JP2012229337A - コークス炉燃焼室の温度測定装置及びコークス炉 - Google Patents

コークス炉燃焼室の温度測定装置及びコークス炉 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘアピン型燃焼室の点検孔を塞がずに燃焼室の温度測定を連続して行うことを可能とし、更には燃焼室の温度を適切に把握することが可能なコークス炉燃焼室の温度測定装置及びこの温度測定装置を備えたコークス炉を提供する。
【解決手段】炭化室2と、炭化室2の炉幅方向の両側に配置された燃焼室を少なくとも備えた煉瓦構造体4からなり、燃焼室には、炉長方向に沿って並んで配置された縦長の炎道部と炎道部の上部を連通させる連通部とが区画形成されてなるとともに、燃焼室の上部壁に炎道部の点検孔13fが設けられて構成されているコークス炉1の燃焼室に設置された温度測定装置21であり、点検孔13fを避けつつ燃焼室の上部壁を貫通する貫通部と、連通部内に配置された温度測定部と、端子部と、を備えた温度計22を具備してなる温度測定装置21を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コークス炉燃焼室の温度測定装置及びこの温度測定装置を備えたコークス炉に関する。
一般に工業用大型コークス炉は、図6及び図7に示すように、炭化室102と燃焼室群103とが相互に隣り合うように配置された煉瓦構造体104で構成されている。各炭化室102と燃焼室群103との間には、煉瓦で炉壁102aが構築されている。煉瓦構造体104で構成されるコークス炉101は、煉瓦構造体104が緩まないように、炉長方向両端に所定間隔で垂直にバックステイ105が配置され、両端のバックステイ105間の炉締力によって煉瓦構造体104を拘束させている。バックステイ105は剛性の高いH形鋼であり、1本又は2本1組にして直立させて、炉長方向両端に配置させている。両端のバックステイ105の間には、タイロッド106と呼ばれる棒鋼を配置させ、このタイロッド106とバックステイ105を接続させることにより、両バックステイ105間に締め付け力を発生させて、それによってバックステイ105間の煉瓦構造体104を拘束している。なお、本明細書では炭化室102の長手方向(図中矢印Xで示す方向)を炉長方向と呼び、炭化室102の短手方向(図中矢印Yで示す方向)を炉幅方向と呼ぶ。
図6に示すコークス炉101において、炭化室102からみた燃焼室群103の位置関係は、炭化室102の炉幅方向の両側に、燃焼室群103が配置される関係になっている。また、図7に示す例では、燃焼室群103は複数の燃焼室113から構成されており、各燃焼室113が炭化室102の炉長方向に沿って並んで配置されている。燃焼室113同士は煉瓦構造で構成された隔壁113aによって区画されている。更に、炭化室102の下側には、図示しない蓄熱室が設置されている。
また、図7に示すように、燃焼室群103を構成する個々の燃焼室113は、所謂ヘアピン型の燃焼室と呼ばれるものであって、燃焼室113の炉長方向ほぼ中央に、燃焼室113を2分する煉瓦壁からなる仕切り壁113bが設けられており、この仕切り壁113bによって燃焼室113に一対の炎道部113cが設けられている。仕切り壁113bの上部には開口部113dが設けられており、この開口部113dによって炎道部113c同士が連通されている。また、各炎道部113cの下部には、各燃焼室113と蓄熱室を区画する煉瓦壁からなる底壁113eが設けられ、各炎道部113cの各底壁113eには燃料供給孔108と燃焼空気供給孔109とがそれぞれ設けられている。この燃焼供給孔108および燃焼用空気供給孔109は、例えば20分から30分の燃焼切替毎に排ガス流通孔としての役割に切り替わる。また、底壁113eの上には、燃焼供給孔108または燃焼用空気供給孔109を部分的に塞ぐために、図示しない耐火物煉瓦が置かれている。
また、各炎道部113cの上方の上部壁101aには、炎道部113c内の燃焼状況等を確認するための点検孔113fが設けられている。点検孔113fは、図示しない蓋によって通常は閉じられている。点検孔113fは、燃焼状況を含めた燃焼室113の内部状況を確認するための覗き穴であるとともに、底壁113e上に設置された耐火物煉瓦を操作する操作棒を挿入するための挿入孔でもある。蓋を開いた点検孔113fから操作棒を挿入して底壁113e上に設置された耐火物煉瓦を移動させて、燃焼供給孔108または燃焼空気供給孔109の開口面積を微調整することで、燃焼室113の燃焼状態を制御できるようになっている。
図6に示すように、炭化室102の上部には、装入炭を装入するための複数の装入口102bが炭化室102の炉長方向に沿って並んで配置されている。各装入口102bは、装入炭の装入時を除いて、図示しない蓋体によって閉じられている。各装入口102bから装入された装入炭は、燃焼室113からの燃焼熱を受けて炭化室102内で乾留されてコークスになる。
ここで、燃焼室113における燃焼方式は例えば次の方式を例示できる。まず、一方の炎道部113cの燃料供給孔108及び燃焼空気供給孔109から燃料及び空気をそれぞれ供給し燃料を燃焼させて燃焼熱を発生させる。燃焼によって発生した高温の排ガスは、開口部113dを経由して他方の炎道部113cに引き込ませる。更に、引き込ませた排ガスを他方の炎道部113cの燃料供給孔108及び燃焼空気供給孔109から蓄熱室に排出させ、蓄熱室において排ガスの熱回収を行う。所定時間(例えば、20〜30分程度)の経過後、今度は他方の炎道部113cから燃料ガス及び空気を導入して燃焼させ、一方の炎道部113cの燃料供給孔108及び燃焼空気供給孔109から排ガスを排出して熱回収する。これを交互に行うことで、燃焼と廃熱回収を同時に行う。このように、一対の炎道部113cで交互に燃焼する燃焼方式を交互燃焼式と呼んでいる。
ところで、図6及び図7に示すコークス炉101において、装入炭全体に亘って乾留が不均一に進行すると、乾留時の装入炭の収縮が部分的に不十分になって、コークスと炭化室102の炉壁102aとの間に隙間が部分的に生じなくなる。隙間が生じないと、乾留後のコークスを炉長方向に沿って押し出そうとした際にコークスが炉壁102aに引っ掛かってしまい、コークスを炉外に円滑に押し出すことが困難になる場合がある。また、装入炭全体に亘って乾留が不均一に進行すると、コークスの品質にも影響する。
従って、図6及び図7に示すコークス炉101においては、炭化室102の炉長方向に沿って装入炭の乾留を均一に進行させるために、燃焼室群103における個々の燃焼室113の燃焼管理を行うことが、乾留後のコークスを円滑に炉外に押し出しさせるとともに、コークスの品質を高める点で極めて重要である。
燃焼室113の温度管理は、個々の燃焼室113における室内の温度分布の管理と、燃焼室群103としての炉長方向に沿った温度分布の管理とに大別される。何れの場合も、燃焼室113内の連続的な温度測定が重要である。図6及び図7に示すコークス炉101では、点検孔113fの蓋を外し、光高温計や放射温度計等の光学式温度計温度計によって各炎道部113cの底部の温度を測定可能であるが、測定時点の温度が把握できるだけであり、連続して温度を測定することができず、燃焼室113の連続的な温度管理に活用できない。そこで、下記特許文献1には、燃焼室の覗き穴に温度計を常時設置して、燃焼室内の温度を連続的に測定する炉温測定方法が開示されている。
特開昭55−129484号公報
しかし、特許文献1に記載の炉温測定方法では、図6及び図7に示すコークス炉101における点検孔113fを温度計122で常時塞いでしまうため、炎道部113c内の点検が不可能になるという問題がある。また、点検孔113fを通じての底壁113e上に置かれた耐火物煉瓦の操作が行えず、炎道部113c内における燃焼調整が不可能になるという問題もある。個々の燃焼室113での燃焼調整が不可能になると、燃焼室群103全体における燃焼状態の制御も困難になり、その結果、コークスの品質低下を招き、またコークスの円滑な押し出しが不可能になる可能性がある。
更に、特許文献1では、燃焼室に備えられた一対の炎道部のうち、一方の炎道部の雰囲気温度の測定は可能であるが、他方の炎道部の雰囲気温度の測定は行うことができない。このため、両方の炎道部を均等に燃焼制御することが難しくなる。従って、特許文献1のコークス炉において、ヘアピン型の燃焼室にて交互燃焼方式を採用すると、一方の炎道部から他方の炎道部に燃焼を切り替えるたびに燃焼室の雰囲気温度が変動する可能性があり、燃焼室群全体における時系列的な燃焼状態の制御が困難になり、その結果、コークスの品質低下を招き、またコークスの円滑な押し出しが不可能になる可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、燃焼室の点検孔を塞がずに燃焼室の温度測定を連続して行うことを可能とし、更には燃焼室の温度を適切に把握することが可能なコークス炉燃焼室の温度測定装置及びこの温度測定装置を備えたコークス炉を提供することを目的とする。
(1) 複数の炭化室と、前記複数の炭化室の炉幅方向の両側に前記炭化室に隣接して配置された燃焼室を少なくとも備えた煉瓦構造体からなり、前記燃焼室には、炉長方向に沿って並んで配置された縦長の炎道部と前記炎道部の上部を連通させる連通部とが区画形成されてなるとともに、前記燃焼室の上部壁に前記炎道部の点検孔が設けられて構成されているコークス炉の前記燃焼室にそれぞれ設置された温度測定装置であり、
前記燃焼室の外側から前記燃焼室の連通部に向けて前記点検孔を避けつつ前記上部壁を貫通する貫通部と、前記貫通部の先端に設けられて前記連通部内に配置された温度測定部と、前記貫通部の基端に設けられた端子部を備えた温度計を具備してなることを特徴とするコークス炉燃焼室の温度測定装置。
(2) 前記上部壁上に設けられた凹部に埋め込まれる金属製容器を更に備え、前記端子部が前記金属製容器内に配設されていることを特徴とする(1)に記載のコークス炉燃焼室の温度測定装置。
(3) 前記コークス炉には、前記煉瓦構造体を炉長方向に沿って締め付けるタイロッドを収容するタイロッド溝が前記上部壁に設けられており、
前記温度測定装置には、前記タイロッド溝に収納されて前記端子部の冷却用冷媒が流通する冷媒流通管を更に備え、前記冷媒流通管が前記金属製容器に接続されていることを特徴とする(2)に記載のコークス炉燃焼室の温度測定装置。
(4) 複数の炭化室と、
前記複数の炭化室の炉幅方向の両側に前記炭化室に隣接して配置された燃焼室と、
前記燃焼室の内部温度を測定する温度計を少なくとも備えた煉瓦構造体からなり、
前記燃焼室には、炉長方向に沿って並んで配置された縦長の炎道部と、前記炎道部の上部を連通させる連通部とが区画形成されるとともに、前記燃焼室の上部壁に前記炎道部の点検孔が設けられて構成されており、
前記温度計は、前記燃焼室の外側から前記燃焼室の連通部に向けて前記点検孔を避けつつ前記上部壁を貫通する貫通部と、前記貫通部の先端に設けられて前記連通部内に配置された温度測定部と、前記貫通部の基端に設けられた端子部と、から構成されていることを特徴とするコークス炉。
(5) 前記上部壁上に凹部が設けられるとともに、前記凹部に金属製容器が埋め込まれ、前記端子部が前記金属製容器内に配設されていることを特徴とする(4)に記載のコークス炉。
(6) 前記燃焼室群の上部に、前記煉瓦構造体を炉長方向に沿って締め付けるタイロッドが配設されるとともに、前記上部壁に前記タイロッドを収容するタイロッド溝が設けられ、
前記タイロッド溝には、前記温度計の前記端子部の冷却用冷媒が流通する冷媒流通管が収容され、前記冷媒流通管が前記金属製容器に接続されていることを特徴とする(5)に記載のコークス炉。
上記(1)の温度測定装置及び上記(4)に記載のコークス炉によれば、コークス炉の燃焼室の外側から燃焼室の連通部に向けて点検孔を避けつつ燃焼室の上部壁を貫通する貫通部と、貫通部の先端に設けられて連通部内に配置された温度測定部と、貫通部の基端に設けられた端子部とからなる温度計を備えているので、炎道部の点検孔を温度計で塞ぐことがなく、点検孔を介した燃焼室内の点検と燃焼室の燃焼制御とを支障なく行うことができる。また、温度測定部が、炎道部を連通させる連通部に配設されているので、燃焼室が交互燃焼を行った場合に比較的温度の変動が少ない連通部の温度を連続して測定することが可能になり、燃焼室の温度管理を良好に行うことができる。
また、上記(2)の温度測定装置及び上記(5)に記載のコークス炉によれば、上部壁上に設けられた凹部に埋め込まれる金属製容器を更に備え、温度計の端子部が金属製容器内に配設されているので、操業によって高温になっている上部壁に温度計の端子部が直接に触れることがなく、温度計を保護することができる。
更に、上記(3)の温度測定装置及び上記(6)に記載のコークス炉によれば、温度測定装置に、タイロッド溝に収納されて端子部の冷却用冷媒が流通する冷媒流通管が更に備えられ、冷媒流通管が金属製容器に接続されているので、冷却流通管によって端子部に冷媒を供給して端子部を冷却することができ、これにより、温度計を保護することができる。
本発明の実施形態であるコークス炉を示す平面模式図である。 図1のA-A'線に対応する断面模式図である。 本発明の実施形態であるコークス炉の要部を示す平面模式図である。 図3のB-B'線に対応する断面模式図である。 図3のC-C'線に対応する断面模式図である。 従来のコークス炉を示す平面模式図である。 図6のD-D'線に対応する断面模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のコークス炉1として、図1及び図2に示すように、炭化室2と燃焼室群3とが相互に隣り合うように配置され、炭化室2と燃焼室群3との間には煉瓦で炉壁2aが構築された煉瓦構造体4から構成され更に燃焼室として所謂ヘアピン型の燃焼室と呼ばれるものが備えられたものを例に挙げて説明するが、本発明はこの例に限定されない。
また、煉瓦構造体4で構成されるコークス炉1には、煉瓦構造体4が緩まないように、炉長方向両端に所定間隔で垂直にバックステイ5が配置されている。バックステイ5は剛性の高いH形鋼であり、1本又は2本1組にして直立させて、炉長方向両端に配置させている。炉長方向両端の配置されたバックステイ5同士は、棒鋼からなるタイロッド6によって接続されている。タイロッド6とバックステイ5を接続させることにより、両バックステイ5間に締め付け力を発生させて、それによってバックステイ5間の煉瓦構造体4を拘束している。
タイロッド6は、コークス炉1の炉長方向に沿って延在している。また、図1に示すように、タイロッド6は燃焼室群3の炉幅方向両側に配置されている。更にタイロッド6は、コークス炉1の上部に配設されており、コークス炉1の上部壁1aに設けられたタイロッド溝7に収納されている。タイロッド溝7は、タイロッド6に対応して、コークス炉1の炉長方向に沿って延在し、かつ、燃焼室群3の炉幅方向両側に配置されている。また、タイロッド溝7には、砂等の耐火材料が充填されている。なお、本明細書では炭化室2の長手方向を炉長方向Xと呼び、炭化室2の短手方向を炉幅方向Yと呼ぶ。
図1に示すコークス炉1において、炭化室2からみた燃焼室群3の位置関係は、炭化室2の炉幅方向の両側に、燃焼室群3が配置される関係になっている。また、燃焼室群3は複数の燃焼室13から構成されており、各燃焼室13が炭化室2の炉長方向に沿って並んで配置されている。燃焼室13同士は煉瓦構造で構成された隔壁13aによって区画されている。更に炭化室2の下側には、図示しない蓄熱室が設置されている。
図2に示すように、燃焼室群3を構成する個々の燃焼室13は、所謂ヘアピン型の燃焼室と呼ばれるものであって、燃焼室13の炉長方向ほぼ中央に、燃焼室13を2分する煉瓦壁からなる仕切り壁13bが設けられており、この仕切り壁13bによって燃焼室13に一対の縦長の炎道部13cが設けられている。仕切り壁13bの上部には開口部13dが設けられており、この開口部13dによって炎道部13c同士が連通されており、開口部13dは一対の炎道部13cを連通させる連通部13dになっている。また、各炎道部13cの下部には、各燃焼室13と蓄熱室を区画する煉瓦壁からなる底壁13eが設けられ、各炎道部13cの各底壁13eには燃料供給孔8と燃焼空気供給孔9とがそれぞれ設けられている。また、底壁13eの上には、燃焼供給孔8または燃焼空気供給孔9を部分的に塞ぐために、図示しない耐火物煉瓦が置かれている。
また、各炎道部13cの上方の煉瓦壁からなる上部壁1aには、炎道部13c内の燃焼状況等を確認するための点検孔13fが設けられている。点検孔13fには図示しない蓋が備えられており、通常は蓋が閉じられている。点検孔13fは、燃焼状況を含めた燃焼室13の内部状況を確認するための覗き穴であるとともに、底壁13e上に設置された耐火物煉瓦を操作する操作棒を挿入するための挿入孔である。点検孔13fから挿入した操作棒によって底壁13e上に設置された耐火物煉瓦を移動させて燃焼供給孔8または燃焼空気供給孔9の開口面積を微調整することで、燃焼室13の燃焼状態を制御できるようになっている。
更に、連通部13dの上部には、本発明に係るコークス炉燃焼室の温度測定装置21が設置されている。温度測定装置21は、熱電対からなる温度計22を主体として構成されている。温度計22は、点検孔13fを避けた位置において上部壁1aを貫通し、その先端が連通部13dに達している。より詳細には、図2及び図4に示すように、温度計22は、燃焼室13の外側から燃焼室13の連通部13dに向けて点検孔13fを避けつつ上部壁1aを貫通する貫通部22aと、貫通部22aの先端に設けられて連通部13d内に配置された温度測定部22bと、貫通部22aの基端に設けられた端子部22cと、から構成されている。温度測定部22bには、熱電対の先端が配設されている。貫通部22aの周囲には、上部壁1aを構成する耐火物煉瓦が配設されており、貫通部22aと耐火物煉瓦の間には隙間がほとんど存在せず、僅かに残る隙間は不定形耐火物で埋められている。温度計22は、炎道部13cにそれぞれ対応する一対の点検孔13fの間に配設されており、点検孔13fを避けた位置に配置されている。この温度計22によって、燃焼室13の連通部13dにおける温度を測定できるようになっている。
また、図2、図3及び図4に示すように、燃焼室13の上部壁1a上には凹部1bが設けられている、凹部1bは、温度計22の設置位置に設けられている。凹部1bには、開口部23aを有する金属製容器23が埋め込まれており、凹部1bの内面が金属製容器23によって遮蔽された形になっている。金属製容器23の底部には貫通孔23bが設けられ、温度計22はこの貫通孔23bを貫通している。そして、温度計22の端子部22cが、金属製容器23の内部に配設されている。このようにして、金属製容器23は温度測定装置21の一部を構成している。温度計22の端子部22cには、図示しない外部配線が接続されており、外部配線はコークス炉外に設置された図示しないコークス炉温度管理装置に接続されている。
また、図3及び図5に示すように、燃焼室群3の炉長方向に沿って設けられたタイロッド溝7には、先に説明したタイロッド6とともに、端子部22cの冷却用冷媒が流通する冷媒流通管24が収容されている。冷媒流通管24もタイロッド6と同様に、タイロッド溝7に充填された砂等の耐火物によって埋められている。また、1つの燃焼室群3に対してタイロッド溝7が2つ設けられているが、冷媒流通管24はこの2つのタイロッド溝7のそれぞれに収容されている。
これら一対の冷媒流通管24のうち、一方は冷媒道入管24aであり、他方は冷媒導出管24bになっている。冷媒流通管24には、複数の枝管24cが備えられており、各枝管24cが金属製容器23に接続されている。このようにして、冷媒流通管24は温度測定装置21の一部を構成している。コークス炉外から一方の冷媒流通管24(冷媒導入管24a)を介して供給された冷却用冷媒は、更に枝管24cを介して金属製容器23に導入されるとともに金属製容器23内で冷却用冷媒によって端子部22cが冷却される。更に冷却用冷媒は、枝管24cを介して他方の冷媒流通管24(冷媒導出管24b)からコークス炉外に排出される。冷却用冷媒としては例えば空気を例示することができる。
燃焼室群3の燃焼時の炉長方向の温度分布を把握するために、温度計22は、燃焼室群3を構成する複数の燃焼室13のうち、1以上の燃焼室13に設置する。好ましくは、炉長方向の両端に位置する燃焼室13と、炉長方向のほぼ中央に位置する燃焼室13の計3箇所に温度計22を配置すると良い。また、温度計22は燃焼室群3を構成する全ての燃焼室13に設置しても良い。
次に、図1に示すように、炭化室2の上部には、装入炭を装入するための複数の装入口2bが炭化室2の炉長方向に沿って並んで配置されている。各装入口2bから装入された装入炭は、燃焼室13からの燃焼熱を受けて炭化室2内で乾留されてコークスになる。
ここで、燃焼室13における燃焼方式は例えば次の方式を例示できる。まず、一方の炎道部13cの燃料供給孔8及び燃焼空気供給孔9から燃料及び空気をそれぞれ供給し燃料を燃焼させて燃焼熱を発生させる。燃焼によって発生した高温の排ガスは、連通部13dを経由して他方の炎道部13cに引き込ませる。更に、引き込ませた排ガスを他方の炎道部13cの燃焼空気供給孔9から蓄熱室に排出させ、蓄熱室において排ガスの熱回収を行う。所定時間の経過後、今度は他方の炎道部13cから燃料ガス及び空気を導入して燃焼させ、一方の炎道部13cの燃焼空気供給孔9から排ガスを排出して熱回収する。これを交互に行うことで、燃焼と廃熱回収を同時に行う。
このとき、温度計22によって連通部13dにおける温度を連続的に測定することで、燃焼時の連通部13dの温度の経時的な変化を把握できる。また、燃焼室群3に設置した複数の温度計22によって、燃焼時の燃焼室群3の炉長方向の温度分布を把握できる。測定された温度結果に基づき、燃焼室13の燃焼状態を制御して、装入炭全体に渡って乾留を均一に進行させることで、乾留後のコークスを炉外に円滑に押し出すことが容易になるとともに、コークスの品質が向上することになる。
上記の温度測定装置21及びコークス炉1によれば、コークス炉1の燃焼室13の外側から燃焼室13の連通部に向けて点検孔13fを避けつつ燃焼室13の上部壁1aを貫通する貫通部22aと、貫通部22aの先端に設けられて連通部13d内に配置された温度測定部22bと、貫通部22aの基端に設けられた端子部22cとからなる温度計22を備えているので、炎道部13cの点検孔13fを温度計22で塞ぐことがなく、点検孔13fを介した燃焼室13内の点検と燃焼室13毎の燃焼制御を支障なく行うことができる。また、温度測定部22bが、一対の炎道部13cを連通させる連通部13dに配設されているので、燃焼室13が交互燃焼を行った場合に比較的温度の変動が少ない連通部13dの温度を連続して測定することが可能になり、燃焼室13の温度を良好に制御できる。更に、端子部22cが燃焼室13の外部に配置されているので、比較的熱に弱い端子部22cを燃焼室13から遠ざけて保護することができる。
また、上記の温度測定装置21及びコークス炉1によれば、上部壁1a上に設けられた凹部1bに埋め込まれる金属製容器23に、温度計22の端子部22cが配設されているので、操業によって高温になっている上部壁1aに温度計22の端子部22cが直接に触れることがなく、温度計22を保護することができる。
更に、上記の温度測定装置21及びコークス炉1によれば、温度測定装置21に、タイロッド溝7に収納されて端子部22cの冷却用冷媒が流通する冷媒流通管24が更に備えられ、冷媒流通管24が金属製容器23に接続されているので、冷却流通管24によって端子部22cに冷媒を供給して端子部22cを冷却することができ、これにより、温度計22を保護することができる。
以上、所謂ヘアピン型の燃焼室と呼ばれているものを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、燃焼室13の隔壁13aの上部に開口部13dが設けられていて、この開口部13dによって炎道部13cがすべて連通されてなるコークス炉に本発明を適用しても良い。
1…コークス炉、1a…上部壁、1b…凹部、2…炭化室、3…燃焼室群、4…煉瓦構造体、6…タイロッド、7…タイロッド溝、13…燃焼室、13c…炎道部、13d…連通部、13f…点検孔、21…温度測定装置、22…温度計、22a…貫通部、22b…温度測定部、22c…端子部、23…金属製容器、24…冷媒流通管。

Claims (6)

  1. 複数の炭化室と、前記複数の炭化室の炉幅方向の両側に前記炭化室に隣接して配置された燃焼室を少なくとも備えた煉瓦構造体からなり、前記燃焼室には、炉長方向に沿って並んで配置された縦長の炎道部と前記炎道部の上部を連通させる連通部とが区画形成されてなるとともに、前記燃焼室の上部壁に前記炎道部の点検孔が設けられて構成されているコークス炉の前記燃焼室に設置された温度測定装置であり、
    前記燃焼室の外側から前記燃焼室の連通部に向けて前記点検孔を避けつつ前記上部壁を貫通する貫通部と、前記貫通部の先端に設けられて前記連通部内に配置された温度測定部と、前記貫通部の基端に設けられた端子部を備えた温度計を具備してなることを特徴とするコークス炉燃焼室の温度測定装置。
  2. 前記上部壁上に設けられた凹部に埋め込まれる金属製容器を更に備え、前記端子部が前記金属製容器内に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のコークス炉燃焼室の温度測定装置。
  3. 前記コークス炉には、前記煉瓦構造体を炉長方向に沿って締め付けるタイロッドを収容するタイロッド溝が前記上部壁に設けられており、
    前記温度測定装置には、前記タイロッド溝に収納されて前記端子部の冷却用冷媒が流通する冷媒流通管を更に備え、前記冷媒流通管が前記金属製容器に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のコークス炉燃焼室の温度測定装置。
  4. 複数の炭化室と、
    前記複数の炭化室の炉幅方向の両側に前記炭化室に隣接して配置された燃焼室と、
    前記燃焼室の内部温度を測定する温度計を少なくとも備えた煉瓦構造体からなり、
    前記燃焼室には、炉長方向に沿って並んで配置された縦長の炎道部と、前記炎道部の上部を連通させる連通部とが区画形成されるとともに、前記燃焼室の上部壁に前記炎道部の点検孔が設けられて構成されており、
    前記温度計は、前記燃焼室の外側から前記燃焼室の連通部に向けて前記点検孔を避けつつ前記上部壁を貫通する貫通部と、前記貫通部の先端に設けられて前記連通部内に配置された温度測定部と、前記貫通部の基端に設けられた端子部と、から構成されていることを特徴とするコークス炉。
  5. 前記上部壁上に凹部が設けられるとともに、前記凹部に金属製容器が埋め込まれ、前記端子部が前記金属製容器内に配設されていることを特徴とする請求項4に記載のコークス炉。
  6. 前記燃焼室群の上部に、前記煉瓦構造体を炉長方向に沿って締め付けるタイロッドが配設されるとともに、前記上部壁に前記タイロッドを収容するタイロッド溝が設けられ、
    前記タイロッド溝には、前記温度計の前記端子部の冷却用冷媒が流通する冷媒流通管が収容され、前記冷媒流通管が前記金属製容器に接続されていることを特徴とする請求項5に記載のコークス炉。
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