JP2015120487A - ハブ渦抑制装置及び船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】推進抵抗の大幅な増大を引き起こすことなくハブ渦を効果的に抑制し得るハブ渦抑制装置及び船舶を提供する。
【解決手段】船舶1のプロペラ3の回転時にボス4の後方におけるハブ渦生成を抑制するためのハブ渦抑制装置10は、前記プロペラの回転中心軸を含むハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占めるように、前記ボスの後方に設けられる軸回転対称体12を備え、前記軸回転対称体は、該軸回転対称体の対称軸が前記プロペラの回転中心軸Oに沿うように配置されるとともに、前記軸回転対称体は、前記船舶の操舵によらず不動であるように構成される。
【選択図】図1

Description

本開示は、推進用のプロペラの回転によって生成されるハブ渦を抑制するためのハブ渦抑制装置及び船舶に関する。
一般に、水中で動作する推進用のプロペラは、回転に伴ってハブ渦を発生することが知られている。例えば船舶における推進器(プロペラ)は、ハブ及び該ハブに放射状に取り付けられた複数の翼を含んで構成される。この推進器が駆動した際、プロペラの回転によってプロペラの翼端からは翼端渦、翼根からは翼根渦が発生するとともに、ハブの後流側にハブ渦と呼ばれる縦渦が発生する。このハブ渦の中心部は周囲より圧力が低いので、ハブ後端部での圧力低下に起因した推進効率低下を招くことがある。また、ハブ渦の中心部の低圧力領域ではキャビテーション(ハブボルテックスキャビテーション)が発生しやすく、舵面エロージョン・ペイント剥離を発生することがある。
そこで、このハブ渦を抑制するための手法が従来から各種提案されている。例えば、特許文献1には、プロペラのボスキャップにリング状突出物を設けた構成が記載されている。この文献では、リング状突出物によって各プロペラ翼の翼根部付近において発生した自由渦を拡散させ、ハブ渦の形成の抑制を図っている。また、プロペラのボスキャップ自体を後方側へ向けて拡径させて、ハブ渦を抑制するようにした構成も知られている。さらに、特許文献2には、プロペラの船尾側に配置された舵にハブ渦拡散部を設けて、プロペラの船尾側に発生したハブ渦を拡散するようにした構成が記載されている。
特開2005−255104号公報 特開2013−129408号公報
しかしながら、特許文献1では、ボスキャップに取り付けられたリング状突出物によってハブ渦を拡散できたとしても、リング状突出物自体が推進抵抗となる可能性があり、推進効率の低下を阻止するための有効な手段とはなり得ず、場合によっては推進抵抗の悪化を引き起こすおそれもある。同様に、ボスキャップを拡径させた構成も推進抵抗の増加に繋がりかねない。そこで、ハブ渦の抑制手段として推進抵抗になり難い構造の採用が望まれるが、特許文献2のように障害物を舵側に設ける構成では、ラダーホーンが存在しなければ障害物を舵に直接取り付なければならない。そのため、ラダーホーンを持たない吊舵の場合には、舵角をとると障害物が舵とともに動いてハブ渦位置から遠ざかり、ハブ渦抑制効果が低減してしまう。
本発明の少なくとも一実施形態は、推進抵抗の大幅な増大を引き起こすことなくハブ渦を効果的に抑制し得るハブ渦抑制装置及び船舶を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係るハブ渦抑制装置は、
船舶のプロペラの回転時にボスの後方におけるハブ渦生成を抑制するためのハブ渦抑制装置であって、
前記プロペラの回転中心軸を含むハブ渦生成領域の少なくとも一部を占めるように、前記ボスの後方に設けられる軸回転対称体を備え、
前記軸回転対称体は、該軸回転対称体の対称軸が前記プロペラの回転中心軸に沿うように配置されるとともに、
前記軸回転対称体は、前記船舶の操舵によらず不動であるように構成されたことを特徴とする。
なお、本明細書において、「船舶の操舵によらず不動」とは、船舶の操舵に起因した動作を行わないことを意味する。ここでいう動作には、船舶の操舵に起因しない動作、例えば船舶と共に移動したり、ボスと共に回転したりといった動作は含まれない。
上記ハブ渦抑制装置によれば、プロペラの回転中心軸を含むハブ渦生成領域の少なくとも一部を占めるように、ボスの後方に設けられる軸回転対称体を備えた構成となっているので、プロペラ後流側に発生するハブ渦の抑制に寄与する。すなわち、軸回転対称体によってプロペラ後流側における低圧領域の生成が阻害されるため、低圧領域に発生するハブ渦の渦中心の形成をも阻害し、よってハブ渦の抑制が図れる。さらに、渦中心の形成が阻害されることから静圧低下を緩和することができ、ハブ渦に起因したプロペラの推進効率の大幅な低下を防げる。延いては自航要素の改善も図れる。
また、軸回転対称体は、該軸回転対称体の対称軸がプロペラの回転中心軸に沿うように配置された構成となっているため、プロペラ駆動トルク上昇の抑制、及び、軸回転対称体自身によるハブ渦生成の抑制が可能となる。さらに、軸回転対称体は、船舶の操舵によらず不動であるように構成されるため、ハブ渦生成領域の少なくとも一部を占める位置に保持され、ハブ渦の抑制に寄与する。
幾つかの実施形態では、前記軸回転対称体は前記ボスに支持された構成となっている。
これにより、ハブ渦が発生しやすいボス近傍に軸回転対称体を設置しやすくなる。ここで、軸回転対称体は、ボスに支持されることでボスとともに回転するため、プロペラ駆動トルクの上昇の抑制と、軸回転対称体自身による渦生成の抑制が重要になる。これに対して上記実施形態では、軸回転対称形状(例えば円筒)の障害物をプロペラ回転中心軸上に設置した構成となっているため、プロペラ駆動トルクの上昇の抑制及び軸回転対称体自身による渦生成の抑制が可能となる。
一実施形態において、前記軸回転対称体は、前記ボスの直径をDとしたとき、0.5D以下の直径を有する円筒部材を含む。
軸回転対称体の直径が、ボスの直径Dの0.5倍(0.5D)を超える場合、軸回転対称体のさらに後流側に新たな渦が形成されてしまう可能性がある。そこで、上記実施形態では、軸回転対称体が、ボスの直径Dの0.5倍以下の直径を有する円筒部材を含むように構成したので、軸回転対称体の後流側における渦の発生を抑制でき、推進抵抗増大の抑制が図れる。
一実施形態において、前記軸回転対称体は、前記ボスの直径をDとしたとき、0.5D以上の長さを有する。
軸回転対称体の長さが、ボスの直径Dの0.5倍より短い場合、ハブ渦の発生を十分に抑制する効果が得られ難い。そのため、上記実施形態では、軸回転対称体が、ボスの直径Dの0.5倍以上の長さを有する構成としたので、ハブ渦の発生を十分に抑制することができる。
幾つかの実施形態において、前記軸回転対称体は、軸受を介して前記ボスに取り付けられた構成を有する。
これにより、軸回転対称体がボスとともに回転することを阻止でき、軸回転対称体による渦の発生を防止できる。
幾つかの実施形態において、前記軸回転対称体は、前記対称軸が前記プロペラの回転中心軸と一致するように配置される。
これにより、プロペラ駆動トルクの発生をより効果的に抑制できるとともに軸回転対称体自身による渦生成の抑制が可能となる。
幾つかの実施形態において、前記軸回転対称体は、前記ボスに支持される一端部と、前記船舶のラダーホーンに支持される他端部とを有し、前記軸回転対称体の前記一端部又は前記他端部の何れか一方には軸受が設けられる。
このように、ボス側の一端部とラダーホーン側の他端部との2点で軸回転対称体を軸支することにより、軸回転対称体を安定して支持できる。
幾つかの実施形態において、前記軸回転対称体は、前記船舶のラダーホーンに片持ちで支持された構成を有する。
これにより、軸回転対称体を回転させずに支持することができるので、軸回転対称体による新たな渦の発生を抑制できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係るハブ渦抑制装置は、
船舶のプロペラの回転時にボスの後方におけるハブ渦生成を抑制するためのハブ渦抑制装置であって、
前記ボスの後端に設けられるボスキャップと、
前記ボスキャップの後方において前記船舶の舵に取り付けられるバルブと、を備え、
前記ボスキャップは、前記ボスから離れるにしたがって直径が小さくなる縮径部と、前記縮径部の後方に位置して前記バルブに対向する後端部と、を含み、
前記ボスキャップの前記後端部は、前記縮径部の最小直径Dmin以上の直径を有することを特徴とする。
上記ハブ渦抑制装置によれば、ボスキャップは、ボスから離れるにしたがって直径が小さくなる縮径部と、縮径部の後方に位置してバルブに対向する後端部を含む構成となっているため、ボスキャップの後方に発生するハブ渦の解消に寄与する。すなわち、ボスキャップによってプロペラ後流側の低圧領域の生成が阻害されるため、推進機能の向上が図れるとともに、ボスキャップが後流側へ向けて縮径する構成となっているため、バルブ重量の低減及びバルブの小型化が図れるため推進抵抗の増大を抑制できる。延いては自航要素の改善も図れる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る船舶は、前記ボスを有する前記プロペラと、上記ハブ渦抑制装置と、を備える。
これにより、プロペラ後方に発生するハブ渦の解消に寄与する。すなわち、プロペラ後流側の低圧領域の生成が阻害されるため、推進機能の向上が図れるとともに推進抵抗の増大を抑制できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、プロペラ後方に発生するハブ渦の抑制が可能であるとともに、プロペラの推進機能の向上が図れるとともに、軸回転対称体が軸回転対称体の対称軸が前記プロペラの回転中心軸に沿うように配置された構成となっているため、推進抵抗の増大を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るハブ渦抑制装置が取り付けられた船舶の船尾部分の側面図である。 図1に示したハブ渦抑制装置の構成を説明するための図である。 図1に示したハブ渦抑制装置の変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るハブ渦抑制装置が取り付けられた船舶の船尾部分の側面図である。 図4に示したハブ渦抑制装置の変形例を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るハブ渦抑制装置が取り付けられた船舶の船尾部分の側面図である。 図6に示したハブ渦抑制装置の構成を説明するための図である。 図6に示したハブ渦抑制装置の変形例を示す側面図である。 図6に示したハブ渦抑制装置の他の変形例を示す側面図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係るハブ渦抑制装置10が取り付けられた船舶後方部の側面図である。
第1実施形態において、図1に示すように船舶1は、主船体2と、該主船体2の後方部(船尾)に設けられた推進用のプロペラ3と、プロペラ3の回転時に生成されるハブ渦を抑制するためのハブ渦抑制装置10と、を備えている。
主船体2は、例えば圧延により製造される鋼板から外板が形成され、船体長さ方向に長尺な形状を有する。プロペラ3は、ボス4と、ボス4の外周面に放射状に複数取り付けられたプロペラ翼5とを含んでいる。ボス4は、略円柱状に形成され、回転中心軸Oを中心として回転可能に主船体2側に軸支されている。複数のプロペラ翼5は、それぞれ基部がボス4に接続されて、ボス4とともに回転中心軸Oを中心として回転するように構成されている。そして、不図示のエンジンやモーター等によってプロペラ3が回転することにより、船舶1の推進力が生成される。
一般に、ハブ渦は、プロペラ翼5の翼根から後流に放出される渦と、回転するプロペラ3が生成する旋回流等を起因として、ボス4の後方に形成され縦渦である。ハブ渦が発生すると、渦中心で静圧が低下し、ボス4の後端面での圧力低下によるプロペラの推進効率の低下や、渦中心でキャビテーションが発生し、舵に衝突することによる舵面エロージョン・ペイント剥離を発生することがある。そこで、ハブ渦抑制装置10は、このハブ渦を抑制するように構成されている。
一実施形態に係るハブ渦抑制装置10は、ボス4の後方に設けられる軸回転対称体12を含んでいる。
軸回転対称体12は、ハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占めるように設けられている。ここで、ハブ渦生成領域8とは、ボスの後方に位置し、ハブ渦が形成される領域である。ハブ渦生成領域8は、例えばプロペラ3の形状、大きさ、構造又は機能等によって定まるものであり、シミュレーションや計算によって求めることもできるし、実験や経験値から求めることもできる。
また、軸回転対称体12は、該軸回転対称体12の対称軸がプロペラの回転中心軸Oに沿うように配置される。なお、本実施形態において、「回転中心軸Oに沿う」とは、回転中心軸Oに対して幾何学的な意味で厳密に平行である状態を指すものではなく、回転中心軸Oに対してある程度の角度(例えば30度以内の角度)をなす状態をも包含する。具体的には、軸回転対称体12の対称軸が、回転中心軸Oに対してある程度の角度をなしていてもよいし、回転中心軸Oと一致(すなわちボス4と同心)していてもよい。
さらに、軸回転対称体12は、船舶の操舵によらず不動であるように構成されている。なお、本実施形態において、「船舶の操舵によらず不動」とは、船舶1の操舵に起因した動作を行わないことを意味する。ここでいう動作には、船舶1の操舵に起因しない動作、例えば船舶1と共に移動したり、ボス4と共に回転したりといった動作は含まれない。したがって、舵の操作があった場合でも、軸回転対称体12は、該軸回転対称体12の対称軸がプロペラの回転中心軸Oに沿った状態で、ハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占める位置に存在するように構成される。
このように、ハブ渦抑制装置10は、プロペラ3の回転中心軸Oを含むハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占めるように、ボス4の後方に設けられる軸回転対称体12を備えた構成となっているので、プロペラ後流側に発生するハブ渦の抑制に寄与する。すなわち、軸回転対称体12によってプロペラ後流側における低圧領域の生成が阻害されるため、低圧領域に発生するハブ渦の渦中心の形成をも阻害し、よってハブ渦の抑制が図れる。さらに、渦中心の形成が阻害されることから静圧低下を緩和することができ、ハブ渦に起因したプロペラ3の推進効率の大幅な低下を防げる。延いては自航要素の改善も図れる。
また、軸回転対称体12は、該軸回転対称体12の対称軸がプロペラ3の回転中心軸Oに沿うように配置された構成となっているため、プロペラ駆動トルクの上昇の抑制、及び、軸回転対称体自身によるやハブ渦生成の抑制が可能となる。なお、軸回転対称体12の対称軸は回転中心軸Oと一致(すなわちボス4と同心)させてもよく、その場合、プロペラ駆動トルクの上昇をより効果的に抑制できるとともに、軸回転対称体自身によるやハブ渦生成の抑制に寄与する。
さらに、軸回転対称体12は、船舶1の操舵によらず不動であるように構成されるため、ハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占める位置に保持され、ハブ渦の抑制に寄与する。
第1実施形態では、軸回転対称体12はボス4側に支持された構成を有する。これにより、ハブ渦が発生しやすいボス4の近傍に軸回転対称体12を設置しやすくなる。ここで、軸回転対称体12は、ボス4に支持されることでボス4とともに回転するため、プロペラ駆動トルクの上昇の抑制と、軸回転対称体自身による渦生成の抑制が重要になる。これに対して本第1実施形態では、軸回転対称形状の障害物(軸回転対称体12)をプロペラの回転中心軸O上に設置した構成となっているため、プロペラ駆動トルクの上昇の抑制及び軸回転対称体自身による渦生成の抑制が可能となる。
図2は図1に示したハブ渦抑制装置10の構成を説明するための図である。
同図に示すように、一構成例において、軸回転対称体12は、円筒部材14と、該円筒部材14をボス4に取り付けるための取付け部16とを含んでいる。なお、円筒部材14は、おおよそ円筒とみなせる部分を有していれば足り、必ずしも幾何学的な意味において“円筒”である必要はない。例えば円筒部材14は、円筒形状であってもよいし、中実の円筒形状、すなわち円柱形状(又は棒状)であってもよいし、外周面がテーパ形状を有していてもよい。取付け部16は、円筒部材14と一体的に形成されており、主に円筒部材14のボス4への取付けを目的として設けられている。プロペラ駆動トルク上昇の抑制の観点から、この取付け部16も軸回転対称形状を有していることが好ましいが、他の形状であってもよい。また、円筒部材14をボス4へ直接取付け可能であれば、軸回転対称体12は、取付け部16を有しない構成であってもよい。
また、円筒部材14は、ボス4の直径をDとしたとき、0.5D以下の直径φを有していてもよい。すなわち、円筒部材14の直径φ≦0.5Dの関係を満たすように、円筒部材14を構成してもよい。円筒部材14の直径が、ボス4の直径Dの0.5倍(0.5D)を超える場合、軸回転対称体12のさらに後流側に新たな渦が形成されてしまう可能性がある。そこで、軸回転対称体12が、ボス4の直径Dの0.5倍以下の直径φを有する円筒部材14を含むように構成することで、軸回転対称体12の後流側における渦の発生を抑制でき、推進抵抗増大の抑制が図れる。
さらに、軸回転対称体12は、ボス4の直径をDとしたとき、0.5D以上の長さLを有していてもよい。すなわち、軸回転対称体12の長さL≧0.5Dの関係を満たすように、軸回転対称体12を構成してもよい。軸回転対称体12の長さLが、ボス4の直径Dの0.5倍より短い場合、ハブ渦の発生を十分に抑制する効果が得られ難い。そのため、軸回転対称体12が、ボス4の直径Dの0.5倍以上の長さLを有する構成とすることで、ハブ渦の発生を十分に抑制することができる。
軸回転対称体12のボス4への取付け構造としては、例えば、円筒部材14及び取付け部16が一体的に構成されている場合、取付け部16をボス4へボルト締結することによって軸回転対称体12をボス4へ取り付けてもよい。また、取付け部16をボス4へ溶接することによって軸回転対称体12をボス4へ取り付けてもよい。また別の構成として、ボス4と軸回転対称体12を一体成形してもよい。
図3は図1に示したハブ渦抑制装置10の変形例を示す断面図である。
同図に示すハブ渦抑制装置20は、ハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占めるように、ボス4の後方に設けられた軸回転対称体22を備えている。
軸回転対称体22は、図1及び図2に示した軸回転対称体12と同様に、ボス4側に支持され、軸回転対称体22の対称軸がプロペラ3の回転中心軸Oに沿うように配置されるとともに、船舶1の操舵によらず不動である。
さらに、この軸回転対称体22は、軸受28を介してボス4に取り付けられた構成を有する。具体的な構成例として、軸回転対称体22は、円筒部材24と、該円筒部材24と一体的に設けられた取付け部26を有している。取付け部26は円筒部材24よりも径が大きい。また、ボス4の後方面には凹部4aが設けられており、この凹部4aに、軸回転対称体22の取付け部26が収容されている。凹部4aの開口側は縮径しており、これにより該凹部4aに収容された取付け部26が抜け落ちないようになっている。そして、軸回転対称体22とボス4の凹部4aとの間に、軸回転対称体22を回転自在にボス4に支持するための軸受28が設けられている。例えば、軸受28は、ボス4の凹部4aの壁面と、円筒部材24との間に設けられたラジアル軸受であってもよい。この場合、ラジアル軸受は、ボス4と軸回転対称体22との間の相対的なラジアル荷重を受けながら、軸回転対称体22を回転自在にボス4に支持するように構成されている。なお、軸受28として、ラジアル軸受に加えて又は替えて、スラスト軸受を用いてもよい。
このように、軸回転対称体22が、軸受28を介してボス4に取り付けられた構成とすることにより、軸回転対称体22がボス4とともに回転することを阻止でき、軸回転対称体22による渦の発生を防止できる。
また、別の変形例として、軸対称回転体を、ボス4の近傍で、且つボス4と一体的な回転をしない部位に支持させてもよい。例えば、軸回転対称体は、ボス4を貫通して主船体2に取り付けられてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の構成について説明する。本第2実施形態では、第1実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図4は本発明の第2実施形態に係るハブ渦抑制装置40が取り付けられた船舶1の船尾部分の側面図である。
同図において、上述したように船舶1は、主船体2と、該主船体2の後方部に設けられた推進用のプロペラ3と、プロペラ3の回転時に生成されるハブ渦を抑制するためのハブ渦抑制装置40と、を備えている。
また、図1では省略していたが、船舶1は、該船舶1の進行する方向を制御するための舵30を更に備えている。舵30は、プロペラ3の後方側に配置されている。舵30は、ラダーホーン32と、舵本体34とを含んでいる。ラダーホーン32は、柱状に形成されており、鉛直方向に沿った状態で主船体2の船尾部分に取り付けられている。舵本体34は、ラダーホーン32に対して回転可能に軸支されている。
第2実施形態に係るハブ渦抑制装置40は、ハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占めるように、ボス4の後方に設けられた軸回転対称体42を備えている。例えば、軸回転対称体42は、円筒部材44と、該円筒部材44をボス4に取り付けるための取付け部46とを含んでいる。
また、軸回転対称体42は、軸回転対称体42の対称軸がプロペラ3の回転中心軸Oに沿うように配置されるとともに、船舶1の操舵によらず不動である。また、軸回転対称体42は、一端部がボス4に支持され、他端部がラダーホーン32に支持される。さらに、軸回転対称体42の他端部とラダーホーン32との間に軸受36が設けられている。例えば、軸受36は、軸回転対称体42とラダーホーン32との間の相対的なラジアル荷重を受けながら、軸回転対称体42を回転自在にラダーホーン32に支持するように構成されたラジアル軸受であってもよい。なお、軸受36として、ラジアル軸受に加えて又は替えて、スラスト軸受を用いてもよい。このように、ボス4側の一端部とラダーホーン32側の他端部との2点で軸回転対称体42を軸支することにより、軸回転対称体42を安定して支持できる。
なお、図4では、軸回転対称体42をボス4側に固定した場合を例示したが、軸回転対称体42をラダーホーン32側に固定した構成としてもよい。その場合、ボス4と軸回転対称体42との間に軸受が配置される。
図5は図4に示したハブ渦抑制装置の変形例を示す断面図である。
同図に示すハブ渦抑制装置50は、ハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占めるように、ボス4の後方に設けられた軸回転対称体52を備えている。
軸回転対称体52は、図4と同様に、ハブ渦生成領域8の少なくとも一部を占めるように、ボス4の後方に設けられた軸回転対称体52を備えている。例えば、軸回転対称体52は、円筒部材54を含んでいる。また、軸回転対称体52は、該軸回転対称体52の対称軸がプロペラ3の回転中心軸Oに沿うように配置されるとともに、船舶1の操舵によらず不動である。
さらに、この軸回転対称体52は、ラダーホーン32に片持ちで支持された構成を有する。すなわち、軸回転対称体52の一端部がラダーホーン32に固定され、ボス4側に位置する他端部が自由端となっている。
これにより、軸回転対称体52を回転させずに支持することができるので、軸回転対称体52による新たな渦の発生を抑制できる。
[第3実施形態]
さらに、第3実施形態の構成について説明する。本第3実施形態では、第1実施形態、第2実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図6は本発明の第3実施形態に係るハブ渦抑制装置60が取り付けられた船舶の船尾部分の側面図である。図7は図6に示したハブ渦抑制装置60の構成を説明するための図である。
図6において、上述したように船舶1は、主船体2と、該主船体2の後方部に設けられた推進用のプロペラ3と、プロペラ3の後方側に配置された舵30と、プロペラ3の回転時に生成されるハブ渦を抑制するためのハブ渦抑制装置60と、を備えている。
図6及び図7に示すように、一実施形態に係るハブ渦抑制装置60は、ボス4の後端に設けられるボスキャップ62と、ボスキャップ62の後方において舵30に取り付けられる舵バルブ68とを備えている。ボスキャップ62は、ボス4の後端を覆うように設けられ、ボス4とともに回転するようになっている。舵バルブ68は、主として、船舶1の自航要素を改善する目的で設けられる。なお、ボスキャップ62及び舵バルブ68は、船舶1の構成要素とみなすこともできる。
また、ボスキャップ62は、ボス4から離れるにしたがって直径が小さくなる縮径部66と、該縮径部66の後方に位置して舵バルブ68に対向する後端部64とを含んでいる。また、ボスキャップ62は、後端部64の直径Dが、縮径部66の最小直径Dmin以上の直径を有するように構成されている。なお、最小直径Dminとは、縮径部66ののうち最も直径が小さい最小部位66aにおける直径のことである。
一構成例におけるボスキャップ62の縮径部66は、ボス4との接続部から最小部位66aまで略テーパ状に縮径するように形成される。ボスキャップ62の他の部位、すなわちボスキャップ62の後部は、最小部位66aから後端部64へ向けて略テーパ状に拡径するように形成される。なお、縮径部66の外周面は、回転中心軸Oに沿った断面において直線状のテーパ面が形成されてもよいし、外方へ向けて突出するように湾曲してもよい。
このように、ボスキャップ62を、ボス4から離れるにしたがって直径が小さくなるように構成するで、ボスキャップ62の後方に発生するハブ渦の解消に寄与する。すなわち、ボスキャップ62によってプロペラ後流側の低圧領域の生成が阻害されるため、推進機能の向上が図れるとともに、ボスキャップ62が後流側へ向けて縮径する構成となっているため、舵バルブ68の重量の低減及び舵バルブ68の小型化が図れるため推進抵抗の増大を抑制できる。延いては自航要素の改善も図れる。
図8A及び図8Bは、図6に示したハブ渦抑制装置60の変形例を示す側面図である。なお、これらの図において、図6に示したハブ渦抑制装置60と同一の構成(例えば舵バルブ等)は省略している。
図8Aに示すハブ渦抑制装置70のボスキャップ72は、ボス4から離れるにしたがって直径が小さくなる縮径部76と、縮径部76の後方に位置して舵バルブに対向する後端部74とを含んでいる。このボスキャップ72においては、縮径部76が、ボスキャップ72の外側へ突出した湾曲形状となっている。またボスキャップ72は、最小部位76aから後端部74までが、内側へ突出した湾曲形状となっていてもよい。さらに、ボスキャップ72は、回転中心軸Oに沿った断面において、縮径部76から後端部74までの外周面の曲率の変化率が小さくなるように構成されている。このように、ボスキャップ72の外周面に急激な凹凸を設けないようにすれば、ボスキャップ72の形状に起因した抵抗増加を回避することができる。
図8Bに示すハブ渦抑制装置80のボスキャップ82は、ボス4から離れるにしたがって直径が小さくなる縮径部86と、縮径部86の後方に位置して舵バルブに対向する後端部84とを含んでいる。このボスキャップ82においては、縮径部86が、ボスキャップ82の外側へ突出した湾曲形状となっている。またボスキャップ82は、最小部位86aから後端部84までが、円柱形状となっている。このように、ボスキャップ72の後部を円柱状に形成することによって、ボスキャップ82の形状に起因した抵抗増加を回避することができる。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、プロペラ後方に発生するハブ渦の抑制が可能であるとともに、プロペラの推進機能の向上が図れるとともに、軸回転対称体が軸回転対称体の対称軸が前記プロペラの回転中心軸に沿うように配置された構成となっているため、推進抵抗の増大を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
1 船舶
2 主船体
4a 凹部
3 プロペラ
4 ボス
4a 凹部
5 プロペラ翼
8 ハブ生成領域
10,20,40,50,60,70,80 ハブ渦抑制装置
12,22,42,52 軸回転対称体
14,24,44,54 円筒部材
16,26,46 取付け部
28 軸受
30 舵
32 ラダーホーン
34 舵本体
36 軸受
62,72,82 ボスキャップ
64,74,84 後端部
66,76,86 縮径部
68 舵バルブ
D ボス直径
後端部直径
min 最小直径
L 円筒部材長さ
φ 円筒部材直径

Claims (10)

  1. 船舶のプロペラの回転時にボスの後方におけるハブ渦生成を抑制するためのハブ渦抑制装置であって、
    前記プロペラの回転中心軸を含むハブ渦生成領域の少なくとも一部を占めるように、前記ボスの後方に設けられる軸回転対称体を備え、
    前記軸回転対称体は、該軸回転対称体の対称軸が前記プロペラの回転中心軸に沿うように配置されるとともに、
    前記軸回転対称体は、前記船舶の操舵によらず不動であるように構成されたことを特徴とするハブ渦抑制装置。
  2. 前記軸回転対称体は前記ボスに支持されたことを特徴とする請求項1に記載のハブ渦抑制装置。
  3. 前記軸回転対称体は、前記ボスの直径をDとしたとき、0.5D以下の直径を有する円筒部材を含むことを特徴とする請求項2に記載のハブ渦抑制装置。
  4. 前記軸回転対称体は、前記ボスの直径をDとしたとき、0.5D以上の長さを有することを特徴とする請求項2又は3に記載のハブ渦抑制装置。
  5. 前記軸回転対称体は、軸受を介して前記ボスに取り付けられたことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載のハブ渦抑制装置。
  6. 前記軸回転対称体は、前記対称軸が前記プロペラの回転中心軸と一致するように配置されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のハブ渦抑制装置。
  7. 前記軸回転対称体は、前記ボスに支持される一端部と、前記船舶のラダーホーンに支持される他端部とを有し、
    前記軸回転対称体の前記一端部又は前記他端部の何れか一方には軸受が設けられることを特徴とする請求項2乃至6の何れか一項に記載のハブ渦抑制装置。
  8. 前記軸回転対称体は、前記船舶のラダーホーンに片持ちで支持されたことを特徴とする請求項1に記載のハブ渦抑制装置。
  9. 船舶のプロペラの回転時にボスの後方におけるハブ渦生成を抑制するためのハブ渦抑制装置であって、
    前記ボスの後端に設けられるボスキャップと、
    前記ボスキャップの後方において前記船舶の舵に取り付けられるバルブと、を備え、
    前記ボスキャップは、前記ボスから離れるにしたがって直径が小さくなる縮径部と、前記縮径部の後方に位置して前記バルブに対向する後端部と、を含み、
    前記ボスキャップの前記後端部は、前記縮径部の最小直径Dmin以上の直径を有することを特徴とするハブ渦抑制装置。
  10. 前記ボスを有する前記プロペラと、
    請求項1乃至9の何れか一項に記載のハブ渦抑制装置と、を備えることを特徴とする船舶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017183150A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 船舶の推進装置

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