JP2015122414A - 太陽光発電装置 - Google Patents

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一生 鈴木
吉典 角田
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Abstract

【課題】太陽電池モジュールの設置コストを抑えつつ、より確実、容易に太陽電池モジュールを接地させることのできるアース金具を備える太陽光発電装置を得ること。【解決手段】太陽電池パネルの外縁部を金属製のフレームで縁取りしてなり、縦横に配列された複数の太陽電池モジュールと、ベース部、前記ベース部から立ち上がる柱部及び前記柱部の上端に設けられた頭部を有し、前記ベース部が固定具に固定され、隣合う2枚の前記太陽電池モジュールの間に配置され、前記隣合う2枚の太陽電池モジュールの夫々のフレームを前記ベース部と頭部との間に挟み込んで固定する固定金具と、前記夫々のフレームと前記頭部との間に挟持される夫々の挟持部、前記夫々の挟持部が前記夫々のフレームと前記頭部との間に挟持されたとき前記夫々のフレームを押圧する夫々の突起部、及び、前記夫々の挟持部、突起部同士を接続する接続部、を有するアース金具と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、接地作業が容易なアース金具を備える太陽光発電装置に関する。
太陽電池モジュールを建物の屋根又は地上に設置する場合、その重量、設置する場所の風圧、地震荷重などに耐えうる強度で太陽電池モジュールを固定する必要がある。太陽電池モジュールを建物の屋根に設置する場合には、通常、太陽電池モジュールを固定するための固定金具を予め屋根に固定し、その固定金具上に太陽電池モジュールを固定する。
また、太陽電池モジュールを地上に設置する場合には、通常、地上にコンクリート基礎を造り、その上に鋼材を組み合わせた架台を組み上げ、その架台に太陽電池モジュールを固定する。また、落雷時のような高付加電圧から守るため、太陽電池モジュールを接地させる必要がある。
従来、太陽電池モジュールの端部が嵌合される嵌合部と、この嵌合部の下方において長手方向に沿って形成された空洞部と、空洞部の底板部に形成された溝部とからなるフレーム部材に取り付けられた太陽電池モジュールの接地構造であって、接地板体および固定板体がそれぞれ、フレーム部材の空洞部の底板部を互いに挟むように、空洞部の外側および内側に装着されるとともに、固定ボルトが、底板部外側の接地板体を貫通し、底板部の溝部を通って、底板部内側の固定板体が有するネジ穴にねじ込まれ、且つ締めつけられることにより、接地板体がフレーム部材の空洞部の底板部に取付け固定されるようになっている太陽電池モジュールの接地構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された太陽電池モジュールの接地構造では、屋根上に固定された固定金具や、地上に組み上げられた架台と、それぞれの太陽電池モジュールとを、アース線で接続して接地している。アース線は、太陽電池モジュールや固定金具に対してネジ止め(ボルト)によって固定されている。
特開2000−100490号公報
しかしながら、アース線を用いた接地では、太陽電池モジュールごとにアース線をネジ止めして接続する作業が、太陽電池モジュールの固定作業とは別に発生するため、設置コストの増大や、アース線のネジ止め固定忘れが発生しやすいという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、太陽電池モジュールの設置コストを抑えつつ、より確実、容易に太陽電池モジュールを接地させることのできるアース金具を備える太陽光発電装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の太陽光発電装置は、太陽電池パネルの外縁部を金属製のフレームで縁取りしてなり、縦横に配列された複数の太陽電池モジュールと、ベース部、前記ベース部から立ち上がる柱部及び前記柱部の上端に設けられた頭部を有し、前記ベース部が固定具に固定され、隣合う2枚の前記太陽電池モジュールの間に配置され、前記隣合う2枚の太陽電池モジュールの夫々のフレームを前記ベース部と頭部との間に挟み込んで固定する固定金具と、前記夫々のフレームと前記頭部との間に挟持される夫々の挟持部、前記夫々の挟持部が前記夫々のフレームと前記頭部との間に挟持されたとき前記夫々のフレームを押圧する夫々の突起部、及び、前記夫々の挟持部、突起部同士を接続する接続部、を有するアース金具と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、太陽電池モジュールの固定時に、同時に接地を取ることが可能となるため、接地作業忘れを防止すると共に、太陽電池モジュールの設置コストを低減することができる。
図1は、太陽電池モジュールの斜視図であって、フレームを分解した状態を示す図である。 図2は、太陽電池モジュールを並べて屋根などに固定する場合の固定金具の配置を示す上面図である。 図3は、太陽電池モジュールの固定部の実施の形態1を示す断面図である。 図4は、図3のA部拡大図である。 図5は、本発明の太陽光発電装置に用いられるアース金具の実施の形態1を示す斜視図である。 図6は、実施の形態1のアース金具の正面図である。 図7は、実施の形態1のアース金具の側面図である。 図8は、太陽電池モジュールの固定部の他の形態を示す断面図である。 図9は、太陽電池モジュールの固定部の実施の形態2を示す部分断面図である。 図10は、本発明の太陽光発電装置に用いられるアース金具の実施の形態2を示す斜視図である。 図11は、実施の形態2のアース金具の上面図である。 図12は、実施の形態2のアース金具の正面図である。 図13は、実施の形態2のアース金具の部分側面図である。
以下に、本発明に係る太陽光発電装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、太陽電池モジュールの斜視図であって、フレームを分解した状態を示す図である。図1に示すように、太陽電池モジュール50は、縦横に配列された複数の太陽電池セル60を樹脂封止してなる長方形の太陽電池パネル1と、太陽電池パネル1の外縁部を全周に亘って囲んで縁取りする金属製のフレーム2と、を備えている。
図2は、太陽電池モジュールを並べて屋根などに固定する場合の固定金具の配置を示す上面図である。図2に示すように、固定金具10は、隣接する太陽電池モジュール50の間及び外側に配置された太陽電池モジュール50の外側に配置される。なお、固定金具10は、太陽電池モジュール50の長辺に2個ずつ配置されているが、短辺に配置してもよい。固定金具10の材質は、アルミニウム、ステンレス、亜鉛メッキ鋼板などの金属である。
図3は、太陽電池モジュールの固定部の実施の形態1を示す断面図である。図3に示すように、固定金具10は、ベース部10aと、ベース部10aから立ち上がる柱部10bと、柱部10bの上端に設けられた頭部10cを有している。固定金具10のベース部10aは、ボルト30と図示しないナットなどによって、固定具3に固定される。
太陽電池モジュール50のフレーム2の押圧部2aの高さ寸法Tfと、固定金具10の頭部10cの下端の高さ寸法Tkとの関係は、Tf≧Tkとなっていて、固定金具10は、柱部10bを挟んで隣合う2枚の太陽電池モジュール50の夫々のフレーム2を、押圧部2aを介して、ベース部10aと頭部10cとの間に挟み込んで摩擦力によって固定する。
図4は、図3のA部拡大図であり、図5は、本発明の太陽光発電装置に用いられるアース金具の実施の形態1を示す斜視図であり、図6は、実施の形態1のアース金具の正面図であり、図7は、実施の形態1のアース金具の側面図である。
図4〜図7に示すように、アース金具20は、例えば、アルミニウム板、ステンレス板、りん青銅板などの金属板製であり、固定金具10の頭部10cの上面を覆う天板部20aと、天板部20aと直角をなし頭部10cの側面を覆う第1、第2の側板部20b、20cと、第1、第2の側板部20b、20cと夫々直角をなして内側に屈曲する第1、第2の挟持部20d、20eと、第1、第2の側板部20b、20c夫々の先端両側部から下方に延びる第1、第2の突起部20f、20gと、を有している。
第1、第2の突起部20f、20gは、第1、第2の挟持部20d、20eの下面よりも下方へ突出している。天板部20a及び第1、第2の側板部20b、20cは、アース金具20の接続部20hを構成している。接続部20hは、第1、第2の挟持部20d、20e同士及び第1、第2の突起部20f、20g同士を接続している。アース金具20は、全体として、チャンネル状(U字溝状)に形成されている。
図3に示すように、フレーム2を固定金具10に固定するときは、固定金具10の頭部10cをアース金具20で覆い、アース金具20の第1、第2の挟持部20d、20eを頭部10cの下側の切欠き部10dに差込み、固定金具10に対して、フレーム2の押圧部2aの突起部2bを、固定金具10の頭部10cの下側凹部10eに矢印の方向に斜めに差し込み、フレーム2を回転させて挿入する。
図8は、太陽電池モジュールの固定部の他の形態を示す断面図である。図8に示すように、固定金具が、固定金具11、12の2部品に分割されている場合は、図8の右側のフレーム2を固定金具11上に配置した後、固定金具11、12をボルト30にて固定具3に固定し、その後、図8の左側のフレーム2を回転挿入する。
第1、第2の突起部20f、20gが、第1、第2の挟持部20d、20eの下面よりも下方へ突出しているので、太陽電池モジュール50のフレーム2を固定金具10に固定するとき、アース金具20の第1、第2の突起部20f、20gが、夫々、太陽電池モジュール50のフレーム2を押圧してフレーム2に食い込む。そのため、固定金具10(11、12)により固定された隣合う太陽電池モジュール50のフレーム2同士は、アース金具20を介して導通される。また、アース金具20の第1、第2の挟持部20d、20eは、固定金具10の頭部10cとフレーム2の押圧部2aとの間に挟まれるので、アース金具20も固定金具10及びフレーム2に固定される。
第1、第2の突起部20f、20gは、フレーム2を押圧する先端が尖った形状となっていて、フレーム2への食い込みがよく、フレーム2同士の導通が取りやすい。第1、第2の突起部20f、20gのフレーム2への食い込み深さS(図4参照)は、0.1mm以上となっていて、フレーム2の絶縁被膜の厚さより大きくなっている。フレーム2の絶縁被膜は、例えば、材質がアルミニウムの場合は、酸化アルミニウムと樹脂系コートの積層などであり、錆防止や耐薬品性向上のために表面加工されている。
アース金具20に用いられる金属の導電率が高いほど、太陽電池モジュール50の接地効果も高くなる。金属の導電率は、銀が61.4Ω・m、銅が59Ω・m、金が45.5Ω・m、アルミニウムが37.4Ω・m、ステンレスが10Ω・mとなっている。実施の形態1のアース金具20では、価格と性能のバランスを考慮しつつ導通性を考慮してリン青銅板、錆と導通性を考慮してアルミニウム板、錆難さを考慮してステンレス板を用いている。なお、上記の材料と異なる金属材料を用いてアース金具20を製作してもよい。
フレーム2及び固定金具10は、設計要求に応じた複雑な断面形状でも成形可能であり、強度向上のための板厚増しが容易な、アルミニウムの押出し成形で製造されることが多い。その製造能力から、通常、その板厚は1.3mm以上となる。
フレーム2、固定金具10及びアース金具20の材質は、同一金属であることが望ましい。上記に加え、耐食性と導通性を考慮すると、アース金具20の材質は、アルミニウムが最適である。アース金具20は、上述のとおり、第1、第2の突起部20f、20gの先端部が尖っている方がより導通性が高いので、0.4mm程度の板厚であることが好ましいが、この場合、押出し成形の製造能力を超えるため、アース金具20は、板金の曲げ加工で製造する方がよい。実施の形態1では、固定金具10とアース金具20を別構造とすることにより、夫々の機能に応じた、最適な製造方法や形状選定が可能である。
また、アース金具20の材質としては、安価であることや、強度物性値が高い(薄板でも変形しにくい)ことから、ステンレスを用いる場合も多い。この場合、フレーム2と固定金具10の材質はアルミニウム、アース金具20はステンレスとなり、アース金具20を装着したことにより、異種金属の接触部が電食により腐食する可能性があるという問題がある。
実施の形態1では、固定金具10とアース金具20を別構造として、太陽電池モジュール50の固定機能と、接地機能を分離させているため、仮にアース金具20が部分的に腐食しても、固定金具10には影響せず、固定強度を確保することができる。仮に、アース金具20を用いずに、ステンレス製の固定金具10の先端を尖らせてフレーム2と接触させて導通させた場合、接触部が侵食され、フレーム2と固定金具10間に隙間が空くため、接地機能のみならず、太陽電池モジュール50の固定強度も大きく低下する原因となる。
固定金具10、フレーム2及びアース金具20の組み立て後は、隣接するフレーム2同士が、アース金具20を介して次々に接地される。最終的には、連結された太陽電池モジュール50の中の任意の1枚のみ地面に接地すれば、連結された太陽電池モジュール50、アース金具20、固定金具10及び固定具3を含んでなる太陽光発電装置全体が接地されることになる。
上述した実施の形態1のアース金具20を用いれば、アース金具20を事前に固定金具10に組み付けておくことにより、太陽電池モジュール50を固定金具10に固定する作業と同時に、太陽電池モジュール50の接地作業を行うことができ、接地作業忘れを防止すると共に、太陽電池モジュール50の設置コストを低減することができる。
実施の形態2.
図9は、太陽電池モジュールの固定部の実施の形態2を示す部分断面図であり、図10は、本発明の太陽光発電装置に用いられるアース金具の実施の形態2を示す斜視図であり、図11は、実施の形態2のアース金具の上面図であり、図12は、実施の形態2のアース金具の正面図であり、図13は、実施の形態2のアース金具の部分側面図である。
図9〜図13に示すように、実施の形態2のアース金具22は、固定金具10の柱部10bに外嵌されるU字形の接続部22hと、接続部22hの上部からアーチ状に左右に延びる第1、第2の挟持部22d、22eと、第1、第2の挟持部22d、22e夫々の先端両側部から下方に延びる第1、第2の突起部22f、22gと、を有している。
図9に示すように、フレーム2を固定金具10に固定するときは、アース金具22の接続部22hを、固定金具10の頭部10cの下側の柱部10bを挟むように挿入すると共に第1、第2の挟持部22d、22eを、頭部10cの下側凹部10eとフレーム2の突起部2bとの間に挿入する。
実施の形態2においても、図3に示す実施の形態1の太陽電池モジュール50の固定部と同様に、太陽電池モジュール50のフレーム2の押圧部2aの高さ寸法Tfと、固定金具10の頭部10cの下端の高さ寸法Tkとの関係は、Tf≧Tkとなっていて、固定金具10は、隣合う2枚の太陽電池モジュール50の夫々のフレーム2を、押圧部2aを介して、ベース部10aと頭部10cとの間に挟み込んで摩擦力によって固定する。
第1、第2の挟持部22d、22eの下面から第1、第2の突起部22f、22gの先端までの距離は、フレーム2の押圧部2aの上面から突起部2bの先端までの距離よりも0.1mm以上長くなっていて、太陽電池モジュール50のフレーム2を固定金具10に固定するとき、アース金具22の第1、第2の突起部22f、22gの先端が、夫々、太陽電池モジュール50のフレーム2を押圧してフレーム2に食い込む。そのため、固定金具10により固定された隣合う太陽電池モジュール50のフレーム2同士は、アース金具22を介して導通される。また、アース金具22の第1、第2の挟持部22d、22eは、固定金具10の頭部10cの下側凹部10eとフレーム2の押圧部2aの突起部2bとの間に挟まれるので、アース金具22も固定金具10及びフレーム2に固定される。
第1、第2の突起部22f、22gは、フレーム2を押圧する先端が尖った形状となっていて、フレーム2への食い込みがよく、フレーム2同士の導通が取りやすい。第1、第2の突起部22f、22gのフレーム2への食い込み深さは、0.1mm以上となっていて、フレーム2の絶縁被膜の厚さより大きくなっている。
実施の形態2のアース金具22を用いれば、実施の形態1のアース金具20と同様の効果が得られると共に、アース金具22は、固定金具10の頭部10cの下側に配置されるので、耐候性が高く錆び難い。
1 太陽電池パネル、2 フレーム、2a 押圧部、2b 突起部、3 固定具、10,11,12 固定金具、10a ベース部、10b 柱部、10c 頭部、10d 切欠き部、10e 下側凹部、20 アース金具、20a 天板部、20b 第1の側板部、20c 第2の側板部、20d 第1の挟持部、20e 第2の挟持部、20f 第1の突起部、20g 第2の突起部、20h 接続部、22 アース金具、22d 第1の挟持部、22e 第2の挟持部、22f 第1の突起部、22g 第2の突起部、22h 接続部、30 ボルト、50 太陽電池モジュール、60 太陽電池セル。

Claims (6)

  1. 太陽電池パネルの外縁部を金属製のフレームで縁取りしてなり、縦横に配列された複数の太陽電池モジュールと、
    ベース部、前記ベース部から立ち上がる柱部及び前記柱部の上端に設けられた頭部を有し、前記ベース部が固定具に固定され、隣合う2枚の前記太陽電池モジュールの間に配置され、前記隣合う2枚の太陽電池モジュールの夫々のフレームを前記ベース部と頭部との間に挟み込んで固定する固定金具と、
    前記夫々のフレームと前記頭部との間に挟持される夫々の挟持部、前記夫々の挟持部が前記夫々のフレームと前記頭部との間に挟持されたとき前記夫々のフレームを押圧する夫々の突起部、及び、前記夫々の挟持部、突起部同士を接続する接続部、を有するアース金具と、
    を備えることを特徴とする太陽光発電装置。
  2. 前記アース金具の突起部は、前記フレームを押圧する先端が尖っていることを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電装置。
  3. 前記アース金具の突起部は、前記挟持部が前記フレームと前記頭部との間に挟持されたとき、前記フレームに食い込むことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電装置。
  4. 前記アース金具は、前記固定金具の頭部を覆うことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電装置。
  5. 前記アース金具は、前記固定金具の頭部の下側に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電装置。
  6. 前記フレーム、固定金具及びアース金具の材質は、同一金属であることを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電装置。
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