(1)および(3)の場合、(2)および(3)の場合、(1)、(2)および(3)の場合)に、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散する。
また、第4ないし第6の実施の形態においては、先読処理実行フラグを設け、メイン処理における先読処理1、2の実行を制御したが、これに限らず、先読処理中フラグ1、2によりメイン処理における先読処理1、2の実行を制御することができるので、ステップS320、S534、S536の処理を設けなくてもよい。
また、第7の実施の形態においては、現在から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでの時間をミッション時間として表示したが、これに限らず、所定の基準時(例えば、次の変動表示の開始)から、直近に大当たりとなる保留球に係る変動表示が終了するまでの時間をミッション時間として表示することもできる。
また、第7の実施の形態においては、大当たり図柄を揃えるべき旨のメッセージを表示したが、これに限らず、ミッションを示す内容であればどのような内容であってもよい。例えば、お寿司を食べるゲームを開始し、「〔ミッション〕33.2秒以内にお寿司を10皿食べよ!!」と表示することもできる。
また、第7の実施の形態においては、大当たりが発生する場合にミッション演出を行ったが、これに限らず、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たり、突確大当たり、潜確大当たりまたは小当たりのいずれかが発生する場合にミッション演出を行うこともで
きる。また、リーチ外れまたは非リーチ外れとなる場合でもミッション演出を行ってもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理およびメイン処理に分散したが、これに限らず、始動入賞口84aの先読演出処理の全部をメイン処理として実行してもよいし、始動入賞口84bの先読演出処理の全部をメイン処理として実行してもよい。
これにより、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数が記憶されている場合で、しかも始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があった場合でも、タイマ割込処理が割込周期内でより確実に終了するので、不具合が生じることをさらに防止することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、始動入賞口84aの先読演出処理および始動入賞口84bの先読演出処理をタイマ割込処理および被割込処理であるメイン処理に分散したが、これに限らず、第1割込処理および第1割込処理の実行中は中断される第2割込処理に分散することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、先読演出抽選1(ステップS804の処理)をメイン処理として実行したが、これに限らず、タイマ割込処理の処理負荷に応じて、先読演出抽選1の一部をタイマ割込処理として実行し、先読演出抽選1の残部をメイン処理として実行することもできる。先読演出抽選1として大当たり値との比較が14回発生する場合、タイマ割込処理の処理負荷が大きい場合は、例えば、4回の比較処理をタイマ割込処理として実行し、残りの10回の比較処理をメイン処理として実行する。これに対し、タイマ割込処理の処理負荷が小さい場合は、14回の比較処理をタイマ割込処理として実行する。タイマ割込処理の処理負荷は、例えば、確変状態が発生しているか否か、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84aの保留球数が記憶されているか否か、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があったか否かによって判定することができる。
これにより、タイマ割込処理の処理負荷を制御することができるので、タイマ割込処理が割込周期内で終了しない場合だけ、始動入賞口84aの先読演出処理がタイマ割込処理およびメイン処理に分散される。したがって、それ以外の場合は、始動入賞口84aの先読演出処理がタイマ割込処理およびメイン処理に分散されないので、処理の遅延が生じることを防止するとともに、タイマ割込処理とメイン処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じることを防止することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、先読演出抽選2(ステップS854の処理)をメイン処理として実行したが、これに限らず、タイマ割込処理の処理負荷に応じて、先読演出抽選2の一部をタイマ割込処理として実行し、先読演出抽選2の残部をメイン処理として実行することもできる。先読演出抽選2として大当たり値との比較が14回発生する場合、タイマ割込処理の処理負荷が大きい場合は、例えば、4回の比較処理をタイマ割込処理として実行し、残りの10回の比較処理をメイン処理として実行する。これに対し、タイマ割込処理の処理負荷が小さい場合は、14回の比較処理をタイマ割込処理として実行する。タイマ割込処理の処理負荷は、例えば、確変状態が発生しているか否か、演出図柄の変更表示が終了した場合に始動入賞口84bの保留球数が記憶されているか否か、始動入賞口84aへの入賞および始動入賞口84bへの入賞があったか否かによって判定することができる。
これにより、タイマ割込処理の処理負荷を制御することができるので、タイマ割込処理
が割込周期内で終了しない場合だけ、始動入賞口84bの先読演出処理がタイマ割込処理およびメイン処理に分散される。したがって、それ以外の場合は、始動入賞口84bの先読演出処理がタイマ割込処理およびメイン処理に分散されないので、処理の遅延が生じることを防止するとともに、タイマ割込処理とメイン処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じることを防止することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、先読処理中フラグ1を用いて始動入賞口84aの先読演出処理の実行中の有無を判定したが、これに限らず、先読処理中フラグ1を用いず、先読判定値1または先読保留球数1が格納されているRAM314の記憶領域のデータを判定することにより、始動入賞口84aの先読演出処理の実行中の有無を判定することができる。この場合、ステップS812の処理では、先読判定値1または先読保留球数1が格納されているRAM314の記憶領域を、先読判定値1または先読保留球数1が取り得ない値(例えば、「FF」)でクリアする。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、先読処理中フラグ2を用いて始動入賞口84bの先読演出処理の実行中の有無を判定したが、これに限らず、先読処理中フラグ2を用いず、先読判定値2または先読保留球数2が格納されているRAM314の記憶領域のデータを判定することにより、始動入賞口84bの先読演出処理の実行中の有無を判定することができる。この場合、ステップS862の処理では、先読判定値2または先読保留球数2が格納されているRAM314の記憶領域を、先読判定値2または先読保留球数2が取り得ない値(例えば、「FF」)でクリアする。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、タイマ割込処理が3回実行されて得られた検知情報が「011」である場合に、始動入賞口84aまたは始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定したが、これに限らず、検知情報が「01」または「1」である場合に、始動入賞口84aまたは始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定することもできる。この場合、先読処理1、2の実行中にタイマ割込処理が実行され、始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球が表示されないという不具合が生じる可能性があるが、これを防止するために、先読処理1、2の実行開始時にタイマ割込処理の割込禁止を設定するとともに、先読処理1、2の実行終了時にタイマ割込処理の割込許可を設定する構成を採用することができる。また、これに代えて、始動入賞口84aへの入賞ごとに始動入賞口84aの保留球数を指定するためのコマンドを送信する処理、および、始動入賞口84bへの入賞ごとに始動入賞口84bの保留球数を指定するためのコマンドを送信する処理を先読処理1、2とは別に実行し、表示制御装置302は、それらコマンドに基づいて始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数に相当する数の保留球図柄を演出図柄表示装置91に表示する構成を採用することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、タイマ割込処理が3回実行されて得られた検知情報に基づいて始動入賞口84aまたは始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定したが、これに限らず、タイマ割込処理が1回若しくは2回実行されて得られた検知情報、またはタイマ割込処理が4回以上実行されて得られた検知情報に基づいて始動入賞口84aまたは始動入賞口84bに遊技球が入賞したと判定することもできる。タイマ割込処理が4回以上実行されて得られた検知情報に基づいて判定する場合は、耐ノイズ性をさらに向上することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、タイマ割込処理の実行時間について特に説明しなかったが、第1、第3ないし第7の実施の形態において、タイマ割込処理の最大実行時間(タイマ割込処理の処理負荷が最も大きい場合に、その実行開始から実行終了までに要する時間)は、割込周期(2[ms])に対して、所定の余裕をもって例えば1.5[ms]に設定されている。第2の実施の形態において、タイマ割込処理の最大実行
時間は、割込周期(4[ms])に対して、所定の余裕をもって例えば3.5[ms]に設定されている。最大実行時間に余裕がない場合(例えば、1.9[ms]または3.9[ms])は、先読処理1、2の実行中にタイマ割込処理が実行され、始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球が表示されないという不具合が生じる可能性があるが、これを防止するために、先読処理1、2の実行開始時にタイマ割込処理の割込禁止を設定するとともに、先読処理1、2の実行終了時にタイマ割込処理の割込許可を設定する構成を採用することができる。また、これに代えて、始動入賞口84aへの入賞ごとに始動入賞口84aの保留球数を指定するためのコマンドを送信する処理、および、始動入賞口84bへの入賞ごとに始動入賞口84bの保留球数を指定するためのコマンドを送信する処理を先読処理1、2とは別に実行し、表示制御装置302は、それらコマンドに基づいて始動入賞口84aまたは始動入賞口84bの保留球数に相当する数の保留球図柄を演出図柄表示装置91に表示する構成を採用することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、メイン処理において先読処理1および先読処理2をその順で実行したが、これに限らず、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たりまたは突確大当たりとなると、始動入賞口84bの保留球が優先的に消化されるので、その場合は、始動入賞口84bの先読演出処理を優先的に実行すべきである。したがって、先読処理2および先読処理1をその順で実行することが好ましい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、主制御装置162は、変動パターンおよび先読保留球数からなる4バイトの先読コマンドを送信したが、これに限らず、変動パターン、先読保留球数および大当たり種別からなる6バイトの先読コマンドを送信することもできる。
これにより、表示制御装置302では、非確変大当たりに対応する変動パターンからでは非確変大当たりか確変大当たりかを区別することができないところ、先読コマンドから大当たり種別を確実に特定することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの値をRAM314の第1領域に記憶し、先読演出抽選1、2のために用いる乱数カウンタの値をRAM314の第1領域とは異なる第2領域に記憶したが、ノイズ等の影響により、大当たり抽選または先読演出抽選1、2の際に、RAM314の第1領域に記憶されている乱数の値と、RAM314の第2領域に記憶されている乱数の値とが異なる場合は、次の構成を採用することができる。
第1の構成としては、RAM314の第1領域に記憶されている乱数の値、およびRAM314の第2領域に記憶されている乱数の値のうちいずれかの値を大当たり抽選および先読演出抽選1、2に用いる。
これにより、先読演出の内容とその後に発生する遊技の内容が不一致となることを防止することができる。
第2の構成としては、RAM314の第1領域に記憶されている乱数に基づいて決定される遊技状態、およびRAM314の第2領域に記憶されている乱数に基づいて決定される遊技状態のうち遊技者にとって有利な方の乱数の値を大当たり抽選および先読演出抽選1、2に用いる。例えば、確変大当たり、JUB大当たり、非確変大当たり、突確大当たりおよび潜確大当たりの順で遊技者にとって有利なものと定義し、RAM314の第1領域に記憶されている乱数に基づいて決定される大当たり、およびRAM314の第2領域に記憶されている乱数に基づいて決定される大当たりのうち有利なものの乱数の値を用いる。
これにより、ノイズ等の影響により、RAM314の第1領域に記憶されている乱数の値と、RAM314の第2領域に記憶されている乱数の値とが異なっても、遊技者の不利益を低減することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、大当たりが発生することを予告する演出として所定の予告図柄を表示したが、これに限らず、所定のキャラクタを表示してもよいし、所定の背景を表示してもよいし、停止図柄を所定の組み合わせで表示してもよい。
所定のキャラクタを表示する場合は、保留球図柄に対応させて所定のキャラクタを表示することもできるが、保留球図柄に対応させず、任意の箇所に所定のキャラクタを表示することもできる。後者の場合、遊技者は、どの保留球で大当たりが発生するかを把握することができないので、各保留球に大当たりの期待を抱くことができる。したがって、遊技の趣向を向上することができる。
停止図柄を所定の組み合わせで表示する場合は、例えば、演出図柄表示装置91において演出図柄を縦3つ横3つずつ表示する場合に、大当たり図柄を構成しない位置(例えば、左上、上中央および右下)に所定の演出図柄(例えば、魚の図柄)を表示することが考えられる。また、「112」、「334」、「778」のように、左図柄および中図柄を同一の数字で表示し、右図柄をそれよりも「1」多い数字で表示することも考えられる。これにより、左図柄および中図柄が揃うが右図柄だけが1つずれた場合に、各保留球に大当たりの期待を抱くことができる。したがって、遊技の趣向を向上することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態において、ステップS312の処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を先読判定値1として格納したが、これに限らず、大当たり乱数カウンタC1で決定された情報を先読コマンドとして送信するのであれば、必ずしも上記各値を格納しなくてもよい。また、大当たり乱数カウンタC1およびリーチ乱数カウンタC3で決定された情報を先読コマンドとして送信するのであれば、必ずしも上記各値を格納しなくてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、ステップS362の処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を先読判定値2として格納したが、これに限らず、大当たり乱数カウンタC1で決定された情報を先読コマンドとして送信するのであれば、必ずしも上記各値を格納しなくてもよい。また、大当たり乱数カウンタC1およびリーチ乱数カウンタC3で決定された情報を先読コマンドとして送信するのであれば、必ずしも上記各値を格納しなくてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、ステップS312の処理は、大当たり乱数カウンタC1等の各値を先読判定値1として格納したが、これに限らず、ステップS306の処理で格納した保留球格納エリアの値をコピーして先読判定値1として格納してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、ステップS362の処理は、大当たり乱数カウンタC1等の各値を先読判定値2として格納したが、これに限らず、ステップS356の処理で格納した保留球格納エリアの値をコピーして先読判定値2として格納してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、ステップS802の処理は、ステップS
312の処理で格納した先読判定値1を読み出したが、これに限らず、ステップS306の処理で格納した保留球格納エリアの値を先読判定値1として読み出してもよい。この場合、ステップS312の処理は設けなくてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、ステップS852の処理は、ステップS362の処理で格納した先読判定値2を読み出したが、これに限らず、ステップS356の処理で格納した保留球格納エリアの値を先読判定値2として読み出してもよい。この場合、ステップS362の処理は設けなくてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS306の処理)および先読演出抽選1のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS312の処理)をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS306の処理およびステップS312の処理の一方をタイマ割込処理として、他方をメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、始動入賞口84aへの入賞を判定する処理(ステップS300の処理)、ステップS306の処理およびステップS312の処理をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS300の処理、ステップS306の処理およびステップS312の処理のうち少なくとも1つをタイマ割込処理として、残りをメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、大当たり抽選のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS356の処理)および先読演出抽選2のために用いる乱数カウンタの各値を取得する処理(ステップS362の処理)をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS356の処理およびステップS362の処理の一方をタイマ割込処理として、他方をメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、始動入賞口84bへの入賞を判定する処理(ステップS350の処理)、ステップS356の処理およびステップS362の処理をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS350の処理、ステップS356の処理およびステップS362の処理のうち少なくとも1つをタイマ割込処理として、残りをメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、主制御装置162は、先読演出抽選1の結果、大当たり乱数カウンタC1の値と大当たり値とが一致した場合に、先読保留球数1を含む先読コマンドを表示制御装置302に送信し、表示制御装置302は、受信した先読コマンドに基づいて、演出図柄表示装置91において先読保留球数1に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示したが、これに限らず、主制御装置162は、先読保留球数1を含む先読コマンドを送信せず、表示制御装置302は、所定の予告図柄を表示しなくてもよい。例えば、主制御装置162は、先読演出抽選1の結果、大当たり乱数カウンタC1の値と大当たり値とが一致した場合に、特殊な変動パターンコマンドを表示制御装置302に送信し、表示制御装置302は、受信した変動パターンコマンドに基づいて、先読演出に関する表示制御を行ってもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、保留球カウンタの値N1を更新する処理(ステップS304の処理)および始動入賞口84aの保留球数を先読保留球数1としてRAM314に記憶する処理(ステップS314の処理)をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS304の処理およびステップS314の処理の一方を
タイマ割込処理として、他方をメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、始動入賞口84aへの入賞を判定する処理(ステップS300の処理)、ステップS304の処理およびステップS314の処理をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS300の処理、ステップS304の処理およびステップS314の処理のうち少なくとも1つをタイマ割込処理として、残りをメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、主制御装置162は、先読演出抽選2の結果、大当たり乱数カウンタC1の値と大当たり値とが一致した場合に、先読保留球数2を含む先読コマンドを表示制御装置302に送信し、表示制御装置302は、受信した先読コマンドに基づいて、演出図柄表示装置91において先読保留球数2に対応する表示位置に所定の予告図柄を表示したが、これに限らず、主制御装置162は、先読保留球数2を含む先読コマンドを送信せず、表示制御装置302は、所定の予告図柄を表示しなくてもよい。例えば、主制御装置162は、先読演出抽選2の結果、大当たり乱数カウンタC1の値と大当たり値とが一致した場合に、特殊な変動パターンコマンドを表示制御装置302に送信し、表示制御装置302は、受信した変動パターンコマンドに基づいて、先読演出に関する表示制御を行ってもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、保留球カウンタの値N2を更新する処理(ステップS354の処理)および始動入賞口84bの保留球数を先読保留球数2としてRAM314に記憶する処理(ステップS364の処理)をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS354の処理およびステップS364の処理の一方をタイマ割込処理として、他方をメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、始動入賞口84bへの入賞を判定する処理(ステップS350の処理)、ステップS354の処理およびステップS364の処理をタイマ割込処理として実行したが、これに限らず、ステップS350の処理、ステップS354の処理およびステップS364の処理のうち少なくとも1つをタイマ割込処理として、残りをメイン処理としてそれぞれ別々に実行してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、ステップS306、S356の処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動パターン乱数カウンタCSの各値を保留球格納エリアに格納したが、これに限らず、大当たり乱数カウンタC1および大当たり種別乱数カウンタC2の各値のみを格納してもよい。また、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別乱数カウンタC2および変動パターン乱数カウンタCSの各値のみを格納してもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、リーチ乱数カウンタC3を設けたが、これに限らず、リーチ乱数カウンタC3を設けなくてもよい。この場合、ステップS704では、大当たり、決定した大当たり種別および保留球数カウンタの値N1に対応する変動パターンテーブル406のアドレスを振分構造テーブル404から取得し、取得したアドレスに基づいて変動パターンテーブル406を読み出す。ステップS716では、小当たりおよび保留球数カウンタの値N1に対応する変動パターンテーブル406のアドレスを振分構造テーブル404から取得し、取得したアドレスに基づいて変動パターンテーブル406を読み出す。ステップS722では、外れおよび保留球数カウンタの値N1に対応する変動パターンテーブル406のアドレスを振分構造テーブル404から取得し、取得したアドレスに基づいて変動パターンテーブル406を読み出す。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、始動入賞口84a、84bに対応する
保留球格納エリアの実行エリアを共通に利用するものとして1つだけ設けたが、これに限らず、始動入賞口84aに対応する保留球格納エリアの実行エリア、および始動入賞口84bに対応する保留球格納エリアの実行エリアをそれぞれ設けてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、確定コマンドを設けたが、これに限らず、確定コマンドを設けなくてもよい。この場合、表示制御装置302では、受信した変動パターンコマンドから演出図柄の変動時間が分かるので、確定コマンドがなくても、主制御装置162と同期して演出図柄を停止表示することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態において、時短状態では、演出図柄の変動時間が通常状態よりも短くなり、かつ、始動入賞口84bへの入賞機会が通常状態よりも増すように制御したが、これに限らず、演出図柄の変動時間が通常状態と変わらず、始動入賞口84bへの入賞機会だけが通常状態よりも増すように制御することもできる。要するに、時短状態では、少なくとも遊技球の消化を抑制することさえ実現できればよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、停止種別コマンドは、非リーチ外れ図柄、リーチ外れ図柄、非確変図柄、確変図柄または突確図柄を指定するためのコマンドとして構成したが、これに限らず、外れ、大当たり種別および小当たりに対応する図柄を指定するためのコマンドとして構成することもできる。この場合、停止種別コマンドは、非リーチ外れ時の停止図柄を指定するためのコマンドと、リーチ外れ時の停止図柄を指定するためのコマンドと、非確変大当たり時の停止図柄を指定するためのコマンドと、確変大当たり時の停止図柄を指定するためのコマンドと、JUB大当たり時の停止図柄を指定するためのコマンドと、突確大当たり時の停止図柄を指定するためのコマンドと、潜確大当たり時の停止図柄を指定するためのコマンドと、小当たり時の停止図柄を指定するためのコマンドとを含む。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、主制御装置162が停止図柄の種別を決定し、表示制御装置302が停止図柄の具体的な内容を決定するように構成したが、これに限らず、主制御装置162が停止図柄の具体的な内容まで決定するように構成することもできる。
これにより、表示制御装置302では、停止図柄の具体的な内容を決定しなくてもすむので、表示制御装置302の処理負荷を低減することができる。また、停止図柄テーブルも不要となるので、プログラムROM372のデータ容量を低減することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、大当たりと外れの共用の変動パターンテーブル406を特に設けなかったが、大当たりと外れの共用の変動パターンテーブル406を設けて構成することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、変動パターン乱数カウンタCSの値、リーチ乱数カウンタC3の値、大当たりおよび外れの別、大当たり種別、並びに保留球数カウンタの値N等の複数の要素に基づいて変動パターンを決定するように構成したが、これに限らず、これらのうち少なくとも1つの要素に基づいて変動パターンを決定するように構成することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態において、始動入賞口84aへの入賞は、最大4回まで保留するように設定したが、これに限らず、3回以下、または、5回以上の回数(例えば、8回)まで保留するように設定することもできる。また、演出図柄表示装置91で保留球図柄を表示するので、保留ランプ95aを設けなくてもよい。また、特別図柄表示装置93で保留球数が示されるので、保留ランプ95aにより点灯表示を行わなくてもよ
い。
また、第1ないし第7の実施の形態において、始動入賞口84bへの入賞は、最大4回まで保留するように設定したが、これに限らず、3回以下、または、5回以上の回数(例えば、8回)まで保留するように設定することもできる。また、演出図柄表示装置91で保留球図柄を表示するので、保留ランプ95bを設けなくてもよい。また、特別図柄表示装置93で保留球数が示されるので、保留ランプ95bにより点灯表示を行わなくてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、スルーゲート85の通過は、最大4回まで保留するように設定したが、これに限らず、3回以下、または、5回以上の回数(例えば、8回)まで保留するように設定することもできる。また、特別図柄表示装置93で保留球数が示されるので、保留ランプ96を設けなくてもよいし、保留ランプ96により点灯表示を行わなくてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態において、普通図柄の変動表示は、表示部94aでランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うように構成したが、これに限らず、特別図柄表示装置93または演出図柄表示装置91を使用して行うように構成することもできる。同様に、保留ランプ96の点灯に対応する点灯表示を演出図柄表示装置91で行ってもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、大当たりとなると、通常時には閉鎖されている大入賞口83aが所定時間開放され、大入賞口83aに遊技球が入賞すると、15個の遊技球が賞球として払い出されるように構成したが、大当たりはこれに限定されるものではない。大入賞口83aとは別に開閉される大入賞口を遊技領域に設け、大当たりになると、大入賞口83aが所定時間開放され、大入賞口83aに遊技球が入賞すると、大入賞口83aとは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を大当たりとして構成することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、変動パターン乱数カウンタCSを用いて変動パターンを決定するように構成したが、これに代えて、3つの変動種別カウンタCS1、CS2、CS3を用いて変動パターンを決定するように構成することもできる。
変動種別カウンタCS1は、例えば、「0」〜「198」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「198」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。変動種別カウンタCS1の場合、初期値は、「0」に設定される。
変動種別カウンタCS2は、例えば、「0」〜「240」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「240」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。変動種別カウンタCS2の場合、初期値は、「0」に設定される。
変動種別カウンタCS1の値に基づいて、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ等の大まかな変動時間を決定する。また、変動種別カウンタCS2の値に基づいて、リーチ演出後に最終停止図柄(中図柄)を停止表示するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。変動種別カウンタCS1、CS2により決定された変動時間に基づいて、表示制御装置302により、演出図柄のリーチ種別や細かな変動表示の態様が決定される。したがって、変動種別カウンタCS1、CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現することができる。また、変動種別カウンタCS
1だけで変動表示の態様を決定したり、変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく変動表示の態様を決定したりすることもできる。
変動種別カウンタCS3は、例えば、「0」〜「162」の数値範囲のうちいずれかの値をとり得るループカウンタとして構成されている。更新のたびに、現在の値に「1」が加算され、最大値(「162」)を超えた場合は初期値に戻るようになっている。変動種別カウンタCS3の場合、初期値は、「0」に設定される。
演出図柄表示装置91では、演出図柄の変動表示以外に、変動表示している演出図柄を滑らせたり、リーチ演出の発生を予告するための予告キャラクタを通過させたりする予告演出が行われる。予告演出の演出パターンが変動種別カウンタCS3により選択される。具体的には、予告演出に必要となる時間を変動時間に加算する演出パターン、逆に変動表示される時間を短縮するために変動時間を減算する演出パターン、または変動時間を加減算しない演出パターンが選択される。なお、変動種別カウンタCS3については、変動パターンテーブル406と同様に、演出パターンが選択される乱数カウンタ値の範囲が異なる複数の演出パターンテーブルが設けられている。各演出パターンテーブルは、現在のパチンコ機10の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるか、保留球数等に応じて、各演出パターンの選択比率が異なるように構成されている。
演出時間の加減算値としては、例えば、変動種別カウンタCS3の値に基づいて、変動表示の時間を変更しない場合、変動表示時間を1秒加算する場合、変動表示時間を2秒加算する場合、変動表示時間を1秒減算する場合の4種類の加減算値が決定される。なお、変動時間が加減算される場合は、演出図柄表示装置91で大当たりの期待値が高くなる予告演出が行われる。また、大当たりである場合は、2秒の加算値が選択される確率が高く設定されているので、遊技者は、予告演出を確認することで大当たりを期待することができる。
このように、変動種別カウンタCS1、CS2により演出図柄の変動時間が決定されるとともに、変動種別カウンタCS3により変動時間に加減算される時間が決定される。したがって、最終停止図柄を停止表示するまでの最終的な変動時間は、変動種別カウンタCS1、CS2、CS3により決定される。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、現在の遊技状態にかかわらず変動パターンテーブル406を決定するように構成したが、これに限らず、現在の遊技状態にも応じて変動パターンテーブル406を決定するように構成することもできる。
確変状態では、大当たりが発生しやすいため必要以上にリーチ演出が選択されないように、非リーチ外れの変動パターンに対応する乱数カウンタ値の範囲が「10」〜「238」と広い変動パターンテーブル406が選択され、非リーチ外れが選択されやすくなる。この変動パターンテーブル406は、リーチ外れの変動パターンに対応する乱数カウンタ値の範囲が「0」〜「9」と狭くなり、リーチ外れが選択されにくくなる。したがって、確変状態では、リーチ演出が選択されにくくなるので、単位時間当たりの変動表示の回数が増え、早期に大当たりが発生しやすくなる。
これに対し、通常状態では、保留球格納エリアに乱数カウンタ値が格納されていなければ、始動入賞口84aまたは始動入賞口84bへの遊技球の入賞時間を確保するために、非リーチ外れの変動パターンに対応する乱数カウンタ値の範囲が「51」〜「238」と狭い変動パターンテーブル406が選択され、非リーチ外れが選択されにくくなる。この変動パターンテーブル406は、リーチ外れの変動パターンに対応する乱数カウンタ値の範囲が「9」〜「50」と広くなり、リーチ外れが選択されやすくなる。したがって、通
常状態では、始動入賞口84aまたは始動入賞口84bへの遊技球の入賞時間を確保することができるので、演出図柄表示装置91で変動表示が継続して行われやすくなる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、主制御装置162、払出制御装置242、音声ランプ制御装置143、表示制御装置302および演出図柄表示装置91が電気信号によりデータの送受信を行うように構成したが、これに限らず、光通信によりデータの送受信を行うように構成することもできる。また、有線通信に限定されることはなく、電波や赤外線を用いた無線通信によりデータの送受信を行うように構成することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、音声ランプ制御装置143が表示制御装置302を制御するように構成したが、これに代えて、表示制御装置302が音声ランプ制御装置143を制御するように構成することもできる。また、音声ランプ制御装置143および表示制御装置302に代えて、音声ランプ制御装置143および表示制御装置302の両機能を有する単一の制御装置を設けてもよい。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、主制御装置162が音声ランプ制御装置143にコマンドを送信することにより、主制御装置162が音声ランプ制御装置143を介して表示制御装置302を間接的に制御するように構成したが、主制御装置162が表示制御装置302にコマンドを直接送信することにより、主制御装置162が表示制御装置302を直接制御するように構成することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、主制御装置162が変動パターン乱数カウンタCSの値に基づいて変動パターンを決定するように構成したが、これに限らず、表示制御装置302(または音声ランプ制御装置143)に変動パターン乱数カウンタCSを設け、表示制御装置302(または音声ランプ制御装置143)が変動パターン乱数カウンタCSの値に基づいて変動パターンを決定するように構成することもできる。停止種別の決定についても同様の変形例を適用することができる。すなわち、主制御装置162では、リーチ乱数カウンタCS等に基づいて変動パターンテーブル406までを決定し、表示制御装置302(または音声ランプ制御装置143)では、変動パターン乱数カウンタCSの値に基づいて変動パターンを決定する。この場合、主制御装置162では、特別図柄表示装置93の変動表示等について変動時間を決定する必要があるところ、変動時間は、リーチ乱数カウンタCSに基づいて決定する。
これにより、主制御装置162では、変動パターンを決定しなくてもすむので、主制御装置162の処理負荷を低減することができる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、演出図柄表示装置91で演出図柄を縦方向にスクロールさせることにより演出図柄の変動表示を行うように構成したが、これに限らず、演出図柄を横方向にスクロールさせることにより、またはL字形等の所定経路に沿って演出図柄を移動表示することにより、演出図柄の変動表示を行うように構成することもできる。
また、第1ないし第7の実施の形態においては、他のタイプのパチンコ機等にも本発明を適用することができる。例えば、特別装置の特定領域に遊技球が入賞すると電動役物が所定回数開放するパチンコ機、特別装置の特定領域に遊技球が入賞すると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球その他の種類のパチンコ機等にも、本発明を適用することができる。また、球貸装置Yを通じた遊技球の貸球が行われないパチンコ機等に本発明を適用することもできる。
また、スロットマシンにも本発明を適用することができる。スロットマシンは、例えば、コインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。したがって、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報で構成される識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば、操作レバー)の操作を契機として識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えば、ストップボタン)の操作を契機として、または、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものである場合は、遊技者に所定の遊技価値を付与する特賞状態を発生させるスロットマシン」となる。この場合、遊技媒体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機にも、本発明を適用することができる。パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の基本概念としては、「複数の識別情報で構成される識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、投入用操作手段(例えば、ボタン)の操作に基づく所定量の遊技球の投入の後、始動用操作手段(例えば、操作レバー)の操作を契機として識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えば、ストップボタン)の操作を契機として、または、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものである場合は、遊技者に所定の遊技価値を付与する特賞状態を発生させる遊技機」となる。この場合、遊技者には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出される。
また、第1の実施の形態の変形例は、第1の実施の形態の他の変形例、第2の実施の形態およびその変形例、第3の実施の形態およびその変形例、第4の実施の形態およびその変形例、第5の実施の形態およびその変形例、第6の実施の形態およびその変形例、並びに第7の実施の形態およびその変形例にも同様に適用することができる。
また、第2の実施の形態の変形例は、第2の実施の形態の他の変形例、第1の実施の形態およびその変形例、第3の実施の形態およびその変形例、第4の実施の形態およびその変形例、第5の実施の形態およびその変形例、第6の実施の形態およびその変形例、並びに第7の実施の形態およびその変形例にも同様に適用することができる。
また、第3の実施の形態の変形例は、第3の実施の形態の他の変形例、第1の実施の形態およびその変形例、第2の実施の形態およびその変形例、第4の実施の形態およびその変形例、第5の実施の形態およびその変形例、第6の実施の形態およびその変形例、並びに第7の実施の形態およびその変形例にも同様に適用することができる。
また、第4の実施の形態の変形例は、第4の実施の形態の他の変形例、第1の実施の形態およびその変形例、第2の実施の形態およびその変形例、第3の実施の形態およびその変形例、第5の実施の形態およびその変形例、第6の実施の形態およびその変形例、並びに第7の実施の形態およびその変形例にも同様に適用することができる。
また、第5の実施の形態の変形例は、第5の実施の形態の他の変形例、第1の実施の形態およびその変形例、第2の実施の形態およびその変形例、第3の実施の形態およびその変形例、第4の実施の形態およびその変形例、第6の実施の形態およびその変形例、並びに第7の実施の形態およびその変形例にも同様に適用することができる。
また、第6の実施の形態の変形例は、第6の実施の形態の他の変形例、第1の実施の形態およびその変形例、第2の実施の形態およびその変形例、第3の実施の形態およびその
変形例、第4の実施の形態およびその変形例、第5の実施の形態およびその変形例、並びに第7の実施の形態およびその変形例にも同様に適用することができる。
また、第7の実施の形態の変形例は、第7の実施の形態の他の変形例、第1の実施の形態およびその変形例、第2の実施の形態およびその変形例、第3の実施の形態およびその変形例、第4の実施の形態およびその変形例、第5の実施の形態およびその変形例、並びに第6の実施の形態およびその変形例にも同様に適用することができる。
また、「課題を解決するための手段」の欄に記載した発明のほかに、以下の発明を採用することもできる。以下、必要に応じて作用、効果および用語の定義を示しつつ説明する。
〔発明A1〕 発明A1の遊技機は、
所定条件の成立を契機として特賞状態を発生させるための特賞判定を行い、表示手段で識別情報を変更表示し、前記特賞判定の結果に基づいて前記特賞状態を発生させると判定した場合は、所定の内容で前記識別情報を停止表示し、前記特賞状態を発生させる遊技機であって、
前記表示手段で前記識別情報を変更表示する変更表示手段と、
前記変更表示手段で変更表示している場合に前記所定条件の成立があった場合は、前記所定条件の成立を記憶する条件成立記憶手段と、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記条件成立記憶手段で前記所定条件の成立を記憶している場合は、前記特賞判定を行う第1特賞判定手段と、
前記所定条件の成立があった場合は、前記特賞判定を行う第2特賞判定手段と、
前記第1特賞判定手段の判定結果に基づいて前記特賞状態を発生させる特賞状態発生手段と、
前記第2特賞判定手段の判定結果に基づいて、前記識別情報の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出を行う予告演出手段とを備え、
前記第2特賞判定手段および前記予告演出手段の一部または全部を構成する処理は、所定周期で実行される所定周期処理の実行中は中断される被中断処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、所定条件の成立を契機として特賞判定が行われ、変更表示手段により、表示手段で識別情報が変更表示される。変更表示手段で変更表示している場合に所定条件の成立があった場合は、条件成立記憶手段により、所定条件の成立が記憶される。その後、変更表示手段で変更表示が終了した場合は、条件成立記憶手段で所定条件の成立が記憶されているので、第1特賞判定手段により特賞判定が行われる。そして、特賞状態発生手段により、第1特賞判定手段の判定結果に基づいて特賞状態が発生する。
また、所定条件の成立があった場合は、第2特賞判定手段により特賞判定が行われる。そして、予告演出手段により、第2特賞判定手段の判定結果に基づいて、識別情報の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出が行われる。
このような構成において、変更表示手段で変更表示が終了した場合に条件成立記憶手段で所定条件の成立が記憶されている場合で、しかも所定条件の成立があった場合は、第1特賞判定手段とは別に、第2特賞判定手段および予告演出手段が動作するので、処理負荷が増加してしまう。ここで、第2特賞判定手段および予告演出手段を構成するすべての処理を所定周期処理として実行する場合を考えると、所定周期処理の処理負荷が増加し、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性がある。これに対し、
本発明では、第2特賞判定手段および予告演出手段の一部または全部を構成する処理が被中断処理として実行されるので、所定周期処理の処理負荷を低減することができる。
これにより、変更表示手段で変更表示が終了した場合に条件成立記憶手段で所定条件の成立が記憶されている場合で、しかも所定条件の成立があった場合でも、所定周期処理が所定周期内で終了することが期待できるので、不具合が生じる可能性を低減することができる。したがって、従来に比して、演出の多様化を実現することができるという効果が得られる。
ここで、所定条件の成立としては、パチンコ機である場合は、例えば、始動入賞口に遊技球が入賞すること、パチスロ機である場合は、例えば、遊技開始を指示する操作レバーが操作されることが含まれる。
また、特賞状態とは、遊技者にとって有利な遊技価値を付与する遊技状態をいい、パチンコ機である場合は、例えば、非確変大当たり、確変大当たり、JUB大当たり、突確大当たり、潜確大当たり、小当たりが含まれ、パチスロ機である場合は、例えば、ビッグボーナス、チャレンジタイム、小役が含まれる。以下、発明A2およびA3の遊技機において同じである。
また、識別情報とは、文字、図形、図柄、画像、符号、記号、色彩その他視覚を通じて識別可能な情報、音響その他視覚以外の五感を通じて識別可能な情報、またはそれらの組み合わせをいう。以下、発明A2およびA3の遊技機において同じである。
また、識別情報の変更表示としては、例えば、LED表示のように識別情報を逐次変更して表示すること、および識別情報を変動しながら表示することが含まれる。したがって、変更とは、必ずしも変動に限らない。以下、発明A2およびA3の遊技機において同じである。
また、所定の内容で識別情報を停止表示するタイミングと、特賞状態を発生させるタイミングとは、どちらが先であってもよいし、同時であってもよい。識別情報を停止表示するタイミングの方が先であれば、特賞状態への期待感を向上することができる。これに対し、特賞状態を発生させるタイミングの方が先であれば、意外性を向上することができる。以下、発明A2およびA3の遊技機において同じである。
また、表示手段は、第1の実施の形態における演出図柄表示装置91に対応し、変更表示手段は、ステップS702〜S710、S714〜S718、S720〜S724に対応し、予告演出手段は、ステップS806〜S810、S856〜S860に対応し、所定周期処理は、タイマ割込処理に対応し、被中断処理は、メイン処理に対応し、識別情報は、演出図柄に対応している。
また、所定条件の成立は、第1の実施の形態における始動入賞口84aへの入賞または始動入賞口84bへの入賞に対応し、条件成立記憶手段は、ステップS304、S354に対応し、第1特賞判定手段は、ステップS602、S604、S620、S700に対応し、第2特賞判定手段は、ステップS804、S854に対応している。
〔発明A2〕 さらに、発明A2の遊技機は、
第1入賞口または第2入賞口への入賞を契機として特賞状態を発生させるための特賞判定を行い、表示手段で識別情報を変更表示し、前記特賞判定の結果に基づいて前記特賞状態を発生させると判定した場合は、所定の内容で前記識別情報を停止表示し、前記特賞状態を発生させる遊技機であって、
前記表示手段で前記識別情報を変更表示する変更表示手段と、
前記第1入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第1乱数取得手段と、
前記第1入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第2乱数取得手段と、
前記変更表示手段で変更表示している場合に前記第1入賞口への入賞があった場合は、当該入賞を記憶する第1入賞記憶手段と、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、前記第1乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第1特賞判定手段と、
前記第1入賞口への入賞があった場合は、前記第2乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、前記所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第2特賞判定手段と、
前記第2入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第3乱数取得手段と、
前記第2入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第4乱数取得手段と、
前記変更表示手段で変更表示している場合に前記第2入賞口への入賞があった場合は、当該入賞を記憶する第2入賞記憶手段と、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、前記第3乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第3特賞判定手段と、
前記第2入賞口への入賞があった場合は、前記第4乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、前記所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第4特賞判定手段と、
前記第1特賞判定手段または前記第3特賞判定手段の判定結果に基づいて前記特賞状態を発生させる特賞状態発生手段と、
前記第2特賞判定手段または前記第4特賞判定手段の判定結果に基づいて、前記識別情報の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出を行う予告演出手段とを備え、
前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の一部または全部を構成する処理は、所定周期で実行される所定周期処理の実行中は中断される被中断処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第1入賞口または第2入賞口への入賞を契機として特賞判定が行われ、変更表示手段により、表示手段で識別情報が変更表示される。変更表示手段で変更表示している場合に第1入賞口への入賞があった場合は、第1乱数取得手段により、乱数が取得され、第1入賞記憶手段により、その入賞が記憶される。その後、変更表示手段で変更表示が終了した場合は、第1入賞記憶手段で入賞が記憶されているので、第1特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。同様に、変更表示手段で変更表示している場合に第2入賞口への入賞があった場合は、第3乱数取得手段により、乱数が取得され、第2入賞記憶手段により、その入賞が記憶される。その後、変更表示手段で変更表示が終了した場合は、第2入賞記憶手段で入賞が記憶されているので、第3特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。そして、特賞状態発生手段により、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段の判定結果に基づいて特賞状態が発生する。
また、第1入賞口への入賞があった場合は、第2乱数取得手段により、乱数が取得され、第2特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。同様に、第2入賞口への入賞があった場合は、第4乱数取得手段により、乱数が取得され、第4特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。そして、予告演出手段により、第2特賞判定手段または第4特賞判定手段の判定結果に基づいて、識別情報
の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出が行われる。
このような構成において、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞があった場合は、第1乱数取得手段および第1特賞判定手段とは別に、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段が動作するので、処理負荷が増加してしまう。特に、第2特賞判定手段では、乱数の値と所定の値とが比較されるので、比較する回数が多い場合は、それに応じて処理負荷も大きくなる。同様に、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第2入賞口への入賞があった場合は、第3乱数取得手段および第3特賞判定手段とは別に、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段が動作するので、処理負荷が増加してしまう。さらにこれらが重なると、さらに処理負荷が増加してしまう。ここで、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段を構成するすべての処理を所定周期処理として実行する場合を考えると、所定周期処理の処理負荷が増加し、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性がある。
変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は第1特賞判定手段または第3特賞判定手段による特賞判定を、第1入賞口への入賞または第2入賞口への入賞があった場合は第2特賞判定手段または第4特賞判定手段による特賞判定を行う遊技機においては、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合は、上記のとおり、処理負荷が増加し、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性がある。
所定周期処理が所定周期内で終了しない場合は、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数の更新が所定周期処理で行われることから、その実行においては、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数の更新時間が、所定周期内で終了する場合よりも長くなる。第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値である場合にこの現象が起こると、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数の数値範囲がすべて更新される時間に対して、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値である時間が長くなるので、特賞状態の当選確率が既定よりも増加することになる。逆に、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値以外である場合にこの現象が起こると、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数の数値範囲がすべて更新される時間に対して、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値である時間が相対的に短くなるので、特賞状態の当選確率が既定よりも減少することになる。したがって、特賞状態の当選確率が既定どおりとならず、遊技性に影響を与えるという問題がある。
また、所定周期処理が所定周期内で終了しない場合は、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段による特賞判定の開始が遅れるので、識別情報の停止表示から変更開始までに待機時間が生じ、その間は保留球が消化されないので、無駄玉が発生するか、または遊技者に止め打ちを行わせる煩わしさを与えるという問題がある。また、このような現象が頻繁に起これば、遊技機の稼働率が低下するという問題もある。
これらの問題を解決するため、例えば、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が複数の所定の値と比較される確変状態では、第2特賞判定手段または第4特賞判定手段による特賞判定を行わないという構成を採用することが考えられる。
しかしながら、この構成にあっては、遊技が盛り上がる確変状態において、遊技をさらに盛り上げる先読演出を相乗的に行うことができないので、演出の多様化を実現することができないという問題がある。
これに対し、本発明では、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の一部または全部を構成する処理が被中断処理として実行されるので、所定周期処理の処理負荷を低減することができる。
これにより、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合でも、所定周期処理が所定周期内で終了することが期待できるので、特賞状態の当選確率が既定どおりとなり、遊技性に影響を与えることを防止することができる。また、無駄玉が発生せず、または遊技者に止め打ちを行わせる煩わしさを与えない。さらに、遊技機の稼働率が低下することを防止することができる。その上でさらに、遊技が盛り上がる確変状態において、第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞について遊技をさらに盛り上げる先読演出を相乗的に行うことができる。したがって、従来に比して、演出の多様化を実現することができるという効果が得られる。
ここで、第1乱数取得手段および第2乱数取得手段はいずれも、第1入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得するものなので、処理として構成する場合、別々の処理として構成することもできるし、同一の処理として構成することもできる。以下、発明A3の遊技機において同じである。
また、第3乱数取得手段および第4乱数取得手段はいずれも、第2入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得するものなので、処理として構成する場合、別々の処理として構成することもできるし、同一の処理として構成することもできる。以下、発明A3の遊技機において同じである。
また、第1特賞判定手段は、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、特賞判定を行うが、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合を必要条件として、特賞判定を行うものである。したがって、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合にのみ、特賞判定を行ってもよいし、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に加えて他の条件が成立した場合(例えば、第2入賞記憶手段で入賞を記憶していない場合)は、特賞判定を行ってもよい。
また、第3特賞判定手段は、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、特賞判定を行うが、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合を必要条件として、特賞判定を行うものである。したがって、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合にのみ、特賞判定を行ってもよいし、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に加えて他の条件が成立した場合(例えば、第1入賞記憶手段で入賞を記憶していない場合)は、特賞判定を行ってもよい。
また、表示手段は、第1の実施の形態における演出図柄表示装置91に対応し、変更表示手段は、ステップS702〜S710、S714〜S718、S720〜S724に対応し、予告演出手段は、ステップS806〜S810、S856〜S860に対応し、所定周期処理は、タイマ割込処理に対応し、被中断処理は、メイン処理に対応し、識別情報
は、演出図柄に対応している。
また、第1入賞口は、第1の実施の形態における始動入賞口84aに対応し、第2入賞口は、始動入賞口84bに対応し、第1入賞記憶手段は、ステップS304に対応し、第2入賞記憶手段は、ステップS354に対応し、第1乱数取得手段は、ステップS306に対応し、第2乱数取得手段は、ステップS312に対応し、第3乱数取得手段は、ステップS356に対応し、第4乱数取得手段は、ステップS362に対応している。
また、第1特賞判定手段は、第1の実施の形態におけるステップS602、S604、S700に対応し、第2特賞判定手段は、ステップS804に対応し、第3特賞判定手段は、ステップS602、S620、S700に対応し、第4特賞判定手段は、ステップS854に対応している。
〔発明A3〕 さらに、発明A3の遊技機は、
第1入賞口または第2入賞口への入賞を契機として特賞状態を発生させるための特賞判定を行い、表示手段で識別情報を変更表示し、前記特賞判定の結果に基づいて前記特賞状態を発生させると判定した場合は、所定の内容で前記識別情報を停止表示し、前記特賞状態を発生させる遊技機であって、
前記表示手段で前記識別情報を変更表示する変更表示手段と、
前記第1入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第1乱数取得手段と、
前記第1入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第2乱数取得手段と、
前記変更表示手段で変更表示している場合に前記第1入賞口への入賞があった場合は、当該入賞を記憶する第1入賞記憶手段と、
前記変更表示手段で変更表示している場合に前記第2入賞口への入賞があった場合は、当該入賞を記憶する第2入賞記憶手段と、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第1入賞記憶手段で入賞を記憶しかつ前記第2入賞記憶手段で入賞を記憶していない場合は、前記第1乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第1特賞判定手段と、
前記第1入賞口への入賞があった場合は、前記第2乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、前記所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第2特賞判定手段と、
前記第2入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第3乱数取得手段と、
前記第2入賞口への入賞があった場合は、乱数を取得する第4乱数取得手段と、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、前記第3乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第3特賞判定手段と、
前記第2入賞口への入賞があった場合は、前記第4乱数取得手段で当該入賞時に取得した乱数の値と、前記所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行う第4特賞判定手段と、
前記第1特賞判定手段または前記第3特賞判定手段の判定結果に基づいて前記特賞状態を発生させる特賞状態発生手段と、
前記第2特賞判定手段または前記第4特賞判定手段の判定結果に基づいて、前記識別情報の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出を行う予告演出手段とを備え、
前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の一部または全部を構成する処理は、所定周期で実行される所定周期処理の実行中は中断される被中断処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第1入賞口または第2入賞口への入賞を契機として特賞判定
が行われ、変更表示手段により、表示手段で識別情報が変更表示される。変更表示手段で変更表示している場合に第1入賞口への入賞があった場合は、第1乱数取得手段により、乱数が取得され、第1入賞記憶手段により、その入賞が記憶される。その後、変更表示手段で変更表示が終了した場合は、第1入賞記憶手段で入賞が記憶されているので、第2入賞記憶手段で入賞が記憶されていない場合は、第1特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。同様に、変更表示手段で変更表示している場合に第2入賞口への入賞があった場合は、第3乱数取得手段により、乱数が取得され、第2入賞記憶手段により、その入賞が記憶される。その後、変更表示手段で変更表示が終了した場合は、第2入賞記憶手段で入賞が記憶されているので、第3特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。すなわち、第1入賞記憶手段および第2入賞記憶手段でいずれも入賞が記憶されている場合は、第1特賞判定手段による特賞判定が行われず、第3特賞判定手段による特賞判定が行われるので、第3特賞判定手段による特賞判定は、第1特賞判定手段による特賞判定よりも優先的に行われる。そして、特賞状態発生手段により、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段の判定結果に基づいて特賞状態が発生する。
また、第1入賞口への入賞があった場合は、第2乱数取得手段により、乱数が取得され、第2特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。同様に、第2入賞口への入賞があった場合は、第4乱数取得手段により、乱数が取得され、第4特賞判定手段により、その入賞時に取得された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。そして、予告演出手段により、第2特賞判定手段または第4特賞判定手段の判定結果に基づいて、識別情報の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出が行われる。
このような構成において、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞があった場合は、第1乱数取得手段および第1特賞判定手段とは別に、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段が動作するので、処理負荷が増加してしまう。特に、第2特賞判定手段では、乱数の値と所定の値とが比較されるので、比較する回数が多い場合は、それに応じて処理負荷も大きくなる。同様に、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第2入賞口への入賞があった場合は、第3乱数取得手段および第3特賞判定手段とは別に、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段が動作するので、処理負荷が増加してしまう。さらにこれらが重なると、さらに処理負荷が増加してしまう。ここで、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段を構成するすべての処理を所定周期処理として実行する場合を考えると、所定周期処理の処理負荷が増加し、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性がある。
変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は第1特賞判定手段または第3特賞判定手段による特賞判定を、第1入賞口への入賞または第2入賞口への入賞があった場合は第2特賞判定手段または第4特賞判定手段による特賞判定を行う遊技機においては、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合は、上記のとおり、処理負荷が増加し、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性がある。
所定周期処理が所定周期内で終了しない場合は、第1特賞判定手段または第3特賞判定
手段で用いる乱数の更新が所定周期処理で行われることから、その実行においては、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数の更新時間が、所定周期内で終了する場合よりも長くなる。第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値である場合にこの現象が起こると、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数の数値範囲がすべて更新される時間に対して、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値である時間が長くなるので、特賞状態の当選確率が既定よりも増加することになる。逆に、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値以外である場合にこの現象が起こると、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数の数値範囲がすべて更新される時間に対して、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が所定の値である時間が相対的に短くなるので、特賞状態の当選確率が既定よりも減少することになる。したがって、特賞状態の当選確率が既定どおりとならず、遊技性に影響を与えるという問題がある。
また、所定周期処理が所定周期内で終了しない場合は、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段による特賞判定の開始が遅れるので、識別情報の停止表示から変更開始までに待機時間が生じ、その間は保留球が消化されないので、無駄玉が発生するか、または遊技者に止め打ちを行わせる煩わしさを与えるという問題がある。また、このような現象が頻繁に起これば、遊技機の稼働率が低下するという問題もある。
これらの問題を解決するため、例えば、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段で用いる乱数が複数の所定の値と比較される確変状態では、第2特賞判定手段または第4特賞判定手段による特賞判定を行わないという構成を採用することが考えられる。
しかしながら、この構成にあっては、遊技が盛り上がる確変状態において、遊技をさらに盛り上げる先読演出を相乗的に行うことができないので、演出の多様化を実現することができないという問題がある。
これに対し、本発明では、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の一部または全部を構成する処理が被中断処理として実行されるので、所定周期処理の処理負荷を低減することができる。
これにより、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合でも、所定周期処理が所定周期内で終了することが期待できるので、特賞状態の当選確率が既定どおりとなり、遊技性に影響を与えることを防止することができる。また、無駄玉が発生せず、または遊技者に止め打ちを行わせる煩わしさを与えない。さらに、遊技機の稼働率が低下することを防止することができる。その上でさらに、遊技が盛り上がる確変状態において、第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞について遊技をさらに盛り上げる先読演出を相乗的に行うことができる。したがって、従来に比して、演出の多様化を実現することができるという効果が得られる。
ここで、表示手段は、第1の実施の形態における演出図柄表示装置91に対応し、変更表示手段は、ステップS702〜S710、S714〜S718、S720〜S724に対応し、予告演出手段は、ステップS806〜S810、S856〜S860に対応し、所定周期処理は、タイマ割込処理に対応し、被中断処理は、メイン処理に対応し、識別情報は、演出図柄に対応している。
また、第1入賞口は、第1の実施の形態における始動入賞口84aに対応し、第2入賞口は、始動入賞口84bに対応し、第1入賞記憶手段は、ステップS304に対応し、第2入賞記憶手段は、ステップS354に対応し、第1乱数取得手段は、ステップS306
に対応し、第2乱数取得手段は、ステップS312に対応し、第3乱数取得手段は、ステップS356に対応し、第4乱数取得手段は、ステップS362に対応している。
また、第1特賞判定手段は、第1の実施の形態におけるステップS602、S604、S700に対応し、第2特賞判定手段は、ステップS804に対応し、第3特賞判定手段は、ステップS602、S620、S700に対応し、第4特賞判定手段は、ステップS854に対応している。
〔発明A4〕 さらに、発明A4の遊技機は、発明A2およびA3のいずれか1の遊技機において、
前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の一部を構成する処理は、前記所定周期処理として実行し、
前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の残部を構成する処理は、前記被中断処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の一部を構成する処理が所定周期処理として実行され、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の残部を構成する処理が被中断処理として実行されるので、所定周期処理の処理負荷を低減することができる。
これにより、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合でも、所定周期処理が所定周期内で終了することが期待できるので、不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A5〕 さらに、発明A5の遊技機は、発明A4の遊技機において、
前記第2乱数取得手段および前記第4乱数取得手段を構成する処理は、前記所定周期処理として実行し、
前記第2特賞判定手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段を構成する処理は、前記被中断処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第2乱数取得手段および第4乱数取得手段を構成する処理が所定周期処理として実行され、第2特賞判定手段、第4特賞判定手段および予告演出手段を構成する処理が被中断処理として実行される。変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段のうち特に処理負荷が大きいのは、第2特賞判定手段および第4特賞判定手段を構成する処理である。したがって、処理負荷の大きい処理を被中断処理として実行すれば、所定周期処理の処理負荷を低減することができる。
これにより、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段または第2入賞記憶手段で入賞が記憶されている場合で、しかも第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合でも、所定周期処理が所定周期内で終了することがさらに期待できるので、不具合が生じる可能性をさらに低減することができるという効果が得られる。
また、上記問題を解決するため、例えば、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4
乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の全部を被中断処理として実行するという構成を採用することも考えられる。
しかしながら、この構成にあっては、第1特賞判定手段または第3特賞判定手段による特賞判定に用いる乱数を所定周期処理で取得する場合、第2特賞判定手段または第4特賞判定手段による特賞判定に用いる乱数が被中断処理で取得されるので、タイミングによっては両乱数の値が異なる可能性があるという問題がある。両乱数の値が異なった場合は、例えば、特賞状態が発生することを予告する演出が行われるにもかかわらず、特賞状態が発生しないという不具合が生じる可能性がある。
これに対し、本発明では、第2乱数取得手段および第4乱数取得手段を構成する処理が所定周期処理として実行される。
これにより、第1特賞判定手段による特賞判定に用いる乱数と、第2特賞判定手段による特賞判定に用いる乱数とが異なる値となる可能性、および、第3特賞判定手段による特賞判定に用いる乱数と、第4特賞判定手段による特賞判定に用いる乱数とが異なる値となる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A6〕 さらに、発明A6の遊技機は、発明A2ないしA5のいずれか1の遊技機において、
前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段または前記予告演出手段を構成する処理を実行中は、前記第1入賞口への次の入賞または前記第2入賞口への次の入賞についての前記処理の実行を禁止する多重処理実行禁止手段をさらに備えることを特徴とする。
このような構成であれば、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理を実行中は、多重処理実行禁止手段により、第1入賞口への次の入賞または第2入賞口への次の入賞があっても、その入賞についての処理の実行が禁止される。
これにより、第1入賞口への入賞または第2入賞口への入賞が連続してあっても、それら入賞について、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理が多重に実行されることがないので、スタックへの記憶が少なくなるなどメモリ効率を向上することができるという効果が得られる。
ここで、多重処理実行禁止手段は、第1の実施の形態におけるステップS308、S358、S800、S850に対応している。
〔発明A7〕 さらに、発明A7の遊技機は、発明A6の遊技機において、
前記処理の実行開始時に実行識別情報を記憶する実行識別情報記憶手段と、
前記処理の実行終了時に前記実行識別情報の記憶を消去する実行識別情報消去手段とをさらに備え、
前記多重処理実行禁止手段は、前記実行識別情報が記憶されている場合に前記処理の実行を禁止することを特徴とする。
このような構成であれば、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理が開始されると、実行識別情報記憶手段により、実行識別情報が記憶される。そして、その処理が終了すると、実行識別情報消去手段により、実行識別情報の記憶が消去される。したがって、その処理の実行中に、第1入賞口への入賞または第2入賞口の入賞があっても、実行識別情報が記憶されている
ので、多重処理実行禁止手段により、その入賞についての処理の実行が禁止される。
これにより、処理の実行開始時および実行終了時に実行識別情報の記憶および消去を行うだけで、第1入賞口への次の入賞または第2入賞口への次の入賞についての処理の実行を禁止することができるので、処理負荷を低減することができるという効果が得られる。
ここで、実行識別情報記憶手段は、第1の実施の形態におけるステップS310、S360に対応し、実行識別情報消去手段は、ステップS814、S864に対応している。
〔発明A8〕 さらに、発明A8の遊技機は、発明A4ないしA7のいずれか1の遊技機において、
前記第1乱数取得手段を構成する処理および前記第2乱数取得手段を構成する処理は、前記所定周期処理および前記被中断処理の一方として実行することを特徴とする。
第1入賞口へのある入賞については、特賞状態発生手段の結果および予告演出手段の結果を整合させる必要があるので、第1特賞判定手段で用いる乱数と、第2特賞判定手段で用いる乱数とは同一の値であることが必要である。両乱数の値が異なった場合は、例えば、特賞状態が発生することを予告する演出が行われるにもかかわらず、特賞状態が発生しないという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、第1乱数取得手段を構成する処理を所定周期処理として、第2乱数取得手段を構成する処理を被中断処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両乱数の値が異なる可能性がある。
このような構成であれば、第1乱数取得手段を構成する処理および第2乱数取得手段を構成する処理が所定周期処理および被中断処理の一方として実行される。
これにより、第1入賞口へのある入賞について、第1特賞判定手段で用いる乱数と、第2特賞判定手段で用いる乱数とが異なる値となる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A9〕 さらに、発明A9の遊技機は、発明A8の遊技機において、
前記第1入賞口への入賞を判定する第1入賞判定手段をさらに備え、
前記第1入賞判定手段を構成する処理、前記第1乱数取得手段を構成する処理および前記第2乱数取得手段を構成する処理は、前記所定周期処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第1入賞判定手段を構成する処理、第1乱数取得手段を構成する処理および第2乱数取得手段を構成する処理が所定周期処理として実行される。
これにより、遊技の内容によって被中断処理その他の処理の処理負荷が増加しても、第1入賞口への入賞を定期的なタイミングで判定することができるという効果が得られる。また、第1入賞口への入賞タイミングで第1特賞判定手段で用いる乱数および第2特賞判定手段で用いる乱数を取得することができるという効果が得られる。
ここで、第1入賞判定手段は、第1の実施の形態におけるステップS300に対応している。
〔発明A10〕 さらに、発明A10の遊技機は、発明A4ないしA9のいずれか1の遊技機において、
前記第3乱数取得手段を構成する処理および前記第4乱数取得手段を構成する処理は、
前記所定周期処理および前記被中断処理の一方として実行することを特徴とする。
第2入賞口へのある入賞については、特賞状態発生手段の結果および予告演出手段の結果を整合させる必要があるので、第3特賞判定手段で用いる乱数と、第4特賞判定手段で用いる乱数とは同一の値であることが必要である。両乱数の値が異なった場合は、例えば、特賞状態が発生することを予告する演出が行われるにもかかわらず、特賞状態が発生しないという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、第3乱数取得手段を構成する処理を所定周期処理として、第4乱数取得手段を構成する処理を被中断処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両乱数の値が異なる可能性がある。
このような構成であれば、第3乱数取得手段を構成する処理および第4乱数取得手段を構成する処理が所定周期処理および被中断処理の一方として実行される。
これにより、第2入賞口へのある入賞について、第3特賞判定手段で用いる乱数と、第4特賞判定手段で用いる乱数とが異なる値となる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A11〕 さらに、発明A11の遊技機は、発明A10の遊技機において、
前記第2入賞口への入賞を判定する第2入賞判定手段をさらに備え、
前記第2入賞判定手段を構成する処理、前記第3乱数取得手段を構成する処理および前記第4乱数取得手段を構成する処理は、前記所定周期処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第2入賞判定手段を構成する処理、第3乱数取得手段を構成する処理および第4乱数取得手段を構成する処理が所定周期処理として実行される。
これにより、遊技の内容によって被中断処理その他の処理の処理負荷が増加しても、第2入賞口への入賞を定期的なタイミングで判定することができるという効果が得られる。また、第2入賞口への入賞タイミングで第3特賞判定手段で用いる乱数および第4特賞判定手段で用いる乱数を取得することができるという効果が得られる。
ここで、第2入賞判定手段は、第1の実施の形態におけるステップS350に対応している。
〔発明A12〕 さらに、発明A12の遊技機は、発明A2ないしA11のいずれか1の遊技機において、
遊技の主制御を行う主制御手段と、前記主制御手段の制御により前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段とをさらに備え、
前記主制御手段は、
前記予告演出手段を備え、
前記予告演出手段は、前記第2特賞判定手段での比較の結果、前記第2乱数取得手段で取得した乱数の値と前記所定の値とが所定関係となった場合に、前記第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報を含むコマンドを前記表示制御手段に送信し、
前記表示制御手段は、
前記コマンドを受信するコマンド受信手段と、
前記コマンド受信手段で受信したコマンドに基づいて、前記表示手段において前記第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報に対応する表示位置に予告表示を行う予告表示手段とを備えることを特徴とする。
このような構成であれば、主制御手段では、予告演出手段により、第2特賞判定手段での比較の結果、第2乱数取得手段で取得した乱数の値と所定の値とが所定関係となった場合に、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報を含むコマンドが表示制御手段に送信される。
表示制御手段では、コマンド受信手段によりコマンドを受信すると、予告表示手段により、受信したコマンドに基づいて、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報に対応する表示位置に予告表示が行われる。
これにより、表示手段では、識別情報の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出として、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報に対応する表示位置に予告表示を行うことができる。したがって、遊技者は、表示手段の予告表示を見るだけで、第1入賞口へのどの入賞が特賞状態となるかを把握することができるという効果が得られる。
ここで、所定関係としては、例えば、(1)乱数の値と所定の値とが一致する場合、(2)乱数の値から得られる2次情報と、所定の値とが一致する場合、(3)乱数の値と、所定の値から得られる2次情報とが一致する場合、(4)乱数の値から得られる2次情報と、所定の値から得られる2次情報とが一致する場合、および(5)上記組み合わせの情報が、所定の大小関係、所定の数値範囲に属する関係、所定の論理関係、所定の対応関係を有する場合が含まれる。以下、発明A19、A32およびA33の遊技機において同じである。
また、主制御手段がコマンドを送信する場合としては、例えば、(1)主制御手段が表示制御手段に直接送信する場合(直接送信)、(2)主制御手段がコマンドを他の手段に一旦送信し、当該他の手段が表示制御手段に送信する場合(中継送信)、および(3)主制御手段と表示制御手段が通信可能に接続される環境において、主制御手段がコマンドをブロードキャスト送信する場合(ブロードキャスト送信)が含まれる。送信の手順としては、例えば、(1)表示制御手段その他の手段からの要求にかかわらず主制御手段が送信する場合(能動送信)、および(2)表示制御手段その他の手段からの要求に応じて主制御手段が送信する場合(受動送信)が考えられる。以下、発明A19、A32およびA33の遊技機において同じである。
また、表示制御手段がコマンドを受信する場合としては、例えば、(1)表示制御手段が主制御手段から直接受信する場合(直接受信)、(2)主制御手段がコマンドを他の手段に一旦送信し、当該他の手段から表示制御手段が受信する場合(中継受信)、および(3)主制御手段と表示制御手段が通信可能に接続される環境において、主制御手段がコマンドをブロードキャスト送信し、これを表示制御手段が受信する場合(ブロードキャスト受信)が含まれる。受信の手順としては、例えば、(1)主制御手段その他の手段からの要求にかかわらず表示制御手段が受信する場合(能動受信)、および(2)主制御手段その他の手段からの要求に応じて表示制御手段が受信する場合(受動受信)が考えられる。以下、発明A19、A32およびA33の遊技機において同じである。
また、主制御手段が表示制御手段を制御する場合としては、例えば、(1)主制御手段が表示制御手段を直接制御する場合(直接制御)、(2)主制御手段が他の手段を制御し、当該他の手段が表示制御手段を制御する場合(間接制御)が含まれる。以下、発明A19、A32およびA33の遊技機において同じである。
また、主制御手段は、第1の実施の形態における主制御装置162に対応し、表示制御手段は、表示制御装置302に対応し、コマンド受信手段は、ステップS1300に対応し、予告表示手段は、ステップS1602〜S1606、S2104に対応している。
〔発明A13〕 さらに、発明A13の遊技機は、発明A12の遊技機において、
前記第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報を保留記憶情報として記憶手段に記憶する保留記憶情報記憶手段と、
前記保留記憶情報を前記記憶手段から読み出す保留記憶情報読出手段とをさらに備え、
前記第1入賞記憶手段を構成する処理および前記保留記憶情報記憶手段を構成する処理は、前記所定周期処理および前記被中断処理の一方として実行し、前記保留記憶情報読出手段を構成する処理および前記予告演出手段を構成する処理は、前記所定周期処理および前記被中断処理の他方として実行し、
前記予告演出手段は、前記保留記憶情報読出手段で読み出した保留記憶情報を含むコマンドを送信することを特徴とする。
第1入賞記憶手段を構成する処理および予告演出手段を構成する処理の一方を所定周期処理として、他方を被中断処理としてそれぞれ別々に実行する場合、所定周期処理と被中断処理との間で第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報を受け渡す必要があるので、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報を記憶手段に一旦記憶するようにしている。このとき、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報については、その記憶情報に対応する表示位置に予告表示を行う必要があるので、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とは同一の値であることが必要である。両記憶情報が異なった場合は、例えば、予告表示を行うべきでない位置に予告表示を行ってしまうという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、第1入賞記憶手段を構成する処理を所定周期処理として、保留記憶情報記憶手段を構成する処理を被中断処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両記憶情報が異なる可能性がある。
このような構成であれば、第1入賞記憶手段を構成する処理および保留記憶情報記憶手段を構成する処理が所定周期処理および被中断処理の一方として実行される。
これにより、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とが異なる可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、保留記憶情報記憶手段は、第1の実施の形態におけるステップS314に対応し、保留記憶情報読出手段は、ステップS802に対応している。
〔発明A14〕 さらに、発明A14の遊技機は、発明A13の遊技機において、
前記第1入賞口への入賞を判定する第1入賞判定手段をさらに備え、
前記第1入賞判定手段を構成する処理、前記第1入賞記憶手段を構成する処理および前記保留記憶情報記憶手段を構成する処理は、前記所定周期処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第1入賞判定手段を構成する処理、第1入賞記憶手段を構成する処理および保留記憶情報記憶手段を構成する処理が所定周期処理として実行される。
これにより、遊技の内容によって被中断処理その他の処理の処理負荷が増加しても、第1入賞口への入賞を定期的なタイミングで判定することができるという効果が得られる。また、第1入賞口への入賞タイミングで入賞を記憶するとともに保留記憶情報を記憶手段に記憶することができるという効果が得られる。
ここで、第1入賞判定手段は、第1の実施の形態におけるステップS300に対応している。
〔発明A15〕 さらに、発明A15の遊技機は、発明A13およびA14のいずれか1の遊技機において、
前記保留記憶情報記憶手段を構成する処理と前記保留記憶情報読出手段を構成する処理との間で、前記記憶手段の保留記憶情報が前記第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報と一致するように前記記憶手段の保留記憶情報を更新する保留記憶情報更新手段をさらに備えることを特徴とする。
このような構成であれば、保留記憶情報記憶手段を構成する処理と保留記憶情報読出手段を構成する処理との間で、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報が変化する処理が実行されても、保留記憶情報更新手段により、記憶手段の保留記憶情報が第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報と一致するように記憶手段の保留記憶情報が更新される。
これにより、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とが異なる可能性をさらに低減することができるという効果が得られる。
ここで、保留記憶情報更新手段は、第1の実施の形態におけるステップS624、S626に対応している。
〔発明A16〕 さらに、発明A16の遊技機は、発明A15の遊技機において、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、前記第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報を更新する第1入賞記憶情報更新手段をさらに備え、
前記保留記憶情報更新手段は、前記第1入賞記憶情報更新手段で前記第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報を更新する場合は、当該更新の度合いに対応する度合いで前記記憶手段の保留記憶情報を更新することを特徴とする。
このような構成であれば、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、第1入賞記憶情報更新手段により、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報が更新されても、保留記憶情報更新手段により、その更新の度合いに対応する度合いで記憶手段の保留記憶情報が更新される。
これにより、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とが異なる可能性をさらに低減することができるという効果が得られる。
ここで、保留記憶情報更新手段は、第1入賞記憶情報更新手段による更新の前に記憶手段の保留記憶情報を更新してもよいし、第1入賞記憶情報更新手段による更新の後に記憶手段の保留記憶情報を更新してもよい。
また、第1入賞記憶情報更新手段は、第1の実施の形態におけるステップS622に対応している。
〔発明A17〕 さらに、発明A17の遊技機は、発明A13ないしA16のいずれか1の遊技機において、
前記第1乱数取得手段で取得した乱数を記憶手段の第1領域に記憶する第1乱数記憶手段と、
前記第2乱数取得手段で取得した乱数を前記記憶手段の前記第1領域とは異なる第2領域に記憶する第2乱数記憶手段とをさらに備え、
前記第1特賞判定手段は、前記記憶手段の前記第1領域に記憶された乱数の値と、前記所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行い、
前記第2特賞判定手段は、前記記憶手段の前記第2領域に記憶された乱数の値と、前記
所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行うことを特徴とする。
第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とがタイミングによって異なった場合、第1乱数取得手段または第2乱数取得手段で取得された乱数を同一の領域に記憶しておくと、第1特賞判定手段で用いる乱数の値が、第1乱数取得手段で取得した乱数の値と異なるか、第2特賞判定手段で用いる乱数の値が、第2乱数取得手段で取得した乱数の値と異なる可能性がある。
このような構成であれば、第1乱数記憶手段により、第1乱数取得手段で取得された乱数が記憶手段の第1領域に記憶され、第1特賞判定手段により、記憶手段の第1領域に記憶された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。また、第2乱数記憶手段により、第2乱数取得手段で取得された乱数が記憶手段の第2領域に記憶され、第2特賞判定手段により、記憶手段の第2領域に記憶された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。したがって、第1乱数取得手段で取得された乱数と、第2乱数取得手段で取得された乱数とは、記憶手段の異なる領域にそれぞれ記憶される。
これにより、第1特賞判定手段で用いる乱数の値が、第1乱数取得手段で取得した乱数の値と異なるか、第2特賞判定手段で用いる乱数の値が、第2乱数取得手段で取得した乱数の値と異なる可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、第1乱数記憶手段は、第1の実施の形態におけるステップS306に対応し、第2乱数記憶手段は、ステップS312に対応している。
〔発明A18〕 さらに、発明A18の遊技機は、発明A12ないしA17のいずれか1の遊技機において、
前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段または前記予告演出手段を構成する処理を実行中は、前記第1入賞口への次の入賞についての前記処理の実行を禁止する多重処理実行禁止手段と、
前記第1入賞口への入賞を検知する第1入賞検知手段と、
前記所定周期処理の実行ごとに前記第1入賞検知手段の検知結果を取得する第1検知結果取得手段と、
前記所定周期処理を複数回実行して前記第1検知結果取得手段で取得した検知結果に基づいて前記第1入賞口への入賞を判定する第1入賞判定手段とをさらに備え、
前記第1入賞判定手段を構成する処理は、前記所定周期処理として実行することを特徴とする。
第1入賞口への入賞があった場合に所定周期処理が実行されると、第1入賞判定手段により、第1入賞口への入賞が判定されるので、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理の実行が開始されるが、その時点で、先の入賞について、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理が実行中であると、多重処理実行禁止手段により、その処理の実行が禁止される。そうすると、第1入賞口への次の入賞について表示制御手段にコマンドが送信されないので、表示手段において第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報が表示されないという不具合が生じる可能性がある。
このような構成であれば、第1入賞口への入賞があった場合は、第1入賞検知手段により、第1入賞口への入賞が検知される。この検知結果は、第1検知結果取得手段により、所定周期処理の実行ごとに取得される。そして、第1入賞判定手段により、所定周期処理が複数回実行されて取得された検知結果に基づいて第1入賞口への入賞が判定される。すなわち、第1入賞判定手段で第1入賞口への入賞を判定するには、所定周期処理の実行を
複数回要する。
したがって、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理を実行中に所定周期処理が複数回実行される可能性が低いので、第1入賞口への次の入賞について、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理の実行が禁止されることなく、第1入賞記憶手段の入賞の記憶情報が表示されないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、多重処理実行禁止手段は、第1の実施の形態におけるステップS308、S800に対応し、第1入賞検知手段は、始動入賞口センサ154aに対応し、第1検知結果取得手段は、ステップS200に対応し、第1入賞判定手段は、ステップS300に対応している。
〔発明A19〕 さらに、発明A19の遊技機は、発明A2ないしA11のいずれか1の遊技機において、
遊技の主制御を行う主制御手段と、前記主制御手段の制御により前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段とをさらに備え、
前記主制御手段は、
前記予告演出手段を備え、
前記予告演出手段は、前記第4特賞判定手段での比較の結果、前記第4乱数取得手段で取得した乱数の値と前記所定の値とが所定関係となった場合に、前記第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報を含むコマンドを前記表示制御手段に送信し、
前記表示制御手段は、
前記コマンドを受信するコマンド受信手段と、
前記コマンド受信手段で受信したコマンドに基づいて、前記表示手段において前記第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報に対応する表示位置に予告表示を行う予告表示手段とを備えることを特徴とする。
このような構成であれば、主制御手段では、予告演出手段により、第4特賞判定手段での比較の結果、第4乱数取得手段で取得した乱数の値と所定の値とが所定関係となった場合に、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報を含むコマンドが表示制御手段に送信される。
表示制御手段では、コマンド受信手段によりコマンドを受信すると、予告表示手段により、受信したコマンドに基づいて、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報に対応する表示位置に予告表示が行われる。
これにより、表示手段では、識別情報の現在の変更表示の次以降の変更表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出として、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報に対応する表示位置に予告表示を行うことができる。したがって、遊技者は、表示手段の予告表示を見るだけで、第2入賞口へのどの入賞が特賞状態となるかを把握することができるという効果が得られる。
ここで、主制御手段は、第1の実施の形態における主制御装置162に対応し、表示制御手段は、表示制御装置302に対応し、コマンド受信手段は、ステップS1300に対応し、予告表示手段は、ステップS1602〜S1606、S2104に対応している。
〔発明A20〕 さらに、発明A20の遊技機は、発明A19の遊技機において、
前記第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報を保留記憶情報として記憶手段に記憶する保留記憶情報記憶手段と、
前記保留記憶情報を前記記憶手段から読み出す保留記憶情報読出手段とをさらに備え、
前記第2入賞記憶手段を構成する処理および前記保留記憶情報記憶手段を構成する処理は、前記所定周期処理および前記被中断処理の一方として実行し、前記保留記憶情報読出手段を構成する処理および前記予告演出手段を構成する処理は、前記所定周期処理および前記被中断処理の他方として実行し、
前記予告演出手段は、前記保留記憶情報読出手段で読み出した保留記憶情報を含むコマンドを送信することを特徴とする。
第2入賞記憶手段を構成する処理および予告演出手段を構成する処理の一方を所定周期処理として、他方を被中断処理としてそれぞれ別々に実行する場合、所定周期処理と被中断処理との間で第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報を受け渡す必要があるので、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報を記憶手段に一旦記憶するようにしている。このとき、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報については、その記憶情報に対応する表示位置に予告表示を行う必要があるので、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とは同一の値であることが必要である。両記憶情報が異なった場合は、例えば、予告表示を行うべきでない位置に予告表示を行ってしまうという不具合が生じる可能性があるからである。しかし、例えば、第2入賞記憶手段を構成する処理を所定周期処理として、保留記憶情報記憶手段を構成する処理を被中断処理としてそれぞれ別々に実行すると、タイミングによっては両記憶情報が異なる可能性がある。
このような構成であれば、第2入賞記憶手段を構成する処理および保留記憶情報記憶手段を構成する処理が所定周期処理および被中断処理の一方として実行される。
これにより、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とが異なる可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、保留記憶情報記憶手段は、第1の実施の形態におけるステップS364に対応し、保留記憶情報読出手段は、ステップS852に対応している。
〔発明A21〕 さらに、発明A21の遊技機は、発明A20の遊技機において、
前記第2入賞口への入賞を判定する第2入賞判定手段をさらに備え、
前記第2入賞判定手段を構成する処理、前記第2入賞記憶手段を構成する処理および前記保留記憶情報記憶手段を構成する処理は、前記所定周期処理として実行することを特徴とする。
このような構成であれば、第2入賞判定手段を構成する処理、第2入賞記憶手段を構成する処理および保留記憶情報記憶手段を構成する処理が所定周期処理として実行される。
これにより、遊技の内容によって被中断処理その他の処理の処理負荷が増加しても、第2入賞口への入賞を定期的なタイミングで判定することができるという効果が得られる。また、第2入賞口への入賞タイミングで入賞を記憶するとともに保留記憶情報を記憶手段に記憶することができるという効果が得られる。
ここで、第2入賞判定手段は、第1の実施の形態におけるステップS350に対応している。
〔発明A22〕 さらに、発明A22の遊技機は、発明A20およびA21のいずれか1の遊技機において、
前記保留記憶情報記憶手段を構成する処理と前記保留記憶情報読出手段を構成する処理との間で、前記記憶手段の保留記憶情報が前記第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報と一致するように前記記憶手段の保留記憶情報を更新する保留記憶情報更新手段をさらに備える
ことを特徴とする。
このような構成であれば、保留記憶情報記憶手段を構成する処理と保留記憶情報読出手段を構成する処理との間で、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報が変化する処理が実行されても、保留記憶情報更新手段により、記憶手段の保留記憶情報が第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報と一致するように記憶手段の保留記憶情報が更新される。
これにより、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とが異なる可能性をさらに低減することができるという効果が得られる。
ここで、保留記憶情報更新手段は、第1の実施の形態におけるステップS608、S610に対応している。
〔発明A23〕 さらに、発明A23の遊技機は、発明A22の遊技機において、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、前記第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報を更新する第2入賞記憶情報更新手段をさらに備え、
前記保留記憶情報更新手段は、前記第2入賞記憶情報更新手段で前記第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報を更新する場合は、当該更新の度合いに対応する度合いで前記記憶手段の保留記憶情報を更新することを特徴とする。
このような構成であれば、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、第2入賞記憶情報更新手段により、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報が更新されても、保留記憶情報更新手段により、その更新の度合いに対応する度合いで記憶手段の保留記憶情報が更新される。
これにより、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とが異なる可能性をさらに低減することができるという効果が得られる。
ここで、保留記憶情報更新手段は、第2入賞記憶情報更新手段による更新の前に記憶手段の保留記憶情報を更新してもよいし、第2入賞記憶情報更新手段による更新の後に記憶手段の保留記憶情報を更新してもよい。
また、第2入賞記憶情報更新手段は、第1の実施の形態におけるステップS606に対応している。
〔発明A24〕 さらに、発明A24の遊技機は、発明A20ないしA23のいずれか1の遊技機において、
前記第3乱数取得手段で取得した乱数を記憶手段の第1領域に記憶する第1乱数記憶手段と、
前記第4乱数取得手段で取得した乱数を前記記憶手段の前記第1領域とは異なる第2領域に記憶する第2乱数記憶手段とをさらに備え、
前記第3特賞判定手段は、前記記憶手段の前記第1領域に記憶された乱数の値と、前記所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行い、
前記第4特賞判定手段は、前記記憶手段の前記第2領域に記憶された乱数の値と、前記所定の値とを比較することにより前記特賞判定を行うことを特徴とする。
第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報と、記憶手段の保留記憶情報とがタイミングによって異なった場合、第3乱数取得手段または第4乱数取得手段で取得された乱数を同一の領域に記憶しておくと、第3特賞判定手段で用いる乱数の値が、第3乱数取得手段で取得し
た乱数の値と異なるか、第4特賞判定手段で用いる乱数の値が、第4乱数取得手段で取得した乱数の値と異なる可能性がある。
このような構成であれば、第1乱数記憶手段により、第3乱数取得手段で取得された乱数が記憶手段の第1領域に記憶され、第3特賞判定手段により、記憶手段の第1領域に記憶された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。また、第2乱数記憶手段により、第4乱数取得手段で取得された乱数が記憶手段の第2領域に記憶され、第4特賞判定手段により、記憶手段の第2領域に記憶された乱数の値と、所定の値とが比較されることにより特賞判定が行われる。したがって、第3乱数取得手段で取得された乱数と、第4乱数取得手段で取得された乱数とは、記憶手段の異なる領域にそれぞれ記憶される。
これにより、第3特賞判定手段で用いる乱数の値が、第3乱数取得手段で取得した乱数の値と異なるか、第4特賞判定手段で用いる乱数の値が、第4乱数取得手段で取得した乱数の値と異なる可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、第1乱数記憶手段は、第1の実施の形態におけるステップS356に対応し、第2乱数記憶手段は、ステップS362に対応している。
〔発明A25〕 さらに、発明A25の遊技機は、発明A19ないしA24のいずれか1の遊技機において、
前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段または前記予告演出手段を構成する処理を実行中は、前記第2入賞口への次の入賞についての前記処理の実行を禁止する多重処理実行禁止手段と、
前記第2入賞口への入賞を検知する第2入賞検知手段と、
前記所定周期処理の実行ごとに前記第2入賞検知手段の検知結果を取得する第2検知結果取得手段と、
前記所定周期処理を複数回実行して前記第2検知結果取得手段で取得した検知結果に基づいて前記第2入賞口への入賞を判定する第2入賞判定手段とをさらに備え、
前記第2入賞判定手段を構成する処理は、前記所定周期処理として実行することを特徴とする。
第2入賞口への入賞があった場合に所定周期処理が実行されると、第2入賞判定手段により、第2入賞口への入賞が判定されるので、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理の実行が開始されるが、その時点で、先の入賞について、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理が実行中であると、多重処理実行禁止手段により、その処理の実行が禁止される。そうすると、第2入賞口への次の入賞について表示制御手段にコマンドが送信されないので、表示手段において第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報が表示されないという不具合が生じる可能性がある。
このような構成であれば、第2入賞口への入賞があった場合は、第2入賞検知手段により、第2入賞口への入賞が検知される。この検知結果は、第2検知結果取得手段により、所定周期処理の実行ごとに取得される。そして、第2入賞判定手段により、所定周期処理が複数回実行されて取得された検知結果に基づいて第2入賞口への入賞が判定される。すなわち、第2入賞判定手段で第2入賞口への入賞を判定するには、所定周期処理の実行を複数回要する。
したがって、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理を実行中に所定周期処理が複数回実行される可能性が低いので、第2入賞口への次の入賞について、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段または予告演出手段を構成する処理の実
行が禁止されることなく、第2入賞記憶手段の入賞の記憶情報が表示されないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
ここで、多重処理実行禁止手段は、第1の実施の形態におけるステップS358、S850に対応し、第2入賞検知手段は、始動入賞口センサ154bに対応し、第2検知結果取得手段は、ステップS200に対応し、第2入賞判定手段は、ステップS350に対応している。
〔発明A26〕 さらに、発明A26の遊技機は、発明A2ないしA25のいずれか1の遊技機において、
前記第1特賞判定手段および前記第2特賞判定手段において、前記乱数の値と、異なる複数の前記所定の値とをそれぞれ比較する確変状態を発生させる確変状態発生手段をさらに備え、
前記確変状態が発生している場合に、前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段および前記予告演出手段の一部を構成する処理を前記所定周期処理として実行し、前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段および前記予告演出手段の残部を構成する処理を前記被中断処理として実行することを特徴とする。
確変状態では、第1特賞判定手段および第2特賞判定手段において、乱数の値と、異なる複数の所定の値とがそれぞれ比較されるので、非確変状態よりも比較する回数が多く、処理負荷が大きくなる。
このような構成であれば、確変状態が発生している場合に、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段の一部を構成する処理が所定周期処理として実行され、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段の残部を構成する処理が被中断処理として実行される。
これにより、確変状態が発生している場合に、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されるので、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。また、それ以外の場合は、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じる可能性を低減するとともに、所定周期処理と被中断処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A27〕 さらに、発明A27の遊技機は、発明A2ないしA25のいずれか1の遊技機において、
前記第3特賞判定手段および前記第4特賞判定手段において、前記乱数の値と、異なる複数の前記所定の値とをそれぞれ比較する確変状態を発生させる確変状態発生手段をさらに備え、
前記確変状態が発生している場合に、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の一部を構成する処理を前記所定周期処理として実行し、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の残部を構成する処理を前記被中断処理として実行することを特徴とする。
確変状態では、第3特賞判定手段および第4特賞判定手段において、乱数の値と、異なる複数の所定の値とがそれぞれ比較されるので、非確変状態よりも比較する回数が多く、処理負荷が大きくなる。
このような構成であれば、確変状態が発生している場合に、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の一部を構成する処理が所定周期処理として実行され、第
4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の残部を構成する処理が被中断処理として実行される。
これにより、確変状態が発生している場合に、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されるので、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。また、それ以外の場合は、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じる可能性を低減するとともに、所定周期処理と被中断処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A28〕 さらに、発明A28の遊技機は、発明A2ないしA27のいずれか1の遊技機において、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に、前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段および前記予告演出手段の一部を構成する処理を前記所定周期処理として実行し、前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段および前記予告演出手段の残部を構成する処理を前記被中断処理として実行することを特徴とする。
変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、第1特賞判定手段により特賞判定が行われるので、処理負荷が大きくなる。
このような構成であれば、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段の一部を構成する処理が所定周期処理として実行され、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段の残部を構成する処理が被中断処理として実行される。
これにより、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第1入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されるので、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。また、それ以外の場合は、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じる可能性を低減するとともに、所定周期処理と被中断処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A29〕 さらに、発明A29の遊技機は、発明A2ないしA27のいずれか1の遊技機において、
前記変更表示手段で変更表示が終了した場合に前記第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の一部を構成する処理を前記所定周期処理として実行し、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の残部を構成する処理を前記被中断処理として実行することを特徴とする。
変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合は、第3特賞判定手段により特賞判定が行われるので、処理負荷が大きくなる。
このような構成であれば、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の一部を構成する処理が所定周期処理として実行され、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の残部を構成する処理が被中断処理として実行される。
これにより、変更表示手段で変更表示が終了した場合に第2入賞記憶手段で入賞を記憶している場合に、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されるので、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。また、それ以外の場合は、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じる可能性を低減するとともに、所定周期処理と被中断処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A30〕 さらに、発明A30の遊技機は、発明A2ないしA29のいずれか1の遊技機において、
前記第1入賞口への入賞および前記第2入賞口への入賞があった場合に、前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段および前記予告演出手段の一部を構成する処理を前記所定周期処理として実行し、前記第2乱数取得手段、前記第2特賞判定手段および前記予告演出手段の残部を構成する処理を前記被中断処理として実行することを特徴とする。
第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合は、第2特賞判定手段および第4特賞判定手段により特賞判定が行われるので、処理負荷が大きくなる。
このような構成であれば、第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合に、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段の一部を構成する処理が所定周期処理として実行され、第2乱数取得手段、第2特賞判定手段および予告演出手段の残部を構成する処理が被中断処理として実行される。
これにより、第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合に、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されるので、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。また、それ以外の場合は、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されないので、処理の遅延が生じる可能性を低減するとともに、所定周期処理と被中断処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A31〕 さらに、発明A31の遊技機は、発明A2ないしA29のいずれか1の遊技機において、
前記第1入賞口への入賞および前記第2入賞口への入賞があった場合に、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の一部を構成する処理を前記所定周期処理として実行し、前記第4乱数取得手段、前記第4特賞判定手段および前記予告演出手段の残部を構成する処理を前記被中断処理として実行することを特徴とする。
第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合は、第2特賞判定手段および第4特賞判定手段により特賞判定が行われるので、処理負荷が大きくなる。
このような構成であれば、第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合に、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の一部を構成する処理が所定周期処理として実行され、第4乱数取得手段、第4特賞判定手段および予告演出手段の残部を構成する処理が被中断処理として実行される。
これにより、第1入賞口への入賞および第2入賞口への入賞があった場合に、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されるので、所定周期処理が所定周期内で終了しないという不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。また、それ以外の場合は、所定周期処理および被中断処理に処理が分散されないので、処理の遅延が
生じる可能性を低減するとともに、所定周期処理と被中断処理との間で引数等の受け渡しが発生することに起因する不具合が生じる可能性を低減することができるという効果が得られる。
〔発明A32〕 さらに、発明A32の遊技機は、発明A2ないしA31のいずれか1の遊技機において、
遊技の主制御を行う主制御手段と、前記主制御手段の制御により前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段とをさらに備え、
前記主制御手段は、
前記予告演出手段を備え、
前記予告演出手段は、前記第2特賞判定手段での比較の結果、前記第2乱数取得手段で取得した乱数の値と前記所定の値とが所定関係となった場合に、前記識別情報の変更表示の時間に関する時間情報を含むコマンドを前記表示制御手段に送信し、
前記表示制御手段は、
前記コマンドを受信するコマンド受信手段と、
前記コマンド受信手段で受信したコマンドに基づいて、所定の基準時から前記特賞状態の確定が通知されるまでのミッション時間を算出するミッション時間算出手段と、
前記ミッション時間算出手段で算出したミッション時間とともに所定のミッションを表示するミッション表示手段とを備えることを特徴とする。
このような構成であれば、主制御手段では、予告演出手段により、第2特賞判定手段での比較の結果、第2乱数取得手段で取得した乱数の値と所定の値とが所定関係となった場合に、識別情報の変更表示の時間に関する時間情報を含むコマンドが表示制御手段に送信される。
表示制御手段では、コマンド受信手段によりコマンドを受信すると、ミッション時間算出手段により、受信したコマンドに基づいて、所定の基準時から特賞状態の確定が通知されるまでのミッション時間が算出される。そして、ミッション表示手段により、算出されたミッション時間とともに所定のミッションが表示される。
これにより、遊技者は、与えられたミッション時間内にミッションの内容を達成しようと遊技に熱中し、その後に特賞状態が発生するので、遊技の趣向を向上することができるという効果が得られる。
ここで、主制御手段は、第7の実施の形態における主制御装置162に対応し、表示制御手段は、表示制御装置302に対応し、時間情報は、変動パターンに対応し、コマンド受信手段は、ステップS1300に対応し、ミッション時間算出手段は、ステップS1608、S2128、S2130に対応し、ミッション表示手段は、ステップS2132に対応している。
〔発明A33〕 さらに、発明A33の遊技機は、発明A2ないしA31のいずれか1の遊技機において、
遊技の主制御を行う主制御手段と、前記主制御手段の制御により前記表示手段の表示制御を行う表示制御手段とをさらに備え、
前記主制御手段は、
前記予告演出手段を備え、
前記予告演出手段は、前記第4特賞判定手段での比較の結果、前記第4乱数取得手段で取得した乱数の値と前記所定の値とが所定関係となった場合に、前記識別情報の変更表示の時間に関する時間情報を含むコマンドを前記表示制御手段に送信し、
前記表示制御手段は、
前記コマンドを受信するコマンド受信手段と、
前記コマンド受信手段で受信したコマンドに基づいて、所定の基準時から前記特賞状態の確定が通知されるまでのミッション時間を算出するミッション時間算出手段と、
前記ミッション時間算出手段で算出したミッション時間とともに所定のミッションを表示するミッション表示手段とを備えることを特徴とする。
このような構成であれば、主制御手段では、予告演出手段により、第4特賞判定手段での比較の結果、第4乱数取得手段で取得した乱数の値と所定の値とが所定関係となった場合に、識別情報の変更表示の時間に関する時間情報を含むコマンドが表示制御手段に送信される。
表示制御手段では、コマンド受信手段によりコマンドを受信すると、ミッション時間算出手段により、受信したコマンドに基づいて、所定の基準時から特賞状態の確定が通知されるまでのミッション時間が算出される。そして、ミッション表示手段により、算出されたミッション時間とともに所定のミッションが表示される。
これにより、遊技者は、与えられたミッション時間内にミッションの内容を達成しようと遊技に熱中し、その後に特賞状態が発生するので、遊技の趣向を向上することができるという効果が得られる。
ここで、主制御手段は、第7の実施の形態における主制御装置162に対応し、表示制御手段は、表示制御装置302に対応し、時間情報は、変動パターンに対応し、コマンド受信手段は、ステップS1300に対応し、ミッション時間算出手段は、ステップS1608、S2128、S2130に対応し、ミッション表示手段は、ステップS2132に対応している。