JP2015130628A - 量子通信装置、量子通信方法及びプログラム - Google Patents

量子通信装置、量子通信方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】暗号鍵データの生成を効率的に行う。【解決手段】実施形態の量子通信装置は、受信部、シフト処理部、推定部、第1記憶部、第2記憶部、決定部、訂正部、測定部及び秘匿性増強部を備える。シフト処理部は複数の基底からランダムに選択した参照基底により、所定のビット列単位で暗号鍵ビット列を参照してシフト処理データを取得する。推定部はシフト処理データの一部のデータの誤り率により、シフト処理データの推定誤り率を取得する。第2記憶部はシフト処理データの誤り率毎に、シフト処理データの誤り訂正処理の処理速度と、シフト処理データの秘匿性増強処理の処理速度と、の差を示す差分データを記憶する。決定部は第1記憶部に記憶されているシフト処理データのデータ量が、第1閾値以上である場合、推定誤り率と、差分データと、に基づいて誤りを訂正するシフト処理データの順序を決定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は量子通信装置、量子通信方法及びプログラムに関する。
情報通信技術の進展により多様なデータがやり取りされるようになり、送信するデータの秘匿性(安全性)の確保が大きな課題となっている。データの秘匿性を確保するために現在用いられているRSA等の暗号は、計算の複雑性に基づくコンピュータの暗号解読時間を安全性の根拠としている。しかしながらコンピュータの計算能力が更に向上すれば、RSA等の暗号は安易に解読されるようになる恐れがある。
一方、光の物理法則を根拠としてデータの秘匿性を実現する量子鍵配送(QKD:Quantum Key Distribution)システムが知られている。量子鍵配送システム(量子暗号通信システム)は光の量子状態を0又は1を示すデータとして扱うことにより、通信路上の盗聴を検出できるシステムである。量子鍵配送システムは、コンピュータによる暗号解読時間を安全性の根拠にしない情報理論的安全性を実現する暗号方式として期待されている。
一般に、量子鍵配送システムに用いられる量子通信装置では、誤り訂正(EC:Error Correcting)処理と、秘匿性増強(PA:Privacy Amplification)処理とが行われている。
特許第4459526号公報 特許第4346929号公報
C.H.Bennett,G.Brassard,"Quantum Cryptography: Public Key Distribution and Coin Tossing",Proceedings of IEEE International Conference on Computers Systems and Signal Processing, Bangalore India,pp.175−179,December (1984). Iris Choi, Robert J.Young and Paul D.Townsend,"Quantum key distribution on a 10Gb/s WDM−PON",OPTICS EXPRESS 9601,Vol.18,No.9,April 2010. Charles H. Bennett, Gilles Brassard, Claude Crepeau, and Ueli M. Maurer, "Generalized Privacy Amplification", IEEE Transactions on Information Theory, Vol. 41, No. 6, November 1995.
しかしながら従来の技術では、誤り訂正処理と、秘匿性増強処理との処理速度の違いが考慮されておらず、暗号鍵データの生成を効率的に行うことができなかった。
実施形態の量子通信装置は、受信部、シフト処理部、推定部、第1記憶部、第2記憶部、決定部、訂正部、測定部及び秘匿性増強部を備える。受信部は光子の量子状態を利用した複数の基底のうち一の基底により表現された暗号鍵ビットを、量子通信路を介して受信し、受信した複数の前記暗号鍵ビットから成る暗号鍵ビット列を取得する。シフト処理部は前記複数の基底からランダムに選択した参照基底により、所定のビット列単位で前記暗号鍵ビット列を参照してシフト処理データを取得する。推定部は前記シフト処理データの一部のデータの誤り率により、前記シフト処理データの誤り率を推定した推定誤り率を取得する。第1記憶部は前記シフト処理データと前記推定誤り率とを関連付けて記憶する。第2記憶部は前記シフト処理データの誤り率毎に、前記シフト処理データの誤り訂正処理の処理速度と、前記シフト処理データの秘匿性増強処理の処理速度と、の差を示す差分データを記憶する。決定部は前記第1記憶部に記憶されている前記シフト処理データのデータ量が、第1閾値以上である場合、前記推定誤り率と、前記差分データと、に基づいて誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定する。訂正部は複数の前記シフト処理データのうち一の前記シフト処理データを、前記決定部により決定された順序で前記第1記憶部から取得し、取得した前記シフト処理データを前記誤り訂正処理により訂正した誤り訂正処理データを生成する。測定部は前記誤り訂正処理データと、前記誤り訂正処理データに対応する訂正前の前記シフト処理データとを比較することにより前記訂正前のシフト処理データの誤り率を測定する。秘匿性増強部は前記測定部により測定された前記誤り率に基づいて、前記誤り訂正処理データに前記秘匿性増強処理を行うことにより暗号鍵データを生成する。
第1実施形態の量子通信装置の構成の例を示す図。 第1実施形態の誤り訂正処理のスループットの例を示す図。 第1実施形態の秘匿性増強処理の処理時間の例を示す図。 第1実施形態の秘匿性増強処理の例を示す図。 第1実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理の処理速度の違いの例を示す図。 第1実施形態の誤り訂正処理と秘匿性増強処理のスループットの差分の例を示す図。 第1実施形態のバッファのシフト処理データ(時系列順)の例を示す図。 第1実施形態の決定部が決定した処理順序の例を示す図。 第1実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(時系列順)の例を示す図。 第1実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(処理順序変更後)の例を示す図。 第1実施形態の量子通信方法の例を示すフローチャート。 第2実施形態のバッファのシフト処理データ(時系列順)の例を示す図。 第2実施形態の決定部が決定した処理順序の例を示す図。 第2実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(時系列順)の例を示す図。 第2実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(処理順序変更後)の例を示す図。 第3実施形態の量子通信装置の構成の例を示す図。 第3実施形態の推定QbERの推定誤差の例を示す図。 第3実施形態の更新部の動作方法の例を示すフローチャート。 第3実施形態の調整部の動作方法の例を示すフローチャート。 第4実施形態の量子アクセスネットワーク(QAN)の例を示す図。 第4実施形態の量子通信装置の構成の例を示す図。 第1〜第4実施形態の量子通信装置の構成の例を示す図。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の量子通信装置100の構成の例を示す図である。第1実施形態の量子通信装置100は、受信部1、シフト(Sift)処理部2、推定部3、バッファ4(第1記憶部の例)、決定部5、記憶部6(第2記憶部の例)、訂正(EC:Error Correcting)部7、測定部8、秘匿性増強(PA:Privacy Amplification)部9及びアプリケーション部10を備える。
受信部1は暗号鍵ビットを、光子の量子状態を利用した量子通信路を介して送信側の装置から受信する。送信側の装置は光子の量子状態を利用した複数の基底のうち一の基底により暗号鍵ビットを表現する。光子の量子状態は、光子の偏光や位相などを利用する。また基底は、偏光を利用する場合には、例えば直線偏光(垂直(0)及び水平(1))又は円偏光(右回り(0)及び左回り(1))を利用する。受信部1は複数の暗号鍵ビットを、量子通信路を介して受信し、受信した複数の暗号鍵ビットから成る暗号鍵ビット列を取得する。なお、このような暗号鍵ビット列の送受信方法の例としてはBB84プロトコルが知られている。受信部1は暗号鍵ビット列をシフト処理部2に送信する。また受信部1は後述のシフト処理データの一部を、量子通信路でない古典通信路(従来の通信路)を介して送信側の装置から受信する。受信部1は後述のシフト処理データの一部を推定部3に送信する。
シフト処理部2は暗号鍵ビット列を受信部1から受信する。シフト処理部2は受信側が複数の基底からランダムに選択した参照基底により、所定のビット列単位で暗号鍵ビット列を参照してビット列(以下、「シフト処理データ」という。)を取得する。なお送信側の装置で使用された基底と、参照基底とが一致しない場合、シフト処理部2は暗号鍵ビットの情報を利用しない。例えば光子の直線偏光の量子状態を利用して暗号化ビットを送信した場合、シフト処理部2が参照基底に光子の円偏光の量子状態を利用した場合、当該暗号化ビットの情報を利用しない。シフト処理部2はシフト処理データを推定部3に送信する。
推定部3はシフト処理データをシフト処理部2から受信し、シフト処理データの一部を受信部1から受信する。推定部3は推定QbER(Quantum Bit Error Rate)の推定処理を行う。具体的には推定部3は、受信部1が古典通信路を介して受信したシフト処理データの一部と、シフト処理部2から受信したシフト処理データのうち受信部1が古典通信路を介して受信した当該シフト処理データの一部に対応するデータと、を比較する。これにより推定部3はシフト処理データの一部のデータのQbERを算出する。推定部3は、シフト処理データの一部のデータのQbERにより、当該シフト処理データの推定QbERを推定する。推定部3はシフト処理データと、当該シフト処理データの推定QbERとを関連付けてバッファ4に送信する。
ここでQbER(誤り率の例)について説明する。QKDでは暗号鍵ビット列は、量子(光子)の量子状態を利用して暗号鍵ビット(1ビット)毎に送信される。量子力学の基本原理の一つである不確定原理により量子は観測されると量子状態が変化する。この性質により、送信側の装置が送信した暗号鍵ビットの情報を含む量子を量子通信路上で盗聴者が観測すると、量子状態が変化する。これにより量子を受け取った受信側の装置は、盗聴者に量子を観測されたことを知ることができる。QbER(量子ビット誤り率)は、量子状態の変化に起因する暗号鍵ビット列の誤り率を示す。量子通信路上に送信した暗号鍵ビット列のQbERの変動により量子通信路の盗聴の有無を確認できる。
具体的には、盗聴者が量子通信路上に流れる暗号鍵ビット列を盗聴する場合、上述のシフト処理部2によるシフト処理データの取得方法と同じ方法で盗聴する必要がある。そのため盗聴者も一定の確率でしか盗聴が成功しない。例えば基底の種類が2種類であれば、盗聴が成功する確率は1/2である。また盗聴者が一度盗聴すると量子状態が変わってしまうため、基底を変更して同じ量子状態を再度盗聴することができない。つまり盗聴に失敗した暗号鍵ビットについては正しい値がわからないため、盗聴者が盗聴に失敗した暗号鍵ビットを、盗聴者自身が作成して受信側に送信しても正しい値を受信側に送信できない。これにより送信側と受信側とで基底が一致している場合のQbERを低下させることになり盗聴が発覚する。なお送信側と受信側とで基底が一致している場合でも、量子通信路上のノイズや光子の検出装置の誤検出などで一定のQbERが得られるため、この一定のQbERに顕著な変化が有った場合に盗聴が発覚することになる。
バッファ4はシフト処理データと、当該シフト処理データの推定QbERとを受信する。バッファ4はシフト処理データと、当該シフト処理データの推定QbERとを関連付けて(一時的に)記憶する。バッファ4のシフト処理データは、当該シフト処理データの識別情報により識別する。例えば識別情報は当該シフト処理データの記憶場所を示すアドレス情報などである。
決定部5はバッファ4に記憶されているシフト処理データのデータ量が、第1閾値以上であるか否かを判定する。バッファ4に記憶されているシフト処理データのデータ量が、第1閾値以上である場合、決定部5は、QbERに応じた誤り訂正処理速度(誤り訂正処理のスループット)と、QbERに応じた秘匿性増強処理速度(秘匿性増強処理のスループット)と、の差を示す差分データ(後述の図6参照)と、シフト処理データに関連付けられた推定QbERと、に基づいて誤りを訂正するシフト処理データの順序を決定する。
まず処理対象のシフト処理データのQbERと、誤り訂正処理のスループットとの関係について説明する。図2は第1実施形態の誤り訂正処理のスループットの例を示す図である。図2の横軸はQbERである。QbERの値は浮動小数点数で表現されている。図2の縦軸はスループット(Mbit/s)である。図2の例では、誤り訂正処理にLDPC(Low−Density−Parity−Check)符号を用いている。図2に示された4つの異なるパラメータ(検査行列)を使用した誤り訂正処理のスループットは、いずれもQbERが増加する程低下することを示している。
ここで誤り訂正処理について説明する。誤り訂正処理は検査行列と、シフト処理データ(シフト処理データを0又は1の値を成分に持つベクトルとみなす。)と、を掛けた結果によってシフト処理データに誤りがあるか否かを判定する。この結果はシンドロームと呼ばれる。シンドロームがゼロベクトルである場合、当該シフト処理データに誤りがないことがわかる。シンドロームがゼロベクトルでない場合、当該シフト処理データに誤りがあることがわかる。更に、結果として得られた列ベクトルにおいて0でない成分の位置に応じて当該シフト処理データの誤りの位置を特定(訂正)することができる。なお検査行列を使用した誤り訂正処理の方法は既によく知られているため、本実施形態の説明では検査行列に関する説明を省略する。
一般に、誤り訂正処理はQbERが増大すると処理量が増加する。例えばLDPC符号の場合、処理対象のシフト処理データのQbERが大きい程、反復復号回数が増加するため復号計算量が増大する。つまりLDPC復号アルゴリズムの並列計算数が一定になるように、ハードウェア又はソフトウェアを実装した場合、誤り訂正処理のスループットが減少する。
次に処理対象のシフト処理データのQbERと、秘匿性増強処理時間との関係について説明する。図3は第1実施形態の秘匿性増強処理時間の例を示す図である。図3の横軸はQbERである。図3の縦軸は秘匿性増強処理の処理時間(s)である。図3に示されるように、秘匿性増強処理の処理時間はQbERの値に関係なくほぼ一定である。
ここで秘匿性増強処理について説明する。図4は第1実施形態の秘匿性増強処理の例を示す図である。秘匿性増強処理は、入力データE(後述の誤り訂正処理データ)にテップリッツ(Toeplitz)行列Tのような特殊なハッシュ関数を掛けて暗号鍵データに使用するビット列Sを得る処理である。秘匿性増強処理は、入力データEを当該ハッシュ関数に応じた出力サイズのビット列Sに圧縮する。なおハッシュ関数はテップリッツ(Toeplitz)行列Tに限られず、秘匿性増強処理に利用できるハッシュ関数であれば別のハッシュ関数でもよい。
シフト処理データのQbERが大きい場合、盗聴者にデータが盗聴されている可能性が高いと考えられるため、入力データE(シフト処理データを訂正した後述の誤り訂正処理データ)を秘匿性増強処理後に得られるビット列Sのデータ長は短くなる。すなわち暗号鍵データの生成に使用するビット列のうち、盗聴者にデータが盗聴されている可能性が高いシフト処理データから得られたビット列のデータ長は、安全性が確保できる分だけ使用する。つまりシフト処理データのQbERが大きい場合、入力データEを処理するときのテップリッツ行列Tの列数は小さくなる。したがってQbERが増大する程、秘匿性増強処理の処理量は減少する。
行列同士の掛け算の際、入力データEとテップリッツ行列Tの各行を掛け合わせる計算がある。この計算をテップリッツ行列Tの行数と同じ並列数で計算するように、ハードウェア又はソフトウェアを実装した場合、テップリッツ行列Tの列数の変化に関わらず、行サイズクロック後に計算が終了する。そのため、秘匿性増強処理のスループットは一定になる。本実施形態の量子通信装置100の秘匿性増強処理の実装方法は、秘匿性増強処理のスループットがQbERに依らず一定になるように実装されているものとする。なお、その他の実装方法の場合、一般に秘匿性増強処理のスループットはQbERに応じて変化(減少)する。
なお秘匿性増強処理については既によく知られているため詳細な説明は省略する。例えば秘匿性増強処理の詳細は非特許文献3に開示されている。
次に誤り訂正処理及び秘匿性増強処理の処理速度の違いについて説明する。図5は第1実施形態の誤り訂正処理(LDPC(Rate0.85))及び秘匿性増強処理(PA)の処理速度の違いの例を示す図である。図5の横軸はQbERである。QbERの値は浮動小数点数で表現されている。図5の縦軸はスループット(Mbit/s)である。
領域15では、秘匿性増強処理のスループットが誤り訂正処理のスループットよりも低い。秘匿性増強処理は誤り訂正処理の後に行われる。つまり常にこの状態で誤り訂正処理及び秘匿性増強処理が行われると、秘匿性増強処理の処理対象のデータ(後述の誤り訂正処理データ)を記憶する領域がオーバーフローする可能性がある。
一方、領域16では、秘匿性増強処理のスループットが誤り訂正処理のスループットよりも高い。つまり常にこの状態で誤り訂正処理及び秘匿性増強処理が行われると、秘匿性増強処理の処理対象のデータ(後述の誤り訂正処理データ)の生成に時間がかかり、秘匿性増強処理を開始するまでの待ち時間が増大する。
次に決定部5が、誤り訂正処理の処理速度と、秘匿性増強処理の処理速度との違いを利用して、バッファ4に溜められたシフト処理データを訂正する順序を決定する方法について説明する。
図6は第1実施形態の誤り訂正処理(LDPC)と秘匿性増強処理(PC)のスループットの差分の例を示す図である。図6の横軸はQbERである。QbERの値は浮動小数点数で表現されている。図6の縦軸はスループット(Mbit/s)である。記憶部6は図6のグラフにより示されるQbERに応じた差分データを記憶する。
決定部5は、シフト処理データに関連付けられた推定QbERの各々について、推定QbERと一致するQbERに対応する差分データを記憶部6から取得することにより複数の差分データを取得する。
次に決定部5は訂正順序決定処理を行う。具体的には、まず決定部5は2つの差分データの和が0に近づくようにして、複数の差分データを2つの差分データ毎に組み合わせる。次に決定部5は組み合わされた差分データを、組み合わせを維持して任意の順序で順序付ける。次に決定部5は組み合わされた差分データの順序により、差分データに対応する誤り率に一致する推定誤り率に関連付けられたシフト処理データの誤りを訂正する順序を決定する。
ここで上述の訂正順序決定処理を、具体例を用いて説明する。図7Aは第1実施形態のバッファのシフト処理データ(時系列順)の例を示す図である。具体的には、図7Aはシフト処理データ(Data−1〜Data−16)と、当該シフト処理データに関連付けられた推定QbERとを、バッファ4に記憶された順序で時系列に示している。
まず推定QbERが1.80E−02であるシフト処理データについて説明する。推定QbERが1.80E−02の場合、誤り訂正処理の処理速度は4Mbit/sであり、秘匿性増強処理の処理速度は8Mbit/sである(図5参照)。また誤り訂正処理の処理速度と秘匿性増強処理の処理速度との差分は、−4Mbit/sである(図6参照)。そのため、推定QbERが1.80E−02のシフト処理データが連続している場合、秘匿性増強処理の開始に待ち時間が発生する。
一方、推定QbERが9.00E−03の場合、誤り訂正処理の処理速度は12Mbit/sであり、秘匿性増強処理の処理速度は8Mbit/sである(図5参照)。また誤り訂正処理の処理速度と秘匿性増強処理の処理速度との差分は、4Mbit/sである(図6参照)。そのため、推定QbERが9.00E−03のシフト処理データが連続している場合、秘匿性増強処理が間に合わず、秘匿性増強処理の入力データE(誤り訂正処理データ)を記憶する領域がオーバーフローする可能性がある。
図8Aは第1実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(時系列順)の例を示す図である。なお訂正部7から秘匿性増強部9に誤り訂正処理データを送信するための記憶領域(バッファメモリ)の容量は、秘匿性増強処理に必要なデータ長の2倍とする。例えばテップリッツ(Toeplitz)行列の行サイズを1Mビットとすると、バッファメモリの容量は2Mビットとなる。また時系列に処理した時の所要処理時間と最適化した時の所要処理時間を簡易的に計算する。秘匿性増強処理にかかった時間を2Tとすると、図5の誤り訂正処理のスループットと秘匿性増強処理のスループットとの比率から、QbER=1.8E−2の場合、誤り訂正処理時間は3T、QbER=9E−3の場合、誤り訂正処理時間は1Tとなる。
Data−1〜4の処理は、誤り訂正処理が遅いため、秘匿性増強処処理に待ち時間が発生する。またData−7〜9及びData−15〜16の処理は、記憶領域の容量の関係で誤り訂正処理が実行されない時間帯が存在する。これは例えばData−7が終了した時点(15T)で次のData−8の誤り訂正処理を実施したいが、秘匿性増強処理は3個前のData−5の処理を実施しているためである。すなわち記憶領域には、Data−6に対応する誤り訂正処理データ、及びData−7に対応する誤り訂正処理データが、秘匿性増強処理の入力データEとして存在するので、Data−8の誤り訂正処理が開始できない。
決定部5は、誤り訂正処理及び秘匿性増強処理を円滑に実行できるようにするため、具体的には以下のようにしてシフト処理データの処理順序を決定する。
図7Bは第1実施形態の決定部5が決定した処理順序の例を示す図である。決定部5は、推定QbERに基づいてシフト処理データを2つずつ組み合わせ、組み合わせ(1)〜(8)の順に処理順序を決定する。図7Bの組み合わせ(1)の作成について具体的に説明する。Data−5の推定QbERは9.00E−03であるため、Data−5の誤り訂正処理の処理速度(12Mbit/s)と、秘匿性増強処理の処理速度(8Mbit/s)との差分は、4Mbit/sである(図5及び図6参照)。
一方、Data−1の推定QbERは1.80E−02であるため、Data−1の誤り訂正処理の処理速度(4Mbit/s)と、秘匿性増強処理の処理速度(8Mbit/s)との差分は、−4Mbit/sである(図5及び図6参照)。これにより組み合わせ(1)の単位では、誤り訂正処理の処理速度と、秘匿性増強処理の処理速度との差分は0Mbit/sである。以下、同様にして決定部5は、組み合わせ(2)〜(8)を作成し、組み合わせ(1)から組み合わせ(8)の順に誤り訂正処理を行うシフト処理データの順序を決定する。
なお決定部5は組み合わされたシフト処理データのうち、シフト処理データに関連付けられた推定QbERが小さい方から誤りを訂正するように順序を決定する。例えば組み合わせ(1)の場合、推定QbERの小さいData−5から誤りを訂正するように順序を決定する。これにより秘匿性増強処理の開始の待ち時間を低減することができる。
図8Bは第1実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(処理順序変更後)の例を示す図である。図8Bのタイミングチャートでは、最初の時間帯のみ秘匿性増強処理に待ち時間が発生するものの、それ以降は円滑に処理が進められていることが分かる。図8Aと図8Bとを比較すると、最初の8個分のシフト処理データの処理終了時間は図8Bの方が4Tだけ早い。また次の8個分のシフト処理データの処理終了時間は、図8Bの方が6T速くなっている。よって、この状態で処理を進めていくと処理終了時刻に大きな差が出てくることが分かる。
図1に戻り、決定部5は訂正するシフト処理データの順序を示すデータを訂正部7に送信する。
訂正部7は、訂正するシフト処理データの順序を示すデータを決定部5から受信する。訂正部7はシフト処理データの訂正処理を行う。具体的には、訂正部7は複数のシフト処理データのうち一のシフト処理データを、決定部5により決定された順序でバッファ4から取得する。そして訂正部7は、取得したシフト処理データを、所定の並列計算数で訂正処理をすることにより誤り訂正処理データを生成する。訂正部7は誤り訂正処理データを測定部8及び秘匿性増強部9に送信する。
なお訂正部7が訂正に用いる誤り訂正符号は任意でよい。例えば、上述のLDPC符号の他、RS(Reed−Solomon)符号や、BCH(Bose−Chaudhuri−Hocquenghem)符号などでもよい。またBB84方式の誤り訂正方式として用いられているCascadeプロトコルでもよい。
また、訂正部7は、シンドロームがゼロベクトルになるように、シフト処理データを訂正していたが、シンドロームを非ゼロベクトルとし、送信側のシフト処理データのシンドロームと一致するように、訂正部7はデータを訂正しても良い。訂正の際、送信側のシンドロームを、古典通信路を介して送信側の装置から受信し、訂正部7に入力する必要がある。
測定部8は誤り訂正処理データを訂正部7から受信する。また測定部8は当該誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データをバッファ4から取得する。測定部8は誤り訂正処理データと、誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データとを比較することによりシフト処理データのQbERを測定する。測定部8は測定したQbERを秘匿性増強部9に送信する。
秘匿性増強部9は誤り訂正処理データを訂正部7から受信し、当該誤り訂正処理データのQbERを測定部8から受信する。秘匿性増強部9は誤り訂正処理データのQbERに基づいて、所定の並列計算数で当該誤り訂正処理データの秘匿性増強処理を行う。そして秘匿性増強部9は誤り訂正処理データの秘匿性増強処理により得られたビット列を使用して、送信側の装置と共有する暗号鍵データを生成する。秘匿性増強部9は生成した暗号鍵データをアプリケーション部10に送信する。
アプリケーション部10は暗号鍵データを秘匿性増強部9から受信する。アプリケーション部10は当該暗号鍵データを使用してデータの暗号化及び復号化を行う。アプリケーション部10は当該暗号化されたデータを送信側の装置と送受信する。
次にフローチャートを参照して、第1実施形態の量子通信方法について説明する。図9は第1実施形態の量子通信方法の例を示すフローチャートである。受信部1は暗号鍵ビット列を、光子の量子状態を利用した量子通信路を介して送信側の装置から受信する(ステップS1)。次に、シフト処理部2は基底をランダムに選択した参照基底により、所定のビット列単位で暗号鍵ビット列を参照してシフト処理データを取得する(ステップS2)。
次に、受信部1はシフト処理データの一部を、量子通信路でない古典通信路(従来の通信路)を介して送信側の装置から受信する(ステップS3)。次に、推定部3は上述の推定QbERの推定処理を行う(ステップS4)。次に、推定部3はシフト処理データと、当該シフト処理データの推定QbERとを関連付けてバッファ4に送信する(ステップS5)。
次に、決定部5はバッファ4に記憶されているシフト処理データのデータ量が、第1閾値以上あるか否かを判定する(ステップS6)。データ量が、第1閾値以上ある場合(ステップS6、Yes)、決定部5は、各シフト処理データの推定QbERをバッファ4から取得する(ステップS7)。データ量が、第1閾値以上ない場合(ステップS6、No)、ステップS2の処理に戻る。
次に、決定部5は推定QbERの各々について、推定QbERと一致するQbERに対応する差分データを記憶部6から取得する(ステップS8)。次に、決定部5はシフト処理データに関連付けられた推定QbERと、差分データと、に基づいて誤りを訂正するシフト処理データの順序を決定する処理(上述の訂正順序決定処理)を行う(ステップS9)。次に、訂正部7は上述のシフト処理データの訂正処理を行う(ステップS10)。次に、測定部8は誤り訂正処理データと、誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データとを比較することによりシフト処理データのQbERを測定する(ステップS11)。次に、秘匿性増強部9は測定されたQbERに基づいて当該誤り訂正処理データの秘匿性増強処理を行う(ステップS12)。次に、秘匿性増強部9は誤り訂正処理データの秘匿性増強処理により得られたビット列を使用して、送信側の装置と共有する暗号鍵データを生成する(ステップS13)。
以上説明したように、第1実施形態の量子通信装置100は、QbERに応じた誤り訂正処理速度と、QbERに応じた秘匿性増強処理速度と、の差を示す差分データと、シフト処理データに関連付けられた推定QbERと、に基づいて誤りを訂正するシフト処理データの順序を決定する決定部を備える。これにより本実施形態の量子通信装置100は誤り訂正処理の処理時間と、秘匿性増強処理の処理時間と、を削減することができるので暗号鍵データの生成を効率的に行うことができる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態の決定部5は、組み合わされた差分データを、2つの差分データの絶対値の和が0に近い組み合わされた差分データの順に順序付ける。言い換えると決定部5は誤り訂正処理の処理速度と、秘匿性増強処理の処理速度と、の差が0に近いシフト処理データから順に順序付ける。
第2実施形態の量子通信装置100の構成は第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
第2実施形態の決定部5の訂正順序決定処理を、具体例を用いて説明する。図10Aは第2実施形態のバッファのシフト処理データ(時系列順)の例を示す図である。具体的には、図10Aはシフト処理データ(Data−1〜Data−12)と、当該シフト処理データに関連付けられた推定QbERとを、バッファ4に記憶された順序で時系列に示している。
推定QbERが1.20E−02であるシフト処理データについて説明する。推定QbERが1.20E−02の場合、誤り訂正処理の処理速度は8Mbit/sであり、秘匿性増強処理の処理速度は8Mbit/sである(図5参照)。また誤り訂正処理の処理速度と秘匿性増強処理の処理速度との差分は、0Mbit/sである(図6参照)。
推定QbERが1.80E−02である場合と、推定QbERが9.00E−03の場合については第1実施形態で説明したため、説明を省略する。
図11Aは第2実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(時系列順)の例を示す図である。Data−1〜4の処理は、誤り訂正処理が遅いため、秘匿性増強処処理に待ち時間が発生する。またData−9〜11の処理は、記憶領域の容量の関係で誤り訂正処理が実行されない時間帯が存在する。これは例えばData−9が終了した時点(19T)で次のData−10の誤り訂正処理を実施したいが、秘匿性増強処理は3個前のData−7の処理を実施しているためである。すなわち記憶領域には、Data−8に対応する誤り訂正処理データ、及びData−9に対応する誤り訂正処理データが、秘匿性増強処理の入力データEとして存在するので、Data−10の誤り訂正処理が開始できない。
決定部5は、誤り訂正処理及び秘匿性増強処理を円滑に実行できるようにするため、具体的には以下のようにしてシフト処理データの処理順序を決定する。
図10Bは第1実施形態の決定部5が決定した処理順序の例を示す図である。決定部5は、推定QbERに基づいてシフト処理データを2つずつ組み合わせ、組み合わせ(1)〜(6)の順に処理順序を決定する。図10Bの組み合わせ(1)の作成について具体的に説明する。Data−5、及びData−6の推定QbERは1.20E−02であるため、誤り訂正処理の処理速度(8Mbit/s)と、秘匿性増強処理の処理速度(8Mbit/s)との差分は、0Mbit/sである(図5及び図6参照)。すなわちData−5の差分データの絶対値と、Data−6の差分データの絶対値と、の和は0である。したがって決定部5はData−5、及びData−6を組み合わせることにより組み合わせ(1)を作成し、組み合わせ(1)を最初に誤りを訂正するシフト処理データの組み合わせに決定する。決定部5は組み合わせ(1)と同様にして、組み合わせ(2)を作成する。また組み合わせ(3)〜(6)については第1実施形態と同様のため説明を省略する。
図11Bは第2実施形態の誤り訂正処理及び秘匿性増強処理のタイミングチャート(処理順序変更後)の例を示す図である。図11Bのタイミングチャートでは、最初の時間帯のみ秘匿性増強処理に待ち時間が発生するものの、それ以降は円滑に処理が進められていることが分かる。
以上説明したように、第2実施形態の量子通信装置100は、決定部5が第1実施形態と同様の方法で2つのシフト処理データを組み合わせて、誤り訂正処理の処理順序を決定する。更に、第2実施形態の決定部5は誤り訂正処理の処理速度と、秘匿性増強処理の処理速度と、が等しいシフト処理データが複数ある場合、当該シフト処理データを組み合わせて最初に誤り訂正処理をするように処理順序を決定する。これにより本実施形態の量子通信装置100は誤り訂正処理の処理時間と、秘匿性増強処理の処理時間と、を削減することができるので暗号鍵データの生成を効率的に行うことができる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。第3実施形態では、量子通信装置100における処理の実行により得られた関連データ(訂正処理時間、QbER、及び秘匿性増強処理時間)をフィードバックすることにより、記憶部6に記憶されているデータを更新(最適化)する。第3実施形態の説明では第1実施形態と同様の説明は省略し、第1実施形態と異なる箇所について詳細に説明する。
図12は第3実施形態の量子通信装置100の構成の例を示す図である。第3実施形態の量子通信装置100は、受信部1、シフト処理部2、推定部3、バッファ4、決定部5、記憶部6、訂正部7、測定部8、秘匿性増強部9、アプリケーション部10、更新部11及び調整部12を備える。受信部1、シフト処理部2、推定部3、バッファ4、及びアプリケーション部10は第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
決定部5はバッファ4に記憶されているシフト処理データのデータ量が、第1閾値以上あるか否かを判定する。バッファ4に記憶されているシフト処理データのデータ量が、第1閾値以上ある場合、決定部5は、シフト処理データに関連付けられた推定QbERと、推定QbERの推定誤差と、QbERに応じた上述の差分データと、に基づいて誤りを訂正するシフト処理データの順序を決定する。第3実施形態の決定部5は、シフト処理データに関連付けられた推定QbERをそのまま使用せずに、推定QbERの推定誤差に基づいた補正後の推定QbERを使用して、誤りを訂正するシフト処理データの順序を決定する。
ここで推定QbERの推定誤差について説明する。図13は第2実施形態の推定QbERの推定誤差の例を示す図である。図13には推定QbERの範囲毎の推定誤差が示されている。例えば推定QbERの範囲が0≦QbER<(5e−3)の場合の推定誤差はaである。推定誤差は、後述の更新部11が、推定部3が推定した推定QbERと、測定部8が測定したQbERと、の差に基づいて算出された値である。推定誤差の詳細な説明は後述する。
また決定部5は第1実施形態で説明した訂正順序決定処理の停止命令を更新部11から受信する。訂正順序決定処理の停止命令を受信した場合、決定部5は誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定する処理を停止する。すなわち訂正部7はバッファ4のシフト処理データを時系列に処理する。
記憶部6はQbERに応じた上述の差分データ、及び推定誤差データベースを記憶する。QbERに応じた上述の差分データは第1実施形態と同じであるため説明を省略する。推定誤差データベースは推定QbERの推定誤差を記憶する(図13参照)。
訂正部7は訂正するシフト処理データの順序を示すデータを決定部5から受信する。訂正部7は第1実施形態と同じ方法でシフト処理データの訂正処理を行い、誤り訂正処理データを生成する。このとき第2実施形態の訂正部7は実際にシフト処理データの訂正処理にかかった訂正処理時間を取得する。訂正部7は当該訂正処理時間と、当該訂正処理時間の取得の対象としたシフト処理データを識別する識別情報と、を含む訂正処理情報を更新部11に送信する。また訂正部7は誤り訂正処理データと、当該誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データを識別する識別情報と、を秘匿性増強部9に送信する。
測定部8は第1実施形態と同じ方法でシフト処理データのQbERを測定する。このとき第3実施形態の測定部8はQbERと、当該QbERの測定の対象としたシフト処理データを識別する識別情報と、を含む測定情報を更新部11に送信する。また第3実施形態の測定部8はQbERを調整部12に送信する。
秘匿性増強部9は誤り訂正処理データと、当該誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データの識別情報と、を訂正部7から受信し、当該誤り訂正処理データのQbERを測定部8から受信する。秘匿性増強部9は第1実施形態と同じ方法で誤り訂正処理データの秘匿性増強処理を行う。このとき第3実施形態の秘匿性増強部9は実際に誤り訂正処理データの秘匿性増強処理にかかった秘匿性増強処理時間を取得する。秘匿性増強部9は当該秘匿性増強処理時間と、当該秘匿性増強処理時間の取得の対象とした誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データの識別情報と、を含む秘匿性増強処理情報を更新部11に送信する。
更新部11は上述の訂正処理情報を訂正部7から受信し、上述の秘匿性増強処理情報を秘匿性増強部9から受信し、上述の測定情報を測定部8から受信する。また更新部11はシフト処理データの識別情報により識別されるシフト処理データに関連付けられた推定QbERをバッファ4から取得する。
更新部11はシフト処理データのQbERと、当該シフト処理データの訂正処理時間と、当該シフト処理データに対応する誤り訂正処理データの秘匿性増強処理時間と、に基づいて、記憶部6のQbERに応じた差分データを更新する。また更新部11は推定QbERとQbERとの差により推定誤差を算出する。更新部11は、算出した複数の推定誤差を用いて推定QbERの推定誤差の平均値を算出し、当該平均値により当該推定QbERの推定誤差を更新する。
なお更新部11は推定誤差の平均値が第2閾値以上の場合、推定誤差を更新しない。更新部11は記憶部6に記憶されているデータを更新(最適化)する代わりに、上述の訂正順序決定処理を停止する停止命令を決定部5に送信する。これは訂正部7及び測定部8の動作状態と、推定部3の動作状態との整合性が取れていないと考えられるためである。つまり、このような状況では実際の訂正処理で得られたデータをフィードバックして記憶部6のデータを更新するよりも、各データベースの初期化などを伴うメンテナンス作業や、量子通信装置100の初期化(再起動など)を行う方がよいためである。
調整部12はQbERを測定部8から受信する。又は調整部12は推定QbERをバッファ4から取得する。調整部12は推定QbERの平均値又はQbERの平均値を算出する。また調整部12は差分データが0であるQbERを記憶部6から取得する。そして調整部12は算出した推定QbERの平均値又はQbERの平均値と、差分データが0であるQbERと、の差を算出する。調整部12は差が第3閾値以上である場合、推定QbERの平均値又はQbERの平均値と、差分データが0であるQbERと、が一致するように、訂正部7の並列計算数、又は(及び)秘匿性増強部9の並列計算数を調整する。
このように調整する理由は、処理対象のシフト処理データのQbERの平均値と、上述の差分データが0になるQbERと、が一致している場合に、上述の訂正順序決定処理の効果が最も発揮されるためである。
なお調整部12には、予め、様々な並列計算数に対応した回路データや並列計算パラメータが格納されている。例えば、信号処理をFPGA(field−programmable gate array)で実装している場合は、回路構成を示すバイナリファイルが格納されており、ソフトウェアで実装している場合は、信号処理プログラムやパラメータが格納されている。構成を変更させる場合、調整部12は処理対象のシフト処理データのQbERの平均値と、上述の差分データが0になるQbERと、が最も近くなるように、誤り訂正処理、又は(及び)秘匿性増強処理の構成を格納されている候補(回路データや並列計算パラメータなど)の中から選択する。
また調整部12は、誤り訂正処理と秘匿性増強処理とを円滑に処理させるための調整も行う。例えばQbERが非常に低く、誤り訂正処理の方が非常に速い場合、秘匿性増強処理がボトルネックになる。よって、調整部12は、例えば誤り訂正処理の並列計算数を減らす、又は秘匿性増強処理の並列計算数を増加させる、または、その両方を実施する。これにより調整部12は、誤り訂正処理と秘匿性増強処理とを円滑に処理させることができる。
なお並列計算数の初期設定に関しては、例えば量子通信装置100を量子通信路に接続する前に、予め測定しておいた量子通信路のQbERの平均値を使用する。すなわち初期設定は測定したQbERと、誤り訂正処理のスループット及び秘匿性増強処理のスループットが同じになるQbERと、が一致するように決定する。
次にフローチャートを参照して、第3実施形態の更新部11の動作方法の例について説明する。図14は第3実施形態の更新部11の動作方法の例を示すフローチャートである。更新部11は訂正処理時間と、当該訂正処理時間の取得の対象としたシフト処理データを識別する識別情報と、を含む訂正処理情報を訂正部7から受信する(ステップS21)。次に、更新部11は秘匿性増強処理時間と、当該秘匿性増強処理時間の取得の対象とした誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データの識別情報と、を含む秘匿性増強処理情報を秘匿性増強部9から受信する(ステップS22)。
次に、更新部11はQbERと、当該QbERの測定の対象としたシフト処理データを識別する識別情報と、を含む測定情報を測定部8から受信する(ステップS23)。次に、更新部11はシフト処理データの識別情報により識別されるシフト処理データに関連付けられた推定QbERをバッファ4から取得する(ステップS24)。
次に、更新部11はシフト処理データのQbERと、当該シフト処理データの訂正処理時間と、当該シフト処理データに対応する誤り訂正処理データの秘匿性増強処理時間と、に基づいて、記憶部6のQbERに応じた差分データを更新する(ステップS25)。
次に、更新部11は推定QbERと、QbERとの差により推定誤差を算出し、算出した複数の推定誤差を用いて推定QbERの推定誤差の平均値を算出する(ステップS26)。更新部11は推定誤差の平均値が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS27)。第2閾値以上の場合(ステップS27、Yes)、更新部11は上述の訂正順序決定処理を停止する停止命令を送信する(ステップS29)。第2閾値未満の場合(ステップS27、No)、更新部11は当該推定QbERの推定誤差を当該平均値で更新する(ステップS28)。
次にフローチャートを参照して、第3実施形態の調整部12の動作方法の例について説明する。図15は第3実施形態の調整部12の動作方法の例を示すフローチャートである。調整部12は推定QbERの平均値又はQbERの平均値を算出する(ステップS31)。次に、調整部12は差分データが0であるQbERを記憶部6から取得する(ステップS22)。次に、調整部12は算出した推定QbERの平均値(又はQbERの平均値)と、差分データが0であるQbERと、の差が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS33)。差が第3閾値以上である場合(ステップS33、Yes)、調整部12は推定QbERの平均値(又はQbERの平均値)と、差分データが0であるQbERと、が一致するように、訂正部7の並列計算数、又は(及び)秘匿性増強部9の並列計算数を調整する(ステップS34)。差が第3閾値以上でない場合(ステップS33、No)、処理を終了する。
以上説明したように、第3実施形態の量子通信装置100では、更新部11が訂正部7からフィードバックされた訂正処理時間、測定部8からフィードバックされたQbER、及び秘匿性増強部9からフィードバックされた秘匿性増強処理時間に基づいてQbERに応じた上述の差分データを更新する。また更新部11が推定QbERとQbERとの差により推定誤差を算出し、算出した複数の推定誤差を用いて推定QbERの推定誤差の平均値を算出し、当該平均値により当該推定QbERの推定誤差を更新する。これにより第3実施形態の量子通信装置100は、推定部3及び決定部5の処理を最適化することにより改善することができる。
また第3実施形態の量子通信装置100では、調整部12が推定QbERの平均値(又はQbERの平均値)と、差分データが0であるQbERと、の差が第3閾値以上である場合、推定QbERの平均値(又はQbERの平均値)と、差分データが0であるQbERと、が一致するように、訂正部7の並列計算数、又は(及び)秘匿性増強部9の並列計算数を調整する。これにより第3実施形態の量子通信装置100は、上述の訂正順序決定処理の効果が最も発揮されるように決定部5の処理を最適化することができる。
(第4実施形態)
次に第4実施形態について説明する。第4実施形態の量子通信装置100は、複数の装置から暗号鍵ビット列を受信する。第4実施形態の説明では第1実施形態と同様の説明は省略し、第1実施形態と異なる箇所について詳細に説明する。第4実施形態の量子通信装置100は、一対多のノードで量子鍵配送による鍵共有を行う量子アクセスネットワーク(QAN)で利用される。
図16は、量子アクセスネットワーク(QAN)の例を示す図である。図16の例では、量子通信装置100が、量子コアネットワーク(QCN)に接続されている。そして量子通信装置100に暗号鍵ビット列を送信する装置200が3つ接続されている。図16の例では、量子アクセスネットワーク(QAN)は量子通信装置100と、3つの装置200と、により構成されている。なお装置200の数は任意でよいが、本実施形態の説明では簡単のため装置200の数を3つとする。
図17は、第4実施形態の量子通信装置100の構成の例を示す図である。第4実施形態の量子通信装置100の構成は、第1実施形態の量子通信装置100の構成のうち、シフト処理部2、推定部3、訂正部7、測定部8及び秘匿性増強部9が多重化されている。これにより複数の装置200から暗号鍵ビット列を受信する場合でも、量子通信装置100は装置200毎に暗号鍵データを遅延することなく生成できる。
なお図17の例では、シフト処理部2、推定部3、訂正部7、測定部8及び秘匿性増強部9は、全て送信側の装置200の数(本実施形態では3つ)だけ多重化されている。しかしながら多重度は送信側の装置200の数と同一にする必要はなく、また各々の機能ブロックの処理の負荷に応じて多重度を変更してもよい。
バッファ4は、シフト処理データと推定QbERとに、送信側の装置200を識別する識別情報を更に関連付けて記憶する。なお装置200の識別情報は、アプリケーション部10が、暗号鍵データを装置200毎に識別するときに参照される。
決定部5は、装置200の識別情報は参照せずに、第1実施形態と同じ方法で誤りを訂正するシフト処理データの順序を決定する。すなわち、送信元の異なる暗号鍵ビット列から生成された複数のシフト処理データを混在させて訂正するシフト処理データの順序を決定する。決定部5は、3つの訂正部7のうち処理の負荷が一番小さい訂正部7に、訂正するシフト処理データの順序を示すデータを送信する。
訂正部7は、第1実施形態と同じ方法でシフト処理データの訂正処理を行う。このとき訂正部7は複数のシフト処理データのうち一のシフト処理データと、当該シフト処理データを送信した装置200の識別情報と、を決定部5により決定された順序でバッファ4から取得する。訂正部7は誤り訂正処理データと、装置200の識別情報と、を3つの秘匿性増強部9のうち処理の負荷が一番小さい秘匿性増強部9に送信する。また訂正部7は誤り訂正処理データと、装置200の識別情報と、測定したQbERを送信する秘匿性増強部9を識別する識別情報と、を3つの測定部8のうち処理の負荷が一番小さい測定部8に送信する。
測定部8は誤り訂正処理データと、装置200の識別情報と、測定したQbERを送信する秘匿性増強部9を識別する識別情報と、を訂正部7から受信する。また測定部8は当該誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データをバッファ4から取得する。測定部8は誤り訂正処理データと、誤り訂正処理データに対応する訂正前のシフト処理データとを比較することによりシフト処理データのQbERを測定する。測定部8は装置200の識別情報と測定したQbERとを、訂正部7から受信した秘匿性増強部9の識別情報により識別される秘匿性増強部9に送信する。
秘匿性増強部9は誤り訂正処理データと、当該シフト処理データを送信した装置200の識別情報と、を訂正部7から受信し、当該装置200の識別情報と、当該誤り訂正処理データのQbERと、を測定部8から受信する。秘匿性増強部9は誤り訂正処理データのQbERに基づく当該誤り訂正処理データの秘匿性増強処理を行う。そして秘匿性増強部9は誤り訂正処理データの秘匿性増強処理により得られたビット列を使用して、共有する暗号鍵データを生成する。秘匿性増強部9は、装置200の識別情報と生成した暗号鍵データと、をアプリケーション部10に送信する。
アプリケーション部10は装置200の識別情報と暗号鍵データと、を秘匿性増強部9から受信する。アプリケーション部10は送信側の装置200毎に暗号鍵データをまとめ、装置200毎に暗号鍵データを使用してデータの暗号化及び復号化を行う。アプリケーション部10は当該暗号化されたデータを送信側の装置200と送受信する。
以上説明したように、第4実施形態の量子通信装置100では、バッファ4が送信側の装置200の識別情報とシフト処理データと推定QbERとを関連付けて記憶する。決定部5、訂正部7及び測定部8は送信側の装置200を識別せずに処理を行う。秘匿性増強部9は誤り訂正処理データの秘匿性増強処理により得られたビット列を使用して、送信側の装置200毎に、共有する暗号鍵データを生成する。これにより第4実施形態の量子通信装置100は、複数の装置200と通信する場合でも誤り訂正処理を効率的に行うことができる。
なお、第4実施形態の量子通信装置100では、装置200を識別せずに決定部5、訂正部7、測定部8及び秘匿性増強部9の処理を行っていたが、装置200毎に、処理を行っても良い。
また、第4実施形態の量子通信装置100では、決定部5は、3つの訂正部7のうち処理の負荷が一番小さい訂正部7に、データを送信していたが、処理時間が均等になるように、各訂正部7にデータを割り振っても良い。また、決定部5は各訂正部7の中で利用する検査行列が全て同じになるようにデータを割り振っても良い。すなわち決定部5は、各シフト処理データの訂正に使用する検査行列に応じて、各訂正部7にデータを割り振っても良い。
また、第4実施形態の量子通信装置100では、訂正部7は誤り訂正処理データと、装置200の識別情報と、を秘匿性増強部9に送信していたが、誤り訂正処理データと、装置200の識別情報と、を測定部8から秘匿性増強部9に送信してもよい。このようにすると、訂正部7は送信先の秘匿性増強部9を識別する識別情報を測定部8に送信しなくてよい。
また、複数の訂正部7と複数の秘匿性増強部9との間に共有メモリを置いてもよい。すなわち訂正部7が誤り訂正処理データを当該共有メモリに記憶し、測定したQbERを当該共有メモリに記憶し、秘匿性増強部9が当該共有メモリに記憶された誤り訂正処理データ及びQbERを取得してもよい。この場合も、秘匿性増強部9に入力する時、決定部5で決定した処理の組み合わせや処理順を保ったまま入力するのが望ましい。
また第2実施形態と第3実施形態を組み合わせてもよい。すなわち量子通信装置100における処理の実行により得られた関連データ(訂正処理時間、QbER及び秘匿性増強処理時間)をフィードバックすることにより、記憶部6に記憶されているデータを更新(最適化)してもよい。このとき送信側の装置200を識別せずに最適化を行ってもよいし、送信側の装置200毎に最適化を行ってもよい。送信側の装置200毎に最適化を行う場合は、決定部5、訂正部7、測定部8及び秘匿性増強部9は送信側の装置200を識別して処理を行い、フィードバックに使用する関連データがどの装置200に関するデータであるかを識別する。
最後に、第1〜第4実施形態の量子通信装置100のハードウェア構成の例について説明する。図18は第1〜第4実施形態の量子通信装置100の構成の例を示す図である。第1〜第4実施形態の量子通信装置100は、制御装置21、主記憶装置22、補助記憶装置23、表示装置24、入力装置25、量子通信IF26及び古典通信IF27を備える。制御装置21、主記憶装置22、補助記憶装置23、表示装置24、入力装置25、量子通信IF26及び古典通信IF27は、バス28を介して互いに接続されている。量子通信装置100は上述のハードウェア構成を有する任意の装置でよい。例えば量子通信装置100はPC(Personal Computer)や携帯端末などである。
制御装置21は補助記憶装置23から主記憶装置22に読み出されたプログラムを実行する。主記憶装置22はROMやRAM等のメモリである。補助記憶装置23はHDD(Hard Disk Drive)やメモリカード等である。表示装置24は量子通信装置100の状態などを表示する。入力装置25はユーザーからの入力を受け付ける。量子通信IF26は量子通信路に接続するためのインターフェースである。古典通信IF27は古典通信路に接続するためのインターフェースである。
第1〜第4実施形態の量子通信装置100で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、メモリカード、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されてコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供される。
また、第1〜第4実施形態の量子通信装置100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、第1〜第4実施形態の量子通信装置100が実行するプログラムを、ダウンロードさせずにインターネット等のネットワーク経由で提供するように構成してもよい。
また、第1〜第4実施形態の量子通信装置100のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
第1〜第4実施形態の量子通信装置100で実行されるプログラムは、上述した各機能ブロック(受信部1、シフト処理部2、推定部3、決定部5、訂正部7、測定部8、秘匿性増強部9、アプリケーション部10、更新部11及び調整部12)を含むモジュール構成となっている。当該各機能ブロックは、実際のハードウェアとしては、制御装置21が記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、上記各機能ブロックが主記憶装置22上にロードされる。すなわち、上記各機能ブロックは、主記憶装置22上に生成される。
なお、上述した各部(受信部1、シフト処理部2、推定部3、決定部5、訂正部7、測定部8、秘匿性増強部9、アプリケーション部10、更新部11及び調整部12)の一部又は全部を、ソフトウェアにより実現せずに、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよい。
以上説明したとおり、第1〜第4実施形態の量子通信装置100によれば、誤り訂正処理の処理時間と、秘匿性増強処理の処理時間と、を削減することができるので暗号鍵データの生成を効率的に行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 受信部
2 シフト処理部
3 推定部
4 バッファ
5 決定部
6 記憶部
7 訂正部
8 測定部
9 秘匿性増強部
10 アプリケーション部
11 更新部
12 調整部
21 制御装置
22 主記憶装置
23 補助記憶装置
24 表示装置
25 入力装置
26 量子通信IF
27 古典通信IF
28 バス

Claims (11)

  1. 光子の量子状態を利用した複数の基底のうち一の基底により表現された暗号鍵ビットを、量子通信路を介して受信し、受信した複数の前記暗号鍵ビットから成る暗号鍵ビット列を取得する受信部と、
    前記複数の基底からランダムに選択した参照基底により、所定のビット列単位で前記暗号鍵ビット列を参照してシフト処理データを取得するシフト処理部と、
    前記シフト処理データの一部のデータの誤り率により、前記シフト処理データの誤り率を推定した推定誤り率を取得する推定部と、
    前記シフト処理データと前記推定誤り率とを関連付けて記憶する第1記憶部と、
    前記シフト処理データの誤り率毎に、前記シフト処理データの誤り訂正処理の処理速度と、前記シフト処理データの秘匿性増強処理の処理速度と、の差を示す差分データを記憶する第2記憶部と、
    前記第1記憶部に記憶されている前記シフト処理データのデータ量が、第1閾値以上である場合、前記推定誤り率と、前記差分データと、に基づいて誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定する決定部と、
    複数の前記シフト処理データのうち一の前記シフト処理データを、前記決定部により決定された順序で前記第1記憶部から取得し、取得した前記シフト処理データを前記誤り訂正処理により訂正した誤り訂正処理データを生成する訂正部と、
    前記誤り訂正処理データと、前記誤り訂正処理データに対応する訂正前の前記シフト処理データとを比較することにより前記訂正前のシフト処理データの誤り率を測定する測定部と、
    前記測定部により測定された前記誤り率に基づいて、前記誤り訂正処理データに前記秘匿性増強処理を行うことにより暗号鍵データを生成する秘匿性増強部と、
    を備える量子通信装置。
  2. 前記受信部は、
    前記暗号鍵ビット列を送信した送信側の装置から古典通信路を介して前記シフト処理データの一部を受信し、
    前記推定部は、
    前記シフト処理部が取得した前記シフト処理データのうち前記古典通信路を介して受信した前記シフト処理データの一部に対応するデータと、前記受信部が前記古典通信路を介して受信した前記シフト処理データの一部と、に基づいて前記シフト処理データの推定誤り率を取得する
    請求項1に記載の量子通信装置。
  3. 前記決定部は、
    前記シフト処理データに関連付けられた前記推定誤り率の各々について、前記推定誤り率と一致する前記誤り率に対応する前記差分データを取得することにより複数の前記差分データを取得し、2つの前記差分データの和が0に近づくようにして、前記複数の差分データを2つの前記差分データ毎に組み合わせ、組み合わされた前記差分データを順序付け、前記組み合わされた差分データの順序により、前記差分データに対応する前記誤り率に一致する前記推定誤り率に関連付けられた前記シフト処理データの誤りを訂正する順序を決定する
    請求項1又は2に記載の量子通信装置。
  4. 前記決定部は、
    前記組み合わされた差分データに含まれる差分データのうち、前記差分データに対応する前記誤り率が小さい方の前記誤り率に一致する前記推定誤り率に関連付けられた前記シフト処理データから誤りを訂正するように順序を決定する
    請求項3に記載の量子通信装置。
  5. 前記決定部は、
    前記組み合わされた差分データを、2つの前記差分データの絶対値の和が0に近い前記組み合わされた差分データの順に順序付ける
    請求項3又は4に記載の量子通信装置。
  6. 前記訂正部は、
    前記シフト処理データの誤り訂正処理にかかった時間を示す訂正処理時間を取得し、
    前記秘匿性増強部は、
    前記誤り訂正処理データの秘匿性増強処理にかかった時間を示す秘匿性増強処理時間を取得し、
    前記訂正処理時間と、前記秘匿性増強処理時間と、に基づいて前記差分データを更新する更新部、
    を更に備える請求項1乃至5のいずれか1項に記載の量子通信装置。
  7. 前記第2記憶部は、
    前記推定誤り率の推定誤差を更に記憶し、
    前記更新部は、
    前記推定誤り率と、前記測定部により測定された前記誤り率との差により前記推定誤差を算出し、算出した複数の推定誤差を用いて前記推定誤差の平均値を算出し、前記推定誤差の平均値により前記推定誤り率の推定誤差を更新し、
    前記決定部は、
    前記第2記憶部の推定誤差に更に基づいて、誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定する
    請求項6に記載の量子通信装置。
  8. 前記更新部は、
    前記推定誤差の平均値が第2閾値以上である場合、前記推定誤差の平均値により前記推定誤り率の推定誤差を更新せずに、誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定する停止通知を前記決定部に送信し、
    前記決定部は、
    前記停止通知を受信すると、誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定する処理を停止する
    請求項7に記載の量子通信装置。
  9. 前記推定誤り率の平均値又は前記誤り率の平均値を算出し、算出した前記推定誤り率の平均値又は前記誤り率の平均値と、前記差分データが0である前記誤り率と、の差が第3閾値以上である場合、前記推定誤り率の平均値又は前記誤り率の平均値と、前記差分データが0である前記誤り率と、が一致するように、前記訂正部の並列計算数、又は前記秘匿性増強部の並列計算数を調整する調整部、
    を更に備える請求項1乃至8のいずれか1項に記載の量子通信装置。
  10. 受信部が、光子の量子状態を利用した複数の基底のうち一の基底により表現された暗号鍵ビットを、量子通信路を介して受信し、受信した複数の前記暗号鍵ビットから成る暗号鍵ビット列を取得するステップと、
    シフト処理部が、前記複数の基底からランダムに選択した参照基底により、所定のビット列単位で前記暗号鍵ビット列を参照してシフト処理データを取得するステップと、
    推定部が、前記シフト処理データの一部のデータの誤り率により、前記シフト処理データの前記誤り率を推定した推定誤り率を取得するステップと、
    第1記憶部が、前記シフト処理データと前記推定誤り率とを関連付けて記憶するステップと、
    第2記憶部が、前記シフト処理データの誤り率毎に、前記シフト処理データの誤り訂正処理の処理速度と、前記シフト処理データの秘匿性増強処理の処理速度と、の差を示す差分データを記憶するステップと、
    決定部が、前記第1記憶部に記憶されている前記シフト処理データのデータ量が、第1閾値以上である場合、前記推定誤り率と、前記差分データと、に基づいて誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定するステップと、
    訂正部が、複数の前記シフト処理データのうち一の前記シフト処理データを、前記決定部により決定された順序で前記第1記憶部から取得し、取得した前記シフト処理データを、前記誤り訂正処理により訂正した誤り訂正処理データを生成するステップと、
    測定部が、前記誤り訂正処理データと、前記誤り訂正処理データに対応する訂正前の前記シフト処理データとを比較することにより前記訂正前のシフト処理データの誤り率を測定するステップと、
    秘匿性増強部が、前記測定部により測定された前記誤り率に基づいて、前記誤り訂正処理データに前記秘匿性増強処理を行うことにより暗号鍵データを生成するステップと、
    を含む量子通信方法。
  11. コンピュータを、
    光子の量子状態を利用した複数の基底のうち一の基底により表現された暗号鍵ビットを、量子通信路を介して受信し、受信した複数の前記暗号鍵ビットから成る暗号鍵ビット列を取得する受信部と、
    前記複数の基底からランダムに選択した参照基底により、所定のビット列単位で前記暗号鍵ビット列を参照してシフト処理データを取得するシフト処理部と、
    前記シフト処理データの一部のデータの誤り率により、前記シフト処理データの誤り率を推定した推定誤り率を取得する推定部と、
    前記シフト処理データと前記推定誤り率とを関連付けて記憶する第1記憶部と、
    前記シフト処理データの誤り率毎に、前記シフト処理データの誤り訂正処理の処理速度と、前記シフト処理データの秘匿性増強処理の処理速度と、の差を示す差分データを記憶する第2記憶部と、
    前記第1記憶部に記憶されている前記シフト処理データのデータ量が、第1閾値以上である場合、前記推定誤り率と、前記差分データと、に基づいて誤りを訂正する前記シフト処理データの順序を決定する決定部と、
    複数の前記シフト処理データのうち一の前記シフト処理データを、前記決定部により決定された順序で前記第1記憶部から取得し、取得した前記シフト処理データを前記誤り訂正処理により訂正した誤り訂正処理データを生成する訂正部と、
    前記誤り訂正処理データと、前記誤り訂正処理データに対応する訂正前の前記シフト処理データとを比較することにより前記訂正前のシフト処理データの誤り率を測定する測定部と、
    前記測定部により測定された前記誤り率に基づいて、前記誤り訂正処理データに前記秘匿性増強処理を行うことにより暗号鍵データを生成する秘匿性増強部、
    として機能させるためのプログラム。
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