JP2015113709A - タービンロータ組立体およびそれを備えたタービン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロータディスク11の外周に形成される複数の軸方向溝12と、軸方向溝内にロータディスクの周方向に沿って、翼止板13を介して軸方向溝に翼根14aを嵌合して固定してなる動翼群14nと、を具備するタービンロータ組立体10であって、翼止板は、軸方向溝内に嵌合する基部13aと、基部の両端にあって、軸方向溝から突出する端部と、端部がロータディスク11の径方向に折り曲げられて、翼根と軸方向溝との間に生ずる隙間を塞ぐ折り曲げ部13bと、を有し、折り曲げ部は、翼根と軸方向溝との嵌合部位を略全体的に覆うことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
翼止板7を用いることにより、動翼1がロータディスク2の軸方向のずれを防止するという機能がもたらされる。
翼止板7は、薄い板厚の板体であり、軸方向溝3内、底部側の溝部に嵌合する基部8と、基部8の両端にあって、軸方向溝3から軸方向に突出した端部には、ロータディスク2の径方向、すなわち半径方向の外側に折り曲げられてロータディスク2の軸方向端面に当接する折り曲げ部9、9を有する。折り曲げ部9、9は、基部8の幅寸法に比較して、基部8の軸を横切る幅方向の寸法を大としている。
かかる隙間Aを通じて、タービンロータ上流側から下流側に流れるガス流の主流Bに対して、漏れ流Cが生じるため、タービン性能低下の一因となっている(図8参照)。
以上のことから、高効率なタービンの実現には、漏れ低減が不可避の課題であることがわかる。
すなわち、特許文献1では、下流に配置された端部から、半径方向に配設された軸方向溝の部分にわたって延在する翼止板である。これらの翼止板は、一般的に、上流に配設された突出部を備え、この突出部は、翼根の付属の溝内へと係合する。下流に位置する端部領域は、軸方向溝を越えて突出し、かつ動翼の軸方向の固定をするために、この端部領域が折り曲げられる。
従って、タービンの高効率化には、ガスの漏れを低減することが重要な要件となっている。
本発明は、以上のような背景から提案されたものであって、翼根を有する動翼を固定する翼止板の構造の適正化を図った、タービンロータ組立体およびそれを備えたタービンを提供することを目的とする。
タービンロータ組立体10は、例えば軸流タービンに搭載されるもので、ロータディスク11と、ロータディスク11の外周に形成される複数の軸方向溝12と、軸方向溝12内にロータディスク11の周方向に沿って、翼止板13を介して植設してなる動翼群14nと、を具備する。
なお、折り曲げ部13bの外形形状によっては、それぞれの折り曲げ部13bと基部13aとの境の折り曲げ線13lは、それぞれが直線で連なるようにしてもよいし(図2b参照)、また、基部13aのみがロータディスク11側に突出するようにしてもよい(図2c参照)。
先ず、ロータディスク11に動翼14を組み付けるのに先立って、ロータディスク11の外周に列設された軸方向溝12に翼止板13を装着する。
翼止板13は、各軸方向溝12に対して装着する際、基部13aの折り曲げ部13bの一方を、折り曲げ部13bと基部13aとの境の折り曲げ線を介して半径方向の外側に折り曲げる。
軸方向溝12に基部13aを嵌合すると、これにより、折り曲げ部13bは、半径方向外側に突出する状態でロータディスク11の軸方向端面側に当接する。
なお、このとき、翼止板13におけるもう一方の折り曲げ部13bは、折り曲げられていない状態にある。
そうすると、翼部台部14bの下縁部14beが軸方向溝12の頂部に当接すると共に、翼部台部14bの下縁部14be側が、ロータディスク11の軸方向端面側に突出して、折り曲げ部13bの外側縁部13beが翼部台部14bの下縁部14beに密接して、ロータディスク12の軸方向端面と折り曲げ部13bの外側縁部13beとが面一となる(図3参照)。
このようにして、折り曲げ部13bは、翼根14aと軸方向溝12との嵌合部位に当接し、嵌合部位を略全体的に覆う。これにより、翼根14aと軸方向溝12との間に生ずる隙間を塞ぐことができる。
加えて、翼部台部14bの下縁部14beが軸方向溝12の頂部に当接すると共に、翼部台部14bの下縁部14be側が、ロータディスク11の軸方向端面側に突出して、折り曲げ部13bの外側縁部13beが翼部台部14bの下縁部14beに密接して、ロータディスク12の軸方向端面と折り曲げ部13bの外側縁部13beとが面一となるので、高速回転によるウィンデージロスを解消することができる。
しかも、全ての動翼14を支える、隣接する翼止板13の折り曲げ部13b同士は、面一状態で、翼根14aと軸方向溝12との嵌合部位に当接し、嵌合部位を略全体的に覆うので、折り曲げ部13b同士の間からの作動流体の漏れ流れを封止することができ、高速回転によるウィンデージロスを解消することができる。
本発明は、以下のように構成して、実施することもできる。
ここでは、一実施形態で説明したように、翼止板13の折り曲げ部13b'は必ずしも翼根14aと軸方向溝12との嵌合部位を全体的に、且つ隣り合う折り曲げ部13b'と接して接合していなくてもよい。
図4、5に示すように、ロータディスク11の外周部近傍にある主たる隙間Aまで覆うとともに、隙間Aの形成される領域部分だけを覆うように、幅を小さくしてもよい。
図4、5は、折り曲げ部13b'の高さが、図2、3よりも低くなっており、さらに、折り曲げ部13b'の幅を狭めて両側の辺部は、隣り合う折り曲げ部13b'の両側の辺部とは接していない。その他は、図2、3と同様の構成であり、折り曲げ部13b'の外側面E'とロータディスク11の軸方向端面Dとが面一となり、高速回転によるウィンデージロスをなくすことができる。
11 ロータディスク
12 軸方向溝
13 翼止板
13a 基部
13b 折り曲げ部
13be 外側縁部
13l 折り曲げ線
14n 動翼群
14 動翼
14a 翼根
14b 翼部台部
14be 下縁部
14c 翼部
Claims (4)
- ロータディスクと、該ロータディスクの外周に形成される複数の軸方向溝と、該軸方向溝内に前記ロータディスクの周方向に沿って、翼止板を介して前記軸方向溝に翼根を嵌合して固定してなる動翼群と、を具備するタービンロータ組立体であって、
前記翼止板は、前記軸方向溝内に嵌合する基部と、
該基部の両端にあって、前記軸方向溝から突出する端部と、
該端部が前記ロータディスクの径方向に折り曲げられて、前記翼根と前記軸方向溝との間に生ずる隙間を塞ぐ折り曲げ部と、を有し、
前記折り曲げ部は、前記翼根と前記軸方向溝との嵌合部位を略全体的に覆うことを特徴とするタービンロータ組立体。 - 前記ロータディスクの軸方向端面と前記折り曲げ部の外側面とが面一となる、ことを特徴とする請求項1に記載のタービンロータ組立体。
- 隣接する前記折り曲げ部同士の外側面が面一となるようにそれぞれの折り曲げ部の外形形状が形成される、ことを特徴とする請求項1に記載のタービンロータ組立体。
- 請求項1から3のいずれか1に記載のタービンロータ組立体を備えたことを特徴とするタービン。
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JP2013253988A JP6076888B2 (ja) | 2013-12-09 | 2013-12-09 | タービンロータ組立体およびそれを備えたタービン |
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Citations (4)
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JPH10317907A (ja) * | 1997-05-22 | 1998-12-02 | Hitachi Ltd | 圧縮機翼固定構造 |
US8038399B1 (en) * | 2008-11-22 | 2011-10-18 | Florida Turbine Technologies, Inc. | Turbine rim cavity sealing |
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2013
- 2013-12-09 JP JP2013253988A patent/JP6076888B2/ja active Active
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