JP2015154212A - ネットワークシステム、そのパラメータ決定装置 - Google Patents

ネットワークシステム、そのパラメータ決定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1以上の中継装置を有するネットワークシステムに関して、適切な通信パラメータを自動的に決定できる。
【解決手段】所定ノード60は、所定ノード60と他の各ノードとの間のデータ伝送に係わる時間である伝送遅延時間を測定して記憶する遅延時間実測部61を有する。遅延時間取得部51は、この伝送遅延時間の実測値を所定ノード60から取得する。データ量設定部52は、データ伝送に係わるデータ量を任意に設定させる。通信サイクル算出部53は、上記伝送遅延時間と上記データ量とに基づいて、ネットワークパラメータとしての通信サイクルを求める。
【選択図】図7

Description

本発明は、中継装置を含むネットワークにノードが接続された構成の産業用ネットワークに関する。
例えば、従来のプラント制御用伝送システム等のような産業用ネットワークにおいては、システムを構成する各機器が、リアルタイム性を保証したうえで相互に大容量のデータ交換を行う必要がある。したがって、例えば各機器に搭載されるアプリケーションによるアクセス要求の発生に応じてイベント的に相互アクセスを行うような場合には、ネットワーク負荷がアプリケーションに依存してしまいリアルタイム性を保証することができない。
そこで、従来では、各機器に仮想的な共有メモリ(コモンメモリ)を持ち、各々が所定のタイミングでネットワーク上の全局へ自局(自ノード)データの送信を行う技術が存在する。このような技術を用いた場合には、受信した各局が、そのデータを更新し、アプリケーションにアクセスさせることにより、リアルタイム性を保証したデータ交換方式を実現している。
また、従来では、上述したデータ交換時にネットワーク上での効率的な同報通信(ブロードキャスト通信)を実現するための手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、各ノードの内蔵タイマによる時分割多重アクセス方式とマスタノードからの同期化フレームによるスレーブノードの内蔵タイマ補正を併用している。また、特許文献1に示す手法では、伝送路をバス又はシリアルケーブルで接続されたネットワークとして構成している。
ところで、最近では、産業用ネットワークにおいてもイーサネット(Ethernet)(登録商標)の適用が進んでおり、情報系機器との連携も考慮されたコントローラレベルでのネットワークにおいては主流となりつつある。そこで、特許文献1に示されているような手法を、イーサネットを物理層とした回線へ適用しようとした場合には、以下のような課題がある。
例えば、特許文献1に示されているような手法では、物理層をバス或いはシリアルケーブルのカスケードとしている。そのため、ブロードキャスト送信されたデータの受信タイミングは、各局同時或いはほぼ無視できる時間差であることが想定できる。
しかしながら、例えば100BASE−TXや1000BASE−T等のEthernetを伝送路とした場合では、トポロジとしてスター型が採用され、HUB(ハブ)のような中継装置を含めた構成となる。
一般的に、HUBにおいては、フレームデータの中継に際し、ストア&フォワードといわれる中継方式を採用しており、全フレームデータを受信しきらなければ宛先ノードへの送信(転送)を行わない。このため、ブロードキャスト送信データの各ノードでの受信タイミング遅延は、経由するHUBの段数によって変化する。したがって、例えば1000BASE−T等の高速な通信回線を用いて高効率なデータ交換を実現しようとする場合には、上述したようなHUB等による遅延を無視できない。
また、例えば、マスタ局が送信する同期化フレームの受信タイミングがバラついた場合には、各スレーブ局のタイマ補正タイミングがばらついてしまい、各局でのデータ送信タイミングの重複(輻輳)が発生してしまう。輻輳は、データの延着だけでなくHUB等のバッファ容量等によってはフレームデータの破棄が発生し、産業用ネットワークとしては致命的である。
特に、マスタ局の同期化フレームに対して輻輳が発生した場合には、フレーム破棄が発生しなくとも、同期化フレームの受信タイミングがさらに遅くなるだけでなく、輻輳したフレームのサイズや種類によって遅れ時間が不確定となる。そのため、従来手法では、システム全体でのデータ交換周期が乱れてしまう問題がある。
図8に、従来の通信パラメータ設定方法を示す。
これは、上記のようにHUB等の中継装置を1段以上介して各ノード間で通信を行うネットワークシステムに関して、その通信パラメータを設定する方法である。
図8(a)は、従来のネットワークパラメータ設定画面例である。
図示の設定画面では、ユーザは、通信サイクルとコモンメモリデータ量とを入力・設定することができる。
コモンメモリデータ量は、ユーザがノードに関する所定の情報を参照することで分かるものとする。
また、通信サイクルは、ユーザが例えば図8(b)に示す対応表を利用して判断出来るものとする。ここで、ユーザは、上記コモンメモリデータ量だけでなく、図8(b)に示す中継機器段数と総延長距離も、分かるものとする。尚、最も遠いノード間の中継機器の台数と距離が、中継機器段数と総延長距離である。そして、これらコモンメモリデータ量、中継機器段数、総延長距離に基づいて、図8(b)に示す対応表を利用して、通信サイクルを決定する。
これは、例えば、コモンメモリデータ量、中継機器段数、総延長距離のそれぞれについて対応する通信サイクルを判断して、最も大きい通信サイクルを採用して、これを例えば図8(a)に示す設定画面上で入力するものである。
例えば、仮に、コモンメモリデータ量=8(kW)、中継機器段数=4台、総延長距離=9.2(km)であるとした場合、それぞれに対応する通信サイクルは、1.0(ms)、4.0(ms)、14.0(ms)となる。よって、この例では最大の14.0(ms)が、設定・入力されることになる。これは、コモンメモリデータ量や中継機器段数だけを見れば通信サイクルは比較的短くて済むのに、距離の制約によって通信サイクルが非常に大きくなってしまうと見做すことができる。
尚、通信サイクルは、例えばTC帯域、TS帯域、MSG帯域の各帯域から成り、これら各帯域の時間は、通信サイクルが決定されれば図8(b)の対応表に従って決定される。例えば上記のように通信サイクル=14.0(ms)に決定されたならば、図8(b)に示す例では、TC帯域時間=800(μs)、TS帯域時間=12400(μs)、MSG帯域時間=800(μs)となる。
また、上記図8(b)に示す対応表における通信サイクルの値は、コモンメモリデータ量、中継機器段数、総延長距離などの各条件に対して、十分にマージンを持たせた値が設定されている。
ユーザーは通信サイクルで決められた範囲でPLCのネットワークを構成する。範囲を超えた場合は通信動作できなくなるので、実構成と設定値が成立する値の通信サイクルを設定する必要がある。
また、例えば、特許文献2に記載の従来技術が知られている。
特許文献2の従来技術は、プログラマブル・コントローラ(PLC)、システム監視装置(MMI)、エンジニアリング装置(EWS)の各産業用機器をエレメントとして表現して該EWSを用いて前記PLCおよびMMIを結線で結合できるシステム構成の自動設定装置である。そして、前記産業用機器毎に論理的な接続の定義を与え、該定義通りに実施するに際し通信パラメータを前記各産業用機器毎にそれぞれ設定する機能を有するシステム構成の自動設定装置において、結線に使用する母線にネットワーク機器の定義を与えることにより該母線に接続される全ての産業用機器の通信パラメータを自動的に設定できるようにした。
特開2005−159754号公報 特開平11−212608号公報
上述したように、特にHUB等の中継装置を1段以上介して各ノード間で通信を行うネットワークシステムに関して、通信パラメータ(特に通信サイクル)を設定する際には、通信するデータ量、ネットワークの総延長距離、中継機器による遅延時間等を考慮する必要があり、更に十分なマージンを持たせている。その一例が上記図8(b)の対応表である。
しかしながら、上述したように通信するデータ量が小さいのに、ネットワークの総延長距離が大きい場合等には、データ量が小さいにも係わらず距離による影響を受けて、通信サイクルが大きくなってしまう(上記の例では14.0ms)。これは、逆のケース、すなわち通信するデータ量は大きいが、ネットワークの総延長距離が小さい場合等にも、略同様の問題が生じる。通信サイクルが大き過ぎると、データ伝送に用いられない時間が大きくなり、無駄な時間が多くなり、伝送効率が低下する。しかしながら、通信サイクルを小さくし過ぎると、正常に通信出来ない問題が生じる。
また、上記のような通信サイクルの決定方法では、ユーザが各種条件に応じて適切な通信サイクルを決定することが必要であり、手間が掛かることになり、また判断ミスが生じる可能性もある。
また、上記TC帯域、TS帯域、MSG帯域の各帯域の時間長さは、上述したように、決定された通信サイクルに応じて固定的に決定されてしまう。
本発明の課題は、1以上の中継装置を有するネットワークシステムに関して、中継装置等による遅延時間に係わる所定の実測値に基づき、適切な通信パラメータを自動的に決定できるパラメータ決定装置等を提供することである。
本発明のネットワークシステムは、複数のノードと1台以上の中継装置とパラメータ決定装置を有するネットワークシステムであって、下記の各構成を有する。
所定の前記ノードは、該所定ノードと他の各ノードとの間のデータ伝送に係わる時間である伝送遅延時間を測定して記憶する遅延時間実測手段を有する。
前記パラメータ決定装置は、下記の各手段を有する。
・前記所定ノードから前記伝送遅延時間の実測値を取得する遅延時間取得手段;
・前記データ伝送に係わるデータ量を任意に設定させるデータ量設定手段;
・前記伝送遅延時間と前記データ量とに基づいて、前記ネットワークシステムの通信サイクルを求める通信サイクル算出手段。
上記パラメータ決定装置自体として構成してもよい。
本発明のパラメータ決定装置によれば、1以上の中継装置を有するネットワークシステムに関して、中継装置等による遅延時間に係わる所定の実測値に基づき、適切な通信パラメータを自動的に決定できる。これより、伝送効率の向上と通信パラメータの設定作業の容易化を実現できる。
本例のネットワーク伝送システムの概略構成の一例を示す図である。 通信サイクルの具体例等を示す図である。 設定・表示画面例である。 設定ツールの処理フローチャート図である。 中継装置を有するシステムにおけるパケット伝送例を示す図である。 TC帯域、TS帯域、MSG帯域の長さの定義の望ましい一例を示す図である。 本例のパラメータ決定装置の機能ブロック図である。 (a)は従来の設定画面例、(b)は従来の対応表の具体例である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるネットワーク伝送システムの概略構成の一例を示す図である。図1は、1以上の中継装置を有するネットワークシステムの一例である。
図1に示すネットワーク伝送システムは、一例として、複数のノード装置11,12,13,14,15が、複数の中継装置(HUB(ハブ)16,17)等を介して相互に接続されている。ノード装置−HUB間や、HUB−HUB間は、ネットワークケーブル20,21,22,23,24等で接続されている。また、図示の例では、更に、光ファイバー27が設けられており、これに応じてメディアコンバータ18,19が設けられている。尚、中継装置は、一例としてHUB等を用いているが、これに限定されるものではなく、例えばルータ、リピータ、光コンバータ等を用いることもできる。また、ノード装置や中継装置の数や種類、接続方法については、図示の例に限定されるものではない。
また、図1の例では、ノード装置11をマスタ局とし、それ以外のノード装置(12〜15)をスレーブ局としている。これより、マスタノード11、スレーブノード12,13,14,15等と記すものとする。
尚、特に図示しないが、マスタノード11、スレーブノード12,13,14,15等は、各々、上述した仮想的な共有メモリ(コモンメモリ)を備えている。そして、各々が所定のタイミングでネットワーク上の全局へ自局(自ノード)データの送信を行うことでデータ交換を行う。これ自体は、上述した既存技術である。
また、図1に示す例のネットワーク伝送システムの通信路は、例えばマスタノード11とスレーブノード14との間に中継装置を有するスター型である。基本的に、各ノード装置間は、1以上の中継装置を含む通信路を介して相互に接続されている。
図1に示す例のネットワーク伝送システムは、例えば100BASE−TXや1000BASE−T等のEthernetを伝送路とし、トポロジとしてスター型が採用され、HUB(ハブ)のような中継装置を含めた構成であるが、この例に限らない。
尚、各ノード装置は、例えば、コントローラ(PLCの制御装置)やI/Oモジュール、パソコン、ドライブ装置(例えば、インバータ、サーボ等)等であるが、これらの例に限らない。
図1に示す例のネットワーク伝送システムでは、マスタノード11とスレーブノード12,13が、同一のHUB16に接続されている。HUB16とHUB17とが接続され、HUB17にはスレーブノード14が接続されている。よって、例えば、マスタノード11−スレーブノード14間の通信は、2つの中継装置(HUB16とHUB17)を経由して、行われることになる。
ここで、一般的なイーサネットのHUBでは、上述したように、ストア&フォワードといわれるインタフェース方式が採用されている。この場合、送られてきたフレームは、全てが一旦HUB内の受信バッファ(不図示)に蓄えられて、HUB内部処理(例えば、異常判定や宛先判定等)を行ってから送信(転送)される。
イーサネットで使用されるHUBは、IPアドレスを持っておらず、通常、システム構成ノードからは認識されない。また、HUBは、スター型のトポロジで構築可能なため、システム構成ノード間で何段ものHUBを経由してシステムを構築することが可能であり、またHUBによる遅延時間もメーカや機種等によって異なる場合が多い。そのため、実際には、システムが構成されるまで、例えばマスタノードから各スレーブノードへのパケット伝送に係わる遅れ時間を設定することは、困難であった。尚、システム構成ノードとは、上記ノード装置11〜15等のことである。
先願(国際公開番号;WO2013/121568A1)では、マスタノードと各スレーブノード間の往復伝送遅延時間を測定し、これをスレーブノードに設定することで、マスタのタイマとスレーブのタイマを同期させることができる。換言すれば通信サイクルを同期させることができる。
本手法では、上記往復伝送遅延時間を取得して、その半分(片道分)を伝送遅延時間として用いる。往復伝送遅延時間は、実際にパケット送受信することで測定された実測値であるので、当然、伝送遅延時間も実測値であることになる。この点を強調する為に伝送遅延時間(実測値)等と記す場合もあるものとする。
尚、伝送遅延時間は、HUB等の中継装置による遅延時間を含む、パケット伝送に掛かる時間を意味する。伝送遅延時間(実測値)は、中継装置等による遅延時間に係わる所定の実測値であるとも言える。例えば、マスタノード11−スレーブノード12間でのパケット伝送に掛かる時間、マスタノード11−スレーブノード13間でのパケット伝送に掛かる時間、マスタノード11−スレーブノード14間でのパケット伝送に掛かる時間、マスタノード11−スレーブノード15間でのパケット伝送に掛かる時間が、それぞれ伝送遅延時間(実測値)として得られることになる。尚、この場合のパケットは、同期化フレーム等となる。
マスタノード11は、例えば先願(WO2013/121568)に記載の処理によって、各往復伝送遅延時間を測定する。この処理については特に詳細には説明しないが簡単に説明する。マスタノード11は、例えばTC帯域において、特定のパケット(同期化フレーム)を任意のスレーブノードへ送信すると共に送信時刻等を記録しておく。スレーブノードは、この同期化フレームを受信すると、直ちに応答フレームを送信元へ返信する。マスタノードは、上記応答フレームを受信すると、この受信時刻と上記送信時刻との差を求める。この差分は、上記同期化フレームが上記2つのノード間を往復するのに掛かった時間を意味することになる。この差分が上記往復伝送遅延時間の実測値となる。
本手法では、上記マスタと各スレーブ間の各往復伝送遅延時間の計測結果を利用して、各々の半分を伝送遅延時間として、これら各伝送遅延時間の中で最も大きいものを抽出して最大伝送遅延時間とし、これを利用して通信サイクル(その各帯域の長さ;TC帯域、TS帯域、MSG帯域の長さ)を求める。基本的には中継段数が多いほど伝送遅延時間が長くなるので、図1の例の場合、マスタノード11−スレーブノード15間の伝送遅延時間が、上記最大伝送遅延時間となるはずである。詳しくは後述する。
尚、伝送遅延時間は、上記の通り往復伝送遅延時間の半分であるという単純な関係であるので、両者を特に区別しない場合もあるものとする。つまり、例えば先願によって伝送遅延時間が測定されており、本手法ではこれを単に取得して利用するものと見做すことも出来ると考えられる。
また、全てのノード装置は、先願(WO2013/121568)と同様に、マスタノード11が送信する同期化フレームに基づいて動作する。同期化フレームは、一定の周期Tで送信されるものであり、全ノード装置は、周期Tの通信サイクルに従って動作する。本手法によって、この周期Tの値が自動的に決定されて設定されることになる。
ここで、本例では、上記1台以上の中継装置、マスタノード、スレーブノードを有するシステム構成に加えて、更に図示の設定ツール1を有する。
設定ツール1は、マスタノード11に接続される。接続方式は特に限定しない。
設定ツール1は、マスタノード11から上記各往復伝送遅延時間(実測値)を取得する。そして、各往復伝送遅延時間の半分を伝送遅延時間とする。そして、これら各伝送遅延時間の中で最も大きいものを抽出して最大伝送遅延時間とする。そして、最大伝送遅延時間に基づいて、上記通信サイクル(後述するTC帯域、TS帯域、MSG帯域)の時間を決定する。詳しくは後述する。
尚、設定ツール1は、例えばパソコン等の一般的な汎用コンピュータ上で実現される。よって、設定ツール1は、例えばCPU、記憶装置(ハードディスク、メモリ等)、通信インタフェース、キーボード等の入力装置、ディスプレイ等を備えている。
そして、記憶装置に予め記憶されているアプリケーションプログラムを、CPUが実行することにより、設定ツール1の後述する図4のフローチャート図の処理や図7に示す機能等が実現される。
図2に、上述した様な通信サイクルの具体例を示す。
帯域分割伝送方式は、通信サイクル毎にデータ交換を行う。
図示の例では、通信サイクルは、TC(タイムクリア)帯域、TS(タイムスロット)帯域、MSG(メッセージ)帯域の3つの帯域から成る。尚、先願(WO2013/121568)では、TC帯域とTS帯域であったが、本例では更にMSG帯域が加わるが、この例に限らない。MSG帯域が無くても構わない。
TC帯域は、上記同期化フレームの送信帯域(タイマクリア)である。TC帯域では、マスタ局が所定のスレーブ局との間でパケットを送受信することで、先願(WO2013/121568)における往復伝送遅延時間の実測が行われる。つまり、TC帯域において2局間でのパケット送受信が行われる。マスタ局は、所定のスレーブ局に対して同期化フレームを送信し、所定のスレーブ局は同期化フレームを受信すると直ちに応答フレームをマスタ局へ返信する。尚、これは往復伝送遅延時間の実測の為の処理であり、通信サイクルの同期化の為にはマスタ局は全てのスレーブ局に対して同期化フレームを送信する。
TC帯域に関しては、マスタ局がスレーブ局へ同期化フレームを送信し、この同期化フレームに対するスレーブ局からの返信をマスタ局が受信するのに十分な時間が必要となる。
TS帯域は、データ送信帯域(タイマセンド)である。これは、特に、上述した自ノードの共有メモリの全データを、他ノードに送信するものである。TS帯域は、各局毎の割当帯域に時分割される。仮に、図2に示すマスタ局とスレーブ極の2局のみがあるとした場合、マスタ局には例えばTS帯域の前半部分が割り当てられ、スレーブ局に後半部分が割り当てられる。これより、例えば図示のように、マスタ局は、TS帯域の前半において自己の共有メモリの全データを2つのパケットに分けて送信する。同様に、スレーブ局は、TS帯域の後半において自己の共有メモリの全データを2つのパケットに分けて送信する。尚、この送信は、例えばブロードキャストで行うが、この例に限らない。
TS帯域に関しては、例えば全ての局が自己の共有メモリの全データを送信するのに十分な時間が必要となる。
MSG帯域は、任意の局間で1対1でメッセージを送受信する帯域である。これは、例えば図2に示すように、マスタ局がスレーブ局に対して制御データを送信し、これに応じてスレーブ局がマスタ局に対してメッセージデータを送信する。但し、この例に限らない。
MSG帯域に関しては、1つの制御データと1つのメッセージデータの送受信の為に十分な時間が必要となる。
ここで、図2の図上下側には、各帯域におけるデータ・パケットの送受信のイメージを示す。図示のように、ノード間のパケット送受信には遅延が生じる。つまり、例えば、マスタノードが任意のパケットを送信完了してからスレーブノードがこのパケットを受信完了するまでに図示の遅延時間が生じている。この遅延時間は、基本的には主にHUB等の各中継装置で生じた中継処理時間(応答時間)の合計値であるが、更にネットワークケーブル上の電気信号の伝送時間等も多少は加わる。
上述したように、HUBにおいては、一般的に、全フレームデータを受信しなければ転送を行わないし、更に異常判定等も行う為、パケットの中継処理にはある程度の時間が掛かることになる。また、上記ネットワークケーブル上の電気信号の伝送時間は、基本的に、マスタ−スレーブ間のネットワークケーブルや光ファイバー27等の長さ(換言すれば、マスタ−スレーブ間の距離)によって決まることになる。
上記先願による実測値は、例えば図示のようなTC帯域におけるマスタノード−スレーブノード間のパケット送受信(往復)に掛かる時間である。よって、この実測値には、図示の2つの遅延時間が含まれるが、それだけでなく、各ノードでデータ送信に掛かる時間も含まれる。これより、伝送遅延時間とは、任意のノード間でのパケット伝送に掛かる時間と見做してもよいが、この例に限らず、伝送中の遅延を示すものと見做しても良い。
尚、図2では省略しているが、図1のシステム構成の場合、当然、図示のマスタノードとスレーブノードとの間で、1台以上の中継装置によってパケット中継が行われている。
上述した伝送遅延時間は、理論的には後に説明するようにして決まるものであるが、上述したように先願(WO2013/121568)において実測できるので、これを利用すればよい。尚、先願(WO2013/121568)では往復分が実測されるので、本手法で用いる伝送遅延時間(片道分)は、当該実測値の半分と見做せばよい。
ここで、任意の帯域における任意のデータ送受信が完了する前に次の帯域になると、通信異常となる。この為、各帯域(TC、TS、MSG)の時間を上記遅延時間を考慮して設定する必要があり、以って通信サイクルの時間を設定する必要がある。但し、遅延時間の設定を大きくすると、1サイクルに対して実際にデータ送受信する時間の割合が少なくなり、スループットが低下する。
これに対して、上記のように、マスタノード11が先願(WO2013/121568)の処理によって得た各往復伝送遅延時間から得た各伝送遅延時間を用いて、特にそのなかで最大の伝送遅延時間を用いて、適切な通信サイクル時間(周期T)を自動設定する。ここで、最大伝送遅延時間は、図1のシステム構成例の場合、マスタノード11−スレーブノード15間のパケット伝送時間等を意味することになる。このパケット伝送に最も時間が掛かるのであり、他のノード装置間のパケット伝送はこれよりも短くて済むことになる。
一方、TS帯域においては、上記のように基本的にはコモンメモリの全データを送信するので、このデータ量に応じた数のパケットを送信することになる。これに関して、後述する“フレーム数”は、TS帯域において全局が送信するパケット数の総計である。つまり、仮に図1に示す5つの局(マスタ局と4つのスレーブ局)が各々2つのパケットを送信するならば、フレーム数=5×2=10となる。これに関連して、後述する図3においてユーザが任意に設定するコモンメモリデータ量は、TS帯域における全局の送信データ量の合計値と見做しても構わない。
図3に、この様な設定・表示画面例を示す。
図3に示す設定・表示画面は、ユーザが所望のコモンメモリデータ量を設定する設定領域と、この設定内容や上記最大伝送遅延時間(実測値)等に基づいて求められた通信サイクル時間(周期Tの値)等が表示される結果表示領域とから成る。
設定領域において、ユーザは所望のコモンメモリデータ量を設定する。このコモンメモリデータ量は、既に述べたように、システム全体でTS帯域において送信するデータ量の総計を意味する。
結果表示領域における図示の「遅延時間」の欄には、例えば上記最大伝送遅延時間(実測値)等が表示される。
結果表示領域における図示の「通信サイクル」の欄には、上記求められた通信サイクル時間(周期Tの値)等が表示される。
図4は、設定ツール1の処理フローチャート図である。
設定ツール1は、マスタノード11から上記伝送遅延時間(実測値)を取得して、その中から上記最大伝送遅延時間を求める処理を行う(ステップS11)。
また、設定ツール1は、例えば図3のような設定・表示画面をディスプレイ等に表示して、ユーザに任意のコモンメモリデータ量を設定させる処理も行う(ステップS12)。つまり、TS帯域で送受信されるパケットの総データ量を設定させる。
上記ステップS11、S12の処理は、どちらを先に行ってもよいが、ステップS13の処理を行う前に、両方とも実行しておく必要がある。
そして、ステップS11で求めた最大伝送遅延時間とステップS12で設定されたコモンメモリデータ量とに基づいて、上記TC帯域、TS帯域、MSG帯域それぞれの時間を求める(ステップS13)。
そして、例えば、これら各帯域の時間を合計することで、通信サイクル時間(周期T)を求める(ステップS14)。そして、例えば、この通信サイクル時間を、上記図3の結果表示領域に表示する。尚、この例に限らず、例えばステップS13で求めた上記TC帯域、TS帯域、MSG帯域それぞれの時間も表示するようにしてもよい。
あるいは、例えば、上記TC帯域、TS帯域、MSG帯域それぞれの時間や通信サイクル時間を、各ノード装置11,12,13,14,15に転送して、各々に内蔵された不揮発メモリに記憶させる。これより、各ノード装置は、記憶された通信サイクルに応じた動作を行うことになる。
ここで、上記ステップS13の処理の具体例について、以下、説明する。
TC帯域の時間長さは、例えば、「最大伝送遅延時間×3」により求める。但し、これは、マージンを含むものであり、×3の代わりに×2としても構わない。×2とすることは、上記の通り往復分(実測値そのもの)を求めることを意味する。よって、×3とすることは「往復分+一定のマージン」を求めることを意味する。
TS帯域の時間長さは、例えば、下記の(1)式または(1)’により求める。
{(データ送信時間α+データ処理時間β)×フレーム数}+最大伝送遅延時間 ・・・(1)式
{(データ送信時間α+データ処理時間β)×フレーム数}+最大伝送遅延時間×局数 ・・・(1)’式
(但し、フレーム数=コモンメモリデータ量÷パケットデータサイズ)
ここで、データ送信時間α、データ処理時間β、パケットデータサイズの値は、予め登録されている。パケットデータサイズは、例えば、同期化フレームは114byte、TS帯域に送受信するフレームは1024byte(0.5kW)等と決まっている。よって、この例の場合、上記算出式においては、フレーム数=コモンメモリデータ量÷0.5kWとなる。
ここで、上記データ送信時間α、データ処理時間βや、伝送遅延時間について、図5を参照して説明する。
図5には、HUBを介したパケット送受信動作の簡単な例を示す。
図5では、TS帯域において、例えば任意のノード装置(局1)が、他のノード装置(ここでは局2のみ)に対して、4つのパケットフレームを送信する場合を例にする。尚、TS帯域内には更に局2が他の局に対してパケット送信する帯域も存在するが、ここでは省略する。また、ここでは、局1−局2間には1台のHUBのみがあるものとする。
また、TS帯域に限らずTC帯域やMSG帯域においても図5の例と略同様の動作となる。違いは、例えばTC帯域では基本的に局1は1つのパケット(同期化フレーム)のみを送信する点等であり、HUBによる遅延等に関しては図5に示す例と同様の考え方でよよい。
図5には、局1のデータ送信処理と、HUBにおけるデータ受信処理及び転送処理(受信データを送信する処理)と、局2のデータ受信処理を示している。
そして、局1のデータ送信処理に関して、上記データ送信時間α、データ処理時間βの一例を示している。ここでは、α=9.6μs(マイクロセカンド)、β=30μsであるものとしている。
図示のように、局1においては、1つのパケットの送信にデータ送信時間α(=9.6μs)掛かっており、送信完了後からデータ処理時間β(=30μs)経過したら次のパケットの送信を開始している。つまり、時間βの間を空けて、各パケットを送信している。尚、局1は、データ処理時間βにおいて、例えば次のパケット生成処理や、異常チェック等を実行している。この様にして、局1においては、全コモンデータを送信完了するまでに掛かる時間は、
(データ送信時間α+データ処理時間β)×パケット数
=(データ送信時間α+データ処理時間β)×4
=(9.6+30)×4 = 158.4(μs)
となる。
上記局1から送信された各パケットは、図示のように、まずHUBで受信された後、局2へと転送される。尚、局1―HUB間、HUB−局2間でのパケット伝送には、後述する伝送距離遅延時間に係わる遅延が生じるが、この遅延はHUB等で生じる遅延に比べれば非常に小さいので、ここでは無視して図示・説明するものとする。
ここで、HUBに関して、図上上側が局1からのデータ受信、図上下側が転送(局2へのデータ送信)を示している。図示のように(そして既に述べたように)、HUBはパケットの全データを受信完了するまでは、転送を開始しない。また、上述したように、異常チェック等の処理も行っている。これより、図示のように、任意のパケットを受信完了してから当該パケットを転送開始するまでに、所定時間γ掛かっている。なお、ここではγ=20μsとする。
つまり、HUBは、上記パケットを受信完了してから所定時間γ経過時から当該パケットの転送(局2への送信)を開始する。この転送にも当然上記データ送信時間αと同じ時間が掛かる。よって、HUBが局1からのパケットを受信開始してから局2へのパケット転送を完了するまでには‘α+γ+α’の時間が掛かることになる。これは、換言すれば、HUBにおけるパケット転送処理には‘α+γ’の遅延が生じることになる。よって、図示の例ではHUB1台のみ(中継段数が1段)であるが、例えば中継段数が5段である場合には全体として「(α+γ)×5」の遅延が生じることになる。
そして、局2では、時間α掛けて1つのパケット全体を受信完了すると、所定の受信処理(受信パケットに関する何等かのチェック処理等)を行う。この所定の受信処理に掛かる時間は、通常、上記データ処理時間βと略同様となるものであり、ここではβであるものとする。
これより、この例では、局2において、最初のパケットを受信開始してから最後のパケットを受信完了するまでに掛かる時間は、上記局1におけるパケット送信に係わる時間と同様となり、約158.4(μs)となる。また、局1が最初のパケットを送信開始してから局2が当該最初のパケットを受信開始するまでに、この例では図示の通り“α+γ”(=29.6μs)分の遅れが生じることになる。尚、これは図示の例では中継段数が1段であるからであり、例えば上記のように中継段数が5段の場合には、(α+γ)×5=148μs分の遅れが生じることになる
従って、図示の例では、局1が最初のパケットを送信開始してから局2が最後のパケットを受信完了するまでに掛かる時間は、158.4(μs)+29.6(μs)=188(μs)となる。これを本処理では上記(1)式等に示すように、29.6(μs)の代わりに上記最大伝送遅延時間(実測値)を加算することで算出することになる。
ここで、上記最大伝送遅延時間(実測値)の値が29.6(μs)になるとは限らない。
すなわち、まず、TC帯域において、局2は、同期化フレームを受信完了した時点(つまり、局1が同期化フレームを送信開始してから「α’+γ’+α’」経過した時点)で、直ちに当該同期化フレームに対する応答フレームを送信元(局1)に返信する。これより、伝送遅延時間(実測値)は、「α’+γ’+α’」に相当する時間となるはずである。尚、α’、γ’は、後に図6で説明するように、同期化フレームに関するデータ送信時間α’、中継機器遅延時間γ’を意味する。
尚、応答フレームは同期化フレームの送信元と送信先とを入れ替えたものであってもよく、従って局2は同期化フレームを返信するものと見做してもよい。
上記のことから、「α’+γ’+α’」が“α+γ”(=29.6μs)と同一となるとは限らない。しかしながら、以下に述べるように、同一にはならなくても特に問題はない。尚、αとα’、γとγ’とが多少異なっても、中継段数に応じた遅延時間が関係する点では同じであるので、29.6μsにはならなくても、少なくとも大きく異なる値とはならないはずである。
すなわち、まず、仮に、システム全体が、上記局1、局2、これら局間のHUBだけであるとした場合、更に仮に局2も局1と同じ4つのパケットをTS帯域で送信するものとした場合、つまり全部で8個のパケットを送信する場合、TS帯域は少なくとも376(μs)(=188(μs)×2)必要となることになる。尚、この例では、TS帯域を2分割して、一方を局1に割当て、他方を局2に割り当てることになる。
一方で、上記の一例の場合、上記(1)’式によって、
TS帯域の長さ={39.6(μs)×8}+最大伝送遅延時間×2
となることになる。よって、最大伝送遅延時間≒29.6(μs)である場合には、計算結果は上記376(μs)に近い値となる。一方で、最大伝送遅延時間≒29.6(μs)ではなくても、最大伝送遅延時間が例えば35(μs)や40(μs)等である場合には、後述するようにマージンを採ることで、最終的な結果は同じとなる。つまり、この例では、最大伝送遅延時間が29.6(μs)であっても35(μs)であっても40(μs)であっても、最終的な結果は何れも400(μs)となる。
尚、上記“α+γ”は、中継機器段数が1段である場合の“全中継に係わる遅延時間”と見做すことができる。“全中継に係わる遅延時間”は、中継機器(HUB等)の数、すなわち中継段数がN個であるとした場合には、“(α+γ)×N”と定義することができる。
尚、上記(1)式は、TS帯域における各局への割当て時間を、最後の局以外は、送信処理時間(最初のパケット送信開始から最後のパケット送信完了までに掛かる時間;上記の一例では158.4(μs))とすることを想定している。例えば、図1の例において、TS帯域においてノード1→ノード2→ノード3→ノード4→ノード5の順に帯域が割り当てられている場合であって、仮に全ての局が図5に示す4つのパケットを送信する場合には、ノード1,2,3,4の各局の割当て時間は、全て158.4(μs)となる。よって、例えばノード1が送信したパケットが未だ伝送中である状態で、ノード2がパケット送信開始することになる。しかしながら、既存のHUBの機能によって、これらパケット同士が衝突することは殆ど考えられない。
但し、最後の局であるノード5に関しては、送信処理時間だけでなく、最後に送信したパケットが最も遠い局で受信完了するまでの時間を、割り当てる必要がある。よって、ノード5の割当て時間は、例えば、188(μs)(=158.4+29.6)とすることになる。
この様なことから例えば上記(1)式を提案している。
しかしながら、パケット同士が衝突する可能性を無くしたいのであれば、全ての局に対して、上記ノード5と同じ時間を割り当てる必要がある。これに応じたものが上記(1)’式である。
MSG帯域の時間長さは、例えば、MSG帯域中に送受信するパケットについて、上記TC帯域の場合と略同様にして求める。つまり、例えば、MSG帯域では、制御データとメッセージデータの2つのパケットを送受信し得るので、各パケット毎に最大で上記最大伝送遅延時間に相当する時間が掛かるので、例えば「最大伝送遅延時間×2」により求める。尚、この場合も、最大伝送遅延時間は同期化フレームに係わるものであるので、正確な値が算出されるわけではない。しかし、MSG帯域に関しても、後述するマージンを採ることで、特に問題はない。
上記のように、MSG帯域の時間長さは、例えば「最大伝送遅延時間×2」により求めるが、この例に限らない。例えば上記TC帯域の場合と同様に「最大伝送遅延時間×3」により求めても構わない。図2で説明した制御データの送受信と、これに応じたメッセージデータの送受信とを行うのに十分な時間が確保できるのであれば、何でもよく、例えば「最大伝送遅延時間×2.5」、「最大伝送遅延時間×2.8」等であっても構わない。これはTC帯域についても同様である。
通信サイクルは、上記TC帯域とTS帯域とMSG帯域とから成るので、これらの上記時間長さを合計することで、通信サイクル時間(周期T)を算出することができる。尚、この例に限らない。通信サイクルが例えば上記TC帯域とTS帯域とから成る場合には、これらの上記時間長さを合計することで、通信サイクル時間(周期T)を算出することができる。
何れにしても、その際、TC帯域、TS帯域、MSG帯域の各時間長さの算出結果に対してマージンを採ったうえで合計することが望ましい。つまり、通信サイクル内に(各帯域内で)パケット伝送が確実に完了するように、ある程度余裕を持たせることが望ましい。
以上説明したように、本手法によれば、設定されたコモンメモリデータ量や、伝送遅延時間(伝送時間)の実測値等に基づいて、最適なネットワークパラメータ値(通信サイクル時間など)を算出することができ、ネットワークパラメータ設定の容易化を提供できる。また、自動設定したパラメータを保存することで、次の起動時にパラメータ設定時間を短縮できる。
尚、上記往復伝送遅延時間の実測値は、マスタノード11において例えば先願(WO2013/121568)と略同様の方法によって実測できる。これより、マスタノード11に接続した設定ツール1によって、当該往復伝送遅延時間(実測値)を取得して、これを利用することで、上記通信サイクルを算出することができる。その際、TS帯域に関しては、ユーザにより任意に設定させたコモンメモリデータ量も用いることで、その時間長さを算出できる。
また、設定ツール1は、算出した通信サイクル時間(周期T)や各帯域TC,TS,MSGの長さを、マスタノード11に送信して、マスタノード11から各スレーブノード12,13,14,15に転送させて全てのノードに保持・設定させるようにしてもよい。
上記構成によれば、PLCシステムの実構成の伝送遅延時間測定値でネットワークパラメータを設定できるので。ネットワークの伝送効率を一層向上できる。また、実構成にあわせたネットワークパラメータを自動設定できるので、ネットワークパラメータの容易化できる。また、自動設定で得られたパラメータの保存は、通信装置のマイコンおよびFLASHROM等の不揮発メモリで実現される。
本手法は、例えばIEEE802.3u( 100BASE-TX)やIEEE802.3ab(1000BASE-T)等のようなハブ等の中継装置を経由して通信が行われる構成のスター型トポロジを持つネットワークシステムであって、特に、各ノードが同一の通信サイクルで運用され、かつ通信帯域を時分割し、上記TS帯域において自局データを相互にブロードキャスト送信することで各ノード上に共通のデータ構造(コモンメモリ)を持つようなネットワークシステムに関する。そして、この様なネットワークシステムの上記通信サイクル(その各帯域の長さ)を自動決定できる。これは、特に伝送遅延時間の実測値やコモンメモリデータ量の設定値等に基づいて適切な設定を行うことができるものである。
上記のようなネットワークシステムの具体例が、コントローラ間ネットワーク機能を持つプログラマブルコントローラ(PLC)システムであって、該コントローラ間ネットワークは、各ノードの内蔵タイマによる時分割多重アクセス方式のネットワークである。そして、各ノードは、ネットワークパラメータを設定することにより通信動作する。
上記の様なネットワークシステムでは、パケット伝送に関して、各ノード間の配線距離による遅延、HUB、メディアコンバータ等の中継装置による遅延、コモンメモリデータ量などによる影響を受けて、任意のノード間で例えば上記コモンメモリデータのブロードキャストの開始から完了までに掛かる時間は、様々となる。これに対して、本手法では、上記遅延時間の実測値やコモンメモリデータ量の設定値等を用いることで、適切な通信サイクルを設定することが出来る。
最後に、参考として、上記通信サイクル(TC帯域、TS帯域、MSG帯域)の設定の考え方の一例を、図6に示す。図6には、上記通信サイクル(TC帯域、TS帯域、MSG帯域)の設定値を、どの様にすることが望ましいのかを示す一例を示している。
図6に示す例では、TC帯域、TS帯域、MSG帯域の長さは、ぞれぞれ、図示のように例えば下記のようにすることが望ましいと考えることもできる。
*TC帯域の時間長さ={(データ送信時間α’+中継機器遅延時間γ’)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+データ送信時間α’}×3
*TS帯域の時間長さ={(データ送信時間α+データ処理時間β)×フレーム数}+{(データ送信時間α+中継機器遅延時間γ)×中継機器台数+伝送距離遅延時間}
*MSG帯域の時間長さ={(制御データ送信時間α1+中継機器遅延時間γ1)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+制御データ送信時間α1}+{(メッセージデータ送信時間α2+中継機器遅延時間γ2)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+メッセージデータ送信時間α2}
ここで、上記データ送信時間α、データ処理時間β、中継機器遅延時間γについては、既に図5で説明した通りである。上記データ送信時間α’、中継機器遅延時間γ’は、同期化フレームに係わるデータ送信時間α、中継機器遅延時間γに相当すると見做してよい。パケットサイズが異なる場合がある為、ここでは区別して示しているだけである。これは、上記α1、γ1やα2、γ2についても同様である。また、伝送距離遅延時間は、ノード間の距離(伝送ケーブルの長さ)に応じた遅延時間である。尚、伝送距離遅延時間は無くても構わない。
上記{(データ送信時間α’+中継機器遅延時間γ’)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+データ送信時間α’}が、上記伝送遅延時間(実測値)に相当する。
そして、上述した一実施例では、上記TS帯域の時間長さの定義式における{(データ送信時間α+中継機器遅延時間γ)×中継機器台数+伝送距離遅延時間}の代わりに、上記最大の伝送遅延時間(実測値)を用いている。これによって上記(1)式や(1)’が得られることになる。勿論、α、γとα’、γ’とは異なるので、正確さには欠けるが、上記のように基本的にはマージンを採ることになるので、特に問題にはならない。
以下、上記通信サイクルの定義を用いたネットワークパラメータの計算例を示す。
ここでは、以下に、(A)(短距離、データ大)、(B)(長距離、データ小)の各条件での算出例を示す。
まず、各帯域毎の通信条件(データ量、遅延時間)は、以下の通りとする。
・TCフレームのサイズ:114byte
・TSフレームのサイズ:1170byte(0.5kw)
・MSGフレームのサイズ:114byte(制御データ)、1170byte(メッセージデータ)
これより、上記データ送信時間α’、αは、下記の通りとなるものとする。
α’=1/(1000Mbps/8byte)×114byte=0.912μs
α=1/(1000Mbps/8byte)×1170byte=9.36μs
尚、ここでは、α1はα’と同じく0.912μsとなり、α2はαと同じく9.36μsとなるものとする。
また、伝送に係わる遅延時間は、ここでは仮に5μs/kmとする。
中継機器遅延時間に関しては、ここでは一律、20μs/台であるものとする。つまり、上記γ=γ’=γ1=γ2=20μs/台であるものとする。
更に、ここでは仮に、上記データ処理時間β=30μsであるものとする。
以上の基本的条件に基づき、以下、上記(A)、(B)の各ケースにおける算出例を示す。尚、上記の通り、算出結果に対してマージンを採るが、ここではマージンの採り方として50μs刻みとするものとする。つまり、50μs→100μs→150μs→200μs→250μs→300μs→・・・1050μs→1100μs→等とする。そして、算出値より大きく且つ算出値に最も近い値を採用する。例えば算出値が312μsであったならば350μsが採用される。
(A)短距離、且つ、データ大のケース
このケースに応じた具体値は、ここでは以下の通りであるものとする。
・ノード間距離=0.2km
・中継機器台数;1台
・コモンメモリデータ量:128KW
上記条件より、まず、TS帯域に関する上記算出式における上記“フレーム数”は、
フレーム数=コモンメモリデータ量÷TSフレームサイズ
=128÷0.5=256
となる。
また、上記伝送距離遅延時間は、5μs/km×0.2km=1μsとなる。
以上の具体値により、上記(A)ケースでは、TC帯域、TS帯域、MSG帯域の時間長さは、例えば、下記のように算出・決定される。
・TC帯域の時間長さ(最小時間)={(データ送信時間α’+中継機器遅延時間γ’)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+データ送信時間α’}×3
={((0.912μs+20μs)×1(台)+1μs+0.912μs}×3
=(0.912+20+1+0.912)×3
≒68.5μs
となる。
そして、上記マージンを採ることで68.5μs⇒100μsとする。
・TS帯域の時間長さ(最小時間)
={(データ送信時間α+データ処理時間β)×フレーム数}+{(データ送信時間α+中継機器遅延時間γ)×中継機器台数+伝送距離遅延時間}
={(9.36μs+30μs)×256}+{(9.36μs+20μs)×1(台)+1μs)}
≒10106μs
となる。
そして、上記マージンを採ることで10106μs⇒10500μsとする。
・MSG帯域の時間長さ(最小時間)
={(制御データ送信時間α1+中継機器遅延時間γ1)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+制御データ送信時間α1}+{(メッセージデータ送信時間α2+中継機器遅延時間γ2)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+メッセージデータ送信時間α2}
={((0.912μs+20μs)×1(台)+1μs+0.912μs}+{(9.36μs+20μs)×1(台)+1μs+9.36μs)}
=22.824+39.72
≒62.5μs
そして、上記マージンを採ることで62.5μs⇒100μsとする。
従って、通信サイクルは下記の通りとなる。
通信サイクル=TC帯域+TS帯域+MSG帯域
=100+10500+100=10700μs=10.7ms
従って、最小の通信サイクルは11msとなり、スループットは186.18Mbps:
上記(A)のケースでは、従来であれば通信サイクルはデータ量の制約により、13msとなる。よって、従来のスループットは157.53Mbps:
よって、従来より効率のよい伝送が可能となる。
(B)長距離、且つ、データ小のケース
このケースに応じた具体値は、ここでは以下の通りであるものとする。
・ノード間距離=9.2km
・中継機器台数;10台
・コモンメモリデータ量:8KW
上記条件より、まず、TS帯域に関する上記算出式における上記“フレーム数”は、
フレーム数=コモンメモリデータ量÷TSフレームサイズ
=8÷0.5=16
となる。
また、上記伝送距離遅延時間は、5μs/km×9.2km=46μsとなる。
以上の具体値により、上記(B)ケースでは、TC帯域、TS帯域、MSG帯域の時間長さは、例えば、下記のように算出・決定される。
・TC帯域の時間長さ(最小時間)
={(データ送信時間α’+中継機器遅延時間γ’)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+データ送信時間α’}×3
={((0.912μs+20μs)×10(台)+46μs+0.912μs}×3
=(209.12+46+0.912)×3
≒768.096μs
となる。
そして、上記マージンを採ることで、768.096μs⇒800μsとする。
・TS帯域の時間長さ(最小時間)
={(データ送信時間α+データ処理時間β)×フレーム数}+{(データ送信時間α+中継機器遅延時間γ)×中継機器台数+伝送距離遅延時間}
={(9.36μs+30μs)×16}+{(9.36μs+20μs)×10(台)+46μs)}
=969.36μs
となる。
そして、上記マージンを採ることで969.36μs⇒1000μsとする。
・MSG帯域の時間長さ(最小時間)
={(制御データ送信時間α1+中継機器遅延時間γ1)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+制御データ送信時間α1}+{(メッセージデータ送信時間α2+中継機器遅延時間γ2)×中継機器台数+伝送距離遅延時間+メッセージデータ送信時間α2}
={((0.912μs+20μs)×10(台)+46μs+0.912μs}+{(9.36μs+20μs)×10(台)+46μs+9.36μs)}
=604.992μs
そして、上記マージンを採ることで604.992μs⇒650μsとする。
通信サイクル=TC帯域+TS帯域+MSG帯域
=800+1000+650=2450μs=2.45ms
従って、最小通信サイクルは3msとなり、スループットは42.66Mbps:
従来の場合、上記(B)のケースでは、通信サイクルは、距離や中継機器段数の制約により、14msとなる。従来のスループット:9.45Mbps:
このように、従来のスループットより効率の良い伝送が可能となる。
そして、本手法では、上記算出式の一部を、遅延時間の実測値を用いるようにしており、算出の手間が軽減されるうえに、より適切な算出結果が得られることになる。
尚、上記“最小時間”とは、最低限必要な時間を意味する。
図7は、本例のパラメータ決定装置(設定ツール1)等の機能ブロック図である。
図示のパラメータ決定装置50(1)は、遅延時間取得部51、データ量設定部52、通信サイクル算出部53、記憶部54等の各種機能部を有する。
遅延時間取得部51は、任意のノード間のデータ伝送に係わる時間である伝送遅延時間の実測値を取得する。
ここで、図示の所定ノード60は、所定ノード60と他の各ノードとの間のデータ伝送に係わる時間である伝送遅延時間を測定して記憶する遅延時間実測部61を有する。所定ノード60は、例えば上記マスタノード11等である。尚、上記の通り先願では往復伝送遅延時間を測定するのであるが、上述したように伝送遅延時間はその半分であることから、マスタノード11は伝送遅延時間を測定するものと見做しても構わないと考えられる。
遅延時間取得部51は、例えば上記所定ノード60から、上記記憶してある伝送遅延時間の測定値を取得するものである。
データ量設定部52は、データ伝送に係わるデータ量を任意に設定させる。当該設定させるデータ量は、例えば“コモンメモリに係わるデータ量”であり、これは例えばTS帯域において伝送される全パケットのデータ量の総計である。このデータ量の設定は、開発者/ユーザ等が任意に行うものである。
通信サイクル算出部53は、上記伝送遅延時間と上記データ量とに基づいて、ネットワークパラメータとしての通信サイクルを求める。
ここで、例えば、通信サイクルには、同期化フレーム送信に係わる帯域であるTC帯域、コモンメモリデータ送信に係わる帯域であるTS帯域が含まれる。そして、通信サイクル算出部53は、例えば、少なくとも該TC帯域の時間長さとTS帯域の時間長さとを求めることで通信サイクルを求める。
また、上記記憶手段54には、予め、TS帯域用のパケットのデータサイズと、“パケット1つ当たりのデータ送信に係る処理時間”等が、登録・記憶されている。“パケット1つ当たりのデータ送信に係る処理時間”とは、例えば上記“データ送信時間α+データ処理時間β”に相当するものであるが、この例に限らない。
そして、通信サイクル算出部53は、例えば、上記“コモンメモリに係わるデータ量”を上記データサイズで除することで“TS帯域において送信されるパケット数”(上記(1)式等における「フレーム数」に相当する)を求め、上記“パケット1つ当たりのデータ送信に係る処理時間”に該パケット数を乗じ、該乗算結果に伝送遅延時間を加算することで、TS帯域の長さを求める。尚、この処理は上記(1)式に相当する処理である。
あるいは、通信サイクル算出部53は、例えば、上記“コモンメモリに係わるデータ量”を上記データサイズで除することで“TS帯域において送信されるパケット数”(上記(1)式等における「フレーム数」に相当する)を求め、上記“パケット1つ当たりのデータ送信に係る処理時間”に該パケット数を乗じ、該乗算結果に「伝送遅延時間×ノード数」を加算することで、TS帯域の長さを求める。尚、この処理は上記(1)’式に相当する処理である。
また、最終的には、上記(1)式や(1)’式によって求めた値に対して上述したようなマージンを採ることで、TS帯域の長さを決定するようにしてもよい。
また、上記(1)式や(1)’式で用いる伝送遅延時間は、上記所定ノード60から取得した各伝送遅延時間のなかで最大のもの(最大伝送遅延時間)を用いる。
また、通信サイクル算出部53は、(最大)伝送遅延時間に対して所定値を乗算することで、あるいは該乗算結果に対してマージンを採ることで、TC帯域の時間長さを求める。所定値を乗算するとは、上記の例では2倍や3倍等であるが、この例に限らない。基本的には2倍以上であれば何でもよく、上記2.5倍等であっても構わない。
尚、上述した具体例では、TS帯域だけでなくTC帯域に対してもマージンを採ったが、TC帯域に関しては必ずしもマージンと採る必要はない。これは、MSG帯域に関しても同様である。
尚、通信サイクル算出部53は、更にMSG帯域の時間長さも求めるようにしてもよい。これも、例えば(最大)伝送遅延時間に対して所定値を乗算することで、あるいは該乗算結果に対してマージンを採ることで、MSG帯域の時間長さを求める。
1 設定ツール
11 ノード装置(マスタノード)
12,13,14,15 ノード装置(スレーブノード)
16,17 HUB(ハブ)
18,19 メディアコンバータ
20,21,22,23,24 ネットワークケーブル
50 パラメータ決定装置
51 遅延時間取得部
52 データ量設定部
53 通信サイクル算出部
54 記憶部
60 所定ノード
61 遅延時間実測部

Claims (9)

  1. 複数のノードと1台以上の中継装置を有するネットワークシステムのネットワークパラメータを求めるパラメータ決定装置であって、
    任意のノード間のデータ伝送に係わる時間である伝送遅延時間の実測値を取得する遅延時間取得手段と、
    前記データ伝送に係わるデータ量を任意に設定させるデータ量設定手段と、
    前記伝送遅延時間と前記データ量とに基づいて、前記ネットワークパラメータとしての通信サイクルを求める通信サイクル算出手段と、
    を有することを特徴とするパラメータ決定装置。
  2. 前記データ量は、コモンメモリに係わるデータ量であり、
    前記通信サイクルには、同期化フレーム送信に係わる帯域であるTC帯域、コモンメモリデータ送信に係わる帯域であるTS帯域が含まれ、
    前記通信サイクル算出手段は、少なくとも該TC帯域の時間長さとTS帯域の時間長さとを求めることで前記通信サイクルを求めることを特徴とする請求項1記載のパラメータ決定装置。
  3. 予め前記TS帯域用のパケットのデータサイズと、該パケット1つ当たりのデータ送信に係る処理時間とが、予め記憶された記憶手段を更に有し、
    前記通信サイクル算出手段は、前記コモンメモリに係わるデータ量を前記データサイズで除することで前記TS帯域において送信されるパケット数を求め、前記記憶された処理時間に該パケット数を乗じ、該乗算結果に前記伝送遅延時間を加算することで、前記TS帯域の長さを求めることを特徴とする請求項2記載のパラメータ決定装置。
  4. 予め前記TS帯域用のパケットのデータサイズと、該パケット1つ当たりのデータ送信に係る処理時間とが、予め記憶された記憶手段を更に有し、
    前記通信サイクル算出手段は、前記コモンメモリに係わるデータ量を前記データサイズで除することで前記TS帯域において送信されるパケット数を求め、前記記憶された処理時間に該パケット数を乗じ、該乗算結果に“前記伝送遅延時間×ノード数”を加算することで、前記TS帯域の長さを求めることを特徴とする請求項2記載のパラメータ決定装置。
  5. 前記通信サイクル算出手段は、前記求めたTS帯域の長さに対してマージンを採ることで最終的なTS帯域の長さを決定することを特徴とする請求項3または4記載のパラメータ決定装置。
  6. 前記通信サイクルを求める際に用いる前記伝送遅延時間は、各ノード間の伝送遅延時間のなかで最大値を用いることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のパラメータ決定装置。
  7. 前記通信サイクル算出手段は、前記伝送遅延時間に対して所定値を乗算することで、あるいは該乗算結果に対してマージンを採ることで、前記TC帯域の時間長さを求めることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載のパラメータ決定装置。
  8. 前記伝送遅延時間は、所定のノードが任意の他のノードに対して前記同期化フレームを送信することで実測されることを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載のパラメータ決定装置。
  9. 複数のノードと1台以上の中継装置とパラメータ決定装置を有するネットワークシステムであって、
    所定の前記ノードは、該所定ノードと他の各ノードとの間のデータ伝送に係わる時間である伝送遅延時間を測定して記憶する遅延時間実測手段を有し、
    前記パラメータ決定装置は、
    前記所定ノードから前記伝送遅延時間の実測値を取得する遅延時間取得手段と、
    前記データ伝送に係わるデータ量を任意に設定させるデータ量設定手段と、
    前記伝送遅延時間と前記データ量とに基づいて、前記ネットワークシステムの通信サイクルを求める通信サイクル算出手段と、
    を有することを特徴とするネットワークシステム。
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