JP2015154420A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィールドシーケンシャル方式を用いて外界背景と重畳して画像情報を表示する際に、多色/カラー化による多様な表示のみならず、高輝度環境下でも十分な表示輝度が得られる表示も実現可能な表示装置を提供する。【解決手段】この表示装置100は、観察者の眼Eの前方に配置された投影面4に光学系3を介して画像情報50を投影し、投影面4を通して視認される外界背景に画像情報50を重畳させて表示する投影部1と、画像情報50の表示をフィールドシーケンシャル方式により行うように投影部1を制御する制御部2とを備える。制御部2は、複数のサブフレームの少なくとも一部に、異なる表示色の画像情報50を表示させる多色/カラー表示モードと、複数のサブフレームの全てに同一かつ単色の画像情報50を表示する高輝度表示モードとを、切り替え可能に構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、表示装置に関し、特に、バイザまたはコンバイナに画像情報を投影する表示装置に関する。
従来、バイザまたはコンバイナに画像情報を投影する表示装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、自動車のフロントウィンドウに設けられたコンバイナ(投影面)に画像情報を投影し、投影面を通して視認される外界背景に投影した画像情報を重畳させて表示する表示装置(HUD、ヘッドアップディスプレイ)が開示されている。この表示装置では、1フレーム期間を複数のサブフレームに時間分割して、投影した各サブフレームの表示を合成するフィールドシーケンシャル方式によって表示を行うように構成されている。上記特許文献1では、1フレームを光源の色数で分割し、個々のサブフレームでそれぞれ異なる色の光源発光が行われるように構成されている。また、表示される画像情報としては、速度情報、ガソリン残量や警告情報等が例示されている。なお、ヘッドアップディスプレイと同様の仕組みで、ヘルメットや眼鏡型装置のバイザを投影面として画像情報を表示する表示装置(HMD、ヘッドマウントディスプレイ)も知られている。
このようなHUDやHMDなどの表示装置では、表示の情報量(表示の多様性)を増大させて状況把握の容易性や装置の利便性を向上させるため、カラー(フルカラー)または多色(マルチカラー)での表示が望まれており、上記特許文献1では、多色での表示が可能である。しかしながら、HUDやHMDなどの表示装置では外界背景と重畳して画像情報を表示するため、外界輝度(周囲の明るさ)によって表示の視認し易さが大きく影響を受ける。フィールドシーケンシャル方式では、表示素子にカラーフィルタが不要で、画素領域の全体を利用して表示することができるため、高輝度、高精細な表示に適しているとされているものの、上記特許文献1のように各色の光源を個々のサブフレームに割り当てて多色表示を行う表示装置では、特に昼間晴天時などの高輝度環境下で十分な表示輝度が得られないという問題点がある。このような問題は、太陽光が遮蔽されない空中(上空)で利用される航空機(飛行機やヘリコプタ等)に搭載される表示装置において特に顕著である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、フィールドシーケンシャル方式を用いて外界背景と重畳して画像情報を表示する際に、多色/カラー化による多様な表示のみならず、高輝度環境下でも十分な表示輝度が得られる表示も実現可能な表示装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における表示装置は、多色光源と、表示素子とを含み、観察者の眼の前方に配置されたバイザまたはコンバイナからなる投影面に光学系を介して画像情報を投影し、投影面を通して視認される外界背景に画像情報を重畳させて表示する投影部と、画像情報の表示を、1フレーム期間を複数のサブフレームに時間分割して、投影した各サブフレームの表示を合成するフィールドシーケンシャル方式により行うように投影部を制御する制御部とを備え、制御部は、複数のサブフレームの少なくとも一部に、互いに異なる表示色の画像情報を表示させる多色/カラー表示モードと、複数のサブフレームの全てに同一かつ単色の画像情報を表示する高輝度表示モードとを、切り替え可能に構成されている。
この発明の一の局面による表示装置では、上記のように、投影画像の表示をフィールドシーケンシャル方式で行う場合に、複数のサブフレームの少なくとも一部に、互いに異なる表示色の画像情報を表示させる多色/カラー表示モードと、複数のサブフレームの全てに同一かつ単色の画像情報を表示する高輝度表示モードとを、切り替え可能なように制御部を構成することによって、高輝度の表示が必要ない夜間や悪天候時などの場合には、多色/カラー表示モードにより多様な画像表示を行うことができるとともに、高輝度が必要な場合には、高輝度表示モードに切り替えて画像表示を行うことができる。高輝度表示モードでは、複数のサブフレームの全て(1フレーム全体)に同一かつ単色の画像情報を表示することによって、その画像情報の1フレーム中における積算表示時間(光源の発光時間)を最大限増加させることができるので、画像情報の表示輝度を最大化することができる。この結果、フィールドシーケンシャル方式により外界背景と重畳して画像情報を表示する表示装置においても、多色/カラー化による多様な表示(多色/カラー表示モード)のみならず、高輝度環境下でも十分な表示輝度が得られる表示(高輝度表示モード)も実現することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、画像情報は、投影面を通して視認される外界背景に対応する画像と、画像とは異なる情報表示のためのシンボルとを含み、制御部は、少なくとも多色/カラー表示モードについて、シンボルのみを表示するシンボル表示モードと、画像とシンボルとを合成して表示する合成表示モードとに切り替え可能に構成されている。このように構成すれば、シンボル表示モードと合成表示モードとを切り替えることによって、必要に応じたさらに多様な表示が可能となるので、状況把握の容易性または利便性をさらに向上させることができる。たとえば、夜間の低輝度環境下において、低照度カメラなどにより撮影した画像を合成表示モードで投影面に投影すれば、暗くて視認できない投影面越しの背景を画像表示によって補完することが可能となる。
この場合、好ましくは、制御部は、合成表示モードにおいて、画像とシンボルとを別々のサブフレームで表示して重畳させることにより、画像とシンボルとを合成表示させるように構成されている。このように構成すれば、画像とシンボルとを別々のサブフレームに表示するだけでよいので、画像とシンボルとを画像処理(信号処理)によって予め合成しておく必要がないとともに、画像処理によって予め合成する場合に画像とシンボルとの重複部分に生じる画素情報の欠落などが生じることもない。この結果、画像処理に伴う処理負荷を低減しつつ、合成に起因する画質劣化を抑制することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、制御部は、外界の輝度を検出する輝度検出部により検出された輝度情報に基づいて、少なくとも多色/カラー表示モードと高輝度表示モードとを切り替えるように構成されている。このように構成すれば、輝度情報によって得られる外界の輝度に応じて、現在の輝度環境下でも表示を十分に視認可能な表示輝度が得られる表示モードを自動で選択することができる。この結果、状況に応じた適切な表示輝度で画像情報を表示することができるので、ユーザ(観察者)の利便性をさらに向上させることができる。
この場合、好ましくは、制御部は、輝度検出部により検出された輝度情報に基づき、少なくとも昼間の外界輝度に相当する高輝度環境下において高輝度表示モードで画像情報を表示させるとともに、夜間の外界輝度に相当する低輝度環境下において多色/カラー表示モードで画像情報を表示させるように構成されている。このように構成すれば、特に輝度差が大きくなる昼間と夜間とで、表示を十分に視認可能な適切な表示輝度で画像情報を表示することができるので、より一層、状況把握の容易性または利便性を向上させることができる。また、夜間などの低輝度環境下では目視による外界の状況把握が困難になるため、より多様な情報表示が可能な多色/カラー表示モードで画像情報を表示することによって、外界の状況把握を容易化することができるようになる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、制御部は、複数のサブフレームの一部で画像情報を表示させるとともに、複数のサブフレームの残りの一部では画像情報を非表示にする低輝度表示モードにも切り替え可能に構成されている。このように構成すれば、夜間などの高輝度の表示が必要ない環境下で視認性を確保するのに十分な表示輝度を確保しながら、一部のサブフレームでの画像情報を非表示とすることによって電力消費や処理負荷等を抑制することができる。この結果、多様な表示が可能な多色/カラー表示および高輝度表示に加えて、さらに消費電力を抑制した高効率な表示モードでの表示を実現することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、投影面を通して視認される外界背景と同一方向のセンサ画像を取得するように配置され、かつ、それぞれ異なる特性を有する複数の画像センサからのセンサ画像信号を取得する信号処理部をさらに備え、制御部は、複数の画像センサにより得られた1または複数のセンサ画像を複数のサブフレームに表示させることにより、同一または異なるセンサ画像を合成して表示するように構成されている。このように構成すれば、特性の異なる複数の画像センサから得られたセンサ画像を、投影面を通して視認される外界背景に重ねて表示することができるので、特に夜間などの低輝度環境下や、視界が悪化する悪天候下において、目視では把握できない投影面越しの背景をセンサ画像の表示によって補完することが可能となる。これにより、外界の状況が肉眼では把握困難な場合でも、状況把握を容易化することができるようになる。
この場合、好ましくは、信号処理部は、画像センサにより得られたセンサ画像に対して、表示画素数に対応したサイズにスケーリングする処理と、センサ画像の特徴部を抽出する抽出処理および抽出した特徴部を強調する強調処理を含む画像処理と、複数のセンサ画像の合成処理とを行うように構成され、制御部は、少なくとも、センサ画像、画像処理後の処理後センサ画像、および、合成処理後の合成画像の内からそれぞれのサブフレームに表示する画像を選択して表示することにより、選択された画像を合成して表示するように構成されている。このように構成すれば、特性の異なる複数のセンサ画像に対して、画像処理や合成処理を施して視認性を向上させた上で、投影面に表示することができるようになる。この結果、ユーザ(観察者)は、たとえば強調表示された画像情報から、外界での重要な情報を容易に読み取ることができるので、外界の状況把握をより一層容易化することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、制御部は、観察者の注視を要する画像情報である特定画像情報を表示させる場合に、現在の表示モードに関わらず、高輝度表示モードにより特定画像情報を表示するように構成されている。このように構成すれば、注視を要する特定画像情報(たとえば、注意または警告表示や、視野内の物体など)が発生した場合に、高輝度表示モードによって特定画像情報を容易に認識できるようにすることができる。この結果、ユーザ(観察者)が特定画像情報を見落とすことが抑制されるので、ユーザ(観察者)の利便性をさらに向上させることができる。
本発明によれば、上記のように、フィールドシーケンシャル方式を用いて外界背景と重畳して画像情報を表示する際に、多色/カラー化による多様な表示のみならず、高輝度環境下でも十分な表示輝度が得られる表示も実現することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による表示装置100の全体構成について説明する。第1実施形態では、表示装置100は、自動車、航空機、船舶など、人を搭乗させて移動する移動体のうち、特に航空機(飛行機やヘリコプタ)などの上空(空中)を移動する移動体に搭載(または移動体に搭乗する操作者に装着)される表示装置に、本発明を適用した例について説明する。
まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による表示装置100の全体構成について説明する。第1実施形態では、表示装置100は、自動車、航空機、船舶など、人を搭乗させて移動する移動体のうち、特に航空機(飛行機やヘリコプタ)などの上空(空中)を移動する移動体に搭載(または移動体に搭乗する操作者に装着)される表示装置に、本発明を適用した例について説明する。
図1に示すように、第1実施形態による表示装置100は、ユーザ(観察者、パイロット)の眼Eの前方に配置されたバイザまたはコンバイナからなる投影面4に光学系3を介して画像情報50を投影し、投影面4上で、投影面4を通じて視認される外界背景に画像情報50を重畳させて表示する投影部1を備える。この種の表示装置100には、ユーザのヘルメットや眼鏡型装置に設けられたバイザの表面を投影面4とするタイプのヘッドマウントディスプレイ(HMD)や、ユーザの視線前方に配置されたコンバイナの表面を投影面4とするタイプのヘッドアップディスプレイ(HUD)が含まれる。
表示装置100は、上記した投影部1と、投影部1を制御する制御部2と、投影部1から出射された画像光(画像情報50を構成する光)をコリメートして投影面4に照射するための光学系3とを備えている。投影面4を構成するバイザまたはコンバイナは、外界光を透過させつつ、投影部1から出射された画像光をユーザ側に反射させるように構成されている。
投影部1は多色光源11と、表示素子12とを含む。多色光源11は、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の光を個別に照射することが可能なように構成されている。具体的には、多色光源11は、それぞれLEDからなる赤色光源11aと、緑色光源11bと、青色光源11cとを単一素子に集積したワンチップの発光素子からなる。多色光源11は、制御部2の後述する表示制御部22によって、赤色光源11a、緑色光源11bおよび青色光源11cの各光源の発光タイミングや発光輝度レベルが制御されるように構成されている。
表示素子12は、所定解像度に相当する複数(多数)の画素を行列状に有し、多色光源11から出射された各色の光を用いて画像形成を行うフィールドシーケンシャル方式の表示素子からなる。表示素子としては、透過型LCD、反射型LCD(LCOS:Liquid Crystal On Silicon)やMEMSミラーデバイス(たとえば、DMD(登録商標))などを用いることが可能であるが、ここでは、透過型LCDを採用した例について説明する。透過型の表示素子12は、多色光源11の光出射方向前方に配置され、多色光源11から出射された各色の光の透過性(透過〜不透過)を画素毎に制御することにより、画像形成および階調表現を行うことが可能なように構成されている。表示素子12は、制御部2の表示制御部22によって制御される。
光学系3は、複数のレンズからなり、表示素子12の光出射方向前方に配置されている。光学系3は、入射した画像光を投影面4に投影し、平行光(コリメート光)を表示する機能を有する。これにより、投影面4に投影された画像情報50は、ユーザ(観察者)に対して、投影面4を通して見る外界背景と同等の遠方に結像する。この結果、外界背景を視認する場合と画像情報50の表示を読み取る場合とで焦点の切り替えが不要となる。
制御部2は、表示信号発生部21と表示制御部22とを主として含み、表示する画像情報50を生成するとともに、投影部1を制御して画像情報50を表示させるように構成されている。第1実施形態では、図2に示すように、制御部2は、1フレーム期間を複数のサブフレームに時間分割して、投影した各サブフレームの表示を合成するフィールドシーケンシャル方式により画像情報50の表示を行うように、投影部1を制御する。第1実施形態では、1フレームを60Hzで表示し、各フレームを3つのサブフレームに時間分割することにより、180Hzで多色光源11および表示素子12を制御(駆動)する例について説明する。なお、カラー表示を行うためには、サブフレームの分割数は少なくとも多色光源11の発光色数だけあればよい。RGBの3原色でカラー表示を行う場合、1フレームを最低3つのサブフレームに分割すればよく、4以上のサブフレームに分割してもよい。
ここで、画像情報50は、投影面4(図1参照)を通して視認される外界背景に対応する画像51と、画像51とは異なる情報表示のためのシンボル52(文字情報や線画(ライン))とを含む。図2では、画像51とシンボル52とを合成して表示させた表示画面の例を示している。「サブフレーム1」には、方位表示のシンボル52が「光源1」により表示され、「サブフレーム2」には、高度表示のシンボル52が「光源2」により表示され、「サブフレーム3」には、画像が「光源3」により表示される。この結果、3つのサブフレームによって、2種類のシンボル52と、1つの画像51とが合成された1フレーム分の画像情報50が構成される。「光源1」〜「光源3」は、多色光源11の各色の光源(赤色光源11a、緑色光源11bおよび青色光源11c)であってもよいし、同一色の光源(たとえば、緑色光源11bのみ)であってもよい。外界が明るい(昼間などの日照下)場合には、画像51およびシンボル52が背景に重畳されて視認される。一方、夜間など外界が暗い場合には、背景がほとんど視認できなくなる。図2のような画像51は、特に夜間などに視認できない背景を、視線方向を撮影した画像51によって補完する用途に用いることが可能である。画像51は、他にも予め記憶された地図情報や、ナビゲーション用の画像などであってもよい。
図1に示すように、表示信号発生部21は、投影部1から出力(表示)する画像情報50を生成する機能を有する。表示信号発生部21は、外部の制御装置(航空機の制御装置)とデータバスにより接続され、画像情報50として表示する各種情報(たとえば、方位、高度、残燃料などの飛行諸元等の情報や、ユーザへの通知、警報情報など)を取得する。また、表示信号発生部21は、外部のカメラや画像情報50の蓄積手段からビデオ(画像)信号を取得するように構成されている。そして、表示信号発生部21は、データバスから取得した情報に基づいて情報表示用のシンボル52(図2参照)を生成し、必要な場合にはビデオ信号(画像51、図2参照)と合成することにより、投影部1から出力する画像情報50を生成する。
表示制御部22は、表示信号発生部21によって生成された画像情報50を投影面4に投影させるように、投影部1の多色光源11と表示素子12とを同期制御するように構成されている。すなわち、表示制御部22は、各サブフレームに対応するタイミングで多色光源11のいずれかの光源(赤色光源11a、緑色光源11bおよび青色光源11c)の発光および非発光や、発光輝度レベル等を制御する。また、表示制御部22は、表示信号発生部21から得られたサブフレーム毎の画像情報に基づいて、画素毎の駆動信号を表示素子12に入力することにより、画素毎のオンオフ(透過、不透過)や階調(透過率)等を制御する。これらの結果、所望の画像情報50が投影面4に投影される。
ここで、第1実施形態では、制御部2は、複数のサブフレームの少なくとも一部に、互いに異なる表示色の画像情報50を表示させる多色/カラー表示モードと、複数のサブフレームの全てに同一かつ単色の画像情報50を表示する高輝度表示モードとを、切り替え可能に構成されている。また、制御部2は、シンボル52のみを表示するシンボル表示モードと、画像51とシンボル52とを合成して表示する合成表示モードとに切り替え可能に構成されている。第1実施形態では、制御部2は、これらの表示モードを組み合わせて、図3に示す8種類の動作形態での表示制御を選択的に実行することが可能となっている。これらの動作形態は、たとえば、図示していない入力手段を用いたユーザの選択操作によって、切り替えられる。
図3には、8つの動作形態を一覧表の形式で示している。左端列61の番号は、動作形態の識別番号(1〜8)であり、「表示モード」の列62は、シンボル表示モードと合成表示モード(シンボル+画像)との区別を表す。「表示色」の列63は、単色(モノクロ)の表示モードと、多色(マルチカラー)またはカラー(フルカラー)の多色/カラー表示モードとの区別を表す。「必要輝度」の列64は、各動作形態での表示がどの程度の表示輝度が必要とされる状況に対応可能かを表している。つまり、「必要輝度」欄が「高」であれば、昼間の晴天時などの高輝度表示が必要とされる環境での表示にも対応可能な動作形態であることを示している。
「表示素子/光源動作タイミング」の列65は、フィールドシーケンシャル方式による表示に際して、各サブフレームでの表示素子12が形成する画像情報50の種類と、多色光源11の発光色とを表している。各サブフレームにおける表示素子12の動作は、シンボル52のみの画像情報を示す「S」、画像51のみの画像情報を示す「I」、シンボル52と画像51とを合成した画像情報を示す「SI」のいずれかに、その画像情報の表示色(RGBのいずれか)を付加した形式によって表している。また、各サブフレームにおける多色光源11の動作(発光色)は、赤発光の「R」、緑発光の「G」、青発光の「B」のいずれかで表される。それぞれのサブフレームには単一色が割り当てられる。
動作形態1は、シンボル表示モード+高輝度表示モードの形態であり、最も高輝度の表示に対応した形態である。動作形態1では、画像情報50がシンボル52のみにより構成され、複数(3つ)のサブフレームの全てに同一の画像情報50で、かつ、単色(緑)の画像情報50が表示される。動作形態1では、1フレームの間継続して同一の画面が投影されるため、1フレーム中で画像情報50が表示されている積算時間が最大化される。この結果、昼間の晴天時などの必要輝度(外界輝度)が高い状況下でも、十分に視認可能なモノクロ(単色)の高輝度表示が可能である。
動作形態2は、シンボル表示モード+低輝度表示モード(モノクロ)の形態である。低輝度表示モードでは、制御部2は、1フレームのうち、複数のサブフレームの一部で画像情報50を表示させるとともに、複数のサブフレームの残りの一部では画像情報50を非表示にするように構成されている。動作形態2では、低輝度表示モードとして、3つのサブフレームのうち1つで画像情報50を表示させるとともに、残りの2つのサブフレームでは画像情報50を非表示にする例を示している。また、動作形態2では、画像情報50がシンボル52のみにより構成され、かつ、単色(緑)で表示される。非表示のサブフレームが含まれる分だけより低輝度表示が可能となるため、動作形態2は、夜間などの低輝度状況下での表示に適しているとともに、電力消費を抑制した高効率な動作形態である。
動作形態3は、シンボル表示モード+多色表示モードの形態である。多色表示モードは、複数(3つ)のサブフレームの一部に、互いに異なる表示色の画像情報50を表示させる表示モードである。多色表示モードでは、原則として表示色の異なるサブフレームに表示させる画像情報50は、重なり合わない異なる表示領域に表示されることにより、混色されない。また、動作形態3では、シンボル52のみが表示される。このため、図3に示した動作形態3の例では、サブフレーム毎にG(緑)のシンボルSG、R(赤)のシンボルSR、青(B)のシンボルSBの各画像情報50が、投影面4上でそれぞれ個別に表示される。シンボル52のみを表示する場合、階調表現(明暗または濃淡)を含む画像表示と比較して、画像情報50の表示輝度を高く設定することが可能であるため、動作形態3は、たとえば夕方(薄暮)や悪天候時(雨、霧など)などの中間レベルの外界輝度状況下でも十分な表示輝度を得ることが可能である。
動作形態4は、合成表示(シンボル+画像)モード+高輝度表示モードの形態である。動作形態4では、画像情報50がシンボル52と画像51とにより構成され、複数(3つ)のサブフレームの全てに同一の画像情報50(シンボル52+画像51)が単色(緑)で表示される。この動作形態4では、高輝度表示モードで表示するために、表示信号発生部21においてシンボル52と画像51とが予め合成処理された画像情報(SIG)が、各サブフレームにおいて表示される。したがって、1フレーム中の各サブフレームの画像情報50は、同一となる。この動作形態4では、高輝度表示モードで表示するため、階調表現を有する画像が画像情報50に含まれる場合でも、動作形態3と同様の中間レベルの外界輝度状況下で十分な表示輝度を得ることが可能である。
動作形態5は、合成表示(シンボル+画像)モード+低輝度表示モード(モノクロ)の形態である。動作形態5では、動作形態2と同様、3つのサブフレームのうち1つで画像情報50を表示させるとともに、残りの2つのサブフレームでは画像情報50を非表示にする例を示している。また、動作形態5では、表示信号発生部21においてシンボル52と画像51とが予め合成処理された画像情報(SIG)が単色(緑)で表示される。動作形態5は、夜間などの低輝度状況下での表示に適しているとともに、電力消費を抑制した高効率な動作形態である。
動作形態6は、合成表示(シンボル+画像)モード+多色表示モードの形態である。動作形態6では、シンボル52が多色で表現され、画像51が単色表示される。すなわち、サブフレーム1(緑)では、表示信号発生部21においてシンボル52と画像51とが予め合成処理された画像情報(SIG)が表示され、サブフレーム2(赤)および3(青)では、それぞれ赤表示されるシンボルSRおよび青表示されるシンボルSBが表示される。この動作形態6は、夜間などの低輝度状況下での表示に適している。
動作形態7は、合成表示(シンボル+画像)モード+多色表示モードの形態である。この動作形態7では、画像51が多色で表示され、シンボル52が単色となる。また、動作形態7の場合、制御部2は、合成表示モードにおいて、画像51とシンボル52とを別々のサブフレームで表示して重畳させることにより、画像51とシンボル52とを合成表示させるように構成されている。すなわち、動作形態7では、サブフレーム1(緑)で緑表示されるシンボルSGが表示され、サブフレーム2(緑)で緑表示される画像IGが表示される結果、同一色の画像とシンボルとが合成されて表示される。また、残りのサブフレーム3では、別の画像51が赤表示(IR)または青表示(IB)される。従って、動作形態7では、画像IGと画像IRまたはIBとの2つの画像が、それぞれ異なるサブフレームに表示されることによって、互いに合成される。ただし、両画像に重複領域が存在しない場合には、表示色の異なる2種類の画像が個別に表示された状態で合成されることになる。この動作形態7は、夜間などの低輝度状況下での表示に適している。
動作形態8は、合成表示(シンボル+画像)モード+カラー表示モードの形態である。各サブフレームでは、表示信号発生部21においてシンボルと画像とが予め合成処理された各色の画像情報(SIG、SIR、SIB)が、それぞれ対応する表示色(G、R、B)で表示される。サブフレームの各画像情報50は、表示色成分に応じて階調が異なるだけの同一の画像情報である。これにより、1フレーム中に表示された各色の画像情報50が合成されることにより各色成分が混色されて、(フル)カラー表示が実現される。この動作形態8は、夜間などの低輝度状況下での表示に適している。
第1実施形態では、以上の8種類の動作形態が必要に応じて選択されることにより、制御部2は、複数の表示色によって表示の情報量を増大させた多色/カラー表示モード(動作形態3および6〜8)と、より高輝度の環境下での表示に対応させた高輝度表示モード(動作形態1および4)とを切り替えることが可能である。さらに、第1実施形態では、制御部2は、シンボルと画像との合成表示によって表示の情報量を増大させた合成表示モード(動作形態4〜8)や、より高効率な表示に対応させた低輝度表示モード(動作形態2および5)にも切り替えることが可能となっている。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、投影画像の表示をフィールドシーケンシャル方式で行う場合に、複数のサブフレームの少なくとも一部に、互いに異なる表示色の画像情報50を表示させる多色/カラー表示モード(動作形態3および6〜8)と、複数のサブフレームの全てに同一かつ単色の画像情報50を表示する高輝度表示モード(動作形態1および4)とを、切り替え可能なように制御部2を構成することによって、高輝度の表示が必要ない夜間や悪天候時などの場合には、多色/カラー表示モードにより多様な画像表示を行うことができるとともに、高輝度が必要な場合には、高輝度表示モードに切り替えて画像表示を行うことができる。高輝度表示モードでは、1フレーム中における積算表示時間(光源の発光時間)を最大限増加させることができるので、画像情報50の表示輝度を最大化することができる。この結果、フィールドシーケンシャル方式により外界背景と重畳して画像情報50を表示する表示装置100においても、多色/カラー化による多様な表示(多色/カラー表示モード)のみならず、高輝度環境下でも十分な表示輝度が得られる表示(高輝度表示モード)も実現することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部2は、少なくとも多色/カラー表示モードについて、シンボル52のみを表示するシンボル表示モード(動作形態1〜3)と、画像51とシンボル52とを合成して表示する合成表示モード(動作形態4〜8)とに切り替え可能なように制御部2を構成する。これにより、シンボル表示モードと合成表示モードとを切り替えることによって、必要に応じたさらに多様な表示が可能となるので、状況把握の容易性または利便性をさらに向上させることができる。たとえば、夜間の低輝度環境下において、低照度カメラなどにより撮影した画像51を合成表示モードで投影面4に投影すれば、暗くて視認できない投影面4越しの背景を画像表示によって補完することが可能となる。
また、第1実施形態では、上記のように、合成表示モードである動作形態7において、画像51とシンボル52とを別々のサブフレームで表示して重畳させることにより、画像51とシンボル52とを合成表示させるように制御部2を構成する。このように構成すれば、画像51とシンボル52とを別々のサブフレームに表示するだけでよいので、画像51とシンボル52とを画像処理(信号処理)によって予め合成しておく必要がないとともに、画像処理によって予め合成する場合に画像51とシンボル52との重複部分に生じる画素情報の欠落などが生じることもない。この結果、画像処理に伴う処理負荷を低減しつつ、合成に起因する画質劣化を抑制することができる。
より具体的には、たとえば動作形態4〜6により実行される合成表示モードのように、表示信号発生部21においてシンボルと画像とが予め合成処理された画像情報(SIG)をサブフレームに表示する場合には、図4に示すように、合成処理の際にシンボルと画像との重複領域の画素情報が欠落する(いずれか一方のみに書き換えられる)場合がある。なお、図4では、欠落部分の説明のために、本来表示されない欠落部分を破線で示している。これに対して、動作形態7により実行される合成表示モードでは、シンボル52と画像51とが別個のサブフレームで表示されて合成されることから、画素情報の欠落を防止することができる。このため、より高精細(高視認性)の表示が可能である。
また、第1実施形態では、上記のように、複数のサブフレームの一部で画像情報50を表示させるとともに、複数のサブフレームの残りの一部では画像情報50を非表示にする低輝度表示モード(動作形態2および5)にも切り替え可能なように制御部2を構成する。これにより、夜間などの高輝度の表示が必要ない環境下で視認性を確保するのに十分な表示輝度を確保しながら、一部のサブフレームでの画像情報50を非表示とすることによって電力消費等を抑制することができる。この結果、多様な表示が可能な多色/カラー表示および高輝度表示に加えて、より低輝度表示が可能でさらに消費電力を抑制した高効率な表示モードでの表示を実現することができる。
(第2実施形態)
次に、図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態による表示装置について説明する。第2実施形態では、動作形態1〜8の切り替えをユーザの操作に基づいて行う例を示した上記第1実施形態とは異なり、外界輝度検出部から取得した輝度情報に基づいて、動作形態1〜8の切り替えを外界輝度に応じて制御部が行う例について説明する。なお、第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
次に、図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態による表示装置について説明する。第2実施形態では、動作形態1〜8の切り替えをユーザの操作に基づいて行う例を示した上記第1実施形態とは異なり、外界輝度検出部から取得した輝度情報に基づいて、動作形態1〜8の切り替えを外界輝度に応じて制御部が行う例について説明する。なお、第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態による表示装置200の制御部102は、外界の輝度を検出する輝度検出部105により検出された輝度情報に基づいて、多色/カラー表示モードと高輝度表示モードとを切り替えるように構成されている。より具体的には、制御部102は、表示モードおよび表示色の設定情報と、輝度情報とに基づいて、動作形態1〜8の切り替えを行うように構成されている。
輝度検出部105は、輝度センサなどからなり、たとえば表示装置200で視認しようとする方向の外界から照射される光を受光し、受光量(すなわち外界輝度レベル)に応じた輝度情報(輝度レベル信号)を出力する。制御部102は、輝度検出部105と接続されており、輝度検出部105から輝度情報(輝度レベル信号)を取得するように構成されている。得られた輝度情報と予め設定された閾値との比較により、制御部102は、たとえば昼間の外界輝度に相当する高輝度環境下にあるか、夜間の外界輝度に相当する低輝度環境下にあるかが判別可能である。制御部102には、それぞれの動作形態1〜8において、表示(視認)可能な外界輝度(必要輝度)の閾値が設定されている。
これにより、第2実施形態では、制御部102は、輝度検出部105により検出された輝度情報に基づき、少なくとも昼間の外界輝度に相当する高輝度環境下において高輝度表示モード(動作形態1)で画像情報50を表示させるとともに、夜間の外界輝度に相当する低輝度環境下において多色/カラー表示モード(動作形態3、6〜8)で画像情報50を表示させるように構成されている。
図6には、8つの動作形態の切り替え制御の一例を示している。左端の「設定」欄161は、制御部102に予め設定される設定事項(表示モードおよび表示色)を示している。制御部102は、表示モードおよび表示色の設定内容に応じて、異なる動作形態を選択して切り替えるように構成されている。より具体的には、第2実施形態では、制御部102は、予め設定された表示モードおよび表示色での表示が可能な動作形態を原則とし、各表示モードでの視認性の上限または下限を示す範囲(後述する閾値)を超えた場合に、設定された表示モードおよび表示色とは異なる動作形態への切り替えを許容する制御を行うように構成されている。つまり、制御部102は、できるだけユーザにより設定された表示モードおよび表示色での表示を継続するように動作形態の切り替えを行う。
図6の右側の欄162は、設定内容毎の輝度情報に基づく切り替え動作の内容を示している。右側欄162の左側に行くほど外界輝度レベル(輝度情報)が低く、右側に行くほど外界輝度レベル(輝度情報)が高くなる。以下、設定内容毎の動作形態の切り替え制御について説明する。
「シンボルモード、モノクロ」設定では、動作形態はシンボルモードかつモノクロ表示モードの動作形態1および2のみが選択される。制御部102は、閾値D以上の外界輝度レベルでは、全てのサブフレームに同一のシンボル表示を行う高輝度表示モードでの表示を行う動作形態1を選択する。一方、閾値D未満の外界輝度レベルでは、制御部102は、動作形態2の低輝度表示モードを選択する。閾値Dは、全てのサブフレームに同一表示を行う高輝度表示モードでの低輝度調整限界に対応している。すなわち、閾値Dは、高輝度表示モードのままで、多色光源11の発光輝度や表示素子12の階調制御によって表示品質を損なわずに低下させることが可能な表示輝度の下限値である。閾値D未満の外界輝度レベルは、夜間の外界輝度に相当する低輝度環境の輝度レベルである。外界輝度レベルが閾値D未満の場合には、低輝度表示モードでも十分な視認性を得ることができるため、低輝度表示モードに切り替えられる。
「シンボルモード、多色」設定では、動作形態はシンボルモードかつ多色表示モードの動作形態3を原則とする。制御部102は、外界輝度レベルが閾値A以上の場合にのみ、動作形態1を選択する。閾値Aは、動作形態3によるシンボル+多色表示モードでの視認限界輝度に対応している。すなわち、閾値Aは、動作形態3のままで、ユーザ(観察者)が視認可能な外界輝度の上限値であり、たとえば昼間の晴天時の外界輝度に相当する。閾値A以上の高レベルの外界輝度の場合には、制御部102は、「多色」の設定であっても、視認性を考慮してモノクロの動作形態1を選択する。一方、閾値A未満の外界輝度レベル(たとえば薄暮、悪天候時、夜間など)では、設定内容を優先して動作形態3が選択される。
「シンボル+画像モード、モノクロ」設定では、モノクロ表示の動作形態1、4および5が選択される。制御部102は、外界輝度レベルが閾値B以上の場合に、動作形態1を選択する。外界輝度レベルが閾値B未満かつ閾値D以上の場合には、制御部102は、動作形態4を選択する。そして、外界輝度レベルが閾値D未満の低輝度環境では、制御部102は、動作形態5を選択する。閾値Bは、モノクロ表示で(シンボル+)画像表示を行う動作形態4のままで、ユーザ(観察者)が視認可能な外界輝度の上限値である。閾値B以上の高レベルの外界輝度の場合には、制御部102は、「シンボル+画像」の設定であっても、視認性を考慮してシンボルのみの動作形態1を選択する。
「シンボル+画像モード、多色/カラー」設定では、多色/カラー表示の動作形態(6、7、8)と、シンボル+画像表示の動作形態4と、高輝度表示の動作形態1とが選択される。制御部102は、外界輝度レベルが閾値B以上の場合に、動作形態1を選択する。外界輝度レベルが閾値B未満かつ閾値C以上の場合には、制御部102は、動作形態4を選択する。そして、外界輝度レベルが閾値C未満の場合には、制御部102は、動作形態6〜8のいずれかを選択する。したがって、「シンボル+画像モード、多色/カラー」設定では、制御部102は、少なくとも夜間の外界輝度に相当する閾値D未満の外界輝度レベルにおいて、多色/カラー表示の動作形態6〜8を選択する。動作形態6〜8のいずれを選択するかは、ユーザの設定による。閾値Cは、多色(カラー)表示で(シンボル+)画像表示を行う動作形態6〜8のままで、ユーザ(観察者)が視認可能な外界輝度の上限値である。閾値Cの中間レベル以上(たとえば薄暮、昼間の悪天候時など)の外界輝度の場合には、制御部102は、「多色/カラー」の設定であっても、視認性を考慮してモノクロの動作形態4を選択する。但し、ユーザの設定を最大限反映させるため、閾値Dよりも高い閾値Cまでは、動作形態6〜8が選択される。
以上の切り替え制御により、制御部102は、ユーザによる切り替え操作入力を受け付けることなく、外界輝度に応じて自動的に動作形態(表示モード)の切り替えを行うように構成されている。また、制御部102は、ユーザにより設定された表示モードを原則として最大限反映させつつ、視認性の観点から必要な場合には、設定内容とは異なる動作形態に切り替える。なお、ユーザによる操作入力があれば、その操作を優先させて動作形態(表示モード)の切り替えを行ってもよい。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、高輝度の表示が必要ない夜間や悪天候時などの場合には、多色/カラー表示モードにより多様な画像表示を行うことができるとともに、高輝度が必要な場合には、高輝度表示モードに切り替えて画像表示を行うことができる。この結果、多色/カラー化による多様な表示(多色/カラー表示モード)のみならず、高輝度環境下でも十分な表示輝度が得られる表示(高輝度表示モード)も実現することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、外界の輝度を検出する輝度検出部105により検出された輝度情報に基づいて、多色/カラー表示モードと高輝度表示モードとを切り替えるように制御部102を構成する。これにより、輝度情報によって得られる外界の輝度に応じて、現在の輝度環境下でも表示を十分に視認可能な表示輝度が得られる表示モード(動作形態)を自動で選択することができる。この結果、状況に応じた適切な表示輝度で画像情報50を表示することができるので、ユーザ(観察者)の利便性をさらに向上させることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、輝度検出部により検出された輝度情報に基づき、少なくとも昼間の外界輝度に相当する高輝度環境下(閾値A以上)において高輝度表示モードで画像情報を表示させるとともに、夜間の外界輝度に相当する低輝度環境下(閾値D未満)において多色/カラー表示モードで画像情報を表示させるように制御部102を構成する。これにより、特に輝度差が大きくなる昼間と夜間とで、表示を十分に視認可能な適切な表示輝度で画像情報50を表示することができるので、より一層、状況把握の容易性または利便性を向上させることができる。また、夜間などの低輝度環境下では目視による外界の状況把握が困難になるため、より多様な情報表示が可能な多色/カラー表示モードで画像情報50を表示することによって、外界の状況把握を容易化することができるようになる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図7および図8を参照して、本発明の第3実施形態による表示装置について説明する。第3実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、投影面4に投影する画像情報50として、異なる特性を有する複数の画像センサからのセンサ画像を表示または合成表示するように構成した例について説明する。なお、第3実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
次に、図7および図8を参照して、本発明の第3実施形態による表示装置について説明する。第3実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、投影面4に投影する画像情報50として、異なる特性を有する複数の画像センサからのセンサ画像を表示または合成表示するように構成した例について説明する。なお、第3実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、第3実施形態による表示装置300の制御部202は、信号処理部220と、表示制御部22とを備えている。信号処理部220は、投影部1から出力(表示)する画像情報50を生成する機能を有する。表示制御部22の構成は上記第1実施形態と同様である。
信号処理部220は、複数の画像センサ206と接続されており、これらの複数の画像センサ206からのセンサ画像信号を取得するように構成されている。そして、制御部202は、複数の画像センサ206により得られた1または複数のセンサ画像251を複数のサブフレームに表示させることにより、同一または異なるセンサ画像251を合成して表示するように構成されている。これらの複数の画像センサ206は、投影面4を通して視認される外界背景と同一方向(いわゆる「実角」)のセンサ画像251を取得するように配置され、かつ、それぞれ異なる特性(センサ特性)を有している。したがって、信号処理部220が取得するセンサ画像251は、ユーザ(観察者)が投影面4を通して視認する外界背景と同一方向の画像を受光して記録したものである。なお、センサ画像251は、本発明の「画像」の一例である。
このような画像センサ206は、表示装置300が搭載される航空機等に予め設けられている他、表示装置300自体が備えていてもよい。複数の画像センサ206としては、たとえば低照度センサ、II(イメージインテンシファイア)カメラ(暗視カメラ)、近赤外カメラ、遠赤外カメラなどから構成される。これらの画像センサ206は、夜間や悪天候時にも画像取得が可能であり、ユーザ(観察者)が外界背景を視認できない状況において目視による外界認識を補完する外界認識手段となる。このため、画像センサ206としては、上記の各センサのうちから視認性改善のために適したセンサが選択され、複数が組み合わせて使用される。低照度センサやIIカメラは、夜間などの外界輝度レベルが低い環境下でも微弱な光を増幅して撮影することが可能である。また、近赤外カメラや遠赤外カメラは、夜間や濃霧などの悪天候時または逆光の場合などにも、熱源となる他の移動体や建造物、人や動物などを撮影することができる。
第3実施形態では、信号処理部220は、画像処理部221と、合成処理部222と、シンボル制御部223と、画像出力部224とを含んでいる。シンボル制御部223は、画像情報50として表示する各種情報(方位、高度、残燃料などの飛行諸元等の情報や、ユーザへの通知、警報情報など)をデータバスから取得し、画像化した情報表示用のシンボル52を生成する。また、画像出力部224は、合成処理部222から送られた画像情報50を表示制御部22に入力する機能を有する。
画像処理部221は、画像センサ206により得られたセンサ画像251に対して、表示画素数(表示素子12の画素数)に対応したサイズにスケーリングする処理を行うように構成されている。また、画像処理部221は、得られたセンサ画像251に対して、センサ画像251の特徴部を抽出する抽出処理と、抽出した特徴部を強調する強調処理とを含む画像処理を行うように構成されている。
抽出処理は、たとえばセンサ画像251の内から所定の閾値以上の信号レベル(輝度値)の画素領域を抽出したり、他のセンサ画像251と対比(差分抽出など)したりする各種の方法により、特徴部を抽出するものである。また、強調処理は、抽出された特徴部の信号レベルの上昇、輪郭の縁取り、表示色の変更などの各種の方法により、特徴部を強調するものである。これらの抽出処理および強調処理は、典型的には、近(遠)赤外線カメラのセンサ画像251から、信号レベルの高い領域(高温領域)を抽出して、強調させるような画像処理であり、ユーザ(観察者)の外界視認性向上のために実施される。なお、画像処理部221が行う画像処理には、抽出および強調処理のほか、ノイズ低減やコントラスト補正などの一般的な画質補正処理が含まれる。画像処理部221は、個々の画像センサ206から得られた異なる解像度のセンサ画像251を、表示画素数に対応したサイズに変換し、画質補正を行った後、合成処理部222に送る。抽出処理や強調処理は、必要な場合に実行される。
合成処理部222は、画像処理部221から取得した複数のセンサ画像251の合成処理を行うように構成されている。合成処理部222は、複数のセンサ画像251を合成してサブフレームに表示する単一の画像を生成する他、必要に応じて、センサ画像251とシンボル制御部223からのシンボル52とを合成する処理を行う。また、合成処理部222は、制御部202に設定された表示モードや表示色の設定内容に応じて、各サブフレームに表示するセンサ画像またはシンボルを選択して、画像出力部224に送るように構成されている。
このように、第3実施形態でサブフレームに表示される画像は、(1)単一のセンサ画像251に対してスケーリング処理や画質補正処理が施された画像、(2)複数のセンサ画像251を用いて特徴部の抽出および強調処理などの視認性向上のための画像処理が施された画像、(3)複数のセンサ画像251を合成して生成した単一の画像、などの各種画像が含まれる。そして、合成処理部222は、(1)によるセンサ画像、(2)による画像処理後の処理後センサ画像、および、(3)による合成処理後の合成画像の内から、それぞれのサブフレームに表示する画像を選択するように構成されている。
図8は、第3実施形態において表示される画像例を示す概念図である。具体的には、図8は、低照度センサまたはIIカメラによるセンサ画像251(センサ画像251aとする)と、近(遠)赤外線カメラによるセンサ画像251(センサ画像251bとする)と、シンボル制御部223により生成されたシンボル52とをサブフレームに表示し、互いに合成する例を示している。センサ画像251bには、信号レベルの高い特徴部CPを抽出し、強調する画像処理を行う。特徴部CPは、たとえば熱源となっている建造物の例を示している。
信号処理部220は、たとえば動作形態7(図3参照)により表示を行う場合、サブフレーム2に、センサ画像251aを選択して表示させる(表示制御部22に入力する)。この際、センサ画像251aには、スケーリング処理や画質補正処理が実施されている。また、信号処理部220は、センサ画像251bに画像処理を行い、特徴部CPを抽出した画像(図示せず)をサブフレーム3に表示させる。この際、特徴部CPを抽出した画像には、強調処理として、たとえば信号レベルを上昇させる(より高輝度(高階調)にする)処理が行われる。そして、信号処理部220は、サブフレーム1に、シンボル52を表示させる。この結果、各サブフレームのセンサ画像251aと、センサ画像251bの特徴部CPを抽出した処理後センサ画像(図示せず)と、シンボル52とが合成されることにより、1フレーム分の画像情報50が構成される。
なお、信号処理部220は、たとえば動作形態8(図3参照)により表示を行う場合には、センサ画像251aと、センサ画像251bの特徴部CPを抽出した処理後センサ画像(図示せず)と、シンボル52とを予め合成した画像情報50を生成して、各サブフレームに表示する。各サブフレームに表示される画像情報は、各色成分に対応して画素毎の階調のみが異なる。この結果、各サブフレームでRBGの各色成分が合成されることにより、1フレーム分のフルカラーの画像情報50が構成される。
この結果、夜間や悪天候時にも画像取得が可能な複数の画像センサ206を組み合わせて合成することにより、ユーザ(観察者)が肉眼では外界背景を視認できない状況でも外界視認性を向上(補完)することが可能である。
また、第3実施形態では、制御部202は、観察者の注視を要する画像情報である特定画像情報250を表示させる場合に、現在の表示モードに関わらず、高輝度表示モードにより特定画像情報250を表示するように構成されている。特定画像情報250は、たとえば、ユーザに対する警告または警戒情報であり、一例としては、予定航路からの方位の逸脱、基準以下の低高度、燃料の残量低下などを通知する情報である。また、視野内の物体(物体のセンサ画像)なども特定画像情報250となり得る。このような特定画像情報250の表示が必要となった場合、制御部202は、信号処理部220を動作形態1または4(図3参照)の高輝度表示モードで動作させる。すなわち、複数(3つ)のサブフレームの全てに、同一の特定画像情報250を含む画像情報50が単色で表示される。同一の特定画像情報250を含む画像情報50がシンボル52のみの場合には、動作形態1(図3参照)で動作し、同一の特定画像情報250を含む画像情報50が画像51も含む場合には、動作形態4(図3参照)で動作することになる。
なお、図3に示したように、上記動作形態での基本表示色はGであるが、表示色変更(R等)や、表示色変更(R等)かつフラッシングさせて基本色と交互に表示することにより、より注意を喚起することも可能である。
第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。なお、上記第2実施形態の構成に、この第3実施形態の構成を適用してもよい。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記第1実施形態と同様に、高輝度の表示が必要ない夜間や悪天候時などの場合には、多色/カラー表示モードにより多様な画像表示を行うことができるとともに、高輝度が必要な場合には、高輝度表示モードに切り替えて画像表示を行うことができる。この結果、多色/カラー化による多様な表示(多色/カラー表示モード)のみならず、高輝度環境下でも十分な表示輝度が得られる表示(高輝度表示モード)も実現することができる。
また、第3実施形態では、上記のように、投影面4を通して視認される外界背景と同一方向のセンサ画像251を取得するように配置され、かつ、それぞれ異なる特性を有する複数の画像センサ206からのセンサ画像信号を取得する信号処理部220を設ける。そして、複数の画像センサ206により得られた1または複数のセンサ画像251を複数のサブフレームに表示させることにより、同一または異なるセンサ画像251を合成して表示するように制御部202(信号処理部220)を構成する。これにより、特性の異なる複数の画像センサ206から得られたセンサ画像251を、投影面4を通して視認される外界背景に重ねて表示することができるので、特に夜間などの低輝度環境下や、視界が悪化する悪天候下において、肉眼では把握できない投影面4越しの背景をセンサ画像251の表示によって補完することが可能となる。これにより、外界の状況が肉眼では把握困難な場合でも、状況把握を容易化することができるようになる。
また、第3実施形態では、上記のように、信号処理部220に、画像センサ206により得られたセンサ画像251に対して、スケーリング処理と、センサ画像251の特徴部を抽出する抽出処理および強調処理を含む画像処理とを実施する画像処理部221と、複数のセンサ画像251の合成処理を行う合成処理部222とを設ける。そして、(1)センサ画像251、(2)画像処理後の処理後センサ画像251、および、(3)合成処理後の合成画像の内からそれぞれのサブフレームに表示する画像を選択して表示することにより、選択された画像を合成して表示するように制御部202(信号処理部220)を構成する。これにより、特性の異なる複数のセンサ画像251に対して、画像処理や合成処理を施して視認性を向上させた上で、表示することができるようになる。この結果、ユーザ(観察者)は、たとえば強調表示された画像情報から、外界での重要な情報を容易に読み取ることができるので、外界の状況把握をより一層容易化することができる。
また、第3実施形態では、上記のように、観察者の注視を要する画像情報50である特定画像情報を表示させる場合に、現在の表示モードに関わらず、高輝度表示モード(動作形態1または4)により特定画像情報を表示するように制御部202を構成する。これにより、注視を要する特定画像情報(注意または警告表示や、視野内の物体など)が発生した場合に、高輝度表示モード(動作形態1または4)によって特定画像情報を容易に認識できるようにすることができる。この結果、ユーザ(観察者)が特定画像情報を見落とすことが抑制されるので、ユーザ(観察者)の利便性をさらに向上させることができる。
第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、航空機(飛行機やヘリコプタ)などの上空(空中)を移動する移動体に搭載(または移動体に搭乗する操作者に装着)される表示装置に、本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、自動車などの陸上移動体や、船舶など水上移動体に搭載される表示装置に本発明を適用してもよい。また、たとえば日常的にユーザに装着される表示装置(HMD)に本発明を適用してもよい。本発明は、画像情報を外界背景に重畳して表示させる投影部を備える表示装置であれば、どのような表示装置にも適用可能である。
また、上記第1〜第3実施形態では、LEDからなる赤色光源11aと、緑色光源11bと、青色光源11cとを単一素子に集積したワンチップの発光素子を多色光源として用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、単一素子に集積せずに、各色の光源を個別に設けることによって多色光源を構成してもよい。たとえば、図9に示す投影部301の変形例における多色光源310のように、緑色光源11bを単一の素子311により構成し、赤色光源11aと青色光源11cとを単一の素子312により構成してもよい。これらの光源からの表示光は、ダイクロイックミラー320によって反射されて表示素子330に照射される。また、光源はLEDではなく、レーザ光源などを他の光源を用いてもよいし、複数種類の光源を混在させて用いてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、表示素子として透過型LCDを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上記した図9の変形例による投影部301のように、反射型LCDやMEMSミラーデバイスなどの反射タイプの表示素子を用いてもよい。図9の変形例では、表示素子330は、多色光源310(素子311および312)の光出射方向後方に配置される。表示素子330は、多色光源310からダイクロイックミラー320を介して表示素子330に照射された各色の光の反射を画素毎に制御することにより、画像形成および階調表現を行うことが可能なように構成されている。そして、表示素子330は、ダイクロイックミラー320および光学系3を通過させた反射光(画像情報50を構成する画像光)を投影面4に投影するように構成されている。
また、上記第1〜第3実施形態では、1フレームを60Hzで表示し、各フレームを3つのサブフレームに時間分割することにより、180Hzで多色光源11および表示素子12を制御する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、1フレームを4以上のサブフレームに分割してもよい。4つのサブフレームに分割する場合には、たとえばRGBの光源の他に、W(白色)の光源を加えた4色の多色光源を採用することができる。この場合には、表示色数を増やすことにより、フィールドシーケンシャル方式に起因する色割れ(カラーブレーク)の発生を抑制することができる。
この他、たとえば多色光源はRGBの各光源のみにより構成しつつ、1フレームを6以上のサブフレームに分割してもよい。この場合には、カラー表示(動作形態8)では色割れの発生を抑制することができるとともに、低輝度表示モード(動作形態2および5)では光源の発光期間(1サブフレーム分の時間間隔)をより短くすることができるので、より表示輝度を絞り込んだ低輝度表示が可能となる。
また、上記第1〜第3実施形態では、シンボルモードと合成表示モード(シンボル+画像)とを切り替えるように制御部を構成した例を示したが本発明はこれに限られない。本発明では、用途によっては、画像のみを表示する表示モードを追加してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、モノクロの高輝度表示モード(動作形態1および4)や低輝度表示モード(動作形態2および5)において、緑色光(G)で表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。各動作形態での表示色は一例であり、表示色変更(R等)や、表示色変更(R等)かつフラッシングさせて基本色と交互に表示させてもよい。また、多色表示を2色のみに限定して表示させてもよいし、さらには何色で表示してもよい。多色表示モード(動作形態3、6および7)も同様であり、各サブフレームに表示される画像情報について何色の表示色を割り当てるかは、任意である。
また、上記第1〜第3実施形態では、低輝度表示モード(動作形態2および5)において、3つのサブフレームのうち1つで画像情報50を表示させるとともに、残りの2つのサブフレームでは画像情報50を非表示にする例を示したが、本発明はこれに限られない。低輝度表示モードでは、2つのサブフレームで画像情報を表示して、残り1つのサブフレームを非表示としてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、8つの動作形態を切り替えるように制御部を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。7つ以下の動作形態を切り替えるように構成してもよいし、9つ以上の動作形態があってもよい。本発明では、少なくとも、多色表示モード(動作形態3、6および7)またはカラー表示モード(動作形態8)での動作形態と、単色の高輝度表示モード(動作形態1および4)での動作形態とが、1つずつあればよい。但し、上記第1〜第3実施形態のように8つの動作形態を切り替える構成では、さらにシンボル表示モードおよび合成表示モードと、低輝度表示モードとのそれぞれを組み合わせた表示モードが選択できるので、様々な外界輝度レベルに柔軟に対応した表示が可能であるとともに、ユーザの様々なニーズに対応することが可能な多様な情報表示を行うことができる。
また、上記第2実施形態では、外界輝度レベル(輝度情報)の閾値A〜Dに基づいて動作形態の切り替えを行うように制御部を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、閾値A〜D以外の閾値によって動作形態を切り替えてもよい。また、閾値A〜Dの他に別の閾値を追加して、輝度情報に応じた切り替え制御をより細分化してもよい。また、たとえば、昼間の外界輝度に相当する高輝度環境下において高輝度表示モードに切り替えるための閾値と、夜間の外界輝度に相当する低輝度環境下において多色/カラー表示モードに切り替えるための閾値との、2種類の閾値のみを用いてもよい。
また、上記第2実施形態では、表示モードと表示色との設定を予め行っておき、できるだけ設定された表示モードでの表示を行うように動作形態を切り替える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、表示モードと表示色との設定を行わずに、輝度情報のみに基づいて制御部が表示モード(動作形態)を切り替えてもよい。
また、上記第2実施形態では、外界輝度レベルにより、動作形態の切り替えを行なう例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、各動作形態での画像情報表示輝度についても外界輝度レベルに対応して変化させる形態としてもよい。
また、上記第3実施形態では、画像センサの例として、低照度センサ、IIカメラ、近赤外カメラおよび遠赤外カメラを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上記以外の他の画像センサを用いてもよい。
1、301 投影部
2、102、202 制御部
3 光学系
4 投影面
11、310 多色光源
12、330 表示素子
50 画像情報
51 画像
52 シンボル
100、200、300 表示装置
105 輝度検出部
206 画像センサ
220 信号処理部
250 特定画像情報
251 センサ画像(画像)
CP 特徴部
E 観察者の眼
2、102、202 制御部
3 光学系
4 投影面
11、310 多色光源
12、330 表示素子
50 画像情報
51 画像
52 シンボル
100、200、300 表示装置
105 輝度検出部
206 画像センサ
220 信号処理部
250 特定画像情報
251 センサ画像(画像)
CP 特徴部
E 観察者の眼
Claims (9)
- 多色光源と、表示素子とを含み、観察者の眼の前方に配置されたバイザまたはコンバイナからなる投影面に光学系を介して画像情報を投影し、前記投影面を通して視認される外界背景に前記画像情報を重畳させて表示する投影部と、
前記画像情報の表示を、1フレーム期間を複数のサブフレームに時間分割して、投影した各サブフレームの表示を合成するフィールドシーケンシャル方式により行うように前記投影部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記複数のサブフレームの少なくとも一部に、互いに異なる表示色の前記画像情報を表示させる多色/カラー表示モードと、前記複数のサブフレームの全てに同一かつ単色の画像情報を表示する高輝度表示モードとを、切り替え可能に構成されている、表示装置。 - 前記画像情報は、前記投影面を通して視認される外界背景に対応する画像と、前記画像とは異なる情報表示のためのシンボルとを含み、
前記制御部は、少なくとも前記多色/カラー表示モードについて、前記シンボルのみを表示するシンボル表示モードと、前記画像と前記シンボルとを合成して表示する合成表示モードとに切り替え可能に構成されている、請求項1に記載の表示装置。 - 前記制御部は、前記合成表示モードにおいて、前記画像と前記シンボルとを別々の前記サブフレームで表示して重畳させることにより、前記画像と前記シンボルとを合成表示させるように構成されている、請求項2に記載の表示装置。
- 前記制御部は、外界の輝度を検出する輝度検出部により検出された輝度情報に基づいて、少なくとも前記多色/カラー表示モードと前記高輝度表示モードとを切り替えるように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記制御部は、前記輝度検出部により検出された輝度情報に基づき、少なくとも昼間の外界輝度に相当する高輝度環境下において前記高輝度表示モードで前記画像情報を表示させるとともに、夜間の外界輝度に相当する低輝度環境下において前記多色/カラー表示モードで前記画像情報を表示させるように構成されている、請求項4に記載の表示装置。
- 前記制御部は、前記複数のサブフレームの一部で前記画像情報を表示させるとともに、前記複数のサブフレームの残りの一部では前記画像情報を非表示にする低輝度表示モードにも切り替え可能に構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記投影面を通して視認される外界背景と同一方向のセンサ画像を取得するように配置され、かつ、それぞれ異なる特性の複数の画像センサからのセンサ画像信号を取得する信号処理部をさらに備え、
前記制御部は、前記複数の画像センサにより得られた1または複数の前記センサ画像を前記複数のサブフレームに表示させることにより、同一または異なる前記センサ画像を合成して表示するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。 - 前記信号処理部は、前記画像センサにより得られた前記センサ画像に対して、表示画素数に対応したサイズにスケーリングする処理と、前記センサ画像の特徴部を抽出する抽出処理および抽出した前記特徴部を強調する強調処理を含む画像処理と、複数の前記センサ画像の合成処理とを行うように構成され、
前記制御部は、少なくとも、前記センサ画像、画像処理後の処理後センサ画像、および、合成処理後の合成画像の内からそれぞれの前記サブフレームに表示する画像を選択して表示することにより、選択された画像を合成して表示するように構成されている、請求項7に記載の表示装置。 - 前記制御部は、観察者の注視を要する前記画像情報である特定画像情報を表示させる場合に、現在の表示モードに関わらず、前記高輝度表示モードにより前記特定画像情報を表示するように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014028905A JP2015154420A (ja) | 2014-02-18 | 2014-02-18 | 表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014028905A JP2015154420A (ja) | 2014-02-18 | 2014-02-18 | 表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015154420A true JP2015154420A (ja) | 2015-08-24 |
Family
ID=53896217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014028905A Pending JP2015154420A (ja) | 2014-02-18 | 2014-02-18 | 表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015154420A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017033992A1 (ja) * | 2015-08-25 | 2017-03-02 | 株式会社テレパシージャパン | 頭部装着型画像表示装置 |
WO2017110941A1 (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 京セラ株式会社 | 車両用ヘッドアップディスプレイ装置 |
WO2018216176A1 (ja) | 2017-05-25 | 2018-11-29 | 株式会社島津製作所 | 頭部装着型表示装置 |
WO2019082540A1 (ja) | 2017-10-25 | 2019-05-02 | 株式会社島津製作所 | 頭部装着型表示装置 |
-
2014
- 2014-02-18 JP JP2014028905A patent/JP2015154420A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017033992A1 (ja) * | 2015-08-25 | 2017-03-02 | 株式会社テレパシージャパン | 頭部装着型画像表示装置 |
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