JP2015141799A - 固体酸化物形燃料電池システム - Google Patents
固体酸化物形燃料電池システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015141799A JP2015141799A JP2014013606A JP2014013606A JP2015141799A JP 2015141799 A JP2015141799 A JP 2015141799A JP 2014013606 A JP2014013606 A JP 2014013606A JP 2014013606 A JP2014013606 A JP 2014013606A JP 2015141799 A JP2015141799 A JP 2015141799A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- induction heating
- heating coil
- cell stack
- coil
- solid oxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】システムの起動時間が短縮されたSOFCシステムを提供すること。【解決手段】一実施形態に記載された発明は、セルとセパレータとを交互に直列に積層したセルスタック1と、前記セルスタック1を囲むように配置された誘導加熱用のコイル2と、前記誘導加熱用のコイル2に交流電流を供給する電流供給手段とを備え、前記電流供給手段は、システム起動時に、前記誘導加熱用のコイル2に交流電流を供給することにより、前記セルスタック1を誘導加熱することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システムである。この固体酸化物形燃料電池システムにおいて、誘導加熱用のコイル2は、セルスタック1のサイズや形状に応じて、コイル径、巻き数、形状が調整されていることや、耐熱鋼または耐熱銅合金であることが好ましい。また、誘導加熱用のコイル2の表面を酸化皮膜でコーティングすることや誘導加熱用のコイル2の表面を覆う酸化皮膜は、透磁率が小さく、厚みもなるべく薄い材料を用いられることが好ましい。【選択図】図1
Description
本発明は固体酸化物形燃料電池システムに関する。
燃料電池は、電解質層を挟んでその表裏面に燃料極と空気極を備えたセルに対し、燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(空気)を供給することで、水素の酸化に伴う水の生成ギブスエネルギーを電気エネルギーとして取り出す発電装置である。燃料電池の中で、セルの電解質層が固体酸化物から成るものは固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)と呼ばれている。
SOFCは、セルとセルの各電極に燃料ガスもしくは酸化剤ガスを互いに混じり合うことなく供給し、単セル同士を電気的に接続する機能を有するセパレータとで構成される。単セルで得られる電圧は約0.7V程度であるため、SOFCはセルとセパレータを複数直列に積層(スタック)して所望の出力としている。セルスタックは酸化物や金属で構成されているが、近年SOFCの低温動作化が進んだことにより金属製のセパレータが多く用いられるようになっている。
SOFCシステムは、発電を担うセルスタックと、スタックを内蔵して発電に必要な環境を維持するモジュールと、更にセルスタックに供給する燃料や酸化剤ガスを制御する制御装置や補助機器から成るBalance of Plant(BOP)から構成される。
SOFCは、600℃以上という他の燃料電池よりも高温で動作する。そのため、エネルギー変換効率が高く、熱も複合利用可能という利点を有している。更に燃料として水素ガスだけでなく都市ガスやLPG、バイオガスなども使用することができるという特徴がある。
従って、エネルギー問題が注目されている現在、SOFCシステムは家庭用から業務用までの分散電源として広く普及することが期待できる技術と言える。
James Larminie / Andrew Dicks「解説 燃料電池システム」2004,pp19-20
SOFCシステムの起動過程では、基本的に動作温度に至るまでバーナや燃焼器などの外部熱源によりセルスタックが加熱される。しかし、上述の通りセルスタックはセラミックスと金属の集合体であり、その材質や大きさ・形状にも依るが一般的に熱容量が大きいため、動作温度まで昇温するのに数時間程度かかることになる。すなわちSOFCは、その高い動作温度のためにシステムの起動に時間がかかるという問題がある。
本発明は上記従来の問題に鑑みなされたものであって、本発明の課題は、システムの起動時間が短縮されたSOFCシステムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、一実施形態に記載された発明は、セルとセパレータとを交互に直列に積層したセルスタックと、前記セルスタックを囲むように配置された誘導加熱用のコイルと、前記誘導加熱用のコイルに交流電流を供給する電流供給手段とを備えたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池システムである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池システムは、セルスタックを昇温するために誘導加熱方式の加熱機構を備えている。加熱機構は、誘導加熱用のコイルの内側にセルスタックが設置されている構成を有している。すなわち、セルスタック内部を含めたセルスタック全体の金属材料を発熱させるように、誘導加熱用のコイルがセルスタックの周囲全体に配置されている。この構成により、誘導加熱用のコイルに高周波の交流電流を流すことで発生する磁場が、セルスタック中の導電性材料に渦電流を発生させ、導電性材料を自己発熱させることができる。そのため、セルスタックの外部から加熱するだけの方法よりも、高速に加熱・昇温することが可能になる。加熱速度は誘導加熱用のコイルの出力によるため、昇温速度や温度制御が容易である。
また、加熱機構は、誘導加熱用のコイルに交流電流を供給する電流供給手段を備えており、電流供給手段が、システム起動時に、誘導加熱用のコイルに交流電流を供給することにより、セルスタックを誘導加熱している。この構成により、セルスタックの温度を急速に昇温することでSOFCシステムの動作温度に到るまでの時間が短縮され、結果としてSOFCシステムの起動時間を短縮できる。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池システムでは、導電性材料を含む被加熱物質を急速に昇温する方法として、誘導加熱による加熱方法を採用している。誘導加熱の原理は次の通りである。セルスタックの周囲全体に配置された誘導加熱用コイルに交流電流を流すことで、誘導加熱用コイルの内側に、時間的に変化する交番磁界を発生させる。この交番磁界は被熱物に鎖交し、被熱物内部で電磁誘導作用が生じて起電力が誘導される。この起電力によって被熱物内部に渦電流が流れると被熱物自身がもつ内部抵抗によってジュール熱が生じ、加熱される。このように誘導加熱は、対象物自体が発熱するため効率的な加熱方法であり、急速昇温に向いている。
図1および図2は、本実施形態の固体酸化物形燃料電池システムを示す図である。図2はコイルの一部が断面で示されている。本実施形態の固体酸化物形燃料電池システムは、セルとセパレータとを複数交互に直列に積層したセルスタック1と、このセルスタック1を囲むように配置されたコイル(加熱用コイルともいう)2と、コイル2に交流電流を供給する電流供給手段(図示せず)とを備えている。
セルスタック1は、セルとセパレータが積層されたものであって、セラミックスと金属の集合体である。従って、図1に示したように、セルスタック1を囲むように加熱用コイル2を配置した状態で、加熱用コイル2に交流電流を流すと、セルスタック1が誘導加熱する。すなわち、セルスタック1を構成する導電性材料に渦電流が発生し、それに伴ってセルスタック1が自己発熱する。
誘導加熱による対象物の加熱の程度は、加熱用コイル2の形状や電流などによって変化する。従って、加熱用コイル2の形状は特に制限するものではなく、搭載するセルスタック1のサイズや形状に応じて効果的なコイル径、巻き数および形状を選ぶことが好ましい。すなわち、セルスタック1全体が加熱できるように、コイル2の形状および設置場所を決める。例えば、図1に示すようにコイル2の内側にセルスタック1を収容し、尚且つ、コイル2がセルスタック1全体をむらなく加熱できるように、セルスタック1のサイズや形状に応じた効果的なコイル径、巻き数および形状のコイル2が使用される。
加熱用コイル2は、高周波の交流電流を流すため、良導電体であることが好ましい。通常は銅製の中空管でコイル2を形成し、中空管中に水を流してコイルを冷却する。ただし、図1に示す構成では、加熱コイル2の内部にセルスタック1が配置されているので、セルスタック1と加熱用コイル2との間に断熱材などを設置しない限りにおいては、加熱コイル2もセルスタック1の動作温度付近まで昇温されることになる。
加熱用コイル2による加熱は、基本的には急速起動用であるので、通常の動作時には使用しない。しかし、セルスタック1全体を急速かつ均一に加熱するために、コイル2はセルスタック1の周りを囲むように配置しているため、セルスタック1と同じ動作環境(高温、酸化雰囲気)に晒される。すなわち、加熱用コイル2はその高温下において、大気や排気ガス雰囲気(酸化雰囲気)に晒される。従って、加熱用コイル2は高温・酸化雰囲気である環境下でも良導電性を発揮できるものである必要がある。例えば、耐熱鋼や耐熱銅合金などが好ましい。
また、高温・酸化雰囲気下においてもコイル2の酸化を抑制し、コイル2自体の寿命を向上させる手段としては、加熱用コイル2の表面を酸化皮膜でコーティングするなどして大気や排気ガスと直接触れないようにすることも有効である。加熱用コイル2の表面を覆う酸化皮膜は、コイル2から発生する磁場をなるべく吸収させず、コイル2の発生させる磁界をセルスタックへ十分に伝える物質にする。すなわち加熱用コイル2の表面を覆う酸化皮膜は、透磁率が小さく、皮膜の厚みもなるべく薄いことが好ましい。例えばアルミナやクロミナ、チタニアなどが挙げられる。
また、加熱用コイル2に交流電流を供給する電流供給手段は、システム起動時に、加熱用コイル2に交流電流を供給することにより、セルスタック1を誘導加熱している。すなわち、電流供給手段は、加熱用コイル2とともに、加熱機構として動作する。電流供給手段は、システム起動時に、加熱用コイル2に高周波の交流電流を供給することができる手段であれば特に限定されない。
以上の固体酸化物形燃料電池システムによれば、セルスタックの温度を急速に昇温するための加熱機構を備えているので、SOFCシステムの動作温度に到るまでの時間が短縮でき、結果としてSOFCシステムの起動時間を短縮することができる。
1 セルスタック
2 コイル(加熱用コイル)
2 コイル(加熱用コイル)
Claims (5)
- セルとセパレータとを交互に直列に積層したセルスタックと、
前記セルスタックを囲むように配置された誘導加熱用のコイルと、
前記誘導加熱用のコイルに交流電流を供給する電流供給手段とを備え、
前記電流供給手段は、システム起動時に、前記誘導加熱用のコイルに交流電流を供給することにより、前記セルスタックを誘導加熱することを特徴とする固体酸化物形燃料電池システム。 - 前記誘導加熱用のコイルは、前記セルスタックのサイズや形状に応じて、コイル径、巻き数、形状が調整されていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
- 前記誘導加熱用のコイルは、耐熱鋼または耐熱銅合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
- 前記誘導加熱用のコイルの表面を酸化皮膜でコーティングすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
- 前記誘導加熱用のコイルの表面を覆う酸化皮膜は、透磁率が小さく、厚みもなるべく薄い材料であることを特徴とする請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014013606A JP2015141799A (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | 固体酸化物形燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014013606A JP2015141799A (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | 固体酸化物形燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015141799A true JP2015141799A (ja) | 2015-08-03 |
Family
ID=53772040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014013606A Pending JP2015141799A (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | 固体酸化物形燃料電池システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015141799A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108832233A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-11-16 | 长春中际互频科技有限公司 | 一种电动汽车电池箱的加热装置 |
CN113793948A (zh) * | 2021-09-10 | 2021-12-14 | 大连理工大学 | 一种基于涡流加热的燃料电池汽车冷启动系统 |
AT524573B1 (de) * | 2020-12-17 | 2022-07-15 | Avl List Gmbh | Brennstoffzellenbauteil für ein Brennstoffzellensystem |
-
2014
- 2014-01-28 JP JP2014013606A patent/JP2015141799A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108832233A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-11-16 | 长春中际互频科技有限公司 | 一种电动汽车电池箱的加热装置 |
AT524573B1 (de) * | 2020-12-17 | 2022-07-15 | Avl List Gmbh | Brennstoffzellenbauteil für ein Brennstoffzellensystem |
AT524573A4 (de) * | 2020-12-17 | 2022-07-15 | Avl List Gmbh | Brennstoffzellenbauteil für ein Brennstoffzellensystem |
CN113793948A (zh) * | 2021-09-10 | 2021-12-14 | 大连理工大学 | 一种基于涡流加热的燃料电池汽车冷启动系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Sarkar et al. | Anode‐supported tubular micro‐solid oxide fuel cell | |
Jin et al. | Effect of contact area and depth between cell cathode and interconnect on stack performance for planar solid oxide fuel cells | |
JP2016516129A (ja) | 加熱器が一体化されたsoecスタック | |
JPH08507896A (ja) | 固体酸化物燃料電池構造 | |
US10930943B2 (en) | Fuel cell system including inductive heating element and method of using same | |
CN103430376B (zh) | 电池温度调节系统及其操作方法 | |
JP2015141799A (ja) | 固体酸化物形燃料電池システム | |
RU2378742C1 (ru) | Устройство для получения электрической энергии постоянного тока | |
CN116529551A (zh) | 导电耐火砖系统 | |
JP4934950B2 (ja) | 燃料電池発電装置および運転制御方法 | |
JP5122319B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池 | |
CN206685472U (zh) | 一种大功率熔融碳酸盐燃料电池堆 | |
JP5040084B2 (ja) | 圧力調整装置及び圧力調整装置を備える燃料電池システム | |
JP2011044290A (ja) | 燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法 | |
CN203367244U (zh) | 采用中频感应加热的扩散炉 | |
US20150064591A1 (en) | Heater and method of operating | |
JP7033017B2 (ja) | 燃料電池モジュール | |
JP2014089920A (ja) | 固体酸化物形燃料電池システム | |
CN207529245U (zh) | 一种加热装置的控制电路和加热烘箱 | |
EP2722915A1 (en) | Battery of fuel cells | |
US20190123370A1 (en) | Adaptive electrical heater for fuel cell systems | |
Park et al. | Fabrication and operation of a 6 kWe class interconnector-type anode-supported tubular solid oxide fuel cell stack | |
CN106602103A (zh) | 固体氧化物燃料电池快速自加热启动方法及材料 | |
JP2006185802A (ja) | 固体酸化物形燃料電池の運転方法及び固体酸化物形燃料電池 | |
CN110911708A (zh) | 一种固体氧化物燃料电池电堆的加热启动方法与加热装置 |