以下、本発明の一実施の形態に係るゲームシステム、ゲーム管理装置、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1(サーバ)と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザのゲーム装置3(端末装置)とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザのゲーム装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1として構成することができる。あるいは、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲーム装置3として構成したり、相互に通信するゲームサーバ1およびゲーム装置3によって構成したりすることもできる。以下には、ゲーム管理装置を、主に、ゲームサーバ1およびゲーム装置3によって構成する例について先ず説明し、その他の構成については後述するものとする。
ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザのゲーム装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベース等の記憶装置に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。本実施の形態のゲームサーバ1は、現実世界で発生した現実事象に基づいて、ゲーム内でユーザに提示されるミッションを生成し、各ユーザのゲーム装置3に配信するサービスを提供する。例えば、プロ野球の直近の試合で最も活躍した実在選手の成績が2本塁打であった場合、「本塁打を2本打て!」というミッションを生成し、各ユーザのゲーム装置3に配信する。
なお、ゲームサーバ1は、ミッションの生成・配信以外のサービスを各ユーザに提供してもよい。例えば、ゲームサーバ1は、ユーザ間のゲーム内交流(例えば、メッセージの送信等)のサービスを提供したり、各ユーザがオンラインモードのゲーム(例えば、ネットワーク対戦ゲーム等)を遊戯する場合に、ユーザ間のマッチング等のサービスを提供したりしてもよい。
ゲーム装置3は、ゲームサーバ1から受信したミッションを記憶装置に保存し、ゲーム画面にミッションを表示する等により、ゲーム内でミッションをユーザに提示する。ユーザが、提示されたミッションを達成すれば、予め決められた特典、あるいはミッションの達成難易度に応じた特典がユーザに付与される。但し、ミッション達成時にそのような特典を発生させないようなゲーム(例えば、ミッションの達成自体を楽しむゲーム)であってもよい。
ゲーム装置3は、ゲームプログラムを実行可能な情報処理装置であれば様々なものを適用できる。例えば、ゲーム装置3としては、据置型または携帯型のゲーム専用機、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼称する)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(いわゆるスマートテレビ)等が適用できる。
ゲーム装置3は、ゲームサーバ1からミッションを受信して記憶装置に記憶しているので、オンラインモードおよびオフラインモードの何れでも、ミッションを提示するゲームを実行することが可能である。
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置としてのゲームサーバ1は、現実世界で生じた事象に基づいて、ゲーム内でユーザに提示されるミッションを生成するので、現実世界とゲームとが、ミッションの生成においてリンクしている。現実世界で生じる事象は一定ではなく、例えばプロ野球の試合毎に異なるので、それに応じて生成されるミッションも変化に富み、現実世界の最新でホットな話題等が、ミッションとして反映される。よって、ユーザは興味を持ちながら様々なミッションに挑戦することができるので、ゲームを長く継続しても飽きの来ない興趣性の高いゲームを提供できる。以下に、これを実現する本実施の形態に係るゲーム管理装置としてのゲームサーバ1等の構成例の詳細を説明する。
〔ゲームサーバの構成〕
図2には、主に、ゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン19を介して相互に接続されている。なお、バスライン19と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲームサーバ1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン19を介してRAM13へとロードされ、CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザのゲーム装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。また、通信制御部15は、後述する現実世界の野球の試合で発生した現実事象の情報を提供する情報提供サーバとの間の通信も制御する。
入出力制御部16は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置17およびディスプレイ等の出力装置18と接続され、これらの装置17・18との間の入出力制御を行う。例えば、ゲームサーバ1のオペレータは、キーボードやマウス等を使用して、現実世界で発生する事象の情報を手動でゲームサーバ1に入力することができる。また、入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースでもある。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザID、ユーザ名、ゲームレベル、所有ポイント等)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。また、データベースサーバ2は、ゲームサーバ1と直接的に接続されるのではなく、ネットワーク4を介して接続されるようになっていてもよい。
なお、図2では、ゲームサーバ1とデータベースサーバ2とを別構成とする例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が増加すると、多数のユーザのゲーム装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザのゲーム装置3の構成を説明する。
〔ゲーム装置の構成〕
ユーザが操作するゲーム装置3としては、上述のようにゲーム専用機、PC、スマートフォン、携帯電話端末等、様々なものを適用できるが、ゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行ったりといった、ゲームを遊戯する上で必要となる基本的な構成は、何れも同様である。
図3に、ゲーム装置3の構成例を示している。同図に示すように、ゲーム装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41と、デコーダ42と、記録媒体ドライブ43とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜42はバスライン44を介して相互に接続されている。なお、バスライン44と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ゲームプログラムやウェブブラウザ等の各種プログラムの命令を解釈して実行し、ゲーム装置3全体の制御を行う。ROM32には、ゲーム装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32、補助記憶装置39または記録媒体ドライブ43からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。ゲームプログラム、ウェブブラウザ等の各種プログラムは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザを使用して画面を表示させる場合、ブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。なお、表示部35は、ゲーム装置3と一体である必要はなく、例えば、ゲーム装置3に対して外部接続されるテレビジョンモニタ等であってもよい。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、ゲーム装置3に内蔵または外付けされたマイクロフォンからなる。音声出力部38は、ゲーム実行時の効果音などを出力するものであり、ゲーム装置3に内蔵または外付けされたスピーカからなる。
補助記憶装置39は、前述の各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、例えばハードディスクドライブ、フラッシュメモリドライブ、メモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン44を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、ゲーム装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。あるいは、操作入力部40は、ゲーム装置3の本体に外部接続されたコントローラであってもよい。また、表示部35の表面や背面等に、接触入力部(タッチパネル、タッチパッド等)を搭載したゲーム装置3の場合、当該接触入力部も操作入力部40となる。
また、一般的な音声認識技術を利用して、音声入力部37から入力された音声をCPU31が解析し、各種入力を、音声により行うことができる構成としてもよい。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいてゲーム装置3を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
記録媒体ドライブ43としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等が用いられる。この場合、記録媒体45としては、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、半導体メモリ等が用いられる。
記録媒体ドライブ43は、記録媒体45から画像データ、音声データ及びプログラムデータを読み出し、読み出したデータをデコーダ42に供給する。デコーダ42は記録媒体ドライブ43からの再生したデータに対してECC(Error Correction Code)によるエラー訂正処理を施し、エラー訂正処理を施したデータをRAM33等に供給する。
なお、ゲーム装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよい。
〔ゲームの一例〕
本実施の形態のゲーム管理装置(ゲームサーバ1および/またはゲーム装置3)が制御するゲームとしては、野球、サッカー、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール、テニスなどを題材としたスポーツゲーム、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、クイズゲーム、ロールプレイングゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、主に、ゲーム管理装置がスポーツゲーム、特に野球ゲームを制御する場合について、以下に説明する。
本実施の形態の野球ゲームの例では、次のようにしてミッションが生成される。例えば、現実世界のプロ野球の試合で最も活躍した1人の実在選手(この選手を、最優秀選手、ホットプレイヤ等と称しても良い)が、ミッション生成の対象選手として選定される。そして、選定された対象選手の試合でのプレイ結果または成績に関する条件を、ユーザがゲーム内で行う試合(ゲーム内試合と称する)で達成すべきミッション条件とするミッション(ミッションデータ)が、ゲームサーバ1において自動生成される。例えば、現実世界で1日にプロ野球6試合が行われた場合、それぞれの試合で1人の実在選手がミッション生成の対象選手として選定され、6つのミッションがゲームサーバ1において生成される。
なお、前記プレイ結果とは、例えば安打、本塁打、逆転打等をn本打った等の実在選手の試合での結果であり、前記成績とは、例えば4打数2安打等の打撃成績等である。なお、プレイ結果の中に成績を含めてもよい。
例えば、プロ野球のある日の試合で活躍したGチームの選手ARが対象選手として選定され、その打撃成績が「2本塁打」であったとする。この場合、ゲームサーバ1は、例えば「本塁打を2本打て」という内容のミッションを生成する。このミッションの場合、ゲーム内の試合で本塁打を2本以上打つことが、達成すべきミッションの条件となる。
生成されたミッション(ミッションデータ)は、ゲームサーバ1から各ユーザのゲーム装置3に配信される。この配信の形態については、各ユーザのゲーム装置3がそれぞれゲームサーバ1にアクセスしたとき、未配信のミッションがゲームサーバ1からゲーム装置3へと送信されるようにすることができる。あるいは、ゲーム装置3がゲームサーバ1に常時接続の形態をとっている場合には、ミッション生成直後に、または任意のタイミングで、ゲームサーバ1からゲーム装置3へとミッションが送信されるようにすることができる。あるいは、ゲーム装置3が電子メール受信機能を有する場合、ゲームサーバ1からゲーム装置3へ、電子メールの添付ファイルとしてミッションデータを送信してもよい。あるいは、ゲームサーバ1から送信された電子メール内のハイパーリンクをユーザがクリックすれば、ミッションをゲームサーバ1からダウンロードできるようにしてもよい。
ミッション生成の対象となる現実世界の試合は、現時点を基準として直近に行われた試合(前回の試合)であることが好ましい。これは、現実世界のプロ野球の最新の話題を、ミッションとして反映させることができるからである。例えば、プロ野球の試合が行われた日には、その試合終了後に、ゲームサーバ1においてミッションが自動生成され、その日のうちに、または所定期間(例えばミッション生成から3日)以内に、各ユーザのゲーム装置3に配信される。
最新の現実世界の試合の内容を反映させたミッションを、いち早くユーザのゲーム装置3へ配信するには、ミッションの配信周期は、できるだけ短く、例えば毎日であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、配信の周期やタイミングは、任意に定めることができる。例えば、プロ野球の公式戦(いわゆるペナントレース)では、同一の対戦カードの3連戦が組まれることが多いことに鑑み、ミッションの配信を3日間隔としてもよい。
ミッションの配信を例えば3日間隔とし、且つ、1日にプロ野球の試合が最大6試合行われ、各試合につき1つのミッションが生成されるものとした場合には、1回の配信で最大18のミッションが配信される。ミッションの配信が3日間隔の例では、ゲームサーバ1は、プロ野球の各試合が終了する毎に、ミッションをそれぞれ生成して記憶装置に記憶しておき、3日分のミッションをまとめて配信してもよいし、3日間のプロ野球の全試合が終了してから3日分のミッションをまとめて生成して記憶装置に記憶し、それを配信してもよい。
なお、現実世界の1試合につき1つ以上のミッションを生成してもよい。また、ミッション生成の対象選手は1試合につき1人に限るものではなく、複数人であってもよい。また、現実世界の複数試合(例えば、同一対戦カードの3連戦)にわたる実在選手の成績等に基づいて、1つまたは複数のミッションを生成してもよい。例えば、直近に行われた3連戦の最後の試合の終了後に、ゲームサーバ1において、3連戦で発生した実在選手のプレイ結果または成績に基づいてミッションが自動生成され、その日のうちに、または所定期間(例えばミッション生成から3日)以内に、各ユーザのゲーム装置3に配信されるようにする。現実世界で発生した現実事象に基づいて、ミッションを自動生成する詳細については、後述する。
ゲームサーバ1から配信されたミッションは、ゲーム装置3の記憶装置(補助記憶装置39等)に、セーブデータとして記憶される。ゲーム装置3は、記憶装置からミッションを読み出して、それを画面表示および/または音声出力することによって、ユーザにミッションを提示する。ゲーム装置3におけるミッションの提示の一例を以下に示す。
本実施の形態の野球ゲームは、様々なゲームモードを有するが、その中の一つに、例えば、ユーザが自分の分身となる選手キャラクタ(操作キャラクタ)を、ゲーム内の複数の選手キャラクタの中から1人選択し、選択した選手キャラクタを操作して試合や練習を行うゲームモードがある。例えば、ゲーム内の複数の選手キャラクタは、現実世界のプロ野球の実在選手に対応しており、ユーザは自分が選んだ実在選手になりきって、実在選手に対応する選手キャラクタを操作する。あるいは、ユーザは、実在選手に対応しないオリジナルの選手キャラクタを選択してもよい。このゲームモードにおいて、ユーザが自分の選手キャラクタ(操作キャラクタ)を操作してゲーム内の試合を行う場合、その試合前、試合開始時、または試合中に、発生可能なミッションが提示される。
例えば、前記のゲームモードでは、プロ野球の公式戦(ペナントレース)を模して、ゲーム内の仮想的な1シーズンで144試合のゲーム内試合が行われる。ゲーム内の仮想的な日付によりシーズンは進行し、ユーザはゲーム内で試合を行う毎に、次の日の日付に切り替わり、新たに次の試合を行うことができる。ゲーム内の仮想的な日付が切り替わる場合、図示しない日付変更画面が表示された後、メインメニュー画面に遷移する間にイベントが発生し、ミッション発生の告知等を行う図4ないし図7に示す画面が表示される。
図4に例示するように、画面内のテキスト表示領域501には、例えば「本日チャレンジできるLiveミッションのご案内です。」という文章が表示される。このゲームでは、現実情報に基づくミッションのことを、Liveミッションと称し、現実情報に基づかない通常のミッション(ゲーム内に予め用意されているミッション)と区別している。ユーザは、この画面を見て、現実情報に基づくミッションに挑戦する機会が得られることを認識して、次の画面に進む。
図4の画面でユーザが進むボタン502を押すと、図5に例示する画面に遷移する。この画面のテキスト表示領域501には、例えば「2013年4月5日、Gチームの選手ARが本塁打を2本放ち、チームを勝利に導いた。」という文章が表示される。この文章は、前述の対象選手として選定された実在選手を、選定日(年月日)および選定理由(プレイ結果等)とともに紹介するものであり、これをミッション生成の理由としてテキスト表示領域501に表示している。また、対象選手である「選手AR」の画像503も併せて画面に表示される。ユーザは、この画面を見て、ミッション生成の基となった現実世界で活躍した実在選手のプレイ結果を確認し、次の画面に進む。
このように、ミッションの基となった現実世界で活躍した実在選手のプレイ結果等を画面に表示することにより、ユーザのミッションに対する興味が高まる。特に、プロ野球に関心のあるユーザであれば、テレビやインターネット等の各種媒体を通して、または現実の試合が行われている球場で観戦して、現実世界で活躍した実在選手のプレイ結果等を予め知っている場合もある。ユーザにとっては、自分が知っている関心のある事柄が、ゲーム内でミッションの基となる情報となることで、ミッションに対する興味がより高まる。
図5の画面でユーザが進むボタン502を押すと、図6に例示する画面に遷移する。この画面のテキスト表示領域501には、例えば「これに関連したミッション『本塁打を2本放て』にチャレンジしますか?」という文章が表示される。この画面で戻るボタン507を押せば、図5の画面に戻り、再度、対象選手および選定理由等を確認できる。さらに、図6の画面には、「チャレンジする」または「今回はしない」という2つの選択肢504・505が表示される。この画面では、発生可能なミッション「本塁打を2本放て」がユーザに提示されるものの、当該ミッションが直ちに発生する(有効化する)わけではなく、当該ミッションを実際に発生させるか否かを、ユーザの意思により選択できるようになっている。操作入力部40の方向キー等で「チャレンジする」という選択肢504を選択して、決定ボタン506を押せば、図7に例示する画面に遷移し、提示されたミッションに挑戦することができる。
図7に例示する画面には、ミッション表示領域としてのミッションプレート508が表示される。このミッションプレート508には、ミッション名、達成条件、有効期間、達成時の付与ポイントがそれぞれ表示される。図7の例では、ミッション名「本塁打を2本放て」、達成条件「1試合で本塁打を2本打てばクリア」、有効期間「本日の試合」、成時の付与ポイント「30P(ポイント)」が表示されている。また、テキスト表示領域501には、例えば「Liveミッション『本塁打を2本放て』が出た!」という文章が表示され、ミッションが発生した(提示されたミッションが有効になった)旨がユーザに報知される。
図7の画面でユーザが進むボタン502を押すと、図8に例示するメインメニュー画面に遷移する。このメインメニュー画面には、ゲーム内の仮想的な日付511、ユーザの操作キャラクタ512、各種ボタン521〜524、現在発生しているミッションのミッションプレート508・509等が表示される。前述のように、ミッションには、現実情報に基づくミッションであるLiveミッションと、通常のミッションとがある。Liveミッションを表示するミッションプレート508と、通常のミッションを表示するミッションプレート509とは、背景色、文字の色、書体、太さ等の表示状態が異なっており、ユーザは両者の違いを認識できる。
図8の例のように、Liveミッションと、通常のミッションとが、混在して同時に発生することもある。図8では、前述した「本塁打を2本放て」というLiveミッションの他に、「3連戦を勝ち越せ」という通常のミッションが発生している例を示している。「3連戦を勝ち越せ」の達成条件は、ミッションの有効期間中において3試合中2勝すればクリアできるというものである。このミッションを達成した場合、ユーザには5ポイントが付与される。これは一例であり、ゲームプログラムには予め複数の通常のミッションが用意されている。
このメインメニュー画面には、試合ボタン521、能力ボタン522、マイ情報ボタン523、システムボタン524等の各種ボタンが設けられている。試合ボタン521は、本日の試合を開始するためのコマンドボタンである。能力ボタン522は、ユーザの操作キャラクタの能力パラメータの確認等を行うためのボタンである。マイ情報ボタン523は、ユーザの対戦成績等の確認を行うためのボタンである。システムボタン524は、データのセーブや各種設定を行うためのボタンである。
ユーザが試合ボタン521を押せば、ゲーム内試合が開始される。このゲームモードの試合では、ゲーム装置3のCPU31は、例えば、ユーザの操作キャラクタ以外のキャラクタについては自動制御し、ユーザの操作キャラクタのみ、ユーザの操作に基づいて制御する。ユーザの操作キャラクタが打者であった場合、ユーザの操作キャラクタの打撃機会、守備機会または走塁機会が発生するまで試合は自動で進行し、前記打撃機会等が発生した場合にユーザの操作を受け付ける画面に切り替わる。ユーザの操作キャラクタが投手であった場合、ユーザの操作キャラクタの投球機会が発生するまで試合は自動で進行し、投球機会が発生した場合にユーザの操作を受け付ける画面に切り替わる。
ユーザによるキャラクタの操作は、既存のゲームで用いられている一般的な操作等が適用できる。例えば、打撃操作の場合、画面に表示されるミートカーソルを投球コースに移動させる操作、ストライクゾーンを通過するボールオブジェクトにタイミングを合わせてバットスイングを開始する操作等である。また、投球操作の場合、球種を選択する操作、投球コースを決定する操作、投球を開始する操作等である。
なお、ゲーム内試合は、ユーザによる打撃操作や投球操作等のアクション操作を伴わないで進行するものであってもよい。例えば、ユーザが監督として自分が選択した選手キャラクタをチーム内のオーダーに組み込めば、あとはゲーム装置3のCPU31が自動的に試合を進行させる。この場合であっても、ユーザは監督としてヒットエンドラン等のサインの操作をして、試合の進行に関わるようにしてもよい。
ゲーム内試合の終了後、ミッションを達成した場合には、そのミッションに応じた特典がユーザに付与される。本実施の形態のゲームでは特典をポイント付与としているが、その他にもアイテム付与やキャラクタのパラメータ向上等であってもよい。ミッションを達成できなかった場合には、特典は付与されない。なお、ミッション達成時の特典とは別に、ゲーム内試合の結果に応じて、ユーザの操作キャラクタの能力向上等が行われる。
ゲーム内試合の終了後は、試合後に表示される所定の画面に遷移し、ゲーム内の仮想的な日付が翌日に切り替わる。このとき日付変更画面が表示され、前述したとおり、ミッション発生の告知等を行う画面(図4ないし図7参照)が新たに表示される。このようにして、ユーザはミッションに挑みながらゲーム内試合を行う。
一方、図6の画面において、「今回はしない」という選択肢504を選択して、決定ボタン506を押せば、図7の画面に遷移することなく、メインメニュー画面に遷移し、「本塁打を2本放て」というミッションは、今回は発生しない。この場合、「本塁打を2本放て」というミッションは、ゲーム内の仮想的な日付が変更となった翌日以降に、改めてユーザに提示される可能性がある。
ユーザに提示される現実情報に基づくミッションは、例えば、条件的に発生可能なものの中からランダムに決定される。また、現実情報に基づくミッションについては、一度発生したものは再度発生しないようになっている。ユーザは、発生可能なミッションとして提示されたものについて、発生させるか否かを選択できるので、達成する自信のないミッション等については、今回は発生させないで、次回以降に発生の可能性を残すことができる。例えば、ユーザが、現時点では本塁打を打つためのパワーの能力パラメータが若干不足していると感じている場合、「本塁打を2本放て」というミッションを今回は発生させない。そして、ゲーム内試合や練習の実行によりパワーの能力パラメータが高まってから、改めて「本塁打を2本放て」というミッションに挑戦する機会が得られた場合に、それに挑戦するといった対応も可能である。
なお、現実情報に基づくミッションには発生期限が設けられており、それが生成されてから、または配信されてから、所定期間以内にしか発生できないようにしてもよい。例えば、ミッションの生成日(または配信日)から1週間が発生期限となる。なお、前記発生期限は、任意に設定可能であり、例えば、3日、10日、1か月等としてもよい。このように、発生期限を設けることにより、特定のミッションへの挑戦を何度も回避していると、そのミッションの発生期限を過ぎてしまうことがあるので、発生期限を考慮しながらミッション発生の有無を決定する必要が生じる。なお、発生期限を設ける場合、ミッションの提示時(ミッションを発生させるか否かの選択時)に、発生期限に関する情報を画面に表示する等して、ユーザに報知することが好ましい。
なお、上記では、ユーザに対してミッション発生の要否(ミッションに挑戦するか否か)を問合せ、ユーザがミッションの発生を選択した場合にのみ、そのミッションを発生させる例を示したが、これに限定されない。例えば、ユーザの意思に依らず、所定のタイミングでミッションを発生させてもよい。この場合、ミッションが提示されたときに、ミッション発生の要否の問合せはなく、即、ミッションの発生となる。
また、上記の例では、ユーザがゲーム内試合を開始する前の段階で、現実情報に基づくミッションを提示する例を示したが、ゲーム内試合の開始時に前記ミッションが提示されるようにしてもよい。例えば、図8のメインメニュー画面の試合ボタン521を押したとき、ゲーム内試合が開始されるが、このときに、前記図4〜図7の画面が表示され、現実情報に基づくミッションが提示されるようにする。また、ゲーム内試合の最中に、現実情報に基づくミッションが提示されるようにしてもよい。例えば、「逆転打を放て」というミッションは、ゲーム内試合中に、逆転打を打つことが可能な状況になったときに提示される。これは、試合前および試合開始時においては、ミッションを達成可能な状況が発生するか否かが不明であり、そのような段階でミッションを発生させると、ユーザはミッションに挑戦する機会すら与えられない可能性があるので、これを回避するためである。
なお、上記では、一度発生した現実情報に基づくミッションを、再度発生させない例を示したが、再度発生させてもよい。例えば、ミッションに挑戦するか否かのユーザへの問合せなくミッションが発生する場合などでは、失敗した(達成できなかった)ミッションについてのみ、再度、ユーザに挑戦の機会を与えてもよい。
上記したゲームは、あくまで一例であり、これに限定されない。さらなるゲームのバリエーション等は後述する。
〔ゲーム管理装置の機能的構成および動作〕
次に、上記のゲームを実現するゲーム管理装置としてのゲームサーバ1およびゲーム装置3の機能的構成の一例について説明する。
図9は、ゲームサーバ1の基本的な構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係るゲームサーバ1は、入力管理手段51、実行手段52、出力管理手段53、選手管理手段54、ユーザ情報管理手段55、通信管理手段56等を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
入力管理手段51は、入出力制御部16を介した入力装置17からの入力信号を理解して、実行手段52に出力する。実行手段52は、入力装置17からの入力、ユーザのゲーム装置3から受信した情報、他のサーバ装置(情報提供サーバ等)から受信した情報等に基づいて、各種演算やデータ処理を実行する。本ゲームでは、現実情報に基づくミッションの生成等の処理が行われる。実行手段52によって実行された処理結果の情報は、記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)の所定の領域に記憶される。出力管理手段53は、入出力制御部16を介した各種出力を制御する。
選手管理手段54は、実在するプロ野球の選手(実在物の一例)の情報が登録された選手データベースに基づいて、実在選手およびそれに対応する選手キャラクタを管理する機能を有する。本実施の形態のゲームでは、プロ野球の実在選手に対応する選手キャラクタがゲーム内で用いられる。プロ野球の各実在選手およびそれに対応づけられた各選手キャラクタには、それらを一意に識別する選手IDが設けられており、各実在選手およびそれに対応する選手キャラクタは、選手IDにより管理される。データベースサーバ2に記憶されている選手データベースの一例を図10に示す。
図10の例では、実在選手の情報として、名前、背番号、守備位置、所属チーム等の情報が記憶される。また、実在選手に対応する選手キャラクタの情報として、能力パラメータ等の情報が記憶される。選手キャラクタが野手の場合の能力としては、図10に例示するように、「ミート」、「パワー」、「走力」、「守備」等とすることができる。また、選手キャラクタが投手の場合には、「球威」、「制球」、「変化」、「スタミナ」等とすることができる。なお、選手キャラクタの名前、背番号、守備位置、所属チーム等の情報としては、実在選手の情報がそのまま適用される。
ユーザ情報管理手段55は、各ユーザのゲームに関する情報をデータベースサーバ2に記憶して管理する。ユーザ情報管理手段55が管理する項目は、ユーザに提供するゲームサービスの内容によって異なる。ユーザ情報管理手段55は、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名等の各ユーザに関する基本情報を、データベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザがゲーム装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名は、ユーザがゲームサービスを受けるための利用登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報(ゲーム内で使用するニックネーム等)である。その他に、ユーザ情報管理手段55は、ユーザIDと対応付けて、ユーザが選んだ操作キャラクタや、ユーザの仲間(フレンド)に関する情報なども、データベースサーバ2の所定領域に記憶する記憶制御を行ってもよい。
通信管理手段56は、通信制御部15を介して、各ユーザのゲーム装置3との間の情報通信を管理する機能を有する。例えば、通信管理手段56は、ゲームサーバ1で生成したミッションのデータを、各ゲーム装置3に配信する機能を有する。
次に、図11の機能ブロック図等を参照して、ゲームサーバ1の主要な機能的構成について説明する。ゲーム管理装置としてのゲームサーバ1は、主に、取得手段71と、ミッション生成手段72とを備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
取得手段71は、現実世界で発生した現実事象に関する情報を取得する機能を有する。取得手段71は、取得した情報を記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)に記憶する。ここで、「現実世界で発生した現実事象」としては、例えば、野球の試合で打者がヒットを打ったり、投手が三振を奪ったりする事象がある。なお、1試合での選手のプレイ結果だけではなく、所定期間(例えば、3連戦、1週間、1か月、1シーズン等)を対象としたプレイ結果としての成績等(例えば、通算の本塁打数や勝利数等)を「現実世界で発生した現実事象」としてもよい。
本実施の形態における「現実世界で発生した現実事象」とは、プロ野球の試合で生じた事象を対象としているが、その他の例としては、サッカー、バスケットボール、バレーボール等の各種スポーツの試合で、選手が得点を挙げたという事象がある。その他の例としては、競馬やレーシングカー等の各種レースで順位が決定したという事象がある。また、テレビ・ラジオ・インターネット・ケーブル・衛星などを使用した放送番組で、クイズに回答するタレントや有名人が、クイズに正解したという事象もある。これらはほんの一例であり、現実世界で発生する様々な事象を現実事象とすることができる。
取得手段71による、現実事象に関する情報(以下、単に「現実情報」と称する)の取得の方法については、様々な形態がある。例えば、取得手段71は、現実事象を観察している人(または現実事象を知っている人)によって、ゲームサーバ1に直接的に入力された現実情報を取得してもよい。この形態では、ゲームサーバ1のオペレータが、入力装置17を介して入力した現実情報を、取得手段71が取得する。例えば、その日のプロ野球の試合で最も活躍した実在選手(ミッション生成の対象選手)のプレイ結果の情報が、現実情報として入力装置17を介して入力され、この現実情報を取得手段71が取得する。
現実情報の一例としては、試合日、試合の対戦カード、選手名、打者に関しては安打数、打点、本塁打数、盗塁数、逆転打、先制打、サヨナラ打など、投手に関しては、投球イニング数、自責点、勝利数、セーブ数、ホールド数、奪三振数、完封勝利、完投勝利などの情報である。また、現実情報として、その実在選手がミッション生成の対象選手として選定された理由に関する情報(例えば、本塁打を2本放ち、チームを勝利に導いた等の情報)を含めてもよい。
あるいは、ゲームサーバ1と通信可能に接続された他のコンピュータにおいて入力され、ネットワーク等を介してゲームサーバ1に送信された現実情報を、取得手段71が取得する形態であってもよい。例えば、ゲームサーバ1を他のコンピュータによって遠隔操作する形態もこれに含まれる。
また、プロ野球の試合での選手の成績や試合結果を、試合後または試合中に、有償または無償で提供するような情報提供サーバは数多く存在する。そこで、図12に例示するように、ゲームサーバ1と、現実情報を提供する情報提供サーバ10とが、ネットワーク4等を介して通信し、情報提供サーバ10の提供情報を利用して、現実情報をゲームサーバ1に取り込むことができる。なお、ゲームサーバ1と情報提供サーバ10との間に、図示しないFTPサーバ等の中間サーバを介在させ、情報提供サーバ10から提供された情報を、中間サーバを介してゲームサーバ1に取り込むようにしてもよい。この形態では、取得手段71は、情報提供サーバ10からの情報を、通信制御部15を介して受信することにより、現実情報を取得する。
なお、1つの情報提供サーバ10が提供する情報だけでは必要な現実情報が取得できない場合には、複数の情報提供サーバ10が提供する情報を収集して、現実情報を取得してもよい。インターネット上には、情報提供サーバ10が提供する、プロ野球の試合結果等のスポーツニュースの情報が多数存在するので、ゲームサーバ1は、例えば、その日の試合の、最優秀選手(MVP)、ホットプレイヤ、ヒーローインタビューなどをキーワードとする検索を実行し、その試合で活躍した実在選手を自動的に特定することも可能である。あるいは、ゲームサーバ1は、インターネット上の情報を収集、分析して、その日の試合で、最も本塁打数、打点、安打数の多かった打者、逆転打を打った打者、勝利投手となった投手等を、その試合で活躍した実在選手として自動的に特定することも可能である。このようにして特定した実在選手を、ミッション生成の対象選手として、ゲームサーバ1が自動的に選定することもできる。そして、対象選手に関し、上述したような現実情報を取得手段71が取得する。
あるいは、現実世界を撮像した映像データ(テレビジョン信号等であってもよい)を画像処理により解析し、現実事象を自動認識することが可能な場合には、映像データを画像処理により解析すれば、現実事象を自動認識できる。また、現実世界の音声データ(野球の実況中継の音声等)を取り込んで、音声認識処理により現実事象を自動認識することもできる。ゲームサーバ1にこのような自動認識機能を持たせることによって、映像データまたは音声データを入力とし、その入力を自動認識した現実事象に関する情報を、取得手段71が取得してもよい。
上記のような種々の方法により取得手段71によって取得された現実情報は、一旦、記憶装置に記憶され、ミッション生成手段72におけるミッションの生成に用いられる。
ミッション生成手段72は、前記取得手段71によって取得された、前記現実事象に関する情報に基づいて、ゲーム内でユーザに提示されるミッションを生成する機能を有する。ミッション生成手段72が生成する、現実情報に基づくミッションのデータ構造の一例を、図13に示す。1つあたりのミッションのデータには、例えば、ミッション番号(ID)、対象選手の選手ID、ミッション生成時における対象選手の所属チーム、対象選手として選定された日付、選定理由のテキスト(文字列)、ミッションの条件項目、条件項目用の変数などの各項目が含まれる。図13におけるミッションのデータ例は、取得手段71によって取得された「2013年4月5日の試合で、Gチームの選手ARが、2本の本塁打を打って、Gチームが勝利した」ことを内容とする現実情報に基づいて生成されたものである。
ミッション番号は、各ミッションを識別するための識別子である。また、対象選手の選手ID、ミッション生成時における対象選手の所属チーム、対象選手として選定された日付、および選定理由のテキストの各項目は、ミッション発生を告知するイベントでの紹介用の情報である。この紹介用の情報は、後述する理由生成手段76によって生成される情報である。なお、この紹介用の情報は、ミッションのデータ構造から省略することも可能である。対象選手の選手IDは、図10に例示する選手データベースの選手IDフィールドの情報であり、選手ID=0002は、選手ARに該当する。
また、ミッションの条件項目および条件項目用の変数の組み合わせが、ミッション条件(ミッション達成の判定条件)となる。ミッションの条件項目としては、安打数、打点、本塁打数、盗塁数、投球イニング数、自責点、勝利数、セーブ数、ホールド数、奪三振数、などが挙げられる。例えば、図13の例のように、ミッションの条件項目が「本塁打数」で、条件項目用の変数が「2」の場合、「本塁打を2本放て」というミッション条件のミッションとなる。ミッション生成手段72は、基本的に、取得手段71によって取得された現実情報を、そのままミッションの条件項目および条件項目用の変数として適用して、ミッションのデータを生成することができる。
なお、ミッションの条件項目と当該条件項目用の変数との組み合わせに関し、「本塁打数(2)」と省略して記載した場合、ミッションの条件項目が「本塁打数」であり、当該条件項目用の変数が「2」であるものとし、必要に応じて省略した記載を適用する。
例えば、勝利数、投球イニング数、失点の3つをミッションの条件項目とし、勝利数(1)、且つ、投球イニング数(9以上)、且つ、失点(0)の場合、いわゆる投手の完封勝利を意味する。よって、これらをミッション条件とするミッションは、「完封勝利をあげろ」とすることができる。
また、例えば、勝利数(1)、且つ、投球イニング数(9以上)、且つ、失点(1以上)の場合、いわゆる投手の完投勝利を意味する。よって、これらをミッション条件とするミッションは、「完投勝利をあげろ」とすることができる。あるいは、この場合、「N失点以内で完投勝利をあげろ」(ここで、Nは失点の値)というミッションとしてもよい。このように、ミッションの条件項目を複数組み合わせたミッションを生成してもよい。
図14および図15に、現実情報に基づくミッション(Liveミッション)の一覧を例示する。図14は打者用のミッションの例、図15は投手用のミッションの例である。
この例では、各ミッションに優先度が設定されている。図14に示すように、打者用のミッションの場合、優先度の高い順に、「本塁打をN本放て」、「N打点をあげろ」、「ヒットをN本打て」、「本塁打を打て」、「N盗塁を決めろ」、「盗塁を決めろ」、「打点をあげろ」、「ヒットを打て」等のミッションがある。
「本塁打をN本放て」は、取得手段71が取得した現実情報(対象選手の成績)が「本塁打数2以上」の場合に生成されるミッションである。ミッション内のNの値は、対象選手が実際に打った本塁打数である。
同様に、「N打点をあげろ」は、現実情報が「打点2以上」の場合に生成されるミッションであり、ミッション内のNの値は、対象選手が実際に挙げた打点である。
「ヒットをN本打て」は、現実情報が「安打数2以上」の場合に生成されるミッションであり、ミッション内のNの値は、対象選手が実際に打った安打数である。
「本塁打を打て」は、現実情報が「本塁打数1」の場合に生成されるミッションである。
「N盗塁を決めろ」は、現実情報が「盗塁数2以上」の場合に生成されるミッションであり、ミッション内のNの値は、対象選手の実際の盗塁数である。
「盗塁を決めろ」は、現実情報が「盗塁数1」の場合に生成されるミッションである。「打点をあげろ」は、現実情報が「打点1」の場合に生成されるミッションである。「ヒットを打て」は、現実情報が「安打数1」の場合に生成されるミッションである。
例えば、取得手段71が取得した現実情報(対象選手の成績)が「2本塁打、3打点、3安打」の場合、「本塁打をN本放て」、「N打点をあげろ」、「ヒットをN本打て」の3つのミッションの何れにも該当する。この場合、優先度が最も高いミッションである「本塁打をN本放て」が適用される。そして、図13の例のように、ミッションの条件項目を「本塁打数」とし、条件項目用の変数を「2」とするミッション、すなわち「本塁打を2本放て」を内容とするミッションが生成される。
また、図15に示すように、投手用のミッションの場合、優先度の高い順に、「完封勝利をあげろ」、「完投勝利をあげろ」、「無失点で勝利せよ」、「三振をN個奪って勝利せよ」、「N失点以内に抑えて勝利せよ」、「三振をN個奪え」、「無失点に抑えろ」、「N失点以内に抑えろ」等のミッションがある。
「完封勝利をあげろ」は、取得手段71が取得した現実情報(対象選手の成績)が「当日勝利数1、投球イニング9回以上、失点0」の場合に生成されるミッションである。
「完投勝利をあげろ」は、現実情報が「当日勝利数1、投球イニング9回以上、失点1以上」の場合に生成されるミッションである。
「無失点で勝利せよ」は、現実情報が「失点0、当日勝利数1、投球イニング5回以上」の場合に生成されるミッションである。
「三振をN個奪って勝利せよ」は、現実情報が「奪三振6以上、当日勝利数1」の場合に生成されるミッションであり、ミッション内のNの値は、対象選手の実際の奪三振数である。
「N失点以内に抑えて勝利せよ」は、現実情報が「当日勝利数1、投球イニング5回以上」の場合に生成されるミッションであり、ミッション内のNの値は、対象選手の実際の失点である。
「三振をN個奪え」は、現実情報が「奪三振2以上、投球イニング3回未満」の場合に生成されるミッションであり、ミッション内のNの値は、対象選手の実際の奪三振数である。
「無失点に抑えろ」は、現実情報が「失点0」の場合に生成されるミッションである。
「N失点以内に抑えろ」は、現実情報が「投球イニング5回未満」の場合に生成されるミッションであり、ミッション内のNの値は、対象選手の実際の失点である。
例えば、取得手段71が取得した現実情報(対象選手の成績)が「失点0、当日勝利数1、投球イニング7回、奪三振6」の場合、「無失点で勝利せよ」、「三振をN個奪って勝利せよ」、「無失点に抑えろ」の3つのミッションの何れにも該当する。この場合、優先度が最も高いミッションである「無失点で勝利せよ」が適用される。そして、この場合勝利数(1)、且つ、失点(0)をミッション条件とする「無失点で勝利せよ」というミッションが生成される。
図14および図15に示す、優先度等を含むミッションに関する情報は、記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)に記憶されており、ゲームサーバ1のミッション生成手段72は、上述したとおり、当該情報を参照して、現実情報に基づいたミッションを生成する。
なお、上記のように優先度を適用して、本塁打数、打点、盗塁数、安打数等を単独の条件項目とするミッションを生成してもよいが、次のように、これらの条件項目を2つ以上組み合わせたミッションを生成してもよい。また、ミッションの条件項目を組み合わせる場合、AND条件と、OR条件との何れを適用してもよい。例えば、取得手段71が取得した現実情報(対象選手の成績)が「2本塁打、3打点、3安打」の場合、「2本塁打、且つ、3打点、且つ、3安打を達成せよ」、「2本塁打、且つ、3打点を達成せよ」、「2本塁打、且つ、3安打を達成せよ」、「3打点、且つ、3安打を達成せよ」、「2本塁打、3打点、3安打の何れかを達成せよ」、「2本塁打、又は、3打点を達成せよ」、「2本塁打、又は、3安打を達成せよ」、「3打点、又は、3安打を達成せよ」、等のミッションを生成してもよい。
ここで、本実施の形態のゲームサーバ1の動作の一例を、図16のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。
ゲームサーバ1の取得手段71は、例えば、直近に行われたプロ野球の試合の終了後、その試合における実在選手のプレイ結果または成績に関する情報を含む現実情報を取得する(S1)。例えば、取得手段71は、その日のプロ野球の試合で最も活躍した実在選手(ミッション生成の対象選手)の個人成績データ(例えば、安打数、打点、本塁打数等)を現実情報として取得する。現実情報の具体的な取得方法としては、前述したように、プロ野球の結果情報を有償または無償で提供する情報提供サーバ10から、前記現実情報を取得することができる。あるいは、ゲームサーバ1は、入力装置17を介して直接入力された現実情報や、他のコンピュータにおいて入力され、ネットワーク等を介して送信された現実情報を取得してもよい。ゲームサーバ1は、取得した現実情報を、記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)に一旦記憶する。
その後、ゲームサーバ1は、取得した現実情報に基づいたミッションを生成する(S2)。ゲームサーバ1が、例えば「2013年4月5日の試合で、Gチームの選手ARが、2本の本塁打を打って、Gチームが勝利した」という現実情報を取得した場合、図13に例示するデータ構造のミッションを生成し、「本塁打を2本打つ」ことを内容とするミッションを生成する。なお、図13のデータ構造は一例であり、「本塁打を2本打つ」ことを内容とするミッションであれば、任意のデータ構造を適用できる。
その後、ゲームサーバ1は、生成したミッションのデータを記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)に記憶する(S3)。そして、生成したミッションを、各ユーザのゲーム装置3に配信する(S4)。例えば、ユーザのゲーム装置3がゲームサーバ1にアクセスしたときに、ミッションを配信する。生成したミッションには有効期限を設けてもよく、例えば生成から1週間を経過したミッションは、ユーザのゲーム装置3には配信されないようにしてもよい。この場合、ユーザは、ミッションが生成されてから1週間以内にゲームサーバ1にアクセスしなければ、ミッションのデータをダウンロード出来ず、ミッションに挑戦する機会を失う。これにより、ユーザに対して、積極的にゲームサーバ1にアクセスする動機づけを与えることができる。ミッションを受信した後のゲーム装置3の動作等については、後述する。
以上のように、本実施の形態の構成では、現実世界で生じた事象に基づいて、ゲーム内でユーザに提示されるミッションが生成される。現実世界で生じる事象は一定ではなく、例えばプロ野球の試合毎に異なるので、それに応じて生成されるミッションも変化に富み、現実世界の最新でホットな話題等を、ミッションとして反映させることができる。従って、ユーザがゲームを長く継続しても、興味を持ってミッションに取り組むことができる。また、野球ゲームを遊戯するユーザは、現実世界のプロ野球等にも興味のある野球ファンが多い。そのような野球ファンのユーザにとって、ゲームの中で、現実世界で活躍した実在選手のプレイ結果に基づくミッションに挑むことができれば、強い興味を持ちながらゲームを遊戯することができる。
次に、現実世界で発生した現実事象、例えば、スポーツの試合等で活躍した実在選手のプレイ結果のうち、所定条件を満たしたプレイ結果の内容を、ゲーム内でユーザが達成すべきミッションとして生成する構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図17に例示する機能ブロック図に示すように、取得手段71およびミッション生成手段72の他に、判定手段73をさらに備えている。
判定手段73は、取得手段71によって取得された現実事象に関する情報に基づいて、所定条件を満たした現実事象が発生したか否かを判定する機能を有する。そして、ミッション生成手段72は、判定手段73によって前記所定条件を満たした現実事象が発生したと判定された場合に、当該現実事象に応じたゲーム内条件をユーザによって達成されるべきミッション条件とするミッションを生成する。
ここで、所定条件の一例を次に示す。対象となる現実事象を、プロ野球の試合における実在選手のプレイ結果(打撃成績等)とした場合、例えば、「2本塁打以上」、「3打点以上」、「3安打以上」の何れかを、所定条件とすることができる。この所定条件において、例えば、対象となるプロ野球の試合で、ある実在選手が「2本塁打、2打点、2安打」のプレイ結果を残し、この現実情報が取得手段71によって取得された場合、判定手段73は、「2本塁打以上」という所定条件を満たしていると判定する。よって、ミッション生成手段72は、所定条件を満たした現実事象である「2本塁打」に応じたゲーム内条件「ゲーム内試合で2本塁打(以上)を打つ」ことを達成されるべきミッション条件としたミッションを生成する。この場合、図13に例示するミッションのデータ構造に従うと、ミッションの条件項目として「本塁打数」、条件項目用の変数として「2」が設定されたミッションのデータが生成される。
また、前記と同じ所定条件において、例えば、ある実在選手が「2本塁打、2打点、4安打」のプレイ結果を残し、この現実情報が取得手段71によって取得された場合、判定手段73は、「2本塁打以上」および「3安打以上」の2つの所定条件を満たしていると判定する。よって、ミッション生成手段72は、所定条件を満たした現実事象である「2本塁打、4安打」に応じたゲーム内条件「ゲーム内試合で、2本塁打(以上)、且つ、4安打(以上)を打つ」ことを達成されるべきミッション条件としたミッションを生成する。この場合、図18に例示するように、ミッションの条件項目1として「本塁打数」、条件項目1用の変数として「2」が設定され、条件項目2として「安打数」、条件項目2用の変数として「4」が設定されたミッションのデータが生成される。
上記のように、ミッションの条件項目が増えた場合、条件項目およびその変数を追加すればよい。また、複数の条件項目の組合せ条件(AND条件、又はOR条件)を設定する項目をミッションのデータ構造の中に含めてもよい。図18の例では、組合せ条件として「AND」を設定している。なお、複数の条件項目の組合せ条件を、常に、AND条件(またはOR条件)に固定する場合は、組合せ条件のデータ項目は省略できる。
なお、上記では、所定条件を満たした現実事象である「2本塁打、4安打」に応じて、「2本塁打、且つ、4安打」をミッション条件とする例を示したが、次のようなミッション条件を設定してもよい。すなわち、図14に例示した優先度に従って、「2本塁打」をミッション条件とするミッション(本塁打を2本放て)を生成してもよい。あるいは、「2本塁打、又は、4安打」をミッション条件としたり、「4安打」をミッション条件としたりしてもよい。
判定手段73を具備したゲームサーバ1の動作の一例を、図19のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。
ゲームサーバ1の取得手段71は、前述した様々な形態で、現実情報を取得する(S11)。例えば、取得手段71は、情報提供サーバ10が提供する、プロ野球の試合に出場した全ての実在選手の打撃等の成績データ(現実情報)を、インターネット等を介して取得する。取得した現実情報は、記憶装置に一旦記憶される。
その後、判定手段73は、取得手段71が取得したプロ野球の1試合分の全出場選手の成績データの中に、所定条件(例えば、「2本塁打以上」、「3打点以上」、「3安打以上」の何れか)を満たした実在選手の成績データがあるか否かを判定する(S12)。ここで、所定条件を満たした実在選手の成績データがあると判定された場合(S12でYES)、ミッション生成手段72が、当該成績データに応じたミッション条件のミッションを生成する(S13)。
なお、複数の実在選手の成績データが、所定条件を満たしていた場合、当該複数の実在選手の中から、最も優先度の高い成績の1人の実在選手を、最も成績の良い対象選手として選定することができる。ここで、成績の優先度は、例えば、図14および図15に示した、優先度および現実情報(成績)の条件の欄を参照して決定することができる。あるいは、所定条件を満たしている複数人の実在選手の中から、ランダムに1人選んで対象選手としてもよい。そして、前記のようにして選定した対象選手の成績データに基づいてミッションを生成することができる。あるいは、所定条件を満たしている複数人の実在選手をすべて対象選手とし、複数の対象選手のそれぞれの成績データに基づいて複数のミッションを生成してもよい。
その後、ゲームサーバ1は、生成したミッションのデータを記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)に記憶する(S14)。そして、ゲームサーバ1は、生成したミッションを、各ユーザのゲーム装置3に配信する(S15)。
一方、取得手段71が取得した実在選手の成績データの中に、所定条件を満たしたものがないと判定された場合(S12でNO)、現実情報に基づくミッションは生成されず、動作終了となる。
本実施の形態の構成によれば、対象となるプロ野球の1試合分の全実在選手のプレイ結果(打撃成績等)を、現実情報として取得手段71が取得すれば、その中から所定条件を満たした現実事象を抽出して、当該現実事象に応じたミッションを自動的に生成することができる。
次に、現実世界の複数の実在物にそれぞれ対応する複数のキャラクタを含むゲームに好適な構成について説明する。本構成では、複数のキャラクタの中からユーザ自身が選択したキャラクタに対応する実在物を、ミッション生成の対象とする。ここで、「現実世界の実在物」とは、「現実世界の人または動物」である。実在物の具体例を挙げると、野球、サッカー、アメリカンフットボール、バスケット等の各種スポーツの実在選手や、競馬のレースに出走する競走馬等が該当する。上述したように、本実施の形態のゲームは、プロ野球の複数の実在選手A、B、C…にそれぞれ対応する複数の選手キャラクタA、B、C…を含むゲームである。
この構成のゲームサーバ1は、図20に例示する機能ブロック図に示すように、取得手段71、ミッション生成手段72および判定手段73の他に、識別手段74をさらに備えている。この識別手段74は、実在選手に対応する複数の選手キャラクタの中から、ユーザによって選択された少なくとも1つのキャラクタを選択キャラクタとして識別する機能を有する。
本実施の形態の野球ゲームでは、ユーザが自分の分身となる操作キャラクタを、実在選手に対応する複数の選手キャラクタの中から1人選択し、その操作キャラクタを操作して試合等を行うゲームモードがある。このゲームモードにおいて、ユーザが操作キャラクタとして選択した選手キャラクタが、前述の選択キャラクタに該当する。図21に、ゲームサーバ1が管理しているユーザ情報データベースの一例を示す。同図に示すように、識別手段74は、ユーザIDと対応付けて、ユーザが操作キャラクタとして選択した選手キャラクタの情報(選手ID)を、記憶装置としてのデータベースサーバ2の所定領域に記憶している。これによって、識別手段74は、ユーザによって選択された選手キャラクタを、選択キャラクタとして識別できる。
ここでは、ユーザが選択するキャラクタを1つだけとする例を示すが、2つ以上のキャラクタを選択してもよい。また、ユーザが選択するキャラクタは、ユーザがゲーム内で操作する操作キャラクタである必要はなく、例えば、ミッション生成のためだけに選択するキャラクタであってもよい。
本実施の形態の判定手段73は、ユーザが選択した操作キャラクタに対応する実在選手が発生させた現実事象(プレイ結果)を対象として、前述の所定条件を満たした現実事象(プレイ結果)が発生したか否かを判定する。そして、ミッション生成手段72は、判定手段73によって所定条件を満たした現実事象が発生したと判定された場合に、当該現実事象に応じたゲーム内条件をユーザによって達成されるべきミッション条件とするミッションを生成する。つまり、ユーザが選択した操作キャラクタに対応する実在選手が、所定条件を満たした現実事象を発生させた場合に、当該現実事象に基づいたミッションが生成される。ここで、所定条件は任意に設定可能である。
ところで、前述した実施の形態では、試合に出場した全ての実在選手を対象として、その中の1人でも所定条件を満たす活躍をすれば、ミッションが生成される。よって、この場合の所定条件は、例えば「3安打以上」等、比較的達成困難な条件を設定しても、ミッション生成の可能性は極端に低くはならない。この場合、生成されたミッションは、ゲーム内の全てのユーザに共通のミッションとなる。
これに対して、ユーザの操作キャラクタに対応する実在選手のみを対象とする場合、所定条件として達成困難な条件にし過ぎると、ミッション生成の可能性がかなり低くなってしまう。そこで、この場合は、所定条件を比較的クリアし易い条件に設定することが好ましい。例えば、「1本塁打以上」、「1打点以上」、「1安打以上」の何れかを所定条件とする。また、ユーザ毎に選択している操作キャラクタが異なるので、生成されるミッションもユーザ毎に異なる。また、ユーザの操作キャラクタに対応する実在選手が所定条件を満たす活躍をしなかった場合には、そのユーザに対してはミッションが生成されない(そのユーザのゲーム装置3にはミッションが配信されない)。よって、ミッションが配信されるユーザが存在する一方、配信されないユーザも存在する。
上記ゲームサーバ1の動作の一例を、図22のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。同図は、1人のユーザに対するミッション生成処理の一例を示す。
ゲームサーバ1の識別手段74は、ユーザが操作キャラクタとして選択したキャラクタを識別する(S21)。このキャラクタの識別は、図21のユーザ情報データベースにおいて、対象となるユーザのユーザIDと対応付けられている操作キャラクタの情報を参照することによって可能である。
また、ゲームサーバ1の取得手段71は、ユーザが選択したキャラクタに対応する実在選手に関する現実情報としてのプレイ結果(打撃等の成績データ)を、例えば情報提供サーバ10等から取得する(S22)。取得された現実情報は、記憶装置に一旦記憶される。
なお、前記ステップS21およびS22は、次のように変更することも可能である。先ず、取得手段71が、情報提供サーバ10が提供する、プロ野球の試合に出場した全ての実在選手のプレイ結果を、インターネット等を介して取得しておき、その中から、識別手段74によって識別された、ユーザが選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果を抽出する。
その後、判定手段73は、ユーザが選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果が、所定条件(例えば、「1本塁打以上」、「1打点以上」、「1安打以上」)を満たしているか否かを判定する(S23)。ここで、前記プレイ結果が所定条件を満たしていると判定された場合(S23でYES)、ミッション生成手段72が、当該プレイ結果に応じたミッション条件のミッションを生成する(S24)。
その後、ゲームサーバ1は、生成したミッションのデータを記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)に記憶する(S25)。そして、ゲームサーバ1は、生成したミッションを、対象となるユーザのゲーム装置3に配信する(S15)。
一方、ユーザが選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果が、所定条件を満たしていないと判定された場合(S23でNO)、当該ユーザに対しては、ミッションが生成されることなく、動作終了となる。
以上のように、本実施の形態の構成によれば、ユーザが選択したキャラクタによって、ミッション生成の有無および生成されるミッションが変動する。例えば、ユーザが現実世界の一流選手または現在の調子や成績の良い実在選手(例えば、打率トップの好打者)に対応するキャラクタを選択すれば、現実世界での好プレイが高い確率で期待できるのでミッション生成の確率が高まる。その一方で、現実世界での好プレイに対応して、達成難易度の高いミッション(例えば、「3安打せよ」等のミッション)が生成される確率も高くなる。よって、ミッションの達成難易度が高いほど大きな特典が獲得できる場合、ユーザが一流選手または現在の調子や成績の良い実在選手に対応するキャラクタを選択すれば、ハイリスクハイリターンの可能性が高くなる。
逆に、ユーザが現実世界で一流ではない普通の実在選手に対応するキャラクタを選択すれば、一流選手よりも活躍できない(例えば、無安打に終わる)確率は高くなり、ミッション生成の確率が低下する。その一方で、普通の実在選手の現実世界でのプレイに対応して、比較的、達成難易度の低いミッション(例えば、「1安打せよ」等のミッション)が生成される確率も高くなる。よって、ミッションの達成難易度に応じた特典が獲得できる場合、普通の実在選手に対応するキャラクタを選択すれば、ローリスクローリターンとなる可能性が高くなる。従って、ユーザには、現実世界の実在選手の能力やその現在の調子、成績を考慮した、キャラクタの選択が求められる。
ところで、従来のゲームでは、ミッションはユーザに対して一方的に与えられるものであり、ユーザがその内容に関与できるものではなかった。これに対して、本実施の形態の構成では、ユーザが、実在選手の現実世界の能力や、当該実在選手の現在の調子、成績を考慮し、どの実在選手に対応したキャラクタを操作キャラクタとして選択するかによって、ミッション生成の有無および生成されるミッションの難易度が変動する。すなわち、キャラクタ選択におけるユーザの思考や戦略によって、ユーザがミッションの設定に関わることが可能となり、興趣性の高いゲームを実現できる。
次に、ユーザ同士が所定の関係(例えば、仲間関係)を構築することができるゲームに好適な構成について説明する。前述した、ユーザが選択したキャラクタに対応する実在選手のみをミッション生成の対象とする場合、当該実在選手が所定条件を満たすような活躍をしなければ、ユーザがミッションに挑戦する機会もなくなる。あるいは、ユーザ自身が選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果があまりにも良過ぎて(例えば4安打等)、当該プレイ結果に応じて生成されたミッションの達成難易度が高過ぎることもある。そこで、本構成では、ユーザと所定の関係を有する他のユーザが選択したキャラクタに対応する実在選手も、ミッション生成の対象とすることで、ユーザが様々なミッションに挑戦できる機会を増やす。
ここで、「所定の関係」とは、ゲーム内で構築されるユーザ同士の仮想的な関係であり、仲間、知人、友人、友達、クラスメイト、相棒、親類、家族、兄弟、姉妹、会社や組織の同僚、先生−生徒、師匠−弟子、先輩−後輩などの様々なゲーム内の関係を含む。以下では、所定の関係を「仲間」とし、ユーザに関係付けられた第2のユーザを、ユーザの仲間とした例について説明する。
本構成のゲームサーバ1は、図23に例示する機能ブロック図に示すように、取得手段71、ミッション生成手段72、判定手段73および識別手段74の他に、関係管理手段75をさらに備えている。この関係管理手段75は、ユーザに関係付けられた仲間(第2のユーザ)を管理する機能を有する。
図21に例示するように、関係管理手段75は、ユーザのユーザIDと関係づけて、当該ユーザの仲間の情報(仲間のユーザID)を、記憶装置としてのデータベースサーバ2に記憶して、仲間の管理を行う。
なお、前記識別手段74および前記関係管理手段75は、図9に示したユーザ情報管理手段55が具備する機能のうちの一部の機能に該当する。
本実施の形態では、識別手段74は、ユーザによって選択されたキャラクタだけではなく、当該ユーザの仲間によって選択されたキャラクタも、当該ユーザのミッション生成の対象となる選択キャラクタとして識別する。
また、本実施の形態の判定手段73は、ユーザおよびその仲間によって選択された選択キャラクタにそれぞれ対応する実在選手が発生させた現実事象を対象として、前記所定条件を満たした現実事象が発生したか否かを判定する。そして、ミッション生成手段72は、判定手段73によって前記所定条件を満たした現実事象が発生したと判定された場合に、当該現実事象に応じたゲーム内条件をユーザによって達成されるべきミッション条件とするミッションを生成する。つまり、ユーザおよびその仲間が選択した複数のキャラクタにそれぞれ対応する実在選手が、所定条件を満たした現実事象を発生させた場合に、当該現実事象に基づいたミッションが生成される。
上記ゲームサーバ1の動作の一例を、図24のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。同図は、1人のユーザAに対するミッション生成処理の一例を示す。
ゲームサーバ1の識別手段74は、Aユーザおよびその仲間(仲間が複数人いる場合は全ての仲間)がそれぞれ操作キャラクタとして選択した複数のキャラクタを識別する(S31)。このキャラクタの識別は、図21のユーザ情報データベースを参照することにより可能である。すなわち、ユーザAのユーザIDと関係づけられている仲間B、C、D…のユーザIDを取得し、ユーザAおよび仲間B、C、D…のそれぞれのユーザIDと対応付けられている操作キャラクタの情報を参照すればよい。
また、ゲームサーバ1の取得手段71は、ユーザAおよびその仲間B、C、D…がそれぞれ選択した前記複数のキャラクタにそれぞれ対応する複数の実在選手のプレイ結果(打撃等の成績データ)を、例えば情報提供サーバ10等から取得する(S32)。取得されたプレイ結果は、記憶装置に一旦記憶される。
なお、前記ステップS31およびS32は、次のように変更することも可能である。先ず、取得手段71が、情報提供サーバ10が提供する、プロ野球の試合に出場した全ての実在選手のプレイ結果を、インターネット等を介して取得しておき、その中から、ユーザAおよびその仲間B、C、D…がそれぞれ選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果を抽出する。
その後、判定手段73は、ユーザAおよびその仲間B、C、D…が選択した前記複数のキャラクタにそれぞれ対応する複数の実在選手のプレイ結果の中に、所定条件(例えば、「1本塁打以上」、「1打点以上」、「1安打以上」)を満たすものがあるか否かを判定する(S33)。ここで、所定条件を満たす前記プレイ結果があると判定された場合(S33でYES)、ミッション生成手段72が、当該プレイ結果に応じたミッション条件のミッションを生成する(S34)。
例えば、ユーザAが選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果が「0安打0打点」であった場合は、前記所定条件を満たさない。しかし、仲間Bが選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果が例えば「2安打」の場合は、前記所定条件を満たすので、「2安打を打て」というミッションが生成される。さらに、仲間Cが選択したキャラクタに対応する実在選手のプレイ結果が例えば「3安打」の場合は、「3安打を打て」というミッションも併せて生成される。
その後、ゲームサーバ1は、生成したミッションのデータを記憶装置(RAM13、補助記憶装置14等)に記憶する(S35)。そして、ゲームサーバ1は、生成したミッションを、対象となるユーザAのゲーム装置3に配信する(S36)。
一方、ユーザAおよびその仲間B、C、D…が選択した前記複数のキャラクタにそれぞれ対応する複数の実在選手のプレイ結果の中に、所定条件を満たすものが全くないと判定された場合(S33でNO)、当該ユーザAに対しては、ミッションが生成されることなく、動作終了となる。
以上のように、本実施の形態の構成によれば、ユーザ自身が選択したキャラクタに対応する実在物だけではなく、ユーザの仲間が選択したキャラクタに対応する実在選手も、ミッション生成の対象となる。よって、ユーザの仲間の数が多いほど、様々な種類や異なる難易度のミッションが、ユーザに対するミッションとして生成され得る。従って、ユーザに対して、仲間を作ろうという動機づけを与えることができる。
ところで、複数のミッションが生成された場合において、ユーザがその中から任意のミッションを自らが選択できるようにしてもよい。ユーザと関係づけられた仲間が多ければ、ユーザは、様々な種類や異なる難易度のミッションの中から任意のミッションを選択できるようになる。例えば、ユーザが選択したキャラクタに対応するミッションの難易度が非常に高く、ミッションを達成することが困難と思われた場合には、仲間が選択したキャラクタに対応するミッションの中から、より難易度の低いミッションを選択することができる。逆に、ユーザが選択したキャラクタに対応するミッションの難易度が低く、ミッション達成が容易でありゲーム性に乏しい、と思われた場合には、仲間のミッションの中から難易度の高いミッションを選択することができる。また、ユーザが得意とするミッションを、仲間のミッションの中から選択することもできる。このように、本構成によれば、ミッション選択の自由度を高めることができる。
次に、ミッション生成手段72によって生成されるミッションのバリエーションについて説明する。ミッションは、現実世界で発生した現実事象(例えば、実在選手のプレイ結果)をベースとして、複数段階、設けるようにしてもよい。
これを実現するミッション生成手段72は、取得手段71が取得した現実事象に関する情報に基づいて、前記現実事象(前記所定条件を満たす必要がある場合には、前記所定条件を満たした現実事象)に応じた複数段階のゲーム内条件をユーザによって達成されるべきミッション条件とする、複数のミッションを生成する。
一例を挙げると、現実世界で発生した現実事象が「3安打、2本塁打」である場合(これが所定条件を満たしている場合)、ミッション生成手段72は、この現実事象に基づいて、下記に例示する複数段階の条件の複数のミッションを生成する。
(a)「3安打、且つ、2本塁打を達成せよ」
(b)「2本塁打を達成せよ」(または、「3安打、1本塁打を達成せよ」でもよい)
(c)「3安打を達成せよ」
(d)「3安打、又は、2本塁打を達成せよ」
このように、本構成では、種類(内容)や難易度の異なる複数のミッションが生成されるので、ユーザに提示されるミッションのバリエーションが広がる。
なお、上記の例の場合、基本的に(a)のミッションが最も達成難易度が高く、(b)、(c)、(d)の順で達成難易度が低くなる。よって、ミッション達成時の特典が大きい順に、(a)、(b)、(c)、(d)のミッションとして、ユーザがミッションの難易度に応じた特典を獲得できるようにしてもよい。
また、ミッション生成手段72が、上記のように現実世界で発生したある共通の現実事象(例えば「3安打、2本塁打」)に基づいて、前記(a)〜(d)のような複数段階の条件の複数のミッションを生成した場合、これら複数のミッションをそれぞれ関連付ける(例えば、各ミッションのデータに関連付け情報を付加する)ことにより、ゲーム管理装置(ゲームサーバ1、ゲーム装置3)において、複数のミッションを1つのミッショングループとして扱うようにしてもよい。例えば、ゲーム装置3は、前記(a)〜(d)の複数のミッションを、共通の現実事象から生成されたグループとして扱い、ミッション提示の際には、ユーザが前記(a)〜(d)のミッションの中から任意のミッションを自らが選択できるように提示してもよい。
ここまでは、主に、ゲームサーバ1の機能的構成について説明してきたが、以下には、ゲーム装置3の機能的構成の一例について説明する。
図25は、ゲーム装置3の基本的な構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施の形態のゲーム装置3は、入力管理手段81、実行手段82、出力管理手段83、選手管理手段84、ゲーム情報管理手段85、通信管理手段86等を備えている。これらの各手段は、ゲーム装置3のCPU31が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
入力管理手段81は、ユーザによって操作される操作入力部40からの入力信号を理解して、実行手段82に出力する。実行手段82は、ユーザの操作入力等に基づいて、演算やデータ処理を実行する。本ゲームでは、各種コマンドの実行、ミッションの提示、ミッション達成時の特典付与等の処理が行われる。実行手段82によって実行された処理結果の情報は、記憶装置(RAM33、補助記憶装置39等)の所定の領域に記憶される。出力管理手段83は、実行手段82による実行結果の画像情報(静止画または動画)を、画像処理部34を介して表示部35に出力すると共に、実行結果の音声情報を、サウンド処理部36を介して音声出力部38に出力する。
選手管理手段84は、前述したゲームサーバ1の選手管理手段54と同様に、図10に例示する選手データベースに基づいて、実在選手およびそれに対応する選手キャラクタを管理する機能を有する。
ゲーム情報管理手段85は、ゲームに関する各種情報を記憶装置(RAM33、補助記憶装置39等)に記憶して管理する。例えば、ゲーム情報管理手段85は、ゲームサーバ1から配信された、現実情報に基づくミッション(前記Liveミッション)のデータを、記憶装置に記憶して管理する。ゲーム情報管理手段85は、一度発生したLiveミッションを再度発生させない構成の場合、発生済みのLiveミッションの消去を行う。また、Liveミッションに有効期限が設けられる(例えば、生成後または配信後、1週間を期限とする)場合、期限切れのミッションの消去を行う。また、ゲーム情報管理手段85は、ゲーム中に変化するゲームの各種パラメータを、記憶装置に記憶して管理し、ゲーム終了時にはデータセーブを行う。例えば、ユーザが操作キャラクタを操作してゲーム内試合を行えば、その試合での打撃結果等によって操作キャラクタの能力パラメータが変化するので、前記能力パラメータの更新を行う。また、ゲーム情報管理手段85は、過去に実行されたゲーム内試合の履歴(ユーザの操作キャラクタの打撃結果等の履歴)などのゲーム履歴も記憶装置に記憶して管理する。
通信管理手段86は、通信制御部41を介して、ユーザのゲーム装置3とゲームサーバ1との間、またはユーザのゲーム装置3と他のユーザのゲーム装置3との間の情報通信を管理する機能を有する。例えば、ゲームサーバ1から配信されるミッションのデータを受信し、実行手段82に出力する。また、ユーザがゲーム内の複数のキャラクタの中から1人のキャラクタを操作キャラクタとして選択した場合、通信管理手段86は、選択されたキャラクタの情報をゲームサーバ1に送信する。
次に、図26の機能ブロック図等を参照して、ゲームサーバ1との間で通信を行うゲーム装置3の主要な機能的構成について説明する。なお、同図において、ゲームサーバ1が具備する機能として、取得手段71およびミッション生成手段72のみを示しているが、前述した判定手段73、識別手段74、関係管理手段75等を具備していてもよい。同図に示すように、ゲーム管理装置としてのゲーム装置3は、主に、ミッション提示手段91および特典付与手段92を備えている。これらの各手段は、ゲーム装置3のCPU31が、本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ミッション提示手段91は、ミッション生成手段72によって生成されたミッションを、ユーザに提示する機能を有する。例えば、ミッションに関する情報(ミッション名、ミッション条件等)を、画面に表示したり、音声出力したりして、ミッションを任意の方法で提示することができる。ミッション提示のタイミングは、ミッションの対象となるゲームモード(本実施の形態ではゲーム内試合)の開始前、開始時、またはゲーム中のいずれであってもよい。
本実施の形態のゲームでは、図6に例示するように、ミッション提示手段91が提示したミッション「本塁打を2本放て」について、当該ミッションに挑戦するか否か(すなわち、ミッションを発生させるか否か)をユーザに問合せ、ユーザがミッションに挑戦するという選択をした場合にのみ、ミッションを発生させる(有効化する)ようにしている。この場合、ミッション提示手段91は、ユーザがミッションに挑戦するという選択の操作をした後、図7に例示するように、ミッションが発生した(有効化された)状態が明確になるようにしてミッションを提示する。
あるいは、前記のようなミッションに挑戦するか否かの問合せをせずに、ミッション提示手段91が提示したミッションが、ユーザの意思に依らず直ちに有効化される(すなわち、ミッションの提示は、即、ミッションの発生とする)ようにしてもよい。この場合、ミッション提示手段91は、図6に例示する画面を表示することなく、図7に例示する画面を表示して、ユーザにミッションを提示することになる。
特典付与手段92は、ミッション提示手段91によって提示されたミッションを達成したユーザに、当該ミッションに応じた特典を付与する機能を有する。この特典としては、ポイント、アイテム、キャラクタの能力向上等、様々な特典を適用できる。特典の大きさ(付与するポイントの大きさ、付与するアイテムの数またはアイテムのレア度の高さ、向上する能力値の大きさ等)については、ミッションの達成難易度が高いほどより大きな特典がユーザに付与されるようにすることができる。
例えば、図14または図15に示す各ミッションの達成難易度は、優先度が高いミッションほど達成難易度も高い。優先度1〜8の各ミッションに対して設定されるデフォルトの特典としてのポイント(P)を、それぞれ30P、25P、20P、15P、10P、7P、5P、3Pとすることができる。なお、Nの値(変数)によって達成難易度が変化するミッションについては、Nの値が大きくなるほど(または小さくなるほど)、付与されるポイントを、前記デフォルトのポイントよりも大きくするようにしてもよい。
前述のように、ミッション生成手段72によって生成された、現実情報に基づくLiveミッションは、現実世界で生じた事象に対応して変化に富むので、当該ミッションに応じた特典も変化に富む。
ところで、前述のように、ある共通の現実事象に基づいて、複数段階の条件のミッション(例えば、前述の(a)〜(d)のミッション)が生成された場合、これらは1つのミッショングループとして扱われ、ミッション提示手段91は、前記複数のミッション(a)〜(d)の中の1つを、ユーザによって任意に選択可能に提示してもよい。この場合、ユーザが選択したミッションのみが有効化され、特典付与手段92は、当該ミッションを達成した場合にのみ、当該ミッションに応じた特典をユーザに付与する。
あるいは、上記のようなユーザによるミッションの選択なしに、前記複数のミッション(a)〜(d)を全て有効とし、ユーザが前記複数のミッション(a)〜(d)の何れかを達成すれば、特典付与手段92が、達成したミッションに応じた特典をユーザに付与するようにしてもよい。この場合、ミッション提示手段91は、前記複数のミッション(a)〜(d)の全てをまとめてユーザに提示する。あるいは、バリエーションとしては、ミッション提示手段91は、前記ミッショングループ内で最も達成難易度の高い(a)のミッションのみをユーザに提示しておき、結果的に、ユーザが(a)のミッションを達成できなかった場合のサプライズとして、ミッショングループ内の他のミッションを達成していれば、特典付与手段92が達成したミッションに応じた特典をユーザに付与するようにしても良い。
あるいは、ミッション提示手段91は、前記複数のミッション(a)〜(d)の中の1つを自動的に選択(例えばランダムに選択)して、ユーザに提示するようにしてもよい。この場合、提示されたミッションのみが有効化され、当該ミッションを達成した場合にのみ、特典付与手段92が当該ミッションに応じた特典をユーザに付与するようにしても良い。
ところで、ミッション提示手段91が、ミッションを提示するタイミングは、前述のように、ゲーム内試合(ミッションの対象となるゲームモード)の開始前、開始時、またはその最中のいずれであってもよいが、以下に示すように、特典付与手段92が付与する特典の大きさを、ミッションが提示されるタイミングによって異ならせても良い。
すなわち、「ゲーム内試合の最中」にミッションが提示される場合のミッション達成時の特典を、それ以外のタイミング(例えば「ゲーム内試合の開始前または開始時」)においてミッションが提示される場合のミッション達成時の特典よりも大きくする。これは、次の理由による。「ゲーム内試合の開始前または開始時」に提示されるミッションについては、例えば1試合を通じてそのミッションをクリアすればよい。これに対して、「ゲーム内試合の最中」に提示されるミッションについては、いわば、唐突にそれが提示されることになり、ユーザにとっては事前の戦略や準備もなく、その場での打席または投球の1回勝負の結果が求められることになる。このため、「ゲーム内試合の最中」に提示されるミッションについては、それ以外のタイミングで提示されるミッションより達成難易度が高いミッション条件が提示されたものとみなし、その分、ミッションをクリアした際にユーザに与える特典も大きくするのである。
なお、ゲーム内試合の途中で発生するミッションの例としては、前述した「逆転打(を放て)」の他に、例えば、「サイクルヒット(を達成せよ)」がある。ここで、サイクルヒットとは、1試合で1人の打者が単打、二塁打、三塁打、本塁打という4種類のヒットを、それぞれ1本以上打った場合に達成できる記録であり、現実事象としてサイクルヒットの記録が達成されたことに基づいて生成されるミッションが「サイクルヒットを達成せよ」である。例えば、試合中に、前記4種類のヒットのうち3種類のヒットを既に打っており、残り1種類のヒットを打てばサイクルヒットを達成できるようになった打席のタイミングで、「サイクルヒットを達成せよ」というミッションが提示される。その他にも、一打サヨナラの場面で提示される「サヨナラヒットを打て」、最終回に提示される「3者連続三振でセーブをあげろ」等、ゲーム内試合の途中で発生するミッションには様々なものがある。
さらに、ゲーム内試合の途中で発生するミッションの他の例としては、現実世界である実在選手が現実事象として2000本安打を達成した場合に、その2000本安打が第2打席で達成されたのであれば、ゲーム上でも、ユーザの操作キャラクタが第2打席に入ったタイミングで、ミッション提示手段91が「2000本安打達成記録の打席だ!ここでヒットを打て!」といったミッションを提示する。このミッションの達成時には例えば50ポイントがユーザに付与される。なお、これと並行して(別途)、ゲーム開始前または開示時に、「今日の試合で1本ヒットを打って2000本安打記録を達成せよ!」といったミッションを提示しておいてもよい。即ち、ユーザは1試合の中のどこかでヒットを打てば2000本安打記録達成(すなわちゲーム開始前または開始時に提示されるミッション達成)となり、特典(例えば3ポイント)を獲得できるが、さらに、現実事象と同様に、2打席目でヒットを打って2000本安打記録達成(すなわちゲーム途中に提示されるミッション達成)となれば、より大きな特典(例えば50ポイント)が獲得できる。
なお、上記の例において、ユーザの操作キャラクタに対応する実在選手が、現実世界で2000本安打を達成した場合に、前記2000本安打に関するミッションを提示することが好ましいが、これに限定されず、ユーザの操作キャラクタが2000本安打を達成した実在選手に対応しないキャラクタであっても、前記2000本安打に関するミッションを提示してもよい。
上記ゲーム装置3の動作の一例を、図27のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。
ゲーム装置3は、現実情報に基づくLiveミッションをゲームサーバ1から受信したら(S41でYES)、そのLiveミッションを補助記憶装置39に記憶する(S42)。例えば、ゲーム装置3がゲームサーバ1にアクセスした際に、未受信のLiveミッションがゲームサーバ1から送信され、これをゲーム装置3が受信して保存する。あるいは、ゲーム装置3がゲームサーバ1にアクセス中に、ゲームサーバ1において新たなLiveミッションが生成された場合、そのLiveミッションがゲームサーバ1から送信され、これをゲーム装置3が受信して保存する。
ミッションの対象となる所定のゲームモードにおいて、ゲーム内の仮想的な日付が変更された場合(S43でYES)、ゲーム装置3は、画面に発生可能なLiveミッションを提示する(S44)。すなわち、ユーザの操作キャラクタが野手であれば野手用のLiveミッション、投手であれば投手用のLiveミッションを提示する。例えば、ゲーム装置3は、図4に示すLiveミッション発生の予告画面、図5に示すLiveミッション生成の基となった実在選手のプレイ結果等を表示する画面、図6に示すLiveミッション提示画面(そのミッションに挑戦するか否かの選択画面)を、順次表示する。ここで、ユーザがLiveミッションに挑戦することを選択すれば(S45でYES)、ゲーム装置3は、提示したLiveミッションを有効化する(S46)。この場合、図7に示す画面が表示され、Liveミッションが発生した(提示されたミッションが有効になった)旨がユーザに報知される。
その後、ユーザがゲーム内試合を行って、その試合で前記Liveミッションを達成した場合(S47でYES)、ゲーム装置3はユーザに当該ミッションの難易度に応じた特典(ポイント等)を付与する(S48)。一方、前記Liveミッションを達成できなかった場合(S47でNO)、特典は付与されずに動作終了となる。
また、ユーザが提示されたミッションに挑戦しないことを選択すれば(S45でNO)、ゲーム装置3は、提示したLiveミッションを無効化し(S49)、動作を終了する。
ところで、ミッションを達成しても特典を発生させないゲーム(例えば、ミッションの達成自体を楽しむゲーム)とすることも可能であり、この場合には、図26に示した前記特典付与手段92を省略することもできる。
ゲーム管理装置の好ましい構成は、現実世界のスポーツの試合で発生したものであり、現時点を基準として直近に行われた前記試合を少なくとも含む1試合または複数試合で発生した、実在選手のプレイ結果または成績に関する情報を、取得手段71が取得する。また、ミッション生成手段72が、前記取得手段71によって取得された前記情報に基づいて、前記プレイ結果または前記成績に関する条件を、ユーザがゲーム内で行うゲーム内試合で達成すべきミッション条件とするミッションを生成する。そして、ミッション提示手段91が、前記ミッション生成手段72によって生成された前記ミッションを、前記ゲーム内試合の開始時または開始前に提示する。
この構成では、現実世界のスポーツ(野球、サッカー、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール等)の試合を対象として、その試合で発生した現実事象に基づいてミッションを生成する。このようなスポーツの試合は、通常、シーズン中は連日試合が行われることが多く、ミッション生成の基にし易い。また、ミッションの基となる現実事象に関する情報としては、現時点を基準として直近に行われた試合(前回の試合)を少なくとも含む1試合または複数試合で発生した、実在選手のプレイ結果または成績に関する情報とする。これにより、現実世界のスポーツの最新の話題を、ユーザがゲーム内試合で達成すべきミッションとして反映させることができる。そして、ミッションは、ゲーム内試合の開始時または開始前に提示される。これにより、ユーザはミッション達成という目標を持って、ゲーム内試合に挑むことができる。そして、この構成では、現実世界のスポーツの試合に興味を持っているユーザ(例えば、プロ野球ファンのユーザ)が、最新の試合(または最新の試合を含む複数試合)で発生した現実事象に基づいたミッションに挑戦できるので、単にゲーム内で決められたミッションが提示される従来の構成とは異なり、そのユーザが強い興味を持ちながらミッションに取り組むことができ、ゲームの興趣性が高まる。
次に、ユーザが操作する操作キャラクタを使用するゲームに好適な構成について説明する。本構成のゲーム装置3は、図28に示すように、前記ミッション提示手段91および特典付与手段92の他に、キャラクタ情報管理手段93および特典設定手段94をさらに備えている。
キャラクタ情報管理手段93は、ユーザの操作キャラクタのパラメータまたは過去のゲーム結果に関する操作キャラクタ情報を管理する機能を有する。図29に、キャラクタ情報管理手段93が記憶装置(RAM33、補助記憶装置39等)に記憶して管理している操作キャラクタ情報の一例を示す。操作キャラクタ情報には、ユーザの操作キャラクタの選手ID、「ミート」、「パワー」、「走力」、「守備」等の能力パラメータ、ゲーム内試合の結果(過去のゲーム結果の一例)の履歴等の情報が含まれる。
図10に例示する選手データベースには、各キャラクタの能力パラメータの初期値が登録されている。ユーザがゲーム内の複数のキャラクタから1つのキャラクタを操作キャラクタとして選択した直後は、能力パラメータは初期値が適用される。その後、ユーザが操作キャラクタを操作してゲーム内試合を行えば、その試合での打撃結果等によって操作キャラクタの能力パラメータが変化する。キャラクタ情報管理手段93は、操作キャラクタの能力パラメータが変化する毎に、図29の操作キャラクタ情報の更新を行う。また、ユーザが操作キャラクタを使用してゲーム内試合を行った場合、キャラクタ情報管理手段93は、ゲーム内試合の結果を履歴として記憶する。この履歴には、過去に実行されたゲーム内試合の日付、操作キャラクタの打撃結果(打席数、安打数、打点、本塁打数等)、盗塁数、投球結果(投球イニング数、自責点、勝敗、ホールド、セーブ、奪三振数等)、試合のスコア等の情報が含まれる。
なお、キャラクタ情報管理手段93は、図25に示したゲーム情報管理手段85が具備する機能のうちの一部の機能に該当する。
特典設定手段94は、キャラクタ情報管理手段93によって管理されている前記操作キャラクタ情報に基づいて、ミッション生成手段72によって生成されたミッションの達成難易度を判定し、当該達成難易度に応じた特典を設定する機能を有する。例えば、操作キャラクタにとって得意なミッションほど、ミッションの達成難易度も低くなるので、ミッションを達成した場合の特典を低く設定する。そして、特典付与手段92は、ミッション提示手段91によって提示されたミッションを達成したユーザに、当該ミッションに対して特典設定手段94が設定した特典を付与する。
一例を挙げると、操作キャラクタの能力パラメータに関し、「パワー」の能力値が所定値(例えば100)以上である場合、当該操作キャラクタは、本塁打を打つことが得意な、いわゆるホームランバッターの特性を有するものと把握できる。また「ミート」の能力値が所定値(例えば100)以上である場合、当該操作キャラクタは、ヒットを打つことが得意な、いわゆるアベレージヒッターの特性を有するものと把握できる。図29に例示する操作キャラクタの場合、「ミート」の能力値が80、「パワー」の能力値が125であることから、この操作キャラクタは、アベレージヒッターではなく、ホームランバッターの特性を有する。
なお、「パワー」および「ミート」の両方の能力値が所定値(例えば100)以上の操作キャラクタは、ホームランバッターおよびアベレージヒッターの両方の特性を兼ね備えていることになる。一方、「パワー」および「ミート」の両方の能力値が所定値未満の操作キャラクタは、ホームランバッターおよびアベレージヒッターの何れの特性も有していないことになる。
あるいは、次に例示する基準により、操作キャラクタの特性を、ホームランバッター、アベレージヒッター、それ以外の何れかに振り分けることもできる。すなわち、「パワー」の能力値の方が「ミート」の能力値よりも高く、且つ、両者の差が所定値(例えば30)以上であり、且つ「パワー」の能力値が所定値(例えば100)以上である場合、当該操作キャラクタは、ホームランバッターの特性を有するものとする。図29に例示する操作キャラクタの場合、「ミート」の能力値が80、「パワー」の能力値が125であり、両者の差は45であることから、この操作キャラクタはホームランバッターとなる。
また、「ミート」の能力値の方が「パワー」の能力値よりも高く、且つ、両者の差が所定値(例えば30)以上であり、且つ「ミート」の能力値が所定値(例えば100)以上である場合、当該操作キャラクタは、アベレージヒッターの特性を有するものとする。
なお、「パワー」の能力値の方が「ミート」の能力値よりも高い場合をホームランバッター、「ミート」の能力値の方が「パワー」の能力値よりも高い場合をアベレージヒッターとする、より簡易な認定方法を採用してもよい。操作キャラクタがホームランバッターであった場合、本塁打を打つことはヒットを量産するよりも容易である。一方、操作キャラクタがアベレージヒッターであった場合、安打を量産することは本塁打を打つよりも容易である。
あるいは、操作キャラクタの過去のゲーム内試合の結果から、例えば、累積の打率(=安打数/打数)や本塁打率(=打数/本塁打数)を求め、操作キャラクタがホームランバッターまたはアベレージヒッターの何れの特性を有するかを判定してもよい。例えば、累積の打率が3割以上の場合にアベレージヒッターとすることができる。また、例えば、本塁打率(1本の本塁打を打つのに要した打数)が15以下の場合にホームランバッターとすることができる。
例えば、現実世界で発生した現実事象が「3安打、2本塁打」であり、ミッション生成手段72は、この現実事象に基づいて、下記に例示する複数段階の条件の複数のミッションを生成したものとする。
(a)「3安打、且つ、2本塁打を達成せよ」
(b)「2本塁打を達成せよ」
(c)「3安打を達成せよ」
ここで、操作キャラクタがホームランバッターおよびアベレージヒッターの何れの特性も有していない場合(デフォルトの場合)、達成難易度が高いミッションの順に、(a)、(b)、(c)とする。これは、例えば、図14において優先度が高いミッションほど達成難易度が高いとする判断基準に基づく。なお、(a)のミッションは、(b)のミッションと(c)のミッションの複合型であるため、当然ながらこれらのミッションよりも達成難易度が高い。この場合、特典設定手段94は、特典が大きい順に、(a)>(b)>(c)として、各ミッションに対して「大」、「中」、「小」の特典を設定する。
特典をポイントとした場合の一例を示すと、(a)のミッション達成時の特典を50P(大)、(c)のミッション達成時の特典を30P(中)、(b)のミッション達成時の特典を20P(小)とする。
また、操作キャラクタがアベレージヒッターではなく、ホームランバッターの特性を有する場合、本塁打を打つことはヒットを量産するよりも容易であることから、「3安打」よりも「2本塁打」の方がミッションの達成難易度が低いものとし、達成難易度が高いミッションの順に、(a)、(c)、(b)とする達成難易度の判定を行う。よって、この場合、特典設定手段94は、特典が大きい順に、(a)>(c)>(b)として、各ミッションに対して「大」、「中」、「小」の特典を設定する。
また、操作キャラクタがホームランバッターではなく、アベレージヒッターの特性を有する場合、およびホームランバッターおよびアベレージヒッターの両方の特性を兼ね備えている場合、達成難易度が高いミッションの順に、(a)、(b)、(c)となり、デフォルトの場合と同様となる。よって、特典設定手段94は、特典が大きい順に、(a)>(b)>(c)として、各ミッションに対して「大」、「中」、「小」の特典を設定する。
ところで、ホームランバッターおよびアベレージヒッターの何れの特性も有していないデフォルトの場合よりも、ホームランバッターとアベレージヒッターとの少なくとも一方の特性を有する方が、例えば(a)「3安打、且つ、2本塁打を達成せよ」のミッションの達成難易度は低下する。よって、デフォルトの場合の(a)のミッション達成時の特典を50Pとした場合、ホームランバッターとアベレージヒッターとの少なくとも一方の特性を有する場合においては、特典を50Pよりも小さくする(例えば45Pとする)。
同様に、デフォルトの場合の(b)の「2本塁打を達成せよ」のミッション達成時の特典を30Pとした場合、ホームランバッターの特性を有する場合においては、特典を30Pよりも小さくする。デフォルトの場合の(c)の「3安打を達成せよ」のミッション達成時の特典を20Pとした場合、アベレージヒッターの特性を有する場合においては、特典を20Pよりも小さくする。
上記の例は一例であり、操作キャラクタにとって得意なミッションほど、ミッションを達成した場合の特典が低くなる関係にあれば、特典の大きさ(付与するポイントの大きさ、付与するアイテムの数またはアイテムのレア度の高さ、向上する能力値の大きさ等)は任意に設定可能である。
上記のように、本実施の形態の構成では、操作キャラクタ情報から把握できる操作キャラクタの特性に基づいて、ミッション生成手段72によって生成されたミッションの達成難易度を判断し、当該操作キャラクタにとって達成難易度が低いミッション(すなわち、操作キャラクタにとって得意なミッション)ほど、特典を低く設定する。本構成により、ゲーム内でユーザが操作する操作キャラクタの特性に応じた、適切なミッションの特典を設定できる。
次に、ゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびゲーム装置3)の好ましい構成のバリエーションを、図30の機能ブロック図に示す。ゲームサーバ1は、ミッションが生成された理由の情報を、当該ミッション生成の基となった現実事象に関する情報に基づいて生成する理由生成手段76を備える。また、ゲーム装置3は、理由生成手段76によって生成された前記理由の情報を、ミッションがユーザに提示されるときに報知する理由報知手段95を備える。
なお、図30において、ゲームサーバ1には、取得手段71、ミッション生成手段72、理由生成手段76のみを示しているが、前述した判定手段73、識別手段74、関係管理手段75等を具備していてもよい。同様に、ゲーム装置3には、ミッション提示手段91、理由報知手段95のみを示しているが、前述した特典付与手段92、キャラクタ情報管理手段93、特典設定手段94等を具備していてもよい。
例えば、前述したように「2013年4月5日の試合で、Gチームの選手ARが、2本の本塁打を打って、Gチームが勝利した」という現実事象に基づいて、「本塁打を2本放て」というミッションが生成されたものとする。このミッションに対して、例えば「2013年4月5日、Gチームの選手ARが本塁打を2本放ち、チームを勝利に導いた。」旨を示す情報が、「ミッションが生成された理由の情報」として、理由生成手段76によって生成される。
また、例えば、図13に例示するように、ミッションのデータ構造の中に、前記理由の情報を含めることができる。図13において、対象選手の選手ID、ミッション生成時における対象選手の所属チーム、対象選手として選定された日付、および選定理由のテキストの各項目が、前記理由の情報である。なお、前記理由の情報を、ミッションのデータ構造から独立させて、例えば、「2013年4月5日、Gチームの選手ARが本塁打を2本放ち、チームを勝利に導いた。」というテキスト情報で構成することもできる。
理由報知手段95は、例えば、現実情報に基づくミッションが提示される直前の画面において、前記理由の情報を報知する。例えば、図5の画面がこれに該当する。あるいは、現実情報に基づくミッションの提示と同時に、前記理由の情報を報知してもよい(例えば、ミッションを提示する画面と同一画面上に、前記理由の情報を表示する)。あるいは、現実情報に基づくミッションが提示された直後に、前記理由の情報を報知してもよい。
本実施の形態の構成では、ミッションが生成された理由を、ミッションの提示の際(提示の直前、提示と同時、または提示直後に)に報知することにより、そのミッションが現実世界で実際に発生した事実に即して生成されたことをユーザに明確に知らせることができる。これにより、ユーザは、ミッションに対して強い関心を持ちながらミッションに取り組むことができる。
ところで、前述の実施の形態では、ゲーム管理装置を、相互に通信する複数のコンピュータ(ゲームサーバ1およびゲーム装置3)を含む構成とした例を示した。これは、サーバとしてのゲームサーバ1と、端末装置としてのゲーム装置3とを含むゲームシステムの構成でもある。
ゲームサーバ1(サーバ)とゲーム装置3(端末装置)とは互いに通信して各種データの送受が可能であり、共にCPU、ROM、RAM、補助記憶装置、通信制御部等を備えた情報処理装置(コンピュータ)であって、同様のハード構成を有する。よって、サーバと端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の実施の形態で説明したゲームサーバ1が具備していた手段71〜76等およびゲーム装置3が具備していた手段91〜95等は、サーバまたは端末装置の何れか一方が備えていればよい。例えば、図31に示すように、サーバ201が前記取得手段71を具備し、端末装置203が前記ミッション生成手段72を具備する構成も可能である。この構成の場合、現実世界で発生した現実事象に関する情報をサーバ201の取得手段71が取得し、取得した情報を端末装置203に送信する。そして、端末装置203のミッション生成手段72が、受信した現実事象に関する情報に基づいて、ゲーム中にユーザに提示されるミッションを生成する。なお、図31では、取得手段71およびミッション生成手段72の2つのみを示しているが、その他の手段についても、サーバ201または端末装置203の何れか一方が備えている構成とすることができる。この構成でも、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
ゲーム管理装置の構成は、相互に通信する複数のコンピュータ(ゲームサーバ1およびゲーム装置3等)を含む構成に限定されるものではなく、ゲーム管理装置をゲームサーバ1として構成する(すなわち、前述したゲーム管理装置の主要な機能を全てゲームサーバ1に含める)ことも、ゲーム管理装置をゲーム装置3として構成する(すなわち、前述したゲーム管理装置の主要な機能を全てゲーム装置3に含める)ことも可能である。
先ず、ゲーム管理装置をゲームサーバ1として構成する例について説明する。ゲーム用のプログラムがゲームサーバ1に実装されており、ユーザの端末装置でゲームを実行するのではなく、端末装置でのゲーム操作入力に応じてゲームサーバ1でゲームを実行し、その実行結果を各ユーザの端末装置に送信する。例えば、各ユーザの端末装置に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームをゲームサーバ1が提供する形態がこれに該当する。あるいは、ゲームサーバ1でゲームを実行した結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式で端末装置に送信する、いわゆるクラウドゲーミングのサービスをゲームサーバ1が提供する形態がこれに該当する。
前記のブラウザゲームやクラウドゲーミングでは、ユーザの端末装置は、基本的に、操作入力機能と、ゲーム画面やサウンドの出力機能を有する入出力装置として動作し、実体的機能はゲームサーバ1側にある。よって、例えば、図32に示すように、ゲームサーバ1が、前記取得手段71、前記ミッション生成手段72、前記ミッション提示手段91等を備える構成とする。ゲームサーバ1と通信する各ユーザの端末装置303は、前述したように、主に、操作入力機能とゲーム画面等の出力機能を有する。なお、端末装置303にゲームプログラムの一部をインストールし、端末装置303においても部分的にゲーム実行処理が行われるようにしてもよい。
また、図32では、ゲームサーバ1が前記3つの手段71、72、91のみを備えているが、前述したゲーム管理装置の手段71〜76および手段91〜95等を、全てゲームサーバ1に含めてもよい。この構成でも、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
次に、ゲーム管理装置をゲーム装置3として構成する例について説明する。例えば、図33に示すように、ゲーム装置3が、前記取得手段71、前記ミッション生成手段72、前記ミッション提示手段91等を備える構成とする。本構成のゲーム装置3は、ゲームサーバ1から現実情報に基づくミッションの配信を受けるのではなく、自らが当該ミッションを生成する。よって、ユーザのゲーム装置3は、前述のゲームサーバ1に接続する必要はなく、スタンドアローンで動作する。例えば、ゲーム装置3は、前述の情報提供サーバ10が提供する現実情報を自らが取得して、当該現実情報に基づいたミッションを生成し、生成したミッションをユーザに提示する。なお、図33では、ゲーム装置3が前記3つの手段71、72、91のみを備えているが、前述したゲーム管理装置の手段71〜76および手段91〜95等を、全てゲームサーバ1に含めてもよい。この構成でも、前述の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
〔その他の実施の形態〕
前述の実施の形態では、野球をはじめとするスポーツを題材とするゲームにゲーム管理装置またはゲームシステムを適用した例について説明したが、前述したその他の様々なゲームにも適用可能である。一例を挙げると、競馬レースやカーレースを題材としたシミュレーションゲーム等では、現実世界の競争馬やレーサーの着順、走行タイム、ラップタイム等の現実情報に基づいて、ゲーム内で行われるレースに関するミッションを生成することができる。
その他の適用例としては、クイズゲームまたはクイズを伴うロールプレイングゲーム等では、現実世界のクイズ解答者(タレント、有名人等)の出題分野別の正解数(率)等の現実情報に基づいて、ゲーム内で出題されるクイズに関するミッションを生成することができる。
これらはほんの一例であり、本実施の形態のゲーム管理装置またはゲームシステムは、現実情報に基づいて生成したミッションを、ゲーム内で使用できる様々なゲームに適用できる。
また、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲームシステムの内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、ゲーム装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲームサーバ1やゲーム装置3とは別構成のファイルサーバ(オンラインストレージ)等であってもよい。
また、前述の各実施の形態で説明した各構成は、適宜組み合わせて適用することができる。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲーム管理装置またはゲームシステムを構成するコンピュータのCPUにより実行される。また、プログラムをコンピュータに提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
これまで説明してきたように、本実施の形態のゲーム管理装置等の概要は、以下のとおりである。
1)本発明の一態様によるゲーム管理装置(1、3)は、現実世界で発生した現実事象に関する情報を取得して記憶装置に記憶する取得手段(71)と、前記現実事象に関する情報に基づいて、ゲーム内でユーザに提示されるミッションを生成するミッション生成手段(72)と、を備える。
この構成のゲーム管理装置は、例えば、各ユーザの端末装置と通信を行うことができるサーバなどのコンピュータにより構成することができる。あるいは、本ゲーム管理装置は、例えばゲーム装置としてのコンピュータ(スマートフォン、携帯電話端末、PHS、ゲーム専用機、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、多機能型テレビジョン受像機等)により構成することができる。あるいは、本ゲーム管理装置は、相互に通信する複数のコンピュータ(サーバ、端末装置等)により構成することもできる。
本ゲーム管理装置は、現実世界で発生した現実事象に関する情報を取得し、当該情報に基づいてミッションを生成する。ここで、「現実世界で発生した現実事象」としては、例えば、野球の試合で打者がヒットを打ったり、投手が三振を奪ったりする事象がある。1試合での選手のプレイ結果や成績だけではなく、所定期間(例えば、1週間や1シーズン等)を対象とした成績等(例えば、通算の本塁打数や勝利数等)を「現実世界で発生した現実事象」としてもよい。その他の例としては、サッカー、バスケットボール、バレーボール等の各種試合で、選手が得点を挙げたという事象がある。その他の例としては、競馬やレーシングカー等の各種レースで順位が決定したという事象がある。また、テレビ・ラジオ・インターネット・ケーブル・衛星などを使用した放送番組で、クイズに回答するタレントや有名人が、クイズに正解したという事象もある。これらはほんの一例であり、現実世界で発生する様々な事象を現実事象とすることができる。
なお、現実事象に関する情報の取得については、例えば現実事象を観察している人(または現実事象を知っている人)によってゲーム管理装置に直接的に入力またはネットワーク等を介して提供されるものであってもよいし、現実事象に関する情報を販売等している会社等のサーバから提供を受けた情報であってもよい。プロ野球(またはMLB)を例にあげると、その試合で最も活躍した選手の成績が、ゲーム管理装置に直接的に入力またはネットワーク等を介して入力されるようにすることができる。あるいは、プロ野球の試合での選手の成績や試合結果を、試合後または試合中に提供するような情報提供サーバが存在するので、そのようなサーバの提供情報を利用して、現実事象に関する情報をゲーム管理装置に取り込むこともできる。また、現実事象に関する情報は、現実事象の画像や音声等を自動的に分析することによって取得される情報であってもよい。
ゲーム内でユーザに提示されるミッションは、ゲーム内でユーザによって達成されるべき目標として、ゲーム開始前、ゲーム開始時またはゲーム中にユーザに提示される。なお、ミッションを、任務、特命、使命、課題等の別の表現を用いてゲーム内で提示してもよい。また、提示されたミッションをユーザが達成した場合、後述する6)の構成のように、そのミッションに応じた特典(ポイント、アイテム等)をユーザに付与するようにすることができるし、そのような特典を発生させないようにする(例えば、ミッションの達成自体を楽しむゲームとする)こともできる。
現実世界で発生した現実事象に関する情報に基づいて、ミッションを生成する一例としては、プロ野球のある日の試合で活躍した選手Aの打撃成績が「2本塁打」であった場合、ゲーム管理装置は、例えば「本塁打を2本放て」というミッションを生成する。このミッションの場合、ゲーム内の試合で本塁打を2本以上打つことが、達成すべきミッションの条件となる。
本構成では、現実世界で生じた事象に基づいて、ゲーム内でユーザに提示されるミッションが生成されるので、現実世界とゲームとが、ミッションの生成においてリンクしている。現実世界で生じる事象は一定ではなく、例えばプロ野球の試合毎に異なるので、それに応じて生成されるミッションも変化に富み、現実世界の最新でホットな話題等を、ミッションとして反映させることができる。従って、ユーザがゲームを長く継続しても、興味を持ってミッションに取り組むことができる。本発明では、現実世界の事象に興味を持っているユーザ(例えば、プロ野球ファンのユーザ)が、その事象に関連するミッションに取り組むようになるので、単にゲーム内で決められたミッションが提示される従来の構成とは異なり、そのユーザが興味を持ちながらミッションに取り組むことができ、ゲームの興趣性が高まる。
2)上記の1)の構成において、前記現実事象に関する情報に基づいて、所定条件を満たした現実事象が発生したか否かを判定する判定手段(73)をさらに備え、前記ミッション生成手段(72)は、前記判定手段(73)によって前記所定条件を満たした前記現実事象が発生したと判定された場合に、当該現実事象に応じたゲーム内条件を前記ユーザによって達成されるべきミッション条件とする前記ミッションを生成することが好ましい。
この構成では、所定条件を満たした現実事象が発生した場合に、当該現実事象に応じたゲーム内条件を達成されるべきミッション条件とするミッションが生成される。所定条件の一例を次に示す。対象となる現実事象を、プロ野球の試合における選手のプレイ結果(打撃成績等)とした場合、例えば、「2本塁打以上」、「2打点以上」「2安打以上」の何れかを、所定条件とすることができる。この例において、プロ野球の試合で選手Aが、例えば「2本塁打、3打点、3安打」の活躍をした場合、前記の所定条件を満たすことになる。この場合、現実事象に応じたゲーム内条件「2本塁打、3打点、3安打」(または「2本塁打」、「3打点」、「3安打」等であってもよい)を、達成されるべきミッション条件としたミッションが生成される。なお、もし所定条件を満たした現実事象が発生しなかった場合には、ミッションは生成されない。
本構成によれば、例えば、野球の1試合分の選手の成績情報を、現実事象に関する情報として取得すれば、その中から所定条件を満たした現実事象を抽出して、当該現実事象に応じたミッションを自動的に生成することができる。
3)上記の2)の構成において、前記ゲームは、現実世界の複数の実在物にそれぞれ対応する複数のキャラクタを含むゲームであり、前記複数のキャラクタの中から前記ユーザによって選択された少なくとも1つのキャラクタを選択キャラクタとして識別する識別手段(74)をさらに備え、前記判定手段(73)は、前記選択キャラクタに対応する前記実在物が発生させた前記現実事象を対象として、前記所定条件を満たした前記現実事象が発生したか否かを判定することが好ましい。
この構成において、「現実世界の実在物」とは、「現実世界の人または動物」を意味する。実在物の具体例を挙げると、野球、サッカー、アメリカンフットボール、バスケット等の各種スポーツの実在選手、テレビ・ラジオ・インターネット・ケーブル・衛星などを使用した放送番組でクイズに回答するタレントや有名人、競馬のレースに出走する競走馬等が該当する。「現実世界の複数の実在物にそれぞれ対応する複数のキャラクタ」の例としては、プロ野球の複数の実在選手A、B、C…にそれぞれ対応する選手キャラクタA、B、C…が挙げられる。
本構成では、複数のキャラクタの中からユーザ自身が選択した選択キャラクタに対応する実在物が、ミッション生成の対象となる。ここで、選択キャラクタは、ユーザがゲーム内で操作するキャラクタ(後述する操作キャラクタ)として選択されるものであってもよいし、ミッション生成のためだけに選択されるものであってもよい。
本構成の判定手段は、選択キャラクタに対応する実在物が発生させた現実事象を対象として、所定条件を満たした現実事象が発生したか否かを判定する。つまり、選択キャラクタに対応する実在物が、所定条件を満たした現実事象を発生させた場合に、当該現実事象に基づいたミッションが生成される。
本構成では、ユーザが選択キャラクタとしてどのキャラクタを選択するかによって、選択キャラクタに対応する実在物が発生させる現実事象も変動するので、生成されるミッションも変動する。また、ユーザが選択した選択キャラクタに対応する実在物が所定条件を満たす現実事象を発生させなければ、当該ユーザに対してミッションが生成されないこともある。このように、ユーザがどの実在物に対応したキャラクタを、選択キャラクタとするかによって、ミッション生成の有無および生成されるミッションが変動するので、ユーザ自身によるキャラクタの選択がミッション生成の重要なゲーム要素となり、ゲーム性が高まる。
4)上記の3)の構成において、前記ゲームは、ユーザ同士が所定の関係を構築することができるゲームであり、前記ユーザに関係付けられた第2のユーザを管理する関係管理手段(75)をさらに備え、前記判定手段(73)は、前記ユーザおよび前記第2ユーザによって選択された前記選択キャラクタにそれぞれ対応する前記実在物が発生させた前記現実事象を対象として、前記所定条件を満たした前記現実事象が発生したか否かを判定することが好ましい。
上記の所定の関係とは、ゲーム内で構築されるユーザ同士の仮想的な関係であり、仲間、知人、友人、友達、クラスメイト、相棒、親類、家族、兄弟、姉妹、会社や組織の同僚、先生−生徒、師匠−弟子、先輩−後輩などの様々なゲーム内の関係を含む。以下では、所定の関係を「仲間」とし、ユーザに関係付けられた第2のユーザを、ユーザの仲間とした例について説明する。
前述の3)の構成では、ユーザ自身が選択した選択キャラクタに対応する実在物が所定条件を満たす現実事象を発生させなければ、ミッションは生成されないので、ミッションにチャレンジする機会がない場合もある。あるいは、ユーザ自身が選択した選択キャラクタに対応する実在物が発生させた現実事象が良過ぎて(例えば、現実の野球の試合において、4打数4安打3打点というような好結果となった場合)、当該現実事象に応じて生成されたミッションの達成難易度が高過ぎることもある。
これに対して本構成では、ユーザ自身が選択した選択キャラクタに対応する実在物だけではなく、ユーザの仲間が選択した選択キャラクタに対応する実在物も、ミッション生成の対象となる。よって、ユーザの仲間の数が多いほど、様々な種類や異なる難易度のミッションが、ユーザに対するミッションとして生成され得る。従って、ユーザに対して、仲間を作ろうという動機づけを与えることができる。
なお、様々な種類(内容)や異なる難易度のミッションが生成された場合において、ユーザがその中から任意のミッションを自らが選択できるように提示してもよいし、ゲーム管理装置が条件的に発生させられるミッションを自動的に選択(例えばランダムに選択)して提示するようにしてもよい。
5)上記の1)ないし4)の何れかの構成において、前記ミッション生成手段(72)は、前記現実事象に応じた複数段階のゲーム内条件を前記ユーザによって達成されるべきミッション条件とする、複数のミッションを生成することが好ましい。
一例を挙げると、現実世界で発生した現実事象が「3安打、2本塁打」である場合(これが所定条件を満たしている場合)、この現実事象に基づいて、以下のような複数段階の条件の複数のミッションが生成される。
(a)「3安打、2本塁打を達成せよ」
(b)「2本塁打を達成せよ」(または、「3安打、1本塁打を達成せよ」でもよい)
(c)「3安打を達成せよ」
このように、本構成では、種類(内容)や難易度の異なる複数のミッションが生成されるので、ユーザに提示されるミッションのバリエーションが広がる。
なお、上記の例の場合、基本的に(a)のミッションが最も達成難易度が高く、(b)、(c)の順で達成難易度が低くなる。よって、達成したミッションに応じた特典を付与する後述の6)の構成を適用し、例えば、(a)のミッション達成時の特典を「大」、(b)のミッション達成時の特典を「中」、(c)のミッション達成時の特典を「小」として、ユーザがミッションの難易度に応じた特典を獲得できるようにしてもよい。
なお、上記のようにある現実事象に基づいて、複数段階の条件のミッションが生成された場合において、ユーザがその中から任意のミッションを自らが選択できるように提示してもよいし、ゲーム管理装置が条件的に発生させられるミッションを自動的に選択(例えばランダムに選択)して提示するようにしてもよい。
6)上記の1)ないし5)の何れかの構成において、前記ミッション生成手段(72)によって生成された前記ミッションを提示するミッション提示手段(91)と、前記ミッション提示手段(91)によって提示された前記ミッションを達成したユーザに、当該ミッションに応じた特典を付与する特典付与手段(92)と、をさらに備えることが好ましい。
ミッション提示手段がミッションを提示するタイミングは、ミッションの対象となるゲームモード(例えば、ゲーム内で行われる試合)の開始前、開始時、またはゲーム中のいずれであってもよい。例えば、ミッション提示手段が提示したミッションについて、当該ミッションに挑戦するか否か(すなわち、ミッションを発生させるか否か)をユーザに問合せ、ユーザがミッションに挑戦するという選択をした場合にのみ、ミッションを発生させる(有効化する)ようにしてもよい。あるいは、前記のようなミッションに挑戦するか否かの問合せをせずに、ミッション提示手段が提示したミッションが、ユーザの意思に依らず直ちに有効化される(すなわち、ミッションの提示は、即、ミッションの発生とする)ようにしてもよい。
提示されたミッションをユーザが達成した場合、当該ミッションに応じた特典がユーザに付与される。この特典としては、ポイント、アイテム、キャラクタの能力向上等、様々な特典を適用できる。特典の大きさ(付与するポイントの大きさ、付与するアイテムの数またはアイテムのレア度の高さ、向上する能力値の大きさ等)については、ミッションの達成難易度が高いほどより大きな特典がユーザに付与されるようにすることができる。
前述のように、ミッション生成手段によって生成されたミッションは、現実世界で生じた事象に対応して変化に富むので、ミッションに応じた特典も変化に富む。
特に、ユーザ自身が選択した選択キャラクタに対応する実在物が、ミッション生成の対象となる上記3)の構成において、本構成の特典付与手段が、ミッションの達成難易度が高いほどより大きな特典を付与する場合、以下のような作用効果を奏する。
すなわち、例えば、ユーザが現実世界の一流選手(または現在の調子や成績の良い選手)に対応するキャラクタを選択すれば、現実世界での好プレイが高い確率で期待できるのでミッション生成の確率が高まる。その一方で、現実世界での好プレイに対応して、達成難易度の高いミッションが生成される確率も高くなる。よって、ミッションの達成難易度が高いほど大きな特典が獲得できる構成とした場合、一流選手(または現在の調子や成績の良い選手)に対応するキャラクタを選択すれば、ハイリスクハイリターンの可能性が高くなる。
逆に、ユーザが現実世界で普通の選手に対応するキャラクタを選択すれば、一流選手よりも活躍できない確率は高くなり、ミッション生成の確率が低下する。その一方で、現実世界でのプレイに対応して、比較的、達成難易度の低いミッションが生成される確率も高くなる。よって、ミッションの達成難易度に応じた特典が獲得できる構成とした場合、普通の選手に対応するキャラクタを選択すれば、ローリスクローリターンとなる可能性が高くなる。従って、ユーザには、現実世界の実在物の能力、その現在の調子や成績を考慮した、キャラクタの選択が求められる。
ところで、従来のゲームでは、ミッションはユーザに対して一方的に与えられるものであり、ユーザがその内容に関与できるものではなかった。
これに対して、本構成では、ユーザがどの実在物に対応したキャラクタを、選択キャラクタとするかによって、ミッション生成の有無および生成されるミッションが変動する。すなわち、キャラクタ選択におけるユーザの思考や戦略によって、ユーザがミッションの設定に関わることが可能となり、興趣性の高いゲームを実現できる。
ところで、上記5)の構成のように、ある現実事象に基づいて、複数段階の条件のミッション(例えば、前述の(a)「3安打、2本塁打を達成せよ」、(b)「2本塁打を達成せよ」、(c)「3安打を達成せよ」)が生成された場合、本構成のミッション提示手段がミッションを提示する形態および特典付与手段が特典を付与する形態としては、次のような様々な形態が考えられる。
すなわち、ミッション提示手段は、前記複数のミッション(a)〜(c)の中の1つを、ユーザによって任意に選択可能に提示してもよい。この場合、ユーザが選択したミッションのみが有効化され、当該ミッションを達成した場合にのみ、当該ミッションに応じた特典が付与される。例えば(c)のミッションを選択したユーザが、結果的に、2本塁打は達成できたが、3安打は達成できずに特典が獲得できなかった、ということもあるので、ユーザがどのミッションを選択するのかが重要になる。
あるいは、上記のようなユーザによるミッションの選択なしに、前記複数のミッション(a)〜(c)を全て有効とし、ユーザが前記複数のミッション(a)〜(c)の何れかを達成すれば、達成したミッションに応じた特典を付与する形態としてもよい。この場合、ミッション提示手段は、前記複数のミッション(a)〜(c)の全てをまとめてユーザに提示する。あるいは、バリエーションとしては、ミッション提示手段は、最も達成難易度の高い(a)のミッションのみをユーザに提示しておき、結果的に、ユーザが(a)のミッションを達成できなかった場合のサプライズとして、(b)または(c)のミッションを達成していれば、特典付与手段が達成したミッションに応じた特典をユーザに付与するようにしても良い。
あるいは、ミッション提示手段は、前記複数のミッション(a)〜(c)の中の1つを自動的に選択(例えばランダムに選択)して、ユーザに提示するようにしてもよい。この場合、提示されたミッションのみが有効化され、当該ミッションを達成した場合にのみ、特典付与手段が当該ミッションに応じた特典をユーザに付与するようにしても良い。
7)上記の6)の構成において、前記ゲームは、ユーザが操作する操作キャラクタを使用するゲームであり、前記操作キャラクタのパラメータまたは過去のゲーム結果に関する操作キャラクタ情報を管理するキャラクタ情報管理手段(93)と、前記操作キャラクタ情報に基づいて、前記ミッション生成手段(72)によって生成された前記ミッションの達成難易度を判定し、前記達成難易度に応じた前記特典を設定する特典設定手段(94)と、をさらに備えることが好ましい。
この構成では、ユーザが操作する操作キャラクタのパラメータまたは過去のゲーム結果に関する情報(操作キャラクタ情報)に基づいて、生成されたミッションに応じた特典が設定される。
一例を挙げると、操作キャラクタの打撃能力のパラメータとして、「パワー」および「ミート」があり、「パワー」の能力値の方が「ミート」の能力値よりも高い(または「パワー」の能力値が所定値以上である)場合、当該操作キャラクタはホームランバッターの特性を有するものと把握できる。あるいは、操作キャラクタの過去のゲーム結果、例えば、累積の打率や本塁打数に基づいて、操作キャラクタがホームランバッターまたはアベレージヒッターの何れの特性を有するかを判定してもよい。例えば、操作キャラクタがアベレージヒッターではなく、ホームランバッターであった場合、本塁打を打つことはヒットを量産するよりも容易であることから、「3安打」よりも「2本塁打」の方がミッションの達成難易度が低いものとし、特典設定手段は、以下に例示するように、各ミッションに対する特典を設定する。
前記(a)「3安打、2本塁打を達成せよ」のミッションの特典を「大」
前記(c)「3安打を達成せよ」」のミッションの特典を「中」
前記(b)「2本塁打を達成せよ」のミッションの特典を「小」
このように、操作キャラクタ情報から把握できる操作キャラクタの特性に基づいて、各ミッションの達成難易度を判断し、当該操作キャラクタにとって達成難易度が低いミッション(すなわち、操作キャラクタにとって得意なミッション)ほど、特典を低く設定する構成とすることができる。本構成により、ゲーム内でユーザが操作する操作キャラクタの特性に応じた、適切なミッションの特典を設定できる。
8)上記の1)ないし7)の何れかの構成において、前記ミッションが生成された理由の情報を、当該ミッション生成の基となった前記現実事象に関する情報に基づいて生成する理由生成手段(76)と、前記理由生成手段(76)によって生成された前記理由の情報を、前記ミッションがユーザに提示されるときに報知する理由報知手段(95)と、をさらに備えることが好ましい。
ミッションが生成された理由の情報の一例を次に示す。例えば、10月3日の試合で勝利したチームFの選手Aが2本塁打を打ったという現実事象に基づいて、「本塁打を2本打て」というミッションが生成されたものとする。このミッションに対して、例えば「10月3日の試合で、チームFの選手Aが、2本塁打の活躍をしてチームを勝利に導いた。」というミッションが生成された理由の情報が、理由生成手段によって生成される。
本構成では、ミッションが生成された理由を、ミッションの提示の際に報知する(例えば、ミッション提示の直前、提示と同時、または提示直後に画面に表示する)ことにより、そのミッションが現実世界で実際に発生した事実に即して生成されたことをユーザに明確に知らせることができる。これにより、ユーザは、ミッションに対して強い関心を持ちながらミッションに取り組むことができる。
9)本発明の他の一態様によるゲーム管理装置(1、3)は、現実世界のスポーツの試合で発生したものであり、現時点を基準として直近に行われた前記試合を少なくとも含む1試合または複数試合で発生した、実在選手のプレイ結果または成績に関する情報を取得して記憶装置に記憶する取得手段(71)と、前記取得手段(71)によって取得された前記情報に基づいて、前記プレイ結果または前記成績に関する条件を、ユーザがゲーム内で行うゲーム内試合で達成すべきミッション条件とするミッションを生成するミッション生成手段(72)と、前記ミッション生成手段(72)によって生成された前記ミッションを、前記ゲーム内試合の開始時または開始前に提示するミッション提示手段(91)と、を備える。
10)本発明の他の一態様によるゲームシステムは、サーバ(1、201)と、当該サーバ(1、201)との間で通信を行う端末装置(3、203)と、を含みゲームの管理を行うゲームシステムであって、現実世界で発生した現実事象に関する情報を取得して記憶装置に記憶する取得手段(71)、前記現実事象に関する情報に基づいて、ゲーム中にユーザに提示されるミッションを生成するミッション生成手段(72)、を前記サーバ(1、201)又は前記端末装置(3、203)のいずれか一方が備える。
11)本発明の他の一態様によるプログラムは、コンピュータを上記の1)ないし9)の何れかに記載のゲーム管理装置(1、3)として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記ゲーム管理装置(1、3)が備えている各手段として機能させるためのプログラムである。