JP2015131899A - 炉幅測定装置及びコークス押出機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炉内に挿入され、対向する炉壁間の距離を測定する炉幅測定装置50であって、前記炉壁間の距離を測定する距離計71と、この距離計71を収容する内側容器51と、内側容器51を収容する外側容器55と、内側容器51の内部に向けて冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段59と、を有し、内側容器51と外側容器55との間にはガス流路64が設けられ、内側容器51には、ガス流路64に連通する排気孔52が設けられており、冷却ガス供給手段59によって内側容器51の内部に供給された前記冷却ガスが、ガス流路64を介して外部に排出される構造とされている。
【選択図】図5
Description
コークス炉の炭化室は、燃焼室の熱によって効率的に石炭を乾留できるように、対向する炉壁間の距離が短く(炉幅が狭く)されている。また、コークス押出機の押出ラムを挿入することから、対向する炉壁同士が略平行に延在している。
特許文献3に記載された炉幅測定装置は、液体を収容したジャケットで構成された吸熱箱内に炉幅距離計を収容した構造とされている。また、吸熱箱内の炉幅距離計のデータを外部へワイヤレス送信する構成とすることで、取扱い性の向上を図っている。
また、特許文献3に記載された炉幅測定装置においては、吸熱箱内の液体の温度が上昇した場合には炉幅距離計の冷却が不十分となるため、一の炭化室の炉幅を測定した後、他の炭化室の炉幅を測定する際に、吸熱箱内の液体の温度を十分に低下させる必要があり、複数の炭化室の炉幅の測定を効率良く行うことができなかった。
また、内側容器の内部に供給された冷却ガスを内側容器と外側容器との間に設けられたガス流路に通過させているので、冷却ガス供給手段によって供給する冷却ガスの流量を抑えることができる。また、構造が比較的簡単であり、炉内への挿入を容易に行うことができる。
この場合、断熱層によって外側容器の外部からの熱が内側容器への伝達することを抑制できる。また、内側容器と外側容器との間に、ガス流路を比較的簡単に形成することが可能となる。
この場合、前記炉壁に対向する面にガス流路を設けることにより、炉壁からの輻射熱が内側容器の内部へと伝達することを抑制でき、内側容器の内部に収容された距離計の温度上昇を抑えることができる。特に、コークス炉の炭化室のように炉幅が狭く、外側容器と炉壁との距離が短い場合には効果的である。
本実施形態である炉幅測定装置50は、コークス炉1の炭化室10の内部に挿入され、炭化室10の対向する炉壁11、11同士の距離(炉幅)を測定するものである。また、本実施形態であるコークス押出機40は、上述の炉幅測定装置50を備えたものである。
コークス炉1は、図1に示すように、並列された複数の炭化室10を備えており、隣接する2つの炭化室10の間には、図3に示すように燃焼室13が配置されている。
炭化室10は、図1に示すように、上面視して、一方向(図1において左右方向)に延在しており、一端に上昇管16が配設され、他端にスタンドパイプ17が配設されている。また、上昇管16とスタンドパイプ17との間には、複数の装入孔18が形成されている。
本実施形態であるコークス押出機40は、図2に示すように、第2レール22上に載置される脚部41と、台座部42と、炭化室10内に挿入される押出ラム43と、押出ラム43を前後に移動させる移動手段(図示無し)と、を備えている。また、押出ラム43は、ラムビーム44と、このラムビーム44の先端に設けられたラムヘッド45と、を備えている。
そして、ラムビーム44の先端側に、本実施形態である炉幅測定装置50が設置されている。本実施形態では、図4に示すように、炉幅測定装置50がガイド支柱46とラムヘッド45との間に配置されており、炉幅測定装置50の上方にラムガイド47が配置されている。
この炉幅測定装置50は、押出ラム43とともに炭化室10へと挿入され、図3に示すように、炭化室10の対向する一対の炉壁11,11(燃焼室13側に位置する炉壁)間の距離を測定するものである。
本実施形態である炉幅測定装置50は、図5に示すように、内側容器51と、内側容器51を収容する外側容器55と、内側容器51の内部に向けて冷却用空気(エア)を供給するエア供給部59と、を備えている。
内側容器51と外側容器55との間には、断熱材で構成された断熱層61が設けられている。内側容器51、外側容器55及び断熱層61のうち炭化室10の対向する一対の炉壁11,11(燃焼室13側に位置する炉壁)に対向する面には、それぞれ窓部58が形成されている。
本実施形態では、図5から図7に示すように、内側容器51の上方に排気孔52が設けられており、内側容器51の上方には、この排気孔52に連通するとともに炉壁11に対向する面に沿って延在するダクト部65が設けられている。
内側容器51の内部を冷却したエアは、図5から図7に示すように、排気孔52からダクト部65へ排気され、ダクト部65及び連絡路66を介してガス流路64へと供給され、ガス流路64を通過して窓部58を通じて外側容器55の外部へと排出されるように構成されている。
まず、コークス炉1の炭化室10(装入窯10a)に石炭を装入する。石炭装入車31を、装入窯10aの上にまで移動し、装入窯10a及び隣接窯10bのスタンドパイプ17の蓋を開放してジャンパパイプ32を接続するとともに、装入窯10aの各装入孔18の蓋を開放して、装入窯10aの内部に石炭を装入する。
このとき、本実施形態においては、押出ラム43とともに炉幅測定装置50が炭化室10内に挿入される。
このとき、炭化室10内は、1100〜1200℃といった高温とされている。そこで、本実施形態では、エア供給部59からクーラ73へとエアが供給され、このクーラ73からの冷風W1によって内側容器51の内部が冷却されるともに、内側容器51の内部を冷却したエアが排気孔52からダクト部65及び連絡路66を介してガス流路64へと供給され、このガス流路64を通過することによって、内側容器51を外側から冷却する構成とされており、内側容器51内のレーザ距離計71を熱から保護している。
さらに、構造が比較的簡単であることから、コークス押出機40に設置して炉幅の狭い炭化室10内への挿入を比較的容易に行うことができ、炉幅の測定を効率的に実施することができる。
例えば、炭化室の配置、石炭装入車、コークスガイド車、消火車の構造等については、本実施形態に例示されたものに限定されることはない。
さらに、本実施形態では、内側容器の内部にクーラを配設したものとして説明したが、これに限定されることはなく、冷却用ガスをそのまま使用してもよいし、内側容器の外部で冷却したガスを使用してもよい。
さらに、本実施形態では、レーザ距離計を用いるものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の構造の距離計を使用してもよい。
また、本実施形態では、コークス炉を対象とするものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の用途の各種炉の炉幅測定に適用してもよい。
10 炭化室
40 コークス押出機
43 押出ラム
50 炉幅測定装置
51 内側容器
52 排気孔
55 外側容器
59 エア供給部(冷却ガス供給手段)
61 断熱層
64 ガス流路
71 レーザ距離計(距離計)
Claims (4)
- 炉内に挿入され、対向する炉壁間の距離を測定する炉幅測定装置であって、
前記炉壁間の距離を測定する距離計と、この距離計を収容する内側容器と、前記内側容器を収容する外側容器と、前記内側容器の内部に向けて冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段と、を有し、
前記内側容器と前記外側容器との間にガス流路が設けられ、前記内側容器には前記ガス流路に連通する排気孔が設けられており、
前記冷却ガス供給手段によって前記内側容器の内部に供給された前記冷却ガスは、前記排気孔を介して前記ガス流路に供給されるとともに、前記ガス流路を通過して前記外側容器の外部へと排出されることを特徴とする炉幅測定装置。 - 前記内側容器と前記外側容器との間には断熱層が設けられており、前記断熱層に前記ガス流路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の炉幅測定装置。
- 前記ガス流路は、少なくとも前記炉壁に対向する面に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炉幅測定装置。
- コークス炉の炭化室内に収容されたコークスを押し出すコークス押出機であって、
前記炭化室内に挿入される押出ラムに、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された炉幅測定装置が設置されていることを特徴とするコークス押出機。
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