JP2015117550A - 内装材 - Google Patents

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勝夫 柳沼
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康一 稲留
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Katsuyuki Nakano
勝行 中野
周太 川又
Shuta Kawamata
周太 川又
哲也 菅田
Tetsuya Sugata
哲也 菅田
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【課題】安定的かつ確実な遮音性能を達成することが可能であると共に、熟練を要することなく簡便に施工することが可能で、どのような立地条件でも均質的に遮音効果を発現させることができる内装材を提供する。【解決手段】室間を仕切る戸境壁2の各室内に面する当該壁の表面に取り付けられる内装材4であって、板状断熱材5と板状仕上げ材6の間に板状挿入材7を挟んで積層し、挿入材と断熱材が向かい合う面同士及び挿入材と仕上げ材が向かい合う面同士を接着剤により一体に接着することにより構成され、挿入材の振動に対する損失係数は、断熱材及び仕上げ材よりも大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、安定的かつ確実な遮音性能を達成することが可能であると共に、熟練を要することなく簡便に施工することが可能で、どのような立地条件でも均質的に遮音効果を発現させることができる内装材に関する。
図1に示す鉄筋コンクリート造の共同住宅などでは、外周壁1を断熱する際に、床や、室間を仕切る戸境壁2が外周壁1と接する部位で熱橋となる。断熱性能によっては、熱橋対策として、戸境壁2には所定長さ以上で断熱3が施される。
建物の断熱工法には図5に示すように、戸境壁2の所要部分に、断熱材(例えば、発泡プラスチック系断熱材)aと仕上げ材(例えば、石こうボード)bを一体化した成形板cを貼り付ける方法がある。すなわち、断熱材aと仕上げ材bで構成した断熱複合板(成形板)cを接着剤で戸境壁2に貼り付ける方法である。
しかし、断熱複合板cを貼り付けた場合、貼り付け前の戸境壁2単体(コンクリート壁単体)に比べ、遮音性能が低下することがある。共同住宅等の遮音性能は、プライバシー確保や外部騒音の侵入を防止する観点から、目標値を定めて建築計画されることが多いが、断熱複合板cを施工することによって、目標とする遮音性能を得ることができないといった問題が生じるおそれがあった。
具体的に説明すると、現在流通している発泡プラスチック系断熱材aと石こうボードbを組み合わせた断熱複合板cをコンクリート壁2(戸境壁相当)に施工した場合、図6に示すように、500Hz帯域〜2000Hz帯域において、コンクリート壁2単体の遮音性能よりも、性能が低下、すなわち遮音欠損してしまう。これは、特定の周波数で、断熱複合板cの共振によって振動が増幅し、これに伴って放射音も増幅するためである。
図6は、住戸間の遮音性能測定例である。コンクリート壁2単体ではJIS A 1419-1に規定されている室間音圧レベル差の単一評価量はDr-50 (日本建築学会遮音性能基準:1級)であるが、当該コンクリート壁2に断熱複合板cを施工した場合では、Dr-45 (日本建築学会遮音性能基準:2級)となり、1ランクの性能低下を生じている。このため、戸境壁2などの遮音上重要な部位に適用することは、目標値を達成する意味で採用できないという問題があった。
遮音欠損が生じる(特定の周波数で遮音性能が低下する)原因は、図7の内装材の振動モデルに示すように、断熱複合板cが、断熱材aをバネ、仕上げ材bを質量とした振動系を構成することによる共振現象である。断熱材aと仕上げ材bの組み合わせにより、特定の周波数で共振現象を生じ、振動が増幅する。振動が増幅する周波数は、式(1)により推定することができる。また、振動が伝達される板材(隣室の断熱複合板c)からの音響放射は、式(2)で求めることができる。
Figure 2015117550
Figure 2015117550
コンクリート壁2で隔てられる隣室がまったく同一の空間(放射面積と室内の吸音状態、容積が同じ)である場合、音響放射を考えると、放射音圧レベルは振動加速度レベルの当該板材cの放射係数によって決定される。振動が増加することは、放射音圧レベルを増加させることにつながる。共振現象により特定の周波数の振動が増加することに伴い、受音室側の放射音圧レベルも増加することになるので、遮音性能が低下することになる。
図7に示した振動系に新たな振動系を付加することで、共振ピークの発現を抑制することを目的に、接着剤の塗布をZ型等にする技術が特許文献1に示されている。特許文献1の「内装ボードの直貼り構造」は、直貼り構造の有する施工の容易性を極力損なうことなく、中音域での遮音欠損を改善でき、かつ、場合によっては、高音域での遮音欠損をも同時に改善できて、遮音効果に優れた内装ボードの直貼り構造を提供することを課題とし、室内用の内装ボードが、躯体壁の内面に対して内装ボードの厚み方向に間隔を置いた状態で接着剤により直接貼着されている内装ボードの直貼り構造において、接着剤による接着部は、内装ボードの接着面に沿って長さを有する連続線分形状に接着剤を配置した線分接着部の複数からなり、隣り合う線分接着部どうしは、非平行状態に配置してある構成である。
特開2002−121879号公報
背景技術では、接着剤の塗布の仕方によって効果が異なることは容易に推察され、安定した遮音性能を得るためには、十分な施工管理が必要であり、言い換えれば、当該工法に精通した作業者によって施工する必要があると考えられる。
また、接着構造で性能を担保するやり方では、戸境壁2に貼り付けられる断熱複合板cの大きさが物件の立地条件により変わることを考慮すると、必要な遮音性能を確保するにあたり、不確定要素が多いと言え、根本的な課題解決手段とはなっていない。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、安定的かつ確実な遮音性能を達成することが可能であると共に、熟練を要することなく簡便に施工することが可能で、どのような立地条件でも均質的に遮音効果を発現させることができる内装材を提供することを目的とする。
本発明にかかる内装材は、室間を仕切る壁の各室内に面する該壁の表面に取り付けられる内装材であって、板状断熱材と板状仕上げ材の間に板状挿入材を挟んで積層し、該挿入材と該断熱材が向かい合う面同士及び該挿入材と該仕上げ材が向かい合う面同士を接着剤により一体に接着することにより構成され、上記挿入材の振動に対する損失係数は、上記断熱材及び上記仕上げ材よりも大きいことを特徴とする。
前記挿入材のヤング係数は、前記断熱材及び前記仕上げ材よりも小さいことを特徴とする。
前記断熱材は、発泡プラスチック系材料で形成され、前記挿入材は、軟質塩化ビニル系発泡材で形成されることを特徴とする。
前記断熱材の全面が前記壁の表面に接着されることを特徴とする。
本発明にかかる内装材にあっては、安定的かつ確実に優れた遮音性能を達成することができると共に、熟練を要することなく簡便に施工することができ、どのような立地条件でも均質的に遮音効果を発現させることができる。
内装材の一般的施工例を示す概略平面図である。 本発明に係る内装材の好適な一実施形態を示す側断面図である。 内装材の振動伝達率レベルの算出例を示すグラフ図である。 図2に示した本実施形態に係る内装材の各種実施例に対する音響透過損失測定結果を示すグラフ図である。 従来の内装材(断熱複合板)の側断面図である。 図5に示した内装材の一例に関する遮音性能測定結果を示すグラフ図である。 従来周知の内装板の振動モデルを示す図である。
以下に、本発明にかかる内装材の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る内装材の側断面図、図3は、内装材の振動伝達率レベルの算出例を示すグラフ図、図4は、図2に示した本実施形態に係る内装材の各種実施例に対する音響透過損失測定結果を示すグラフ図である。
本実施形態に係る内装材4は基本的には、室間を仕切る壁、例えば戸境壁2の各室内に面する壁2の表面2aに取り付けられる内装材4(図1参照)であって、板状断熱材5と板状仕上げ材6の間に板状挿入材7を挟んで積層し、挿入材7と断熱材5が向かい合う面同士及び挿入材7と仕上げ材6が向かい合う面同士を接着剤により一体に接着することにより構成され、挿入材7の振動に対する損失係数は、断熱材5及び仕上げ材6よりも大きいものである。
挿入材7のヤング係数は、断熱材5及び仕上げ材6よりも小さいことが好ましい。断熱材5は、例えば発泡プラスチック系材料で形成され、挿入材7は、例えば軟質塩化ビニル系発泡材で形成される。断熱材5の全面が壁2の表面2aに接着され、これにより内装材4は壁2に取り付けられる。
断熱材5は、必要とされる断熱性能によって種類と厚さが決定される。性能面やコスト面から、発泡プラスチック系断熱材が採用されることが多い。仕上げ材6は、採用される部位によって異なるが、一般的な居室には、石こうボードが採用される。
挿入材7には例えば、ゴム材や発泡ポリエチレン、軟質塩化ビニル、軟質塩化ビニル発泡材、熱可塑性エラストマー及びその発泡材等を用いることができる。挿入材7には後述するように、振動に対する損失係数が大きく、ヤング係数が小さく、そしてまた施工性の観点から、軽量かつ加工しやすいことが求められるためである。
断熱材5と挿入材7の向かい合う面同士は、それらの全面が接着剤で貼り合わされる。同様に、仕上げ材6と挿入材7の向かい合う面同士も、それらの全面が接着剤で貼り合わされる。これにより、断熱材5、挿入材7及び仕上げ材6が一体化された内装材4が構成される。接着剤の塗布については、従来通りの方法で行えばよい。
断熱材5の厚さは、一定とされる。挿入材7及び仕上げ材6の板厚もそれぞれ、一定とされる。これら断熱材5、挿入材7及び仕上げ材6のうち、断熱材5の板厚が最も厚く、挿入材7及び仕上げ材6の板厚については、挿入材7が発現する損失係数を考慮して、どちらを厚くしてもよい。後述する実施例で例示するように、挿入材7の厚さは、厚ければ厚いほど、内装材4の損失係数が大きくなり、効果的に遮音性能を向上することができる。
図2に示すように、本実施形態に係る内装材4は、音響放射部位である仕上げ材6の裏側に、仕上げ材6及び断熱材5よりも、振動に対する損失係数が大きい材質の挿入材7が設けられる。そしてこの挿入材7により、共振現象に対する振動増幅を抑制する、従って振動増幅による放射音の増大を抑制することができるように構成されている。
遮音欠損の原因は、内装材4自身における共振現象にあるため、内装材4の振動系(図7参照)の減衰を大きくする(損失係数を大きくする)ことで、共振による振動増幅を抑制し、遮音欠損を改善することができる。
詳細には、被振動面は仕上げ材6となるため、挟み込む挿入材7は仕上げ材6と密着することが望ましい。また、挿入材7が仕上げ材6の振動を減衰するためには、仕上げ材6と接着した面の反対側を、挿入材7よりも硬質な材料に密着させることが望ましい。
すなわち、挿入材7はその両面が仕上げ材6及び断熱材5に対し、接着剤によって密着固定されることが望ましく、かつ、仕上げ材6及び断熱材5よりもヤング係数が小さい(硬質でない)材料であることが必要である。本実施形態に係る内装材4の振動伝達率は、式(3)により求めることができる。
Figure 2015117550
式(3)を用いて、損失係数の違いによる振動伝達率レベル(= 20log10(T))を求めた例を図3に示す。図3中、縦軸は振動伝達率レベル(dB)、横軸は[ (周波数f)/(共振周波数fn)] である。
図3より、損失係数を大きくすることで、共振周波数における振動増幅を抑制できることがわかる。これより、内装材4に、仕上げ材6や断熱材5と比較して損失係数の大きい挿入材7を組み込んで、内装材4全体の損失係数を大きくし、振動増幅量を抑制することが遮音欠損に対して効果的であることが理解される。被振動面は、仕上げ材6となるので、追加する挿入材7は仕上げ材6と密着させる。
挿入材7に求められる特長は次の通りである。
(1)仕上げ材6や断熱材5と比較して、損失係数が大きい材料であること
(2)被振動面が仕上げ材6となることから、挿入材7が仕上げ材6と密着することが重要であり、従って、断熱材5、特に仕上げ材6との接着性がよいこと
(3)施工効率を低下させないために、カッターナイフなどの汎用の工具で容易に切断可能な材料であること
以上の特長を満たす挿入材7であれば、従来と遜色がなく、遮音性能に優れた内装材4としての断熱複合板を構成することができる。
断熱材5と挿入材7の関係については、実施例で詳述するが、断熱材5のヤング係数と挿入材7のヤング係数の比(断熱材5/挿入材7)が小さいと、挿入材7による損失を十分に得ることができない。言い換えると、ヤング係数が断熱材5よりも挿入材7の方が小さく、そして当該比を大きくすることにより、内装材4自体としての損失係数を増加させることができる。
図7に示した振動モデルで質量として扱う仕上げ材6との関係でも、ヤング係数が仕上げ材6よりも小さい挿入材7を用いることで、損失係数を増加させることができる。
以上のことから、挿入材7と仕上げ材6及び断熱材5とは、それらの損失係数やヤング係数の差が大きいほど遮音性能が向上する。但し、挿入材7のヤング係数は、仕上げ材6を支持できる程度以上の大きさが必要である。
《実施例》
図2に示すように、断熱材5は、発泡プラスチック系断熱材であるA種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種b(厚さ20mm)であり、仕上げ材6は、石こうボード(厚さ9.5mm)であり、挿入材7は、軟質塩化ビニル系発泡材[発泡倍率6倍](厚さ9mm)である。
挿入材7に採用した軟質塩化ビニル系発泡材は、共同住宅等の共用廊下や屋内階段などにおける歩行音対策のために、床ビニルシートの下地材として用いられているものである。断熱材5及び仕上げ材6との接着性が良く、カッターナイフ等の汎用の工具で切断可能な材料である。断熱材5及び仕上げ材6は、従来の断熱複合板に使用されている材料である。表1には、各材料単体の振動に対する損失係数・ヤング係数等が示されている。
Figure 2015117550
表1に示した各材料を一体化した本実施例に係る内装材4の減衰性能である損失係数(実測値)が表2に示されている。挿入材は、3mm(ケース2)、6mm(ケース3)、9mm(ケース4)の場合を示している。また、挿入材なし(ケース1)は、従来品である。
Figure 2015117550
表2から、挿入材7を組み合わせることにより、内装材4の損失係数を、従来品よりも大きくできることが分かる。挿入材7の厚さが増すほど、損失係数は増加する。ケース2では、従来品の約2倍、ケース4では、従来品の約6倍となっている。
ケース1からケース4について、コンクリート壁2(厚さ180mm)に片面施工(内装材4を全面接着)し、JIS A-1416:2000 「実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法」により音響透過損失試験を実施した。その結果を図4に示す。縦軸は音響透過損失(dB)であり、横軸は1/3オクターブバンド中心周波数(Hz)である。
従来品(ケース1)に比べ、挿入材7を組み合わせたケース2,ケース3,ケース4はいずれも、コンクリート壁2単体の場合と比較して、遮音性能の低下量が少なくなっており、すなわち従来品よりも音響透過損失が大きくなっており、遮音性能を向上することができている。因みに、挿入材7の厚さが9mmであるケース4は、コンクリート壁2単体と同等であることが分かる。
断熱材5と挿入材7の関係について、以下に説明する。表3に示す断熱材5と挿入材7の組み合わせによる損失係数の変化を、表4及び表5に示す。表4は、断熱材5がA種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種bの場合であり、表5は、断熱材5がビーズ法発泡ポリプロピレンの場合である。比較のために用いる挿入材7は、軟質塩化ビニル系発泡材[発泡倍率4倍]と、軟質塩化ビニル系発泡材[発泡倍率6倍]である。
Figure 2015117550
Figure 2015117550
Figure 2015117550
断熱材5をA種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種bとした場合には、断熱材5と挿入材7のヤング係数の比が7倍(発泡倍率4倍)や48倍(発泡倍率6倍)となり、挿入材7により内装材4の損失係数が大きく増加する。
これに対し、断熱材5をビーズ法発泡ポリプロピレンとした場合は、断熱材5と挿入材7のヤング係数の比が0.2倍(発泡倍率4倍)や1.4倍(発泡倍率6倍)程度であり、発泡倍率4倍であると断熱材5よりもヤング係数が小さく、このため、表5の「挿入材なし」と「軟質塩化ビニル系発泡材[発泡倍率4倍]」を比較して理解できるように、挿入材7を組み合わせても内装材4の損失係数が増加しない場合もあって、効果的ではない。
この結果から、挿入材7の組み合わせにより内装材4の損失係数の増加を図るためには、断熱材5と挿入材7のヤング係数の比が最低でも1.4倍は必要であり、比が大きいほど効果的であることが分かる。もちろん、仕上げ材6よりも挿入材7のヤング係数は小さい。
挿入材7の厚さについて、表6を用いて説明する。表6には、各種厚さの軟質塩化ビニル系発泡材[発泡倍率6倍]を内装材4に組み込んだ場合における各内装材4の損失係数を示している。表6には、併せて、図4に示した音響透過損失の測定結果をJIS A 1419-1:2000 「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法−第1部:空気音遮断性能」に規定されている評価曲線で評価した結果(Rr数)も示されている。
各周波数帯域の値それぞれで評価曲線の値以上であれば、評価曲線の性能(Rr-50 等のR値)を満たすとしている。また、Rr値は、5dBピッチで評価するが、1dBピッチで評価した性能をRr数としている。
Figure 2015117550
表6から理解されるように、挿入材7の厚さが厚いほど、損失係数が大きくなり、R数も大きくなっていて、優れた遮音性能を確保することができる。
以上説明したように本実施形態に係る内装材4にあっては、板状断熱材5と板状仕上げ材6の間に板状挿入材7を挟んで積層し、挿入材7と断熱材5が向かい合う面同士及び挿入材7と仕上げ材6が向かい合う面同士を接着剤により一体に接着することにより構成され、挿入材7の振動に対する損失係数が断熱材5及び仕上げ材6よりも大きいので、特殊な接着構造を採用する背景技術とは異なり、そしてまた挿入材7を備えない断熱複合板に比して、安定的かつ確実な遮音性能を達成することができる。
また、戸境壁等のコンクリート壁2への接着についても、特殊な接着構造によることなく、従来通りの方法を適用して、熟練を要することなく簡便に施工することができる。そして、どのような立地条件でも均質的に遮音効果を発現させることができる。
挿入材7のヤング係数が、断熱材5及び仕上げ材6よりも小さいので、内装材4の損失係数を増加させることができて、遮音性能をさらに向上することができる。
断熱材5は、発泡プラスチック系材料で形成され、挿入材7は、軟質塩化ビニル系発泡材で形成されるので、内装材4を低コストかつ施工性良好に構成することができる。
断熱材5の全面を壁2の表面2aに接着するようにしたので、内装材4が発現できる高い遮音性能を均質的に、確実かつ十分に発揮させることができる。
さらに、挿入材7と仕上げ材6及び断熱材5とを高い接着力で接着するために、挿入材7の表面に不織布を設けるようにしてもよい。遮音性能は、挿入材7によって確保されるので、断熱材5を用いることなく、当該挿入材7を戸境壁(コンクリート壁)2に直接接着するようにしても良い。
内装材4は戸境壁2の表面2aに取り付けられるが、当該戸境壁2の仕上げを平坦にするために、戸境壁2に内装材4が納まる窪みを形成するようにしてもよい。さらに、本実施形態に係る内装材4は、壁2の両面の一方のみに貼り付けて設けるようにしても良いことはもちろんである。
2 戸境壁(コンクリート壁)
2a 壁の表面
4 内装材
5 板状断熱材
6 板状仕上げ材
7 板状挿入材

Claims (4)

  1. 室間を仕切る壁の各室内に面する該壁の表面に取り付けられる内装材であって、板状断熱材と板状仕上げ材の間に板状挿入材を挟んで積層し、該挿入材と該断熱材が向かい合う面同士及び該挿入材と該仕上げ材が向かい合う面同士を接着剤により一体に接着することにより構成され、上記挿入材の振動に対する損失係数は、上記断熱材及び上記仕上げ材よりも大きいことを特徴とする内装材。
  2. 前記挿入材のヤング係数は、前記断熱材及び前記仕上げ材よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の内装材。
  3. 前記断熱材は、発泡プラスチック系材料で形成され、前記挿入材は、軟質塩化ビニル系発泡材で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の内装材。
  4. 前記断熱材の全面が前記壁の表面に接着されることを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の内装材。
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