JP2015139156A - 無線装置及びその故障診断方法 - Google Patents

無線装置及びその故障診断方法 Download PDF

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佳昭 長谷川
浩介 相尾
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Abstract

【課題】故障診断のために特別な回路や部品を付加することなく、受信機を故障診断する。
【解決手段】無線通信規格にしたがって通信する無線装置であって、前記無線通信規格に定められた無通信時間において前記無線装置に備えられた受信機の故障診断対象が出力する電力を計測し、前記計測した電力値に基づき前記無線装置を故障診断する。
【選択図】図1

Description

本発明は無線装置及びその故障診断方法に関するものである。
近年、スマートフォンなどの普及によって3G/3.9Gの通信回線におけるデータトラフィックが急激に増大しており、その対応のために通信事業者は無線LANアクセスポイントを用いたデータオフロードを導入している。このような無線LANアクセスポイントでは利用者が流動的であるため、例えば受信パケットが少ない場合に、無線LANアクセスポイントの受信機の故障によるものなのか、単純に利用する端末が少ないことによるものなのかなどが判別しにくい。また、無線LANアクセスポイントの乱立により他の無線LANアクセスポイントの通信サービスなどによる干渉波、雑音も多く、受信機そのものの故障であるかの判別が難しくなっている。
このような受信機の故障診断に関し、例えば特許文献1には、受信機入力端にアンテナ終端スイッチを搭載し、アンテナ終端時(熱雑音入力時)の受信電力を計測して故障診断を行う技術が開示されている。
特開2006−319616号公報
例えば受信パケットが少ないことが観測された場合に、特許文献1に開示された技術を利用すれば受信機の故障か否かを診断することができる。しかしながら、このためにはアンテナ終端スイッチを搭載する必要があり、さらに診断のための時間を設けてアンテナを終端する必要がある。
そこで、本発明の目的は、故障診断のために特別な回路や部品を付加することなく、受信機を故障診断することにある。
本発明に係る代表的な無線装置は、無線通信規格にしたがって通信する無線装置であって、前記無線通信規格に定められた無通信時間において前記無線装置に備えられた受信機の故障診断対象が出力する電力を計測し、前記計測した電力値に基づき前記無線装置を故障診断することを特徴とする。
また、本発明は無線装置の故障診断方法としても把握される。
本発明によれば、故障診断のために特別な回路や部品を付加することなく、受信機を故障診断することができる。
無線LANアクセスポイント(AP)の構成の例である。 受信機のレベルダイアの例である。 CSMA/CAのタイムシーケンスの例である。 診断のフローチャートの例である。 熱雑音による受信機のレベルダイアの例である。 干渉波入力時の受信機のレベルダイアの例である。 複数チャネル、複数回の受信電力測定値の例である。 送信信号入力時の経路の例である。 送信信号入力時の受信機のレベルダイアの例である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、2系統のストリーム(2x2MIMO)に対応する無線LAN装置を例とし、図面を用いて説明する。はじめに、図1を参照して、無線LAN装置すなわち無線LANアクセスポイント(以下、APとする)の構成について説明する。AP 100は、ストリーム1 101、ストリーム2 102、AP制御部150、回線インタフェース部155で構成される。ストリーム1 101は送受信共用のアンテナ111、送受信信号の切換を行うTX/RX切換SW 121、無線送信信号を生成する送信機131、アンテナ111で受信される無線受信信号を入力する受信機141とで構成される。
ストリーム2 102もストリーム1 101と同様に、アンテナ112、TX/RX切換SW 122、送信機132、受信機142とで構成される。AP制御部150は、AP 100の各ストリーム及び回線インタフェース部155を制御するCPU 151、ROM 152、RAM 153で構成される。ROM 152には、AP 100の装置固有の情報などが格納されている。回線インタフェース部155は、バックホール回線から受け取ったデータ信号を送信機131、141へ出力し、受信機132、142から受け取ったデータ信号をバックホール回線へ出力する機能を有する。
次に、図1のストリーム1 101内部の受信機141を例に、受信機の構成について説明する。TX/RX切換SW 121で分離された受信信号は、はじめにLNA(低雑音増幅器)160に入力される。LNA 160は受信信号を低歪で増幅する機能を有するが、入力される受信信号の電力が大きい場合に受信機での信号の飽和を防ぐため、利得を低下させる機能も併せ持つ。LNA 160の出力信号は、MIX(周波数変換器)161に入力され、局部発振器162からの局発信号と合成されてIF(中間周波数)に周波数変換され、AMP(増幅器)163に出力される。AMP 163の出力は同じ2つの信号に分離され、それぞれ直交復調器170、180に入力される。直交復調器170、180には、局部発振器164からの互いに90°位相がずれた局発信号を入力する。これにより、受信信号は直交復調器170、180でI成分とQ成分に分離される。
LPF(低域通過フィルタ)171、181は、それぞれ入力された受信信号の帯域制限を行い、不要な雑音成分を除去する機能を有する。LPF 171及び181で帯域制限された受信I信号/Q信号は、それぞれAGC−AMP(自動利得制御増幅器)172、182に入力される。AGC−AMP 172、182は、ADC(A/Dコンバータ)173、183の信号入力レベルを最適化(ダイナミックレンジを有効利用)するために利得が変化する増幅器である。ADC 173、183で受信信号はアナログ信号からデジタルベースバンド信号に変換され、AGC−AMP 190に入力される。AGC−AMP 190は、DEM(復調器)191に入力される信号レベルを最適化するために利得が変化する増幅器である。DEM 191は受信したベースバンド信号を復調し、復調したデータ信号を回線インタフェース部155に出力する。ストリーム2 102内部はストリーム1 101内部と同じ構成のため、説明を省略する。
次に、図2を参照して、受信機141が受信電力を測定する処理を説明する。図2は受信機141のレベルダイアの一例である。図2(a)によれば、受信機141のアンテナ111からAGC−AMP 172間の合計利得は62.0dB、合計の雑音指数(以下、NFとする)は5.4dBである。図2(b)は、受信機141のアンテナ111に熱雑音が入力されたときの各ブロックの出力電力を示している。アンテナ111の入力電力(熱雑音)は、−100.9dBmである。なお、熱雑音電力は以下の式(1)で計算できる。
熱雑音電力[dBm]=10×log (k[J/K] × T[K] × B[Hz] × 103)……(1)
ここで、kはボルツマン定数[J/K]、Tは温度[K]、Bは占有帯域幅[Hz]である。無線LANの帯域を20MHz、温度を25℃=298Kとして計算すると、−100.9dBmになる。
図2(b)によれば、AGC−AMP 172の出力、すなわちADC 173の入力電力は、−33.5dBmである。このADC 173の入力信号を検波することにより計測可能である。この値から、受信機141の合計利得と合計NFを用いて、アンテナ111に入力される熱雑音電力を逆算することが可能である。すなわち以下の式(2)で計算できる。
アンテナ端電力=(ADC入力電力)−(合計利得)−(合計NF)……(2)
=−33.5dBm−62.0dB−5.4dB
=−100.9dBm
なお、上記の例では、ADC 173の入力を検波することとしたが、例えば、DEM 191の入力信号を検波しても良い。その場合、受信機141の合計利得と合計NFは、アンテナ111からAGC−AMP 190までの間の値を使用して計算する。
一般的な無線機は、受信電力(RSSI)を測定する機能を備えており、その測定は上記のような処理で受信電力を計算している。ただし、RSSIの計算においては、利得のみを考慮している場合がある。これは、入力が熱雑音の場合はNFが関係するが、熱雑音よりも高い希望波が入力される場合はNFが関係ないため、計算式から除かれているからである。この場合にRSSIからアンテナ111における熱雑音を計算するには、以下の式(3)のようにRSSIから合計NF分、電力を差し引く必要がある。
アンテナ端電力=(RSSI)−(合計NF)……(3)
=−95.5dBm−5.4dB
=−100.9dBm
いずれにしても、上記のような処理で、受信機141はアンテナ111における入力電力を測定(計算)することが可能である。
AP 100には、例えば、対向する端末からの無線信号や周囲の干渉波などの信号が入力されるが、無線LAN(IEEE802.11)では、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance:衝突回避機能付きキャリア感知多重アクセス)のサポートが必須であり、対抗する端末から信号が入力されない時間が存在する。すなわち、CSMA/CAでは、端末が通信を開始しようとするとき、データが衝突しないように、周囲の端末が電波を発信していないかどうかを確認した後、電波を発して通信を開始する。この確認により、対向する端末から一切信号が入力されない時間が存在する。図3はCSMA/CAによるフレーム衝突回避を行うシーケンスの例を示したものである。図3を用いて、AP 100のエリア内に端末A 200と端末B 201の2台の端末が存在する場合のCSMA/CAの動作について説明する。
端末A 200及び端末B 201は、DIFS(Distributed Inter−Frame Spacing)210の時間において電波を検出しなければ、信号が送受信されていないと判断し、その後バックオフ時間211を待って、データの伝送を開始する。このとき、バックオフ時間211はランダムな時間であり、AP 100及び、端末A 200、端末B 201それぞれで異なる時間となっている。図3の場合、バックオフ時間211が最も短い端末A 200が送信する権利を獲得する。そして、その他の端末B 201及びAP 100は、端末A 200のデータ送信時間212の間は、それぞれビジー(送信待機)213、214となる。AP 100から端末A 200へAck 216が送信されるが、その前に、必ずSIFS(Short Inter−Frame Spacing)215の時間(IEEE802.11準拠であればSIFS=16μs)が存在する。SIFS 215はフレーム送信間隔における最短の待ち時間であり、Ack 216はSIFS 215を経過した後に送信される。
このため、SIFS 215の時間は全てのAP 100及び端末(端末A 200及び端末B 201)が電波を発しないので、この時間はAP 100が周囲の干渉波と熱雑音のみを受信する状態となる。このSIFS 215の時間の間に、受信機141が受信する電力を測定し、その測定値により受信機141の正常性を診断する。
以下、図4を参照して、AP 100の受信機141の故障診断の処理フローの例を説明する。はじめに、ステップ301で受信パケット数を観測し、ステップ302で送信パケットの量に比して受信パケット数が著しく少ないAP 100を観測した場合、ステップ303へ進む。受信パケット数が著しく少なくない場合、ステップ301へ戻り受信パケット数の観測を継続する。ここで、受信パケット数が著しく少ないか否かの判定の閾値は、使用環境などに応じて予め設定しておく。
ステップ303で診断プログラムの実行を保守者へ確認する、すなわち手動で実行するか否かを判定し、保守者へ確認する場合はステップ304へ進み、保守者へ確認しない場合すなわち自動で実行する場合はステップ305へ進む。ここで、保守者へ確認するか否かは、使用環境などに応じて予め設定しておく。ステップ304では有線LAN経由でAP 100に接続されるコンソールあるいはAP 100に付いている図示を省略した入力手段と出力手段などにより、受信パケット数の著しい減少を保守者へ表示し、診断プログラムを実行するか否かの操作を保守者から受け付ける。保守者からの操作が診断実行の場合はステップ305へ進み、診断実行でない場合はステップ301へ戻る。
ステップ305でAP 100は故障診断を開始する。そして、ステップ306でAP 100は、SIFS時間における受信電力を測定し、その電力が熱雑音以上かどうかによって故障診断を行う。ステップ306における故障診断処理の内容に関して図5を用いて説明する。
図5(a)は熱雑音のみが入力された場合の受信機141のレベルダイアである。図中の利得とNFは各ブロックの利得とNFを示している。これらの値は設計値であるため既知の値として取り扱う。また、合計利得と合計NFはそれぞれ、各ブロックの利得とNFから計算される値であり、アンテナ111から各ブロックまでの合計利得及びNFを示している。また、干渉波及び熱雑音は、それぞれ、アンテナ111に入力された干渉波と熱雑音の各ブロック出力における出力電力を示している。受信電力は干渉波と熱雑音を合計した電力であり、受信機が測定する電力はこの合計電力である。なお、図5(a)では、干渉波が入力されていないため、熱雑音のみを記載している。
図5(a)によれば、ADC 173入力電力(AGC−AMP 172出力電力)は、−33.5dBmであり、受信機の合計利得は62dB、合計NFは5.4dBであるため、熱雑音を含む受信機入力端(アンテナ111の出力)における受信電力は、式(2)により以下のように計算可能である。
受信電力=−33.5dBm−62.0dB−5.4dB
=−100.9dBm
これは、入力熱雑音に一致しているため、受信機141は正常であると診断できる。
入力熱雑音との一致のみならず、判定閾値を設けて、受信機141の利得の個体ばらつきなどを許容してもよい。例えば、判定閾値として−3dBmとし、入力熱雑音−3dBm以上の電力が観測されれば正常と診断することとしてもよい。また、判定閾値として±3dBmとし、入力熱雑音−3dBm以上であり、かつ入力熱雑音+3dBm以下の電力が観測されれば正常と診断することとしてもよい。
一方、受信機141の一部の部品が故障している場合について、図5(b)を用いて説明する。図5(b)ではAMP 163が故障した場合の例を示す。AMP 163の利得が0である。図5(b)によれば、ADC 173の入力電力は−48.3dBmである。また、図5(a)に示すように受信機の合計利得は62dB、合計NFは5.4dBとして計算するため、受信機入力端(アンテナ111の出力)における受信電力は、式(2)により以下のように計算可能である。ここで、図5(b)に示すように実際には故障により受信機141の合計利得は42dB、合計NFは10.6dBになるが、AP 100は装置が故障していることは検出していないため、受信電力の計算には正常時(図5(a))の合計利得と合計NFを使用する。
受信電力=−48.3dBm−62.0dB−5.4dB
=−115.7dBm
これは判定閾値である−103.9dBm(−100.9dBm−3dBm)を下回っているため、受信機141は故障していると診断する。
このように入力される電力が熱雑音のみの場合は、上記のように故障診断が可能であるが、一方、熱雑音とともに干渉波が存在する場合は、その干渉波によって受信信号電力レベルが高く計測されるため、判別を困難にさせる。以下、図6を用いて干渉波入力時の診断について説明する。図6は受信機141へ熱雑音のほかに−75dBmの干渉波が入力されている例の場合のレベルダイアであり、図6(a)は正常動作時、図6(b)はAMP 163が故障時のレベルダイアである。図6(a)によれば、ADC 173の入力電力は−13.0dBmであり、受信機の合計利得は62dB、合計NFは5.4dBであるため、受信機入力端(アンテナ111の出力)における受信電力は、式(2)により以下のように計算可能である。
受信電力=−13.0dBm−62.0dB−5.4dB
=−80.4dBm
これは、判定閾値である−103.9dBmよりも高い値であるため、受信機141は正常であると診断する。なお、上記計算では、干渉波に対してNF分の補正を行っているため、受信電力の計算値が実際の干渉波入力電力(−75dBm)とNF分ずれているが、本判定には影響しないので問題ない。また、−97.9dBm(−100.9dBm+3dBm)よりも高い値であっても干渉波により高く計測されるため故障であるとは限らない。
一方、図6(b)によれば、ADC 173入力電力は−32.9dBmである。また、受信機の合計利得は62dB、合計NFは5.4dBとして計算するため、受信機入力端(アンテナ111の出力)における受信電力は、式(2)により以下のように計算可能である。
受信電力=−32.9dBm−62.0dB−5.4dB
=−100.3dBm
これは、判定閾値である−103.9dBmよりも高い値であるため、受信機141は正常と診断する。しかし、実際にはAMP 163が故障しているため、これは誤った診断結果である。従って、受信機141の故障診断においては、干渉波の影響を低減することが必要である。
干渉波は、その周波数によっても異なることと、また時間的な変動が大きいことから、サンプルを増やすことによって、その影響を低減することが可能である。一方、熱雑音は時間的にも周波数的にも変化しないため、サンプルを増やすほど、干渉波の影響を低減することができる。従って、ステップ305の診断においては、干渉の影響を低減するため、SIFS時間における受信電力の測定を複数回行う。複数の測定結果のうち、最も低い測定値が最も干渉波の影響が少ない結果であり、この結果を判定閾値と比較し、受信機141が故障しているかどうかを診断することにより、診断精度を向上させる。さらに、観測する周波数を増やすことにより、干渉波の影響を低減する。例えば、2.4GHz帯の無線LANの場合、1ch、7ch、13chを取得すれば、ほぼ全ての周波数をモニタすることができる。
図7は受信電力測定結果の例を示す図である。熱雑音は周波数の違いによる電力の違いはないため、この3つチャネルのうち最も低い電力値を干渉の影響のない測定結果として採用する。例えば、図7(a)の場合、最も値の小さい7ch−t2の計測値−101dBmで判定を行う。これは判定閾値以上であるため、正常と診断する。一方、図7(b)の場合、最も値の小さい13ch−t3の計測値−110dBmで判定を行う。これは判定閾値より低いため、故障と診断する。なお、同一チャネルの複数回の測定と複数チャネルの測定とは1つの処理として実行してもよいし、同一チャネルの複数回の測定を実行してその結果を判定した後に、その判定結果に基づき複数チャネルの測定を実行するなどしてもよい。
ステップ306の結果がNoの場合はステップ310へ進み故障と診断し、Yesの場合はステップ307へ進み診断を続ける。ステップ307では各ストリームにおけるSIFS時間における受信電力の測定結果を用いて診断を行う。AP 100は、MIMO対応のため、各ストリームに対応するストリーム1 101とストリーム2 102が内蔵されている。このストリーム1 101とストリーム2 102を構成する送信機131、132は同一の回路であり、受信機141、142は同一の回路である。このため、同じ周波数及び時間に同一の信号を受信した場合、受信機141及び受信機142が測定する受信電力値はばらつきによる影響を排除すれば同等の値となる。
それぞれのストリームに接続されるアンテナ111及びアンテナ112は、同一の場合もあれば、異なる場合もあるが、いずれにしても、接続されるアンテナの性能は設計上予め分かっているため、仮にアンテナが異なっていた場合、それにより、受信機141と受信機142の受信電力測定値がどれだけの差分を持ち得るかというのは計算可能である。例えば、アンテナ111及びアンテナ112が同じダイポールアンテナであったとする。この場合、受信機141と受信機142の受信電力測定値の差分は、ばらつきによるものであるため、例えば、受信機141の受信電力値が受信機142の受信電力値の±3dBの範囲内であれば正常、範囲外であれば故障と診断する。
また、同じダイポールアンテナであっても、偏波面が異なるように接続する場合は、交差偏波の利得から判定閾値を決めれば良い。例えば、利得2dBiのダイポールアンテナで、その交差偏波の利得が−10dBiであるアンテナを使用する場合、偏波面の違いにより、12dBの差分が生じ得る。従って、ばらつきによる判定閾値(±3dB)と合わせて、判定閾値の範囲を±15dBとする。すなわち受信機141の受信電力値が受信機142の受信電力値の±15dBの範囲内であれば正常、範囲外であれば故障と診断する。なお、ストリーム数が2の場合について説明したが、ストリーム数が3以上の場合についても、同様に診断可能である。
ステップ307の結果がNoの場合はステップ310へ進み故障と診断し、Yesの場合はステップ308へ進み診断を続ける。ステップ308では送信機131がビーコン信号送信中の受信機141の受信電力を測定する。図8はステップ308における信号の経路145を太線矢印で示したものである。送信機131が信号送信中のため、AP 100は、TX/RX切換SW 121を送信機側に設定している。送信機131から出力されたビーコン信号145は、TX/RX切換SW 121のスイッチ切断状態におけるアイソレーションにより減衰し、受信機141に入力される。例えば、ビーコン出力が10dBmであり、TX/RX切換SW 121のアイソレーションが30dBの場合、−20dBmの信号が受信機に入力される。
図9はこのときのレベルダイアの例を示す図である。信号の入力強度が強いので、受信機141での信号の飽和を防ぐため、LNA 160とAGC−AMP 172の利得を小さくしている。これらの動作も設計時に規定されるものであるため、受信機141の利得を用いて入力電力を計算することが可能である。ただし、一般にスイッチのアイソレーションはスイッチ個別にばらつきが大きいため、出荷検査時にステップ308の動作条件における受信電力測定を行い、その測定値をROM 152に記憶させておいてもよい。その結果と診断時の結果を比較することにより故障診断できる。例えば、出荷検査時の測定値±3dBの範囲内であれば正常、範囲外であれば故障と判定する。
ステップ308の結果がNoの場合はステップ310へ進み故障と診断し、Yesの場合はステップ309へ進み正常と診断する。ステップ306、307では熱雑音や干渉波による低電力レベルでの診断が可能であり、ステップ308では送信機131の送信信号のアイソレーション後の信号という高電力レベルでの診断が可能である。また、アンテナ111、112に想定外の現象が発生し、熱雑音や干渉波の影響が変化した場合であっても、ステップ308はアンテナ111、112の影響を受けずに診断が可能である。
なお、以上の説明では受信電力、アンテナ端電力の電力値に基づき診断する構成を説明したが、診断に使用する電力値の位置はこれに限定されるものではない。例えば、アンテナ111に入力される熱雑音電力によるAGC−AMP 172の出力位置の電力値と診断時のAGC−AMP 172の出力位置の電力値とに基づき診断してもよい。
以上で説明したように、SIFS時間を利用して熱雑音による受信電力を計測・計算して診断するため、特別な回路や部品を付加することなく、診断することができる。また、干渉波入力時においても干渉波の影響を排除できる。そして、MIMO対応の複数の受信機を備えた構成においては、複数の受信機で熱雑音による受信電力を計測・計算して診断できる。さらに、送信機の送信信号に基づき受信機を診断できるため、正常と診断する精度を向上できる。
100 無線LANアクセスポイント(AP)
101 ストリーム1
102 ストリーム2
111、112 送受信アンテナ
121、122 送信/受信切換スイッチ
131、132 送信機
141、142 受信機
172 AGC−AMP(自動利得制御増幅器)
173 ADC(A/Dコンバータ)
215 SIFS時間

Claims (8)

  1. 無線通信規格にしたがって通信する無線装置であって、
    前記無線通信規格に定められた無通信時間において前記無線装置に備えられた受信機の故障診断対象が出力する電力を計測し、前記計測した電力値に基づき前記無線装置を故障診断することを特徴とする無線装置。
  2. 前記計測した電力値から計算した受信電力値と熱雑音による受信電力値とを比較し、前記比較した比較結果に基づき前記無線装置を故障診断することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記無通信時間において前記電力を複数回計測し、前記計測した複数の電力値から計算した受信電力値の最小値と熱雑音による受信電力値とを比較し、前記最小値と比較した比較結果に基づき前記無線装置を故障診断することを特徴とする請求項2に記載の無線装置。
  4. 前記無線装置は複数の受信機を備え、
    前記比較結果に基づき故障診断した後、前記無通信時間において前記複数の受信機は前記電力をそれぞれ計測し、前記それぞれ計測した電力値から計算した複数の受信電力値を比較し、前記複数の受信電力値の比較結果に基づき前記無線装置を故障診断することを特徴とする請求項2または3に記載の無線装置。
  5. 前記無線装置は複数の送信機を備え、
    前記複数の受信電力値の比較結果に基づき故障診断した後、前記複数の送信機の中の第1の送信機は信号を送信し、前記複数の受信機の中の第1の受信機は前記信号を入力し、前記入力した信号の電力を計測し、前記入力した信号を計測した電力値に基づき前記無線装置を故障診断することを特徴とする請求項4に記載の無線装置。
  6. 前記無線通信規格はIEEE802.11であり、前記無通信時間はSIFS(Short Inter−Frame Spacing)の時間であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の無線装置。
  7. 無線通信規格にしたがって通信する無線装置の故障診断方法であって、
    前記無線通信規格の無通信時間において前記無線装置に備えられた受信機の故障診断対象が出力する電力を計測するステップと、
    前記計測した電力値に基づき前記無線装置を故障診断するステップと、
    を有することを特徴とする故障診断方法。
  8. 複数の送信機と受信機を備えた前記無線装置の故障診断方法であって、
    前記計測した電力値から計算した受信電力値と熱雑音による受信電力値とを比較するステップと、
    前記熱雑音による受信電力値と比較した比較結果に基づき前記無線装置を故障診断するステップと、
    前記無通信時間において前記複数の受信機が前記電力をそれぞれ計測するステップと、
    前記それぞれ計測した電力値から計算した複数の受信電力値を比較するステップと、
    前記複数の受信電力値の比較結果に基づき前記無線装置を故障診断するステップと、
    前記複数の送信機の中の第1の送信機が信号を送信し、前記複数の受信機の中の第1の受信機が前記信号を入力し、前記入力した信号の電力を計測するステップと、
    前記入力した信号を計測した電力値に基づき前記無線装置を故障診断するステップと、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の故障診断方法。
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