以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットまたは数字を付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
[実施形態の説明]
まず、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための図である。図1に示すように、情報処理システムは、少なくとも携帯端末10と情報入力装置20とを備えている。携帯端末10はユーザが所持する端末であり、携帯端末10の種類は特に限定されず、例えば、携帯電話であってもよいし、スマートフォンであってもよいし、タブレット端末であってもよい。
情報入力装置20は、少なくとも入力部220と出力部260とを備えている。入力部220は、ユーザからの情報の入力を受け付ける機能を有する。本明細書においては、入力部220がタッチパネルによって構成される場合を主に説明するが、入力部220の入力形式は特に限定されない。入力部220によって入力が受け付けられた情報は情報入力装置20に出力され、情報入力装置20による演算に用いられる。また、情報入力装置20による演算結果は、出力部260によって出力される。
以上、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明した。
続いて、情報処理システム1の構成例について説明する。図2は、情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、情報処理システム1は、携帯端末10と情報入力装置20と情報処理装置30とを備える。携帯端末10と情報入力装置20と情報処理装置30とは、インターネットなどのネットワーク40に接続されている。情報入力装置20の入力部220は、入力領域221A、221B、221Cを有している。
本明細書においては、入力部220が3つの入力領域221を有している例を主に説明するが、入力部220が有する入力領域221の数は限定されない。また、本明細書においては、情報処理装置30が携帯端末10および情報入力装置20とは別の装置として設けられる例を説明するが、情報処理装置30は、携帯端末10に組み込まれていてもよいし、情報入力装置20に組み込まれていてもよい。
以上、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成例について説明した。
ここで、携帯端末10Aと情報処理装置30との間、情報入力装置20Aと情報処理装置30との間は通信が可能であるが、電子データの授受を行わせたい複数の情報機器として携帯端末10Aと情報入力装置20Aとが特定されていない段階においては携帯端末10Aと情報入力装置20Aとの間は通信が不可能である。本明細書においては、携帯端末10と情報入力装置20Aとの間で電子データの授受を行わせたい場合に、携帯端末10と情報入力装置20Aとをより簡易に特定することが可能な技術を提案する。
[第1の実施形態の説明]
続いて、本発明の第1の実施形態について説明する。まず、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aの機能構成例について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aの機能構成例を示す図である。図3に示すように、携帯端末10Aは、制御部110と、入力部120と、通信部150と、記憶部160と、表示部170とを備える。
制御部110は、携帯端末10Aの動作全体を制御する機能を有する。入力部120は、ユーザの操作を検出して検出結果を制御部110に提供する機能を有する。入力部120は、ユーザのGUI(Graphical User Interface)に対する操作を検出可能なタッチパネルを含んでもよいし、ユーザのジェスチャを検出可能なカメラを含んでもよいし、ユーザが発する音声を検出可能なマイクを含んでもよい。
通信部150は、制御部110による制御に従って有線または無線により他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部150は、ネットワーク40に接続された他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部150は、Wi−Fi、3G回線などを介する無線通信によって他の装置と通信を行う機能を有してもよい。
記憶部160は、制御部110を動作させるためのプログラムやデータを記憶することができる。また、記憶部160は、制御部110の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。表示部170は、制御部110による制御に従って各種情報を表示する機能を有する。
なお、図3に示した例では、入力部120、通信部150、記憶部160および表示部170は、携帯端末10Aの内部に存在するが、携帯端末10Aの外部に備えられていてもよい。また、制御部110は、ペアリング処理部111と、操作検出部112と、通信制御部113と、表示制御部114とを備える。制御部110が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
以上、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aの機能構成例について説明した。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る情報入力装置20Aの機能構成例について説明する。図4は、第1の実施形態に係る情報入力装置20Aの機能構成例を示す図である。図4に示すように、情報入力装置20Aは、制御部210と、入力部220と、通信部240と、記憶部250と、出力部260とを備える。
制御部210は、情報入力装置20Aの動作全体を制御する機能を有する。入力部220は、入力領域221A、221B、221Cに対する情報の入力を受け付けて制御部210に提供する機能を有する。本発明の第1の実施形態においては、入力部220が、導電性物質(例えば、人体など)が接触または近接された位置を検出位置として2点以上検出することが可能な静電容量方式のタッチパネルを含む場合を主に説明する。
例えば、静電容量方式のタッチパネルは、格子状に配置された電極と電極との交点に形成されるコンデンサの静電容量が導電性物質の接触または近接により変化する原理を利用した投影型静電容量方式であってよい。入力部220は、静電容量方式のタッチパネルへの導電性物質の接触または近接により変化する静電容量の計測結果に基づいて、静電容量方式のタッチパネルへの接触または近接の位置を検出位置として検出する。なお、入力部220は、静電容量方式のタッチパネルの代わりに他の検出装置を含んでもよい。例えば、入力部220は、圧力センサの測定結果に基づいて、圧力センサへの接触の位置を検出位置として検出してもよい。
通信部240は、制御部210による制御に従って有線または無線により他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部240は、ネットワーク40に接続された他の装置と通信を行う機能を有する。例えば、通信部240は、Wi−Fi、3G回線などを介する無線通信、LANケーブル、USB(Universal Serial Bus)ポートなどを介する有線通信によって他の装置と通信を行う機能を有してもよい。
記憶部250は、制御部210を動作させるためのプログラムやデータを記憶することができる。また、記憶部250は、制御部210の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。出力部260は、制御部210による制御に従って各種情報を表示する機能を有する。
なお、図4に示した例では、入力部220、通信部240、記憶部250および出力部260は、情報入力装置20Aの内部に存在するが、情報入力装置20Aの外部に備えられていてもよい。また、制御部210は、ペアリング処理部211と、通信制御部212と、操作処理部213と、出力制御部214とを備える。制御部210が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
以上、本発明の第1の実施形態に係る情報入力装置20Aの機能構成例について説明した。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30の機能構成例について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30の機能構成例を示す図である。図5に示すように、情報処理装置30は、制御部310、記憶部320および通信部330を備える。
制御部310は、情報処理装置30の動作全体を制御する機能を有する。記憶部320は、制御部310を動作させるためのプログラムやデータを記憶することができる。また、記憶部320は、制御部310の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。通信部330は、ネットワーク40に接続された他の装置と通信を行う機能を有する。
なお、図5に示した例では、記憶部320および通信部330は、情報処理装置30の内部に存在するが、記憶部320および通信部330は、情報処理装置30の外部に備えられていてもよい。また、制御部310は、情報取得部311と、ペアリング制御部312とを備える。制御部310が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
以上、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30の機能構成例について説明した。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る情報処理システム1の機能詳細について説明する。図6は、情報入力装置20Aによって表示される画面の例を示す図である。図6を参照すると、情報入力装置20の出力制御部214は、入力領域221A、221B、221Cそれぞれに対応するコンテンツ261A、261B、261Cを出力部260に表示させている。ユーザは、入力領域221A、221B、221Cに対して操作を入力することが可能である。
ここで、例えば、ユーザが携帯端末10Aの表示部170にもコンテンツ261Bを表示させたいと考えたとする。かかる場合、携帯端末10Aと入力領域221Bとの間の通信を可能とし、入力領域221Bに対応するコンテンツ261Bが携帯端末10Aにダウンロードされることが望ましい。そこで、ペアリングを簡易に行うことを考慮し、ユーザが入力領域221Bに携帯端末10Aを接触または近接させたと判断される場合に、入力領域221Bと携帯端末10Aとのペアリングが行われるとよい。
具体的には、情報取得部311は、情報入力装置20Aの入力部220への接触または近接に基づく所定の検出結果を取得し、ペアリング制御部312は、検出結果が携帯端末10Aの接触または近接を示す場合、情報入力装置20Aの入力領域と携帯端末10Aとのペアリングを行わせる。ユーザが入力領域221Bに携帯端末10Aを接触または近接させたことはどのように判断されてもよい。本発明の第1の実施形態においては、携帯端末10Aを把持した指が入力部220に接触または近接されれば、携帯端末10Aも入力部220に接触または近接された可能性が高いという事実を利用する。
図7は、ユーザが携帯端末10Aを把持しながら携帯端末10Aを入力部220に接触または近接させた状態の一例を示す図である。図7を参照すると、ユーザが携帯端末10Aを把持しながら携帯端末10Aを入力部220に接触または近接させた結果の一例として、ユーザの親指および中指が入力部220に接触または近接され、それぞれの接触または近接の位置が検出位置51aおよび検出位置51bとして入力部220によって検出されている。検出位置51aおよび検出位置51bは、ペアリング処理部211によって取得される。
ここで、入力部220に接触または近接される指の種類は、親指および中指に限定されない。また、入力部220に接触または近接される指の数も2本に限定されず、3本以上であってもよい。ユーザが入力領域221Bに携帯端末10Aを接触または近接させるに際して携帯端末10Aに対して所定の操作を行うと、携帯端末10Aのペアリング処理部111は、携帯端末10Aに対する所定の操作に基づく第1の時刻を含む第1のペアリング要求を情報処理装置30に提供する。第1の時刻は所定の操作がなされた時刻であってよい。
所定の操作は特に限定されないが、携帯端末10Aに加速度センサが備わっている場合には、携帯端末10Aの加速度が所定の変化を生じた場合に、所定の操作がなされたと判断されてもよい。例えば、入力部220に携帯端末10Aを接触または近接させるときには、携帯端末10Aの状態は、入力部220が存在する方向に移動させている状態から停止させる状態に急激に変化されると考えられる。したがって、携帯端末10Aの加速度の変化が閾値を超えた場合に、所定の操作がなされたと判断されてもよい
また、携帯端末10Aの入力部120に対する所定の入力操作(例えば、ボタン押下操作など)がなされた場合に、所定の操作がなされたと判断されてもよい。所定の入力操作によってユーザのペアリング開始の意志が把握されるからである。また、情報入力装置20Aと携帯端末10Aとのうち少なくとも何れか一方によって発信された無線信号の他方による受信強度が上限値を超える場合、所定の操作がなされたと判断されてもよい。かかる場合には、情報入力装置20Aと携帯端末10Aとの距離がある程度より近づいたと考えられるからである。
一方、情報入力装置20Aのペアリング処理部211は、入力部220への携帯端末10Aの接触または近接に基づく第2の時刻と検出位置51aおよび検出位置51bとを含む第2のペアリング要求を情報処理装置30に提供する。第2の時刻は入力部220への携帯端末10Aの接触または近接が検出された時刻であってよい。ペアリング処理部111によって提供された第1のペアリング要求およびペアリング処理部211によって提供された第2のペアリング要求は、情報処理装置30の情報取得部311によって取得されてペアリング制御部312に提供される。
図7には、検出位置51aと検出位置51bとの距離52が示されている。携帯端末10Aが把持されている場合には、距離52が所定の範囲に収まると考えられる。そこで、ペアリング制御部312は、検出位置51aと検出位置51bとの距離52を算出し、距離52が所定の範囲に収まる場合、ペアリングを行わせればよい。
ここで、ペアリング制御部312は、所定の範囲を携帯端末10Aのサイズ情報(例えば、携帯端末10Aの各辺の長さ)に基づいて決定してもよい。サイズ情報は、携帯端末10Aから提供される第1のペアリング要求に含まれていてもよいし、携帯端末10Aから提供される第1のペアリング要求に携帯端末10Aの機器に関する情報(例えば、品番、機器IDなど)が含まれる場合には、機器に関する情報に対応するサイズ情報をデータベースから取得してもよい。
図8は、携帯端末10Aを把持した2本の指の検出位置間の距離52が満たすべき条件を説明するための図である。図8に示すように、携帯端末10Aの各辺を短辺幅swおよび長辺幅lwと表し、入力部220に接触または近接する各指の領域(ここでは、円領域と仮定する)の半径をrと表すことにする(円領域53参照)。半径rの値はあらかじめ定められていてもよい。
ここで、ユーザが携帯端末10Aを把持する場合、携帯端末10Aの両側の長辺幅lwそれぞれに触れるように把持するのが一般的である。このように携帯端末10Aの両側の長辺幅lwそれぞれに触れるようにして携帯端末10Aが把持される場合、把持幅xw(検出位置51aと検出位置51bとの長辺幅lw方向の幅)は、長辺幅lw以内となる。そこで、距離52は、以下の式(1)を満たしていると考えられる。
そこで、例えば、ペアリング制御部312は、距離52が式(1)を満たす場合、ペアリングを行わせればよい。具体的には、ペアリング制御部312は、ペアリング要求を許容する旨を示すペアリング応答を携帯端末10Aおよび情報入力装置20Bに提供することによって、ペアリングを行わせればよい。また、ペアリング制御部312は、検出位置51aと検出位置51bとの中点を算出して情報入力装置20Aへのペアリング応答にユーザによる選択位置として含めてよい。しかしながら、選択位置は検出位置51aと検出位置51bとの中点に限定されない。
なお、短辺幅sw、長辺幅lwおよび半径rが実サイズで表現され、距離52がピクセル数で表現されている場合などには、実サイズとピクセル数との間でスケールを事前に合わせておけばよい。また、上記においては、検出位置51aと検出位置51bとの距離52の算出が情報処理装置30のペアリング制御部312によってなされる例を示したが、情報入力装置20Aのペアリング処理部211によってなされてもよい。かかる場合には、第2のペアリング要求には、検出位置51aおよび検出位置51bの代わりに距離52が含められればよい。
以上においては、ペアリング制御部312が検出位置51aと検出位置51bとの距離52が所定の範囲に収まるか否かによってペアリングを行わせるか否かを判断する例を示した。しかし、ペアリングを行わせるか否かの判断はかかる例に限定されない。例えば、ペアリング制御部312は、距離52が所定の範囲に収まるか否かの判断に追加して、携帯端末10Aに対する所定の操作がなされたか否かを判断してもよい。ペアリング制御部312は、上記したような携帯端末10Aに対する所定の操作がなされた場合、検出結果に基づいてペアリングを行わせてもよい。
また、例えば、ペアリング制御部312は、距離52が所定の範囲に収まるか否かの判断に追加して、あるいは、かかる判断の代わりに、携帯端末10Aに対する所定の操作に基づく第1の時刻と、入力部220への携帯端末10Aの接触または近接に基づく第2の時刻とが一致または類似するか否かを判断してもよい。ペアリング制御部312は、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似する場合、ペアリングを行わせてもよい。かかる機能によって、誤った機器間においてペアリングがなされる可能性を低減することが可能となる。類似の範囲は、あらかじめ定められていてもよい。
以上においては、検出位置51bとして中指が検出される場合を例として説明したが、検出位置51bとして他の指が検出される可能性もある。図9は、ユーザが携帯端末10Aを把持しながら携帯端末10Aを入力部220に接触または近接させた状態の他の一例を示す図である。図9を参照すると、ユーザが携帯端末10Aを把持しながら携帯端末10Aを入力部220に接触または近接させた結果の他の一例として、ユーザの薬指および小指がさらに入力部220に接触または近接され、それぞれの接触または近接の位置が検出位置51bとして入力部220によって検出されている。
かかる場合には、例えば、ペアリング制御部312は、式(1)を満たす2つの検出位置の組み合わせが少なくとも1組存在する場合、ペアリングを行わせればよい。図9に示した例においては、ペアリング制御部312によって式(1)を満たす検出位置51aと検出位置51bとの組み合わせが3組存在することが把握される。したがって、かかる場合には、ペアリング制御部312は、ペアリングを行わせればよい。
また、図9に示した例のように、式(1)を満たす検出位置51aと検出位置51bとの組み合わせが複数存在する場合には、ペアリング応答に含められる選択位置として複数の組み合わせにおける各中点の重心を用いてもよい。あるいは、複数の組み合わせに共通する検出位置51aが親指の接触または近接の位置であると考えられるため、検出位置51aから所定距離だけ所定方向(例えば、検出位置51aを起点として検出位置51aから最も近い検出位置51bの方向)に離れた位置を選択位置として用いてもよい。
あるいは、複数の組み合わせの中から距離が最短の組み合わせの中点を選択位置として用いてもよい。なお、上記においては、選択位置がペアリング制御部312によって算出される例を説明したが、ペアリング処理部211によって算出されてもよい。
情報入力装置20Aのペアリング処理部211は、情報処理装置30からペアリング要求を許容する旨を示すペアリング応答が取得された場合、携帯端末10Aとの間でペアリングを行う。例えば、ペアリング処理部211は、選択位置が入力領域221Bに位置する場合、入力領域221Bを選択すればよい。そうすれば、情報入力装置20Aのペアリング処理部211および携帯端末10Aのペアリング処理部111は、選択された入力領域221Bと携帯端末10Aとの間でペアリングを行うことができる。
ペアリングが完了した後は、例えば、携帯端末10Aの操作検出部112は、入力部120によって検出されたユーザの操作を検出し、通信制御部113は、ユーザの操作を情報入力装置20Aに送信させることができる。また、情報入力装置20Aの通信制御部212は、通信部240によって携帯端末10Aから受信されたユーザの操作を取得し、操作処理部213は、ユーザの操作に応じて入力領域221Bに対応する処理を行うことができる。
入力領域221Bに対応する処理は特に限定されないが、入力領域221Bに対応するコンテンツ261BのURL(Uniform Resource Locator)を携帯端末10Aに通知する処理であってもよい。そうすれば、携帯端末10Aの通信制御部113は、通知されたURLに基づいてコンテンツ261Bをダウンロードすることが可能である。また、携帯端末10Aの表示制御部114は、ダウンロードされたコンテンツ261Bを表示部170に表示させることが可能となる。
また、入力領域221Bに対応する処理は、携帯端末10Aが有するコンテンツのアップロード先のURLを携帯端末10Aに通知する処理であってもよい。そうすれば、携帯端末10Aの通信制御部113は、通知されたURLに基づいてコンテンツをアップロードすることが可能である。入力領域221Bに対応する処理は、ユーザによって選択可能であってもよい。ユーザによって処理が選択されるタイミングは、上記の所定の操作がなされるときであってもよい。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aの動作例について説明する。図10は、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aの動作の例を示すフローチャートである。なお、図10に示した動作例は、携帯端末10Aの動作の一例を示したに過ぎない。したがって、携帯端末10Aの動作は、図10に示した動作例に限定されることはない。
図10に示したように、携帯端末10Aにおいて、ペアリング処理部111は、ユーザによる所定の操作が検出されたか否かを判断する(ステップS11)。所定の操作としては、上記したように様々な操作が想定される。ペアリング処理部111は、所定の操作が検出されない場合には(ステップS11において「No」)、ステップS11に戻る。一方、ペアリング処理部111は、所定の操作が検出された場合には(ステップS11において「Yes」)、所定の操作に基づく第1の時刻を含んだ第1のペアリング要求を情報処理装置30に送信させ(ステップS12)、ステップS11に戻る。
以上、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aの動作例について説明した。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る情報入力装置20Aの動作例について説明する。図11は、本発明の第1の実施形態に係る情報入力装置20Aの動作の例を示すフローチャートである。なお、図11に示した動作例は、情報入力装置20Aの動作の一例を示したに過ぎない。したがって、情報入力装置20Aの動作は、図11に示した動作例に限定されることはない。
図11に示したように、情報入力装置20Aにおいて、ペアリング処理部211は、入力部220への指の接触または近接が検出されたか否かを判断する(ステップS21)。ペアリング処理部211は、入力部220への指の接触または近接が検出されていないと判断した場合には(ステップS21において「No」)、ステップS21に戻る。一方、ペアリング処理部211は、入力部220への指の接触または近接が検出されたと判断した場合には(ステップS21において「Yes」)、検出数が複数であるか否かを判断する(ステップS22)。
ペアリング処理部211は、検出数が複数ではないと判断した場合には(ステップS22において「No」)、ステップS21に戻る。一方、ペアリング処理部211は、検出数が複数であると判断した場合には(ステップS22において「Yes」)、指の接触または近接の位置と指の接触または近接に基づく第2の時刻とを含む第2のペアリング要求を情報処理装置30に送信させ(ステップS23)、ステップS21に戻る。
以上、本発明の第1の実施形態に係る情報入力装置20Aの動作例について説明した。
続いて、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30の動作例について説明する。図12は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30の動作の例を示すフローチャートである。なお、図12に示した動作例は、情報処理装置30の動作の一例を示したに過ぎない。したがって、情報処理装置30の動作は、図12に示した動作例に限定されることはない。
図12に示したように、情報処理装置30において、通信部330は、携帯端末10Aから第1のペアリング要求を受信し(ステップS31)、情報入力装置20Aから第2のペアリング要求を受信する(ステップS32)。情報取得部311は、通信部330によって受信された第1のペアリング要求と第2のペアリング要求とを取得する。続いて、ペアリング制御部312は、指の接触または近接の位置間の距離が所定の範囲に収まるか否かを判断する(ステップS33)。
ペアリング制御部312は、指の接触または近接の位置間の距離が所定の範囲に収まらないと判断した場合には(ステップS33において「No」)、ユーザが携帯端末10Aを情報入力装置20に接触または近接させていないと判断し、ステップS31に戻る。一方、ペアリング制御部312は、指の接触または近接の位置間の距離が所定の範囲に収まると判断した場合には(ステップS33において「Yes」)、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似するか否かを判断する(ステップS34)。
ペアリング制御部312は、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似しないと判断した場合には(ステップS34において「No」)、誤った機器間においてペアリングを行ってしまう可能性を低減するため、ステップS31に戻る。一方、ペアリング制御部312は、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似すると判断した場合には(ステップS34において「Yes」)、ユーザの選択位置にある入力領域221と携帯端末10Aとのペアリングを行わせて(ステップS35)、ステップS31に戻る。
以上、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30の動作例について説明した。
以上に説明したように、本発明の第1の実施形態において、情報取得部311は、少なくとも2本の指それぞれの入力部220への接触または近接の検出位置間の距離を検出結果として取得する。そして、ペアリング制御部312は、2本の指それぞれの入力部220への接触または近接の検出位置間の距離が所定の範囲に収まる場合、ペアリングを行わせる。かかる場合には、ユーザが携帯端末10Aを把持しながら2本の指を入力部220に接触または近接させたと考えられるからである。
なお、携帯端末10Aを把持しながら入力部220に2本の指それぞれを接触または近接させた場合、この検出位置間の距離はあまり大きく変動しないと考えられる。一方、検出位置間の距離がある程度以上変動する場合には、ユーザによってジェスチャ入力(例えば、ピンチイン操作、ピンチアウト操作など)がなされたと考えられる。そこで、ペアリング制御部312は、所定の回数(所定のフレーム数)連続で検出位置間の距離が所定の範囲に収まった場合に、ペアリングを行わせるようにしてもよい。
また、上記においては、入力部220が静電容量方式のタッチパネルを含む場合を主に説明したが、静電容量方式のタッチパネルの代わりに、接触または近接された位置を2点以上検出することが可能な他のタッチパネルが含まれてもよい。例えば、入力部220は、静電容量方式のタッチパネルの代わりに、接触または近接された位置を2点以上検出することが可能な抵抗膜方式のタッチパネルを含んでもよい。
[第2の実施形態の説明]
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態においては、静電容量方式のタッチパネルを用いる場合を主に説明した。しかし、静電容量方式のタッチパネルは大型化すると位置検出の演算量やノイズが増加してしまう可能性がある。本発明の第2の実施形態においては、大型化に耐え得る赤外線遮断方式のタッチパネルを用いる場合を主に説明する。
まず、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの機能構成例について説明する。図13は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの機能構成例を示す図である。図13に示すように、携帯端末10Bは、制御部110と、入力部120と、センサ部140と、通信部150と、記憶部160と、表示部170とを備える。ここでは、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aの機能構成と同様の機能構成については説明を省略し、異なる機能構成について主に説明する。
センサ部140は、携帯端末10Bの姿勢情報を検出する機能を有する。例えば、センサ部140は、3軸加速度センサを含んでおり、3軸加速度センサによって計測された携帯端末10Bにかかる加速度を携帯端末10Bの姿勢情報として検出する。なお、図13に示した例では、センサ部140は、携帯端末10Bの内部に存在するが、携帯端末10Bの外部に備えられていてもよい。また、制御部110は、ペアリング処理部111と、操作検出部112と、通信制御部113と、表示制御部114とを備える。制御部110が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
以上、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの機能構成例について説明した。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの機能構成例について説明する。図14は、第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの機能構成例を示す図である。図14に示すように、情報入力装置20Bは、制御部210と、入力部220と、センサ部230と、通信部240と、記憶部250と、出力部260とを備える。ここでは、本発明の第1の実施形態に係る情報入力装置20Aの機能構成と同様の機能構成については説明を省略し、異なる機能構成について主に説明する。
入力部220は、入力領域221A、221B、221Cに対する情報の入力を受け付けて制御部210に提供する機能を有する。本発明の第2の実施形態においては、入力部220が、接触または近接された物体によって赤外線が遮断された位置を検出することが可能な赤外線遮断方式のタッチパネルを含む場合を主に説明する。以下、赤外線遮断方式のタッチパネルについて説明する。
図15は、本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの入力部220が含み得る赤外線遮断方式のタッチパネルの構成例を示す図である。図15に示すように、入力部220および出力部260の対向する長辺の一方には赤外線出力装置F(例えば、赤外線LED(Light Emitting Diode))が敷設され、他方には赤外線センサGが敷設されている。また、対向する短辺の一方には、赤外線出力装置Fが敷設され、他方には赤外線センサGが敷設されている。
例えば、赤外線遮断方式のタッチパネルの表面のある位置Pに物体を接触または近接させると、位置Pに向けて出力された赤外線が遮断されるため、位置Pに対応する赤外線センサGの受光レベルが低下する。したがって、受光レベルが低下した赤外線センサGの位置から位置Pが特定され得る。このようにして、赤外線遮断方式のタッチパネルを用いた場合には、物体が接触または近接された位置Pを特定することが可能である。
図14に戻って説明を続ける。センサ部230は、情報入力装置20Bの姿勢情報を検出する機能を有する。例えば、センサ部230は、3軸加速度センサを含んでおり、3軸加速度センサによって計測された情報入力装置20Bにかかる加速度を情報入力装置20Bの姿勢情報として検出する。なお、後に説明するように、センサ部230は必須の機能構成ではなく、センサ部230が存在しない場合であってもよい。
また、図14に示した例では、センサ部230は、情報入力装置20Bの内部に存在するが、情報入力装置20Bの外部に備えられていてもよい。また、制御部210は、ペアリング処理部211と、通信制御部212と、操作処理部213と、出力制御部214とを備える。制御部210が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
以上、本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの機能構成例について説明した。
なお、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置30の機能構成例は、図5に示した本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30の機能構成例と同様である。したがって、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置30については、図5を参照しながら説明を続ける。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る情報処理システム1の機能詳細について説明する。本発明の第2の実施形態においても、図6を用いて説明した場合と同様に、ユーザが携帯端末10Bの表示部170にもコンテンツ261Bを表示させたいと考えた場合を想定する。したがって、ペアリングを簡易に行うことを考慮し、ユーザが入力領域221Bに携帯端末10Bを接触または近接させたと判断される場合に、入力領域221Bと携帯端末10Bとのペアリングが行われるとよい。
まず、赤外線遮断方式のタッチパネルの表面のある領域に携帯端末10Bが接触または近接された場合を考える。かかる場合、受光レベルが低下した赤外線センサGの数から、タッチパネルの長辺側における携帯端末10Bの赤外線センサG敷設方向成分(以下、「第1の方向成分RX」とも言う。)およびタッチパネルの短辺側における携帯端末10Bの赤外線センサG敷設方向成分(以下、「第2の方向成分RY」とも言う。)が特定され得る。ここで、第1の方向成分RXと第2の方向成分RYとによって形成される矩形領域(以下、「矩形領域R」とも言う。)は、携帯端末10Bの傾きによって変化し得る。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの第1の方向成分RXと第2の方向成分RYとによって形成される矩形領域Rの変化を説明するための図である。図16には、携帯端末10Bの傾きによって変化する矩形領域R1〜R3が例として示されている。図16を参照すると、第1の方向成分RXおよび第2の方向成分RYの組み合わせが矩形領域R1〜R3によって異なっていることが把握される。
しかし、矩形領域R1〜R3のサイズは、いずれも所定の範囲に収まっていると考えられる。そこで、本発明の第2の実施形態においては、第1の方向成分RXと第2の方向成分RYとによって形成される矩形領域Rのサイズが所定の範囲に収まっていれば、携帯端末10Bが入力部220に接触または近接されたと判断する手法を採用する。例えば、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まっていれば、携帯端末10Bが入力部220に接触または近接されたと判断する手法を採用することが可能である。以下では、矩形領域Rのサイズに少なくとも矩形領域Rの面積が含まれる場合を主に説明するが、矩形領域Rのサイズは面積に限定されない。
なお、赤外線遮断方式のタッチパネルには、指の接触または近接を検出するために、閾値よりも大きなサイズの物体の接触または近接を無視する機能を有するものが存在する。しかし、本発明の第2の実施形態においては、指よりも大きな携帯端末10Bの接触または近接を検出できるようにするため、かかる機能を無効にしてもよい。あるいは、上記の閾値を大きくすることによって携帯端末10の接触または近接が無視されないようにしてもよい。
また、第1の方向成分RXおよび第2の方向成分RYの組み合わせから情報入力装置20Bに対する携帯端末10Bの傾きθが特定され得る。したがって、情報入力装置20Bに対する携帯端末10Bの傾きθおよび情報入力装置20Bの姿勢情報から得られる矩形領域Rの姿勢情報と、携帯端末10Bのセンサ部140によって検出された携帯端末10Bの姿勢情報とが一致または類似する場合に、携帯端末10Bが入力部220に接触または近接されたと判断する手法も採用し得る。類似範囲はあらかじめ定められていてもよい。
まず、ユーザが入力領域221Bに携帯端末10Bを接触または近接させるに際して携帯端末10Bに対して所定の操作を行うと、携帯端末10Bのペアリング処理部111は、携帯端末10Bに対する所定の操作に基づく第1の時刻とセンサ部140によって検出された携帯端末10Bの姿勢情報とを含む第1のペアリング要求を情報処理装置30に提供する。第1の時刻および所定の操作については本発明の第1の実施形態と同様である。
なお、携帯端末10Bの姿勢情報の検出のタイミングは限定されないが、携帯端末10Bに対してユーザが加えている加速度の影響などを排除するため、加速度の変化が閾値よりも下回った場合に携帯端末10Bの姿勢情報が検出されてもよい。また、加速度の変化が閾値よりも下回るまで、上記の携帯端末10Bに対する所定の操作は無効にされてもよい。
一方、情報入力装置20Bのペアリング処理部211は、入力部220への携帯端末10Aの接触または近接に基づく第2の時刻と矩形領域Rの面積と矩形領域Rの姿勢情報とを含む第2のペアリング要求を情報処理装置30に提供する。第2の時刻については本発明の第1の実施形態と同様である。また、矩形領域Rの姿勢情報については、後に説明する。ペアリング処理部111によって提供された第1のペアリング要求およびペアリング処理部211によって提供された第2のペアリング要求は、情報処理装置30の情報取得部311によって取得されてペアリング制御部312に提供される。ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まる場合、ペアリングを行わせる。以下に、所定の範囲の具体例を説明する。
図17は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの第1の方向成分RXと第2の方向成分RYとによって形成される矩形領域Rの面積が満たすべき条件を説明するための図である。図17に示すように、矩形領域Rの最小面積は、矩形領域R1となる場合であり、長辺幅lw×短辺幅swである。また、矩形領域Rの最大面積は、矩形領域R0となる場合(携帯端末10Bの傾きθが45度の場合)であり、((長辺幅lw+短辺幅sw)/√2)×((長辺幅lw+短辺幅sw)/√2)である。そこで、矩形領域Rの面積は、以下の式(2)を満たしていると考えられる。
そこで、例えば、ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が式(2)を満たす場合、ペアリングを行わせればよい。具体的には、ペアリング制御部312は、ペアリング要求を許容する旨を示すペアリング応答を携帯端末10Bおよび情報入力装置20Bに提供することによって、ペアリングを行わせればよい。
ここで、ペアリング制御部312は、所定の範囲を携帯端末10Bのサイズ情報(例えば、携帯端末10Bの各辺の長さ)に基づいて決定してもよい。サイズ情報についても、本発明の第1の実施形態と同様の手法により取得され得る。
なお、短辺幅swおよび長辺幅lwが実サイズで表現され、第1の方向成分RXおよび第2の方向成分RYがピクセル数で表現されている場合などには、実サイズとピクセル数との間でスケールを事前に合わせておけばよい。また、上記においては、矩形領域Rの面積の算出が情報入力装置20Bのペアリング処理部211によってなされる例を示したが、情報処理装置30の情報取得部311によってなされてもよい。かかる場合には、第2のペアリング要求には、矩形領域Rの面積の代わりに第1の方向成分RXおよび第2の方向成分RYが含められればよい。
以上においては、ペアリング制御部312が矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まるか否かによってペアリングを行わせるか否かを判断する例を示した。しかし、ペアリングを行わせるか否かの判断はかかる例に限定されない。
例えば、上記したように、ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まるか否かの判断に追加して、あるいは、かかる判断の代わりに、情報入力装置20Bに対する携帯端末10Bの傾きθおよび情報入力装置20Bの姿勢情報から得られる矩形領域Rの姿勢情報と、携帯端末10Bのセンサ部140によって検出された携帯端末10Bの姿勢情報とが一致または類似するか否かを判断してもよい。ペアリング制御部312は、矩形領域Rの姿勢情報と携帯端末10Bの姿勢情報とが一致または類似する場合、ペアリングを行わせてもよい。
情報入力装置20Bに対する携帯端末10Bの傾きθの算出手法は限定されないが、以下に一例を示す。図18A〜図18Dは、本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bに対する携帯端末10Bの傾きがθとなる場合の第1〜第4の例を示す図である。まず、第1の方向成分RXは、以下の式(3)により表され、第2の方向成分RYは、以下の式(4)により表される。
また、式(4)から、以下の式(5)および式(6)が得られる。
また、式(3)および式(6)から、以下の式(7)が得られる。
また、式(3)および式(5)から、以下の式(8)が得られる。
また、式(7)および式(8)から、以下の式(9)が得られる。
また、式(9)から、以下の式(10)が得られる。
なお、ここでは、センサ部230によって検出された情報入力装置20Bの姿勢情報を用いる例を主に説明したが、情報入力装置20Bの姿勢情報は、あらかじめ登録されていてもよい。情報入力装置20Bの姿勢情報は、情報入力装置20Bからの第2のペアリング要求に毎回含められていてもよいが、情報入力装置20Bの起動中には変動する可能性が低いと考えられる場合などは、情報入力装置20Bの起動開始時にのみ情報入力装置20Bの姿勢情報が情報処理装置30に提供されてもよい。
また、例えば、ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まるか否かの判断に追加して、携帯端末10Bに対する所定の操作がなされたか否かを判断してもよい。ペアリング制御部312は、携帯端末10Bに対する所定の操作がなされた場合、検出結果に基づいてペアリングを行わせてもよい。所定の操作については本発明の第1の実施形態と同様である。
また、例えば、ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まるか否かの判断に追加して、あるいは、かかる判断の代わりに、携帯端末10Bに対する所定の操作に基づく第1の時刻と、入力部220への携帯端末10Bの接触または近接に基づく第2の時刻とが一致または類似するか否かを判断してもよい。ペアリング制御部312は、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似する場合、ペアリングを行わせてもよい。
情報入力装置20Bのペアリング処理部211は、情報処理装置30からペアリング要求を許容する旨を示すペアリング応答が取得された場合、携帯端末10Bとの間でペアリングを行う。例えば、ペアリング処理部211は、選択位置(例えば、矩形領域Rの重心位置)が入力領域221Bに位置する場合、入力領域221Bを選択すればよい。そうすれば、情報入力装置20Bのペアリング処理部211および携帯端末10Bのペアリング処理部111は、選択された入力領域221Bと携帯端末10Bとの間でペアリングを行うことができる。
ペアリングが完了した後は、例えば、携帯端末10Bの操作検出部112は、入力部120によって検出されたユーザの操作を検出し、通信制御部113は、ユーザの操作を情報入力装置20Bに送信させることができる。また、情報入力装置20Bの通信制御部212は、通信部240によって携帯端末10Bから受信されたユーザの操作を取得し、操作処理部213は、ユーザの操作に応じて入力領域221Bに対応する処理を行うことができる。入力領域221Bに対応する処理は、本発明の第1の実施形態と同様である。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの動作例について説明する。図19は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの動作の例を示すフローチャートである。なお、図19に示した動作例は、携帯端末10Bの動作の一例を示したに過ぎない。したがって、携帯端末10Bの動作は、図19に示した動作例に限定されることはない。
図19に示したように、携帯端末10Bにおいて、ペアリング処理部111は、ユーザによる所定の操作が検出されたか否かを判断する(ステップS41)。所定の操作としては、上記したように様々な操作が想定される。ペアリング処理部111は、所定の操作が検出されない場合には(ステップS41において「No」)、ステップS41に戻る。一方、ペアリング処理部111は、所定の操作が検出された場合には(ステップS41において「Yes」)、センサ部140によって検出された携帯端末10Bの姿勢情報を取得し(ステップS42)、所定の操作に基づく第1の時刻を含んだ第1のペアリング要求を情報処理装置30に送信させ(ステップS43)、ステップS41に戻る。
以上、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの動作例について説明した。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの動作例について説明する。図20は、本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの動作の例を示すフローチャートである。なお、図20に示した動作例は、情報入力装置20Bの動作の一例を示したに過ぎない。したがって、情報入力装置20Bの動作は、図20に示した動作例に限定されることはない。
図20に示したように、情報入力装置20Bにおいて、ペアリング処理部211は、入力部220への携帯端末10Bの接触または近接が検出されたか否かを判断する(ステップS51)。ペアリング処理部211は、入力部220への携帯端末10Bの接触または近接が検出されていないと判断した場合には(ステップS51において「No」)、ステップS51に戻る。一方、ペアリング処理部211は、入力部220への携帯端末10Bの接触または近接が検出されたと判断した場合には(ステップS51において「Yes」)、携帯端末10Bの第1の方向成分RXと第2の方向成分とによって形成される矩形領域Rの面積を算出する(ステップS52)。第1の方向成分RXと第2の方向成分とは、赤外線遮断方式のタッチパネルによって検出され得る。
続いて、ペアリング処理部211は、矩形領域Rの面積と携帯端末10Bの接触または近接に基づく第2の時刻と携帯端末10Bの姿勢情報とを含む第2のペアリング要求を情報処理装置30に送信させ(ステップS53)、ステップS51に戻る。携帯端末10Bの姿勢情報は、携帯端末10Bの第1の方向成分RXと第2の方向成分とから算出される携帯端末10Bの傾きθと情報入力装置20Bの姿勢情報とに基づいてペアリング処理部211によって算出され得る。
以上、本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの動作例について説明した。
続いて、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置30の動作例について説明する。図21は、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置30の動作の例を示すフローチャートである。なお、図21に示した動作例は、情報処理装置30の動作の一例を示したに過ぎない。したがって、情報処理装置30の動作は、図21に示した動作例に限定されることはない。
図21に示したように、情報処理装置30において、通信部330は、携帯端末10Bから第1のペアリング要求を受信し(ステップS61)、情報入力装置20Bから第2のペアリング要求を受信する(ステップS62)。情報取得部311は、通信部330によって受信された第1のペアリング要求と第2のペアリング要求とを取得する。続いて、ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まるか否かを判断する(ステップS63)。
ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まらないと判断した場合には(ステップS63において「No」)、ユーザが携帯端末10Aを情報入力装置20に接触または近接させていないと判断し、ステップS61に戻る。一方、ペアリング制御部312は、矩形領域Rの面積が所定の範囲に収まると判断した場合には(ステップS63において「Yes」)、携帯端末10Bの姿勢情報同士が一致または類似するか否かを判断する(ステップS64)。
ペアリング制御部312は、携帯端末10Bの姿勢情報同士が一致または類似しないと判断した場合には(ステップS64において「No」)、誤った機器間においてペアリングを行ってしまう可能性を低減するため、ステップS61に戻る。一方、ペアリング制御部312は、携帯端末10Bの姿勢情報同士が一致または類似すると判断した場合には(ステップS64において「Yes」)、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似するか否かを判断する(ステップS65)。
ペアリング制御部312は、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似しないと判断した場合には(ステップS65において「No」)、誤った機器間においてペアリングを行ってしまう可能性を低減するため、ステップS61に戻る。一方、ペアリング制御部312は、第1の時刻と第2の時刻とが一致または類似すると判断した場合には(ステップS65において「Yes」)、ユーザの選択位置にある入力領域221と携帯端末10Bとのペアリングを行わせて(ステップS66)、ステップS61に戻る。
以上、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置30の動作例について説明した。
以上に説明したように、本発明の第2の実施形態において、情報取得部311は、接触または近接された物体の第1の方向成分と第2の方向成分とによって形成される矩形領域Rのサイズを検出結果として取得する。そして、ペアリング制御部312は、矩形領域Rのサイズが所定の範囲に収まる場合、ペアリングを行わせる。かかる場合には、ユーザが携帯端末10Bを入力部220に接触または近接させたと考えられるからである。
[第3の実施形態の説明]
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態および本発明の第2の実施形態においては、電子データの授受を行わせたい入力領域と携帯端末とをより簡易にペアリングし、入力領域に対応するコンテンツが携帯端末にダウンロードされる例について説明した。しかし、電子データの授受はコンテンツのダウンロードに限定されない。本発明の第3の実施形態においては、入力領域に対応するアプリケーションが携帯端末において起動される例を説明する。
まず、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末10Cの機能構成例について説明する。図22は、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末10Cの機能構成例を示す図である。図22に示すように、携帯端末10Cは、制御部110と、入力部120と、センサ部140と、通信部150と、記憶部160と、表示部170とを備える。ただし、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aと同様に、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末10Cは、センサ部140を備えていなくてもよい。
ここでは、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末10Cの機能構成のうち、本発明の第1の実施形態に係る携帯端末10Aおよび本発明の第2の実施形態に係る携帯端末10Bの機能構成と同様の機能構成については説明を省略し、異なる機能構成について主に説明する。制御部110は、ペアリング処理部111と、操作検出部112と、通信制御部113と、表示制御部114と、アプリケーション制御部115とを備える。制御部110が備えるこれらの各機能部の詳細については、後に説明する。
以上、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末10Cの機能構成例について説明した。
なお、以下においては、本発明の第3の実施形態に係る情報入力装置を「情報入力装置20」として説明する。また、本発明の第3の実施形態に係る情報入力装置20の機能構成のうち、本発明の第1の実施形態に係る情報入力装置20Aおよび本発明の第2の実施形態に係る情報入力装置20Bの機能構成と同様の機能構成については説明を省略し、異なる機能構成について主に説明する。
また、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置30の機能構成のうち、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置30および本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置30の機能構成と同様の機能構成については説明を省略し、異なる機能構成について主に説明する。
図23は、携帯端末10Cの記憶部160によって記憶されている情報組の構成例を示す図である。図23に示すように、携帯端末10Cの記憶部160には、AP(アプリケーション)タグとアプリケーションとアプリケーションに設定可能なパラメータ1およびパラメータ2とが対応付けられた情報組が7組記憶されている。ここで、パラメータ1およびパラメータ2は、アプリケーションに対して設定され得る。なお、携帯端末10Cの記憶部160によって記憶されている情報組の数は1または複数であれば特に限定されない。
ここで、アプリケーションは、起動対象となるアプリケーションに相当し得る。アプリケーションの種類は特に限定されない。APタグは、アプリケーションを識別するためのアプリケーション識別情報に相当し得る。パラメータ1およびパラメータ2は、アプリケーションに対して設定され得る。なお、アプリケーションに対応付けられるパラメータの数は1つであってもよいし、複数であってもよいし、パラメータが対応付けられていないアプリケーションが存在してもよい。
図24は、情報入力装置20の記憶部250によって記憶されている情報組の構成例を示す図である。図24に示すように、情報入力装置20の記憶部250には、入力領域とAPタグとパラメータ1およびパラメータ2とが対応付けられた情報組が9組記憶されている。ここで、図24には、入力領域の右上座標と入力領域の幅および高さとによって入力領域が規定される例が示されているが、入力領域はどのように規定されていてもよい。なお、情報入力装置20の記憶部250によって記憶されている情報組の数は1または複数であれば特に限定されない。
図25は、本発明の第3の実施形態に係る情報入力装置20の出力部260によって表示される表示内容の例を示す図である。図25に示すように、情報入力装置20の入力部220は、入力領域221A〜221Dを有している。また、出力制御部214は、入力領域221A〜221Dに対して、画像223A〜223Dを表示させている。画像223A〜223Dそれぞれには、「電話」、「メール」、「チャット」、「TV電話」という文字列が付されている。また、例えば、図25に示すように、出力部260には、人物PEの画像が表示されてよい。
ここで、例えば、ユーザが人物PEに電話を掛けたいと考え、入力領域221Aに携帯端末10Cを接触または近接させると、情報処理装置30のペアリング制御部312は、入力領域221Aと携帯端末10Cとのペアリングを行わせる。ペアリングが完了した後、入力領域221Aが(x1,y1,width1,height1)である場合には(図24を参照)、入力領域221Aに対応するデータ(APタグ「CALL」、パラメータ1「***−1234−****」)が、操作処理部213によって記憶部250から取得されて携帯端末10Cに通知される。
その後、携帯端末10Cにおいては、アプリケーション制御部115によって、APタグ「CALL」に対応するアプリケーション「電話ツール」が起動される(図23を参照)。このとき、アプリケーション制御部115は、APタグ「CALL」に対応するパラメータ1「電話番号」として、パラメータ1「***−1234−****」をアプリケーション「電話ツール」に設定することが可能である。
なお、アプリケーション「電話ツール」が起動されると、アプリケーション「電話ツール」の機能によって自動的に電話番号「***−1234−****」に電話が掛けられてもよい。あるいは、アプリケーション「電話ツール」が起動されると、アプリケーション「電話ツール」の機能によって、自動的に電話番号「***−1234−****」が設定された発信操作画面が表示部170に表示され、ユーザが所定のアクション(例えば、通話開始ボタンの押下など)を行ったことをトリガとして、電話番号「***−1234−****」に電話が掛けられてもよい。
また、例えば、ユーザが人物PEにメールを送りたいと考え、入力領域221Bに携帯端末10Cを接触または近接させると、情報処理装置30のペアリング制御部312は、入力領域221Bと携帯端末10Cとのペアリングを行わせる。ペアリングが完了した後、入力領域221Bが(x4,y4,width2,height2)である場合には(図24を参照)、入力領域221Bに対応するデータ(APタグ「MAIL」、パラメータ1「abcd@***」)が、操作処理部213によって記憶部250から取得されて携帯端末10Cに通知される。
その後、携帯端末10Cにおいては、アプリケーション制御部115によって、APタグ「MAIL」に対応するアプリケーション「メールツール」が起動される(図23を参照)。このとき、アプリケーション制御部115は、APタグ「MAIL」に対応するパラメータ1「宛先」として、パラメータ1「abcd@***」をアプリケーション「メールツール」に設定することが可能である。
なお、アプリケーション「メールツール」が起動されると、アプリケーション「メールツール」の機能によって自動的に宛先「abcd@***」に所定の文面のメールが送信されてもよい。あるいは、アプリケーション「メールツール」が起動されると、アプリケーション「メールツール」の機能によって、自動的に宛先「abcd@***」が設定されたメール編集画面が表示部170に表示され、ユーザが所定のアクション(例えば、送信開始ボタンの押下など)を行ったことをトリガとして、メール編集画面において編集されたメールが宛先「abcd@***」に送信されてもよい。
また、例えば、ユーザが人物PEとチャットをしたいと考え、入力領域221Cに携帯端末10Cを接触または近接させると、情報処理装置30のペアリング制御部312は、入力領域221Cと携帯端末10Cとのペアリングを行わせる。ペアリングが完了した後、入力領域221Cが(x6,y6,width3,height3)である場合には(図24を参照)、入力領域221Cに対応するデータ(APタグ「CHAT」、パラメータ1「***.***.***.***」)が、操作処理部213によって記憶部250から取得されて携帯端末10Cに通知される。
その後、携帯端末10Cにおいては、アプリケーション制御部115によって、APタグ「CHAT」に対応するアプリケーション「チャットツール」が起動される(図23を参照)。このとき、アプリケーション制御部115は、APタグ「CHAT」に対応するパラメータ1「接続先」として、パラメータ1「***.***.***.***」をアプリケーション「チャットツール」に設定することが可能である。なお、接続先はIPアドレスであってよいが、接続先を識別するための情報であればIPアドレスに限定されない。
なお、アプリケーション「チャットツール」が起動されると、アプリケーション「チャットツール」の機能によって自動的に携帯端末10Cが接続先「***.***.***.***」に接続されてもよい。あるいは、アプリケーション「チャットツール」が起動されると、アプリケーション「チャットツール」の機能によって、自動的に接続先「***.***.***.***」が設定された接続操作画面が表示部170に表示され、ユーザが所定のアクション(例えば、接続開始ボタンの押下など)を行ったことをトリガとして、携帯端末10Cが接続先「***.***.***.***」に接続されてもよい。
また、例えば、ユーザが人物PEにTV電話を掛けたいと考え、入力領域221Dに携帯端末10Cを接触または近接させると、情報処理装置30のペアリング制御部312は、入力領域221Dと携帯端末10Cとのペアリングを行わせる。ペアリングが完了した後、入力領域221Dが(x3,y3,width1,height1)である場合には(図24を参照)、入力領域221Dに対応するデータ(APタグ「TV PHONE」、パラメータ1「***−9012−****」)が、操作処理部213によって記憶部250から取得されて携帯端末10Cに通知される。
その後、携帯端末10Cにおいては、アプリケーション制御部115によって、APタグ「TV PHONE」に対応するアプリケーション「TV電話ツール」が起動される(図23を参照)。このとき、アプリケーション制御部115は、APタグ「TV PHONE」に対応するパラメータ1「電話番号」として、パラメータ1「***−9012−****」をアプリケーション「TV電話ツール」に設定することが可能である。
なお、アプリケーション「TV電話ツール」が起動されると、アプリケーション「TV電話ツール」の機能によって自動的に電話番号「***−9012−****」に電話が掛けられてもよい。あるいは、アプリケーション「TV電話ツール」が起動されると、アプリケーション「TV電話ツール」の機能によって、自動的に電話番号「***−9012−****」が設定された発信操作画面が表示部170に表示され、ユーザが所定のアクション(例えば、通話開始ボタンの押下など)を行ったことをトリガとして、電話番号「***−9012−****」に電話が掛けられてもよい。
また、例えば、ユーザが文字入力を行いたいと考え、図示しない入力領域に携帯端末10Cを接触または近接させると、情報処理装置30のペアリング制御部312は、この図示しない入力領域と携帯端末10Cとのペアリングを行わせる。ペアリングが完了した後、この図示しない入力領域が(x7,y7,width4,height4)である場合には(図24を参照)、この図示しない入力領域に対応するデータ(APタグ「CTRL」、パラメータ1「http://www.**********」、パラメータ2「半角英数」)が、操作処理部213によって記憶部250から取得されて携帯端末10Cに通知される。
その後、携帯端末10Cにおいては、アプリケーション制御部115によって、APタグ「CTRL」に対応するアプリケーション「文字入力ツール」が起動される(図23を参照)。このとき、アプリケーション制御部115は、APタグ「CTRL」に対応するパラメータ1「情報入力先」として、パラメータ1「http://www.**********」をアプリケーション「文字入力ツール」に設定することが可能である。また、アプリケーション制御部115は、APタグ「CTRL」に対応するパラメータ2「入力フォント」として、パラメータ2「半角英数」をアプリケーション「文字入力ツール」に設定することが可能である。
なお、アプリケーション「文字入力ツール」が起動されると、アプリケーション「文字入力ツール」の機能によって、自動的に情報入力先として「http://www.**********」が設定され、自動的に入力フォント「半角英数」が設定された文字入力画面が表示部170に表示され、ユーザが所定のアクション(例えば、保存ボタンの押下など)を行ったことをトリガとして、入力された文字列が情報入力先「http://www.**********」に保存されてもよい。
また、例えば、ユーザがコンテンツをダウンロードしたいと考え、図示しない入力領域に携帯端末10Cを接触または近接させると、情報処理装置30のペアリング制御部312は、この図示しない入力領域と携帯端末10Cとのペアリングを行わせる。ペアリングが完了した後、この図示しない入力領域が(x8,y8,width5,height5)である場合には(図24を参照)、この図示しない入力領域に対応するデータ(APタグ「DOWN」、パラメータ1「http://www.**********」)が、操作処理部213によって記憶部250から取得されて携帯端末10Cに通知される。
その後、携帯端末10Cにおいては、アプリケーション制御部115によって、APタグ「DOWN」に対応するアプリケーション「ブラウザツール」が起動される(図23を参照)。このとき、アプリケーション制御部115は、APタグ「DOWN」に対応するパラメータ1「URL」として、パラメータ1「http://www.**********」をアプリケーション「ブラウザツール」に設定することが可能である。
なお、アプリケーション「ブラウザツール」が起動されると、アプリケーション「ブラウザツール」の機能によって自動的にURL「http://www.**********」からコンテンツがダウンロードされてもよい。あるいは、アプリケーション「ブラウザツール」が起動されると、アプリケーション「ブラウザツール」の機能によって、自動的にダウンロード開始操作画面が表示部170に表示され、ユーザが所定のアクション(例えば、ダウンロード開始ボタンの押下など)を行ったことをトリガとして、URL「http://www.**********」からコンテンツがダウンロードされてもよい。
また、例えば、ユーザがコンテンツをアップロードしたいと考え、図示しない入力領域に携帯端末10Cを接触または近接させると、情報処理装置30のペアリング制御部312は、この図示しない入力領域と携帯端末10Cとのペアリングを行わせる。ペアリングが完了した後、この図示しない入力領域が(x9,y9,width6,height6)である場合には(図24を参照)、この図示しない入力領域に対応するデータ(APタグ「UP」、パラメータ1「https://www.**************」、パラメータ2「jpg、png、bmp」)が、操作処理部213によって記憶部250から取得されて携帯端末10Cに通知される。
その後、携帯端末10Cにおいては、アプリケーション制御部115によって、APタグ「UP」に対応するアプリケーション「アップロードツール」が起動される(図23を参照)。このとき、アプリケーション制御部115は、APタグ「UP」に対応するパラメータ1「URL」として、パラメータ1「https://**************」をアプリケーション「アップロードツール」に設定することが可能である。また、アプリケーション制御部115は、APタグ「UP」に対応するパラメータ2「ファイル形式」として、パラメータ1「jpg、png、bmp」をアプリケーション「文字入力ツール」に設定することが可能である。
なお、アプリケーション「アップロードツール」が起動されると、アプリケーション「アップロードツール」の機能によって、自動的にURL「https:**************にファイル形式「jpg、png、bmp」のコンテンツがアップロードされてもよい。あるいは、アプリケーション「アップロードツール」が起動されると、アプリケーション「アップロードツール」の機能によって、自動的にアップロード開始操作画面が表示部170に表示され、ユーザが所定のアクション(例えば、アップロード開始ボタンの押下など)を行ったことをトリガとして、URL「https:**************にファイル形式「jpg、png、bmp」のコンテンツがアップロードされてもよい。
図25には、出力部260に単一の人物PEの画像が表示される例が示されていたが、出力部260には、複数の人物それぞれの画像が表示されていてもよい。かかる場合、ペアリング処理部211は、複数の人物から単一の人物を選択し、選択した単一の人物に対応する入力領域を有効にしてもよい。人物と入力領域とはあらかじめ対応付けられていてよい。また、単一の人物を選択する手法は特に限定されないが、例えば、ペアリング処理部211は、ユーザの操作(例えば、タップ操作など)に基づいて単一の人物を選択してもよい。
図26は、本発明の第3の実施形態に係る情報入力装置20の出力部260によって表示される表示内容の他の例を示す図である。図26を参照すると、ペアリング処理部211は、人物PE2の選択領域Z2に対するタップ操作に基づいて、人物PE2に対応する入力領域221A〜221Dを有効にする例が示されている。有効となった入力領域221A〜221Dは、携帯端末10Cとの間でペアリングが可能となる。また、出力制御部214は、入力領域221A〜221Dに対して、画像223A〜223Dを表示させている。なお、人物PE1の選択領域Z1および人物PE2の選択領域Z2は、あらかじめ定められていてよい。
上記においては、入力領域と携帯端末との間におけるペアリングが完了した後に、入力領域に対応するアプリケーションが起動される例を説明したが、ペアリング完了時点において既にアプリケーションが起動している場合も想定される。かかる場合には、既に起動しているアプリケーションに設定されているパラメータに新たなパラメータを追加すればよい。すなわち、アプリケーション制御部115は、入力領域に対応するAPタグとして起動中のアプリケーションを識別するためのAPタグが取得された場合、情報入力装置20から取得されたパラメータを起動中のアプリケーションに既に設定されているパラメータに追加すればよい。
例えば、アプリケーション制御部115は、入力領域に対応するAPタグとして起動中のメールツールを識別するためのAPタグが取得された場合、情報入力装置20から取得されたパラメータ「宛先」を起動中のメールツールに既に設定されているパラメータ「宛先」に追加すればよい。また、例えば、アプリケーション制御部115は、入力領域に対応するAPタグとして起動中のブラウザツールを識別するためのAPタグが取得された場合、情報入力装置20から取得されたパラメータ「URL」を起動中のブラウザツールに既に設定されているパラメータ「URL」に追加すればよい。このとき、追加されたURLに存在するページが新たなタブとして表示されてよい。
また、上記においては、入力領域に対応する1つのAPタグが携帯端末10Cによって情報入力装置20から取得される例を説明したが、入力領域に対応する複数のAPタグが携帯端末10Cによって情報入力装置20から取得される場合も想定される。かかる場合には、携帯端末10Cは起動対象のアプリケーションをユーザに選択させてもよい。すなわち、アプリケーション制御部115は、入力領域に対応する複数のAPタグが情報入力装置20から取得された場合、複数のAPタグそれぞれにより識別されるアプリケーションから起動対象のアプリケーションをユーザに選択させてもよい。
また、上記においては、情報入力装置20からAPタグおよびパラメータを取得可能な携帯端末を特に制限しないこととしたが、情報入力装置20からAPタグおよびパラメータを取得可能な携帯端末を制限してもよい。すなわち、操作処理部213は、APタグおよびパラメータのうち少なくともいずれか一方の一部または全部を暗号化してもよい。このとき、通信制御部113は、情報入力装置20から受信されたAPタグおよびパラメータのうち少なくともいずれか一方の一部または全部が暗号化データである場合、暗号化データを復号してもよい。
また、上記においては、携帯端末10Cの記憶部160によって記憶されているAPタグおよびパラメータは特に変化しない場合について説明したが、携帯端末10Cの記憶部160によって記憶されているAPタグおよびパラメータのうち少なくともいずれか一方が動的に変化してもよい。また、上記においては、携帯端末10Cの記憶部160によって記憶されている情報組の組数も特に変化しない場合について説明したが、かかる情報組の組数も動的に変化してよい。
同様に、上記においては、情報入力装置20の記憶部250によって記憶されているAPタグおよびパラメータは特に変化しない場合について説明したが、情報入力装置20の記憶部250によって記憶されているAPタグおよびパラメータのうち少なくともいずれか一方が動的に変化してもよい。また、上記においては、情報入力装置20の記憶部250によって記憶されている情報組の組数も特に変化しない場合について説明したが、かかる情報組の組数も動的に変化してよい。
[効果の説明]
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、情報入力装置20の入力部220への接触または近接に基づく所定の検出結果を取得する情報取得部311と、検出結果が携帯端末10の接触または近接を示す場合、情報入力装置20の入力領域と携帯端末10とのペアリングを行わせるペアリング制御部312とを備える、情報処理装置30が提供される。かかる構成によれば、電子データの授受を行わせたい複数の情報機器の特定をより簡易により行うことが可能となる。
[変形例の説明]
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、ユーザが入力領域を視認できるようにすれば、ユーザは携帯端末10を接触または近接させるべき位置を容易に把握することが可能となる。そこで、情報入力装置20の出力制御部214は、入力領域が視認可能となるように所定のオブジェクトを出力部260に表示させてもよい。所定のオブジェクトは特に限定されないが、入力領域の外周線(枠)であってもよいし、網掛けであってもよいし、半透明レイヤであってもよいし、画像(静止画または動画)であってもよい。
例えば、上記においては、情報入力装置20の出力部260によって表示されているコンテンツ全体に対して入力領域が設定される例を主に説明したが、入力領域はコンテンツの一部に設定されてもよい。また、例えば、上記においては、情報入力装置20の出力部260によって表示されているコンテンツに対して1つの入力領域が設定される例を主に説明したが、コンテンツには複数の入力領域が設定されてもよい。また、複数のコンテンツに対して1つの入力領域が対応してもよい。また、入力領域のサイズや形状は特に限定されない。
図27は、コンテンツと入力領域との対応関係の変形例を示す図である。図27に示した例では、入力領域221A〜221Dそれぞれがコンテンツ261Aの一部に設定されている。また、図27に示した例では、コンテンツ261Aに対して複数の入力領域(221A〜221D)が設定されている。また、入力領域221A(221B)と入力領域221Cと入力領域221Dとの間において、サイズおよび形状は異なっている。
また、上記においては、情報入力装置20に対する入力領域の位置および範囲は特に変化しない場合について説明したが、情報入力装置20に対する入力領域の位置および範囲のうち少なくともいずれか一方は、動的に変化してもよい。同様に、上記においては、情報入力装置20の出力部によって表示されているコンテンツは特に変化しない場合について説明したが、かかるコンテンツは動的に変化してもよい。また、コンテンツの位置およびサイズのうち少なくともいずれか一方が動的に変化してもよい。
続いて、情報処理システム1の構成の変形例について説明する。図28は、情報処理システム1の構成の変形例を示す図である。上記においては、1つの情報入力装置20に入力領域221A、221B、221Cが設けられる例を説明した。かかる例においては、ペアリング制御部312は、1つの情報入力装置20に設けられた複数の入力領域221から検出された入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御すればよい。
しかし、情報処理システム1の構成はかかる例に限定されない。例えば、図28に示したように、第1の情報入力装置20に入力領域221Aが設けられ、第2の情報入力装置20に入力領域221Bが設けられ、第3の情報入力装置20に入力領域221Cが設けられてもよい。すなわち、ペアリング制御部312は、複数の情報入力装置20それぞれに設けられた入力領域221A〜221Cから検出された入力領域221と携帯端末10との間のペアリングを制御してもよい。
また、例えば、携帯端末10に内蔵されたカメラと情報入力装置20の出力部260との間の可視光通信を利用すれば、誤った機器間においてペアリングがなされてしまう可能性を低減することが可能となる。例えば、携帯端末10が情報入力装置20に接触または近接したとき、携帯端末10に内蔵されたカメラによって撮像された画像には、情報入力装置20の出力部260から出力された可視光が映ると考えられる。そこで、画像に可視光が映っている場合にペアリングを行わせるようにすることで、ペアリングの精度が向上することが期待される。
さらに、可視光を発する領域は、上記のユーザによる選択位置(あるいは、選択位置および携帯端末10のサイズ情報)に基づいて限定された領域に抑えることが可能である。そうすれば、情報入力装置20の出力部260がユーザへの閲覧用に表示している内容への影響を抑えることが可能である。
また、例えば、上記した例では、情報処理装置30が他の装置からは独立した装置として存在したが、情報処理装置30は、他の装置に組み込まれていてもよい。例えば、情報処理装置30は、情報入力装置20のいずれかに組み込まれていてもよい。
制御部110を構成する各ブロックは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などから構成され、記憶部160により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。あるいは、制御部110を構成する各ブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
制御部210を構成する各ブロックは、例えば、CPU、RAMなどから構成され、記憶部250により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。あるいは、制御部210を構成する各ブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
制御部310を構成する各ブロックは、例えば、CPU、RAMなどから構成され、記憶部320により記憶されているプログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。あるいは、記憶部320を構成する各ブロックは、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。