JP2015143741A - 干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、及び干渉フィルターの製造方法 - Google Patents

干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、及び干渉フィルターの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線信頼性の向上を図れる干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、及び干渉フィルターの製造方法を提供する。【解決手段】波長可変干渉フィルター5は、第二溝512を有する固定基板51と、第二溝512の深さ方向に沿って積層された複数層からなる固定反射膜54と、固定反射膜54に対向する可動反射膜55と、固定反射膜54の膜厚方向から見た平面視で、固定反射膜54の外周縁の内外に跨って設けられた固定導電部57と、を備え、固定反射膜54における第二溝512の底面512Aとは反対側の上面54B、及び平面視において固定基板51の第二溝512よりも外側の表面が、平滑面で連続する。【選択図】図3

Description

本発明は、干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、及び干渉フィルターの製造方法に関する。
従来、互いに対向する一対の反射膜を有し、この反射膜間の距離(ギャップ寸法)を変化させることで、測定対象の光から所定波長の光を選択して射出させる干渉フィルターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の干渉フィルターでは、各反射膜上に電極が配置され、電極間に電圧を印加することで、反射膜間のギャップ寸法を変化させることが可能となる。また、反射膜として誘電体多層膜が用いられ、スペクトルの半値幅が小さい(分解能が高い)光を透過させることができる。
特開平11−142752号公報
ところで、干渉フィルターにおいて、反射膜上に保持された電荷を除去するために、反射膜上に帯電防止用の電極を設ける構成や、各反射膜上に静電容量検出用の電極を配置し、これらの電極間の静電容量を検出する構成等、反射膜上に電極を設ける構成が提案されている。この場合、反射膜上の電極から、反射膜の外側に引き出された引出電極を形成し、引出電極に設けられた端子から回路に電気的接続を行う。
しかしながら、蒸着やスパッタリング等により、反射膜の端面(他方の反射膜に対向する上面に直交した側面)に電極や引出電極を形成すると、例えば当該端面において電極や引出電極が断線してしまうという課題がある。この場合、反射膜上の電極に対して電気的導通を適切にとることができず、配線信頼性が低下するという課題がある。特に、上記特許文献1のように、反射膜として誘電体多層膜を用いる場合、単層の反射膜に比べて厚み寸法が大きくなるため、より断線のリスクが高くなる。
本発明は、配線信頼性の向上を図れる干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器、及び干渉フィルターの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の干渉フィルターは、溝部を有する基板と、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜と、前記第一反射膜に対向する第二反射膜と、前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部と、を備え、前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続することを特徴とする。
本発明では、複数層からなる第一反射膜と、当該第一反射膜の第二反射膜に対向する面に設けられた導電部と、を備えている。また、基板は、溝部を有し、この溝部に第一反射膜及び導電部が積層されている。そして、第一反射膜の上面及び基板表面が平滑面で連続している。
このような構成では、導電部の厚み寸法が小さく、当該導電部を第一反射膜上から基板の第一反射膜が設けられていない外側に亘って配置した場合でも、当該導電部が、第一反射膜の上面から基板表面に亘る平滑面に配置されることになる。したがって、第一反射膜の端縁で導電部が分断されることがなく、断線するリスクを低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性を向上させることができる。
本発明の干渉フィルターにおいて、前記導電部は、前記第一反射膜上に設けられた導電膜と、前記導電膜の外周縁の内側から前記基板における前記溝部よりも外側の前記第一反射膜が設けられていない領域に亘って設けられ、前記導電膜よりも厚み寸法が大きい金属配線部と、を備えたことが好ましい。
本発明では、第一反射膜上に設けられた導電膜の内側から、溝部の外周縁よりも外側に亘って金属配線部が設けられている。
ここで、例えば、導電部を1部材で形成する場合、当該導電部を光透過性の導電材料である必要がある。このような導電部としては、干渉フィルターの光学特性の維持の観点から厚み寸法を大きくすることができず、断線しやすくなる。これに対して、本発明では、導電部を、導電膜と、金属配線部とに分ける。この場合、少なくとも第一反射膜及び第二反射膜により光を干渉させる干渉領域上に導電膜を設け、当該導電膜の内外に亘って金属配線部を設ける。金属配線部は、導電膜のように厚み寸法を小さくする必要がなく、導電膜に対して十分大きい厚み寸法で形成することができる。これにより、本発明では、断線のリスクをより低減させることができる。
本発明の干渉フィルターにおいて、前記第一反射膜は、前記平面視における中央領域に凹部を有し、前記導電膜は前記凹部に設けられ、前記導電膜における前記溝部の底面とは反対側の第2の上面、及び前記平面視において前記導電膜を囲む前記第一反射膜の前記上面が、平滑面で連続することが好ましい。
本発明では、第一反射膜は、凹部を有し、この凹部に導電膜が設けられている。そして、導電膜の第2の上面及び第一反射膜の上面が平滑面で連続している。
このような構成では、金属配線部が導電膜の第2の上面から第一反射膜の上面に亘る平滑面に配置されることになる。したがって、導電膜の端縁や第一反射膜の端縁で金属配線部が分断されることがなく、断線するリスクをより低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性をより向上させることができる。
本発明の干渉フィルターにおいて、前記第二反射膜は、複数層からなり、前記第二反射膜が深さ方向に沿って積層された第2の溝部を有する第2の基板と、前記第二反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第二反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた第2の導電部と、を備え、前記第二反射膜における前記第2の溝部の底面とは反対側の第3の上面、及び前記平面視において前記第2の基板の前記第2の溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続することが好ましい。
本発明では、さらに、第二反射膜も複数層により構成され、この第二反射膜の第一反射膜に対向する面に第2の導電部が設けられている。また、第2の基板は、第2の溝部を有し、この第2の溝部に第2の導電部が積層されている。そして、第二反射膜の第3の上面及び第2の基板の基板表面が平滑面で連続している。
このような構成では、上記発明と同様、第2の導電部が、第二反射膜の第3の上面から第2の基板の基板表面に亘る平滑面に配置されることになる。したがって、第二反射膜の端縁で第2の導電部が分断されることがなく、断線するリスクを低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性を向上させることができる。
本発明の光学フィルターデバイスは、溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターを収納する筐体と、を具備し、前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続することを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、導電部が、第一反射膜の上面から基板表面に亘る平滑面に配置されることになる。したがって、第一反射膜の端縁で導電部が分断されることがなく、断線するリスクを低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性を向上させることができる。
本発明の光学モジュールは、溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターから出射された光を受光する受光部と、を具備し、前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続することを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、導電部が、第一反射膜の上面から基板表面に亘る平滑面に配置されることになる。したがって、第一反射膜の端縁で導電部が分断されることがなく、断線するリスクを低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性を向上させることができる。
本発明の電子機器は、溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備えた干渉フィルターと、前記干渉フィルターを制御する制御部と、を具備し、前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続することを特徴とする。
本発明では、上記発明と同様に、導電部が、第一反射膜の上面から基板表面に亘る平滑面に配置されることになる。したがって、第一反射膜の端縁で導電部が分断されることがなく、断線するリスクを低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性を向上させることができる。
本発明の干渉フィルターの製造方法は、溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備え、前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続する干渉フィルターの製造方法であって、前記基板の一面に、開口が設けられたマスクを形成し、エッチングにより、前記基板の前記開口に対応する位置に前記溝部を形成し、前記溝部に前記第一反射膜を形成し、前記マスクを除去し、前記導電部を形成することを特徴とする。
本発明では、開口を有するマスクを基板に形成し、当該マスクを用いてエッチングにより、基板の開口に対応する位置に溝部を形成する。そして、マスクを除去した後に、導電部を形成する。ここで、溝部をエッチングで形成する際に、溝部にはサイドエッチにより湾曲した側面が形成される。第一反射膜は、この側面に沿って湾曲して形成される。この第一反射膜の端部がマスクの底面に接触するように第一反射膜を形成することにより、第一反射膜の上面と、基板表とを平滑面で連続させることができる。
このため、上記発明と同様に、導電部が、第一反射膜の上面から基板表面に亘る平滑面に配置されることになる。したがって、第一反射膜の端縁で導電部が分断されることがなく、断線するリスクを低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性を向上させることができる。
本発明の干渉フィルターの製造方法において、前記マスクの厚み寸法は、前記溝部の深さ寸法よりも大きいことが好ましい。
本発明では、マスクの厚み寸法が、溝部の深さ寸法よりも大きいので、例えば、第一反射膜をスパッタ法により製膜したのち、リフトオフ法を利用して、マスクとマスク上に形成された第一反射膜の形成材料とを同時に除去することができる。すなわち、本発明では、第一反射膜を形成する際に、第一反射膜の形成材料がマスクの開口の壁面に形成されることを抑制でき、リフトオフ法によりマスクの除去をより確実に実施することができる。
本発明の干渉フィルターの製造方法において、前記第一反射膜は、前記マスク上にも同時に形成され、前記マスクを除去する際に、リフトオフ法により前記マスク及び前記マスク上に形成された前記第一反射膜の形成材料を除去することが好ましい。
本発明では、マスクはリフトオフ用のマスクとして用いることにより、リフトオフ法により、マスク、及び当該マスク上に形成された第一反射膜の形成材料を同時に除去することができる。これにより、工程の簡略化を図り、コストの抑制を図ることができる
第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図。 図2におけるA−A´線における断面図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの固定基板の概略構成を示す平面図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの可動基板の概略構成を示す平面図。 第一実施形態の固定基板形成工程の各状態を示す概略図。 第一実施形態の固定基板形成工程の各状態を示す概略図。 第一実施形態の可動基板形成工程の各状態を示す概略図。 第一実施形態の可動基板形成工程の各状態を示す概略図。 第二実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す断面図。 第二実施形態の固定基板形成工程の各状態を示す概略図。 第二実施形態の可動基板形成工程の各状態を示す概略図。 第三実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図。 本発明の電子機器の他の一例である測色装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の電子機器の他の一例であるガス検出装置の概略図。 図15のガス検出装置の制御系を示すブロック図。 本発明の電子機器の他の一例である食物分析装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の電子機器の他の一例である分光カメラの概略構成を示す模式図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[分光測定装置の構成]
図1は、本発明に係る分光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
分光測定装置1は、本発明の電子機器の一例であり、測定対象Xで反射した測定対象光における各波長の光強度を分析し、分光スペクトルを測定する装置である。なお、本実施形態では、測定対象Xで反射した測定対象光を測定する例を示すが、測定対象Xとして、例えば液晶パネル等の発光体を用いる場合、当該発光体から発光された光を測定対象光としてもよい。
そして、この分光測定装置1は、図1に示すように、光学モジュール10と、光学モジュール10から出力された信号を処理する制御部20と、を備えている。
[光学モジュールの構成]
光学モジュール10は、波長可変干渉フィルター5と、ディテクター11と、I−V変換器12と、アンプ13と、A/D変換器14と、駆動制御部15とを備える。
この光学モジュール10は、測定対象Xで反射された測定対象光を、入射光学系(図示略)を通して、波長可変干渉フィルター5に導き、波長可変干渉フィルター5を透過した光をディテクター11(受光部)で受光する。そして、ディテクター11から出力された検出信号は、I−V変換器12、アンプ13、及びA/D変換器14を介して制御部20に出力される。
[波長可変干渉フィルターの構成]
次に、光学モジュール10に組み込まれる波長可変干渉フィルター5について説明する。
図2は、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図である。図3は、図2におけるA−A´線で波長可変干渉フィルター5を切断した断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、図2及び図3に示すように、本発明の基板である固定基板51、及び本発明の第2の基板である可動基板52を備えている。これらの固定基板51及び可動基板52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラスや、水晶等により形成されている。そして、固定基板51の第一接合部513及び可動基板52の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などにより構成された接合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。
固定基板51の可動基板52に対向する面には、本発明の第一反射膜を構成する固定反射膜54が設けられ、可動基板52の固定基板51に対向する面には、本発明の第二反射膜を構成する可動反射膜55が設けられている。固定反射膜54は、ギャップG1を介して、可動反射膜55に対向する。
また、波長可変干渉フィルター5には、ギャップG1のギャップ寸法を調整(変更)するのに用いられる静電アクチュエーター56が設けられている。この静電アクチュエーター56は、固定基板51に設けられた第一電極を構成する固定電極561と、可動基板52に設けられた第二電極を構成する可動電極562により構成される。
なお、以降の説明に当たり、固定基板51又は可動基板52の基板厚み方向から見た平面視、つまり、固定基板51及び可動基板52の積層方向から波長可変干渉フィルター5を見た平面視を、フィルター平面視と称する。また、本実施形態では、フィルター平面視において、固定反射膜54の中心点及び可動反射膜55の中心点は、一致し、平面視におけるこれらの反射膜54,55の中心点をOで示す。
(固定基板の構成)
図4は、固定基板51を可動基板52側から見た平面視である。
図3及び図4に示すように、固定基板51は、例えばエッチング等により形成された第一溝511及び第二溝512(本発明の溝部に相当)を備える。
第一溝511は、フィルター平面視で、固定基板51のフィルター中心点Oを中心とした環状に形成されている。第二溝512は、フィルター平面視において、フィルター中心点Oを中心とした円形状に形成された溝であり、第一溝511よりも深さ寸法が大きい。
また、固定基板51には、第一溝511に連続する第三溝511B、及び第四溝511Cが設けられている。第三溝511Bは、溝底面が第一溝511の溝底面と同一平面となり、固定基板51の外周縁の辺C1−C2まで延出する。第四溝511Cは、溝底面が第一溝511の溝底面と同一平面となり、固定基板51の外周縁の辺C3−C4まで延出する。
第一溝511の溝底面には、静電アクチュエーター56を構成する固定電極561が設けられている。固定電極561は、第一溝511の溝底面に直接設けられてもよく、他の薄膜(層)等を介して設けられていてもよい。
この固定電極561は、フィルター中心点Oを中心とした円弧状(C字状)に形成されており、第三溝511Bに近接する一部にC字開口部が設けられる。また、固定電極561の外周縁には、固定引出電極561Aが連続する。固定引出電極561Aは、図4に示すように、第三溝511Bに沿い、固定基板51の辺C1−C2まで設けられている。
このような固定電極561及び固定引出電極561Aを形成する材料としては、例えば、Au等の金属膜や、Cr/Au等の金属積層体などが挙げられる。
なお、本実施形態では、第一溝511の溝底面に1つの固定電極561が設けられる構成を示すが、例えば、フィルター中心点Oを中心とした同心円となる2つの電極が設けられる構成(二重電極構成)などとしてもよい。
第二溝512は、上述したように、第一溝511と同軸上で、第一溝511よりも小さい径寸法となる略円形状の溝である。第二溝512の溝底面は、第一溝511の溝底面、及び、可動基板52の基板面52A(後述)に対して平行な平面となる。なお、第二溝512の円形状の外周縁の内側を第一領域F1、外側を第二領域F2とする。
第二溝512は、可動基板52に対向する溝底面512Aと、溝底面512Aから外周縁に連続する溝側面512Bと、を有する。本実施形態において、第二溝512は、後述するようにウェットエッチングにより形成され、溝側面512Bはサイドエッチにより湾曲面となっている。この溝側面512Bは、図3に示すように、第一領域F1の外周縁から第二溝512の深さ寸法程度の幅の円環状の領域F3に形成されている(以下、湾曲領域F3とも称する)。また、湾曲領域F3よりも内側の領域F4では、平坦な溝底面512Aが形成されている(以下、平坦領域F4とも称する)。
第二溝512の溝底面512Aには固定反射膜54が設けられ、さらに、固定反射膜54の可動基板52側には固定導電部57(本発明の導電部に相当)が設けられる。固定導電部57は、固定導電体膜571(本発明の導電膜に相当)と、固定側配線部572と、を有する。また、固定側配線部572が、フィルター平面視において、固定反射膜54の外周縁の内外に跨って設けられている。この固定反射膜54及び固定導電部57については後に詳述するが、固定基板51の基板厚み方向における第二溝512の深さ寸法(第一溝511の溝底面511Aの位置から第二溝512の溝底面512Aの位置までの寸法)は、固定反射膜54及び固定導電体膜571の総膜厚と略同じである。
固定反射膜54は、図2ないし図4に示すように、フィルター平面視において、第一領域F1である第二溝512に設けられている。
固定反射膜54は、図3に示すように、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した誘電体多層膜として構成されている。誘電体多層膜は、例えば、高屈折率層をTiO、低屈折率層をSiOとした積層体が例示できる。
また、固定反射膜54は、フィルター平面視において、円形状の外形を有する固定側凹部54Aが形成されている。固定側凹部54Aの外周縁は、図3に示すように、第二溝512との外周縁と、湾曲領域F3の内周縁との間に位置する。
固定反射膜54は、湾曲領域F3よりも内側の所定の領域(後述する有効領域F5)では、複数層で構成された固定反射膜54の各層の厚みがそれぞれ略均一となっている。また、固定反射膜54は、湾曲領域F3において、第二溝512の溝側面512Bに沿って湾曲しており、固定側凹部54Aの深さが徐々に小さくなっている。
なお、本実施形態では、固定側凹部54Aの外周縁から第二溝512の外周縁までの範囲では、固定反射膜54の溝底面512Aと反対側の上面54Bが、第一溝511の溝底面511Aに沿う仮想平坦面に沿っており、当該溝底面511Aとの間で滑らかに連続している。すなわち、固定反射膜54の上面54Bと、第一溝511の溝底面511A(本発明の基板表面に相当)とが平滑面で連続している。
固定導電体膜571は、固定側凹部54Aに設けられている。この固定導電体膜571は、分光測定装置1により測定を実施する波長域に対して透光性を有する導電性の金属酸化物により構成されており、例えば、インジウム系酸化物である酸化インジウムガリウム(InGaO)、酸化インジウムスズ(Snドープ酸化インジウム:ITO)、Ceドープ酸化インジウム(ICO)、フッ素ドープ酸化インジウム(IFO)、スズ系酸化物であるアンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、亜鉛系酸化物であるAlドープ酸化亜鉛(AZO)、Gaドープ酸化亜鉛(GZO)、フッ素ドープ酸化亜鉛(FZO)、酸化亜鉛(ZnO)、等が用いられる。また、インジウム系酸化物と亜鉛系酸化物からなるインジウム亜鉛酸化物(IZO:登録商標)を用いてもよい。
なお、固定導電体膜571の上面571Aが、本発明の第2の上面に相当する。この上面571Aが、第一溝511の溝底面511Aに沿う仮想平坦面に沿っており、第一溝511の溝底面511A、固定導電体膜571を囲む固定反射膜54の上面54B、及び固定導電体膜571の上面571Aで、可動基板52に対向する平坦面を形成している。
固定導電体膜571の外周縁には固定側配線部572が連続する。固定側配線部572は図4に示すように、第一溝511及び第三溝511Bに、固定電極561のC字開口部を通って、固定基板51の辺C1−C2まで設けられている。固定側配線部572は、固定導電体膜571と一体的に形成されている。
(可動基板の構成)
図5は、可動基板52を固定基板51側から見た平面視である。
可動基板52は、図2、図3、及び図5に示すように、フィルター平面視においてフィルター中心点Oを中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、保持部522の外側に設けられた第二接合部523とを備えている。また、可動基板52の辺C1´−C2´は、固定基板の辺C1−C2よりも外側に突出し、電装部524Aを構成する。また、可動基板の辺C3´−C4´は、固定基板51の辺C3−C4よりも外側に突出し、電装部524Bを構成する。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、可動基板52(第二接合部523)の厚み寸法と同一寸法に形成されている。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも固定電極561の外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521の固定基板51に対向する可動面521Aには、第五溝525が設けられ、この第五溝525の内部に可動反射膜55が設けられている。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイヤフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、可動部521が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化をある程度抑制できる。
なお、本実施形態では、ダイヤフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、可動部521のフィルター中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
可動基板52は、例えばエッチング等により形成された第五溝525(本発明の第2の溝部に相当)を備える。
第五溝525は、固定基板51の第二溝512と同様の構成を有し、フィルター平面視で、可動基板52のフィルター中心点Oを中心とした環状に形成されている。この第五溝525の外周縁は、フィルター平面視で第二溝512の外周縁と重なっており、第一領域F1に設けられている。
第五溝525は、第二溝512と同様に、固定基板51に対向し、平坦領域F4に設けられ、平坦な溝底面525Aと、湾曲領域F3に設けられ、湾曲した溝側面525Bと、を有する。第五溝525の溝底面525Aには可動反射膜55が設けられ、さらに、可動反射膜55の固定基板51側には可動導電部58(本発明の第2の導電部に相当)が設けられる。可動導電部58は、可動導電体膜581と、可動側配線部582と、を有する。また、可動側配線部582が、フィルター平面視において、可動反射膜55の外周縁の内外に跨って設けられている。可動基板52の基板厚み方向における第五溝525の深さ寸法は、可動反射膜55及び可動導電体膜581の総膜厚と略同じである。
このような可動基板52には、固定電極561に対向する円環状の可動電極562が設けられている。
この可動電極562は、フィルター中心点Oを中心とした円弧状(C字状)に形成されており、可動基板52の辺C3´−C4´側にC字開口部が設けられる。また、可動電極562の外周縁には、可動引出電極562Aが連続する。可動引出電極562Aは、図5に示すように、固定基板51に設けられた第四溝511Cに対応する位置に沿って、可動基板52の辺C3´−C4´の近傍まで設けられている。
このような可動電極562及び可動引出電極562Aを形成する材料としては、例えば、Au等の金属膜や、Cr/Au等の金属積層体などが挙げられる。
なお、本実施形態では、図3に示すように、静電アクチュエーター56を構成する固定電極561及び可動電極562間のギャップG2は、反射膜54,55間のギャップG1よりも大きいが、これに限定されない。例えば、測定対象光として赤外線や遠赤外線を用いる場合等、測定対象光の波長域によっては、ギャップG1がギャップG2よりも大きくなる構成としてもよい。
可動反射膜55は、第五溝525に設けられ、図3に示すように、固定反射膜54と同様に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した誘電体多層膜として構成されている。
また、可動反射膜55は、フィルター平面視において、円形状の外形を有する可動側凹部55Aが形成されている。可動側凹部55Aの外周縁は、図3に示すように、第二溝512との外周縁と、湾曲領域F3の内周縁との間に位置する。
可動反射膜55は、固定反射膜54同様に、有効領域F5において、複数層で構成された可動反射膜55の各層のそれぞれの厚みが略均一となっている。また、可動反射膜55は、湾曲領域F3において、第五溝525の溝側面525Bに沿って湾曲しており、可動側凹部55Aの深さが徐々に小さくなっている。
なお、本実施形態では、可動側凹部55Aの外周縁から第五溝525の外周縁までの範囲では、可動反射膜55の上面55Bが、可動基板52の固定基板51側の基板面52Aに沿う仮想平坦面に沿っており、当該基板面52Aとの間で滑らかに連続している。すなわち、可動反射膜55の上面55Bは本発明の第3の上面に相当し、基板面52Aは本発明の基板表面に相当する。これら可動反射膜55の上面55Bと、基板面52Aとが平滑面で連続している。
可動導電体膜581は、可動側凹部55Aに設けられている。この可動導電体膜581は、固定導電体膜571と同様に、分光測定装置1により測定を実施する波長域に対して透光性を有する導電性の金属酸化物により構成されており、例えば、インジウム系酸化物である酸化インジウムガリウム(InGaO)、酸化インジウムスズ(Snドープ酸化インジウム:ITO)、Ceドープ酸化インジウム(ICO)、フッ素ドープ酸化インジウム(IFO)、スズ系酸化物であるアンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、亜鉛系酸化物であるAlドープ酸化亜鉛(AZO)、Gaドープ酸化亜鉛(GZO)、フッ素ドープ酸化亜鉛(FZO)、酸化亜鉛(ZnO)、等が用いられる。また、インジウム系酸化物と亜鉛系酸化物からなるインジウム亜鉛酸化物(IZO:登録商標)を用いてもよい。
なお、可動導電体膜581の上面581Aが、可動基板52の基板面52Aに沿う仮想平坦面に沿っており、基板面52A、可動反射膜55の上面55B、及び可動導電体膜581の上面581Aで、固定基板51に対向する平坦面を形成している。
可動導電体膜581の外周縁には可動側配線部582が連続する。可動側配線部582は図5に示すように、可動電極562のC字開口部を通って、可動基板52の辺C3´−C4´に向かって設けられている。可動側配線部582は、可動導電体膜581と一体的に形成されている。可動側配線部582は、可動引出電極562Aに電気的に接続されている。これにより、可動電極562及び可動導電体膜581が同電位となる。
そして、可動引出電極562Aは、電装部524Bにおいて、例えば、ワイヤーボンディング等の配線接続が実施されることで、駆動制御部15に電気的に接続される。
可動基板52には、固定基板51の第三溝511Bに対向する位置に、固定基板51に向かって突出するバンプ521Bが設けられている。可動基板52には、バンプ521Bから電装部524Aに亘って、第一接続電極591及び第二接続電極592が設けられている。
第一接続電極591は、バンプ521B側の一端が、固定引出電極561Aに対向する位置に設けられている。そして、第一接続電極591は、第一基板間接合部591Aを介して固定引出電極561Aに接触し、固定電極561と導通している。
第二接続電極592は、バンプ521B側の一端が、固定側配線部572に対向する位置に設けられている。そして、第二接続電極592は、第二基板間接合部592Aを介して固定側配線部572に接触し、固定導電体膜571と導通している。
そして、これら各接続電極591,592は、電装部524Aにおいて、例えば、ワイヤーボンディング等の配線接続が実施されることで、駆動制御部15に電気的に接続される。
なお、各基板間接合部591A,592Aは、導電性材料(例えば、Au等の金属膜や、Cr/Au等の金属積層体)を用いて形成されている。
[光学モジュールのディテクター、I−V変換器、アンプ、A/D変換器の構成]
次に、図1に戻り、光学モジュール10について説明する。
ディテクター11は、波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光(検出)し、受光量に基づいた検出信号をI−V変換器12に出力する。
I−V変換器12は、ディテクター11から入力された検出信号を電圧値に変換し、アンプ13に出力する。
アンプ13は、I−V変換器12から入力された検出信号に応じた電圧(検出電圧)を増幅する。
A/D変換器14は、アンプ13から入力された検出電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、制御部20に出力する。
[駆動制御部の構成]
駆動制御部15は、制御部20の制御に基づいて、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に対して駆動電圧を印加する。これにより、静電アクチュエーター56の固定電極561及び可動電極562間で静電引力が発生し、可動部521が固定基板51側に変位する。
なお、本実施形態では、駆動制御部15は、可動引出電極562Aに対して、基準電位(例えばグラウンド電位)を設定する。これにより、可動電極562及び可動導電体膜581が同じ基準電位に設定される。
また、駆動制御部15は、固定電極561と電気的に接続された第一接続電極591に対して、ギャップG1を所望のギャップ寸法に設定するための電位を設定する。これにより、固定電極561及び可動電極562間に、固定電極561に設定した電位に応じた電圧が印加され、静電引力により可動部521が変位する。
また、駆動制御部15は、固定導電体膜571に電気的に接続された第二接続電極592に対して、基準電位(例えばグラウンド電位)を設定する。これにより、固定導電体膜571及び可動導電体膜581が同電位となり、固定反射膜54及び可動反射膜55の間でのクーロン力の発生を抑制でき、静電アクチュエーター56により駆動制御の精度が向上する。また、固定導電体膜571及び可動導電体膜581上の電荷をそれぞれ逃がすことができ、帯電による不都合をも抑制できる。
なお、固定導電体膜571及び可動導電体膜581間に、静電アクチュエーター56の駆動に影響を与えない程度の高周波電圧を印加し、固定導電体膜571及び可動導電体膜581間の静電容量を検出可能な構成などとしてもよい。
[制御部の構成]
次に、分光測定装置1の制御部20について説明する。
制御部20は、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、分光測定装置1の全体動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、波長設定部21と、光量取得部22と、分光測定部23と、を備えている。また、制御部20のメモリーには、波長可変干渉フィルター5を透過させる光の波長と、当該波長に対応して静電アクチュエーター56に印加する駆動電圧との関係を示すV−λデータが記憶されている。
波長設定部21は、波長可変干渉フィルター5により取り出す光の目的波長を設定し、V−λデータに基づいて、設定した目的波長に対応する駆動電圧を静電アクチュエーター56に印加させる旨の指令信号を駆動制御部15に出力する。
光量取得部22は、ディテクター11により取得された光量に基づいて、波長可変干渉フィルター5を透過した目的波長の光の光量を取得する。
分光測定部23は、光量取得部22により取得された光量に基づいて、測定対象光のスペクトル特性を測定する。
[波長可変干渉フィルターの製造方法]
次に、上述したような波長可変干渉フィルター5の製造方法について、図面に基づいて説明する。
波長可変干渉フィルター5の製造では、まず、固定基板51を形成するための第一ガラス基板M1(図6(A)参照)、及び可動基板52を形成するための第二ガラス基板M2(図8(A)参照)を用意し、固定基板形成工程、及び可動基板形成工程を実施する。この後、基板接合工程を実施し、固定基板形成工程により加工された第一ガラス基板M1と、可動基板形成工程により加工された第二ガラス基板M2とを接合する。さらに、切断工程を実施し、第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2を個片化して波長可変干渉フィルター5を形成する。
以下、各工程について、図面に基づいて説明する。
(固定基板形成工程)
図6及び図7は、固定基板形成工程における第一ガラス基板M1の状態を示す図である。
固定基板形成工程では、まず、固定基板51の製造素材である第一ガラス基板M1の両面を、表面粗さRaが1nm以下となるまで精密研磨し、例えば500μmの厚み寸法にする。
次に、図6(A)に示すように、第一ガラス基板M1を用意する。なお、この第一ガラス基板M1は、図示を省略するが、基板表面をエッチングにより加工することで、第一溝511、第三溝511B、及び第四溝511Cが形成されている。
具体的には、フォトリソグラフィ法によりパターニングされたレジストパターンをマスクに用いて、第一ガラス基板M1に対して、例えばフッ酸系(BHF等)を用いたウェットエッチングを繰り返し施し、第一溝511、第三溝511B、及び第四溝511Cを形成する。
次に、図6(B)に示すように、フォトリソグラフィ法によりパターニングされたレジストパターン7(本発明のマスクに相当)を形成する。このレジストパターン7は、貫通口71が形成されている。この貫通口71は、第一ガラス基板M1に向かうにつれて基板厚み方向と直交する方向の断面積、すなわち開口径が大きくなるテーパー状を有する。貫通口71の第一ガラス基板M1とは反対側の開口部711の縁は、有効領域F5の外周縁に一致する。また、貫通口71の第一ガラス基板M1側の開口部712の縁は、湾曲領域F3の内周縁に一致する。
次に、図6(C)に示すように、第一ガラス基板M1に第二溝512を形成する。
具体的には、レジストパターン7をマスクに用いて、第一ガラス基板M1に対して、例えばフッ酸系(BHF等)を用いたウェットエッチングを繰り返し施し、第二溝512を形成する。この際、開口部712の縁(湾曲領域F3の内周縁)を起点としてサイドエッチが発生するため、湾曲領域F3において湾曲した溝側面512Bが形成される。一方、湾曲領域F3よりも内側の平坦領域F4において平坦な溝底面512Aが形成される。
なお、レジストパターン7の厚み寸法をd1、第二溝512の深さ寸法をd2とすると、d1>d2となるように、レジストパターン7及び第二溝512が形成されている。
次に、図7(A)に示すように、固定反射膜54として、誘電体多層膜を形成する。
具体的には、レジストパターン7をマスクに用いて、固定反射膜54を形成するための材料(例えば、誘電体多層膜を構成する各誘電体膜、及び固定導電体膜571を形成する金属酸化物)をスパッタリング法又は蒸着法等により成膜する。本実施形態では、例えばスパッタ法により、固定反射膜54を形成する。この際、貫通口71の開口部711の縁よりも内側の領域では、固定反射膜54の各層の厚みがそれぞれ略均一に形成される。
また、固定反射膜54は、第二溝512の深さ寸法よりも、固定導電体膜571の厚み寸法だけ薄く形成されている。そして、固定反射膜54は、湾曲領域F3において、各層の厚みが徐々に薄くなりながら、第二溝512の溝側面512Bに沿って湾曲して形成される。そして、固定反射膜54の端部は、第一領域F1の外周縁よりも内側、かつ湾曲領域F3の内周縁よりも外側の円環状の領域で、レジストパターン7の下面(第一ガラス基板M1側の面)に接触するように形成されている。
これにより、固定反射膜54に固定側凹部54Aが形成される。また、固定側凹部54Aの外周縁から第二溝512の外周縁までの範囲で、固定反射膜54の上面54Bが、第一溝511の溝底面511Aに沿う仮想平坦面に沿っており、当該溝底面511Aとの間で滑らかに連続するように、固定反射膜54が形成される。
次に、図7(B)に示すように、リフトオフにより、レジストパターン7ごと、レジストパターン7上に設けられた誘電体多層膜を除去する。なお、レジストパターン7の厚み寸法d1が、第二溝512の深さ寸法d2よりも大きくなるように、レジストパターン7及び第二溝512が形成されているため、誘電体多層膜がレジストパターン7の貫通口71のテーパー面を覆うことを防止できる。これにより、リフトオフによるレジストパターン7の除去をより確実に実施することができる。
次に、図7(C)に示すように、固定導電体膜571及び固定側配線部572を同時に形成する。
この場合、フォトリソグラフィ法等により、第一ガラス基板M1上の、固定導電体膜571及び固定側配線部572を形成する部分以外にレジストパターン(リフトオフパターン)を形成する。この後、固定導電体膜571及び固定側配線部572を形成するための材料をスパッタリング法又は蒸着法等により成膜する。この後、リフトオフにより、不要部分の膜を除去する。
なお、上述のように、固定側凹部54Aは、その外周縁近傍において深さが徐々に小さくなっている。このため、固定側凹部54Aの外周縁近傍において、一体的に形成された固定導電体膜571及び固定側配線部572が大きな段差を跨いで連続することを抑制でき、当該固定側凹部54Aの外周縁近傍における断線のリスクを抑制できる。
さらに、図示は省略するが、第一ガラス基板M1に固定電極561及び固定引出電極561Aを形成する。
以上により、固定反射膜54、固定導電体膜571、固定電極561、及び固定引出電極561Aが配置された固定基板51が複数アレイ状に配置された第一ガラス基板M1が形成される。
(可動基板形成工程)
図8及び図9は、可動基板形成工程における第二ガラス基板M2の状態を示す図である。
可動基板形成工程では、まず、可動基板52の製造素材である第二ガラス基板M2の両面を、表面粗さRaが1nm以下となるまで精密研磨し、例えば500μmの厚み寸法にする。
そして、図8(A)に示すように、第二ガラス基板M2の表面にCr/Au層を形成し、このCr/Au層をエッチングマスクとし、例えばフッ酸系(BHF等)を用いて、保持部522に相当する領域をエッチングする。この後、エッチングマスクとして使用したCr/Au層を除去することで図8(A)に示すように、可動基板52の基板形状が形成される。この際、図示を省略するが、バンプ521Bに対応する部分にもレジストを形成し、ておく。これにより、第二ガラス基板M2の一部をバンプ521Bとして機能させることができる。
次に、図8(B)に示すように、フォトリソグラフィ法によりパターニングされたレジストパターン8(本発明のマスクに相当)を形成する。このレジストパターン8は、固定基板形成工程におけるレジストパターン7と同様に構成され、貫通口81が形成されている。この貫通口81は、第二ガラス基板M2に向かうにつれて断面積(開口径)が大きくなるテーパー形状である。また、貫通口81の第二ガラス基板M2とは反対側の開口部811の縁は、有効領域F5の外周縁に一致する。また、貫通口81の第二ガラス基板M2側の開口部812の縁は、湾曲領域F3の内周縁に一致する。
次に、図8(C)に示すように、第二ガラス基板M2に第五溝525を形成する。
具体的には、固定基板形成工程における第二溝512の形成工程と同様に、レジストパターン8をマスクに用いて、第二ガラス基板M2に対して、ウェットエッチングを繰り返し施し、第五溝525を形成する。この際、第五溝525の形成工程においても、開口部812の縁を起点としたサイドエッチにより、湾曲領域F3に湾曲した溝側面525Bが形成される。一方、平坦領域F4に平坦な溝底面525Aが形成される。
なお、レジストパターン8の厚み寸法をd3、第五溝525の深さ寸法をd4とすると、d3>d4となるように、レジストパターン8及び第五溝525が形成されている。
次に、図9(A)に示すように、可動反射膜55として、誘電体多層膜を形成する。
具体的には、固定基板形成工程における固定反射膜54の形成工程と同様に、レジストパターン8をマスクに用いて、可動反射膜55を形成するための材料をスパッタリング法又は蒸着法等により成膜する。
本実施形態では、スパッタ法により可動反射膜55を形成し、貫通口81の開口部811の縁よりも内側の領域では、各層の厚みがそれぞれ略均一に形成される。これにより、各開口部811及び711の縁よりも内側の領域が、均一な膜厚を有する反射膜54,55が対向し、波長可変干渉フィルター5において目的波長の光を精度よく透過可能な有効領域F5となる。
また、可動反射膜55は、固定反射膜54と同様に、第五溝525の深さ寸法よりも、可動導電体膜581の厚み寸法だけ薄く形成されている。また、可動反射膜55は、湾曲領域F3において、各層の厚みが徐々に薄くなりながら、第五溝525の溝側面525Bに沿って湾曲して形成される。そして、可動反射膜55の端部は、第一領域F1の外周縁よりも内側、かつ湾曲領域F3の内周縁よりも外側の円環状の領域で、レジストパターン8の下面(第二ガラス基板M2側の面)に接触するように形成されている。
これにより、可動反射膜55に可動側凹部55Aが形成される。また、可動側凹部55Aの外周縁から第五溝525の外周縁までの範囲で、可動反射膜55の上面55Bが、可動基板52の基板面52Aに沿う仮想平坦面に沿っており、当該基板面52Aとの間で滑らかに連続するように、可動反射膜55が形成される。
次に、図9(B)に示すように、リフトオフにより、レジストパターン8ごと、レジストパターン8上に設けられた誘電体多層膜を除去する。なお、レジストパターン8の厚み寸法d3が、第五溝525の深さ寸法d4よりも大きくなるように、レジストパターン8及び第五溝525が形成されているため、誘電体多層膜がレジストパターン8の貫通口81のテーパー面を覆うことを防止できる。これにより、リフトオフによるレジストパターン8の除去をより確実に実施することができる。
次に、図9(C)に示すように、可動導電体膜581及び可動側配線部582を同時に形成する。
この場合、フォトリソグラフィ法等により、第二ガラス基板M2上の、可動導電体膜581及び可動側配線部582を形成する部分以外にレジストパターン(リフトオフパターン)を形成する。この後、可動導電体膜581及び可動側配線部582を形成するための材料をスパッタリング法又は蒸着法等により成膜する。この後、リフトオフにより、不要部分の膜を除去する。
なお、上述のように、可動側凹部55Aは、その外周縁近傍において深さが徐々に小さくなっている。このため、可動側凹部55Aの外周縁近傍において、一体的に形成された可動導電体膜581及び可動側配線部582が大きな段差を跨いで連続することを抑制でき、当該可動側凹部55Aの外周縁近傍における断線のリスクを抑制できる。
さらに、図示は省略するが、第二ガラス基板M2に可動電極562、可動引出電極562A、第一接続電極591及び第二接続電極592を形成する。その後、第一基板間接合部591A及び第二基板間接合部592Aを形成する。
以上により、可動反射膜55、可動導電体膜581、可動電極562、及び可動引出電極562Aが配置された可動基板52が複数アレイ状に配置された第二ガラス基板M2が形成される。
(基板接合工程)
次に、基板接合工程及び切断工程について説明する。
基板接合工程では、まず、第一ガラス基板M1の第一接合部513と、第二ガラス基板M2の第二接合部523とに、ポリオルガノシロキサンを主成分としたプラズマ重合膜を、例えばプラズマCVD法等により成膜する。ここで、これらのプラズマ重合膜を積層して構成される接合膜53の厚み寸法は、第一接続電極591及び第一基板間接合部591Aと、第二接続電極592及び第二基板間接合部592Aが電気的に接続可能な程度の接触圧を受ける程度に設定されている。例えば、バンプ522B、第二接続電極592、第二基板間接合部592A、及び固定側配線部572の総厚に対して、第二接続電極592及び第二基板間接合部592Aが電気的に接続可能な程度の接触圧を受けるように設定されている。
そして、第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2のプラズマ重合膜に対して活性化エネルギーを付与するために、Oプラズマ処理又はUV処理を行う。Oプラズマ処理の場合は、O流量1.8×10−3(m3/h)、圧力27Pa、RFパワー200Wの条件で30秒間実施する。また、UV処理の場合は、UV光源としてエキシマUV(波長172nm)を用いて3分間処理する。
プラズマ重合膜に活性化エネルギーを付与した後、これらの第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2のアライメント調整を行い、プラズマ重合膜を介して第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2を重ね合わせ、接合部分に例えば98(N)の荷重を10分間かける。これにより、第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2同士が接合される。
(切断工程)
次に、切断工程について説明する。
切断工程では、固定基板51及び可動基板52をチップ単位で切り出し、図2に示すような波長可変干渉フィルター5を形成する。第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2の切断には、例えばスクライブブレイクやレーザー切断等を利用することができる。
[第一実施形態の作用効果]
波長可変干渉フィルター5は、複数層からなる固定反射膜54と、当該固定反射膜54上に設けられた固定導電体膜571と、を備えている。また、固定基板51は、第二溝512を有し、この第二溝512に固定反射膜54及び固定導電部57が積層されている。そして、固定反射膜54の上面54B及び溝底面511Aが平滑面で連続している。
ここで、複数層で形成された固定反射膜54は一層の反射膜よりも膜厚が大きくなるため、平坦な基板上にこの固定反射膜54を設けた場合、固定反射膜54と固定基板51との間の段差が大きくなり、固定側配線部572が断線するリスクが大きくなる。
これに対して、本実施形態では、固定導電部57の厚み寸法が小さく、当該固定導電部57の一部である固定側配線部572を固定反射膜54上から固定反射膜54が設けられていない外側に亘って配置した場合でも、当該固定側配線部572が、固定反射膜54の上面54Bから溝底面511Aに亘る平滑面に配置されることになる。したがって、固定反射膜54の端縁で固定側配線部572が分断されることがなく、断線するリスクを低減でき、波長可変干渉フィルター5における配線信頼性を向上させることができる。
また、固定基板51は、これら固定反射膜54及び固定導電体膜571の総厚に相当する深さの第二溝512を有し、第二溝512に固定反射膜54及び固定導電体膜571が配置されている。
これにより、複数層で形成された固定反射膜54が第二溝512に設けられているので、固定反射膜54と固定基板51との間、すなわち第一領域F1の外周縁における段差が大きくなることを抑制できる。したがって、固定反射膜54及び固定基板51に跨って設けられた固定側配線部572が、第一領域F1の外周縁で断線するリスクを低減でき、波長可変干渉フィルター5における配線信頼性を向上させることができる。
固定反射膜54は、固定側凹部54Aを有し、この固定側凹部54Aに固定導電体膜571が設けられている。そして、固定導電体膜571の上面571A及び固定反射膜54の上面54Bが平滑面で連続している。このような構成では、固定側配線部572を平滑面に沿って設けることができ、固定側配線部572が分断されることがなく、断線するリスクをより低減でき、干渉フィルターにおける配線信頼性をより向上させることができる。
なお、本実施形態では、固定基板51を形成するための第一ガラス基板M1に第一領域F1よりも小さい開口径の貫通口71を有するレジストパターン7(マスク)を形成し、当該レジストパターン7をマスクとして用いてエッチングにより、第一ガラス基板M1(固定基板51)に第二溝512を形成する。このようにして形成された第二溝512に固定反射膜54を形成する。これにより、複数層で形成された固定反射膜54を第二溝512に設けることができる。
特に、本実施形態では、ウェットエッチングを用いて、第一ガラス基板M1(固定基板51)をエッチングするので、サイドエッチが発生する。これにより、開口部712よりも大きな外周縁を有し、溝側面512Bが湾曲している第二溝512を形成できる。
このような第二溝512に固定反射膜54を形成することにより、固定反射膜54の端部が溝側面512Bに沿って湾曲し、レジストパターン7の下面に到達するように、固定反射膜54を形成することができる。このため、第一領域F1の外周縁の近傍で、固定基板51の溝底面511Aと固定反射膜54とが接続する部分での平坦性を向上させることができる。固定側配線部572が、第一領域F1の外周縁で断線するリスクを低減でき、波長可変干渉フィルター5における配線信頼性をより一層向上させることができる。
また、可動基板52には、固定基板51と同様に、可動反射膜55が第五溝525に形成されている。これにより、可動基板52側においても、固定基板51側と同様に、波長可変干渉フィルター5における配線信頼性を向上させることができる。
本実施形態では、各配線部572,582は、各導電体膜571,581の一部であり、各導電体膜571,581を形成する際に同時に形成される。これにより、作業工程の簡略化を図ることができる。
本実施形態では、レジストパターン7の厚み寸法d1が、第二溝512の深さ寸法d2よりも大きい。また、レジストパターン8の厚み寸法d3が、第五溝525の深さ寸法d4よりも大きい。これにより、各反射膜54,55をスパッタにより製膜した際に、反射膜の形成材料が、レジストパターン7,8のそれぞれの貫通口71,81の壁面に形成され、レジストパターン7,8とレジストパターン7,8上に形成された反射膜の形成材料とを除去する際にリフトオフ法が利用できないという不具合の発生を抑制できる。
また、これにより、レジストパターン7,8をリフトオフ用のマスクとして用いることができる。したがって、リフトオフ法を利用して、レジストパターン7,8とレジストパターン7,8上に形成された反射膜の形成材料とを同時に除去することができる。これにより、工程の簡略化を図り、コストの抑制を図ることができる
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
上記第一実施形態の波長可変干渉フィルター5では、固定導電部57の固定導電体膜571及び固定側配線部572が、可動導電部58の可動導電体膜581及び可動側配線部582が、それぞれ一体的に形成されていた。本実施形態では、各導電部が、固定導電体膜571及び可動導電体膜581にそれぞれ接続する金属配線を有する。以下、第二実施形態について、図面を用いて説明するが、上記相違点以外は、第一実施形態と基本的に同様に構成される。以下の説明では、同一の構成については説明を省略又は簡略化する。
図10は、第二実施形態における、波長可変干渉フィルターの概略構成を示す断面図である。
波長可変干渉フィルター5Aは、図10に示すように、固定基板51及び可動基板52を備えている。
固定基板51の可動基板52に対向する面には、固定導電部57Aが設けられている。具体的には、固定基板51の第二溝512に設けられた固定反射膜54の固定側凹部54Aに固定導電体膜571が形成されている。なお、固定導電体膜571の上面571A、及び固定導電体膜571を囲む固定反射膜54の上面54Bと、第一溝511の溝底面511Aとは、同一の仮想平坦面に沿っている。すなわち、固定導電体膜571の上面571A、及び固定反射膜54の上面54Bが、平滑面で連続している。
そして、本実施形態では、第一実施形態における固定側配線部572の代わりに、固定導電体膜571の上面571Aに接触する固定金属配線572A(本発明の金属配線部に相当)が設けられている。固定金属配線572Aは、有効領域F5よりも外側に設けられている。また、固定金属配線572Aは、第一溝511及び第三溝511Bに、固定電極561のC字開口部を通って、固定基板51の辺C1−C2まで設けられている。この固定金属配線572Aは、固定導電体膜571に電気的に接続されている。また、固定金属配線572Aは、可動基板52側に設けられ第二接続電極592に、第二基板間接合部592Aを介して導通している。
また、可動基板52の固定基板51に対向する面には、可動導電部58Aが設けられている。具体的には、可動基板52の第五溝525に設けられた可動反射膜55の可動側凹部55Aに可動導電体膜581が形成されている。なお、可動導電体膜581の上面581A、及び可動導電体膜581よりも外側の可動反射膜55の上面55Bと、可動基板52の基板面52Aとは、同一の仮想平坦面に沿っている。すなわち、可動導電体膜581の上面581B、及び可動反射膜55の上面55Bが、平滑面で連続している。
そして、本実施形態では、第一実施形態における可動側配線部582の代わりに、可動導電体膜581の上面581Aに接触する可動金属配線582Aが設けられている。可動金属配線582Aは、有効領域F5よりも外側に設けられている。また、可動金属配線582Aは、可動電極562のC字開口部を通って、可動基板52の辺C3´−C4´に向かって設けられている。この可動金属配線582Aは、可動導電体膜581に電気的に接続されている。
[波長可変干渉フィルターの製造方法]
次に、上述したような波長可変干渉フィルター5Aの製造方法について、図面に基づいて説明する。波長可変干渉フィルター5Aの製造方法は、固定金属配線572A及び可動金属配線582Aを形成する点以外は、基本的に、第一実施形態の波長可変干渉フィルター5の製造方法と同様である。
すなわち、波長可変干渉フィルター5Aの製造では、第一実施形態と同様に、第一ガラス基板M1に固定基板形成工程を、第二ガラス基板M2に可動基板形成工程を実施し、加工された第一ガラス基板M1と第二ガラス基板M2とを接合する。さらに、切断工程を実施し、第一ガラス基板M1及び第二ガラス基板M2を個片化して波長可変干渉フィルター5Aを形成する。
(固定基板形成工程)
本実施形態では、第一実施形態の固定基板形成工程における、図7(A)〜(C)及び図8(A),(B)に示す各工程を実施する。すなわち、用意した第一ガラス基板M1にレジストパターン7を形成し、これをマスクとして第二溝512を形成する。その後、第二溝512に固定反射膜54を形成し、リフトオフによりレジストパターン7及び当該レジストパターン7上に設けられた誘電体多層膜を除去する。このようにして固定側凹部54Aを有する固定反射膜54が、第二溝512に形成される。
次に、図11(A)に示すように、固定導電体膜571を形成する。固定導電体膜571は、第一実施形態と同様に、フォトリソグラフィ法等により、第一ガラス基板M1上の、固定導電体膜571を形成する部分以外にレジストパターン(リフトオフパターン)を形成する。この後、固定導電体膜571を形成するための材料をスパッタリング法又は蒸着法等により成膜する。この後、リフトオフにより、不要部分の膜を除去する。
次に、図11(B)に示すように、固定金属配線572Aを形成する。
例えば、第一ガラス基板M1に固定金属配線572Aを形成する金属材料(例えばAu等の金属膜や、Cr/Au等の金属積層体)を、蒸着法やスパッタリング法等を用いて成膜する。そして、第一ガラス基板M1にレジストを塗布し、フォトリソグラフィ法を用いて固定金属配線572Aの形状に合わせてレジストをパターニングする。そして、ウェットエッチングにより、固定金属配線572Aをパターニングした後、レジストを除去する。
なお、固定金属配線572Aを形成する際に、固定電極561及び固定引出電極561Aも同時に形成してもよいし、別途形成してもよい。
以上により、固定反射膜54、固定導電体膜571、固定金属配線572A、固定電極561、及び固定引出電極561Aが配置された固定基板51が複数アレイ状に配置された第一ガラス基板M1が形成される。
(可動基板形成工程)
本実施形態では、第一実施形態の可動基板形成工程における、図8(A)〜(C)及び図9(A),(B)に示す各工程を実施する。すなわち、用意した第二ガラス基板M2にレジストパターン8を形成し、これをマスクとして第五溝525を形成する。その後、第五溝525に可動反射膜55を形成し、リフトオフによりレジストパターン8及び当該レジストパターン8上に設けられた誘電体多層膜を除去する。このようにして可動側凹部55Aを有する可動反射膜55が、第五溝525に形成される。
次に、図12(A)に示すように、可動導電体膜581を形成する。固定導電体膜571は、第一実施形態と同様に、フォトリソグラフィ法等により、第二ガラス基板M2上の、可動導電体膜581を形成する部分以外にレジストパターン(リフトオフパターン)を形成する。この後、可動導電体膜581を形成するための材料をスパッタリング法又は蒸着法等により成膜する。この後、リフトオフにより、不要部分の膜を除去する。
次に、図12(B)に示すように、可動金属配線582Aを形成する。
例えば、第二ガラス基板M2に可動金属配線582Aを形成する金属材料(例えばAu等の金属膜や、Cr/Au等の金属積層体)を、蒸着法やスパッタリング法等を用いて成膜する。そして、第二ガラス基板M2にレジストを塗布し、フォトリソグラフィ法を用いて可動金属配線582Aの形状に合わせてレジストをパターニングする。そして、ウェットエッチングにより、可動金属配線582Aをパターニングした後、レジストを除去する。
なお、可動金属配線582Aを形成する際に、可動電極562及び可動引出電極562Aも同時に形成してもよいし、別途形成してもよい。
以上により、可動反射膜55、可動導電体膜581、可動金属配線582A、可動電極562、及び可動引出電極562Aが配置された可動基板52が複数アレイ状に配置された第二ガラス基板M2が形成される。
なお、本実施形態では、各金属配線572A,582Aを金属材料で形成する構成を例示したが、これに限定されず、ITO等の金属酸化物で形成してもよい。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態では、固定導電体膜571は、第一領域F1の外周縁よりも内側に設けられ、固定金属配線572Aは、固定導電体膜571とは別に設けられた金属配線である。
ここで、例えば、固定導電体膜571と固定側配線部とを一体的に形成する場合、固定導電体膜571及び固定側配線部を形成する材料として、光透過性を有する導電材料である必要がある。また、この場合、厚み寸法が小さい方が固定導電体膜571の光透過性を向上させる点では好ましく、固定側配線部の厚み寸法が固定導電体膜571と同等となるため、固定側配線部が断線しやすくなる可能性がある。
これに対して、本実施形態では、第一領域F1の外周縁から第一領域F1外に連続する第二領域F2に亘って金属配線である固定金属配線572Aが設けられている。したがって、固定金属配線572Aの厚み寸法を大きくすることができ、固定側配線部が第一領域F1の外周縁で断線するリスクを確実に低減でき、波長可変干渉フィルター5における配線信頼性をより向上させることができる。また、固定導電体膜571を薄くすることができ、固定導電体膜571の光透過性を向上させることができる。
固定金属配線572Aが固定導電体膜571の上面571Aから固定反射膜54の上面54Bに亘る平滑面に配置されることになる。したがって、固定導電体膜571の端縁や固定反射膜54の端縁で固定金属配線572Aが分断されることがなく、断線するリスクをより低減でき、波長可変干渉フィルター5Aにおける配線信頼性をより向上させることができる。
また、可動基板52には、固定基板51と同様の構成が形成されている。これにより、可動基板52側においても、固定基板51側と同様に、波長可変干渉フィルター5Aにおける配線信頼性を向上させることができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図面に基づいて説明する。
上記第一実施形態の分光測定装置1では、光学モジュール10に対して、波長可変干渉フィルター5が直接設けられる構成とした。しかしながら、光学モジュールとしては、複雑な構成を有するものもあり、特に小型化の光学モジュールに対して、波長可変干渉フィルター5を直接設けることが困難な場合がある。本実施形態では、そのような光学モジュールに対しても、波長可変干渉フィルター5を容易に設置可能にする光学フィルターデバイスについて、以下に説明する。
図13は、本発明の第三実施形態に係る光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図である。
図13に示すように、光学フィルターデバイス600は、筐体610と、筐体610の内部に収納される波長可変干渉フィルター5を備えている。
筐体610は、図13に示すように、ベース620と、リッド630と、を備えている。これらのベース620及びリッド630が接合されることで、内部に収容空間が形成され、この収容空間内に波長可変干渉フィルター5が収納される。
(ベースの構成)
ベース620は、例えばセラミック等により構成されている。このベース620は、台座部621と、側壁部622と、を備える。
台座部621は、フィルター平面視において例えば矩形状の外形を有する平板状に構成されており、この台座部621の外周部から筒状の側壁部622がリッド630に向かって立ち上がる。
台座部621は、厚み方向に貫通する開口部623を備えている。この開口部623は、台座部621に波長可変干渉フィルター5を収容した状態で、台座部621を厚み方向から見た平面視において、反射膜54,55と重なる領域を含むように設けられている。
また、台座部621のリッド630とは反対側の面(ベース外側面621B)には、開口部623を覆うガラス部材627が接合されている。台座部621とガラス部材627との接合は、例えば、ガラス原料を高温で熔解し、急冷したガラスのかけらであるガラスフリット(低融点ガラス)を用いた低融点ガラス接合、エポキシ樹脂等による接着などを利用できる。本実施形態では、収容空間内が減圧下に維持された状態で気密に維持する。したがって、台座部621及びガラス部材627は、低融点ガラス接合を用いて接合されることが好ましい。
また、台座部621のリッド630に対向する内面(ベース内側面621A)には、波長可変干渉フィルター5の各接続電極591,592及び可動引出電極562Aに接続される内側端子部624が設けられている。内側端子部624と、接続電極591,592及び可動引出電極562Aとは、例えばワイヤーボンディングにより、Au等のワイヤーを用いて接続される。なお、本実施形態では、ワイヤーボンディングを例示するが、例えば、FPC(Flexible Printed Circuits)等を用いてもよい。
また、台座部621は、内側端子部624が設けられる位置に、貫通孔625が形成されている。内側端子部624は、貫通孔625を介して、台座部621のベース外側面621Bに設けられた外側端子部626に接続されている。
側壁部622は、台座部621の縁部から立ち上がり、ベース内側面621Aに載置された波長可変干渉フィルター5の周囲を覆っている。側壁部622のリッド630に対向する面(端面622A)は、例えばベース内側面621Aに平行な平坦面となる。
そして、ベース620には、例えば接着剤等の固定材を用いて、波長可変干渉フィルター5が固定される。この際、波長可変干渉フィルター5は、台座部621に対して固定されていてもよく、側壁部622に対して固定されていてもよい。固定材を設ける位置としては、複数個所であってもよいが、固定材の応力が波長可変干渉フィルター5に伝達するのを抑制するべく、1か所で波長可変干渉フィルター5を固定することが好ましい。
(リッドの構成)
リッド630は、平面視において矩形状の外形を有する透明部材であり、例えばガラス等により構成される。
リッド630は、図13に示すように、ベース620の側壁部622に接合されている。この接合方法としては、例えば、低融点ガラスを用いた接合等が例示できる。
[第三実施形態の作用効果]
上述したような本実施形態の光学フィルターデバイス600では、筐体610により波長可変干渉フィルター5が保護されているため、外的要因による波長可変干渉フィルター5の破損を防止できる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、固定反射膜54の端部が、固定反射膜54の端部が、第二溝512の縁部まで到達しており、溝底面511Aと平坦面で連続している構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、固定反射膜54の端部が、第二溝512の縁部まで到達しておらず、第二溝512の溝側面512Bの途中に連続している構成でもよい。この場合でも、第二溝512の縁部の近傍において、段差を小さくすることができる。また、第二溝512の縁部の近傍において、湾曲した溝側面512B及び固定反射膜54の上面で、平滑面を形成することができる。したがって、固定側配線部572の断線リスクを抑制できる。なお、可動基板52側でも同様である。
上記各実施形態では、マスクとして逆テーパー状の開口を有するリフトオフ用のマスクを用いる場合について例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、リフオフを用いない場合、円柱状やテーパー状の開口を有するマスクを用いてもよい。
上記各実施形態では、第二溝512をウェットエッチングで形成する場合について例示したが、ドライエッチングで形成してもよい。このような場合でも、第二溝512の溝深さと、固定反射膜54の膜厚を同程度とすることで、固定側配線部572の断線リスクを抑制できる。なお、可動基板52側でも同様である。
上記各実施形態では、各導電体膜571,581として、透光性の金属酸化物を例示したがこれに限定されない。各導電体膜571,581が、Ag等の金属膜や、Ag合金等の合金膜により構成されていてもよい。
上記実施液体では、固定反射膜54が、誘電体多層膜により構成される例を示したが、誘電体多層膜の代わりに誘電体層や、金属膜、金属合金膜等のその他の反射膜が設けられる構成としてもよい。可動反射膜55に対しても同様である。
上記各実施形態では、導電体膜で形成された可動側配線部582に可動引出電極562Aを導通させ、可動電極562と可動導電体膜581とを同電位にする例を示したが、これに限定されない。
例えば、可動側配線部582に可動引出電極562Aを導通させず、可動電極562と、可動導電体膜581を電気的に絶縁し、それぞれ独立した電極として機能させてもよい。この場合、例えば、各反射膜54,55の導電体膜571,581をそれぞれ駆動用の電極としても機能させることもでき、静電アクチュエーター56との併用により、より高精度なギャップG1の制御が可能となる。
また、この場合、可動側配線部582も電装部524Bまで設ける構成としてもよい。この場合、電装部524Bにおいて可動側配線部582に配線をする際に、可動側配線部582上に金属膜を形成し、当該金属膜に対してワイヤーボンディング等によってAu等のワイヤーを接続してもよい。
可動基板52には、固定基板51の第三溝511Bに対向する位置に、固定基板51に向かって突出するバンプ521Bが設けられている。可動基板52には、バンプ521Bから電装部524Aに亘って、第一接続電極591及び第二接続電極592が設けられている。
上記実施形態では、固定基板形成工程において、第二ガラス基板M2をエッチングすることで、バンプ521Bを形成する例を示したが、別途、バンプ521Bを可動基板52に固定する構成としてもよい。この際、樹脂性のバンプ521Bを可動基板52に取り付けることが好ましい。樹脂材料のバンプ521Bを形成することで、各接続電極591,592と、各基板間接合部591A,592Aとの接触圧を、樹脂であるバンプ521Bで分散させることができ、固定基板51や可動基板52への応力の伝達を抑制できる。
上記各実施形態では、静電アクチュエーター56により、反射膜54,55間のギャップ寸法を変更可能な構成としたが、これに限定されない。例えば、波長固定型のファブリーペローエタロンに対しても、本発明を適用することができる。
波長固定型の干渉フィルターでは、上記各実施形態のような可動部521や保持部522が設けられず、固定基板51と可動基板52との間隔が一定に維持される。このような場合でも、固定反射膜54や可動反射膜55の帯電を除去することで、反射膜間の距離を一定に保つことができる。
本発明の電子機器として、上記各実施形態では、分光測定装置1を例示したが、その他、様々な分野により本発明の光学モジュール、及び電子機器を適用することができる。
例えば、図14に示すように、本発明の電子機器を、色を測定するための測色装置に適用することもできる。
図14は、波長可変干渉フィルターを備えた測色装置400の一例を示すブロック図である。
この測色装置400は、図14に示すように、測定対象Xに光を射出する光源装置410と、測色センサー420(光学モジュール)と、測色装置400の全体動作を制御する制御装置430とを備える。そして、この測色装置400は、光源装置410から射出される光を測定対象Xにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー420にて受光させ、測色センサー420から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち測定対象Xの色を分析して測定する装置である。
光源装置410、光源411、複数のレンズ412(図14には1つのみ記載)を備え、測定対象Xに対して例えば基準光(例えば、白色光)を射出する。また、複数のレンズ412には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置410は、光源411から射出された基準光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから測定対象Xに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置410を備える測色装置400を例示するが、例えば測定対象Xが液晶パネルなどの発光部材である場合、光源装置410が設けられない構成としてもよい。
測色センサー420は、本発明の光学モジュールであり、図14に示すように、波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を透過する光を受光するディテクター11と、波長可変干渉フィルター5で透過させる光の波長を可変する駆動制御部15とを備える。また、測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、測定対象Xで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光を分光し、分光した光をディテクター11にて受光する。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。
制御装置430は、測色装置400の全体動作を制御する。
この制御装置430としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。そして、制御装置430は、図14に示すように、光源制御部431、測色センサー制御部432、及び測色処理部433などを備えて構成されている。
光源制御部431は、光源装置410に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置410に所定の制御信号を出力して、所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部432は、測色センサー420に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー420にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー420に出力する。これにより、測色センサー420の駆動制御部15は、制御信号に基づいて、静電アクチュエーター56に電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5を駆動させる。
測色処理部433は、ディテクター11により検出された受光量から、測定対象Xの色度を分析する。
また、本発明の電子機器の他の例として、特定物質の存在を検出するための光ベースのシステムが挙げられる。このようなシステムとしては、例えば、本発明の光学モジュールを用いた分光計測方式を採用して特定ガスを高感度検出する車載用ガス漏れ検出器や、呼気検査用の光音響希ガス検出器等のガス検出装置を例示できる。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図15は、本発明の光学モジュールを備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
図16は、図15のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
このガス検出装置100は、図15に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、波長可変干渉フィルター5、及び受光素子137(受光部)等を含む検出装置(光学モジュール)と、受光素子137で受光された光に応じて出力された信号の処理や検出装置や光源部の制御を実施する制御部138(処理部)、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,135D,135Eと、により構成されている。
また、図16に示すように、ガス検出装置100の表面には、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
さらに、ガス検出装置100の制御部138は、図16に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、波長可変干渉フィルター5を制御するための駆動制御部15、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149、及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150などを備えている。
次に、上記のようなガス検出装置100の動作について、以下に説明する。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
そして、例えば利用者により操作パネル140が操作され、操作パネル140から検出処理を開始する旨の指示信号が信号処理部144へ出力されると、まず、信号処理部144は、光源ドライバー回路145に光源作動の信号を出力して光源135Aを作動させる。光源135Aが駆動されると、光源135Aから単一波長で直線偏光の安定したレーザー光が射出される。また、光源135Aには、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報が信号処理部144へ出力される。そして、信号処理部144は、光源135Aから入力された温度や光量に基づいて、光源135Aが安定動作していると判断すると、排出ドライバー回路150を制御して排出手段133を作動させる。これにより、検出すべき標的物質(ガス分子)を含んだ気体試料が、吸引口120Aから、吸引流路120B、センサーチップ110内、排出流路120C、排出口120Dへと誘導される。なお、吸引口120Aには、除塵フィルター120A1が設けられ、比較的大きい粉塵や一部の水蒸気などが除去される。
また、センサーチップ110は、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーである。このようなセンサーチップ110では、レーザー光により金属ナノ構造体間で増強電場が形成され、この増強電場内にガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光、及びレイリー散乱光が発生する。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が波長可変干渉フィルター5に入射する。そして、信号処理部144は、駆動制御部15に対して制御信号を出力する。これにより、駆動制御部15は、上記第一実施形態と同様にして波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56を駆動させ、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。この場合、波長可変干渉フィルター5から目的とするラマン散乱光を精度よく取り出すことができる。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
なお、上記図15及び図16において、ラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5により分光して分光されたラマン散乱光からガス検出を行うガス検出装置100を例示したが、ガス検出装置として、ガス固有の吸光度を検出することでガス種別を特定するガス検出装置として用いてもよい。この場合、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光学モジュールとして用いる。そして、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の電子機器とする。このような構成でも、波長可変干渉フィルターを用いてガスの成分を検出することができる。
また、特定物質の存在を検出するためのシステムとして、上記のようなガスの検出に限られず、近赤外線分光による糖類の非侵襲的測定装置や、食物や生体、鉱物等の情報の非侵襲的測定装置等の、物質成分分析装置を例示できる。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
図17は、本発明の光学モジュールを利用した電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置200は、図17に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する波長可変干渉フィルター5と、分光された光を検出する撮像部213(受光部)と、を備えている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、波長可変干渉フィルター5を制御する駆動制御部15と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
この食物分析装置200は、システムを駆動させると、光源制御部221により光源211が制御されて、光源211から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ212を通って波長可変干渉フィルター5に入射する。波長可変干渉フィルター5は駆動制御部15の制御により、上記第一実施形態に示すような駆動方法で駆動される。これにより、波長可変干渉フィルター5から精度よく目的波長の光を取り出すことができる。そして、取り出された光は、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部213で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部225に蓄積される。また、信号処理部224は、駆動制御部15を制御して波長可変干渉フィルター5に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部224は、記憶部225に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部225には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部224は、求めたスペクトルのデータを、記憶部225に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検出対象に含まれる食物成分、及びその含有量を求める。また、得られた食物成分及び含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。さらに、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、さらには、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
また、図17において、食物分析装置200の例を示すが、略同様の構成により、上述したようなその他の情報の非侵襲的測定装置としても利用することができる。例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができる。このような生体分析装置としては、例えば血液等の体液成分を測定する装置として、エチルアルコールを検知する装置とすれば、運転者の飲酒状態を検出する酒気帯び運転防止装置として用いることができる。また、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
さらには、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
さらには、本発明の光学モジュール、電子機器としては、以下のような装置に適用することができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光学モジュールに設けられた波長可変干渉フィルターにより特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、電子機器としては、本発明の光学モジュールにより光を分光することで、分光画像を撮像する分光カメラ、分光分析機などにも適用できる。このような分光カメラの一例として、波長可変干渉フィルターを内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
図18は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図18に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330とを備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図18に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた波長可変干渉フィルター5を備えて構成されている。なお、波長可変干渉フィルター5の代わりに光学フィルターデバイス600が設けられる構成としてもよい。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。
さらには、本発明の光学モジュールをバンドパスフィルターとして用いてもよく、例えば、発光素子が射出する所定波長域の光のうち、所定の波長を中心とした狭帯域の光のみを波長可変干渉フィルターで分光して透過させる光学式レーザー装置としても用いることができる。
また、本発明の光学モジュールを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩などの認証装置にも適用できる。
さらには、光学モジュール及び電子機器を、濃度検出装置として用いることができる。この場合、波長可変干渉フィルターにより、物質から射出された赤外エネルギー(赤外光)を分光して分析し、サンプル中の被検体濃度を測定する。
上記に示すように、本発明の光学モジュール、及び電子機器は、入射光から所定の光を分光するいかなる装置にも適用することができる。そして、本発明の光学モジュールは、上述のように、1デバイスで複数の波長を分光させることができるため、複数の波長のスペクトルの測定、複数の成分に対する検出を精度よく実施することができる。したがって、複数デバイスにより所望の波長を取り出す従来の装置に比べて、光学モジュールや電子機器の小型化を促進でき、例えば、携帯用や車載用の光学デバイスとして好適に用いることができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等に適宜変更できる。
1…分光測定装置、5,5A…波長可変干渉フィルター、7,8…レジストパターン(マスク)、10…光学モジュール、11…ディテクター(受光部)、15…駆動制御部、20…制御部、51…固定基板、52…可動基板、52A…基板面、54…固定反射膜、54A…固定側凹部、54B…上面、55…可動反射膜、55A…可動側凹部、55B…上面(第3の上面)、57,57A…固定導電部、58,58A…可動導電部、100…ガス検出装置、137…受光素子、138…制御部、200…食物分析装置、210…検出器、220…制御部、300…分光カメラ、330…撮像部、400…測色装置、420…測色センサー、430…制御装置、511A…溝底面(基板表面)、512…第二溝(溝部)、525…第五溝(第2の溝部)、571…固定導電体膜(導電膜)、571A…上面(第2の上面)、572A…固定金属配線(金属配線部)、600…光学フィルターデバイス、610…筐体、620…ベース、621…台座部、630…リッド。

Claims (10)

  1. 溝部を有する基板と、
    前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜と、
    前記第一反射膜に対向する第二反射膜と、
    前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部と、を備え、
    前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続する
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  2. 請求項1に記載の干渉フィルターにおいて、
    前記導電部は、前記第一反射膜上に設けられた導電膜と、前記導電膜の外周縁の内側から前記基板における前記溝部よりも外側の前記第一反射膜が設けられていない領域に亘って設けられ、前記導電膜よりも厚み寸法が大きい金属配線部と、を備えた
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  3. 請求項2に記載の干渉フィルターにおいて、
    前記第一反射膜は、前記平面視における中央領域に凹部を有し、
    前記導電膜は前記凹部に設けられ、
    前記導電膜における前記溝部の底面とは反対側の第2の上面、及び前記平面視において前記導電膜を囲む前記第一反射膜の前記上面が、平滑面で連続する
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の干渉フィルターにおいて、
    前記第二反射膜は、複数層からなり、
    前記第二反射膜が深さ方向に沿って積層された第2の溝部を有する第2の基板と、
    前記第二反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第二反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた第2の導電部と、を備え、
    前記第二反射膜における前記第2の溝部の底面とは反対側の第3の上面、及び前記平面視において前記第2の基板の前記第2の溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続する
    ことを特徴とする干渉フィルター。
  5. 溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターを収納する筐体と、を具備し、
    前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続する
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  6. 溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターから出射された光を受光する受光部と、を具備し、
    前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  7. 溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、及び前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備えた干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターを制御する制御部と、を具備し、
    前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続する
    ことを特徴とする電子機器。
  8. 溝部を有する基板、前記溝部の深さ方向に沿って積層された複数層からなる第一反射膜、前記第一反射膜に対向する第二反射膜、前記第一反射膜の膜厚方向から見た平面視で、前記第一反射膜の外周縁の内外に跨って設けられた導電部、を備え、前記第一反射膜における前記溝部の底面とは反対側の上面、及び前記平面視において前記基板の前記溝部よりも外側の基板表面が、平滑面で連続する干渉フィルターの製造方法であって、
    前記基板の一面に、開口が設けられたマスクを形成し、
    エッチングにより、前記基板の前記開口に対応する位置に前記溝部を形成し、
    前記溝部に前記第一反射膜を形成し、
    前記マスクを除去し、
    前記導電部を形成する
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  9. 請求項8に記載の干渉フィルターの製造方法において、
    前記マスクの厚み寸法は、前記溝部の深さ寸法よりも大きい
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の干渉フィルターの製造方法において、
    前記第一反射膜は、前記マスク上にも同時に形成され、
    前記マスクを除去する際に、リフトオフ法により前記マスク及び前記マスク上に形成された前記第一反射膜の形成材料を除去する
    ことを特徴とする干渉フィルターの製造方法。
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