JP2015117917A - 蓄熱装置、冷凍サイクル装置 - Google Patents

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博宣 町田
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Abstract

【課題】熱媒体の供給開始から所定期間における熱出力が安定している蓄熱装置を提供する。【解決手段】本開示の蓄熱装置1aは、蓄熱体2と、接触流路3xを有し、熱媒体を流すための流路3と、を備える。蓄熱体2は、上流側流路3bに接する上流部2aと、下流側流路3dに接する下流部2bとを有する。上流部2a及び下流部2bは、上流側流路3b及び上流部2aと、下流側流路3d及び下流部2bとを分断して、上流部2a及び下流部2bが同一の温度にある状態で、流入口11に最も近い第1位置から上流部2aの温度と異なる温度を有する流体を上流側流路3bに連続的に供給し、かつ、流入口11に最も近い第2位置から流体を下流側流路3dに同様に連続的に供給したときに、下流側流路3dの壁面温度の変化速度が、上流側流路3bの壁面温度の変化速度よりも大きいように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、蓄熱装置に関する。また、本発明は、その蓄熱装置を備えた、冷凍サイクル装置に関する。
従来、相変化に伴う潜熱を利用した潜熱蓄熱材が知られている。潜熱蓄熱材は、高い蓄熱量を達成することができるので注目されている。潜熱蓄熱材としては、例えば、無機塩の水和物、水(氷)、及びパラフィンが知られている。
特許文献1には、図14A及び図14Bに示すように、潜熱蓄熱材を用いた蓄熱装置100が記載されている。蓄熱装置100は、潜熱蓄熱材102、蓄熱材用プレート104a、熱媒体用プレート104b、端板104d、多孔性金属109、熱媒体入口111、熱媒体出口112を有している。蓄熱装置100は、概して、端板104dと、蓄熱材用プレート104aと、熱媒体用プレート104bとの積層構造によって構成されている。端板104dには、熱媒体入口111及び熱媒体出口112が形成されている。熱媒体用プレート104bが熱媒体110の流路を形成している。蓄熱材用プレート104aには、多孔性金属109が設けられ、多孔性金属109の細孔の内部に潜熱蓄熱材102が充填されている。熱媒体110は、熱媒体入口111から導入され、熱媒体用プレート104bの内部を通過し、熱媒体出口112から流出する。
図14Bに示すように、蓄熱材用プレート104aの深さaは、熱媒体用プレート104bの深さbよりも大きい。蓄熱材用プレート104aの内部の熱伝導率が多孔性金属109により向上している。このため、蓄熱材用プレート104aの深さaが大きく定められていても、蓄熱材用プレート104a又は熱媒体用プレート104bから熱媒体110への熱伝達率が低下することを防止できる。
特開2012−189245号公報
特許文献1に記載の蓄熱装置100は、蓄熱装置100へ熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において安定した熱出力を得る観点から改良の余地を有する。そこで、本発明は、蓄熱装置へ熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において安定した熱出力を得ることができる蓄熱装置を提供することを目的とする。
本開示は、
蓄熱材を含む蓄熱体と、
流入口、流出口、及び前記蓄熱体と接する接触流路を有し、熱媒体を流すための流路と、を備え、
前記接触流路は、上流側流路と、前記流路に沿って前記上流側流路よりも前記流出口に近い位置に位置する下流側流路とを有し、
前記蓄熱体は、前記上流側流路に接する上流部と、前記下流側流路に接する下流部とを有し、
前記上流部及び前記下流部は、
前記上流側流路及び前記上流部と、前記下流側流路及び前記下流部とを分断して、前記上流部及び前記下流部が同一の温度にある状態で、前記上流側流路の前記流路に沿って前記流入口に最も近い第1位置から前記上流部の温度と異なる温度を有する流体を前記上流側流路に連続的に供給し、かつ、前記下流側流路の前記流路に沿って前記流入口に最も近い第2位置から前記流体と同一の温度及び同一の組成を有する流体を前記上流側流路における前記流体の質量流量と同一の質量流量で前記下流側流路に連続的に供給したときに、前記第2位置から前記流出口側に所定の距離だけ離れた前記下流側流路の壁面温度の変化速度が、前記第1位置から前記流出口側に前記所定の距離だけ離れた前記上流側流路の壁面温度の変化速度よりも大きいように構成されている、
蓄熱装置を提供する。
上記の蓄熱装置によれば、蓄熱装置へ熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置の熱出力が安定する。
第1実施形態に係る蓄熱装置の外観を示す斜視図 熱媒体の流れを示す図1のII−II線に沿った断面図 図1の蓄熱装置を備えた冷凍サイクル装置の構成図 図1の蓄熱装置を備えた別の冷凍サイクル装置の構成図 変形例に係る蓄熱装置の断面図 図5の蓄熱装置のプレート同士の接触部の一部を拡大した断面図 第2実施形態に係る蓄熱装置の外観を示す斜視図 熱媒体の流れを示す図7のVIII−VIII線に沿った断面図 変形例に係る蓄熱装置の断面図 別の変形例に係る蓄熱装置の断面図 さらに別の変形例に係る蓄熱装置の断面図 第3実施形態に係る蓄熱装置の外観を示す斜視図 熱媒体の流れを示す図12のXIII−XIII線に沿った断面図 従来の蓄熱装置の外観を示す斜視図 図14Aの蓄熱装置の内部における熱媒体の流れを示す断面図
特許文献1に記載の蓄熱装置100では、熱媒体用プレート104bの内部に位置する、潜熱蓄熱材102と多孔性金属109との集合体の厚みは流路に沿って一定であるので、熱媒体110の流路の入口側の潜熱蓄熱材102の伝熱特性と、熱媒体110の流路の出口側の潜熱蓄熱材102の伝熱特性とはほぼ同じである。このため、蓄熱装置100に冷媒を供給する場合、潜熱蓄熱材102は、冷媒との熱交換によって熱媒体110の流路の入口から熱媒体110の流路の出口にかけて順次冷媒の温度に接近する。すなわち、熱媒体110の流路の入口側の壁面温度と流路の出口側の潜熱蓄熱材102の有する壁面温度との差が比較的大きい。その結果、蓄熱装置100に蓄えられた熱によって熱媒体を加熱又は冷却するときに、蓄熱装置100の熱出力は、蓄熱装置100への熱媒体の供給を開始した直後に最大となり、その後、蓄熱装置100の熱出力は、徐々に減少する。ここで、蓄熱装置の熱出力とは、蓄熱装置から流出する熱媒体の温度又は乾き度を意味する。
本明細書において、「蓄熱」は、温熱を蓄える場合と、冷熱を蓄える場合とを含む概念である。後者を特に「蓄冷」という。蓄冷では、潜熱蓄熱材を用いる場合、潜熱蓄熱材が固体状態から液体状態に相変化するときの吸熱によって、潜熱蓄熱材に蓄えられた冷熱が放出される。これを、「放冷」という。
例えば、冷凍サイクル装置を循環する冷媒を熱媒体として利用して蓄熱装置において蓄冷を行うことを考える。この場合、蓄熱装置からの熱出力は、蓄熱装置へ熱媒体の供給を開始した直後からより長期間にわたって安定していることが望ましい。すなわち、蓄熱装置から流出する熱媒体の温度の変化が、蓄熱装置へ熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、小さいことが望ましい。あるいは、気液二相状態の冷媒が蓄熱装置の熱媒体として利用される場合、その所定期間において蓄熱装置から流出する冷媒の乾き度の変化が小さいことが望ましい。しかし、特許文献1に記載の蓄熱装置100を用いる場合、蓄冷を行うとき又は放冷を行うときのいずれでも、蓄熱装置100の熱出力は、蓄熱装置100への冷媒の供給を開始した直後に最大となり、その後徐々に減少する。ここで、「熱出力が最大である」とは、蓄冷を行うときには、蓄熱装置100から流出する冷媒(熱媒体)の温度又は乾き度が最も高いことを意味し、放冷を行うときには、蓄熱装置100から流出する冷媒(熱媒体)の温度が最も低いことを意味する。
本開示の第1態様は、
蓄熱材を含む蓄熱体と、
流入口、流出口、及び前記蓄熱体と接する接触流路を有し、熱媒体を流すための流路と、を備え、
前記接触流路は、上流側流路と、前記流路に沿って前記上流側流路よりも前記流出口に近い位置に位置する下流側流路とを有し、
前記蓄熱体は、前記上流側流路に接する上流部と、前記下流側流路に接する下流部とを有し、
前記上流部及び前記下流部は、
前記上流側流路及び前記上流部と、前記下流側流路及び前記下流部とを分断して、前記上流部及び前記下流部が同一の温度にある状態で、前記上流側流路の前記流路に沿って前記流入口に最も近い第1位置から前記上流部の温度と異なる温度を有する流体を前記上流側流路に連続的に供給し、かつ、前記下流側流路の前記流路に沿って前記流入口に最も近い第2位置から前記流体と同一の温度及び同一の組成を有する流体を前記上流側流路における前記流体の質量流量と同一の質量流量で前記下流側流路に連続的に供給したときに、前記第2位置から前記流出口側に所定の距離だけ離れた前記下流側流路の壁面温度の変化速度が、前記第1位置から前記流出口側に前記所定の距離だけ離れた前記上流側流路の壁面温度の変化速度よりも大きいように構成されている、
蓄熱装置を提供する。
第1態様に係る蓄熱装置において、上流側流路を流れて上流部と熱交換した後の熱媒体が下流側流路に供給されるので、下流部の温度と下流側流路を流れている熱媒体の温度との差は、上流部の温度と上流側流路を流れている熱媒体の温度との差よりも小さくなっている。第1態様によれば、上流側流路及び上流部と、下流側流路及び下流部とを分断して、蓄熱体から熱媒体への熱の移動に関する所定の条件を同一にして上流側流路と下流流路とにそれぞれ個別に熱媒体を供給したとき、下流側流路の壁面温度が上流側流路の壁面温度よりも変化しやすい。すなわち、下流部において、蓄熱体の有する熱が熱媒体へ伝わりやすい。このため、蓄熱装置への熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、上流側流路の壁面温度と下流側流路の壁面温度との差が開きにくい。その結果、所定期間において蓄熱装置から安定した熱出力を得ることができる。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、複数の前記上流側流路及び複数の前記下流側流路が所定の間隔で並び、前記流路は、前記複数の前記上流側流路と前記複数の前記下流側流路とを直列的に連通させる共通流路を有する、蓄熱装置を提供する。第2態様によれば、所定の間隔で並んでいる複数の上流側流路と複数の下流側流路とが共通流路によって直列に連通しているので、蓄熱装置の内部に形成される熱媒体の流路の流路長を長くすることができる。
本開示の第3態様は、第2態様に加えて、前記下流部は、前記流路に沿って前記共通流路よりも下流側に位置し、かつ、前記複数の前記下流側流路の並び方向において互いに隣り合う前記下流側流路同士の間に位置している前記蓄熱材を含み、前記上流部は、前記流路に沿って前記共通流路よりも上流側に位置し、かつ、前記複数の前記上流側流路の並び方向において互いに隣り合う前記上流側流路同士の間に位置している前記蓄熱材を含み、前記複数の前記上流側流路及び前記複数の前記下流側流路の並び方向を前記蓄熱材の厚さ方向と定義したとき、前記下流部に含まれた固体状態の前記蓄熱材の厚さが、前記上流部に含まれた固体状態の前記蓄熱材の厚さよりも小さい、蓄熱装置を提供する。第3態様によれば、下流部における蓄熱材と下流側流路の壁面との平均距離が、上流部における蓄熱材と上流側流路の壁面との平均距離よりも小さい。このため、下流部において、蓄熱体の有する熱が熱媒体へ伝わりやすい。
本開示の第4態様は、第2態様又は第3態様に加えて、前記下流部は、前記蓄熱材によって少なくとも一部が囲まれた、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する高熱伝導部材を含み、前記上流部は、前記高熱伝導部材を含まない、蓄熱装置を提供する。第4態様によれば、高熱伝導部材を熱が伝わるので、下流部において、蓄熱体の有する熱が熱媒体へ伝わりやすい。
本開示の第5態様は、第2態様又は第3態様に加えて、前記下流部及び前記上流部は、前記蓄熱材によって少なくとも一部が囲まれた、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する高熱伝導部材を含み、前記下流部の前記蓄熱体の単位質量あたりの前記高熱伝導部材の質量が、前記上流部の前記蓄熱体の単位質量あたりの前記高熱伝導部材の質量よりも大きい、蓄熱装置を提供する。第5態様によれば、蓄熱体の上流部における熱伝導率を高めつつ、蓄熱体の下流部における熱伝導率を蓄熱体の上流部における熱伝導率よりも高めることができる。このため、蓄熱体の下流部において、蓄熱体の有する熱が熱媒体へ伝わりやすい。
本開示の第6態様は、第5態様に加えて、前記下流部に含まれた前記高熱伝導部材の表面積が、前記上流部に含まれた前記の高熱伝導部材の表面積よりも大きい、蓄熱装置を提供する。第6態様によれば、下流部における高熱伝導部材と蓄熱材の接触面積が、上流部における高熱伝導部材と蓄熱材の接触面積より大きい。このため、蓄熱体の下流部において、蓄熱体の有する熱が熱媒体へ伝わりやすい。
本開示の第7態様は、第1態様に加えて、前記蓄熱体は、前記流路を形成する配管と、前記配管の外周面から前記蓄熱材に向かって延び、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する複数のフィンとを含み、前記下流部において隣り合う前記フィン同士の間隔が、前記上流部において隣り合う前記フィン同士の間隔よりも狭い、蓄熱装置を提供する。第7態様によれば、下流部においてフィン同士の間隔が相対的狭いので、蓄熱体の下流部において、蓄熱体の有する熱が熱媒体へ伝わりやすい。
本開示の第8態様は、第1態様〜第7態様のいずれか1つに加えて、前記流入口及び前記流出口は、前記蓄熱体を冷却するための前記熱媒体及び前記蓄熱体によって冷却されるべき前記熱媒体にとってそれぞれ流入口及び流出口である、蓄熱装置を提供する。第8態様によれば、蓄熱体を冷却するための熱媒体と蓄熱体によって冷却される熱媒体がともに、流入口から流出口に向かって流路を流れる。このため、いずれの熱媒体が流入する場合でも、蓄熱装置への熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において安定した熱出力を得ることができる。
本開示の第9態様は、第1態様〜第8態様のいずれかに1つに加えて、前記流路は、前記流入口側で、前記蓄熱体を冷却するための気液二相状態の前記熱媒体及び前記蓄熱体によって冷却されるべき液体又は気液二相状態の前記熱媒体を前記蓄熱装置に供給するための流路に接続されている、蓄熱装置を提供する。第9態様によれば、所定の状態の熱媒体を蓄熱装置に供給できる。
本開示の第10態様は、
圧縮機構、凝縮器、膨張機構、及び蒸発器を備えた冷凍サイクル装置であって、
第1態様〜第9態様のいずれか1つの蓄熱装置と、
前記蓄熱体によって当該冷凍サイクル装置の冷媒を冷却するときは、前記凝縮器の出口から前記膨張機構の入口へ流れている前記冷媒を前記蓄熱装置に導き、又は、前記冷媒によって前記蓄熱体を冷却するときは、前記膨張機構の出口から前記蒸発器の入口へ流れている前記冷媒又は前記蒸発器の出口から前記圧縮機構の入口へ流れている前記冷媒を前記蓄熱装置へ導く流路調整機構と、をさらに備えた、
冷凍サイクル装置を提供する。
第10態様によれば、冷凍サイクル装置の冷媒を用いて蓄冷及び放冷を行うことができる。この場合、膨張機構の出口から蒸発器の入口へ流れている冷媒又は蒸発器の出口から圧縮機構の入口へ流れている冷媒の有する冷熱を蓄えることができる。また、凝縮器の出口から膨張機構の入口へ流れている冷媒を冷却できる。
本開示の第11態様は、
蓄熱材を含む蓄熱体と、
流入口、流出口、及び前記蓄熱体と接する接触流路を有し、熱媒体を流すための流路と、を備え、
前記接触流路は、上流側流路と、前記流路に沿って前記上流側流路よりも前記流出口に近い位置に位置する下流側流路とを有し、
前記蓄熱体は、前記上流側流路に接する上流部と、前記下流側流路に接する下流部とを有し、
複数の前記上流側流路及び複数の前記下流側上流流路が所定の間隔で並び、
前記流路は、前記複数の前記上流側流路と前記複数の前記下流側流路とを直列的に連通させる共通流路を有し、
前記下流部は、前記流路に沿って前記共通流路よりも下流側に位置し、かつ、複数の前記下流側流路の並び方向において互いに隣り合う前記下流側流路同士の間に位置している前記蓄熱材を含み、
前記上流部は、前記流路に沿って前記共通流路よりも上流側に位置し、かつ、前記並び方向において互いに隣り合う前記上流側流路同士の間に位置している前記蓄熱材を含み、
複数の上流側流路の並び方向を前記蓄熱材の厚さ方向と定義したとき、前記下流部に含まれた固体状態の前記蓄熱材の厚さが、前記上流部に含まれた固体状態の前記蓄熱材の厚さよりも小さい、
蓄熱装置を提供する。
第11態様によれば、下流部における蓄熱材と下流側流路の壁面との平均距離が、上流部における蓄熱材と上流側流路の壁面との平均距離よりも小さい。このため、下流部において、蓄熱体の有する熱が蓄熱体から熱媒体へ伝わりやすい。その結果、蓄熱装置への熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、上流側流路の壁面温度と下流側流路の壁面温度との差が開きにくい。これにより、所定期間において蓄熱装置から安定した熱出力を得ることができる。
本開示の第12態様は、
蓄熱材を含む蓄熱体と、
流入口、流出口、及び前記蓄熱体と接する接触流路を有し、熱媒体を流すための流路と、を備え、
前記接触流路は、上流側流路と、前記流路に沿って前記上流側流路よりも前記流出口に近い位置に位置する下流側流路とを有し、
前記蓄熱体は、前記上流側流路に接する上流部と、前記下流側流路に接する下流部とを有し、
前記下流部は、前記蓄熱材によって少なくとも一部が囲まれた、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する高熱伝導部材を含み、
前記上流部は、前記高熱伝導部材を含まない、
蓄熱装置を提供する。
第12態様によれば、高熱伝導部材を熱が伝わるので、下流部において、蓄熱体の有する熱が蓄熱体から熱媒体へ伝わりやすい。その結果、蓄熱装置への熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、上流側流路の壁面温度と下流側流路の壁面温度との差が開きにくい。これにより、所定期間において蓄熱装置から安定した熱出力を得ることができる。
本開示の第13態様は、
蓄熱材を含む蓄熱体と、
流入口、流出口、及び前記蓄熱体と接する接触流路を有し、熱媒体を流すための流路と、を備え、
前記接触流路は、上流側流路と、前記流路に沿って前記上流側流路よりも前記流出口に近い位置に位置する下流側流路とを有し、
前記蓄熱体は、前記上流側流路に接する上流部と、前記下流側流路に接する下流部とを有し、
前記下流部及び前記上流部は、前記蓄熱材によって少なくとも一部が囲まれた、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する高熱伝導部材を含み、
前記下流部の前記蓄熱体の単位質量あたりの前記高熱伝導部材の質量が、前記上流部の前記蓄熱体の単位質量あたりの前記高熱伝導部材の質量よりも大きい、
蓄熱装置を提供する。
第13態様によれば、蓄熱体の上流部における熱伝導率を高めつつ、蓄熱体の下流部における熱伝導率を蓄熱体の上流部における熱伝導率よりも高めることができる。このため、蓄熱体の下流部において、蓄熱体の有する熱が蓄熱体から熱媒体へ伝わりやすい。その結果、蓄熱装置への熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、上流側流路の壁面温度と下流側流路の壁面温度との差が開きにくい。これにより、所定期間において蓄熱装置から安定した熱出力を得ることができる。
第14態様は、第13態様に加えて、前記下流部に含まれた前記高熱伝導部材の表面積が、前記上流部に含まれた前記の高熱伝導部材の表面積よりも大きい、蓄熱装置を提供する。第6態様によれば、下流部における高熱伝導部材と蓄熱材の接触面積が、上流部における高熱伝導部材と蓄熱材の接触面積より大きい。このため、蓄熱体の下流部において、蓄熱体の有する熱が熱媒体へ伝わりやすい。
本開示の第15態様は、
蓄熱材を含む蓄熱体と、
流入口、流出口、及び前記蓄熱体と接する接触流路を有し、熱媒体を流すための流路と、を備え、
前記接触流路は、上流側流路と、前記流路に沿って前記上流側流路よりも前記流出口に近い位置に位置する下流側流路とを有し、
前記蓄熱体は、前記上流側流路に接する上流部と、前記下流側流路に接する下流部と、前記流路を形成する配管と、前記配管の外周面から前記蓄熱材に向かって延び、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する複数のフィンとを含み、
前記下流部において隣り合う前記フィン同士の間隔が、前記上流部において隣り合う前記フィン同士の間隔よりも狭い、
蓄熱装置を提供する。
第15態様によれば、下流部においてフィン同士の間隔が相対的狭いので、蓄熱体の下流部において、蓄熱体の有する熱が蓄熱体から熱媒体へ伝わりやすい。その結果、蓄熱装置への熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、上流側流路の壁面温度と下流側流路の壁面温度との差が開きにくい。これにより、所定期間において蓄熱装置から安定した熱出力を得ることができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、「蓄熱」が「蓄冷」に該当する場合を中心に本開示の実施態様を説明するが、本開示の態様は、「蓄熱」が温熱を蓄えることを意味する場合にも適用可能である。また、以下の説明において「蓄熱体」には、蓄熱材だけでなく、蓄熱材と接し、流路を流れる熱媒体に蓄熱材の有する熱を直接伝える、厚みを有する壁を含むものとする。添付の図面において、XY平面が水平面に平行な面であり、Z軸の負方向が鉛直方向である。
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態に係る蓄熱装置1aは、略直方体状の筐体8を有している。図2に示すように、蓄熱装置1aは、蓄熱体2と、流路3とを備えている。流路3は、流入口11、流出口12、及び接触流路3xを有し、熱媒体を流すための流路である。図2中の矢印は熱媒体の流れを模式的に示している。接触流路3xは、流路3のうち蓄熱体2と接する流路である。接触流路3xは、上流側流路3bと下流側流路3dとを有する。下流側流路3dは、流路3に沿って上流側流路3bよりも流出口12に近い位置に位置する。本実施形態では、複数の上流側流路3b及び複数の下流側流路3dが所定の間隔で並んでいる。この並び方向がY軸方向に一致する。また、流路3は、共通流路3cを有する。共通流路3cは、複数の上流側流路3bと複数の下流側流路3dとを直列的に連通させている。流路3は、流入口11から複数の上流側流路3bのそれぞれの一方の端部まで延びている上流側共通流路3aと、複数の下流側流路3dのそれぞれの一方の端部から流出口12まで延びている下流側共通流路3eとを有している。上流側共通流路3a、共通流路3c、及び下流側共通流路3eはそれぞれ、上流側マニホールド31、中間マニホールド32、及び下流側マニホールド33によって形成されている。
流入口11は、上流側マニホールド31の端部が筐体8の一の側面から突出することによって形成されている。流入口11は、筐体8の底面近傍の筐体8の側面の端部に位置している。流出口12は、下流側マニホールド33の端部が筐体8の流入口11が位置している側面と反対側の側面から突出することによって形成されている。流出口12は、その反対側の側面において、流入口11が位置している側面に垂直な方向に流入口11を平行に移動させた位置に形成されている。
蓄熱体2は、蓄熱材21を含む。蓄熱体2は、上流側流路3bに接する上流部2aと、下流側流路3dに接する下流部2bとを有する。下流部2bは、流路3に沿って共通流路3cよりも下流側に位置し、かつ、複数の下流側流路3dの並び方向において互いに隣り合う下流側流路3d同士の間に位置している蓄熱材21を含む。また、上流部2aは、流路3に沿って共通流路3cよりも上流側に位置し、かつ、複数の上流側流路3bの並び方向において互いに隣り合う上流側流路3b同士の間に位置している蓄熱材21を含む。また、蓄熱体2は、隣り合う上流側流路3bと下流側流路3dとの間に位置している蓄熱材21を含む。
蓄熱材21は、特に限定されないが、例えば、ペンタデカン(融点:9.9℃)及びヘキサデカン(融点:18℃)等のパラフィン、水(氷)、塩化カルシウム水和物及び硫酸ナトリウム水和物等の無機塩の水和物である。蓄熱体2は、蓄熱材21の温度低下に伴う顕熱に加え、蓄熱材21が液体状態から固体状態へ変化するときの潜熱を冷熱として蓄える。また、蓄熱体2は、蓄熱材21の温度上昇に伴う顕熱及び蓄熱材21が固体状態から液体状態へ変化するときの潜熱の形態で蓄えた冷熱を放出する。これにより、熱媒体を冷却できる。蓄熱材21は、上流部2a及び下流部2bにおいて、例えば、同一の材料が用いられる。
蓄熱体2は、プレート22a、プレート22b、プレート22c、及びプレート22dを含む。プレート22a、プレート22b、及びプレート22cは、それぞれ、底面部と、底面部の周縁で底面部から延びている側面部を有している。プレート22a、プレート22b、及びプレート22cの底面部は凹凸(図示省略)を有している。この凹凸により伝熱面積が増加し、蓄熱体2と流路3を流れている熱媒体との間の熱交換が促進される。プレート22dは、平板である。プレート22a、プレート22b、プレート22c、及びプレート22dは、例えば、ステンレス又はアルミニウムなどの金属製である。
プレート22aの側面部がガスケットを挟んでプレート22bに押し付けられて形成された空間に蓄熱材21が充填されていることによって、上流部2aが形成されている。また、プレート22bの側面部がガスケットを挟んでプレート22aに押しつけられて上流側流路3bとしての空間が形成されている。プレート22cの側面部がガスケットを挟んでプレート22b又はプレート22dに押し付けられて形成された空間に蓄熱材21が充填されていることによって、下流部2bが形成されている。また、プレート22bの側面部がガスケットを挟んでプレート22cに押し付けられて下流側流路3dとしての空間が形成されている。プレート22bの側面部には、貫通孔が形成されている。この貫通孔によって、上流側流路3bが上流側共通流路3a又は共通流路3cにつながっている。また、この貫通孔によって、下流側流路3dが下流側共通流路3e又は共通流路3cにつながっている。ガスケットは、プレート22bとプレート22aとの間、プレート22b又はプレート22dとプレート22cとの間を封止している。
プレート22b及びプレート22aは、上流側流路3bを形成するための壁に相当する。また、プレート22b及びプレート22cは、下流側流路3dを形成するための壁に相当する。プレート22a、プレート22b、及びプレート22cは、例えば、金属などの高い熱伝導率を有する材料で形成されている。このため、プレート22a、プレート22b、及びプレート22cのそれぞれの厚さに相違がある場合でも、この相違は、上流部2aから熱媒体への熱の伝わり方と下流部2bから熱媒体への熱の伝わり方との関係にほとんど影響を及ぼさない。すなわち、上流側流路3bを形成するための壁の厚みと下流側流路3dを形成するための壁の厚みとの関係は特に制限されない。
図1に示すように、流入口11が位置する筐体8の側面において流入口11の対角線上に蓄熱材導入口13が位置している。蓄熱材導入口13は、蓄熱材21を注入するためのマニホールドの端部が突出することによって形成されている。蓄熱材導入口13は、マニホールドを介して下流部2bの蓄熱材21を充填するための空間及び上流部2aの蓄熱材21を充填するための空間につながっている。蓄熱材導入口13から、液体状態の蓄熱材21が、下流部2bの蓄熱材21を充填するための空間及び上流部2aの蓄熱材21を充填するための空間にそれぞれ供給される。これにより、これらの空間に蓄熱材21が充填される。蓄熱材21が固体から液体に変化する際に蓄熱材21は膨張する。そのため、蓄熱材21を充填する空間に相応の空隙が確保されるように、蓄熱材21が充填されることが望ましい。これにより、プレート22a、プレート22b、プレート22c、及びプレート22dに蓄熱材21の膨張に伴って圧力が加わることを防止できる。蓄熱装置1aには、蓄熱材導入口13が1つのみ形成されている。液体状態における蓄熱材21の粘性を考慮して、複数の蓄熱材導入口13が形成されてもよい。なお、蓄熱装置1aを組み立てる場合に、プレート22aとプレート22bとの間又はプレート22cとプレート22bとの間に蓄熱材21を充填し封入してもよい。この場合、蓄熱材導入口13は省略できる。
パラフィンであるペンタデカン又はヘキサデカンの熱伝導率は、それらが固体であるとき約0.34W/m・Kであり、それらが液体であるとき約0.15W/m・Kである。20℃におけるステンレスの熱伝導率は16W/m・Kである。20℃におけるアルミニウムの熱伝導率は200W/m・Kである。蓄熱材21が、例えばペンタデカン又はヘキサデカンであり、プレート22a、プレート22b、又はプレート22cが、例えばステンレス又はアルミニウムである場合に、蓄熱材21の有する冷熱が、プレート22a、プレート22b、又はプレート22cを経由して、流路3を流れている熱媒体へ移動することを考える。蓄熱材21の熱伝導率は、プレート22a、プレート22b、又はプレート22cの熱伝導率よりかなり小さいので、蓄熱材21における熱伝導がこの熱の移動を律速する。このことは、蓄熱材21としての他の材料とプレート22a、プレート22b、又はプレート22cを構成する他の材料との組み合わせの多くについてあてはまる。
上流側流路3b及び上流部2aと、下流側流路3d及び下流部2bとを分断することを考える。この場合、蓄熱体2のうち、上流側流路3b及び下流側流路3dのいずれにも接する部分は、上流側流路3bに接する部分が上流部2aに属し、下流側流路3dに接する部分が下流部2bに属するように分断される。この分断は、例えば、上流部2aに属する部分の熱容量と下流部2bに属する部分の熱容量との比が、上流部2aに属する部分が上流側流路3bに接する面積と下流部2bに属する部分が下流側流路3dに接する面積との比に一致するように行う。そのうえで、上流部2a及び下流部2bが同一の温度にある状態で、上流側流路3bの流路3に沿って流入口11に最も近い第1位置から上流部2aの温度と異なる温度を有する流体を上流側流路3bに連続的に供給する。また、下流側流路3dの流路3に沿って流入口11に最も近い第2位置から上記の流体と同一の温度及び同一の組成を有する流体を上流側流路3bにおける流体の質量流量と同一の質量流量で下流側流路3dに連続的に供給する。このとき、第2位置から流出口12に所定の距離だけ離れた下流側流路3dの壁面温度の変化速度が、第1位置から流出口12にその所定の距離だけ離れた上流側流路3bの壁面温度の変化速度よりも大きいことが望ましい。この関係が成立するように、上流部2a及び下流部2bが構成されていることが望ましい。この関係を最適関係と呼ぶこととする。
本実施形態では、プレート22cの深さは、プレート22aの深さよりも浅い。このため、複数の上流側流路3b及び複数の下流側流路3dの並び方向を蓄熱材21の厚さ方向と定義したとき、下流部2bに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さTDが、上流部2aに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さTUよりも小さい。この場合、下流部2bにおける蓄熱材21と下流側流路3dの壁面との平均距離が、上流部2aにおける蓄熱材21と上流側流路3bの壁面との平均距離よりも小さい。このため、下流部2bにおいて、下流側流路3dの壁面へ向かって移動する熱の経路が短く、蓄熱体2の有する熱が壁面に伝わりやすい。その結果、多くの場合、上記の最適関係が成り立つ。下流部2bに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さTDと、上流部2aに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さTUとの比TD/TUは、例えば、0.3〜0.7である。
接触流路3xの壁面と熱媒体との熱伝達は、蓄熱装置1aの伝熱性能に影響を与える。例えば、接触流路3xにおける熱媒体の流速が高いほど接触流路3xの壁面と熱媒体との熱伝達が促進される。また、蓄熱装置1aにおける熱媒体の流れの圧力損失を許容範囲に抑える必要がある。熱媒体の流速が低いほどその圧力損失は低くなる。これらの観点から、上流側流路3bの断面積AUと下流側流路3dの断面積ADとの比が所定の範囲に収まっていることが望ましい。断面積AUと断面積ADとの比AD/AUは、例えば、0.5〜1.5である。ここで、上流側流路3bの断面積AU及び下流側流路3dの断面積ADは、それぞれ、分岐している流路の断面積の和を意味する。
次に、蓄熱装置1aの動作について説明する。まず、放冷を行うとき、すなわち、蓄熱体2に蓄えられた冷熱によって熱媒体を冷却するときの蓄熱装置1aの動作を説明する。蓄冷体2の蓄熱材21の融点よりも高温の熱媒体が、蓄熱体2によって冷却される熱媒体として、流入口11から蓄熱装置1aの内部に供給される。この熱媒体は、上流側共通流路3a、上流側流路3b、共通流路3c、下流側流路3d、及び下流側共通流路3eをこの順番で通過して、流出口12から流出する。すなわち、流入口11及び流出口12は、それぞれ、蓄熱体2によって冷却されるための熱媒体にとっての流入口及び流出口である。熱媒体は、上流側流路3b及び下流側流路3dを流れている期間に、蓄熱体2と熱交換する。熱媒体は、特定の期間において連続的に蓄熱装置1aに供給される。
放冷工程の開始時において、蓄熱材21は固体状態である。蓄熱材21と熱媒体との熱交換によって、固体状態の蓄熱材21の温度が上昇する。これにより、固体状態の蓄熱材21の温度上昇に伴う顕熱によって熱媒体が冷却される。蓄熱材21と熱媒体との熱交換によって、蓄熱材21の温度が蓄熱材21の融点まで上昇すると、蓄熱材21は固体状態から液体状態に変化し始める。蓄熱材21の全体が液体状態に変化するまで、蓄熱材21の温度は蓄熱材21の融点で一定となる。蓄熱材21の固体状態から液体状態への変化に伴う潜熱によって熱媒体が冷却される。蓄熱材21の全体が液体状態に変化すると、蓄熱材21の温度は再び上昇する。液体状態の蓄熱材21の温度上昇に伴う顕熱によっても熱媒体が冷却される。蓄熱材21が例えばパラフィンである場合、この状態変化に伴って蓄熱材21の体積は10%程度増加する。
熱媒体が上流側流路3bを流れている期間に、上流部2aが有する冷熱によって熱媒体が冷却される。また、下流部2bが有する冷熱によって、上流側流路3bを通過した熱冷媒が冷却される。すなわち、熱媒体は、流路3を流れることによって、上流部2aが有する冷熱によって冷却された後に下流部2bが有する冷熱によって冷却される。
上記の通り、下流部2bに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さTDが、上流部2aに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さTUよりも小さい。このため、下流部2bにおいて、蓄熱体2から流路3を流れている熱媒体へ蓄熱体2の有する熱が伝わりやすい。これに対し、上流部2aにおいて、蓄熱体2から流路3を流れている熱媒体へ蓄熱体2の有する熱が伝わりにくい。これにより、流路3への熱媒体の供給を開始した直後から所定期間において、流路3の熱媒体と接触する壁面における最大温度と最小温度との差が開きにくい。その結果、蓄熱装置1aへの熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置1aから安定した熱出力を得ることができる。すなわち、所定期間において、蓄熱装置1aから流出する熱媒体の温度を安定させることができる。
次に、蓄冷を行うとき、すなわち、蓄熱体2を冷却するときの蓄熱装置1aの動作を説明する。蓄冷体2の蓄熱材21の凝固点以下の温度の熱媒体が、蓄熱体2を冷却するための熱媒体として、流入口11から蓄熱装置1aの内部に供給される。この熱媒体は、上流側共通流路3a、上流側流路3b、共通流路3c、下流側流路3d、及び下流側共通流路3eをこの順番で通過して、流出口12から流出する。すなわち、流入口11及び流入口12は、それぞれ、蓄熱体2を冷却するための熱媒体にとっての流入口及び流出口である。熱媒体は、上流側流路3b及び下流側流路3dを流れている期間に、蓄熱体2と熱交換する。熱媒体は、特定の期間において連続的に蓄熱装置1aに供給される。
蓄冷工程の初期において、蓄熱材21は液体状態である。蓄熱材21と熱媒体との熱交換によって、液体状態の蓄熱材21の温度が低下する。これにより、熱媒体の有する冷熱が、液体状態の蓄熱材21に顕熱の形態で蓄えられる。さらに、蓄熱材21の温度が蓄熱材の凝固点まで下降すると、蓄熱材21は液体状態から固体状態に相変化する。蓄熱材21の全体が液体状態から固体状態に変化するまで、蓄熱材21の温度は蓄熱材21の凝固点で一定となる。これにより、熱媒体が有する冷熱を蓄熱材21に潜熱の形態で蓄えることができる。蓄熱材21の全体が固体状態に変化すると、蓄熱材21の温度は再び下降する。これにより、冷媒が有する冷熱は固体状態の蓄熱材21に顕熱の形態で蓄えられる。蓄熱材21がパラフィンである場合、この状態変化に伴って蓄熱材21の体積は10%程度減少する。
蓄冷工程において、熱媒体は、上流側流路3bを通過した後に下流側流路3dを通過する。これにより、熱媒体は、上流部2aを冷却した後に下流部2bを冷却する。このため、放冷工程で述べたように、蓄熱装置1aへの熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置1aから安定した熱出力を得ることができる。
次に、蓄熱装置1aを備えた冷凍サイクル装置について説明する。図3に示すように、冷凍サイクル装置80aは、圧縮機構51、凝縮器52、第1膨張機構53a、第2膨張機構53b、蒸発器54、蓄熱装置1a、コントローラ55a、流路61、流路62、流路63、流路64、流路65、流路66、バイパス流路70a、バイパス流路70b、バイパス流路70cを備えている。第1膨張機構53a及び第2膨張機構53b、はそれぞれ、例えば、電動膨張弁である。流路61は、圧縮機構51の出口と凝縮器52の入口とを接続している。流路62は、凝縮器52の出口と第1膨張機構53aの入口とを接続している。流路63は、第1膨張機構53aの出口と蓄熱装置1aの流入口11とを接続している。流路64は、蓄熱装置1aの流出口12と第2膨張機構53bの入口とを接続している。流路65は、第2膨張機構53bの出口と蒸発器54の入口とを接続している。流路66は、蒸発器54の出口と圧縮機構51の入口とを接続している。
バイパス流路70aは、流路62において、凝縮器52の出口と第1膨張機構53aの入口との間で流路62から分岐し、流路63において、第1膨張機構53aの出口と蓄熱装置1aの流入口11との間で流路63に合流している。バイパス流路70bは、流路63において、第1膨張機構53aの出口と蓄熱装置1aの流入口11との間で流路63から分岐し、流路64において、蓄熱装置1aの流出口12と第2膨張機構53bの入口との間で流路64に合流している。バイパス流路70cは、流路64において、蓄熱装置1aの流出口12と第2膨張機構53bの入口との間で流路64から分岐し、流路65において、第2膨張機構53bの出口と蒸発器54の入口との間で流路65に合流している。
流路62において、バイパス流路70aの分岐位置と第1膨張機構53aの入口との間には、開閉弁56aが設けられている。バイパス流路70aには、開閉弁56bが設けられている。流路63において、バイパス流路70bの分岐位置と蓄熱装置1aの流入口11との間には、開閉弁56cが設けられている。バイパス流路70bには、開閉弁56dが設けられている。流路64において、バイパス流路70cの分岐位置と第2膨張機構53bの入口との間には、開閉弁56eが設けられている。バイパス流路70bには、開閉弁56fが設けられている。開閉弁56a、開閉弁56b、開閉弁56c、開閉弁56d、開閉弁56e、及び開閉弁56fは、それぞれ、例えば電磁弁である。
コントローラ55aは、第1膨張機構53a及び第2膨張機構53bの開度、並びに、開閉弁56a、開閉弁56b、開閉弁56c、開閉弁56d、開閉弁56e、及び開閉弁56fの開閉を制御するための制御信号を発生させる。コントローラ55aは、この制御信号を、第1膨張機構53a、第2膨張機構53b、開閉弁56a、開閉弁56b、開閉弁56c、開閉弁56d、開閉弁56e、又は開閉弁56fに対し送る。コントローラ55a、開閉弁56a、開閉弁56b、開閉弁56c、開閉弁56d、開閉弁56e、及び開閉弁56fによって、蓄熱装置1aに熱媒体として供給される冷媒の流路を調整する流路調整機構が構成されている。
冷凍サイクル装置80aの冷媒は特に限定されない。冷凍サイクル装置80aの冷媒は、例えばR410aなどのハイドロフルオロカーボンである。蓄熱装置1aは、冷媒の種類に応じて耐圧設計されている必要がある。冷媒がR410aである場合、蓄熱装置1aは3MPaの圧力に耐えることができるように耐圧設計が施されている。
蓄熱装置1aが放冷を行うとき、コントローラ55aから送られた制御信号によって、開閉弁56a、開閉弁56d、及び開閉弁56fが閉じ、開閉弁56b、開閉弁56c、及び開閉弁56eが開く。すなわち、流路調整機構は、蓄熱装置1aの蓄熱体2によって冷凍サイクル装置80aの冷媒を冷却するときは、凝縮器52の出口から第2膨張機構53bの入口へ流れている冷媒を蓄熱装置1aに導く。凝縮器52を通過した後の冷媒は第1膨張機構53aで膨張することなく、蓄熱装置1aに導かれる。このため、蓄熱装置1aには、冷凍サイクル80aにおいて、凝縮器52を通過した後の、サブクール状態の冷媒液、又は、気液二相状態の冷媒が導入される。この場合、冷媒の温度は、例えば、25〜35℃である。この冷媒が蓄熱装置1aの流路3を熱媒体として流れることによって冷却され、蓄熱装置1aから流出する。冷却された冷媒が第2膨張機構53bによって膨張する。このように、蓄熱装置1aの流路3は、流入口11側で、蓄熱体2によって冷却されるべき液体又は気液二相状態の熱媒体を蓄熱装置1aに供給するための流路63に接続されている。
蓄熱装置1aが蓄冷を行うとき、コントローラ55aから送られた制御信号によって、開閉弁56a、開閉弁56c、及び開閉弁56fが開き、開閉弁56b、開閉弁56d、及び開閉弁56eが閉じる。すなわち、流路調整機構は、冷媒によって蓄熱体2を冷却するときは、第1膨張機構53aの出口から前記蒸発器54の入口へ流れている冷媒を蓄熱装置1aに導く。凝縮器52を通過した後の冷媒は第1膨張機構53aで膨張し、低温の気液二相状態になる。この低温の気液二相状態の冷媒が蓄熱装置1aに導入される。この冷媒が、蓄熱装置1aを熱媒体として流れることによって、蓄熱体2から受熱して蓄熱体2を冷却する。これにより、液体状態の冷媒の一部が蒸発し気体状態に変化する。その結果、冷媒は、冷媒の乾き度が高められた状態で、蓄熱装置1aから流出する。冷媒が気相リッチな気液二相状態であると、冷媒の熱伝達特性は低下する。しかし、この場合でも、上記の通り、蓄熱装置1aへの冷媒の供給開始直後から所定期間において、蓄熱装置1aから流出する冷媒の温度を安定させることができる。蓄熱装置1aから流出した冷媒は、第2膨張機構53bを通過することなく、バイパス流路70cを流れて、蒸発器54に流入する。このように、蓄熱装置1aの流路3は、流入口11側で、蓄熱体2を冷却するための気液二相状態の熱媒体を蓄熱装置1aに供給するための流路63に接続されている。
蓄熱装置1aに冷媒を供給しないときは、コントローラ55aから送られた制御信号によって、開閉弁56cが閉じ、開閉弁56dが開く。これにより、冷媒が、蓄熱装置1aをバイパスする。この場合、コントローラ55aは、第1膨張機構53b及び第2膨張機構53bの少なくとも1つを冷媒が流れるように、開閉弁56a、開閉弁56b、開閉弁56e、及び開閉弁56fの開閉を制御する。
冷凍サイクル装置80aは、蓄熱装置1aに代えて、後述する、蓄冷装置1b、蓄冷装置1c、蓄冷装置1d、蓄冷装置1e、蓄冷装置1f、又は蓄冷装置1gを備えていてもよい。
蓄熱装置1aを備えた別の冷凍サイクル装置80bについて説明する。冷凍サイクル装置80bの構成のうち、冷凍サイクル装置80aの構成要素と同一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、説明を省略することがある。冷凍サイクル装置80aについての説明は技術的に矛盾しない限り、冷凍サイクル装置80bにもあてはまる。
図4に示すように、冷凍サイクル装置80bは、圧縮機構51、凝縮器52、膨張機構53、蒸発器54、蓄熱装置1a、コントローラ55b、流路61、流路62、流路65、流路66、流路67a、流路67b、流路68a、流路68b、流路69a、及び流路69bを備えている。膨張機構53は、例えば、電動膨張弁である。冷凍サイクル装置80bは、開閉弁57a、開閉弁57b、開閉弁57c、開閉弁57d、開閉弁57e、三方弁58a、及び三方弁58bをさらに備えている。開閉弁57a、開閉弁57b、開閉弁57c、開閉弁57d、及び開閉弁57eは、例えば、電磁弁である。三方弁58a及び三方弁58bは、例えば、三方向電磁弁である。
流路61は、圧縮機構51の出口と凝縮器52の入口とを接続している。流路62は、凝縮器52の出口と膨張機構53の入口とを接続している。流路65は、膨張機構53の出口と蒸発器54の入口とを接続している。流路66は、蒸発器54の出口と圧縮機構51の入口とを接続している。流路62において、凝縮器52の出口と膨張機構53の入口との間に開閉弁57aが設けられている。流路66において、蒸発器54の出口と圧縮機構51の入口との間に開閉弁57dが設けられている。
流路67aは、流路62において、凝縮器52の出口と開閉弁57aとの間で流路62から分岐して、三方弁58aに接続されている。流路67aには、開閉弁57bが設けられている。流路67bは、流路62において、開閉弁57aと膨張機構53の入口との間で流路62に接続されている。流路67bは、三方弁58bに接続されている。流路67bには、開閉弁57cが設けられている。流路68aは、三方弁58aと接続され、蓄熱装置1aの流入口11と接続されている。流路68bは、蓄熱装置1aの流出口12と接続され、三方弁58bと接続されている。流路69aは、流路66において、蒸発器54の出口と開閉弁57dとの間で流路66から分岐し、三方弁58aに接続されている。流路69aには、開閉弁57eが設けられている。流路69bは、三方弁58bに接続され、流路66において、開閉弁57dと圧縮機構51の入口との間で流路66に接続されている。
三方弁58aは、弁の方向が切り替わることにより、流路68aと、流路67a又は流路69aとを連通させる。また、三方弁58bは、弁の方向が切り替わることにより、流路68bと、流路67b又は流路69bとを連通させる。
コントローラ55bは、膨張機構53の開度と、開閉弁57a、開閉弁57b、開閉弁57c、開閉弁57d、及び開閉弁57eの開閉と、三方弁58a及び三方弁58bの弁の方向とを制御するための制御信号を発生させる。コントローラ55bは、この制御信号を、膨張機構53、開閉弁57a、開閉弁57b、開閉弁57c、開閉弁57d、開閉弁57e、三方弁58a、及び三方弁58bに対し送る。コントローラ55b、開閉弁57a、開閉弁57b、開閉弁57c、開閉弁57d、開閉弁57e、三方弁58a、及び三方弁58bによって、蓄熱装置1aに熱媒体として供給される冷媒の流路を調整する流路調整機構が構成されている。
蓄熱装置1aが放冷を行うとき、コントローラ55bから送られた制御信号によって、開閉弁57a及び開閉弁57eが閉じ、開閉弁57b、開閉弁57c、及び開閉弁57dが開く。また、流路67aと流路68aとが連通するように三方弁58aの弁の方向が切り替わる。さらに、流路67bと流路68bとが連通するように三方弁58bの弁の方向が切り替わる。このため、凝縮器52を通過した冷媒は、流路67a及び流路68aを通過して、蓄熱装置1aに導かれる。蓄熱装置1aから流出した冷媒は、流路68b及び流路67bを通過して膨張機構53の入口へ導かれる。このように、流路調整機構は、蓄熱装置1aの蓄熱体2によって冷凍サイクル装置80bの冷媒を冷却するときは、凝縮器52の出口から膨張機構53の入口へ流れている冷媒を蓄熱装置1aに導く。
蓄熱装置1aが蓄冷を行うとき、コントローラ55bから送られた制御信号によって、開閉弁57a及び開閉弁57eが開き、開閉弁57b、開閉弁57c、及び開閉弁57dが閉じる。また、流路69aと流路68aとが連通するように三方弁58aの弁の方向が切り替わる。さらに、流路69bと流路68bとが連通するように三方弁58bの弁の方向が切り替わる。このため、蒸発器54を通過した冷媒は、流路68a及び流路69bを通過して、蓄熱装置1aに導かれる。蓄熱装置1aから流出した冷媒は、流路68b、流路69b、流路66を通過して、圧縮機構51に導かれる。このように、流路調整機構は、蓄熱装置1aの蓄熱体2によって冷凍サイクル装置80bの冷媒を冷却するときは、凝縮器52の出口から膨張機構53の入口へ流れている冷媒を蓄熱装置1aに導く。
蒸発器54を通過した直後の冷媒は場合によっては気液二相状態である。冷媒が、蓄熱装置1aを熱媒体として流れることによって、蓄熱体2から受熱して蓄熱体2を冷却する。これにより、液体状態の冷媒の一部が蒸発し気体状態に変化する。その結果、冷媒は、冷媒の乾き度が高められた状態で、蓄熱装置1aから流出する。
冷凍サイクル装置80bは、蓄熱装置1aに代えて、後述する、蓄冷装置1b、蓄冷装置1c、蓄冷装置1d、蓄冷装置1e、蓄冷装置1f、又は蓄冷装置1gを備えていてもよい。
(変形例)
蓄熱装置1aは、様々な観点から変更が可能である。例えば、ガスケットを用いる代わりに、プレート22bとプレート22aとの間、プレート22b又はプレート22dとプレート22cとの間にロウ材を配置し、ロウ材の融点以上の温度でロウ材を加熱してもよい。これにより、プレート22bとプレート22aとの間及びプレート22b又はプレート22dとプレート22cとの間をそれぞれ封止できる。
変形例に係る蓄熱装置1bを図5に示す。蓄熱装置1bは、特に説明する場合を除き、蓄熱装置1aと同様に構成されている。蓄熱装置1aの構成要素と同一又は対応する蓄熱装置1bの構成要素には、同一の符号を付し詳細な説明を省略することがある。蓄熱装置1aに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、蓄熱装置1bにもあてはまる。
蓄熱装置1bは、図5に示すように、蓄熱装置1aのプレート22a及びプレート22cに代えて、プレート22eが用いられている。プレート22eは、プレート22eの深さがプレート22a又はプレート22cの深さと異なる点以外、プレート22a又はプレート22cと同様に構成されている。プレート22eの深さは、例えば、プレート22aの深さとプレート22cの深さとの間の値をとる。
上流側流路3bの両側のそれぞれで、2つのプレート22eを重ねることによって形成された2つの空間に蓄熱材が充填されていることによって上流部2aが形成されている。2つのプレート22eの底面部同士が接触するように、2つのプレート22eは重ね合わせられている。プレート22eは、プレート22a及びプレート22cと同様に、底面部に凹凸が形成されている。このため、図6に示すように、隣り合う2つのプレート22eの凸部22mと凹部22nとが接触している。これにより、2つのプレート22e同士がプレート22eの底面部の全面にわたって接触するので、プレート22eにおける伝熱が促進される。また、プレート22eの底面部の中央付近の部分が隣り合うプレート22eと接触するので、蓄熱装置1bの機械強度が高まる。このことは、蓄熱装置1bに冷媒を流す場合の耐圧、蓄熱材21の膨張による蓄熱装置1bの部材に加わる圧力の変動に対して有利である。なお、凸部22mの幅と凹部22nの幅との関係は特に制限されない。例えば、凸部22mの幅と凹部22nの幅との比が1:1であってもよい。
本変形例において、上流部2aに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さとは、2つのプレート22eによって形成された空間に位置する固体状態の2つの蓄熱材21の厚さの和を意味する。
下流側流路3dと隣り合う1つのプレート22eによって形成された空間に蓄熱材21が充填されることによって下流部2bが形成されている。これにより、下流部2bにおいて、蓄熱体2の有する熱が蓄熱体2から流路3を流れている熱媒体へ伝わりやすくなっている。このため、蓄熱装置1bにおいても、蓄熱装置1bへの熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置1bから安定した熱出力を得ることができる。
上流部2aにおいて、3つ以上のプレート22eが重ねられて、上流部2aの蓄熱材21を充填するための3つ以上の空間が形成されていてもよい。この場合、下流部2bにおいて、上流部2aで重ねられたプレート22eよりも少ない数のプレート22eが重ねられて、下流部2bの蓄熱材21を充填するための複数の空間が形成されていてもよい。ここで、固体状態の蓄熱材の厚さとは、重ねられた複数のプレート22eによって形成された空間に充填された固体状態の複数の蓄熱材21の厚さの和を意味する。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る蓄熱装置1cについて説明する。第1実施形態と同一又は対応する第2実施形態の構成要素には、第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略することがある。第1実施形態に関する説明及びその変形例は、技術的に矛盾しない限り、本実施形態にも適用される。
図7に示すように、蓄熱装置1cは、略直方体状の筐体8を有している。図8に示すように、蓄熱装置1cは、蓄熱体2と、流路3とを備えている。流路3は、流入口11、流出口12、接触流路3xを有し、熱媒体を流すための流路である。接触流路3xは、蓄熱体2と接している。接触流路3xは、上流側流路3bと、下流側流路3dを有する。下流側流路3dは、流路3に沿って上流側流路3bよりも流出口12に近い位置に位置する。図8に示すように、複数の上流側流路3b及び複数の下流側流路3dが所定の間隔で並んでいる。また、流路3は、複数の上流側流路3bと複数の下流側流路3dとを直列的に連通させる共通流路3cを有する。流路3は、流入口11から複数の上流側流路3bのそれぞれの一方の端部まで延びている上流側共通流路3aと、複数の下流側流路3dのそれぞれの一方の端部から流出口12まで延びている下流側共通流路3eとを有している。
上流側共通流路3a及び下流側共通流路3eは、ヘッダ6aによって形成されている。ヘッダ6aは、両端が開口した直管である。ヘッダ6aの両端は、筐体8の互いに対向する壁をそれぞれ貫通している。ヘッダ6aの一方の端部の開口が流入口11であり、ヘッダ6aの他方の端部の開口が流出口12である。ヘッダ6aの内部の空間は仕切板15によって仕切られている。仕切板15より流入口11側のヘッダ6aの内部空間が上流側共通流路3aに相当し、仕切板15より流出口12側のヘッダ6aの内部空間が下流側共通流路3eに相当する。
共通流路3cは、ヘッダ6bによって形成されている。ヘッダ6bは、両端が閉塞された直管であり、ヘッダ6aと平行に筐体8の内部に配置されている。ヘッダ6aの管壁及びヘッダ6bの管壁には、複数の切込みが形成されている。複数の扁平管25の端部が嵌め込まれて、ロウ材によって、複数の扁平管25がヘッダ6a及びヘッダ6bに接合されている。複数の扁平管25は互いに平行に並んでいる。複数の扁平管25が並んでいる方向がY軸方向と一致する。このようにして接合された、ヘッダ6a、ヘッダ6b、及び複数の扁平管25が筐体8に覆われている。扁平管25は、アルミニウムなどの金属製である。複数の扁平管25のうち、仕切板15より流入口11に近い位置でヘッダ6aに接続されている扁平管25が、上流側流路3bを形成している。また、仕切板15より流出口12に近い位置でヘッダ6aに接続されている扁平管25が、下流側流路3dを形成している。
蓄熱体2は、蓄熱材21と、複数の扁平管25とを含む。蓄熱体2は、上流側流路3bに接する上流部2aと、下流側流路3dに接する下流部2bとを有する。図7に示すように、筐体8の上面に、蓄熱材導入口13が形成されている。蓄熱材導入口13から複数の扁平管25の間に蓄熱材が充填される。このため、複数の扁平管25同士の間に蓄熱材21が位置している。これにより、下流部2bは、流路3に沿って共通流路3cよりも下流側に位置し、かつ、複数の下流側流路3dの並び方向において互いに隣り合う下流側流路3d同士の間に位置している蓄熱材21を含む。上流部2aは、流路3に沿って共通流路3cよりも上流側に位置し、かつ、複数の上流側流路3bの並び方向において互いに隣り合う上流側流路3b同士の間に位置している蓄熱材21を含む。
複数の下流側流路3dを形成している複数の扁平管25は、複数の上流側流路3bを形成している複数の扁平管25のピッチよりも狭いピッチで並んでいる。このため、複数の上流側流路3b及び複数の下流側流路3dの並び方向を蓄熱材21の厚さ方向と定義したとき、下流部2bに含まれた固体状態の蓄熱材21の厚さTDが、上流部2aに含まれた固体状態の蓄熱材の厚さTUよりも小さい。TDとTUとの比TD/TUは、例えば、0.3〜0.7である。
このような構成により、下流部2bにおいて、蓄熱体2から流路3を流れている熱媒体へ蓄熱体2の有する熱が伝わりやすくなっている。このため、蓄熱装置1cにおいても、蓄熱装置1cへの熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置1cから安定した熱出力を得ることができる。なお、本実施形態においても、上流部2a及び下流部2bは、第1実施形態で述べた最適関係が成立するように、構成されていることが望ましい。このことは、以下の変形例についてもあてはまる。
(変形例)
蓄熱装置1cは、様々な観点から変更可能である。蓄熱装置1cは、例えば、図9に示す変形例に係る蓄熱装置1dのように変更されてもよい。蓄熱装置1dは、下流側流路3dの数が上流側流路3bの数よりも多い点を除き、蓄熱装置1cと同様に構成されている。蓄熱装置1dは、蓄熱装置1cと同様の効果を発揮しつつ、蓄熱体2の下流部2bにおいてより大きな熱容量を確保することができる。
蓄熱装置1cは、図10に示す蓄熱装置1eのように変更されてもよい。蓄熱装置1eは、特に説明する場合を除き、蓄熱装置1cと同様に構成されている。複数の上流側流路3bのピッチと複数の下流側流路3dのピッチが一致するように、複数の扁平管25が互いに平行に配置されている。なお、複数の下流側流路3dのピッチが複数の上流側流路3bのピッチよりも小さいように、複数の扁平管25が配置されていてもよい。場合によっては、複数の下流側流路3dのピッチが複数の上流側流路3bのピッチよりも大きいように、複数の扁平管25が配置されていてもよい。
蓄熱体2の下流部2bは、高熱伝導部材9aを含んでいる。高熱伝導部材9aは、蓄熱材21によって少なくとも一部が囲まれている。また、高熱伝導部材9aは、蓄熱材21の熱伝導率より高い熱伝導率を有する。高熱伝導部材9aは、例えば、アルミニウム等の金属製のフィンである。高熱伝導部材9aの形状は特に限定されない。例えば、図10に示すように、高熱伝導部材9aはコルゲート形状を有している。高熱伝導部材9aは、ロウ材によって下流側流路3dを形成する扁平管25の外周面に接合されている。一方、蓄熱体2の上流部2aは、高熱伝導部材9aを含まない。高熱伝導部材9aの熱伝導率khと蓄熱材21の熱伝導率ksの比kh/ksは、例えば、50〜2000である。
下流部2bが高熱伝導部材9aを含むことにより、下流部2bにおいて、蓄熱体2の有する熱が蓄熱体2から流路3を流れている熱媒体へ伝わりやすい。このため、蓄熱装置1eにおいても、蓄熱装置1eへの熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置1eから安定した熱出力を得ることができる。
蓄熱装置1eは、図11に示す蓄熱装置1fのようにさらに変更されてもよい。蓄熱装置1fにおいて、下流部2bは、高熱伝導部材9aを含み、上流部2aは、高熱伝導部材9bを含む。高熱伝導部材9a及び高熱伝導部材9bは、それぞれ、蓄熱材21によって少なくとも一部が囲まれている。また、高熱伝導部材9a及び高熱伝導部材9bは、蓄熱材21の熱伝導率より高い熱伝導率を有する。下流部2bの蓄熱体2の単位質量あたりの高熱伝導部材9aの質量WDが、上流部2aの蓄熱体2の単位質量あたりの高熱伝導部材9bの質量WUよりも大きい。WDとWUとの比WD/WUは、例えば、1.3〜3.5である。
高熱伝導部材9bは、例えば、アルミニウム等の金属製のフィンである。高熱伝導部材9aと高熱伝導部材9bとは、同一の材料で構成されている。高熱伝導部材9bの形状は特に限定されない。例えば、図11に示すように、高熱伝導部材9bはコルゲート形状を有している。高熱伝導部材9bは、ロウ材によって上流側流路3bを形成する扁平管25に接合されている。
高熱伝導部材9aであるコルゲート形状のフィンのピッチPDは、高熱伝導部材9bであるコルゲート形状のフィンのピッチPUよりも小さい。ピッチPDとピッチPUとの比は、例えば、0.3〜0.7である。このため、下流部2bにおいて、蓄熱体2から流路3を流れている熱媒体へ蓄熱体2の有する熱が伝わりやすくなっている。これにより、蓄熱装置1fにおいても、蓄熱装置1fへの熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置1fから安定した熱出力を得ることができる。
さらに、下流部2bに含まれた高熱伝導部材9aの表面積SDが、上流部2aに含まれた高熱伝導部材9bの表面積SUよりも大きくてもよい。この場合、SDとSUとの比SD/SUは、例えば、2〜11である。また、蓄熱体2の有する熱を熱媒体へ伝えやすくする観点から、下流部2bに含まれた高熱伝導部材9aと扁平管25との接触面積が大きいことが望ましい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る蓄熱装置1gについて説明する。第1実施形態と同一又は対応する第3実施形態の構成要素には、第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略することがある。第1実施形態に関する説明及びその変形例は、技術的に矛盾しない限り、本実施形態にも適用される。
図12に示すように、蓄熱装置1gは、略直方体状の筐体8を有している。図13に示すように、蓄熱装置1gは、蓄熱体2と、流路3とを備えている。流路3は、流入口11、流出口12、及び接触流路3xを有し、熱媒体を流すための流路である。接触流路3xは、上流側流路3bと、下流側流路3dとを有する。下流側流路3dは、流路3に沿って上流側流路3bよりも流出口12に近い位置に位置している。流路3は、両端が開口している配管23によって形成されている。配管23は、直管である。配管23の一方の端部における開口が流入口11に相当し、配管23の他方の端部における開口が流出口12に相当する。配管23の両端は、筐体8の対向する側壁をそれぞれ貫通している。3本の配管23が2列に並んで計6本の配管23が互いに平行に筐体8を貫通している。これにより、6つの流路3が形成されている。
筐体8の上面には、蓄熱材導入口13が形成されている。6本の配管23が液体状態の蓄熱材の液面よりも下方に位置するように、蓄熱材導入口13から液体状態の蓄熱材21が導入される。蓄熱体2は、蓄熱材21と、流路3を形成する配管23と、複数のフィン7a及び複数のフィン7bとを含む。フィン7a及びフィン7bは配管23の外周面から蓄熱材21に向かって延びている。フィン7a及びフィン7bは、直管3の中心軸に対して垂直な方向に延びるように配管23の外周面に接合されている。また、フィン7a及びフィン7bは蓄熱材の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する。フィン7a及びフィン7bは、例えば、アルミニウムなどの金属製である。複数のフィン7aは、複数のフィン7bよりも流出口12に近い位置に並んでいる。複数のフィン7aは、下流側流路3dを形成する配管23の外周面に設けられている。複数のフィン7bは、上流側流路3bを形成する配管23の外周面に設けられている。
蓄熱体2は、上流側流路3bに接する上流部2aと、下流側流路3dに接する下流部2bとを有する。上流部2aは、複数のフィン7bを含み、下流部2bは、複数のフィン7aを含む。下流部2bにおいて隣り合うフィン7a同士の間隔が、上流部2aにおいて隣り合うフィン7b同士の間隔よりも狭い。このため、下流部2bにおいて、蓄熱体2から流路3を流れている熱媒体へ蓄熱体2の有する熱が伝わりやすくなっている。これにより、蓄熱装置1gへの熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置1gから安定した熱出力を得ることができる。なお、本実施形態においても、上流部2a及び下流部2bは、第1実施形態で述べた最適関係が成立するように、構成されていることが望ましい。
なお、6本の配管23は、流入口11側及び流出口12側で、6本の配管23が形成する6つ流路が1つの流路に合流するように互いに接続されていてもよい。また、配管23は、筐体8の内部で配管23が蛇行する流路を形成するように蛇行形状を有していてもよい。この場合、上流部2a及び下流部2bは、第1実施形態で述べた最適関係が成立するように構成されていることが望ましい。
本開示の蓄熱装置によれば、蓄冷時及び放冷時において、蓄熱装置への熱媒体の供給を開始した直後からの所定期間において、蓄熱装置から安定した熱出力を得ることができる。このため、本開示の蓄熱装置は、例えば、家庭用、業務用、又は車載用の冷凍サイクル装置に利用できる。
1a〜1g 蓄熱装置
2 蓄熱体
2a 上流部
2b 下流部
3 流路
3b 上流側流路
3d 下流側流路
3c 共通流路
3x 接触流路
7a、7b フィン
9a、9b 高熱伝導部材
11 流入口
12 流出口
21 蓄熱材
23 配管
51 圧縮機構
52 凝縮器
53 膨張機構
53a 第1膨張機構
53b 第2膨張機構
54 蒸発器
63 流路
80a、80b 冷凍サイクル装置

Claims (10)

  1. 蓄熱材を含む蓄熱体と、
    流入口、流出口、及び前記蓄熱体と接する接触流路を有し、熱媒体を流すための流路と、を備え、
    前記接触流路は、上流側流路と、前記流路に沿って前記上流側流路よりも前記流出口に近い位置に位置する下流側流路とを有し、
    前記蓄熱体は、前記上流側流路に接する上流部と、前記下流側流路に接する下流部とを有し、
    前記上流部及び前記下流部は、
    前記上流側流路及び前記上流部と、前記下流側流路及び前記下流部とを分断して、前記上流部及び前記下流部が同一の温度にある状態で、前記上流側流路の前記流路に沿って前記流入口に最も近い第1位置から前記上流部の温度と異なる温度を有する流体を前記上流側流路に連続的に供給し、かつ、前記下流側流路の前記流路に沿って前記流入口に最も近い第2位置から前記流体と同一の温度及び同一の組成を有する流体を前記上流側流路における前記流体の質量流量と同一の質量流量で前記下流側流路に連続的に供給したときに、前記第2位置から前記流出口側に所定の距離だけ離れた前記下流側流路の壁面温度の変化速度が、前記第1位置から前記流出口側に前記所定の距離だけ離れた前記上流側流路の壁面温度の変化速度よりも大きいように構成されている、
    蓄熱装置。
  2. 複数の前記上流側流路及び複数の前記下流側流路が所定の間隔で並び、
    前記流路は、前記複数の前記上流側流路と前記複数の前記下流側流路とを直列的に連通させる共通流路を有する、請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 前記下流部は、前記流路に沿って前記共通流路よりも下流側に位置し、かつ、前記複数の前記下流側流路の並び方向において互いに隣り合う前記下流側流路同士の間に位置している前記蓄熱材を含み、
    前記上流部は、前記流路に沿って前記共通流路よりも上流側に位置し、かつ、前記複数の前記上流側流路の並び方向において互いに隣り合う前記上流側流路同士の間に位置している前記蓄熱材を含み、
    前記複数の前記上流側流路及び前記複数の前記下流側流路の並び方向を前記蓄熱材の厚さ方向と定義したとき、前記下流部に含まれた固体状態の前記蓄熱材の厚さが、前記上流部に含まれた固体状態の前記蓄熱材の厚さよりも小さい、請求項2に記載の蓄熱装置。
  4. 前記下流部は、前記蓄熱材によって少なくとも一部が囲まれた、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する高熱伝導部材を含み、
    前記上流部は、前記高熱伝導部材を含まない、請求項2又は3に記載の蓄熱装置。
  5. 前記下流部及び前記上流部は、前記蓄熱材によって少なくとも一部が囲まれた、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する高熱伝導部材を含み、
    前記下流部の前記蓄熱体の単位質量あたりの前記高熱伝導部材の質量が、前記上流部の前記蓄熱体の単位質量あたりの前記高熱伝導部材の質量よりも大きい、請求項2又は3に記載の蓄熱装置。
  6. 前記下流部に含まれた前記高熱伝導部材の表面積が、前記上流部に含まれた前記の高熱伝導部材の表面積よりも大きい、請求項5に記載の蓄熱装置。
  7. 前記蓄熱体は、前記流路を形成する配管と、前記配管の外周面から前記蓄熱材に向かって延び、前記蓄熱材の熱伝導率より高い熱伝導率を有する複数のフィンとを含み、
    前記下流部において隣り合う前記フィン同士の間隔が、前記上流部において隣り合う前記フィン同士の間隔よりも狭い、請求項1に記載の蓄熱装置。
  8. 前記流入口及び前記流出口は、前記蓄熱体を冷却するための前記熱媒体及び前記蓄熱体によって冷却されるべき前記熱媒体にとってそれぞれ流入口及び流出口である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
  9. 前記流路は、前記流入口側で、前記蓄熱体を冷却するための気液二相状態の前記熱媒体及び前記蓄熱体によって冷却されるべき液体又は気液二相状態の前記熱媒体を前記蓄熱装置に供給するための流路に接続されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の蓄熱装置。
  10. 圧縮機構、凝縮器、膨張機構、及び蒸発器を備えた冷凍サイクル装置であって、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の蓄熱装置と、
    前記蓄熱体によって当該冷凍サイクル装置の冷媒を冷却するときは、前記凝縮器の出口から前記膨張機構の入口へ流れている前記冷媒を前記蓄熱装置に導き、又は、前記冷媒によって前記蓄熱体を冷却するときは、前記膨張機構の出口から前記蒸発器の入口へ流れている前記冷媒又は前記蒸発器の出口から前記圧縮機構の入口へ流れている前記冷媒を前記蓄熱装置へ導く流路調整機構と、をさらに備えた、
    冷凍サイクル装置。
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