JP2015119393A - 音響信号受聴装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大規模なデータベースおよび音源位置の推定を必要とせず、且つ小規模なハードウェア構成で臨場感のある音響信号を提供する。
【解決手段】音源から到来した音を収録する第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dを備え、第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dが収録した音から音響信号を生成する音響環境収録部1と、音響環境収録部1が生成した音響信号から、特定方向に位置する音源から到来した音を強調したビームフォーマを形成する第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4と、第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4が形成した複数のビームフォーマの出力信号を合成してステレオ信号を生成する信号合成部5とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】音源から到来した音を収録する第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dを備え、第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dが収録した音から音響信号を生成する音響環境収録部1と、音響環境収録部1が生成した音響信号から、特定方向に位置する音源から到来した音を強調したビームフォーマを形成する第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4と、第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4が形成した複数のビームフォーマの出力信号を合成してステレオ信号を生成する信号合成部5とを備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えば危険箇所の遠隔監視、あるいはヴァーチャルリアリティに用いられ、収音した外部音響から臨場感のある音響信号を生成する技術に関するものである。
従来より、収音した外部音響から臨場感のある再生信号を生成する技術が開示されている。例えば、特許文献1の収音再生装置では、1個の参照マイクロホンと2個または3個の比較マイクロホンとを有する音響収音部により収音された音響信号から周波数成分毎の音像方向を推定し、頭部伝達関数(HRTF)データを音の到来方向ごとに記録した頭部伝達関数データベースを参照し、音像方向を推定した音響信号と頭部伝達関数データから2チャンネルのバイノーラル信号を合成し、臨場感のある音響信号を提供している。
また、特許文献2の撮像集音信号再生システムでは、撮像収音装置において、複数のカメラ、複数のバイノーラル音声を収音するマイクロホン、およびマイクロホンの周囲に耳介が設置された円筒部を用いて、対向して配置された2つのマイクロホンで収音した音声信号に基づいてステレオ信号を生成し、臨場感のある音響信号を提供している。
しかしながら、上述した特許文献1に開示された技術では、大量の頭部伝達関数が必要
となるため、データベースが大規模化するという課題があった。また、音像方向を推定する必要があるため、音像方向が正確に推定できない場合には音響信号の臨場感が低減してしまうという課題があった。
また、上述した特許文献2に開示された技術では、臨場感のある音響信号を提供するためには、円筒部の構成物に頭部と同等の剛性および質量を持たせる必要があり、装置の運搬が困難になるという課題があった。
となるため、データベースが大規模化するという課題があった。また、音像方向を推定する必要があるため、音像方向が正確に推定できない場合には音響信号の臨場感が低減してしまうという課題があった。
また、上述した特許文献2に開示された技術では、臨場感のある音響信号を提供するためには、円筒部の構成物に頭部と同等の剛性および質量を持たせる必要があり、装置の運搬が困難になるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、大規模なデータベースおよび音源位置の推定を必要とせず、且つ小規模なハードウェア構成で臨場感のある音響信号を提供することを目的とする。
この発明に係る音響信号受聴装置は、音源から到来した音を収録する複数のマイクロホンを備え、マイクロホンが収録した音から音響信号を生成する音響環境収録部と、音響環境収録部が生成した音響信号から、特定方向に位置する音源から到来した音を強調したビームフォーマを形成する複数のビームフォーマ形成部と、ビームフォーマ形成部が形成した複数のビームフォーマの出力信号を合成してステレオ信号を生成する信号合成部とを備えるものである。
この発明によれば、大規模なデータベースおよび音源位置の推定を必要とせず、且つ小規模なハードウェア構成により臨場感のある音響信号を提供することができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による音響信号受聴装置の構成を示す図である。
音響信号受聴装置10は、音響環境収録部1、第1のビームフォーマ形成部2、第2のビームフォーマ形成部3、第3のビームフォーマ形成部4および信号合成部5で構成されている。
図1は、実施の形態1による音響信号受聴装置の構成を示す図である。
音響信号受聴装置10は、音響環境収録部1、第1のビームフォーマ形成部2、第2のビームフォーマ形成部3、第3のビームフォーマ形成部4および信号合成部5で構成されている。
音響環境収録部1は、同一円周上に配置された複数のマイクロホンによって構成される。なお、マイクロホンを配置する円の直径は数cmでよい。図1の例では第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dの4つのマイクロホンで構成された音響環境収録部1を示している。第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dを通じて取り込まれた音響信号は、音響環境収録部1においてA/D(アナログ・デジタル)変換された後、所定のサンプリング周波数(例えば、44100Hz)でサンプリングされる。
第1のマイクロホン1aで収録された音響信号は第2のビームフォーマ形成部3へ、第2のマイクロホン1bで収録された音響信号は第1のビームフォーマ形成部2および第3のビームフォーマ形成部4へ、第3のマイクロホン1cで収録された音響信号は第2のビームフォーマ形成部3へ、第4のマイクロホン1dで収録された音響信号は第1のビームフォーマ形成部2および第3のビームフォーマ形成部4へそれぞれ出力される。
なお、この実施の形態1では第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dとして無指向性マイクロホンを用いる場合を例に示すが、指向性マイクロホンを用いて構成しても構わない。
第1のビームフォーマ形成部2は、第2のマイクロホン1bと第4のマイクロホン1dで収録された音響信号を入力とし、図1の矢印A方向から視認して第1のマイクロホン1aの方向を正面方向としたとき、第1のマイクロホン1aに対して左方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号を信号合成部5へ出力する。
正面方向に対して左方向の音源を強調するビームフォーマは、一般的なものでよく、この実施の形態1では死角制御型ビームフォーマを用いる場合を例に、正面方向を0度として時計回りにθ1度方向に位置する音源に対して死角を向ける死角制御型ビームフォーマについて説明する。
正面方向に対して左方向の音源を強調するビームフォーマは、一般的なものでよく、この実施の形態1では死角制御型ビームフォーマを用いる場合を例に、正面方向を0度として時計回りにθ1度方向に位置する音源に対して死角を向ける死角制御型ビームフォーマについて説明する。
各マイクロホン1a,1b,1c,1dが配置されている円の直径をdとしたとき、正面位置から時計回りにθ1度方向から到来する音は第2のマイクロホン1bと第4のマイクロホン1dの間で経路差dsinθ1となり、音速をcとすると、遅延時間τ1は、以下の式(1)で表わすことができる。
τ1=dsinθ1/c ・・・(1)
τ1=dsinθ1/c ・・・(1)
このとき、死角制御型ビームフォーマの出力信号Bl(t)は、第2のマイクロホン1bの音響信号をx2(t)、第4のマイクロホン1dの音響信号をx4(t)とすると、以下の式(2)となる。
Bl(t)=x2(t−τ1)−x4(t)・・・(2)
Bl(t)=x2(t−τ1)−x4(t)・・・(2)
第2のビームフォーマ形成部3は、第1のマイクロホン1aと第3のマイクロホン1cで収録された音響信号を入力とし、図1の矢印A方向から視認して第1のマイクロホン1aの方向を正面方向としたとき、当該正面方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号を信号合成部5へ出力する。
正面方向の音源を強調するビームフォーマは一般的なものでよく、この実施の形態1では死角制御型ビームフォーマを用いる場合について以下で説明する。
正面方向の音源を強調するビームフォーマは一般的なものでよく、この実施の形態1では死角制御型ビームフォーマを用いる場合について以下で説明する。
第1のマイクロホン1aの方向を正面方向とし、当該正面方向を0度として、時計回りに、θ2度方向に位置する音源に対して死角を向ける死角制御型ビームフォーマについて述べる。
正面位置から時計回りにθ2度方向から到来する音は第1のマイクロホン1aと、第3のマイクロホン1cの間で経路差dsinθ2となり、遅延時間τ2は、以下の式(3)で表わすことができる。
τ2=dsinθ2/c ・・・(3)
正面位置から時計回りにθ2度方向から到来する音は第1のマイクロホン1aと、第3のマイクロホン1cの間で経路差dsinθ2となり、遅延時間τ2は、以下の式(3)で表わすことができる。
τ2=dsinθ2/c ・・・(3)
このとき、死角制御型ビームフォーマの出力信号Bf(t)は、第1のマイクロホン1aの音響信号をx1(t)、第3のマイクロホン1cの音響信号をx3(t)とすると、以下の式(4)となる。
Bf(t)=x3(t−τ2)−x1(t)・・・(4)
Bf(t)=x3(t−τ2)−x1(t)・・・(4)
第3のビームフォーマ形成部4は、第2のマイクロホン1bと第4のマイクロホン1dで収録された音響信号を入力とし、図1の矢印A方向から視認して第1のマイクロホン1aの方向を正面方向としたとき、第1のマイクロホン1aに対して右方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号を信号合成部5へ出力する。
正面方向に対して右方向の音源を強調するビームフォーマは一般的なものでよく、この実施の形態1では死角制御型ビームフォーマを用いる場合を例に、正面方向を0度として時計回りにθ3度方向に位置する音源に対して死角を向ける死角制御型ビームフォーマについて説明する。
正面方向に対して右方向の音源を強調するビームフォーマは一般的なものでよく、この実施の形態1では死角制御型ビームフォーマを用いる場合を例に、正面方向を0度として時計回りにθ3度方向に位置する音源に対して死角を向ける死角制御型ビームフォーマについて説明する。
各マイクロホン1a,1b,1c,1dが配置されている円の直径をdとしたとき、正面位置から時計回りにθ3度方向から到来する音は第2のマイクロホン1bと第4のマイクロホン1dの間で経路差dsinθ3となり、音速をcとすると、遅延時間τ3は、以下の式(5)で表わすことができる。
τ3=dsinθ3/c ・・・(5)
τ3=dsinθ3/c ・・・(5)
このとき、死角制御型ビームフォーマの出力信号Br(t)は、第2のマイクロホン1bの音響信号をx2(t)、第4のマイクロホン1dの音響信号をx4(t)とすると、以下の式(6)となる。
Br(t)=x4(t−τ3)−x2(t)・・・(6)
Br(t)=x4(t−τ3)−x2(t)・・・(6)
なお、上述した実施の形態1の正面位置に対するθ1、θ2、θ3については、図2に示すように第1のマイクロホン1aを正面方向0度としたとき、それぞれθ1=90°、θ2=180°θ3=270°としている。
信号合成部5は、第1のビームフォーマ形成部2が出力する左方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Bl(t)と、第2のビームフォーマ形成部3が出力する正面方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Bf(t)と、第3のビームフォーマ形成部4が出力する右方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Br(t)とを入力とし、音響信号受聴装置10の最終的な出力信号となるステレオ信号を生成し、出力する。
信号合成部5が生成するステレオ信号のうち左チャネルのステレオ信号Sl(t)、および右チャネルのステレオ信号Sr(t)は、左方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Bl(t)、正面方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Bf(t)、および右方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Br(t)を用いて、以下の式(7)で表わされる。
上述の式(7)において、αはBf(t)を加算する際に用いる係数である。なお、αは固定値でもよく、Bl(t)あるいはBf(t)の大きさに基づいて変化する可変値であってもよい。
上述の式(7)において、αはBf(t)を加算する際に用いる係数である。なお、αは固定値でもよく、Bl(t)あるいはBf(t)の大きさに基づいて変化する可変値であってもよい。
信号合成部5において、ビームフォーマの出力信号の組み合わせによりステレオ信号を生成することにより、あらかじめ設定した正面方向に対して右方向に音源がある場合にはステレオ信号の右チャネルのパワーが左チャネルのパワーよりも大きくなり、あらかじめ設定した正面方向に対して左方向に音源がある場合はステレオ信号の左チャネルのパワーが右チャネルのパワーよりも大きくなる。
また、あらかじめ設定した正面位置に対して前方向または後方向に音源がある場合は、左右チャネルのパワー差はないが、後ろ方向と比較して前方向から音が到来した場合、左右チャネルのパワーがより大きくなる。
このように、複数のビームフォーマの出力信号を組み合わせてステレオ信号を生成することにより、生成したステレオ信号の左右チャネルのパワー強度差が音源方向によって変化し、ステレオ信号に臨場感を与えることができる。
また、あらかじめ設定した正面位置に対して前方向または後方向に音源がある場合は、左右チャネルのパワー差はないが、後ろ方向と比較して前方向から音が到来した場合、左右チャネルのパワーがより大きくなる。
このように、複数のビームフォーマの出力信号を組み合わせてステレオ信号を生成することにより、生成したステレオ信号の左右チャネルのパワー強度差が音源方向によって変化し、ステレオ信号に臨場感を与えることができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、音響信号を収録する第1、第2、第3、第4のマイクロホンを備える音響環境収録部1と、第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dで収録された音響信号を入力としてビームフォーマを形成する第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4と、得られたビームフォーマの出力信号を合成してステレオ信号を生成する信号合成部5を備えるように構成したので、小規模なハードウェア構成、且つ膨大なデータベースや音源位置推定を必要とすることなく臨場感ある音響信号を提供することができる。
例えば、使用者があらかじめ設定された正面方向から時計回りに10度回転したときの音を聞く際、従来のように指向性マイクロホンを用いる構成では、角度に対応した指向性マイクロホンを配置しないとその角度の臨場感を再現することができない。
一方、この実施の形態1によれば、信号合成部5においてビームフォーマを用いてステレオ信号を生成するように構成したので、遅延時間などビームフォーマに与えるパラメータを制御することにより、ビームフォーマの指向性を変化させることができ、角度に対応した切り替えをシームレスに行うことができる。
一方、この実施の形態1によれば、信号合成部5においてビームフォーマを用いてステレオ信号を生成するように構成したので、遅延時間などビームフォーマに与えるパラメータを制御することにより、ビームフォーマの指向性を変化させることができ、角度に対応した切り替えをシームレスに行うことができる。
なお、上述した実施の形態1では、4つの第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dおよび3つの第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4を用いる場合を例に述べたが、信号合成部5の出力信号であるステレオ信号の左右チャネルのパワー強度差が音源方向により上述した説明と同様に変化する場合には、マイクロホンおよびビームフォーマ形成部の構成数を用途あるいは実施形態に基づいて変更可能である。
また、上述した実施の形態1では、マイクロホン1aを正面方向に設定する場合について説明を行ったが、図2に示したように各マイクロホンを同一円周上に配置するように構成しているため、他のマイクロホンを正面方向に設定した場合のステレオ信号の生成も第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4に与える入力信号を切り替えることにより容易に変更することができる。
実施の形態2.
この実施の形態2では、マイクロホンに加えてカメラを備える構成を示す。
図3は、実施の形態2の音響信号受聴装置の構成を示す図である。
実施の形態2の音響信号受聴装置10Aは、図1で示した実施の形態1の音響信号受聴装置10にカメラ1eおよび音圧分布決定部6を追加して設けている。また、信号合成部5Aへの入力として、カメラ1eで収録した映像、および音圧分布決定部6が決定した音圧分布が加わり、音圧分布合成映像およびステレオ信号が出力される。
なお以下では、実施の形態1による音響信号受聴装置10の構成要素と同一または相当する部分には、図1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
この実施の形態2では、マイクロホンに加えてカメラを備える構成を示す。
図3は、実施の形態2の音響信号受聴装置の構成を示す図である。
実施の形態2の音響信号受聴装置10Aは、図1で示した実施の形態1の音響信号受聴装置10にカメラ1eおよび音圧分布決定部6を追加して設けている。また、信号合成部5Aへの入力として、カメラ1eで収録した映像、および音圧分布決定部6が決定した音圧分布が加わり、音圧分布合成映像およびステレオ信号が出力される。
なお以下では、実施の形態1による音響信号受聴装置10の構成要素と同一または相当する部分には、図1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
音響環境収録部1Aは同一円周上に配置された第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dおよびカメラ1eによって構成される。第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dにより音源から到来した音を収録し、カメラ1eによりあらかじめ設定された方向の映像を収録する。第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dを通じて取り込まれた音響信号は、対応する第1、第2、第3のビームフォーマ形成部2,3,4のいずれかに出力されると共に、音圧分布決定部6に出力される。また、カメラ1eにより取り込まれた映像信号は信号合成部5に出力される。
カメラ1eの設置台数は1台でもよいし、複数台であってもよい。なお、以下では、第1のマイクロホン1a方向の映像を収録するカメラを一台設置した場合を例に説明を行う。
カメラ1eの設置台数は1台でもよいし、複数台であってもよい。なお、以下では、第1のマイクロホン1a方向の映像を収録するカメラを一台設置した場合を例に説明を行う。
音圧分布決定部6は、第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dの音響信号を入力としてビームフォーマを形成し、当該ビームフォーマのパワー情報を用いて音圧分布を算出する。以下に、ビームフォーマに遅延和ビームフォーマを用いて音圧分布を算出する例を示す。
遅延和ビームフォーマは、ある特定方向の音源から各マイクロホンへ到達する時間差を予め算出し、遅延を補償するように、算出した時間差を各マクロホンの音響信号に加算することにより、ある特定方向の音源から到来する音を強調するビームフォーマである。
ここでは、第1のマイクロホン1aを正面方向、0度としたとき、強調する音源方向を10度ごとに変更した遅延和ビームフォーマを形成し、ある時間フレーム毎の平均パワーを算出する。ビームフォーマが強調する方向、およびその平均パワー値を音圧分布として信号合成部6に出力する。
信号合成部5Aは、実施の形態1と同様に第1のビームフォーマ形成部2が出力する左方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Bl(t)、第2のビームフォーマ形成部3が出力する正面方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Bf(t)および第3のビームフォーマ形成部4が出力する右方向の音源を強調するビームフォーマの出力信号Br(t)からステレオ信号を生成すると共に音圧分布決定部6が決定した音圧分布に関する情報をカメラ1eが収録した映像に合成し、音圧分布合成映像を生成する。
図4は、実施の形態2による音響信号受聴装置の信号合成部が生成する音圧分布合成映像のイメージ図である。
図4において、領域Xは音圧レベルが高い領域、領域Yは音圧レベルが中程度の領域、領域Zは音圧レベルが低い領域を示しており、さらに領域X内には音源が位置する地点Oが含まれている。また図4において、領域Pはロープを示している。音圧分布とカメラ1eが収録した映像を合成することにより、音源が位置する地点が明示的に映像に示されるので、ステレオ信号の臨場感が向上するという効果が得られる。
図4において、領域Xは音圧レベルが高い領域、領域Yは音圧レベルが中程度の領域、領域Zは音圧レベルが低い領域を示しており、さらに領域X内には音源が位置する地点Oが含まれている。また図4において、領域Pはロープを示している。音圧分布とカメラ1eが収録した映像を合成することにより、音源が位置する地点が明示的に映像に示されるので、ステレオ信号の臨場感が向上するという効果が得られる。
実施の形態1の信号合成部5と比較して実施の形態2の信号合成部5Aは映像に音圧分布に関する情報を合成する点が大きく異なる。画像に音圧分布に関する情報を合成する方法としては、例えば図4に示した例のように、段階的に音圧の閾値を設け、画像の方向に対応した遅延和ビームフォーマの平均パワーを参照し、色付けを行う。
以上のように、この実施の形態2によれば、映像を収録するカメラ1eと、第1、第2、第3、第4のマイクロホン1a,1b,1c,1dの音響信号を入力として遅延ビームフォーマを形成し、形成したビームフォーマを用いて音圧分布を算出する音圧分布決定部6と、カメラ1eが収録した映像と音圧分布決定部6が算出した音圧分布とを合成して音圧分布合成映像を生成する信号合成部5Aとを備えるように構成したので、映像内に音源の位置を明示的に示すことができ、ステレオ信号の臨場感を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態2では、音圧分布決定部6が1つの遅延和ビームフォーマを形成するために4つのマイクロホンの音響信号を用いる構成を示したが、ビームフォーマの形成に用いるマイクロホンの音響信号は2つあるいは3つでも構成可能である。
また、上述した実施の形態では、音圧分布決定部6において強調する音源方向を10度ごとに変更した遅延和ビームフォーマを例に説明を行ったが、強調する音源方向の角度の解像度は20度や5度など適宜変更可能である。
また、上述した実施の形態では、音圧分布決定部6においてある時間ごとにビームフォーマの平均パワーを音圧分布として算出する構成を示したが、FFT解析を行い、特定の周波数のパワースペクトルの情報を音圧分布として算出しても良い。これにより、SN比が悪い帯域の影響を受けにくくなるという効果が得られる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1,1A 音響環境収録部、1a 第1のマイクロホン、1b 第2のマイクロホン、1c 第3のマイクロホン、1d 第4のマイクロホン、1e カメラ、2 第1のビームフォーマ形成部、3 第2のビームフォーマ形成部、4 第3のビームフォーマ形成部、5,5A 信号合成部、6 音圧分布決定部、10,10A 音響信号受聴装置。
Claims (3)
- 音源から到来した音を収録する複数のマイクロホンを備え、前記マイクロホンが収録した音から音響信号を生成する音響環境収録部と、
前記音響環境収録部が生成した音響信号から、特定方向に位置する前記音源から到来した音を強調したビームフォーマを形成する複数のビームフォーマ形成部と、
前記ビームフォーマ形成部が形成した複数のビームフォーマの出力信号を合成してステレオ信号を生成する信号合成部とを備えた音響信号受聴装置。 - 前記音響環境収録部は、前記複数のマイクロホンを同一円周上に配置したことを特徴とする請求項1記載の音響信号受聴装置。
- あらかじめ設定された方向の映像を収録するカメラと、
前記音響環境収録部が生成した音響信号に基づいて、前記音が到来した方向と当該方向の音圧とを対応付けた音圧分布を決定する音圧分布決定部とを備え、
前記信号合成部は、前記カメラが収録した映像と前記音圧分布決定部が決定した音圧分布とを合成した音圧分布合成映像を生成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の音響信号受聴装置。
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Cited By (1)
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CN109712629A (zh) * | 2017-10-25 | 2019-05-03 | 北京小米移动软件有限公司 | 音频文件的合成方法及装置 |
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CN109712629A (zh) * | 2017-10-25 | 2019-05-03 | 北京小米移动软件有限公司 | 音频文件的合成方法及装置 |
CN109712629B (zh) * | 2017-10-25 | 2021-05-14 | 北京小米移动软件有限公司 | 音频文件的合成方法及装置 |
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