JP2015140937A - 太陽熱集熱装置およびその軌道補正方法 - Google Patents

太陽熱集熱装置およびその軌道補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軌道検出試験の効率化を図り、高効率で集熱することができる太陽熱集熱装置を提供する。
【解決手段】制御装置は、太陽と正対する太陽熱コレクタの軌道を設定する際に、一定角度で所定時間停止し、その後該角度を変更するステップ状の制御を行い、該制御期間中に集熱管の流体の入口と出口の温度センサの実測値に基づき該流体の温度差を計算し、該流体の温度差が最大値となる時刻とその時刻の太陽熱コレクタの設定角度を求める軌道検出試験を実施し、軌道検出試験で得られた時刻での太陽熱コレクタの設定角度に基づき、設置誤差に係る補正パラメータを計算し、補正パラメータが所定の収束条件を満たすか否かを判定し、収束条件を満たさない場合、一定角度で停止する所定時間を変化させたのち、再度軌道検出試験を実施する。
【選択図】図4

Description

本発明は、太陽光を集光集熱して熱媒体を介してエネルギを入手する太陽熱集熱装置およびその軌道補正方法に関するものである。
近年、地球規模での異常気象が問題となり、この異常気象の原因は温暖化現象であると考えられている。その為、温暖化現象の主原因である環境負荷の多い石油に代わり、環境負荷が少なく地球に優しい新エネルギが注目されている。その中で特に現実的に利用されているもののひとつが、太陽光エネルギである。
太陽光を利用したクリーンエネルギシステムには、アモルファスや結晶シリコンによる太陽電池によって太陽光を電気エネルギに変換する方式と、太陽光を鏡によって集光し、熱媒体によって熱エネルギに変換する方式とがある。
太陽光を集光して熱エネルギに変換する方式のひとつとしてトラフ式の太陽熱集熱装置がある。トラフ式とは、雨樋状の曲面鏡を用いて、鏡の前に設置されたパイプに太陽光を集中させ、パイプ内を流れる熱媒体(水やオイルなど)を加熱して、熱エネルギに変換する方式である。
また、太陽光の反射損失を低下させることで光/電変換効率を向上させた太陽電池を利用した太陽光発電システムの発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、本発明者らは、高効率に太陽光を利用できるように、太陽の位置に合わせた曲面鏡の回転制御ができる太陽光集熱装置(太陽熱集熱装置)を開発している(例えば、特許文献2参照)。
特開2010−003999号公報 特開2013−76507号公報
特許文献2において、曲面鏡の太陽追尾精度への誤差要因を示し、曲面鏡を太陽と正対する軌道に基づき制御する際に、所定の軌道検出試験を予め実施することにより、精度向上を図っている。しかしながら、所定の軌道検出試験において、所望する軌道を得るために、長時間の軌道検出試験が必要であり改善することが望まれていた。
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、軌道検出試験の効率化を図り、高効率で集熱することができる太陽熱集熱装置およびその軌道補正方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の太陽熱集熱装置は、太陽光を反射し集光する集光ミラーおよび該集光した太陽光から集熱する集熱管を含んでなる太陽熱コレクタと、太陽熱コレクタを回転する回転機構と、集熱管が太陽光を集熱する太陽熱コレクタの所定角度を算出し、該所定角度で回転機構を制御する制御装置とを有し、制御装置は、太陽と正対する太陽熱コレクタの軌道を設定する際に、一定角度で所定時間停止し、その後該角度を変更するステップ状の制御を行い、該制御期間中に集熱管の流体の入口と出口の温度センサの実測値に基づき該流体の温度差を計算し、該流体の温度差が最大値となる時刻とその時刻の太陽熱コレクタの設定角度を求める軌道検出試験を実施し、軌道検出試験で得られた時刻での太陽熱コレクタの設定角度に基づき、設置誤差に係る補正パラメータを計算し、補正パラメータが所定の収束条件を満たすか否かを判定し、収束条件を満たさない場合、一定角度で停止する所定時間を変化させたのち、再度軌道検出試験を実施することを特徴とする。
本発明によれば、軌道検出試験の効率化を図り、高効率で集熱することができる。
実施形態に係る太陽熱コレクタを示す図である。 実施形態に係る太陽熱集熱装置を示す図である。 実施形態に係る太陽熱集熱装置の制御装置を示す図である。 太陽熱コレクタの制御手順を示すフローチャートである。 太陽熱コレクタの集熱する軌道を検出する例を示す図である。 太陽熱コレクタの集熱する軌道を検出する他の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る太陽熱コレクタを示す図である。図2は、実施形態に係る太陽熱集熱装置を示す図である。太陽熱コレクタ20は、トラフ式の太陽熱コレクタであり、南北方向である長手方向の両端に設けられた2本の支柱40(40−1,40−2)と、これらの支柱40(40−1,40−2)上の回転軸51で回転可能に支持されている。実施形態においては、南北方向は長手方向であり、東西方向は短手方向である。
太陽熱コレクタ20は、制御装置80によって制御されている駆動装置50(回転機構)によって、太陽の方向に正対するよう回転する。太陽熱コレクタ20が太陽の方向に正対した状態とは、太陽光Lが太陽熱コレクタ20に設けられた集光ミラー21(曲面鏡)によって反射され、集熱管30を焦点として集光されている状態である。太陽熱コレクタ20は、集光ミラー21と、この集光ミラー21を支える支持部材である5個の支持フレーム22(図1においては1つだけが見えている)と、この支持フレーム22の長手方向の両端と中央部とに配置されている3本の支持バー23とを有している。
駆動装置50は、例えばサーボモータであり、太陽熱コレクタ20を回転駆動する機能を有している。回転位置検出器70とは、例えばロータリーエンコーダであり、太陽熱コレクタ20の回転角度Θを測定(実測)する機能を有している。制御装置80は、回転位置検出器70によって測定された実測の回転角度Θが目標回転角度Θtになるまで駆動装置50を回転駆動させ、太陽熱コレクタ20を回転させる。
集光ミラー21は、短手方向に凹状の断面を有し、太陽光Lを集熱部である集熱管30に集光させる。この凹状の断面は集光曲率形状であり、例えば放物面である。更に、この3本の支持バー23には、それぞれ保持脚31が固定されており、筒状の集熱部である集熱管30を保持している。
集熱管30は、太陽光Lを吸収して熱に変換する集熱部であり、例えば水などの熱媒体を内部に有している。集熱管30は、後述する熱媒体往路230−2(図3参照)と熱媒体復路230−1(図3参照)が接続され、これら熱媒体往路230−2と熱媒体復路230−1を介して空調システム200(図3参照)と接続されている。
熱媒体である水は、集熱管30内において太陽光Lによって熱せられて熱水又は水蒸気となり、熱媒体往路230−2によって、空調システム200に導かれて熱源として用いられる。熱媒体は熱源として用いられることで、熱媒体である熱水または水蒸気は放熱して再び水となり、熱媒体復路230−1によって集熱管30に戻る。
太陽熱集熱装置10は、駆動装置50と回転位置検出器70によって、太陽熱コレクタ20を太陽の方向に正対するように回転する。太陽光Lは、集光部である太陽熱コレクタ20の集光ミラー21によって反射して集熱部である集熱管30に焦点を結び、集熱管30内部の熱媒体の熱量に変換される。
太陽熱集熱装置10Aは、4台の太陽熱コレクタ20(20a,20b,20c,20d)を有している。4台の太陽熱コレクタ20a,20b,20c,20dは、回転軸51で連結されており、駆動装置50により回転する。また、4台の太陽熱コレクタ20a,20b,20c,20dに設けられている集熱管30は連結され、各集熱管30の内部を流れる流体の入口と出口の温度を計測する温度センサ212(212−1,212−2)を備えている。
図2のトラフ式の太陽光集熱装置の太陽追尾動作の概略を説明する。
稼働状態において、後述するポンプ220(図3参照)は、集熱管30内に熱媒体である水を送水する。この状態において、制御装置80は、日時と設置場所(経度および緯度、標高)に基づいて、太陽の位置を予測計算して太陽熱コレクタ20の目標回転角度Θtを算出する。制御装置80は、回転位置検出器70によって太陽熱コレクタ20の回転角度Θを検出(実測)しながら、実測の回転角度Θが目標回転角度Θtになるまで、駆動装置50によって太陽熱コレクタ20を回転させる。この一連の動作を繰り返して、太陽熱コレクタ20が有している集光ミラー21で、太陽を常に追尾しながら集光し集熱する。
要約すると、制御装置80は、太陽の軌道を計算する手段を備えており、太陽熱コレクタ20が設置された緯度、経度、標高、設置方向、時刻を入力として、太陽の方位角、高度角を計算する。そして、太陽光を集光する太陽熱コレクタ20の角度を計算し、駆動装置50に送信する。
しかしながら、太陽熱コレクタ20を設置する時に、太陽熱コレクタ20の設置方向がずれることがある。ずれとしては、座標軸7のX軸、Y軸(図示していない)、Z軸回りの回転である。この設置方向のずれを補正して、駆動装置50に送信する。
すなわち、太陽熱コレクタ20の目標回転角度Θtを算出する際の算出誤差、太陽熱集熱装置10を構成する部品寸法の誤差、および太陽熱集熱装置10の設置位置の誤差、回転位置検出器70の検出誤差などによって、実測の回転角度Θが予測計算で決定した理論的な目標回転角度Θtになるように制御しても、集熱効率が最大にならない虞がある。そのため、集光効率が最大となる回転角度Θmaxと、理論的な目標回転角度Θtとの差を補正する。特に、太陽熱集熱装置10の設置位置に係る誤差は、重要な誤差要因である。
設置位置に係る補正すべきパラメータとして、以下の4つがある。
(1)X軸周りの回転角度:Y軸正方向からZ軸方向に向かう回転角度
(2)Y軸周りの回転角度:Z軸正方向からX軸方向に向かう回転角度
(3)Z軸周りの回転角度:X軸正方向からY軸方向に向かう回転角度
(4)設置場所の緯度、経度の変化
図3は、実施形態に係る太陽熱集熱装置の制御装置を示す図である。適宜図1、図2を参照して説明する。太陽熱集熱装置10は、制御装置80と、この制御装置80に接続された回転位置検出器70及び駆動装置50と、太陽熱コレクタ20(20a,20b,20c,20d)と、太陽熱コレクタ20と連動して回転する直達日射計29と、集熱管30と、集熱管30の両端に設置された温度センサ212−1,212−2と、集熱管30の一端に設置された流量センサ211とを有している。制御装置80は更に、中央処理装置(以下、「CPU」という。)81と、計時部82と、駆動制御部83と、集熱効率算出部84と、記憶部85とを有し、記憶部85は太陽位置テーブル86を記憶している。
計時部82は、日付および時刻を生成する機能を有しており、例えば水晶発振器とクロックICで構成される。駆動制御部83は、駆動装置50によって太陽熱コレクタ20を回転すると共に、回転位置検出器70によって実測の回転角度Θが所定の目標回転角度Θtとなったか否かを判断することにより、太陽熱コレクタ20を所定の目標回転角度Θtまで回転させる。集熱効率算出部84は、集熱管30が集熱した熱量と、測定した太陽光Lの熱エネルギを測定し、これらに基づいて集熱効率を算出する機能を有している。具体的には、後述する温度センサ212−1,212−2と流量センサ211の測定結果に基づいて、集熱量を計算する。更に直達日射計29が測定した太陽光Lの熱エネルギと集光ミラー21の投影面積にもとづいて、集光ミラー21が集光した太陽光Lの熱エネルギを算出する。この集熱量を、集光ミラー21が集光した太陽光Lの熱エネルギで除算することにより、集熱効率を計算する。
記憶部85は、例えばハードディスクやフラッシュメモリであり、この太陽熱集熱装置10の制御に係る種々のデータを記録している。太陽位置テーブル86は、日付および時刻と、この太陽熱集熱装置10の設置位置(緯度と経度)における太陽位置との関係を示す情報である。
制御装置80は、空調システム200から集熱管30への熱媒体復路230−1の流量を測定する流量センサ211と、熱媒体復路230−1の温度を測定する温度センサ212−1とに接続されている。更に、集熱管30から空調システム200への熱媒体往路230−2の温度を測定する温度センサ212−2に接続されている。
集熱管30は、熱媒体往路230−2を介して空調システム200に接続されている。空調システム200から集熱管30への熱媒体復路230−1には更に、ポンプ220が接続されている。このポンプ220は、集熱管30内に熱媒体である水を送水する。
既に説明したように、トラフ式の太陽熱集熱装置10の動作として、集熱管30内に熱媒体を送水した状態で、制御装置80内において太陽の位置を予測計算し曲面鏡の角度を出力し、回転位置検出器70で曲面鏡の回転角度を検出しながら曲面鏡を回転させる。この一連の動作を繰り返し曲面鏡で太陽を随時追尾しながら集光集熱を行う。運転中は、集熱効率算出部84は、具体的には、集熱管30の入口側に設置した流量センサ211によって熱媒体の流量Fを測定している。更に、集熱管30の入口側に設置した温度センサ212−1によって入口側の熱媒体の温度Tinを測定し、集熱管30の出口側に設置した温度センサ212−2によって熱媒体の温度Toutを測定し、熱媒体の温度差(Tout−Tin)を算出する。この熱媒体の比熱αと流量Fと温度差(Tout−Tin)の積が集熱量となる。また、直達日射計29で1mあたりの直達日射量(kW/m)を計測する。集熱効率算出部84は、集熱量を、曲面鏡1mあたりの熱量(kW)に換算し、前記の直達日射計29で計測した直達日射量に対する比率をもとめ、これを集熱効率とする。このとき、計算誤差、前記の局面鏡の設置誤差、駆動装置の回転誤差などによって予測計算した回転角度設定値が、実際に集光効率が最大となる値とずれる可能性がある。そのため、集光効率が最大となる最適設定値の計算に誤差を与える要因とその要因を補正する。
図4は、太陽熱コレクタの制御手順を示すフローチャートである。制御手順は、太陽軌道追尾制御の前処理(ステップS401〜ステップS407)と、太陽起動追尾制御時の処理(ステップS408〜ステップS411)の手順に大別できる。以下、各処理について説明する。最初に、太陽軌道追尾制御の前処理を、図5を参照して説明する。
図5は、太陽熱コレクタの集熱する軌道を検出する例を示す図である。図5を用いて、太陽軌道追尾制御前処理として、太陽熱コレクタ20の集熱する軌道を検出する軌道検出試験(実地試験)について説明する。横軸は時刻、第一軸は太陽熱コレクタ20の角度、第二軸は、集熱管の流体の入口と出口の温度差である。太陽と正対する太陽熱コレクタ20の軌道を検出する際に、太陽熱コレクタ20を一定角度で設定時間停止し、その後該角度を変更するステップ状の制御を行う。制御期間中に温度センサ212の実測値に基づき集熱管30の流体の入口と出口の温度差を計算し、流体の温度差が最大値となる時刻とその時刻の太陽熱コレクタ20の設定角度を検出(実測)する。
この軌道検出試験では、基準時間をΔTとして、2ΔTn(n回目の制御時間)ごとに太陽熱コレクタの制御角度を一定として制御する。図5の例では、1回目の制御時間は2ΔT1、2回目の制御時間は2ΔT2、・・・となる。例えば、2ΔT1、2ΔT2、2ΔT3は60分、2ΔT4は、30分となっている。このように、2ΔTnごとに1回、制御装置80で計算した設定値になるように回転させる。このとき、設定値は、計算時の時刻からΔTnの時刻に対応した設定値とする。例えば、9時半に試験を開始すると、2ΔT1後が10時半であり、2ΔT2後が11時半である。
図5において、ステップ状の線301は、太陽熱コレクタ20の角度である。曲線311は、温度センサ201−1,201−2の温度差(実測)である。太陽熱コレクタ20の角度を、ある一定時間ΔT1後に集熱する角度とする。そうすると、温度センサ201−1,201−2の温度差は、時間と共に大きくなり、ピーク431になったあとに、温度差は小さくなる。
ピーク331の時刻と太陽熱コレクタ20の角度の交点321において、集熱量が最大となる。太陽熱コレクタ20の角度を変えて3回検出すると3点の太陽熱コレクタの集熱する交点321,322,323が求められる。詳細は、図4のフローチャートで後記するが、太陽熱コレクタ20の設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りの回転角度のずれである補正パラメータを変化させて、3点の太陽熱コレクタ20の集熱する交点に一致する太陽熱コレクタ20の軌道を計算により探索する。
次に、探索により求めた太陽熱コレクタ20の補正された軌道を用い、さらに、太陽熱コレクタ20の角度を、一定時間ΔT4(4回目の制御時間)後に集熱する角度とする。前述の補正により太陽熱コレクタ20の軌道は、より正確になるため、ΔT4はΔT1より小さくてもよい。温度差がピークになる点314に対応する太陽熱コレクタの軌道の点324を検出(実測)する。なお、軌道検出試験中は、太陽は刻々と位置を変えている。
太陽熱コレクタ20の設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りのずれを変化させて、4点(交点321,322,323,324)の軌道検出試験の結果に基づいて、例えば、最小二乗誤差が最も小さい太陽熱コレクタ20の軌道を探索する。
さらに、補正された軌道をもとに次の交点325を検出し、さらに軌道の補正を繰り返す。繰り返すことにより太陽熱コレクタの設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りのずれの補正角度の精度が増していき、制御時間2ΔTnは小さくしていくことができる。補正角度の変化がなくなったら(具体的には、図4における収束条件を満たしたら)、その補正角度により太陽熱コレクタ20の軌道302を求め、制御装置80が太陽軌道追尾制御を開始する。
本実施形態は、軌道302について、補正パラメータを求めるルーチンを何回も繰り返し、最終的に求まった補正パラメータを用いて計算しており、軌道の精度向上を図っていることが特徴となっている。
なお、特許文献2の軌道検出試験では、制御時間2ΔTを一定とした制御周期で実施しており、太陽熱コレクタ20の軌道を求めるのに時間を要していた。これに対し、本実施形態では、自動的に軌道検出試験時の制御時間2ΔTを変更している。これにより、太陽熱コレクタ20の軌道を求めるのに要する時間について効率化を図るとともに、太陽熱コレクタ20の軌道について精度の向上を図っている。さらに、太陽熱コレクタ20の軌道検出試験の前記交点が得られない場合などの対処方法についても改善している。
図4に戻り、各制御処理について説明する。
ステップS401において、基準時間であるΔTが設定され、1回目のループの制御時間ΔT1=ΔTとする。図5の場合は、ΔT=30分である。
ステップS402において、制御装置80は、ΔT後に太陽熱コレクタ20が集熱する角度を計算する。なお、太陽熱コレクタの設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りのずれの値は、記憶部85(図3参照)に記憶されている値を用い、記憶されている値がない場合は、すべて0とする。また、n回目のループの制御時間ΔT後の時刻を時刻Tnと呼ぶ。
ステップS403において、制御装置80は、ステップS402で求めた角度に太陽熱コレクタ20を回転させる指令をする。ステップS404において、温度センサ212−1,212−2、回転位置検出器70の計測値を計測し、温度センサ212−1,212−2で計測された温度の温度差がピークとなる時刻を検出(実測)し、温度差がピークとなる時刻の回転位置検出器70で計測された角度を取得する。取得した時刻と角度のデータは記憶部85に記憶していく。
ステップS405において、補正パラメータである太陽熱コレクタの設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りの回転角度のずれを計算する。温度センサ212−1,212−2で計測された温度の温度差がピークとなる時刻と角度のデータの数が2個以下の場合は、処理を行わない。データの数が3個以上の場合、太陽熱コレクタの設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りの回転角度のずれ(補正パラメータ)を変化させ、最小二乗誤差が最小となる太陽熱コレクタの設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りの回転角度のずれを求める。
ステップS406において、制御装置80は、収束条件を満たしたか否かの判定を行う。収束条件は、太陽熱コレクタ20の設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りの回転角度のずれの前回と今回の差の絶対値の和がある設定値より小さいか否かである。収束条件を満たした場合(ステップS406,Yes)、ステップS408に進み、満たさない場合(ステップS406,No)、ステップS407に進む。
ステップS407では、ΔTの変更の以下の処理を行う。
(a)2ΔTの間にピークがなかった場合、ΔTを2倍にする。
(b)ピークの時刻と時刻Tnとの差の絶対値が設定した値より小さい条件を指定回数満たした場合は、ΔTを小さくする。
ステップS408において、ステップS406で収束条件を満たした場合、求めた補正パラメータを基に通常の太陽軌道追尾を行う。
ステップS409では、集熱効率を計算し、集熱効率が設定した値より、低下した場合は(ステップS409,Yes)、ステップS410に進み、そうでない場合(ステップS409,No)、ステップS411に進む。集熱効率が低下する場合として、例えば、太陽熱コレクタ20の設置状態がずれた場合であり、地盤沈下や強風などが考えられる。大規模の太陽熱集熱装置10は、砂漠地帯などに設置される場合もあり、自然の外的影響に対し対処する必要がある。
集熱効率は、既に説明したように、図3に示した温度センサ212−1,212−2と流量センサ211の計測値により求めた太陽熱コレクタの集熱量と、直達日射計29により計測した太陽の直達日射量により計算する。
ステップS410において、制御装置80は、ΔTを5分程度に設定する。
ステップ411において、制御装置80は、設定時刻かどうか判定し、設定時刻の場合(ステップS411,Yes)、ステップS410に進み、そうでない場合(ステップS411,No)、ステップ408に進む。ステップS411からステップS410へ進む理由は、具体的には、1日に1回、ある時刻になると、あるいは、運転時間がある時間を超えた場合、補正パラメータの計算ルーチンにいくことを意味している。
なお、ステップS405では、データの数が2個以下の場合は、処理を行わないと説明したが、データが1つの場合、1個の補正パラメータのみ、例えばX軸周りの回転角度のずれを求め、データが2つの場合、2個の補正パラメータ、例えばX軸周りとZ軸周りの回転角度のずれを求め、3個以上になった場合、3つの補正パラメータを求めてもよい。
以上の制御処理により、太陽熱集熱装置10は、高効率で集熱できるようになる。また、基準時間であるΔTを変更する処理を行っていることにより、短時間で集熱管30の流体の入口と出口の温度差がピークとなる時刻を多く検出することができ、軌道補正を短時間で行うことができる。さらに、制御装置80は、集熱効率の判定を行っていることにより、軌道がずれて集熱効率が悪くなった時の補正も可能となる。
図6は、太陽熱コレクタの集熱する軌道を検出する他の例を示す図である。太陽熱集熱装置10の設置場所で地震が発生した場合、太陽熱コレクタ20の設置位置が移動していることが考えられる。このため、図6は、図5で示した軌道302(補正前の軌道)を、軌道検出試験で再度補正した場合であり、補正後の軌道303に示す。
補正前の軌道302で3回分の60分の角度を作って運転したが、今回の軌道検出試験において、3回目の60分において温度差のピークが検出できなかった。温度差の下がりがないため温度差のピークとしては認識されていない。このため、ステップS407(図4参照)において、ΔTを2倍にし、4回目の制御時間2Δ4は、120分としている。この制御時間において、温度差が検出できたため、3点の交点341,342,344に基づいて補正パラメータを求め、太陽熱コレクタ20の補正後の軌道303を作成している。これにより、次の5回目の制御時間2Δ5の120分において、温度差のピークが、制御時間2Δ5のほぼ真中に交点345を検出できていることがわかる。
本実施形態は、図4に示す制御処理において、実運用中において集熱効率が悪化した場合、軌道検出試験(ステップS402〜ステップS407)に戻り、太陽熱コレクタ20の補正後の軌道を求めることができる。この補正後の軌道は自動的に算出でき、太陽熱コレクタ20の軌道補正に対する保守点検に対し、マンパワーの省力化を図ることができる。
10 太陽熱集熱装置
20 太陽熱コレクタ
21 集光ミラー(曲面鏡)
22 支持フレーム
23 支持バー
29 直達日射計
30 集熱管
31 保持脚
40 支柱
50 駆動装置(回転機構)
70 回転位置検出器
80 制御装置
81 CPU
82 計時部
83 駆動制御部
84 集熱効率算出部
85 記憶部
86 太陽位置テーブル
200 空調システム
211 流量センサ
212−1,212−2 温度センサ
220 ポンプ
230−1 熱媒体復路
230−2 熱媒体往路

Claims (6)

  1. 太陽光を反射し集光する集光ミラーおよび該集光した太陽光から集熱する集熱管を含んでなる太陽熱コレクタと、前記太陽熱コレクタを回転する回転機構と、前記集熱管が太陽光を集熱する前記太陽熱コレクタの所定角度を算出し、該所定角度で前記回転機構を制御する制御装置とを有し、
    前記制御装置は、
    太陽と正対する前記太陽熱コレクタの軌道を設定する際に、一定角度で所定時間停止し、その後該角度を変更するステップ状の制御を行い、該制御期間中に前記集熱管の流体の入口と出口の温度センサの実測値に基づき該流体の温度差を計算し、該流体の温度差が最大値となる時刻とその時刻の前記太陽熱コレクタの設定角度を求める軌道検出試験を実施し、前記軌道検出試験で得られた時刻での前記太陽熱コレクタの設定角度に基づき、設置誤差に係る補正パラメータを計算し、前記補正パラメータが所定の収束条件を満たすか否かを判定し、前記収束条件を満たさない場合、前記一定角度で停止する前記所定時間を変化させたのち、再度前記軌道検出試験を実施する
    ことを特徴とする太陽熱集熱装置。
  2. 前記設置誤差に係る補正パラメータは、前記太陽熱コレクタの回転軸方向をX方向とした際に、X軸周りの回転角度、Y軸周りの回転角度、Z軸周りの回転角度のうち、いずれかあるいはその組み合わせである
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽熱集熱装置。
  3. 前記制御装置は、前記軌道検出試験において、該流体の温度差が最大値となる時刻を検出できない場合、前記一定角度で停止する前記所定時間を長く設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽熱集熱装置。
  4. 前記収束条件は、太陽熱コレクタの設置方向のX軸、Y軸、Z軸周りの回転角度のずれの前回と今回の差の絶対値の和がある設定値より小さいか否かである
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽熱集熱装置。
  5. 前記制御装置は、太陽軌道を追尾する太陽軌道追尾中に、集熱効率の低下を検出した場合、前記軌道検出試験を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽熱集熱装置。
  6. 太陽光を反射し集光する集光ミラーおよび該集光した太陽光から集熱する集熱管を含んでなる太陽熱コレクタと、前記太陽熱コレクタを回転する回転機構と、前記集熱管が太陽光を集熱する前記太陽熱コレクタの所定角度を算出し、該所定角度で前記回転機構を制御する制御装置とを有する太陽熱集熱装置の軌道補正方法であって、
    前記制御装置は、
    太陽と正対する前記太陽熱コレクタの軌道を設定する際に、一定角度で所定時間停止し、その後該角度を変更するステップ状の制御を行い、該制御期間中に前記集熱管の流体の入口と出口の温度センサの実測値に基づき該流体の温度差を計算し、該流体の温度差が最大値となる時刻とその時刻の前記太陽熱コレクタの設定角度を求める軌道検出試験を実施する処理と、
    前記軌道検出試験で得られた時刻での前記太陽熱コレクタの設定角度に基づき、設置誤差に係る補正パラメータを計算する処理と、
    前記補正パラメータが所定の収束条件を満たすか否かを判定する処理と、
    前記収束条件を満たさない場合、前記一定角度で停止する前記所定時間を変化させたのち、再度前記軌道検出試験を実施する処理と、を含む
    ことを特徴とする太陽熱集熱装置の軌道補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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