JP2015145627A - チューブポンプ及び気液二相流供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気液二相流供給装置等の複数の流体を吐出する構成を有する装置の小型化を図る。【解決手段】チューブポンプ10は、断面円形状の内周面12を有するチューブガイド11と、チューブガイド11の内周面12に沿って配置される第1チューブT1及び第2チューブT2と、チューブガイド11の内周面12に向かって第1チューブT1及び第2チューブT2を共に押圧するとともに、内周面12に沿って移動する押圧ローラ23と、押圧ローラ23を駆動するモータMとを備えている。押圧ローラ23の移動にともなって、押圧ローラ23により形成される第1チューブT1及び第2チューブT2の各圧迫部分A1,A2を変移させることにより、第1チューブT1及び第2チューブT2を蠕動させて、第1チューブT1内の空気及び第2チューブT2内の水を吐出する。【選択図】図2
Description
本発明は、チューブポンプ及び気液二相流供給装置に関する。
内視鏡等の筒状物の管路内面を洗浄する方法として、気体と液体とを混合してなる気液二相流を筒状物の管路内に間欠的に流すことにより汚れを除去する洗浄方法が知られている。筒状物の管路内面を洗浄する場合において、空気と液体とが特定の比率で混合された気液二相流(例えば、スラグ流)を用いた洗浄は、液体のみを用いた洗浄と比較して高い洗浄効果を発揮する。
特許文献1には、上記の洗浄方法に用いられる気液二相流供給装置(洗浄消毒装置)が開示されている。特許文献1の気液二相流供給装置は、所定圧力で空気を吐出する第1ポンプと、洗浄液を吐出する第2ポンプと、第2ポンプの下流側に配置されて、洗浄液の送液圧を制御する電磁弁と、空気と液体とを混合する気液混合器(T字状の配管)とを備えている。この気液二相流供給装置は、第1ポンプのオンオフ動作及び電磁弁の開閉動作を制御することによって、気液二相流を間欠的に吐出する。また、第1ポンプのオンオフ動作及び電磁弁の開度を制御することによって、気液二相流を構成する空気と液体との混合比率を調整している。
ところで、気液二相流供給装置には、気液混合器の上流側に、空気を吐出するための吐出ラインと洗浄液を吐出する吐出ラインとが設けられるとともに、各吐出ラインのそれぞれにポンプや電磁弁、更にはそれらを制御する制御部が設けられている。そのため、装置が大型化及び複雑化しやすいといった問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、気液二相流供給装置等の複数の流体を吐出する構成を有する装置の小型化を図ることにある。
上記課題を解決するチューブポンプは、断面円弧形状の内周面を有するチューブガイドと、前記チューブガイドの前記内周面に沿って配置される第1チューブ及び第2チューブと、前記チューブガイドの前記内周面に向かって前記第1チューブ及び第2チューブを共に押圧するとともに、前記内周面に沿って移動する押圧部材と、前記押圧部材を駆動する駆動部とを備え、前記押圧部材の移動にともなって、前記押圧部材により形成される前記第1チューブ及び第2チューブの各圧迫部分を変移させることにより、前記第1チューブ及び第2チューブを蠕動させて、前記第1チューブ及び第2チューブ内の流体を吐出する。
上記チューブポンプにおいて、前記第1チューブ及び第2チューブは、その内径が互いに異なっていることが好ましい。
上記チューブポンプにおいて、前記チューブガイドの前記内周面は、その軸線方向において、内径が変化する形状に形成されていることが好ましい。
上記チューブポンプにおいて、前記チューブガイドの前記内周面は、その軸線方向において、内径が変化する形状に形成されていることが好ましい。
上記チューブポンプにおいて、前記チューブガイドの前記内周面は、断面円形状に形成され、前記第1チューブ及び第2チューブは、前記チューブガイドの前記内周面を一周するように螺旋状に配置され、前記チューブガイドの前記内周面の周方向において、前記第1チューブが交差する位置と、前記第2チューブが交差する位置とが異なっていることが好ましい。
上記チューブポンプは、気液二相流を利用した管路内面の洗浄に用いられるチューブポンプであって、前記第1チューブは、気体を吐出するチューブであり、前記第2チューブは、液体を吐出するチューブであることが好ましい。
また、上記課題を解決する気液二相流供給装置は、前記チューブポンプの前記第1チューブから吐出された気体と、前記第2チューブから吐出された液体とを混合して気液二相流を吐出する気液混合器とを備える。
本発明によれば、気液二相流供給装置等の複数の流体を吐出する構成を有する装置の小型化を図ることができる。
以下、気液二相流供給装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、気液二相流供給装置は、気体及び液体をそれぞれ吐出するチューブポンプ10と、チューブポンプ10から吐出された気体及び液体を混合して気液二相流を吐出する気液混合器30とを備えている。
図1に示すように、気液二相流供給装置は、気体及び液体をそれぞれ吐出するチューブポンプ10と、チューブポンプ10から吐出された気体及び液体を混合して気液二相流を吐出する気液混合器30とを備えている。
図1及び図2に示すように、チューブポンプ10は、四角筒状のチューブガイド11を備えている。チューブガイド11の内周面12は、断面円形状をなし、その軸線方向において、内径が一定となっている。そして、チューブガイド11の内部には、内周面12に囲まれる収容室13が形成されている。
図1に示すように、チューブガイド11には、第1吸引口14a及び第1吐出口14bが設けられている。また、チューブガイド11には、第2吸引口15a及び第2吐出口15bが設けられている。そして、第1吸引口14a、第1吐出口14b、第2吸引口15a、及び第2吐出口15bは、チューブガイド11を内外に貫通する連通路16を通じて収容室13にそれぞれ連通されている。
図2及び図3に示すように、収容室13内には、第1チューブT1が内周面12に沿って配置されている。第1チューブT1は、内周面12を一周する螺旋状に配置されるとともに、内周面12の下部において第1チューブT1同士が交差するように配置されている。第1チューブT1の両端部は、連通路16を通って第1吸引口14a及び第1吐出口14bにそれぞれ接続されている。
図2に示すように、チューブガイド11の内周面12には、第1チューブT1がチューブガイド11の軸線方向に位置ずれすることを規制するためのリブ状の第1規制部17が突設されている。第1規制部17は、チューブガイド11の軸線方向に第1チューブT1を挟むようにして、第1チューブT1の両側方に設けられている。また、第1チューブT1同士が交差する部分(内周面12の下部)の前後所定範囲においては、第1チューブT1の間に更に第1規制部17が設けられている。
第1規制部17間の間隔は、第1チューブT1の横断面における外周の長さの約半分となる値に設定されている。第1規制部17の高さは、第1チューブT1の厚みの2倍以下となる値に設定されている。
また、図2及び図4に示すように、収容室13内には、チューブガイド11の軸線方向における第1チューブT1とは異なる位置にて、第2チューブT2が内周面12に沿って配置されている。第2チューブT2は、その内径が第1チューブT1よりも小さい値に設定されるとともに、その厚みが第1チューブT1と等しい値に設定されている。第2チューブT2は、内周面12を一周する螺旋状に配置されるとともに、内周面12の上部において第2チューブT2同士が交差するように配置されている。第2チューブT2の両端部は、連通路16を通って第2吸引口15a及び第2吐出口15bにそれぞれ接続されている。
図2に示すように、チューブガイド11の内周面12には、第2チューブT2がチューブガイド11の軸線方向に位置ずれすることを規制するためのリブ状の第2規制部18が突設されている。第2規制部18は、チューブガイド11の軸線方向に第2チューブT2を挟むようにして、第2チューブT2の両側方に設けられている。また、第2チューブT2同士が交差する部分(内周面12の上部)の前後所定範囲においては、第2チューブT2の間に更に第2規制部18が設けられている。
第2規制部18間の間隔は、第2チューブT2の横断面における外周の長さの約半分となる値に設定されている。第2規制部18の高さは、第2チューブT2の厚みの2倍以下となる値に設定されている。
図2に示すように、収容室13の中央位置には、図示しない支持部材を介してチューブガイド11に回転可能に軸支された駆動軸20が配置されている。チューブガイド11から突出する駆動軸20の基端には、駆動部としてのモータMが連結されている。モータMの駆動により回転する駆動軸20の回転中心は、チューブガイド11の内周面12の軸線に一致している。
収容室13内における駆動軸20の基端側及び先端側の部位には、板状の回転部材21が駆動軸20と一体回転可能にそれぞれ固定されている。両回転部材21には、駆動軸20と平行に延びる押圧軸22の両端部が固定されている。そして、押圧軸22には、円柱状の押圧ローラ23が押圧軸22に対して相対回転可能に取り付けられている。
押圧ローラ23の直径は、チューブガイド11の内周面12と押圧ローラ23と間に、第1チューブT1及び第2チューブT2の厚みの約2倍に相当する大きさの隙間が形成される値に設定されている。したがって、第1チューブT1及び第2チューブT2において、チューブガイド11の内周面12と押圧ローラ23とに挟まれる部分には、押圧ローラ23によって内周面12側へと押圧されて、内部の流路が閉塞された圧迫部分A1,A2が形成される。なお、本実施形態においては、押圧ローラ23が押圧部材となる。
また、両回転部材21において、駆動軸20を挟んで押圧軸22の反対側に位置する部位には、駆動軸20と平行に延びる保持軸24の両端部が固定されている。そして、保持軸24には、円柱状の保持ローラ25が保持軸24に対して相対回転可能に取り付けられている。保持ローラ25の直径は、チューブガイド11の内周面12と保持ローラ25と間に、第1チューブT1の外径と同じ又は同外径より僅かに大きい隙間が形成される値に設定されている。
図1に示すように、チューブポンプ10の第1吸引口14aは、大気に開放した状態とされるとともに、第1吐出口14bは配管41を介して気液混合器30の気体取入口31に接続されている。また、第2吸引口15aは、配管42を通じて水源43に接続されるとともに、第2吐出口15bは、気液混合器30の液体取入口32に直接、接続されている。
図1に示すように、気液混合器30内には、互いに略T字状に交差する第1流路34及び第2流路35が設けられている。第1流路34は、液体取入口32と気液吐出口33とを連通する流路であり、液体取入口32から気液吐出口33に向かって直線状に形成されている。第2流路35は、気体取入口31と第1流路34とを連通する流路であり、第1流路34に対して傾斜するように形成されている。具体的には、気液吐出口33側に向かって第1流路34に接近するように傾斜している。また、第2流路35は、第1流路34よりも流路幅が小さくなるように形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
チューブポンプ10のモータMを駆動すると、駆動軸20が反時計回りに回転する。そして、駆動軸20に対して回転部材21及び押圧軸22を介して連結された押圧ローラ23が、第1チューブT1及び第2チューブT2の表面との摩擦によって自転をしながら、チューブガイド11の内周面12に沿って反時計周りに円運動する。
チューブポンプ10のモータMを駆動すると、駆動軸20が反時計回りに回転する。そして、駆動軸20に対して回転部材21及び押圧軸22を介して連結された押圧ローラ23が、第1チューブT1及び第2チューブT2の表面との摩擦によって自転をしながら、チューブガイド11の内周面12に沿って反時計周りに円運動する。
これにより、第1チューブT1において、チューブガイド11の内周面12と押圧ローラ23とに挟まれて流路が閉塞された圧迫部分A1の位置も、内周面12に沿って反時計周りに変移する(図3参照)。その結果、第1チューブT1が蠕動して、第1チューブT1におけるポンプ作用が発現する。具体的には、第1吸引口14aから第1チューブT1内に外気(空気)が吸引されるとともに、第1チューブT1内の空気が第1吐出口14bから間欠的に吐出される。
同時に、第2チューブT2において、チューブガイド11の内周面12と押圧ローラ23とに挟まれて流路が閉塞された圧迫部分A2の位置についても、内周面12に沿って反時計周りに変移する(図4参照)。その結果、第2チューブT2が蠕動して、第2チューブT2におけるポンプ作用が発現する。具体的には、水源43に貯留された水が配管42を通じて第2吸引口15aから第2チューブT2内に吸引されるとともに、第2チューブT2内の水が第2吐出口15bから間欠的に吐出される。
図1に示すように、第2吐出口15bから吐出された水は、気液混合器30の液体取入口32に供給されて、第1流路34を気液吐出口33側へと流れる。一方、第1吐出口14bから吐出された空気は、配管41を通じて気液混合器30の気体取入口31に供給されて、第2流路35を第1流路34側へと流れる。そして、第1流路34と第2流路35との交点において、第1流路34を流れる水に第2流路35を流れる空気が混合されて気液二相流が生成され、気液吐出口33から気液二相流が吐出される。
このように、本実施形態によれば、1つのチューブポンプ10によって、気液二相流を生成するための空気と水とを気液混合器30に供給することができる。そのため、気液二相流を生成するための空気を供給する第1ポンプと、気液二相流を生成するための水を供給する第2ポンプとを備える従来の気液二相流供給装置と比較して、その構成が簡略化されて小型化を図ることができる。
また、本実施形態の気液二相流供給装置は、例えば、内視鏡等の筒状物の管路内面を洗浄する場合に利用することができる。この場合、気液二相流を構成する水及び空気の流速(具体的には、混合される直前の流速)を調整して、気液二相流の性質を、管路内面の汚れに適したものとすることが求められる。例えば、タンパク質等の汚れが付着した内視鏡の管路内面を洗浄する場合には、一般にスラグ流と呼ばれる、液体の流速よりも気体の流速が大きい状況にて混合された気液二相流とすることが好ましい。
本実施形態の気液二相流供給装置においては、チューブポンプ10に備えられる第1チューブT1及び第2チューブT2の選択によって、気液二相流を構成する水及び空気の流速が調整される。つまり、チューブポンプ10の第1チューブT1から吐出される空気の流速は基本的に、「第1チューブT1の流路面積」と、「第1チューブT1における圧迫部分A1が変移する軌跡の長さ」と、「駆動軸20の回転速度」との積となる。同様に、第2チューブT2から吐出される水の流速は基本的に、「第2チューブT2の流路面積」と、「第2チューブT2における圧迫部分A2が変移する軌跡の長さ」と、「駆動軸20の回転速度」との積となる。
したがって、特定の回転速度で駆動軸20を回転させた場合に、所望の流速が得られる内径の第1チューブT1及び第2チューブT2を選択することによって、気液二相流の性質を調整することができる。そして、本実施形態では、気液二相流を上記スラグ流とするために、気体を吐出する第1チューブT1について、水を吐出する第2チューブT2よりも流路面積が10倍大きいチューブを採用している。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)気液二相流供給装置は、チューブポンプ10と、気体と液体とを混合して気液二相流を吐出する気液混合器30とを備えている。チューブポンプ10は、断面円形状の内周面12を有するチューブガイド11と、チューブガイド11の内周面12に沿って配置される第1チューブT1及び第2チューブT2と、チューブガイド11の内周面12に向かって第1チューブT1及び第2チューブT2を共に押圧するとともに、内周面12に沿って移動する押圧ローラ23と、押圧ローラ23を駆動するモータMとを備えている。押圧ローラ23の移動にともなって、押圧ローラ23により形成される第1チューブT1及び第2チューブT2の各圧迫部分A1,A2を変移させることにより、第1チューブT1及び第2チューブT2を蠕動させて、第1チューブT1内の空気及び第2チューブT2内の水を吐出する。
(1)気液二相流供給装置は、チューブポンプ10と、気体と液体とを混合して気液二相流を吐出する気液混合器30とを備えている。チューブポンプ10は、断面円形状の内周面12を有するチューブガイド11と、チューブガイド11の内周面12に沿って配置される第1チューブT1及び第2チューブT2と、チューブガイド11の内周面12に向かって第1チューブT1及び第2チューブT2を共に押圧するとともに、内周面12に沿って移動する押圧ローラ23と、押圧ローラ23を駆動するモータMとを備えている。押圧ローラ23の移動にともなって、押圧ローラ23により形成される第1チューブT1及び第2チューブT2の各圧迫部分A1,A2を変移させることにより、第1チューブT1及び第2チューブT2を蠕動させて、第1チューブT1内の空気及び第2チューブT2内の水を吐出する。
上記構成によれば、1つのチューブポンプ10によって、気液二相流を生成するための空気と水とを気液混合器30に供給することができる。そのため、気液二相流供給装置の構成が簡略化されて、気液二相流供給装置の小型化を図ることができる。
(2)筒状物の管路内面の洗浄に利用される気液二相流供給装置は、気液二相流を構成する空気を吐出するためのポンプ、及び気液二相流を構成する水を吐出するためのポンプとして、定量ポンプであるチューブポンプが採用されている。
上記構成によれば、管路内面の汚れの状況に影響されることなく、特定の性質の気液二相流を容易に管路内に供給することができる。
洗浄対象である筒状物の管路内面の汚れの状況は、個々の筒状物によって様々であり、管路内面の汚れが多いほど管路抵抗は大きくなる。ここで、気液二相流を構成する空気及び水を吐出するためのポンプが定圧ポンプであると、筒状物の管路抵抗に応じて、気液二相流を構成する空気及び水の流速が変化する。そのため、汚れの多い筒状物であり、その管路抵抗が大きい場合には、特定の気液二相流が得られるように、定圧ポンプの圧力を高める、或いは配管に設けられた電磁弁の開度を大きくする等して、筒状物の汚れに応じて空気及び水の流速の調整を行う必要がある。
洗浄対象である筒状物の管路内面の汚れの状況は、個々の筒状物によって様々であり、管路内面の汚れが多いほど管路抵抗は大きくなる。ここで、気液二相流を構成する空気及び水を吐出するためのポンプが定圧ポンプであると、筒状物の管路抵抗に応じて、気液二相流を構成する空気及び水の流速が変化する。そのため、汚れの多い筒状物であり、その管路抵抗が大きい場合には、特定の気液二相流が得られるように、定圧ポンプの圧力を高める、或いは配管に設けられた電磁弁の開度を大きくする等して、筒状物の汚れに応じて空気及び水の流速の調整を行う必要がある。
これに対して、定量ポンプであるチューブポンプ10を採用した場合には、駆動軸20の回転速度に応じた一定のタイミングにて、第1チューブT1及び第2チューブT2の容積に応じた一定量の流体を吐出するというチューブポンプ10の特性から、筒状物の管路抵抗の大小に影響されることなく、気液二相流を構成する空気及び水の流速は一定となる。そのため、定圧ポンプを採用した場合のように、筒状物の汚れに応じた調整を行う必要がなく、特定の性質の気液二相流を容易に供給することができる。
また、駆動軸20の回転速度に応じた一定のタイミングにて、第1チューブT1及び第2チューブT2の容積に応じた一定量の流体を吐出するというチューブポンプ10の特性上、チューブポンプ10から吐出される空気及び水は間欠流となる。そのため、筒状物の管路内面を洗浄する際に、気液二相流を構成する空気及び水を間欠流とするための電磁弁等の構成が不要であり、気液二相流供給装置を簡易な構成とすることができる。また、気液二相流供給装置を構成する機器が省略されることにより、装置の組立工数の削減を図ることもできる。
(3)チューブポンプ10において、チューブガイド11の内周面12には、第1規制部17及び第2規制部18が設けられている。
上記構成によれば、第1チューブT1がチューブガイド11の軸線方向に位置ずれすることを規制することができる。また、第2チューブT2がチューブガイド11の軸線方向に位置ずれすることを規制することができる。
上記構成によれば、第1チューブT1がチューブガイド11の軸線方向に位置ずれすることを規制することができる。また、第2チューブT2がチューブガイド11の軸線方向に位置ずれすることを規制することができる。
(4)気液混合器30において、液体取入口32と気液吐出口33とを連通する第1流路34に対して、気体取入口31と第1流路34とを連通する第2流路35を、気液吐出口33側に向かって第1流路34に接近するように傾斜した流路としている。また、第1流路34よりも第2流路35の流路幅が小さく形成されている。
上記構成によれば、第1流路34を流れる水が、第2流路35側に逆流することが抑制される。
(5)チューブポンプ10において、チューブガイド11の内周面12が断面円形状に形成されるとともに、その内周面12を一周するように螺旋状に第1チューブT1及び第2チューブT2が配置されている。そして、チューブガイド11の内周面12の周方向において、第1チューブT1が交差する部分と、第2チューブT2が交差する部分とが異なる位置に設けられている。具体的には、第1チューブT1が交差する部分を下部に設けるとともに、第2チューブT2が交差する部分を上部に設けている。
(5)チューブポンプ10において、チューブガイド11の内周面12が断面円形状に形成されるとともに、その内周面12を一周するように螺旋状に第1チューブT1及び第2チューブT2が配置されている。そして、チューブガイド11の内周面12の周方向において、第1チューブT1が交差する部分と、第2チューブT2が交差する部分とが異なる位置に設けられている。具体的には、第1チューブT1が交差する部分を下部に設けるとともに、第2チューブT2が交差する部分を上部に設けている。
チューブガイド11の内周面12に沿って押圧ローラ23が円運動するに際して、第1チューブT1が交差して重なる部分、及び第2チューブT2が交差して重なる部分においては、押圧ローラ23により閉塞されるチューブの本数が1本分、多くなるため、駆動軸20を駆動するモータMに作用する負荷が瞬間的に大きくなる。そのため、第1チューブT1が交差する位置と、第2チューブT2が交差する位置とを異ならせて、各チューブから受ける負荷が大きくなるタイミングをずらすことにより、モータMに作用する負荷の最大値を抑えることができる。よって、より出力の小さいモータMを採用ことも可能となり、装置の小型化に寄与する。
(6)チューブポンプ10において、駆動軸20の回転に伴って、チューブガイド11の内周面12に沿って円運動する保持ローラ25を備えている。
上記構成によれば、第1チューブT1及び第2チューブT2が蠕動する際に、第1チューブT1及び第2チューブT2に対して内側に浮き上がる力が作用したとしても、保持ローラ25に当接することによって、各チューブの浮き上がりが抑制される。
上記構成によれば、第1チューブT1及び第2チューブT2が蠕動する際に、第1チューブT1及び第2チューブT2に対して内側に浮き上がる力が作用したとしても、保持ローラ25に当接することによって、各チューブの浮き上がりが抑制される。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ チューブポンプ10おいて、チューブガイド11の内周面12を、内周面12の軸方向にその内径が変化する形状に形成してもよい。
・ チューブポンプ10おいて、チューブガイド11の内周面12を、内周面12の軸方向にその内径が変化する形状に形成してもよい。
図5に示す例では、チューブガイド11の内周面12を、内周面12の軸方向における一端側から他端側に向かって段階的(3段階)に内径が小さくなる形状に形成して、一端側に位置する大径部分12Aと、中央に位置する中径部分12Bと、他端側に位置する小径部分12Cとを設けている。そして、押圧ローラ23と内周面12との間隔、及び保持ローラ25と内周面12との間隔がそれぞれ一定となるように、押圧ローラ23及び保持ローラ25についても、一端側から他端側に向かって段階的に外径が大きくなる形状に形成している。なお、図5においては、第1チューブT1及び第2チューブT2の図示を省略している。
この場合には、第1チューブT1及び第2チューブT2の内径を変更することに加えて、第1チューブT1及び第2チューブT2の配置位置を変更することによっても、気液二相流を構成する水及び空気の流速を調整することが可能になる。つまり、第1チューブT1及び第2チューブT2の配置位置を内周面12の内径の異なる位置に変更した場合には、内周面12に沿って配置される各チューブの長さが変わる。これにより、各チューブにおける圧迫部分A1,A2が変移する軌跡の長さが変更されて、各チューブから吐出される水及び空気の流速が変化する。
具体的には、チューブガイド11の内周面12の中径部分12Bに第1チューブT1が配置されている場合を基準として、第1チューブT1の位置を大径部分12Aに変更した場合には、第1チューブT1から吐出される空気の流速を高くすることができる。また、第1チューブT1の位置を小径部分12Cに変更した場合には、第1チューブT1から吐出される空気の流速を低くすることができる。
図6に示す例では、チューブガイド11の内周面12を、内周面12の軸方向における一端側から他端側に向かって、徐々に内径が小さくなるテーパ面に形成している。なお、図6に示す例における押圧ローラ23の具体的構成については後述する。
この場合も図5に示す例と同様に、第1チューブT1及び第2チューブT2の配置位置を変更することによって、気液二相流を構成する水及び空気の流速を調整することができる。さらに、内周面12を上記のテーパ面とした場合には、第1チューブT1及び第2チューブT2の配置位置により決定される、各チューブにおける圧迫部分A1,A2が変移する軌跡の長さを無段階で調整することができる。そのため、気液二相流を構成する水及び空気の流速をより細かく調整することができる。
また、チューブガイド11の内周面12を、内周面12の軸方向にその内径が変化する形状に形成した場合には、第1チューブT1及び第2チューブT2として、同じ内径のチューブを採用することも可能である。図6に示す例では、内径の等しい第1チューブT1及び第2チューブT2を採用している。
・ チューブポンプ10において、押圧部材は、上記実施形態の押圧ローラ23に限定されるものではなく、一般的なチューブポンプに採用されている公知の押圧部材を採用してもよい。例えば、図6及び図7に示す例では、駆動軸20に対して、円柱状の偏心軸26を取り付けている。そして、偏心軸26に対して軸受27を介して、押圧部材としての円筒状の押圧ローラ28を取り付けている。この場合にも、上記実施形態と同様に作用する。また、押圧部材として複数の押圧ローラを備える構成であってもよい。
・ 上記実施形態では、チューブガイド11の内周面12の周方向において、第1チューブT1が交差する部分と、第2チューブT2が交差する部分とを異なる位置に設けていたが、これらを同じ位置に設けてもよい。出力の大きいモータMを採用すれば、上記構成であっても特に問題はない。
・ 上記実施形態では、断面円形状に形成されるチューブガイド11の内周面12を一周するように第1チューブT1を配置していたが、内周面12の一周未満の範囲に対して、第1チューブT1が配置されていてもよい。この場合には、チューブガイド11の断面形状は、半円形状等の円形以外の円弧形状であってもよい。第2チューブT2についても同様である。
・ チューブポンプ10において、第1規制部17は、第1チューブT1がチューブガイド11の軸線方向に位置ずれすることを規制可能な構成であればよく、チューブガイド11の内周面12に設けられるリブに限定されるものではない。例えば、チューブガイド11の内周面12において、第1チューブT1が配置される部位を部分的に凹ませることによって第1規制部17を形成してもよい。第2規制部18についても同様である。また、第1規制部17及び第2規制部18の一方又は両方を省略してもよい。
・ チューブポンプ10は、3以上のチューブを備えるものであってもよい。つまり、第1チューブT1及び第2チューブT2に加えて、更に第3、第4のチューブを備えるものであってもよい。
・ チューブポンプ10は、第1の流体を吐出させる第1ポンプ及び第2の流体を吐出させる第2ポンプを有する装置であれば、気液二相流供給装置に限らず適用することができる。この場合、第1チューブT1及び第2チューブT2から吐出される流体の種類は特に限定されない。例えば、第1チューブT1及び第2チューブT2を共に気体を吐出するチューブとしてもよいし、第1チューブT1及び第2チューブT2を共に液体を吐出するチューブとしてもよい。
A1,A2…圧迫部分、M…駆動部としてのモータ、T1…第1チューブ、T2…第2チューブ、10…チューブポンプ、11…チューブガイド、12…内周面、23,28…押圧部材としての押圧ローラ、30…気液混合器。
Claims (6)
- 断面円弧形状の内周面を有するチューブガイドと、
前記チューブガイドの前記内周面に沿って配置される第1チューブ及び第2チューブと、
前記チューブガイドの前記内周面に向かって前記第1チューブ及び第2チューブを共に押圧するとともに、前記内周面に沿って移動する押圧部材と、
前記押圧部材を駆動する駆動部とを備え、
前記押圧部材の移動にともなって、前記押圧部材により形成される前記第1チューブ及び第2チューブの各圧迫部分を変移させることにより、前記第1チューブ及び第2チューブを蠕動させて、前記第1チューブ及び第2チューブ内の流体を吐出することを特徴とするチューブポンプ。 - 前記第1チューブ及び第2チューブは、その内径が互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載のチューブポンプ。
- 前記チューブガイドの前記内周面は、その軸線方向において、内径が変化する形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のチューブポンプ。
- 前記チューブガイドの前記内周面は、断面円形状に形成され、
前記第1チューブ及び第2チューブは、前記チューブガイドの前記内周面を一周するように螺旋状に配置され、
前記チューブガイドの前記内周面の周方向において、前記第1チューブが交差する位置と、前記第2チューブが交差する位置とが異なっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のチューブポンプ。 - 気液二相流を利用した管路内面の洗浄に用いられるチューブポンプであって、
前記第1チューブは、気体を吐出するチューブであり、
前記第2チューブは、液体を吐出するチューブであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のチューブポンプ。 - 請求項5に記載のチューブポンプと、
前記チューブポンプの前記第1チューブから吐出された気体と、前記第2チューブから吐出された液体とを混合して気液二相流を吐出する気液混合器とを備えることを特徴とする気液二相流供給装置。
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KR101839678B1 (ko) | 2016-04-19 | 2018-03-16 | 윤국영 | 기액펌프가 구비된 전자부품 냉각장치 |
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2014
- 2014-01-31 JP JP2014017788A patent/JP2015145627A/ja active Pending
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