JP2015140997A - 空気吹出装置および空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内の空気の誘引率が高く、室内の空気の撹拌効果が高い空気吹出装置および空調装置を提供する。
【解決手段】吹出ノズル11が、先端の吹出口11aの周縁が凹凸を有するフレア形状を成し、空調空気を供給するダクトに取り付けられている。誘引ノズル12が、吹出口11aとの間に隙間をあけて吹出ノズル11の側方を囲うよう配置されている。外枠部材13が、誘引ノズル12よりも上流側で吹出ノズル11に取り付けられ、誘引ノズル12との間に隙間をあけて、誘引ノズル12を傘状に覆うよう設けられている。外枠部材13と誘引ノズル12との隙間から誘引ノズル12と吹出ノズル11との隙間によって、空気取入口14aから吹出口11aの周囲まで伸びる空気供給流路14が形成されている。吹出口11aから空調空気を放出するとき、空気供給流路14を通して室内の空気を誘引して混合するよう構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調装置からの空調空気を室内に供給するための空気吹出装置および空調装置に関する。
従来の空気吹出装置として、吹出口から室内に空調空気を噴出するとき、空気取入口から室内の空気を誘引して混合するよう構成されたものがある(例えば、特許文献1乃至3参照)。
特許第5080626号公報 特許第5028511号公報 特開平4−366330号公報
近年、室内の空気の撹拌効果を高めるために、室内の空気の誘引率が高い空気吹出装置が求められている。しかしながら、特許文献1乃至3に記載のような従来の空気吹出装置では、吹出口の形状が直線形状や円形状、円環形状、円弧形状などの単純な形状を成しており、空気吹出装置へ吹き込む空調空気量に対する、空気吹出装置から吹き出す空気量の増加分の比、すなわち室内の空気の誘引率を高めるのには限界があるという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、室内の空気の誘引率が高く、室内の空気の撹拌効果が高い空気吹出装置および空調装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、吹き出す空気が周囲の静止した空気を誘引するのは、互いに接している空気界面の粘性抵抗によって生じる速度同調効果によるものと考え、吹き出した空調空気による周囲の空気の誘引率は、擬似的に、吹き出した空調空気と周囲の静止した空気との接触強度に依存し、その接触強度すなわち〔接触界面の周長×接触している長さ〕を大きくすることにより、誘引率を高めることができることを見出し、本発明に到った。
すなわち、本発明に係る空気吹出装置は、空調装置からの空調空気を室内に供給するための空気吹出装置であって、前記空調空気を供給するダクトに取り付けられ、先端の吹出口から前記空調空気を前記室内に向かって放出する吹出ノズルと、前記室内に向かって開口した空気取入口を有し、前記空気取入口から前記吹出口の周囲まで伸びる空気供給流路とを有し、前記吹出口から前記空調空気を放出するとき、前記空気供給流路を通して前記空気取入口から前記室内の空気を誘引して混合するよう構成されており、前記吹出ノズルは、前記吹出口の周縁が凹凸を有する形状を成していることを、特徴とする。
本発明に係る空気吹出装置においては、吹出ノズル先端の吹出口から空調空気を放出するとき、放出される空調空気と接触する吹出口の周囲の空気が誘引作用を受けるため、空気供給流路を通して空気取入口から室内の空気が誘引され、誘引された室内の空気は、吹出口の下流で空調空気と混合される。これにより、空調空気と誘引された室内の空気との混合流を、室内に放出することができる。本発明に係る空気吹出装置は、吹出ノズルの吹出口の周縁が凹凸を有する形状を成しているため、吹出口が円形状や直線形状などの単純な形状から成る場合と比べて、吹出口から放出される空調空気と、吹出口周囲の静止した空気との接触界面の長さが長くなり、接触強度が大きくなる。このため、室内の空気の誘引率を高めることができ、室内の空気の撹拌効果を高めることができる。また、室内の空気の撹拌が効果的に行われるため、室内の温度ムラが小さくなり、快適性を高めることができる。
本発明に係る空気吹出装置は、室内の空気の誘引率が高いため、放出される空調空気に対して誘引された室内空気の混合比率が高く、室内に放出される吹出流の温度が、室内の温度に近くなる。このため、吹出流に作用する密度差による浮力の影響が少なく、到達距離が長い。これにより、室内の空気の撹拌が効果的に行われるため、室内の温度ムラが小さくなり、快適性を高めることができる。
本発明に係る空気吹出装置は、前記空気供給流路として、前記吹出口の上流側から下流側にかけて、前記吹出ノズルの外縁との間に隙間をあけて前記吹出ノズルの側方を囲うように配置された誘引ノズルを有していてもよい。この場合、誘引ノズルにより、吹出口から放出される空調空気と、周囲の静止した空気が接触している長さを長くすることができ、空調空気と吹出口の周囲の空気との接触強度を大きくすることができる。このため、室内の空気の誘引率を高めることができ、室内の空気の撹拌効果を高めることができる。誘引ノズルは、誘引率を高めるために、吹出ノズルの凹凸形状に対応して凹凸を有していてもよい。
本発明に係る空気吹出装置では、空調空気と吹出口の周囲の空気との接触強度をできる限り大きくして誘引率を高めるために、前記吹出ノズルは、前記吹出口の周縁がフレア形状を成していることが好ましい。また、前記吹出ノズルは、内側面が前記空調空気の流れ方向に沿って伸びる襞形状に形成されていてもよい。「襞形状」の概念には、断面が湾曲しているものも角張っているものも含まれる。誘引率をより高めるとともに、空調空気と吹出口の周囲の空気との混合効果を高めるために、フレアや襞の数は多いほうが好ましく、フレアや襞の深さ、すなわち吹出ノズルの中心軸までの距離(=半径)方向への高低差も大きい方が好ましい。また、前記吹出ノズルは、前記フレア形状の凹部および凸部の伸長方向、または前記襞形状の伸長方向が、前記空調空気の流れ方向に対して、前記吹出ノズルの周方向に沿って傾斜するよう設けられていてもよい。この場合、例えば、吹出ノズルの下流側が、上流側に対して周方向に捻られて、吹出ノズルの内側面が、多条ネジの雌ネジのような形状を成している。これにより、空気流の混合効果をさらに高めることができ、室内の温度ムラをより小さくすることができる。
本発明に係る空気吹出装置で、前記吹出ノズルは、前記空調空気の流れに対して垂直な流路断面積が、上流側よりも前記吹出口で小さくなっていてもよい。この場合、放出される空調空気の風速が大きくなるため、誘引率を高めることができる。
本発明に係る空気吹出装置は、前記吹出口の中央に、前記空調空気の流れ方向に沿って伸びるよう設けられた紡錘形状の整流部材を有していてもよい。この場合、紡錘形状の整流部材の周囲を流れる空調空気にコアンダ効果が作用するなどして、空調空気の直進性が高まり、吹出流の到達距離を高めることができる。
本発明に係る空気吹出装置は、前記吹出口の上流側から下流側にかけて、前記吹出ノズルの上端との間に隙間をあけて前記吹出ノズルの側方を囲うように配置された誘引ノズルと、前記誘引ノズルよりも上流側で前記吹出ノズルまたは前記ダクトに取り付けられ、下流側に向かって開口するとともに、前記誘引ノズルの上流の端部との間に隙間をあけて、前記誘引ノズルを覆うよう設けられた外枠部材とを有し、前記外枠部材と前記誘引ノズルとの隙間から前記誘引ノズルと前記吹出ノズルとの隙間にかけて前記空気供給流路が形成されたユニット状に構成されていてもよい。この場合、コンパクトに構成することができ、設置が容易である。
本発明に係る空気吹出装置で、前記誘引ノズルは、上流側から下流側に向かって、内壁面が滑らかな曲線形状を成して外側に広がるよう形成されていてもよい。この場合、誘引ノズルの内壁面に沿って放出される際に、空調空気と吹出口の周囲の空気との混合流にコアンダ効果が作用するため、外側に広がった下流側で混合流が減圧される。これにより、上流側からの混合流の流入が助長されるため、誘引率をさらに高めることができる。
本発明に係る空調装置は、本発明に係る空気吹出装置を有し、前記空気吹出装置は、前記室内の天井板または壁板を貫通して、前記外枠部材の外側面で前記天井板または前記壁板に取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る空調装置は、吹出ユニットとして本発明に係る空気吹出装置を有しているため、室内の空気の誘引率を高めることができ、室内の空気の撹拌効果を高めることができる。また、室内の空気の撹拌が効果的に行われるため、室内の温度ムラが小さくなり、快適性を高めることができる。本発明に係る空調装置は、誘引ノズルの長さを短くすることができるため、誘引ノズルの室内への突出量や、天井板の裏や壁板の裏での突出量を小さくすることができる。
本発明によれば、室内の空気の誘引率が高く、室内の空気の撹拌効果が高い空気吹出装置および空調装置を提供することができる。
本発明の実施の形態の空気吹出装置の(a)下方からの斜視図、(b)断面を示す上方からの斜視図である。 図1に示す空気吹出装置の(a)断面図、(b)吹出ノズルの上方からの斜視図である。 図1に示す空気吹出装置の、吹出ノズルの開口面積を絞り、かつ吹出ノズルに曲面を設け、紡錘形状の整流部材を有する変形例の(a)下方からの斜視図、(b)断面を示す上方からの斜視図、(c)断面図である。 図3に示す空気吹出装置の(a)吹出ノズルの上方からの斜視図、(b)吹出ノズルの断面図、(c)誘引ノズルの断面図、(d)外枠部材の断面図である。 図1に示す空気吹出装置の、凹凸の数を多くした変形例の、下方からの斜視図である。 図1に示す空気吹出装置の、紡錘形状の整流部材を有する変形例の(a)下方からの斜視図、(b)吹出ノズルの上方からの斜視図である。 図1に示す空気吹出装置の、フレア形状が捻れた変形例の、吹出ノズルの下方からの斜視図である。 図1に示す空気吹出装置の、吹出ノズルの開口面積を絞り、かつ紡錘形状の整流部材を有する変形例の(a)断面を示す上方からの斜視図、(b)吹出ノズルの上方からの斜視図である。 本発明の実施の形態の空気吹出装置に関し、誘引距離と誘引率との関係を調べる試験に用いた試験装置を示す(a)斜視図、(b)吹出位置での拡大断面図である。 図9に示す試験装置による、誘引距離と誘引率との関係を示す試験結果のグラフである。 図9に示す試験装置による、異なる吹出ノズルでの誘引率を示す比較試験結果のグラフである。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図8は、本発明の実施の形態の空気吹出装置を示している。
図1および図2に示すように、空気吹出装置10は、空調装置からの空調空気を室内に供給するための空気吹出装置であって、吹出ノズル11と誘引ノズル12と外枠部材13とを有している。
吹出ノズル11は、筒状を成し、先端の吹出口11aから空調空気を放出するよう、空調空気を供給するダクト1に取り付けられている。吹出ノズル11は、上流側の端部11bが円形を成し、下流側の端部の吹出口11aの周縁がフレア形状を成している。吹出ノズル11は、上流側の端部11bから吹出口11aに向かって、フレア形状の凹凸の深さが徐々に大きくなるよう形成されている。すなわち、吹出ノズル11は、フレア形状の凹部の伸長方向が、上流側の端部11bから吹出口11aに向かって内側に傾斜し(図2(b)の矢印A参照)、フレア形状の凸部の伸長方向が、上流側の端部11bから吹出口11aに向かって外側に傾斜している(図2(b)の矢印B参照)。このように、吹出ノズル11は、下流にいくに従って外周径が大きくなるとともに、空調空気の流れに対して垂直な流路断面積が、上流側の端部11bと吹出口11aとで同じになっている。
誘引ノズル12は、円筒状を成し、吹出口11aの上流側から下流側にかけて、吹出ノズル11の側方を囲うよう取り付けられている。誘引ノズル12は、上流側の端部12aが吹出ノズル11の上流側の端部11bよりも下流側に配置され、下流側の端部12bが吹出口11aよりも下流側に配置されている。誘引ノズル12は、内壁面が吹出口11aの各凸部の先端に接するよう取り付けられ、吹出口11aの各凹部との間に隙間があいている。誘引ノズル12は、吹出口11aよりも下流側で、上流側から下流側に向かって、内壁面が滑らかな曲線形状を成して外側に広がるよう形成されている。
外枠部材13は、筒状を成し、上流側の端部13aが、誘引ノズル12の上流側の端部12aよりも上流側で、吹出ノズル11の上流側の端部11bに取り付けられている。また、外枠部材13は、下流側に向かって開口するとともに、誘引ノズル12の上流側の端部12aおよび側面との間に隙間をあけて、誘引ノズル12を覆うように設けられている。外枠部材13は、下流側の端部13bが誘引ノズル12の下流側の端部12bよりも上流側になるよう設けられている。
空気吹出装置10は、室内の天井板2を貫通して、外枠部材13の外側面および下流側の端部13bで天井板2に取り付けられている。これにより、空気吹出装置10は、吹出ノズル11の吹出口11aから空調空気を室内に向かって放出するようになっている。また、空気吹出装置10は、外枠部材13の下流側の端部13bと誘引ノズル12との隙間が室内に向かって開口した空気取入口14aを成し、外枠部材13と誘引ノズル12との隙間から誘引ノズル12と吹出ノズル11との隙間にかけて、空気取入口14aから吹出口11aの周囲まで伸びる空気供給流路14が形成されている。空気吹出装置10は、吹出口11aから空調空気を放出するとき、空気供給流路14を通して空気取入口14aから室内の空気を誘引して混合するよう構成されている。
次に、作用について説明する。
空気吹出装置10においては、吹出ノズル11の吹出口11aから空調空気を放出するとき、放出される空調空気と接触する吹出口11aの周囲の空気が誘引作用を受けるため、空気供給流路14を通して空気取入口14aから室内の空気が誘引され、誘引された室内の空気は、吹出口11aの下流で空調空気と混合される。これにより、空調空気と誘引された室内の空気との混合流を、室内に放出することができる。空気吹出装置10は、吹出ノズル11の吹出口11aの周縁がフレア形状を成しているため、吹出口11aが円形状や直線形状などの単純な形状から成る場合と比べて、吹出口11aから放出される空調空気と、吹出口11aの周囲の空気との接触強度が大きくなる。このため、室内の空気の誘引率を高めることができ、室内の空気の撹拌効果を高めることができる。また、室内の空気の撹拌が効果的に行われるため、室内の温度ムラが小さくなり、快適性を高めることができる。
空気吹出装置10は、吹出口11aの下流側で、誘引ノズル12の内壁面が滑らかな曲線形状を成して外側に広がるよう形成されているため、空調空気と吹出口11aの周囲の空気との混合流が誘引ノズル12の内壁面に沿って放出される際に、その気流にコアンダ効果が作用するため、外側に広がった下流側で混合流が減圧される。これにより、上流側からの混合流の流入が助長されるため、誘引率をさらに高めることができる。
空気吹出装置10は、室内の空気の誘引率が高いため、室内空気と空調空気との混合気として室内に放出される吹出流の温度が、室内の温度に近くなる。このため、暖房の際には、吹出流に作用する密度差による浮力の影響が少なく、到達距離が長くなる。これにより、室内の床面まで吹出流を到達させることができ、室内の空気の撹拌が効果的に行われるため、室内の温度ムラが小さくなり、快適性を高めることができる。また、誘引率が高いため、同じ撹拌効率であっても、誘引ノズル12の長さを短くすることができる。このため、誘引ノズル12の室内への突出量や、天井板2の裏での突出量を小さくすることができる。
また、空気吹出装置10は、取り付けられた天井の近傍から室内の空気を誘引することができるため、室内の空気を大きく攪拌することができ、冷房の際にも、室内の空気の撹拌効果を高めて、室内の温度差を小さくすることができる。空気吹出装置10は、誘引率が高いため、同じ撹拌効果であっても吹出速度を低速にすることができ、ドラフト感がなく、快適である。また、同じ撹拌効果であっても空調空気の量を減らすことができるため、空調用の電力を削減することができ、省エネである。また、空調装置の熱交換器を小型化することもでき、吹出音を小さくすることもできる。
なお、図3および図4に示すように、空気吹出装置10は、吹出ノズル11の流路断面積が、上流側よりも吹出口11aで小さくなっており、吹出ノズル11の最外縁に位置するフレア凸部の内壁面が滑らかに内側に凸となる曲線形状を成しており、吹出口11aの中央に、空調空気の流れ方向に沿って伸びるよう設けられた紡錘形状の整流部材21を有していてもよい。この場合、吹出口11aの開口面積を絞ることにより、放出される空調空気の風速が大きくなるため、誘引率をさらに高めることができる。また、吹出ノズル11の流路断面積を上流側よりも吹出口11aで小さくすることは、空気供給流路14の流路断面積を拡大することでもあるので、空気流入抵抗を下げることにより誘引率を高めるという効果がある。また、吹出ノズル11の滑らかに内側に凸となる形状の内壁面により、それに沿って流れる空調空気にコアンダ効果が作用する。このため、空調空気は内側に凸となる形状に沿って誘引に対してより効果的な外縁側へ誘導され、誘引率をさらに高めることができる。また、紡錘形状の整流部材21により、その周囲を流れる空調空気にコアンダ効果が作用するため、空調空気の直進性が高まり、吹出流の到達距離を高めることができる。
なお、図5に示すように、空気吹出装置10は、誘引率をより高めるとともに、空調空気と吹出口11aの周囲の空気との混合効果を高めるために、吹出口11aのフレアの凹凸の数を多くしてもよい。具体的な一例では、図1および図2に示す空気吹出装置10は、吹出口11aの凹凸の数が8個であるのに対し、図5に示す空気吹出装置10は、吹出口11aの凹凸の数が12個である。吹出口11aのフレアの凹凸の数を多くすることにより、隣り合う凸部間の間隔が小さくなるため、吹出口11aから放出される空調空気の間隔も小さくなり、空調空気の間に滞留する空気が素早く加速され、誘引率をより高めることができる。
また、図6に示すように、空気吹出装置10は、吹出口11aの中央に、空調空気の流れ方向に沿って伸びるよう設けられた紡錘形状の整流部材21を有していてもよい。この場合、紡錘形状の整流部材21の周囲を流れる空調空気にコアンダ効果が作用するため、空調空気の直進性が高まり、吹出流の到達距離を高めることができる。
また、図7に示すように、吹出ノズル11は、フレア形状の内側面が多条ネジの雌ネジのような形状を成して捻れていてもよい。この場合、吹出ノズル11の下流側が、上流側に対して周方向に捻られており、フレア形状の凹部および凸部の伸長方向が、空調空気の流れ方向に対して、吹出ノズル11の周方向に沿って傾斜している(図7の矢印Aおよび矢印B参照)。これにより、空気流の混合効果をさらに高めることができ、室内の温度ムラをより小さくすることができる。
また、図8に示すように、空気吹出装置10は、吹出ノズル11が、上流側の端部11bが円形を成し、下流側の端部の吹出口11aの周縁がフレア形状を成し、上流側の端部11bから吹出口11aに向かって、フレア形状の凹凸の深さが徐々に大きくなるよう形成されており、吹出ノズル11は、フレア形状の凹部の伸長方向と凸部の伸長方向がともに、上流側の端部11bから吹出口11aに向かって内側に傾斜していてもよい。この場合、吹出ノズル11の流路断面積を吹出口11aで更に絞ることになり、放出される空調空気の風速がより大きくなるため、誘引率をさらに高めることができる。また、吹出ノズル11に成形加工に必要な抜き勾配を付けることが容易であるため、モールド成型により量産しやすい。吹出口11aの中央に、空調空気の流れ方向に沿って伸びるよう設けられた紡錘形状の整流部材21を有していてもよい。この場合、紡錘形状の整流部材21の周囲を流れる空調空気にコアンダ効果が作用するため、空調空気の直進性が高まり、吹出流の到達距離を高めることができる。
[誘引距離と誘引量との関係を調べる試験]
図9に示す試験装置を用い、誘引距離と、誘引量との関係を調べる試験を行った。吹出口から放出される空調空気は、主として、吹出ノズルの吹出口と誘引ノズルの下流側の端部との間で、周囲の空気を、その接触界面の粘性抵抗によって加速・同調して誘引すると考えられる。このため、吹出ノズルの吹出口と誘引ノズルの下流側の端部との距離を誘引距離とし、この誘引距離を変えたときの、空気取入口から吸い込まれる空気の量(誘引量)の測定を行った。測定では、斜流送風機により、吹出ノズルから一定量の風を吹き出した。また、誘引量は、空気取入口から吸い込まれる空気の風速を測定し、その風速から風量を計算して求めた。さらに、吹出ノズルから吹き出す風量に対する誘引量の比を求めて誘引率とした。
吹出ノズルとして円筒形状のものを用いたときの、試験結果を図10に示す。なお、吹出ノズルの吹出口の径は、86mm、誘引ノズルの径は、130mmである。図10に示すように、50%の誘引率を得るためには、450mmの誘引距離が必要であることがわかった。
次に、比較のため、円筒状の吹出ノズル(径86mm)と同じ吹出面積で、吹出口が8つの凹凸を有するフレア形状の吹出ノズルと、径130mmの誘引ノズルとを組み合わせた場合の、誘引率の測定を行った。誘引距離は150mmである。
測定結果を、図11に示す。図11に示すように、誘引距離が150mmのときには、円筒状の吹出ノズルを用いた場合の誘引率約40%に対し、フレア形状の吹出ノズルを用いた試験では、55%以上の誘引率が得られ、円筒状の吹出ノズルで誘引距離を450mmとした場合と同等以上であることがわかった。
このことから、吹出ノズルの吹出口を、凹凸を有する形状にすることにより、誘引率を高めることができるといえる。また、吹出ノズルの周囲に誘引ノズルを置き、その誘引距離を大きくとることで誘引率を高めることもできるが、同じ誘引率を想定した場合には、円筒状の吹出ノズルと比べて、凹凸形状の吹出口は誘引ノズルの長さを大きく短縮することができるといえる。このため、誘引ノズルの室内への突出量を小さくすることができる。
1 ダクト
2 天井板
10 空気吹出装置
11 吹出ノズル
11a 吹出口
12 誘引ノズル
13 外枠部材
14 空気供給流路
14a 空気取入口

Claims (10)

  1. 空調装置からの空調空気を室内に供給するための空気吹出装置であって、
    前記空調空気を供給するダクトに取り付けられ、先端の吹出口から前記空調空気を前記室内に向かって放出する吹出ノズルと、
    前記室内に向かって開口した空気取入口を有し、前記空気取入口から前記吹出口の周囲まで伸びる空気供給流路とを有し、
    前記吹出口から前記空調空気を放出するとき、前記空気供給流路を通して前記空気取入口から前記室内の空気を誘引して混合するよう構成されており、
    前記吹出ノズルは、前記吹出口の周縁が凹凸を有する形状を成していることを、
    特徴とする空気吹出装置。
  2. 前記空気供給流路として、前記吹出口の上流側から下流側にかけて、前記吹出ノズルの外縁との間に隙間をあけて前記吹出ノズルの側方を囲うように配置された誘引ノズルを有することを特徴とする請求項1記載の空気吹出装置。
  3. 前記吹出ノズルは、前記吹出口の周縁がフレア形状を成していることを特徴とする請求項1または2記載の空気吹出装置。
  4. 前記吹出ノズルは、内側面が前記空調空気の流れ方向に沿って伸びる襞形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の空気吹出装置。
  5. 前記吹出ノズルは、前記フレア形状の凹部および凸部の伸長方向、または前記襞形状の伸長方向が、前記空調空気の流れ方向に対して、前記吹出ノズルの周方向に沿って傾斜するよう設けられていることを特徴とする請求項3または4記載の空気吹出装置。
  6. 前記吹出ノズルは、前記空調空気の流れに対して垂直な流路断面積が、上流側よりも前記吹出口で小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空気吹出装置。
  7. 前記吹出口の中央に、前記空調空気の流れ方向に沿って伸びるよう設けられた紡錘形状の整流部材を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の空気吹出装置。
  8. 前記吹出口の上流側から下流側にかけて、前記吹出ノズルの上端との間に隙間をあけて前記吹出ノズルの側方を囲うように配置された誘引ノズルと、
    前記誘引ノズルよりも上流側で前記吹出ノズルまたは前記ダクトに取り付けられ、下流側に向かって開口するとともに、前記誘引ノズルの上流側端部との間に隙間をあけて、前記誘引ノズルを覆うように設けられた外枠部材とを有し、
    前記外枠部材と前記誘引ノズルとの隙間から前記誘引ノズルと前記吹出ノズルとの隙間にかけて前記空気供給流路が形成されたユニット状に構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の空気吹出装置。
  9. 前記誘引ノズルは、上流側から下流側に向かって、内壁面が滑らかな曲線形状を成して外側に広がるよう形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の空気吹出装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の空気吹出装置を有し、
    前記空気吹出装置は、前記室内の天井板または壁板を貫通して、前記外枠部材の外側面で前記天井板または前記壁板に取り付けられていることを
    特徴とする空調装置。
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KR102079352B1 (ko) * 2018-09-21 2020-04-07 (주) 지원에어텍 칠드빔 유니트의 인덕션 노즐
CN112690551A (zh) * 2018-05-14 2021-04-23 杭州乐秀电子科技有限公司 一种用于电吹风的风嘴及其电吹风

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