JP2015117866A - 車両用燃料冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の意志を反映させて空調制御及び燃料冷却を行うことができる車両用燃料冷却装置を提供する。
【解決手段】車両用燃料冷却装置は、車両用空調装置の冷媒の一部を用いて燃料を冷却するものであって、車両用空調装置の冷媒の循環経路に接続されて冷媒の一部を車両用空調装置におけるエバポレーター11を迂回させて循環させる迂回通路26と、迂回通路26に設けられて同迂回通路26を流れる冷媒との熱交換により燃料タンク4に戻される燃料を冷却する燃料冷却部27と、迂回通路26を流れる冷媒の量を調節する電磁弁28と、電磁弁28を制御する電磁弁制御部29と、電磁弁制御部29による電磁弁28の制御モードを切り替える電磁弁制御モード切り替えスイッチ33と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に設けられる空調装置の冷媒を用いて燃料を冷却する車両用燃料冷却装置に関する。
従来、燃料として液化石油ガス(以下、LPGという)等の液化ガス燃料を用いる車両が知られている。こうした車両では、液化ガス燃料を燃料噴射弁から燃焼室に噴射する一方、噴射されなかった余剰な燃料を燃料タンクに戻すようにしている。
特許文献1には、車室に送風する空気を冷却する車室冷却系と燃料を冷却する燃料冷却系とを備える車両用の空調装置が開示されている。車室冷却系では、冷凍サイクルを利用して車室内に導入される空気を冷却する。すなわち、コンプレッサーによって圧縮された冷媒が蒸発器で気化する際の気化熱を利用して同蒸発器を通過する空気を冷却し、この冷却された空気を車室内に導入する。車室冷却系には、電磁弁を介して燃料冷却系が接続されており、電磁弁が開弁すると車室冷却系の冷媒が燃料冷却系に供給される。燃料冷却系では、燃料噴射弁に供給された燃料を燃料タンクに戻す際に、燃料と冷媒との熱交換を行うことによって燃料を冷却する。なお、特許文献1に記載の装置では、空調装置の負荷に基づいて電磁弁を制御し、空調装置の負荷が許容範囲を越えているときに燃料冷却系に流れる冷媒の量を増大させるようにしている。
特開平8‐40059号公報
ところで、特許文献1に記載の装置では、空調装置の負荷に基づいて自動的に電磁弁が制御されるため、乗員が車室の温度を速やかに低下させたいと思っているときであっても、空調装置の負荷が高い場合には燃料冷却系に冷媒が多く供給されるように電磁弁が制御されてしまう場合がある。このため、車室冷却系に供給される冷媒の量が減少し、車室の温度を速やかに低下させることができなくなってしまう。したがって、上記特許文献1に記載の装置では、乗員にとって快適な空調制御を行うにあたり未だ改善の余地がある。
本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、乗員の意志を反映させて空調制御及び燃料冷却を行うことができる車両用燃料冷却装置を提供することにある。
上記課題を解決するための車両用燃料冷却装置は、車両用空調装置の冷媒の一部を用いて燃料を冷却するものであって、車両用空調装置の冷媒の循環経路に接続されて冷媒の一部を車両用空調装置における空気冷却部を迂回させて循環させる迂回通路と、迂回通路に設けられて同迂回通路を流れる冷媒との熱交換により燃料タンクに戻される燃料を冷却する燃料冷却部と、迂回通路を流れる冷媒の量を調節する電磁弁と、電磁弁を制御する制御部と、制御部による電磁弁の制御モードを切り替える切り替え装置と、を備えている。
上記構成では、例えば、電磁弁を全閉状態に保持したり、全開状態に保持したりするといった電磁弁の制御モードを、乗員が切り替え装置を操作することによって切り替えることができるようになる。このため、乗員は、切り替え装置を操作することで、燃料冷却部と空気冷却部とに流れる冷媒の量を調節することができ、燃料冷却部に流れる冷媒の量を減少させて車室に送風される空気の冷却を優先的に行ったり、燃料冷却部に流れる冷媒の量を増大させて燃料の冷却を優先的に行ったりすることができる。したがって、上記構成によれば、乗員の意志を反映させて空調制御及び燃料冷却を行うことができるようになる。
また、上記車両用燃料冷却装置の制御部は、切り替え可能な制御モードとして、車室冷房の状態に応じて電磁弁を制御する自動制御モードと、自動制御モードよりも迂回通路を流れる冷媒の量が少なくなるように電磁弁を制御する空気冷却優先モードと、を含むことが望ましい。
上記構成によれば、切り替え装置を操作して自動制御モードを選択することにより、車室冷房の状態の変化に応じて電磁弁の開度が自動的に制御されるようになる。
一方で、切り替え装置を操作して空気冷却優先モードを選択することにより、自動制御モードが選択されているときよりも迂回通路を流れる冷媒の量を少なくして空気冷却部を流れる冷媒の量を増やし、車室に送風される空気の冷却をより優先させることもできるようになる。そして、こうした空気冷却優先モードを選択すれば、自動制御モードが選択されているときよりも車室の温度を速やかに低下させることができるようになる。
なお、車室の温度を速やかに低下させる上では、空気冷却優先モードが選択されているときに迂回通路を流れる冷媒の量が最も少なくなるように電磁弁を制御することが望ましい。これにより、迂回通路に流れ込む冷媒の量を可能な限り少なくして空気冷却部を通過する冷媒の量を可能な限り多くし、空気の冷却を効率よく行うことができるようになる。
また、上記車両用燃料冷却装置の制御部は、切り替え可能な制御モードとして、車室冷房の状態に応じて電磁弁の開度を変更する自動制御モードと、自動制御モードよりも迂回通路を流れる冷媒の量が多くなるように電磁弁を制御する燃料冷却優先モードと、を含むことが望ましい。
液化ガス燃料のように温度によって体積が大きく変化する燃料を使用している場合には、燃料タンク内の燃料温度が高いときに燃料タンク内の圧力が高くなり、燃料タンクへの燃料の補充が困難になるおそれがある。
上記構成によれば、切り替え装置を操作して自動制御モードを選択することにより、車室冷房の状態の変化に応じて電磁弁の開度が自動的に制御されるようになる。
一方で、切り替え装置を操作して燃料冷却優先モードを選択することにより、自動制御モードが選択されているときよりも迂回通路を流れる冷媒の量を多くして燃料の冷却を優先させることもできるようになる。そして、こうした燃料冷却優先モードを選択すれば、自動制御モードが選択されているときよりも燃料の温度を低下させることができる。これにより、燃料タンクに戻される燃料の温度が低下して燃料タンク内の圧力が低下するため、燃料の補充を容易に行うことができる状態を作り出すことができる。
なお、燃料の温度を低下させる上では、燃料冷却優先モードが選択されているときに迂回通路を流れる冷媒の量が最も多くなるように電磁弁を制御することが望ましい。これにより、燃料冷却部を通過する冷媒の量を可能な限り多くし、燃料の冷却を効率よく行うことができるようになる。
また、上記制御部は、自動制御モードが選択されているときには、車室冷房の負荷が高いほど迂回通路を流れる冷媒の量を少なくするように電磁弁を制御することが望ましい。
上記構成によれば、車室冷房の負荷が高いときほど空気冷却部を通過する冷媒の量が多くなり、空気を冷却する能力が自動的に高められる。そのため、速やかに車室の温度を低下させ、車室冷房の負荷が高い状態を速やかに解消することができるようになる。したがって、コンプレッサーの駆動量やブロワーの駆動量等を少なくし、空調装置を駆動するための仕事量を少なくすることによって燃費の向上を図ることができる。
また、上記車両用燃料冷却装置の制御部では、切り替え可能な制御モードとして、燃料タンクの状態に応じて電磁弁を制御する自動制御モードと、自動制御モードよりも迂回通路を流れる冷媒の量が少なくなるように電磁弁を制御する空気冷却優先モードと、を含むようにしてもよい。
上記構成によれば、切り替え装置を操作して自動制御モードを選択することにより、燃料タンクの状態の変化に応じて電磁弁の開度が自動的に制御されるようになる。このため、燃料タンク内の圧力が高くなったときに迂回通路を流れる冷媒の量を増やすように自動的に電磁弁が制御され、燃料冷却部による燃料の冷却が促進されて燃料タンク内の圧力が低下するようになる。
一方で、切り替え装置を操作して空気冷却優先モードを選択することにより、自動制御モードが選択されているときよりも迂回通路を流れる冷媒の量を少なくして空気冷却部を流れる冷媒の量を増やし、車室に送風される空気の冷却をより優先させることもできるようになる。そして、こうした空気冷却優先モードを選択すれば、自動制御モードが選択されているときよりも車室の温度を速やかに低下させることができるようになる。
なお、車室の温度を速やかに低下させる上では、空気冷却優先モードが選択されているときに迂回通路を流れる冷媒の量が最も少なくなるように電磁弁を制御することが望ましい。これにより、迂回通路に流れ込む冷媒の量を可能な限り少なくして空気冷却部を通過する冷媒の量を可能な限り多くし、空気の冷却を効率よく行うことができるようになる。
また、上記車両用燃料冷却装置の制御部は、切り替え可能な制御モードとして、燃料タンクの状態に応じて電磁弁を制御する自動制御モードと、自動制御モードよりも迂回通路を流れる冷媒の量が多くなるように電磁弁を制御する燃料冷却優先モードと、を含むようにしてもよい。
液化ガス燃料のように温度によって体積が大きく変化する燃料を使用している場合には、燃料タンク内の燃料温度が高いときに燃料タンク内の圧力が高くなり、燃料タンクへの燃料の補充が困難になるおそれがある。
上記構成によれば、切り替え装置を操作して自動制御モードを選択することにより、燃料タンクの状態の変化に応じて電磁弁の開度が自動的に制御されるようになる。このため、燃料タンク内の圧力が高くなったときに迂回通路を流れる冷媒の量を増やすように自動的に電磁弁が制御され、燃料冷却部による燃料の冷却が促進されて燃料タンク内の圧力が低下するようになる。
一方で、切り替え装置を操作して燃料冷却優先モードを選択することにより、自動制御モードが選択されているときよりも迂回通路を流れる冷媒の量を多くして燃料の冷却を更に促進させることもできるようになる。そして、こうした燃料冷却優先モードを選択すれば、自動制御モードが選択されているときよりも燃料の温度を速やかに低下させることができる。
なお、燃料の温度を低下させる上では、燃料冷却優先モードが選択されているときに迂回通路を流れる冷媒の量が最も多くなるように電磁弁を制御することが望ましい。これにより、燃料冷却部を通過する冷媒の量を可能な限り多くし、燃料の冷却を効率よく行うことができるようになる。
また、上記制御部は、自動制御モードが選択されているときには、燃料タンク内の圧力が高いほど迂回通路を流れる冷媒の量を多くするように電磁弁を制御することが望ましい。
上記構成によれば、燃料タンク内の圧力が高いほど燃料冷却部を通過する冷媒の量が多くなり、燃料を冷却する能力が自動的に高められる。このため、燃料タンク内の圧力が高くなると、自動的に燃料タンクに戻される燃料の温度が低下し、燃料タンク内の圧力が過度に上昇することが抑制されるようになる。
車両用燃料冷却装置の第1の実施形態の全体構成を模式的に示す略図。 同実施形態の制御モードに応じた電磁弁の制御にかかる一連の処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態において電磁弁が全開状態に保持されたときの冷媒の流れを示す模式図。 第2の実施形態の車両用燃料冷却装置における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 第3の実施形態の車両用燃料冷却装置において実施されるこもり臭制御における制御の推移を示すグラフであり、(a)はブラワーの駆動量、(b)は空気吹き出し口の制御の推移を示す。 同実施形態における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 第4の実施形態の車両用燃料冷却装置における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 第5の実施形態の車両用燃料冷却装置における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 第6の実施形態の車両用燃料冷却装置における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 第7の実施形態の車両用燃料冷却装置における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 第8の実施形態の車両用燃料冷却装置を備える車両の概略構成を示す模式図。 同実施形態における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 第9の実施形態の車両用燃料冷却装置における自動制御モードの一連の処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態における燃料補充可能条件の判定処理にかかる一連の処理の流れを示すフローチャート。 第10の実施形態の車両用燃料冷却装置における制御モードに応じた電磁弁の制御にかかる一連の処理の流れを示すフローチャート。
(第1の実施形態)
以下、車両用燃料冷却装置の第1の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。なお、以下では、LPGを燃料として用いる車両を例に説明する。
図1に示すように、車両には、駆動源としてのエンジン1が搭載されている。エンジン1には、燃料を噴射する燃料噴射弁2が設けられている。燃料噴射弁2には、燃料供給通路3を通じて燃料タンク4に貯留された燃料が供給される。一方、燃料噴射弁2にて噴射されなかった余剰な燃料は、リターン通路5を通じて燃料タンク4に戻される。燃料タンク4には、燃料タンク4内の圧力が所定圧以上となったときに自動で開弁する安全弁6が設けられている。
また、車両には、車室の空気調節を行う空調装置が設けられている。空調装置は、冷媒を圧縮する電気駆動式のコンプレッサー7と、コンプレッサー7により圧縮されて高温となった冷媒を冷却するコンデンサー8と、コンデンサー8を通過した冷媒の気液分離を行うレシーバー9とを備えている。また、空調装置は、レシーバー9を通過した冷媒を霧化させるエキスパンションバルブ10と、霧化した冷媒の気化熱を利用して車室内に導入される空気を冷却する空気冷却部として機能するエバポレーター11と、エバポレーター11に供給する空気の量を調節するブロワー12とを備えている。なお、エバポレーター11及びブロワー12は、車室内や車室外から空気が導入される吸気ダクト13に配設されている。こうした空調装置では、コンプレッサー7の駆動に伴い、図1に矢印で示すように冷媒が循環する。
また、空調装置は、吸気ダクト13に設けられるヒーターコア14を有している。ヒーターコア14にはエンジン1内部を循環して温められた冷却水が導入される。ヒーターコア14は、冷却水との熱交換によって同ヒーターコア14を通過する空気を温める。吸気ダクト13には、ヒーターコア14に流れる空気の量を制御するエアミックスダンパ15が設けられている。空調装置はこのエアミックスダンパ15の開度を制御することによって、エバポレーター11により冷却された空気とヒーターコア14により温められた空気との混合割合を制御して、車室内に導入される空気の温度を制御する。なお、エアミックスダンパ15の開度が大きいほど、車室に導入される空気のうちヒーターコア14を通過した空気の割合が多くなる。
車室16には、乗員が空調装置を操作するためのスイッチ類が設けられている。例えば、空調装置を駆動させるためのエアコンスイッチ17や、空気の吹き出し口を切り替える吹き出し口切り替えダイアル18、デフロスターを駆動させるためのデフロスタースイッチ19、車室16内の温度を設定するための温度設定スイッチ20等が設けられている。
空調装置を制御する電子制御部21は、こうしたスイッチ類からの信号や、車両に設けられる各センサからの信号に基づいて、空調装置を制御する。各センサとしては、車室16内の温度(内気温)を検出する車室内温度センサ22、外気温を検出する外気温センサ23、日射量を検出する日射量センサ24、エバポレーター11の温度を検出するエバポレーター温度センサ25等がある。
電子制御部21は、各センサからの検出信号と、乗員により操作されたスイッチ類の信号に基づき、車室16内に導入される空気の目標吹き出し温度(以下、TAOという)を算出する。そしてこれに合わせて、エアミックスダンパ15、コンプレッサー7、及びブロワー12の駆動量等を制御する。
こうした空調装置において、レシーバー9とエキスパンションバルブ10との間を流れる冷媒の循環通路には、迂回通路26の一端が接続されている。迂回通路26の他端は、エバポレーター11とコンプレッサー7との間を流れる冷媒の循環経路に接続されている。すなわち、迂回通路26は空調装置の冷媒の一部をエバポレーター11を迂回させて循環させる。迂回通路26には、同迂回通路26を流れる冷媒との熱交換によりリターン通路5を流れる燃料を冷却する燃料冷却部27が設けられている。迂回通路26において燃料冷却部27よりも冷媒の流れ方向上流側の部分には、同迂回通路26を流れる冷媒の量を調節する電磁弁28が設けられている。
上記電子制御部21には、電磁弁28を制御する電磁弁制御部29が設けられている。電磁弁制御部29には、上記センサ類の他、燃料タンク4内の圧力を検出する圧力センサ30、燃料タンク4内の燃料温度を検出する燃料温度センサ31、燃料タンク4に貯留された燃料の残量を検出する燃料量センサ32等から信号が入力される。また、車室16に設けられた電磁弁制御モード切り替えスイッチ33からも信号が入力される。そして、これらのセンサ類の信号に基づいて電磁弁28を制御する。
なお、電磁弁制御部29には、電磁弁制御モード切り替えスイッチ33によって切り替え可能な電磁弁28の制御モードとして、自動制御モード、空気冷却優先モード、燃料冷却優先モードの3つの制御モードが設けられている。自動制御モードは、車室冷房の状態に応じて電磁弁28を開閉するモードであり、空気冷却優先モードは、自動制御モードよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が少なくなるように電磁弁28を常時全閉状態に保持するモードである。また、燃料冷却優先モードは、自動制御モードよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が多くなるように電磁弁28を常時全開状態に保持するモードである。
電磁弁28の制御モードは、電磁弁制御モード切り替えスイッチ33が押される度に切り替えられる。すなわち、電磁弁28の制御モードが自動制御モードに設定されているときに電磁弁制御モード切り替えスイッチ33が押されると、電磁弁28の制御モードが燃料冷却優先モードに切り替えられる。そして、電磁弁28の制御モードが燃料冷却優先モードに設定されているときに同スイッチ33が押されると、電磁弁28の制御モードが空気冷却優先モードに切り替えられる。また、電磁弁28の制御モードが空気冷却優先モードに設定されているときに同スイッチ33が押されると、電磁弁28の制御モードが自動制御モードに切り替えられる。このように、電磁弁制御モード切り替えスイッチ33が押される度に、電磁弁28の制御モードが、燃料冷却優先モード、空気冷却優先モード、及び自動制御モードの順に切り替えられる。
次に、図2を参照して、電磁弁制御部29における電磁弁28の制御態様について説明する。この処理は、電磁弁制御部29によって所定周期毎に繰り返し実行される。
図2に示すように、本処理ではまず、電磁弁28の制御モードが燃料冷却優先モードに設定されているか否かを判定する(ステップS21)。電磁弁28の制御モードが燃料冷却優先モードに設定されている場合(ステップS21:YES)には、次にエアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS22)。そして、この処理においてエアコンスイッチ17がONであると判定されると(ステップS22:YES)、電磁弁28を全開状態に保持して(ステップS23)、本処理を終了する。
一方、ステップS22の処理においてエアコンスイッチ17がOFFであると判定した場合(ステップS22:NO)には、空調装置が駆動状態にないため、空調装置を駆動し(ステップS24)、電磁弁28を全開状態に保持する(ステップS23)。そして、本処理を終了する。
また、電磁弁28の制御モードが燃料冷却優先モードに設定されていない場合(ステップS21:NO)には、電磁弁28の制御モードが空気冷却優先モードに設定されているか否かを判定する(ステップS25)。電磁弁28の制御モードが空気冷却優先モードに設定されている場合(ステップS25:YES)には、エアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS26)。そして、この処理においてエアコンスイッチ17がONであると判定されると(ステップS26:YES)、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS27)、本処理を終了する。
一方、ステップS26の処理においてエアコンスイッチ17がOFFであると判定した場合(ステップS26:NO)には、空調装置が駆動状態にないため、空調装置を駆動し(ステップS28)、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS27)。そして、本処理を終了する。
また、ステップS21及びステップS25の処理において否定判定となった場合(ステップS21:NO、ステップS25:NO)は、電磁弁28の制御モードが燃料冷却優先モード、空気冷却優先モードのいずれにも設定されておらず、自動制御モードに設定されている場合である。そのため、この場合には、電磁弁28を自動制御して(ステップS29)、本処理を終了する。
次に、図3を参照して、自動制御モードにおける電磁弁28の制御態様について説明する。
図3に示すように、自動制御モードでは、まず、エアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS31)。この処理においてエアコンスイッチ17がOFFであると判定した場合(ステップS31:NO)には、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS33)、本処理を終了する。
一方、ステップS31の処理においてエアコンスイッチ17がONであると判定した場合(ステップS31:YES)には、次に車室冷房が高負荷状態であるか否かを判定する(ステップS32)。
なお、電磁弁制御部29は、次の条件(イ)〜(ホ)が全て成立したときに車室冷房が高負荷状態であると判定する。
条件(イ):外気温度が所定温度Tg1以上である。
条件(ロ):車室内温度が所定温度Tn1以上である。
条件(ハ):エバポレーター温度が所定温度Te1以上である。
条件(ニ):ブロワー12の駆動量が所定値Q1以上である。
条件(ホ):エアミックスダンパ15の開度が所定開度θ1以下である。
そして車室冷房が高負荷状態であると判定した場合(ステップS32:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS33)。一方、ステップS32の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS32:NO)には、電磁弁28を全開状態に保持する(ステップS34)。こうした電磁弁28の制御を実行すると本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、車室16に電磁弁制御モード切り替えスイッチ33が設けられており、このスイッチ33を押すことにより電磁弁28の制御モードを切り替えることができる。
電磁弁28の制御モードが自動制御モードに設定されているときには、車室冷房の状態に応じて電磁弁28が開閉される。上記条件(イ)〜(ホ)が全て成立し、車室冷房が高負荷状態の場合には、電磁弁28が全閉状態に保持され、迂回通路26に流れる冷媒の量が0となる。これにより、エバポレーター11を通過する冷媒の量が可能な限り多くなり、空気を冷却する能力が自動的に高められる。その結果、車室16内の温度が速やかに低下し、車室冷房の負荷が高い状態が早期に解消される。一方、上記条件(イ)〜(ホ)のうち少なくとも一つが不成立となり、車室冷房が高負荷状態でない場合には、電磁弁28が全開状態に保持されるため、図4に矢印で示すように、エバポレーター11と併せて燃料冷却部27にも冷媒が供給される。これにより、燃料タンク4に戻される燃料が冷却され、燃料タンク4内の温度が低下する。
ところで、LPGは沸点が低いため、燃料タンク4内の燃料温度が高いときに体積が大きく増大し、燃料タンク4内の圧力が高くなる。その結果、燃料タンク4への燃料の補充が困難になるおそれがある。
この点、電磁弁制御モード切り替えスイッチ33が押されて電磁弁28の制御モードが燃料冷却優先モードに切り替えられると、電磁弁28が常時全開状態に保持されるようになる。そのため、車室冷房の状態に応じて自動的に電磁弁28が開閉される自動制御モードが選択されているときよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が増大する。このため、燃料冷却部27にできる限り多くの冷媒が供給されるようになり、燃料タンク4に戻される燃料の温度を自動制御モードが選択されているときよりも速やかに低下させることができる。その結果、燃料タンク4の圧力が速やかに低下して、燃料補充が可能となる。
一方、電磁弁制御モード切り替えスイッチ33が押され、電磁弁28の制御モードが空気冷却優先モードに切り替えられると、電磁弁28が常時全閉状態に保持され、迂回通路26を流れる冷媒の量が0に維持される。これにより、車室冷房の状態に応じて自動的に電磁弁28が開閉される自動制御モードが選択されているときよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が少なくなり、エバポレーター11を流れる冷媒の量が増大する。このため、車室16に送風される空気が速やかに冷却され、自動制御モードが選択されているときよりも車室16の温度を速やかに低下させることができるようになる。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)乗員が電磁弁制御モード切り替えスイッチ33を押すことによって電磁弁28の制御モードを切り替えることができるため、乗員の意志を反映させて空調制御及び燃料冷却を行うことができる。
(2)電磁弁28の制御モードとして、自動制御モードよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が少なくなるように電磁弁28を制御する空気冷却優先モードを備えているため、同モードを選択することにより、自動制御モードが選択されているときよりも車室16の温度を速やかに低下させることができる。
(3)空気冷却優先モードが選択されているときには迂回通路26を流れる冷媒の量が最も少なくなるように電磁弁28が全閉状態に保持されるため、エバポレーター11を通過する冷媒の量を可能な限り多くして、空気の冷却を効率よく行うことができる。
(4)電磁弁28の制御モードとして、自動制御モードよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が多くなるように電磁弁28を制御する燃料冷却優先モードを備えているため、同モードを選択することにより、自動制御モードが選択されているときよりも速やかに燃料の温度を低下させることができる。その結果、燃料タンク4内の圧力を低下させて、燃料の補充を容易に行うことができる状態を作り出すことができる。
(5)燃料冷却優先モードが選択されているときには迂回通路26を流れる冷媒の量が最も多くなるように電磁弁28が全開状態に保持されるため、燃料冷却部27を通過する冷媒の量を可能な限り多くして、燃料の冷却を効率よく行うことができる。
(6)電磁弁28の制御モードとして、自動制御モードを備え、同モードが選択されているときには車室冷房の負荷が高いときに電磁弁28を全閉状態に保持して、迂回通路26を流れる冷媒の量を少なくするようにした。このため、車室冷房の負荷が高い状態を速やかに解消してコンプレッサー7の駆動量やブロワー12の駆動量等を少なくすることができる。その結果、空調装置を駆動するための仕事量が少なくなり、燃費を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第2の実施形態について、図5を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置では、自動制御モードにおける電磁弁28の制御態様が上記第1の実施形態と異なっている。なお、車両用燃料冷却装置の構成やステップS31〜ステップS33の処理は第1の実施形態と同様であるため、共通の符号及びステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。
図5に示すように、この実施形態における自動制御モードでは、ステップS32の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS32:NO)には、次にデフロスタースイッチ19がONであるか否かを判定する(ステップS51)。デフロスタースイッチ19がONであると判定した場合(ステップS51:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持し(ステップS33)、本処理を終了する。
一方、デフロスタースイッチ19がOFFであると判定した場合(ステップS51:NO)には電磁弁28を全開状態に保持し(ステップS52)、本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
エバポレーター11は、空気を冷却する際に空気中の水蒸気を凝縮させて除湿する機能を有しているため、デフロスタースイッチ19がONである場合に、エバポレーター11における除湿機能を向上させれば、車室16に導入される空気を乾燥させて、速やかにフロントガラスの曇りを解消することができる。
本実施形態では、車室冷房が高負荷状態でない場合であっても、デフロスタースイッチ19がONである場合には電磁弁28が全閉状態に保持される。これにより、エバポレーター11に供給される冷媒の量が増大し、エバポレーター11の除湿機能が向上する。
以上説明した第2の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(7)自動制御モードが選択されているときには、デフロスターが駆動されているときに、電磁弁28を全閉状態に保持するようにしたため、エバポレーター11における除湿機能が向上し、フロントガラスの曇りを速やかに解消することができる。
(第3の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第3の実施形態について、図6及び図7を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置では、空調装置からの臭いを抑制するこもり臭制御を実施する点が上記各実施形態と異なっている。なお、車両用燃料冷却装置の構成については同様であるため、共通の符号を付してその詳細な説明は省略する。
エバポレーター11は、上述したように除湿機能を有している。このため、エバポレーター11の外周面には水滴が付着しやすい。吸気ダクト13に導入された空気がエバポレーター11に接触すると、空気中に含まれるかび等がエバポレーター11に付着する。エバポレーター11には水滴が付着しているため、こうしてかび等が付着すると繁殖し、臭いを発生させる。なお、エンジン1の始動直後など、吸気ダクト13に臭気が充満している状態で空調装置が作動された場合に、特に臭いが気になりやすい。本実施形態では、こうした臭いを抑制するこもり臭制御を実行している。
図6を参照してこもり臭制御について説明する。
図6(a)に示すように、時刻t0においてエンジン1が始動されると、ブロワー12の駆動量を0に設定し、臭気が充満している吸気ダクト13から車室16内への空気の導入を停止する。また、図6(b)に示すように、車室16内への空気の吹き出し口をFootに設定する。エンジン1の始動後、所定時間経過した時刻t1では、駆動量を最低量に設定してブロワー12を駆動させる。こうして吹き出し口をFootに設定し、足下から少量の空気を車室16内に導入することで、臭いが気になりにくくなる。かびから発生する臭いは、かびを水滴によって覆うことで抑制できる。時刻t1以降は吸気ダクト13に空気が流れ、エバポレーター11に付着する水滴量が増大するため、臭いの元となるかび等が水滴によって覆われる。
そして、エバポレーター11に水滴が付着してかびによる臭いが発生しなくなると推定される時刻t2以降は、ブロワー12の駆動量を所望の駆動量になるように徐々に増加させるとともに、吹き出し口切り替えダイアル18の操作により設定された吹き出し口から空気を吹き出す。こうしたこもり臭制御を実行することにより、臭いの発生を抑制することができる。
次に、図7を参照して、上述したこもり臭制御を実行する本実施形態にかかる自動制御モードの一連の処理について説明する。ステップS31〜ステップS33の処理は上記各実施形態と同様の処理であるため、共通のステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。
ステップS32の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS32:NO)には、次にこもり臭制御の実行中か否かを判定する(ステップS71)。この処理においてこもり臭制御の実行中であると判定した場合(ステップS71:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS33)、本処理を終了する。
一方、こもり臭制御の実行中ではないと判定した場合(ステップS71:NO)には、電磁弁28を全開状態に保持し(ステップS72)、本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
こもり臭制御の実行中には、エバポレーター11に供給される冷媒の量を増大させて、エバポレーター11に付着する水滴の量を速やかに増大させることが望ましい。
本実施形態では、電磁弁28の制御モードが自動制御モードに設定されているときには、こもり臭制御が実行されている場合に電磁弁28が全閉状態に保持される。このため、こもり臭制御が実行されているときに、エバポレーター11に供給される冷媒の量が多くなり、エバポレーター11への水滴の付着量が増大する。
以上説明した第3の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(8)自動制御モードが選択されているときには、こもり臭制御が実行されているときに、電磁弁28を全閉状態に保持するようにした。このため、エバポレーター11に付着する水滴の量を速やかに増大させて、臭いの発生を早期に抑制することができる。
(第4の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第4の実施形態について、図8を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置では、空調装置の設定温度に応じて自動制御モードにおける電磁弁28の制御態様を変更する点が上記各実施形態と異なっている。なお、車両用燃料冷却装置の構成やステップS31〜ステップS33の処理は上記各実施形態と同様であるため、共通の符号及びステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。
図8に示すように、ステップS32の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS32:NO)には、次に空調装置の設定温度が所定温度Tk以下であるか否かを判定する(ステップS81)。設定温度が所定温度Tk以下であると判定した場合(ステップS81:YES)には、車室16内の温度を速やかに低下させることが望まれていると判断し、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS33)。一方、設定温度が所定温度Tkよりも高いと判定した場合(ステップS81:NO)には、電磁弁28を全開状態に保持し(ステップS82)、本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
車室冷房が高負荷状態でない場合であっても、車室16内の設定温度が所定温度Tk以下に設定されている場合には、電磁弁28が全閉状態に保持される。このため、車室16内の温度を速やかに低下させることが望まれているときに、空気を冷却する能力が自動的に高められ、車室16内に導入される空気が速やかに冷却される。
以上説明した第4の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(9)自動制御モードが選択されているときには、空調設定温度が所定温度Tk以下であるときに、電磁弁28を全閉状態に保持するようにした。このため、車室16内の温度を速やかに低下させることが望まれているときに、車室16内に導入される空気を速やかに冷却して、車室16内の温度を速やかに低下させることができる。
(第5の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第5の実施形態について、図9を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置では、電子制御部21によって算出される目標吹き出し温度(TAO)に応じて自動制御モードにおける電磁弁28の制御態様を変更する点が上記各実施形態と異なっている。なお、車両用燃料冷却装置の構成やステップS31〜ステップS33の処理は上記各実施形態と同様であるため、共通の符号及びステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。
図9に示すように、ステップS32の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS32:NO)には、次にTAOが所定温度Ta以下であるか否かを判定する(ステップS91)。なお、所定温度Taは、コンプレッサー7及びブロワー12の駆動量が大きくなり、車室冷房が高負荷状態になるおそれのある温度の上限値が設定されている。TAOが所定温度Ta以下であると判定した場合(ステップS91:YES)には、車室冷房が高負荷状態になるおそれがあると判断し、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS33)。一方、TAOが所定温度Taよりも高いと判定した場合(ステップS91:NO)には電磁弁28を全開状態に保持し(ステップS92)、本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
電子制御部21によって算出されるTAOが所定温度Ta以下のときにはコンプレッサー7の駆動量やブロワー12の駆動量が増大して車室冷房が高負荷状態になるおそれがある。
本実施形態では、車室冷房が高負荷状態でない場合であっても、TAOが所定温度Ta以下である場合には電磁弁28が全閉状態に保持される。このため、車室冷房が高負荷状態になるおそれがあるときに燃料冷却部に流れる冷媒の量が少なくなり、空気を冷却する能力が高められる。
以上説明した第5の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(10)自動制御モードが選択されているときには、TAOが所定温度Ta以下であるときに、電磁弁28を全閉状態に保持するようにした。このため、空気を冷却する能力を高めて、車室冷房の負荷が比較的高い状態を速やかに解消することができる。その結果、車室冷房が高負荷状態になるのを抑制して空調装置を駆動するための仕事量を一層少なくすることができる。
(第6の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第6の実施形態について、図10を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置では、自動制御モードにおいて外気温に応じて電磁弁28の制御態様を変更する点が上記各実施形態と異なっている。なお、車両用燃料冷却装置の構成は上記各実施形態と同様であるため、共通の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図10に示すように、本処理ではまず、エアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS31)。この処理においてエアコンスイッチ17がOFFであると判定した場合(ステップS31:NO)には、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS103)。
一方、ステップS31の処理においてエアコンスイッチ17がONであると判定した場合(ステップS31:YES)には、次に外気温が所定温度Tu以下であるか否かを判定する(ステップS101)。なお、所定温度Tuは、外気と冷媒との熱交換によってエバポレーター11が凍結しない外気温の下限値が設定されている。外気温が所定温度Tu以下であると判定した場合(ステップS101:YES)には、空調装置が駆動されるとエバポレーター11が凍結するおそれがあるため、空調装置を停止させる(ステップS102)。その後、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS103)、本処理を終了する。
また、ステップS101の処理において外気温が所定温度Tuよりも高いと判定した場合(ステップS101:NO)には、次に車室冷房が高負荷状態であるか否かを判定し(ステップS104)、車室冷房が高負荷状態であると判定した場合(ステップS104:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS103)。なお、車室冷房が高負荷状態であるか否かの判定は第1の実施形態と同様の条件に基づいて行う。
ステップS104の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS104:NO)には、電磁弁28を全開状態に保持する(ステップS105)こうした電磁弁28の制御を実行すると本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
外気温が所定温度Tu以下のときに空調装置を駆動させると、エバポレーター11が凍結するおそれがある。自動制御モードでは、外気温が所定温度Tu以下のときにはエアコンスイッチ17がONとなっている場合であっても空調装置が停止され、電磁弁28が全閉状態に保持される。
また、外気温が所定温度Tuよりも大きいときには、エバポレーター11が凍結するおそれがないため、空調装置を停止させない。そして、車室冷房が高負荷状態である場合には電磁弁28が全閉状態に保持される。このため、車室冷房が高負荷状態である場合には、エバポレーター11を通過する冷媒の量が多くなり、空気を冷却する能力が自動的に高められる。これにより、車室16内に導入される空気が速やかに冷却される。
以上説明した第6の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(11)自動制御モードが選択されているときには、外気温が所定温度Tu以下であるときに、空調装置の駆動を停止するようにした。このため、空調装置の駆動によってエバポレーター11が凍結することを抑制できる。
(第7の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第7の実施形態について、図11を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置は、エンジン1を自動停止・自動始動させるアイドリングストップ制御を行う車両に適用されており、車室16には、図1に二点鎖線で示すようにエンジン1の運転状態を省エネモードに切り替えるためのエコスイッチ34が設けられている。なお、その他の構成については、上記各実施形態と同様であるため、共通の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図11に示すように、本処理ではまず、エアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS31)。この処理においてエアコンスイッチ17がOFFであると判定した場合(ステップS31:NO)には電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS33)、本処理を終了する。
一方、ステップS31の処理においてエアコンスイッチ17がONであると判定した場合(ステップS31:YES)には、次にエコスイッチ34がONであるか否かを判定し(ステップS101)、エコスイッチ34がONである場合(ステップS111:YES)には、車室冷房の負荷判定をエコモード時負荷判定処理によって行う(ステップS112)。一方、エコスイッチ34がOFFである場合(ステップS111:NO)には、車室冷房の負荷判定を通常時負荷判定処理によって行う(ステップS113)。
ステップS112又はステップS113の処理を実行すると、次に車室冷房が高負荷状態であるか否かを判定する(ステップS114)。そして、車室冷房が高負荷状態であると判定した場合(ステップS114:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS33)。一方、ステップS114の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS114:NO)には、電磁弁28を全開状態に保持する(ステップS34)。こうした電磁弁28の制御を実行すると本処理を終了する。
なお、ステップS113の通常時負荷判定処理では、上述した各条件(イ)〜(ホ)が全て成立した場合に車室冷房が高負荷状態であると判断する。一方、ステップS112のエコモード時負荷判定処理では、次の条件(へ)〜(ヌ)が全て成立したときに車室冷房が高負荷状態であると判断する。
条件(へ):外気温度が所定温度Tg1よりも低い所定温度Tg2以上である(Tg2<Tg1)。
条件(ト):車室内温度が所定温度Tn1よりも低い所定温度Tn2以上である(Tn2<Tn1)。
条件(チ):エバポレーター温度が所定温度Te1よりも低い所定温度Te2以上である(Te2<Te1)。
条件(リ):ブロワー12の駆動量が所定値Q1よりも小さい所定値Q2以上である(Q2<Q1)。
条件(ヌ):エアミックスダンパ15の開度が所定開度θ1よりも大きい所定開度θ2以下である(θ2>θ1)。
次に、本実施形態の作用について説明する。
エコモードスイッチがONである場合には、エンジン1を省エネモードで制御している場合であり、空調装置においても燃費を向上させるように制御することが望ましい。
本実施形態では、エコモードスイッチがONである場合には、同スイッチがOFFである場合と比較して車室冷房の高負荷判定条件が緩和され、車室冷房が高負荷状態であるとの判定がされやすくなる。すなわち、エコモードスイッチがOFFであるときには車室冷房が高負荷状態であると判定されない負荷状態であっても、エコモードスイッチがONであるときには高負荷状態であると判定されるようにその判定条件が変更される。そして、車室冷房が高負荷状態であると判定されると、電磁弁28を全閉状態に保持して、燃料冷却部27に冷媒が流れないように制御する。したがって、エコモードでエンジン1が駆動されているときには、そうでないときと比較して電磁弁28が全閉状態に保持される期間が長くなり、燃料冷却部27に流れる冷媒の量が少なくなる。したがって、エバポレーター11を通過する冷媒の量が多くなり、空気を冷却する能力が自動的に高められるため、車室16内の温度を所望の温度まで低下させるために必要なコンプレッサー7の駆動量を減少させることができる。
以上説明した第7の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(12)自動制御モードが選択されているときには、エンジン1がエコモードで駆動されているときに、車室冷房が高負荷状態であると判定されやすくしたため、電磁弁28が全閉状態に保持される期間が増大する。したがって、コンプレッサー7の駆動量を減少させて燃費を一層向上させることができるようになる。
(第8の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第8の実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置は、駆動源としてエンジンとモータとを備えるハイブリッド車両に適用されている。
図12に示すように、車両には、駆動源としてのエンジン1が設けられている。エンジン1よりも車両後方側には、車室16が設けられている。車室16における車両前方側の部分には、空調装置の空気吹き出し口35が設けられている。
また、車両において車室16よりも車両後方側の部分には、バッテリー収容室36が設けられている。バッテリー収容室36には、駆動源としてのモータを駆動するためのバッテリー37が収容されている。バッテリー収容室36と車室16とは、空気吸入孔38によって連通している。また、バッテリー収容室36の後方には、バッテリー収容室36内の空気を車外に排出する空気排出孔39が設けられている。この空気排出孔39は、空調装置における吸気ダクト13への空気の取り込みモードが、外気を取り込む外気取り込みモードに設定されているときに開口する。
こうしたハイブリッド車両では、車室16内から空気吸入孔38を介してバッテリー収容室36に空気を導入し、この空気によってバッテリー37を冷却している。なお、バッテリー37の温度が上昇したときには、電子制御部21は、空調連携制御を実行する。空調連携制御では、空調装置によって車室16内の温度を低下させることでバッテリー収容室36に導入される空気の温度を低下させ、バッテリー37の冷却効率を高める。また、この制御では、外気取り込みモードに設定して空気排出孔39を開口させることで、車室16内の空気が車両前方から車両後方へ流れやすくしている。
このように空調連携制御では、車室16内の空気と比較して温度の高い外気をエバポレーター11によって冷却するため、エバポレーター11に供給される冷媒の量を増大させる必要があり、コンプレッサー7の駆動量が増大する。こうした場合に、電磁弁28が開弁され、燃料冷却部27に冷媒が流れてしまうと、エバポレーター11に供給される冷媒の量が減少するため、車室16内の温度を速やかに低下させることができず、バッテリー37の冷却が困難となるおそれがある。また、コンプレッサー7の駆動量が増大するため燃費が悪化する。
そこで、本実施形態では、自動制御モードにおいて、図13に示すように電磁弁を制御する。
図13に示すように、この自動制御モードではまず、エアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS131)。この処理においてエアコンスイッチ17がOFFであると判定した場合(ステップS131:NO)には、空調装置が駆動されておらず、空調連携制御も実行されていないため、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS133)、本処理を終了する。
一方、ステップS131の処理においてエアコンスイッチ17がONであると判定した場合(ステップS131:YES)には、空調連携制御の実行中であるか否かを判定し(ステップS132)、空調連携制御の実行中であると判定した場合(ステップS132:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持する(ステップS133)。一方、ステップS132の処理において空調連携制御の実行中でないと判定した場合(ステップS132:NO)には、電磁弁28を全開状態に保持する(ステップS134)。こうした電磁弁28の制御を実行すると本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
空調連携制御の実行中には、電磁弁28が全閉状態に保持され、燃料冷却部27に冷媒が流れないように制御される。このため、エバポレーター11に供給される冷媒の量が可能な限り多くなり、車室16に導入される空気の温度が速やかに低下する。これにより、バッテリー37の温度が速やかに低下する。また、空調連携制御の実行中に電磁弁28を開弁させる場合に比べて、コンプレッサー7の駆動量が減少する。
以上説明した第8の実施形態によれば、上記(1)〜(5)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(13)自動制御モードが選択されているときには、空調連携制御が実行されている場合に、電磁弁28を全閉状態に保持するようにした。このため、空調連携制御の実行中に空気を冷却する能力が自動的に高められ、バッテリー37を速やかに冷却することができる。また、空調連携制御の実行中に電磁弁28を開弁させる場合に比べて、コンプレッサー7の駆動量を減少させることができ、燃費の向上を図ることができる。
(第9の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第9の実施形態について、図14及び図15を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置は、自動制御モードにおける電磁弁28の制御態様が上記各実施形態と異なっている。なお、車両用燃料冷却装置の構成は上記第1〜第7の実施形態と同様であるため、共通の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図14に示すように、本処理ではまず、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps以上であるか否かを判定する(ステップS1401)。ここで、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps以上であるときには、燃料タンク4に設けられた安全弁6が作動するおそれがあると判断することができる。一方、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps未満であるときには、安全弁6が作動するおそれがないと判断することができる。この処理において燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps以上であると判定した場合(ステップS11401:YES)には、次に、エアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS1402)。そして、エアコンスイッチ17がONである場合(ステップS1402:YES)には、電磁弁28を全開状態に保持して(ステップS1404)、本処理を終了する。
一方、エアコンスイッチ17がOFFである場合(ステップS1402:NO)には、空調装置を駆動させて(ステップS1403)、電磁弁28を全開状態に保持し(ステップS1404)、本処理を終了する。
また、ステップS1401の処理において、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps未満であると判定した場合(ステップS1401:NO)には、次に、エアコンスイッチ17がONであるか否かを判定する(ステップS1405)。エアコンスイッチ17がOFFであると判定した場合(ステップS1405:NO)には、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS1407)、本処理を終了する。
一方、エアコンスイッチ17がONであると判定した場合(ステップS1405:YES)には、次に燃料タンク4内の燃料温度が所定温度Tf以下であるか否かを判定する(ステップS1406)。なお、所定温度Tfは、燃料噴射弁2から噴射されたときに燃料が十分霧化することが可能な燃料温度の下限値が設定されており、燃料温度がこの所定温度以下Tf以下であるときには燃料が過冷却状態となり燃焼性が悪化するおそれがある。燃料温度が所定温度Tf以下であると判定した場合(ステップS1406:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS1407)、本処理を終了する。一方、燃料温度が所定温度Tfよりも高い場合(ステップS1406:NO)には、燃料補充可能条件が成立しているか否かを判定する(ステップS1408)。
次に、図15を参照して、燃料補充可能条件の判定処理について説明する。
燃料タンク4内の圧力が、LPGを補充する際の充填圧よりも高くなると、燃料タンク4内に燃料を補充することができなくなる。LPGを補充するためのスタンドにおけるLPGの充填圧は地域によって異なっているため、LPGの充填圧が十分に高い地域では、燃料タンク4内の圧力が高くなっても燃料タンク4内に燃料を補充することができる。一方、LPGの充填圧が低い地域では、燃料タンク4内の圧力が高い場合に燃料タンク4に戻される燃料を冷却して燃料タンク4内の圧力を低下させないと燃料を補充することができない。
そこで、本処理ではまず、電磁弁制御部29に予め記憶された地域データに基づいて、現在位置が、LPGの充填圧が十分に高く、燃料補充時に燃料冷却が不要な地域内であるか否かを判定する(ステップS151)。なお、現在位置は、GPSの情報に基づいて算出することができる。現在位置が、燃料補充時に燃料冷却が不要な地域内であると判定した場合(ステップS151:YES)には、燃料補充可能条件が成立していると判定する(ステップS152)。
一方、現在位置が燃料補充時に燃料冷却が不要な地域内ではないと判定した場合(ステップS151:NO)には、次に燃料タンク4内の圧力が車両が位置している地域の燃料充填圧以下であるか否かを判定する(ステップS153)。そして、燃料タンク4内の圧力が、車両が位置している地域の充填圧以下であると判定した場合(ステップS153:YES)には、燃料補充可能条件が成立していると判定する(ステップS152)。一方、燃料タンク4内の圧力が、車両が位置している地域の充填圧よりも高い場合(ステップS153:NO)には、燃料補充可能条件が成立していないと判定する(ステップS154)。
そして、図14に示すように、燃料補充可能条件が成立した場合(ステップS1408:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS1407)、本処理を終了する。また、燃料補充可能条件が不成立となった場合(ステップS1408:NO)には、燃料を補充する際に燃料冷却が必要となるため、次に燃料タンク4内の燃料残量が所定量α以上であるか否かを判定する(ステップS1409)。ここで、所定量αは、燃料タンク4に燃料を補充する必要があるか否かを判定するために設定された値であり、例えば、30Lに設定されている。燃料補充可能条件が不成立(ステップS1408:NO)であっても、燃料補充の必要がない場合(ステップS1409:YES)には、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS1407)、本処理を終了する。
一方、燃料残量が所定量α未満であると判定された場合(ステップS1409:NO)には、次に車室冷房が高負荷状態であるか否かを判定し(ステップS1410)、車室冷房が高負荷状態であると判定した場合(ステップS1410:YES)には、電磁弁28を閉弁状態に保持して(ステップS1407)、本処理を終了する。
また、ステップS1410の処理において車室冷房が高負荷状態でないと判定した場合(ステップS1410:NO)には、電磁弁28を全開状態に保持して(ステップS1411)、本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、燃料タンク4内の圧力が安全弁6が作動するおそれのある所定圧Ps以上のときに、空調装置が駆動され、電磁弁28が全開状態に保持される。これにより、迂回通路26に流れる冷媒の量が可能な限り多くなり、燃料タンク4に戻される燃料の冷却効率が高められる。このため、燃料タンク4内の燃料温度が低下して燃料タンク4内の圧力が低下する。したがって、安全弁6の作動が抑制され、燃料タンク4内の燃料が漏出することが抑制される。
また、燃料が過冷却されるおそれがあるときには、電磁弁28が全閉状態に保持される。これにより、燃料冷却部27に流れる冷媒の量が減少して、燃料タンク4内の温度が過度に低下することが抑制される。このため、燃料が噴射された際に燃料が十分霧化できるようになり、燃料の燃焼性の悪化が抑えられる。
また、燃料補充可能条件が成立しているときには、電磁弁28が全閉状態に保持される。また、燃料補充可能条件が不成立であって、燃料補充が必要でないときには電磁弁28が全閉状態に保持される。そして、燃料補充をする際に燃料冷却が必要であり、且つ燃料補充の必要があるときにのみ電磁弁28が全開状態に保持される。このため、実情に即してより効率的に電磁弁を制御することができる。
また、車室冷房が高負荷状態の場合には、電磁弁28が全閉状態に保持され、空気を冷却する能力が自動的に高められる。その結果、車室冷房の負荷が高い状態が速やかに解消される。
以上説明した第9の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(14)電磁弁28の制御モードとして自動制御モードが選択されているときには、燃料タンク4内の圧力が高いときに迂回通路26を流れる冷媒の量を多くするように電磁弁28を全開状態に保持するようにした。このため、燃料タンク4内の圧力が高いときほど燃料を冷却する能力が自動的に高められ、燃料タンク4内の圧力を速やかに低下させることができるようになる。したがって、燃料タンク4内の圧力が過度に上昇することが抑制されるようになる。
(第10の実施形態)
次に、車両用燃料冷却装置の第10の実施形態について、図16を参照して説明する。この車両用燃料冷却装置は、電磁弁28の制御モードが空気冷却優先モードに設定されたときの電磁弁28の制御態様が上記各実施形態と異なっている。なお、車両用燃料冷却装置の構成やステップS21〜ステップS26、並びにステップS29の処理は上記第1〜第7の実施形態、及び第9の実施形態と同様であるため、共通の符号及びステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。
図16に示すように、空気冷却優先モードが設定され(ステップS25:YES)、空調装置が駆動されている場合(ステップS26:YES)には、次に、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps以上であるか否かを判定する(ステップS161)。ここで、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps以上であるときには、安全弁6が作動するおそれがあると判断することができる。一方、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps未満であるときには、安全弁6が作動するおそれがないと判断することができる。この処理において燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps以上であると判定した場合(ステップS161:YES)には、電磁弁28を全開状態に保持して(ステップS23)、本処理を終了する。
一方、燃料タンク4内の圧力が所定圧Ps未満であると判定した場合(ステップS161:NO)には、電磁弁28を全閉状態に保持して(ステップS27)、本処理を終了する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
電磁弁28の制御モードとして空気冷却モードが選択されているときであっても、燃料タンク4内の圧力が安全弁6が作動するほど高い場合には電磁弁28が全開状態に保持される。これにより、迂回通路26を通じて燃料冷却部27に冷媒が供給され、燃料タンク4内の圧力が低下する。
以上説明した第10の実施形態によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて以下の効果が得られるようになる。
(15)空気冷却モードが選択されている場合であっても、燃料タンク4内の圧力が安全弁6が作動するおそれのある所定圧Ps以上のときには、電磁弁28を全開状態に保持するようにした。このため、燃料タンク4内の圧力が低下して、安全弁6の作動に伴い燃料タンク4内の燃料が漏出することを抑制することができる。
(その他の実施形態)
その他、上記各実施形態に共通して変更可能な要素としては次のようなものがある。
・第7の実施形態では、エコスイッチ34を備える車両として、アイドリングストップ制御を行う車両を例に説明したが、エコスイッチ34を備える車両であれば、例えばハイブリッド車両などの他の車両に同実施形態を適用してもよい。
・車両用燃料冷却装置をアイドリングストップ制御を行う車両に適用した例として第7の実施形態のみを示したが、他の実施形態をアイドリングストップ制御を行う車両に適用してもよい。
・車両用燃料冷却装置をハイブリッド車両に適用した例として第8の実施形態のみを示したが、他の実施形態をハイブリッド車両に適用してもよい。
・上記各実施形態では、ステップS32,S113,S1410の処理において条件(イ)〜(ホ)の全てが成立したときに車室冷房が高負荷状態であると判定したが、高負荷状態であると判定する条件は適宜変更可能である。例えば、条件(イ)〜(ホ)のうち1つ以上が成立したときに車室冷房が高負荷状態であると判定するようにしてもよい。また、条件(イ)〜(ホ)とは異なる条件に基づいて車室冷房の負荷状態を判定するようにしてもよい。
・上記第7の実施形態では、ステップS112の処理において条件(へ)〜(ヌ)の全てが成立したときに車室冷房の高負荷状態であると判定したが、ステップS1410における処理と比較して高負荷状態であると判定しやすくなるのであれば、その判定条件を適宜変更してもよい。例えば、条件(へ)〜(ヌ)のうち1つ以上が成立したときに車室冷房が高負荷状態であると判定するようにしてもよい。また、条件(へ)〜(ヌ)とは異なる条件に基づいて車室冷房の負荷状態を判定するようにしてもよい。
・上記第9の実施形態において、図14のステップS1410の処理を省略してもよい。すなわち、ステップS1409の処理で燃料残量が所定量α以下であると判定された場合(ステップS1409:NO)には、電磁弁を全開状態に保持して(ステップS1411)、処理を終了するようにしてもよい。こうした構成であっても、上記(1)〜(5)及び(14)と同様の効果を得ることはできる。
・上記第9の実施形態において、図14のステップS1401,S1406,S1408,S1409の処理のうち3つまでであればその処理を省略してもよい。なお、ステップS1406の処理を省略する場合には、ステップS1405の処理においてエアコンスイッチがONであると判定された場合にステップS1408以下の処理に移行するようにすればよい。こうした構成であっても、上記(1)〜(6)と同様の効果を得ることはできる。
・上記各実施形態では、自動制御モードにおいて、電磁弁28を全閉状態又は全開状態に保持するようにしたが、電磁弁28の開度を全閉、全開以外の開度に制御するようにしてもよい。例えば、ステップS32,S113,S1410の処理において、条件(イ)〜(ホ)のうち成立した条件の数が多いほど電磁弁28の開度を小さくするようにしてもよい。すなわち、車室冷房の負荷が高いほど電磁弁28の開度を小さくするようにしてもよい。また、ステップS1401の処理において燃料タンク4内の圧力が高いほど電磁弁の開度を大きくするようにしてもよい。
・上記各実施形態において、電磁弁28を全閉状態にしたときに迂回通路26に流れる冷媒の量が最も少なくなるのであれば、電磁弁28を全閉状態にしたときに迂回通路26に流れる冷媒の量が0より多くなってもよい。
・上記各実施形態では、燃料冷却モードでは、電磁弁28を全開状態に保持するようにしたが、自動制御モードよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が少なくなるのであれば、電磁弁28を全開状態以外の状態に保持してもよい。また、空気冷却モードでは、電磁弁28を全閉状態に保持するようにしたが、自動制御モードよりも迂回通路26を流れる冷媒の量が多くなるのであれば、電磁弁28を全閉状態以外の状態に保持してもよい。
・上記各実施形態では、電磁弁28の制御モードを3つのモードで切り替える例を示したが、例えば、電磁弁28の制御モードを2つのモードで切り替えたり、4つ以上のモードで切り替えたりするようにしてもよい。
・上記各実施形態では、電磁弁28の制御モードを電磁弁制御モード切り替えスイッチ33が押される度に順に切り替えるようにしたが、例えば、各制御モードに対応する3つのスイッチを備え、いずれか一つのスイッチを押すことによって制御モードを切り替えるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、電磁弁制御部29の制御モードを切り替える装置として、電磁弁制御モード切り替えスイッチ33を例に説明したが、電磁弁28の制御モードを切り替える装置は、こうしたものに限られない。例えば、タッチパネル式の操作部を備え、この操作部に表示された各モードに対応するアイコンをタッチして選択することにより制御モードを切り替えるようにしてもよい。また、非接触式の操作パネルを備え、例えば手をかざす等の操作によって制御モードを切り替えるようにしてもよい。要は、乗員の意志によって制御モードを切り替えることのできる装置であればよい。
・上記各実施形態における電磁弁28の配設位置は、迂回通路26を流れる冷媒の量を調整することができるのであれば適宜変更してもよい。例えば、迂回通路26と冷媒の循環経路との接続部分に電磁弁を配設するようにしてもよい。なお、この場合には、電磁弁として三方弁を採用し、燃料冷却優先モードが選択されているときに迂回通路26に冷媒の全量が流れるように電磁弁を制御するようにしてもい。
・上記各実施形態では、燃料としてLPGを用いる例を示したが、圧縮天然ガス(CNG)やシェールガスなど他の燃料を用いるようにしてもよい。
次に、上記各実施形態及びその変形例から把握することのできる技術的思想について、その効果とともに以下に追記する。
(ア)車両用空調装置の冷媒の一部を用いて燃料を冷却する車両用燃料冷却装置であり、前記車両用空調装置の冷媒の循環経路に接続され、冷媒の一部を前記車両用空調装置における空気冷却部を迂回させて循環させる迂回通路と、同迂回通路に設けられ、同迂回通路を流れる冷媒との熱交換により燃料を冷却する燃料冷却部と、前記迂回通路を流れる冷媒の量を調節する電磁弁と、前記電磁弁を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、車室冷房の負荷が高いほど前記迂回通路を流れる冷媒の量を少なくするように前記電磁弁を制御する車両用燃料冷却装置。
上記構成によれば、車室冷房の負荷が高いときほど空気冷却部を通過する冷媒の量が多くなり、空気を冷却する能力が自動的に高められる。そのため、速やかに車室の温度を低下させ、車室冷房の負荷が高い状態を速やかに解消することができるようになる。したがって、コンプレッサーの駆動量やブロワーの駆動量等を少なくし、空調装置を駆動するための仕事量が少なくなるため燃費の向上を図ることができる。
1…エンジン、2…燃料噴射弁、3…燃料供給通路、4…燃料タンク、5…リターン通路、6…安全弁、7…コンプレッサー、8…コンデンサー、9…レシーバー、10…エキスパンションバルブ、11…エバポレーター、12…ブロワー、13…吸気ダクト、14…ヒーターコア、15…エアミックスダンパ、16…車室、17…エアコンスイッチ、18…吹き出し口切り替えダイアル、19…デフロスタースイッチ、20…温度設定スイッチ、21…電子制御部、22…車室内温度センサ、23…外気温センサ、24…日射量センサ、25…エバポレーター温度センサ、26…迂回通路、27…燃料冷却部、28…電磁弁、29…電磁弁制御部、30…圧力センサ、31…燃料温度センサ、32…燃料量センサ、33…電磁弁制御モード切り替えスイッチ、34…エコスイッチ、35…空気吹き出し口、36…バッテリー収容室、37…バッテリー、38…空気吸入孔、39…空気排出孔。

Claims (11)

  1. 車両用空調装置の冷媒の一部を用いて燃料を冷却する車両用燃料冷却装置であり、
    前記車両用空調装置の冷媒の循環経路に接続され、冷媒の一部を前記車両用空調装置における空気冷却部を迂回させて循環させる迂回通路と、
    同迂回通路に設けられ、同迂回通路を流れる冷媒との熱交換により燃料タンクに戻される燃料を冷却する燃料冷却部と、
    前記迂回通路を流れる冷媒の量を調節する電磁弁と、
    前記電磁弁を制御する制御部と、
    前記制御部による前記電磁弁の制御モードを切り替える切り替え装置と、を備えた
    車両用燃料冷却装置。
  2. 前記制御部は、切り替え可能な制御モードとして、
    車室冷房の状態に応じて電磁弁を制御する自動制御モードと、
    前記自動制御モードよりも前記迂回通路を流れる冷媒の量が少なくなるように前記電磁弁を制御する空気冷却優先モードと、を含む
    請求項1に記載の車両用燃料冷却装置。
  3. 前記制御部は、空気冷却優先モードが選択されているときには、前記迂回通路を流れる冷媒の量が最も少なくなるように前記電磁弁を制御する
    請求項2に記載の車両用燃料冷却装置。
  4. 前記制御部は、切り替え可能な制御モードとして、
    車室冷房の状態に応じて電磁弁の開度を変更する自動制御モードと、
    前記自動制御モードよりも前記迂回通路を流れる冷媒の量が多くなるように前記電磁弁を制御する燃料冷却優先モードと、を含む
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用燃料冷却装置。
  5. 前記制御部は、燃料冷却優先モードが選択されているときには、前記迂回通路を流れる冷媒の量が最も多くなるように前記電磁弁を制御する
    請求項4に記載の車両用燃料冷却装置。
  6. 前記制御部は、自動制御モードが選択されているときには、車室冷房の負荷が高いほど前記迂回通路を流れる冷媒の量を少なくするように前記電磁弁を制御する
    請求項2〜5のいずれか一項に記載の車両用燃料冷却装置。
  7. 前記制御部は、切り替え可能な制御モードとして、
    燃料タンクの状態に応じて電磁弁を制御する自動制御モードと、
    前記自動制御モードよりも前記迂回通路を流れる冷媒の量が少なくなるように前記電磁弁を制御する空気冷却優先モードと、を含む
    請求項1に記載の車両用燃料冷却装置。
  8. 前記制御部は、空気冷却優先モードが選択されているときには、前記迂回通路を流れる冷媒の量が最も少なくなるように前記電磁弁を制御する
    請求項7に記載の車両用燃料冷却装置。
  9. 前記制御部は、切り替え可能な制御モードとして、
    燃料タンクの状態に応じて電磁弁を制御する自動制御モードと、
    前記自動制御モードよりも前記迂回通路を流れる冷媒の量が多くなるように前記電磁弁を制御する燃料冷却優先モードと、を含む
    請求項1又は7又は8のいずれか一項に記載の車両用燃料冷却装置。
  10. 前記制御部は、燃料冷却優先モードが選択されているときには、前記迂回通路を流れる冷媒の量が最も多くなるように前記電磁弁を制御する
    請求項9に記載の車両用燃料冷却装置。
  11. 前記制御部は、自動制御モードが選択されているときには、燃料タンク内の圧力が高いほど前記迂回通路を流れる冷媒の量を多くするように前記電磁弁を制御する
    請求項7〜10のいずれか一項に記載の車両用燃料冷却装置。
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