JP2015129856A - 光学性能及び導電性能の調整用材料及びその塗布膜形成用液組成物 - Google Patents

光学性能及び導電性能の調整用材料及びその塗布膜形成用液組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】高価な酸化ジルコニウムや酸化チタンを使用しないで可視光透過率が高く、帯電防止機能を有した高屈折膜を得ることができる光学性能及び導電性能の調整用材料及びその塗布膜形成用液組成物を提供する。【解決手段】リン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末からなり、SbO2に換算した場合のアンチモンの含有量は、前記粉末100質量%に対して、5.0質量%以上かつ30.0質量%以下であり、PO2.5に換算した場合のリンの含有量は前記粉末100質量%に対して1.0質量%以上かつ25.0質量%以下であり、前記粉末100質量%からアンチモン酸化物とリン酸化物を除いた残部は錫酸化物である光学性能及び導電性能の調整用材料である。この材料とバインダーとを、溶媒中に分散させて塗布膜形成用液組成物が作製される。【選択図】なし

Description

本発明は、表示装置や太陽電池等の表面に形成される反射防止膜、帯電防止膜の光学性能及び導電性能の調整用材料及びその塗布膜形成用液組成物に関する。
LCD(Liquid Crystal Display)やPDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Organic Electro-Luminescence)、タッチパネル等の画像表示装置の表示面には自然光や照明機器からの光線による映り込みを抑え視認性を高めるための反射防止膜や、静電気により表示面に埃が付着し画像の視認性の劣化を防ぐための帯電防止膜が設けられている。このような反射防止膜として、高屈折率層、透明導電膜層、低屈折率層を積層し、十分な強度を確保する目的で画像表示装置の表示面側にハードコート層(保護膜)を設け、酸化ジルコニウム微粒子や酸化チタン微粒子を含む分散液を基材に塗布して形成していた(特許文献1参照)。また、反射防止膜、帯電防止膜を形成するために酸化錫微粒子を含んだ分散液を基材上に塗布して形成していた(特許文献2参照)。
特開2008−185956号公報(段落[0009]〜[0028]) 特開2012−58506号公報(段落[0005]〜[0036])
特許文献1では、設定する屈折率を得るために酸化ジルコニウム微粒子や酸化チタン微粒子のバインダーに対する含有量を調整し、分散性、透明性を得るために粒径を調整していた。一方、特許文献2では、酸化錫微粒子の含有量を制御するとともに、シリコーンオイル等の表面処理剤を加え屈折率と帯電防止機能を調整していた。また、酸化錫粒子のみをフィラーとしているため、膜が黄色味を帯び、青色味を好むディスプレイ用途には敬遠される傾向にあった。しかし、特許文献1では、透明性、帯電防止機能は得られるものの高価な酸化ジルコニウムや酸化チタンを使用しなければならず、特許文献2では、十分な透明性を得ることができなかった。
本発明の目的は、高価な酸化ジルコニウムや酸化チタンを使用しないで可視光透過率が高く、帯電防止機能及び青色味を有した高屈折膜を得ることができる光学性能及び導電性能の調整用材料及びその塗布膜形成用液組成物を提供することにある。
本発明者らは、酸化錫にアンチモンをドープして酸化錫結晶のSn格子点の一部がSb(5価)で置き換わることで導電性を増加していたことに加え、リンをドープして、自由電子に移動がおこり価電子帯と伝導体のエネルギーギャップによる紫外光域の吸収がより短波長側にシフトし、更に自由電子のプラズマ振動による可視光域から近赤外光域の範囲における反射をより長波長側にシフトしたこと及び被膜の一部をリンによりガラス化することで透明性が増すことを見出し本発明を完成させた。
本発明の第1の観点は、リン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末からなり、SbO2に換算した場合のアンチモンの含有量は、前記粉末100質量%に対して、5.0質量%以上かつ30.0質量%以下であり、PO2.5に換算した場合のリンの含有量は前記粉末100質量%に対して1.0質量%以上かつ25.0質量%以下であり、前記粉末100質量%からアンチモン酸化物とリン酸化物を除いた残部は錫酸化物である光学性能及び導電性能の調整用材料にある。
本発明の第2の観点は、第1の観点の材料と、バインダーとを、溶媒中に分散させてなる光学性能及び導電性能を調整する塗膜を形成する塗布膜形成用液組成物にある。
本発明の第3の観点は、第1の光学性能の調整用材料のみをフィラー分として、成形された膜の中に含み、これによりこの膜の屈折率が1.52〜1.65になり、可視光透過率が98.5%以上になり、かつL*a*b*色値におけるb*値が負値になる青色味を帯びた高屈折率膜にある。青色味を選択したのは、一般に黄色味より青色味が好まれるためである。なお、L*a*b*色値とは、国際照明委員会で規格化されたL*a*b*表色系のことを言う。このb*値を負値としたのは、黄色味ではなく青色味と定性的な表現で規定するのではなくb*値を−60〜+60の範囲(正は黄色味、負は青色味)のうち、青色味と無色の−60〜0の範囲とすることで、定量として規定するためである。ただし、可視光透過率が98.5%以上とする規定により、実際のb*値(青色味)は、−60よりは0に近い値となる。
本発明の第4の観点は、第1の光学性能の調整用材料を、バインダーで成形された膜の中に含む、帯電防止膜にある。
本発明の第1の観点では、リン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末を、SbO2に換算した場合のアンチモンの含有量を、前記粉末100質量%に対して、5.0質量%以上かつ30.0質量%以下とし、PO2.5に換算した場合のリンの含有量は前記粉末100質量%に対して1.0質量%以上かつ25.0質量%以下とし、前記粉末100質量%からアンチモン酸化物とリン酸化物を除いた残部は錫酸化物とすることで、ジルコニアなどの高額な材料を使用することなく、屈折率、可視光透過率、ヘーズ値をそれぞれ調整し、また、導電性能を調整することで透過性や反射防止機能などの優れた光学性能と帯電防止としての導電性能が得られる。
本発明の第2の観点では、第1の観点の材料と、バインダーとを、溶媒中に分散させることで、塗布に適した光学性能及び導電性能が調整できる組成物が得られる。
本発明の第3の観点では、第1の光学性能の調整用材料のみをフィラー分(微粒子の成分)として、成形された膜の中に含むことにより、この膜の屈折率が1.52〜1.65になり、可視光透過率が98.5%以上になり、かつL*a*b*色値におけるb*値が負値になる青色味を帯びた高屈折率膜が得られる。
本発明の第4の観点では、第1の光学性能の調整用材料を、膜の中に含む樹脂で基材の表面に膜を成形することにより、基材の帯電を防止することができる。
次に本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の材料とバインダーを溶液中に分散させた塗布膜形成用液組成物を、LCDやPDP、有機EL、タッチパネル等の画像表示装置等を基材として、基材の表示面上に塗布膜形成用液組成物を塗布し乾燥して膜を形成し表示面の反射や帯電を防止するために用いられる。
このような塗布膜形成用液組成物のリン、アンチモン、及び、錫酸化物の含有量を、リン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末100質量%に対して、SbO2に換算した場合のアンチモンの含有量は5.0質量%以上かつ30.0質量%以下、好ましくは20.0質量%以上かつ25.0質量%以下である。また、PO2.5に換算した場合のリンの含有量は1.0質量%以上かつ25.0質量%以下、好ましくは5.0質量%以上かつ20.0質量%以下である。残部は錫酸化物である。
アンチモンの含有量が5.0質量%以下では、導電性が低下し、30.0質量%以上では、可視光透過率の低下を招くとともに、固溶限界となる。リンの含有量が1.0質量%以下では、従来のアンチモンをドープした錫との可視光透過率の光学性能差が現れず、25.0質量%以上では、固溶限界となる。
次に、リン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末の調製方法の一例について説明する。
リン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末は、リン、アンチモン、及び、錫の化合物を同じ溶液中で同時に加水分解させる(例えば中和によって)。そして、このことによって、リン、アンチモン、及び、錫の各水和酸化物を共沈させる。この共沈物を回収し、洗浄して付着する塩を除去した後400℃以上の温度で焼成し脱水して酸化物にすることでリン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末を得る。この粉末に溶媒を加え分散液としてバインダーを加えて塗料化する。
また、上記焼成による乾燥に代えて、加水分解する際に溶液を100〜370℃の温度で熱処理する水熱法を用いて、熱処理後の分散液の濃度を溶媒などを加えて調整しバインダーを混合して塗料化する。
溶液等の具体例を一例として説明すると、水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に、リン、アンチモン、及び、錫の各水和酸化物として、リン酸溶液、塩化アンチモン溶液、四塩化錫溶液に塩酸を加えた混合溶液を滴下してリン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末の微粒子スラリーである分散液を得る。この分散液から共沈物を回収し、上記説明したように、洗浄、焼成し脱水してリン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末を得る。なお、水酸化ナトリウムの他に、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリ溶液、四塩化錫の他に二塩化錫、硫酸錫等を用いることができる。溶媒としては、水やトルエン、キシレン、アセトン、エタノール等の有機溶媒を使用することができる。
バインダーの一例として、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。また、樹脂固形分と溶媒とがあらかじめ混合されたアクリル塗料、ポリエステル塗料、ウレタン塗料に塗布膜形成用液組成物の材料を分散させても良い。具体的な塗料の一例として、関西ペイント株式会社製、商標名「アクリリック」、DIC株式会社製、商標名「アクリディック」が挙げられる。バインダーの含有量は、限定されないが、塗布のしやすさ及び成膜性の観点から、膜厚が0.1〜10μmの膜を形成する場合、塗布膜形成用液組成物の材料の含有量は組成物全体の質量に対して40〜80質量%、バインダーの含有量は組成物の質量に対して20〜60質量%が好ましい。また、膜厚が、0.1〜1mmの膜を形成する場合は塗布膜形成用液組成物の材料の含有量は組成物全体の質量に対して0.1〜5質量%、バインダーの含有量は組成物の質量に対して95〜99.9質量%が好ましい。また、バインダー以外の添加物が添加された場合には、塗布膜形成用液組成物の材料の質量に対してバインダーと添加物の質量は65〜80質量%、好ましくは70〜75質量%である。添加物としては、低ヘーズ化剤や低抵抗剤等が含有される。低ヘーズ化剤として公知のアセトアルコキシ基を含有するアルミネート系カップリング剤等を5質量%以下の範囲で添加する。低抵抗剤としては、銅、鉄などの鉱酸塩、有機酸塩を0.2〜18質量%の範囲で添加する。
このような塗布膜を焼成して得られる膜は、例えば、LCDやPDP、有機EL、タッチパネル等の画像表示装置の表示面に成膜、また各種光学素子の表面に反射防止や帯電防止として成膜される。このような膜は、塗布膜形成用液組成物の分散液を用いて湿式塗工法にて塗布することにより形成される。
上記で調製した塗布膜形成用液組成物の分散液を基材の上に塗布し、大気又は不活性もしくは還元性雰囲気中で50〜150℃の範囲で1〜60分間乾燥することにより透明膜が作製される。塗布は、スプレーコーティング、ディスペンサコーティング、スピンコーティング、ナイフコーティング、スリットコーティング、インクジェットコーティング、スクリーン印刷、オフセット印刷、ダイコーティング等の各種の湿式塗工法を採用することができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
表1及び表2に示す組成の透過膜をそれぞれ作製した。55質量%の四塩化錫水溶液、17質量%の塩酸、60質量%の塩化アンチモン水溶液、85質量%のリン酸水溶液を表1の組成比の通りになるよう調整・混合し、この混合液を、15質量%の水酸化ナトリウム水溶液とともに、60℃に保った水1dm3中に撹拌しながらそれぞれ滴下した。溶液のpHは5〜6に保った。滴下終了後、デカンテーションにより残存塩を除き、更に濾過し、濾取された固形分を乾燥した後、大気中、800℃で2時間焼成した。
得られた粉末試料をICP分析にて、Sb及びPについて、粉末組成100質量%に対するSbO2及びPO2.5に換算した場合の質量%を算出した。表1及び表2に分析結果を示す。アンチモン酸化物とリン酸化物を除いた残部は錫酸化物(SnO2)であることを確認した。
次に、得られた粉末試料を、バインダーとして、市販のアクリル塗料(DIC株式会社製、商品名:アクリディックA−168)をトルエン・キシレン混合溶媒(体積比1:1)に溶解した溶液中に加えた。添加量は、塗布膜形成用液組成物の材料の塗膜中有含有量(塗布膜形成用液組成物の材料乾燥時の[塗布膜形成用液組成物の材料の質量/(塗布膜形成用液組成物の材料+アクリル塗料中の樹脂分の合計質量)])が70質量%となるように、かつ、総固形分[(塗布膜形成用液組成物の材料+アクリル塗料中の樹脂分の合計質量)/(塗布膜形成用液組成物の材料+アクリル塗料+溶媒(トルエン・キシレン)の質量)]が10質量%になるように調整した。得られた混合物を予めビーズを入れた容器に入れ、ペイントシェーカーで10時間撹拌し、塗布膜形成用液組成物を作製した。また、バインダーを市販のウレタン−アクリレート樹脂(商標名、ビームセット :荒川化学工業(株)製)に代えて塗布膜形成用液組成物を作製した。
作製した塗布膜形成用液組成物をスピンコータ、バーコータ又はアプリケーターでPETフィルム上に塗布し、70℃で乾燥し、厚さ0.1〜3μmの透明膜をそれぞれ複数枚ずつ作製した。
形成した透明膜のそれぞれについて日立製作所株式会社製分光光度計(商品名:U−4000)を用い、JIS R 3106「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法」に基づき、未塗布のPETフィルムの可視光透過率をベースラインとして、可視光透過率、色味(b*値)を測定算出した。また、屈折率を分光エリプソメーター(M−2000 J.A. Woollam Japan Co.製)にて測定した。ヘーズ値は、ヘーズメータ(スガ試験機(株)製)によって測定した。また、表面抵抗率をハイレスタ抵抗試験機(三菱化学(株)製)によって測定し、表面抵抗率が1.0×1013(Ω/□)未満のものを帯電防止機能あり「良」、表面抵抗率が1.0×1013(Ω/□)以上のものを帯電防止機能なし「不良」とした。粉末組成の分析結果、屈折率、可視光透過率、ヘーズ値、帯電防止機能の結果を表1及び表2に示す。
Figure 2015129856
Figure 2015129856
<評価>
表1及び表2の結果を基に透明膜の屈折率、可視光透過率、ヘーズ値、帯電防止機能について評価・考察する。
実施例1、2、7、8、15、16、比較例1〜4、9〜12については、アンチモン含有量の臨界値について評価を行った。アンチモンを適量(SbO2で5.0質量%以上30.0質量%以下)含有している実施例1、2、7、8、15、16、においては、成膜時に十分な帯電防止性能が得られ、可視光透過率も98.5%以上の高い膜透明性を維持した。更に色味を示すL*a*b*値のうちb*値(負値ならば青色寄り、正値ならば黄色寄り)においても負値を示し、青色味を帯びた膜となった。一方、SbO2が基準値以下の比較例1、2、9、10においては、表面抵抗率が1.0×1013(Ω/□)を超え、帯電防止性能が得られなかった。b*値においても正値を示し、黄色の外観となった。また、SbO2が許容範囲である30.0質量%を超えた比較例3、4、11、12においては、可視光透過率が98.5%を下回り(98.0%以下)、十分な透明性を保持できなかった。
実施例1、2、7〜10、15、16、比較例5〜8、13〜16については、リン含有量の臨界値について評価を行った。リンを適量(PO2.5で1.0質量%以上25.0質量%以下)含有している実施例1、2、7〜10、15、16、では、可視光透過率が98.5%以上の高い膜透明性を維持するとともに、膜の濁りを表すヘーズ値も1.38以下の高基準値を維持した(ヘーズ値は2%以上で外観上濁りを生じる)。一方、PO2.5が基準値以下の比較例5、7、13、15においてはb*値が正値を示し、黄色味のある膜となり、PO2.5が基準値以上の比較例6、8、14、16においては、ヘーズ値が2.28以上の高い値を示し、膜の外観が損なわれていた。
上記結果より、アンチモンドープによって、課題を解決するための手段の項の冒頭で記載したように、アンチモン原子の置換により酸化錫結晶に電子を付与することで導電性を与えることから、SbO2の質量%が十分な値ならば、帯電防止性能が増加することがわかる。しかし、ドープ量が一定量を超えた時、可視光透過率が低下する。これは、ドープにより電子が付与されることで、その電子による光吸収が増加していくことによると考えられる。色味についても同様の理由により、アンチモンのドープ量を増やしたことで電子による光吸収が推移し、黄色→青色→黄緑色と変遷したと考えられる。この黄緑色を示す状態において、リンがドープされることで、課題を解決するための手段の項の冒頭で記載したような電子移動が生じ、適度な青味のある膜を形成する材料と成り得たと考えられる。
また、課題を解決するための手段の項の冒頭で記載したように、リンドープにより酸化錫結晶に透明性を与えるが、イオン半径値がSn原子と近いSb原子とは異なり、P原子は酸化錫結晶への固溶限界が小さいことから、許容量を超えた添加が行われた時にはリンが酸化錫結晶から遊離し、これが比較例6、8、14、16におけるヘーズをもたらしたと考えられる。屈折率に関しては、ドープにより大きな変化は見られなかった。これはアンチモン・リンのドープにより酸化錫の結晶格子が大きな歪みを生まずに酸化錫従来の高屈折率を維持したことによると考えられる。以上の理由から、酸化錫結晶にアンチモン・リンを適量ドープすることで高い可視光透過率、透明性、帯電防止性、高屈折率、青味を実現した塗布膜形成用組成物を得ることができたと考えられる。
本発明の反射防止膜は、カメラやめがね、DVDやブルーレイの光ピックアップ、通信用や表示用の光学レンズやレンズアレイ、電子ペーパ、LCD、PDP、LED、LD又はEL等の表示装置又はタッチパネル、太陽電池、カメラや通信装置の受光ダイオード又はセンサ、通信装置の発光素子や光増幅器としてのLED又はLDの光の入出力面、カメラのレンズプロテクター、鏡、ショーウインドウやショーケース、時計の表示板のカバー、CD、DVD、ブルーレイディスクの表面等の反射防止、帯電防止に利用できる。

Claims (4)

  1. リン及びアンチモンをドープした錫酸化物粉末からなり、
    SbO2に換算した場合のアンチモンの含有量は、前記粉末100質量%に対して、5.0質量%以上かつ30.0質量%以下であり、
    PO2.5に換算した場合のリンの含有量は前記粉末100質量%に対して1.0質量%以上かつ25.0質量%以下であり、
    前記粉末100質量%からアンチモン酸化物とリン酸化物を除いた残部は錫酸化物である光学性能及び導電性能の調整用材料。
  2. 請求項1記載の調整用材料と、バインダーとを、溶媒中に分散させてなる光学性能及び導電性能を調整する塗膜を形成する塗布膜形成用液組成物。
  3. 請求項1記載の光学性能の調整用材料のみをフィラー分として、成形された膜の中に含み、これにより前記屈折率が1.52〜1.65になり、可視光透過率が98.5%以上になり、かつL*a*b*色値におけるb*値が負値になる青色味を帯びた高屈折率膜。
  4. 請求項1記載の光学性能の調整用材料を、バインダーで成形された膜の中に含む、帯電防止膜。
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