JP2015139460A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】球抜き口を開状態とする操作性の悪化を抑制しつつ、遊技球を貯留可能な容積を可変とする球受皿を備えた遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10本体側に取付けられたベース部と、ベース部に対して相対変位可能に取付けられた可変部とによって遊技球を貯留可能な球受皿が構成されている。ベース部には、遊技球を排出可能な球抜き口が形成されている。球抜き口を開閉可能とする球抜きユニットは、可変部に対して遊技者が操作可能に設けられた球抜き操作部と、ベース部に設けられ、球抜き口を開閉する蓋部材とを備え、球抜き操作部への操作に連動して蓋部材が球抜き口を開閉するようにして変位し、可変部の変位に伴って、当該可変部の変位方向において、球抜き操作部が蓋部材に対して相対変位する。また、球受皿が拡張状態とされた場合、球受皿が収縮状態とされている場合に比べ、球抜き操作部の操作が軽くなるように構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機では、所定の発射装置により遊技領域へと打ち出された遊技球が入賞装置へ入球すると所定数の遊技球が賞球として遊技機の前面側に設けられた球受皿に払出される構成となっている(例えば、特許文献1等参照)。
また、球受皿には、球抜き口が形成されるとともに、球抜き口を開閉するシャッタが設けられており、球受皿に設けられた球抜き操作部を操作してシャッタをスライドさせることにより、球抜き口を開口させて球受皿から遊技球を排出することができる構成となっている。さらに、多くの遊技ホール等では、球受皿の下方において、球抜き口から排出された遊技球を受ける球箱が設置され、当該球箱に遊技球が満杯になった場合には、球箱を取り換えるといった作業が行われている。
ところで、遊技機から遊技者に払い出された遊技球の一時的な保管(中継)場所でもある球受皿の容積が広ければ、その分、遊技球を球箱に移すことに関する利便性の向上等が図られることから、遊技者からは球受皿の容積をもっと広げて欲しいという要望がある。その一方で、例えば、パチンコ機を運搬・移動させたりすることを鑑みると、球受皿は極力コンパクトにまとめられていることが望ましい。以上のような観点から、球受皿の容積を可変とすることが考えられる。
特開2004−180890号公報
しかしながら、球受皿の容積を大きくした場合には、球受皿に対してより多くの遊技球を貯留できるため、球抜き口を閉鎖しているシャッタには比較的大きな加重が付加されることが考えられる。この場合、シャッタの操作性の悪化を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、球抜き口を開状態とする操作性の悪化を抑制しつつ、遊技球を貯留可能な容積を可変とする球受皿を備えた遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
遊技機本体側に取付けられたベース部と、
前記ベース部に対して前後方向に相対変位可能に取付けられた可変部とを備え、
前記ベース部と前記可変部とによって、賞球として払出される遊技媒体としての遊技球を貯留可能な貯留部が形成され、前記貯留部の容積が最大となる拡張状態と、前記貯留部の容積が最小となる収縮状態との間を状態変化可能な球受皿を備えた遊技機において、
前記ベース部には、前記貯留部に貯留された遊技球を当該貯留部の外部へ排出可能な球抜き口が形成され、
前記球受皿は、前記球抜き口を開閉可能な球抜きユニットを備え、
前記球抜きユニットは、
遊技者が操作可能に設けられるとともに、前記可変部の変位に連動する球抜き操作部と、
前記ベース部に設けられ、前記球抜き口を閉塞する閉位置と、前記球抜き口を開放する開位置との間を変位可能に構成された蓋部とを備え、
前記球抜き操作部への操作に連動して前記蓋部が前記開位置と前記閉位置とに変位するとともに、
前記可変部の変位に伴って、当該可変部の変位方向において、前記球抜き操作部が、前記蓋部に対して相対変位する構成であって、
前記球抜きユニットは、前記蓋部又は前記ベース部に設けられる連結軸部を備え、
前記球抜き操作部は、前記可変部から前方に突出して遊技者が接触可能な接触部を備えるとともに、
前記球抜き操作部には、前記連結軸部が挿通される長孔が形成され、
前記可変部が前後方向に変位する場合には、前記連結軸部が前記球抜き操作部に対して前記長孔の内側を相対的に変位するとともに、
前記球抜き操作部は、前記蓋部を前記閉位置とする基準位置と、前記蓋部を前記開位置とする操作位置との間を変位する場合に、前記連結軸部を中心として回動変位することを特徴としている。
本発明によれば、球抜き口の位置を変えることなく、遊技球を貯留可能な容積を可変とする球受皿を備えた遊技機を提供することができる。
第1実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 下皿の斜視図である。 下皿の斜視図である。 収縮状態にある下皿の係止構造等を説明するための平面図である。 収縮状態にある下皿の係止構造等を説明するための平面図である。 拡張状態にある下皿の係止構造等を説明するための平面図である。 拡張状態にある下皿の係止構造等を説明するための平面図である。 収縮状態にある下皿の開閉構造等を説明するための下面図である。 収縮状態にある下皿の開閉構造等を説明するための下面図である。 拡張状態にある下皿の開閉構造等を説明するための下面図である。 拡張状態にある下皿の開閉構造等を説明するための下面図である。 別の実施形態における球抜きユニット等を説明するための下面模式図である。 別の実施形態における球抜きユニット等を説明するための下面模式図である。 別の実施形態における球抜きユニット等を説明するための下面模式図である。 別の実施形態における球抜きユニット等を説明するための下面模式図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19上面には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19上面には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
加えて、上皿19上面には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R、変動特定ランプ40等が配設されている。周知の通り、一般入賞口31、可変入賞装置32a、32B、始動入賞装置33a、33B等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、一般入賞口31への入球があった場合には10個、第1可変入賞装置32aへの入球があった場合には14個、第2可変入賞装置32bへの入球があった場合には13個、第1始動入賞装置33aへの入球があった場合には2個、第2始動入賞装置33bへの入球があった場合には1個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出される)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。本実施形態では、第2可変入賞装置32bが可変入賞手段を構成し、第2始動入賞装置33bが特別始動手段を構成し、スルーゲート34が普通始動手段を構成する。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
センターフレーム47の左側部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成されたワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上を転動する等して、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153の中央に形成された前後に延びて遊技球を前方に案内する導出溝154に落下したりする。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、第1始動入賞装置33aが配設されている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。特に、上記ステージ153の導出溝154に案内される遊技球は、比較的高い確率で第1始動入賞装置33aに入球するように構成されている。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような開閉部材は設けられていない。
第1始動入賞装置33aの下方位置には、第1可変入賞装置32aが配設されている。第1可変入賞装置32aは、通常、遊技球が入賞不能な閉状態になっており、対応する種別の大当たり状態等の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、図示は省略するが、第1可変入賞装置32aは、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉する大入賞シャッタと、大入賞シャッタを動作させるための大入賞口用ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出する第1カウントスイッチ223aとを備え、大入賞口用ソレノイドを駆動制御し、大入賞シャッタを開閉させることで、第1可変入賞装置32a(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
以下、便宜上、遊技領域のうち、可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域を「左側方領域」といい、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域を「右側方領域」という。また、左側方領域の下流側にあたり、第1始動入賞装置33aや第1可変入賞装置32aが配置される遊技盤30の左右方向略中央部よりも左側に位置する領域を「左下部領域」といい、右側方領域の下流側にあたり、遊技盤30の左右方向略中央部よりも右側に位置する領域を「右下部領域」という。
左下部領域の下部には、遊技領域の周縁部(内レール構成部51)に沿って斜めに所定間隔で3つの一般入賞口31が配設されている。各一般入賞口31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
右側方領域には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合には、詳しくは後述する第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
さらに、右側方領域におけるスルーゲート34の下流側には、第2可変入賞装置32bが配設されている。第2可変入賞装置32bは、通常、遊技球が入賞不能な閉状態となっており、対応する種別の大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、図示は省略するが、第2可変入賞装置32bは、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉する大入賞シャッタと、大入賞シャッタを動作させるための大入賞口用ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出する第2カウントスイッチ223bとを備え、大入賞口用ソレノイドを駆動制御し、大入賞シャッタを開閉させることで、第2可変入賞装置32b(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
ちなみに、本実施形態の第1及び第2可変入賞装置32a、32bの大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、第1及び第2可変入賞装置32a、32bの閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、第1及び第2可変入賞装置32a、32bの開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
右下部領域において第2可変入賞装置32bの下流側には、第2始動入賞装置33bが配設されている。第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入賞口(始動入賞口)の左右両側に隣接して、回動変位可能な一対の羽根部材37を備えており、一般的な電子チューリップと称される形状となっている。特に、本実施形態では、第2始動入賞装置33bの始動入賞口の直上方位置に遊技釘が配設されており、羽根部材37が上下に延びる閉姿勢とされている場合には、前記遊技釘と羽根部材37との間に遊技球が通過する余地はなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球が始動入賞口に入球不可能な閉状態となっている。一方、羽根部材37が外側に開く開姿勢に変化することで、第2始動入賞装置33bは、遊技球が始動入賞口に入球可能な開状態となる。
また、本実施形態では、第2始動入賞装置33bの下流側、かつ、可変入賞装置33の上流側(右方)おいて、遊技領域を移動する遊技球が入球可能なアシスト入賞口48が設けられている。アシスト入賞口48に入球した遊技球をカウントするアシスト入賞検知スイッチ227によって遊技球が検知されると、上皿19若しくは下皿15に遊技球が3個払い出されるようになっている。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、大当たり状態等を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、後述する特別表示装置43L、43R(及び装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bが開放される大当たり状態等が付与される。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ易くなる「高入球状態」と、羽根部材37がほとんど開位置とされず、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ難い「低入球状態」とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称し、高確率状態かつ低入球状態である状態を「潜確モード」と称する。
さらに、本実施形態では、通常モード、確変モード、及び、潜確モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43L、43R及び装飾図柄表示装置42における変動表示が予め設定された規定回数行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
尚、確変モードや時間短縮モードにおいては、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放されて入球し易くなっている一方で、第1始動入賞装置33aについては入球し易くなるわけではないことから、遊技者は、確変モードや時間短縮モードになると、右側方領域に向けて遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」をする)こととなる。また、かかる右打ちのタイミングに際しては、装飾図柄表示装置42等において、右打ちを促すアナウンスが行われるようになっている。
本実施形態では、第1始動入賞装置33a(所謂、「へそ」)に遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて当選した場合と、第2始動入賞装置33b(所謂、「電子チューリップ、電チュー」)に遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて当選した場合とで、付与される当たりの種別が変化する(当たり状態の種別を決定する際に参照される種別判定テーブルが異なる)ように構成されている。
より具体的には、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たり(以下「16RS」と言う)と、8ラウンド確変大当たり(以下「8RS」と言う)と、8ラウンド通常大当たり(以下「8RN」)と、2ラウンド確変大当たり(以下「2RS」と言う)とがある。「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、第1可変入賞装置32aが30秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32aが開放されてから第1可変入賞装置32aに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、「16RS」に関しては、それが16回繰り返され、「8RS」、「8RN」に関しては、それが8回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。一方、「2RS」に関しては、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込める大当たり(所謂、「出玉有り大当たり」)であるものの、「2RS」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たり(所謂、「出玉無し大当たり」)となっている。
また、「16RS」、「8RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「2RS」の大当たり状態終了後には「潜確モード」が付与され、「8RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」(本例では、変動表示90回分)が付与される。つまり、「16RS」、「8RS」、「8RN」の大当たり状態終了後は、第2始動入賞装置33bが開状態とされ易い高入球状態となるため、遊技者は右側方領域に向けて遊技球を発射させることとなる。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、5%の割合で「16RS」となり、55%の割合で「8RS」となり、30%の割合で「8RN」となり、10%の割合で「2RS」となる。
さらに、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりに当選する場合がある。第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第1可変入賞装置32aに関し、外見上は、「2RS」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、通常モードにおいて「2RS」に当選すると、潜確モードに移行するのであるが、小当たりに当選しても、通常モードが継続される。これにより、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、高確率状態が付与されない2ラウンド大当たり(2ラウンド通常大当たり)に当選するような振分けを行わなくても、第1可変入賞装置32aが短く2回開放されることで必ず高確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
その一方で、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たりと、8ラウンド確変大当たりと、2ラウンド通常大当たり(以下「2RN」と言う)とがある。尚、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合には、第1可変入賞装置32aではなく、第2可変入賞装置32bが開放される(本例では、ラウンド終了条件は同じであるが、可変入賞装置32a、32bにそれぞれ遊技球が入球した場合の払出個数(14個と13個)が異なる)こととなるものの、説明の便宜上、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合の大当たりの種別についても、便宜上、同じ名称(「16RS」、「8RS」)を使用することとする。加えて、本実施形態では、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件と、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件とが同じである(8個の入賞、或いは、30秒の経過で1ラウンドとなる)が、異ならせること(例えば、ラウンド中の遊技球の入賞上限が8個と9個)としてもよい。
また、「2RS」に関しては、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込めるものの、「2RN」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たりとなっている。
また、「2RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」が付与される。本例では、「2RN」でも3つに分かれており、変動表示30回分の時間短縮モードが付与される「2RN30」と、変動表示60回分の時間短縮モードが付与される「2RN60」と、変動表示90回分の時間短縮モードが付与される「2RN90」とがある。本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、35%の割合で「16RS」となり、35%の割合で「8RS」となり、20%の割合で「2RN30」となり、5%の割合で「2RN60」となり、5%の割合で「2RN90」となる。
さらに、本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりに当選する場合がある。第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第2可変入賞装置32bに関し、外見上は、「2RN」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、確変モード等の高確率状態は、基本的に「2RN」に当選することで低確率状態(時間短縮モード等)に移行するのであるが、確変モードで小当たりに当選しても、確変モードが継続される。これにより、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において2ラウンド確変大当たり「2RS」に当選するような振分けを行わなくても、第2可変入賞装置32bが短く2回開放されることで必ず低確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
また、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する第1特別表示装置43L、及び、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する第2特別表示装置43Rは、それぞれ2つのセグメント表示装置により構成され、特別図柄としての記号、文字、及び、数字等を表示可能に構成されている。この特別表示装置43L、43Rは、遊技者から視認可能な位置(本例では遊技領域の左下部領域に隣接している遊技球が通過不能な位置)に設置されている。
そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて特別図柄の切替表示(変動表示)が行われ、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて特別図柄の切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて特別図柄の変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの特別図柄により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、「小当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示される。例えば、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球すると、対応する第1特別表示装置43Lにて特別図柄(点灯するセグメントの組合わせ)が高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)され、所定時間が経過すると、いずれかの特別図柄を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、例えば、当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、対応する特別図柄が変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
さらに、特別表示装置43L、43Rにおいては、停止させる特別図柄によって、大当たり種別、すなわち、「16RS」、「8RS」、「8RN」、「2RS」、「2RN」のいずれであるかについても教示される。また、1つの大当たり種別を教示する特別表示装置43L、43Rの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。また、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が第1又は第2始動入賞装置33a、33bに入球した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aに入賞した遊技球、及び第2始動入賞装置33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。
さらに、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と言う)の保留数は、第1特別表示装置43Lの上方に配設され、青色に発光可能な第1保留ランプ46aにて点灯表示され、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と言う)の保留数は、第2特別表示装置43Rの上方に配設され、赤色に発光可能な第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。保留ランプ46a、46bは、第1変動表示及び第2変動表示の各最大保留数と同じく4個ずつ設けられており、保留されている第1変動表示又は第2変動表示の数と同じ数だけ点灯する。当該保留ランプ46a、46bは、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262によって表示内容が制御される。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づく変動表示の保留数が、装飾図柄表示装置42においても表示される(変動表示が行われている際に画面下部に表示される)ようになっている。
尚、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるようになっているが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合(保留ランプ46a、46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
変動特定ランプ40は、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bのうちどちらの入球に対応するものであるか(第1変動表示又は第2変動表示のどちらであるか)を示すためのものであり、遊技者から視認可能な位置(本例ではセンターフレーム47のステージ153上方位置)に配置されている。変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において第1変動表示が行われている場合には青色に発光し、第2変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41(センターフレーム47のステージ153上方位置)と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過した場合に、例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される普通図柄の変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留される。加えて、普通図柄の変動表示の保留回数は、可変表示装置ユニット35に配設され、白色に発光可能な保留ランプ44によって点灯表示されるようになっている。保留ランプ44は、普通図柄の変動表示の各最大保留数と同じく4個ずつ設けられており、保留されている変動表示の数と同じ数だけ点灯する。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高サポートモード」として、構成(1)〜(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)〜(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
装飾図柄表示装置42は、液晶表示装置によって構成されており、識別情報としての装飾図柄を変動表示可能に構成されている。また、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1〜9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において変動表示されている装飾図柄が、所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「16RS」又は「8RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「16RS」、「8RS」、又は「8RN」のいずれかが発生する。
ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、本実施形態では、大当たりであっても「2RS」、「2RN」については、装飾図柄がゾロ目の組合わせで停止表示されるのではなく、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。加えて、「小当たり」についても、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。
例えば、確変モードにおいては、遊技モードに対応する(滞在している遊技モードを示唆する)演出として、装飾図柄表示装置42において専用の確変ステージが表示されるが、「2RN」に当選して確変モードが終了した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、かかる確変ステージが終了し、確変モードであるか否かの判別がつかない引き戻しステージが表示される。そして、「2RN」に当選していて、付与された時間短縮モードの期間も終了した場合には、かかる引き戻しステージを終了して、通常モードである(可能性が非常に高い)ことを示す通常ステージの表示を開始する。また、「小当たり」に当選していた場合には、「小当たり」の前後で遊技モードの変化がないことから、確変モードのままである。従って、引き戻しステージに移行するものの、大当たりし易く、さらには、時間短縮モードの最大限に相当する期間(特別図柄の変動表示90回分)を超えた場合には、確変モードであることを把握することができる。
尚、上記のように、特別表示装置43L、43Rにおける特別図柄の停止態様と大当たり種別との対応関係を把握しており、大当たり又は小当たりの発生を教示した特別図柄変動表示の停止態様を確認いていれば、どの種別の大当たりに当選したのかを判別することが可能である。加えて、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われる当否抽選で大当たりに当選した場合で、装飾図柄表示装置42においてゾロ目を表示する大当たり種別としては「16RS」と「8RS」しかない。このため、基本的に(保留されていた第1始動入賞装置33aへの入球に対応する変動表示が消化される場合を除く)確変モードや時間短縮モードにおいて装飾図柄表示装置42においてゾロ目で大当たりの教示が行われた場合には、確変モードの付与が確定する。
また、例えば、通常モードにおいては、遊技モードに対応する演出として、装飾図柄表示装置42において通常ステージが表示されるが、「2RS」に当選して確変モードに移行した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、かかる通常ステージが終了し、確変モードであるか否かの判別がつかない前兆ステージが表示される。本実施形態では、この前兆ステージは、「小当たり」が移行契機であった場合、すなわち、通常モードに滞在している場合には、特別図柄の変動表示で、10回〜50回程度の期間で導出された後、通常ステージに戻るようになっている。その一方で、「2RS」が移行契機であった場合、すなわち、潜確モードに滞在している場合には、基本的に大当たりするまで前兆ステージとなっている。尚、前兆ステージから通常ステージに戻るか否かの抽選を行うこととしてもよいし、前兆ステージから通常ステージに戻った後、再び前兆ステージに移行するか否かの抽選(潜確モードであれば、前兆ステージに戻る確率を高くすることが望ましい)を行うこととしてもよい。加えて、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において「8RN」に当選した場合、及び、「8RS」に当選したものの、その大当たり状態の終了までの間に確変モードが付与されることが教示されなかった場合には、大当たり状態終了後、引き戻しステージに移行する。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32bには、第1カウントスイッチ223a、第2カウントスイッチ223bが設けられ、アシスト入賞口48にはアシスト入賞検知スイッチ227が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、第1カウントスイッチ223a、第2カウントスイッチ223b、アシスト入賞検知スイッチ227、及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、第1可変入賞装置32aや、第2可変入賞装置32bにて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、第2始動入賞装置33bにて羽根部材37を開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313、及び、カードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
さて、本実施形態では、球受皿としての下皿15に特徴がある。以下、下皿15を中心に、図8〜図17等を参照して説明する。
図8〜図10等に示すように、球受皿としての下皿15は、前面枠セット14の前面側に取付けられたベース部401と、ベース部401に対して前後に相対変位可能に取付けられた可変部402とを備え、ベース部401と可変部402とによって、賞球として払出される遊技媒体としての遊技球を貯留可能な貯留部403を形成している。つまり、可変部402を後方に位置させることで貯留部403の容積が小さくなり、可変部402を前方に位置させることで貯留部403の容積が大きくなるように構成されている。以下、可変部402の可動範囲において、図10等に示すように、可変部402が最も後方に位置してベース部401と重なる面積が最も広くなり貯留部403の容積が最小となる位置を第1位置とも称し、図12等に示すように、可変部402が最も前方に位置してベース部401と重なる面積が最も狭くなり貯留部403の容積が最大となる位置を第2位置とも称する。
図9等に示すように、ベース部401は、貯留部403に貯留された遊技球を当該貯留部403の外部(下皿15の下方)へ排出可能な円形の球抜き口405が形成されたベース側底壁部411と、ベース側底壁部411の各側辺部から上方に突出するベース側側壁部412とを備えている。ベース側側壁部412は、1枚の板状体で構成されるのではなく、内壁413、外壁414、及び、内壁413と外壁414との上縁部間を連結する上壁415によって構成されている。また、ベース部401のベース側側壁部412の上面(上壁415)は平板状ではなく、内側(貯留部403側)の部位を一段低くした段差部416が形成されている。尚、球抜き口405は開きっ放しではなく、後述する球抜きユニット441によって開閉されるように構成されている。
可変部402は、ベース側底壁部411の上方に重なる可変側底壁部422と、可変側底壁部422の各側辺部からそれぞれ上方に延出する可変側側壁部423と、可変側底壁部422の前縁部から上方に延出する可変側前壁部424とを具備する内パーツ421を備えるとともに、各ベース側側壁部412の外面側(外壁414)にそれぞれ重なる一対の側カバー部426と、一対の側カバー部426の前縁部間を連結する前カバー部427と、側カバー部426及び前カバー部427の上縁部と、可変側底壁部422及び可変側前壁部424との間を連結する上カバー部428とを具備する外パーツ425を備えている。つまり、内パーツ421の可変側底壁部422と、外パーツ425の側カバー部426と、上カバー部428とによって、ベース部401のベース側側壁部412を内側に収容するような格好となっている。尚、図10、図11の可変部402は、外パーツ425を取外し、詳しくは後述する可変レバー432及び内パーツ421を断面にした態様で示している。
また、本実施形態では、図9、図10等に示すように、前後にスライドする可変部402の安定化を図るべく、第1位置にある可変部402の可変側底壁部422の大部分が、ベース側底壁部411と上下に重なるように構成されている。但し、第1位置にある可変側底壁部422の後端縁は、ベース側底壁部411の後端縁よりも1cmほど前方に位置しており、可変部402を第2位置から第2位置にしても可変側底壁部422と前面枠セット14(排出孔16の周縁部)との間に指が挟まれることがないように構成されている。また、可変側底壁部422には、可変部402が第1位置にある場合に、ベース部401の球抜き口405に対応する位置に、開口部が形成されている。これにより、可変部402が第1位置にある下皿15の収縮状態において、貯留部403に貯留された遊技球を前記開口部を介して球抜き口405から排出することができる。さらに、図12等に示すように、可変部402が第2位置にある場合には、当該開口部がベース側底壁部411の延在範囲を逸脱することなく、ベース側底壁部411の上方領域に位置するように構成されている。これにより、前記開口部の内側において貯留部403の底面に対して上下に貫通する孔が形成されてしまう(底抜けしてしまう)ことを回避している。
加えて、図9等に示すように、可変部402(側カバー部426及び前カバー部427)の下縁部に対しては、ベース部401の下面側を覆う下カバー429が取付けられている。これにより、ベース部401が、可変部402と、下カバー429とで挟まれるような格好となり、可変部402やベース部401の下面側の構成が覆われるとともに、可変部402がベース部401に対して前後にスライド可能に取付けられている。尚、下カバー429には、可変部402が第1位置にある場合に、ベース部401の球抜き口405に対応する位置に、開口部が形成されている。また、図14〜図17の下皿15の下面図では、下カバー429が外された状態となっている。
図10、図11等に示すように、本実施形態では、第1位置にある可変部402、及び、第2位置にある可変部402をベース部401に係止するための係止ユニット431が設けられている。係止ユニット431は、可変部402の可変側前壁部424の後面(貯留部403側である内面)に設けられ、貯留部403側へ比較的大きく突出する非操作位置と、可変側前壁部424側に所定長引っ込んで、非操作位置よりも貯留部403側への突出長が短くなる操作位置との間を変位可能な略箱状の可変レバー432と、ベース部401のベース側側壁部412の上面(上壁415)に形成された段差部416の側面に形成され、ベース部401の左右方向中央部側に開口する被係止部としての係止凹部418と、可変部402側に設けられ、係止凹部418に係止される係止位置と、係止凹部418に係止不可能な非係止位置との間を変位可能な係止部として係止部材434と、可変レバー432と係止部材434とを連動させるリンク機構436と、可変レバー432を非操作位置側に付勢するとともに、係止部材434を係止位置側に付勢する係止付勢手段としてのコイルばね437とを備えている。
係止部材434は前後方向に延びる棒状体をなし、その中間位置(後部寄りの位置)において、可変部402に対し、回転軸が上下方向に延びるようにして軸支されている。また、係止部材434の後端部には、可変部402の左右両側部側(貯留部403の外周側)に突出するようにして係止凹部418に係止可能な係止爪435が形成されている。
リンク機構436は、可変レバー432に一体的に形成され、可変レバー432の遊技者に操作される操作面とは反対側の面から前方に突出する押圧突起433と、可変レバー432の先端部の左右両側方位置において左右一対で設けられ、可変部402に対して回動可能に取付けられたチャンネル部材438と、各チャンネル部材438と各係止部材434の前端部との間を連結する摺動部材439とを備えている。
チャンネル部材438は、平面視略三角形状をなしており、前方に向けて拡幅するような向きで設定されている。当該三角形のチャンネル部材438のうち、後部に位置する角部が可変部402に軸支され、可変部402の左右方向中央部側に位置する角部において可変レバー432の押圧突起433の先端部と当接し、可変レバー432が前方の操作位置へと押圧操作された場合に、押圧突起433によって前方に押圧されることとなる略鉤状の伝達部438aが設けられ、可変部402の側辺部側に位置する角部が摺動部材439と回動自在に連結されている。尚、左右一対のチャンネル部材438は、双方ともに伝達部438aを可変レバー432の押圧突起433に当接させるべく、上下にずれて配置されている。
そして、図10に示されるような非操作位置にある可変レバー432を手前側に引いて、図11に示されるような操作位置へと変位させることで、各チャンネル部材438が可変部402の側辺部側に回動変位し、これに起因して、摺動部材439が可変部402の側辺部側にスライド変位することとなる。さらに、摺動部材439のかかる変位によって、係止部材434の前端部側が可変部402の側辺部側に開くようにして回動変位し、その一方で、係止部材434の後端部側が可変部402の左右方向中央部側に向けて回動変位する。これにより、当該係止部材434の後端部に設けられた係止爪435が、係止凹部418から抜け出る(係止状態が解除される非係止位置となる)ようになっている。
また、コイルばね437は、一対の摺動部材439に対してそれぞれ個別に設けられ、それぞれ摺動部材439を可変部402の左右方向中央部側に付勢するように構成されている。当該コイルばね437の付勢力により、チャンネル部材438の伝達部438aと、可変レバー432の押圧突起433先端とが常に圧接状態とされることとなる。例えば、遊技者が操作位置にある可変レバー432から手を離した場合には、摺動部材439が可変部402の左右方向中央部側にスライド変位させられるとともに、当該摺動部材439によってチャンネル部材438が回動させられる。ひいては、当該チャンネル部材438の伝達部438aによって可変レバー432の押圧突起433が後方に押圧され、可変レバー432が非操作位置へと変位することとなる。さらには、摺動部材439によって、係止部材434の前端部側が、可変部402の左右方向中央部側に引っ張られることで、係止部材434の後端部側が可変部402の側辺部側に向けて回動し、当該係止部材434の後端部に設けられた係止爪435が係止凹部418に挿入される(係止状態となる係止位置とされる)こととなる。
尚、係止部材434の係止爪435と、ベース部401の係止凹部418とが合致する相対位置にあれば、すなわち、可変部402が第1位置又は第2位置にあれば、可変レバー432から手を離すことで、可変レバー432が非操作位置に戻り、係止部材434が非係止位置に戻ることとなるが、係止部材434の係止爪435と、ベース部401の係止凹部418とが合致する相対位置になければ、可変レバー432や係止部材434の位置は戻らず、そのまま可変部402を前方又は後方にスライドさせて第1位置や第2位置まで変位させることで、係止爪435が係止凹部418に挿入されて、可変レバー432や係止部材434の位置が戻るようになっている。
また、本実施形態では、貯留部403の底面は、球抜き口405側に向けて下方傾斜している。すなわち、ベース側底壁部411の上面は、球抜き口405から外周側に向けて若干上方傾斜しており、可変側底壁部422の上面は、後方かつ可変部402の左右方向中央部側に向けて若干下方傾斜している。従って、基本的に球抜き口405を開放し続けるだけで、下皿15に貯留されていた遊技球を全て排出することができるようになっている。さらに、本実施形態では、可変レバー432と、可変側底壁部422とは上下方向において遊技球の直径よりも長い距離を隔てており、非操作位置にある可変レバー432と可変側底壁部422との間の空間に遊技球が進入可能となっている。尚、本実施形態では、可変側底壁部422の上面の傾斜角度が部分的に異なる構成となっているが、可変側底壁部422の上面のうち、非操作位置にある可変レバー432の下方に位置する部位等についても、その他の面と同じく、後方かつ可変部402の左右方向中央部側に向けて若干下方傾斜している。
また、図14、図15等に示すように、下皿15は、球抜き口405を開閉可能な球抜きユニット441を備えている。球抜きユニット441は、可変部402(前カバー部427)の前面側に対して遊技者が操作可能に設けられた球抜き操作部としての球抜きレバー442と、ベース部401に設けられ、球抜き口405を閉塞する閉位置と、球抜き口405を開放する開位置との間を変位可能に構成された蓋部としての蓋部材451とを備えている。
蓋部材451は、平面視で、大小2つの円を接線で繋いだ形状をなしており、小さい方の円の中心位置から上方に突出し、ベース部401のベース側底壁部411に軸支される図示しない固定軸部と、小さい方の円の中心位置から下方に突出する連結軸部453とが設けられ、蓋部材451の大きい方の円は、球抜き口405よりも一回り大きく構成されている。
一方、球抜きレバー442は長円形状をなしており、一方の端部が所定長、可変部402の可変側前壁部424から前方に突出するようにして配置される。以下、球抜きレバー442のうち、可変部402から前方に突出して遊技者が操作可能な部位のことを「操作部443」とも称する。本実施形態では操作部443が接触部を構成する。また、球抜きレバー442には、可変側前壁部424を後方に潜った辺りの部位から上方に突出し、可変部402の可変側前壁部424の下縁部に沿って左右に延びるように形成されたスライド溝444に挿入される円柱状の操作側前軸445が設けられている。これにより、操作側前軸445は、スライド溝444に沿って左右方向にスライド可能、かつ、回転自在に構成されている(球抜きレバー442が可変部402に対してローラー接合されている)。
さらに、球抜きレバー442には、操作側前軸445よりも後方位置において、球抜きレバー442の長手方向に沿って延びる長孔446が形成されている。当該長孔446には、球抜きレバー442の連結軸部453が上方から挿入されている。これにより、連結軸部453は、球抜きレバー442に対し、長孔446の延在方向(前後方向)に沿って相対的にスライド可能、かつ、回転自在に構成されている(球抜きレバー442が、操作側前軸445よりも後方位置で、蓋部材451に対してローラー接合されている)。
尚、ベース側底壁部411は、上下2枚の板状体によって構成されており、蓋部材451を上下に挟むようにして互いに取付固定されている。ちなみに、蓋部材451(連結軸部453の反対側から上方に突出する固定軸部)を軸支する部位は上側の板状体に設けられ、下側の板状体には、蓋部材451と、球抜きレバー442との連結を許容するための開口部が形成されている。加えて、ベース側底壁部411のうち、上側の板状部の下面側、及び、下側の板状部の上面側には、球抜き口405を囲うとともに、蓋部材451の可動範囲よりも少し内側のラインに沿って延び、かつ、球抜きレバー442のうち蓋部材451との連結部位の可動範囲に沿って延びるガイドリブ454が設けられている。蓋部材451は、上下の(特に下方の)ガイドリブ454に摺接しながら、開位置と閉位置との間を変位するようになっている。これにより、蓋部材451と、ベース側底壁部411を構成する下側の板状部との間に、球抜きレバー442を設置するためのスペースを形成するとともに、蓋部材451のベース部401との接触面積を減少させて、蓋部材451を比較的スムースに回動変位させることができる。
さらに、図14等に示すように、蓋部材451を下面側から見て連結軸部453の右側には、蓋部材451から下方に突出する受動突起455が設けられている。これに対応して、球抜きレバー442の後端部には、球抜きレバー442を下面側から見て右側に突出する連動突起447が設けられている。
そして、本実施形態では、(基本的にハンドル18を操作しない左手で)球抜きレバー442の操作部443を左方に押圧して変位させることで、球抜き口405が開放されるようになっている。より具体的に説明すると、図14に示すような下皿15が収縮状態にある場合、球抜きレバー442の操作部443を左方に押圧すると、図15に示すように、球抜きレバー442の操作側前軸445が、可変部402のスライド溝444に沿って左方にスライド変位する。その一方で、球抜きレバー442の操作側前軸445が左方にスライドしても、球抜きレバー442の長孔446は、蓋部材451の連結軸部453を内側に挿通させているため、連結軸部453を挿通させている位置での左方への変位が規制される。その代わりに、球抜きレバー442が左側に回動することとなる。特に、球抜きレバー442の操作側前軸445は、連結軸部453を中心に回動変位するのではなく、可変部402の前縁部に沿って直線的にスライドするため、操作部443を左方にスライドさせるためには球抜きレバー442全体を幾分前方に引っ張り出す必要がある。すなわち、球抜きレバー442の操作部443を左側に押圧した場合、球抜きレバー442は、連結軸部453の遠心方向に沿って前方にスライド変位しつつ、連結軸部453を中心に左側に回動変位することとなる。尚、球抜きレバー442の操作側前軸445が、可変部402のスライド溝444に沿って左方にスライド変位する構成であることから、球抜きレバー442の操作部443の可変部402からの突出長を必ず一定量以上とすることができ、例えば、球抜きレバー442を左側に操作すると、操作部443の突出長が短くなって、操作し難くなってしまうといった事態を防止することができる。
さらに、球抜きレバー442が回動変位すると、蓋部材451の受動突起455が、球抜きレバー442の右側面によって右前に押圧される。これにより、蓋部材451は、固定軸部(連結軸部453)を中心に前側へ回動し、開位置へと変位することとなる。また、本実施形態では、蓋部材451や球抜きレバー442を付勢する付勢手段が設けられておらず、蓋部材451が開位置とされた状態で球抜きレバー442から手を離しても、蓋部材451が開位置に留まるようになっている。
加えて、図14に示すように、球抜きレバー442の操作部443を元の右側の位置に戻せば、球抜き口405は閉状態に戻る。すなわち、図15に示される球抜きレバー442を右側に回動させることで、球抜きレバー442の右側面によって、受動突起455が後側に押圧される。これにより、蓋部材451は、固定軸部(連結軸部453)を中心に後側へ回動し、閉位置へと変位することとなる。
尚、蓋部材451を閉位置側に付勢する付勢手段(コイルばねやゼンマイばね等)を設け、遊技者が球抜きレバー442から手を離せば自動的に蓋部材451が閉位置に戻り、かつ、球抜きレバー442が基準位置に戻るように構成してもよい。さらに、蓋部材451を開位置へと変位させた場合に、操作位置にある球抜きレバー442を保持するレバー保持手段を設け、遊技者が球抜きレバー442から手を離しても、蓋部材451が開位置で維持されるように構成してもよい。例えば、操作側前軸445を球抜きレバー442に対しても回動可能に設けるとともに、操作側前軸445から左方に突出する係止部を設けるとともに、可変部402のスライド溝444の左端部に対応して、前記係止部を一度押し付けることで当該係止部を係止し、係止状態にある係止部をもう一度押し付けることで係止状態が解除されるといったようなラッチ機構を設けることとしてもよい。
また、図10に示されるような収縮状態にある下皿16を図12に示されるような拡張状態とする場合、先ず、図11に示すように可変レバー432を操作位置へと変位させて係止ユニット431による係止状態を解除する。続いて、第1位置にある可変部402を図13に示すように手前側に引っ張って前方の第2位置へと変位させてから、可変レバー432から手を離して係止ユニット431による係止状態とする。このとき、図16に示すように、可変部402とともに球抜きレバー442も前方に変位することとなり、長孔446のうち前方部位に相対位置していた連結軸部453については、長孔446の後方部位に相対位置することとなる。
尚、球抜きレバー442の操作部443は、可変部402の前カバー部427の前面側に設けられているのに対し、可変レバー432は、球抜きレバー442が設けられた面とは反対面側である可変側前壁部424の後面側に設けられている。このため、親指で球抜きレバー442を操作しつつ、その他の指で可変レバー432についても操作することができる。すなわち、球抜き口405を開放させたまま、可変部402を第1位置と第2位置とに前後にスライドさせることもできる。
図16に示されるような下皿15の拡張状態において球抜き口405を開放させる場合、収縮状態において球抜き口405を開放させる場合と同様に、球抜きレバー442の操作部443を左方に押圧して変位させればよい。すなわち、図17に示すように、球抜きレバー442の操作部443を左方に押圧すると、球抜きレバー442の操作側前軸445が、回動しつつ、可変部402のスライド溝444に沿って左方にスライド変位する。また、球抜きレバー442全体としては、操作部443が連結軸部453の遠心方向に変位するように前方にスライドしつつ、連結軸部453を中心に左側に回動変位する。
さらに、球抜きレバー442が左側に回動変位すると、蓋部材451の受動突起455が、球抜きレバー442の右側面によって右前に押圧される。これにより、蓋部材451は、固定軸部(連結軸部453)を中心に前側へ回動し、開位置へと変位することとなる。また、本実施形態では、蓋部材451が若干開位置側へと変位すると、球抜きレバー442の連動突起447が、蓋部材451の受動突起455に圧接することとなり、以降は、連動突起447が受動突起455を前方に押圧して、蓋部材451を開位置側へと変位させることとなる。
尚、本実施形態では、下皿15を拡張状態とした場合、下皿15が収縮状態にある場合に比べ、蓋部材451を開位置側へと回動変位させるために力をかける部位(力の作用点)である球抜きレバー442の操作部443と、球抜きレバー442の回転中心となる蓋部材451の連結軸部453との間の距離が長くなる。このため、下皿15が拡張状態にある場合の方が、蓋部材451を開位置側へと回動変位させる効果が大きく、蓋部材451を開位置へと回動変位させるために要する力が小さくて済む。
また、図16に示すように、球抜きレバー442を元の右側の位置に戻せば、球抜き口405は閉状態に戻る。すなわち、図17に示されるような球抜きレバー442を右側に回動させることで、球抜きレバー442の右側面によって、受動突起455が後側に押圧される。これにより、蓋部材451は、固定軸部(連結軸部453)を中心に後側へ回動し、閉位置へと変位することとなる。
また、球抜きレバー442の上端部は、下皿15に遊技球を供給する排出口16の下縁部よりも上方に位置している。つまり、下皿15に遊技球が満杯となった場合、排出口16から遊技球を下皿15に排出しようにもそのスペースがないため、貯留部403側へ向かう遊技球の流れが止まり、排出口16に連通する下皿連通路71(図3参照)でも遊技球の流れが滞る。本実施形態では、このような下皿15の満杯時やその直前等においても、可変レバー432の上部は遊技球に埋もれることなく、可変レバー432の操作が行えるように構成されている。
さらに、図示は省略するが、可変部402の下部に取付けられる下カバー429には、両側部内面側後端において可変側抜け止め部が設けられ、ベース部401には、両側部外面側前部において外方に突出するベース側抜け止め部が設けられている。本実施形態では、可変部402が手前側の第2位置とされることで貯留部403の容積が最大とされるのであるが、この場合に、可変側抜け止め部と、ベース側抜け止め部とが前後方向に係止されるように構成されている。つまり、可変部402が第2位置にある場合には、係止爪435が係止凹部418に係止されることによって、可変部402の第1位置側(後方)への変位が規制され、可変側抜け止め部がベース側抜け止め部に係止される(支持される)ことによって、可変部402のそれ以上前方への変位(係止爪435の係止凹部418から前方への脱落)が規制されるようになっている。従って、可変部402がベース部401から前方に脱落してしまうといった事態を確実に防止することができる。さらに、第2位置にある可変部402のそれ以上の前方への変位を規制する際に、係止爪435が係止凹部418に係止されている係止部材434等への負担を軽減させることができる。
尚、本実施形態では、下皿15が収縮状態にある場合、下皿15の前縁部は上皿19の前縁部よりも後方に位置している(少なくとも上皿19よりも前方に出っ張る部位がないように構成されている)。このため、パチンコ機10の搬送時に下皿15が大きく出っ張ってしまって邪魔になるといった事態を確実に回避することができる。
また、その一方で、下皿15が拡張状態にある場合、下皿15(可変部402)の前縁部が上皿19よりも前方に位置し、下皿15の貯留部403が上方に露出するように構成されている(可変側前壁部424、可変レバー432が上皿19の前縁部よりも前方に位置している)。このため、例えば、下皿15に貯留されている遊技球を遊技者が手で持って上皿19に移す場合等の作業性の向上等を図ることができる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223a,223b、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、ハンドル18の各種スイッチ等の各種検出スイッチや、各種基板、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、保留ランプ46a、46b、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに当選したことを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43R(における特別図柄)の変動表示に合わせて、演出表示として(装飾図柄の)変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、下皿15は、前面枠セット14に固定されるベース部401と、ベース部401に対して前後に相対変位可能な可変部402とを備え、ベース部401及び可変部402の上面側によって形成される遊技球を貯留可能な貯留部403の容積を変更可能に構成されている。このように貯留部403の容積が変化する構成においても、下皿15(貯留部403)に貯留された遊技球を排出する球抜き口405はベース部401において形成されているため、可変部402が後方の第1位置にある場合と前方の第2位置にある場合とで球抜き口405の位置が変化してしまうといった事態を回避することができる。このため、球抜き口405の位置が変わってしまうことに起因して、球抜き口405の位置によっては下皿15から遊技球が排出され難くなってしまったり、遊技ホール等において下皿15の下方に設置される球箱への遊技球の落下位置が変化して、球箱への遊技球の溜まり方があまり好適なものではなくなったり等しまうといった事態を回避することができる。
また、遊技者の操作に応じて蓋部材451を変位させる球抜きレバー442は、ベース部401に対して相対変位可能に取付けられた可変部402に設けられている。このため、下皿15の容積を変化させるべく可変部402をベース部401に対して相対変位させても、球抜きレバー442と可変部402との相対位置関係が比較的大きく変化してしまうといった事態を防止する(下皿15を収縮状態とした場合に球抜きレバー442の操作部443が可変部402から出っ張り過ぎてしまうことなどを防止する)ことができ、球抜きレバー442の操作性の低下を防止することができる。さらに、球抜きレバー442は、可変部402の前辺部に沿って左右方向にスライドもすることから、単に、連結軸部453を中心に回転するだけの構成に比べ、基準位置にある場合と操作位置にある場合とで球抜きレバー442(操作部443)の可変部402からの突出長のばらつきを極力抑制することができ、結果として、操作性の向上を図ることができる。
また、球抜き口405を開閉する蓋部材451はベース部401に設けられ、球抜きレバー442は可変部402に設けられている。このため、可変部402に設けられた球抜きレバー442は、可変部402の変位に伴って、ベース部401に設けられた蓋部材451に対して相対変位することとなり、可変部402を変位させることで貯留部403の容積を変更した場合には、蓋部材451及び球抜きレバー442を1つの機構として見ると、可変部402の変位に追従して伸縮するようになっている。従って、可変部402を変位させて貯留部403の容積を広げても、確実に球抜き口405を開閉させる操作を行うことができる。結果として、下皿15や球箱に遊技球がほぼ満杯になった際等の、球箱を交換する時間を稼ぎたい等といった状況において、下皿15の遊技球貯留可能量を一次的に増やすことができる。また、パチンコ機10を運搬・移動させる際等では、下皿15を極力コンパクトにまとめておくことができ、パチンコ機10運搬時に下皿15が損傷するリスクの低減や、運搬・保管時のスペース効率の向上等を図ることができる。
加えて、例えば、球抜きレバー442と蓋部材451とが一体的に形成され、それが可変部402に取付けられる場合、可変部402が変位しても蓋部材451によって球抜き口405を閉鎖可能とするべく、蓋部材451が長くなることが懸念され、場合によっては、蓋部材451がベース部401や可変部402から後方にはみ出すおそれがある。これに対し、本実施形態のように、可変部402が変位した場合には、球抜きレバー442と蓋部材451とが重なり合う面積を可変させるようにして全体として伸縮するように構成されることで、下皿15が収縮状態にある場合でも、球抜きレバー442や蓋部材451がベース部401や可変部402から後方にはみ出さないように構成することができる。従って、可変部402の変位量をある程度確保しつつ、下皿15の背面側の構成についてもコンパクト化等を図ることができる。
また、例えば、球抜きレバー442と蓋部材451とが一体的に形成され、それが可変部492に取付けられる場合、下皿15が収縮状態にある場合と、拡張状態にある場合とで、蓋部材451のうち球抜き口405を閉塞する位置が前後にずれる。このため、下皿15に遊技球が貯留され、蓋部材451に対して遊技球の荷重が付加されている場合、可変部402を前後へスライド変位させる際の操作性が若干低下する(重くなる)ことが懸念される。この点、本実施形態では、蓋部剤451がベース部401に取付けられ、可変部402が前後に変位しても蓋部材451が変位することはないことから、上記不具合を回避することができる。
尚、下皿15に遊技球が満杯になっても、下皿15に遊技球を供給する下皿連通路71に設けられた満杯検知スイッチの検知情報に基づいて遊技球の払出し動作が一時停止される等することから、下皿15から遊技球が溢れ出ることはないようになっている。但し、下皿15に遊技球が満杯で遊技球の払出しが滞っていることに対するエラー処理が行われて、エラー発生音が発生したり、装飾図柄表示装置42での表示がエラー表示に変更されたりしてしまうことに不快感を覚えたり、或いは、エラー処理が行われるような状況(遊技球が溢れてしまいそうだといったことでの切迫感がストレスになる)になってしまうこと自体に、不快感を覚えたりする遊技者が多く存在する。このため、下皿15及び球箱共に遊技球が満杯になった場合に、下皿15の容積を拡張することで、上記のようなエラー処理が実行されてしまうことを回避することができ、下皿15に遊技球が満杯になることに起因するストレスの発生を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、球抜きレバー442は、基準位置と操作位置との間を変位する際に、蓋部材451に設けられている連結軸部453を中心として回動変位することとなる。このため、下皿15が拡張状態にある場合には、下皿15が収縮状態にある場合に比べ、球抜きレバー442のうち遊技者から力が加えられる部位である操作部443と、球抜きレバー442の回動中心である連結軸部453との間の距離が長くなる。従って、下皿15が拡張状態にある場合には、下皿15が収縮状態にある場合に比べ、操作部443に力を加えることで連結軸部453を中心に球抜きレバー442を回動させる力のモーメントが大きくなり、結果として、比較的容易に(より小さな力で)蓋部材451を変位させることが可能となる。
すなわち、下皿15が拡張状態にある場合には、下皿15(貯留部403)に対してより多くの遊技球を貯留可能となり、球抜き口405を閉鎖している蓋部材451には、より大きな負荷がかけられることが考えられる。これに対し、本実施形態のように、下皿15が拡張状態にある場合に、球抜きレバー442の操作性を向上させる(操作が軽くなる)ことによって、例えば、下皿15に遊技球が満杯になった状態であったとしても、下皿15が収縮状態にある場合のときと比べても違和感なく、比較的スムースに球抜きレバー442を操作位置側へと変位させて、蓋部材451を閉位置へと変位させることができる。
また、本実施形態では、下皿15の拡張状態では、基準位置から操作位置側へと変位する球抜きレバー442の連動突起447が、受動突起455に圧接することで蓋部材451が回動するように構成されている。すなわち、下皿15の収縮状態において、球抜きレバー442を、基準位置から操作位置へと変位させる場合、球抜きレバー442の右側辺部と受動突起455とが摺接することとなる。つまり、閉位置にある蓋部材451を開位置にまで変位させるためには、球抜きレバー442の右側辺部のある程度の長さを受動突起455に摺接させる必要がある。
これに対し、下皿15の拡張状態では、連動突起447が受動突起455を押圧して蓋部材451を回動させるように構成されている。当該連動突起447により、閉位置にある蓋部材451を開位置にまで変位させるために、球抜きレバー442の右側辺部のある程度の長さを受動突起455に摺接させるといった必要をなくす、或いは、少なくすることができる。従って、球抜きレバー442全体としての長さを抑制することができ、球抜きユニット441のコンパクト化等を図ることができる。また、連動突起447を設けることによって、球抜きレバー442に蓋部材451を連動させる際の掛かり具合が飛躍的に向上することとなり、操作性の向上を図ることができる。結果として、下皿15の拡張状態において球抜きレバー442の操作性が向上するといった上記作用効果がより一層奏されることとなる。
また、球抜き口405を開状態とさせる球抜き操作に際し、球抜きレバー442を回動させる構成であることから、例えば、球抜きレバー442及び蓋部材451を左右にスライド変位させるだけの構成に比べ、球抜き操作に要する力を小さく済ませることができるとともに、球抜きユニット441の構造を比較的コンパクトに収めることができる。さらに、例えば、連結軸部453は蓋部材451に設けられ、球抜きレバー442の一部と蓋部材451の一部とを支障なく重ねることができるため、例えば、連結軸部453がベース部401に設けられる場合に比べ、球抜きユニット441のコンパクト化を図ることができる。
尚、蓋部材451を開位置へと変位させる際に、球抜きレバー442の蓋部材451(の受動突起455)との圧接部位は、連結軸部453の近傍部位であることから、下皿15が拡張状態にある場合に、比較的容易に(より小さな力で)蓋部材451を変位させることが可能となるといった作用効果がより一層奏されることとなる。
また、蓋部材451は、ベース部401に対して回転可能に取付けられている。その一方で、球抜きレバー442は、可変部402に対して前カバー部427の下縁部に沿って形成されたスライド溝444に沿って左右方向にスライド可能かつ回転可能に連結されるとともに、蓋部材451に対しても前後方向にスライド可能かつ回転可能に連結されている。このため、球抜きレバー442を操作すると、球抜きレバー442は、可変部402との連結部側では回転しつつ左右方向にスライドし、蓋部材451との連結部側では、可変部402との連結部における前後位置が維持されるため、回転しつつ前後方向にスライドすることとなる。このように、球抜きレバー442を比較的柔軟に変位動作可能に構成することによって、球抜きレバー442を可変部402の変位に追従させて支障なく変位させることができる。従って、可変部402がどの変位位置にあっても球抜き口405を開閉可能とする構成を実現することができる。さらに、ベース部401側の球抜き口405を開閉する蓋部材451については、単純にベース部401に対して回転するだけとすることができる。従って、蓋部材451の中心軸がずれることに起因する球抜き口405を閉塞する部位の位置ずれのリスクを回避することができ、球抜き口405の開放及び閉鎖をより確実に行うことができる。
また、本実施形態では、ベース部401に対し可変部402を第1位置及び第2位置において係止するための係止ユニット431が設けられている。可変部402を、貯留部403の容積が最小となる第1位置においてベース部401に係止することで、パチンコ機10の運搬等に際し、パチンコ機10が振動する等しても、貯留部403の容積を最小とした状態を維持することができ、可変部402が不用意に第2位置側へと変位することで、可変部402が邪魔になったり、可変部402が破損し易くなってしまったりするといった事態を防止することができる。加えて、可変部402を、貯留部403の容積が最大となる第2位置において、ベース部401に対し係止することで、可変部402が第2位置となっている状態であって、かつ、貯留部403に遊技球がほぼ満杯になっている状態において、遊技者が可変部402に対し、第1位置へと変位する側に不用意に力を加えてしまい、実際に可変部402が第1位置へと変位してしまうことによって、貯留部403に貯留されている遊技球が、下皿15から溢れ出てしまうといった事態を防止することができる。さらに、拡張状態にある下皿15の球抜きレバー442を普通に操作しただけで、可変部402が後方に変位してしまうといった事態を防止することができ、操作性の向上等を図ることができる。
また、球抜きレバー442は下皿15(可変部402)の前面側に設けられ、可変レバー432はその裏面側に設けられている。このため、球抜き口405を開く操作と、貯留部403の容積を変化させる操作とを手の位置を変えずに行うことができ、例えば、球抜き口405を開きながら貯留部403の容積を広げる等といったことも可能となる。従って、利便性の向上等を図ることができる。さらに、球抜きレバー442及び可変レバー432の両操作が片手で同時に行えることから、もう一方の手はハンドル18の操作に専念させることができ、従って、利便性が向上するといった作用効果がより一層奏される。
さらに、可変レバー432の上端部は、貯留部403に満杯に貯留された遊技球の上面よりも上方に位置するように構成されている。このため、可変部402が第1位置にある場合に貯留部403に貯留された遊技球がほぼ満杯となった際に、貯留部403に貯留された遊技球によって可変レバー432を操作できなくなってしまう(遊技球に埋もれて触れなくなってしまう)といった事態を防止することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、球抜きレバー442から手を離した場合に、球抜きレバー442や蓋部材451がその場で留まるように構成されているが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、蓋部材451を閉位置側に付勢する付勢手段(コイルばね等)を設けることとしてもよい。この場合、閉位置にあったはずの蓋部材451が不用意に開位置側へと変位してしまい、下皿15に貯留されていた遊技球が意図せずに球抜き口405から排出されてしまうといった事態を防止することができる。さらに、球抜き口405の開放操作をしていた手を球抜きレバー442から離せば蓋部材451が自然と閉位置に戻ることから、操作性の向上を図ることができる。また、付勢手段を蓋部材451に設けることで、例えば、球抜きレバー442を基準位置側へと付勢するように付勢手段を設けることで付随的に蓋部材451を閉位置側に付勢する場合に比べ、蓋部材451で球抜き口405が閉鎖される状態に戻す、或いは、球抜き口405が閉鎖されている状態を維持するといった作用効果がより確実に奏される。
さらに、例えば、蓋部材451を閉位置側に付勢する付勢手段を備え、遊技者が球抜きレバー442から手を離すと、閉位置側に付勢されている蓋部材451によって付随的に球抜きレバー442が基準位置側に付勢される構成において、球抜きレバー442を操作位置において保持可能な保持手段を設けることとしてもよい。また、保持手段は、球抜きレバー442を操作位置へと変位させて保持手段に押し付けることで球抜きレバー442を保持(係止)可能な状態となり、保持手段によって保持されている球抜きレバー442を再度保持手段に押し付けることで保持状態が解除されるように構成されていることとしてもよい。この場合、操作位置にある球抜きレバー442を手で押さえ続けなくても、球抜き口405を開きっ放しにしておくことができ、操作性の向上を図ることができる。また、保持手段を球抜きレバー442に対応して設けることで、例えば、蓋部材451を開位置にて保持可能なように保持手段を設けることで付随的に球抜きレバー442を操作位置にて保持する場合に比べ、操作位置にて保持されている球抜きレバー442の安定化や、球抜きレバー442と蓋部材451との連結部位への負担軽減等を図ることができる。
(b)上記実施形態では、可変部402が第1位置にある場合と、第2位置にある場合とにおいて、可変部402と一体的に変位する係止部材434の係止爪435と、ベース部401に形成された係止凹部418とが係止されて、可変部402の位置決めが行われるように構成されているが、可変部402を位置決めする位置や位置決めの構造については特に限定されるものではない。例えば、貯留部403の容積が最大と最小との中間となる可変部402の位置で、係止爪435と係止凹部418とが係止されるように構成してもよい。
また、例えば、第2位置での係止が行われないように構成してもよい。この場合、拡張状態にある下皿15を収縮状態に戻す作業が容易なものとなるが、例えば、貯留部403に遊技球が大量に貯留されている場合に可変部402を後方の第1位置へと変位させると、遊技球が下皿15の上方の開口部から溢れ出てしまうおそれがある。このため、第1位置にある可変部402が第2位置へと不用意に戻らないようにロックしておく、或いは、第2位置にある可変部402を第2位置に変位させても遊技球が下皿15から溢れないようにする(遊技球が排出口16の奥側に押し戻されるように構成することが望ましい。
(c)上記実施形態において、下皿15の下方において未だ満杯になっていない球箱が存在するか否かを判別可能とする球箱判別手段(赤外線センサ等)を備え、当該球箱判別手段によって球箱が存在すると判別される場合であって、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチの検知情報に基づいて、遊技球が下皿15に満杯になったと判別された場合には、電気的な切替制御を介在させつつ球抜き口405が自動で開放されるように構成してもよい。例えば、球箱がないと判別される状態においては蓋部材451の開位置側への変位を規制する規制状態となり、球箱があると判別される状態においては蓋部材451の開位置側への変位を許容する許容状態となるソレノイド等を設け、さらに、貯留部403に遊技球がある程度貯留された場合には、貯留された遊技球の重み等によって、可変レバー432が操作位置側に変位可能となるように構成してもよい。この場合、下皿15の容積を変更可能にしたものの、可変レバー432の存在に気付かれずに、容積を変更する機能が使われずじまいになってしまうといった事態を回避することができる。
(d)上記実施形態では、球抜きレバー442は、蓋部材451を開位置と閉位置とに変位させる際に、回動、かつ、スライドするように構成され、蓋部材451は、開位置と閉位置とに変位する際に回動するように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、可変部402が変位しても球抜き口405を開閉させることができるように構成されていればよい。例えば、球抜き口405を開閉させる際に、球抜きレバー442及び蓋部材451が左右にスライドするだけの構成としてもよい。但し、当該構成を採用する場合には、球抜きレバー442を操作するためにより大きな力を要するようになってしまうおそれがあるため、上記実施形態のように、球抜きレバー442や蓋部材451を回転させることで球抜き口405を開閉させる構成とするのが望ましい。
また、係止ユニット431のリンク機構436等の構造についても特に限定されるものではなく、例えば、チャンネル部材438の代わりに、押圧突起433の先端部と、摺動部材439の端部とに対してそれぞれ回動自在に連結され、前後方向及び左右方向に対しいて傾斜して延びる連結棒を設けるとともに、可変レバー432の操作面の反対面を後方に押圧するようにしてコイルばね437を設けるように構成してもよい。加えて、コイルばね437でチャンネル部材438を付勢するように構成してもよい。
(e)上記実施形態において、可変部402を変位させることのできる可変駆動手段(モータやリンク機構等)や、可変部402が第2位置にあるか否かを判別する可変位置判別手段(センサ又は制御記録等)等を設け、遊技者にとって有利な大当たり状態等の特別遊技状態の発生、特に、遊技者に対して単位時間当たりに払い出される遊技球の数が多く見込まれる出玉有り大当たりが決定された、或いは、開始された場合において、第1位置にある可変部402を第2位置へと変位可能に構成してもよい。この場合、可変部402を電動で好適な状況で第2位置とすることができ、貯留部403の容積を増やせるといった機能が使われずじまいとなることを回避することができる。さらには、遊技者に対して比較的短時間で比較的多くの遊技球が払出される出玉有り大当たり状態の開始に際して、遊技者が自分で可変部402を変位させて貯留部403を拡張させる必要がなくなり、便利になる。
態様例として、装飾図柄表示装置42等において出玉有り大当たり状態の開始が教示された場合(オープニング動画が行われた場合)には、可変部402を前方に変位させて下皿15を拡張状態とする。その一方で、下皿15の貯留部403内の遊技球貯留量を検出する(貯留部403内に遊技球が残存するか否かを検出する)残留検知手段を設け、最後に行われた変動表示から(ハンドル18の操作が行われなくなってから等でも可)規定時間が経過した場合に残留検知手段により貯留部403に遊技球が残存するか否か(例えば、1〜5球程度の僅かな残りであれば無しと判別する)を判別し、残存する遊技球が無いと判別された場合には、可変部402を後方に変位させて、下皿15を収縮状態とし、遊技球が残存すると判別された場合には、下皿15を拡張状態で維持する。また、可変部402に対応して圧力センサを設け、可変部402に対して予め設定された規定量以上の圧力が付加された場合(変形例で、赤外線センサで下皿15の前方に物体が存在することが確認された場合としてもよい)には、可変部402の変位を一時停止させ、予め定められた規定時間後に再度、変位を開始する。これにより、可変部402の変位先に遊技者の手等が存在する場合に、それを強引に押し退けてまで変位するといった事態を回避することができる。
尚、可変部402が上記のように勝手に変位し得る構成であっても、球抜き口405の位置は一定であることから、例えば、遊技者が下皿15が収縮状態にあると思って球抜き口405を開放したところ、実は下皿15が若干拡張された状態にあり、これに伴って球抜き口405の位置も前方に変位してしまうような構成である場合に、球抜き孔405から排出された遊技球が上手く球箱に入らないといった事態等を回避することができる。
また、可変部402を変位させるタイミングとしても自由に設定することができ、例えば、変動表示の最中に可変部402を変位可能に構成することによって、当該可変部402の動作を演出(下皿15を使うことになる大当たり状態の教示演出等)に利用することができる。尚、可変駆動手段を設ける場合には、可変レバー432等を省略してもよい。
さらに、電動で可変部402を動作させる場合の可変部402の変位速度を変更可能に構成してもよい。つまり、変位していることが分かり易い場合と、分かり難い場合とがあって、例えば、分かり易い場合は、装飾図柄表示装置42等によって、下皿15の視認を促すような演出を導出させて、そのタイミングで変位させるといった演出を行うことができ、また、例えば、分かり難い場合は、変動表示の最初の頃から変位を開始し、気付いた遊技者が歓喜するといったような演出を行うことが可能となる。但し、最速でも遊技者に身体的な衝撃を与えない程度の速さとすることが望ましい。
加えて、可変部402を第1位置及び第2位置以外の位置でも停止可能に構成し、場合によって、下皿15の突出長を変更可能に構成してもよい。また、当該下皿15の突出長の変化を演出に利用することが考えられ、例えば、下皿15の変位の有無で大当たり状態の発生(当落)示唆演出を行う場合に、16ラウンド大当たりに当選している場合には、貯留部403が最大容積となる第2位置まで可変部402を変位させ、8ラウンド大当たりに当選している場合には、可変部402が第1位置と第2位置との間の位置で停止させることで、大当たり種別の示唆をも行えるように構成してもよい。
さらに、下皿15を振動させる受け皿振動手段(バイブレーターやスピーカ等)を設けることとしてもよい。当該受け皿振動手段の利用方法として、例えば、下皿15が遊技球で満杯になった場合に下皿15を振動させて貯留されている遊技球を均して極力コンパクトにまとまるようにしたり、また、例えば、装飾図柄表示装置42や音声や下皿15の突出長の変化等と組合わせた遊技者の感触にも働きかける演出を行ったりしてもよい。演出の具体例としては、装飾図柄表示装置42で表示されるモンスターの歩みに応じて、音声とともに、下皿15を震わせる、又は、装飾図柄表示装置42において下皿15に触れてください等のアナウンスを行い、遊技者が触れると、可変部402が変位する(この場合、下皿15等にタッチセンサ(ハンドル18のように微電流の流れで検知する等でも可)を設けて接触検知で可変部402を動作させてもよいし、所定時間後に可変部402が動作するといった具合にあらかじめ決定されているタイミングで動作するように構成してもよい)、或いは、装飾図柄表示装置42で所定のキャラクタが飛行機に乗る表示を行うとともに、遊技者に下皿15に手を掛けるようにアナウンスを行い、飛行機の上昇、下降、旋回、接触等に応じて、遊技者が左手を掛けている可変部402を変位させたり、下皿15を振動させたりするように構成してもよい。このように、変位したり振動したりする下皿15に遊技者が触れながらの感触に作用する演出を行うことで、より興趣の向上を図ることができるとともに、パチンコ機10に別途同じような機能を有する専用の部材を設ける(設けるためのスペースを確保する)必要がなく、スペースの有効利用等を図ることができる。
尚、満杯検知スイッチによって下皿15に遊技球が満杯である場合には、下皿15を変位させるといった上記演出を行わない(選択せず、代わりの演出の中から選択する)こととする。さらに、満杯ではなくても、下皿15を変位させる演出を行う際には、開始するにあたって、下皿の球を抜いて下さいといったアナウンスを行うように構成してもよい。
また、可変部402が第2位置にあるか否か(第1位置にあるか否か等でもよい)を判別する可変位置判別手段(センサ又は制御記録等)が設けられる場合には、これを利用して、満杯検知スイッチの検知情報に基づいて、下皿15に遊技球が満杯になったことを把握した場合に、可変部402が第2位置になければ、下皿15を拡張してください等のアナウンスを導出し、可変部402が第2位置にあれば、下皿15から球を抜いて下さい等のアナウンスを導出するように構成してもよい。
(f)上記実施形態において、ベース部401(ベース側底壁部411)と、可変部402(可変側底壁部422)との間に別途のスライド板(1枚でも複数枚でも可)を設け、上下方向にベース側底壁部411と可変側底壁部422とが重ならなくなるまで、可変部402を前方に変位させるよう構成してもよい。この場合、貯留部403の最大容積をより大きくしたり、貯留部403を収縮状態とした場合の下皿15のより一層のコンパクト化を図ったりすることができる。
(g)上記実施形態では、可変レバー432と、可変側底壁部422とが上下に離間しており、その間のスペースに遊技球が進入可能に構成されているが、進入不可能となるように構成してもよい。この場合、可変レバー432の下方に潜り込んだ遊技球によって可変レバー432の操作位置側への変位が阻害されてしまうといった事態を完全に回避することができる。また、当該構成を採用する場合、可変側底壁部422の上面のうち、非操作位置にある可変レバー432が操作位置へと変位した際に空くスペースに対応する部位においても、後方かつ可変部402の左右方向中央部側、すなわち、球抜き口405側に向けて若干下方傾斜するように構成することが望ましい。この場合、可変レバー432が操作位置へと変位したことで空いたスペースに遊技球が滞留してしまうことに起因して、可変レバー432が操作位置側に戻り難いとか、操作位置に戻る可変レバー432に遊技球が弾かれるとかいった事態を抑制することができる。
また、可変レバー432の操作面は、可変側底壁部422の上面或いはその近傍にまで延在しているとともに、上方に向けて前方傾斜していることとしてもよい。つまり、可変レバー432の指先の掛かりが良すぎると、そこに手を掛けて立ち上がろうとする可能性が高くなる。可変部402が第2位置にあれば、可変部402を手前に引いても可変部402がベース部401からの脱落することはないものの、可変部402が第1位置にある場合、意図せず可変部402が手前側に変位することで驚いてしまう遊技者も出てきてしまうおそれがあるため、極力手を掛けて立ち上がられ難いように構成することが望ましい。
(h)上記実施形態では、可変部402がベース部401に対して前後にスライド動作するパーツのみで構成されているが、例えば、それに加えて、左方にスライドするパーツや、右方にスライドするパーツ等を設けることとしてもよい。例えば、可変部が、ベース部401に対して前後に出没変位可能に取付けられる前パーツ(メイン可変部)と、ベース部401に対して左方に出没変位可能に取付けられる左パーツ(サブ可変部)と、ベース部401に対して右方に出没変位可能に取付けられる右パーツ(サブ可変部)とを設ける。さらに、前パーツに対して、左パーツに対応する位置に左方かつ後方に向けて延びる左ガイドピンを設けるとともに、右パーツに対応する位置に右方かつ後方に向けて延びる右ガイドピンを設ける。これに対応して、左パーツに左ガイドピンを挿入可能な左ガイド孔を形成するとともに、右パーツに右ガイドピンを挿通可能な右ガイド孔を形成する。そして、下皿15の収縮状態では、左右のガイドピンが左右のガイド孔に奥まで挿入された状態とされ、その状態から、前パーツが前方に変位すると、左右のガイド孔から徐々に抜け出す左右のガイドピンに案内されるようにして、左パーツが左方にスライドするとともに、右パーツが右方にスライドするように構成してもよい。この場合、貯留部403を、前後方向だけでなく、左右方向にも拡張することができる。従って、貯留部403を大容積とするべく可変部402を前方に変位させるだけで容積を稼ごうとする場合に比べ、下皿15の容積拡大後の形状を無理なく収めることができる。
(i)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32a、32bの開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。さらに、上記実施形態では、当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される高入球状態の期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。
また、上記実施形態において、始動入賞装置33a、33b、可変入賞装置32a、32b、スルーゲート34の数や配置等は特に限定されるものではなく、機種毎に設定可能である。さらに、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選と、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選とで別々のテーブルが参照され、大当たり種別の振分けが変化するように構成されているが、同じにしてもよい。
(j)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検出手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特定入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
(k)上記実施形態では、球抜きレバー442は、蓋部材451に設けられた(固定された)連結軸部453を中心として回動変位するように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、図18、図19のように構成してもよい。すなわち、図18、図19の球抜きレバー801は、前後に長い略長円形状をなし、可変部402に対して回転可能に取付けられている。但し、当該球抜きレバー801は、上記実施形態のように前後にスライド変位することないように軸支されている。また、球抜きレバー801の下面側には、球抜きレバー801の回転中心から下方に突出する連結軸部802と、球抜きレバー801の長手方向において連結軸部802の後方に位置する横ずれ防止突起803とが設けられている。尚、本態様例の球抜きレバー801は、連結軸部802を中心に回転するだけであり、スライドはしない(上記実施形態における操作側前軸445のような構成はない)。
また、球抜きレバー801の下方には、蓋部材805が配置されている。蓋部材805には前後に延びる長孔806が形成され、当該長孔806に対して前記連結軸部802及び横ずれ防止突起803が挿通状態とされている。尚、連結軸部802及び横ずれ防止突起803の先端部には、長孔806からの脱落が防止される拡径部が取付けられている。
さらに、蓋部材805の後端部には、上方及び下方に突出する摺動突起807が設けられている。各摺動突起807は、ベース側底壁部411を構成する上下の板状体に形成され、閉位置と開位置との間を変位する蓋部材805の軌道に沿って延在する案内溝809に挿入状態とされている。
図18に示す下皿15の収縮状態から、図19に示す下皿15の拡張状態とする場合、長孔806の後部に位置していた連結軸部802及び横ずれ防止突起803が長孔806の前部へと相対変位する。蓋部材805については、摺動突起807が案内溝809に挿入されているため、前方に変位することはない。従って、球抜きレバー801及び蓋部材805が全体として伸長したような格好となる。尚、球抜きレバー801を操作位置側へと変位させた場合には、球抜きレバー801が蓋部材805ともども連結軸部802を中心として回動変位し、球抜き口405が開口されることとなる。
尚、図18、図19の球抜きレバー801は、下皿15が収縮状態及び拡張状態のどちらにあっても、連結軸部802を中心に回転することとなる。従って、上記実施形態のように、下皿15が拡張状態にある場合に、球抜きレバー801の操作が軽くなるといった作用効果は奏されない。
(l)上記実施形態では、球抜きユニット441の球抜きレバー442と、蓋部材451とが別部材として構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、図20のように構成してもよい。すなわち、図20の球抜きユニット821は、遊技者の操作可能な操作部823と、球抜き口405を開閉する蓋部824とが一体的に構成された略板状の球抜きレバー822を備えている。球抜きレバー822は、軸ピン826によって可変部402に対して回転可能に取付けられている。尚、本態様例の球抜きレバー822は、軸ピン826を中心に回転するだけであり、スライドはしない(上記実施形態における操作側前軸445のような構成はない)。
また、図20の球抜きレバー822の蓋部824(球抜き口405を閉塞可能な幅を有する区間)は、可変部402の変位可能距離と同等の長さを有している。すなわち、収縮状態にある下皿15が拡張状態とされる場合において、可変部402が前方にスライド変位した場合には、可変部402に取付けられた球抜きレバー822についても前方に変位することとなる。このように、球抜きレバー822が前方に変位したとしても、ベース部401に設けられた球抜き口405を蓋部824で確実に閉鎖できるように、蓋部824が比較的長く構成されている。従って、下皿15が収縮状態にある場合と、拡張状態にある場合とで、蓋部824のうち球抜き口405を閉塞する位置は前後にずれるものの、蓋部824で球抜き口405を確実に閉塞することができる。
尚、図20の球抜きレバー822は、下皿15の収縮状態において、その後端部がベース部401や可変部402から後方にはみ出してしまっている。この点、上記実施形態では、可変部402が前後に変位した場合には、球抜きレバー442と蓋部材451とが重なり合う面積を可変させるようにして全体として伸縮するように構成されているため、下皿15が収縮状態にある場合でも、球抜きレバー442や蓋部材451がベース部401や可変部402から後方にはみ出さないようになっている。従って、可変部402の変位量をある程度確保しつつ、下皿15の背面側の構成についてもコンパクト化等を図ることができる。
また、図20の球抜きレバー822は、下皿15が収縮状態にある場合と、拡張状態にある場合とで、蓋部824のうち球抜き口405を閉塞する位置が前後にずれる。このため、下皿15に遊技球が貯留され、蓋部824に対して遊技球の荷重が付加されている場合、可変部402を前後へスライド変位させる際の操作性が若干低下する(重くなる)ことが懸念される。この点、上記実施形態では、蓋部材451がベース部401に取付けられ、可変部402が前後に変位しても蓋部材451が変位することはないことから、上記不具合を回避することができる。
尚、上記実施形態等では、可変部402を手前に引き出しつつ、球抜きレバー442及び蓋部材451を変位させて球抜き口405を開口させることができるように構成されているが、例えば、下皿15が収縮状態とされている場合と、下皿15が拡張状態とされている場合とにおいてのみ球抜きレバー442及び蓋部材451を変位させることができるように構成してもよい。
(m)上記実施形態では、球抜きレバー442の回動中心となる連結軸部453が蓋部材451に設けられているが、ベース部401に設けることとしてもよい。図21に示す態様例について説明すると、ベース側底壁部411(を構成する上側の板状体)から下方に突設された連結軸部841が設けられているとともに、球抜きレバー842には連結軸部841が挿通される長孔843が形成されている。さらに、球抜きレバー842の上面側には、可変部402の下面前縁部に沿って形成されたスライド溝845に挿通される操作側前軸846が設けられている。
球抜きレバー842の右方には蓋部材848がベース部401に対して回転可能に取付けられている。蓋部材848のうち、蓋部材848の回転軸を挟んで、球抜き口405を閉塞する部位とは反対側の部位から下方に突出する受動突起849が設けられている。上下方向において、球抜きレバー842と受動突起849との位置が同じ位置となっているが、蓋部材848のその他の部位(本体など)については、球抜きレバー842よりも上方に位置している。
そして、基準位置にある球抜きレバー842が操作位置へと変位した場合、球抜きレバー842のうち連結軸部841よりも後方に位置する部位の右辺部が、蓋部材848の受動突起849を押圧し、蓋部材848を回動変位させることによって、球抜き口405が開口されるようになっている。
尚、図21の球抜きレバー842及び蓋部材848は基本的に左右に並び、上下に重なっていない。このため、上記実施形態のように、連結軸部453が蓋部材451に設けられ、蓋部材451の一部と球抜きレバー442の一部とが上下に重なる構成の方が、球抜きユニット441のコンパクト化を図ることができる。
(n)上記実施形態において、球抜きレバー442の連動突起447を省略することとしてもよい。すなわち、下皿15が拡張状態にある場合においても、基準位置から操作位置側へと変位する球抜きレバー442の右側辺部を、受動突起455に対して圧接させることで蓋部材451を回動させるように構成してもよい。但し、下皿15を拡張状態としたときの容積をある程度確保しつつ、球抜きレバー442の長さを極力短くしたい場合には、蓋部材451を回動させる際に、球抜きレバー442の右側辺部のある程度の距離を受動突起455に摺接させなくても済むように、連動突起447を設けることが望ましい。
(o)上記実施形態において、下皿15の拡張状態にある場合には、下皿15の収縮状態にある場合に比べ、球抜き口405の面積が広くなるように構成してもよい。すなわち、上記実施形態では、図9、図12等に示すように、可変部402のうち下皿15の収縮状態において球抜き口405と重なる位置に対してU字状に切欠き部が形成されており、可変部402によって球抜き口405が一切覆われないように構成されているが、前記切欠き部を若干小さく形成して、下皿15の収縮状態においては、可変部402によって、ベース部401の球抜き口405の前部及び左右両側部が覆われるように構成してもよい。この場合、下皿15の拡張状態においては、比較的素早く遊技球を下皿15から排出することが可能となる。また、それ以上容積を広げられない拡張状態において貯留された遊技球が満杯になりそうなとき等に素早く対処することができたりする。
(p)上記実施形態では、球抜き口405がベース部401に設けられ、下皿15が収縮状態及び拡張状態のどちらにあっても球抜き口405の位置が変化しないように構成されているが、球抜き口405が可変部402に形成されて、下皿15が収縮状態にある場合と、拡張状態にある場合とで球抜き口405の位置が変化するように構成してもよい。また、球抜き口405を可変部402に形成する場合、可変部402の可変側底壁部422をベース部401のベース側底壁部411の下側に重ね、ベース側底壁部411の上側にある遊技球を可変側底壁部422側に案内する(下方傾斜させる)こととする。また、球抜き口405は、下皿15が収縮状態にあってもベース側底壁部411で覆われない部位に形成され(ベース側底壁部411のうち球抜き口405に対応する部位に切欠き部を形成してもよい)、可変側底壁部422の上面についても球抜き口405に向けて下方傾斜させることとする。
さらに、かかる構成を採用する場合において、可変側底壁部422上面の傾斜角度は、ベース側底壁部411上面の傾斜角度よりも緩く構成されていることとしてもよい。加えて、ベース側底壁部411の上面は、遊技球を球抜き口405から極力離間した部位である可変側底壁部422の側部に案内する(前方、かつ、左方又は右方に傾斜している)こととしてもよい。この場合、下皿15に貯留された遊技球による負荷が、球抜き口405を閉鎖している蓋部材451に集中的に作用してしまうといった事態を極力抑制することができる。特に、下皿15の拡張状態においては、遊技球を載せる可変側底壁部422の面積が拡大されることから、かかる作用効果がより効果的に奏される。
(q)また、上記実施形態では、下皿15が収縮状態にある場合、下皿15の前縁部は上皿19の前縁部よりも後方に位置し、下皿15が拡張状態にある場合、下皿15(可変部402)の前縁部が上皿19よりも前方に位置するように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、下皿15が収縮状態にあっても部分的に上皿19よりも前方に突出する等の形状等は機種毎に適宜設定することができる。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
パチンコ機等の遊技機では、所定の発射装置により遊技領域へと打ち出された遊技球が入賞装置へ入球すると所定数の遊技球が賞球として遊技機の前面側に設けられた球受皿に払出される構成となっている。また、例えば、特定の入賞装置(始動口)に遊技球が入球すると当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われ、当否抽選に当選すると、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化する可変入賞装置が開状態とされる当たり状態が発生するものもある(例えば、特開2004−180890号公報参照)。
また、球受皿には、球抜き口が形成されるとともに、球抜き口を開閉するシャッタが設けられており、球受皿に設けられた球抜き操作部(レバー、ボタン等)を操作してシャッタをスライドさせることにより、球抜き口を開口させて球受皿から遊技球を排出することができる構成となっている。さらに、多くの遊技ホール等では、球受皿の下方において、球抜き口から排出された遊技球を受ける球箱が設置され、当該球箱に遊技球が満杯になった場合には、球箱を取り換えるといった作業が行われている。
ところで、例えば、球受皿がもうすぐ満杯となるが、球箱ももうすぐ満杯となり、球受皿の遊技球を全て球箱に移すためには、球箱を交換する(店員に球箱を持ってきてもらう等する)必要があるが、もうすぐ遊技球の払出しも途切れるだろうから、球受皿で遊技球を受けきれるかもしれない、或いは、遊技ホールの店員に球箱の交換を要求したが、替えの球箱がなかなか到着せず、球箱も球受皿も満杯になってしまった等といった際に、「球受皿の容積がもっと広ければ良いのに」等と考える遊技者も多く存在する。
また、例えば、球箱に遊技球を一旦移してしまうと、球箱にある遊技球を上皿に供給する作業は、球受皿にある遊技球を上皿に供給する作業に比べて比較的面倒な作業(球箱の奥側には手が届かないので球箱の位置をずらしたり、球箱を持ち上げて上皿に遊技球を流し入れたり等する)となるため、遊技球を上皿に供給する作業が必要になりそうな状況においては、球受皿から球箱に遊技球を移すことを控える遊技者も多く存在する。
その一方で、球受皿を使用していない状態、例えば、パチンコ機を運搬・移動させる際や、遊技中でも当たり状態が未だ発生していない状態等では、球受皿は、出っ張り過ぎて邪魔にならないように極力コンパクトにまとめられていることが望ましい。
以上のような観点から、球受皿の容積を可変とすることが考えられる。ところで、当たり状態中でも、球受皿の球抜き口を開けっ放しにして、球受皿に供給された遊技球をそのまま球箱に受け流しているような状態では、球受皿の容積が小さくても何ら問題はない。つまり、球受皿の容積を小さくした状態で球抜き口を開口する場合と、球受皿の容積を大きくした状態で球抜き口を開口する場合とが考えられる。
しかしながら、球受皿の容積を変更する際に、球抜き口の位置が変化してしまう場合、球受皿から遊技球が排出され難くなってしまったり、遊技球の球箱への落下位置も変化することから、球箱への遊技球の溜まり方があまり好適なものではなくなったり、遊技者が戸惑ってしまったりしてしまうことが懸念される。
尚、一般に、球受皿に遊技球が満杯になったことを検知する検知手段が設けられ、当該検知手段の検知に基づいて遊技球の払出し動作が一時停止されることから、遊技球が球受皿から溢れることはないようになっている。但し、球受皿に遊技球が満杯で遊技球の払出しが滞っていることに対するエラー処理が行われて、エラー発生音が発生したり、表示装置での表示がエラー表示に変更されたりしてしまうことに不快感を覚えたり、或いは、エラー処理が行われるような状況(遊技球が溢れてしまいそうだといったことでの切迫感がストレスになる)になってしまうこと自体に、不快感を覚えたりする遊技者が多く存在する。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、球抜き口の位置を変えることなく、遊技球を貯留可能な容積を可変とする球受皿を備えた遊技機を提供することにある。
A.パチンコ機等の遊技機では、所定の発射装置により遊技領域へと打ち出された遊技球が入賞装置へ入球すると所定数の遊技球が賞球として遊技機の前面側に設けられた球受皿に払出される構成となっている。また、例えば、特定の入賞装置(始動口)に遊技球が入球すると当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われ、当否抽選に当選すると、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化する可変入賞装置が開状態とされる当たり状態が発生するものもある(例えば、特開2004−180890号公報参照)。
また、球受皿には、球抜き口が形成されるとともに、球抜き口を開閉するシャッタが設けられており、球受皿に設けられた球抜き操作部(レバー、ボタン等)を操作してシャッタをスライドさせることにより、球抜き口を開口させて球受皿から遊技球を排出することができる構成となっている。さらに、多くの遊技ホール等では、球受皿の下方において、球抜き口から排出された遊技球を受ける球箱が設置され、当該球箱に遊技球が満杯になった場合には、球箱を取り換えるといった作業が行われている。
ところで、例えば、球受皿がもうすぐ満杯となるが、球箱ももうすぐ満杯となり、球受皿の遊技球を全て球箱に移すためには、球箱を交換する(店員に球箱を持ってきてもらう等する)必要があるが、もうすぐ遊技球の払出しも途切れるだろうから、球受皿で遊技球を受けきれるかもしれない、或いは、遊技ホールの店員に球箱の交換を要求したが、替えの球箱がなかなか到着せず、球箱も球受皿も満杯になってしまった等といった際に、「球受皿の容積がもっと広ければ良いのに」等と考える遊技者も多く存在する。
また、例えば、球箱に遊技球を一旦移してしまうと、球箱にある遊技球を上皿に供給する作業は、球受皿にある遊技球を上皿に供給する作業に比べて比較的面倒な作業(球箱の奥側には手が届かないので球箱の位置をずらしたり、球箱を持ち上げて上皿に遊技球を流し入れたり等する)となるため、遊技球を上皿に供給する作業が必要になりそうな状況においては、球受皿から球箱に遊技球を移すことを控える遊技者も多く存在する。
その一方で、球受皿を使用していない状態、例えば、パチンコ機を運搬・移動させる際や、遊技中でも当たり状態が未だ発生していない状態等では、球受皿は、出っ張り過ぎて邪魔にならないように極力コンパクトにまとめられていることが望ましい。
以上のような観点から、球受皿の容積を可変とすることが考えられる。ところで、当たり状態中でも、球受皿の球抜き口を開けっ放しにして、球受皿に供給された遊技球をそのまま球箱に受け流しているような状態では、球受皿の容積が小さくても何ら問題はない。つまり、球受皿の容積を小さくした状態で球抜き口を開口する場合と、球受皿の容積を大きくした状態で球抜き口を開口する場合とが考えられる。
しかしながら、球受皿の容積を変更する際に、球抜き口の位置が変化してしまう場合、球受皿から遊技球が排出され難くなってしまったり、遊技球の球箱への落下位置も変化することから、球箱への遊技球の溜まり方があまり好適なものではなくなったり、遊技者が戸惑ってしまったりしてしまうことが懸念される。
尚、一般に、球受皿に遊技球が満杯になったことを検知する検知手段が設けられ、当該検知手段の検知に基づいて遊技球の払出し動作が一時停止されることから、遊技球が球受皿から溢れることはないようになっている。但し、球受皿に遊技球が満杯で遊技球の払出しが滞っていることに対するエラー処理が行われて、エラー発生音が発生したり、表示装置での表示がエラー表示に変更されたりしてしまうことに不快感を覚えたり、或いは、エラー処理が行われるような状況(遊技球が溢れてしまいそうだといったことでの切迫感がストレスになる)になってしまうこと自体に、不快感を覚えたりする遊技者が多く存在する。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、球抜き口の位置を変えることなく、遊技球を貯留可能な容積を可変とする球受皿を備えた遊技機を提供することにある。
手段A−1.遊技機本体側に取付けられたベース部と、
前記ベース部に対して相対変位可能に取付けられた可変部とを備え、
前記ベース部と前記可変部とによって、賞球として払出される遊技媒体としての遊技球を貯留可能な貯留部を形成する球受皿を備えた遊技機において、
前記ベース部には、前記貯留部に貯留された遊技球を当該貯留部の外部へ排出可能な球抜き口が形成され、
前記球受皿は、前記球抜き口を開閉可能な球抜きユニットを備え、
前記球抜きユニットは、
遊技者が操作可能に設けられるとともに、前記可変部の変位に連動する球抜き操作部と、
前記球抜き口を閉塞する閉位置と、前記球抜き口を開放する開位置との間を変位可能に構成された蓋部とを備え、
前記球抜き操作部への操作に伴って前記蓋部が前記開位置と前記閉位置とに変位することを特徴とする遊技機。
手段A−1によれば、球受皿に貯留された遊技球を排出する球抜き口はベース部に形成されているため、可変部が第1位置にある場合と第2位置にある場合とで球抜き口の位置が変化してしまうといった事態を回避することができる。このため、球抜き口の位置が変わってしまうことに起因して、球抜き口の位置によっては球受皿から遊技球が排出され難くなってしまったり、遊技ホール等において球受皿の下方に設置される球箱への遊技球の落下位置が変化して、球箱への遊技球の溜まり方があまり好適なものではなくなったり等しまうといった事態を回避することができる。
また、遊技者の操作に応じて蓋部を変位させる球抜き操作部は、ベース部に対して相対変位可能に取付けられた可変部に設けられている。このため、球受皿の容積を変化させるべく可変部をベース部に対して相対変位させても、球抜き操作部と可変部との相対位置関係が比較的大きく変化してしまうといった事態を防止する(球受皿を収縮状態とした場合に球抜き操作部が可変部から出っ張り過ぎてしまうことなどを防止する)ことができ、球抜き操作部の操作性の低下を防止することができる。
手段A−2.遊技機本体側に取付けられたベース部と、
前記ベース部に対して相対変位可能に取付けられた可変部とを備え、
前記ベース部と前記可変部とによって、賞球として払出される遊技媒体としての遊技球を貯留可能な貯留部を形成する球受皿を備えた遊技機において、
前記ベース部には、前記貯留部に貯留された遊技球を当該貯留部の外部へ排出可能な球抜き口が形成され、
前記球受皿は、前記球抜き口を開閉可能な球抜きユニットを備え、
前記球抜きユニットは、
遊技者が操作可能に設けられるとともに、前記可変部の変位に連動する球抜き操作部と、
前記ベース部に設けられ、前記球抜き口を閉塞する閉位置と、前記球抜き口を開放する開位置との間を変位可能に構成された蓋部とを備え、
前記球抜き操作部への操作に連動して前記蓋部が前記開位置と前記閉位置とに変位するとともに、
前記可変部の変位に伴って、当該可変部の変位方向において、前記球抜き操作部が、前記蓋部に対して相対変位することを特徴とする遊技機。
手段A−2によれば、基本的に上記手段A−1と同様の作用効果が奏される。また、手段A−2によれば、球抜き口を開閉する蓋部はベース部に設けられ、遊技者の操作に応じて蓋部を変位させる球抜き操作部は可変部に設けられている。このため、可変部に設けられた球抜き操作部は、可変部の変位に伴って、ベース部に設けられた蓋部に対して相対変位することとなり、可変部を変位させることで貯留部の容積を変更した場合には、蓋部及び球抜き操作部を1つの機構として見ると、可変部の変位に追従して伸縮するようになっている。従って、可変部を変位させて貯留部の容積を広げても、確実に球抜き口を開閉させる操作を行うことができる。結果として、球受皿や球箱に遊技球がほぼ満杯になった際等の、球箱を交換する時間を稼ぎたい等といった状況において、球受皿の遊技球貯留可能量を一次的に増やすことができる。また、遊技機を運搬・移動させる際等では、球受皿を極力コンパクトにまとめておくことができ、遊技機運搬時に球受皿が損傷するリスクの低減や、運搬・保管時のスペース効率の向上等を図ることができる。
加えて、例えば、球抜き操作部と蓋部とが一体的に形成され、それが可変部に取付けられる場合、可変部が変位しても蓋部によって球抜き口を閉鎖可能とするべく、蓋部が長くなることが懸念され、場合によっては、蓋部がベース部や可変部から後方にはみ出すおそれがある。これに対し、本手段のように、可変部が変位した場合には、球抜き操作部と蓋部とが重なり合う面積を可変させるようにして全体として伸縮するように構成されることで、球受皿が収縮状態にある場合でも、球抜き操作部や蓋部がベース部や可変部から後方にはみ出さないように構成することができる。従って、可変部の変位量をある程度確保しつつ、球受皿の背面側の構成についてもコンパクト化等を図ることができる。
また、例えば、球抜き操作部と蓋部とが一体的に形成され、それが可変部に取付けられる場合、球受皿が収縮状態にある場合と、拡張状態にある場合とで、蓋部のうち球抜き口を閉塞する位置が前後にずれる。このため、球受皿に遊技球が貯留され、蓋部に対して遊技球の荷重が付加されている場合、可変部を前後へスライド変位させる際の操作性が若干低下する(重くなる)ことが懸念される。この点、本手段では、蓋部がベース部に取付けられ、可変部が前後に変位しても蓋部が変位することはないことから、上記不具合を回避することができる。
手段A−3.前記可変部は、前記ベース部に対して前後方向に相対変位可能に構成され、
前記球受皿は、前記貯留部の容積が最大となる拡張状態と、前記貯留部の容積が最小となる収縮状態との間を状態変化可能に構成され、
(前記可変部がその可動範囲の最後部に位置することで前記球受皿が前記収縮状態とされ、前記可変部がその可動範囲のうち最前部に位置することで前記球受皿が前記拡張状態とされ、)
前記球抜きユニットは、前記蓋部又は前記ベース部に設けられる連結軸部を備え、
前記球抜き操作部は、前記可変部から前方に突出して遊技者が接触可能な接触部を備えるとともに、
前記球抜き操作部には、前記連結軸部が挿通される長孔が形成され、
前記可変部が前後方向に変位する場合には、前記連結軸部が前記球抜き操作部に対して前記長孔の内側を相対的に変位するとともに、
前記球抜き操作部は、前記蓋部を前記閉位置とする基準位置と、前記蓋部を前記開位置とする操作位置との間を変位する場合に、前記連結軸部を中心として回動変位することを特徴とする手段A−2に記載の遊技機。
手段A−3によれば、球抜き操作部は、基準位置と操作位置との間を変位する際に、蓋部又はベース部に設けられている連結軸部を中心として回動変位することとなる。このため、球受皿が拡張状態にある場合には、球受皿が収縮状態にある場合に比べ、球抜き操作部のうち遊技者から力が加えられる部位である接触部と、球抜き操作部の回動中心である連結軸部との間の距離が長くなる。従って、球受皿が拡張状態にある場合には、球受皿が収縮状態にある場合に比べ、接触部に力を加えることで連結軸部を中心に球抜き操作部を回動させる力のモーメントが大きくなり、結果として、比較的容易に(より小さな力で)蓋部を変位させることが可能となる。
すなわち、球受皿が拡張状態にある場合には、球受皿(貯留部)に対してより多くの遊技球を貯留可能となり、球抜き口を閉鎖している蓋部には、より大きな負荷がかけられることが考えられる。これに対し、本手段3のように、球受皿が拡張状態にある場合に、球抜き操作部の操作性を向上させる(操作が軽くなる)ことによって、例えば、球受皿に遊技球が満杯になった状態であったとしても、球受皿が収縮状態にある場合のときと比べても違和感なく、比較的スムースに球抜き操作部を操作位置側へと変位させて、蓋部を閉位置へと変位させることができる。
また、球抜き口を開状態とさせる球抜き操作に際し、球抜き操作部を回動させる構成であることから、例えば、球抜き操作部及び蓋部を左右にスライド変位させるだけの構成に比べ、球抜き操作に要する力を小さく済ませることができるとともに、球抜きユニットの構造を比較的コンパクトに収めることができる。
尚、「前記蓋部を開位置へと変位させる際に、前記球抜き操作部の前記蓋部との圧接部位は、前記連結軸部の近傍部位であること」としてもよい。この場合、球受皿が拡張状態にある場合に、比較的容易に(より小さな力で)蓋部を変位させることが可能となるといった作用効果がより一層奏されることとなる。また、「前記連結軸部は前記蓋部に設けられていること」としてもよい。この場合、球抜き操作部の一部と蓋部の一部とを支障なく重ねることができるため、例えば、連結軸部がベース部に設けられる場合に比べ、球抜きユニットのコンパクト化を図ることができる。
手段A−4.前記蓋部は、前記ベース部に対して回転可能に取付けられ、
前記球抜き操作部は、前記可変部の前辺部に沿って左右方向に延びるスライド溝に挿入される操作側前軸を備え、当該操作側前軸において前記スライド溝に対し左右にスライド可能かつ回転可能に連結されるとともに、前記長孔において前記連結軸部に対しても前後方向にスライド可能かつ回転可能に連結され、
前記蓋部には、前記球抜き操作部が操作された場合に前記球抜き操作部と当接し、当該球抜き操作部から、前記閉位置から前記開位置へと回動変位させられる方向に力を受ける受動突起が設けられていることを特徴とする手段A−3に記載の遊技機。
手段A−4によれば、球抜き操作部を操作すると、球抜き操作部は、可変部との連結部側では回転しつつ左右方向にスライドし、蓋部との連結部側では、可変部との連結部における前後位置が維持されるため、回転しつつ前後方向にスライドすることとなる。このように、球抜き操作部を比較的柔軟に変位動作可能に構成することによって、球抜き操作部を可変部の変位に追従させて支障なく変位させることができる。従って、可変部がどの変位位置にあっても球抜き口を開閉可能とする構成を実現することができる。さらに、球抜き操作部は、可変部の前辺部に沿って左右方向にスライドもすることから、単に、連結軸部を中心に回転するだけの構成に比べ、基準位置にある場合と操作位置にある場合とで球抜き操作部の可変部からの突出長のばらつきを極力抑制することができ、結果として、操作性の向上を図ることができる。
また、ベース部側の球抜き口を開閉する蓋部については、ベース部に対して回転するだけのピン接合とすることができる。従って、蓋部の中心軸がずれることに起因する球抜き口を閉塞する部位の位置ずれのリスクを回避することができ、球抜き口の開放及び閉鎖をより確実に行うことができる。
手段A−5.前記球抜き操作部の後部から前記受動突起側に突出する連動突起が設けられ、
前記球受皿の前記収縮状態では、前記基準位置から前記操作位置側へと変位する前記球抜き操作部の側辺部が、前記受動突起に圧接することで前記蓋部が回動し、
前記球受皿の前記拡張状態では、前記基準位置から前記操作位置側へと変位する前記球抜き操作部の前記連動突起が、前記受動突起に圧接することで前記蓋部が回動するように構成されていることを特徴とする手段A−4に記載の遊技機。
球受皿の収縮状態において、球抜き操作部を、基準位置から操作位置へと変位させる場合、球抜き操作部の側辺部と受動突起とが摺接することとなる。つまり、閉位置にある蓋部を開位置にまで変位させるためには、球抜き操作部の側辺部のある程度の長さを受動突起に摺接させる必要がある。
これに対し、手段A−5によれば、球抜き操作部の先端部において受動突起側に突出する連動突起が設けられており、球受皿の拡張状態では、連動突起が受動突起を押圧して蓋部を回動させるように構成されている。当該連動突起により、閉位置にある蓋部を開位置にまで変位させるために、球抜き操作部の側辺部のある程度の長さを受動突起に摺接させるといった必要をなくす、或いは、少なくすることができる。従って、球抜き操作部全体としての長さを抑制することができ、球抜きユニットのコンパクト化等を図ることができる。また、連動突起を設けることによって、球抜き操作部に蓋部を連動させる際の掛かり具合が飛躍的に向上することとなり、操作性の向上を図ることができる。結果として、球受皿の拡張状態において球抜き操作部の操作性が向上するといった上記手段A−3の作用効果がより一層奏されることとなる。
手段A−6.前記蓋部を前記閉位置側へと付勢する付勢手段を備えることを特徴とする手段A−2乃至A−5のいずれかに記載の遊技機。
手段A−6によれば、閉位置にあったはずの蓋部が不用意に開位置側へと変位してしまい、球受皿に貯留されていた遊技球が意図せずに球抜き口から排出されてしまうといった事態を防止することができる。さらに、球抜き口の開放操作をしていた手を球抜き操作部から離せば蓋部が自然と閉位置に戻ることから、操作性の向上を図ることができる。
また、付勢手段を蓋部に設けることで、例えば、球抜き操作部を基準位置側へと付勢するように付勢手段を設けることで付随的に蓋部を閉位置側に付勢する場合に比べ、蓋部で球抜き口が閉鎖される状態に戻す、或いは、球抜き口が閉鎖されている状態を維持するといった作用効果がより確実に奏される。
手段A−7.前記球抜き操作部は、前記蓋部を前記閉位置とする基準位置と、前記蓋部を前記開位置とする操作位置との間を変位可能に構成されるとともに、前記付勢手段によって前記閉位置側へと付勢されている前記蓋部材によって前記基準位置側へと付勢される構成であって、
前記球抜き操作部を前記操作位置において保持可能な保持手段を備えていることを特徴とする手段A−6に記載の遊技機。
手段A−7によれば、操作位置にある球抜き操作部を手で押さえ続けなくても、球抜き口を開きっ放しにしておくことができ、操作性の向上を図ることができる。また、保持手段を球抜き操作部に対応して設けることで、例えば、蓋部を開位置にて保持可能なように保持手段を設けることで付随的に球抜き操作部を操作位置にて保持する場合に比べ、操作位置にて保持されている球抜き操作部の安定化や、球抜き操作部と蓋部との連結部位への負担軽減等を図ることができる。
手段A−8.前記可変部は、前記貯留部の容積が最小となる第1位置と、前記貯留部の容積が最大となる第2位置との間を変位可能に構成され、
前記第1位置にある前記可変部を前記ベース部に係止するための係止ユニットを備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−7のいずれかに記載の遊技機。
手段A−8によれば、可変部を、貯留部の容積が最小となる第1位置において、ベース部に対し係止することができる。このため、遊技機の運搬等に際し、遊技機が振動する等しても、貯留部の容積を最小とした状態を維持することができ、可変部が不用意に第2位置側へと変位することで、可変部が邪魔になったり、可変部が破損し易くなってしまったりするといった事態を防止することができる。
手段A−9.前記可変部は、前記貯留部の容積が最小となる第1位置と、前記貯留部の容積が最大となる第2位置との間を変位可能に構成され、
前記第2位置にある前記可変部を前記ベース部に係止するための係止ユニットを備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−8のいずれかに記載の遊技機。
手段A−9によれば、可変部を、貯留部の容積が最大となる第2位置において、ベース部に対し係止することができる。このため、可変部が第2位置となっている状態であって、かつ、貯留部に遊技球がほぼ満杯になっている状態において、遊技者が可変部に対し、第1位置へと変位する側に不用意に力を加えてしまい、実際に可変部が第1位置へと変位してしまうことによって、貯留部に貯留されている遊技球が、球受皿から溢れ出てしまうといった事態を防止することができる。また、拡張状態にある球受皿の球抜き操作部を普通に操作しただけで、可変部が第1位置側に変位してしまうといった事態を防止することができ、操作性の向上等を図ることができる。
手段A−10.前記係止ユニットは、
前記可変部に設けられ、操作位置と非操作位置との間を変位可能な可変レバーと、
前記ベース部に設けられた被係止部と、
前記可変レバーと連動し、前記可変レバーが前記非操作位置にある場合に前記被係止部に係止可能な係止位置とされ、前記可変レバーが前記操作位置にある場合に前記被係止部に係止不可能な非係止位置とされる係止部と、
前記可変レバーを前記非操作位置側に付勢する係止付勢手段とを備えていることを特徴とする手段A−8又はA−9に記載の遊技機。
手段A−11.前記球抜き操作部(のうち遊技者が実際の操作可能な部位である接触部)は、前記可変部の外面側に突出して設けられ、
前記可変レバーは、前記可変部のうち前記操作部が突出する面とは反対面側(前記貯留部を画定する内面側)に突出して設けられ、
遊技者が、片手で、前記球抜き操作部の前記操作部を操作しつつ、前記可変レバーを操作可能に構成されていることを特徴とする手段A−10に記載の遊技機。
手段A−11によれば、球抜き口を開く操作と、貯留部の容積を変化させる操作とを手の位置を変えずに行うことができ、例えば、球抜き口を開きながら貯留部の容積を広げる等といったことも可能となる。従って、利便性の向上等を図ることができる。さらに、球抜き操作部及び可変レバーの両操作が片手で同時に行えることから、もう一方の手は別の操作(例えば、パチンコ機においては発射操作手段(所謂ハンドル)の操作)に専念させることができ、従って、利便性が向上するといった作用効果がより一層奏される。
手段A−12.前記可変レバーは、前記可変部が前記第1位置にある場合に前記貯留部に貯留された遊技球の上面よりも上方にまで位置していることを特徴とする手段A−11に記載の遊技機。
手段A−12によれば、可変部が第1位置にある場合に貯留部に貯留された遊技球がほぼ満杯となった際に、貯留部に貯留された遊技球によって可変レバーを操作できなくなってしまう(遊技球に埋もれて触れなくなってしまう)といった事態を防止することができる。
手段A−13.前記非操作位置にある前記可変レバー(のうち遊技者が実際に押圧操作する操作部)と、当該可変レバーが取付けられている前記可変部との間には遊技球が進入不可能に構成されていることを特徴とする手段A−11又はA−12に記載の遊技機。
手段A−13によれば、可変レバーと可変部との間に遊技球が挟まって、可変レバーの操作位置側への変位が阻害されてしまう等といった事態を回避することができる。
手段A−14.前記可変レバーが設けられた前記可変部を手前に引くことで前記貯留部の容積が拡張される構成において、
前記貯留部の容積が最大とされた場合に、前記可変レバーが設けられた前記可変部側に設けられた可変側抜け止め部と、前記ベース部側に設けられたベース側抜け止め部とが前後方向に係止されるように構成されていることを特徴とする手段A−1乃至A−13のいずれかに記載の遊技機。
手段A−14によれば、可変部は、貯留部の容積が最大とされた場合、それ以上に貯留部が拡大される方向、すなわち、前方に変位しないように構成されている。従って、可変部がベース部から前方に脱落してしまうといった事態をより確実に防止することができる。
尚、可変レバーの操作面は、可変部の底面或いはその近傍にまで延在しているとともに、上方に向けて前方傾斜していることとしてもよい。つまり、可変レバーの指先の掛かりが良すぎると、そこに手を掛けて立ち上がろうとする可能性が高くなる。一応、本手段A−14の構成によって、可変部の抜けは防止されるように構成されているが、意図せずに可変部が手前側に変位することで驚いてしまう遊技者も出てきてしまうおそれがあるため、極力手を掛けて立ち上がられ難いように構成することが望ましい。
手段A−15.前記可変部は、
前壁部を有し、前後方向に変位するメイン可変部と、
前記メイン可変部に連動して左右方向に変位するサブ可変部とを備え、
前記メイン可変部を前方に変位させると、前記サブ可変部が側方に広がる方向に変位することを特徴とする手段A−1乃至A−14のいずれかに記載の遊技機。
手段A−15によれば、貯留部を、前後方向だけでなく、左右方向にも拡張することができる。従って、貯留部を大容積とするべく可変部を前方に変位させるだけで容積を稼ごうとする場合に比べ、球受皿の容積拡大後の形状を無理なく収めることができる。
手段A−16.前記可変部を変位させることのできる可変駆動手段を備え、
遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生が決定された場合において、前記可変部を前記貯留部の容積が拡張される側へと変位可能に構成されていることを特徴とする手段A−1乃至A−15のいずれかに記載の遊技機。
手段A−16によれば、可変部を電動で好適な状況で第2位置とすることができ、貯留部の容積を増やせるといった機能が使われずじまいとなることを回避することができる。さらには、遊技者に対して比較的短時間で比較的多くの遊技球が払出される状態の開始に際して、遊技者が自分で可変部を変位させて貯留部を拡張させる必要がなくなり、便利になる。また、例えば、変動表示の最中に可変部を変位可能に構成することによって、当該可変部の動作を演出(球受皿を使うことになる特別遊技状態の教示演出等)に利用することができる。尚、可変部の変位を演出として利用する場合、「遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生が決定された場合において、当該特別遊技状態の発生を教示する演出に際して前記可変部を変位可能に構成されていること」としてもよい。
手段A−17.前記球受皿を振動させる受け皿振動手段を備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−16のいずれかの記載の遊技機。
手段A−17によれば、例えば、球受皿が遊技球で満杯になったと判別されたような場合に球受皿を振動させて、貯留されている遊技球を均して極力コンパクトにまとまるようにすることができる。また、例えば、球受皿の振動と、所定の表示装置や音声や上記手段A−15の可変部の変位等とを組合わせた遊技者の感触に働きかける演出を行うことができる。
B.パチンコ機等の遊技機では、所定の発射装置により遊技領域へと打ち出された遊技球が入賞装置へ入球すると所定数の遊技球が賞球として遊技機の前面側に設けられた球受皿に払出される構成となっている(例えば、特開2004−180890号公報参照)。
また、球受皿には、球抜き口が形成されるとともに、球抜き口を開閉するシャッタが設けられており、球受皿に設けられた球抜き操作部を操作してシャッタをスライドさせることにより、球抜き口を開口させて球受皿から遊技球を排出することができる構成となっている。さらに、多くの遊技ホール等では、球受皿の下方において、球抜き口から排出された遊技球を受ける球箱が設置され、当該球箱に遊技球が満杯になった場合には、球箱を取り換えるといった作業が行われている。
ところで、遊技機から遊技者に払い出された遊技球の一時的な保管(中継)場所でもある球受皿の容積が広ければ、その分、遊技球を球箱に移すことに関する利便性の向上等が図られることから、遊技者からは球受皿の容積をもっと広げて欲しいという要望がある。その一方で、例えば、パチンコ機を運搬・移動させたりすることを鑑みると、球受皿は極力コンパクトにまとめられていることが望ましい。以上のような観点から、球受皿の容積を可変とすることが考えられる。
しかしながら、球受皿の容積を大きくした場合には、球受皿に対してより多くの遊技球を貯留できるため、球抜き口を閉鎖しているシャッタには比較的大きな加重が付加されることが考えられる。この場合、シャッタの操作性の悪化を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、球抜き口を開状態とする操作性の悪化を抑制しつつ、遊技球を貯留可能な容積を可変とする球受皿を備えた遊技機を提供することにある。
手段B−1.遊技機本体側に取付けられたベース部と、
前記ベース部に対して前後方向に相対変位可能に取付けられた可変部とを備え、
前記ベース部と前記可変部とによって、賞球として払出される遊技媒体としての遊技球を貯留可能な貯留部が形成され、前記貯留部の容積が最大となる拡張状態と、前記貯留部の容積が最小となる収縮状態との間を状態変化可能な球受皿を備えた遊技機において、
前記ベース部には、前記貯留部に貯留された遊技球を当該貯留部の外部へ排出可能な球抜き口が形成され、
前記球受皿は、前記球抜き口を開閉可能な球抜きユニットを備え、
前記球抜きユニットは、
遊技者が操作可能に設けられるとともに、前記可変部の変位に連動する球抜き操作部と、
前記ベース部に設けられ、前記球抜き口を閉塞する閉位置と、前記球抜き口を開放する開位置との間を変位可能に構成された蓋部とを備え、
前記球抜き操作部への操作に連動して前記蓋部が前記開位置と前記閉位置とに変位するとともに、
前記可変部の変位に伴って、当該可変部の変位方向において、前記球抜き操作部が、前記蓋部に対して相対変位する構成であって、
前記球抜きユニットは、前記蓋部又は前記ベース部に設けられる連結軸部を備え、
前記球抜き操作部は、前記可変部から前方に突出して遊技者が接触可能な接触部を備えるとともに、
前記球抜き操作部には、前記連結軸部が挿通される長孔が形成され、
前記可変部が前後方向に変位する場合には、前記連結軸部が前記球抜き操作部に対して前記長孔の内側を相対的に変位するとともに、
前記球抜き操作部は、前記蓋部を前記閉位置とする基準位置と、前記蓋部を前記開位置とする操作位置との間を変位する場合に、前記連結軸部を中心として回動変位することを特徴とする遊技機。
手段B−1によれば、球受皿に貯留された遊技球を排出する球抜き口はベース部に形成されているため、可変部が第1位置にある場合と第2位置にある場合とで球抜き口の位置が変化してしまうといった事態を回避することができる。このため、球抜き口の位置が変わってしまうことに起因して、球抜き口の位置によっては球受皿から遊技球が排出され難くなってしまったり、遊技ホール等において球受皿の下方に設置される球箱への遊技球の落下位置が変化して、球箱への遊技球の溜まり方があまり好適なものではなくなったり等しまうといった事態を回避することができる。
また、本手段によれば、球抜き操作部は、基準位置と操作位置との間を変位する際に、蓋部又はベース部に設けられている連結軸部を中心として回動変位することとなる。このため、球受皿が拡張状態にある場合には、球受皿が収縮状態にある場合に比べ、球抜き操作部のうち遊技者から力が加えられる部位である接触部と、球抜き操作部の回動中心である連結軸部との間の距離が長くなる。従って、球受皿が拡張状態にある場合には、球受皿が収縮状態にある場合に比べ、接触部に力を加えることで連結軸部を中心に球抜き操作部を回動させる力のモーメントが大きくなり、結果として、比較的容易に(より小さな力で)蓋部を変位させることが可能となる。
すなわち、球受皿が拡張状態にある場合には、球受皿(貯留部)に対してより多くの遊技球を貯留可能となり、球抜き口を閉鎖している蓋部には、より大きな負荷がかけられることが考えられる。これに対し、本手段のように、球受皿が拡張状態にある場合に、球抜き操作部の操作性を向上させる(操作が軽くなる)ことによって、例えば、球受皿に遊技球が満杯になった状態であったとしても、球受皿が収縮状態にある場合のときと比べても違和感なく、比較的スムースに球抜き操作部を操作位置側へと変位させて、蓋部を閉位置へと変位させることができる。
また、球抜き口を開状態とさせる球抜き操作に際し、球抜き操作部を回動させる構成であることから、例えば、球抜き操作部及び蓋部を左右にスライド変位させるだけの構成に比べ、球抜き操作に要する力を小さく済ませることができるとともに、球抜きユニットの構造を比較的コンパクトに収めることができる。
また、遊技者の操作に応じて蓋部を変位させる球抜き操作部は、ベース部に対して相対変位可能に取付けられた可変部に設けられている。このため、球受皿の容積を変化させるべく可変部をベース部に対して相対変位させても、球抜き操作部と可変部との相対位置関係が比較的大きく変化してしまうといった事態を防止する(球受皿を収縮状態とした場合に球抜き操作部が可変部から出っ張り過ぎてしまうことなどを防止する)ことができ、球抜き操作部の操作性の低下を防止することができる。
また、球抜き口を開閉する蓋部はベース部に設けられ、遊技者の操作に応じて蓋部を変位させる球抜き操作部は可変部に設けられている。このため、可変部に設けられた球抜き操作部は、可変部の変位に伴って、ベース部に設けられた蓋部に対して相対変位することとなり、可変部を変位させることで貯留部の容積を変更した場合には、蓋部及び球抜き操作部を1つの機構として見ると、可変部の変位に追従して伸縮するようになっている。従って、可変部を変位させて貯留部の容積を広げても、確実に球抜き口を開閉させる操作を行うことができる。結果として、球受皿や球箱に遊技球がほぼ満杯になった際等の、球箱を交換する時間を稼ぎたい等といった状況において、球受皿の遊技球貯留可能量を一次的に増やすことができる。また、遊技機を運搬・移動させる際等では、球受皿を極力コンパクトにまとめておくことができ、遊技機運搬時に球受皿が損傷するリスクの低減や、運搬・保管時のスペース効率の向上等を図ることができる。
加えて、例えば、球抜き操作部と蓋部とが一体的に形成され、それが可変部に取付けられる場合、可変部が変位しても蓋部によって球抜き口を閉鎖可能とするべく、蓋部が長くなることが懸念され、場合によっては、蓋部がベース部や可変部から後方にはみ出すおそれがある。これに対し、本手段のように、可変部が変位した場合には、球抜き操作部と蓋部とが重なり合う面積を可変させるようにして全体として伸縮するように構成されることで、球受皿が収縮状態にある場合でも、球抜き操作部や蓋部がベース部や可変部から後方にはみ出さないように構成することができる。従って、可変部の変位量をある程度確保しつつ、球受皿の背面側の構成についてもコンパクト化等を図ることができる。
また、例えば、球抜き操作部と蓋部とが一体的に形成され、それが可変部に取付けられる場合、球受皿が収縮状態にある場合と、拡張状態にある場合とで、蓋部のうち球抜き口を閉塞する位置が前後にずれる。このため、球受皿に遊技球が貯留され、蓋部に対して遊技球の荷重が付加されている場合、可変部を前後へスライド変位させる際の操作性が若干低下する(重くなる)ことが懸念される。この点、本手段では、蓋部がベース部に取付けられ、可変部が前後に変位しても蓋部が変位することはないことから、上記不具合を回避することができる。
尚、「前記蓋部を開位置へと変位させる際に、前記球抜き操作部の前記蓋部との圧接部位は、前記連結軸部の近傍部位であること」としてもよい。この場合、球受皿が拡張状態にある場合に、比較的容易に(より小さな力で)蓋部を変位させることが可能となるといった作用効果がより一層奏されることとなる。また、「前記連結軸部は前記蓋部に設けられていること」としてもよい。この場合、球抜き操作部の一部と蓋部の一部とを支障なく重ねることができるため、例えば、連結軸部がベース部に設けられる場合に比べ、球抜きユニットのコンパクト化を図ることができる。
手段B−2.前記蓋部は、前記ベース部に対して回転可能に取付けられ、
前記球抜き操作部は、前記可変部の前辺部に沿って左右方向に延びるスライド溝に挿入される操作側前軸を備え、当該操作側前軸において前記スライド溝に対し左右にスライド可能かつ回転可能に連結されるとともに、前記長孔において前記連結軸部に対しても前後方向にスライド可能かつ回転可能に連結され、
前記蓋部には、前記球抜き操作部が操作された場合に前記球抜き操作部と当接し、当該球抜き操作部から、前記閉位置から前記開位置へと回動変位させられる方向に力を受ける受動突起が設けられていることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、球抜き操作部を操作すると、球抜き操作部は、可変部との連結部側では回転しつつ左右方向にスライドし、蓋部との連結部側では、可変部との連結部における前後位置が維持されるため、回転しつつ前後方向にスライドすることとなる。このように、球抜き操作部を比較的柔軟に変位動作可能に構成することによって、球抜き操作部を可変部の変位に追従させて支障なく変位させることができる。従って、可変部がどの変位位置にあっても球抜き口を開閉可能とする構成を実現することができる。さらに、球抜き操作部は、可変部の前辺部に沿って左右方向にスライドもすることから、単に、連結軸部を中心に回転するだけの構成に比べ、基準位置にある場合と操作位置にある場合とで球抜き操作部の可変部からの突出長のばらつきを極力抑制することができ、結果として、操作性の向上を図ることができる。
また、ベース部側の球抜き口を開閉する蓋部については、ベース部に対して回転するだけのピン接合とすることができる。従って、蓋部の中心軸がずれることに起因する球抜き口を閉塞する部位の位置ずれのリスクを回避することができ、球抜き口の開放及び閉鎖をより確実に行うことができる。
手段B−3.前記球抜き操作部の後部から前記受動突起側に突出する連動突起が設けられ、
前記球受皿の前記収縮状態では、前記基準位置から前記操作位置側へと変位する前記球抜き操作部の側辺部が、前記受動突起に圧接することで前記蓋部が回動し、
前記球受皿の前記拡張状態では、前記基準位置から前記操作位置側へと変位する前記球抜き操作部の前記連動突起が、前記受動突起に圧接することで前記蓋部が回動するように構成されていることを特徴とする手段B−2に記載の遊技機。
球受皿の収縮状態において、球抜き操作部を、基準位置から操作位置へと変位させる場合、球抜き操作部の側辺部と受動突起とが摺接することとなる。つまり、閉位置にある蓋部を開位置にまで変位させるためには、球抜き操作部の側辺部のある程度の長さを受動突起に摺接させる必要がある。
これに対し、手段B−3によれば、球抜き操作部の先端部において受動突起側に突出する連動突起が設けられており、球受皿の拡張状態では、連動突起が受動突起を押圧して蓋部を回動させるように構成されている。当該連動突起により、閉位置にある蓋部を開位置にまで変位させるために、球抜き操作部の側辺部のある程度の長さを受動突起に摺接させるといった必要をなくす、或いは、少なくすることができる。従って、球抜き操作部全体としての長さを抑制することができ、球抜きユニットのコンパクト化等を図ることができる。また、連動突起を設けることによって、球抜き操作部に蓋部を連動させる際の掛かり具合が飛躍的に向上することとなり、操作性の向上を図ることができる。結果として、球受皿の拡張状態において球抜き操作部の操作性が向上するといった上記手段B−1の作用効果がより一層奏されることとなる。
手段B−4.前記蓋部を前記閉位置側へと付勢する付勢手段を備えることを特徴とする手段B−1乃至B−3のいずれかに記載の遊技機。
手段B−4によれば、閉位置にあったはずの蓋部が不用意に開位置側へと変位してしまい、球受皿に貯留されていた遊技球が意図せずに球抜き口から排出されてしまうといった事態を防止することができる。さらに、球抜き口の開放操作をしていた手を球抜き操作部から離せば蓋部が自然と閉位置に戻ることから、操作性の向上を図ることができる。
また、付勢手段を蓋部に設けることで、例えば、球抜き操作部を基準位置側へと付勢するように付勢手段を設けることで付随的に蓋部を閉位置側に付勢する場合に比べ、蓋部で球抜き口が閉鎖される状態に戻す、或いは、球抜き口が閉鎖されている状態を維持するといった作用効果がより確実に奏される。
手段B−5.前記球抜き操作部は、前記蓋部を前記閉位置とする基準位置と、前記蓋部を前記開位置とする操作位置との間を変位可能に構成されるとともに、前記付勢手段によって前記閉位置側へと付勢されている前記蓋部材によって前記基準位置側へと付勢される構成であって、
前記球抜き操作部を前記操作位置において保持可能な保持手段を備えていることを特徴とする手段B−4に記載の遊技機。
手段B−5によれば、操作位置にある球抜き操作部を手で押さえ続けなくても、球抜き口を開きっ放しにしておくことができ、操作性の向上を図ることができる。また、保持手段を球抜き操作部に対応して設けることで、例えば、蓋部を開位置にて保持可能なように保持手段を設けることで付随的に球抜き操作部を操作位置にて保持する場合に比べ、操作位置にて保持されている球抜き操作部の安定化や、球抜き操作部と蓋部との連結部位への負担軽減等を図ることができる。
手段B−6.前記可変部は、前記貯留部の容積が最小となる第1位置と、前記貯留部の容積が最大となる第2位置との間を変位可能に構成され、
前記第1位置にある前記可変部を前記ベース部に係止するための係止ユニットを備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−5のいずれかに記載の遊技機。
手段B−6によれば、可変部を、貯留部の容積が最小となる第1位置において、ベース部に対し係止することができる。このため、遊技機の運搬等に際し、遊技機が振動する等しても、貯留部の容積を最小とした状態を維持することができ、可変部が不用意に第2位置側へと変位することで、可変部が邪魔になったり、可変部が破損し易くなってしまったりするといった事態を防止することができる。
手段B−7.前記可変部は、前記貯留部の容積が最小となる第1位置と、前記貯留部の容積が最大となる第2位置との間を変位可能に構成され、
前記第2位置にある前記可変部を前記ベース部に係止するための係止ユニットを備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−6のいずれかに記載の遊技機。
手段B−7によれば、可変部を、貯留部の容積が最大となる第2位置において、ベース部に対し係止することができる。このため、可変部が第2位置となっている状態であって、かつ、貯留部に遊技球がほぼ満杯になっている状態において、遊技者が可変部に対し、第1位置へと変位する側に不用意に力を加えてしまい、実際に可変部が第1位置へと変位してしまうことによって、貯留部に貯留されている遊技球が、球受皿から溢れ出てしまうといった事態を防止することができる。また、拡張状態にある球受皿の球抜き操作部を普通に操作しただけで、可変部が第1位置側に変位してしまうといった事態を防止することができ、操作性の向上等を図ることができる。
手段B−8.前記係止ユニットは、
前記可変部に設けられ、操作位置と非操作位置との間を変位可能な可変レバーと、
前記ベース部に設けられた被係止部と、
前記可変レバーと連動し、前記可変レバーが前記非操作位置にある場合に前記被係止部に係止可能な係止位置とされ、前記可変レバーが前記操作位置にある場合に前記被係止部に係止不可能な非係止位置とされる係止部と、
前記可変レバーを前記非操作位置側に付勢する係止付勢手段とを備えていることを特徴とする手段B−6又はB−7に記載の遊技機。
手段B−9.前記球抜き操作部(のうち遊技者が実際の操作可能な部位である接触部)は、前記可変部の外面側に突出して設けられ、
前記可変レバーは、前記可変部のうち前記操作部が突出する面とは反対面側(前記貯留部を画定する内面側)に突出して設けられ、
遊技者が、片手で、前記球抜き操作部の前記操作部を操作しつつ、前記可変レバーを操作可能に構成されていることを特徴とする手段B−8に記載の遊技機。
手段B−9によれば、球抜き口を開く操作と、貯留部の容積を変化させる操作とを手の位置を変えずに行うことができ、例えば、球抜き口を開きながら貯留部の容積を広げる等といったことも可能となる。従って、利便性の向上等を図ることができる。さらに、球抜き操作部及び可変レバーの両操作が片手で同時に行えることから、もう一方の手は別の操作(例えば、パチンコ機においては発射操作手段(所謂ハンドル)の操作)に専念させることができ、従って、利便性が向上するといった作用効果がより一層奏される。
手段B−10.前記可変レバーは、前記可変部が前記第1位置にある場合に前記貯留部に貯留された遊技球の上面よりも上方にまで位置していることを特徴とする手段B−9に記載の遊技機。
手段B−10によれば、可変部が第1位置にある場合に貯留部に貯留された遊技球がほぼ満杯となった際に、貯留部に貯留された遊技球によって可変レバーを操作できなくなってしまう(遊技球に埋もれて触れなくなってしまう)といった事態を防止することができる。
手段B−11.前記非操作位置にある前記可変レバー(のうち遊技者が実際に押圧操作する操作部)と、当該可変レバーが取付けられている前記可変部との間には遊技球が進入不可能に構成されていることを特徴とする手段B−9又はB−10に記載の遊技機。
手段B−11によれば、可変レバーと可変部との間に遊技球が挟まって、可変レバーの操作位置側への変位が阻害されてしまう等といった事態を回避することができる。
手段B−12.前記可変レバーが設けられた前記可変部を手前に引くことで前記貯留部の容積が拡張される構成において、
前記貯留部の容積が最大とされた場合に、前記可変レバーが設けられた前記可変部側に設けられた可変側抜け止め部と、前記ベース部側に設けられたベース側抜け止め部とが前後方向に係止されるように構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−11のいずれかに記載の遊技機。
手段B−12によれば、可変部は、貯留部の容積が最大とされた場合、それ以上に貯留部が拡大される方向、すなわち、前方に変位しないように構成されている。従って、可変部がベース部から前方に脱落してしまうといった事態をより確実に防止することができる。
尚、可変レバーの操作面は、可変部の底面或いはその近傍にまで延在しているとともに、上方に向けて前方傾斜していることとしてもよい。つまり、可変レバーの指先の掛かりが良すぎると、そこに手を掛けて立ち上がろうとする可能性が高くなる。一応、本手段B−12の構成によって、可変部の抜けは防止されるように構成されているが、意図せずに可変部が手前側に変位することで驚いてしまう遊技者も出てきてしまうおそれがあるため、極力手を掛けて立ち上がられ難いように構成することが望ましい。
手段B−13.前記可変部は、
前壁部を有し、前後方向に変位するメイン可変部と、
前記メイン可変部に連動して左右方向に変位するサブ可変部とを備え、
前記メイン可変部を前方に変位させると、前記サブ可変部が側方に広がる方向に変位することを特徴とする手段B−1乃至B−12のいずれかに記載の遊技機。
手段B−13によれば、貯留部を、前後方向だけでなく、左右方向にも拡張することができる。従って、貯留部を大容積とするべく可変部を前方に変位させるだけで容積を稼ごうとする場合に比べ、球受皿の容積拡大後の形状を無理なく収めることができる。
手段B−14.前記可変部を変位させることのできる可変駆動手段を備え、
遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生が決定された場合において、前記可変部を前記貯留部の容積が拡張される側へと変位可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−13のいずれかに記載の遊技機。
手段B−14によれば、可変部を電動で好適な状況で第2位置とすることができ、貯留部の容積を増やせるといった機能が使われずじまいとなることを回避することができる。さらには、遊技者に対して比較的短時間で比較的多くの遊技球が払出される状態の開始に際して、遊技者が自分で可変部を変位させて貯留部を拡張させる必要がなくなり、便利になる。また、例えば、変動表示の最中に可変部を変位可能に構成することによって、当該可変部の動作を演出(球受皿を使うことになる特別遊技状態の教示演出等)に利用することができる。尚、可変部の変位を演出として利用する場合、「遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生が決定された場合において、当該特別遊技状態の発生を教示する演出に際して前記可変部を変位可能に構成されていること」としてもよい。
手段B−15.前記球受皿を振動させる受け皿振動手段を備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−14のいずれかの記載の遊技機。
手段B−15によれば、例えば、球受皿が遊技球で満杯になったと判別されたような場合に球受皿を振動させて、貯留されている遊技球を均して極力コンパクトにまとまるようにすることができる。また、例えば、球受皿の振動と、所定の表示装置や音声や上記手段B−13の可変部の変位等とを組合わせた遊技者の感触に働きかける演出を行うことができる。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、15…下皿、32a…第1可変入賞装置、32b…第2可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置。

Claims (3)

  1. 遊技機本体側に取付けられたベース部と、
    前記ベース部に対して前後方向に相対変位可能に取付けられた可変部とを備え、
    前記ベース部と前記可変部とによって、賞球として払出される遊技媒体としての遊技球を貯留可能な貯留部が形成され、前記貯留部の容積が最大となる拡張状態と、前記貯留部の容積が最小となる収縮状態との間を状態変化可能な球受皿を備えた遊技機において、
    前記ベース部には、前記貯留部に貯留された遊技球を当該貯留部の外部へ排出可能な球抜き口が形成され、
    前記球受皿は、前記球抜き口を開閉可能な球抜きユニットを備え、
    前記球抜きユニットは、
    遊技者が操作可能に設けられるとともに、前記可変部の変位に連動する球抜き操作部と、
    前記ベース部に設けられ、前記球抜き口を閉塞する閉位置と、前記球抜き口を開放する開位置との間を変位可能に構成された蓋部とを備え、
    前記球抜き操作部への操作に連動して前記蓋部が前記開位置と前記閉位置とに変位するとともに、
    前記可変部の変位に伴って、当該可変部の変位方向において、前記球抜き操作部が、前記蓋部に対して相対変位する構成であって、
    前記球抜きユニットは、前記蓋部又は前記ベース部に設けられる連結軸部を備え、
    前記球抜き操作部は、前記可変部から前方に突出して遊技者が接触可能な接触部を備えるとともに、
    前記球抜き操作部には、前記連結軸部が挿通される長孔が形成され、
    前記可変部が前後方向に変位する場合には、前記連結軸部が前記球抜き操作部に対して前記長孔の内側を相対的に変位するとともに、
    前記球抜き操作部は、前記蓋部を前記閉位置とする基準位置と、前記蓋部を前記開位置とする操作位置との間を変位する場合に、前記連結軸部を中心として回動変位することを特徴とする遊技機。
  2. 前記蓋部は、前記ベース部に対して回転可能に取付けられ、
    前記球抜き操作部は、前記可変部の前辺部に沿って左右方向に延びるスライド溝に挿入される操作側前軸を備え、当該操作側前軸において前記スライド溝に対し左右にスライド可能かつ回転可能に連結されるとともに、前記長孔において前記連結軸部に対しても前後方向にスライド可能かつ回転可能に連結され、
    前記蓋部には、前記球抜き操作部が操作された場合に前記球抜き操作部と当接し、当該球抜き操作部から、前記閉位置から前記開位置へと回動変位させられる方向に力を受ける受動突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記球抜き操作部の後部から前記受動突起側に突出する連動突起が設けられ、
    前記球受皿の前記収縮状態では、前記基準位置から前記操作位置側へと変位する前記球抜き操作部の側辺部が、前記受動突起に圧接することで前記蓋部が回動し、
    前記球受皿の前記拡張状態では、前記基準位置から前記操作位置側へと変位する前記球抜き操作部の前記連動突起が、前記受動突起に圧接することで前記蓋部が回動するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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