JP2015132597A - ミリ波撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ミリ波撮像装置は、被写体2から放射されるミリ波帯の熱雑音を受信するための複数の受信素子20を一列に配置してなるラインセンサ10を備え、モータ18の回転により、ラインセンサ10を、検査台4の周囲で回動させることができる。この結果、被写体2の撮像時に、ラインセンサ10を被写体2の周りで回動させつつ、ラインセンサ10からの検出信号を順次取り込むことで、被写体2の周囲画像(ミリ波画像)を撮像することができる。なお、ラインセンサは、円環状に構成し、上下動させることによって、被写体2の周囲画像(ミリ波画像)を撮像するようにしてもよい。
【選択図】図1
Description
このため、被写体が隠し持った物品(隠匿物)を検出するには、検査台上で、被写体である人に向きを変えてもらい、ミリ波撮像装置を介して、少なくとも前後左右の4方向から被写体を撮像する必要がある。従って、上記提案のミリ波撮像装置においては、隠匿物の検査に手間がかかるという問題があった。
被写体から放射されるミリ波帯の熱雑音を受信するための複数の受信素子を一列に配置してなるラインセンサと、
前記ラインセンサを、前記被写体が載置される検査台周囲で変位可能に支持する支持台と、
前記支持台に支持された前記ラインセンサを前記検査台周囲で変位させることで、前記ラインセンサによる前記被写体の撮像位置を変化させて、前記ラインセンサに、前記被写体の周囲画像を撮像させるアクチュエータと、
を備えたことを特徴とする。
前記ラインセンサは、前記複数の受信素子を直線状に配置することにより構成されており、
前記支持台は、
前記ラインセンサにおける受信素子の配列方向が、前記検査台に載置される前記被写体の上下方向となるよう、前記ラインセンサを前記検査台周囲で支持する第1支持部と、
該第1支持部を、前記ラインセンサが前記検査台の外周に沿って移動可能に支持する第2支持部と、
を備え、
前記アクチュエータは、前記第2支持部を介して前記ラインセンサを前記検査台周囲で変位させることを特徴とする。
前記第2支持部は、前記検査台の中心位置を通る中心軸周りに回動可能な回転板にて構成されており、
前記第1支持部は、前記ラインセンサを前記回転板の外周部分に位置決め固定することを特徴とする。
前記第2支持部は、前記検査台の周囲に設けられた環状のレールにて構成されており、
前記第1支持部は、前記ラインセンサを、前記第2支持部を構成する前記レールに対し、当該レール上を走行可能に固定することを特徴とする。
前記ラインセンサは、前記検査台を包囲可能な環状のケース内に前記複数の受信素子を収納することにより構成されており、
前記支持台は、前記ラインセンサの環状のケースを、前記検査台周囲で上下動可能に支持する支柱にて構成されており、
前記アクチュエータは、前記ラインセンサの環状のケースを、前記支柱に沿って上下方向に変位させることを特徴とする。
前記ラインセンサは、前記複数の受信素子を隣接する所定数毎にグループ分けしたグループ毎に、前記被写体から放射された前記ミリ波帯の熱雑音を各受信素子に導く凸レンズを備えたことを特徴とする。
前記ラインセンサにおいて、前記グループを構成する所定数の受信素子は、前記凸レンズの中心軸から離れる程、前記凸レンズとの間隔が短くなるよう配置されていることを特徴とする。
前記ラインセンサに設けられる凸レンズは、一方のレンズ面が平面状に形成された平凸レンズにて構成され、
前記平凸レンズの前記平面状のレンズ面には、前記ミリ波帯の熱雑音を反射する反射板が積層されていることを特徴とする。
前記アクチュエータを介して前記ラインセンサによる前記被写体の撮像位置を変化させて、前記ラインセンサの各受信素子から受信信号を取り込むことで、前記周囲画像の画像データを生成し、該画像データに基づき、前記被写体の周囲画像を表示装置に表示する制御装置を備えたことを特徴とする。
前記制御装置は、
前記ラインセンサによる前記被写体の撮像位置を変化させて、前記ラインセンサの各受信素子から受信信号を取り込むことにより生成した、前記熱雑音の受信レベルからなる前記被写体の画像データと、
前記表示装置の表示画面を仮想空間として、前記被写体を前記表示装置に3D表示するための3Dデータと、
に基づき、前記表示装置に、前記被写体表面から放射される前記熱雑音の信号レベルを識別可能な、前記被写体の3D画像を表示すること、
を特徴とする。
また、ラインセンサは、複数の受信素子を直線状若しくは環状に配置するだけで構成してもよいが、請求項6に記載のように、複数の受信素子を、隣接する所定数毎にグループ分けし、そのグループ毎に、被写体から放射されたミリ波帯の熱雑音を各受信素子に導く凸レンズを設けることで、構成してもよい。
なお、この場合、所定数の受信素子と凸レンズとの間の距離を一致させると、凸レンズの収差によって、得られる画像が不鮮明になることが考えられる。
このため、請求項9に記載のミリ波撮像装置によれば、被写体に物品が隠されている場合に、使用者は、表示装置に表示された被写体の画像から、その旨を簡単に検知することができるようになる。
従って、制御装置が、上記のように生成した被写体の画像データを用いて、被写体の周囲画像を表示装置に表示するようにすれば、その表示画面上で、物品が隠されている部分と隠されていない部分とで表示が異なるようになり、使用者は、その表示画面から、被写体に物品が隠されていることを簡単に検知することができるようになるのである。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態のミリ波撮像装置は、空港などで乗客が危険物を隠し持っていないかどうかをチェックするためのものであり、被写体2である撮像対象者が乗る検査台4を備える。
このため、本実施形態のミリ波撮像装置においては、モータ18を正方向又は逆方向に駆動することで、回転板12を回転軸12b周りに回転させて、ラインセンサ10を検査台4周囲で移動させることができる。
そして、上記のようにモータ18を駆動することにより、ラインセンサ10を検査台4の周囲で変位させつつ、ラインセンサ10を利用した熱雑音の検出動作を連続的に実施すれば、被写体2の周囲画像(ミリ波画像)を撮像することができる。
図2に示すように、この制御装置30は、画像処理機能を有するコンピュータにて構成されている。
そして、制御装置30は、ラインセンサ10を介して撮像した被写体2の周囲画像(詳しくは被写体各部から放射されるミリ波の信号レベル)を、人体モデルMにマッピングすることで、表示装置34に被写体2の撮像画像を3D表示する。
この撮像・表示処理は、制御装置30が、内蔵メモリ若しくは記憶装置36に格納された制御プログラムを実行することにより、繰り返し実行される処理である。
このため、撮像画像をそのまま表示装置34に表示した場合には、図4に例示するように、撮像対象者が隠し持っている物品P1が映っていても、その物品P1の位置が撮像対象者のどこに隠されているかを識別するのが難しい。
この表示処理では、図5に例示するように、撮像画像の画像データに基づき、仮想空間内の人体モデルMの表面に、被写体2から放射されている熱雑音(ミリ波)の信号レベルに対応した色若しくは色の濃さ(所謂グレースケール)をマッピングし、そのマッピングした人体モデルMを、特定方向の方向から見た表示用の画像データに変換して、表示装置34に表示する。
また、続くS170では、S120〜S150の撮像処理にてラインセンサ10から取得した撮像画像の画像データから、被写体2から放射された熱雑音(ミリ波)の領域(図4に示す被写体2の領域)を、マッピング用画像データとして抽出する。
以上説明したように、本実施形態のミリ波撮像装置においては、ラインセンサ10を、検査台4の周囲で移動させることで、ラインセンサ10による被写体2の撮像位置を変化させて、被写体2の周囲画像を撮像するように構成されている。
[第2実施形態]
図6に示すように、第2実施形態のミリ波撮像装置は、第1実施形態のミリ波撮像装置と同様、被写体2が乗る検査台4、及び、検査台4を支持する支持台8を備える。
[第3実施形態]
図7に示すように、第3実施形態のミリ波撮像装置は、合成樹脂製の円環状のケース52内に複数の受信素子20を略等間隔で放射状に配置することにより、ケース52の内側に存在する被写体2の周囲画像を撮像するラインセンサ50を備える。
つまり、このようにすることで、制御装置30は、位置センサ24からの検出信号に基づき、巻取装置60を駆動することにより、ラインセンサ10の高さ位置を確認しつつ、ラインセンサ10を上方若しくは下方に移動させることができる。
従って、本実施形態のミリ波撮像装置においても、第1、第2実施形態のミリ波撮像装置と同様、図2に示した制御装置30を介して、被写体2の周囲画像を撮像することができ、延いては、第1、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様をとることができる。
(変形例1)
例えば、上記実施形態のミリ波撮像装置は、被写体2の周囲にはラインセンサ10、50が配置され、ラインセンサ10、50が、被写体2の周りで回動若しくは上下動することにより、被写体2の周囲画像を撮像するが、その撮像時に、受信素子20に外部ノイズが侵入すると、被写体2を良好に撮像することができなくなる。
また、この遮蔽板としては、外部ノイズを反射する金属板若しくは導電性シートを設けるようにしてもよいが、このようにすると、金属板や導電性シートにて外部ノイズが反射されるので、その反射した外部ノイズが受信素子20に侵入することも考えられる。
具体的には、図8に例示するように、ラインセンサ10の周囲に、ラインセンサ10前方の被写体2側及びラインセンサ10の後方側から入射するミリ波帯の電波を吸収可能な冷却板70を設けるとよい。
そして、冷却板70の下方及び上方には、内部空間に連通した開口が形成されており、その開口にパイプ72を介して水の循環装置74を接続することで、冷却板70内に冷却した水を循環させるようになっている。
(変形例2)
次に、第3実施形態のミリ波撮像装置においては、ラインセンサ50のケース52に接続されたワイヤ59を巻取装置60にて巻き取ることにより、ラインセンサ50を上下動させるものとして説明したが、ワイヤ59に代えて、歯車にて巻取可能なベルト若しくはチェーンを利用し、歯車によるベルトやチェーンの巻取量を調整することでラインセンサ50を上下動させるように構成してもよい。
(変形例3)
また、第3実施形態のミリ波撮像装置のラインセンサ50には、第1、第2実施形態のラインセンサ10のように、凸レンズ22は設けられていない。これは、ケース52内の受信素子20と被写体2との間の距離が短いためであり、第3実施形態のミリ波撮像装置においても、第1、第2実施形態と同様に、複数の受信素子20をグループ分けしたグループ毎に、凸レンズ22を設けるようにしてもよい。
(変形例4)
一方、第1、第2実施形態のミリ波撮像装置において、ラインセンサ10を構成する受信素子20は、全て、被写体2の方向を向けて一列に配置されるものとして説明したが、図9に示すように、受信素子20は、対応する凸レンズ22との間の距離が、凸レンズ22の中心軸から離れる程、短くなり、しかも、受信方向が凸レンズ22の焦点に向けて放射状となるよう、配置するとよい。
(変形例5)
また、ラインセンサ10に設ける凸レンズ22は、図1、図6に示したように、両方のレンズ面が凸条に形成された両凸レンズにて構成する必要はなく、図10に示すように、一方のレンズ面が平面状に形成された平凸レンズ80にて構成してもよい。
この結果、平凸レンズ80のレンズ面から入射したミリ波帯の熱雑音を、反射板82にて反射させて、受信素子20に導くことができるようになり、第1、第2実施形態のように両凸レンズを用いた場合に比べて、凸レンズの体積及び重量を低減して、ミリ波撮像装置の小型・軽量化を図ることが可能となる。
(変形例6)
次に、第3実施形態では、円環状のケース52内の全周にわたって、複数の受信素子20を等間隔に設けることで、ラインセンサ50を構成するものとして説明したが、例えば、ケース52の略1/2の領域(つまり180度の領域)に複数の受信素子20を設けるようにしてもよい。
(変形例7)
また、上記各実施形態では、ラインセンサ10、50を、被写体2の周りで回動若しくは上下動させることで、被写体2の周囲画像を撮像することから、撮像時に、ラインセンサ10、50が被写体2若しくは他の障害物に当たって、ミリ波撮像装置が故障してしまうことが考えられる。
(変形例8)
また、第1実施形態の説明では、被写体2の周囲画像を表示装置34に表示する際、仮想空間で3D表示可能な人体モデルMの表面に、被写体2の撮像結果(詳しくは被写体表面から放射される熱雑音(ミリ波)の信号レベル)に対応した色若しくは色の濃さ(グレースケール等)をマッピングすることで、表示装置34に被写体2の撮像画像を3D表示するものとして説明したが、この表示は一例であり、例えば、図4に示した撮像画像(展開図)をそのまま表示するようにしてもよい。
Claims (10)
- 被写体から放射されるミリ波帯の熱雑音を受信するための複数の受信素子を一列に配置してなるラインセンサと、
前記ラインセンサを、前記被写体が載置される検査台周囲で変位可能に支持する支持台と、
前記支持台に支持された前記ラインセンサを前記検査台周囲で変位させることで、前記ラインセンサによる前記被写体の撮像位置を変化させて、前記ラインセンサに、前記被写体の周囲画像を撮像させるアクチュエータと、
を備えたことを特徴とするミリ波撮像装置。 - 前記ラインセンサは、前記複数の受信素子を直線状に配置することにより構成されており、
前記支持台は、
前記ラインセンサにおける受信素子の配列方向が、前記検査台に載置される前記被写体の上下方向となるよう、前記ラインセンサを前記検査台周囲で支持する第1支持部と、
該第1支持部を、前記ラインセンサが前記検査台の外周に沿って移動可能に支持する第2支持部と、
を備え、
前記アクチュエータは、前記第2支持部を介して前記ラインセンサを前記検査台周囲で変位させることを特徴とする請求項1に記載のミリ波撮像装置。 - 前記第2支持部は、前記検査台の中心位置を通る中心軸周りに回動可能な回転板にて構成されており、
前記第1支持部は、前記ラインセンサを、前記回転板の外周部分に位置決め固定することを特徴とする請求項2に記載のミリ波撮像装置。 - 前記第2支持部は、前記検査台の周囲に設けられた環状のレールにて構成されており、
前記第1支持部は、前記ラインセンサを、前記第2支持部を構成する前記レールに対し、当該レール上を走行可能に固定することを特徴とする請求項2に記載のミリ波撮像装置。 - 前記ラインセンサは、前記検査台を包囲可能な環状のケース内に前記複数の受信素子を収納することにより構成されており、
前記支持台は、前記ラインセンサの環状のケースを、前記検査台周囲で上下動可能に支持する支柱にて構成されており、
前記アクチュエータは、前記ラインセンサの環状のケースを、前記支柱に沿って上下方向に変位させることを特徴とする請求項1に記載のミリ波撮像装置。 - 前記ラインセンサは、前記複数の受信素子を隣接する所定数毎にグループ分けしたグループ毎に、前記被写体から放射された前記ミリ波帯の熱雑音を各受信素子に導く凸レンズを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のミリ波撮像装置。
- 前記ラインセンサにおいて、
前記グループを構成する所定数の受信素子は、前記凸レンズの中心軸から離れる程、前記凸レンズとの間隔が短くなるよう配置されていることを特徴とする請求項6に記載のミリ波撮像装置。 - 前記ラインセンサに設けられる凸レンズは、一方のレンズ面が平面状に形成された平凸レンズにて構成され、
前記平凸レンズの前記平面状のレンズ面には、前記ミリ波帯の熱雑音を反射する反射板が積層されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のミリ波撮像装置。 - 前記アクチュエータを介して前記ラインセンサによる前記被写体の撮像位置を変化させて、前記ラインセンサの各受信素子から受信信号を取り込むことで、前記周囲画像の画像データを生成し、該画像データに基づき、前記被写体の周囲画像を表示装置に表示する制御装置を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載のミリ波撮像装置。
- 前記制御装置は、
前記ラインセンサによる前記被写体の撮像位置を変化させて、前記ラインセンサの各受信素子から受信信号を取り込むことにより生成した、前記熱雑音の受信レベルからなる前記被写体の画像データと、
前記表示装置の表示画面を仮想空間として、前記被写体を前記表示装置に3D表示するための3Dデータと、
に基づき、前記表示装置に、前記被写体表面から放射される前記熱雑音の信号レベルを識別可能な、前記被写体の3D画像を表示すること、
を特徴とする請求項9に記載のミリ波撮像装置。
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