JP2015127650A - 動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置 - Google Patents

動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置 Download PDF

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富男 中島
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富男 中島
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Abstract

【課題】動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置を提供する。
【解決手段】ひずみゲージ8に接続する動ひずみアンプ10を校正する動ひずみアンプ10の校正装置であって、静的な関係で予めFBGセンサ1のひずみとブラッグ波長の関係を校正し、校正したFBGセンサ1のブラック波長計測系を基準とし、動的な関係で動ひずみアンプ10の校正特性を取得する。
【選択図】図1

Description

本発明は、動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置に関するものである。
一般的に、構造体の動ひずみを計測する際には、電気抵抗式のひずみゲージが使用されている。ひずみゲージには、微少な変化を増幅して検出できるように、動ひずみアンプ(ストレインアンプ)が接続されている。
またひずみゲージの利用方法の例では、ひずみゲージを金属棒の軸方向に接着し、金属棒に飛翔体を衝突させ、金属棒の軸方向に伝播する弾性波パルスを用いて、レーザ振動計またはレーザ変位計の校正をするものがある(例えば、特許文献1、2参照)。更にひずみゲージを使用した力計(一般にはロードセルと呼ばれる)の校正方法には、JIS規格がある(非特許文献1参照)。
特開2006−300959号公報(特許第4010370号公報) 特開2006−313168号公報(特許第4010371号公報)
JIS B7602:力計の校正方法及び力変換器の性能と試験方法
しかしながら、電気抵抗式のひずみゲージに接続される動ひずみアンプは、動的特性を評価して校正する規格が無かった。
また特許文献1,2の如くレーザ振動計またはレーザ変位計の校正をしても、校正の元となるひずみ計測系の校正手段が存在しないため、その校正の確かさは明確に定義できないという問題があった。特に特許文献1,2では、金属棒中を伝播する弾性波パルスを使用するため、入射波と反射波が干渉し合わない波長の弾性波パルスのみが適用可能となり、校正に使用可能な弾性波パルスのパルス時間幅は、金属棒の長さの制限を受けるという問題があった。
ここで特許文献1,2において金属棒の長さが制約を受けることを具体的に説明すると、金属棒がステンレス鋼製の丸棒の場合、金属棒を伝播する弾性波の速度は約5000m/sである。弾性波パルスを金属棒の一方の端面から入射し、他方の端面でレーザ振動計またはレーザ変位計のレーザ光が乱反射しないような平面であるのであれば、金属棒を伝播した弾性波は、レーザが照射されている面において全反射する。全反射した弾性波パルスは、入射波とは反対の向きに伝播する。よって、入射波と反射波が干渉し合わない波長の弾性波パルスのみ、適用可能となる。
また金属棒の長さを2mとすると、入射波と反射波が干渉し合わない、最長の波長は1mである。入射波は金属棒と飛翔体の衝突によって生じるから、その波形は、片振幅のパルスである。よって、そのパルス波の代表周波数fは、弾性波の速度c、波長λであるので、f=c/(2λ)=5000/(2×1)=2500Hzである。フーリエ変換を使用した信号解析技術上、取得した波形の時刻履歴のあとに、数字ゼロの列を接続することにより、周波数分解能を高めることは可能である。しかし、このような処理は、あくまで周波数解析上のものであり、2500Hz以下の周波数は数字ゼロの列を接続したことによるものである。また、ひずみゲージによるひずみ計測において、最も一般的な箔ゲージは、ゲージ率と呼ばれるひずみゲージのひずみから電気信号の変換係数が2の場合が多い。ゲージ率2のひずみゲージでは、2500kHzもの高い周波数の動ひずみを計測することは稀であり、1000Hz以下更に多くは、100Hzという場合が多い。よって、特許文献1及び特許文献2の手法は、非常に限られた条件にのみ適用されるという問題があった。
非特許文献1では、ひずみゲージを使用した力計(一般にはロードセルと呼ばれる)の校正方法についてのみ記載している。また、その校正方法は準静的荷重をロードセルに負荷し、安定性を評価するために1時間半もの時間を必要とする規格となっている。しかし、ロードセル及びロードセルに接続される動ひずみアンプの動的校正方法について、記載されていない。このように、電気抵抗式のひずみゲージは構造物の強度試験や振動試験に広い技術分野において使用されているにも関わらず、その校正方法は、非特許文献1にあるようにロードセルとなった場合であり、且つ準静的な場合にのみ適用されるものである。なお、準静的に校正されたロードセルを動ひずみアンプに接続した場合、動ひずみアンプの出力が、ロードセルを準静的に使用した場合と同等となることは保証されないという問題を有する。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、動的な関係で動ひずみアンプを校正し得る動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置を提供することを目的としている。
本発明の動ひずみアンプの校正方法は、ひずみゲージに接続する動ひずみアンプを校正する動ひずみアンプの校正方法であって、静的な関係で予めFBGセンサのひずみとブラッグ波長の関係を校正し、校正したFBGセンサのブラック波長計測系を基準とし、動的な関係で動ひずみアンプの校正特性を取得することを特徴とするものである。
本発明の動ひずみアンプの校正方法において、動的な関係は、FBGセンサを配した対象物に振動・衝撃を負荷し、振動収録時間を長くしてゼロHzに近似しえる周波数とし、静的な関係と同等にするようにしている。
本発明の動ひずみアンプの校正方法において、静的な関係は、対象物を、FBGセンサを配した片持ちハリとし、
Figure 2015127650

により、片持ちハリにおける自由端のたわみ(ymax)、ひずみ(ε)、及びブラッグ波長が一義的に決まる関係であり、
動的な関係は、対象物を、FBGセンサを配した片持ちハリとし、前記片持ちハリに振動・衝撃を負荷し、FBGセンサのひずみ信号をフーリエ変換し、FBGセンサによるスペクトラムの平坦域を取得し得るものであることが好ましい。
本発明の動ひずみアンプの校正方法において、FBGセンサによるスペクトラムの平坦域から、ひずみゲージの振幅特性または/及び位相特定がかい離する状態を検出し、動ひずみアンプの校正特性を取得することが好ましい。
本発明の動ひずみアンプの校正装置は、ひずみゲージに接続する動ひずみアンプを校正する動ひずみアンプの校正装置であって、静的な関係で予めFBGセンサのひずみとブラッグ波長の関係を校正し、校正したFBGセンサのブラック波長計測系を基準とし、動的な関係で動ひずみアンプの校正特性を取得するよう構成されたものである。
また本発明の動ひずみアンプの校正装置は、動的な関係は、FBGセンサを配した対象物に振動・衝撃を負荷し、振動収録時間を長くしてゼロHzに近似しえる周波数とし、静的な関係と同等にするようにしている。
また本発明の動ひずみアンプの校正装置は、
対象物に配置されるFBGセンサと、
該FBGセンサに光を入力する光源と、
前記FBGセンサからの反射光を分離する光サーキュレータと、
該光サーキュレータからの反射光を入射させる光学フィルタと、
該光学フィルタからの透過光及び反射光を受ける光電変換部と、
前記対象物に配置されるひずみゲージと、
該ひずみゲージに接続する動ひずみアンプと、
前記光電変換部からの信号及び前記動ひずみアンプからの信号を処理するAD変換部と、
該AD変換部に接続され且つ該光電変換部からの信号を動ひずみアンプからの信号と同期させる信号同期クロック発生器と、
を備えることが好ましい。
本発明の動ひずみアンプの校正装置において、動的関係をチェックする変位計を備え、変換処理部は、変位計からの信号が入力されるように構成することが好ましい。
本発明の動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置によれば、長さのみを計測する手段だけを用いて、ひずみとFBGセンサのブラッグ波長を静的な関係で校正することできる。また校正したFBGセンサを用いることにより、動的な関係で動ひずみアンプの校正特性を取得し、動ひずみアンプを校正することができる。
本発明の実施の形態例を示す概念図である。 片持ちハリにFBGセンサを配置した状態を概念的に示す側面図である。 片持ちハリにFBGセンサ及びひずみセンサを配置した状態を概念的に示す平面図である。 FBGセンサ及びひずみセンサを置いた位置でのひずみの波形を示すグラフである。 図4の波形を周波数解析した際のスペクトラムを示すグラフである。 動ひずみアンプの信号とFBGセンサの信号の間の伝達関数を求め、得られた振幅特性(伝達関数ゲイン特性)を示すグラフである。 動ひずみアンプの信号とFBGセンサの信号の間の伝達関数を求め、得られた位相特性を示すグラフである。
以下、本発明の動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置を実施する形態例を図1〜図3を参照して説明する。
実施の形態例の動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置は、FBGセンサの計測機構と、ひずみセンサの計測機構とを備えている。
FBGセンサの計測機構は、対象物Sに配置されるFBGセンサ1と、FBGセンサ1に光ファイバ2を介して光を入力する広帯域光源3と、FBGセンサ1からの反射光を分離する光サーキュレータ4と、光サーキュレータ4からの反射光を入射させるよう光ファイバ2を介して接続される光学フィルタ5と、光学フィルタ5からの透過光を受けるよう光ファイバ2を介して接続される透過光側の光電変換部6と、光学フィルタ5からの反射光を受けるよう光ファイバ2を介して接続される反射光側の光電変換部7とを備えている。また、ひずみセンサの計測機構は、対象物Sに配置されるひずみゲージ8と、ひずみゲージ8に配線9を介して接続される動ひずみアンプ10とを備えている。
FBGセンサ1は、光ファイバ2のコア部分に光軸方向に沿って一定の間隔で回折格子を形成するセンサであり、FBGセンサ1に光が入射されると、ブラッグ波長の波長成分がFBGセンサ1で反射され、残りの成分が透過されるようになっている。またブラッグ波長のシフト量は、対象物Sのひずみ等により変化するようになっている。
広帯域光源3は、広帯域の光を連続的に出力するものであり、光ファイバ2を介して入射光を光サーキュレータ4に導波させ、更にFBGセンサ1に導波させるようになっている。
光サーキュレータ4は、入射光または反射光による導波の方向を制御するように、広帯域光源3からの入射光をFBGセンサ1へ導波させるようになっていると共に、FBGセンサ1からの反射光を光学フィルタ5へ導波させるようになっている。
光学フィルタ5は、光サーキュレータ4からの光を入射させる誘電体薄膜フィルタであり、光サーキュレータ4からの光を透過光と反射光にし、透過光を透過光側の光電変換部6へ送るようになっていると共に、反射光を反射光側の光電変換部7へ送るようになっている。ここで光学フィルタ5は、誘電体薄膜フィルタに限定されるものでなく、FBGセンサの計測機構に適用できるならば他の種類の光学フィルタでも良い。
透過光側の光電変換部6は、光学フィルタ5に透過光側の光ファイバ2を介して接続されており、光学フィルタ5からの透過光を電気的な信号に変換するようにしている。また反射光側の光電変換部7は、光学フィルタ5に反射光側の光ファイバ2を介して接続されており、光学フィルタ5からの反射光を電気的な信号に変換するようにしている。
ひずみセンサは、電気抵抗式のひずみゲージ8であり、接着剤等により対象物Sに取り付けられるようになっている。
動ひずみアンプ10は、配線9を介してひずみゲージ8に接続されると共に、内部にブリッジ回路や電圧増幅器を備え、ひずみゲージ8の微少な電気抵抗値変化をブリッジ回路により電圧信号に変換し、さらに、電圧信号を増幅して出力する機能を有する。
そして、FBGセンサの計測機構及びひずみセンサの計測機構は、透過光側の光電変換部6、反射光側の光電変換部7、動ひずみアンプ10から配線等を介してAD変換部11に接続されており、AD変換部11は、透過光側の光電変換部6の信号VT、反射光側の光電変換部7の信号VR、動ひずみアンプ10からの信号を受けるようになっている。
またAD変換部11には、信号同期クロック発生器12が接続されており、透過光側の光電変換部6による信号VTの出力、反射光側の光電変換部7による信号VRの出力、動ひずみアンプ10による信号の出力が同時刻になることを確保にしている。ここで信号同期クロック発生器12は、GPSの信号を利用して各信号が同期するようにしても良いし、他の信号を利用して各信号が同期するようにしても良い。
更にAD変換部11は、レーザ変位計13の信号を受けるように構成されており、FBGセンサ1のデータと比較してひずみの誤差がないか判断するようにしている。ここで、レーザ変位計13の信号を受ける構成は、付加的な構成としても良い。またレーザ変位計13の構成や種類は、FBGセンサ1と同様の精度を備えるものならば、制限されるものではない。
またAD変換部11には、信号を処理する制御部14が接続されている。制御部14は、FBGセンサの計測機構で計測した信号を処理すると共に、ひずみセンサの計測機構で計測した信号を処理するようになっている。
一方、FBGセンサ1やひずみゲージ8(ひずみセンサ)を配する対象物Sは、金属製または繊維強化プラスチック(FRP)により製作された板状または棒状のハリ(試験片)15と、ハリ15をほぼ水平に支持する支柱の治具16とを備えている。ハリ15は、一端を治具16に固定して固定端にすると共に、他端を拘束せずに自由端とし、材料力学で「片持ちハリ」と呼ばれる状態にしている。治具16は、十分に剛性が高いものになっており、ハリ15との境界条件が固定端となるようにしている。またハリ15は、その断面のせん断応力が曲げ応力に比べて十分に小さい、断面形状とすることが望ましい。
以下本発明を実施する形態例の作用を説明する。
初めに第一段階としてFBGセンサ1を静的な関係で校正処理を行う。FBGセンサ1の校正処理を行う際には、対象物Sのハリ15にFBGセンサ1のみを接着剤等により配置する。
この時、材料力学において片持ちハリは、荷重とハリの表面のひずみ状態、及びハリの動的な共振状態が既知となっている。具体的には、長さ1の片持ちハリの自由端に荷重Wを負荷すると、固定端からL離れた位置のひずみεは、以下の式(1)のようになる。
Figure 2015127650

ここでZは断面係数と呼ばれ、ハリの断面形状により一意的に定まる。またハリの幅がa、厚さがbの時、Z=(ab)/6であることが知られている。ハリが円断面の場合は、その半径をrとするとZ=(πr/32)である。Eはハリの材料のヤング率である。
また自由端の変位(材料力学ではたわみと言う)は、以下の式(2)により求まることが知られている。
Figure 2015127650

ここで、Iはハリの断面二次モーメントである。幅a、厚さbのハリの断面二次モーメントは(ab/12)であり、円形断面のハリの断面二次モーメントは(πr/64)である。
そして式(1)と式(2)は、右辺において(荷重/ヤング率)=W/Eが共通しており、式(1)と式(2)を連結し、式(3)を得る。これにより、ひずみεは、自由端のたわみymaxが決まれば一義的に求めることができる。
Figure 2015127650

式(3)は、ハリの寸法とひずみを計測する位置Lと長さを測るだけの関係で求まる。
片持ちハリにおいて自由端に荷重を負荷し、図2に示す如く、そのたわみをレーザ変位計13により計測する。これにより固定端からLの位置のひずみを式(3)から求めることができる。ここでレーザ変位計13は、国家標準で校正されたブロックゲージ等を用いて校正されていることが好ましい。
そして固定端からLの位置にFBGセンサ1を配置し、FBGセンサ1にひずみを負荷するとFBGセンサ1によるブラッグ波長が変化する。よって式(3)の自由端のたわみymax、ひずみε、及びブラッグ波長の関係を、静的な関係で一義的に求めることができる。
次に第二段階としてFBGセンサ1を動的な関係で校正処理を行う。FBGセンサ1の校正処理を行う際には、静的な関係と同様に、片持ちハリのハリ(試験片)15にFBGセンサ1のみを配置したものを使用する。
校正処理ではハリ15の自由端に動的負荷を与える。動的負荷を与える方法は、様々な手法により振動を負荷しても良いし、インパクトハンマと呼ばれる負荷可能な周波数が定まっている工具を使用して衝撃力(衝撃)を負荷してもよい。また衝撃負荷の再現性を得るため、落錐により衝撃力を負荷しても良い。そしてハリ15に動的な力を負荷すると、ハリ15の寸法と物性値(ヤング率と密度)から、式(4)の関係を解析的に求めることができる。
Figure 2015127650

ここでfはハリの共振周波数、hは次数係数と呼ばれる。ρはハリの材料の密度、Aはハリの断面積であり、n=1のときh=1.875である。更に具体的な例で示すと、fをひずみゲージ8が汎用される周波数100Hzよりも高くなるようにハリの材料と寸法を決定し、例えば、アルミを用いて1=165,a=75,b=4の場合には、f=120Hzとなる。
そしてハリの先端付近に衝撃力を負荷すると、FBGセンサ1を置いた位置のひずみは、図4のような波形が得られる。図4の波形をフーリエ変換により周波数解析すると、図5のようなスペクトラムが得られる。共振周波数の60%に相当する80Hzまでは、FBGセンサ1のスペクトラムは平坦である。また、図4の波形が0.5秒あることにより、周波数分解能は2Hzまで小さくできる。これを、更に振動集録時間を長くして10秒以上とすれば、0.1Hzの周波数分解能とすることができる。0.1Hzはほぼ準静的であり、動的な関係を静的な関係とし、先に取得した自由端の最大のたわみymaxとひずみεの関係と同等となる。
よって、最大たわみymaxとLの位置のひずみεの理論的な関係が、FBGセンサ1のブラッグ波長変化の関係を取得していることにより、FBGセンサ1の信号を片持ちハリの最大たわみymaxの代用、すなわち下位の計量標準とすることができる。
続いて第三段階として動ひずみアンプ10の校正処理を行う。動ひずみアンプ10の校正処理を行う際には、図3に示す如くFBGセンサ1の横にひずみゲージ8を配置すると共に、図1に示す動ひずみアンプ10の校正装置を使用する。
校正処理では、第二段階と同様にハリ15の自由端に動的負荷を与える。この時、信号同期クロック発生器12により時間周期でクロックを発生させ、FBGセンサ1の信号と動ひずみアンプ10の信号をAD変換部11で同期させるようにし、FBGセンサ1の信号と動ひずみアンプ10の信号及びレーザ変位計13の信号を集録する。なおレーザ変位計13による信号は、FBGセンサ1の誤差を確認するものであり、必須ではない。
動ひずみアンプ10の信号とFBGセンサ1の信号の間の伝達関数を求めると、図6の振幅特性(伝達関数ゲイン特性)と、図7の位相特性とが得られる。そして図6及び図7から10Hz以下の周波数において、ひずみゲージ8の振幅特性と位相特性が、FBGセンサ1の平坦域の信号からかい離している。すなわち校正処理したFBGセンサ1から動的な関係で校正特性が得られたこととなる。また図5から図7の関係は、負荷する衝撃の大きさを変化させれば、動ひずみアンプ10の動的直線性を取得し、校正することが可能となる。
而して、このように実施の形態例によれば、FBGセンサ1のひずみとブラッグ波長の関係を静的な関係で校正し、校正したFBGセンサ1のブラック波長計測系を用いることにより、動的な関係で動ひずみアンプ10の校正特性を取得し、動ひずみアンプ10を校正することができる。
実施の形態例において、動的な関係は、FBGセンサ1を配した対象物Sに振動・衝撃を負荷し、振動収録時間を長くしてゼロHzに近似しえる周波数とし、静的な関係と同等にすることにより、動ひずみアンプ10の校正特性を適切に取得し、動ひずみアンプ10を校正することができる。
実施の形態例において、静的な関係は、対象物Sを、FBGセンサ1を配した片持ちハリとし、
Figure 2015127650

により、片持ちハリにおける自由端のたわみ(ymax)、ひずみ(ε)、及びブラッグ波長が一義的に決まる関係であり、
動的な関係は、対象物Sを、FBGセンサ1を配した片持ちハリとし、前記片持ちハリに振動・衝撃を負荷し、FBGセンサ1のひずみ信号をフーリエ変換し、FBGセンサ1によるスペクトラムの平坦域を取得するものであると、動ひずみアンプ10の校正特性を容易に取得し、動ひずみアンプ10を好適に校正することができる。
実施の形態例において、FBGセンサ1によるスペクトラムの平坦域から、ひずみゲージ8の振幅特性または/及び位相特定がかい離する状態を検出し、動ひずみアンプ10の校正特性を取得すると、動ひずみアンプ10の校正特性を極めて容易に取得し、動ひずみアンプ10を好適に校正することができる。
実施の形態例において、対象物Sに配置されるFBGセンサ1と、
該FBGセンサ1に光を入力する広帯域光源3と、
前記FBGセンサ1からの反射光を分離する光サーキュレータ4と、
該光サーキュレータ4からの反射光を入射させる光学フィルタ5と、
該光学フィルタ5からの透過光及び反射光を受ける光電変換部6,7と、
前記対象物Sに配置されるひずみゲージ8と、
該ひずみゲージ8に接続する動ひずみアンプ10と、
前記光電変換部6,7からの信号及び前記動ひずみアンプ10からの信号を処理するAD変換部11と、
該AD変換部11に接続され且つ該光電変換部6,7からの信号を動ひずみアンプ10からの信号と同期させる信号同期クロック発生器12と、
を備えると、動ひずみアンプ10の校正特性を適切に取得し、動ひずみアンプ10を校正することができる。
実施の形態例において、動的関係をチェックするレーザ変位計13を備え、AD変換部11は、レーザ変位計13からの信号が入力されるように構成すると、FBGセンサ1の誤差を取得し得るので、動ひずみアンプ10を好適に校正することができる。
尚、本発明の動ひずみアンプの校正方法及び動ひずみアンプの校正装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 FBGセンサ
3 広帯域光源
4 光サーキュレータ
5 光学フィルタ
6 透過光側の光電変換部
7 反射光側の光電変換部
8 ひずみゲージ
10 動ひずみアンプ
11 AD変換部
12 信号同期クロック発生器
13 レーザ変位計
15 ハリ(対象物)
16 治具(対象物)

Claims (8)

  1. ひずみゲージに接続する動ひずみアンプを校正する動ひずみアンプの校正方法であって、静的な関係で予めFBGセンサのひずみとブラッグ波長の関係を校正し、校正したFBGセンサのブラック波長計測系を基準とし、動的な関係で動ひずみアンプの校正特性を取得することを特徴とする動ひずみアンプの校正方法。
  2. 動的な関係は、FBGセンサを配した対象物に振動・衝撃を負荷し、振動収録時間を長くしてゼロHzに近似しえる周波数とし、静的な関係と同等にすることを特徴とする請求項1に記載の動ひずみアンプの校正方法。
  3. 静的な関係は、対象物Sを、FBGセンサを配した片持ちハリとし、
    Figure 2015127650

    により、片持ちハリにおける自由端のたわみ(ymax)、ひずみ(ε)、及びブラッグ波長が一義的に決まる関係であり、
    動的な関係は、対象物を、FBGセンサを配した片持ちハリとし、前記片持ちハリに振動・衝撃を負荷し、FBGセンサのひずみ信号をフーリエ変換し、FBGセンサによるスペクトラムの平坦域を取得し得るものであることを特徴とする請求項2に記載の動ひずみアンプの校正方法。
  4. FBGセンサによるスペクトラムの平坦域から、ひずみゲージの振幅特性または/及び位相特定がかい離する状態を検出し、動ひずみアンプの校正特性を取得することを特徴とする請求項3に記載の動ひずみアンプの校正方法。
  5. ひずみゲージに接続する動ひずみアンプを校正する動ひずみアンプの校正装置であって、静的な関係で予めFBGセンサのひずみとブラッグ波長の関係を校正し、校正したFBGセンサのブラック波長計測系を基準とし、動的な関係で動ひずみアンプの校正特性を取得するよう構成されたことを特徴とする動ひずみアンプの校正装置。
  6. 動的な関係は、FBGセンサを配した対象物に振動・衝撃を負荷し、振動収録時間を長くしてゼロHzに近似しえる周波数とし、静的な関係と同等にすることを特徴とする請求項5に記載の動ひずみアンプの校正装置。
  7. 対象物に配置されるFBGセンサと、
    該FBGセンサに光を入力する光源と、
    前記FBGセンサからの反射光を分離する光サーキュレータと、
    該光サーキュレータからの反射光を入射させる光学フィルタと、
    該光学フィルタからの透過光及び反射光を受ける光電変換部と、
    前記対象物に配置されるひずみゲージと、
    該ひずみゲージに接続する動ひずみアンプと、
    前記光電変換部からの信号及び前記動ひずみアンプからの信号を処理するAD変換部と、
    該AD変換部に接続され且つ該光電変換部からの信号を動ひずみアンプからの信号と同期させる信号同期クロック発生器と、
    を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の動ひずみアンプの校正装置。
  8. 動的関係をチェックする変位計を備え、AD変換部は、変位計からの信号が入力されるように構成したことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の動ひずみアンプの校正装置。
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