JP2015122665A - 中継システムおよびスイッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な仕組みでマルチキャスト通信を実現可能な中継システムおよびスイッチ装置を提供する。
【解決手段】L2SW12aは、L2SW12bのスヌーピングテーブル16bに保持される、マルチキャストグループGAと、代表IPアドレスIPAbと、の対応関係をコントロールプレーン15を介して取得し、スヌーピングテーブル16aに登録する。L2SW12aは、GAを宛先とするマルチキャストパケット21を受信した際に、対応する他のL2SWの代表IPアドレスをスヌーピングテーブル16aに基づいて抽出し、それを宛先とするユニキャストパケット22に変換する。L2SW12bは、ユニキャストパケット22に含まれる宛先の代表IPアドレスが自身の代表IPアドレスである場合、マルチキャストパケット21a,21bに変換する。
【選択図】図3

Description

本発明は、中継システムおよびスイッチ装置に関し、例えば、マルチキャストパケットを中継する中継システムおよびスイッチ装置に関する。
特許文献1および特許文献2には、ユニキャストパケットを用いてマルチキャスト通信を実現する方式が示される。具体的には、送信側のパケット変換装置は、サーバからのマルチキャストパケットをユニキャストパケットに変換して受信側のパケット変換装置に向けて送信する。受信側のパケット変換装置は、ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換してクライアントに送信する。
ここで、特許文献1のパケット変換装置は、ユニキャストパケットとマルチキャストパケットとの間を変換する際に、パケットの宛先/送信元IPアドレスおよびUDPポート番号の書き換えを適宜行う。各パケット変換装置は、この書き換えを行うため、相互の通信を介して、変換前後の各種情報(IPアドレスおよびUDPポート番号)を所定の識別子と共に保持しておく。具体的には、受信側のパケット変換装置は、クライアントからの要求を受けた際に、予め送信側のパケット変換装置のIPアドレスを知っている前提で、送信側のパケット変換装置に向けて通信を開始し、各パケット変換装置は、この通信の中で前述した保持情報を定める。
一方、特許文献2における送信側のパケット変換装置は、受信側のパケット変換装置からの受信要求に応じて、マルチキャストパケットをカプセル化によってユニキャストパケットに変換する。具体的には、クライアントは、受信側のパケット変換装置に対して所望のマルチキャストアドレスを通知し、受信側のパケット変換装置は、このマルチキャストアドレスに対応するツリーIDの受信要求を送信側のパケット変換装置に向けて送信する。これを受けて、送信側のパケット変換装置は、この受信要求の要求元を宛先としてカプセル化を行う。なお、受信側のパケット変換装置は、送信側のパケット変換装置に対して受信要求を行う際に、アドレス管理サーバを介して、マルチキャストアドレスと、送信側のパケット変換装置のIPアドレスと、ツリーIDとの対応関係を取得し、この対応関係に基づいて受信要求を行う。
特開2001−230774号公報 特開2004−253975号公報
マルチキャスト通信は、動画の配信といったマルチメディアコンテンツ向けの用途や、VXLAN(Virtual eXtensible Local Area Network)といった仮想化ネットワーク向けの用途等で、広く用いられている。例えば、それぞれ離れたエリア間でマルチキャスト通信を行いたいような場合、通常、通信事業者のキャリア網が用いられる。キャリア網の中では、例えば、PIM(Protocol Independent Multicast)を代表とするマルチキャストルーティングプロトコルを用いてマルチキャストパケットのルーティングが行われる。
ただし、例えば、キャリア網内にPIMに対応していないルータが存在したり、あるいは、何らかの理由でPIMが正常に動作しないルータが存在するような場合、マルチキャストパケットが広範囲に亘って不必要にルーティングされるような事態が生じ得る。そうすると、キャリア網内で、パケットのループ等を代表とするネットワークの輻輳を招く恐れがある。このような事態を防止するため、マルチキャストパケットの中継を禁止しているキャリア網が存在する。
このようなキャリア網が存在する場合であってもマルチキャスト通信を実現するため、例えば、特許文献1や特許文献2に示されるような技術を用いることが考えられる。しかしながら、特許文献1および特許文献2の技術では、マルチキャスト通信を行う際の準備として必要な処理が煩雑となり、処理負荷が増大する恐れがある。具体的には、例えば、特許文献1および特許文献2の技術では、共に、実際のマルチキャスト通信に先だって、受信側のパケット変換装置から送信側のパケット変換装置に向けて通信を行う必要がある。特許文献1の技術では、この通信の中で様々な情報を取得する必要があり、特許文献2の技術では、この通信を行うために様々な情報を取得する必要がある。
本発明は、このようなことに鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、簡素な仕組みでマルチキャスト通信を実現可能な中継システムおよびスイッチ装置を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施の形態による中継システムは、それぞれ異なる代表IPアドレスが設定される複数のスイッチ装置と、複数のスイッチ装置の間を接続するレイヤ3ネットワークと、複数のスイッチ装置に接続されるコントロールプレーンと、を有する。複数のスイッチ装置のそれぞれは、スヌーピング部と、スヌーピングテーブルと、スヌーピングテーブル同期部と、送信用パケット変換部と、受信用パケット変換部と、を有する。スヌーピング部は、マルチキャストグループへの参加要求またはマルチキャストグループからの離脱要求を表す要求パケットを所定のルータに向けて中継する際に、要求パケットを受信したポートと、要求パケットに含まれるマルチキャストグループと、の対応関係を取得する。スヌーピングテーブルは、スヌーピング部によって取得された、ポートと、マルチキャストグループと、の対応関係を、参加要求または離脱要求に応じて保持または消去する。スヌーピングテーブル同期部は、自身を除く他のスイッチ装置のスヌーピングテーブルに保持されるマルチキャストグループと、当該他のスイッチ装置に設定される代表IPアドレスと、の対応関係をコントロールプレーンを介して取得し、当該取得した対応関係を自身のスヌーピングテーブルに登録する。送信用パケット変換部は、マルチキャストグループを宛先とするマルチキャストパケットを所定のポートで受信した際に、スヌーピングテーブルに基づいて、当該マルチキャストグループに対応する単数または複数の代表IPアドレスを抽出する。そして、送信用パケット変換部は、当該マルチキャストパケットを、当該抽出した代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換する。受信用パケット変換部は、自身に設定される代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットを所定のポートで受信した際に、当該ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すると、中継システムおよびスイッチ装置において、簡素な仕組みでマルチキャスト通信が実現可能になる。
本発明の実施の形態1による中継システムにおいて、その概略構成例および概略動作例を示すブロック図である。 VXLANのフレームフォーマットの一例を示す概略図である。 図1に続く概略動作例を示すブロック図である。 図3のL2SW(スイッチ装置)の変換処理によって生成されるユニキャストパケット(フレーム)のフォーマット例を示す概略図である。 図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)の主要部の概略構成例を示すブロック図である。 図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)が行うスヌーピング処理の処理内容の一例を示すフロー図である。 図1の中継システムにおいて、そのコントロールプレーンが行う処理内容の一例を示すフロー図である。 図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)が行うスヌーピングテーブル同期処理の処理内容の一例を示すフロー図である。 図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)が行うフレーム(パケット)受信処理の処理内容の一例を示すフロー図である。 図9における、スヌーピングに伴うポートの抽出処理の処理内容の一例を示すフロー図である。 本発明の実施の形態2による中継システムにおいて、その概略構成例を示すブロック図である。 図11とは異なる概略構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3による中継システムにおいて、その概略構成例および概略動作例を示すブロック図である。 図13の中継システムにおいて、その各L2SW(スイッチ装置)に保持されるスヌーピングテーブルの内容例を示す図である。 図13に続く概略動作例を示すブロック図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
《中継システムの概略構成》
図1は、本発明の実施の形態1による中継システムにおいて、その概略構成例および概略動作例を示すブロック図である。図1に示す中継システムは、特に限定はされないが、例えば、VXLAN(Virtual eXtensible Local Area Network)を適用したデータセンタ等の中継システムである。当該中継システムは、情報処理部11a〜11dを含む複数の情報処理部と、レイヤ2スイッチ装置(以下、L2SWと略す)12a,12bと、レイヤ3スイッチ装置(以下、L3SWと略す)13a,13bと、レイヤ3ネットワーク(以下、L3ネットワークと略す)14と、コントロールプレーン15と、を備える。
L2SW12a,12bのそれぞれは、本実施の形態の主要部となるスイッチ装置であり、複数のポートP[1]〜P[n]を備える。L2SW12aのポートP[n]は、L3SW13aを介してL3ネットワーク14に接続され、L2SW12bのポートP[n]は、L3SW13bを介してL3ネットワーク14に接続される。すなわち、L3ネットワーク14は、複数のスイッチ装置(L2SW12aとL2SW12b)の間を接続する。コントロールプレーン15は、当該複数のスイッチ装置(L2SW12a,12b)に接続される。
L2SW12a,12bのポートP[1]〜P[n−1]は、通信回線18を介して情報処理部に接続される。この例では、L2SW12aのポートP[1],P[n−1]は、それぞれ、情報処理部11a,11bに接続され、L2SW12bのポートP[1],P[n−1]は、それぞれ、情報処理部11c,11dに接続される。例えば、情報処理部11a〜11dのそれぞれは、同一のデータセンタ内のサーバ装置等であり、特に限定はされないが、情報処理部11a,11bは、拠点Aに設置され、情報処理部11c,11dは、拠点Aとは離れた拠点Bに設置される。以降、L2SW12a,12bのそれぞれを代表してL2SW12と称し、情報処理部11a〜11dのそれぞれを代表して情報処理部11と称する。
情報処理部11aは、トンネル終端部EP1と、トンネル終端部EP1の配下に属する複数(i台)の仮想端末VM[1,1]〜VM[1,i]とを備える。また、情報処理部11bは、トンネル終端部EP2と、トンネル終端部EP2の配下に属する複数(i台)の仮想端末VM[2,1]〜VM[2,i]とを備える。同様に、情報処理部11cは、トンネル終端部EP3と、複数の仮想端末(代表的にVM[3,1]のみを図示)を備え、情報処理部11dは、トンネル終端部EP4と、複数の仮想端末(代表的にVM[4,i]のみを図示)を備える。
情報処理部11は、例えば、ラック型のサーバ装置等によって構成され、トンネル終端部EPは、ソフトウェアベースで実現することも、ToR(Top of Rack)の物理スイッチ等で実現することも可能である。以降、仮想端末VM[1,1]〜VM[1,i],VM[2,1]〜VM[2,i],VM[3,1],VM[4,i]のそれぞれを代表して仮想端末VMと称し、トンネル終端部EP1〜EP4のそれぞれを代表してトンネル終端部EPと称する。
《中継システムの概略動作(前提)》
次に、トンネル終端部EP1〜EP4のそれぞれのIP(Internet Protocol)アドレスがIPA1〜IPA4であるものとして、図1の中継システムにおける前提となる動作例について説明する。まず、VXLANについて簡単に説明する。図2は、VXLANのフレームフォーマットの一例を示す概略図である。VXLANとは、内部L2フレーム40を外部ヘッダ41によってカプセル化することで、L3ネットワーク14上に論理的なL2ネットワークを構築可能にするトンネリングプロトコルである。具体的には、各仮想端末VMは、VTEP(Virtual Tunnel End Point)と呼ばれるトンネル終端部EPに適宜属するように構成され、異なるVTEPに属する仮想端末VM間での通信は、対応するVTEP間での通信を介して行われる。
例えば、トンネル終端部EP1(VTEP)が、配下の仮想端末VM[1,1]から、仮想端末VM[4,i]のMAC(Media Access Control)アドレスを宛先とする内部L2フレーム40を受信した場合を想定する。トンネル終端部EP1は、仮想端末VM[4,i]のMACアドレスとトンネル終端部EP4のIPアドレスIPA4との対応関係を学習している場合、受信した内部L2フレーム40を、外部ヘッダ41でカプセル化したのち、トンネル終端部EP4を宛先として送信する。
具体的には、外部ヘッダ41には、VXLAN識別子を含むVXLANヘッダ42、UDP(User Datagram Protocol)ヘッダ43、IPヘッダ44およびイーサネット(登録商標)ヘッダ45が含まれる。トンネル終端部EP1は、IPヘッダ44の送信元IPアドレスに自身のIPアドレスIPA1を、宛先IPアドレスにトンネル終端部EP4のIPアドレスIPA4を格納し、当該ユニキャストパケットをトンネル終端部EP4に送信する。
なお、本明細書では、便宜上、「パケット」と「フレーム」は、特に言及した場合を除き、同義語として取り扱う。例えば、前述したようにトンネル終端部EP1からトンネル終端部EP4に送信されるユニキャストパケットは、実際には、図2に示したように、イーサネットヘッダ45を含めたフレームの形態で送信されるが、この際の「パケット」と「フレーム」の記載上の区別は特に行わない。
一方、トンネル終端部EP1は、仮想端末VM[4,i]のMACアドレスとトンネル終端部EP4のIPアドレスIPA4との対応関係を学習していない場合には、IPマルチキャストを利用してフラッディングを行う。具体的に説明すると、VXLANでは、各仮想端末VMにVXLAN識別子が割り当てられ、当該VXLAN識別子によってブロードキャストドメインが設定されると共に、各VXLAN識別子毎にマルチキャストグループが対応付けられる。これにより、VTEPは、前述したフラッディングを、同一マルチキャストグループ内でのマルチキャスト通信によって実現する。
例えば、図1の情報処理部11a内の仮想端末VM[1,1]と同じVXLAN識別子を持つ(すなわち同じマルチキャストグループGAに属する)仮想端末VMが、図1の情報処理部11b〜11d内に存在する場合を想定する。この場合、トンネル終端部EP1〜EP4の間で、予め、IGMP(Internet Group Management Protocol)等のマルチキャストプロトコルおよびPIM等のマルチキャストルーティングプロトコルを用いて、マルチキャストグループGAの配信経路が構築される。
この状態で、トンネル終端部EP1は、前述したように、仮想端末VM[4,i]のMACアドレスとトンネル終端部EP4のIPアドレスIPA4との対応関係を学習していない場合には、前述したIPヘッダ44の宛先IPアドレスにマルチキャストグループGAに対応するIPアドレスを格納して送信する。当該マルチキャストパケットは、予め構築されたマルチキャストグループGAの配信経路を介して、トンネル終端部EP2〜EP4に転送される。
トンネル終端部EP4は、当該マルチキャストパケットから外部ヘッダ41を取り外し、内部L2フレーム40を仮想端末VM[4,i]に送信する。また、トンネル終端部EP2〜EP4は、当該マルチキャストパケットに含まれる送信元の情報に基づいて、仮想端末VM[1,1]のMACアドレスとトンネル終端部EP1のIPアドレスIPA1との対応関係を学習する。
《中継システムの概略動作(前提)の問題点》
前述したように、マルチキャストグループGAの配信経路を構築する際には、例えば、図1のL3SW13aとL3SW13bとの間で、PIM等に基づき、L3ネットワーク14を介してマルチキャストパケットのルーティング経路が構築される。しかしながら、L3ネットワーク14は、例えば、通信事業者のキャリア網等であり、マルチキャストパケットの通過を禁止している場合がある。
この場合、VXLANを適用した中継システムにおいて、前述したような、情報処理部11によるフラッディングが実現できなくなる。なお、ここでは、VXLANを用いる場合を例としたが、勿論、マルチメディアコンテンツ向け等の中継システムにおいてマルチキャスト通信を行う場合にも問題が生じる。例えば、情報処理部11aをサーバとし、情報処理部11c,11dをクライアントとしてサーバからクライアントに向けてマルチキャストパケットを配信する際にも、当該マルチキャストパケットの配信が実現できなくなる。
《中継システムの概略動作(実施の形態)》
そこで、図1の中継システムにおいて、複数のスイッチ装置(L2SW12a,12b)は、予め個別の代表IPアドレスが設定され、当該各代表IPアドレスと、IGMP等のスヌーピングによって取得した各代表IPアドレスの配下に属するマルチキャストグループと、の対応関係をコントロールプレーン15を介して同期する。そして、L2SW12a,12bは、当該同期した情報に基づいて、受信したマルチキャストパケットを代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換して所定のポートに送信する。また、L2SW12a,12bは、代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットを受信した際には、当該ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換してスヌーピングに基づくポートに送信する。
図1の例で具体的に説明すると、L2SW12aには、代表IPアドレスIPAaが予め設定され、L2SW12bには、代表IPアドレスIPAbが予め設定される。L2SW12aは、トンネル終端部EP1,EP2からのIGMPパケット17a,17bをL3SW13aに中継する際に、当該IGMPパケットを受信したポートと、当該IGMPパケットに含まれるマルチキャストグループと、の対応関係を取得する。そして、L2SW12aは、この取得した対応関係を、IGMPパケットの種別に基づいてスヌーピングテーブル16aに保持またはスヌーピングテーブル16aから消去する。
IGMPパケット(言い換えれば要求パケット)は、マルチキャストグループへの参加要求を表すIGMPレポート(又はIGMPジョイン)と呼ばれるパケットと、マルチキャストグループからの離脱要求を表すIGMPリーブと呼ばれるパケットとが主に存在する。L2SW12aは、IGMPレポートを中継する際には、前述した対応関係をスヌーピングテーブル16aに保持し、IGMPリーブを中継する際には、前述した対応関係をスヌーピングテーブル16aから消去する。
図1の例では、IGMPパケット17a,17bは、マルチキャストグループGAへの参加要求を表すIGMPレポートであるものとする。この場合、L2SW12aは、IGMPパケット17aを受信したポートP[1](ここではその識別子{P[1]})と、IGMPパケット17aに含まれるマルチキャストグループGAと、の対応関係をスヌーピングテーブル16aに保持する。また、L2SW12aは、IGMPパケット17bを受信したポートP[n−1](ここではその識別子{P[n−1]})と、IGMPパケット17bに含まれるマルチキャストグループGAと、の対応関係をスヌーピングテーブル16aに保持する。
同様に、L2SW12bは、トンネル終端部EP3,EP4からのIGMPパケット17c,17dをL3SW13bに中継する際に、当該各IGMPパケットを受信したポートと、当該各IGMPパケットに含まれるマルチキャストグループと、の対応関係を取得する。ここでは、IGMPパケット17c,17dは、共に、マルチキャストグループGAへの参加要求を表すIGMPレポートであるものとする。
この場合、L2SW12bは、IGMPパケット17cを受信したポートP[1](ここではその識別子{P[1]})と、IGMPパケット17cに含まれるマルチキャストグループGAと、の対応関係をスヌーピングテーブル16bに保持する。同様に、L2SW12bは、IGMPパケット17dを受信したポートP[n−1](ここではその識別子{P[n−1]})と、IGMPパケット17dに含まれるマルチキャストグループGAと、の対応関係をスヌーピングテーブル16bに保持する。
このような機能は、所謂IGMPスヌーピングとして知られている。ここでは、IGMPを例としたが、IGMPの代わりに、IPv6で用いられるMLD(Multicast Listener Discovery)であってもよい。
さらに、スイッチ装置(例えばL2SW12a)は、他のスイッチ装置(L2SW12b)のスヌーピングテーブル16bに保持されるマルチキャストグループGAと、当該他のスイッチ装置(L2SW12b)に設定される代表IPアドレス(ここではIPAb)と、の対応関係をコントロールプレーン15を介して取得する。そして、スイッチ装置(例えばL2SW12a)は、当該取得した対応関係を自身のスヌーピングテーブル16aに登録する。その結果、スヌーピングテーブル16aは、図1に示すように、マルチキャストグループGAと、代表IPアドレスIPAbとの対応関係を保持する。
なお、ここでは、必ずしも限定はされないが、当該コントロールプレーン15を介して取得した対応関係は、ポートP[n](ここではその識別子{P[n]})に対応付けて登録される。ポートP[n]は、L2SW12aに対して予め設定された、あるいはL2SW12aによって自動的に検出されたルータ(ここではL3SW13a)用のポートである。
同様に、スイッチ装置(例えばL2SW12b)も、他のスイッチ装置(L2SW12a)のスヌーピングテーブル16aに保持されるマルチキャストグループGAと、当該他のスイッチ装置(L2SW12a)に設定される代表IPアドレス(ここではIPAa)と、の対応関係をコントロールプレーン15を介して取得する。そして、スイッチ装置(例えばL2SW12b)は、当該取得した対応関係を自身のスヌーピングテーブル16bに登録する。その結果、スヌーピングテーブル16bは、図1に示すように、マルチキャストグループGAと、代表IPアドレスIPAaと、の対応関係を保持する。ここでは、スヌーピングテーブル16aの場合と同様に、当該対応関係は、ポートP[n](ここではその識別子{P[n]})に対応付けて登録される。
また、図1の例では、L2SW12a,12bのそれぞれは、前述した自身のスヌーピング処理によって取得した情報を、自身の代表IPアドレスに対応付けて自身のスヌーピングテーブル16a,16bに保持している。例えば、L2SW12aは、スヌーピング処理によって取得した、ポートP[1],P[n−1]と、マルチキャストグループGAと、の対応関係を自身の代表IPアドレスIPAaに対応付けてスヌーピングテーブル16aに保持している。
この場合、前述したように、L2SW12bがコントロールプレーン15を介してL2SW12aのスヌーピングテーブル16aの情報を取得する際に、L2SW12bは、スヌーピングテーブル16aに保持されているマルチキャストグループGAと代表IPアドレスIPAaとの対応関係を取得すればよい。ただし、L2SW12a,12bのそれぞれは、自身の代表IPアドレスを認識しているため、必ずしも、自身のスヌーピングテーブル16a,16bに自身の代表IPアドレスを保持する必要はない。すなわち、例えば、L2SW12bがL2SW12aのスヌーピングテーブル16aに含まれるマルチキャストグループGAの情報を取得する際に、L2SW12aは、当該情報に自身の代表IPアドレスIPAaを加えればよい。
図3は、図1に続く概略動作例を示すブロック図である。ここでは、図1の場合と同様に、トンネル終端部EP1が、仮想端末VM[1,1]から仮想端末VM[4,i]を宛先とする内部L2フレーム40を受信し、宛先の未学習に伴いフラッディングを行う場合を想定する。この場合、トンネル終端部EP1は、L2SW12aに向けて、外部ヘッダ41の宛先IPアドレスにマルチキャストグループGAに対応するIPアドレスを含んだマルチキャスト(MC)パケット21を送信する。
L2SW12aは、このように、マルチキャストグループGAを宛先とするマルチキャストパケット21を所定のポート(ここではP[1])で受信した際に、スヌーピングテーブル16aに基づいてポートの抽出処理を行う。具体的には、L2SW12aは、スヌーピングテーブル16aに基づいて、自身のスヌーピング処理によって取得した(言い換えれば自身の代表IPアドレスIPAaに対応付けられた)ポートの中から当該マルチキャストグループGAに対応するポートを抽出する。これにより、L2SW12aは、ポートP[n−1]を抽出する。なお、ポートP[1]は、マルチキャストパケット21を受信したポートであるため、抽出対象から除外される。L2SW12aは、当該マルチキャストパケット21を、この抽出したポートP[n−1]に中継する。
さらに、L2SW12aは、マルチキャストグループGAを宛先とするマルチキャストパケット21を所定のポート(ここではP[1])で受信した際に、スヌーピングテーブル16aに基づいて、自身を除く他のL2SW12に設定され、かつ当該マルチキャストグループGAに対応する単数または複数の代表IPアドレスを抽出する。図3の例では、L2SW12aは、代表IPアドレスIPAbを抽出する。
続いて、L2SW12aは、所定のポートで受信したマルチキャストパケット21を、スヌーピングテーブル16aに基づいて抽出した代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換する。この例では、L2SW12aは、マルチキャストパケット21を、代表IPアドレスIPAbを宛先(宛先IPアドレス)とするユニキャストパケット22に変換する。
図4は、図3のL2SW(スイッチ装置)の変換処理によって生成されるユニキャストパケット(フレーム)のフォーマット例を示す概略図である。図4に示すように、L2SW12aは、具体的には、図2に示したフォーマットを持つマルチキャストパケット21(VXLANフレーム50)を、自身の代表IPアドレスIPAaを送信元とし、抽出した代表IPアドレスIPAbを宛先とするIPヘッダ51でカプセル化することで、ユニキャストパケット22に変換する。この際に、特に限定はされないが、L2SW12aは、ユニキャストパケット(フレーム)22のイーサネットヘッダ52に含まれる送信元MACアドレスを自身のMACアドレスとし、宛先MACアドレスをL3SW13aのMACアドレスとする。
次いで、L2SW12aは、スヌーピングテーブル16aに基づき、代表IPアドレスIPAbを宛先とするユニキャストパケット22を、それに対応するポートP[n]に送信する。当該ポートP[n]から送信されたユニキャストパケット22は、L3SW13a、L3ネットワーク14、およびL3SW13bを介してL2SW12bに転送される。
L2SW12bは、自身に設定される代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットを所定のポートで受信した際に、当該ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する。したがって、L2SW12bは、ユニキャストパケット22をポートP[n]で受信した際に、それに含まれる宛先IPアドレスが自身に設定される代表IPアドレスIPAbであるため、当該ユニキャストパケット22をマルチキャストパケットに変換する。具体的には、L2SW12bは、図4に示したIPヘッダ51およびイーサネットヘッダ52を取り外す(すなわちデカプセル化する)ことで、マルチキャストパケットに変換(言い換えれば復元)する。
L2SW12bは、当該変換処理によって生成したマルチキャストパケットに対して、その宛先IPアドレス(図2のIPヘッダ44内の宛先IPアドレスに該当)に格納された情報からマルチキャストグループGAを認識する。L2SW12bは、スヌーピングテーブル16bに基づいて、自身のスヌーピング処理によって取得した(言い換えれば自身の代表IPアドレスIPAbに対応付けられた)ポートの中から、当該マルチキャストグループGAに対応するポートを抽出する。これにより、L2SW12bは、ポートP[1],P[n−1]を抽出し、当該ポートP[1],P[n−1]に、変換後のマルチキャストパケット21a,21bをそれぞれ送信する。
トンネル終端部EP2,EP3は、それぞれ、マルチキャストパケット21,21aを受信し、図2のカプセル化用の外部ヘッダ41を取り外して内部L2フレーム40を復元する。トンネル終端部EP2,EP3は、共に、内部L2フレーム40に含まれる宛先MACアドレス(ここでは仮想端末VM[4,i]のMACアドレス)が自身の配下に存在しないため、フラッディングを行う。具体的には、トンネル終端部EP2,EP3は、当該内部L2フレーム40を、それぞれ、マルチキャストパケット21,21aに含まれるVXLAN識別子と同一のVXLAN識別子を持つ配下の仮想端末VMにフラッディングする。
一方、トンネル終端部EP4は、マルチキャストパケット21bを受信し、カプセル化用の外部ヘッダ41を取り外して内部L2フレーム40を復元する。トンネル終端部EP4は、内部L2フレーム40に含まれる宛先MACアドレス(ここでは仮想端末VM[4,i]のMACアドレス)が自身の配下に存在するため、当該内部L2フレーム40を、仮想端末VM[4,i]に送信する。
以上のように、図1および図3の中継システムおよびスイッチ装置を用いることで、L3ネットワーク14がマルチキャストパケットの通過を禁止している場合であっても、それをユニキャストパケットに変換することで等価的にマルチキャスト通信を実現することができる。加えて、L3SW13a,L3SW13bがPIM等に対応していない場合であってもマルチキャスト通信を実現することができる。この際には、L2SW(スイッチ装置)12a,12bのスヌーピング情報を利用し、それを同期する仕組みによってユニキャストパケットへの変換を行っているため、簡素な仕組みでマルチキャスト通信を実現可能になる。
すなわち、特許文献1や特許文献2のように、マルチキャスト通信に先立つ準備として、受信側のパケット変換装置(具体的には、ゲートウエイやルータ)から送信側のパケット変換装置に向けて煩雑な通信を行う必要がなく、単に、コントロールプレーン15を介してスヌーピングテーブル16a,16bの同期を適宜行えばよい。このように、簡素な仕組みでマルチキャスト通信を実現可能になるため、処理負荷を低減できる。
《スイッチ装置の構成》
図5は、図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)の主要部の概略構成例を示すブロック図である。図4に示すL2SW(スイッチ装置)12は、複数(ここではn個)のポートP[1]〜P[n]と、フレーム(パケット)処理部25と、テーブルユニット26と、スヌーピングテーブル同期部27と、を備える。テーブルユニット26は、アドレステーブルFDBと、スヌーピングテーブル16とを備える。アドレステーブルFDBは、広く知られているように、複数のポートP[1]〜P[n]と、当該複数のポートの先に存在するMACアドレスとの対応関係を保持する。スヌーピングテーブル16は、図1および図3に示したスヌーピングテーブル16a,16bに該当する。
フレーム(パケット)処理部25は、受信用パケット変換部28と、送信用パケット変換部29と、FDB処理部30と、スヌーピング部31と、送信部32と、を備える。FDB処理部30は、広く知られているように、アドレステーブルFDBを用いた送信元の学習と宛先の検索を行う。具体的には、FDB処理部30は、複数のポートP[1]〜P[n]でフレームを受信した際に、当該フレームに含まれる送信元MACアドレスと当該フレームを受信したポートと、の対応関係をアドレステーブルFDBに学習する。また、FDB処理部30は、当該フレームに含まれる宛先MACアドレスを検索キーとしてアドレステーブルFDBを検索し、宛先のポートを決定する。
受信用パケット変換部28、送信用パケット変換部29、スヌーピング部31およびスヌーピングテーブル同期部27は、図1および図3で述べたような処理を行う。すなわち、スヌーピング部31は、マルチキャストグループへの参加要求またはマルチキャストグループからの離脱要求を表す要求パケット(例えばIGMPレポートまたはIGMPリーブ)を所定のルータに向けて中継する際に、スヌーピング処理を行う。具体的には、スヌーピング部31は、当該要求パケットを受信したポートと、当該要求パケットに含まれるマルチキャストグループと、の対応関係を取得する。
スヌーピングテーブル16は、スヌーピング部31によって取得された、ポートと、マルチキャストグループと、の対応関係を、参加要求または離脱要求に応じて保持または消去する。この際に、特に限定はされないが、スヌーピングテーブル16は、図1で述べたように、当該対応関係を、自身の代表IPアドレスに対応付けて保持する。スヌーピングテーブル同期部27は、自身を除く他のL2SW12のスヌーピングテーブル16に保持されるマルチキャストグループと、当該他のスイッチ装置L2SW12に設定される代表IPアドレスと、の対応関係をコントロールプレーン15を介して取得し、当該取得した対応関係を自身のスヌーピングテーブル16に登録する。
送信用パケット変換部29は、マルチキャストグループを宛先とするマルチキャストパケットを所定のポートで受信した際に、スヌーピングテーブル16に基づいて、他のスイッチ装置に設定され、かつ当該マルチキャストグループに対応する単数または複数の代表IPアドレスを抽出する。そして、送信用パケット変換部29は、当該マルチキャストパケットを、抽出した代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換する。具体的には、送信用パケット変換部29は、図3で述べたように、カプセル化によってユニキャストパケットに変換する。
受信用パケット変換部28は、自身に設定される代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットを受信した際に、当該ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する。具体的には、受信用パケット変換部28は、図3で述べたように、デカプセル化によってマルチキャストパケットに変換する。
また、スヌーピング部31は、前述した要求パケットのスヌーピング処理に加えて、受信したマルチキャストパケットに対応するポートの抽出処理も行う。具体的には、スヌーピング部31は、マルチキャストグループを宛先とするマルチキャストパケットを受信した際に、そのマルチキャストグループを認識する。そして、スヌーピング部31は、スヌーピングテーブル16に基づいて、要求パケットの中継に伴い自身のスヌーピング処理で取得した(言い換えれば自身の代表IPアドレスに対応付けられた)ポートの中から、当該マルチキャストグループに対応するポートを抽出する。
ここで、スヌーピング部31がマルチキャストパケットを受信する状況は、2通り存在する。1通り目は、図3のL2SW12aの場合のように、所定のポート(図3ではポートP[1])でマルチキャストパケットを受信した際である。2通り目は、図3のL2SW12bの場合のように、受信用パケット変換部28からマルチキャストパケットを受信した際である。
送信部32は、複数のポートP[1]〜P[n]で受信したフレームを、FDB処理部30で決定された宛先のポートに中継する。また、送信部32は、前述したように、2通りの場合でスヌーピング部31によって抽出されたポートに、マルチキャストパケットを中継(または送信)する。さらに、送信部32は、送信用パケット変換部29での変換によって生成されたユニキャストパケットを、スヌーピングテーブル16に基づく所定のポート(すなわちルータ用のポートP[n])に送信する。
《中継システムおよびスイッチ装置の詳細動作》
図6は、図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)が行うスヌーピング処理の処理内容の一例を示すフロー図である。図6において、L2SW(スイッチ装置)12(具体的にはスヌーピング部31)は、マルチキャスト(MC)用の要求パケット(例えばIGMPレポートまたはIGMPリーブ)を受信したか否かを判定する(ステップS101)。要求パケットを受信していない場合、L2SW12は、処理を終了する。
一方、要求パケットを受信した場合、L2SW12(スヌーピング部31)は、スヌーピングテーブル16を更新する(ステップS102)。具体的には、L2SW12(スヌーピング部31)は、前述したように、要求パケットが参加要求の際には登録を行い、離脱要求の際には消去を行う。続いて、L2SW12(具体的にはスヌーピングテーブル同期部27)は、スヌーピングテーブル16に変更が生じたか否かを判定する(ステップS103)。L2SW12(スヌーピングテーブル同期部27)は、変更が生じた場合には、当該変更内容をコントロールプレーン15に通知し(ステップS104)、変更が生じていない場合には、スヌーピング処理を終了する。
図7は、図1の中継システムにおいて、そのコントロールプレーンが行う処理内容の一例を示すフロー図である。図7において、コントロールプレーン15は、図6のステップS104に伴う変更内容の通知を受信したか否かを判定する(ステップS201)。変更内容の通知を受信していない場合、コントロールプレーン15は、処理を終了する。一方、変更内容の通知を受信した場合、コントロールプレーン15は、受信した変更内容を、当該変更内容の送信元を除く各L2SW12に通知する(ステップS202)。
図8は、図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)が行うスヌーピングテーブル同期処理の処理内容の一例を示すフロー図である。図8において、L2SW12(具体的にはスヌーピングテーブル同期部27)は、図7のステップS202に伴う変更内容の通知を受信したか否かを判定する(ステップS301)。変更内容の通知を受信していない場合、L2SW12(スヌーピングテーブル同期部27)は、処理を終了する。一方、変更内容の通知を受信した場合、L2SW12(スヌーピングテーブル同期部27)は、受信した変更内容に基づきスヌーピングテーブル16を更新する(ステップS302)。
このように、スヌーピングテーブル同期部27は、自身のスヌーピング部31に伴い自身のスヌーピングテーブル16に変更が生じた場合に、当該変更内容をコントロールプレーン15を介して他のL2SW12のスヌーピングテーブル同期部27に通知する。これによって、少ない通信量で各L2SW12のスヌーピングテーブル16の同期を実現できる。
ただし、必ずしも、このような方式に限定されるものではなく、その他の同期方式を用いることが可能である。例えば、各L2SW12のスヌーピングテーブル同期部27は、コントロールプレーン15を基準として、コントロールプレーン15に対して定期的に同期を取るような方式であってもよい。または、このような定期的な同期方式と、図6〜図8に示したような変更の発生をトリガとする同期方式とを組み合わせてもよい。
図9は、図1の中継システムにおいて、そのL2SW(スイッチ装置)が行うフレーム(パケット)受信処理の処理内容の一例を示すフロー図である。図10は、図9における、スヌーピングに伴うポートの抽出処理の処理内容の一例を示すフロー図である。図9に示すように、L2SW12(具体的にはフレーム(パケット)処理部25)は、まず、受信したパケットの種別を判別する(ステップS401)。その結果、L2SW(フレーム(パケット)処理部25)は、受信したパケットがユニキャストパケットの場合には、ステップS403へ移行し、マルチキャストパケットの場合には、ステップS410へ移行する(ステップS402,S409)。
具体的には、L2SW(フレーム(パケット)処理部25)は、例えば、IPヘッダ44内の宛先IPアドレスまたはイーサネットヘッダ45内の宛先MACアドレスがユニキャスト用であるかマルチキャスト用であるか等でステップS401の判別を行う。なお、実際には、ステップS401において、図6に示したように、受信したパケットがMC用要求パケットであるか否かの判定も併せて行われる。
ステップS403において、L2SW12(具体的には受信用パケット変換部28)は、受信したユニキャストパケットが自身の代表IPアドレス宛か否かを判別する(ステップS403)。自身の代表IPアドレス宛の場合、L2SW12(受信用パケット変換部28)は、ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する(ステップS404)。具体的には、L2SW12(受信用パケット変換部28)は、ユニキャストパケットに対してデカプセル化を行う。
続いて、L2SW12(具体的にはスヌーピング部31)は、図10に示すようなスヌーピングに伴うポートの抽出処理を行う(ステップS405)。図10において、L2SW12(スヌーピング部31)は、スヌーピングテーブル16を検索する(ステップS501)。そして、L2SW12(スヌーピング部31)は、スヌーピングテーブル16に基づき、自身のスヌーピング処理(図6)によって取得したポートの中から、ステップS404での変換によって生成されたマルチキャストパケットのマルチキャストグループに対応するポートを抽出する(ステップS502)。この際に、自身のスヌーピング処理(図6)によって取得したポートは、図1および図3のスヌーピングテーブル16の例では、自身の代表IPアドレスに対応付けられたポートとなる。
このステップS405に続いて、L2SW12(具体的には送信部32)は、ステップS405で抽出された各ポートに、マルチキャストパケットを送信する(ステップS406)。
一方、ステップS403で、自身の代表IPアドレス宛ではない場合、L2SW12(具体的にはFDB処理部30)は、アドレステーブルFDBの学習と検索を行う(ステップS407)。すなわち、L2SW12(FDB処理部30)は、受信したユニキャストパケット(フレーム)のイーサネットヘッダ45に含まれる送信元MACアドレスをアドレステーブルFDBに学習する。また、L2SW12(FDB処理部30)は、受信したユニキャストパケット(フレーム)のイーサネットヘッダ45に含まれる宛先MACアドレスを検索キーとしてアドレステーブルFDBを検索する。続いて、ステップS408において、L2SW12(具体的には送信部32)は、ステップS407での検索結果に基づくポートに、受信したユニキャストパケットを中継する。
ステップS410において、L2SW12(具体的にはスヌーピング部31)は、図10に示したスヌーピングに伴うポートの抽出処理を行う。すなわち、L2SW12(スヌーピング部31)は、スヌーピングテーブル16に基づき、受信したマルチキャストパケットのマルチキャストグループに対応するポートを抽出する。続いて、L2SW12(具体的には送信部32)は、ステップS410で抽出された各ポートに、マルチキャストパケットを中継する(ステップS411)。
次に、L2SW12(具体的には送信用パケット変換部29)は、スヌーピングテーブル16を検索し、他のスイッチ装置に設定される代表IPアドレスの中から、受信したマルチキャストパケットのマルチキャストグループに対応する単数または複数の代表IPアドレスを抽出する(ステップS412)。続いて、L2SW12(送信用パケット変換部29)は、当該マルチキャストパケットを、ステップS412で抽出した代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換する(ステップS413)。
そして、L2SW12(具体的には送信部32)は、ステップS413での変換によって生成された各ユニキャストパケットを、所定のポートに送信する(ステップS414)。当該所定のポートは、ルータ用のポートP[n]であり、例えば図1および図3のスヌーピングテーブル16の例では、各代表IPアドレスに対応して保持されている。
以上、本実施の形態1の中継システムおよびスイッチ装置を用いることで、代表的には、簡素な仕組みでマルチキャスト通信が実現可能になる。
(実施の形態2)
《中継システム(コントロールプレーン)の概略構成》
本実施の形態2では、実施の形態1で述べたコントロールプレーン15の詳細な構成例について説明する。図11は、本発明の実施の形態2による中継システムにおいて、その概略構成例を示すブロック図である。図12は、図11とは異なる概略構成例を示すブロック図である。図11および図12に示す中継システムは、図1の中継システムと同様の構成を備え、加えて、コントロールプレーン15の詳細が示されたものとなっている。以下、コントロールプレーン15に関する説明を行い、その他に関しては、実施の形態1の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図11に示すコントロールプレーン15は、複数の管理サーバ35a,35bと、複数の管理サーバ35a,35bの間を接続する管理ネットワークとを備える。管理サーバ35a,35bは、それぞれ、L2SW12a,12bが持つ管理用の専用ポートPcに接続される。管理ネットワークは、ここでは、管理サーバ35a,35bにそれぞれ接続されるL3SW36a,36bと、L3SW36aとL3SW36bとの間を接続する管理用の専用ネットワークとで構成される。当該専用ネットワークは、特に限定はされないが、例えば、L3ネットワーク14を利用して構成される。
一方、図12に示すコントロールプレーン15は、図11の場合と異なり、管理サーバ35a,35bが、それぞれ、L2SW12a,12bの通常用のポート(イーサネット用のポート)P[m]に接続された構成となっている。そして、複数の管理サーバ35a,35bの間を接続する管理ネットワークは、L2SW12aとL2SW12bとの間のL3ネットワーク14を介した通常のデータ転送経路を併用する形で構築される。
図11および図12において、例えば、情報処理部11a,11bが拠点Aに、情報処理部11c,11dが拠点Aとは離れた拠点Bに配置されるような場合、各拠点毎に管理サーバが配置されるような場合が多い。管理サーバ35a,35bは、このような各拠点毎の管理サーバを利用して構築することができる。この場合、コントロールプレーン15を、装置等を別途追加することなく実現できるため、低コスト化等が図れる。例えば、既存の管理サーバに図7に示したような処理を行うソフトウェアを実装すること等で、実施の形態1で述べたスヌーピングテーブル同期部27の間の通信を制御することが可能になる。
また、図12では、図11の場合と異なり、管理サーバ35a,35bは、L3ネットワーク14を介した所謂インバンド管理によって、実施の形態1で述べたスヌーピングテーブル同期部27の間の通信を制御する。インバンド管理を行うことで、図11の場合と異なり、専用ネットワークが不要となるため、コスト等の観点で更なる有益性が得られる場合がある。なお、インバンド管理を行う場合、場合によっては、1台の管理サーバでコントロールプレーン15を実現することも可能である。
(実施の形態3)
《中継システムの概略動作(変形例)》
前述した実施の形態1では、例えば、データセンタ等のネットワークの一例として、L3ネットワーク14に2箇所の拠点A,Bが接続される場合を想定して説明を行ったが、本実施の形態3では、3箇所の拠点が接続される場合を想定する。図13は、本発明の実施の形態3による中継システムにおいて、その概略構成例および概略動作例を示すブロック図である。図13に示す中継システムは、図1に示した中継システムに対して、更に、情報処理部11eと、L2SW12cと、L3SW13cと、が追加された構成となっている。なお、図13のL2SW12a,12bにそれぞれ接続される情報処理部11に関しては、記載の便宜上、図1における情報処理部11a,11dが代表的に図示されている。
情報処理部11eは、トンネル終端部EP5と、仮想端末VM[5,i]と、を備える。トンネル終端部EP5は、L2SW12cのポートP[2]に接続される。L2SW12cのポート(ルータ用のポート)P[n]は、L3SW13cを介してL3ネットワーク14に接続される。L2SW12cには、代表IPアドレスIPAcが予め設定されている。また、コントロールプレーン15には、L2SW12a,12bに加えてL2SW12cも接続される。例えば、情報処理部11eは、情報処理部11aを含む拠点Aおよび情報処理部11dを含む拠点Bとは離れた拠点Cに設置される。
このような構成において、図13の例では、情報処理部11aのトンネル終端部EP1は、L2SW12aに向けてマルチキャストグループGAへの参加要求となるIGMPパケット(IGMPレポート)17aを送信している。同様に、情報処理部11d,11eのトンネル終端部EP4,EP5は、それぞれ、L2SW12b,12cに向けてマルチキャストグループGAへの参加要求となるIGMPパケット(IGMPレポート)17d,17eを送信している。
L2SW12a〜12cのそれぞれは、実施の形態1と同様の方式によってスヌーピング処理を行い、さらに、コントロールプレーン15を介してスヌーピングテーブルの同期を行う。その結果、L2SW12a〜12cには、それぞれ、図14に示すようなスヌーピングテーブル16a〜16cが保持される。図14は、図13の中継システムにおいて、その各L2SW(スイッチ装置)に保持されるスヌーピングテーブルの内容例を示す図である。
L2SW12aのスヌーピングテーブル16aには、L2SW12aのスヌーピング部31によって取得されたマルチキャストグループGAと、ポート識別子{P[1]}と、の対応関係が保持される。特に限定はされないが、当該対応関係は、図1の場合と同様に、L2SW12aの代表IPアドレスIPAaに対応付けて保持される。同様に、L2SW12bのスヌーピングテーブル16bには、L2SW12bのスヌーピング部31によって取得されたマルチキャストグループGAと、ポート識別子{P[n−1]}と、の対応関係がL2SW12bの代表IPアドレスIPAbに対応付けて保持される。L2SW12cのスヌーピングテーブル16cには、L2SW12cのスヌーピング部31によって取得されたマルチキャストグループGAと、ポート識別子{P[2]}と、の対応関係がL2SW12cの代表IPアドレスIPAcに対応付けて保持される。
また、L2SW12aのスヌーピングテーブル16aには、L2SW12bのスヌーピングテーブル16bからコントロールプレーン15を介して取得したマルチキャストグループGAと、代表IPアドレスIPAbと、の対応関係が保持される。さらに、当該スヌーピングテーブル16aには、L2SW12cのスヌーピングテーブル16cからコントロールプレーン15を介して取得したマルチキャストグループGAと、代表IPアドレスIPAcと、の対応関係が保持される。特に限定はされないが、これらの対応関係は、図1の場合と同様に、ルータ用のポートP[n]のポート識別子{P[n]}に対応付けて保持される。
同様に、L2SW12bのスヌーピングテーブル16bには、他のL2SW12a,12cのスヌーピングテーブル16a,16cからコントロールプレーン15を介してそれぞれ取得したマルチキャストグループGAと、代表IPアドレスIPAa,IPAcと、の対応関係がポート識別子{P[n]}に対応付けて保持される。L2SW12cのスヌーピングテーブル16cには、他のL2SW12a,12bのスヌーピングテーブル16a,16bからコントロールプレーン15を介してそれぞれ取得したマルチキャストグループGAと、代表IPアドレスIPAa,IPAbと、の対応関係がポート識別子{P[n]}に対応付けて保持される。
図15は、図13に続く概略動作例を示すブロック図である。ここでは、図3の場合と同様に、トンネル終端部EP1が、仮想端末VM[1,1]から仮想端末VM[4,i]を宛先とする内部L2フレーム40を受信し、宛先の未学習に伴いフラッディングを行う場合を想定する。この場合、トンネル終端部EP1は、L2SW12aに向けて、外部ヘッダ41の宛先IPアドレスにマルチキャストグループGAに対応するIPアドレスを含んだマルチキャスト(MC)パケット21を送信する。
L2SW12aは、マルチキャストグループGAを宛先とするマルチキャストパケット21を受信した際に、スヌーピングテーブル16aに基づいて、自身を除く他のL2SW12に設定され、かつ当該マルチキャストグループGAに対応する単数または複数の代表IPアドレスを抽出する。図14の例では、L2SW12aは、代表IPアドレスIPAb,IPAcを抽出する。
続いて、L2SW12aは、受信したマルチキャストパケット21を、スヌーピングテーブル16aに基づいて抽出した代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換する。この例では、L2SW12aは、マルチキャストパケット21を、代表IPアドレスIPAbを宛先(宛先IPアドレス)とするユニキャストパケット22aと、代表IPアドレスIPAcを宛先(宛先IPアドレス)とするユニキャストパケット22bと、に変換する。具体的には、L2SW12aは、実施の形態1の場合と同様に、カプセル化によってユニキャストパケットに変換する。
次いで、L2SW12aは、スヌーピングテーブル16aに基づき、ユニキャストパケット22a,22bを、それぞれ、対応するポートP[n]に送信する。ユニキャストパケット22aは、L3SW13a、L3ネットワーク14、およびL3SW13bを介してL2SW12bに転送される。また、ユニキャストパケット22bは、L3SW13a、L3ネットワーク14、およびL3SW13cを介してL2SW12cに転送される。
L2SW12b,12cは、それぞれ、自身に設定される代表IPアドレスIPAb,IPAcを宛先とするユニキャストパケット22a,22bを受信したため、当該ユニキャストパケットをマルチキャストパケット21d,21eに変換する。具体的には、L2SW12b,12cは、実施の形態1の場合と同様に、それぞれ、デカプセル化によってマルチキャストパケットに変換する。
L2SW12bは、マルチキャストパケット21dを、図9のステップS405および図10で述べたスヌーピングに伴うポートの抽出処理に基づいて抽出したポート(ここではポートP[n−1])に送信する。同様に、L2SW12cは、マルチキャストパケット21eを、前述したスヌーピングに伴うポートの抽出処理に基づいて抽出したポート(ここではポートP[2])に送信する。
以上のように、本実施の形態3の中継システムおよびスイッチ装置は、実施の形態1で述べたように、簡素な仕組みでマルチキャスト通信を実現しているため、拠点数が増えた場合であっても容易に対応可能である。すなわち、単に、各拠点のL2SW12の間でコントロールプレーン15を介してスヌーピングテーブル16の同期を行うことで、拠点数の増加に対応することができる。
なお、例えば、前述した特許文献1には、このような3箇所以上の拠点が存在する場合は特に想定されていない。また、特許文献2には、L3ネットワーク(WAN)内の中継装置に分岐点を設け、この分岐の状態をツリーIDで管理する方式が示されている。ただし、この場合、拠点数が増加するほど、マルチキャスト通信に先立つ準備が複雑化し、また、分岐点をどこに定めるか等で新たな工夫が必要とされる恐れがある。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、前述した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、前述した実施の形態では、自身のスヌーピング部31によって取得したスヌーピング情報と、他のスイッチ装置からコントロールプレーン15を介して取得したスヌーピング情報とを、1個のスヌーピングテーブル16で保持したが、2個のスヌーピングテーブルに分けて保持してもよい。
11,11a〜11e 情報処理部
12,12a〜12c L2SW
13a〜13c,36a,36b L3SW
14 L3ネットワーク
15 コントロールプレーン
16,16a〜16c スヌーピングテーブル
17a〜17e IGMPパケット
18 通信回線
21,21a,21b,21d,21e マルチキャストパケット
22,22a,22b ユニキャストパケット
25 フレーム(パケット)処理部
26 テーブルユニット
27 スヌーピングテーブル同期部
28 受信用パケット変換部
29 送信用パケット変換部
30 FDB処理部
31 スヌーピング部
32 送信部
35a,35b 管理サーバ
40 内部L2フレーム
41 外部ヘッダ
42 VXLANヘッダ
43 UDPヘッダ
44,51 IPヘッダ
45,52 イーサネットヘッダ
50 VXLANフレーム
EP,EP1〜EP5 トンネル終端部
FDB アドレステーブル
P[1]〜P[n] ポート
Pc 専用ポート
VM,VM[1,1],VM[1,i],VM[2,1],VM[2,i],VM[3,1],VM[4,i],VM[5,i] 仮想端末

Claims (10)

  1. それぞれ異なる代表IPアドレスが設定される複数のスイッチ装置と、
    前記複数のスイッチ装置の間を接続するレイヤ3ネットワークと、
    前記複数のスイッチ装置に接続されるコントロールプレーンと、
    を有する中継システムであって、
    前記複数のスイッチ装置のそれぞれは、
    マルチキャストグループへの参加要求またはマルチキャストグループからの離脱要求を表す要求パケットを所定のルータに向けて中継する際に、前記要求パケットを受信したポートと、前記要求パケットに含まれるマルチキャストグループと、の対応関係を取得するスヌーピング部と、
    前記スヌーピング部によって取得された、ポートと、マルチキャストグループと、の対応関係を、前記参加要求または前記離脱要求に応じて保持または消去するスヌーピングテーブルと、
    自身を除く他のスイッチ装置の前記スヌーピングテーブルに保持されるマルチキャストグループと、前記他のスイッチ装置に設定される前記代表IPアドレスと、の対応関係を前記コントロールプレーンを介して取得し、当該取得した対応関係を自身の前記スヌーピングテーブルに登録するスヌーピングテーブル同期部と、
    マルチキャストグループを宛先とするマルチキャストパケットを所定のポートで受信した際に、前記スヌーピングテーブルに基づいて、当該マルチキャストグループに対応する単数または複数の前記代表IPアドレスを抽出し、前記マルチキャストパケットを、抽出した前記代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換する送信用パケット変換部と、
    自身に設定される前記代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットを所定のポートで受信した際に、当該ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する受信用パケット変換部と、
    を有する、中継システム。
  2. 請求項1記載の中継システムにおいて、
    前記送信用パケット変換部は、前記マルチキャストパケットを、自身の前記代表IPアドレスを送信元とし、前記スヌーピングテーブルに基づいて抽出した前記代表IPアドレスを宛先とするIPヘッダでカプセル化することで、前記ユニキャストパケットに変換し、
    前記受信用パケット変換部は、前記ユニキャストパケットを、デカプセル化によって前記マルチキャストパケットに変換する、
    中継システム。
  3. 請求項2記載の中継システムにおいて、
    前記スヌーピング部は、さらに、前記所定のポートでマルチキャストパケットを受信した際と、前記受信用パケット変換部からマルチキャストパケットを受信した際に、前記スヌーピングテーブルに基づいて、当該マルチキャストパケットのマルチキャストグループに対応するポートを抽出する、
    中継システム。
  4. 請求項3記載の中継システムにおいて、
    前記複数のスイッチ装置のそれぞれの前記スヌーピングテーブル同期部は、自身の前記スヌーピング部に伴い自身の前記スヌーピングテーブルに変更が生じた際に、当該変更内容を前記コントロールプレーンを介して他のスイッチ装置の前記スヌーピングテーブル同期部に通知する、
    中継システム。
  5. 請求項1記載の中継システムにおいて、
    前記コントロールプレーンは、
    前記複数のスイッチ装置を管理する複数の管理サーバと、
    前記複数の管理サーバの間を接続する管理ネットワークと、
    を有する、中継システム。
  6. 請求項5記載の中継システムにおいて、
    前記管理ネットワークは、前記レイヤ3ネットワークに含まれ、
    前記複数の管理サーバは、前記レイヤ3ネットワークを介したインバンド管理によって、前記複数のスイッチ装置の前記スヌーピングテーブル同期部の間の通信を制御する、
    中継システム。
  7. 代表IPアドレスが設定されるスイッチ装置であって、
    マルチキャストグループへの参加要求またはマルチキャストグループからの離脱要求を表す要求パケットを所定のルータに向けて中継する際に、前記要求パケットを受信したポートと、前記要求パケットに含まれるマルチキャストグループと、の対応関係を取得するスヌーピング部と、
    前記スヌーピング部によって取得された、ポートと、マルチキャストグループと、の対応関係を、前記参加要求または前記離脱要求に応じて保持または消去するスヌーピングテーブルと、
    自身を除く他のスイッチ装置の前記スヌーピングテーブルに保持されるマルチキャストグループと、前記他のスイッチ装置に設定される前記代表IPアドレスと、の対応関係をコントロールプレーンを介して取得し、当該取得した対応関係を自身の前記スヌーピングテーブルに登録するスヌーピングテーブル同期部と、
    マルチキャストグループを宛先とするマルチキャストパケットを所定のポートで受信した際に、前記スヌーピングテーブルに基づいて、当該マルチキャストグループに対応する単数または複数の前記代表IPアドレスを抽出し、前記マルチキャストパケットを、抽出した前記代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットに変換する送信用パケット変換部と、
    自身に設定される前記代表IPアドレスを宛先とするユニキャストパケットを所定のポートで受信した際に、当該ユニキャストパケットをマルチキャストパケットに変換する受信用パケット変換部と、
    を有する、スイッチ装置。
  8. 請求項7記載のスイッチ装置において、
    前記送信用パケット変換部は、前記マルチキャストパケットを、自身の前記代表IPアドレスを送信元とし、前記スヌーピングテーブルに基づいて抽出した前記代表IPアドレスを宛先とするIPヘッダでカプセル化することで、前記ユニキャストパケットに変換し、
    前記受信用パケット変換部は、前記ユニキャストパケットを、デカプセル化によって前記マルチキャストパケットに変換する、
    スイッチ装置。
  9. 請求項8記載のスイッチ装置において、
    前記スヌーピング部は、さらに、前記所定のポートでマルチキャストパケットを受信した際と、前記受信用パケット変換部からマルチキャストパケットを受信した際に、前記スヌーピングテーブルに基づいて、当該マルチキャストパケットのマルチキャストグループに対応するポートを抽出する、
    スイッチ装置。
  10. 請求項9記載のスイッチ装置において、
    前記スヌーピングテーブル同期部は、前記スヌーピング部に伴い前記スヌーピングテーブルに変更が生じた際に、当該変更内容を前記コントロールプレーンを介して他のスイッチ装置の前記スヌーピングテーブル同期部に通知する、
    スイッチ装置。
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