JP2015146345A - 電子部品内蔵多層配線板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の開口部内に共に配置される複数の電子部品の隣接する電極間の電気的接続の信頼性低下を防ぐことができる電子部品内蔵配線板を提供する。【解決手段】少なくとも1つの開口部R10を有する基板100と、開口部R10内に配置され、それぞれが電極210、220を有する複数の電子部品200a、200bと、電子部品200a、200bの周囲および上、ならびに基板100上に配置される絶縁層101と、絶縁層101上に配置される配線層110と、絶縁層101を貫通して電子部品200a、200bの電極210、220と配線層101とを電気接続するビア導体311b、312bとを備え、配線層の一部111は、平面視で、電子部品200a、200bの隣接する電極210、220の最外周で囲まれる範囲内で、電極210、220の表面積の和よりも大きな面積となるように形成される。【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品内蔵多層配線板およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、隣接する電子部品の電極間を電気的に接続する配線パターンの破断が生じにくい電子部品内蔵多層配線板およびその製造方法に関する。
特許文献1には、貫通孔が設けられた配線基板本体と、両端部に電極を有し、貫通孔内に配置された複数の電子部品と、電子部品の周囲に形成された絶縁層と、絶縁層の上部および下部に形成された導体層と、導体層と電子部品の電極とを接続するビア導体とを有する電子部品内蔵多層配線板およびその製造方法が開示されている。
特許文献1に示される電子部品内蔵多層配線板では、1つの貫通孔内に複数の電子部品が配置されており、隣接する2つの電子部品の隣り合う電極同士を電気的に接続する場合、これらの電極上にビア導体をそれぞれ形成し、これらのビア導体の間の絶縁層上の配線層を介して両電極を電気的に接続する。したがって、このビア導体間を接続する配線層の破断などによる電子部品の電極間の接続信頼性の低下を防ぐことが重要となる。
一方、電子部品内蔵配線板に用いられる絶縁層の材料には、液体やフィルムの状態で電子部品上などに供給され、加熱することにより絶縁層が形成されるタイプのものがあり、これらは、それぞれの材料の組成などに応じた比率で加熱時に収縮する。電子部品の周囲に供給された絶縁層の材料は、平面視で電子部品上の領域と、たとえば電子部品同士の間の領域とで厚さが異なり、これにより両領域の間で収縮量が異なるため、加熱前の表面が平坦であっても、加熱後の絶縁層の表面には、電子部品同士の間の領域に凹みが生じる可能性がある。このため、電気的に接続される電極それぞれの上に形成されたビア導体同士を接続する配線層は、絶縁層の表面上に生じた凹部上を含んで形成される可能性がある。この場合、たとえば周囲温度の変化などによる凹部への応力の集中などにより凹部の配線層が破断し易くなり、電極同士の電気的接続の信頼性が低下することが考えられる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、電子部品内蔵配線板において、基板の開口部内に共に配置される電子部品の隣接する電極間の電気的接続の信頼性低下を防ぐことを目的とする
本発明に係る電子部品内蔵多層配線板は、少なくとも1つの開口部を有する基板と、前記少なくとも1つの開口部内に配置され、それぞれが電極を有する複数の電子部品と、前記電子部品の周囲、前記電子部品の上、および前記基板の上に配置される絶縁層と、前記絶縁層上に配置される配線層と、前記絶縁層を貫通して、前記電子部品の電極と前記配線層とを電気接続するビア導体とを備える電子部品内蔵多層配線板であって、前記配線層の一部は、平面視で、複数の前記電子部品の隣接する少なくとも2つの電極の最外周で囲まれる範囲内で、前記少なくとも2つの電極の表面積の和よりも大きな面積となるように形成されている。
前記少なくとも2つの電極が前記ビア導体を介して前記配線層の一部に接続されてもよい。
前記配線層の一部に接続される前記少なくとも2つの電極が、いずれも同電位の電極であることが好ましい。
前記少なくとも2つの電極と平面視で重なる部分の前記配線層が、前記少なくとも2つの電極が隣接する方向の前記配線層の長さと同じ幅で、平面視で前記電子部品のない部分まで延出して形成されてもよい。
前記少なくとも1つの開口部内に、前記隣接する2つの電極と、電極が整列するように他の2つの電子部品の少なくとも1組が並列され、該並列された電子部品の組の隣接する電極の一群のそれぞれが前記配線層の一部にビア導体を介して接続されると共に、前記電極の一群の最外周で囲まれる範囲内で、平面視で前記配線層の一部の面積が前記電極の一群の表面積の和より大きくなるように前記配線層の一部が形成されてもよい。
前記開口部が複数個並列して形成され、該複数個の開口部内に形成される複数個の電子部品の電極の群れが前記配線層の一部に電気接続されてもよい。
前記隣接する2つの電極の間の前記絶縁層の表面に凹部が形成され、該凹部内の少なくとも一部に前記配線層が埋め込まれてもよい。
前記凹部の深さが1〜5μmであってもよい。
前記配線層の一部の内部に該配線層が除去された部分が形成されてもよい。
前記絶縁層が、無機フィラー入りのエポキシ樹脂であってもよい。
本発明に係る電子部品内蔵多層配線板の製造方法は、基板に少なくとも1つの開口部を形成することと、前記開口部内に表面に電極が形成された電子部品を少なくとも2個、前記電極を隣接させて配置することと、前記電子部品の周囲、前記電子部品の上、および前記基板の上に絶縁層を形成することと、前記絶縁層の表面から前記少なくとも2個の電子部品の電極にコンタクトを取るためにコンタクト孔を形成することと、前記コンタクト孔内にビア導体を形成すると共に、前記絶縁層上に前記ビア導体と電気接続するように配線層を形成することと、該配線層をパターニングし、前記少なくとも2個の電子部品の電極を前記ビア導体を介して接続する前記配線層の一部を形成することとを有し、前記配線層の一部の面積が、平面視で、前記少なくとも2個の電子部品の隣接する電極の最外周で囲まれる範囲内で、隣接する電極の表面積の和よりも大きな面積となるように形成される。
本発明によれば、配線層の一部が、平面視で、複数の電子部品の隣接する少なくとも2つの電極の最外周で囲まれる範囲内で、この2つの電極の表面積の和に比べて大きな面積になるように形成されている。これにより、電極間が電気的に絶縁状態に至るほど配線層が完全に破断する可能性を低くすることができる。そのため、たとえば、2つの電子部品の間の絶縁層の表面に凹みが生じていても、電極間の電気的接続の信頼性が低下することを少なくすることができる。
つぎに、本発明の電子部品内蔵多層配線板について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の電子部品内蔵多層配線板を構成する基板および電子部品において相反する法線方向を向いた2つの主面のうち、一方の面を第1面および第3面、他方の面を第2面および第4面という。また、電子部品内蔵多層配線板の積層方向において、電子部品に近い層を下層または内層といい、電子部品から遠い層を上層または外層という。また、第1面および第2面において、配線板に内蔵される電子部品から離れる側を外側といい、電子部品に近づく側を内側という。
本発明の電子部品内蔵多層配線板(以下、単に配線板という)の一実施形態は、図1に示されるように、開口部R10を有する基板100と、開口部R10内に配置され、電極210、220をそれぞれ有する電子部品200a、200bと、電子部品200a、200bの周囲、電子部品200a、200bの上、および基板100の上に配置される絶縁層101と、絶縁層101の上に配置される配線層110と、絶縁層101を貫通して電子部品200aの電極210、220および電子部品200bの電極210、220と配線層110とを電気接続するビア導体311b、312bとを備えている。本実施形態では、配線層110上にソルダーレジスト11が形成されている。本実施形態では、図2Bに示されるように、隣接する電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210とが、ビア導体311bおよび312bを介して配線層110の一部である配線パターン111に接続されている。しかしながら、これに限定されず、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210が配線パターン111に接続されていなくてもよい。配線パターン111は、図2Aに示されるように、平面視で電子部品200aの電極220および電子部品200bの電極210の最外周で囲まれる範囲内で、面積が電極220の表面積と電極210の表面積との和よりも大きくなるように形成されることに特徴がある。なお、図2Aは、ソルダーレジスト11を省略して、図1に示される配線板10の電子部品200a、200bとその周辺部分を平面視で示している。なお、図2A中、電子部品200a、200bおよび開口部R10は絶縁層101の下方に位置するものであるが、配線パターン111および配線層110と重なっている部分だけが破線で示され、他の部分は実線で示されている。また図2Bは図2AのA−A断面を示している。
本実施形態では、これに限定されるものではないが、図1に示されるように、基板100および電子部品200a、200bの絶縁層101や配線層110の反対の側にも、絶縁層や配線層が形成されている。すなわち、図1中、電子部品200a、200bの下、および基板100の下に絶縁層102が配置され、絶縁層102の下に配置される配線層120と、絶縁層102を貫通して電子部品200aの電極210、220および電子部品200bの電極210、220と配線層120とを電気接続するビア導体321b、322bと、配線層120の外層側に形成されたソルダーレジスト12とを備えている。そして、図2Bに示されるように、配線層120の一部である配線パターン121が、隣接する電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210とがビア導体321bおよび322bを介して接続される部分である。配線パターン121は、配線パターン111と同様に、平面視で電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210との最外周で囲まれる範囲内で、配線パターン121の面積が電極220の表面積と電極210の表面積との和よりも大きくなるように形成されている。なお、図1および図2Aには、開口部R10が1つだけ示されているが、これに限定されず、後述のように複数個設けられてもよく、また、開口部R10の内部に配置される電子部品の数も、図1、2Aおよび2Bに示されるように2つに限定されない。たとえば、電子部品200aと電子部品200bの配列方向と直交する方向に、電子部品200aと並べてさらに電子部品200c(図6参照)が配置され、この電子部品200cの少なくとも1つの電極が、電子部品200a、200bの電極210、220と電気接続されてもよい。また、本実施形態では、配線層110、120が最外層となっているが、これに限定されず、絶縁層および配線層が、配線層110、120の上層にさらに形成されてもよい。
図2Bに示されるように、本実施形態では、開口部R10内に、電子部品200aおよび200bが、電子部品200aの電極220の側部220bと電子部品200bの電極210の側部210bとを対向させて、開口部R10の長手方向に並べて配置されている。電子部品200aの電極220の上部220aと接するようにビア導体311bが形成され、電子部品200bの電極210の上部210aと接するようにビア導体312bが形成されることにより、配線パターン111を介して、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210が電気接続されている。このため、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210とは同電位の電極となる。また、これに限定されないが、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210とは、電子部品200aの電極220の下部220cと接するようにビア導体321bが形成され、電子部品200bの電極210の下部210cと接するようにビア導体322bが形成されることにより配線パターン121を介する経路でも電気接続されている。なお、本実施形態では、図2Bに示されるように、電子部品200aの電極210および電子部品200bの電極220も、それぞれ、ビア導体311bおよび321bならびにビア導体312bおよび322bを介して、配線層110および120と電気接続されているが、これに限定されず、配線層110および120のいずれか一方とだけ接続されていてもよい。
配線パターン111は、配線層110の一部であり、ビア導体311bおよび312bと接している。配線パターン111は、本実施形態では、図2Aに示されるように、電子部品200aと電子部品200bの配列方向の一方の側の端部である一側端E41、一側端E41に対向する他側端E42、電子部品200aと電子部品200bの配列方向と直交する方向の一方の側の端部である上端E43、およびE43に対向する下端E44に囲まれた矩形の形状に形成されている。
本実施形態では、図2A上、すなわち平面視で、配線パターン111の一側端E41が電子部品200aの電極220の内側端E22よりも電子部品200bから遠い側に、他側端E42が電子部品200bの電極210の内側端E12よりも電子部品200aから遠い側にそれぞれ位置している。なお、以下の説明において、各電子部品の電極210と電極220の配列方向と直交する方向の電極210、220それぞれの両端部の一方を第1端E31といい、他方を第2端E32という。
また、本実施形態では、配線パターン111は、電子部品200aと電子部品200bとが隣接する方向の長さ、すなわち配線パターン111の一側端E41と他側端E42との間の長さと同じ幅で、電子部品200aの電極220および電子部品200bの電極210と平面視で重なる部分から電子部品200aおよび200bのない部分まで延出して形成されている。すなわち、配線パターン111の上端E43が電子部品200aの電極220の第1端E31および電子部品200bの電極210の第1端E31よりも外側に、配線パターン111の下端E44が電子部品200aの電極220の第2端E32および電子部品200bの電極210の第2端E32よりも外側に、それぞれ位置している。
このため、配線パターン111は、平面視で、電子部品200aの電極220および電子部品200aに隣接する電子部品200bの電極210の最外周で囲まれる範囲内、すなわち、電子部品200aの電極220の内側端E22、第1端E31および第2端E32、ならびに電子部品200bの電極210の内側端E12、第1端E31および第2端E32で囲まれる範囲内で、電子部品200aの電極220の表面積と電子部品200bの電極210の表面積との和よりも面積が大きくなるように形成されている。このような大きさに形成された配線パターン111によりビア導体311bとビア導体312bとが接続されるため、たとえば図8に示されるように、電極220の表面積と電極210の表面積との和よりも明らかに小さい面積に形成される配線パターン191よりも、配線層110の多くの領域にわたってビア導体311bとビア導体312bとを接続することができる。このため、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210との間が電気的に絶縁状態に至るほどビア導体311bとビア導体312bとの間の接続が完全に破断する可能性を低くすることができる。
配線パターン111の形状は、図2Aに示される大きさに限られるものではなく、平面視で、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210との最外周で囲まれる範囲内で、電子部品200aの電極220の表面積と電子部品200bの電極210の表面積との和よりも面積が大きくなるように形成されていればよく、たとえば、配線パターン111の上端E43が電子部品200aの電極220の第一端E31よりも内側に位置していてもよく、一側端E41が電子部品200aの電極220の内側端E22よりも電子部品200bに近い側に位置していてもよい。また、配線パターン111の形状は図2Aに示されるような矩形の形状に限られず、楕円形、略円形、または矩形以外の多角形など任意の形状に形成されてもよい。なお、図2Aには、問題としている配線の一部だけが示されているが、配線パターン111は、たとえば、電子部品200a、200bが並ぶ方向と直角方向などに、適当な幅で延伸している。
本実施形態では、図1および図2Bに示されるように、電子部品200aと電子部品200bとの間の絶縁層101および102の表面に、絶縁層101および102の形成時の収縮により生じ得る凹部70が形成されている。本実施形態では、絶縁層101上の凹部70は、図2Aに示されるように、電子部品200aの電極220の外側端E21および電子部品200bの電極210の外側端E11に沿って溝状に形成されている。また、本実施形態では、図1および図2Bに示されるように、配線パターン111および121が凹部70上にも形成されている。このため、配線パターン111および121は、周囲温度の変化などにより、凹部70において応力を受ける可能性がある。しかしながら、本実施形態では、図2Aに示されるように、平面視で、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210の最外周で囲まれる範囲内で、電子部品200aの電極220の表面積と電子部品200bの電極210の表面積との和よりも面積が大きくなるように配線パターン111が形成されているので、配線層110の多くの領域にわたってビア導体311bとビア導体312bとを接続することができる。これにより、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210との間が電気的に絶縁状態に至るほど配線パターン111が凹部70で破断する可能性を低くすることができる。また、図示されていないが、配線パターン121についても、図2Aに示される配線パターン111と同等の大きさおよび形状に形成することにより、凹部70で破断する可能性を低くすることができる。
本実施形態では、1〜5μmの深さの凹部70が形成されることがある。しかしながら、1μm以下の深さの凹部が形成されることもあり、凹み部が全く形成されないこともある。また、本実施形態では凹部70は、電子部品200aと電子部品200bとの間に形成されているが、これに限定されず、たとえば電子部品200aと電子部品200bの配列方向に直交する方向の電子部品200a、200bの外側など、電子部品200a、200bの周囲のいずれにも形成されることがある。
また、本実施形態では、凹部70内には、凹部70を完全に埋めるように配線層110または配線層120が埋め込まれている。このように凹部70に配線層110、120が完全に埋め込まれていると、配線層110、120の上層としてさらに絶縁層および配線層を形成する場合に、これらの層を平坦な面の上に形成できるため好ましい。しかしながら、本発明の配線板10は、凹部70内の一部に配線層110、120が略埋め込まれていてもよく、または、凹部70に配線層110、120があまり埋め込まれていない部分があってもよい。
つぎに、本実施形態の配線板10について、構成要素ごとに順に説明する。なお、本実施形態の配線板10はリジット配線板であるが、これに限られるものではなく、フレキシブル基板であっても同様である。また、配線板10の厚さ(ソルダーレジスト11からソルダーレジスト12までの厚さ)は、たとえば、約290μmである。
基板100は、絶縁性材料で形成され、配線板10のコア基板となる。図1に示されるように、基板100にはスルーホール300aが形成され、スルーホール300a内に導体(たとえばめっきによる銅)が充填されることにより、スルーホール導体300bが形成される。スルーホール導体300bは、図1に示される断面において配線板10の厚さ方向の中央部に括れ部300cを有する砂時計状(鼓状)の形状に形成されているが、これに限られず、円柱状など任意の形状に形成されてもよい。
基板100は、ガラスクロスなどの心材にエポキシ樹脂を含浸させたもの(以下、ガラエポという)からなる。しかしながら、基板100は、ガラエポの他に、あらゆる材料で構成することができる。たとえば、心材として、ガラス繊維(たとえばガラス布またはガラス不織布)、アラミド繊維(たとえばアラミド不織布)、またはシリカフィラーなどの無機材料を用いることが好ましく、心材に含浸させる樹脂として、エポキシ樹脂に代えて、ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、イミド樹脂(ポリイミド)、フェノール樹脂、またはアリル化フェニレンエーテル樹脂(A−PPE樹脂)などを用いてもよく、また、複数の異なる材料の層で形成されていてもよい。基板100の厚さは、これに限定されないが、本実施形態では約100μmである。
図1に示されるように、基板100の第1面F1には導体層301が形成され、基板100の第2面F2には導体層302が形成される。この例では、導体層301、302にはそれぞれ、スルーホール導体300bのランドが含まれる。導体層301と導体層302とは、スルーホール導体300bを介して、互いに電気的に接続される。
基板100には、基板100を貫通する開口部R10が形成されており、開口部R10には電子部品200aおよび200bが配置されている。本実施形態では、電子部品200aおよび200bそれぞれの略全体が開口部R10に完全に収容される。しかしこれに限られず、電子部品200aおよび200bの一部のみが開口部R10に収容されてもよい。
本実施形態では、図2Aに示されるように、開口部R10は矩形の形状に形成されている。しかしながら、開口部R10の形状は、電子部品200a、200bを内部に配置できる形状であれば特に限定されず、たとえば楕円形、略円形、矩形以外の多角形など、あらゆる形状に形成されてもよい。
また、図2Bに示されるように、開口部R10の、電子部品200aおよび200bの配列方向(X軸方向)の両側の壁面は、第1面F1側が第2面F2側よりも開口部R10のX軸方向の幅が大きくなるようなテーパー面に形成されている。開口部R10の壁面がこのようなテーパー面に形成されていることにより、配線板10の製造時において、電子部品200a、200bを第1面F1側から開口部R10内に入れ易くなると共に、開口部R10内に固定される前の電子部品200a、200bのX軸方向の位置ずれが生じにくくなる。また、図示されていないが、開口部R10のX軸方向と直交する方向の両側の壁面も、同様に、第1面F1側が第2面F2側よりも開口部R10のX軸と直交する方向の幅が大きくなるようなテーパー面に形成されていてもよい。これにより、X軸方向の両側の壁面がテーパー面に形成されていることと同様の効果が得られる。しかしながら、開口部R10の各壁面は、このようにテーパー面に形成されることに限定されず、テーパーを有さずに、或いは、逆向きのテーパー面に形成されていてもよい。
開口部R10の長手方向の幅は、たとえば約2250μm程度であり、開口部R10の短手方向の幅は、たとえば約580μm程度である。また、電子部品200aまたは電子部品200bと開口部R10の壁面それぞれとのクリアランスは、たとえば約80μm程度であり、電子部品200aと電子部品200bとの距離(電子部品200aの電極220の外側端E21と電子部品200bの電極210の外側端E11との間の距離)は、たとえば約80〜100μmの範囲にある。
図1に示されるように、絶縁層101は、基板100の第1面F1上、ならびに、電子部品200aおよび200bの第3面F3上に形成される。本実施形態では、後述のように絶縁層101を構成する材料は、絶縁層101の形成時に、電子部品200aと電子部品200bとの間、ならびに、電子部品200aおよび200bと開口部R10の壁面との間にも流入するので、これらの領域にも絶縁層101が形成されている。また、絶縁層102は、基板100の第2面F2上、ならびに、電子部品200aおよび200bの第4面F4上に形成される。本実施形態では、絶縁層101、絶縁層102により電子部品200a、200bの周りが完全に覆われる構造となり、これにより電子部品200a、200bが保護されると共に、開口部R10内の所定の位置に固定される。
本実施形態では、絶縁層101、102は、配線層110、120に形成する配線パターンのファインピッチ化に有利な、ガラスクロスを含まない、無機フィラー入りのエポキシ樹脂で形成されている。しかしながら、絶縁層101、102の材料は、絶縁性で、基板100上に形成することができ、表面に配線層110、120を形成することが可能で、前述のように電子部品200a、200bの周囲に形成されることにより電子部品200a、200bを保護することができれば、特に限定されるものではなく、たとえば、エポキシ樹脂の他、ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、イミド樹脂(ポリイミド)、フェノール樹脂、またはアリル化フェニレンエーテル樹脂(A−PPE樹脂)などを用いることができる。また、ガラスクロスなどの心材を含んでいてもよく、前述のガラエポなどを用いてもよい。また、絶縁層101、102は異種材料からなる複数の層で構成されてもよい。
ガラスクロスを含まない材料からなる絶縁層101、102は、硬化時の収縮が大きく、形成時に加熱されることにより電子部品200aおよび200bそれぞれの第3面F3上および第4面F4上以外の部分で表面に凹みを生じ易く、図1および図2Bに示される実施形態では、電子部品200aと電子部品200bとの間の部分に凹部70が形成されている。本実施形態では、図2Aに示されるように、平面視で、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210との最外周で囲まれる範囲内で、電子部品200aの電極220の表面積と電子部品200bの電極210の表面積との和よりも面積が大きくなるように配線パターン111が形成されるので、凹部70が形成されていても、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210の間が電気的に絶縁状態に至るほど配線パターン111が凹部70で破断する可能性を低くすることができる。また、図示されていないが、配線パターン121についても、図2Aに示される配線パターン111と同等の大きさおよび形状に形成することにより、凹部70で破断する可能性を低くすることができる。
本実施形態では、電子部品200a、200bは、それぞれチップ型のコンデンサである。電子部品200a、200bは、図3Aおよび図3Bに示されるように、直方体の形状に形成されたコンデンサ本体201と、コンデンサ本体201の端部に設けられ、断面がU字形の形状に形成された電極210および220とを含んで構成されている。
コンデンサ本体201は、誘電層と導電層とが交互に積層されて形成され、図3Bに示されるように、誘電層231〜239と、電極210に接続される導体層211〜214と、電極220に接続される導体層221〜224とを含んでいる。導体層211〜214と導体層221〜224は、誘電層231〜239を1層ずつそれぞれの間に挟んで交互に積層されている。誘電層231〜239の材料は、たとえば、チタン酸バリウムまたは酸化チタンなどのセラミック材料を用いることができ、必要とされる特性に応じて選択される。
電極210、220は、それぞれ、図3B上、コンデンサ本体201の上面の一部を覆う上部210a、220a、コンデンサ本体201の側面を覆う側部210b、220b、およびコンデンサ本体201の下面の一部を覆う下部210c、220cを含んで構成されている。しかしながら、電極210、220は、このようなU字形の断面形状を有する構成に限定されず、上部、側部、下部の1つまたは2つだけを含んで構成されていてもよい。
図3Aおよび図3Bに示される電子部品200a、200bの電極210と電極220の配列方向(X軸方向)の幅は、好ましくは約1000μmであり、電子部品200aの電極210と電極220の配列方向と直交する方向の幅は、好ましくは約500μmであり、電極210の上部210aまたは下部210cのX軸方向の幅は、好ましくは約230μmである。電極220の寸法は、たとえば電極210と同様であり、電子部品200bの寸法は、たとえば電子部品200aと同様である。また電子部品200a、200bの厚さ(電極210、220も含めた厚さ)は、それぞれ、たとえば約150μmである。
開口部R10に配置される電子部品200a、200bは、本実施形態のようなコンデンサに限られず、他のあらゆる電子部品が用いられてもよく、たとえば、チップ型のインダクタや抵抗器、または、ベアチップ状態の半導体装置であってもよい。また、電子部品200aと電子部品200bとが異なる種類の電子部品であってもよい。
本実施形態では、図1に示されるように、ビアホール311a、312aおよび313aが絶縁層101に形成され、それぞれの内部に導体(たとえばめっきによる銅)が充填されることによりビア導体311b、312bおよび313bが形成されている。また、ビアホール321a、322aおよび323aが絶縁層102に形成され、それぞれの内部に導体(たとえばめっきによる銅)が充填されることによりビア導体321b、322bおよび323bが形成されている。
ビア導体311bは電子部品200aの電極210、220と配線層110とを接続し、ビア導体312bは電子部品200bの電極210、220と配線層110とを接続するように形成されている。また、ビア導体321bは電子部品200aの電極210、220と配線層120とを接続し、ビア導体322bは電子部品200bの電極210、220と配線層120とを接続するように形成されている。本実施形態では、図1に示されるように、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210が、ビア導体311bおよび312bにより配線パターン111を経由して電気的に接続され、また、ビア導体321bおよび322bにより配線パターン121を経由して電気的に接続されている。
ビア導体313bはスルーホール導体300bと配線層110とを接続し、ビア導体323bはスルーホール導体300bと配線層120とを接続するように形成されている。ビア導体313bにより配線層110と基板100の第1面F1上に設けられた導体層301が電気的に接続され、ビア導体323bにより配線層120と基板100の第2面F2上に設けられた導体層302が電気的に接続される。そして、その結果、配線層110、導体層301、導体層302および配線層120がいずれも電気的に接続されることになる。本実施形態では、図1に示されるように、ビア導体313b、ビア導体323bおよびスルーホール導体300bが、基板100の第1面F1上および第2面F2上のほぼ同じ位置にスタックされているので、小さいサイズの配線板10を構成することができる。
ビア導体311b、312b、313b、321b、322bおよび323bそれぞれは、たとえば、めっきにより形成された銅からなり、たとえば、基板100または電子部品200a、200bから上層側に向かって拡径するように円柱形状の側面にテーパーが付けられた形状に形成されている。しかしながら、各ビア導体はこれに限定されず、あらゆる導電性材料を用いることができ、かつ、任意の形状に形成されてもよい。
配線層110および120は、それぞれ絶縁層101および102上に形成されている。配線層110、120には、たとえば、電気回路を構成する配線、ランドおよび平面状のパターンなどが形成される。配線層110、120は、本実施形態では、銅めっきにより形成される。しかしながら、めっき以外の方法で形成されてもよく、たとえば銅箔を用いた多層構造で構成されてもよい。また、銅の他にあらゆる導電性の材料を用いて形成されてもよく、異なる材料が組み合わされて用いられてもよい。
本実施形態では、配線層110、120が最も外層の導体層であるため、配線層110、120上には、図1に示されるように、それぞれソルダーレジスト11、12が形成されている。ソルダーレジスト11、12には、所定の位置の配線層110、120を露出させるレジスト開口部11a、12aがそれぞれ設けられており、レジスト開口部11aから露出する配線層110の所定の部位がパッドP11となり、レジスト開口部12aから露出する配線層120の所定の部位がパッドP12となる。パッドP11、P12は、たとえば、他の配線板と接続するための接続端子として、また、外付けの電子部品を実装するための接続端子として用いることができる。しかしながら、パッドP11、P12の用途は、これに限られず、配線板10と外部との電気的接続が求められるあらゆる用途に用いることができる。
パッドP11、P12の表面には、たとえば、電解めっきまたはスパッタリングなどにより、たとえばNi/Au膜からなる耐食層(図示せず)が形成されてもよく、或いは、液状の保護材料内への浸漬や保護材料の吹付けなどによりパッドP11、P12の表面に有機保護膜からなる耐食層(図示せず)が形成されてもよい。しかしながら、パッドP11、P12の表面への耐食層の形成は、これらに限られず、あらゆる方法が用いられてよく、或いは、耐食層が形成されなくてもよい。
つぎに、本発明の配線板10の製造方法について、図4および図5A〜5Jを参照して説明する。まず、図4中、S11で示されるステップでは、基板100にスルーホール導体300bを形成する。具体的には、図5Aに示されるように、出発材料として両面銅張積層板1000を準備する。両面銅張積層板1000は、基板100と、基板100の第1面F1上に形成された銅箔1001と、基板100の第2面F2上に形成された銅箔1002と、から構成される。本実施形態では、この段階において、基板100が、完全に硬化した状態のガラエポからなる。
続いて、図5Bに示されるように、たとえばCO2レーザーを用いて、第1面F1側からレーザーを両面銅張積層板1000に照射することにより孔1003aを形成し、第2面F2側からレーザーを両面銅張積層板1000に照射することにより孔1003bを形成する。孔1003aと孔1003bとは、基板100の第1面F1上および第2面F2上において略同じ位置に形成され、両者が連通して両面銅張積層板1000を貫通するスルーホール300aとなる。スルーホール300aの形状は、たとえば砂時計状(鼓状)である。孔1003aと孔1003bとの境界は括れ部300c(図1参照)となる。第1面F1に対するレーザー照射と第2面F2に対するレーザー照射とは、同時に行っても、片面ずつ行ってもよい。スルーホール300aの形成後、スルーホール300aについてデスミアを行うことが好ましい。デスミアにより、不要な導通(ショート)が抑制される。また、レーザー光の吸収効率を高めるため、レーザー照射に先立って銅箔1001、1002の表面を黒化処理してもよい。また、ドリルまたはエッチングなど、レーザー以外の方法でスルーホール300aを形成してもよい。ただし、微細加工がし易い点で、レーザー加工で形成することが好ましい。
引き続き、たとえばパネルめっき法により、銅箔1001、1002上およびスルーホール300a内に、たとえば銅のめっき膜1004を形成する。具体的には、まず無電解めっきを行い、続けてめっき液を用いて、その無電解めっき膜をシード層として電解めっきを行うことにより、めっき膜1004を形成する。これにより、スルーホール300a内がめっき膜1004の銅で満たされ、スルーホール導体300bが形成される。
続いて、図5Cに示されるように、たとえばエッチングレジストおよびエッチング液を用いて、基板100の第1面F1および第2面F2に形成されためっき膜1004およびその下層の銅箔1001、1002のパターニングを行う。具体的には、導体層301、302に対応したパターンを有するエッチングレジストでめっき膜1004を覆い、エッチングレジストで覆われない部分(エッチングレジストの開口部で露出する部位)を除去する。これにより、図5Cに示されるように、基板100の第1面F1および第2面F2上にそれぞれ、導体層301、302が形成される。導体層301および302は各図面において単層構造で示されているが、本実施形態では、具体的には、導体層301および302は、それぞれ、たとえば銅箔(下層)、無電解銅めっき(中間層)、および電解銅めっき(上層)の3層構造となる。
なお、エッチングは、湿式に限られず、乾式であってもよい。また、必要に応じて、エッチングなどにより、導体層301および302の表面を粗化することが好ましい。また、導体層301または302に、電子部品200a、200bの配置などの後工程で使用するアライメントマークを形成しておいてもよい。
続いて、図4中、S12で示されるステップで、第1面F1側から基板100にレーザー光を照射して開口部R10を形成する。具体的には、たとえば図5Dに示されるように、レーザー光を開口部R10(図2A参照)の輪郭を描くように照射することにより基板100から開口部R10に対応する領域R100を切り抜く。レーザーの照射角度は、たとえば基板100の第1面F1に対して略垂直であってもよいし、テーパー角をつけてもよい。
レーザー光の照射に先立って、たとえば開口部R10を設ける部分、またはレーザー照射の軌跡に沿う部分の導体層301を除去しておいてもよい。こうすることで、開口部R10の位置および形状が明確になり、レーザー照射のアライメントが容易になる。
レーザー光の照射により、図5Eに示されるように、基板100に開口部R10が形成される。本実施形態では、第1面F1側から基板100にレーザー光を照射することで、第2面F2側に向かうほどレーザーによる加工量が減少して、開口部R10は、第1面F1から第2面F2側に向かうほど幅が小さくなるように形成される。その結果、基板100の切断面、すなわち開口部R10の壁面はテーパー面になる。本実施形態では、開口部R10の壁面の全てが、基板100の切断面(テーパー面)からなる。このように開口部R10は、レーザーにより容易に形成することができるが、開口部R10の形成方法はレーザーに限定されず、金型などで作成してもよい。
続いて、図4中、S13で示されるステップで、電子部品200a、200bを、基板100の開口部R10内に配置する。具体的には、たとえばPET(ポリエチレンテレフタレート)からなるキャリア1005を、基板100の片側(たとえば第2面F2側)に設ける。これにより、図5Eに示されるように、開口部R10の一方の開口がキャリア1005で塞がれる。本実施形態では、キャリア1005は、一方の側に粘着性を有する粘着シート(たとえばテープ)からなり、たとえば、この粘着性を有する側を基板100の第2面F2側(導体層302など)に接着させて、開口部R10の一方を塞ぐ。
続いて、図5Eに示されるように、開口部R10の塞がれた開口とは反対側から、開口部R10内に電子部品200aおよび200bを、本実施形態では電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210を隣接させて配置する。電子部品200aおよび200bはそれぞれ、たとえば部品実装機により開口部R10内に配置される。たとえば電子部品200aおよび200bはそれぞれ、部品実装機のノズル(図示せず)などによりピックアップされ、開口部R10の塞がれていない側の所定の位置まで移送されたあと、開口部R10に向かって下降し、開口部R10内のキャリア1005(粘着シート)上に配置される。
続いて、図4中、S14で示されるステップで、開口部R10の塞がれた開口とは反対側に半硬化状態の絶縁層101を形成する。具体的には、図5Fに示される基板100の第1面F1上および電子部品200a、200bの第3面F3上に、半硬化状態の絶縁層101を配し、続けて、絶縁層101を半硬化の状態で、図5F中に矢印で示されるように基板100の厚さ方向にプレスし、絶縁層101から樹脂を流出させて開口部R10へ流し込む。これにより、開口部R10内の電子部品200aおよび200bと基板100との間、および、電子部品200aと電子部品200bとの間に、それぞれ、絶縁層101から流出する樹脂が充填される。絶縁層101は、たとえば無機フィラー入りの熱硬化性を有するエポキシ樹脂からなる。
つぎに、開口部R10に充填された樹脂と電子部品200a、200bとの仮溶着を行う。具体的には、加熱することにより、充填された樹脂に電子部品200a、200bを支持できる程度の保持力を発現させる。これにより、キャリア1005に支持されていた電子部品200a、200bが、充填樹脂によって支持されるようになる。その後、キャリア1005を除去する。なお、この段階では、絶縁層101は半硬化しているだけで完全には硬化していない。ただしこれに限られず、たとえば、この時点で絶縁層101を完全に硬化させてもよい。
続いて、図4中、S15で示されるステップで、基板100の第2面F2側にも絶縁層102を形成し、絶縁層101、102を完全に硬化させる。具体的には、キャリア1005が除去された後の基板100の第2面F2上に、電子部品200a、200bをそれぞれ覆うように半硬化状態の絶縁層102を設け、たとえばプレスにより基板100に接着させる。その後、絶縁層101、102を加熱してそれぞれを完全に硬化させ、電子部品200a、200bの周囲および上層側、ならびに基板100の上層側に、完全に硬化した絶縁層101および102をそれぞれ形成する(図5G参照)。
本実施形態では、図5Gに示されるように、電子部品200aと電子部品200bとの間の部分の絶縁層101および102の表面に、絶縁層101および102を構成する樹脂の加熱時の収縮によるものと考えられる凹部70が形成されている。
続いて、図4中、S16に示されるステップで、ビア導体および配線層を形成する。具体的には、図5Hに示されるように、たとえばレーザーにより、絶縁層101にビアホール311a〜313aを形成し、絶縁層102にビアホール321a〜323aを形成する。ビアホール311a〜313aの各々は絶縁層101を貫通し、ビアホール321a〜323aの各々は絶縁層102を貫通する。そして、ビアホール311aおよび321aは電子部品200aの電極210または電極220に至り、ビアホール312aおよび322aは電子部品200bの電極210または電極220に至る。また、ビアホール313aおよび323aの各々は、スルーホール導体300bの直上の導体層301および302に至る。その後、デスミアを行うことが好ましい。
続いて、たとえば化学めっき法により、絶縁層101上、絶縁層102上、ビアホール311a〜313a内、およびビアホール321a〜323a内に、図5Iに示されるように、たとえば銅の無電解めっき膜1008、1009を形成する。なお、無電解めっきに先行して、たとえば浸漬によりパラジウム等からなる触媒を絶縁層101、102の表面に吸着させてもよい。なお、無電解めっき膜1008、1009は、後述の電解めっき膜1012、1013のシード層として機能するが、電解めっき膜1012、1013のシード層は無電解めっき膜に限られず、無電解めっき膜1008、1009に代えて、スパッタ膜等をシード層として用いてもよい。
続いて、リソグラフィ技術または印刷等により、図5Iに示されるように、無電解めっき膜1008上の配線層110を形成しない領域にマスク部1010aが形成されるようにめっきレジスト1010を形成し、無電解めっき膜1009上の配線層120を形成しない領域にマスク部1011aが形成されるようにめっきレジスト1011を形成する。ここで、平面視で、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210との最外周で囲まれる範囲内(図2A参照)で、電子部品200aの電極220の表面積と電子部品200bの電極210の表面積との和よりも大きな面積の開口H1、H2が設けられるようにめっきレジスト1010、1011を形成する。
続いて、たとえばパターンめっき法により、図5Iに示されるように、無電解めっき膜1008、1009上に、それぞれ、たとえば銅の電解めっき膜1012、1013を形成する。具体的には、陽極にめっきする材料である銅を接続し、陰極に被めっき材である無電解めっき膜1008、1009を接続して、めっき液に浸漬する。そして、両極間に直流の電圧を印加して電流を流し、めっきレジスト1010、1011の開口H1、H2に対応する領域G1、G2を含む、マスク部1010a、1011aが設けられていない領域の無電解めっき膜1008、1009の表面に銅を析出させる。またこれにより、ビアホール311a、312aおよび313aそれぞれを無電解めっき膜1008および電解めっき膜1012の銅で充填し、ビアホール321a、322aおよび323aそれぞれを無電解めっき膜1009および電解めっき膜1013の銅で充填する。これにより、たとえば銅のめっきからなるビア導体311b、312bおよび313b、ならびにビア導体321b、322bおよび323bが形成される。またそれと共に、ビア導体311b、312bおよび313bと電気接続する配線層110(無電解めっき膜1008と電解めっき膜1012の積層体)、およびビア導体321b、322bおよび323bと電気接続する配線層120(無電解めっき膜1009と電解めっき膜1013の積層体)が形成される。なお、図5Iには、絶縁層101、102の表面上の凹部70が無電解めっき膜1008、1009および電解めっき膜1012、1013によって埋められることにより表面が略平坦な面に形成された電解めっき膜1012、1013が示されているが、凹部70が各めっき膜で埋められずに、電解めっき膜1012、1013の表面上に凹みが存在していてもよい。
その後、たとえば所定の剥離液によりめっきレジスト1010、1011を除去し、続けてめっきレジスト1010、1011が形成されていた部分の無電解めっき膜1008、1009を除去することにより、配線層110、120を所定のパターンにパターニングする。この結果、図5Jに示されるように、本実施形態では、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210とをビア導体311bおよび312bを介して電気接続する配線パターン111が形成される。また同様に、本実施形態では、ビア導体321bおよび322bを介して電気接続する配線パターン121が形成される。しかしながら、これに限定されず、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210とが、配線パターン111および配線パターン121により電気接続されていなくてもよい。配線パターン111、121は、前述のめっきレジスト1010、1011の開口H1、H2に対応する領域G1、G2に形成されるので、平面視で、電子部品200aの電極220と電子部品200bの電極210との最外周で囲まれる範囲内(図2A参照)で、電子部品200aの電極220の表面積と電子部品200bの電極210の表面積との和よりも面積が大きくなるように形成される。
つぎに、図4中、S17で示されるステップで、図5Jに示されるように、絶縁層101、102上にそれぞれ、レジスト開口部11aを有するソルダーレジスト11、レジスト開口部12aを有するソルダーレジスト12を形成する。配線層110、120はそれぞれ、レジスト開口部11a、12aに位置する所定の部位(パッドP11、P12等)を除いて、ソルダーレジスト11、12で覆われる。ソルダーレジスト11および12は、たとえばスクリーン印刷、スプレーコーティング、ロールコーティング、またはラミネート等により、形成することができる。
続いて、電解めっきまたはスパッタリングなどにより、配線層110、120上、詳しくはソルダーレジスト11、12に覆われないパッドP11、P12の表面にそれぞれ、たとえばNi/Au膜からなる耐食層(図示せず)を形成する。また、液状の保護材料内への浸漬や保護材料の吹付けなどにより、有機保護膜からなる耐食層を形成してもよい。
こうして、基板100の第1面F1上に、絶縁層101および配線層110から構成されるビルドアップ部を有し、基板100の第2面F2上に、絶縁層102および配線層120から構成されるビルドアップ部を有する配線板10が完成する。その後、電子部品200a、200bの電気的特性(容量値および絶縁性など)の検査を行ってもよい。
本実施形態の配線板10は、たとえば電子部品または他の配線板と電気的に接続することができる。たとえば図5Jに示されるように、外付けの電子部品400(たとえばICチップ)をはんだ(図示せず)などで配線板10のパッドP12に実装してもよく、また、パッドP11を接続端子として他の配線板500(たとえばマザーボード)に配線板10を実装してもよい。
以上、本発明の配線板10およびその製造方法の一実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されず、様々な形態に変形させて実施することができる。たとえば、開口部R10内に2つを超える数の電子部品が配置されていてもよい。図6には、開口部R10内に4つの電子部品200a、200b、200cおよび200dが配置される変形例(第1変形例)が示されている。なお、図6および後述の図7は、図2Aと同様に、ソルダーレジストを省略して、各電子部品およびその周辺を平面視で示しており、図6および図7中、各電子部品および開口部は絶縁層101の下方に位置するものであるが、配線パターン112、113および配線層110と重なっている部分だけが破線で示され、他の部分は実線で示されている。
本変形例では、図6に示されるように、図1などに示される本発明の一実施形態と同様に隣接して配置される電子部品200a、200bに加えて、開口部R10内に他の一組の電子部品200cおよび200dが配置されている。電子部品200cおよび200dは、それぞれの電極が、電子部品200aの電極220、および電子部品200aの電極220に隣接する電子部品200bの電極210と整列するように配置されている。
すなわち、電子部品200cと電子部品200dとは、電子部品200cの電極220と電子部品200dの電極210とを対向させて一列に並べられ、かつ、電子部品200cと電子部品200dとの配列が、電子部品200aと電子部品200bとの配列に平行に並べて配置されている。さらに、図6に示される例では、電子部品200aの電極220と電子部品200cの電極220とが、電子部品200aと電子部品200bの配列方向と直交する方向(Y軸方向)に整列するように配置されており、同様に、電子部品200bの電極210と電子部品200dの電極210とが、Y軸方向に整列するように配置されている。なお、電子部品200aと電子部品200bとの間および電子部品200cと電子部品200dとの間には、図2Aに示される一実施形態と同様に、凹部70が溝状に形成される場合でも、配線パターン112が凹部70上に形成されている。
また、図示されていないが、並列に配置された2組の電子部品200a〜200dの隣接する電極、すなわち電子部品200aの電極220、電子部品200bの電極210、電子部品200cの電極220、および電子部品200dの電極210(以下、電極の一群という)は、ビアホール311a、312a、314aおよび315a内にそれぞれ形成されるビア導体(図示せず)を介して配線層110(図1参照)の一部である配線パターン112に電気接続されている。
図6に示されるように、配線パターン112は、図2Aに示される一実施形態における配線パターン111と同様に、電子部品200aと電子部品200bの配列方向の一方の側の端部である一側端E41、一側端E41に対向する他側端E42、電子部品200aと電子部品200bの配列方向と直交する方向の一方の側の端部である上端E43、およびE43に対向する下端E44に囲まれた矩形の形状に形成されている。
そして本変形例では、図6上、すなわち平面視で、配線パターン112の一側端E41が電子部品200aおよび200cの電極220の内側端E22よりも電子部品200bおよび200dから遠い側に、他側端E42が電子部品200bおよび200dの電極210の内側端E12よりも電子部品200aおよび200cから遠い側にそれぞれ位置している。さらに、配線パターン112の上端E43が電子部品200aの電極220の第1端E31および電子部品200bの電極210の第1端E31よりも外側に、配線パターン112の下端E44が電子部品200cの電極220の第2端E32および電子部品200dの電極210の第2端E32よりも外側に、それぞれ位置している。
このため、配線パターン112は、電極の一群の最外周で囲まれる範囲内、すなわち、電子部品200aの電極220の内側端E22および第1端E31、電子部品200bの電極210の第1端E31および内側端E12、電子部品200dの電極210の内側端E12および第2端E32、ならびに電子部品200cの電極220の第2端E32および内側端E22で囲まれる範囲内で、平面視で、電極の一群を構成する電極それぞれの表面積の和よりも面積が大きくなるように形成されている。これにより、配線層110(図1参照)の多くの領域にわたって電極の一群を構成する各電極相互の間を電気的に接続することができるので、電極の一群を構成する各電極相互間に凹みが部分的に形成されても、その間で電気的に絶縁状態に至るほど配線パターン112が凹部70で破断する可能性を大幅に低くすることができる。
配線パターン112の大きさや形状は、図6に示されるものに限定されず、たとえば、配線パターン112の一側端E41が、電子部品200a、200cの電極220の内側端E22よりも内側にあっても、および/または、他側端E42が、電子部品200b、200dの電極210の内側端E12よりも内側にあっても構わない。要は、平面視で、電極の一群の最外周で囲まれる範囲内で、電極の一群を構成する電極それぞれの表面積の和よりも面積が大きくなるように形成されていればよい。また、配線パターン112の形状も図6に示されるような矩形の形状に限られず、円形など任意の形状に形成されてもよい。また、3つの電子部品もしくは4つを超える数の電子部品が開口部R10内に配置されていてもよく、複数組の電子部品が平行では無く所定の角度で配置されていてもよい。
また、本発明の配線板10は、開口部R10を複数個有していてもよく、図7には、3つの開口部R11〜R13が設けられる本発明の配線板10の一実施形態の他の変形例(第2変形例)が示されている。本変形例では、3つの開口部R11〜R13が、それぞれの内部に配置される電子部品の配列方向と直交する方向に並列して形成されている。開口部R11内には電子部品200aおよび200bが、開口部R12内には電子部品200cおよび200dが、そして開口部R13内には電子部品200eおよび200fが、それぞれ、電極220と電極210とを対向させて隣接して配置されている。図7に示される例では、電子部品200a、電子部品200cおよび200eは、それぞれの電極220同士が開口部R11〜R13の配列方向に整列するように配置されており、同様に、電子部品200b、電子部品200dおよび200fは、それぞれの電極210同士が開口部R11〜R13の配列方向に整列するように配置されている。なお、電子部品200a、200cおよび200eそれぞれの電極220と、電子部品200b、200dおよび200fそれぞれの電極210との間には、図2Aに示される一実施形態と同様に、凹部70が溝状に形成され易く、配線層110(図1参照)の一部である配線パターン113が、凹部70それぞれの上に形成されている。
また、図示されていないが、電子部品200a、200cおよび200eそれぞれの電極220、ならびに電子部品200b、200dおよび200fそれぞれの電極210(以下、電極の群れという)は、ビアホール311a、312a、314a、315a、316aおよび317a内にそれぞれ形成されるビア導体(図示せず)を介して配線パターン113に電気接続されている。
図7に示されるように、配線パターン113は、開口部R11と開口部R12との間の領域および開口部R12と開口部R13との間の領域にも形成されている。このように、隣接して配置される各電子部品の電極がそれぞれ電気接続され、各電極同士を電気接続する配線パターン(本変形例では配線パターン113)は、複数の開口部(本変形例では開口部R11〜R13)上にわたって形成されていてもよい。
しかしながら、本変形例においても、配線パターン113は、図2Aに示される配線パターン111や図6に示される配線パターン112と同様に、隣接して配置され互いに電気接続される電極の群れの最外周で囲まれる範囲内、すなわち、本変形例においては電子部品200aの電極220の内側端E22および第1端E31、電子部品200bの電極210の第1端E31および内側端E12、電子部品200dの電極210の内側端E12、電子部品200fの電極210の内側端E12および第2端E32、電子部品200eの電極220の第2端E32および内側端E22、ならびに電子部品200cの電極220の内側端E22で囲まれる範囲内で、平面視で、電極の群れを構成する電極それぞれの表面積の和よりも面積が大きくなるように形成される。これにより、配線層110(図1参照)の多くの領域にわたって、電極の群れを構成する各電極相互の間を電気的に接続することができるので、電極の群れを構成する各電極相互間に凹みが部分的に形成されても、その間が電気的に絶縁状態に至るほど配線パターン113が凹部70で破断する可能性を大幅に低くすることができる。
なお、図7に示される配線パターン113は、一側端E41を電子部品200a、200cおよび200eそれぞれの電極220の内側端E22よりも電子部品200b、200dおよび200fから遠い側に位置させ、他側端E42を電子部品200b、200dおよび200fの電極210の内側端E12よりも電子部品200a、200cおよび200eから遠い側にそれぞれ位置させ、かつ、配線パターン113の上端E43を電子部品200aの電極220の第1端E31および電子部品200bの電極210の第1端E31よりも外側に位置させ、さらに、下端E44を電子部品200eの電極220の第2端E32および電子部品200fの電極210の第2端E32よりも外側に、それぞれ位置させて形成されている。これにより、配線パターン113の面積が、電極の群れの最外周で囲まれる範囲内で、平面視で、電極の群れを構成する電極それぞれの表面積の和よりも大きくなるように形成されている。しかしながら、配線パターン113の大きさはこれに限られるものではなく、平面視で、電極の群れの最外周で囲まれる範囲内で、電極の群れを構成する電極それぞれの表面積の和よりも大きな面積さえ有していればよい。また、配線パターン113の形状も図7に示されるような矩形の形状に限られず、円形など任意の形状に形成されてもよい。また、3つを超える数の開口部が設けられてもよく、それぞれの開口部同士が平行ではなく所定の角度で配置されてもよい。
本発明の配線板10は、前述の第1変形例および第2変形例以外の変更も可能であり、たとえば、配線パターン111の内部に、配線層110を構成する導体が除去された部分が形成されていてもよく、除去される部分が、多角形、円形、楕円形など、あらゆる形状であってよい。また、隣接して配置される電子部品200a、200bは、図1などに示される実施形態では、それぞれの電極210、220の配列方向と同じ方向に並べられているが、これに限定されず、たとえば、電極210、220の配列方向と直交する方向に並べられてもよく、電子部品200aと電子部品200bとが、所定の角度で配置されてもよい。
また、本発明の配線板10は、たとえば絶縁層101および配線層110が基板100の片側だけに形成された片面配線板であってもよい。また、開口部R10も、貫通孔でなく、底部を有する穴であってもよい。
また、本発明の配線板10の製造方法は、図4を参照して説明した方法に限定されず、その条件や順序などを任意に変更することができ、特定の工程を省略してもよく、別の工程を追加してもよい。
10 電子部品内蔵多層配線板
11、12 ソルダーレジスト
100 基板
101、102 絶縁層
110、120 配線層
111、121 配線パターン
1000 両面銅張積層板
1001、1002 銅箔
1003a、1003b スルーホール
1004 めっき膜
1005 キャリア
1008、1009 無電解めっき膜
1010、1011 めっきレジスト
1010a、1011a めっきレジストのマスク部
1012、1013 電解メッキ膜
200a〜200f 電子部品
201 コンデンサ本体
211〜214、221〜224 導体層
231〜239 誘電層
210、220 電子部品の電極
E11、E21 電子部品の電極の外側端
E12、E22 電子部品の電極の内側端
E31 電子部品の電極の第1端
E32 電子部品の電極の第2端
300a スルーホール
300b スルーホール導体
301、302 導体層
311a、312a、321a、322a、313a、323a ビアホール
311b、312b、321b、322b、313b、323b ビア導体
70 凹部
E41 配線パターンの一側端
E42 配線パターンの他側端
E43 配線パターンの上端
E44 配線パターンの下端
F1 基板の第1面
F2 基板の第2面
F3 電子部品の第3面
F4 電子部品の第4面
G1、G2 配線パターン形成領域
H1、H2 めっきレジストの開口
P11、P12 パッド
R10〜R13 開口部
11、12 ソルダーレジスト
100 基板
101、102 絶縁層
110、120 配線層
111、121 配線パターン
1000 両面銅張積層板
1001、1002 銅箔
1003a、1003b スルーホール
1004 めっき膜
1005 キャリア
1008、1009 無電解めっき膜
1010、1011 めっきレジスト
1010a、1011a めっきレジストのマスク部
1012、1013 電解メッキ膜
200a〜200f 電子部品
201 コンデンサ本体
211〜214、221〜224 導体層
231〜239 誘電層
210、220 電子部品の電極
E11、E21 電子部品の電極の外側端
E12、E22 電子部品の電極の内側端
E31 電子部品の電極の第1端
E32 電子部品の電極の第2端
300a スルーホール
300b スルーホール導体
301、302 導体層
311a、312a、321a、322a、313a、323a ビアホール
311b、312b、321b、322b、313b、323b ビア導体
70 凹部
E41 配線パターンの一側端
E42 配線パターンの他側端
E43 配線パターンの上端
E44 配線パターンの下端
F1 基板の第1面
F2 基板の第2面
F3 電子部品の第3面
F4 電子部品の第4面
G1、G2 配線パターン形成領域
H1、H2 めっきレジストの開口
P11、P12 パッド
R10〜R13 開口部
Claims (12)
- 少なくとも1つの開口部を有する基板と、
前記少なくとも1つの開口部内に配置され、それぞれが電極を有する複数の電子部品と、
前記電子部品の周囲、前記電子部品の上、および前記基板の上に配置される絶縁層と、
前記絶縁層上に配置される配線層と、
前記絶縁層を貫通して、前記電子部品の電極と前記配線層とを電気接続するビア導体と、
を備える電子部品内蔵多層配線板であって、
前記配線層の一部は、平面視で、複数の前記電子部品の隣接する少なくとも2つの電極の最外周で囲まれる範囲内で、前記少なくとも2つの電極の表面積の和よりも大きな面積となるように形成される。 - 請求項1記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記少なくとも2つの電極が前記ビア導体を介して前記配線層の一部に接続される。
- 請求項2記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記配線層の一部に接続される前記少なくとも2つの電極が、いずれも同電位の電極である。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記少なくとも2つの電極と平面視で重なる部分の前記配線層が、前記少なくとも2つの電極が隣接する方向の前記配線層の長さと同じ幅で、平面視で前記電子部品のない部分まで延出して形成される。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記少なくとも1つの開口部内に、前記隣接する2つの電極と、電極が整列するように他の2つの電子部品の少なくとも1組が並列され、該並列された電子部品の組の隣接する電極の一群のそれぞれが前記配線層の一部にビア導体を介して接続されると共に、前記電極の一群の最外周で囲まれる範囲内で、平面視で前記配線層の一部の面積が前記電極の一群の表面積の和より大きくなるように前記配線層の一部が形成される。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記開口部が複数個並列して形成され、該複数個の開口部内に形成される複数個の電子部品の電極の群れが前記配線層の一部に電気接続される。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記隣接する2つの電極の間の前記絶縁層の表面に凹部が形成され、該凹部内の少なくとも一部に前記配線層が埋め込まれる。
- 請求項7記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記凹部の深さが1〜5μmである。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記配線層の一部の内部に該配線層が除去された部分が形成される。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記絶縁層が、無機フィラー入りのエポキシ樹脂である。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子部品内蔵多層配線板であって、前記電子部品は積層セラミックコンデンサ(MLCC)である。
- 電子部品内蔵多層配線板の製造方法であって、
基板に少なくとも1つの開口部を形成することと、
前記開口部内に表面に電極が形成された電子部品を少なくとも2個、前記電極を隣接させて配置することと、
前記電子部品の周囲、前記電子部品の上、および前記基板の上に絶縁層を形成することと、
前記絶縁層の表面から前記少なくとも2個の電子部品の電極にコンタクトを取るためにコンタクト孔を形成することと、
前記コンタクト孔内にビア導体を形成すると共に、前記絶縁層上に前記ビア導体と電気接続するように配線層を形成することと、
該配線層をパターニングし、前記少なくとも2個の電子部品の電極を前記ビア導体を介して接続する前記配線層の一部を形成することとを有し、
前記配線層の一部の面積が、平面視で、前記少なくとも2個の電子部品の隣接する電極の最外周で囲まれる範囲内で、隣接する電極の表面積の和よりも大きな面積となるように形成される。
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JP2014017790A JP2015146345A (ja) | 2014-01-31 | 2014-01-31 | 電子部品内蔵多層配線板およびその製造方法 |
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---|---|---|---|---|
KR20180133277A (ko) * | 2017-06-05 | 2018-12-14 | 한국과학기술원 | 금속 박막 공정을 이용한 초극미세 피치 반도체 칩과 기판 사이의 전기적 접속방법 |
WO2021156958A1 (ja) * | 2020-02-05 | 2021-08-12 | 太陽誘電株式会社 | 半導体モジュールおよび電源モジュール |
-
2014
- 2014-01-31 JP JP2014017790A patent/JP2015146345A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180133277A (ko) * | 2017-06-05 | 2018-12-14 | 한국과학기술원 | 금속 박막 공정을 이용한 초극미세 피치 반도체 칩과 기판 사이의 전기적 접속방법 |
KR101938976B1 (ko) * | 2017-06-05 | 2019-01-16 | 한국과학기술원 | 금속 박막 공정을 이용한 초극미세 피치 반도체 칩과 기판 사이의 전기적 접속방법 |
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