JP2015125044A - リークテスト装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】同時期開閉機構5によって、被検室19と基準室29とを同時期に封止状態にする。次に、差圧測定回路2によって、被検室19と基準室29とを連通してこれら室19,29に加圧気体を導入した後、これら室19,29どうしを遮断して、室19,29どうし間の差圧を差圧センサ2cにて測定する。その後、同時期開閉機構5によって、被検室19と基準室29とを同時期に開放状態にする。
【選択図】図1
Description
(A)前記被検室と前記基準室とを連通してこれら空間に加圧気体を導入した後、これら空間どうしを遮断して前記差圧を測定する差圧測定回路と、
(B)前記加圧気体の導入前に前記被検室と前記基準室とを同時期に封止状態にし、前記差圧の測定後に前記被検室と前記基準室とを同時期に開放状態にする同時期開閉機構と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明方法は、被検容器又は被検体を含む被検室画成部にて画成された被検室と、基準容器又は基準体を含む基準室画成部にて画成された基準室との差圧によって前記被検体からの漏れを試験するリークテスト方法であって、
前記被検室と前記基準室とを同時期に封止状態にし、
次に、前記被検室と前記基準室とを連通してこれら室に加圧気体を導入した後、これら室どうしを遮断して前記差圧を差圧センサにて測定し、
前記差圧の測定後に前記被検室と前記基準室とを同時期に開放状態にすることを特徴とする。
これによって、被検体の漏れ試験を繰り返した場合であっても、被検体を入れ替える度ごとに被検室と一緒に基準室を開放することで、基準室に圧縮熱が蓄積されるのを防止できる。したがって、基準室画成部の熱膨張を防止できる。要するに、基準室画成部を被検室画成部と実質同じ熱条件に維持できる。この結果、漏れ試験の信頼性を確保することができる。
(a)前記被検室を開放する第1開放位置と前記被検室を封止する第1封止位置との間で前記被検室画成部に対して変位可能な被検開閉部材と、
(b)前記基準室を開放する第2開放位置と前記基準室を封止する第2封止位置との間で前記基準室画成部に対して変位可能、かつ前記被検開閉部材が前記第1開放位置のとき前記第2開放位置になり、前記被検開閉部材が前記第1封止位置のとき前記第2封止位置になる基準開閉部材と、
を含むことが好ましい。
これによって、基準室と被検室とを確実に略同時に封止したり開放したりすることができる。
これによって、基準室と被検室とを一層確実に略同時に封止したり開放したりすることができる。
前記基準開閉部材が、前記第1開放受圧面より前記被検室画成部の側に配置されて前記第1開放受圧面と対向する第2開放受圧面と、前記第1封止受圧面より前記基準室画成部の側に配置されて前記第2開放受圧面と対向する第2封止受圧面とを有し、
前記作動圧室として、前記第1、第2開放受圧面どうしの間に開放作動圧室が形成されるとともに、前記第1、第2封止受圧面どうしの間に封止作動圧室が形成されていることが好ましい。
これによって、前記開放作動圧室に流体圧を導入したときは、前記被検開閉部材が前記基準室画成部の側へ押されるとともに前記基準開閉部材が前記被検室画成部の側へ押されるようにできる。したがって、被検室及び基準室を略同時に開放できる。また、前記封止作動圧室に流体圧を導入したときは、前記被検開閉部材が前記被検室画成部の側へ押されるとともに前記基準開閉部材が前記基準室画成部の側へ押されるようにできる。したがって、被検室及び基準室を略同時に封止できる。
これによって、前記開放作動圧室の前記一方向への受圧面積が、前記封止作動圧室の前記一方向への受圧面積より小さくなる。被検室及び基準室の開放時には、被検開閉部材が少しでも被検室から離れ、基準開閉部材が少しでも基準室から離れればよいから、開放のための力はそれほど大きくなくてもよい。これに対し、被検室及び基準室の封止時には、封止力を高くして確実に封止できる。
これによって、被検開閉部材又は基準開閉部材を、流体圧によって姿勢矯正することで被検室画成部又は基準室画成部にぴったりと押し当てることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るリークテスト装置1を示したものである。リークテスト装置1は、基準体92を用いて被検体91の圧力漏れを試験する装置である。被検体91は、例えばタブレット型の高機能携帯端末であるが、これに限られず、水晶振動子やMEMSなどの小型精密品をはじめとする各種の電子部品や、車両部品その他の工業製品等であってもよい。基準体92としては、被検体91のうち、漏れが無いことが判明している良品が用いられている。なお、基準体92として、被検体91に模した疑似被検体を用いてもよい。疑似被検体は、被検体91とは材質が異なる樹脂や金属にて構成されていてもよい。
また、被検開閉部材31は、支柱4ひいては鉛直方向に対して若干(例えば0.1度〜0.3度程度)揺動可能になっている。
なお、被検開閉部材31が第1封止位置のときも、支持ピン34が支持溝4aの下端部より上に離れていてもよい。
なお、筒部31bは、円筒形状に限られず、四角筒等の角筒形状であってもよい。これに応じて、遊嵌軸部32bは、四角柱等の角柱形状であってもよい。
いま、図3に示すように、開閉部材31,32が開放位置にあり、被検室19及び基準室29が開放されているものとする。また、漏れ試験すべき被検体91が収容凹部13aひいては被検室19に収容され、かつ被検容器10がシリンダユニット30の直下にセットされているものとする。
基準体92は継続的に収容凹部13aに収容しておく。
上記被検体91の漏れ試験に際し、後記測定工程におけるエア圧源2eからの圧縮エア導入に先立って封止工程を行なう。すなわち、開放路三方弁53を大気解放位置53aにすることによって開放作動圧室30aを大気解放するとともに、封止路三方弁54を作動圧導入位置54bにすることによって、エア圧源59のエア圧(流体圧)を封止作動圧路52から封止作動圧室30bに導入する。開放作動圧室30aが大気解放されることによって、被検開閉部材31が自重で下降してOリング61に接するとともに、被検容器10及び中子13の上面に近接又はほぼ当接する。また、封止作動圧室30bへのエア圧によって、図2に示すように、被検開閉部材31が押し下げられて第1封止位置になる。すなわち、被検開閉部材31が、Oリング61を圧し潰しながら被検容器10の上面に押し付けられることで、被検室19の上面開口を塞ぐ。これによって、被検室19が封止(外部と遮断)される。これと同期して、基準開閉部材32が中子23と一緒に押し上げられて第2封止位置になる。すなわち、基準開閉部材32が、Oリング62を圧し潰しながら基準開閉部材32の上面に押し付けられることで、基準室29を封止する。したがって、被検室19と基準室29とを同時期(略同時)に封止できる。被検開閉部材31と被検容器10との当たりを反力にして、基準開閉部材32が基準容器20に押し付けられ、かつ基準閉部材32と基準容器20との当たりを反力にして、被検開閉部材31が被検容器10に押し付けられるため、被検室19と基準室29とを確実に同時期(略同時)に封止できる。
また、封止作動圧室30bの受圧面積S2を開放作動圧室30aの受圧面積S1よりも十分大きくすることで(S2>S1)、封止力を十分に高くでき、被検室19及び基準室29を確実に封止することができる。
次に、エア圧源2eの圧縮エア(加圧気体)をエア圧路2a,2bを介して被検室19及び基準室29に導入する。この時、被検室19及び基準室29に圧縮熱が発生する。被検室19の圧縮熱は、被検容器10、中子13、被検体91、Oリング61、被検開被絵部材31等に与えられる。また、基準室29の圧縮熱は、基準容器20、中子23、基準体92、Oリング62等に与えられる。
なお、圧縮エアに代えて、真空圧を被検室19及び基準室29に導入することによって差圧測定を行なってもよい。
上記測定工程の終了後、封止路三方弁54を大気解放位置54aにして、封止作動圧室30bを大気解放するとともに、開放路三方弁53を作動圧導入位置53bにして、エア圧源59のエア圧(流体圧)を開放作動圧路51から開放作動圧室30aに導入する。封止作動圧室30bが大気解放されることによって、基準開閉部材32が自重で下降して第2開放位置になる。そして、支持ピン35が支持溝4bの下端部に引っ掛かることによって、基準開閉部材32が支柱4に支持される。この基準開閉部材32と一緒に中子23も下降する。したがって、基準室29が開放される。また、被検開閉部材31のクランプ力が解除されるために、被検室19の封止状態が少し解除される。さらに、開放作動圧室30aへのエア圧によって、図3に示すように、筒部31bの上端部が閉塞板32aの底面に当たる位置まで、被検開閉部材31が押し上げられて第1開放位置になる。これによって、被検開閉部材31が被検容器10から上方へ離れ、被検室19が開放される。ひいては、被検室19と基準室29とを同時期(略同時)に開放できる。これによって、被検容器10から上記圧縮熱を放出できるだけでなく、基準容器20からも上記圧縮熱を放出できる。
開放作動圧室30aの受圧面積S1が封止作動圧室30bの受圧面積S2よりも小さいから(S1<S2)、エア圧源59から作動圧室30a,30bへのエア圧が互いに等しいとの条件下では、開閉部材31,32に作用する開放方向の作動力(エア力)は、封止方向の作動力よりも小さくなるが、開閉部材31,32が封止位置から少しでも開放方向に変位すれば、被検室19及び基準室29を開放することができる。
さらに、環状溝31hを形成しておくことによって、段差面31f,32fどうしをスムーズに引き離すことができ、ひいては、被検室19と基準室29とを簡単に開放できる。
なお、段差面32fに環状溝を形成してもよい。
その後、被検容器10を前方へスライドさせて、漏れ試験済みの被検体91を取り出すとともに、新たに漏れ試験査すべき被検体91を収容凹部13aに収容する。次いで、被検容器10をシリンダユニット30の直下の所定位置に戻す。そして、上述した封止工程、測定工程、開放工程を反復する。開放工程の度に被検容器10と同時期(略同時)に基準容器20をも開放することで、基準容器20に圧縮熱が蓄積されるのを回避できる。したがって、基準容器20、中子23、基準体92、Oリング62等の部材が熱変形するのを防止できる。よって、基準室29の容積変化が起きるのを防止でき、大漏れと判定されるおそれを回避できる。このように、本発明装置によれば、基準体92を被検体91と常に略同一条件に置くことができ、リークテストの信頼性を高めることができる。
例えば、被検体91の内部空間が被検室19を構成していてもよく、被検体91が被検室画成部を構成していてもよい。そして、被検開閉部材31が、第1封止位置のとき、被検体91の上記内部空間を塞ぐようにしてもよい。同様に、基準体92の内部空間が基準室29を構成していてもよく、基準体92が基準室画成部を構成していてもよい。そして、基準開閉部材32が、第2封止位置のとき、基準体92の上記内部空間を塞ぐようにしてもよい。
被検開閉部材31が位置固定され、これに対して被検室画成部が移動することで、被検室19が開閉されるようになっていてもよい。同時期開閉機構5が、被検開閉部材としての固定蓋と、被検室画成部を上記固定蓋に対して変位させる駆動部とを有していてもよい。同様に、基準開閉部材32が位置固定され、これに対して基準室画成部が移動することで、基準室29が開閉されるようになっていてもよい。同時期開閉機構5が、基準開閉部材としての固定蓋と、基準室画成部を上記固定蓋に対して変位させる駆動部とを有していてもよい。
被検室画成部が上側に配置され、基準室画成部が下側に配置されていてもよい。
被検室画成部と基準室画成部との対向方向は、上下に限られず、水平方向であってもよく、鉛直又は水平に対し傾斜した方向であってもよい。
基準開閉部材32が筒部(シリンダ部)を有し、被検開閉部材31が上記筒部内に軸方向移動可能に収容される軸部(ピストン部)を有していてもよい。
開閉部材31,32を駆動する流体圧として、圧縮エアや圧縮不活性ガス等の気体圧に代えて、油圧等の液体圧を用いてもよい。開閉部材31,32を、流体圧に代えて、カム等の機械機構によって変位させるようにしてもよく、電磁気力にて変位させるようにしてもよい。
被検開閉部材31と基準開閉部材32とが殆どクリアランス無く嵌め合わされていてもよく、殆ど揺動しないようにしてもよい。
2 差圧測定回路
2a 被検圧路
2b 基準圧路
2c 差圧センサ
5 同時期開閉機構
10 被検容器(被検室画成部)
19 被検室
20 基準容器(基準室画成部)
29 基準室
30a 開放作動圧室(作動圧室)
30b 封止作動圧室(作動圧室)
31 被検開閉部材
31b 筒部
31f 段差面(第1開放受圧面)
31g 第1封止受圧面
32 基準開閉部材
32b 遊嵌軸部
32f 段差面(第2開放受圧面)
32g 第2封止受圧面
50 作動圧導入手段
91 被検体
92 基準体
Claims (7)
- 被検容器又は被検体を含む被検室画成部にて画成された被検室と、基準容器又は基準体を含む基準室画成部にて画成された基準室との差圧によって前記被検体からの漏れを試験するリークテスト装置であって、
(A)前記被検室と前記基準室とを連通してこれら室に加圧気体を導入した後、これら室どうしを遮断して前記差圧を測定する差圧測定回路と、
(B)前記加圧気体の導入前に前記被検室と前記基準室とを同時期に封止状態にし、前記差圧の測定後に前記被検室と前記基準室とを同時期に開放状態にする同時期開閉機構と、
を備えたことを特徴とするリークテスト装置。 - 前記同時期開閉機構が、
(a)前記被検室を開放する第1開放位置と前記被検室を封止する第1封止位置との間で前記被検室画成部に対して変位可能な被検開閉部材と、
(b)前記基準室を開放する第2開放位置と前記基準室を封止する第2封止位置との間で前記基準室画成部に対して変位可能、かつ前記被検開閉部材が前記第1開放位置のとき前記第2開放位置になり、前記被検開閉部材が前記第1封止位置のとき前記第2封止位置になる基準開閉部材と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のリークテスト装置。 - 前記被検室画成部と前記基準室画成部とが互いに一方向に対向し、
これら画成部どうしの間には、前記被検開閉部材及び基準開閉部材が前記一方向に移動可能に介在され、
かつ前記被検開閉部材が前記被検室画成部と対向するとともに前記基準開閉部材が前記基準室画成部と対向し、
かつ前記被検開閉部材及び基準開閉部材どうしが、互いの間に作動圧室を形成するように嵌め合わされており、
更に、前記同時期開閉機構が、前記作動圧室に流体圧を導入する作動圧導入手段を含み、前記流体圧によって前記被検開閉部材及び基準開閉部材が前記一方向の互いに反対側に押されることを特徴とする請求項2に記載のリークテスト装置。 - 前記被検開閉部材が、第1開放受圧面と第1封止受圧面とを有し、
前記基準開閉部材が、前記第1開放受圧面より前記被検室画成部の側に配置されて前記第1開放受圧面と対向する第2開放受圧面と、前記第1封止受圧面より前記基準室画成部の側に配置されて前記第2開放受圧面と対向する第2封止受圧面とを有し、
前記作動圧室として、前記第1、第2開放受圧面どうしの間に開放作動圧室が形成されるとともに、前記第1、第2封止受圧面どうしの間に封止作動圧室が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のリークテスト装置。 - 前記第1開放受圧面又は第2開放受圧面の面積が、前記第1封止受圧面又は第2封止受圧面の面積より小さいことを特徴とする請求項4に記載のリークテスト装置。
- 前記被検開閉部材及び基準開閉部材の一方が、軸線を前記一方向に向けた筒部を有し、前記被検開閉部材及び基準開閉部材の他方が、前記筒部の内部に前記軸線に対し揺動可能に遊嵌された遊嵌軸部を有していることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載のリークテスト装置。
- 被検容器又は被検体を含む被検室画成部にて画成された被検室と、基準容器又は基準体を含む基準室画成部にて画成された基準室との差圧によって前記被検体からの漏れを試験するリークテスト方法であって、
前記被検室と前記基準室とを同時期に封止状態にし、
次に、前記被検室と前記基準室とを連通してこれら室に加圧気体を導入した後、これら室どうしを遮断して前記差圧を差圧センサにて測定し、
前記差圧の測定後に前記被検室と前記基準室とを同時期に開放状態にすることを特徴とするリークテスト方法。
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