JP2015139013A - 動画符号化装置、及び動画符号化プログラム - Google Patents

動画符号化装置、及び動画符号化プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】動画像の符号化において、高い符号化効率を保ちつつ、計算量を削減させる動画符号化装置、及び動画符号化プログラムを提供する。【解決手段】画面間予測フレームを利用し、かつ他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレームを有する動画像符号化方式を用いる動画像符号化装置であって、原画像の画面に含まれる複数の領域の各々に適した、予測モード及びパラメータを決定するために、1つ以上の予測モードを順次適用して予測を試行する予測試行部と、原画像の画面が、他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレームに符号化されることを指示する指示部と、指示に応答して、予測試行部に対して、画面内予測モードを用いた予測試行に制限を課す制限部を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、動画符号化装置、及び動画符号化プログラムに関する。
現在、超高精細の動画像の伝送、蓄積が一般化している。たとえば、非圧縮のHDTVの情報量は1Gbp/secを超える。また、4K、8Kといった映像の高精細化が進み、フレームレートも120Hzの高フレームレート化が進んでいることで、映像の情報量は増加し続けている。このため、高精細の動画像を効率的に圧縮する技術が必要とされている。動画データの符号化標準技術としては、MPEG 2、MPEG 4、H.264/AVC(Advanced Video Coding)、H.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)などが挙げられる。
H.265/HEVCでは、従来の符号化技術のように画面を左上から符号化単位であるブロック状に単純に分割するのではなく、新たに階層的な分割構造(CTU:Coding Tree Unit)を採用し、複数階層のブロック分割を可能とする。また、複数のブロックに分割された符号化単位は、CU(Coding Unit)又は符号化ブロックとも称す。H.265/HEVCでは、64×64、32×32、16×16、8×8などのサイズに画像を分割して、符号化を行うことができる。
また、H.265/HEVCでは、予測誤差信号を効率的に表現するため、CUを階層分割し、変換単位に分けることができる。変換単位は、TU(Transform Unit)又は変換ブロックとも称す。
図1(A)はCUを示す。図1(b)はTUを示す。図1に示すように、例えば32×32のCUに対し、階層分割0回のTUは32×32のCUと同じブロックであり、階層分割1回のTUは、16×16に分割されたブロックである。また、階層分割2回のTUは、8×8に分割されたブロックである。
なお、TUは、CUのサイズに応じて階層分割されるので、各階層におけるTUのサイズはCUのサイズに応じてそれぞれ異なる。
図1(C)は、予測単位を示す。H.265/HEVCでは、CUを複数種類の矩形領域である予測単位に分割し、それぞれの予測単位で予測処理が行われる。この予測単位は、PU(Prediction Unit)又は予測ブロックとも称す。PUの分割形状は、8種類である。
ここで分割されたブロックに対し、次に予測符号化が行われる。画面内符号化(イントラ符号化)は、画面内の空間的な信号予測を行って画像を符号化する。この技術は、画面内予測(イントラ予測)とも称す。また、画面間予測(インター符号化)は、異なるフレーム間で類似した領域を探索し、予測に用いて画像を符号化する。この技術は、動き補償予測(インター予測)とも称す。なお、本明細書では、動画像の1つの画面を意味する言葉として「フレーム」の語を用いる。なお、「ピクチャ」もフレームを意味する言葉として用いられるが、本明細書では、主に「フレーム」の語を用いる。またフレームをある領域で分割する「タイル」や「スライス」についても同様とする。
たとえば、H.265/HEVCでは、上述の予測手法、多様な分割形状などの予測モードをRD(Rate-Distortion)最適化といった手法によって決定する。
RD最適化とは、ビットレートと歪との関係であるRD(Rate-Distortion)コストを算出し、異なる符号化パラメータで算出したRDコスト同士の比較を行い、目標ビットレートに最適な符号化パラメータの組合せを求める最適化手法である。
以下RD最適化による具体的な予測手法の選択、CUサイズ、PUサイズなどの予測モードの選択方法を説明する。
まず、符号化システムは、最上位階層のCUを8種類のPU形状に分割し、イントラ予測、インター予測のそれぞれの場合のRDコストを計算し、PU形状と予測手法、予測モードの最適な組合せを求める。なお、GOPを構成するフレームのうちIフレームについては、イントラ予測のみが用いられる。
符号化システムは、続いてCUを4分割し、下位階層の4つのCU全てについて同様にRDコストを算出し、PU形状と予測手法、予測モードの最適な組合せを求める。以上の処理を再帰的に行い、最も深いCUまで、PU形状と予測手法、予測モードの最適な組合せを求める。
最も深い階層まで、最適な組合せを求めることができたら、同一階層の4つのCUのRDコストを合計し、一つ上位階層のCUとでRDコストを比較する。下位階層のRDコストの合計の方が大きい場合は分割しないこととし、一つ上位の階層で同様の処理を行う。
一方、下位階層のRDコストの合計の方が小さい場合には、該当するCUは分割することとし、次のCUでの処理に移る。これら処理を最上階層まで繰り返し、予測手法毎に、CTU内のCU全てについて分割形状及び変換サイズを計算する。
このように、1つのCTU内全てのCUについて、予測手法、及び予測モードとしての各種ブロック分割形状等を確定するのにRD最適化を用いる場合、符号化効率は高くなるものの、各種符号化パラメータ全ての組合せでRDコスト計算が必要となり、膨大な計算量となる。原画像の空間解像度が高い場合は、単一の符号化器での処理が間に合わないことがある。
なお、符号化する各フレームは、上述のインター予測をフレーム内で用いるか否かで、イントラフレーム(Iフレーム)とインターフレームに大別される。そして、インター予測に用いる参照フレームをどのように選択するかで、インターフレームは、順方向予測フレーム(Pフレーム)と双方向予測フレーム(Bフレーム)に分類される。
双方向予測は、2つ以上の参照フレームを用いる予測であり、H.264/AVC、及びH.265/HEVCでは、他のフレームを参照するBフレームをさらに参照フレームとしたインター予測(階層B構造)が許されている。
階層B構造を持つ場合には、Iフレーム、Pフレーム、Bフレームの間で、符号化後の符号量に差を付け、主観画質を保ちつつビットレートを削減する手法が用いられている。階層構造を持つBフレームにおいても、他のフレームから参照される上位のフレーム(参照Bフレーム)と、参照されない下位のフレーム(非参照Bフレーム)がある。そして、非参照Bフレームよりも、参照Bフレームに対して、より多い符号量を割り当てることで、符号化性能を向上させる手法が用いられている。(非特許文献1参照)。
K.McCann, B.Bross, W.-J.Han, etc..."High Efficiency Video Coding (HEVC) Test Model 11 (HM 11) Encoder Description", JCT-VC M1002, Incheon KOREA, Jul.2013
例えば、H.264/AVC、及びH.265/HEVCは、高い符号化性能を実現しているが、イントラ予測、インター予測などの予測手法と、ブロックサイズ、予測方向等の予測モードの組合せが多岐にわたる。このため符号化の際に、膨大な計算量を必要とするため、この計算量を削減することが求められている。また、この際には符号化効率の低下を最小限に抑える必要がある。そこで、本発明は、動画像の符号化において、高い符号化効率を保ちつつ、計算量を削減させることを目的とする。
本発明の一実施態様における動画符号化装置は、画面間予測フレームを利用し、かつ他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレームを有する動画像符号化方式を用いる動画像符号化装置であって、原画像の画面に含まれる複数の領域の各々に適した、予測モード及びパラメータを決定するために、1つ以上の予測モードを順次適用して予測を試行する、予測試行部と、原画像の画面が、前記他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレームに符号化されることを指示する指示部と、前記指示に応答して、前記予測試行部に対して、画面内予測モードを用いた予測試行に制限を課す制限部と、を有する。
また、前記制限部は、前記画面内予測モードを用いた予測試行の全てが実行されないよう制限する。
また、他の実施態様における動画符号化プログラムは、コンピュータを、上記の動画符号化装置として機能させる。
一側面において、本発明は、動画像の符号化において、高い符号化効率を保ちつつ、計算量を削減させることができる。
H.265/HEVCにおけるCU、TU、PUの分割を示した図。 ランダムアクセスGOP構造における非参照Bフレームの例を示す図。 実施例の機能ブロック図。 実施例の技術と既存の技術とを比較した図。 既存の動画像符号化装置の動作を示すフローチャート。 実施例における例示的な動作を示すフローチャート 他の実施例における例示的な動作を示すフローチャート。 実施例の処理結果と、標準化で用いられるソフトウエアエンコーダの処理結果との対比を示した表。
本発明の各種実施例について、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。なお、各図面において、同じ参照番号が付されている要素は、同じ又は同様の構成又は機能を有する要素を示している。
図2は、H.265/HEVCにおけるランダムアクセスGOP(Group of Picture)構造における非参照Bフレームの例を示す図である(非特許文献1参照)。横軸は時間軸である。
図2においては、フレーム200ないしフレーム208が、フレームの出現順に時間軸方向に並べられている。フレーム200ないしフレーム208の左肩に書かれている一桁の数字は、符号化の順番を示している。そして、フレーム200ないしフレーム208の各々に対して付されている矢印は、参照先のフレームを示している。このGOPでは、階層構造的な符号化が行われている。図2の上側の層(階層構造上は下位の階層)に属するフレームは、それより下側の層(階層構造上は上位の階層)に属するフレームを参照して予測符号化される(フレームの階層構造と、図2におけるフレームの上下の位置関係は逆となっている点に留意すべきである)。
図2から分かるように、フレーム200は、IDR(Instantaneous Decoding Refresh)又はイントラフレームであり、他のフレームを参照しない。IDRは、デコーダ復号動作の瞬時リフレッシュのためのフレームであり、このIDRフレームをまたぐ形でのフレームの参照が禁止されている。したがって、IDRフレームよりも復号順で後のフレームは、IDRフレームの復号後には正常な復号が保証される。
最上側に描かれている(階層構造上では最下位の)フレーム(フレーム204、フレーム205、フレーム207、フレーム208)は、他のフレームを参照するが、何れのフレームからも参照されないフレームである。これらのフレームを上述のように「非参照Bフレーム」と呼ぶ。
なお、非参照Bフレームの符号化においても、上述のようにインター予測及びイントラ予測を順に試行し、予測ユニットPU毎に最も効率のよい、イントラ予測、インター予測などの予測手法、及び予測モードが決定される。効率性の評価基準としては、RD最適化の手法などが用いられることは上述の通りである。
なお、非参照Bフレームにおいては、他のフレームから参照されないため、画質の向上よりも、符号量の減少を優先した符号化が行われることが多い。これは、符号量を抑える条件が与えられてRD最適化が行われることが多いことを意味している。このため、非参照Bフレームでは、例えば、イントラ予測を用いた予測試行とインター予測を用いた予測試行の双方を実施したとしても、イントラ予測の手法が採用される割合は、小さくなる傾向にある。このことは、イントラ予測での予測試行を行うことによる計算リソースの無駄が発生しやすい傾向があることを示唆している。
<機能構成例>
図3は、動画像符号化装置300の主要な機能を示した機能ブロック図である。発明の内容をより分かりやすくするために、標準の仕様書等に規定されている既知の構成などは省略して、機能が図示されている点に留意すべきである。
動画像符号化装置300は、指示部302、制限部304、及び予測試行部306を有する。
指示部302は、原画像310の画面(フレーム)が、他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレーム(すなわち、非参照Bフレーム)に符号化されることの指示を制限部304に与える。例えば、図2において、現在符号化すべき画面(フレーム)が、フレーム204、フレーム205、フレーム207、又はフレーム208の何れかに対応する場合、指示部302は、制限部304に、現在符号化すべきフレームが非参照Bフレームであるという指示を伝達する。
制限部304は、指示部302からの指示に応答して、予測試行部306の予測試行の実行に対して所定の制限を加える。この制限については、後述する。
予測試行部306は、例えば、インター予測では、現在符号化しているフレームのCUに対して、他の参照フレームに類似する領域が存在するか否かを探索し、動きベクトルを求める。探索にはブロックマッチングなどの既存のマッチング手法を用いることができる。CUを更に4分割し、同様のブロックマッチングを行う。なお、この場合、CUは、図1(C)に示すPUに分割して、ブロックマッチングが行われてもよい。
次に、インター予測で、画面内予測の試行を行う。これらの点については、図4を用いて後述する。そして、予測試行部は、既知のRD最適化手法等を用いて、最適と判断される予測手法及びパラメータなどの予測モードを取得する。この最適な予測手法と予測モードとによって予測フレーム312が生成される。
制限部304は、上述の予測試行部306における予測の試行を制限する役割を果たす。予測試行部306が全ての予測パターンを予測試行することは、上述のように多くの計算リソースを消費すると共に、多くの時間を必要とする。したがって、制限部304は、予測試行部306において用いられる予測手法及び/又は予測モードの予測試行を制限することができる。例えば、非参照BフレームのCUに対する予測試行において、イントラ予測を用いた予測試行の全て又は一部を実行しないように制限することができる。この場合には、予測試行部は、例えば、インター予測のみを用いて予測試行を行う。
上述のように、非参照Bフレームでは、イントラ予測が採用される確率が低いため、イントラ予測での予測試行を省略することができる。あるいは、イントラ予測を行うCU(又はPU)の大きさを制限するよう指示してもよい。予測試行部306にCUの最大の大きさ(例えば、64画素×64画素)のみを予測試行させ、CUを細分化したPUに対しての予測試行を省略させてもよい。
<ハードウエア構成例>
図4は、実施例の構成を既存の技術と比較した図である。図4(A)は、既存の動画像符号化装置401の主要な構成を示したブロック図である。図4(B)は、実施例の動画像符号化装置402の主要な構成を示したブロック図である。
図4(A)は、既存の動画像符号化装置401の一例を示しており、イントラ予測部404、インター予測部406、予測手法選択器410、変換・量子化部420、エントロピー符号化部430を有する。なお、既に述べたように、説明を分かりやすくするために当業者に既知の要素は省略して描かれている点に留意すべきである。
図4(A)において、イントラ予測部404とインター予測部406の両者に、原画像310が入力される。
予測手法選択器410は、イントラ予測部404における予測試行結果と、インター予測部406の予測試行結果の両者のうち、最適な予測手法と予測モードとを選択し、原画像と予測画像とから得られる残差を変換・量子化部420に伝える。このため、イントラ予測部404は、原画像310に対して、イントラ予測の試行を行う。加えて、インター予測部406は、原画像310に対して、インター予測の試行を行う。なお、所定の終了条件(後述の早期終了条件)を満たす場合には、予測試行は途中の段階で終了させることができる。予測手法選択器410は、例えばRD最適化の手法を用いて、適切な予測手法及び予測モードを選択することができる。
変換・量子化部420は、たとえば、離散コサイン変換、離散サイン変換等を用いて、原画像と予測画像との残差を変換する。そして、所定の量子化パラメータ(QP:Quantization Parameter)を基にして、変換値に対して量子化を行うことで、情報量の削減を行う。変換・量子化部420の出力は、エントロピー符号化部430に与えられる。
エントロピー符号化部430は、入力信号の統計的性質を利用して、情報量の削減を行い、ビットストリーム450を出力する。
図4(B)は、本発明の実施例に係る動画像符号化装置402のハードウエアブロック図の一例を示す図である。
動画像符号化装置402は、図4(A)の構成に加えて、更に指示部302と予測手法切替器408とを有する。
指示部302については、図3と関連して既に説明した。指示部302は、原画像310の画面(フレーム)が、他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレーム(すなわち、非参照Bフレーム)に符号化されることの指示を予測手法切替器408に与える。
予測手法切替器408は、図3における制限部304に対応する要素である。原画像を非参照Bフレームとして符号化する場合には、イントラ予測部404の予測試行を制限する。イントラ予測部404に対して、イントラ予測を行わないようにするため、イントラ予測部404に原画像が入力されないよう制限することができる。あるいは、イントラ予測を行うCU(又はPU)の大きさを制限するようにしてもよい。イントラ予測部404にCUの最大の大きさ(例えば、64画素×64画素)のみを予測試行させ、CUを細分化したCU(又はPU)に対しての予測試行を省略させるように、原画像の入力を制限してもよい。
動画像符号化装置402のその他の要素については、図4(A)に示す動画像符号化装置401における各要素が行う処理と同様の処理を行わせることができる。
以上のようにして、指示部302及び予測手法切替器408を設けることにより、イントラ予測における予測試行を制限(又は省略)することができるため、非参照Bフレームの符号化において、画像劣化を抑えつつ、符号化にかかるリソースの削減および計算時間の短縮を図ることができる。
<動作>
図5ないし図7を用いて、実施例における動作を説明する。図5は、既存の動画像符号化装置の動作を示すフローチャートであり、図6は、実施例における例示的な動作を示すフローチャートである。図7は、他の実施例における例示的な動作を示すフローチャートである。
図5は、既存の動画像符号化装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS502で、処理が開始される。
ステップS504で、PUサイズをPART_2N×2Nとしてインター予測を試行し、ブロックマッチングを行い、マッチングの各々の符号化コスト(Jmode)を求める。その最小のものをCUの符号化コスト(J)とする。
ステップS506で、早期終了条件に合うか否かを判定する。例えば、符号化コストが、所定の閾値よりも小さい場合、早期終了条件を満たすと判断する。YESの場合、予測モードはスキップモードであり、PUサイズはPART_2N×2Nとして、ステップS516に進む。NOであれば、ステップS508に進む。なお、スキップモードとは、符号化ブロックフラグが全て0になっているものである。
ステップS508で、スキップモードの場合の符号化コストJmodeを求める。JmodeとステップS504のJとを比較し、Jmodeの方が小さいならば、JをJmodeで更新し、予測モードはスキップモードを選択する。
ステップS510で、PUサイズをPART_N×N(CUサイズが8×8の場合を除く)、PART_2N×N、PART_N×2Nといった利用可能な各サイズのPU(図1(C)参照)を順次選択し、インター予測を試行し、符号化コストJmodeが最小となるPUサイズを選択する。その時のJmodeとJとを比較し、Jmodeの方が小さいならば、JをJmodeで更新し、予測手法は、インター予測を選択する。
ステップS512で、PUサイズを、PART_2N×2N、PART_N×N(CUサイズが8×8の場合のみ)として、イントラ予測を試行し、符号化コストJmodeが最小となるPUサイズを選択する。その時のJmodeとJとを比較し、Jmodeの方が小さい場合には、JをJmodeで更新し、予測手法は、イントラ予測を選択する。
ステップS514で、PCMモードが使用できる場合には、PUサイズをPART_2N×2NとしてPCM予測を試行し、符号化コストJmodeを求める。JmodeとJとを比較し、Jmodeの方が小さい場合には、JをJmodeで更新し、予測手法は、PCMを選択する。
ステップS516で、CU分割の終了条件に合うか否かを判定する。NOであれば、ステップS518に進む。YESであれば、ステップS520に進む。CU分割の終了条件とは、H.265/HEVCの場合には、現在のCUの大きさがCUの最小値である8画素×8画素の場合をいう。
ステップS518で、CUを4分割し、下位階層のCUについても上記のフローをS502から再度予測試行するべく、ステップS531、ステップS532、ステップS533、ステップS534、を順次実行する。
以上の処理を、終了条件に適合するまで再帰的に繰り返すことで、予測手法、予測ブロックサイズなどの予測モードが決定される。ステップS520で、1つのCTUに対する処理が終了する。
以上の処理は、1つのフレーム内に存在する各CTUに対して実行される。以上が、例えばH.265/HEVCにおける予測処理の例である。
図6は、本発明の実施例の処理を示すフローチャートである。図5と同じ処理を行うステップについては、同じ参照符号が付与されている。図5と同じ処理を行うステップについては、説明を省略する。
図5と図6との差異は、ステップS602がステップS510とステップS512との間に挿入されていることである。
ステップS602で、CUが属するスライスが、非参照Bフレームであるか否かを判断する。YESであれば、ステップS516に進む。NOであれば、ステップS512に進む。
以上の処理を、終了条件に適合するまで再帰的に繰り返すことで、予測手法、及びブロックサイズなどの予測モードを決定する。
新たに、ステップS602を追加したことで、非参照Bフレームに対するイントラ予測とPCMの予測試行を省略し、計算量を削減することができる。なお、PCMの予測試行を実行するようにフローを修正してもよい。
図7は、本発明の他の実施例の処理を示すフローチャートである。図5及び図6と同じ処理を行うステップには、同じ参照番号が付されている。
図6と図7との差異は、ステップS602の前にステップS701が挿入され、ステップS602の後にステップS703が挿入されている。図7におけるステップS701とステップS703は、図5におけるステップS512に対応する。
図7において、ステップS701で、PART_2N×2Nとして、イントラ予測を試行し、符号化コストが最小となるPUサイズを選択する。その時のJmodeとJとを比較し、Jmodeの方が小さい場合には、JをJmodeで更新し、予測手法は、イントラ予測を選択する。
ステップS602は、図6におけるステップS602と同じ処理を実行する。
ステップS703で、PART_N×N(CUサイズが8×8の場合のみ)として、イントラ予測を試行し、符号化コストが最小となるPUサイズを選択する。その時のJmodeとJとを比較し、Jmodeの方が小さい場合には、JをJmodeで更新し、予測手法は、イントラ予測を選択する。
以上の処理を実行することで、非参照Bフレームに対して、イントラ予測において、PUサイズがPART_2N×2Nの場合だけが試行される。PART_N×N及びPCMモードは省略される。
このように、イントラ予測において、大きなブロックサイズであるPART_2N×2Nだけが試行されることにより、イントラ予測の一部とPCMの試行を省略し、計算量を削減することができる。なお、PCMの予測試行を実行するようにフローを修正してもよい。
図8は、図6の処理を行う実施例と、H.265/HEVCの標準化に用いられるソフトウエアエンコーダHM11(HEVC test Model 11、非特許文献1参照)の処理結果との対比を示した表である。
図8において、欄802は、素材の識別を示しており、ClasB 1080Pは、1920×1080ピクセルのプログレッシブの素材をサンプルとして使用していることを意味する。
欄804は、テスト用の素材の識別名が示されている。
欄806は、量子化パラメータの値QPISlice(Quantization Parameter for I Slices)を示している。
欄808におけるkbpsは、ソフトウエアエンコーダHM11のビットストリームの量を示している。Ypsnrは、輝度値のピーク信号対雑音比を示している。Enc T[h]は、符号化に要した時間を示している。
欄810は、欄808と対応させて、本願発明の実施例における値を示している。
欄812は、客観的画質評価に使われる符号化効率改善率BD−rateを示している。数値がプラスであれば、画質が劣化したことを示す(数値がマイナスであれば、画質が向上したことを示す)。BD−rateには、輝度Y信号、及び色差U、V信号に対する値が示されている。
欄814は、サンプルシーケンス毎の本発明の実施例の適用による符号化時間の削減率(本発明の実施例適用後の計算時間/比較対象のソフトウエアエンコーダHM11の計算時間)を示している。削減率は、数値が小さいほど、計算量が大きく削減されることを示している。
図8には、5つのサンプルシーケンスに対する実測値が示されている。輝度(Y)信号のBD−rateにおいて、最大で、0.8%の劣化が見られるが、計算時間は、約90%に抑制されていることが分かる。
この結果により、本発明の実施例は、画質の劣化に与える影響を抑えつつ、符号化に要する計算時間を大きく短縮することができることを示している。
<プログラムによる実装>
なお、上述の実施例の全部又は一部はプログラムによって実装され得る。このプログラムは、可搬記録媒体に格納することができる。可搬記録媒体とは、非一時的(non−transitory)な記憶媒体を言う。例示として、可搬記録媒体としては、磁気記録媒体、光ディスク、光磁気記録媒体、不揮発性メモリなどがある。
可搬型記録媒体に格納されたプログラムが読み出され、プロセッサによって実行されることにより、本発明の実施例の全部又は一部が実施され得る。
以上、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明した。なお、上述の実施例は、発明を理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するためのものではない点に留意すべきである。また、実施例の動作は、矛盾のない限り処理の順番を入れ替え、或いはスキップしてもよい。あるいは、複数の処理を同時に実行してもよい。そして、これらの実施例も、請求項に記載された発明の技術的範囲に包含されることは言うまでもない。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述の実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指令に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS、仮想マシンモニタVMM、ファームウエア、BIOSなどのプログラムが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって実施例の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
また、本発明の実施例の構成要素は、物理的に分離された複数のハードウエアで実現されてもよい。また、本発明の各種実施例のそれぞれの構成要素は、1つ以上のコンピュータ上で動作することによって実現されてもよい。
300 動画像符号化装置
302 指示部
304 制限部
306 予測試行部
310 原画像
312 予測フレーム
401 動画像符号化装置
402 動画像符号化装置
404 イントラ予測部
406 インター予測部
408 予測手法切替器
410 予測手法選択器
420 変換・量子化部
430 エントロピー符号化部
450 ビットストリーム

Claims (3)

  1. 画面間予測フレームを利用し、かつ他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレームを有する動画像符号化方式を用いる動画像符号化装置であって、
    原画像の画面に含まれる複数の領域の各々に適した、予測モード及びパラメータを決定するために、1つ以上の予測モードを順次適用して予測を試行する、予測試行部と、
    原画像の画面が、前記他の画面間予測フレームから参照されない画面間予測フレームに符号化されることを指示する指示部と、
    前記指示に応答して、前記予測試行部に対して、画面内予測モードを用いた予測試行に制限を課す制限部と、
    を有する動画符号化装置。
  2. 前記制限部は、前記画面内予測モードを用いた予測試行の全てが実行されないよう制限する、
    請求項1記載の動画符号化装置。
  3. コンピュータを、請求項1又は2に記載の動画符号化装置として機能させるためのプログラム。
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