JP2015147948A - 金属イオンの吸着方法、分離方法、脱離方法及び回収方法並びにこれらに用いられる吸着剤及び回収剤セット - Google Patents
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Abstract
【課題】 有機溶剤を使用することなく、金属イオンを迅速に収集でき、環境負荷を小さくでき、また、工程の簡略化が図れ、回収する金属イオンの選択性も高くすることもできる。【解決手段】 リン酸カルシウムを表面に備える金属粉と金属イオンを含む溶液を接触させ、前記金属イオンを前記金属粉に吸着させ、金属イオンを吸着した金属粉を磁力によって分離し、次いで、分離した金属粉と抽出剤を反応させて前記金属粉から前記金属イオンを溶出させることで金属イオンの脱離し、回収する。【選択図】 図1
Description
本発明は、金属イオンの吸着方法、分離方法、脱離方法及び回収方法並びにこれらに用いられる吸着剤及び回収剤セットに関する。中でも、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、ランタノイド金属イオン等の選択的回収が可能な、金属イオンの吸着方法、分離方法、脱離方法及び回収方法並びにこれらに用いられる吸着剤及び回収剤セットに関する。特に、磁石材料に多く使用されるFeイオン、Ndイオン、Dyイオン、Smイオン等の選択的回収が可能な、金属イオンの吸着方法、分離方法、脱離方法及び回収方法並びにこれらに用いられる吸着剤及び回収剤セットに関する。
ハードディスクのVCM(ボイスコイルモータ)、ハイブリッド車等の駆動モータ、電動パワーステアリング用モータなどに使用されている希土類金属磁石は、主成分が鉄であり、ネオジムやディスプロシウム、テルビウムなどのランタノイド金属が含まれている。資源枯渇とこれらランタノイド金属の価格高騰が予想される。特に今後、出荷されたハイブリッド車は、その耐用年数から、廃車となる数も増大が予想され、それらから取り出される駆動用モータ等の希土類金属磁石量も大幅に増大することが予想される。これらモータからの磁石回収技術は注目されている。
従来、これらのランタノイド金属を分離回収する方法としては、溶媒抽出法が挙げられるが、溶媒抽出法では炭化水素系溶剤が大量に用いられ、その回収・後処理に際しては廃棄物が多量に生じるため、環境負荷が著しく大きい。また、その抽出剤には水/有機2層間での(1)分離係数が大きいこと、(2)希少金属のイオンとの錯体の有機層への溶解度が高いこと、(3)希少金属のイオンを水層に戻す逆抽出操作が容易であること、(4)水に溶けないことなど、幾つかの特性上の制約がある(非特許文献1参照)。
このような問題を解決した方法として、アミノ基を有する水溶性高分子と、酸性基を有する水溶性高分子又は陽イオン交換樹脂とを組み合わせて用いて希土類金属を選択的に回収する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしこの方法よりも、より簡便に効率よく金属イオンを回収する方法が求められている。
溶媒抽出法は大量の炭化水素系の有機溶剤を用い、溶媒の回収・処理において環境負荷が大きい。また上述したように抽出剤への幾つかの特性上の制約もあり、有機溶剤を用いない、簡便なランタノイド金属イオンの高効率な回収方法が望まれている。すなわち、本発明の課題は、有機溶剤を使用せず、簡便に分離回収できる方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決する方法として、磁気収集可能な金属粉表面を金属イオンが吸着できる吸着物質で被覆したものを利用し、前記金属イオンを含む水溶液を接触させることで、一旦金属イオンを金属粉表面に吸着し、得られる金属粉を分離し、ついで、抽出能力の高い抽出剤を利用して前記金属イオンを溶出させることで、解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明は、次の各項に関する。
(1)リン酸カルシウムを表面に備える金属粉と、金属イオンを含む溶液を接触させ、前記金属イオンを前記金属粉に吸着することを特徴とする金属イオンの吸着方法。
(2) リン酸カルシウムがハイドロキシアパタイトである(1)に記載の金属イオンの吸着方法。
(3) 金属粉が鉄粉である(1)又は(2)に記載の金属イオンの吸着方法。
(1)リン酸カルシウムを表面に備える金属粉と、金属イオンを含む溶液を接触させ、前記金属イオンを前記金属粉に吸着することを特徴とする金属イオンの吸着方法。
(2) リン酸カルシウムがハイドロキシアパタイトである(1)に記載の金属イオンの吸着方法。
(3) 金属粉が鉄粉である(1)又は(2)に記載の金属イオンの吸着方法。
(4) 金属イオンがアルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン及びランタノイド金属イオンから選択される少なくとも1種である(1)、(2)又は(3)に記載の金属イオンの吸着方法。
(5) 金属イオンがFeイオン、Ndイオン、Smイオン及びDyイオンから選択される少なくとも1種である(4)に記載の金属イオンの吸着方法。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の方法で金属イオンを吸着した金属粉を磁力によって分離する金属イオンの分離方法。
(5) 金属イオンがFeイオン、Ndイオン、Smイオン及びDyイオンから選択される少なくとも1種である(4)に記載の金属イオンの吸着方法。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の方法で金属イオンを吸着した金属粉を磁力によって分離する金属イオンの分離方法。
(7) (6)に記載の方法で分離した金属粉と抽出剤を反応させて前記金属粉から前記金属イオンを溶出させることを特徴とする金属イオンの脱離方法。
(8) 抽出剤が環状リン酸である(7)に記載の金属イオンの脱離方法。
(9) 環状リン酸が次に示す構造を有する(8)に記載の金属イオンの脱離方法。
(8) 抽出剤が環状リン酸である(7)に記載の金属イオンの脱離方法。
(9) 環状リン酸が次に示す構造を有する(8)に記載の金属イオンの脱離方法。
(10) (1)〜(5)のいずれかに記載の方法により金属イオンを金属粉上に吸着し、(6)に記載の方法により前記金属イオンを吸着した前記金属粉を分離し、(7)〜(9)のいずれかに記載の方法により前記金属粉から前記金属イオンを脱離することを特徴とする金属イオンの回収方法。
(11) リン酸カルシウムを表面に備える金属粉を含む、金属イオンの吸着剤。
(12) (11)記載の金属イオンの吸着剤と、環状リン酸を含む金属イオンの抽出剤とから構成される金属イオンの回収剤セット。
(11) リン酸カルシウムを表面に備える金属粉を含む、金属イオンの吸着剤。
(12) (11)記載の金属イオンの吸着剤と、環状リン酸を含む金属イオンの抽出剤とから構成される金属イオンの回収剤セット。
本発明によれば、有機溶剤を使用することなく、金属イオンを迅速に磁気収集できるため、環境負荷を小さくでき、また、工程の簡略化が図れる。また用いる金属粉として、安価な鉄粉等の磁性粉体が使用できるため、吸着剤は比較的安価に提供できる。また、回収する金属イオンの選択性も高くすることもできる。
以下本発明について具体的に説明する。
(i)吸着剤
本発明においては、金属イオンを吸着(イオン交換)する物質を金属粉表面に備えさせる。吸着する物質としては、リン酸カルシウムを用いる。リン酸カルシウムとして好適には、アパタイト構造を有するリン酸カルシウムが挙げられる。アパタイトはOH基を含んでいるハイドロキシアパタイト、CO3基を含む炭酸アパタイト、F基を含むフッ化アパタイト等が安定に存在し、好ましいものとして使用できる。これらのリン酸カルシウムは、単一組成のアパタイトであっても良いし、複数種のアパタイトを混合して含んでいても良い。
(i)吸着剤
本発明においては、金属イオンを吸着(イオン交換)する物質を金属粉表面に備えさせる。吸着する物質としては、リン酸カルシウムを用いる。リン酸カルシウムとして好適には、アパタイト構造を有するリン酸カルシウムが挙げられる。アパタイトはOH基を含んでいるハイドロキシアパタイト、CO3基を含む炭酸アパタイト、F基を含むフッ化アパタイト等が安定に存在し、好ましいものとして使用できる。これらのリン酸カルシウムは、単一組成のアパタイトであっても良いし、複数種のアパタイトを混合して含んでいても良い。
本発明において、前記吸着する物質を表面に備える金属粉としては、常磁性を有する金属粉であることが好ましく、強磁性を有しかつ高い飽和磁束密度を示す金属粉であればより好ましく、このようなものとしては、具体的には、鉄粉、ケイ素鋼粉、センダスト粉、アモルファス粉、パーメンジュール粉、ソフトフェライト粉、アモルファス磁性合金粉、ナノクリスタル磁性合金粉、パーマロイ粉等の軟磁性材料を挙げることができ、これらは単独で又は二種類以上を混合して使用することができる。中でも、磁性が強い上に低価格である鉄粉が好ましく、さらに、リン酸カルシウムを被覆するために好適なpHにおいて安定な金属である純鉄粉が最も好ましい。
本発明に適用できる金属粉のサイズについては、JIS8801で規定される「ふるい分け法」で決定される平均粒子径で、原料から篩い分けた際の歩留まりが良好な25〜250μmが好ましく、45〜150μmが取り扱い性を考慮してさらに好ましい。金属粉が鉄粉が鉄粉である場合、45μm以下の粒子径を有する鉄粉の割合が半分以上の鉄粉(例えば、鉄粉が危険物となる場合、ふるいの目開きが53μmの網ふるいを50%以上通過する鉄の粉)は危険物に該当するため、これに該当しない平均粒子径が60〜120μmのものが最も好ましい。
前記金属粉(例えば鉄粉)表面に、前記吸着する物質を備えさせる方法としては、特に制限はなく、物理的又は化学的に付着させることができる。例えば、金属粉をまずCaイオン含有水溶液に分散して撹拌し、次いで、PO4イオン含有水溶液を加え、次いでアルカリ性条件に調整し、加熱撹拌する方法により付着させ、さらに、濾過、洗浄し、乾燥させることでアパタイトがコーティングされた金属粉を得ることができる(共沈法)。
(ii)吸着対象金属イオンを含む溶液
本発明に適用できる吸着対象金属は溶液中に金属イオンとして存在するものである。溶液は一般に水溶液である。金属イオンとしては、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン及びランタノイド金属イオンから選択される少なくとも1種であることが好ましい。水溶液中の金属イオンは、金属粉表面の吸着物質がCaイオン(II)を有しているため、これと金属イオンが交換することで前記金属粉表面に吸着する。従って、Caイオン(II)とイオン半径の同程度の金属イオンを対象とすることが好ましく、具体的には、ランタノイド金属イオンが好ましいものとして挙げられる。また、安定な金属イオン交換が起こるには、電荷的な中和も重要な因子であるので、吸着しやすい金属イオンとしてCaイオン(II)と同族のアルカリ土類金属も挙げられる。また、遷移金属イオンも好ましいものとして挙げられる。
本発明に適用できる吸着対象金属は溶液中に金属イオンとして存在するものである。溶液は一般に水溶液である。金属イオンとしては、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン及びランタノイド金属イオンから選択される少なくとも1種であることが好ましい。水溶液中の金属イオンは、金属粉表面の吸着物質がCaイオン(II)を有しているため、これと金属イオンが交換することで前記金属粉表面に吸着する。従って、Caイオン(II)とイオン半径の同程度の金属イオンを対象とすることが好ましく、具体的には、ランタノイド金属イオンが好ましいものとして挙げられる。また、安定な金属イオン交換が起こるには、電荷的な中和も重要な因子であるので、吸着しやすい金属イオンとしてCaイオン(II)と同族のアルカリ土類金属も挙げられる。また、遷移金属イオンも好ましいものとして挙げられる。
ランタノイド金属イオンとしては、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Tb、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の各イオンが挙げられる。アルカリ土類金属イオンとしては、Mg、Sr、Ba等の各イオンが挙げられる。遷移金属イオンとしては、Mn、Fe、Co、Ni等の各イオンが挙げられる。これらの中でも、Feイオン、Ndイオン、Smイオン及びDyイオンから選択される少なくとも1種であると選択的回収が行いやすく特に好ましい。
本発明が適用できる吸着対象金属イオンを含む、水溶液の金属イオン濃度は、1ppm〜1000ppmであることが好ましく、5ppm〜500ppmであることがより好ましく、10ppm〜100ppmであることがさらに好ましい。また、前記水溶液のpHは、5〜9が好ましく、6〜8がより好ましく、6.5〜7.5がさらに好ましい。pHを5より大きくすることで、リン酸カルシウムの溶解、鉄の酸化等の不具合を低減でき、吸着剤の安定性を維持しやすくなる。
上記水溶液に、上記吸着剤を添加し、例えば1〜10時間程度静置することで、金属イオンを金属粉に吸着することができる。
吸着後、金属イオンを吸着した金属粉を磁力により水溶液から分離することができる。磁力をかける方法に制限はないが、磁石により分離する方法が簡便で好ましい。分離した金属粉は、例えばアルコール等で洗浄し、乾燥させることができる。
吸着後、金属イオンを吸着した金属粉を磁力により水溶液から分離することができる。磁力をかける方法に制限はないが、磁石により分離する方法が簡便で好ましい。分離した金属粉は、例えばアルコール等で洗浄し、乾燥させることができる。
(iii)抽出剤
得られた金属粉は、次いで抽出剤と反応させて、金属粉から金属イオンを溶出させることができる。抽出剤としては、リン酸が好ましく、縮合リン酸が好ましく、縮合リン酸の中でも鎖状リン酸ではなく、環状リン酸が好ましい。一般にリン酸は、縮合によりトリリン酸以上((HPO3)n n≧3)になると鎖状構造だけでなく、ある条件下では環状構造をとることがある。環状構造を有する縮合リン酸(環状リン酸)の構造は
得られた金属粉は、次いで抽出剤と反応させて、金属粉から金属イオンを溶出させることができる。抽出剤としては、リン酸が好ましく、縮合リン酸が好ましく、縮合リン酸の中でも鎖状リン酸ではなく、環状リン酸が好ましい。一般にリン酸は、縮合によりトリリン酸以上((HPO3)n n≧3)になると鎖状構造だけでなく、ある条件下では環状構造をとることがある。環状構造を有する縮合リン酸(環状リン酸)の構造は
このような構造式の環状リン酸、即ち、4、6、8、12、16 員環の環状リン酸は既に報告され、その加水分解定数、熱的安定性、活性化エネルギー、熱分解等についての研究がなされている。例えば、前記式における(n+3)個のリン酸イオンを有する環状リン酸塩としては、nが大きくなるに従って環の大きさも大きくなると同時にひずみも大きくなる。また、nが大きいほど安定となるが、調製方法はより複雑となる。従って、本発明に適用する環状リン酸としては、環構造の大きさ、合成の容易さ、純度の高さ(精製方法の高さ)等から、nが1(すなわちリン原子を4個有し8員環構造を有するH4P4m)を用いることが特に好ましい。
このような抽出剤を含む溶液と、金属イオンを吸着している金属粉を反応させ、目的とする金属イオンを脱離させ、得られた溶液から金属粉を分離することにより、金属イオンを回収することができる。回収溶液は、本発明適用前の溶液と比較し、目的とする金属イオンが濃縮されたものとなり、また、さらに濃縮することもできる。
本発明においては、リン酸カルシウムを表面に備える金属粉は、これを含む金属イオンの吸着剤として提供できる。また、この吸着剤と、環状リン酸を含む金属イオンの抽出剤とから構成される金属イオンの回収剤セットとして提供することもできる。
[吸着方法及び分離方法]
(実施例1)
和光純薬工業(株)製の硝酸ネオジム6水和物(Nd(NO3)3・6H2O):0.0304gを乳鉢ですり潰し、80mlの超純水に溶解した。その後10分間超音波照射を行い、100mlメスフラスコ内で100ppmのネオジムイオン水溶液を調整した。その水溶液から10ml分取し、約80mlの超純水で希釈後、pH10〜11となるよう希釈したアンモニア水を用いてpHを6.5〜7.0となるように調整した。その水溶液を用いて100mlメスフラスコ中で10ppm金属イオン水溶液100mlを得た。金属イオン水溶液(10ppm)から100mlビーカー内へ20mlづつ秤量した。
(実施例1)
和光純薬工業(株)製の硝酸ネオジム6水和物(Nd(NO3)3・6H2O):0.0304gを乳鉢ですり潰し、80mlの超純水に溶解した。その後10分間超音波照射を行い、100mlメスフラスコ内で100ppmのネオジムイオン水溶液を調整した。その水溶液から10ml分取し、約80mlの超純水で希釈後、pH10〜11となるよう希釈したアンモニア水を用いてpHを6.5〜7.0となるように調整した。その水溶液を用いて100mlメスフラスコ中で10ppm金属イオン水溶液100mlを得た。金属イオン水溶液(10ppm)から100mlビーカー内へ20mlづつ秤量した。
続いて、前記共沈法により製造したリン酸カルシウム(ヒドロキシアパタイト)被覆鉄粉(FeHAp、平均粒子径150μm、HApコート層の厚さ約500nm)を1g秤量して添加した。その後1時間又は3時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、ついで2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液は30mlシリンジを用いて回収後、メンブレンフィルターでろ過した。得られた水溶液は適宜希釈し、ろ液中の残存イオン濃度を測定した。カルシウムイオン濃度の測定はICP−AESで、ランタノイド金属イオン濃度の測定はICP−MSで行った。
(比較例1)
リン酸カルシウム被覆鉄粉の代わりに、リン酸カルシウムが表面に被覆されていない純鉄粉のみを用いて実施例1と同様の操作を行った。
リン酸カルシウム被覆鉄粉の代わりに、リン酸カルシウムが表面に被覆されていない純鉄粉のみを用いて実施例1と同様の操作を行った。
(実施例2)
和光純薬工業(株)製硝酸サマリウム6水和物(Sm(NO3)3・6H2O):0.0295gを乳鉢ですり潰し、80mlの超純水に溶解した。その後10分間超音波照射を行い、100mlメスフラスコ内で100ppmの金属イオン水溶液を調製した。その水溶液から10ml分取し、約80mlの超純水で希釈後、pH10〜11となるよう希釈したアンモニア水を用いてpHを6.5〜7.0となるように調整した。その水溶液を用いて100mlメスフラスコ中で10ppm金属イオン水溶液100mlを得た。金属イオン水溶液(10ppm)から100mlビーカー内へ20mlずつ秤量した。続いて、FeHApを1g秤量して添加した。その後1時間又は3時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、ついで2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液は30mlシリンジを用いて回収後、メンブレンフィルターでろ過した。得られた水溶液は適宜希釈し、ろ液中の残存イオン濃度を測定した。カルシウムイオン濃度の測定はICP−AESで、ランタノイド金属イオン濃度の測定はICP−MSで行った。
和光純薬工業(株)製硝酸サマリウム6水和物(Sm(NO3)3・6H2O):0.0295gを乳鉢ですり潰し、80mlの超純水に溶解した。その後10分間超音波照射を行い、100mlメスフラスコ内で100ppmの金属イオン水溶液を調製した。その水溶液から10ml分取し、約80mlの超純水で希釈後、pH10〜11となるよう希釈したアンモニア水を用いてpHを6.5〜7.0となるように調整した。その水溶液を用いて100mlメスフラスコ中で10ppm金属イオン水溶液100mlを得た。金属イオン水溶液(10ppm)から100mlビーカー内へ20mlずつ秤量した。続いて、FeHApを1g秤量して添加した。その後1時間又は3時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、ついで2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液は30mlシリンジを用いて回収後、メンブレンフィルターでろ過した。得られた水溶液は適宜希釈し、ろ液中の残存イオン濃度を測定した。カルシウムイオン濃度の測定はICP−AESで、ランタノイド金属イオン濃度の測定はICP−MSで行った。
(実施例3)
和光純薬工業(株)製硝酸ジスプロシウム6水和物(Dy(NO3)3・6H2O):0.0281gを乳鉢ですり潰し、80mlの超純水に溶解した。その後10分間超音波照射を行い、100mlメスフラスコ内で100ppmの金属イオン水溶液を調製した。その水溶液から10ml分取し、約80mlの超純水で希釈後、pH10〜11となるよう希釈したアンモニア水を用いてpHを6.5〜7.0となるように調整した。その水溶液を用いて100mlメスフラスコ中で10ppm金属イオン水溶液100mlを得た。金属イオン水溶液(10ppm)から100mlビーカー内へ20mlずつ秤量した。続いて、FeHAp を1g秤量して添加した。その後1時間または3時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、ついで2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液は30mlシリンジを用いて回収後、メンブレンフィルターでろ過した。得られた水溶液は適宜希釈し、ろ液中の残存イオン濃度を測定した。カルシウムイオン濃度の測定はICP−AES で、ランタノイド金属イオン濃度の測定はICP−MSで行った。
和光純薬工業(株)製硝酸ジスプロシウム6水和物(Dy(NO3)3・6H2O):0.0281gを乳鉢ですり潰し、80mlの超純水に溶解した。その後10分間超音波照射を行い、100mlメスフラスコ内で100ppmの金属イオン水溶液を調製した。その水溶液から10ml分取し、約80mlの超純水で希釈後、pH10〜11となるよう希釈したアンモニア水を用いてpHを6.5〜7.0となるように調整した。その水溶液を用いて100mlメスフラスコ中で10ppm金属イオン水溶液100mlを得た。金属イオン水溶液(10ppm)から100mlビーカー内へ20mlずつ秤量した。続いて、FeHAp を1g秤量して添加した。その後1時間または3時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、ついで2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液は30mlシリンジを用いて回収後、メンブレンフィルターでろ過した。得られた水溶液は適宜希釈し、ろ液中の残存イオン濃度を測定した。カルシウムイオン濃度の測定はICP−AES で、ランタノイド金属イオン濃度の測定はICP−MSで行った。
実施例1、2、3及び比較例1の検討から得られた図1、2及び3に示す結果を得た。図1に示すNdイオンの吸着挙動に関して、ハイドロキシアパタイト層を表面に被覆した鉄粉(FeHAp)は、強力な吸着能を有していることがわかり、ハイドロキシアパタイト層を表面に持たない純鉄粉との比較においても、1時間後でほぼ定量的に溶液内のNdイオンを吸着する程度の迅速な吸着を引き起こしていることが示されている。
同様に図2および3から、Smイオン、DyイオンについてもNdイオン場合と同様に迅速吸着傾向を示すことがわかる。これらの結果から、FeHApはランタノイド金属イオンについて強力な吸着能を有することが証明された。言うまでもなく、上記FeHApは磁性を有しており、ランタノイド金属イオンを吸着した後、当該水溶液から磁石等によって磁気収集可能であった。
[吸着方法、分離方法及び脱離方法(回収方法)]
(実施例4)
和光純薬工業(株)製硝酸ネオジム6水和物(Nd(NO3)3・6H2O):0.304 gの硝酸塩を乳鉢ですり潰し、100mlメスフラスコ中で約80mlの超純水に溶解した。その後、希アンモニア水を添加して、pHを6.5〜7.0となるよう調整した。10 分間超音波照射後、メスフラスコの秤線まで超純水を加え、1000ppmの金属イオン水溶液を得た。得られた1000ppm金属イオン水溶液を100mlビーカー内へ20ml づつ秤量し、FeHApを5g添加した。その後1時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液30mlをシリンジで採取後、メンブレンフィルターでろ過した。ろ液は適宜希釈し、Ndイオン濃度の測定はICP−MS で行った。ろ液中のNdイオン濃度から、FeHApへのNdイオン吸着量を算出した。 得られたNdイオン吸着FeHAp5.0gと抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを接触させ、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Ndイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表1(Nd(III)の各経過時間後の水溶液中濃度と1日後の沈殿の有無)に示す。
(実施例4)
和光純薬工業(株)製硝酸ネオジム6水和物(Nd(NO3)3・6H2O):0.304 gの硝酸塩を乳鉢ですり潰し、100mlメスフラスコ中で約80mlの超純水に溶解した。その後、希アンモニア水を添加して、pHを6.5〜7.0となるよう調整した。10 分間超音波照射後、メスフラスコの秤線まで超純水を加え、1000ppmの金属イオン水溶液を得た。得られた1000ppm金属イオン水溶液を100mlビーカー内へ20ml づつ秤量し、FeHApを5g添加した。その後1時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液30mlをシリンジで採取後、メンブレンフィルターでろ過した。ろ液は適宜希釈し、Ndイオン濃度の測定はICP−MS で行った。ろ液中のNdイオン濃度から、FeHApへのNdイオン吸着量を算出した。 得られたNdイオン吸着FeHAp5.0gと抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを接触させ、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Ndイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表1(Nd(III)の各経過時間後の水溶液中濃度と1日後の沈殿の有無)に示す。
(参考例1)
実施例4において、抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを用いる代わりに、0.2Mリン酸(H3PO4)20mlを用いて、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Ndイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表1に示す。
実施例4において、抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを用いる代わりに、0.2Mリン酸(H3PO4)20mlを用いて、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Ndイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表1に示す。
(実施例5)
和光純薬工業(株)製硝酸サマリウム6水和物(Sm(NO3)3・6H2O):0.295 gの硝酸塩を乳鉢ですり潰し、100mlメスフラスコ中で約80mlの超純水に溶解した。その後、希アンモニア水を添加して、pHを6.5〜7.0となるよう調整した。10 分間超音波照射後、メスフラスコの秤線まで超純水を加え、1000ppmの金属イオン水溶液を得た。得られた1000ppm金属イオン水溶液を100mlビーカー内へ20ml づつ秤量し、FeHAp を5g 添加した。その後1時間静置し、FeHAp を磁石により磁気分離し、2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液30mlをシリンジで採取後、メンブレンフィルターでろ過した。ろ液は適宜希釈し、Smイオン濃度の測定はICP−MS で行った。ろ液中のSmイオン濃度から、FeHApへのSmイオン吸着量を算出した。得られたSmイオン吸着FeHAp5.0gと抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを接触させ、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Smイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表2に示す(Sm(III)の各経過時間後の水溶液中濃度と1日後の沈殿の有無)。
和光純薬工業(株)製硝酸サマリウム6水和物(Sm(NO3)3・6H2O):0.295 gの硝酸塩を乳鉢ですり潰し、100mlメスフラスコ中で約80mlの超純水に溶解した。その後、希アンモニア水を添加して、pHを6.5〜7.0となるよう調整した。10 分間超音波照射後、メスフラスコの秤線まで超純水を加え、1000ppmの金属イオン水溶液を得た。得られた1000ppm金属イオン水溶液を100mlビーカー内へ20ml づつ秤量し、FeHAp を5g 添加した。その後1時間静置し、FeHAp を磁石により磁気分離し、2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液30mlをシリンジで採取後、メンブレンフィルターでろ過した。ろ液は適宜希釈し、Smイオン濃度の測定はICP−MS で行った。ろ液中のSmイオン濃度から、FeHApへのSmイオン吸着量を算出した。得られたSmイオン吸着FeHAp5.0gと抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを接触させ、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Smイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表2に示す(Sm(III)の各経過時間後の水溶液中濃度と1日後の沈殿の有無)。
(参考例2)
実施例5において、抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを用いる代わりに、0.2Mリン酸(H3PO4)20mlを用いて、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Smイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表2に示す。
実施例5において、抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを用いる代わりに、0.2Mリン酸(H3PO4)20mlを用いて、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Smイオン濃度をICP−MSで測定した。この結果を表2に示す。
(実施例6)
和光純薬工業(株)製硝酸ジスプロシウム6水和物(Dy(NO3)3・6H2O):0.281 gの硝酸塩を乳鉢ですり潰し、100mlメスフラスコ中で約80mlの超純水に溶解した。その後、希アンモニア水を添加して、pHを6.5〜7.0となるよう調整した。10分間超音波照射後、メスフラスコの秤線まで超純水を加え、1000ppmの金属イオン水溶液を得た。得られた1000ppm金属イオン水溶液を100mlビーカー内へ20mlづつ秤量し、FeHApを5g添加した。その後1時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液30mlをシリンジで採取後、メンブレンフィルターでろ過した。ろ液は適宜希釈し、Dyイオン濃度の測定はICP−MSで行った。ろ液中のDyイオン濃度から、FeHApへのDyイオン吸着量を算出した。得られたDyイオン吸着FeHAp5.0gと抽出剤として0.2M 環状4リン酸(H4P4m)20mlを接触させ、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Dyイオン濃度をICP−MSで測定した。結果を表3(Dy(III)の各経過時間後の水溶液中濃度と1日後の沈殿の有無)に示す。
和光純薬工業(株)製硝酸ジスプロシウム6水和物(Dy(NO3)3・6H2O):0.281 gの硝酸塩を乳鉢ですり潰し、100mlメスフラスコ中で約80mlの超純水に溶解した。その後、希アンモニア水を添加して、pHを6.5〜7.0となるよう調整した。10分間超音波照射後、メスフラスコの秤線まで超純水を加え、1000ppmの金属イオン水溶液を得た。得られた1000ppm金属イオン水溶液を100mlビーカー内へ20mlづつ秤量し、FeHApを5g添加した。その後1時間静置し、FeHApを磁石により磁気分離し、2−プロパノールで洗浄し、乾燥させた。ろ液30mlをシリンジで採取後、メンブレンフィルターでろ過した。ろ液は適宜希釈し、Dyイオン濃度の測定はICP−MSで行った。ろ液中のDyイオン濃度から、FeHApへのDyイオン吸着量を算出した。得られたDyイオン吸着FeHAp5.0gと抽出剤として0.2M 環状4リン酸(H4P4m)20mlを接触させ、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Dyイオン濃度をICP−MSで測定した。結果を表3(Dy(III)の各経過時間後の水溶液中濃度と1日後の沈殿の有無)に示す。
(参考例3)
実施例6において、抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを用いる代わりに、0.2Mリン酸(H3PO4)20mlを用いて、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Dyイオン濃度をICP−MSで測定した。結果を表3に示す。
実施例6において、抽出剤として0.2M環状4リン酸(H4P4m)20mlを用いる代わりに、0.2Mリン酸(H3PO4)20mlを用いて、1時間及び3時間静置した後の水溶液内Dyイオン濃度をICP−MSで測定した。結果を表3に示す。
実施例4〜6及び参考例1〜3の検討から、一旦ランタノイド金属イオンを吸着したランタノイド(Nd、Sm、Dy)イオン吸着FeHApと最も単純なリン酸H3PO4と環状4リン酸H4P4m(8員環からなる環状リン酸)とを別々に接触させることで、ランタノイド金属イオンの抽出が起こり、水溶液中に抽出せしめることが証明できたが、その効果が環状構造を有するH4P4mを適用した方が顕著に現れ、しかも回収容易な沈殿生成を伴うことから、回収が容易であることが示された。
本発明において、吸着方法は10ppm程度の希薄溶液から1時間という短時間での吸着を観察できた。また、これと分離方法及び脱離方法を含めた、回収方法では、稀有な環状4リン酸を抽出剤として適用することで、金属イオンの効率的な抽出・回収を可能とすることができた。
また、本発明の方法では、以下の表4に示すように、HAp中のCa部分とMgイオン、Srイオン、Baイオン等とイオン交換することが可能であるから、FeHApはこれらアルカリ土類金属イオンともイオン交換能を示し、磁気収集可能である。従って、本発明の方法は、アルカリ土類金属イオンの回収にも有効であり、特にSrイオンに関しては、放射性Srイオンにも有効と考えられ、土壌や水源等での除染にも応用可能性がある。
(参考例4)
FeHApと硝酸マグネシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウムの各水溶液を、FeHAp中のCaイオン:各水溶液のMイオン(M=Mg、Sr、Ba)=4:1(質量比)で接触させた後の各M置換FeHApのXRFを用いた元素分析を表4に示す。
FeHApと硝酸マグネシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウムの各水溶液を、FeHAp中のCaイオン:各水溶液のMイオン(M=Mg、Sr、Ba)=4:1(質量比)で接触させた後の各M置換FeHApのXRFを用いた元素分析を表4に示す。
Claims (12)
- リン酸カルシウムを表面に備える金属粉と、金属イオンを含む溶液を接触させ、前記金属イオンを前記金属粉に吸着することを特徴とする金属イオンの吸着方法。
- リン酸カルシウムがハイドロキシアパタイトである請求項1に記載の金属イオンの吸着方法。
- 金属粉が鉄粉である請求項1又は2に記載の金属イオンの吸着方法。
- 金属イオンがアルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン及びランタノイド金属イオンから選択される少なくとも1種である請求項1、2又は3に記載の金属イオンの吸着方法。
- 金属イオンがFeイオン、Ndイオン、Smイオン及びDyイオンから選択される少なくとも1種である請求項4に記載の金属イオンの吸着方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で金属イオンを吸着した金属粉を磁力によって分離する金属イオンの分離方法。
- 請求項6に記載の方法で分離した金属粉と抽出剤を反応させて前記金属粉から前記金属イオンを溶出させることを特徴とする金属イオンの脱離方法。
- 抽出剤が環状リン酸である請求項7に記載の金属イオンの脱離方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により金属イオンを金属粉上に吸着し、請求項6に記載の方法により前記金属イオンを吸着した前記金属粉を分離し、請求項7〜9のいずれかに記載の方法により前記金属粉から前記金属イオンを脱離することを特徴とする金属イオンの回収方法。
- リン酸カルシウムを表面に備える金属粉を含む、金属イオンの吸着剤。
- 請求項11記載の金属イオンの吸着剤と、環状リン酸を含む金属イオンの抽出剤とから構成される金属イオンの回収剤セット。
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