以下、本発明の実施の形態1について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態1で説明する各種具体的な設定例は一例を示すだけであり、特にこれらに限定されない。
実施の形態1.
(実施の形態1の構成)
図1は、本発明の実施の形態1における空気調和システム1の概略構成の一例を示す図である。図1に示すように、空気調和システム1は、室外ユニット11、室内ユニット21a、室内ユニット21b、室内ユニット21c、空調機リモートコントローラー31a、空調機リモートコントローラー31b、空調機リモートコントローラー31c、空調機リモートコントローラー31d、及び熱交換換気装置41等を備えている。このうち、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、単純な操作で不要な操作を除外させるため、直感的で簡易な操作で不要な操作の回数を削減させる。以下、その詳細について説明する。
室外ユニット11と、室内ユニット21aと、室内ユニット21bと、室内ユニット21cと、は、冷媒配管53を介して、接続されている。室外ユニット11と、室内ユニット21aと、室内ユニット21bと、室内ユニット21cと、熱交換換気装置41と、は、伝送線51を介して、接続されている。室内ユニット21aと、室内ユニット21bと、空調機リモートコントローラー31aと、は、伝送線51を介して、接続されている。室内ユニット21cと、空調機リモートコントローラー31bと、空調機リモートコントローラー31cと、は、伝送線51を介して、接続されている。熱交換換気装置41と、空調機リモートコントローラー31dと、は、伝送線51を介して、接続されている。
室内ユニット21a、室内ユニット21b、及び空調機リモートコントローラー31aには、例えば、グループ#1が設定されている。室内ユニット21c、空調機リモートコントローラー31b、空調機リモートコントローラー31c、空調機リモートコントローラー31d、及び熱交換換気装置41には、例えば、グループ#3が設定されている。
例えば、グループ#1では、空調機リモートコントローラー31aから供給される各種信号で、室内ユニット21a及び室内ユニット21bのそれぞれの動作が制御され、それに伴って室外ユニット11が制御される。例えば、グループ#3では、空調機リモートコントローラー31b又は空調機リモートコントローラー31cから供給される各種信号で、室内ユニット21cの動作が制御され、それに伴って室外ユニット11が制御される。つまり、室外ユニット11は、室内ユニット21a〜室内ユニット21cの何れかが動作することで連動するため、後述する冷凍サイクルが形成される。また、グループ#3では、空調機リモートコントローラー31dから供給される各種信号で、熱交換換気装置41の動作が制御される。
なお、室内ユニット21a、室内ユニット21b、及び室内ユニット21cのそれぞれを特に区別しない場合、室内ユニット21と称する。また、空調機リモートコントローラー31a、空調機リモートコントローラー31b、空調機リモートコントローラー31c、及び空調機リモートコントローラー31dのそれぞれを特に区別しない場合、空調機リモートコントローラー31と称する。
また、室外ユニット11、室内ユニット21a、及び室内ユニット21bを総称して空調機3aと称する。室外ユニット11及び室内ユニット21cを総称して空調機3bと称する。空調機3aと、空調機3bとでは、室外ユニット11が共通して使用される。空調機3a及び空調機3bのそれぞれを特に区別しない場合、空調機3と称する。
なお、上記で説明した伝送線51は、通信媒体が有線の一例であるが、特にこれに限定されない。例えば、伝送線51は、通信媒体が無線であってもよい。通信媒体は、有線及び無線の何れであったとしても、その通信プロトコルは特に限定されない。例えば、室外ユニット11と、室内ユニット21と、の間で、有線又は無線の通信媒体を介して、専用の通信プロトコルで通信が行われてもよく、汎用の通信プロトコルで通信が行われてもよい。
また、室内ユニット21と、空調機リモートコントローラー31と、の間で、有線又は無線の通信媒体を介して、専用の通信プロトコルで通信が行われてもよく、汎用の通信プロトコルで通信が行われてもよい。具体的には、室内ユニット21と、空調機リモートコントローラー31と、の間で、無線の通信媒体を介して、RFC(Request for Comments)で定義されている通信プロトコルで通信が行われてもよい。この場合、空調機リモートコントローラー31は、以降で説明する機能を備えているものであれば、室内ユニット21を制御する専用の機器ではなく、例えば、スマートフォン等のアプリケーションとして仮想的に実現される仮想機器であってもよい。
また、熱交換換気装置41と、空調機リモートコントローラー31と、の間で、有線又は無線の通信媒体を介して、専用の通信プロトコルで通信が行われてもよく、汎用の通信プロトコルで通信が行われてもよい。具体的には、熱交換換気装置41と、空調機リモートコントローラー31と、の間で、無線の通信媒体を介して、RFC(Request for Comments)で定義されている通信プロトコルで通信が行われてもよい。この場合、空調機リモートコントローラー31は、以降で説明する機能を備えているものであれば、熱交換換気装置41を制御する専用の機器ではなく、例えば、スマートフォン等のアプリケーションとして仮想的に実現される仮想機器であってもよい。
なお、上記で説明したように、室内ユニット21に空調機リモートコントローラー31から各種指令が供給された場合、室内ユニット21は、供給された各種指令に応じて、室外ユニット11と連携して動作する。例えば、室外ユニット11と室内ユニット21とが冷媒配管53を介して接続されているため、冷媒の圧縮と膨張とを繰り返すことで冷凍サイクルが形成される。この結果、室内ユニット21は、図示しない空調対象空間の空気調和を行う。
具体的には、空気調和システム1は、図示しない冷媒回路を含み、冷房運転又は暖房運転で空調対象空間に空気調和された空気を供給する。空気調和システム1は、例えば、冷房運転時には冷風を供給する。空気調和システム1は、例えば、暖房運転時には温風を供給する。図示しない冷媒回路には、冷媒が充填されている。よって、充填された冷媒は、冷媒配管53内を循環し、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが形成される。また、空気調和システム1は、熱交換換気装置41を含むため、設置された環境の常時換気を行いつつ、必要に応じて、外気と、室内の空気とを熱交換することで、空調機3の負荷を軽減させる。
さらに具体的には、冷媒回路は、例えば、室外ユニット11が、圧縮機、室外ユニット側熱交換器、室外ユニット側ファン、室外ユニット側膨張弁、及び四方弁(何れも図示せず)を備えている。また、冷媒回路は、例えば、室内ユニット21が、室内ユニット側熱交換器、室内ユニット側ファン、及び室内ユニット側膨張弁(何れも図示せず)を備えている。冷媒回路は、圧縮機、四方弁、室外ユニット側熱交換器、室外ユニット側膨張弁、室内ユニット側膨張弁、及び室内ユニット側熱交換器が冷媒配管53を介して接続されている。
室外ユニット11は、外部から供給される各種指令、例えば、室内ユニット21を介して、空調機リモートコントローラー31から供給される各種指令に基づいて、圧縮機、四方弁、室外ユニット側熱交換器、室外ユニット側ファン、及び室外ユニット側膨張弁を制御する。
具体的には、室外ユニット11は、空調機リモートコントローラー31から供給される各種指令に基づいて圧縮機を駆動させ、圧縮機に吸入させた冷媒を圧縮させ、任意の圧力で吐出させる。室外ユニット11は、空調機リモートコントローラー31から供給される各種指令に基づいて四方弁を作動させ、冷媒配管53の経路を切り換えることで、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒を室外ユニット側熱交換器又は室内ユニット側熱交換器に供給し、冷媒運転と、暖房運転と、を切り換える。室外ユニット11は、室外ユニット側熱交換器を通過する冷媒と、室外ユニット側熱交換器の周囲の空気と、を熱交換させる。室外ユニット11は、空調機リモートコントローラー31から供給される各種指令に基づいて室外ユニット側ファンを駆動させ、室外ユニット側熱交換器に熱交換させる空気を供給し、室外ユニット側熱交換器の熱交換を促進させる。室外ユニット11は、空調機リモートコントローラー31から供給される各種指令に基づいて室外ユニット側膨張弁の開度を調整し、冷媒配管53を流通する冷媒の流量を制御する。
室内ユニット21は、外部から供給される各種指令、例えば、空調機リモートコントローラー31から供給される各種指令に基づいて、室内ユニット側熱交換器、室内ユニット側ファン、及び室内ユニット側膨張弁を制御する。
具体的には、室内ユニット21は、室内ユニット側熱交換器を通過する冷媒と、室内ユニット側熱交換器の周囲の空気と、を熱交換させる。室内ユニット21は、空調機リモートコントローラー31から供給される各種指令に基づいて、室内ユニット側膨張弁の開度を調整し、冷媒配管53を流通する冷媒の流量を制御する。
次に、空気調和システム1のそれぞれの構成要素を識別するアドレスの一例について説明する。アドレスは、室外ユニット11、室内ユニット21a、室内ユニット21b、室内ユニット21c、空調機リモートコントローラー31a、空調機リモートコントローラー31b、空調機リモートコントローラー31c、空調機リモートコントローラー31d、及び熱交換換気装置41のうち、ネットワーク内で1台の機器を特定させるため、機器同士でアドレスが重複しない値が設定されている。
例えば、室外ユニット11には、アドレスとして“051”が設定されている。室内ユニット21aには、アドレスとして“001”が設定されている。室内ユニット21bには、アドレスとして“002”が設定されている。室内ユニット21cには、アドレスとして“003”が設定されている。空調機リモートコントローラー31aには、アドレスとして、“101”が設定されている。空調機リモートコントローラー31bには、アドレスとして、“103”が設定されている。空調機リモートコントローラー31cには、アドレスとして、“153”が設定されている。空調機リモートコントローラー31dには、アドレスとして、“163”が設定されている。熱交換換気装置41には、アドレスとして、“201”が設定されている。
室外ユニット11に設定されるアドレスは、例えば、“051”〜“100”であるが、特にこれらに限定されない。室内ユニット21に設定されるアドレスは、例えば、“001”〜“050”であるが、特にこれらに限定されない。空調機リモートコントローラー31に設定されるアドレスは、例えば、“101”〜“200”であるが、特にこれらに限定されない。熱交換換気装置41に設定されるアドレスは、例えば、“201”であるが、特にこれに限定されない。
なお、各アドレスの設定は、例えば、図示しないロータリースイッチ等で行われればよい。また、上記で説明したアドレスの数値は一例であって、特にこれらに限定されない。また、上記で説明したようなアドレスの設定方法は一例であって、特にこれに限定されない。
また、上記で説明した空気調和システム1の構成は一例であって、特にこれに限定されない。例えば、空気調和システム1は、熱交換換気装置41を備えていなくてもよい。また、上記で説明した室外ユニット11の台数、室内ユニット21の台数、空調機リモートコントローラー31の台数、及び熱交換換気装置41の台数は一例であって、特にこれに限定されない。また、上記で説明した室外ユニット11、室内ユニット21、空調機リモートコントローラー31、及び熱交換換気装置41の接続構成は一例であって、特にこれに限定されない。また、上記で説明したグループ構成は一例であって、特にこれに限定されない。要するに、空気調和システム1は、図示しない空調対象空間を空気調和することができる機能を有するシステムであればよい。
なお、本実施の形態1において、システムとは、複数の装置で構成される装置全体を表すものである。また、本実施の形態1において、ネットワークとは、少なくとも2つの装置が接続され、ある装置から他の装置へ情報の伝達ができるようにした仕組みをいう。ネットワークを介して通信する装置は、独立した装置同士であってもよく、1つの装置を構成している内部ブロック同士であってもよい。また、本実施の形態1において、通信とは、無線通信及び有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信であってもよい。例えば、ある区間では無線通信が行われ、他の空間では有線通信が行われるようなものであってもよい。また、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるようなものであってもよい。
次に、空調機リモートコントローラー31の詳細構成について図2及び図3を説明する。まず、空調機リモートコントローラー31の内部構成を図2を用いて説明し、次に、空調機リモートコントローラー31の機能例について図3を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31の内部構成の一例を示す図である。図2に示すように、室外ユニット11及び室内ユニット21は、冷媒配管53を介して接続されている。室外ユニット11、室内ユニット21、空調機リモートコントローラー31、及び熱交換換気装置41のそれぞれは、伝送線51を介して、各種信号が送受信される。室内ユニット21と電源線52で接続されている空調機リモートコントローラー31は、室内ユニット21から電源線52を介して給電されている。熱交換換気装置41と電源線52で接続されている空調機リモートコントローラー31は、熱交換換気装置41から電源線52を介して給電されている。
なお、伝送線51は、上記で説明したように、室内ユニット21と、空調機リモートコントローラー31との間、又は、熱交換換気装置41と、空調機リモートコントローラー31との間のそれぞれにおいても有線通信が行われることを想定しているが、特にこれらに限定されない。伝送線51は、要するに、通信媒体であればよい。よって、伝送線51は、無線媒体であってもよいため、室内ユニット21と、空調機リモートコントローラー31との間、又は、熱交換換気装置41と、空調機リモートコントローラー31との間のそれぞれにおいて無線通信が行われてもよい。
なお、上記で説明した電源線52は、有線接続を想定しているが、特にこれに限定されない。例えば、室内ユニット21又は熱交換換気装置41は、電力伝送媒体を空気としてもよい。この場合、室内ユニット21又は熱交換換気装置41は、対応する空調機リモートコントローラー31に電力を無線給電すればよい。すなわち、室内ユニット21は、ワイヤレス給電を行うことで、空調機リモートコントローラー31に電力を供給してもよい。ワイヤレス給電の種類は特に限定されず、例えば、電磁誘導方式、共振結合方式、及び電界結合方式等が利用されればよい。
また、外部から空調機リモートコントローラー31への電力供給源として室内ユニット21が用いられる一例について説明したが、特にこれに限定されない。図示しない電力供給源、例えば、商用電源から空調機リモートコントローラー31に電力が供給されてもよい。
また、上記の説明では、空調機リモートコントローラー31に外部から電力が供給される一例について説明したが、特にこれらに限定されない。例えば、空調機リモートコントローラー31に二次電池又は一次電池を設けることで、外部から電力が供給されない状態であっても、空調機リモートコントローラー31が各種機能を実行することができるようにしてもよい。なお、二次電池は、特に限定されず、例えば、リチウムイオン二次電池等であればよい。また、一次電池は、特に限定されず、例えば、リチウム電池等であればよい。
空調機リモートコントローラー31は、通信回路61、電源回路62、入力コントローラー63、出力コントローラー64、メモリ65、及びプロセッサ69等を備えている。
通信回路61は、プロセッサ69から供給される各種信号を送信信号に変調処理し、その変調処理された送信信号を室内ユニット21に伝送線51を介して送信する。通信回路61は、室内ユニット21から供給される各種信号を受信信号に復調処理し、その復調された受信信号をプロセッサ69に供給する。
電源回路62は、供給された電力を空調機リモートコントローラー31内部の使用電力に変換する。例えば、交流電力が供給される場合、電源回路62は、内部で使用可能範囲内の直流電力に変換する。また、直流電力が供給される場合、電源回路62は、内部で使用可能範囲内の直流電力に変換する。また、二次電池又は一次電池で電力が供給される場合、電源回路62は、二次電池又は一次電池から安定的に電力を供給するための制御機能として構成されればよい。
入力コントローラー63は、入力インターフェースから電子信号を受信し、予め設定された形式に変換後、プロセッサ69に供給する。入力インターフェースは、例えば、図7〜図12を用いて後述するように、ファンクションキー211_1〜ファンクションキー211_4及び固定キー213_1〜固定キー213_4である。ファンクションキー211_1〜ファンクションキー211_4及び固定キー213_1〜固定キー213_4は、利用者に操作されることで、電子信号を入力コントローラー63に送信する。
なお、上記で説明した入力インターフェースは一例であって、特にこれらに限定されない。例えば、入力インターフェースは、タッチパネルであってもよい。この場合、後述する出力インターフェースを液晶ディスプレイで構成し、入力インターフェース及び出力インターフェースでタッチパネルディスプレイが構成されてもよい。
また、入力インターフェースは音声認識機能を備えた構成であってもよい。この場合、入力インターフェースは音声入力に応じた信号をプロセッサ69に送信すればよい。音声認識機能は、例えば、入力された音声信号を音響モデルに基づいて文字に変換し、変換した文字を言語モデルに基づいて解釈して生成した信号をプロセッサ69に送信すればよい。また、入力インターフェースは手書き文字認識機能を備えた構成であってもよい。この場合、入力インターフェースは手書き文字の特徴点等をHMM(Hidden Markov Model)等のような確率統計モデルに基づいて変換した信号をプロセッサ69に送信してもよい。
また、入力インターフェースは動画像撮影機能を備えた構成であってもよい。この場合、入力インターフェースは撮影した動画像に応じた信号をプロセッサ69に送信すればよい。動画像撮影機能は、例えば、目の動きを順次撮影し、目の動きに応じた信号をプロセッサ69に送信すればよい。また、入力インターフェースは脳波測定機能を備えた構成であってもよい。この場合、入力インターフェースは、予め脳波と操作パターンとをチューニングしておき、脳波に対応する操作パターンの信号をプロセッサ69に送信すればよい。
要するに、入力インターフェースは特に限定されるものではなく、入力コントローラー63は、各種入力インターフェースに対応した信号をプロセッサ69に送信する構成であればよい。
出力コントローラー64は、プロセッサ69から電子信号を受信し、予め設定された形式に変換後、出力インターフェースに供給する。出力インターフェースは、例えば、図7〜図12を用いて後述するように、ディスプレイ201である。ディスプレイ201は、プロセッサ69から受信した電子信号を出力コントローラー64に変換させた表示内容151〜表示内容171を出力する。
なお、上記で説明した出力インターフェースは一例であって、特にこれに限定されない。例えば、出力インターフェースは、音声合成機能を備えた構成であってもよい。この場合、出力インターフェースは、例えば、表示内容151〜表示内容171に対応する音声を合成し、合成結果を図示しないスピーカーから出力すればよい。また、合成結果の出力手段は、図示しないスピーカーでなくてもよい。例えば、骨伝導機能を備えたヘッドホン等であってもよい。
要するに、出力インターフェースは特に限定されるものではなく、出力コントローラー64は、各種出力インターフェースに対応した信号を生成すればよい。
メモリ65は、例えば、書き換え可能なRAM(Random Access Memory)を用いて、一時的にデータを保存する。メモリ65は、例えば、読み出しのみ可能なROM(Read Only Memory)を用いて、各種処理プログラムで構成される各種モジュール、各種パラメータ、及び後述する表示内容151〜表示内容171等の操作内容に対応する各種データを記憶している。つまり、メモリ65は、RAM及びROM等から構成されている。なお、メモリ65に格納される各種モジュールの詳細例については図3を用いて後述する。
プロセッサ69は、メモリ65から各種モジュールを読み出し、一定のクロックを供給する図示しない発振器の周波数に基づいて読み出した各種モジュールを処理する。プロセッサ69は、入力コントローラー63から供給される各種信号を処理する。プロセッサ69は、出力コントローラー64が出力する各種信号を処理する。プロセッサ69は、メモリ65に各種モジュールの演算結果等を格納する。プロセッサ69は、通信回路61を介して、各種信号を送受信する。
次に、空調機リモートコントローラー31に各種動作を行わせる各種モジュールの一例について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31に含まれるメモリ65の構成例を示す図である。図3に示すように、メモリ65に記憶されているソフトウェア構成要素は、例えば、オペレーティングシステム100、電源モジュール101、入力モジュール102、出力モジュール103、通信モジュール104、及びアプリケーション105を含んでいる。
オペレーティングシステム100は、一般的なシステムタスク、例えば、メモリ管理、記憶デバイス制御、及び電源管理等の制御と管理とを行う。オペレーティングシステム100は、各種ハードウェアと、各種ソフトウェア構成要素との間のインターフェースとして空調機リモートコントローラー31に組み込まれている。
電源モジュール101は、電源回路62を制御するソフトウェア構成要素であって、例えば、空調機リモートコントローラー31の作動に必要な電力を管理する。入力モジュール102は、入力コントローラー63を制御するソフトウェア構成要素であって、例えば、操作される入力インターフェースに応じた制御コードを生成し、プロセッサ69に送信する。出力モジュール103は、出力コントローラー64を制御するソフトウェア構成要素であって、例えば、プロセッサ69から送信される各種信号に応じて、表示内容151〜表示内容171のそれぞれの画像データを選択し、後述するディスプレイ201上の該当する場所に表示させる。
通信モジュール104は、通信回路61を制御するソフトウェア構成要素であって、プロセッサ69の演算結果又はメモリ65に格納されている各種データを外部の機器、例えば、室外ユニット11、室内ユニット21、及び熱交換換気装置41等に送信する。アプリケーション105は、特殊設定管理モジュール121、スキップ対象管理モジュール122、空調機稼働状態判定モジュール123、表示内容管理モジュール124、押下時間判定モジュール125、押下対象判定モジュール126、特殊操作判定モジュール127、報知モジュール128、及び空調機能設定モジュール129等の各種モジュールを含んでいる。
ここで、例えば、スキップ対象の機能が風量であり、風量が1〜3のように連続的に複数の設定範囲を含み、そのうち、風量“2”がスキップ対象として決定されていると想定する。
特殊設定管理モジュール121は、後述するスキップ対象が決定された特殊設定状態を管理するモジュールである。上記の想定の場合、空調機リモートコントローラー31ではスキップ対象が決定されているので、特殊設定管理モジュール121は、空調機リモートコントローラー31が通常設定状態から特殊設定状態に遷移していると判断し、現在の状態を管理する。
スキップ対象管理モジュール122は、スキップ対象を管理するモジュールである。上記の想定の場合、空調機リモートコントローラー31ではスキップ対象が決定されているので、スキップ対象管理モジュール122は、スキップ対象として決定されているものが風量“2”であることを管理する。
空調機稼働状態判定モジュール123は、空調機3の稼働状態を判定するモジュールである。空調機稼働状態判定モジュール123は、例えば、空調機3の稼働状態として、運転中及び停止中の何れか一方を判定する。ここで、空調機3の稼働状態として、運転中であると判定された場合、後述する押下時間判定処理に移行する。また、空調機3の稼働状態として、停止中であると判定された場合、後述する押下時間判定処理に移行しない。
表示内容管理モジュール124は、表示内容151〜表示内容171を管理するモジュールである。上記の想定の場合、空調機リモートコントローラー31ではスキップ対象が決定されているので、表示内容管理モジュール124は、詳細については後述する風量“2”の表示内容168及び表示内容169を除外対象として管理する。
押下時間判定モジュール125は、入力インターフェースが押下され続けた時間を判定するモジュールである。上記の想定の前提として、空調機リモートコントローラー31では後述するファンクションキー211_2が予め設定された時間長押しされ続けることで、スキップ対象に特定すべきか否かの判定処理に移行される。そこで、押下時間判定モジュール125は、ファンクションキー211_2等のような入力インターフェースの押下継続時間をカウントし、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過したか否かを判定する。ここで、予め設定された継続時間は、例えば、3秒間であるが、特にこれに限定されない。
押下対象判定モジュール126は、上記想定の前提として、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過した場合、押下対象に対応する表示内容161に対応する機能がスキップ対象に特定すべきか否かを判定する。具体的には、押下対象判定モジュール126は、押下対象に対応する表示内容161に対応する機能が連続的に複数の設定可能範囲を含むか否かを判定する。ここで、上記の想定では、表示内容161に対応する機能は“風量”であり、風量は、1〜3の設定可能範囲を含む。そして、現在の風量は、“2”となっていると想定すると、押下対象判定モジュール126は、押下対象に対応する表示内容161に対応する機能がスキップ対象に特定すべきであると判定する。
特殊操作判定モジュール127は、上記想定の前提として、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過し、押下対象に対応する表示内容161に対応する機能がスキップ対象に特定すべきと判定した場合、特殊操作が行われたと判定し、特殊設定状態に遷移する。
報知モジュール128は、スキップ対象が決定された場合、スキップ対象が決定されたことを報知し、決定されたスキップ対象が解除された場合、スキップ対象が解除されたことを報知する。
空調機能設定モジュール129は、空調機3の各種機能の設定を行うモジュールである。例えば、空調機能設定モジュール129は、入力インターフェースを介して、風量の設定入力があれば、その入力内容に基づいた設定動作を行う。
なお、上記で説明したアプリケーション105に含まれる各種モジュールは一例であて、特にこれらに限定されない。例えば、アプリケーション105に含まれる各種モジュールは、上記で説明した各種モジュールの部分集合、上位集合、又は下位集合であってもよい。ここで、部分集合とは、上記で説明した各種モジュールのうち、一部の各種モジュールを含んだものである。また、上位集合とは、上記で説明した各種モジュールのうち、複数の機能を統合させたモジュールである。また、下位集合とは、上記で説明した各種モジュールの機能をさらに細分化したモジュールである。
なお、メモリ65は、スキップ対象データを含んでいてもよい。例えば、スキップ対象が決定した場合、スキップ対象となったものは、順次スキップ対象データとして紐付けさせておいてもよい。
(実施の形態1の動作)
次に、空調機リモートコントローラー31の各種動作例について図4〜図12を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態1における通常設定状態と特殊設定状態との間の状態遷移の一例を示す図である。図5は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31の制御例を説明するフローチャートである。図6は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31の別の制御例を説明するフローチャートである。
図7は、本発明の実施の形態1における室内ユニット21と各種信号を送受信する空調機リモートコントローラー31の表示例を示す図である。図8は、本発明の実施の形態1における熱交換換気装置41と各種信号を送受信する空調機リモートコントローラー31の表示例を示す図である。
図9は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31のスキップ対象の設定時の操作例を示す図である。図10は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31のスキップ対象の設定が決定された場合の表示例を示す図である。図11は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31のスキップ対象の解除時の操作例を示す図である。図12は、本発明の実施の形態1における空調機リモートコントローラー31のスキップ対象の設定が解除された場合の表示例を示す図である。
まず、図4を用いて空調機リモートコントローラー31の状態遷移について説明する。図4に示すように、空調機リモートコントローラー31は、通常設定状態と、特殊設定状態と、の間の状態を遷移する。ここで、通常設定状態とは、スキップ対象が決定されていない状態であると想定する。例えば、同一種類の機能ごとに、複数の設定内容が紐付けされている。ここで、機能とは、空調運転に関連するものであって、例えば、風量設定という概念である。また、設定内容とは、機能の詳細設定のことであって、例えば、風量設定としての各段階の風量、具体的には、第1段階の風量〜第N段階の風量といったような具体的な設定項目である。
一方、特殊設定状態とは、上記で説明したように、スキップ対象が決定された状態であると想定する。例えば、ある機能は、複数の設定内容のうち、スキップ対象として決定された設定内容を含み、スキップ対象として決定された設定内容は、後述するディスプレイ201等には出力されない状態となっている。
(ステップS11)
空調機リモートコントローラー31は、特殊設定指令が無い場合、通常設定状態を維持する。
(ステップS12)
空調機リモートコントローラー31は、特殊設定指令が有り、空調機3が運転中である場合、特殊設定状態に遷移する。
ここで、空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過し、押下対象のボタンに対応する機能が連続的に複数の設定可能範囲を含む場合、スキップ対象の決定処理に移行するイベントを発生すると想定する。このような想定の場合、スキップ対象の決定処理に移行するイベントが特殊設定指令に対応する。
(ステップS13)
空調機リモートコントローラー31は、特殊設定解除指令が無い場合、特殊設定状態を維持する。
(ステップS14)
空調機リモートコントローラー31は、特殊設定解除指令が有り、空調機3が停止中である場合、通常設定状態に遷移する。
ここで、空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過し、押下対象のボタンに対応する機能がスキップ対象と同一種類の機能である場合、スキップ対象の解除処理に移行するイベントを発生すると想定する。このような想定の場合、スキップ対象の解除処理に移行するイベントが特殊設定解除指令に対応する。
なお、上記の2つの状態は一例であって、特にこれに限定されない。また、特殊設定状態に遷移したからといって、通常の設定画面とは異なる設定画面に遷移するわけではない。
次に、図7〜図10の表示例を参照しつつ、図5を用いてスキップ対象の決定処理について説明する。なお、スキップ対象の決定処理は、例えば、ステップS36〜ステップS39の処理が対応する。
(特殊設定管理処理)
(ステップS31)
空調機リモートコントローラー31は、空調機3が運転中であるか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、空調機3が運転中である場合、ステップS32に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、空調機3が運転中でない場合、ステップS31に戻る。
ここで、空調機3が運転中であれば、空調機リモートコントローラー31のディスプレイ201は、図7又は図8に示すような表示を行う。例えば、図7の一例は、図1で説明した空気調和システム1の構成要素のうち、空調機3aを制御する空調機リモートコントローラー31a又は空調機3bを制御する空調機リモートコントローラー31bのディスプレイ201の表示例である。図8の一例は、図1で説明した空気調和システム1の構成要素のうち、熱交換換気装置41を制御する空調機リモートコントローラー31dのディスプレイ201の表示例である。
まず、図7及び図8に共通する空調機リモートコントローラー31の外観構成について図7を用いて説明する。なお、図8に示す空調機リモートコントローラー31の外観構成は図7と同様であるため、図8に示す空調機リモートコントローラー31の外観構成についての説明は省略する。
図7に示すように、空調機リモートコントローラー31は、ディスプレイ201、ファンクションキー211_1、ファンクションキー211_2、ファンクションキー211_3、ファンクションキー211_4、固定キー213_1、固定キー213_2、固定キー213_3、固定キー213_4、及び表示ランプ231等を備えている。
ディスプレイ201は、空調機3の現在の運転状態及び設定条件等を利用者に伝える出力インターフェースのうちの1つである。ディスプレイ201は、例えば、液晶ディスプレイで構成され、空調機リモートコントローラー31の筐体のうち、四隅が面取りされた長方形状の開口箇所に配置されるような配置構成となっている。
ファンクションキー211_1〜ファンクションキー211_4のそれぞれは、ディスプレイ201に表示される各種内容に対応した操作が紐付けされ、例えば、四隅が面取りされた長方形状の面を有するボタンで構成されている。
固定キー213_1〜固定キー213_4のそれぞれは、それぞれ特定の操作が紐付けされ、例えば、円形状の面を有するボタンで構成されている。
表示ランプ231は、ディスプレイ201と同様に、空調機3の現在の運転状態及び設定条件等を利用者に伝える出力インターフェースのうちの1つである。表示ランプ231は、例えば、詳細については後述するスキップ対象の決定処理及びスキップ対象の解除処理の際、点滅表示してもよい。
ここで、固定キー213_1は、空調機3の運転状態の設定として、運転モードの設定を呼び出す操作が紐付けされている。固定キー213_2は、ディスプレイ201に表示させる内容を1つ前の操作に戻したり、各種操作を取り消したりする操作が紐付けされている。固定キー213_3は、ディスプレイ201に表示されている内容で処理を決定したり、各種操作を決定したりする操作が紐付けされている。固定キー213_4は、空調機3の運転を開始したり、空調機3の運転を停止したりする操作が紐付けされている。
なお、ファンクションキー211_1〜ファンクションキー211_4のそれぞれを特に区別しない場合、ファンクションキー211と称する。また、固定キー213_1〜固定キー213_4のそれぞれを特に区別しない場合、固定キー213と称する。
ここで、ファンクションキー211及び固定キー213のそれぞれは、上記で説明した入力インターフェースの一例であって、空調機3の設定を変更する操作スイッチである。また、ファンクションキー211のそれぞれは、風量、温度、ルーバーの位置、及び運転モード等のような空調運転に関連する機能が紐付けされたスイッチであり、そのようなスイッチを利用者が操作することで、空調機3の各種運転状態が変更される構成となっている。また、ディスプレイ201及び表示ランプ231のそれぞれは、上記で説明した出力インターフェースの一例であって、空調機3の各種設定状態を表示するものである。
なお、上記で説明したディスプレイ201、表示ランプ231、ファンクションキー211、及び固定キー213の形状、大きさ、配置構成、及び原理構成等は一例であって、特にこれらに限定されない。
例えば、ディスプレイ201は、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイで構成されてもよい。例えば、ファンクションキー211の形状は、楕円形状で構成されてもよい。例えば、固定キー213の形状は、ファンクションキー211と同様であってもよい。例えば、ディスプレイ201は、空調機リモートコントローラー31の下方側に備えてもよい。例えば、空調機リモートコントローラー31は、タッチパネルディスプレイを備えていれば、ファンクションキー211及び固定キー213をタッチパネルディスプレイ上に表示させてもよい。
次に、図7のディスプレイ201の表示例及び表示例に対応する入力インターフェースの一例について具体的に説明する。図7に示すように、ディスプレイ201には、表示内容151、表示内容152、表示内容153、表示内容154、表示内容155、表示内容156、及び表示内容157が表示されている。
表示内容151は、“冷房”という文字列を表すデータで構成され、空調機3の現在の運転状態が冷房であることを示すものである。表示内容152は、“設定温度28℃”という文字列、数字列、及び単位表記といったような記号列を表すデータで構成され、空調機3の現在の設定条件の1つとして設定温度が28℃であることを示すものである。表示内容153は、風量設定に対応するデータで構成され、空調機3の現在の設定条件の1つである風量設定を絵で示すものである。
表示内容154は、“モード”という文字列を表すデータで構成され、“モード”という表記の下方に配置されているファンクションキー211_1の機能が、空調機3の運転状態の設定として、運転モードに対応する操作に紐付けされていることを示すものである。
表示内容155は、“温度▲”という文字列及び図形表記といったような記号列を表すデータで構成され、“温度▲”という表記の下方に配置されているファンクションキー211_2の機能が、空調機3の運転状態の設定として、温度を上げる操作に紐付けされていることを示すものである。
表示内容156は、“温度▼”という文字列及び図形表記といったような記号列を表すデータで構成され、“温度▼”という表記の下方に配置されているファンクションキー211_3の機能が、空調機3の運転状態の設定として、温度を下げる操作に紐付けされていることを示すものである。
表示内容157は、“風量”という文字列を表すデータで構成され、“風量”という表記の下方に配置されているファンクションキー211_4の機能が、空調機3の運転状態の設定として、風量を変更する操作に紐付けされていることを示すものである。
次に、図8のディスプレイ201の表示例及び表示例に対応する入力インターフェースの一例について具体的に説明する。図8に示すように、ディスプレイ201には、表示内容158、表示内容159、表示内容160、表示内容161、表示内容162、表示内容163、表示内容164、表示内容165、表示内容166、及び表示内容167が表示されている。
表示内容158は、“外気10℃”という文字列、数字列、及び単位表記といったような記号列を表すデータで構成され、熱交換換気装置41の現在の周囲環境の1つとして、外気温度が10℃であることを示すものである。表示内容159は、“室内20℃”という文字列、数字列、及び単位表記といったような記号列を表すデータで構成され、熱交換換気装置41の現在の周囲環境の1つとして、換気対象空間である室内温度が20℃であることを示すものである。表示内容160は、“給気17℃”という文字列、数字列、及び単位表記といったような記号列と、給気を意味する絵文字とを表すデータで構成され、熱交換換気装置41の現在の周囲環境の1つとして、換気対象空間における給気温度が17℃であることを示すものである。
表示内容161は、“風量”という文字列と、ある特定色の長方形状の絵とが重ね合わせて表示されるデータで構成され、“風量”という表記の下方に配置されているファンクションキー211_2の機能が、熱交換換気装置41の運転状態の設定として、風量を変更する操作に紐付けされていることを示すものである。
表示内容162は、風量設定に対応するデータで構成され、熱交換換気装置41の現在の設定条件の1つである風量設定が抽象化された絵で示されるものである。表示内容163は、風量設定に対応するデータで構成され、熱交換換気装置41の現在の設定条件の1つである風量設定を数字で示すものである。
表示内容164は、“換気”という文字列と、ある特定色の長方形状の絵とが重ね合わせて表示されるデータで構成され、“換気”という表記の下方に配置されているファンクションキー211_3の機能が、熱交換換気装置41の運転状態の設定として、運転モードに対応する操作に紐付けされていることを示すものである。
表示内容165は、運転モードに対応するデータで構成され、熱交換換気装置41の運転モードの1つである熱交換が抽象化された絵で示されるものである。表示内容166は、運転モードに対応するデータで構成され、熱交換換気装置41の運転モードの1つである熱交換を文字列で示すものである。表示内容167は、“12:34 金”という数字列、記号、及び文字列を組み合わせた記号列で表示されるデータで構成され、現在の時刻及び曜日を示すものである。
(ステップS32)
空調機リモートコントローラー31は、ボタンが押下されたか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、ボタンが押下された場合、ステップS33に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、ボタンが押下されていない場合、ステップS32に戻る。なお、ボタンは、例えば、図9に示すように、物理的オブジェクト251で押下されるものと想定する。
ここで、空調機3が運転中であって、ボタンが押下された状態とは、例えば、図9に示すような状態である。すなわち、ディスプレイ201は空調設定に関する表示が表示状態であって、ファンクションキー211_2が物理的オブジェクト251に押下された状態である。なお、物理的オブジェクト251は、例えば、人間の指が対応するが、特にこれに限定されない。例えば、ファンクションキー211_2を押下できる形状の物体であればよい。
図9に示す一例においては、風量設定のうち、“風量”が“2”である場合がスキップされる操作が示されている。図9では、例えば、風量設定が4段階中、第2段階の風量が設定されて運転されている状態が示されている。ここで、利用者が第2段階の風量をスキップしたい場合、第2段階の風量が表示されている状態に、ファンクションキー211_2が長押しされればよい。
具体的には、次に説明するステップS33及びステップS34のそれぞれの処理が実行される。
(ステップS33)
空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間をカウントする。例えば、図9に示すように、物理的オブジェクト251がファンクションキー211_2を押下し続ける時間である押下継続時間をカウントする。
(ステップS34)
空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過したか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過した場合、ステップS35に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過していない場合、ステップS33に戻り、押下継続時間をカウントし続ける。
例えば、予め設定された継続時間が3秒間である場合、空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が3秒間を経過したか否かを判定する。なお、上記で説明した予め設定された継続時間は一例であって特にこれに限定されない。例えば、予め設定された継続時間は4秒であってもよく、3.3秒であってもよく、空気調和システム1の全体構成に応じて適宜設定されていればよい。また、予め設定された継続時間は、適宜設定変更ができるものであってもよい。
つまり、利用者は、スキップしたいパラメーターをスキップしたい設定内容、例えば、設定値に合わせた上で、そのパラメータを変更するためのスイッチを3秒間押し続ける。例えば、風量の設定範囲が1段階〜4段階まであるように、空調運転に関連する機能であって、そのような機能が複数の設定内容を含む場合を想定する。この場合、第2段階の風量をスキップするには、まず、第2段階の風量に設定を合わせ、図9に示すような表示内容168及び表示内容169をディスプレイ201に表示させる。
ここで、空調機リモートコントローラー31は、ファンクションキー211が押下された際にその操作を受け付ける仕様である場合、ファンクションキー211_2が押された瞬間にディスプレイ201は、第3段階の風量に対応した表示となる。その後、空調機リモートコントローラー31は、ファンクションキー211_2が3秒間押下され続ければ、次の処理に移行する。
換言すれば、スイッチがON状態のときに設定内容、例えば、設定値が変わる、つまり、スイッチを押した瞬間に数値等の設定内容が変わるような仕様である場合、空調機リモートコントローラー31は、スキップするためにスイッチが押下された段階で設定値等の設定内容が変わるものの、そのまま3秒間押下され続けることで、スイッチを押す時点の設定値等の設定内容がスキップ設定される処理に移行する。
また、空調機リモートコントローラー31は、ファンクションキー211が押下され、物理的オブジェクト251が離れ、ファンクションキー211の位置が押下される前の位置に復帰した際にその操作を受け付ける仕様である場合、ファンクションキー211_2が押された瞬間は第2段階の風量に対応した表示を維持し、そのままの状態で3秒間経過した時点で次の処理に移行する。
換言すれば、スイッチがOFF状態のときに設定値等の設定内容が変わる、つまり、スイッチを離した瞬間に数値等の設定内容が変わるような仕様である場合、空調機リモートコントローラー31は、スキップするために3秒間スイッチが押下され続けると、3秒間経過した時点でスイッチを押す時点の設定値等の設定内容がスキップ設定される処理に移行する。
(ステップS35)
空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する機能が複数の設定内容を含むか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する機能が複数の設定内容を含む場合、ステップS36に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する機能が複数の設定内容を含まない場合、処理を終了する。
ここで、複数の設定内容を含む機能とは、例えば、上記で説明したように、複数の設定段階を含む風量の設定を変更するものが対応する。よって、例えば、ルーバーの位置である風向きの設定を変更するものは、複数の設定内容を含む機能に対応する。また、温度の設定を変更するものは、複数の設定内容を含む機能に対応する。また、運転モードの設定を変更するものは、冷房、暖房、ドライ、及び換気等のように複数の設定内容を含む機能に対応する。
なお、複数の設定内容は、数値等であれば、連続的な設定値であってもよく、離散的な設定値であってもよい。また、複数の設定内容は、設定項目等であれば、機能ごとに各設定項目が紐付けされていればよい。要するに、空調機リモートコントローラー31が操作された際、順送りにそれぞれの設定内容が表示されるものであればよい。
つまり、利用者は、ボタン等を繰り返し操作することで、機能のそれぞれに対応する空調運転に関連する設定内容のうち、特定の設定内容を変更する。例えば、利用者は、ボタン等の操作スイッチを繰り返し操作し、変更したい設定内容を表示させた上で、予め設定された操作を行った場合、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の決定処理及びスキップ対象の解除処理の何れかを行う。
(ステップS36)
空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する設定内容を外す。例えば、上記で説明したように、空調機リモートコントローラー31は、第2段階の風量を風量設定から外す。具体的には、空調機リモートコントローラー31は、風量設定という機能が有する複数の段階の風量のうち、第2段階の風量を外す。つまり、空調機リモートコントローラー31は、機能が有する複数の設定内容のうち、特定の設定内容をスキップ対象として処理する動作を行っていく。なお、ここでいう“外す”とは、設定変更可能状態から設定変更不能状態にデータ属性を変更させることであると想定する。
(ステップS37)
空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する設定内容を表示画像から除外する。例えば、空調機リモートコントローラー31は、第2段階の風量を表示画像から除外し、第2段階の風量の前後の設定内容が順送りされるように紐付けする。具体的には、空調機リモートコントローラー31は、ファンクションキー211_2が押下されるたびに、第1段階の風量、第3段階の風量、第4段階の風量、及び第1段階の風量を順送りに表示させることで、第2段階の風量をスキップさせて表示させない。
(ステップS38)
空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する設定内容をスキップ対象にする。ここで、空調機リモートコントローラー31は、例えば、風量設定のうちの特定の設定内容がスキップ対象に含まれたことを決定させる。つまり、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象を含む機能が風量設定であり、風量設定という機能のうち、スキップ対象となった設定内容が第2段階の風量であると決定する。
(ステップS39)
空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が決定したことを報知し、処理を終了する。つまり、上記で説明したように、空調機リモートコントローラー31は、機能が有する複数の設定内容のうち、スキップ対象となった特定の設定内容をスキップ対象の機能として決定する。
なお、本発明の実施の形態1の動作を行うプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列に行われる処理であるが、必ずしも時系列に処理されなくても、並列的又は個別に実行される処理を含んでもよい。例えば、ステップS36〜ステップS39の処理は並列的に順不同で実行されてもよい。それは、ステップS36〜ステップS39の何れの処理も互いにデータ依存性がない処理であるためである。つまり、データ依存性のない処理同士であれば、時系列に処理する必要がない。また、ステップS35の処理は、ステップS32の処理が実行された後に行われてもよい。
なお、上記で説明したように、予め設定された継続時間は、利用者が適宜変更する構成であってもよい。
ここで、図10では、スキップ対象が決定したことが報知される一例が示されている。図10に示すように、表示内容170がディスプレイ201に表示されている。表示内容170は、“SKIP”というアルファベットの文字列で構成され、上記で説明したように、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が決定された特殊設定状態に遷移していることを示す。
なお、上記で説明した報知例は一例であって、特にこれに限定されない。例えば、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の機能が決定したことを操作音で利用者に報知してもよい。また、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の機能が決定したことを表示ランプ231を点滅させることで利用者に報知してもよい。また、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の機能が決定したことをディスプレイ201を点滅させることで利用者に報知してもよい。また、空調機リモートコントローラー31は、ディスプレイ201がカラー表示対応であれば、通常設定状態と異なる背景色又は背景画面等を表示させてもよい。つまり、空調機リモートコントローラー31がスキップ対象の機能が決定された特殊設定状態に遷移したことを利用者に報知することができる構成であれば、その報知手段は特に限定されない。
(スキップ対象管理処理)
(ステップS51)
空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が決定したか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が決定した場合、ステップS52に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が決定しない場合、ステップS51に戻る。
(ステップS52)
空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の設定内容を機能の種類ごとに管理し、処理を終了する。例えば、上記の説明の場合、空調機リモートコントローラー31は、風量設定という機能がスキップ対象を含む設定状態となったことを管理する。
なお、本発明の実施の形態1の動作を行うプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列に行われる処理であるが、必ずしも時系列に処理されなくても、並列的又は個別に実行される処理を含んでもよい。
なお、上記の説明では、風量の設定のうち、特定の段階の風量がスキップ対象となる一例について説明したが特にこれに限定されない。例えば、ルーバーの位置及び温度等の特定の設定値がスキップ対象となってもよい。具体的には、ルーバーの位置の設定のうち、直下方向の風向きがスキップ対象となってもよい。また、温度の設定値のうち、冷房であれば20℃の設定がスキップ対象となり、暖房であれば30℃の設定がスキップ対象となってもよい。また、運転モードの設定項目のうち、冷房がスキップ対象となってもよい。
上記の説明から、空調機リモートコントローラー31は、スキップ設定が有効である間、パラメーターを変更するスイッチが順送りで操作されていったとしても、スキップ対象として設定された設定内容を表示することがなく、スキップ対象として設定された設定内容に設定することも受け付けない。例えば、空調機リモートコントローラー31は、上記で説明したように、第2段階の風量がスキップ対象として設定された場合、ファンクションキー211_2を繰り返し押していったとしても、第2段階の風量の設定状態及び第2段階の風量の表示状態には移行しない。また、空調機リモートコントローラー31は、スキップ設定を行うには、空調機3が運転状態のときにしているため、空調機3が停止状態のときにはスキップ対象の設定の操作を受け付けない。
ここで、仮に、空調機リモートコントローラー31は、4段階の風量の設定範囲を含み、そのうち、第1段階の風量、第2段階の風量、及び第3段階の風量がスキップ対象として設定されたと想定する。この場合、空調機リモートコントローラー31は、第4段階の風量をスキップ対象として受け付けない。また、仮に、空調機リモートコントローラー31は、5段階の風量の設定範囲を含み、そのうち、第1段階の風量、第2段階の風量、第4段階の風量、及び第5段階の風量がスキップ対象として設定されたと想定する。この場合、空調機リモートコントローラー31は、第3段階の風量をスキップ対象に受け付けない。
つまり、空調機リモートコントローラー31は、設定値等の設定内容が複数あり、次々とスキップ対象の設定を有効にしていった場合であっても、最後の設定値等の設定内容をスキップ対象にすることはできないこととする。
このようにすることで、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の設定内容を含む機能が全て設定不可となる状態を回避している。上記の説明の場合、空調機リモートコントローラー31は、風量が設定不可となる状態を回避している。
次に、図11及び図12の表示例を参照しつつ、図6を用いてスキップ対象の解除処理について説明する。なお、ステップS76〜ステップS79の処理が、スキップ対象の解除処理に対応する。
(特殊設定管理処理)
(ステップS71)
空調機リモートコントローラー31は、空調機3が停止中であるか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、空調機3が停止中である場合、ステップS72に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、空調機3が停止中でない場合、ステップS71に戻る。
(ステップS72)
空調機リモートコントローラー31は、ボタンが押下されたか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、ボタンが押下された場合、ステップS73に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、ボタンが押下されていない場合、ステップS72に戻る。
ここで、空調機3が停止中であって、ボタンが押下された状態とは、例えば、図11に示すような状態である。すなわち、ディスプレイ201は空調設定に関する表示が非表示状態であって、ファンクションキー211_2が物理的オブジェクト251に押下された状態である。なお、物理的オブジェクト251は、例えば、人間の指が対応するが、特にこれに限定されない。例えば、ファンクションキー211_2を押下できる形状の物体であればよい。
ここで、図11に示すファンクションキー211_2に風量設定の機能が紐付けされており、例えば、ファンクションキー211_2が押下されたと想定する。
(ステップS73)
空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間をカウントする。例えば、図11に示すように、物理的オブジェクト251がファンクションキー211_2を押下し続ける時間をカウントする。
(ステップS74)
空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過したか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過した場合、ステップS75に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が予め設定された継続時間を経過していない場合、ステップS73に戻り、押下継続時間をカウントし続ける。
例えば、予め設定された継続時間が3秒間である場合、空調機リモートコントローラー31は、押下継続時間が3秒間を経過したか否かを判定する。なお、上記で説明した予め設定された継続時間は一例であって特にこれに限定されない。例えば、予め設定された継続時間は5秒であってもよく、2.5秒であってもよく、空気調和システム1の全体構成に応じて適宜変更されればよい。
つまり、空調機リモートコントローラー31は、解除したい設定内容を操作するためのスイッチの3秒間の長押し操作がされた場合、スキップ設定を解除する処理に移行する。
(ステップS75)
空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する機能がスキップ対象と同一種類の機能であるか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する機能がスキップ対象と同一種類の機能である場合、ステップS76に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する機能がスキップ対象と同一種類の機能でない場合、処理を終了する。
(ステップS76)
空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の設定内容を復帰させる。例えば、空調機リモートコントローラー31は、第1段階〜第5段階の風量設定を含む機能を有し、そのうち、第2段階の風量設定及び第3段階の風量設定をスキップ対象に設定していると想定する。この場合、空調機リモートコントローラー31は、ステップS74の処理において、風量設定が紐付けられているファンクションキー211_2の押下継続時間が予め設定された継続時間を経過した場合、ステップS76の処理において、第2段階の風量設定及び第3段階の風量設定のそれぞれを設定内容に復帰させる。なお、ここでいう復帰とは、設定変更不能状態から設定変更可能状態にデータ属性を変更させることであると想定する。
(ステップS77)
空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の表示画像に対する除外を解除する。例えば、空調機リモートコントローラー31は、上記想定の場合、第2段階の風量設定及び第3段階の風量設定のそれぞれに紐付けされている表示画像をスキップ対象から解除する。
(ステップS78)
空調機リモートコントローラー31は、押下対象のボタンに対応する機能に含まれるスキップ対象を解除する。上記想定の場合、空調機リモートコントローラー31は、風量設定のうち、一部の設定がスキップ対象として設定されているので、操作スイッチ等が順送りに操作されたとしてもスキップ対象の設定内容を表示させない。ここで、ファンクションキー211_2に対応する機能は風量設定の機能であり、そのうち、第2段階の風量設定及び第3段階の風量設定がスキップ対象の設定内容である。よって、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の設定内容である第2段階の風量設定及び第3段階の風量設定をスキップ対象から解除し、第1段階の風量設定と、第4段階の風量設定との間に、第2段階の風量設定及び第3段階の風量設定を紐付けする。この動作で、空調機リモートコントローラー31は、第1段階〜第5段階の風量設定を順送りで表示させつつ、順に設定できるデータ構成に再度変更する。
(ステップS79)
空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除されたことを報知し、処理を終了する。
なお、本発明の実施の形態1の動作を行うプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列に行われる処理であるが、必ずしも時系列に処理されなくても、並列的又は個別に実行される処理を含んでもよい。例えば、ステップS76〜ステップS79の処理は並列的に順不同で実行されてもよい。それはステップS76〜ステップS79の何れの処理も互いにデータ依存性がない処理であるためである。つまり、データ依存性のない処理同士であれば、時系列に処理する必要がない。
また、ステップS75の処理は、ステップS32の処理が実行された後に行われてもよい。また、スキップ対象の決定処理について説明したステップS34における予め設定された継続時間と、スキップ対象の解除処理について説明したステップS74における予め設定された継続時間と、が同一である必要はない。
なお、上記の場合においても、予め設定された継続時間は、利用者が適宜変更する構成であってもよい。
ここで、図12では、スキップ対象が解除されたことが報知される一例を示す。図12に示すように、表示内容171がディスプレイ201に表示されている。表示内容171は、“スキップ無効”という文字列で構成され、上記で説明したように、スキップ対象が解除された通常設定状態に遷移していることを示す。
なお、上記で説明した報知例は一例であって、特にこれに限定されない。例えば、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除されたことを操作音で利用者に報知してもよい。また、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除されたことを表示ランプ231を点滅させることで利用者に報知してもよい。また、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除されたことをディスプレイ201を点滅させることで利用者に報知してもよい。また、空調機リモートコントローラー31は、ディスプレイ201がカラー表示対応であれば、特殊設定状態と異なる背景色又は背景画像等を表示させてもよい。つまり、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除され、通常設定状態に遷移したことを利用者に報知することができればよく、その報知手段は特に限定されない。
(スキップ対象管理処理)
(ステップS91)
空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除されたか否かを判定する。空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除された場合、ステップS92に進む。一方、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象が解除されない場合、ステップS91に戻る。
(ステップS92)
空調機リモートコントローラー31は、同一種類の機能に含まれるスキップ対象の設定内容を解除し、処理を終了する。
なお、本発明の実施の形態1の動作を行うプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列に行われる処理であるが、必ずしも時系列に処理されなくても、並列的又は個別に実行される処理を含んでもよい。
なお、上記の説明では、風量の設定のうち、特定の段階の風量がスキップ対象から解除される一例について説明したが特にこれに限定されない。例えば、ルーバーの位置及び温度等の特定の設定値がスキップ対象から解除されてもよい。具体的には、ルーバーの位置の設定のうち、直下方向の風向きがスキップ対象となっていれば、直下方向の風向きのスキップ設定を解除してもよい。また、温度の設定値のうち、冷房であれば20℃の設定がスキップ対象となり、暖房であれば30℃の設定がスキップ対象となっていれば、冷房における20℃のスキップ対象及び暖房における30℃のスキップ対象がそれぞれ解除されてもよい。また、運転モードの設定のうち、換気の設定がスキップ対象となっていれば、運転モードのスキップ対象となっている換気が解除されてもよい。
上記の説明から、利用者は、スキップ対象を解除する際、空調機リモートコントローラー31が空調機3が停止状態であることを表示している状態で、スキップ対象を解除したいパラメーターに対応するスイッチの3秒間の長押しを続けることで、スキップ対象の解除処理に遷移する。その際、スキップ対象の解除は、空調機3が停止中のみ有効とする。このようにすることで、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の解除操作をすることができるか否かを利用者に直感的で簡易に判断させる。
また、仮に、空調機リモートコントローラー31は、4段階の風量の設定範囲を含み、そのうち、第1段階の風量、第2段階の風量、及び第3段階の風量がスキップ対象に設定されていると想定する。この場合、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の解除動作を行う場合、スキップ対象に設定されている設定内容を同一種類ごとに解除する。具体的には、上記の場合、第1段階の風量、第2段階の風量、及び第3段階の風量がスキップ対象に設定され、スキップ対象を含む機能は風量設定である。
そこで、空調機リモートコントローラー31は、同一種類の機能である風量設定に含まれている設定内容を全て解除する。このような動作の結果、空調機リモートコントローラー31は、風量設定に関する操作スイッチ等が予め設定された継続時間長押しされることで、風量設定の設定内容のうち、スキップ対象に設定された設定内容の全てを解除する。つまり、空調機リモートコントローラー31は、同一種類の機能に含まれるスキップ対象の設定内容を一斉解除する。
なお、上記の説明では、1つのボタンの押下継続時間に応じて、スキップ対象に特定すべきか否かの判定処理が実行される一例について説明したが特にこれに限定されない。例えば、2つ以上の複数のボタンの押下継続時間に応じて、スキップ対象に特定すべきか否かの判定処理が実行されてもよい。この場合、複数のファンクションキー211の押下動作であってもよく、ファンクションキー211と、固定キー213との組み合わせた押下動作であってもよく、複数の固定キー213の押下動作であってもよい。
また、ボタンの押下継続時間ではなく、ボタン操作の組み合わせであってもよい。例えば、第2段階の風量をスキップ対象として決定する場合を想定する。この場合、空調機リモートコントローラー31は、ファンクションキー211_2と、固定キー213_4とが同時に押下されたとき、スキップ対象の決定処理に遷移してもよい。また、例えば、第2段階の風量をスキップ対象から解除させる場合を想定する。この場合、空調機リモートコントローラー31は、ファンクションキー211_2と、固定キー213_4とが同時に押下されたとき、スキップ対象の解除処理に遷移してもよい。
要するに、空調機リモートコントローラー31は、直感的で簡易な操作で、既存の入力インターフェースをそのまま利用させることで、スキップ対象の決定と、スキップ対象の解除とのそれぞれの操作回数を削減させればよい。
また、入力インターフェースがボタンである一例として、ファンクションキー211及び固定キー213が空調機リモートコントローラー31に設けられている場合について説明したが、特にこれに限定されない。例えば、空調機リモートコントローラー31がタッチパネルディスプレイを備えている場合、ディスプレイ201がタッチパネルの機能を有することになるため、ディスプレイ201に表示される仮想的なボタンが入力インターフェースであってもよい。
なお、ステップS31〜ステップS39の処理でステップ対象が決定され、ステップS71〜ステップS79の処理でステップ対象が解除される具体的な動作例について説明したが、特にこれらに限定されない。要するに、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させた単純な予め設定された操作に応じて、複数の設定内容からスキップ対象を決定し、表示内容151〜表示内容171のうち、決定したスキップ対象に対応する設定内容を除外すればよい。
(実施の形態1の効果)
以上の説明から、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、単純な操作で不要な操作を除外させるため、直感的で簡易な操作で不要な操作の回数を削減させることができる。
以下、空調機リモートコントローラー31の動作から生じる効果について具体的に説明する。まず、空調機リモートコントローラー31は、空調機3の操作を行うものであって、空調機3の運転状況等を表示することで利用者に空調機3の運転状態等を通知するために、空調機3とは別の場所に設置されているものである。また、空調機リモートコントローラー31は、有線又は無線の通信媒体を介して、空調機3と通信を行っている。
ここで、空調機リモートコントローラー31は、上記で説明したように、空調機3の制御性が向上したものとなっており、風量、温度、及び風向きルーバーの位置等を多段階に設定でき、そのような多段階の設定を、操作スイッチ等が操作されるたびに順送りして表示できる構成となっている。また、空調機リモートコントローラー31は、利用者の視認性を向上させ、利用者の操作性を向上させるため、筐体と比べ、ディスプレイ201が相対的に大きな構成となっており、ファンクションキー211等のサイズが大きな構成となっている。
ただし、空調機リモートコントローラー31は、1つのファンクションキー211に複数の機能を割り当てているため、利用者が連続的に複数の設定範囲が含まれる機能を操作スイッチを操作するたびに順送りしながら変更する際、空調機リモートコントローラー31は、同じファンクションキー211を利用者に何度も押下させる必要がある。例えば、上記で説明したように、機能が有する複数の設定内容のうち、利用者が利用するのは一部の設定内容である場合であっても、空調機リモートコントローラー31は、デフォルト設定では、複数の設定内容分の操作を要求する。
この場合、利用者からすれば、多くの回数のスイッチ操作を要求されるため、煩わしさが生じる。一方、空調機リモートコントローラー31からすれば、一つの機能の設定内容の変更でさえも毎回操作スイッチの操作に応じて設定内容を順送りさせなければならないことから、複数回のスイッチ操作が行われるため、操作スイッチ等の入力インターフェース及び空調機リモートコントローラー31を構成する回路基板への機械的寿命に影響を与える懸念がある。
また、空調機リモートコントローラー31は、利用者に合わせた設定変更を行わせる場合であっても、従来例のように、利用者に通常運転時の設定とは異なる画面を閲覧させれば、利用者に直感的で簡易な操作を行わせることにはならない。
そこで、本実施の形態1の空調機リモートコントローラー31は、スキップ設定を行わせる場合であっても、既存の入力インターフェースをそのまま利用させることで、直感的で簡易な操作を実現させている。例えば、空調機リモートコントローラー31は、空調機3が運転中であることを示す通常設定状態の画面のままで、スキップ設定を行わせることができるため、利用者に特殊画面を閲覧させる必要がない。また、利用者がスキップ対象の設定をさせたい設定内容を含む機能に対応する入力インターフェースを利用者に予め設定された継続時間長押しさせるだけで、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象を決定する処理を行い、スキップ対象をディスプレイ201から除外させることができる。よって、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、単純な操作で不要な操作を除外させることができる。
また、本実施の形態1の空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象の解除を行わせる場合であっても、既存の入力インターフェースをそのまま利用させることで、直感的で簡易な操作を実現させている。例えば、空調機リモートコントローラー31は、空調機3が停止中であることを示す通常設定状態の画面のままで、スキップ対象の解除を行わせることができるため、利用者に特殊画面を閲覧させる必要がない。また、空調機リモートコントローラー31は、スキップ対象を解除させる機能に対応する入力インターフェースを利用者に予め設定された継続時間長押しさせるだけで、スキップ対象を解除させる処理を行い、スキップ対象をディスプレイ201に復帰させることができる。よって、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、単純な操作で除外させた操作を元のように設定できる状態にすることができる。
つまり、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、スキップ対象の決定と、スキップ対象の解除とのそれぞれの操作回数を削減させることができる。よって、空調機リモートコントローラー31は、直感的で簡易な操作で不要な操作の回数を削減させることができる。
換言すれば、空調機リモートコントローラー31は、機能設定画面等の特殊画面に遷移することなく、複数の設定内容のうち、不要な設定内容をスキップ対象にすることができる。この結果、空調機リモートコントローラー31は、同じ操作スイッチを利用者に何度も押させる必要がなくなり、普段よく使う設定内容だけを行き来させることができる。また、空調機リモートコントローラー31は、機能設定画面等の特殊画面に遷移することなく、スキップ対象を簡単な操作で解除させることができる。
したがって、空調機リモートコントローラー31は、操作スイッチ等の入力インターフェースと、空調機リモートコントローラー31を構成する回路とに生じる機械的疲労を削減することができるため、長寿命化を図ることができる。
なお、ディスプレイ201は、本発明における表示部に相当する。また、プロセッサ69は、本発明における制御部に相当する。また、本発明におけるファンクションキー211又は固定キー213は、本発明における操作スイッチに相当する。
以上、本実施の形態1において、空調運転を制御する空調機リモートコントローラー31であって、空調運転に関連する表示内容を表示するディスプレイ201と、表示内容と関連付けが設定され、表示内容に対応する機能が割り当てられてあって、ディスプレイ201で表示された表示内容の操作を入力する操作スイッチと、操作スイッチに応じて、空調運転を制御するプロセッサ69と、を備え、機能のそれぞれは、空調運転に関連し、複数の設定内容を有し、プロセッサ69は、操作スイッチが押されるたびに、対応する機能の複数の設定内容を順送りで設定し、複数の設定内容に対応する表示内容をディスプレイ201に表示させ、予め設定された操作が行われた場合、複数の設定内容のうち、特定の設定内容をスキップ対象にする空調機リモートコントローラー31が構成される。
上記構成のため、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、単純な操作で不要な操作を除外させることができる。よって、空調機リモートコントローラー31は、直感的で簡易な操作で不要な操作の回数を削減させることができる。
また、本実施の形態1において、プロセッサ69は、操作スイッチが押下され続けている時間である押下継続時間が、予め設定された継続時間を経過した場合、特定の設定内容をスキップ対象にし、ディスプレイ201は、複数の設定内容のうち、スキップ対象にしていない表示内容を表示させる。
上記構成のため、空調機リモートコントローラー31は、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、単純な操作で不要な操作を除外する処理に移行することができる。そして、空調機リモートコントローラー31は、除外処理の実行後、除外させない表示内容を表示させるため、利用者に不要な操作の回数を削減させることができる。
また、本実施の形態1において、プロセッサ69は、空調運転が行われている場合、特定の設定内容をスキップ対象にし、空調運転が停止中で特定の設定内容をスキップ対象にした状態であって、操作スイッチが押下された場合、操作スイッチが押下され続けている時間である押下継続時間に応じて、特定の設定内容をスキップ対象から解除する。
上記構成のため、空調機リモートコントローラー31は、直感的な操作で利用者にスキップ対象の設定処理及びスキップ対象の解除処理を行わせることができる。
また、本実施の形態1において、プロセッサ69は、特定の設定内容をスキップ対象にした場合、スキップ対象が設定された旨を報知させ、特定の設定内容をスキップ対象から解除した場合、スキップ対象が解除された旨を報知させる。
上記構成のため、空調機リモートコントローラー31は、利用者に現在の設定を迅速に報知することができる。
また、本実施の形態1において、プロセッサ69は、特定の設定内容をスキップ対象から解除した場合、特定の設定内容を含む機能ごとに、スキップ対象を解除する。
上記構成のため、空調機リモートコントローラー31は、利用者に何度も操作を行わせることなく、一括で同一種類のスキップ対象となっている機能を解除することができる。
したがって、以上の構成から、空調機リモートコントローラー31は、特に顕著に、既存の入力インターフェースをそのまま利用させつつ、単純な操作で不要な操作を除外させるため、直感的で簡易な操作で不要な操作の回数を削減させることができる。