JP2015147212A - 沈砂池の集砂装置 - Google Patents

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【課題】沈砂池の底面に低圧力水を噴射して、底面に堆積した土砂をトラフに流すためのノズルを備えた沈砂池の集砂装置において、沈砂池の底面に堆積した土砂を沈砂池の側壁近傍に残留させることなく効率良くトラフに流すことができるばかりでなく、側壁面を洗浄することもできる沈砂池の集砂装置を提供する。
【解決手段】沈砂池内の水を排出した状態で沈砂池に設置したノズルから沈砂池の底面に低圧力水を噴射して沈砂池の底面に堆積した土砂を流し、沈砂池の底部中央に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂装置において、沈砂池の底面を複数に区分してなる各領域に対して沈砂池の側壁の近傍に設置されるノズルから水が沈砂池の側壁面の上部に噴射され、その壁面を流下するようにした。
【選択図】図8

Description

本発明は、下水処理設備の沈砂池に沈殿した土砂を集砂ピットに集める集砂方法および集砂装置に関する。
沈砂池内の水を排出した状態(排水状態)で沈砂池に設置したノズルから沈砂池の底面に3kg/cm2未満の低圧力水を噴射して沈砂池の底面に堆積した土砂を流し、沈砂池の底部中央に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂装置及びその集砂ピットに集められた土砂を集砂ピットに設置した揚砂ポンプにより水と共に汲み上げて汚水沈砂池に移送する除砂装置は、特許文献1に開示されている。
上記低圧集砂方式の集砂装置における沈砂池の側壁近傍のノズルは、沈砂池の底面を沈砂池内水流方向に複数に区分してなる各領域に対して沈砂池の側壁近傍に設置されたノズルヘッダーに、複数個が等間隔で取り付けられたものである。
ところで、沈砂池の底面は、沈砂池の底部の中央に向かって水平面に対して5−7度の傾斜角度を有する。そして、従来のノズルヘッダーのノズルは、図15に示されているように、そのノズルの吐水の沈砂池底面に対する入射角度θが45未満となるように取付け
られている。
特許第3315489号公報
沈砂池の底面に沈殿する土砂の量は、底面2aの側壁Wに近い領域が最も多い。しかし、上記のように、従来のノズルヘッダーのノズルは、その吐水の沈砂池底面に対する入射角度が45度未満に設定されているため、ノズルから噴射され沈砂池の底面に着地する水の全てがトラフ8a側に流れるので、ノズルからの吐水により有効に流れる土砂は、そのノズルからの吐水の沈砂池の底面―の着地位置からトラフ8a側の範囲に限られ、その着地位置から側壁までの間の堆積量が最も多い土砂Sが流されずに残留することがあるという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、沈砂池の底面に低圧力水を噴射して、底面に堆積した土砂を流すためのノズルを備えた沈砂池の集砂装置において、沈砂池の底面に堆積した土砂を沈砂池の側壁近傍に残留させることなく効率良くトラフに流すことができる沈砂池の集砂方法および集砂装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、ノズルから沈砂池の底面に低圧力水を噴射してその底面に堆積している土砂を主トラフに流し、その主トラフの土砂を沈砂池の底部に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂方法において、前記ノズルを沈砂池内の側壁の上部近傍に設置し、沈砂池を排水状態として前記ノズルを沈砂池の水面から上方に位置させた後、前記ノズルから水を前記側壁の壁面の上部に噴射させて、その壁面を洗浄するとともに、その壁面を流下する水により沈砂池の底面に堆積している土砂を主トラフに向けて流すことを特徴としている。
本発明の他の特徴は、ノズルの吐出量を0.15〜0.3m3/分としたことである。
本発明は、上記目的を達成するため、ノズルから排水状態の沈砂池の底面に低圧力水を噴射してその底面に堆積している土砂を主トラフに流し、その主トラフの土砂を沈砂池の底部に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂装置において、沈砂池の底面を沈砂池内水流方向に複数に区分してなる各領域の側壁の近傍に設置したノズルヘッダーに等間隔で取付けられたノズルを、そのノズルからの噴射水が前記側壁の上部の壁面に対して15−60度の入射角度をもって噴射されるように取り付けたことを特徴とする。
本発明によれば、壁面に付着した汚れを除去することができる。ノズルからの噴射水が位置エネルギーを利用して勢い良く側壁の壁面に沿って流下するため、壁面の汚れを洗浄できるばかりでなく、底面の側壁至近位置から土砂を流し去ることができる。沈砂池の非排水状態のときも、ノズルを下水中に浸漬させないことができるので、ノズルの特にヘッド内に汚れが付着することを避けることができる。また、ノズルから噴射される水が沈砂池の側壁の壁面の上部から下端部まで流下し、さらに、沈砂池の底面を流れるので、沈砂池の底面の側壁側部分に土砂を残留させることなく沈砂池の底面に堆積している全ての土砂の集砂を行なうことができる。噴射水が前記側壁の上部の壁面に対して15−60度の入射角度をもって噴射させると、ノズルから噴射される水を側壁から離れる方向に跳ね返らせずに、壁面に沿って流下させることができるので、壁面洗浄効果が向上する。
沈砂池を含む雨水処理設備の縦断面図である。 図1のX−X線の範囲の一部省略平面図である。 図2のY1−Y1線断面図である。 図2のY2−Y2線断面図である。 図2のY3−Y3線断面図である。 給水系統図である。 ノズルヘッダーの正面図である。 ノズルヘッダーの沈砂池に対する取付状態を示す断面図である。 ノズルヘッダーのノズルの構造例を示す拡大図である。 集砂装置の制御装置を説明する図である。 水位センサの説明図である。 揚砂ポンプ制御手段のフローチャート図である。 切換弁制御手段のフローチャート図である。 本発明の他の実施の形態を示す断面図である。 従来の集砂装置におけるノズルの取付状態を示す図である。
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1において、1は雨水処理設備であり、側壁Wa,Wb(図2参照)の間に形成された沈砂池2とポンプ井3とを有する。沈砂池2は図外の下水管から雨水や汚水等の下水が集められる流入渠4に接続されている。流入渠4の下流側端部には、流入渠4から沈砂池2への下水の流入を許容し又は阻止するためのダム装置5が設置され、そのダム装置5の下流側で、沈砂池2の上流側端部の直前に夾雑物捕捉用スクリーン6が設置されている。
沈砂池2の底面2aは、低圧集砂を行うために上述したように、中央が最深となるように傾斜されているとともに、その中央に集砂ピット7が形成され、沈砂池の底部には側壁Wa,Wbの間において主トラフ8aが沈砂池内水流方向と平行に集砂ピット側が深くなるように形成され、その側壁Wa,Wbの下端部から集砂ピット7まで下り傾斜する面(以下、集砂ピット傾斜面という。)8bが形成され、さらに、沈砂池の底面に側壁Wa,Wbの近傍から主トラフ8aまで沈砂池内水流方向と直角方向に平行に延びる多数の小トラフ8cが形成されている。
また、後述される給水ポンプP2と揚砂ポンプP3の負担を軽減するため、沈砂池の底面は、主トラフ8aの両側のそれぞれにおいて沈砂池内水流方向に複数の領域に区分されている。図2及び図8の例では8領域B1〜B8に区分されている。沈砂池の規模又は幅により、主トラフ8aは一方の側壁に寄った位置に形成される場合がある。
また、主トラフ8aの上端部と集砂ピット傾斜面8bの上端部にノズル9aが設置され、各領域B1〜B8の側壁Wa,Wbに沿って多数のノズル9bが設置されている。さらに、集砂ピット7内に、集められた土砂を撹拌するためのノズル9cが設置されている。
領域B1〜B8に設置されるノズル9bは、各領域B1〜B8の側壁Wa,Wbの近傍に設置されたノズルヘッダーNHに複数個が等間隔に取り付けられている。図7は、分岐管10を有する長さ4200mmの母管11にノズル9bを500mmの等間隔で8個取り付けて構成されているノズルヘッダーNHの例を示す。
そして、図8に示すように、ノズルヘッダーNHのノズル9bは、沈砂池に下水が貯留されているときの通常の水面よりも上側に、一例として、沈砂池の底面の最高位置から1500mm程度の高さに、側壁Wに水を下向きに噴射するように取り付けられている。ノズル9bの先端心から側壁Wまでの距離Dは、150〜400mmである。一例として、1個のノズルから噴射される水の圧力は0.005MPa、吐出量は150リットル/分である。ノズルヘッダーNHのノズル9bが通常の水面よりも上側に設けてある場合は、その噴射水により、側壁Wに付着した汚れを除去できる利点がある。
本発明の好ましい実施の形態においては、ノズルヘッダーNHの取付が容易にできるようにノズルヘッダーNHの側壁Wからの距離を確保しながら、ノズル9bの有効噴射力が得られるようにするため、図9に示されているような特定の構造を備えたノズル9bを使用している。
すなわち、ノズル9bは、直線状の基管(イ)と、45度エルボ(ロ)と、ノズルヘッド(ハ)とから構成されていて、45度エルボ(ロ)はその一端が基管(イ)の先端に螺合により結合され、他端がノズルヘッド(ハ)の基端に螺合により結合されている。
螺合により結合される45度エルボ(ロ)とノズルヘッド(ハ)を用いる理由は、本発明で用いるノズルヘッド(ハ)は、給水ポンプの吐出圧力又はノズルヘッドに求められる吐出速度により、口径又は口形の異なるものに交換することが必要になる場合があるので、その交換を可能にするためである。従って、この実施の形態によれば、噴射条件が種々異なる場合でも、ノズルヘッド(ハ)を交換するだけで、沈砂池の底面の側壁側に土砂を残留させること無く、効率的な集砂を実現することができる。
そして、ポンプ井3には、排水ポンプP1と、滞留水ポンプを兼ねる給水ポンプP2とが設置され、集砂ピット7内に揚砂ポンプP3が設置されている。図1のFは、沈砂池2の下流側端部に設置されているろ過機である。
図5,6に例示するように、ポンプ井3の給水ポンプP2からの水を前記各ノズル9a,9b,9cに供給(通水)したり、その供給を止めたり(止水)するための電磁弁により構成されている切換弁群VG1,VG2、すなわち、トラフ用切換弁Vaと、各ノズルヘッダー用切換弁Vbと、土砂撹拌ノズル用切換弁Vcとが備えられている。これらの切換弁Va、Vb1〜Vb8、撹拌ノズル用切換弁Vcは、後述される切換弁制御手段により所定の順序で通水状態又は止水状態に切換えられるように構成されている。
給水ポンプP2と切換弁群VG1,VG2とを結合する管路には、切換弁Vdを介してリリーフ手段12が設けられ、切換弁の全てが閉められている場合の給水ポンプP2からの水を沈砂池2に逃すように構成されている。
上記の実施の形態に係る集砂装置に備えられる制御装置100には、図10に例示するように、除砂始動ボタン(図示せず)を有する操作盤101が付加され、排水ポンプ制御手段PCON1、給水ポンプ制御手段PCON2及び揚砂ポンプ制御手段PCON3が内蔵され、さらに、切換弁制御手段VCONが内蔵されている。切換弁制御手段VCONは、後述されるように、前記一群の切換弁Va,Vb,Vc,Vdに所定の順序で開動作又は閉動作を駆動させるための制御信号を与えるものである。
また、制御装置100には、集砂ピット7内に設置されて、その集砂ピット7内の水面が図11に概念的に示す所定の高水位HWL以上、中間水位MWL及び低水位LWLのいずれにあるかを検知して出力する水位センサ15が電気的に接続されている。
進んで、上記構成による作用を、沈砂池の領域が4個である場合について説明する。ダム装置5が開放されたときは、下水は沈砂池2に流入し、さらにポンプ井3まで流入して、その水位が所定の高さになると、除砂装置の制御装置100の排水ポンプ制御手段PCON1により、ポンプ井3に設けてある排水ポンプP1が運転されて、ポンプ井3内の水が汲み上げられ、図外の終末処理場等に移送される。
その移送の間に、沈砂池2に流入した土砂混じりの下水から土砂が沈殿し、沈砂池の底面2aに堆積する。その堆積量が所定値に達すると、ダム装置5が閉鎖されて沈砂池2への下水の流入が阻止される。そして、排水ポンプP1による排水により沈砂池2とポンプ井3の水面が下がり、沈砂池2とポンプ井3の間に設けてある堰の上面と等しい所定の水位(図1のWL)になると、排水ポンプ制御手段PCON1により排水ポンプP1の運転が止められる。
ポンプ井3の水面が所定の水位(図1のWL)になったことを検知すると、制御装置100は給水ポンプ制御手段PCON2、揚砂ポンプ制御手段PCON3及び切換弁制御手段VCONを起動する。
揚砂ポンプ制御手段PCON3は、図12に示すように、揚砂ポンプP3の自動運転モードを開始させ(S11)、水位センサ15からの検知信号により集砂ピット7内の水面が所定の高水位HWL以上か否かを調べ(S12)、高水位HWL以上であるときは、揚砂ポンプP3の運転を開始する(S13)。
また、切換弁制御手段VCONは、図13に示すように、最初、リリーフ手段12の切換弁Vdを開けて、給水ポンプP2の駆動の準備をする(図13のステップS21)。続いて、ノズル用切換弁Vaを開けた(S22)後、リリーフ手段12の切換弁Vdを閉める(S23)ので、給水ポンプP2からの水がノズル9aから主トラフ8a及び集砂ピット傾斜面8bに噴出される。これにより、各トラフ内の土砂が水とともに集砂ピット7に向けて流される。
給水ポンプP2の吐出量よりも揚砂ポンプP3の吐出量が多いので、集砂ピット7内の水面は低下する。その水面が所定の中間水位になったことが水位センサ15により検知されると(S24においてYのとき)、切換弁制御手段VCONは、第1領域B1のノズルヘッダー用切換弁Vb1を開ける(S25)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射され、第1領域B1に堆積していた土砂が主トラフに向けて流され、さらに集砂ピット7に流入する。こうして、集砂ピット7に集められ、撹拌された土砂混じりの下水は、揚砂ポンプP3により汲み上げられ、土砂沈砂池に移送される。これにより集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するが、やがて低下する。
その水面が再び所定の中間水位になったことが水位センサ15により検知されると(S26においてYのとき)、切換弁制御手段VCONは、第1領域B1のノズルヘッダー用切換弁Vb1を閉めるとともに、第2領域B2のノズルヘッダー用切換弁Vb2を開ける(S27)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射され、第2領域B2に堆積していた土砂が、主トラフに向けて流され、さらに集砂ピット7に流入する。
従って、第1領域の場合と同様に、集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するがやがて低下するので、その水面が所定の中間水位になったとき(S28においてYのとき)に、切換弁制御手段VCONは、次の第2領域B2のノズルヘッダー用切換弁Vb2を閉めるとともに、さらにその次の第3領域B3のノズルヘッダー用切換弁Vb3を開ける(S29)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射される。
従って、第1領域の場合と同様に、集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するがやがて低下するので、その水面が所定の中間水位になったときに(S210においてYのとき)、切換弁制御手段VCONは、第3領域B3のノズルヘッダー用切換弁Vb3を閉めるとともに、第4領域B4のノズルヘッダー用切換弁Vb4を開ける(S211)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射される。
従って、第1領域の場合と同様に、集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するがやがて低下するので、その水面が所定の中間水位になったとき(S212においてYのとき)に、切換弁制御手段VCONは、第4領域B4、すなわち、最後の領域に対する水噴射を終了したものと判断して、リリーフ手段の切換弁Vdを開けるとともに、第4領域B4のノズルヘッダー用切換弁Vb4を閉める制御を行なって、一連の切換弁制御を完了する。また、給水ポンプ制御手段PCON2も給水ポンプP2の運転を停止する。
他方、揚砂ポンプ制御手段PCON3は、揚砂ポンプP3の運転開始時から水位センサ15の検知状態を常に監視しており、第4領域B4のノズルヘッダー用切換弁Vb4を閉じたことにより、集砂ピット7内の水面が低水位LWLまで低下するので(S14においてYのとき)、揚砂ポンプP3の運転を停止する(S15)。その後、揚砂ポンプ制御手段PCON3は、切換弁の制御を完了したか否かを調べ(S16)、完了していない場合はステップS12に戻り、高水位になった場合(S12においてYのとき)は、再び揚砂ポンプP3の運転を開始するが、切換弁制御の完了を確認した(S16においてYのとき)後は、揚砂ポンプの自動運転モードを解除する(S16)。
上述のように、揚砂ポンプP3は、自動運転モードを開始すると、集砂ピット7内を排水状態に維持するために、集砂ピット内の水面が所定の高水位HWL以上にあるときは自動的に運転を開始し、その水面が所定の低水位LWLまで低下したときは自動的に運転を停止するが、本実施の形態においては、集砂ピット内の水面が所定の高水位HWLと所定の低水位LWLの間の中間水位MWLまで低下した時に、先順の領域のノズルヘッダー用切換弁を閉めるとともに、後順の領域のノズルヘッダー用切換弁を開けるので、それらの切換弁の切換動作の間に、集砂ピット内の水面は、先順の領域のノズルヘッダー用切換弁の閉動作による水噴射の停止、揚砂ポンプの汲み上げ及び後順の領域のノズルヘッダー用切換弁の開動作による水噴射の開始により変動するが、切換弁の切換動作の時間的基準となる中間水位を切換弁の切換動作の間に集砂ピット内の水面が所定の低水位まで低下しない高さ位置に設定すればよい。その高さ位置は、各ノズル及び各ノズルヘッダーの噴射量、集砂池の断面積、揚砂ポンプの吐出量などから算出可能である。
上記いずれの領域におけるノズルヘッダーのノズル9bも、上述のように、沈砂池の排水状態において、圧力0.005MPaの水をノズル1個当たり0.15m3/分の水量で側壁Wに向けて噴射するが、低圧で噴射するため、壁面の上部に着地した水はその壁面に広がり、続いて壁面の下端部まで流下する。このとき、水が壁面の上部に噴射されることで、水は位置エネルギーを利用して勢い良く流下する。従って、側壁の付着物を流して、壁面を洗浄することができる。沈砂池の底面の端部に達した汚水は、その底面に堆積している土砂をトラフに流す。従って、各ノズルヘッダーの全てのノズル9bからの水は、側壁と底面全体の土砂を、残留させることなく、効率良く集砂ピットに集砂することができる。
一つのノズルから低圧で噴射される水は、側壁Wの壁面に広がるので、ノズルヘッダーのノズルの取付けピッチを、従来の400〜500mmよりも大きい、例えば750mmとすることができる。従って、1領域当たりのノズル数の削減を図ることができる。
ノズル9bから噴射される水を側壁Wから離れる方向に跳ね返らせずに、壁面に沿って流下させるため、ノズルからの噴射中心線の側壁の内面に対する入射角度(図8のθ1)を、15〜60度の範囲に設定することが望ましい。ノズル9bからの吐出量は、0.15〜0.3m3/分、好ましくは0.15〜0.2m3/分とすることができる。なお、沈砂池の底面2aの水平面に対する傾斜角度(図8のθ2)の有効範囲は5〜33度、好適範囲は7〜15度である。
図9に示す実施の形態の場合は、ノズル9bが高い位置に設置してあるので、ノズルからの噴射水が位置エネルギーを利用して勢い良く側壁Wの壁面に沿って流下するため、壁面の汚れを洗浄できるばかりでなく、底面2aの側壁至近位置から土砂を流し去ることができる利点と、沈砂池の非排水状態のときも、ノズル9bを下水中に浸漬させないことができるので、ノズルの特にヘッド内に汚れが付着することを避けることができる。
しかし、ノズル9bの設置位置を高所に限定する必要は無く、図14に例示するように、側壁Wの低い位置に設置し、側壁Wと底面の接続部のわずか上側に向けて水を噴射させるようにしてもよい。この場合は、噴射水は側壁Wから勢いよく底面2aに跳ね返るので、底面のどこにも土砂を残留させずに流し切ることができる。
1 雨水処理施設
2 沈砂池
3 ポンプ井
5 ダム装置
7 集砂ピット
8a 主トラフ
8b 集砂ピット傾斜面
8c 小トラフ
9a トラフ用ノズル
NH ノズルヘッダー
9b ノズルヘッダーのノズル
9c 撹拌ノズル
P1 排水ポンプ
P2 給水ポンプ
P3 揚砂ポンプ
本発明は、沈砂池の低圧集砂方法に関する。
沈砂池内の水を排出した状態(排水状態)で沈砂池に設置したノズルから3kg/cm2未満の低圧力水を噴射して沈砂池の底面に堆積した土砂を流し、沈砂池の底部中央に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂装置及びその集砂ピットに集められた土砂を集砂ピットに設置した揚砂ポンプにより水と共に汲み上げて汚水沈砂池に移送する除砂装置は、特許文献1に開示されている。
上記低圧集砂方式の集砂装置における沈砂池の側壁近傍のノズルは、沈砂池の底面を沈砂池内水流方向に複数に区分してなる各領域に対して沈砂池の側壁近傍に設置されたノズルヘッダーに、複数個が等間隔で取り付けられたものである。
ところで、沈砂池の底面は、沈砂池の底部の中央に向かって水平面に対して5−7度の傾斜角度を有する。そして、従来のノズルヘッダーのノズルは、図15に示されているように、そのノズルの吐水の沈砂池底面に対する入射角度θが45未満となるように取付けられている。
特許第3315489号公報
沈砂池の底面に沈殿する土砂の量は、底面2aの側壁Wに近い領域が最も多い。しかし、上記のように、従来のノズルヘッダーのノズルは、その吐水の沈砂池底面に対する入射角度が45度未満に設定されているため、ノズルから噴射され沈砂池の底面に着地する水の全てがトラフ8a側に流れるので、ノズルからの吐水により有効に流れる土砂は、そのノズルからの吐水の沈砂池の底面2aの着地位置からトラフ8a側の範囲に限られ、その着地位置から側壁までの間の堆積量が最も多い土砂Sが流されずに残留することがあるという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、圧力水を噴射して、沈砂池の底面に堆積した土砂を流すためのノズルを備えた沈砂池の集砂装置において、沈砂池の底面に堆積した土砂を沈砂池の側壁近傍に残留させることなく効率良くトラフに流すことができる沈砂池の低圧集砂方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、ノズルから低圧力水を噴射して排水状態の沈砂池の底面に堆積している土砂を主トラフに流し、その主トラフの土砂を沈砂池の底部に設けた集砂ピットに集める沈砂池の低圧集砂方法において、ノズルから噴射水を沈砂池内の側壁の壁面に対して15−60度の入射角度をもって噴射させことを特徴としている。
*「ノズルから沈砂池の底面に低圧力水を噴射してその底面に堆積している土砂を主トラフに流し、その主トラフの土砂を沈砂池の底部に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂方法において、前記ノズルを沈砂池内の側壁の上部近傍に設置し、沈砂池を排水状態として前記ノズルを沈砂池の水面から上方に位置させた後、前記ノズルから水を前記側壁の壁面の上部に噴射させて、その壁面を洗浄するとともに、その壁面を流下する水により沈砂池の底面に堆積している土砂を主トラフに向けて流すことを特徴」から上記のように補正。
上記沈砂池の低圧集砂方法においては、ノズルの吐出量を0.15〜0.3m3/分とすることが好ましい。
本発明によれば、ノズルから水が側壁の壁面に対して15−60度の入射角度をもって噴射されるので、噴射された水が位置エネルギーを利用して勢い良く側壁の壁面に当り、側壁から跳ね返ることなくその壁面に沿って流下するため、壁面に付着した汚れが除去され、優れた壁面洗浄効果が得られるばかりでなく、沈砂池の底面の側壁至近位置から土砂を流し去ることができる。したがって、沈砂池の底面に堆積した土砂を沈砂池の側壁近傍に残留させることなく効率良くトラフに流すことができる。
沈砂池を含む雨水処理設備の縦断面図である。 図1のX−X線の範囲の一部省略平面図である。 図2のY1−Y1線断面図である。 図2のY2−Y2線断面図である。 図2のY3−Y3線断面図である。 給水系統図である。 ノズルヘッダーの正面図である。 ノズルヘッダーの沈砂池に対する取付状態を示す断面図である。 ノズルヘッダーのノズルの構造例を示す拡大図である。 集砂装置の制御装置を説明する図である。 水位センサの説明図である。 揚砂ポンプ制御手段のフローチャート図である。 切換弁制御手段のフローチャート図である。 本発明の他の実施の形態を示す断面図である。 従来の集砂装置におけるノズルの取付状態を示す図である。
続いて、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1において、1は雨水処理設備であり、側壁Wa,Wb(図2参照)の間に形成された沈砂池2とポンプ井3とを有する。沈砂池2は図外の下水管から雨水や汚水等の下水が集められる流入渠4に接続されている。流入渠4の下流側端部には、流入渠4から沈砂池2への下水の流入を許容し又は阻止するためのダム装置5が設置され、そのダム装置5の下流側で、沈砂池2の上流側端部の直前に夾雑物捕捉用スクリーン6が設置されている。
沈砂池2の底面2aは、低圧集砂を行うために上述したように、中央が最深となるように傾斜されているとともに、その中央に集砂ピット7が形成され、沈砂池の底部には側壁Wa,Wbの間において主トラフ8aが沈砂池内水流方向と平行に集砂ピット側が深くなるように形成され、その側壁Wa,Wbの下端部から集砂ピット7まで下り傾斜する面(以下、集砂ピット傾斜面という。)8bが形成され、さらに、沈砂池の底面に側壁Wa,Wbの近傍から主トラフ8aまで沈砂池内水流方向と直角方向に平行に延びる多数の小トラフ8cが形成されている。
また、後述される給水ポンプP2と揚砂ポンプP3の負担を軽減するため、沈砂池の底面は、主トラフ8aの両側のそれぞれにおいて沈砂池内水流方向に複数の領域に区分されている。図2及び図8の例では8領域B1〜B8に区分されている。沈砂池の規模又は幅により、主トラフ8aは一方の側壁に寄った位置に形成される場合がある。
また、主トラフ8aの上端部と集砂ピット傾斜面8bの上端部にノズル9aが設置され、各領域B1〜B8の側壁Wa,Wbに沿って多数のノズル9bが設置されている。さらに、集砂ピット7内に、集められた土砂を撹拌するためのノズル9cが設置されている。
領域B1〜B8に設置されるノズル9bは、各領域B1〜B8の側壁Wa,Wbの近傍に設置されたノズルヘッダーNHに複数個が等間隔に取り付けられている。図7は、分岐管10を有する長さ4200mmの母管11にノズル9bを500mmの等間隔で8個取り付けて構成されているノズルヘッダーNHの例を示す。
そして、図8に示すように、ノズルヘッダーNHのノズル9bは、沈砂池に下水が貯留されているときの通常の水面よりも上側に、一例として、沈砂池の底面の最高位置から1500mm程度の高さに、側壁Wに水を下向きに噴射するように取り付けられている。ノズル9bの先端心から側壁Wまでの距離Dは、150〜400mmである。一例として、1個のノズルから噴射される水の圧力は0.005MPa、吐出量は150リットル/分である。ノズルヘッダーNHのノズル9bが通常の水面よりも上側に設けてある場合は、その噴射水により、側壁Wに付着した汚れを除去できる利点がある。
本発明の好ましい実施の形態においては、ノズルヘッダーNHの取付が容易にできるようにノズルヘッダーNHの側壁Wからの距離を確保しながら、ノズル9bの有効噴射力が得られるようにするため、図9に示されているような特定の構造を備えたノズル9bを使用している。
すなわち、ノズル9bは、直線状の基管(イ)と、45度エルボ(ロ)と、ノズルヘッド(ハ)とから構成されていて、45度エルボ(ロ)はその一端が基管(イ)の先端に螺合により結合され、他端がノズルヘッド(ハ)の基端に螺合により結合されている。
螺合により結合される45度エルボ(ロ)とノズルヘッド(ハ)を用いる理由は、本発明で用いるノズルヘッド(ハ)は、給水ポンプの吐出圧力又はノズルヘッドに求められる吐出速度により、口径又は口形の異なるものに交換することが必要になる場合があるので、その交換を可能にするためである。従って、この実施の形態によれば、噴射条件が種々異なる場合でも、ノズルヘッド(ハ)を交換するだけで、沈砂池の底面の側壁側に土砂を残留させること無く、効率的な集砂を実現することができる。
そして、ポンプ井3には、排水ポンプP1と、滞留水ポンプを兼ねる給水ポンプP2とが設置され、集砂ピット7内に揚砂ポンプP3が設置されている。図1のFは、沈砂池2の下流側端部に設置されているろ過機である。
図5,6に例示するように、ポンプ井3の給水ポンプP2からの水を前記各ノズル9a,9b,9cに供給(通水)したり、その供給を止めたり(止水)するための電磁弁により構成されている切換弁群VG1,VG2、すなわち、トラフ用切換弁Vaと、各ノズルヘッダー用切換弁Vbと、土砂撹拌ノズル用切換弁Vcとが備えられている。これらの切換弁Va、Vb1〜Vb8、撹拌ノズル用切換弁Vcは、後述される切換弁制御手段により所定の順序で通水状態又は止水状態に切換えられるように構成されている。
給水ポンプP2と切換弁群VG1,VG2とを結合する管路には、切換弁Vdを介してリリーフ手段12が設けられ、切換弁の全てが閉められている場合の給水ポンプP2からの水を沈砂池2に逃すように構成されている。
上記の実施の形態に係る集砂装置に備えられる制御装置100には、図10に例示するように、除砂始動ボタン(図示せず)を有する操作盤101が付加され、排水ポンプ制御手段PCON1、給水ポンプ制御手段PCON2及び揚砂ポンプ制御手段PCON3が内蔵され、さらに、切換弁制御手段VCONが内蔵されている。切換弁制御手段VCONは、後述されるように、前記一群の切換弁Va,Vb,Vc,Vdに所定の順序で開動作又は閉動作を駆動させるための制御信号を与えるものである。
また、制御装置100には、集砂ピット7内に設置されて、その集砂ピット7内の水面が図11に概念的に示す所定の高水位HWL以上、中間水位MWL及び低水位LWLのいずれにあるかを検知して出力する水位センサ15が電気的に接続されている。
進んで、上記構成による作用を、沈砂池の領域が4個である場合について説明する。ダム装置5が開放されたときは、下水は沈砂池2に流入し、さらにポンプ井3まで流入して、その水位が所定の高さになると、除砂装置の制御装置100の排水ポンプ制御手段PCON1により、ポンプ井3に設けてある排水ポンプP1が運転されて、ポンプ井3内の水が汲み上げられ、図外の終末処理場等に移送される。
その移送の間に、沈砂池2に流入した土砂混じりの下水から土砂が沈殿し、沈砂池の底面2aに堆積する。その堆積量が所定値に達すると、ダム装置5が閉鎖されて沈砂池2への下水の流入が阻止される。そして、排水ポンプP1による排水により沈砂池2とポンプ井3の水面が下がり、沈砂池2とポンプ井3の間に設けてある堰の上面と等しい所定の水位(図1のWL)になると、排水ポンプ制御手段PCON1により排水ポンプP1の運転が止められる。
ポンプ井3の水面が所定の水位(図1のWL)になったことを検知すると、制御装置100は給水ポンプ制御手段PCON2、揚砂ポンプ制御手段PCON3及び切換弁制御手段VCONを起動する。
揚砂ポンプ制御手段PCON3は、図12に示すように、揚砂ポンプP3の自動運転モードを開始させ(S11)、水位センサ15からの検知信号により集砂ピット7内の水面が所定の高水位HWL以上か否かを調べ(S12)、高水位HWL以上であるときは、揚砂ポンプP3の運転を開始する(S13)。
また、切換弁制御手段VCONは、図13に示すように、最初、リリーフ手段12の切換弁Vdを開けて、給水ポンプP2の駆動の準備をする(図13のステップS21)。続いて、ノズル用切換弁Vaを開けた(S22)後、リリーフ手段12の切換弁Vdを閉める(S23)ので、給水ポンプP2からの水がノズル9aから主トラフ8a及び集砂ピット傾斜面8bに噴出される。これにより、各トラフ内の土砂が水とともに集砂ピット7に向けて流される。
給水ポンプP2の吐出量よりも揚砂ポンプP3の吐出量が多いので、集砂ピット7内の水面は低下する。その水面が所定の中間水位になったことが水位センサ15により検知されると(S24においてYのとき)、切換弁制御手段VCONは、第1領域B1のノズルヘッダー用切換弁Vb1を開ける(S25)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射され、第1領域B1に堆積していた土砂が主トラフに向けて流され、さらに集砂ピット7に流入する。こうして、集砂ピット7に集められ、撹拌された土砂混じりの下水は、揚砂ポンプP3により汲み上げられ、土砂沈砂池に移送される。これにより集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するが、やがて低下する。
その水面が再び所定の中間水位になったことが水位センサ15により検知されると(S26においてYのとき)、切換弁制御手段VCONは、第1領域B1のノズルヘッダー用切換弁Vb1を閉めるとともに、第2領域B2のノズルヘッダー用切換弁Vb2を開ける(S27)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射され、第2領域B2に堆積していた土砂が、主トラフに向けて流され、さらに集砂ピット7に流入する。
従って、第1領域の場合と同様に、集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するがやがて低下するので、その水面が所定の中間水位になったとき(S28においてYのとき)に、切換弁制御手段VCONは、次の第2領域B2のノズルヘッダー用切換弁Vb2を閉めるとともに、さらにその次の第3領域B3のノズルヘッダー用切換弁Vb3を開ける(S29)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射される。
従って、第1領域の場合と同様に、集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するがやがて低下するので、その水面が所定の中間水位になったときに(S210においてYのとき)、切換弁制御手段VCONは、第3領域B3のノズルヘッダー用切換弁Vb3を閉めるとともに、第4領域B4のノズルヘッダー用切換弁Vb4を開ける(S211)ため、そのノズルヘッダーの各ノズルから水が噴射される。
従って、第1領域の場合と同様に、集砂ピット7内の水面は一時的に上昇するがやがて低下するので、その水面が所定の中間水位になったとき(S212においてYのとき)に、切換弁制御手段VCONは、第4領域B4、すなわち、最後の領域に対する水噴射を終了したものと判断して、リリーフ手段の切換弁Vdを開けるとともに、第4領域B4のノズルヘッダー用切換弁Vb4を閉める制御を行なって、一連の切換弁制御を完了する。また、給水ポンプ制御手段PCON2も給水ポンプP2の運転を停止する。
他方、揚砂ポンプ制御手段PCON3は、揚砂ポンプP3の運転開始時から水位センサ15の検知状態を常に監視しており、第4領域B4のノズルヘッダー用切換弁Vb4を閉じたことにより、集砂ピット7内の水面が低水位LWLまで低下するので(S14においてYのとき)、揚砂ポンプP3の運転を停止する(S15)。その後、揚砂ポンプ制御手段PCON3は、切換弁の制御を完了したか否かを調べ(S16)、完了していない場合はステップS12に戻り、高水位になった場合(S12においてYのとき)は、再び揚砂ポンプP3の運転を開始するが、切換弁制御の完了を確認した(S16においてYのとき)後は、揚砂ポンプの自動運転モードを解除する(S16)。
上述のように、揚砂ポンプP3は、自動運転モードを開始すると、集砂ピット7内を排水状態に維持するために、集砂ピット内の水面が所定の高水位HWL以上にあるときは自動的に運転を開始し、その水面が所定の低水位LWLまで低下したときは自動的に運転を停止するが、本実施の形態においては、集砂ピット内の水面が所定の高水位HWLと所定の低水位LWLの間の中間水位MWLまで低下した時に、先順の領域のノズルヘッダー用切換弁を閉めるとともに、後順の領域のノズルヘッダー用切換弁を開けるので、それらの切換弁の切換動作の間に、集砂ピット内の水面は、先順の領域のノズルヘッダー用切換弁の閉動作による水噴射の停止、揚砂ポンプの汲み上げ及び後順の領域のノズルヘッダー用切換弁の開動作による水噴射の開始により変動するが、切換弁の切換動作の時間的基準となる中間水位を切換弁の切換動作の間に集砂ピット内の水面が所定の低水位まで低下しない高さ位置に設定すればよい。その高さ位置は、各ノズル及び各ノズルヘッダーの噴射量、集砂池の断面積、揚砂ポンプの吐出量などから算出可能である。
上記いずれの領域におけるノズルヘッダーのノズル9bも、上述のように、沈砂池の排水状態において、圧力0.005MPaの水をノズル1個当たり0.15m3/分の水量で側壁Wに向けて噴射するが、低圧で噴射するため、壁面の上部に着地した水はその壁面に広がり、続いて壁面の下端部まで流下する。このとき、水が壁面の上部に噴射されることで、水は位置エネルギーを利用して勢い良く流下する。従って、側壁の付着物を流して、壁面を洗浄することができる。沈砂池の底面の端部に達した汚水は、その底面に堆積している土砂をトラフに流す。従って、各ノズルヘッダーの全てのノズル9bからの水は、側壁と底面全体の土砂を、残留させることなく、効率良く集砂ピットに集砂することができる。
一つのノズルから低圧で噴射される水は、側壁Wの壁面に広がるので、ノズルヘッダーのノズルの取付けピッチを、従来の400〜500mmよりも大きい、例えば750mmとすることができる。従って、1領域当たりのノズル数の削減を図ることができる。
ノズル9bから噴射される水を側壁Wから離れる方向に跳ね返らせずに、壁面に沿って流下させるため、ノズルからの噴射中心線の側壁の内面に対する入射角度(図8のθ1)を、15〜60度の範囲に設定することが望ましい。ノズル9bからの吐出量は、0.15〜0.3m3/分、好ましくは0.15〜0.2m3/分とすることができる。なお、沈砂池の底面2aの水平面に対する傾斜角度(図8のθ2)の有効範囲は5〜33度、好適範囲は7〜15度である。
図9に示す実施の形態の場合は、ノズル9bが高い位置に設置してあるので、ノズルからの噴射水が位置エネルギーを利用して勢い良く側壁Wの壁面に沿って流下するため、壁面の汚れを洗浄できるばかりでなく、底面2aの側壁至近位置から土砂を流し去ることができる利点と、沈砂池の非排水状態のときも、ノズル9bを下水中に浸漬させないことができるので、ノズルの特にヘッド内に汚れが付着することを避けることができる。
しかし、ノズル9bの設置位置を高所に限定する必要は無く、図14に例示するように、側壁Wの低い位置に設置し、側壁Wと底面の接続部のわずか上側に向けて水を噴射させるようにしてもよい。この場合は、噴射水は側壁Wから勢いよく底面2aに跳ね返るので、底面のどこにも土砂を残留させずに流し切ることができる。
1 雨水処理施設
2 沈砂池
3 ポンプ井
5 ダム装置
7 集砂ピット
8a 主トラフ
8b 集砂ピット傾斜面
8c 小トラフ
9a トラフ用ノズル
NH ノズルヘッダー
9b ノズルヘッダーのノズル
9c 撹拌ノズル
P1 排水ポンプ
P2 給水ポンプ
P3 揚砂ポンプ

Claims (3)

  1. ノズルから沈砂池の底面に低圧力水を噴射してその底面に堆積している土砂を主トラフに流し、その主トラフの土砂を前記沈砂池の底部に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂方法において、
    前記ノズルを前記沈砂池内の側壁の上部近傍に設置し、前記沈砂池を沈砂池の水面が集砂ピット内にある排水状態として前記ノズルを前記沈砂池の水面から上方に位置させた後、前記ノズルから水を前記側壁の壁面の上部に噴射させて、その壁面を洗浄するとともに、その壁面を流下する水により前記沈砂池の底面に堆積している土砂を前記主トラフに向けて流すことを特徴とする集砂方法。
  2. 請求項1に記載の集砂方法において、前記ノズルの吐出量を0.15〜0.3m3/分としたことを特徴とする集砂方法。
  3. ノズルから排水状態の沈砂池の底面に低圧力水を噴射してその底面に堆積している土砂を主トラフに流し、その主トラフの土砂を前記沈砂池の底部に設けた集砂ピットに集める低圧集砂方式の集砂装置において、
    前記沈砂池の底面を沈砂池内水流方向に複数に区分してなる各領域の側壁の近傍に設置したノズルヘッダーに等間隔で取付けられたノズルを、そのノズルからの噴射水が前記側壁の上部の壁面に対して15−60度の入射角度をもって噴射されるように取り付けたことを特徴とする集砂装置。
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