JP2015145944A - レジスト下層膜形成組成物及びそれを用いたレジストパターンの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄い膜厚のレジスト下層膜を形成する場合であっても基板への塗布性に優れた、レジスト下層膜形成組成物を提供する。【解決手段】式(1)で表される構造単位及び式(2)で表される構造単位を主鎖に有するポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物及び有機溶媒を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。(式中、Xはフェニレン基、ナフチレン基、又は2つのフェニレン基が単結合若しくは炭素原子数1乃至3のアルキレン基を介して連結した有機基を表し、前記フェニレン基は炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を置換基として少なくとも1つ有してもよい。)【選択図】図2
Description
本発明は、固形分の有機溶媒への溶解性に優れ、且つ薄い膜厚(例えば20nm以下)のレジスト下層膜を形成する場合であっても基板への塗布性に優れた、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物、及び該レジスト下層膜形成組成物を用いるレジストパターン形成方法に関するものである。
従来から半導体装置の製造において、レジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。前記微細加工は、シリコンウェハー等の半導体基板上にフォトレジスト組成物の薄膜を形成し、その上にデバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することにより、基板表面に、前記パターンに対応する微細凹凸を形成する加工法である。近年、半導体デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)からArFエキシマレーザー(波長193nm)へと短波長化されている。これに伴い、活性光線の半導体基板からの乱反射や定在波の影響が大きな問題となった。そこでこの問題を解決すべく、レジストと半導体基板の間に反射防止膜(Bottom Anti−Reflective Coating:BARC)を設ける方法が広く検討されている。当該反射防止膜はレジスト下層膜とも称される。かかる反射防止膜としては、その使用の容易さなどから、吸光部位を有するポリマー等からなる有機反射防止膜について数多くの検討が行われている。
特許文献1には、上層に形成するレジスト膜とのインターミキシングがなく、ArFエキシマレーザーを用いて露光する場合、所望の光学パラメーター(k値、n値)が得られ、かつレジスト膜に対して大きなドライエッチング速度の選択比が得られる、レジスト下層膜(反射防止膜)が開示されている。
一方、さらなる微細加工技術である、EUV(極端紫外線の略称、波長13.5nm)露光を採用したリソグラフィーでは、基板からの反射はないものの、パターン微細化に伴いレジストパターン側壁のラフネスが問題となる。そのため、矩形性の高いレジストパターン形状を形成するためのレジスト下層膜に関して多くの検討が行われている。EUV、X線、電子線等の高エネルギー線露光用レジスト下層膜を形成する材料として、アウトガス発生が低減されたレジスト下層膜形成組成物が開示されている(特許文献2)。
レジスト下層膜に要求される特性としては、例えば、上層に形成されるレジスト膜とのインターミキシングが起こらないこと(レジスト溶剤に不溶であること)、レジスト膜に比べて大きなドライエッチング速度を有することが挙げられる。
EUV露光を伴うリソグラフィーの場合、形成されるパターン線幅は32nm以下となり、EUV露光用のレジスト下層膜は、従来よりも膜厚を薄く形成して用いられる。このような薄膜を形成する際、基板表面、使用するポリマーなどの影響により、ピンホール、凝集などが発生しやすく、欠陥のない均一な膜を形成することが困難であった。
本発明は、上記問題が解決されることによって、所望のレジストパターンを形成できる、レジスト下層膜を形成するための組成物を得ることを目的とする。
本発明の第1の態様は、下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位を主鎖に有するポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物及び有機溶媒を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物である。
(式中、R1は炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、ハロゲノ基、メトキシ基又はエトキシ基を表し、nは0乃至4の整数を表し、R2はシアノ基、メルカプト基又はフェニル基を表し、2つのmはそれぞれ独立に0又は1を表し、フェニレン基、ナフチレン基、又は2つのフェニレン基が単結合若しくは炭素原子数1乃至3のアルキレン基を介して連結した有機基を表し、前記フェニレン基は炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を置換基として少なくとも1つ有してもよい。)
上記炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基が挙げられる。上記ハロゲノ基として、例えばクロロ基、フルオロ基、ブロモ基及びヨード基が挙げられる。
(式中、R1は炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、ハロゲノ基、メトキシ基又はエトキシ基を表し、nは0乃至4の整数を表し、R2はシアノ基、メルカプト基又はフェニル基を表し、2つのmはそれぞれ独立に0又は1を表し、フェニレン基、ナフチレン基、又は2つのフェニレン基が単結合若しくは炭素原子数1乃至3のアルキレン基を介して連結した有機基を表し、前記フェニレン基は炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を置換基として少なくとも1つ有してもよい。)
上記炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基及びtert−ブチル基が挙げられる。上記ハロゲノ基として、例えばクロロ基、フルオロ基、ブロモ基及びヨード基が挙げられる。
本発明の第2の態様は、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布しベークして厚さ1nm乃至20nmのレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記レジスト膜で被覆された半導体基板をKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極端紫外線(EUV)及び電子線からなる群から選択される放射線により露光する工程、及び露光後にアルカリ性現像液によって現像する工程を含む、レジストパターンの形成方法に関する。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、当該レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーが、前記式(1)で表される構造単位及び式(2)で表される構造単位を主鎖に有することが特徴であり、斯かるポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物、及び有機溶媒を含有する組成物である。このような構成としたことにより、本発明のレジスト下層膜形成組成物の塗布性能が向上し、欠陥のない均一な20nm以下の膜厚のレジスト下層膜を形成することができる。
[ポリマー]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーは、前記式(1)で表される構造単位を有し、当該式(1)で表される構造単位を形成するモノマーとして、例えば下記式(1−1)乃至式(1−13)で表される化合物が挙げられる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーは、前記式(1)で表される構造単位を有し、当該式(1)で表される構造単位を形成するモノマーとして、例えば下記式(1−1)乃至式(1−13)で表される化合物が挙げられる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は前記式(2)で表される構造単位を有し、当該式(2)で表される構造単位を形成するモノマーとしては、例えば、下記式(2−1)乃至式(2−8)で表される、エポキシ基を2つ有する化合物を挙げることができる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体のいずれであってもよく、前記式(1)で表される構造単位と前記式(2)で表される構造単位が交互に配列していることがより好ましい。ポリマーの重合方法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合など種々の方法が可能であり、適宜重合触媒等を用いてもよい。
重合方法の一例として、有機溶媒中で、前記式(1)で表される構造単位を形成するモノマー及び前記式(2)で表される構造単位を形成するモノマーに、重合触媒を加えて加熱重合を行い合成することができる。ここで使用する有機溶媒は、後述する本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれる有機溶媒として好ましい例示の中より適宜選択できる。当該重合触媒として、例えば、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウムブロミドを挙げることができ、例えば50℃乃至160℃、好ましくは70℃乃至130℃に加熱して重合できる。反応時間としては例えば1時間乃至50時間、好ましくは2時間乃至12時間である。
上記ポリマーの重量平均分子量は、例えば1000乃至100000、好ましくは1000乃至10000である。この重量平均分子量の値が高すぎると、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物の塗布性が悪化する。本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を100質量%とすると、当該組成物に含まれる上記ポリマーは、例えば0.01質量%乃至3質量%、好ましくは0.1質量%乃至2質量%である。
[架橋剤]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、さらに架橋剤を含む。その架橋剤として、特に制限はないが、少なくとも二つの架橋形成置換基(例えば、メチロール基、メトキシメチル基、ブトキシメチル基)を有する含窒素化合物が好ましく用いられる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、さらに架橋剤を含む。その架橋剤として、特に制限はないが、少なくとも二つの架橋形成置換基(例えば、メチロール基、メトキシメチル基、ブトキシメチル基)を有する含窒素化合物が好ましく用いられる。
上記架橋剤としては、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素が挙げられる。本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれる上記架橋剤は、当該組成物中のポリマーを100質量%とすると、例えば1質量%乃至100質量%、好ましくは10質量%乃至50質量%である。これら架橋剤は、自己縮合による架橋反応を起こすこともあるが、前記ポリマー、特に架橋剤と反応して架橋を形成する構造単位である式(2)で表される構造単位中の架橋官能基(ヒドロキシ基)と架橋反応を起こすことができる。
[架橋反応を促進させる化合物]
架橋反応を促進させるために、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、さらに架橋反応を促進させる化合物を含む。そのような化合物としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホナート、サリチル酸、カンファースルホン酸、5−スルホサリチル酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸等のスルホン酸化合物及びカルボン酸化合物を使用できる。これら架橋反応を促進させる化合物は、一種のみを使用することができ、また、二種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれる上記架橋反応を促進させる化合物は、当該組成物中のポリマーを100質量%とすると、例えば0.1質量%乃至25質量%、好ましくは1質量%乃至10質量%である。
架橋反応を促進させるために、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、さらに架橋反応を促進させる化合物を含む。そのような化合物としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホナート、サリチル酸、カンファースルホン酸、5−スルホサリチル酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸等のスルホン酸化合物及びカルボン酸化合物を使用できる。これら架橋反応を促進させる化合物は、一種のみを使用することができ、また、二種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれる上記架橋反応を促進させる化合物は、当該組成物中のポリマーを100質量%とすると、例えば0.1質量%乃至25質量%、好ましくは1質量%乃至10質量%である。
[有機溶媒]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物はさらに有機溶媒を含む。本発明において使用される有機溶媒としては、前述のポリマーを溶解することができれば特に制限されず、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、1−エトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチルを用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、又は2種以上の組合せで使用される。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物はさらに有機溶媒を含む。本発明において使用される有機溶媒としては、前述のポリマーを溶解することができれば特に制限されず、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、1−エトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、1−メトキシ−2−ブタノール、2−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチルを用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、又は2種以上の組合せで使用される。
上記有機溶媒の中で、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1−エトキシ−2−プロパノール、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノンが好ましい。本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれる上記有機溶媒は、当該組成物を100質量%とすると、例えば90質量%乃至99.99質量%、好ましくは98質量%乃至99.9質量%である。本明細書では、レジスト下層膜形成組成物から有機溶媒を除いた成分を固形分と表現する。
[その他の添加剤]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物には、必要に応じて界面活性剤、酸発生剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない限りにおいてさらに含んでいてもよい。界面活性剤は、基板に対する当該組成物の塗布性を向上させるための添加物である。ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤のような公知の界面活性剤を用いることができる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物には、必要に応じて界面活性剤、酸発生剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない限りにおいてさらに含んでいてもよい。界面活性剤は、基板に対する当該組成物の塗布性を向上させるための添加物である。ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤のような公知の界面活性剤を用いることができる。
上記界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップ〔登録商標〕EF301、同EF303、同EF352〔三菱マテリアル電子化成(株)製〕、メガファック〔登録商標〕F171、同F173、同R−30、同R−40、同R−40−LM(DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード〔登録商標〕AG710、サーフロン〔登録商標〕S−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組合せで添加することもできる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物が上記界面活性剤を含む場合、当該組成物中のポリマーを100質量%とすると、例えば0.1質量%乃至5質量%であり、好ましくは0.2質量%乃至3質量%含む。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物が上記酸発生剤を含む場合、当該酸発生剤としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンが挙げられる。本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物が上記酸発生剤を含む場合、当該組成物中のポリマーを100質量%とすると、例えば0.1質量%乃至5質量%、好ましくは0.2質量%乃至3質量%含む。
次に本発明のレジストパターン形成方法について説明する。まず、精密集積回路素子の製造に使用される基板〔例えば、酸化珪素膜、窒化珪素膜又は酸化窒化珪素膜で被覆されたシリコンウェハー等の半導体基板、窒化珪素基板、石英基板、ガラス基板(無アルカリガラス、低アルカリガラス、結晶化ガラスを含む)、ITO膜が形成されたガラス基板〕上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を塗布し、その後、ホットプレート等の加熱手段を用いてベークして硬化させレジスト下層膜を作製する。
塗布後、ベークする条件としては、例えばベーク温度80℃乃至250℃、ベーク時間0.3分乃至60分間の範囲から適宜選択され、好ましくは、150℃乃至250℃、0.5分乃至5分間である。このような条件でベークすることにより、ポリマーの構造単位中のヒドロキシ基等の架橋部位と架橋剤が反応して架橋構造が形成される。特に、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーを架橋させることで、架橋ポリマーの架橋密度を高くすることができる。また、レジスト下層膜の膜厚としては、例えば1nm乃至0.1μmであり、好ましくは1nm乃至20nmであり、さらに好ましくは3nm乃至10nmである。
次に、作製したレジスト下層膜上にレジスト膜を形成する。レジスト膜の形成は一般的な方法、すなわち、レジスト溶液をレジスト下層膜上への塗布及びベークによって行うことができる。塗布されるレジスト溶液としては、例えば、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUV、電子線に感光するものであれば、特に限定はなく、ネガ型、ポジ型いずれも使用できる。使用可能なレジスト溶液としては、例えば、住友化学(株)製,商品名:PAR710,同PAR855、JSR(株)社製,商品名:AR2772JN、信越化学工業(株)製,商品名:SEPR430、ダウケミカル社製,商品名:APEX−Xが挙げられる。
続いて、レジスト下層膜の上層に形成されたレジスト膜に対して、所定のマスク(レチクル)を通して露光する。露光には、例えば、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUVを使用することができる。但し、電子線露光の場合、マスク(レチクル)を必要としない。また露光後、必要に応じて露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を行うこともできる。露光後加熱の条件としては、加熱温度80℃乃至150℃、加熱時間0.3分乃至60分間の範囲から適宜選択される。
露光後、現像、リンス及び乾燥することにより良好なレジストパターンが得られる。レジスト膜の現像液としてはアルカリ類の水溶液、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類の水溶液、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1級アミン類の水溶液、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2級アミン類の水溶液、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3級アミン類の水溶液、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類の水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第4級アンモニウム塩の水溶液、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類の水溶液を使用することができる。さらに、前記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は第4級アンモニウム塩の水溶液、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液である。現像の条件としては、現像温度5℃乃至50℃、現像時間10秒乃至300秒の範囲から適宜選択される。
そして、レジスト膜が前記工程により現像除去されたことにより露出した部分のレジスト下層膜を、ドライエッチングにより除去し、所望のパターンを基板上に形成することができる。
以下、本発明について合成例及び実施例を挙げて詳述するが、本発明は下記記載に何ら限定されるものではない。
本明細書の下記合成例1乃至合成例5、比較合成例1及び比較合成例2に示す重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、本明細書ではGPCと略称する。)による測定結果である。測定には東ソー(株)製GPC装置を用い、測定条件は下記のとおりである。また、本明細書の下記合成例に示す分散度は、測定された重量平均分子量、及び数平均分子量から算出される。
GPCカラム:Shodex〔登録商標〕・Asahipak〔登録商標〕(昭和電工(株))
カラム温度:40℃
溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)
流量:0.6ml/分
標準試料:ポリスチレン(東ソー(株)製)
ディテクター:RIディテクター(東ソー(株)製、RI−8020)
GPCカラム:Shodex〔登録商標〕・Asahipak〔登録商標〕(昭和電工(株))
カラム温度:40℃
溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)
流量:0.6ml/分
標準試料:ポリスチレン(東ソー(株)製)
ディテクター:RIディテクター(東ソー(株)製、RI−8020)
<合成例1>
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)3.00g、trans−p−クマル酸(東京化成工業(株)製)1.79g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.20gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル19.98gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量2008、分散度1.76であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(3)で表される構造単位を有すると推定される。
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)3.00g、trans−p−クマル酸(東京化成工業(株)製)1.79g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.20gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル19.98gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量2008、分散度1.76であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(3)で表される構造単位を有すると推定される。
<合成例2>
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)6.00g、trans−フェルラ酸(東京化成工業(株)製)4.24g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.41g、プロピレングリコールモノメチルエーテル36.30gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量3484、分散度2.51であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(4)で表される構造単位を有すると推定される。
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)6.00g、trans−フェルラ酸(東京化成工業(株)製)4.24g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.41g、プロピレングリコールモノメチルエーテル36.30gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量3484、分散度2.51であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(4)で表される構造単位を有すると推定される。
<合成例3>
エポキシ樹脂(DIC(株)製、商品名:HP−4032D)6.0g、trans−フェルラ酸(東京化成工業(株)製)4.10g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.39gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル41.98gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量3038、分散度2.096であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(5)で表される構造単位を有すると推定される。
エポキシ樹脂(DIC(株)製、商品名:HP−4032D)6.0g、trans−フェルラ酸(東京化成工業(株)製)4.10g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.39gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル41.98gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量3038、分散度2.096であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(5)で表される構造単位を有すると推定される。
<合成例4>
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)6.00g、シナピン酸(東京化成工業(株)製)4.90g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.41gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル14.99gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却すると白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量4384、分散度2.725であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(6)で表される構造単位を有すると推定される。
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)6.00g、シナピン酸(東京化成工業(株)製)4.90g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.41gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル14.99gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却すると白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量4384、分散度2.725であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(6)で表される構造単位を有すると推定される。
<合成例5>
エポキシ樹脂(HP−4032D、DIC(株)製)6.0g、シナピン酸(東京化成工業(株)製)4.10g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.39gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル41.98gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量1931、分散度1.809であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(7)で表される構造単位を有すると推定される。
エポキシ樹脂(HP−4032D、DIC(株)製)6.0g、シナピン酸(東京化成工業(株)製)4.10g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社製)0.39gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル41.98gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量1931、分散度1.809であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(7)で表される構造単位を有すると推定される。
<比較合成例1>
モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸(四国化成工業(株)製)6.00、シナピン酸(東京化成工業(株)製)4.16g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社(株)製)0.40gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル42.22gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却すると白濁した。本合成例で得られたポリマーは、下記式(8)で表される構造単位を有すると推定される。
モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸(四国化成工業(株)製)6.00、シナピン酸(東京化成工業(株)製)4.16g及びエチルトリフェニルホスホニウムブロミド(Sigma−Aldrich社(株)製)0.40gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル42.22gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却すると白濁した。本合成例で得られたポリマーは、下記式(8)で表される構造単位を有すると推定される。
<比較合成例2>
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)5.00g、5−ヒドロキシイソフタル酸(東京化成工業(株)製)3.15g及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(東京化成工業(株)製)0.20gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル35.60gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量15673、分散度は3.39であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(9)で表される構造単位及び下記式(10)で表される構造単位を有すると推定される。
テレフタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標〕EX711)5.00g、5−ヒドロキシイソフタル酸(東京化成工業(株)製)3.15g及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(東京化成工業(株)製)0.20gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル35.60gに加え溶解させた。反応容器を窒素置換後、135℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。当該ポリマー溶液は、室温に冷却しても白濁等を生じることはなく、プロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性は良好である。GPC分析を行ったところ、得られた溶液中のポリマーは、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量15673、分散度は3.39であった。本合成例で得られたポリマーは、下記式(9)で表される構造単位及び下記式(10)で表される構造単位を有すると推定される。
<実施例1>
上記合成例1で得られた、ポリマー0.47gを含むポリマー溶液3.08gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.12g、界面活性剤(DIC(株)製、商品名:メガファック〔登録商標〕R−30)0.0023g及びp−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株)製)0.012gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル17.83g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.82gを加え溶解させた。その後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
上記合成例1で得られた、ポリマー0.47gを含むポリマー溶液3.08gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.12g、界面活性剤(DIC(株)製、商品名:メガファック〔登録商標〕R−30)0.0023g及びp−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株)製)0.012gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル17.83g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.82gを加え溶解させた。その後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
<実施例2>
上記合成2で得られた、ポリマー0.46gを含むポリマー溶液2.78gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.11g、界面活性剤(DIC(株)製、商品名:メガファック〔登録商標〕R−30)0.0023g及びp−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株)製)0.023gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル18.26g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.82gを加え溶解させた。その後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
上記合成2で得られた、ポリマー0.46gを含むポリマー溶液2.78gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.11g、界面活性剤(DIC(株)製、商品名:メガファック〔登録商標〕R−30)0.0023g及びp−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株)製)0.023gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル18.26g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.82gを加え溶解させた。その後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
<実施例3>
上記合成例4で得られた、ポリマー0.23gを含むポリマー溶液1.51gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.059g、界面活性剤(DIC(株)製、商品名:メガファック〔登録商標〕R−30)0.0011g及びp−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株)製)0.0059gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル19.51g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.91gを加え溶解させた。その後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
上記合成例4で得られた、ポリマー0.23gを含むポリマー溶液1.51gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.059g、界面活性剤(DIC(株)製、商品名:メガファック〔登録商標〕R−30)0.0011g及びp−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株)製)0.0059gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル19.51g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.91gを加え溶解させた。その後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
<比較例1>
上記比較合成例2で得られた、ポリマー0.23gを含むポリマー溶液1.31gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.059g及び5−スルホサリチル酸0.0058gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.27g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.91gを加え溶解させた。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
上記比較合成例2で得られた、ポリマー0.23gを含むポリマー溶液1.31gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.059g及び5−スルホサリチル酸0.0058gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.27g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.91gを加え溶解させた。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物とした。
<比較例2>
下記式(11)で表される共重合体をポリマーとして含み、さらに添加物として下記式(12)で表される架橋剤、及びピリジニウム−p−トルエンスルホナートを含むレジスト下層膜形成組成物を用意した。
下記式(11)で表される共重合体をポリマーとして含み、さらに添加物として下記式(12)で表される架橋剤、及びピリジニウム−p−トルエンスルホナートを含むレジスト下層膜形成組成物を用意した。
〔フォトレジスト溶剤への溶出試験〕
実施例1乃至実施例3、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、スピナーにより、半導体基板であるシリコンウェハー上に塗布した。そのシリコンウェハーをホットプレート上に配置し、205℃で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚50nmを形成した。これらのレジスト下層膜をフォトレジストに使用する溶剤である乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬し、それらの溶剤に不溶であることを確認した。
実施例1乃至実施例3、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、スピナーにより、半導体基板であるシリコンウェハー上に塗布した。そのシリコンウェハーをホットプレート上に配置し、205℃で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚50nmを形成した。これらのレジスト下層膜をフォトレジストに使用する溶剤である乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬し、それらの溶剤に不溶であることを確認した。
〔薄膜での塗布性試験〕
実施例1乃至実施例3、及び比較例1のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、図1に上面及び断面を示す構造の、縦13μm、横13μm、高さ230nmの正方形のパターン、及び縦14μm、横14μm、高さ230nmの十字形のパターンが形成されたシリコンウェハー上に5nmの膜厚で塗布し、光学顕微鏡(オリンパス(株)製、MX61L)のダークフィールドで塗布性を確認した。その結果を図2乃至図5に示す。実施例1乃至実施例3のレジスト下層膜形成組成物を塗布した場合は塗布ムラがみられず、良好な塗布性を確認できた。一方、比較例1のレジスト下層膜形成組成物を塗布した場合は、塗布ムラが見られるため、塗布性が不良であることが確認された。
実施例1乃至実施例3、及び比較例1のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、図1に上面及び断面を示す構造の、縦13μm、横13μm、高さ230nmの正方形のパターン、及び縦14μm、横14μm、高さ230nmの十字形のパターンが形成されたシリコンウェハー上に5nmの膜厚で塗布し、光学顕微鏡(オリンパス(株)製、MX61L)のダークフィールドで塗布性を確認した。その結果を図2乃至図5に示す。実施例1乃至実施例3のレジスト下層膜形成組成物を塗布した場合は塗布ムラがみられず、良好な塗布性を確認できた。一方、比較例1のレジスト下層膜形成組成物を塗布した場合は、塗布ムラが見られるため、塗布性が不良であることが確認された。
〔ドライエッチング速度の測定〕
上記試験で塗布性の良好であった、実施例1乃至実施例3、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、スピナーを用い、シリコンウェハー上に塗布した。そのシリコンウェハーをホットプレート上に配置し、205℃で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.10μm)を形成した。そして、日本サイエンティフィック社製、RIEシステムES401を用いてドライエッチング速度を測定した。
上記試験で塗布性の良好であった、実施例1乃至実施例3、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、スピナーを用い、シリコンウェハー上に塗布した。そのシリコンウェハーをホットプレート上に配置し、205℃で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.10μm)を形成した。そして、日本サイエンティフィック社製、RIEシステムES401を用いてドライエッチング速度を測定した。
上記レジスト下層膜と同様に、レジスト溶液(住友化学(株)製、PAR855)を、スピナーを用いシリコンウェハー上に塗布し、レジスト膜を作成した。そして、日本サイエンティフィック社製RIEシステムES401を用いてドライエッチング速度を測定し、実施例1乃至4、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜のドライエッチング速度との比較を行った。その結果を表2に示す。
表2において、レジスト膜に対する、実施例1、2、4及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜のドライエッチング速度の選択比(レジスト下層膜/レジスト膜)の測定は、CF4ガスをエッチングガスとして用いて行った。実施例1乃至実施例3のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜は、比較例2のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜よりも、ドライエッチング速度の選択比は大きい値となった。
[表1]
――――――――――――――――――
ドライエッチング
速度の選択比
――――――――――――――――――
実施例1 1.68
実施例2 1.73
実施例3 1.67
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -
比較例2 1.10
――――――――――――――――――
――――――――――――――――――
ドライエッチング
速度の選択比
――――――――――――――――――
実施例1 1.68
実施例2 1.73
実施例3 1.67
- - - - - - - - - - - - - - - - - - -
比較例2 1.10
――――――――――――――――――
Claims (5)
- 下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位を主鎖に有するポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物及び有機溶媒を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
(式中、R1は炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、ハロゲノ基、メトキシ基又はエトキシ基を表し、nは0乃至4の整数を表し、R2はシアノ基、メルカプト基又はフェニル基を表し、2つのmはそれぞれ独立に0又は1を表し、Xはフェニレン基、ナフチレン基、又は2つのフェニレン基が単結合若しくは炭素原子数1乃至3のアルキレン基を介して連結した有機基を表し、前記フェニレン基は炭素原子数1乃至4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を置換基として少なくとも1つ有してもよい。) - 前記ポリマーの重量平均分子量は1000乃至100000である請求項1に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
- 前記有機溶媒は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1−エトキシ−2−プロパノール、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノンからなる群から選択される1種、又は2種以上の組み合わせである請求項1乃至請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
- 更に界面活性剤を含むものである請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布しベークして厚さ1nm乃至20nmのレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記レジスト膜で被覆された半導体基板をKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極端紫外線及び電子線からなる群から選択される放射線により露光する工程、及び露光後にアルカリ性現像液によって現像する工程を含む、レジストパターンの形成方法。
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- 2014-02-03 JP JP2014018355A patent/JP2015145944A/ja active Pending
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