JP2015127091A - 燃料電池システム用の配管表面処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気の通じないプラスチック材質のメッシュ網と内部電極とを組み合わせても、曲線配管の内外表面の電解研磨処理を行うことができる燃料電池システム用の配管表面処理方法を提供する。
【解決手段】曲線配管10の内側に内部電極12、メッシュ網11、外側に外部電極13を配置した状態で電解液容器14に入れ、整流器15の+極と曲線配管10、整流器15の―極と内部電極12及び外部電極13とを連結後、電流を印加して電解研磨を行う。
【選択図】図2
【解決手段】曲線配管10の内側に内部電極12、メッシュ網11、外側に外部電極13を配置した状態で電解液容器14に入れ、整流器15の+極と曲線配管10、整流器15の―極と内部電極12及び外部電極13とを連結後、電流を印加して電解研磨を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池システム用の配管表面処理方法に係り、より詳しくは、燃料電池システムに使われる各種の配管、特に、曲線配管の表面の電解研磨を行う方法に関する。
一般的に、燃料電池システムに使われる配管は、電極側に流体を移送させる配管や冷却水を供給するための配管など多様な用途の配管が使われている。
前記のような配管は、ほとんど耐久性などを考慮して、金属材質、特に、物的機械的特性に優れたステンレス鋼、例えば、ステンレス鋼のうち、機械的物性に最も優れた仕様であるSUS316Lなどを主に使用している。
前記のような配管は、各種の副産物が粘着性または表面反応によりステンレス鋼のような金属材質からなる配管の内部表面に蒸着されることで、前記副産物と急激な反応を起こして配管を速く損傷させることになる。
したがって、配管の損傷を防止するために、配管の外部及び内部の表面の研磨処理を行って使用している。
通常、燃料電池システムに使われる配管は、パイプ切断、必要な形状にベンディング、最終切開、先端フォーミング、パイプ電解研磨(外面)、完成の工程を通じて製作される。
ここで、パイプ表面の電解研磨工程は、パイプの耐腐食性及び耐イオン溶出性を向上させるための工程である。
例えば、パイプ表面の電解研磨工程は、図4に示すように、電解研磨の対象となるパイプ100を電解液内に入れ、両側に電極110を配置した後、パイプ100に正極の電流を、電極110に負極の電流をそれぞれ印加して表面を研磨する工程である。
しかし、前記のような表面電解研磨方法は、電解研磨用の電極及び電流の電気的な特性上、配管の外面だけの電解研磨を行う方法であって、実際の冷却水接触部である配管の内面とは関係ない表面処理方法である。
車両に適用される曲線配管の場合、現在の外部電解研磨状態に供給されるが、その理由は、電流特性(Skin effect:電流は導体の表面に流れる)上、一般的に配管の表面だけが電解研磨を行うことができるためである。
前記のような曲線配管の内面電解研磨のために、電極を別途に製作するとしても、ベンディング部に電極が触れれば、電解研磨を行うことができない。
したがって、曲線配管の内面研磨のためには、配管の内面に触れず、変曲部の通過が自由な電極の開発が要求される。
なお、本発明の先行技術は、特許文献1及び2に開示されている。
本発明の目的は、前記のような点に鑑みて案出したものであって、燃料電池システムに使われる配管、特に、曲線配管の表面の電解研磨処理時、電気の通じないプラスチック材質のメッシュ網素材とフレキシブル電極とを組み合わせて、曲線配管の内面の電解研磨処理を行うことができる新たな形態の表面処理方式を具現することで、曲線配管の外面だけでなく、内面も電解研磨処理を行うことができるといった耐腐食性の向上、及びイオン溶出度の低下により、車両の電気安全性を向上させることができる燃料電池システム用の配管表面処理方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明において提供する燃料電池システム用の配管表面処理方法は、下記のような特徴がある。
前記燃料電池システム用の配管表面処理方法は、電解液内で正極と負極に電流を流して、曲線配管の内面と外面に対する電解研磨処理を行う方法であって、燃料電池システムに使われる曲線配管の内部形状に相応する形状を有する絶縁性素材からなるメッシュ網と、前記メッシュ網の内部に配置される内部電極とを、曲線配管の内部に配置すると共に、曲線配管の外部に外部電極を配置し、前記内部電極及び外部電極には、“−”極を印加すると共に、前記曲線配管には、“+”極を印加して、曲線配管の内面と外面の電解研磨処理を行うことを特徴とする。
ここで、前記メッシュ網は、絶縁性素材、例えば、プラスチック素材からなる円形のメッシュ網を使用することが望ましく、また、前記外部電極は、曲線配管の外部形状に相応する形状を有し、かつ曲線配管の外面に沿って並んで配置されることが望ましい。
そして、前記電解液は、硫酸+リン酸+蒸留水+白金添加剤を混合して作った液を使用する。
特に、前記メッシュ網は、曲線配管の曲管部の区間に挿入及び移動が可能な柔軟性を有するフレキシブルメッシュ電極(銅線)からなる。
本発明において提供する燃料電池システム用の配管表面処理方法は、下記のような長所がある。
燃料電池システムに使われるステンレス鋼(SUS304)の配管の内面及び外面の電解研磨処理を行うことができるので、耐腐食性の向上及びイオン溶出度の低下により、車両の電気安全性を向上させることができ、更に原価低減効果が得られる。
すなわち、既存の製品の場合、イオン溶出度が3.1uS/cmであったが、本発明の製品の場合、2.4uS/cmであるので、既存の製品に比べてイオン溶出度が低い。
また、現在量産に適用されるSUS316Lの外面の電解研磨処理を行った製品の場合、φ19基準m当たり23,000ウォンであるが、本発明を適用したSUS304の内外面の電解研磨処理を行った製品の場合、φ19基準m当たり3,800ウォンであるので、約84%の原価低減効果がある。
以下、添付した図面を参照して、本発明を詳細に説明すれば、下記の通りである。
図1は、本発明の一実施形態による燃料電池システム用の配管表面処理方法に使われる電極及び絶縁体を示す概略図であり、図2は、本発明の一実施形態による燃料電池システム用の配管表面処理方法を示す概略図である。
図1及び図2に示すように、前記配管表面処理方法は、曲線配管の外部表面だけでなく、内部表面も効果的に電解研磨処理を行う方法であって、電解質内で正極と負極に電流を流して、曲線配管10の内面と外面に対する電解研磨処理を同時に行う方法である。
このために、燃料電池システムに使われる曲線配管10、例えば、2箇所ほどのベンディング部を有する曲線配管10の内部形状に相応する形状を有する管状のメッシュ網11と同一な形状を有し、かつメッシュ網11の内部に配置される内部電極12が設けられる。
この時、メッシュ網11は、電気の通じない絶縁体であって、プラスチック素材のメッシュ網を射出式で製作したものを使用できる。
そして、前記内部電極12の場合、フレキシブルな素材、すなわち、曲線配管10の内部曲線区間に挿入及び移動が可能な柔軟性を有する銅線を使用できる。
ここで、前記内部電極12の場合、メッシュ網11の長さよりも一層延びた長さを有するようにすることが望ましい。
また、前記メッシュ網11の場合、曲線配管10の内部に挿入されるほどの直径を有すればよいが、曲線配管10の内面に密着させて流動されないほどの直径を有するようにすることが望ましい。
この時、内部電極12も、メッシュ網11の内径面に密着されるほどの直径を有するようにすることが望ましい。
すなわち、内部電極12の表面をメッシュ網11が取り囲んでいる形態に形成されたものを適用できる。
また、曲線配管10の外部表面の電解研磨を行うための電極として、外部電極13が設けられる。
前記外部電極13は、曲線配管10の外部形状に相応する形状を有し、かつ曲線配管10の外面に沿って並んで配置され、この時、外部電極13もフレキシブルな銅線を使用できる。
図2は、本発明の一実施形態による燃料電池システム用の配管表面処理方法を示す概略図である。
図2に示すように、ここでは、硫酸+リン酸+蒸留水+白金添加剤を混合して作った電解液が満たされている電解液容器14の内部に、曲線配管10を配置し、電解研磨表面処理を行う方法を示す。
まず、曲線配管10の内部形状に沿って、内部電極12及びメッシュ網11を挿入する。
この時、内部電極12は、メッシュ網11により、曲線配管10と接触せずに絶縁された状態となる。
そして、曲線配管10の外部にも、外面形状に沿って並んで一定の間隔を置いて外部電極13を配置する。
このように、曲線配管10の内側と外側に内部電極12及びメッシュ網11、並びに外部電極13が配置された状態のままで、電解液が入っている電解液容器14に取り入れ、整流器15の“+”極と曲線配管10とを連結すると共に、整流器15の“−”極と内部電極12及び外部電極13とを連結した後、電流を印加して、電解研磨を行う。
その結果、研磨しようとする曲線配管10の内面と外面は、電解液内に溶け込み、この時、内部表面と外部表面の突出部分は、電流密度が高くなり、他の部分よりも多く溶解されつつ、平滑な表面が得られる。
したがって、図3に示すように、曲線配管の内面と外面の表面は、均一かつきれいな面に処理される。
特に、燃料電池システム用に使用するためのステンレス鋼SUS304の場合、単価は低いが、SUS316Lに比べて耐腐食性が極めて低く、従来の外面電解研磨を適用する状態では、イオン溶出度が不良であるので、車両への適用が困難であったが、本発明の内面及び外面の電解研磨処理を適用する場合、原価低減効果をそのまま生かし、かつ低いイオン溶出度及び耐腐食性を揃えることで、経済的であるだけでなく、車両の電気安全性を向上させることができる。
このように、本発明においては、燃料電池システム用の安価な配管の開発のための両面電解研磨技術を具現することで、原価低減/低いイオン溶出度/耐腐食性を揃える燃料電池システムに適している最適の専用配管が得られる。
10 曲線配管
11 メッシュ網
12 内部電極
13 外部電極
14 電解液容器
15 整流器
11 メッシュ網
12 内部電極
13 外部電極
14 電解液容器
15 整流器
Claims (5)
- 電解液内で正極と負極に電流を流して、曲線配管(10)の内面と外面に対する電解研磨処理を行う方法であって、
曲線配管(10)の内部形状に相応する形状を有する絶縁性素材からなるメッシュ網(11)と、前記メッシュ網(11)の内部に配置される内部電極(12)とを、曲線配管(10)の内部に配置すると共に、曲線配管(10)の外部に外部電極(13)を配置し、前記内部電極(12)及び外部電極(13)には、“−”極を印加すると共に、前記曲線配管(10)には、“+”極を印加して、曲線配管(10)の内面と外面の電解研磨処理を行うことを特徴とする燃料電池システム用の配管表面処理方法。 - 前記メッシュ網(11)は、絶縁性素材からなる円形のメッシュ網を使用することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム用の配管表面処理方法。
- 前記外部電極(13)は、曲線配管(10)の外部形状に相応する形状を有し、かつ曲線配管(10)の外面に沿って並んで配置されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム用の配管表面処理方法。
- 前記電解液は、硫酸+リン酸+蒸留水+白金添加剤を混合して作った液であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム用の配管表面処理方法。
- 前記メッシュ網(11)は、曲線配管(10)の曲管部の区間に挿入及び移動が可能な柔軟性を有するフレキシブルメッシュ電極(銅線)からなることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム用の配管表面処理方法。
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