JP2015108833A - 液晶表示装置、モジュール及び電子機器 - Google Patents

液晶表示装置、モジュール及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】静止画および動画の品質(画質)が向上された表示装置およびその駆動方法を提供する。
【解決手段】液晶表示装置に周期Tinで第p(pは正の整数)の入力画像データと、第p+1の入力画像データが入力され、入力画像データに基づいて、周期Tで第i(iは正の整数)の元画像データと、第i+1の元画像とが生成され、第iの元画像データに基づいて、J個(Jは3以上の整数)のサブ画像が生成され、周期TにおいてJ個のサブ画像が順次表示され、第iの元画像データ又はi+1の元画像データのうち、少なくとも一方
は、第pの入力画像データと第p+1の入力画像データの中間状態であり、サブ画像は、第1の明るさ又は第2の明るさのいずれかを表示し、J個のサブ画像のうち、少なくとも一つのサブ画像を他のサブ画像と異なる画像とする。
【選択図】図14

Description

本発明は、装置およびその駆動方法に関する。具体的には、半導体装置およびその駆動方
法に関する。さらに具体的には、表示装置およびその駆動方法、特にホールド型の駆動方
法による動画の品質を向上する方法に関する。
近年、薄型の表示装置に対する関心が高まっている。CRTディスプレイに代わり、液晶
ディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクションディスプレイなどが開発され、
普及してきた。さらに、フィールドエミッションディスプレイ、無機エレクトロルミネセ
ンスディスプレイ、有機エレクトロルミネセンスディスプレイ、電子ペーパーなどが、次
世代の表示装置として開発が進められている。
上述したような表示装置に備えられた表示部には、画像を構成する最小単位である画素が
並置される。そして、それぞれの画素が、画像データにしたがった輝度で発光することで
、表示部に画像が形成される。
このような表示装置を用いて動画を表示させるときは、複数の画像を、1秒間に数十回、
素早く表示させることで行う。この、複数の画像を表示する周期(または、画像データが
表示装置に入力される周期)のことを、1フレーム期間と呼ぶ。
ここで、表示装置の駆動方法は、画素の輝度が、1フレーム期間内に、どのような時間的
分布を持っているかという観点でも分類できる。アクティブマトリクス型の表示装置に主
に用いられるホールド型の駆動方法は、1フレーム期間内で、画素の輝度は一定である。
一方、CRT等に用いられるインパルス型の駆動方法は、1フレーム期間内に一度強く発
光した後、画素の輝度は直ちに減衰して発光しなくなる。インパルス型の駆動方法では、
1フレーム期間の大半は非発光状態である。
ホールド型の表示装置は、動画を表示したとき、画像の一部分が動いている場合では動い
ているものが尾を引いたように見えたり、画像全体で動いている場合では全体がぼやけて
見えたりする問題(動画ボケ:Motion Blur)を持つことが明らかになってき
ている。これは、人間の目は動いている物体の動きを予測して物体が動く先に視線を動か
しているのに対して、ホールド型の表示装置に表示される画像は1フレーム期間の間は止
まり続けているという不一致から起こっているといわれている。インパルス型の表示装置
では、画像は一瞬表示されてから直ちに消えるので、このような見え方と表示の不一致は
起こらず、動画ボケの問題は起こらない。
ホールド型の表示装置における動画ボケの問題を解決する方法としては、主に、次の2つ
の方法が提案されている(特許文献1)。1つ目は、1フレーム期間内に、本来の画像を
表示する期間と、黒画像を表示する期間とを設けることである。こうすることで、表示を
擬似的にインパルス型に近づけることができ、目の残像を抑えることができるため、動画
の品質を向上することができる(特許文献2、3)。2つ目は、1フレーム期間の長さを
短くする(フレーム周波数を大きくする)ことである。こうすることで、画像の動きが目
の動きに追従できるようになり、画像の動きがなめらかになるため、動画の品質を向上す
ることができる(特許文献4)。さらに、1つ目の方法の改良技術として、黒画像の代わ
りに、元の画像より暗い画像を表示することでも動画の品質を向上することができること
が公開されている(特許文献5、6、非特許文献1、2、3)。さらに、条件に応じて駆
動方法を変える方法も公開されている(特許文献7、8)。
特開平4−302289 特開平9−325715 特開2000−200063 特開2005−268912 特開2002−23707 特開2004−240317 特開2002−91400 特開2004−177575
SID’05 DIGEST,60.2,pp1734,(2005) SID’06 DIGEST,69.4,pp1950,(2006) SID’06 DIGEST,69.5,pp1954,(2006)
このように、ホールド型の表示装置における動画ボケの問題を解決する方法として、様々
なものが検討されているが、その効果はまだ不十分であり、インパルス型と同等な動画の
品質を持つには至っていない。さらに、黒画像を表示する表示を擬似的にインパルス型に
近づける方法では、ちらつき(フリッカ)が増大する。また、黒画像の表示することによ
って画像の輝度が小さくなってしまい、黒画像を挿入しない場合と同等の輝度を得るため
には消費電力が増大してしまうという問題もある。フレーム周波数を大きくする方法では
、データ処理が複雑になるため、高速に処理できる駆動回路が必要になり、製造コストの
増加や、データ処理に伴う発熱や消費電力の増大が問題となる。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、主な課題としては、静止画およ
び動画の品質(画質)が向上された表示装置およびその駆動方法を提供することである。
より詳細には、動画ボケの問題がない表示装置およびその駆動方法を提供すること、フリ
ッカのない表示装置およびその駆動方法を提供すること、視野角が向上された表示装置お
よびその駆動方法を提供すること、応答速度が向上された表示装置およびその駆動方法を
提供すること、等を課題とする。さらに、消費電力が低減された表示装置およびその駆動
方法を提供すること、製造コストが低減された表示装置およびその駆動方法を提供するこ
と、等を課題とする。
本発明の液晶表示装置の駆動方法の一は、液晶表示装置に周期Tinで第p(pは正の整
数)の入力画像データと、第p+1の入力画像データが入力され、入力画像データに基づ
いて、周期Tで第i(iは正の整数)の元画像データと、第i+1の元画像とが生成され
、第iの元画像データに基づいて、J個(Jは3以上の整数)のサブ画像が生成され、周
期TにおいてJ個のサブ画像が順次表示され、第iの元画像データ又はi+1の元画像デ
ータのうち、少なくとも一方は、第pの入力画像データと第p+1の入力画像データの中
間状態であり、サブ画像は、第1の明るさ又は第2の明るさのいずれかを表示し、J個の
サブ画像のうち、少なくとも一つのサブ画像は他のサブ画像と異なる画像であることを特
徴とする。
なお、J個のサブ画像のうち、少なくとも一つのサブ画像が他のサブ画像と異なる画像で
あることによる利点としては、次のような点を挙げることができる。たとえば、周期Tの
期間内において異なるサブ画像が順次表示されれば、周期Tの期間内において明るさが時
間的に変化する画素が少なくとも一つ存在することとなる。つまり、当該画素においては
インパルス型の駆動が行なわれているといえる。すなわち、J個のサブ画像のうち、少な
くとも一つのサブ画像が他のサブ画像と異なる画像であることによって、表示をインパル
ス型とすることができるので、動画の画質を向上できる。さらに、Jを大きくすることに
よって、周期Tの期間内におけるそれぞれの画素への書き込みの頻度が大きくなるため、
定電荷駆動による画素への書き込み電圧不足を解消し、表示素子の応答時間を短くするこ
とができる。
また、本発明の液晶表示装置の駆動方法の一は、上記構成において、J個のサブ画像のう
ち、少なくとも一つは黒画像であることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置の駆動方法の一は、液晶表示装置に周期Tinで第p(pは
正の整数)の入力画像データと、第p+1の入力画像データが入力され、入力画像データ
に基づいて、周期Tで第i(iは正の整数)の元画像データと、第i+1の元画像とが生
成され、第iの元画像データに基づいて、J個(Jは3以上の整数)のサブ画像が生成さ
れ、周期TにおいてJ個のサブ画像が順次表示され、第iの元画像データ又はi+1の元
画像データのうち、少なくとも一方は、第pの入力画像データと第p+1の入力画像デー
タの中間状態であり、サブ画像は、第1の明るさ又は第2の明るさのいずれかを表示し、
J個のサブ画像は、全て同じ画像であることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置の駆動方法の一は、液晶表示装置に周期Tinで第p(pは
正の整数)の入力画像データと、第p+1の入力画像データが入力され、入力画像データ
に基づいて、周期Tで第i(iは正の整数)の元画像データと、第i+1の元画像とが生
成され、第iの元画像データに基づいて、第1のサブ画像と第2のサブ画像が生成され、
周期Tにおいて第1のサブ画像と第2のサブ画像が順次表示され、第iの元画像データ又
はi+1の元画像データのうち、少なくとも一方は、第pの入力画像データと第p+1の
入力画像データの中間状態であり、周期Tinは、周期Tの2倍より大きく、第1のサブ
画像と第2のサブ画像が異なる画像であることを特徴とする。また第1のサブ画像又は第
2のサブ画像は、黒画像であることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置の駆動方法の一は、液晶表示装置に周期Tinで第p(pは
正の整数)の入力画像データと、第p+1の入力画像データが入力され、入力画像データ
に基づいて、周期Tで第i(iは正の整数)の元画像データと、第i+1の元画像とが生
成され、第iの元画像データに基づいて、第1のサブ画像と第2のサブ画像が生成され、
周期Tにおいて第1のサブ画像と第2のサブ画像が順次表示され、第iの元画像データ又
はi+1の元画像データのうち、少なくとも一方は、第pの入力画像データと第p+1の
入力画像データの中間状態であり、周期Tinは、周期Tの2倍より大きく、第1のサブ
画像と第2のサブ画像が同じ画像であることを特徴とする。
なお、スイッチは、様々な形態のものを用いることができる。例としては、電気的スイ
ッチや機械的なスイッチなどがある。つまり、電流の流れを制御できるものであればよく
、特定のものに限定されない。例えば、スイッチとして、トランジスタ(例えば、バイポ
ーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、
PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator
Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semicon
ductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、サイリスタなどを用
いることが出来る。または、これらを組み合わせた論理回路をスイッチとして用いること
が出来る。
機械的なスイッチの例としては、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように、
MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチがある
。そのスイッチは、機械的に動かすことが出来る電極を有し、その電極が動くことによっ
て、接続と非接続とを制御して動作する。
スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、単なるスイッチとし
て動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流
を抑えたい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いることが望ましい。オ
フ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を有するトランジスタやマルチゲート
構造を有するトランジスタ等がある。または、スイッチとして動作させるトランジスタの
ソース端子の電位が、低電位側電源(Vss、GND、0Vなど)の電位に近い状態で動
作する場合はNチャネル型トランジスタを用いることが望ましい。反対に、ソース端子の
電位が、高電位側電源(Vddなど)の電位に近い状態で動作する場合はPチャネル型ト
ランジスタを用いることが望ましい。なぜなら、Nチャネル型トランジスタではソース端
子が低電位側電源の電位に近い状態で動作するとき、Pチャネル型トランジスタではソー
ス端子が高電位側電源の電位に近い状態で動作するとき、ゲートとソースの間の電圧の絶
対値を大きくできる。ソースフォロワ動作をしてしまうことが少ないため、出力電圧の大
きさが小さくなってしまうことが少ないからである。
なお、Nチャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタの両方を用いて、CMO
S型のスイッチをスイッチとして用いてもよい。CMOS型のスイッチにすると、Pチャ
ネル型トランジスタまたはNチャネル型トランジスタのどちらか一方のトランジスタが導
通すれば電流が流れるため、スイッチとして機能しやすくなる。例えば、スイッチへの入
力信号の電圧が高い場合でも、低い場合でも、適切に電圧を出力させることが出来る。さ
らに、スイッチをオンまたはオフさせるための信号の電圧振幅値を小さくすることが出来
るので、消費電力を小さくすることも出来る。
なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、スイッチは、入力端子(ソース端子
またはドレイン端子の一方)と、出力端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)と、
導通を制御する端子(ゲート端子)とを有している。一方、スイッチとしてダイオードを
用いる場合、スイッチは、導通を制御する端子を有していない場合がある。そのため、ト
ランジスタよりもダイオードをスイッチとして用いた方が、端子を制御するための配線を
少なくすることが出来る。
なお、AとBとが接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電気的に接
続されている場合と、AとBとが機能的に接続されている場合と、AとBとが直接接続さ
れている場合とを含むものとする。ここで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回
路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。したがって、所定の接続関係
、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続
関係以外のものも含むものとする。
例えば、AとBとが電気的に接続されている場合として、AとBとの電気的な接続を可
能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダ
イオードなど)が、AとBとの間に1個以上配置されていてもよい。あるいは、AとBと
が機能的に接続されている場合として、AとBとの機能的な接続を可能とする回路(例え
ば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換
回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路
、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源
、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ
、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、
制御回路など)が、AとBとの間に1個以上配置されていてもよい。あるいは、AとBと
が直接接続されている場合として、AとBとの間に他の素子や他の回路を挟まずに、Aと
Bとが直接接続されていてもよい。
なお、AとBとが直接接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが直接接
続されている場合(つまり、AとBとの間に他の素子や他の回路を間に介さずに接続され
ている場合)と、AとBとが電気的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別の
素子や別の回路を挟んで接続されている場合)とを含むものとする。
なお、AとBとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電
気的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟んで接続さ
れている場合)と、AとBとが機能的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別
の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、AとBとが直接接続されている場合(
つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むも
のとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続さ
れている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
子、電子インク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディ
スプレイ(PDP)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、圧電セラミックディ
スプレイ、カーボンナノチューブ、など、電気磁気的作用により、コントラスト、輝度、
反射率、透過率などが変化する表示媒体を用いることができる。なお、EL素子を用いた
表示装置としてはELディスプレイ、電子放出素子を用いた表示装置としてはフィールド
エミッションディスプレイ(FED)やSED方式平面型ディスプレイ(SED:Sur
face−conduction Electron−emitter Disply)
など、液晶素子を用いた表示装置としては液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、
半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型
液晶ディスプレイ)、電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置としては電子ペーパー
がある。
なお、EL素子とは、陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に挟まれたEL層とを有する
素子である。なお、EL層としては、1重項励起子からの発光(蛍光)を利用するもの、
3重項励起子からの発光(燐光)を利用するもの、1重項励起子からの発光(蛍光)を利
用するものと3重項励起子からの発光(燐光)を利用するものとを含むもの、有機物によ
って形成されたもの、無機物によって形成されたもの、有機物によって形成されたものと
無機物によって形成されたものとを含むもの、高分子の材料、低分子の材料、高分子の材
料と低分子の材料とを含むものなどを用いることができる。ただし、これに限定されず、
EL素子として様々なものを用いることができる。
なお、電子放出素子とは、先鋭な陰極に高電界を集中して電子を引き出す素子である。例
えば、電子放出素子として、スピント型、カーボンナノチューブ(CNT)型、金属―絶
縁体―金属を積層したMIM(Metal−Insulator−Metal)型、金属
―絶縁体―半導体を積層したMIS(Metal−Insulator−Semicon
ductor)型、MOS型、シリコン型、薄膜ダイオード型、ダイヤモンド型、表面伝
導エミッタSCD型、オード型、ダイヤモンド型、表面伝導エミッタSCD型、金属―絶
縁体―半導体−金属型等の薄膜型、HEED型、EL型、ポーラスシリコン型、表面伝導
(SED)型などを用いることができる。ただし、これに限定されず、電子放出素子とし
て様々なものを用いることができる。
なお、液晶素子とは、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素
子であり、一対の電極、及び液晶により構成される。なお、液晶の光学的変調作用は、液
晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界又は斜め方向の電界を含む)によって制御
される。なお、液晶素子としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック
液晶、ディスコチック液晶、サーモトロピック液晶、ライオトロピック液晶、リオトロピ
ック液晶、低分子液晶、高分子液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶、主鎖型液晶、側鎖型高
分子液晶、プラズマアドレス液晶(PDLC)、バナナ型液晶、TN(Twisted
Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モー
ド、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe
Field Switching)モード、MVA(Multi−domain Ver
tical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertic
al Alignment)、ASV(Advanced Super View)モー
ド、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−ce
ll)モード、OCB(Optical Compensated Birefring
ence)モード、ECB(Electrically Controlled Bir
efringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid
Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liqui
d Crystal)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liq
uid Crystal)モード、ゲストホストモードなどを用いることができる。ただ
し、これに限定されず、液晶素子として様々なものを用いることができる。
なお、電子ペーパーとしては、光学異方性と染料分子配向のような分子により表示される
もの、電気泳動、粒子移動、粒子回転、相変化のような粒子により表示されるもの、フィ
ルムの一端が移動することにより表示されるもの、分子の発色/相変化により表示される
もの、分子の光吸収により表示されるもの、電子とホールが結合して時発光により表示さ
れるものなどのことをいう。例えば、電子ペーパーとして、マイクロカプセル型電気泳動
、水平移動型電気泳動、垂直移動型電気泳動、球状ツイストボール、磁気ツイストボール
、円柱ツイストボール方式、帯電トナー、電子粉流体、磁気泳動型、磁気感熱式、エレク
トロウェッテイング、光散乱(透明白濁)、コレステリック液晶/光導電層、コレステリ
ック液晶、双安定性ネマチック液晶、強誘電性液晶、2色性色素・液晶分散型、可動フィ
ルム、ロイコ染料発消色、フォトクロミック、エレクトロクロミック、エレクトロデポジ
ション、フレキシブル有機ELなどを用いることができる。ただし、これに限定されず、
電子ペーパーとして様々なものを用いることができる。ここで、マイクロカプセル型電気
泳動を用いることによって、電気泳動方式の欠点である泳動粒子の凝集、沈殿を解決する
ことができる。電子粉流体は、高速応答性、高反射率、広視野角、低消費電力、メモリ性
などのメリットを有する。
なお、プラズマディスプレイは、電極を表面に形成した基板と、電極及び微小な溝を表面
に形成し且つ溝内に蛍光体層を形成した基板とを狭い間隔で対向させて、希ガスを封入し
た構造を有する。なお、電極間に電圧をかけることによって紫外線を発生させ、蛍光体を
光らせることで、表示を行うことができる。なお、プラズマディスプレイとしては、DC
型PDP、AC型PDPでもよい。ここで、プラズマディスプレイパネルとしては、AS
W(Address While Sustain)駆動、サブフレームをリセット期間
、アドレス期間、維持期間に分割するADS(Address Display Sep
arated)駆動、CLEAR(Low Energy Address and R
eduction of False Contour Sequence)駆動、AL
IS(Alternate Lighting of Surfaces)方式、TER
ES(Techbology of Reciprocal Susfainer)駆動
などを用いることができる。ただし、これに限定されず、プラズマディスプレイとして様
々なものを用いることができる。
なお、光源を必要とする表示装置、例えば、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ
、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射
型液晶ディスプレイ)、グレーティングライトバルブ(GLV)を用いた表示装置、デジ
タルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた表示装置などの光源としては、エレクト
ロルミネッセンス、冷陰極管、熱陰極管、LED、レーザー光源、水銀ランプなどを用い
ることができる。ただし、これに限定されず、光源して様々なものを用いることができる
なお、トランジスタの構成は、様々な形態をとることができる。特定の構成に限定され
ない。例えば、ゲート電極が2個以上のマルチゲート構造を用いてもよい。マルチゲート
構造にすると、チャネル領域が直列に接続されるため、複数のトランジスタが直列に接続
された構成となる。マルチゲート構造により、オフ電流の低減、トランジスタの耐圧向上
による信頼性の向上を図ることができる。あるいは、マルチゲート構造により、飽和領域
で動作する時に、ドレイン・ソース間電圧が変化しても、ドレイン・ソース間電流があま
り変化せず、電圧・電流特性の傾きがフラットな特性にすることができる。電圧・電流特
性の傾きがフラットである特性を利用すると、理想的な電流源回路や、非常に高い抵抗値
をもつ能動負荷を実現することが出来る。その結果、特性のよい差動回路やカレントミラ
ー回路を実現することが出来る。別の例として、チャネルの上下にゲート電極が配置され
ている構造でもよい。チャネルの上下にゲート電極が配置されている構造にすることによ
り、チャネル領域が増えるため、電流値の増加、又は空乏層ができやすくなることによる
S値の低減を図ることができる。チャネルの上下にゲート電極が配置されると、複数のト
ランジスタが並列に接続されたような構成となる。
あるいは、チャネル領域の上にゲート電極が配置されている構造でもよいし、チャネル
領域の下にゲート電極が配置されている構造でもよい。あるいは、正スタガ構造または逆
スタガ構造でもよいし、チャネル領域が複数の領域に分かれていてもよいし、チャネル領
域が並列に接続されていてもよいし、チャネル領域が直列に接続されていてもよい。ある
いは、チャネル領域(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なっていても
よい。チャネル領域(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なる構造にす
ることにより、チャネル領域の一部に電荷がたまって、動作が不安定になることを防ぐこ
とができる。あるいは、LDD領域を設けても良い。LDD領域を設けることにより、オ
フ電流の低減、又はトランジスタの耐圧向上による信頼性の向上を図ることができる。あ
るいは、LDD領域を設けることにより、飽和領域で動作する時に、ドレイン・ソース間
電圧が変化しても、ドレイン・ソース間電流があまり変化せず、電圧・電流特性の傾きが
フラットな特性にすることができる。
なお、トランジスタは、様々なタイプを用いることができ、様々な基板を用いて形成さ
せることができる。したがって、所定の機能を実現させるために必要な回路の全てが、同
一の基板に形成されていてもよい。例えば、所定の機能を実現させるために必要な回路の
全てが、ガラス基板、プラスチック基板、単結晶基板、またはSOI基板を用いて形成さ
れていてもよく、さまざまな基板を用いてに形成されていてもよい。所定の機能を実現さ
せるために必要な回路の全てが同じ基板を用いて形成されていることにより、部品点数の
削減によるコストの低減、又は回路部品との接続点数の低減による信頼性の向上を図るこ
とができる。あるいは、所定の機能を実現させるために必要な回路の一部が、ある基板に
形成されており、所定の機能を実現させるために必要な回路の別の一部が、別の基板に形
成されていてもよい。つまり、所定の機能を実現させるために必要な回路の全てが同じ基
板を用いて形成されていなくてもよい。例えば、所定の機能を実現させるために必要な回
路の一部は、ガラス基板上にトランジスタを用いて形成され、所定の機能を実現させるた
めに必要な回路の別の一部は、単結晶基板に形成され、単結晶基板を用いて形成されたト
ランジスタで構成されたICチップをCOG(Chip On Glass)でガラス基
板に接続して、ガラス基板上にそのICチップを配置してもよい。あるいは、そのICチ
ップをTAB(Tape Automated Bonding)やプリント基板を用い
てガラス基板と接続してもよい。このように、回路の一部が同じ基板に形成されているこ
とにより、部品点数の削減によるコストの低減、又は回路部品との接続点数の低減による
信頼性の向上を図ることができる。あるいは、駆動電圧が高い部分及び駆動周波数が高い
部分の回路は、消費電力が大きくなってしまうので、そのような部分の回路は同じ基板に
形成せず、そのかわりに、例えば、単結晶基板にその部分の回路を形成して、その回路で
構成されたICチップを用いるようにすれば、消費電力の増加を防ぐことができる。
なお、一画素とは、明るさを制御できる要素一つ分を示すものとする。よって、一例とし
ては、一画素とは、一つの色要素を示すものとし、その色要素一つで明るさを表現する。
従って、そのときは、R(赤)G(緑)B(青)の色要素からなるカラー表示装置の場合
には、画像の最小単位は、Rの画素とGの画素とBの画素との三画素から構成されるもの
とする。なお、色要素は、三色に限定されず、三色以上を用いても良いし、RGB以外の
色を用いても良い。例えば、白色を加えて、RGBW(Wは白)としてもよい。あるいは
、RGBに、例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、エメラルドグリーン、朱色などを一
色以上追加してもよい。あるいは、例えば、RGBの中の少なくとも一色に類似した色を
、RGBに追加してもよい。例えば、R、G、B1、B2としてもよい。B1とB2とは
、どちらも青色であるが、少し周波数が異なっている。同様に、R1、R2、G、Bとし
てもよい。このような色要素を用いることにより、より実物に近い表示を行うことができ
る。このような色要素を用いることにより、消費電力を低減することが出来る。別の例と
しては、1つの色要素について、複数の領域を用いて明るさを制御する場合は、その領域
一つ分を一画素としてもよい。よって、一例として、面積階調を行う場合または副画素(
サブ画素)を有している場合、一つの色要素につき、明るさを制御する領域が複数あり、
その全体で階調を表現するわけであるが、明るさを制御する領域の一つ分を一画素として
もよい。よって、その場合は、一つの色要素は、複数の画素で構成されることとなる。あ
るいは、明るさを制御する領域が1つの色要素の中に複数あっても、それらをまとめて、
1つの色要素を1画素としてもよい。よって、その場合は、一つの色要素は、一つの画素
で構成されることとなる。あるいは、1つの色要素について、複数の領域を用いて明るさ
を制御する場合、画素によって、表示に寄与する領域の大きさが異なっている場合がある
。あるいは、一つの色要素につき複数ある、明るさを制御する領域において、各々に供給
する信号を僅かに異ならせるようにして、視野角を広げるようにしてもよい。つまり、1
つの色要素について、複数個ある領域が各々有する画素電極の電位が、各々異なっていて
もよい。その結果、液晶分子に加わる電圧が各画素電極によって各々異なる。よって、視
野角を広くすることが出来る。
なお、一画素(三色分)と明示的に記載する場合は、RとGとBの三画素分を一画素と
考える場合であるとする。一画素(一色分)と明示的に記載する場合は、一つの色要素に
つき、複数の領域がある場合、それらをまとめて一画素と考える場合であるとする。
なお、画素は、マトリクス状に配置(配列)されている場合がある。ここで、画素がマト
リクスに配置(配列)されているとは、縦方向もしくは横方向において、画素が直線上に
並んで配置されている場合、又はギザギザな線上に配置されている場合を含む。よって、
例えば三色の色要素(例えばRGB)でフルカラー表示を行う場合に、ストライプ配置さ
れている場合、又は三つの色要素のドットがデルタ配置されている場合も含む。さらに、
ベイヤー配置されている場合も含む。なお、色要素は、三色に限定されず、それ以上でも
よく、例えば、RGBW(Wは白)、又はRGBに、イエロー、シアン、マゼンタなどを
一色以上追加したものなどがある。なお、色要素のドット毎にその表示領域の大きさが異
なっていてもよい。これにより、低消費電力化、又は表示素子の長寿命化を図ることがで
きる。
なお、画素に能動素子を有するアクティブマトリクス方式、または、画素に能動素子を有
しないパッシブマトリクス方式を用いることが出来る。
アクティブマトリクス方式では、能動素子(アクティブ素子、非線形素子)として、トラ
ンジスタだけでなく、さまざまな能動素子(アクティブ素子、非線形素子)を用いること
が出来る。例えば、MIM(Metal Insulator Metal)やTFD(
Thin Film Diode)などを用いることも可能である。これらの素子は、製
造工程が少ないため、製造コストの低減、又は歩留まりの向上を図ることができる。さら
に、素子のサイズが小さいため、開口率を向上させることができ、低消費電力化や高輝度
化をはかることが出来る。
なお、アクティブマトリクス方式以外のものとして、能動素子(アクティブ素子、非線形
素子)を用いないパッシブマトリクス型を用いることも可能である。能動素子(アクティ
ブ素子、非線形素子)を用いないため、製造工程が少なく、製造コストの低減、又は歩留
まりの向上を図ることができる。能動素子(アクティブ素子、非線形素子)を用いないた
め、開口率を向上させることができ、低消費電力化や高輝度化をはかることが出来る。
なお、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子
を有する素子であり、ドレイン領域とソース領域の間にチャネル領域を有しており、ドレ
イン領域とチャネル領域とソース領域とを介して電流を流すことが出来る。ここで、ソー
スとドレインとは、トランジスタの構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソー
スまたはドレインであるかを限定することが困難である。そこで、本書類(明細書、特許
請求の範囲又は図面など)においては、ソース及びドレインとして機能する領域を、ソー
スもしくはドレインと呼ばない場合がある。その場合、一例としては、それぞれを第1端
子、第2端子と表記する場合がある。あるいは、それぞれを第1の電極、第2の電極と表
記する場合がある。あるいは、ソース領域、ドレイン領域と表記する場合がある。
なお、トランジスタは、ベースとエミッタとコレクタとを含む少なくとも三つの端子を
有する素子であってもよい。この場合も同様に、エミッタとコレクタとを、第1端子、第
2端子と表記する場合がある。
なお、ゲートとは、ゲート電極とゲート配線(ゲート線、ゲート信号線、走査線、走査
信号線等とも言う)とを含んだ全体、もしくは、それらの一部のことを言う。ゲート電極
とは、チャネル領域を形成する半導体と、ゲート絶縁膜を介してオーバーラップしている
部分の導電膜のことを言う。なお、ゲート電極の一部は、LDD(Lightly Do
ped Drain)領域またはソース領域(またはドレイン領域)と、ゲート絶縁膜を
介してオーバーラップしている場合もある。ゲート配線とは、各トランジスタのゲート電
極の間を接続するための配線、各画素の有するゲート電極の間を接続するための配線、又
はゲート電極と別の配線とを接続するための配線のことを言う。
ただし、ゲート電極としても機能し、ゲート配線としても機能するような部分(領域、
導電膜、配線など)も存在する。そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、ゲート
電極と呼んでも良いし、ゲート配線と呼んでも良い。つまり、ゲート電極とゲート配線と
が、明確に区別できないような領域も存在する。例えば、延伸して配置されているゲート
配線の一部とチャネル領域がオーバーラップしている場合、その部分(領域、導電膜、配
線など)はゲート配線として機能しているが、ゲート電極としても機能していることにな
る。よって、そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、ゲート電極と呼んでも良い
し、ゲート配線と呼んでも良い。
なお、ゲート電極と同じ材料で形成され、ゲート電極と同じ島(アイランド)を形成し
てつながっている部分(領域、導電膜、配線など)も、ゲート電極と呼んでも良い。同様
に、ゲート配線と同じ材料で形成され、ゲート配線と同じ島(アイランド)を形成してつ
ながっている部分(領域、導電膜、配線など)も、ゲート配線と呼んでも良い。このよう
な部分(領域、導電膜、配線など)は、厳密な意味では、チャネル領域とオーバーラップ
していない場合、又は別のゲート電極と接続させる機能を有していない場合がある。しか
し、製造時の仕様などの関係で、ゲート電極またはゲート配線と同じ材料で形成され、ゲ
ート電極またはゲート配線と同じ島(アイランド)を形成してつながっている部分(領域
、導電膜、配線など)がある。よって、そのような部分(領域、導電膜、配線など)もゲ
ート電極またはゲート配線と呼んでも良い。
なお、例えば、マルチゲートのトランジスタにおいて、1つのゲート電極と、別のゲー
ト電極とは、ゲート電極と同じ材料で形成された導電膜で接続される場合が多い。そのよ
うな部分(領域、導電膜、配線など)は、ゲート電極とゲート電極とを接続させるための
部分(領域、導電膜、配線など)であるため、ゲート配線と呼んでも良いが、マルチゲー
トのトランジスタを1つのトランジスタと見なすことも出来るため、ゲート電極と呼んで
も良い。つまり、ゲート電極またはゲート配線と同じ材料で形成され、ゲート電極または
ゲート配線と同じ島(アイランド)を形成してつながっている部分(領域、導電膜、配線
など)は、ゲート電極やゲート配線と呼んでも良い。さらに、例えば、ゲート電極とゲー
ト配線とを接続させている部分の導電膜であって、ゲート電極またはゲート配線とは異な
る材料で形成された導電膜も、ゲート電極と呼んでも良いし、ゲート配線と呼んでも良い
なお、ゲート端子とは、ゲート電極の部分(領域、導電膜、配線など)または、ゲート
電極と電気的に接続されている部分(領域、導電膜、配線など)について、その一部分の
ことを言う。
なお、ゲート配線、ゲート線、ゲート信号線、走査線、走査信号線などと呼ぶ場合、配
線にトランジスタのゲートが接続されていない場合もある。この場合、ゲート配線、ゲー
ト線、ゲート信号線、走査線、走査信号線は、トランジスタのゲートと同じ層で形成され
た配線、トランジスタのゲートと同じ材料で形成された配線またはトランジスタのゲート
と同時に成膜された配線を意味している場合がある。例としては、保持容量用配線、電源
線、基準電位供給配線などがある。
なお、ソースとは、ソース領域とソース電極とソース配線(ソース線、ソース信号線、
データ線、データ信号線等とも言う)とを含んだ全体、もしくは、それらの一部のことを
言う。ソース領域とは、P型不純物(ボロンやガリウムなど)やN型不純物(リンやヒ素
など)が多く含まれる半導体領域のことを言う。従って、少しだけP型不純物やN型不純
物が含まれる領域、いわゆる、LDD(Lightly Doped Drain)領域
は、ソース領域には含まれない。ソース電極とは、ソース領域とは別の材料で形成され、
ソース領域と電気的に接続されて配置されている部分の導電層のことを言う。ただし、ソ
ース電極は、ソース領域も含んでソース電極と呼ぶこともある。ソース配線とは、各トラ
ンジスタのソース電極の間を接続するための配線、各画素の有するソース電極の間を接続
するための配線、又はソース電極と別の配線とを接続するための配線のことを言う。
しかしながら、ソース電極としても機能し、ソース配線としても機能するような部分(
領域、導電膜、配線など)も存在する。そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、
ソース電極と呼んでも良いし、ソース配線と呼んでも良い。つまり、ソース電極とソース
配線とが、明確に区別できないような領域も存在する。例えば、延伸して配置されている
ソース配線の一部とソース領域とがオーバーラップしている場合、その部分(領域、導電
膜、配線など)はソース配線として機能しているが、ソース電極としても機能しているこ
とになる。よって、そのような部分(領域、導電膜、配線など)は、ソース電極と呼んで
も良いし、ソース配線と呼んでも良い。
なお、ソース電極と同じ材料で形成され、ソース電極と同じ島(アイランド)を形成し
てつながっている部分(領域、導電膜、配線など)や、ソース電極とソース電極とを接続
する部分(領域、導電膜、配線など)も、ソース電極と呼んでも良い。さらに、ソース領
域とオーバーラップしている部分も、ソース電極と呼んでも良い。同様に、ソース配線と
同じ材料で形成され、ソース配線と同じ島(アイランド)を形成してつながっている領域
も、ソース配線と呼んでも良い。このような部分(領域、導電膜、配線など)は、厳密な
意味では、別のソース電極と接続させる機能を有していない場合がある。しかし、製造時
の仕様などの関係で、ソース電極またはソース配線と同じ材料で形成され、ソース電極ま
たはソース配線とつながっている部分(領域、導電膜、配線など)がある。よって、その
ような部分(領域、導電膜、配線など)もソース電極またはソース配線と呼んでも良い。
なお、例えば、ソース電極とソース配線とを接続させている部分の導電膜であって、ソ
ース電極またはソース配線とは異なる材料で形成された導電膜も、ソース電極と呼んでも
良いし、ソース配線と呼んでも良い。
なお、ソース端子とは、ソース領域の領域や、ソース電極や、ソース電極と電気的に接
続されている部分(領域、導電膜、配線など)について、その一部分のことを言う。
なお、ソース配線、ソース線、ソース信号線、データ線、データ信号線などと呼ぶ場合
、配線にトランジスタのソース(ドレイン)が接続されていない場合もある。この場合、
ソース配線、ソース線、ソース信号線、データ線、データ信号線は、トランジスタのソー
ス(ドレイン)と同じ層で形成された配線、トランジスタのソース(ドレイン)と同じ材
料で形成された配線またはトランジスタのソース(ドレイン)と同時に成膜された配線を
意味している場合がある。例としては、保持容量用配線、電源線、基準電位供給配線など
がある。
なお、ドレインについては、ソースと同様である。
なお、半導体装置とは半導体素子(トランジスタ、ダイオード、サイリスタなど)を含
む回路を有する装置のことをいう。さらに、半導体特性を利用することで機能しうる装置
全般を半導体装置と呼んでもよい。または、半導体材料を有する装置のことを半導体装置
と言う。
なお、表示素子とは、光学変調素子、液晶素子、発光素子、EL素子(有機EL素子、
無機EL素子又は有機物及び無機物を含むEL素子)、電子放出素子、電気泳動素子、放
電素子、光反射素子、光回折素子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、などの
ことを言う。ただし、これに限定されない。
なお、表示装置とは、表示素子を有する装置のことを言う。なお、表示装置は、表示素
子を含む複数の画素を含んでいても良い。なお、表示装置は、複数の画素を駆動させる周
辺駆動回路を含んでいても良い。なお、複数の画素を駆動させる周辺駆動回路は、複数の
画素と同一基板上に形成されてもよい。なお、表示装置は、ワイヤボンディングやバンプ
などによって基板上に配置された周辺駆動回路、いわゆる、チップオングラス(COG)
で接続されたICチップ、または、TABなどで接続されたICチップを含んでいても良
い。なお、表示装置は、ICチップ、抵抗素子、容量素子、インダクタ、トランジスタな
どが取り付けられたフレキシブルプリントサーキット(FPC)を含んでもよい。なお、
表示装置は、フレキシブルプリントサーキット(FPC)などを介して接続され、ICチ
ップ、抵抗素子、容量素子、インダクタ、トランジスタなどが取り付けられたプリント配
線基板(PWB)を含んでいても良い。なお、表示装置は、偏光板または位相差板などの
光学シートを含んでいても良い。なお、表示装置は、照明装置、筐体、音声入出力装置、
光センサなどを含んでいても良い。ここで、バックライトユニットのような照明装置は、
導光板、プリズムシート、拡散シート、反射シート、光源(LED、冷陰極管など)、冷
却装置(水冷式、空冷式)などを含んでいても良い。
なお、照明装置は、バックライトユニット、導光板、プリズムシート、拡散シート、反
射シート、光源(LED、冷陰極管、熱陰極管など)、冷却装置などを有している装置の
ことをいう。
なお、発光装置とは、発光素子などを有している装置のことをいう。表示素子として発
光素子を有している場合は、発光装置は、表示装置の具体例の一つである。
なお、反射装置とは、光反射素子、光回折素子、光反射電極などを有している装置のこ
とをいう。
なお、液晶表示装置とは、液晶素子を有している表示装置をいう。液晶表示装置には、
直視型、投写型、透過型、反射型、半透過型などがある。
なお、駆動装置とは、半導体素子、電気回路、電子回路を有する装置のことを言う。例
えば、ソース信号線から画素内への信号の入力を制御するトランジスタ(選択用トランジ
スタ、スイッチング用トランジスタなどと呼ぶことがある)、画素電極に電圧または電流
を供給するトランジスタ、発光素子に電圧または電流を供給するトランジスタなどは、駆
動装置の一例である。さらに、ゲート信号線に信号を供給する回路(ゲートドライバ、ゲ
ート線駆動回路などと呼ぶことがある)、ソース信号線に信号を供給する回路(ソースド
ライバ、ソース線駆動回路などと呼ぶことがある)などは、駆動装置の一例である。
なお、表示装置、半導体装置、照明装置、冷却装置、発光装置、反射装置、駆動装置な
どは、互いに重複して有している場合がある。例えば、表示装置が、半導体装置および発
光装置を有している場合がある。あるいは、半導体装置が、表示装置および駆動装置を有
している場合がある。
なお、Aの上にBが形成されている、あるいは、A上にBが形成されている、と明示的に
記載する場合は、Aの上にBが直接接して形成されていることに限定されない。直接接し
てはいない場合、つまり、AとBと間に別の対象物が介在する場合も含むものとする。こ
こで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、
など)であるとする。
従って例えば、層Aの上に(もしくは層A上に)、層Bが形成されている、と明示的に記
載されている場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直
接接して別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが
形成されている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、単
層でもよいし、複層でもよい。
さらに、Aの上方にBが形成されている、と明示的に記載されている場合についても同様
であり、Aの上にBが直接接していることに限定されず、AとBとの間に別の対象物が介
在する場合も含むものとする。従って例えば、層Aの上方に、層Bが形成されている、と
いう場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直接接して
別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが形成され
ている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、単層でもよ
いし、複層でもよい。
なお、Aの上にBが直接接して形成されている、と明示的に記載する場合は、Aの上に
直接接してBが形成されている場合を含み、AとBと間に別の対象物が介在する場合は含
まないものとする。
なお、Aの下にBが、あるいは、Aの下方にBが、の場合についても、同様である。
なお、明示的に単数として記載されているものについては、単数であることが望ましい。
ただし、これに限定されず、複数であることも可能である。同様に、明示的に複数として
記載されているものについては、複数であることが望ましい。ただし、これに限定されず
、単数であることも可能である。
入力画像データのフレームレートを様々な表示フレームレートに変換できることで、状況
に応じて最適な表示フレームレートおよび駆動方法を選択できるので、画質が向上された
表示装置およびその駆動方法を得ることができる。
さらに、表示フレームレートを入力画像データのフレームレートよりも大きくすること、
または擬似的にインパルス型の駆動とすること等によって、動画ボケの問題がない表示装
置およびその駆動方法を得ることができる。さらに、明るさの変化の周期を短く、または
変化量を小さくすること等によって、フリッカのない表示装置およびその駆動方法を得る
ことができる。さらに、特に液晶表示装置において、最適な液晶モードを選択すること等
により、視野角が向上された表示装置およびその駆動方法を得ることができる。さらに、
特に液晶表示装置において、一時的に本来の電圧を超えた大きさの電圧を装置に加えるこ
と等によって、応答速度が向上された表示装置およびその駆動方法を得ることができる。
さらに、上記の効果に加えて、明るさを抑えることまたは装置の駆動周波数を小さくする
こと等の様々な手段によって、消費電力を低減された表示装置およびその駆動方法を得る
ことができる。さらに、高い駆動周波数が要求されない回路を使用すること、製造プロセ
スを簡単にすること等の様々な手段によって、製造コストが低減された表示装置およびそ
の駆動方法を得ることができる。
本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明の表示装置の一形態を説明する図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の周辺回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の周辺回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の周辺回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の周辺回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置のタイミングチャート。 本発明に係わる表示装置のタイミングチャート。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の周辺構成部材を説明する図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置のブロック図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の駆動方法を説明する図。 本発明に係わる表示装置の駆動方法を説明する図。 本発明に係わる表示装置の駆動方法を説明する図。 本発明に係わる表示装置の駆動方法を説明する図。 本発明に係わる表示装置の駆動方法を説明する図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の上面図。 本発明に係わる表示装置の上面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の上面図。 本発明に係わる表示装置の上面図。 本発明に係わる表示装置の上面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の上面図と断面図。 本発明に係わる表示装置の断面図。 本発明に係わる表示装置の上面図と断面図。 本発明に係わる表示装置のタイミングチャート。 本発明に係わる表示装置のタイミングチャート。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の回路構成を説明する図。 本発明に係わる表示装置の上面図と断面図。 本発明に係わる表示装置の上面図と断面図。 本発明に係わる表示装置の上面図と断面図。 本発明に係わる表示装置の発光素子を説明する図。 本発明に係わる表示装置の製造装置を説明する図。 本発明に係わる表示装置の製造装置を説明する図。 本発明に係わる表示装置の発光素子を説明する図。 本発明に係わる表示装置の発光素子を説明する図。 本発明に係わる表示装置の構造を説明する図。 本発明に係わる表示装置の構造を説明する図。 本発明に係わる表示装置の構造を説明する図。 本発明に係わる表示装置の構造を説明する図。 本発明に係わる表示装置の構造を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。 本発明に係わる表示装置を用いた電子機器を説明する図。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明は多くの異なる
態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその
形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、それ
ぞれの実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態においては、表示装置に表示される画像の品質を向上する方法の一例につい
て説明する。
本実施の形態では、入力される画像データのフレームレート(1秒間あたりのフレームの
数:単位Hz)(入力フレームレートとも記す)は、表示のフレームレート(表示フレー
ムレートとも記す)と、必ずしも一致していなくてもよい。入力フレームレートと表示フ
レームレートが異なる場合は、画像データのフレームレートを変換する回路(フレームレ
ート変換回路)によって、入力フレームレートを表示フレームレートに合うように変換す
ることができる。こうすることによって、入力フレームレートと表示フレームレートが異
なっている場合でも、様々な表示フレームレートで表示を行なうことができる。
入力フレームレートが表示フレームレートよりも大きい場合、入力される画像データの一
部を破棄することで、様々な表示フレームレートに変換して表示を行なうことができる。
この場合は、表示フレームレートを小さくできるため、表示するための駆動回路の動作周
波数を小さくすることができ、消費電力を低減できる。一方、入力フレームレートが表示
フレームレートよりも小さい場合、入力される画像データの全部または一部を複数回表示
させる、入力される画像データから別の画像を生成する、入力される画像データとは関係
のない画像を生成する、等の手段を用いることで、様々な表示フレームレートに変換して
表示を行なうことができる。この場合は、表示フレームレートを大きくすることによって
、動画の品質を向上することができる。
本実施の形態においては、入力フレームレートが表示フレームレートよりも小さい場合の
フレームレート変換方法について詳細に説明する。なお、入力フレームレートが表示フレ
ームレートよりも大きい場合のフレームレート変換方法については、入力フレームレート
が表示フレームレートよりも小さい場合のフレームレート変換方法の逆の手順を実行する
ことによって実現することができる。
本実施の形態においては、入力フレームレートと同じフレームレートで表示される画像の
ことを基本画像と呼ぶこととする。一方、基本画像とは異なるフレームレートで表示され
る画像であって、入力フレームレートと表示フレームレートの整合を取るために表示され
る画像のことを、補間画像と呼ぶこととする。基本画像には、入力される画像データと同
じ画像を用いることができる。補間画像には、基本画像と同じ画像を用いることができる
。さらに、基本画像とは異なる画像を作成し、作成した画像を補間画像とすることもでき
る。
補間画像を作成する場合は、入力される画像データの時間的変化(画像の動き)を検出し
、これらの中間状態の画像を補間画像とする方法、基本画像の輝度にある係数をかけた画
像を補間画像とする方法、入力された画像データから、異なる複数の画像を作成し、当該
複数の画像を時間的に連続して提示する(当該複数の画像のうちの1つを基本画像とし、
残りを補間画像とする)ことで、入力された画像データに対応する画像が表示されたよう
に観察者に知覚させる方法、等がある。入力された画像データから異なる複数の画像を作
成する方法としては、入力された画像データのガンマ値を変換する方法、入力された画像
データに含まれる階調値を分割する方法、等がある。
なお、中間状態の画像(中間画像)とは、入力された画像データの時間的変化(画像の動
き)を検出し、検出された動きを内挿して求められた画像である。このような方法によっ
て中間画像を求めることを、動き補償と呼ぶこととする。
次に、フレームレート変換方法の具体例について説明する。この方法によれば、任意の有
理数(n/m)倍のフレームレート変換を実現することができる。ここで、nおよびmは
1以上の整数とする。本実施の形態におけるフレームレート変換方法は、第1のステップ
と、第2のステップに分けて取り扱うことができる。ここで、第1のステップは、任意の
有理数(n/m)倍にフレームレート変換するステップである。ここでは、補間画像とし
て基本画像を用いてもよいし、動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用いて
もよい。第2のステップは、入力された画像データまたは第1のステップにおいてフレー
ムレート変換された各々の画像から、異なる複数の画像(サブ画像)を作成し、当該複数
のサブ画像を時間的に連続して表示する方法を行なうためのステップである。第2のステ
ップによる方法を用いることによって、実際は複数の異なる画像を表示しているのにもか
かわらず、見た目上、元の画像が表示されたように人間の目に知覚させることもできる。
なお、本実施の形態におけるフレームレート変換方法は、第1のステップおよび第2のス
テップを両方用いてもよいし、第1のステップを省略して第2のステップのみ用いてもよ
いし、第2のステップを省略して第1のステップのみを用いてもよい。
まず、第1のステップとして、任意の有理数(n/m)倍のフレームレート変換について
説明する(図13参照)。図13は、横軸は時間であり、縦軸は様々なnおよびmについ
て場合分けを行なって示したものである。図13内の図形は、表示される画像の模式図を
表しており、その横位置によって表示されるタイミングを表している。さらに、図形内に
表示した点によって、画像の動きを模式的に表しているものとする。ただし、これは説明
のための例であり、表示される画像はこれに限定されない。この方法は、様々な画像に対
して適用することができる。
期間Tinは、入力画像データの周期を表している。入力画像データの周期は、入力フレ
ームレートに対応している。たとえば、入力フレームレートが60Hzの場合は、入力画
像データの周期は1/60秒である。同様に、入力フレームレートが50Hzであれば、
入力画像データの周期は1/50秒である。このように、入力画像データの周期(単位:
秒)は入力フレームレート(単位:Hz)の逆数となる。なお、入力フレームレートは様
々なものを用いることができる。たとえば、24Hz、50Hz、60Hz、70Hz、
48Hz、100Hz、120Hz、140Hz、等を挙げることができる。ここで、2
4Hzはフィルム映画等に用いられるフレームレートである。50Hzは、PAL規格の
映像信号等に用いられるフレームレートである。60Hzは、NTSC規格の映像信号等
に用いられるフレームレートである。70Hzは、パーソナルコンピュータのディスプレ
イ入力信号等に用いられるフレームレートである。48Hz、100Hz、120Hz、
140Hz、は、これらの2倍のフレームレートである。なお、2倍に限らず、様々な倍
数のフレームレートであってもよい。このように、本実施の形態に示す方法によれば、様
々な規格の入力信号に対してフレームレートの変換を実現することができる。
第1のステップにおける任意の有理数(n/m)倍のフレームレート変換の手順は、以下
のとおりである。
手順1として、第1の基本画像に対する第kの補間画像(kは1以上の整数;初期値は1
)の表示タイミングを決定する。第kの補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が
表示されてから、入力画像データの周期をk(m/n)倍した期間が経過した時点である
とする。
手順2として、第kの補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が、整
数であるかどうかを判別する。整数であった場合は、第kの補間画像の表示タイミングに
おいて第(k(m/n)+1)の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。整数で
なかった場合は、手順3に進む。手順3として、第kの補間画像として用いる画像を決定
する。具体的には、第kの補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)を
、x+y/nの形に変換する。ここで、xおよびyは整数であり、yはnよりも小さい数
であるとする。そして、第kの補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は
、第kの補間画像は、第(x+1)の基本画像から第(x+2)の基本画像までの画像の
動きを(y/n)倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第kの補間画
像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)の基本画像を用いることができる。
なお、画像の動きを(y/n)倍した動きに相当する画像として中間画像を求める方法に
ついては、別の部分で詳細に述べる。手順4として、対象とする補間画像を次の補間画像
に移す。具体的には、kの値を1増加させ、手順1に戻る。
次に、第1のステップにおける手順において、nおよびmの値を具体的に示して詳細に説
明する。
なお、第1のステップにおける手順を実行する仕組みは、装置に実装されたものであって
もよいし、装置の設計段階であらかじめ決められたものであってもよい。第1のステップ
における手順を実行する仕組みが装置に実装されていれば、状況に応じた最適な動作が行
われるように、駆動方法を切り替えることが可能となる。なお、ここでいう状況とは、画
像データの内容、装置内外の環境(温度、湿度、気圧、光、音、磁界、電界、放射線量、
高度、加速度、移動速度、等)、ユーザ設定、ソフトウエアバージョン、等を含む。一方
、第1のステップにおける手順を実行する仕組みが装置の設計段階であらかじめ決められ
たものであれば、それぞれの駆動方法に最適な駆動回路を用いることができ、さらに、仕
組みが決められていることによって、量産効果による製造コストの低減が可能となる。
n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)が1(図13のn=1,m=1の箇所)の場
合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1では
、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間画像
の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk(m
/n)倍すなわち1倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1であるので、整数であ
る。したがって、第1の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第2の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が1である場合は、第kの画像は基本画像であり、第k+1の画像は基
本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1倍であることを特徴とする。
具体的な表現としては、変換比が1(n/m=1)である場合は、第i(iは正の整数)
の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次
入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、を、入力画像データの周
期と等倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記第
iの画像データにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、前記第i+1の画像デー
タにしたがって表示されることを特徴とする。
ここで、変換比が1である場合は、フレームレート変換回路を省略することができるため
、製造コストを低減できるという利点を有する。さらに、変換比が1である場合は、変換
比が1より小さい場合よりも動画の品質を向上できるという利点を有する。さらに、変換
比が1である場合は、変換比が1より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。
n=2,m=1、すなわち変換比(n/m)が2(図13のn=2,m=1の箇所)の場
合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1では
、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間画像
の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk(m
/n)倍すなわち1/2倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1/2であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第1の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数1/2をx
+y/nの形に変換する。係数1/2の場合は、x=0,y=1である。そして、第1の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第1の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち1/2倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第1
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第1の補間画像の表示タイミングと、第1の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第1の補
間画像から第2の補間画像へ移す。すなわち、kを1から2に変更し、手順1に戻る。
k=2のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第2の補間画像の表示タイミングを
決定する。第2の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち1倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第2の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1であるので、整数であ
る。したがって、第2の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第2の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が2(n/m=2)である場合は、第kの画像は基本画像であり、第k
+1の画像は補間画像であり、第k+2の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力
画像データの周期の1/2倍であることを特徴とする。
具体的な表現としては、変換比が2(n/m=2)である場合は、第i(iは正の整数)
の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次
入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画像と、を、
入力画像データの周期の1/2倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前
記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、
前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを1/2倍した動きに相
当する画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像デ
ータにしたがって表示されることを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が2(n/m=2)である場合は、第i(iは
正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の
周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画
像と、を、入力画像データの周期の1/2倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法で
あって、前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+1
の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前記第
i+1の画像データにしたがって表示されることを特徴とする。
具体的には、変換比が2である場合は、2倍速駆動、または単に倍速駆動とも呼ばれる。
たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは120Hz(
120Hz駆動)である。そして、ひとつの入力画像に対し、画像を2回連続して表示す
ることになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は
、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可
能である。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
特に顕著な画質改善効果をもたらす。これは、液晶素子の静電容量が印加電圧によって変
動してしまう、いわゆるダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題に関
係する。すなわち、表示フレームレートを入力フレームレートよりも大きくすることによ
って、画像データの書き込み動作の頻度を大きくできるので、ダイナミックキャパシタン
スによる書き込み電圧不足に起因する、動画の尾引き、残像等の障害を低減することがで
きる。さらに、液晶表示装置の交流駆動と120Hz駆動を組み合わせるのも効果的であ
る。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を120Hzとしつつ、交流駆動の周波数をそ
の整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等
)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程
度に低減することができる。
n=3,m=1、すなわち変換比(n/m)が3(図13のn=3,m=1の箇所)の場
合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1では
、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間画像
の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk(m
/n)倍すなわち1/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第1の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数1/3をx
+y/nの形に変換する。係数1/3の場合は、x=0,y=1である。そして、第1の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第1の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち1/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第1
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第1の補間画像の表示タイミングと、第1の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第1の補
間画像から第2の補間画像へ移す。すなわち、kを1から2に変更し、手順1に戻る。
k=2のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第2の補間画像の表示タイミングを
決定する。第2の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち2/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第2の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は2/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第2の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数2/3をx
+y/nの形に変換する。係数2/3の場合は、x=0,y=2である。そして、第2の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第2の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち2/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第2
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第2の補間画像の表示タイミングと、第2の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第2の補
間画像から第3の補間画像へ移す。すなわち、kを2から3に変更し、手順1に戻る。
k=3のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第3の補間画像の表示タイミングを
決定する。第3の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち1倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第3の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は1であるので、整数であ
る。したがって、第3の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第2の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が3(n/m=3)である場合は、第kの画像は基本画像であり、第k
+1の画像は補間画像であり、第k+2の画像は補間画像であり、第k+3の画像は基本
画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1/3倍であることを特徴とする
具体的な表現としては、変換比が3(n/m=3)である場合は、第i(iは正の整数)
の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次
入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画像と、第k
+3の画像と、を、入力画像データの周期の1/3倍の間隔で順次表示する表示装置の駆
動方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記
第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを1
/3倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前
記第iの画像から前記第i+1の画像までの動きを2/3倍した動きに相当する画像デー
タにしたがって表示され、前記第k+3の画像は、前記第i+1の画像データにしたがっ
て表示されることを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が3(n/m=3)である場合は、第i(iは
正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の
周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画
像と、第k+3の画像と、を、入力画像データの周期の1/3倍の間隔で順次表示する表
示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示
され、前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+
2の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+3の画像は、前記
第i+1の画像データにしたがって表示されることを特徴とする。
ここで、変換比が3である場合は、変換比が3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
きるという利点を有する。さらに、変換比が3である場合は、変換比が3より大きい場合
よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が3である場合は、3倍速駆動とも呼ばれる。たとえば、入力フレー
ムレートが60Hzであれば、表示フレームレートは180Hz(180Hz駆動)であ
る。そして、ひとつの入力画像に対し、画像を3回連続して表示することになる。このと
き、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。さらに、表
示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシ
タンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に
対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と180Hz
駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を180H
zとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、45Hz、9
0Hz、180Hz、360Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリ
ッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
n=3,m=2、すなわち変換比(n/m)が3/2(図13のn=3,m=2の箇所)
の場合は、第1のステップにおける動作は次のようになる。まず、k=1のとき、手順1
では、第1の基本画像に対する第1の補間画像の表示タイミングを決定する。第1の補間
画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力画像データの周期をk
(m/n)倍すなわち2/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第1の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は2/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第1の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数2/3をx
+y/nの形に変換する。係数2/3の場合は、x=0,y=2である。そして、第1の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第1の補間画像は、第(x+
1)すなわち第1の基本画像から第(x+2)すなわち第2の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち2/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第1
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第1の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第1の補間画像の表示タイミングと、第1の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第1の補
間画像から第2の補間画像へ移す。すなわち、kを1から2に変更し、手順1に戻る。
k=2のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第2の補間画像の表示タイミングを
決定する。第2の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち4/3倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第2の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は4/3であるので、整数
ではない。したがって、手順3に進む。
手順3では、第2の補間画像として用いる画像を決定する。そのために、係数4/3をx
+y/nの形に変換する。係数4/3の場合は、x=1,y=1である。そして、第2の
補間画像を動き補償によって求めた中間画像とする場合は、第2の補間画像は、第(x+
1)すなわち第2の基本画像から第(x+2)すなわち第3の基本画像までの画像の動き
をy/n倍すなわち1/3倍した動きに相当する画像として求めた中間画像とする。第2
の補間画像を基本画像と同じ画像とする場合は、第(x+1)すなわち第2の基本画像を
用いることができる。
ここまでの手順により、第2の補間画像の表示タイミングと、第2の補間画像として表示
する画像を決定することができた。次に、手順4では、対象とする補間画像を、第2の補
間画像から第3の補間画像へ移す。すなわち、kを2から3に変更し、手順1に戻る。
k=3のとき、手順1では、第1の基本画像に対する第3の補間画像の表示タイミングを
決定する。第3の補間画像の表示タイミングは、第1の基本画像が表示されてから、入力
画像データの周期をk(m/n)倍すなわち2倍した期間が経過した時点である。
次に、手順2では、第3の補間画像の表示タイミングの決定に用いた係数k(m/n)が
、整数であるかどうかを判別する。ここで、係数k(m/n)は2であるので、整数であ
る。したがって、第3の補間画像の表示タイミングにおいては第(k(m/n)+1)す
なわち第3の基本画像を表示し、第1のステップを終了する。
すなわち、変換比が3/2(n/m=3/2)である場合は、第kの画像は基本画像であ
り、第k+1の画像は補間画像であり、第k+2の画像は補間画像であり、第k+3の画
像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の2/3倍であることを特
徴とする。
具体的な表現としては、変換比が3/2(n/m=3/2)である場合は、第i(iは正
の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、第i+2の画像データと、が、入力
画像データとして一定の周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1
の画像と、第k+2の画像と、第k+3の画像と、を、入力画像データの周期の2/3倍
の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像
データにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第
i+1の画像データまでの動きを2/3倍した動きに相当する画像データにしたがって表
示され、前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像から前記第i+2の画像までの動き
を1/3倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前記第k+3の画像は
、前記第i+2の画像データにしたがって表示されることを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が3/2(n/m=3/2)である場合は、第
i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、第i+2の画像データと
、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と
、第k+1の画像と、第k+2の画像と、第k+3の画像と、を、入力画像データの周期
の2/3倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記
第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、前記第iの画像データ
にしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像データにしたがって
表示され、前記第k+3の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示されるこ
とを特徴とする。
ここで、変換比が3/2である場合は、変換比が3/2より小さい場合よりも動画の品質
を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が3/2である場合は、変換比が3/
2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が3/2である場合は、3/2倍速駆動または1.5倍速駆動とも呼
ばれる。たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは90
Hz(90Hz駆動)である。そして、2つの入力画像に対し、画像を3回連続して表示
することになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合
は、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが
可能である。特に、120Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆
動周波数の大きな駆動方法と比較すると、動き補償によって中間画像を求める回路の動作
周波数を低減できるため、安価な回路が使用でき、製造コストおよび消費電力を低減でき
る。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナ
ミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、
残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆
動と90Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波
数を90Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、3
0Hz、45Hz、90Hz、180Hz等)とすることによって、交流駆動によって現
れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
上記以外の正の整数nおよびmについては手順の詳細は省略するが、第1のステップにお
けるフレームレート変換の手順にしたがうことで、変換比は任意の有理数(n/m)とし
て設定することができる。なお、正の整数nおよびmの組み合わせのうち、変換比(n/
m)が約分できる組み合わせについては、約分した後の変換比と同様に取り扱うことがで
きる。
たとえば、n=4,m=1、すなわち変換比(n/m)が4(図13のn=4,m=1の
箇所)の場合は、第kの画像は基本画像であり、第k+1の画像は補間画像であり、第k
+2の画像は補間画像であり、第k+3の画像は補間画像であり、第k+4の画像は基本
画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の1/4倍であることを特徴とする
さらに具体的な表現としては、変換比が4(n/m=4)である場合は、第i(iは正の
整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期
で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画像と
、第k+3の画像と、第k+4の画像と、を、入力画像データの周期の1/4倍の間隔で
順次表示する表示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像データに
したがって表示され、前記第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の
画像データまでの動きを1/4倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+2の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動き
を1/2倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前記第k+3の画像は
、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを3/4倍した動きに
相当する画像データにしたがって表示され、前記第k+4の画像は、前記第i+1の画像
データにしたがって表示されることを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が4(n/m=4)である場合は、第i(iは
正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の
周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画
像と、第k+3の画像と、第k+4の画像と、を、入力画像データの周期の1/4倍の間
隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像デー
タにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表
示され、前記第k+2の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k
+3の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+4の画像は、前
記第i+1の画像データにしたがって表示されることを特徴とする。
ここで、変換比が4である場合は、変換比が4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
きるという利点を有する。さらに、変換比が4である場合は、変換比が4より大きい場合
よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が4である場合は、4倍速駆動とも呼ばれる。たとえば、入力フレー
ムレートが60Hzであれば、表示フレームレートは240Hz(240Hz駆動)であ
る。そして、1つの入力画像に対し、画像を4回連続して表示することになる。このとき
、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。特に、120
Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆動周波数の小さな駆動方法
と比較すると、さらに精度の高い動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用い
ることができるため、さらに動画の動きを滑らかにすることができ、動画の品質を顕著に
向上させることが可能である。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示
装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避で
きるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さら
に、液晶表示装置の交流駆動と240Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわ
ち、液晶表示装置の駆動周波数を240Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍ま
たは整数分の一(たとえば、30Hz、40Hz、60Hz、120Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。
さらに、たとえば、n=4,m=3、すなわち変換比(n/m)が4/3(図13のn=
4,m=3の箇所)の場合は、第kの画像は基本画像であり、第k+1の画像は補間画像
であり、第k+2の画像は補間画像であり、第k+3の画像は補間画像であり、第k+4
の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像データの周期の3/4倍であること
を特徴とする。
さらに具体的な表現としては、変換比が4/3(n/m=4/3)である場合は、第i(
iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、第i+2の画像データと、第
i+3の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、第k(k
は正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画像と、第k+3の画像と、第k
+4の画像と、を、入力画像データの周期の3/4倍の間隔で順次表示する表示装置の駆
動方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記
第k+1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを3
/4倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前
記第i+1の画像から前記第i+2の画像までの動きを1/2倍した動きに相当する画像
データにしたがって表示され、前記第k+3の画像は、前記第i+2の画像から前記第i
+3の画像までの動きを1/4倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、
前記第k+4の画像は、前記第i+3の画像データにしたがって表示されることを特徴と
する。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が4/3(n/m=4/3)である場合は、第
i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、第i+2の画像データと
、第i+3の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、第k
(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画像と、第k+3の画像と、
第k+4の画像と、を、入力画像データの周期の3/4倍の間隔で順次表示する表示装置
の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、
前記第k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画
像は、前記第i+1の画像データにしたがって表示され、前記第k+3の画像は、前記第
i+2の画像データにしたがって表示され、前記第k+4の画像は、前記第i+3の画像
データにしたがって表示されることを特徴とする。
ここで、変換比が4/3である場合は、変換比が4/3より小さい場合よりも動画の品質
を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が4/3である場合は、変換比が4/
3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が4/3である場合は、4/3倍速駆動または1.25倍速駆動とも
呼ばれる。たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは8
0Hz(80Hz駆動)である。そして、3つの入力画像に対し、画像を4回連続して表
示することになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場
合は、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させること
が可能である。特に、120Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の
駆動周波数の大きな駆動方法と比較すると、動き補償によって中間画像を求める回路の動
作周波数を低減できるため、安価な回路が使用でき、製造コストおよび消費電力を低減で
きる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイ
ナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き
、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流
駆動と80Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周
波数を80Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、
40Hz、80Hz、160Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆動によっ
て現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
さらに、たとえば、n=5,m=1、すなわち変換比(n/m)が5(図13のn=5,
m=1の箇所)の場合は、第kの画像は基本画像であり、第k+1の画像は補間画像であ
り、第k+2の画像は補間画像であり、第k+3の画像は補間画像であり、第k+4の画
像は補間画像であり、第k+5の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像デー
タの周期の1/5倍であることを特徴とする。
さらに具体的な表現としては、変換比が5(n/m=5)である場合は、第i(iは正の
整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の周期
で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画像と
、第k+3の画像と、第k+4の画像と、第k+5の画像と、を、入力画像データの周期
の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、前記
第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、前記第iの画像データ
から前記第i+1の画像データまでの動きを1/5倍した動きに相当する画像データにし
たがって表示され、前記第k+2の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画
像データまでの動きを2/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前
記第k+3の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを
3/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前記第k+4の画像は、
前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを4/5倍した動きに相
当する画像データにしたがって表示され、前記第k+5の画像は、前記第i+1の画像デ
ータにしたがって表示されることを特徴とする。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が5(n/m=5)である場合は、第i(iは
正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、入力画像データとして一定の
周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画
像と、第k+3の画像と、第k+4の画像と、第k+5の画像と、を、入力画像データの
周期の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前記第kの画像は、
前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、前記第iの画像デ
ータにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前記第iの画像データにしたがって
表示され、前記第k+3の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第
k+4の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+5の画像は、
前記第i+1の画像データにしたがって表示されることを特徴とする。
ここで、変換比が5である場合は、変換比が5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
きるという利点を有する。さらに、変換比が5である場合は、変換比が5より大きい場合
よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が5である場合は、5倍速駆動とも呼ばれる。たとえば、入力フレー
ムレートが60Hzであれば、表示フレームレートは300Hz(300Hz駆動)であ
る。そして、1つの入力画像に対し、画像を5回連続して表示することになる。このとき
、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。特に、120
Hz駆動(倍速駆動)、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆動周波数の小さな駆動方法
と比較すると、さらに精度の高い動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用い
ることができるため、さらに動画の動きを滑らかにすることができ、動画の品質を顕著に
向上させることが可能である。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示
装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避で
きるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さら
に、液晶表示装置の交流駆動と300Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわ
ち、液晶表示装置の駆動周波数を300Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍ま
たは整数分の一(たとえば、30Hz、50Hz、60Hz、100Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。
さらに、たとえば、n=5,m=2、すなわち変換比(n/m)が5/2(図13のn=
5,m=2の箇所)の場合は、第kの画像は基本画像であり、第k+1の画像は補間画像
であり、第k+2の画像は補間画像であり、第k+3の画像は補間画像であり、第k+4
の画像は補間画像であり、第k+5の画像は基本画像であり、画像表示周期は、入力画像
データの周期の1/5倍であることを特徴とする。
さらに具体的な表現としては、変換比が5/2(n/m=5/2)である場合は、第i(
iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、第i+2の画像データと、が
、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と、第
k+1の画像と、第k+2の画像と、第k+3の画像と、第k+4の画像と、第k+5の
画像と、を、入力画像データの周期の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法
であって、前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+
1の画像は、前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを2/5倍
した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前記第i
の画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを4/5倍した動きに相当する画
像データにしたがって表示され、前記第k+3の画像は、前記第i+1の画像データから
前記第i+2の画像データまでの動きを1/5倍した動きに相当する画像データにしたが
って表示され、前記第k+4の画像は、前記第i+1の画像データから前記第i+2の画
像データまでの動きを3/5倍した動きに相当する画像データにしたがって表示され、前
記第k+5の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示されることを特徴とす
る。
さらに別の具体的な表現としては、変換比が5/2(n/m=5/2)である場合は、第
i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、第i+2の画像データと
、が、入力画像データとして一定の周期で順次入力され、第k(kは正の整数)の画像と
、第k+1の画像と、第k+2の画像と、第k+3の画像と、第k+4の画像と、第k+
5の画像と、を、入力画像データの周期の1/5倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動
方法であって、前記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第
k+1の画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、
前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+3の画像は、前記第i+1の画
像データにしたがって表示され、前記第k+4の画像は、前記第i+1の画像データにし
たがって表示され、前記第k+5の画像は、前記第i+2の画像データにしたがって表示
されることを特徴とする。
ここで、変換比が5/2である場合は、変換比が5/2より小さい場合よりも動画の品質
を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が5/2である場合は、変換比が5よ
り大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。
具体的には、変換比が5である場合は、5/2倍速駆動または2.5倍速駆動とも呼ばれ
る。たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレートは150H
z(150Hz駆動)である。そして、2つの入力画像に対し、画像を5回連続して表示
することになる。このとき、補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合
は、動画の動きを滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが
可能である。特に、120Hz駆動(倍速駆動)等の駆動周波数の小さな駆動方法と比較
すると、さらに精度の高い動き補償によって求めた中間画像を補間画像として用いること
ができるため、さらに動画の動きを滑らかにすることができ、動画の品質を顕著に向上さ
せることが可能である。さらに、180Hz駆動(3倍速駆動)等の駆動周波数の大きな
駆動方法と比較すると、動き補償によって中間画像を求める回路の動作周波数を低減でき
るため、安価な回路が使用でき、製造コストおよび消費電力を低減できる。さらに、表示
装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタ
ンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対
し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と150Hz駆
動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を150Hz
としつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、50
Hz、75Hz、150Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカ
を、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
このように、正の整数nおよびmを様々に設定することによって、変換比は任意の有理数
(n/m)として設定することができる。詳細な説明は省略するが、nが10以下の範囲
では、n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)=1(1倍速駆動、60Hz)、n=
2,m=1、すなわち変換比(n/m)=2(2倍速駆動、120Hz)、n=3,m=
1、すなわち変換比(n/m)=3(3倍速駆動、180Hz)、n=3,m=2、すな
わち変換比(n/m)=3/2(3/2倍速駆動、90Hz)、n=4,m=1、すなわ
ち変換比(n/m)=4(4倍速駆動、240Hz)、n=4,m=3、すなわち変換比
(n/m)=4/3(4/3倍速駆動、80Hz)、n=5,m=1、すなわち変換比(
n/m)=5/1(5倍速駆動、300Hz)、n=5,m=2、すなわち変換比(n/
m)=5/2(5/2倍速駆動、150Hz)、n=5,m=3、すなわち変換比(n/
m)=5/3(5/3倍速駆動、100Hz)、n=5,m=4、すなわち変換比(n/
m)=5/4(5/4倍速駆動、75Hz)、n=6,m=1、すなわち変換比(n/m
)=6(6倍速駆動、360Hz)、n=6,m=5、すなわち変換比(n/m)=6/
5(6/5倍速駆動、72Hz)、n=7,m=1、すなわち変換比(n/m)=7(7
倍速駆動、420Hz)、n=7,m=2、すなわち変換比(n/m)=7/2(7/2
倍速駆動、210Hz)、n=7,m=3、すなわち変換比(n/m)=7/3(7/3
倍速駆動、140Hz)、n=7,m=4、すなわち変換比(n/m)=7/4(7/4
倍速駆動、105Hz)、n=7,m=5、すなわち変換比(n/m)=7/5(7/5
倍速駆動、84Hz)、n=7,m=6、すなわち変換比(n/m)=7/6(7/6倍
速駆動、70Hz)、n=8,m=1、すなわち変換比(n/m)=8(8倍速駆動、4
80Hz)、n=8,m=3、すなわち変換比(n/m)=8/3(8/3倍速駆動、1
60Hz)、n=8,m=5、すなわち変換比(n/m)=8/5(8/5倍速駆動、9
6Hz)、n=8,m=7、すなわち変換比(n/m)=8/7(8/7倍速駆動、68
.6Hz)、n=9,m=1、すなわち変換比(n/m)=9(9倍速駆動、540Hz
)、n=9,m=2、すなわち変換比(n/m)=9/2(9/2倍速駆動、270Hz
)、n=9,m=4、すなわち変換比(n/m)=9/4(9/4倍速駆動、135Hz
)、n=9,m=5、すなわち変換比(n/m)=9/5(9/5倍速駆動、108Hz
)、n=9,m=7、すなわち変換比(n/m)=9/7(9/7倍速駆動、77.1H
z)、n=9,m=8、すなわち変換比(n/m)=9/8(9/8倍速駆動、67.5
Hz)、n=10,m=1、すなわち変換比(n/m)=10(10倍速駆動、600H
z)、n=10,m=3、すなわち変換比(n/m)=10/3(10/3倍速駆動、2
00Hz)、n=10,m=7、すなわち変換比(n/m)=10/7(10/7倍速駆
動、85.7Hz)、n=10,m=9、すなわち変換比(n/m)=10/9(10/
9倍速駆動、66.7Hz)、以上の組み合わせが考えられる。なお、周波数の表記は入
力フレームレートが60Hzであるときの例であり、その他の入力フレームレートに対し
ては、それぞれの変換比を入力フレームレートと積算した値が駆動周波数となる。
なお、nが10より大きい整数である場合については、具体的なnおよびmの数字は挙げ
ないが、様々なnおよびmに対し、この、第1のステップにおけるフレームレート変換の
手順が適用できることは明らかである。
なお、表示される画像のうち、入力される画像データに動き補償を行なうことなく表示で
きる画像がどの程度含まれているかによって、変換比を決定することができる。具体的に
は、mが小さいほど、入力される画像データに動き補償を行なうことなく表示できる画像
の割合は大きくなる。動き補償を行なう頻度が小さいと、動き補償を行なう回路の動作頻
度を減少させることができるため、消費電力を小さくでき、さらに、動き補償によってエ
ラーが含まれる画像(画像の動きを正確に反映していない中間画像)が作成されてしまう
可能性を低くすることができるため、画像の品質を向上させることができる。このような
変換比としては、nが10以下の範囲においては、たとえば、1,2,3,3/2,4,
5,5/2,6,7,7/2,8,9,9/2,10が挙げられる。このような変換比を
用いると、特に補間画像として動き補償によって求められた中間画像を用いる場合におい
て、画像の品質を高くすることができ、かつ、消費電力を低減することができる。なぜな
らば、mが2である場合は、入力される画像データに動き補償を行なうことなく表示でき
る画像の数が比較的多く(入力される画像データの総数に対して1/2だけ存在する)、
動き補償を行う頻度が減少するためである。さらに、mが1である場合は、入力される画
像データに動き補償を行なうことなく表示できる画像の数が多く(入力される画像データ
の総数に等しい)、動き補償を行うことがないためである。一方、mは大きいほど、精度
の高い動き補償によって作成された中間画像を用いることができるので、画像の動きをよ
り滑らかにできるという利点を有する。
なお、表示装置が液晶表示装置である場合は、液晶素子の応答時間にしたがって変換比を
決定することができる。ここでは、液晶素子の応答時間とは、液晶素子に印加する電圧を
変化させてから液晶素子が応答するまでの時間である。液晶素子の応答時間が、液晶素子
に印加する電圧の変化量によって異なる場合は、複数の代表的な電圧変化における応答時
間の平均値とすることができる。または、液晶素子の応答時間は、MPRT(Movin
g Picture Response Time)で定義されるものであってもよい。
そして、フレームレート変換によって、画像表示周期が液晶素子の応答時間に近くなるよ
うに、変換比を決定できる。具体的には、液晶素子の応答時間は、入力画像データの周期
と変換比の逆数を積算した値から、この値の半分程度の値までの時間であることが好まし
い。こうすることで、液晶素子の応答時間に合った画像表示周期とすることができるので
、画質を向上することができる。たとえば、液晶素子の応答時間が4ミリ秒以上8ミリ秒
以下の場合に、倍速駆動(120Hz駆動)とすることができる。これは、120Hz駆
動の画像表示周期が約8ミリ秒であり、120Hz駆動の画像表示周期の半分が約4ミリ
秒であることによる。同様に、たとえば、液晶素子の応答時間が3ミリ秒以上6ミリ秒以
下の場合に、3倍速駆動(180Hz駆動)とすることができ、液晶素子の応答時間が5
ミリ秒以上11ミリ秒以下の場合に、1.5倍速駆動(90Hz駆動)とすることができ
、液晶素子の応答時間が2ミリ秒以上4ミリ秒以下の場合に、4倍速駆動(240Hz駆
動)とすることができ、液晶素子の応答時間が6ミリ秒以上12ミリ秒以下の場合に、1
.25倍速駆動(80Hz駆動)とすることができる。なお、他の駆動周波数についても
同様である。
なお、変換比は、動画の品質と、消費電力および製造コストのトレードオフによっても決
定することができる。つまり、変換比を大きくすることによって動画の品質を上げること
ができる一方で、変換比を小さくすることによって消費電力および製造コストを低減でき
る。すなわち、nが10以下の範囲における各々の変換比は、以下のような利点を有する
変換比が1である場合は、変換比が1より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が1より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上す
ることができる。
変換比が2である場合は、変換比が2より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/2倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が3である場合は、変換比が3より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/3倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が3/2である場合は、変換比が3/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が3/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/3倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が4である場合は、変換比が4より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/4倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が4/3である場合は、変換比が4/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が4/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/4倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が5である場合は、変換比が5より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が5/2である場合は、変換比が5/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が5/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/5倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が5/3である場合は、変換比が5/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が5/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が5/4である場合は、変換比が5/4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が5/4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の4/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が6である場合は、変換比が6より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が6より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/6倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が6/5である場合は、変換比が6/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が6/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/6倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7である場合は、変換比が7より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が7/2である場合は、変換比が7/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/7倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が7/3である場合は、変換比が7/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7/4である場合は、変換比が7/4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の4/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7/5である場合は、変換比が7/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が7/6である場合は、変換比が7/6より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が7/6より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の6/7倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が8である場合は、変換比が8より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が8より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が8/3である場合は、変換比が8/3より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が8/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の3/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が8/5である場合は、変換比が8/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が8/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が8/7である場合は、変換比が8/7より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が8/7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の7/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9である場合は、変換比が9より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、変換
比が9より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、mが小さ
いので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応答時間
が入力画像データの周期の1/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
変換比が9/2である場合は、変換比が9/2より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/2より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素
子の応答時間が入力画像データの周期の2/9倍程度である液晶表示装置に適用すること
で、画質を向上することができる。
変換比が9/4である場合は、変換比が9/4より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/4より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の4/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9/5である場合は、変換比が9/5より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/5より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の5/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9/7である場合は、変換比が9/7より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の7/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が9/8である場合は、変換比が9/8より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、変換比が9/8より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さら
に、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の8/9倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
変換比が10である場合は、変換比が10より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、
変換比が10より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、m
が小さいので、高い画質を得られる一方で消費電力を低減できる。さらに、液晶素子の応
答時間が入力画像データの周期の1/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、
画質を向上することができる。
変換比が10/3である場合は、変換比が10/3より小さい場合よりも動画の品質を向
上でき、変換比が10/3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる
。さらに、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答
時間が入力画像データの周期の3/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
変換比が10/7である場合は、変換比が10/7より小さい場合よりも動画の品質を向
上でき、変換比が10/7より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる
。さらに、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答
時間が入力画像データの周期の7/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
変換比が10/9である場合は、変換比が10/9より小さい場合よりも動画の品質を向
上でき、変換比が10/9より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる
。さらに、mが大きいので、画像の動きをより滑らかにできる。さらに、液晶素子の応答
時間が入力画像データの周期の9/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
なお、nが10より大きい範囲における各々の変換比においても、同様な利点を有するの
は明らかである。
次に、第2のステップとして、入力された画像データにしたがった画像または第1のステ
ップにおいて任意の有理数(n/m)倍にフレームレート変換された各々の画像(元画像
と呼ぶこととする)から、異なる複数の画像(サブ画像)を作成し、当該複数のサブ画像
を時間的に連続して提示する方法について説明する。こうすることによって、実際は複数
の画像を提示しているのにもかかわらず、見た目上、1つの元画像が表示されたように人
間の目に知覚させることもできる。
なお、ここでは、1つの元画像から作成されたサブ画像のうち、先に表示されるサブ画像
を、第1のサブ画像と呼ぶこととする。ここで、第1のサブ画像を表示するタイミングは
、第1のステップで決められた元画像を表示するタイミングと同じであるとする。一方、
その後に表示されるサブ画像を、第2のサブ画像と呼ぶこととする。第2のサブ画像を表
示するタイミングは、第1のステップで決められた元画像を表示するタイミングに関わら
ず、任意に決めることができる。なお、実際に表示させる画像は、第2のステップにおけ
る方法により元画像から作成された画像である。なお、サブ画像を作成するための元画像
も、様々な画像を用いることができる。なお、サブ画像の数は2つに限定されず、2つよ
り大きくてもよい。第2のステップにおいては、サブ画像の数をJ個(Jは2以上の整数
)と表記する。このとき、第1のステップで決められた元画像を表示するタイミングと同
じタイミングで表示されるサブ画像を、第1のサブ画像と呼び、それ以降に続いて表示さ
れるサブ画像を、表示される順番にしたがって第2のサブ画像、第3のサブ画像〜第Jの
サブ画像、と呼ぶこととする。
1つの元画像から複数のサブ画像を作成する方法としては、様々なものがあるが、主なも
のとしては次のような方法を挙げることができる。1つは、元画像をそのままサブ画像と
して用いる方法である。1つは、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法である
。1つは、動き補償によって求めた中間画像をサブ画像として用いる方法である。
ここで、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法は、さらに複数の方法に分ける
ことができる。主なものとしては次のような方法を挙げることができる。1つは、少なく
とも1つのサブ画像を黒画像とする方法(黒挿入法と呼ぶこととする)である。1つは、
元画像の明るさを複数の範囲に分割し、当該範囲における明るさを制御するときは、全て
のサブ画像のうち唯1つのサブ画像によって行なう方法(時分割階調制御法と呼ぶことと
する)である。1つは、一方のサブ画像を、元画像のガンマ値を変更した明るい画像とし
、他方のサブ画像を、元画像のガンマ値を変更した暗い画像とする方法(ガンマ補完法と
呼ぶこととする)である。
上に挙げたいくつかの方法を、それぞれ簡単に説明する。元画像をそのままサブ画像とし
て用いる方法は、第1のサブ画像として、元画像をそのまま用いる。さらに、第2のサブ
画像として、元画像をそのまま用いる。この方法を用いると、サブ画像を新たに作成する
回路を動作させることがない、または当該回路そのものを用いる必要がなくなるため、消
費電力および製造コストを低減することができる。特に、液晶表示装置においては、第1
のステップにおいて、動き補償によって求めた中間画像を補間画像としたフレームレート
変換を行なった後にこの方法を用いることが好ましい。なぜならば、動き補償によって求
めた中間画像を補間画像とすることで、動画の動きを滑らかにしつつ、同じ画像を繰り返
し表示することで、液晶素子のダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足に起
因する、動画の尾引き、残像等の障害を低減することができるからである。
次に、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法における、画像の明るさおよびサ
ブ画像が表示される期間の長さの設定方法について詳細に説明する。なお、Jはサブ画像
の数を表し、2以上の整数であるとする。小文字のjは大文字のJとは区別される。jは
1以上J以下の整数であるとする。通常のホールド駆動における画素の明るさをL、元画
像データの周期をT、第jのサブ画像における画素の明るさをL、第jのサブ画像が表
示される期間の長さをT、とすると、以下の式が成り立つように、LおよびTを設
定するのが好ましい。
Figure 2015108833
Figure 2015108833
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒挿入法は、少なくとも1つの
サブ画像を黒画像とする方法である。こうすることによって、表示方法を擬似的にインパ
ルス型とすることができるため、表示方法がホールド型であることに起因する動画の品質
の低下を防ぐことができる。ここで、黒画像の挿入に伴う、表示画像の明るさの低下を防
ぐために、数式1および数式2の条件に従うことが好ましい。しかし、表示画像の明るさ
の低下が許容できるような状況(周囲が暗い等)である場合、ユーザによって表示画像の
明るさの低下が許容する設定になっている場合などであれば、数式1および数式2の条件
に従わなくてもよい。たとえば、1つのサブ画像は元画像と同じものとし、他のサブ画像
を黒画像としてもよい。この場合は、数式1および数式2の条件にしたがったときと比べ
て、消費電力を低減できる。さらに、液晶表示装置においては、一方のサブ画像を、明る
さの最大値に制限をつけずに元画像の全体的な明るさを大きくしたものとするとき、バッ
クライトの明るさを大きくすることで、数式1および数式2の条件を実現してもよい。こ
の場合は、画素に書き込む電圧値を制御することなく、数式1および数式2の条件を満足
することができるため、画像処理回路の動作を省略でき、消費電力を低減できる。
なお、黒挿入法は、いずれか1つのサブ画像において、全ての画素のLを0とすること
を特徴とする。こうすることにより、表示方法を擬似的にインパルス型とすることができ
るため、表示方法がホールド型であることに起因する動画の品質の低下を防ぐことができ
る。
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時分割階調制御法は、元画像の
明るさを複数の範囲に分割し、当該範囲における明るさを制御するときは、全てのサブ画
像のうち唯1つのサブ画像によって行なう方法である。こうすることによって、明るさを
低下させることなく、表示方法を擬似的にインパルス型とすることができるため、表示方
法がホールド型であることに起因する動画の品質の低下を防ぐことができる。
元画像の明るさを複数の範囲に分割する方法としては、明るさの最大値(Lmax)を、
サブ画像の数だけ分割する方法がある。これは、たとえば、0からLmaxまでの明るさ
が256段階(階調0から階調255)で調節できる表示装置において、サブ画像の数を
2としたとき、階調0から階調127までを表示するときは、一方のサブ画像の明るさを
階調0から階調255の範囲で調節する一方で、他方のサブ画像の明るさを階調0とし、
階調128から階調255までを表示するときは、一方のサブ画像の明るさを階調255
とする一方で、他方のサブ画像の明るさを階調0から階調255の範囲で調節する方法で
ある。こうすることによって、元画像が表示されたように人間の目に知覚させることがで
き、かつ、擬似的にインパルス型とすることができるので、ホールド型であることに起因
する動画の品質の低下を防ぐことができる。なお、サブ画像の数は2より大きくてもよい
。たとえば、サブ画像の数を3としたときは、元画像の明るさの段階(階調0から階調2
55)を、3つに分割する。なお、元画像の明るさの段階の数とサブ画像の数によっては
、明るさの段階の数がサブ画像の数で割り切れない場合もあるが、分割後のそれぞれの明
るさの範囲に含まれる明るさの段階の数は、ちょうど同じでなくても、適宜振り分ければ
よい。
なお、時分割階調制御法においても、数式1および数式2に示した関係を満たすことによ
って、明るさの低下などがおこらず、元画像と同様な画像を表示することができるため、
好ましい。
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガンマ補完法は、一方のサブ画
像を、元画像のガンマ特性を変更した明るい画像とし、他方のサブ画像を、元画像のガン
マ特性を変更した暗い画像とする方法である。こうすることによって、明るさを低下させ
ることなく、表示方法を擬似的にインパルス型とすることができるため、表示方法がホー
ルド型であることに起因する動画の品質の低下を防ぐことができる。ここで、ガンマ特性
とは、明るさの段階(階調)に対する明るさの程度のことである。通常、ガンマ特性は線
形に近くなるように調整される。これは、明るさの段階である階調に対する明るさの変化
が比例するようにすれば、滑らかな階調を得ることができるからである。ガンマ補完法で
は、一方のサブ画像のガンマ特性を線形からずらして、中間の明るさ(中間調)の領域に
おいて、線形よりも明るくなるように調整する(中間調が本来よりも明るい画像となる)
。そして、他方のサブ画像のガンマ特性も線形からずらして、同じく中間調の領域におい
て、線形よりも暗くなるように調整する(中間調が本来よりも暗い画像となる)。ここで
、一方のサブ画像を線形より明るくした量と、他方のサブ画像を線形より暗くした量を、
全ての階調において概等しくすることが好ましい。こうすることで、元画像が表示された
ように人間の目に知覚させることができ、かつ、ホールド型であることに起因する動画の
品質の低下を防ぐことができる。なお、サブ画像の数は2より大きくてもよい。たとえば
、サブ画像の数を3としたときは、3つのサブ画像について、それぞれガンマ特性を調整
し、線形から明るくした量の合計と、線形から暗くした量の合計が概等しくなるようにす
ればよい。
なお、ガンマ補完法においても、数式1および数式2に示した関係を満たすことによって
、明るさの低下などがおこらず、元画像と同様な画像を表示することができるため、好ま
しい。さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそれぞれのサブ画像の明るさL
の変化がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑ら
かに表示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質も向上するという利点を有する
動き補償によって求めた中間画像をサブ画像として用いる方法は、一方のサブ画像を、前
後の画像から動き補償によって求めた中間画像とする方法である。こうすることで、画像
の動きを滑らかにすることができるので、動画の品質を向上できる。
次に、サブ画像を表示するタイミングと、サブ画像を作成する方法との関係について説明
する。第1のサブ画像を表示するタイミングは、第1のステップで決められた元画像を表
示するタイミングと同じであり、第2のサブ画像を表示するタイミングは、第1のステッ
プで決められた元画像を表示するタイミングに関わらず、任意に決めることができるとし
たが、第2のサブ画像を表示するタイミングにしたがって、サブ画像自体を変化させても
よい。こうすることで、第2のサブ画像を表示するタイミングを様々に変化させたとして
も、元画像が表示されたように人間の目に知覚させることができる。具体的には、第2の
サブ画像を表示するタイミングを早くした場合は、第1のサブ画像はより明るくし、第2
のサブ画像はより暗くすることができる。さらに、第2のサブ画像を表示するタイミング
を遅くした場合は、第1のサブ画像はより暗くし、第2のサブ画像はより明るくすること
ができる。これは、人間の目が知覚する明るさは、画像を表示する期間の長さによって変
わるためである。より詳細には、人間の目が知覚する明るさは、画像を表示する期間が長
いほど明るくなり、画像を表示する期間が短いほど暗くなる。すなわち、第2のサブ画像
を表示するタイミングを早くすることによって、第1のサブ画像を表示する期間の長さが
短くなり、第2のサブ画像を表示する期間の長さが長くなるため、そのままでは第1のサ
ブ画像は暗く、第2のサブ画像は明るく、人間の目に知覚されてしまう。その結果、元画
像とは異なる画像が人間の目に知覚されてしまうことになるが、これを防ぐために、第1
のサブ画像はより明るくし、第2のサブ画像はより暗くすることができる。同様に、第2
のサブ画像を表示するタイミングを遅くすることによって、第1のサブ画像を表示する期
間の長さが長くなり、第2のサブ画像を表示する期間の長さが短くなる場合は、第1のサ
ブ画像はより暗くし、第2のサブ画像はより明るくすることができる。
上記の説明に基づいて、第2のステップにおける処理手順を、以下に示す。
手順1として、1つの元画像から複数のサブ画像を作成する方法を決定する。より詳細に
は、複数のサブ画像を作成する方法は、元画像をそのままサブ画像として用いる方法、元
画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法、動き補償によって求めた中間画像をサブ
画像として用いる方法、から選択することができる。
手順2として、サブ画像の数Jを決定する。なお、Jは2以上の整数である。
手順3として、第jのサブ画像における画素の明るさL、第jのサブ画像が表示される
期間の長さTを、手順1で選択した方法にしたがって決定する。手順3により、それぞ
れのサブ画像が表示される期間の長さと、それぞれのサブ画像に含まれる個々の画素の明
るさが具体的に決められる。
手順4として、手順1乃至手順3のそれぞれで決定された事項にしたがって、元画像を処
理し、実際に表示する。
手順5として、対象とする元画像を次の元画像に移す。そして、手順1に戻る。
なお、第2のステップにおける手順を実行する仕組みは、装置に実装されたものであって
もよいし、装置の設計段階であらかじめ決められたものであってもよい。第2のステップ
における手順を実行する仕組みが装置に実装されていれば、状況に応じた最適な動作が行
われるように、駆動方法を切り替えることが可能となる。なお、ここでいう状況とは、画
像データの内容、装置内外の環境(温度、湿度、気圧、光、音、磁界、電界、放射線量、
高度、加速度、移動速度、等)、ユーザ設定、ソフトウエアバージョン、等を含む。一方
、第2のステップにおける手順を実行する仕組みが装置の設計段階であらかじめ決められ
たものであれば、それぞれの駆動方法に最適な駆動回路を用いることができ、さらに、仕
組みが決められていることによって、量産効果による製造コストの低減が期待できる。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる様々な駆動方法を、それぞれ、第
1のステップにおけるnおよびmの値を具体的に示して詳細に説明する。
第2のステップにおける手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が
選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順
次用意され、前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、第j(jは1以上J以下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさL
を持つ画素が複数並置されることによって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ
表示される画像であり、前記L、前記T、前記L、前記T、を、数式1および数式2
にしたがった関係とする表示装置の駆動方法であって、全てのjにおいて、第jのサブ画
像に含まれるそれぞれの画素の明るさLが、それぞれの画素に対しL=Lであること
を特徴とする。ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステ
ップにおいて作成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップ
の説明で挙げた全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図14に示すよう
なものとなる。図14において、横軸は時間であり、縦軸は第1のステップにおいて用い
た様々なnおよびmについて場合分けを行なって示したものである。
たとえば、第1のステップにおいて、n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)が1で
あるときは、図14のn=1,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。このとき、表
示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの2倍(2倍速駆動)となる
。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレート
は120Hz(120Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像データに対し
、画像を2回連続して表示することになる。ここで、2倍速駆動である場合は、フレーム
レートが2倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、2倍速より大きい場合より
も消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、
元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されることによって、動き補償によっ
て中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することがで
きるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、表示装置
がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンス
による書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特
に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と120Hz駆動を
組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を120Hzとし
つつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz
、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを
、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が
入力画像データの周期の1/2倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=2,m=1、すなわち変換比(n/m
)が2であるときは、図14のn=2,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの4倍(4倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは240Hz(240Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を4回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、4倍速
駆動である場合は、フレームレートが4倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、4倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されるこ
とによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体
を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減すること
ができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾
引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の
交流駆動と240Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の
駆動周波数を240Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(た
とえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/4倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=1、すなわち変換比(n/m
)が3であるときは、図14のn=3,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの6倍(6倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは360Hz(360Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を6回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、6倍速
駆動である場合は、フレームレートが6倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、6倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されるこ
とによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体
を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減すること
ができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾
引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の
交流駆動と360Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の
駆動周波数を360Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(た
とえば、30Hz、60Hz、120Hz、180Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/6倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=2、すなわち変換比(n/m
)が3/2であるときは、図14のn=3,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの3倍(3倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは180Hz(180Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を3回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにお
ける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、3
倍速駆動である場合は、フレームレートが3倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上
でき、3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第
2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択され
ることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路
自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減する
ことができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合
は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画
の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装
置の交流駆動と180Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装
置の駆動周波数を180Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一
(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、180Hz等)とすることによって、交
流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる
。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/3倍程度である液晶表示装
置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=1、すなわち変換比(n/m
)が4であるときは、図14のn=4,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8倍(8倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは480Hz(480Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、8倍速
駆動である場合は、フレームレートが8倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、8倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されるこ
とによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体
を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減すること
ができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、
ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾
引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の
交流駆動と480Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の
駆動周波数を480Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(た
とえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/8倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=3、すなわち変換比(n/m
)が4/3であるときは、図14のn=4,m=3の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8/3倍(8
/3倍速駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば
、表示フレームレートは160Hz(160Hz駆動)である。そして、3つの入力され
る画像データに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステッ
プにおける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを
滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここ
で、8/3倍速駆動である場合は、フレームレートが8/3倍速より小さい場合よりも動
画の品質を向上でき、8/3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用
いる方法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を
停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製
造コストを低減することができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶
表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回
避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。
さらに、液晶表示装置の交流駆動と160Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。す
なわち、液晶表示装置の駆動周波数を160Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数
倍または整数分の一(たとえば、40Hz、80Hz、160Hz、320Hz等)とす
ることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低
減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の3/8倍程
度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=1、すなわち変換比(n/m
)が5であるときは、図14のn=5,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの10倍(10倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは600Hz(600Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を10回連続して表示することになる。このとき、第1のステップに
おける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑ら
かにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、
10倍速駆動である場合は、フレームレートが10倍速より小さい場合よりも動画の品質
を向上でき、10倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さ
らに、第2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が
選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または
当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを
低減することができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置で
ある場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるた
め、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液
晶表示装置の交流駆動と600Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液
晶表示装置の駆動周波数を600Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整
数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、100Hz、120Hz等)とすることによ
って、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減すること
ができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/10倍程度である
液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=2、すなわち変換比(n/m
)が5/2であるときは、図14のn=5,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの5倍(5倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは300Hz(300Hz駆動)である。そして、1つの入力される画像デ
ータに対し、画像を5回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおけ
る補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、5倍
速駆動である場合は、フレームレートが5倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、5倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2
のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択される
ことによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自
体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減するこ
とができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は
、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の
尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置
の交流駆動と300Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置
の駆動周波数を300Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(
たとえば、30Hz、50Hz、60Hz、100Hz等)とすることによって、交流駆
動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さ
らに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/5倍程度である液晶表示装置に
適用することで、画質を向上することができる。
このように、第2のステップにおける手順1において、元画像をそのままサブ画像として
用いる方法が選択され、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数が2と決
定され、第2のステップにおける手順3において、T1=T2=T/2と決定された場合
は、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決められる変換比のフレームレート
変換に対し、表示フレームレートをさらに2倍のフレームレートとすることができるため
、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さらに、当該表示フレームレートよ
り小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質を向上でき、当該表示フレーム
レートより大きい表示フレームレートである場合よりも消費電力および製造コストを低減
できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像をそのままサブ画像として用
いる方法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を
停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製
造コストを低減することができる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶
表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回
避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。
さらに、液晶表示装置の駆動周波数を大きくしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍また
は整数分の一とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚
されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの
周期の(1/(変換比の2倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向
上することができる。
なお、詳細な説明が省略したが、上に上げた変換比以外の場合においても、同様な利点を
有するのは明らかである。たとえば、nが10以下の範囲においては、上に挙げたものの
ほかに、n=5,m=3、すなわち変換比(n/m)=5/3(10/3倍速駆動、20
0Hz)、n=5,m=4、すなわち変換比(n/m)=5/4(5/2倍速駆動、15
0Hz)、n=6,m=1、すなわち変換比(n/m)=6(12倍速駆動、720Hz
)、n=6,m=5、すなわち変換比(n/m)=6/5(12/5倍速駆動、144H
z)、n=7,m=1、すなわち変換比(n/m)=7(14倍速駆動、840Hz)、
n=7,m=2、すなわち変換比(n/m)=7/2(7倍速駆動、420Hz)、n=
7,m=3、すなわち変換比(n/m)=7/3(14/3倍速駆動、280Hz)、n
=7,m=4、すなわち変換比(n/m)=7/4(7/2倍速駆動、210Hz)、n
=7,m=5、すなわち変換比(n/m)=7/5(14/5倍速駆動、168Hz)、
n=7,m=6、すなわち変換比(n/m)=7/6(7/3倍速駆動、140Hz)、
n=8,m=1、すなわち変換比(n/m)=8(16倍速駆動、960Hz)、n=8
,m=3、すなわち変換比(n/m)=8/3(16/3倍速駆動、320Hz)、n=
8,m=5、すなわち変換比(n/m)=8/5(16/5倍速駆動、192Hz)、n
=8,m=7、すなわち変換比(n/m)=8/7(16/7倍速駆動、137Hz)、
n=9,m=1、すなわち変換比(n/m)=9(18倍速駆動、1080Hz)、n=
9,m=2、すなわち変換比(n/m)=9/2(9倍速駆動、540Hz)、n=9,
m=4、すなわち変換比(n/m)=9/4(9/2倍速駆動、270Hz)、n=9,
m=5、すなわち変換比(n/m)=9/5(18/5倍速駆動、216Hz)、n=9
,m=7、すなわち変換比(n/m)=9/7(18/7倍速駆動、154Hz)、n=
9,m=8、すなわち変換比(n/m)=9/8(9/4倍速駆動、135Hz)、n=
10,m=1、すなわち変換比(n/m)=10(20倍速駆動、1200Hz)、n=
10,m=3、すなわち変換比(n/m)=10/3(20/3倍速駆動、400Hz)
、n=10,m=7、すなわち変換比(n/m)=10/7(20/7倍速駆動、171
Hz)、n=10,m=9、すなわち変換比(n/m)=10/9(20/9倍速駆動、
133Hz)、以上の組み合わせが考えられる。なお、周波数の表記は入力フレームレー
トが60Hzであるときの例であり、その他の入力フレームレートに対しては、それぞれ
の変換比の2倍を入力フレームレートと積算した値が駆動周波数となる。
なお、nが10より大きい整数である場合については、具体的なnおよびmの数字は挙げ
ないが、様々なnおよびmに対し、この、第2のステップにおける手順が適用できること
は明らかである。
なお、J=2とする場合、第1のステップにおける変換比が2より大きいと、特に効果的
である。なぜならば、第2のステップにおいて、サブ画像の数をJ=2のように比較的小
さくすれば、その分、第1のステップにおける変換比を大きくすることができるからであ
る。このような変換比は、nが10以下の範囲においては、3、4、5、5/2、6、7
、7/2、7/3、8、8/3、9、9/2、9/4、10、10/3、が挙げられる。
第1のステップ後の表示フレームレートがこのような値の場合、J=3以上とすることに
よって、第2のステップにおけるサブ画像の数が小さいことによる利点(消費電力および
製造コストの低減等)と、最終的な表示フレームレートが大きいことによる利点(動画の
品質向上、フリッカの低減等)を、両立させることが可能となる。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。ただし、上記の駆動方法のように、手順
1において、元画像をそのままサブ画像として用いる方法が選択された場合は、サブ画像
の明るさを変化させずに、そのまま表示してもよい。なぜならば、この場合はサブ画像と
して用いる画像が同じであるため、サブ画像の表示タイミングに関わらず、元画像をきち
んと表示することができるからである。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。この場合、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決め
られる変換比のフレームレート変換に対し、表示フレームレートをさらにJ倍のフレーム
レートとすることができるため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さら
に、当該表示フレームレートより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質
を向上でき、当該表示フレームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消
費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画
像をそのままサブ画像として用いる方法が選択されることによって、動き補償によって中
間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができる
ため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、表示装置がア
クティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによ
る書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕
著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の駆動周波数を大きくしつつ、交流
駆動の周波数をその整数倍または整数分の一とすることによって、交流駆動によって現れ
るフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子
の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比のJ倍))倍程度である液晶表示装
置に適用することで、画質を向上することができる。
たとえば、J=3である場合は、特に、サブ画像の数が3より小さい場合よりも動画の品
質を向上でき、サブ画像の数が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1
/(変換比の3倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上すること
ができる。
さらに、たとえば、J=4である場合は、特に、サブ画像の数が4より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が4より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の4倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、J=5である場合は、特に、サブ画像の数が5より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が5より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の5倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、Jが上に挙げたもの以外であっても、同様な利点を有する。
なお、J=3以上とする場合、第1のステップにおける変換比は様々な値をとることがで
きるが、特に、第1のステップにおける変換比が比較的小さい場合(2以下)に、J=3
以上とするのが効果的である。なぜならば、第1のステップ後の表示フレームレートが比
較的小さければ、その分、第2のステップにおいて、Jを大きくすることができるからで
ある。このような変換比は、nが10以下の範囲においては、1、2、3/2、4/3、
5/3、5/4、6/5、7/4、7/5、7/6、8/7、9/5、9/7、9/8、
10/7、10/9、が挙げられる。このうち、変換比が1、2、3/2、4/3、5/
3、5/4の場合については、図15に図示する。このように、第1のステップ後の表示
フレームレートが比較的小さな値の場合、J=3以上とすることによって、第1のステッ
プにおける表示フレームレートが小さいことによる利点(消費電力および製造コストの低
減等)と、最終的な表示フレームレートが大きいことによる利点(動画の品質向上、フリ
ッカの低減等)を、両立させることが可能となる。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について、第1
のステップにおけるnおよびmの値を具体的に示して詳細に説明する。
第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、黒挿入法が選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順
次用意され、前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、第j(jは1以上J以下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさL
を持つ画素が複数並置されることによって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ
表示される画像であり、前記L、前記T、前記L、前記T、を、数式1および数式2
にしたがった関係とする表示装置の駆動方法であって、少なくとも1つのjにおいて、第
jのサブ画像に含まれる全て画素の明るさLが、L=0であることを特徴とする。こ
こで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステップにおいて作成
された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップの説明で挙げた全
ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図14に示すよう
なものとなる。図14において、横軸は時間であり、縦軸は第1のステップにおいて用い
た様々なnおよびmについて場合分けを行なって示したものである。
たとえば、第1のステップにおいて、n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)が1で
あるときは、図14のn=1,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。このとき、表
示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの2倍(2倍速駆動)となる
。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレート
は120Hz(120Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像データに対し
、画像を2回連続して表示することになる。ここで、2倍速駆動である場合は、フレーム
レートが2倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、2倍速より大きい場合より
も消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒挿入法が選択されることによ
って、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置
から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができ
る。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法と
することができるため、動画の品質を向上できる。さらに、表示装置がアクティブマトリ
クス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧
不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効
果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と120Hz駆動を組み合わせるのも効
果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を120Hzとしつつ、交流駆動の周
波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、24
0Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚さ
れない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の1/2倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=2,m=1、すなわち変換比(n/m
)が2であるときは、図14のn=2,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの4倍(4倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは240Hz(240Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を4回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、4倍速
駆動である場合は、フレームレートが4倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、4倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒
挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停
止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造
コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似的
にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さらに、
表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパ
シタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害
に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と240H
z駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を240
Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、
60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフ
リッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応
答時間が入力画像データの周期の1/4倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=1、すなわち変換比(n/m
)が3であるときは、図14のn=3,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの6倍(6倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは360Hz(360Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を6回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、6倍速
駆動である場合は、フレームレートが6倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、6倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒
挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停
止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造
コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似的
にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さらに、
表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパ
シタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害
に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と360H
z駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を360
Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、
60Hz、120Hz、180Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフ
リッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応
答時間が入力画像データの周期の1/6倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=2、すなわち変換比(n/m
)が3/2であるときは、図14のn=3,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの3倍(3倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは180Hz(180Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を3回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにお
ける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、3
倍速駆動である場合は、フレームレートが3倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上
でき、3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第
2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち
、黒挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作
を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の
製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬
似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さら
に、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキ
ャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の
障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と18
0Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を1
80Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30H
z、60Hz、120Hz、180Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れ
るフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子
の応答時間が入力画像データの周期の1/3倍程度である液晶表示装置に適用することで
、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=1、すなわち変換比(n/m
)が4であるときは、図14のn=4,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8倍(8倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは480Hz(480Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、8倍速
駆動である場合は、フレームレートが8倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、8倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒
挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停
止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造
コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似的
にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さらに、
表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパ
シタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害
に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と480H
z駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を480
Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、
60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフ
リッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応
答時間が入力画像データの周期の1/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=3、すなわち変換比(n/m
)が4/3であるときは、図14のn=4,m=3の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8/3倍(8
/3倍速駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば
、表示フレームレートは160Hz(160Hz駆動)である。そして、3つの入力され
る画像データに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステッ
プにおける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを
滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここ
で、8/3倍速駆動である場合は、フレームレートが8/3倍速より小さい場合よりも動
画の品質を向上でき、8/3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に
分配する方法のうち、黒挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を
作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消
費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる
階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質
を向上できる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合
は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画
の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装
置の交流駆動と160Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装
置の駆動周波数を160Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一
(たとえば、40Hz、80Hz、160Hz、320Hz等)とすることによって、交
流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる
。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の3/8倍程度である液晶表示装
置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=1、すなわち変換比(n/m
)が5であるときは、図14のn=5,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの10倍(10倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは600Hz(600Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を10回連続して表示することになる。このとき、第1のステップに
おける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑ら
かにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、
10倍速駆動である場合は、フレームレートが10倍速より小さい場合よりも動画の品質
を向上でき、10倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さ
らに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、黒挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回
路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力およ
び装置の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によ
らずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上でき
る。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナ
ミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、
残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆
動と600Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周
波数を600Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば
、30Hz、60Hz、100Hz、120Hz等)とすることによって、交流駆動によ
って現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、
液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/10倍程度である液晶表示装置に適用
することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=2、すなわち変換比(n/m
)が5/2であるときは、図14のn=5,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの5倍(5倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは300Hz(300Hz駆動)である。そして、1つの入力される画像デ
ータに対し、画像を5回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおけ
る補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、5倍
速駆動である場合は、フレームレートが5倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、5倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2
のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、
黒挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を
停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製
造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似
的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さらに
、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャ
パシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障
害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と300
Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を30
0Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz
、50Hz、60Hz、100Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフ
リッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応
答時間が入力画像データの周期の1/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画
質を向上することができる。
このように、第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像
に分配する方法のうち、黒挿入法が選択され、第2のステップにおける手順2において、
サブ画像の数が2と決定され、第2のステップにおける手順3において、T1=T2=T
/2と決定された場合は、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決められる変
換比のフレームレート変換に対し、さらに2倍のフレームレートとすることができるため
、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さらに、当該表示フレームレートよ
り小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質を向上でき、当該表示フレーム
レートより大きい表示フレームレートである場合よりも消費電力および製造コストを低減
できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に
分配する方法のうち、黒挿入法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を
作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消
費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる
階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質
を向上できる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合
は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画
の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装
置の駆動周波数を大きくしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一とする
ことによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減
することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換
比の2倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる
なお、詳細な説明が省略したが、上に上げた変換比以外の場合においても、同様な利点を
有するのは明らかである。たとえば、nが10以下の範囲においては、上に挙げたものの
ほかに、n=5,m=3、すなわち変換比(n/m)=5/3(10/3倍速駆動、20
0Hz)、n=5,m=4、すなわち変換比(n/m)=5/4(5/2倍速駆動、15
0Hz)、n=6,m=1、すなわち変換比(n/m)=6(12倍速駆動、720Hz
)、n=6,m=5、すなわち変換比(n/m)=6/5(12/5倍速駆動、144H
z)、n=7,m=1、すなわち変換比(n/m)=7(14倍速駆動、840Hz)、
n=7,m=2、すなわち変換比(n/m)=7/2(7倍速駆動、420Hz)、n=
7,m=3、すなわち変換比(n/m)=7/3(14/3倍速駆動、280Hz)、n
=7,m=4、すなわち変換比(n/m)=7/4(7/2倍速駆動、210Hz)、n
=7,m=5、すなわち変換比(n/m)=7/5(14/5倍速駆動、168Hz)、
n=7,m=6、すなわち変換比(n/m)=7/6(7/3倍速駆動、140Hz)、
n=8,m=1、すなわち変換比(n/m)=8(16倍速駆動、960Hz)、n=8
,m=3、すなわち変換比(n/m)=8/3(16/3倍速駆動、320Hz)、n=
8,m=5、すなわち変換比(n/m)=8/5(16/5倍速駆動、192Hz)、n
=8,m=7、すなわち変換比(n/m)=8/7(16/7倍速駆動、137Hz)、
n=9,m=1、すなわち変換比(n/m)=9(18倍速駆動、1080Hz)、n=
9,m=2、すなわち変換比(n/m)=9/2(9倍速駆動、540Hz)、n=9,
m=4、すなわち変換比(n/m)=9/4(9/2倍速駆動、270Hz)、n=9,
m=5、すなわち変換比(n/m)=9/5(18/5倍速駆動、216Hz)、n=9
,m=7、すなわち変換比(n/m)=9/7(18/7倍速駆動、154Hz)、n=
9,m=8、すなわち変換比(n/m)=9/8(9/4倍速駆動、135Hz)、n=
10,m=1、すなわち変換比(n/m)=10(20倍速駆動、1200Hz)、n=
10,m=3、すなわち変換比(n/m)=10/3(20/3倍速駆動、400Hz)
、n=10,m=7、すなわち変換比(n/m)=10/7(20/7倍速駆動、171
Hz)、n=10,m=9、すなわち変換比(n/m)=10/9(20/9倍速駆動、
133Hz)、以上の組み合わせが考えられる。なお、周波数の表記は入力フレームレー
トが60Hzであるときの例であり、その他の入力フレームレートに対しては、それぞれ
の変換比の2倍を入力フレームレートと積算した値が駆動周波数となる。
なお、nが10より大きい整数である場合については、具体的なnおよびmの数字は挙げ
ないが、様々なnおよびmに対し、この、第2のステップにおける手順が適用できること
は明らかである。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。ただし、上記の駆動方法のように、手順
1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒挿入法が選択さ
れた場合は、サブ画像の明るさを変化させずに、そのまま表示してもよい。なぜならば、
この場合はサブ画像の明るさを変えない場合は、元画像の全体の明るさが暗くなって表示
されるだけであるからである。すなわち、この方法を表示装置の明るさの制御に積極的に
用いることで、動画の品質を向上させつつ、明るさの制御も可能となる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。この場合、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決め
られる変換比のフレームレート変換に対し、表示フレームレートをさらにJ倍のフレーム
レートとすることができるため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さら
に、当該表示フレームレートより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質
を向上でき、当該表示フレームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消
費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画
像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、黒挿入法が選択されることによって
、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から
省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。
さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とする
ことができるため、動画の品質を向上できる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス
方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足
の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果を
もたらす。さらに、液晶表示装置の駆動周波数を大きくしつつ、交流駆動の周波数をその
整数倍または整数分の一とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間
の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画
像データの周期の(1/(変換比のJ倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで
、画質を向上することができる。
たとえば、J=3である場合は、特に、サブ画像の数が3より小さい場合よりも動画の品
質を向上でき、サブ画像の数が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1
/(変換比の3倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上すること
ができる。
さらに、たとえば、J=4である場合は、特に、サブ画像の数が4より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が4より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の4倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、J=5である場合は、特に、サブ画像の数が5より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が5より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の5倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、Jが上に挙げたもの以外であっても、同様な利点を有する。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について、第1
のステップにおけるnおよびmの値を具体的に示して詳細に説明する。
第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、時分割階調制御法が選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順
次用意され、前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、前記固有の明るさLは、最大値がLmaxであり、第j(jは1以上J以
下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさLを持つ画素が複数並置されることに
よって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ表示される画像であり、前記L、前記
T、前記L、前記T、を、数式1および数式2にしたがった関係とする表示装置の駆
動方法であって、前記固有の明るさLを表示するにあたって、(j−1)×Lmax/J
からJ×Lmax/Jの明るさの範囲における明るさの調節は、前記J個のサブ画像表示
期間のうち唯1つのサブ画像表示期間における明るさの調節によって行なうことを特徴と
する。ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第1のステップにお
いて作成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1のステップの説明で
挙げた全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができる。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図14に示すよう
なものとなる。
図14において、横軸は時間であり、縦軸は第1のステップにおいて用いた様々なnおよ
びmについて場合分けを行なって示したものである。
たとえば、第1のステップにおいて、n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)が1で
あるときは、図14のn=1,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。このとき、表
示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの2倍(2倍速駆動)となる
。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレート
は120Hz(120Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像データに対し
、画像を2回連続して表示することになる。ここで、2倍速駆動である場合は、フレーム
レートが2倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、2倍速より大きい場合より
も消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時分割階調制御法が選択される
ことによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自
体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減するこ
とができる。さらに、擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の
品質が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小さくなってしまうことがないため、さらに
消費電力を低減できる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置で
ある場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるた
め、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液
晶表示装置の交流駆動と120Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液
晶表示装置の駆動周波数を120Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整
数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによ
って、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減すること
ができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/2倍程度である液
晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=2,m=1、すなわち変換比(n/m
)が2であるときは、図14のn=2,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの4倍(4倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは240Hz(240Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を4回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、4倍速
駆動である場合は、フレームレートが4倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、4倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時
分割階調制御法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の
動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装
置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似的にインパルス型の表示方法とす
ることができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小さくなってし
まうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さらに、表示装置がアクティブマト
リクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電
圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善
効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と240Hz駆動を組み合わせるのも
効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を240Hzとしつつ、交流駆動の
周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、2
40Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚
されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの
周期の1/4倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=1、すなわち変換比(n/m
)が3であるときは、図14のn=3,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの6倍(6倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは360Hz(360Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を6回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、6倍速
駆動である場合は、フレームレートが6倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、6倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時
分割階調制御法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の
動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装
置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似的にインパルス型の表示方法とす
ることができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小さくなってし
まうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さらに、表示装置がアクティブマト
リクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電
圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善
効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と360Hz駆動を組み合わせるのも
効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を360Hzとしつつ、交流駆動の
周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、1
80Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚
されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの
周期の1/6倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=2、すなわち変換比(n/m
)が3/2であるときは、図14のn=3,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの3倍(3倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは180Hz(180Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を3回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにお
ける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、3
倍速駆動である場合は、フレームレートが3倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上
でき、3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第
2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち
、時分割階調制御法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回
路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力およ
び装置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似的にインパルス型の表示方法
とすることができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小さくなっ
てしまうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さらに、表示装置がアクティブ
マトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込
み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質
改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と180Hz駆動を組み合わせる
のも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を180Hzとしつつ、交流駆
動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz
、180Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に
知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像デー
タの周期の1/3倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することがで
きる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=1、すなわち変換比(n/m
)が4であるときは、図14のn=4,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8倍(8倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは480Hz(480Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、8倍速
駆動である場合は、フレームレートが8倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、8倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時
分割階調制御法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の
動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装
置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似的にインパルス型の表示方法とす
ることができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小さくなってし
まうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さらに、表示装置がアクティブマト
リクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電
圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善
効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と480Hz駆動を組み合わせるのも
効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を480Hzとしつつ、交流駆動の
周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、2
40Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚
されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの
周期の1/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=3、すなわち変換比(n/m
)が4/3であるときは、図14のn=4,m=3の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8/3倍(8
/3倍速駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば
、表示フレームレートは160Hz(160Hz駆動)である。そして、3つの入力され
る画像データに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステッ
プにおける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを
滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここ
で、8/3倍速駆動である場合は、フレームレートが8/3倍速より小さい場合よりも動
画の品質を向上でき、8/3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に
分配する方法のうち、時分割階調制御法が選択されることによって、動き補償によって中
間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができる
ため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似的にイン
パルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表示装置の
明るさが小さくなってしまうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さらに、表
示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシ
タンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に
対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と160Hz
駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を160H
zとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、40Hz、8
0Hz、160Hz、320Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリ
ッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答
時間が入力画像データの周期の3/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質
を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=1、すなわち変換比(n/m
)が5であるときは、図14のn=5,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの10倍(10倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは600Hz(600Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を10回連続して表示することになる。このとき、第1のステップに
おける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑ら
かにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、
10倍速駆動である場合は、フレームレートが10倍速より小さい場合よりも動画の品質
を向上でき、10倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さ
らに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、時分割階調制御法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作
成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費
電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似的にインパルス型の
表示方法とすることができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小
さくなってしまうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さらに、表示装置がア
クティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによ
る書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕
著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と600Hz駆動を組み
合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を600Hzとしつつ
、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、1
00Hz、120Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人
間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力
画像データの周期の1/10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上す
ることができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=2、すなわち変換比(n/m
)が5/2であるときは、図14のn=5,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの5倍(5倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは300Hz(300Hz駆動)である。そして、1つの入力される画像デ
ータに対し、画像を5回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおけ
る補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、5倍
速駆動である場合は、フレームレートが5倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、5倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2
のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、
時分割階調制御法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路
の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および
装置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似的にインパルス型の表示方法と
することができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小さくなって
しまうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さらに、表示装置がアクティブマ
トリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み
電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改
善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と300Hz駆動を組み合わせるの
も効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を300Hzとしつつ、交流駆動
の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、50Hz、60Hz、1
00Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚
されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの
周期の1/5倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる
このように、第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像
に分配する方法のうち、時分割階調制御法が選択され、第2のステップにおける手順2に
おいて、サブ画像の数が2と決定され、第2のステップにおける手順3において、T1=
T2=T/2と決定された場合は、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決め
られる変換比のフレームレート変換に対し、さらに2倍のフレームレートとすることがで
きるため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さらに、当該表示フレーム
レートより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質を向上でき、当該表示
フレームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサ
ブ画像に分配する方法のうち、時分割階調制御法が選択されることによって、動き補償に
よって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略すること
ができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、擬似
的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質が向上でき、かつ、表
示装置の明るさが小さくなってしまうことがないため、さらに消費電力を低減できる。さ
らに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミック
キャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等
の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の駆動周波数を
大きくしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一とすることによって、交
流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる
。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比の2倍))倍程
度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
なお、詳細な説明が省略したが、上に上げた変換比以外の場合においても、同様な利点を
有するのは明らかである。たとえば、nが10以下の範囲においては、上に挙げたものの
ほかに、n=5,m=3、すなわち変換比(n/m)=5/3(10/3倍速駆動、20
0Hz)、n=5,m=4、すなわち変換比(n/m)=5/4(5/2倍速駆動、15
0Hz)、n=6,m=1、すなわち変換比(n/m)=6(12倍速駆動、720Hz
)、n=6,m=5、すなわち変換比(n/m)=6/5(12/5倍速駆動、144H
z)、n=7,m=1、すなわち変換比(n/m)=7(14倍速駆動、840Hz)、
n=7,m=2、すなわち変換比(n/m)=7/2(7倍速駆動、420Hz)、n=
7,m=3、すなわち変換比(n/m)=7/3(14/3倍速駆動、280Hz)、n
=7,m=4、すなわち変換比(n/m)=7/4(7/2倍速駆動、210Hz)、n
=7,m=5、すなわち変換比(n/m)=7/5(14/5倍速駆動、168Hz)、
n=7,m=6、すなわち変換比(n/m)=7/6(7/3倍速駆動、140Hz)、
n=8,m=1、すなわち変換比(n/m)=8(16倍速駆動、960Hz)、n=8
,m=3、すなわち変換比(n/m)=8/3(16/3倍速駆動、320Hz)、n=
8,m=5、すなわち変換比(n/m)=8/5(16/5倍速駆動、192Hz)、n
=8,m=7、すなわち変換比(n/m)=8/7(16/7倍速駆動、137Hz)、
n=9,m=1、すなわち変換比(n/m)=9(18倍速駆動、1080Hz)、n=
9,m=2、すなわち変換比(n/m)=9/2(9倍速駆動、540Hz)、n=9,
m=4、すなわち変換比(n/m)=9/4(9/2倍速駆動、270Hz)、n=9,
m=5、すなわち変換比(n/m)=9/5(18/5倍速駆動、216Hz)、n=9
,m=7、すなわち変換比(n/m)=9/7(18/7倍速駆動、154Hz)、n=
9,m=8、すなわち変換比(n/m)=9/8(9/4倍速駆動、135Hz)、n=
10,m=1、すなわち変換比(n/m)=10(20倍速駆動、1200Hz)、n=
10,m=3、すなわち変換比(n/m)=10/3(20/3倍速駆動、400Hz)
、n=10,m=7、すなわち変換比(n/m)=10/7(20/7倍速駆動、171
Hz)、n=10,m=9、すなわち変換比(n/m)=10/9(20/9倍速駆動、
133Hz)、以上の組み合わせが考えられる。なお、周波数の表記は入力フレームレー
トが60Hzであるときの例であり、その他の入力フレームレートに対しては、それぞれ
の変換比の2倍を入力フレームレートと積算した値が駆動周波数となる。
なお、nが10より大きい整数である場合については、具体的なnおよびmの数字は挙げ
ないが、様々なnおよびmに対し、この、第2のステップにおける手順が適用できること
は明らかである。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。こうすることで、元画像をきちんと人間
の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にすることもで
きるため、動画の品質を向上できる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。この場合、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決め
られる変換比のフレームレート変換に対し、表示フレームレートをさらにJ倍のフレーム
レートとすることができるため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さら
に、当該表示フレームレートより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質
を向上でき、当該表示フレームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消
費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画
像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、時分割階調制御法が選択されること
によって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を
装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することが
できる。さらに、擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質
が向上でき、かつ、表示装置の明るさが小さくなってしまうことがないため、さらに消費
電力を低減できる。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である
場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、
動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表
示装置の駆動周波数を大きくしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一と
することによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に
低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(
変換比のJ倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することがで
きる。
たとえば、J=3である場合は、特に、サブ画像の数が3より小さい場合よりも動画の品
質を向上でき、サブ画像の数が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1
/(変換比の3倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上すること
ができる。
さらに、たとえば、J=4である場合は、特に、サブ画像の数が4より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が4より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の4倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、J=5である場合は、特に、サブ画像の数が5より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が5より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の5倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、Jが上に挙げたもの以外であっても、同様な利点を有する。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について、第1
のステップにおけるnおよびmの値を具体的に示して詳細に説明する。
第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、ガンマ補完法が選択された場合、駆動方法は次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順
次用意され、前記周期Tは、J(Jは2以上の整数)個のサブ画像表示期間に分割され、
前記第iの画像データは、複数の画素にそれぞれ固有の明るさLを持たせることができる
データであり、第j(jは1以上J以下の整数)のサブ画像は、それぞれ固有の明るさL
を持つ画素が複数並置されることによって構成され、第jのサブ画像表示期間Tだけ
表示される画像であり、前記L、前記T、前記L、前記T、を、数式1および数式2
にしたがった関係とする表示装置の駆動方法であって、それぞれのサブ画像において、階
調に対する明るさの変化の特性を、線形からずらし、線形から明るい方へずらした明るさ
の量の合計と、線形から暗い方へずらした明るさの量の合計が、全ての階調において概等
しいことを特徴とする。ここで、一定の周期Tで順次用意される画像データとしては、第
1のステップにおいて作成された元画像データを用いることができる。すなわち、第1の
ステップの説明で挙げた全ての表示パターンを、上記駆動方法と組み合わせることができ
る。
そして、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数Jが2と決定され、手順
3において、T=T=T/2と決定された場合、上記駆動方法は、図14に示すよう
なものとなる。
図14において、横軸は時間であり、縦軸は第1のステップにおいて用いた様々なnおよ
びmについて場合分けを行なって示したものである。
たとえば、第1のステップにおいて、n=1,m=1、すなわち変換比(n/m)が1で
あるときは、図14のn=1,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。このとき、表
示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの2倍(2倍速駆動)となる
。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレームレート
は120Hz(120Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像データに対し
、画像を2回連続して表示することになる。ここで、2倍速駆動である場合は、フレーム
レートが2倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき、2倍速より大きい場合より
も消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、
元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガンマ補完法が選択されること
によって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を
装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することが
できる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方
法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さらに、画像データを直接ガンマ
変換することによってサブ画像を求めてもよい。この場合は、動画の動きの大きさなどに
よって、様々にガンマ値を制御できる利点を有する。さらに、画像データは直接ガンマ変
換せず、デジタルアナログ変換回路(DAC)の参照電圧を変えることによって、ガンマ
値を変化させたサブ画像を求める構成であってもよい。この場合は、画像データを直接ガ
ンマ変換することがないので、ガンマ変換を行なう回路を停止または当該回路自体を装置
から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができ
る。さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそれぞれのサブ画像の明るさL
変化がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑らか
に表示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質も向上するという利点を有する。
さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミッ
クキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像
等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と
120Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数
を120Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、3
0Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすることによって、交流駆動によって
現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶
素子の応答時間が入力画像データの周期の1/2倍程度である液晶表示装置に適用するこ
とで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=2,m=1、すなわち変換比(n/m
)が2であるときは、図14のn=2,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの4倍(4倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは240Hz(240Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を4回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、4倍速
駆動である場合は、フレームレートが4倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、4倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガ
ンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作
を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の
製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬
似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さら
に、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像を求めてもよい。この場合は
、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御できる利点を有する。さらに
、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換回路(DAC)の参照電圧を
変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求める構成であってもよい。この
場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、ガンマ変換を行なう回路を停
止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造
コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそれぞ
れのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサブ画
像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質も向
上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装
置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避でき
るため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに
、液晶表示装置の交流駆動と240Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち
、液晶表示装置の駆動周波数を240Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍また
は整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/4倍程度であ
る液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=1、すなわち変換比(n/m
)が3であるときは、図14のn=3,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの6倍(6倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは360Hz(360Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を6回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、6倍速
駆動である場合は、フレームレートが6倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、6倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガ
ンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作
を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の
製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬
似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さら
に、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像を求めてもよい。この場合は
、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御できる利点を有する。さらに
、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換回路(DAC)の参照電圧を
変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求める構成であってもよい。この
場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、ガンマ変換を行なう回路を停
止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造
コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそれぞ
れのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサブ画
像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質も向
上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装
置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避でき
るため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに
、液晶表示装置の交流駆動と360Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち
、液晶表示装置の駆動周波数を360Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍また
は整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、180Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/6倍程度であ
る液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=3,m=2、すなわち変換比(n/m
)が3/2であるときは、図14のn=3,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの3倍(3倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは180Hz(180Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を3回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにお
ける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らか
にすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、3
倍速駆動である場合は、フレームレートが3倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上
でき、3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第
2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち
、ガンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の
動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装
置の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらず
に擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。
さらに、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像を求めてもよい。この場
合は、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御できる利点を有する。さ
らに、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換回路(DAC)の参照電
圧を変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求める構成であってもよい。
この場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、ガンマ変換を行なう回路
を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の
製造コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそ
れぞれのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサ
ブ画像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質
も向上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表
示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避
できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さ
らに、液晶表示装置の交流駆動と180Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すな
わち、液晶表示装置の駆動周波数を180Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍
または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、180Hz等)とする
ことによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減
することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/3倍程度
である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=1、すなわち変換比(n/m
)が4であるときは、図14のn=4,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8倍(8倍速駆動
)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フレー
ムレートは480Hz(480Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像デー
タに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおける
補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかにす
ることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、8倍速
駆動である場合は、フレームレートが8倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上でき
、8倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2の
ステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガ
ンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作
を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の
製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬
似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さら
に、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像を求めてもよい。この場合は
、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御できる利点を有する。さらに
、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換回路(DAC)の参照電圧を
変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求める構成であってもよい。この
場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、ガンマ変換を行なう回路を停
止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製造
コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそれぞ
れのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサブ画
像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質も向
上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装
置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避でき
るため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに
、液晶表示装置の交流駆動と480Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわち
、液晶表示装置の駆動周波数を480Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍また
は整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、120Hz、240Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/8倍程度であ
る液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=4,m=3、すなわち変換比(n/m
)が4/3であるときは、図14のn=4,m=3の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの8/3倍(8
/3倍速駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば
、表示フレームレートは160Hz(160Hz駆動)である。そして、3つの入力され
る画像データに対し、画像を8回連続して表示することになる。このとき、第1のステッ
プにおける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを
滑らかにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここ
で、8/3倍速駆動である場合は、フレームレートが8/3倍速より小さい場合よりも動
画の品質を向上でき、8/3倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に
分配する方法のうち、ガンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中間画
像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため
、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含ま
れる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の
品質を向上できる。さらに、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像を求
めてもよい。この場合は、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御でき
る利点を有する。さらに、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換回路
(DAC)の参照電圧を変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求める構
成であってもよい。この場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、ガン
マ変換を行なう回路を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消
費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法において
は、階調に対するそれぞれのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがっている
ため、それぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目で知
覚される画像の品質も向上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブマト
リクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電
圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善
効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と160Hz駆動を組み合わせるのも
効果的である。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を160Hzとしつつ、交流駆動の
周波数をその整数倍または整数分の一(たとえば、40Hz、80Hz、160Hz、3
20Hz等)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚
されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの
周期の3/8倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=1、すなわち変換比(n/m
)が5であるときは、図14のn=5,m=1の箇所に示すような駆動方法となる。この
とき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの10倍(10倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは600Hz(600Hz駆動)である。そして、ひとつの入力される画像
データに対し、画像を10回連続して表示することになる。このとき、第1のステップに
おける補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑ら
かにすることができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、
10倍速駆動である場合は、フレームレートが10倍速より小さい場合よりも動画の品質
を向上でき、10倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さ
らに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方
法のうち、ガンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成す
る回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力
および装置の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値
によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上
できる。さらに、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像を求めてもよい
。この場合は、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御できる利点を有
する。さらに、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換回路(DAC)
の参照電圧を変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求める構成であって
もよい。この場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、ガンマ変換を行
なう回路を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力およ
び装置の製造コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法においては、階調に
対するそれぞれのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがっているため、それ
ぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目で知覚される画
像の品質も向上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式
の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問
題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもた
らす。さらに、液晶表示装置の交流駆動と600Hz駆動を組み合わせるのも効果的であ
る。すなわち、液晶表示装置の駆動周波数を600Hzとしつつ、交流駆動の周波数をそ
の整数倍または整数分の一(たとえば、30Hz、60Hz、100Hz、120Hz等
)とすることによって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程
度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/
10倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
さらに、たとえば、第1のステップにおいて、n=5,m=2、すなわち変換比(n/m
)が5/2であるときは、図14のn=5,m=2の箇所に示すような駆動方法となる。
このとき、表示フレームレートは入力される画像データのフレームレートの5倍(5倍速
駆動)となる。具体的には、たとえば、入力フレームレートが60Hzであれば、表示フ
レームレートは300Hz(300Hz駆動)である。そして、1つの入力される画像デ
ータに対し、画像を5回連続して表示することになる。このとき、第1のステップにおけ
る補間画像が動き補償によって求められた中間画像である場合は、動画の動きを滑らかに
することができるため、動画の品質を顕著に向上させることが可能である。ここで、5倍
速駆動である場合は、フレームレートが5倍速より小さい場合よりも動画の品質を向上で
き、5倍速より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2
のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、
ガンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中間画像を作成する回路の動
作を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置
の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに
擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動画の品質を向上できる。さ
らに、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像を求めてもよい。この場合
は、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御できる利点を有する。さら
に、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換回路(DAC)の参照電圧
を変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求める構成であってもよい。こ
の場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、ガンマ変換を行なう回路を
停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装置の製
造コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそれ
ぞれのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサブ
画像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質も
向上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示
装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避で
きるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さら
に、液晶表示装置の交流駆動と300Hz駆動を組み合わせるのも効果的である。すなわ
ち、液晶表示装置の駆動周波数を300Hzとしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍ま
たは整数分の一(たとえば、30Hz、50Hz、60Hz、100Hz等)とすること
によって、交流駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減する
ことができる。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の1/5倍程度であ
る液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
このように、第2のステップにおける手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画像
に分配する方法のうち、ガンマ補完法が選択され、第2のステップにおける手順2におい
て、サブ画像の数が2と決定され、第2のステップにおける手順3において、T1=T2
=T/2と決定された場合は、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決められ
る変換比のフレームレート変換に対し、さらに2倍のフレームレートとすることができる
ため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さらに、当該表示フレームレー
トより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質を向上でき、当該表示フレ
ームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消費電力および製造コストを
低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画像の明るさを複数のサブ画
像に分配する方法のうち、ガンマ補完法が選択されることによって、動き補償によって中
間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置から省略することができる
ため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、画像データに
含まれる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法とすることができるため、動
画の品質を向上できる。さらに、画像データを直接ガンマ変換することによってサブ画像
を求めてもよい。この場合は、動画の動きの大きさなどによって、様々にガンマ値を制御
できる利点を有する。さらに、画像データは直接ガンマ変換せず、デジタルアナログ変換
回路(DAC)の参照電圧を変えることによって、ガンマ値を変化させたサブ画像を求め
る構成であってもよい。この場合は、画像データを直接ガンマ変換することがないので、
ガンマ変換を行なう回路を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため
、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。さらに、ガンマ補完法にお
いては、階調に対するそれぞれのサブ画像の明るさLの変化がガンマ曲線にしたがって
いるため、それぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑らかに表示でき、最終的に人間の目
で知覚される画像の品質も向上するという利点を有する。さらに、表示装置がアクティブ
マトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタンスによる書き込
み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し特に顕著な画質
改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の駆動周波数を大きくしつつ、交流駆動の周
波数をその整数倍または整数分の一とすることによって、交流駆動によって現れるフリッ
カを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液晶素子の応答時
間が入力画像データの周期の(1/(変換比の2倍))倍程度である液晶表示装置に適用
することで、画質を向上することができる。
なお、詳細な説明が省略したが、上に上げた変換比以外の場合においても、同様な利点を
有するのは明らかである。たとえば、nが10以下の範囲においては、上に挙げたものの
ほかに、n=5,m=3、すなわち変換比(n/m)=5/3(10/3倍速駆動、20
0Hz)、n=5,m=4、すなわち変換比(n/m)=5/4(5/2倍速駆動、15
0Hz)、n=6,m=1、すなわち変換比(n/m)=6(12倍速駆動、720Hz
)、n=6,m=5、すなわち変換比(n/m)=6/5(12/5倍速駆動、144H
z)、n=7,m=1、すなわち変換比(n/m)=7(14倍速駆動、840Hz)、
n=7,m=2、すなわち変換比(n/m)=7/2(7倍速駆動、420Hz)、n=
7,m=3、すなわち変換比(n/m)=7/3(14/3倍速駆動、280Hz)、n
=7,m=4、すなわち変換比(n/m)=7/4(7/2倍速駆動、210Hz)、n
=7,m=5、すなわち変換比(n/m)=7/5(14/5倍速駆動、168Hz)、
n=7,m=6、すなわち変換比(n/m)=7/6(7/3倍速駆動、140Hz)、
n=8,m=1、すなわち変換比(n/m)=8(16倍速駆動、960Hz)、n=8
,m=3、すなわち変換比(n/m)=8/3(16/3倍速駆動、320Hz)、n=
8,m=5、すなわち変換比(n/m)=8/5(16/5倍速駆動、192Hz)、n
=8,m=7、すなわち変換比(n/m)=8/7(16/7倍速駆動、137Hz)、
n=9,m=1、すなわち変換比(n/m)=9(18倍速駆動、1080Hz)、n=
9,m=2、すなわち変換比(n/m)=9/2(9倍速駆動、540Hz)、n=9,
m=4、すなわち変換比(n/m)=9/4(9/2倍速駆動、270Hz)、n=9,
m=5、すなわち変換比(n/m)=9/5(18/5倍速駆動、216Hz)、n=9
,m=7、すなわち変換比(n/m)=9/7(18/7倍速駆動、154Hz)、n=
9,m=8、すなわち変換比(n/m)=9/8(9/4倍速駆動、135Hz)、n=
10,m=1、すなわち変換比(n/m)=10(20倍速駆動、1200Hz)、n=
10,m=3、すなわち変換比(n/m)=10/3(20/3倍速駆動、400Hz)
、n=10,m=7、すなわち変換比(n/m)=10/7(20/7倍速駆動、171
Hz)、n=10,m=9、すなわち変換比(n/m)=10/9(20/9倍速駆動、
133Hz)、以上の組み合わせが考えられる。なお、周波数の表記は入力フレームレー
トが60Hzであるときの例であり、その他の入力フレームレートに対しては、それぞれ
の変換比の2倍を入力フレームレートと積算した値が駆動周波数となる。
なお、nが10より大きい整数である場合については、具体的なnおよびmの数字は挙げ
ないが、様々なnおよびmに対し、この、第2のステップにおける手順が適用できること
は明らかである。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。なお、上記の駆動方法のように、手順1
において、元画像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガンマ法が選択され
た場合は、サブ画像の明るさを変化させる場合に、ガンマ値を変化させてもよい。すなわ
ち、第2のサブ画像の表示タイミングにしたがって、ガンマ値を決めてもよい。こうする
ことで、画像全体の明るさを変化させる回路を停止または当該回路自体を装置から省略す
ることができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。この場合、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決め
られる変換比のフレームレート変換に対し、表示フレームレートをさらにJ倍のフレーム
レートとすることができるため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さら
に、当該表示フレームレートより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質
を向上でき、当該表示フレームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消
費電力および製造コストを低減できる。さらに、第2のステップの手順1において、元画
像の明るさを複数のサブ画像に分配する方法のうち、ガンマ補完法が選択されることによ
って、動き補償によって中間画像を作成する回路の動作を停止または当該回路自体を装置
から省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができ
る。さらに、画像データに含まれる階調値によらずに擬似的にインパルス型の表示方法と
することができるため、動画の品質を向上できる。さらに、画像データを直接ガンマ変換
することによってサブ画像を求めてもよい。この場合は、動画の動きの大きさなどによっ
て、様々にガンマ値を制御できる利点を有する。さらに、画像データは直接ガンマ変換せ
ず、デジタルアナログ変換回路(DAC)の参照電圧を変えることによって、ガンマ値を
変化させたサブ画像を求める構成であってもよい。この場合は、画像データを直接ガンマ
変換することがないので、ガンマ変換を行なう回路を停止または当該回路自体を装置から
省略することができるため、消費電力および装置の製造コストを低減することができる。
さらに、ガンマ補完法においては、階調に対するそれぞれのサブ画像の明るさLの変化
がガンマ曲線にしたがっているため、それぞれのサブ画像がそれ自体で階調を滑らかに表
示でき、最終的に人間の目で知覚される画像の品質も向上するという利点を有する。さら
に、表示装置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキ
ャパシタンスによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の
障害に対し特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の駆動周波数を大
きくしつつ、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一とすることによって、交流
駆動によって現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。
さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比のJ倍))倍程度
である液晶表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
たとえば、J=3である場合は、特に、サブ画像の数が3より小さい場合よりも動画の品
質を向上でき、サブ画像の数が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1
/(変換比の3倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上すること
ができる。
さらに、たとえば、J=4である場合は、特に、サブ画像の数が4より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が4より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の4倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、J=5である場合は、特に、サブ画像の数が5より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が5より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の5倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、Jが上に挙げたもの以外であっても、同様な利点を有する。
次に、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法の別の例について、詳細
に説明する。
第2のステップにおける手順1において、動き補償によって求めた中間画像をサブ画像と
して用いる方法が選択され、第2のステップにおける手順2において、サブ画像の数が2
と決定され、第2のステップにおける手順3において、T1=T2=T/2と決定された
場合は、第2のステップにおける手順によって決められる駆動方法は、次のようになる。
第i(iは正の整数)の画像データと、第i+1の画像データと、が、一定の周期Tで順
次用意され、第k(kは正の整数)の画像と、第k+1の画像と、第k+2の画像と、を
、元画像データの周期の1/2倍の間隔で順次表示する表示装置の駆動方法であって、前
記第kの画像は、前記第iの画像データにしたがって表示され、前記第k+1の画像は、
前記第iの画像データから前記第i+1の画像データまでの動きを1/2倍した動きに相
当する画像データにしたがって表示され、前記第k+2の画像は、前記第i+1の画像デ
ータにしたがって表示されることを特徴とする。ここで、一定の周期Tで順次用意される
画像データとしては、第1のステップにおいて作成された元画像データを用いることがで
きる。すなわち、第1のステップの説明で挙げた全ての表示パターンを、上記駆動方法と
組み合わせることができる。
なお、上記の駆動方法は、第1のステップにおいて用いた様々なnおよびmについて、そ
れぞれ組み合わせて実施できることは明らかである。
第2のステップにおける手順1において、動き補償によって求めた中間画像をサブ画像と
して用いる方法が選択されることの利点は、第1のステップにおける手順において、動き
補償によって求めた中間画像を補間画像とする場合に、第1のステップにおいて用いた中
間画像を求める方法が、第2のステップでもそのままの方法で用いることができる点であ
る。すなわち、動き補償によって中間画像を求める回路を、第1のステップだけではなく
、第2のステップでも利用することができるので、回路を有効に利用できるようになり、
処理効率を向上できる。また、画像の動きをさらに滑らかにすることができるため、動画
の品質をさらに向上させることができる。
なお、ここでは、手順2においてサブ画像の数Jが2と決定され、手順3においてT
=T/2と決定された場合について説明したが、これに限定されないのは明らかであ
る。
たとえば、第2のステップにおける手順3において、T<Tと決定された場合は、第
1のサブ画像をより明るく、第2のサブ画像をより暗くすることができる。さらに、第2
のステップにおける手順3において、T>Tと決定された場合は、第1のサブ画像を
より暗く、第2のサブ画像をより明るくすることができる。こうすることで、元画像をき
ちんと人間の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にす
ることもできるため、動画の品質を向上できる。こうすることで、元画像をきちんと人間
の目に知覚させることができると同時に、表示を擬似的にインパルス駆動にすることもで
きるため、動画の品質を向上できる。なお、上記の駆動方法のように、手順2において、
動き補償によって求めた中間画像をサブ画像として用いる方法が選択された場合は、サブ
画像の明るさを変化させなくてもよい。なぜならば、中間状態の画像はそれ自体で画像と
して完結しているため、第2のサブ画像の表示タイミングが変化しても、人間の目に知覚
される画像としては変化しないためである。この場合は、画像全体の明るさを変化させる
回路を停止または当該回路自体を装置から省略することができるため、消費電力および装
置の製造コストを低減することができる。
さらに、手順2において、サブ画像の数Jが2ではなく、それ以外の値に決定されてもよ
いことは明らかである。この場合、第1のステップにおけるnおよびmの値によって決め
られる変換比のフレームレート変換に対し、表示フレームレートをさらにJ倍のフレーム
レートとすることができるため、動画の品質をさらに向上させることが可能となる。さら
に、当該表示フレームレートより小さい表示フレームレートである場合よりも動画の品質
を向上でき、当該表示フレームレートより大きい表示フレームレートである場合よりも消
費電力および製造コストを低減できる。第2のステップにおける手順1において、動き補
償によって求めた中間画像をサブ画像として用いる方法が選択されることによって、第1
のステップにおける手順において、動き補償によって求めた中間画像を補間画像とする場
合に、第1のステップにおいて用いた中間画像を求める方法が、第2のステップでもその
ままの方法で用いることができる。すなわち、動き補償によって中間画像を求める回路を
、第1のステップだけではなく、第2のステップでも利用することができるので、回路を
有効に利用できるようになり、処理効率を向上できる。また、画像の動きをさらに滑らか
にすることができるため、動画の品質をさらに向上させることができる。さらに、表示装
置がアクティブマトリクス方式の液晶表示装置である場合は、ダイナミックキャパシタン
スによる書き込み電圧不足の問題が回避できるため、動画の尾引き、残像等の障害に対し
特に顕著な画質改善効果をもたらす。さらに、液晶表示装置の駆動周波数を大きくしつつ
、交流駆動の周波数をその整数倍または整数分の一とすることによって、交流駆動によっ
て現れるフリッカを、人間の目に知覚されない程度に低減することができる。さらに、液
晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1/(変換比のJ倍))倍程度である液晶
表示装置に適用することで、画質を向上することができる。
たとえば、J=3である場合は、特に、サブ画像の数が3より小さい場合よりも動画の品
質を向上でき、サブ画像の数が3より大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減
できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周期の(1
/(変換比の3倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上すること
ができる。
さらに、たとえば、J=4である場合は、特に、サブ画像の数が4より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が4より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の4倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、たとえば、J=5である場合は、特に、サブ画像の数が5より小さい場合よりも
動画の品質を向上でき、サブ画像の数が5より大きい場合よりも消費電力および製造コス
トを低減できるという利点を有する。さらに、液晶素子の応答時間が入力画像データの周
期の(1/(変換比の5倍))倍程度である液晶表示装置に適用することで、画質を向上
することができる。
さらに、Jが上に挙げたもの以外であっても、同様な利点を有する。
次に、図16を参照して、入力フレームレートと表示フレームレートが異なる場合の、フ
レームレート変換方法の具体例について説明する。図16(A)乃至(C)に示す方法に
おいては、画像上の円形の領域がフレームによって位置が変化する領域であり、画像上の
三角形の領域がフレームによって位置がほぼ変化しない領域であるとしている。ただし、
これは説明のための例であり、表示される画像はこれに限定されない。図16(A)乃至
(C)の方法は、様々な画像に対して適用することができる。
図16(A)は、表示フレームレートが入力フレームレートの2倍(変換比が2)である
場合を表している。変換比が2である場合は、変換比が2より小さい場合よりも動画の品
質を向上できるという利点を有する。さらに、変換比が2である場合は、変換比が2より
大きい場合よりも消費電力および製造コストを低減できるという利点を有する。図16(
A)は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変化の様子を、模式的に表したも
のである。ここで、注目している画像のことを、第pの画像(pは正の整数)と表記する
こととする。そして、注目している画像の次に表示される画像を、第(p+1)の画像、
注目している画像の前に表示される画像を、第(p―1)の画像、というように、注目し
ている画像からどれだけ離れて表示されるかということを、便宜的に表記することとする
。そして、画像1601は第pの画像、画像1602は第(p+1)の画像、画像160
3は第(p+2)の画像、画像1604は第(p+3)の画像、画像1605は第(p+
4)の画像であるとする。期間Tinは、入力画像データの周期を表している。なお、図
16(A)は変換比が2である場合を表しているため、期間Tinは、第pの画像が表示
されてから第(p+1)の画像が表示されるまで期間の2倍の長さとなる。
ここで、第(p+1)の画像1602は、第pの画像1601から第(p+2)の画像1
603までの画像の変化量を検出することで、第pの画像1601および第(p+2)の
画像1603の中間状態となるように作成された画像であってもよい。図16(A)では
、フレームによって位置が変化する領域(円形の領域)と、フレームによって位置がほぼ
変化しない領域(三角形の領域)と、によって、中間状態の画像の様子を表している。す
なわち、第(p+1)の画像1602における円形の領域の位置は、第pの画像1601
における位置と、第(p+2)の画像1603における位置の中間の位置としている。つ
まり、第(p+1)の画像1602は、動き補償を行なって画像データを補間したもので
ある。このように、画像上で動きのある物体に対して動き補償を行い、画像データを補間
することによって、なめらかな表示を行なうことができる。
さらに、第(p+1)の画像1602は、第pの画像1601および第(p+2)の画像
1603の中間状態となるように作成された上で、画像の輝度を一定の規則で制御した画
像であってもよい。一定の規則とは、たとえば、図16(A)のように、第pの画像16
01の代表的な輝度をL、第(p+1)の画像1602の代表的な輝度をLcとしたとき
、LとLcで、L>Lcという関係があってもよい。望ましくは、0.1L<Lc<0.
8Lという関係があってもよい。さらに望ましくは、0.2L<Lc<0.5Lという関
係があってもよい。または、逆にLとLcで、L<Lcという関係があってもよい。望ま
しくは、0.1Lc<L<0.8Lcという関係があってもよい。さらに望ましくは、0
.2Lc<L<0.5Lcという関係があってもよい。このようにすることで、表示を擬
似的にインパルス型とすることができるため、目の残像を抑えることができる。
なお、画像の代表的な輝度については、後に図17を参照して詳しく述べる。
このように、動画ボケに対する2つの異なる原因(画像の動きがなめらかではないこと、
および目の残像)を同時に解決することによって、動画ボケを大幅に低減することができ
る。
さらに、第(p+3)の画像1604についても、第(p+2)の画像1603および第
(p+4)の画像1605から同様な方法を用いて作成されてもよい。すなわち、第(p
+3)の画像1604は、第(p+2)の画像1603から第(p+4)の画像1605
までの画像の変化量を検出することで、第(p+2)の画像1603および第(p+4)
の画像1605の中間状態となるように作成された画像であって、さらに、画像の輝度を
一定の規則で制御した画像であってもよい。
図16(B)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの3倍(変換比が3)であ
る場合を表している。図16(B)は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変
化の様子を、模式的に表したものである。画像1611は第pの画像、画像1612は第
(p+1)の画像、画像1613は第(p+2)の画像、画像1614は第(p+3)の
画像、画像1615は第(p+4)の画像、画像1616は第(p+5)の画像、画像1
617は第(p+6)の画像であるとする。期間Tinは、入力画像データの周期を表し
ている。なお、図16(B)は変換比が3である場合を表しているため、期間Tinは、
第pの画像が表示されてから第(p+1)の画像が表示されるまで期間の3倍の長さとな
る。
ここで、第(p+1)の画像1612および第(p+2)の画像1613は、第pの画像
1611から第(p+3)の画像1614までの画像の変化量を検出することで、第pの
画像1611および第(p+3)の画像1614の中間状態となるように作成された画像
であってもよい。図16(B)では、フレームによって位置が変化する領域(円形の領域
)と、フレームによって位置がほぼ変化しない領域(三角形の領域)と、によって、中間
状態の画像の様子を表している。すなわち、第(p+1)の画像1612および第(p+
2)の画像1613における円形の領域の位置は、第pの画像1611における位置と、
第(p+3)の画像1614における位置の中間の位置としている。具体的には、第pの
画像1611および第(p+3)の画像1614から検出した、円形の領域が移動する量
をXとしたとき、第(p+1)の画像1612における円形の領域の位置は、第pの画像
1611における位置から、(1/3)X程度変位した位置であっても良い。さらに、第
(p+2)の画像1613における円形の領域の位置は、第pの画像1611における位
置から、(2/3)X程度変位した位置であっても良い。つまり、第(p+1)の画像1
612および第(p+2)の画像1613は、動き補償を行なって画像データを補間した
ものである。このように、画像上で動きのある物体に対して動き補償を行い、画像データ
を補間することにより、なめらかな表示を行なうことができる。
さらに、第(p+1)の画像1612および第(p+2)の画像1613は、第pの画像
1611および第(p+3)の画像1614の中間状態となるように作成された上で、画
像の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、たとえば、図1
6(B)のように、第pの画像1611の代表的な輝度をL、第(p+1)の画像161
2の代表的な輝度をLc1、第(p+2)の画像1613の代表的な輝度をLc2とした
とき、L、Lc1、Lc2において、L>Lc1またはL>Lc2またはLc1=Lc2
という関係があってもよい。望ましくは、0.1L<Lc1=Lc2<0.8Lという関
係があってもよい。さらに望ましくは、0.2L<Lc=Lc2<0.5Lという関係が
あってもよい。または、逆にL、Lc1、Lc2において、L<Lc1またはL<Lc2
またはLc1=Lc2という関係があってもよい。望ましくは、0.1Lc1=0.1L
c2<L<0.8Lc1=0.8Lc2という関係があってもよい。さらに望ましくは、
0.2Lc1=0.2Lc2<L<0.5Lc1=0.5Lc2という関係があってもよ
い。このようにすることで、表示を擬似的にインパルス型とすることができるため、目の
残像を抑えることができる。または、輝度を変化させる画像が交互に現れるようにしても
よい。こうすることで、輝度が変化する周期を短くすることができるので、フリッカを低
減することができる。
このように、動画ボケに対する2つの異なる原因(画像の動きがなめらかではないこと、
および目の残像)を同時に解決することによって、動画ボケを大幅に低減することができ
る。
さらに、第(p+4)の画像1615および第(p+5)の画像1616についても、第
(p+3)の画像1614および第(p+6)の画像1617から同様な方法を用いて作
成されてもよい。すなわち、第(p+4)の画像1615および第(p+5)の画像16
16は、第(p+3)の画像1614から第(p+6)の画像1617までの画像の変化
量を検出することで、第(p+3)の画像1614および第(p+6)の画像1617の
中間状態となるように作成された画像であって、さらに、画像の輝度を一定の規則で制御
した画像であってもよい。
なお、図16(B)の方法を用いると、表示フレームレートが大きいので、画像の動きが
目の動きによく追従できるようになり、画像の動きをなめらかに表示することができるた
め、動画ボケを大幅に低減することができる。
図16(C)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの1.5倍(変換比1.5
)である場合を表している。図16(C)は、横軸を時間として、表示される画像の時間
的な変化の様子を、模式的に表したものである。画像1621は第pの画像、画像162
2は第(p+1)の画像、画像1623は第(p+2)の画像、画像1624は第(p+
3)の画像であるとする。なお、実際には表示されなくてもよいが、画像1625は入力
画像データであり、第(p+1)の画像1622および第(p+2)の画像1623が作
成されるために用いられていてもよい。期間Tinは、入力画像データの周期を表してい
る。なお、図16(C)は変換比が1.5である場合を表しているため、期間Tinは、
第pの画像が表示されてから第(p+1)の画像が表示されるまで期間の1.5倍の長さ
となる。
ここで、第(p+1)の画像1622および第(p+2)の画像1623は、第pの画像
1621から画像1625を経由して第(p+3)の画像1624までの画像の変化量を
検出することで、第pの画像1621および第(p+3)の画像1624の中間状態とな
るように作成された画像であってもよい。図16(C)では、フレームによって位置が変
化する領域(円形の領域)と、フレームによって位置がほぼ変化しない領域(三角形の領
域)と、によって、中間状態の画像の様子を表している。すなわち、第(p+1)の画像
1622および第(p+2)の画像1623における円形の領域の位置は、第pの画像1
621における位置と、第(p+3)の画像1624における位置の中間の位置としてい
る。つまり、第(p+1)の画像1622および第(p+2)の画像1623は、動き補
償を行なって画像データを補間したものである。このように、画像上で動きのある物体に
対して動き補償を行い、画像データを補間することにより、なめらかな表示を行なうこと
ができる。
さらに、第(p+1)の画像1622および第(p+2)の画像1623は、第pの画像
1621および第(p+3)の画像1624の中間状態となるように作成された上で、画
像の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、たとえば、図1
6(C)のように、第pの画像1621の代表的な輝度をL、第(p+1)の画像162
2の代表的な輝度をLc1、第(p+2)の画像1623の代表的な輝度をLc2とした
とき、L、Lc1、Lc2において、L>Lc1またはL>Lc2またはLc1=Lc2
という関係があってもよい。望ましくは、0.1L<Lc1=Lc2<0.8Lという関
係があってもよい。さらに望ましくは、0.2L<Lc=Lc2<0.5Lという関係が
あってもよい。または、逆にL、Lc1、Lc2において、L<Lc1またはL<Lc2
またはLc1=Lc2という関係があってもよい。望ましくは、0.1Lc1=0.1L
c2<L<0.8Lc1=0.8Lc2という関係があってもよい。さらに望ましくは、
0.2Lc1=0.2Lc2<L<0.5Lc1=0.5Lc2という関係があってもよ
い。このようにすることで、表示を擬似的にインパルス型とすることができるため、目の
残像を抑えることができる。または、輝度を変化させる画像が交互に現れるようにしても
よい。こうすることで、輝度が変化する周期を短くすることができるので、フリッカを低
減することができる。
このように、動画ボケに対する2つの異なる原因(画像の動きがなめらかではないこと、
および目の残像)を同時に解決することによって、動画ボケを大幅に低減することができ
る。
なお、図16(C)の方法を用いると、表示フレームレートが小さいので、表示装置に信
号を書き込む時間を長くすることができる。そのため、表示装置のクロック周波数を小さ
くできるので、消費電力を低減することができる。また、動き補償を行なう処理速度を遅
くできるので、消費電力を低減することができる。
次に、図17を参照して、画像の代表的な輝度について説明する。図17(A)乃至(D
)に示す図は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変化の様子を、模式的に表
したものである。図17(E)は、ある領域内の画像の輝度を測定する方法の一例である
画像の輝度を測定する方法としては、画像を構成するそれぞれの画素に対し、個別に輝度
を測定する方法がある。この方法を用いると、画像の細部まで厳密に輝度を測定すること
ができる。
ただし、画像を構成するそれぞれの画素に対し、個別に輝度を測定する方法は、非常に労
力を要するため、別の方法を用いてもよい。画像の輝度を測定する別の方法としては、画
像内のある領域に注目し、その領域の平均的な輝度を測定する方法がある。この方法によ
って、簡易に画像の輝度を測定することができる。本実施の形態においては、画像内のあ
る領域の平均的な輝度を測定する方法によって求めた輝度を、便宜的に、画像の代表的な
輝度と呼ぶこととする。
そして、画像の代表的な輝度を求めるために、画像内のどの領域に注目するかという点に
ついて、以下で説明する。
図17(A)は、画像の変化に対し、位置がほぼ変化しない領域(三角形の領域)の輝度
を、画像の代表的な輝度とする方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周
期、画像1701は第pの画像、画像1702は第(p+1)の画像、画像1703は第
(p+2)の画像、第1の領域1704は第pの画像1701における輝度測定領域、第
2の領域1705は第(p+1)の画像1702における輝度測定領域、第3の領域17
06は第(p+2)の画像1703における輝度測定領域を、それぞれ表している。ここ
で、第1乃至第3の領域は、装置内の空間的な位置としては、概同じであるとしてよい。
つまり、第1乃至第3の領域で画像の代表的な輝度を測定することによって、画像の代表
的な輝度の時間変化を求めることができる。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域1704で測定される輝度をL、第2
の領域1705で測定される輝度をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は擬似的に
インパルス型であるといえる。このようなときに、動画の品質は向上しているといえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域1704と第2の領域1705、第2の領域1705と第3の領域1
706、第1の領域1704と第3の領域1706のそれぞれに対し、大きい方の輝度に
対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時間の変化に対する画像の代
表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%となる。そして、相対輝度が8
0%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度が50%以下であれば、動
画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上であれば、消費電力を低減
し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が20%以上であれば、消費電
力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、相対輝度が10%以上80
%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを低減すること
ができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上
させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。
図17(B)は、タイル状に分割された領域の輝度を測定し、その平均値を画像の代表的
な輝度とする方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周期、画像1711
は第pの画像、画像1712は第(p+1)の画像、画像1713は第(p+2)の画像
、第1の領域1714は第pの画像1711における輝度測定領域、第2の領域1715
は第(p+1)の画像1712における輝度測定領域、第3の領域1716は第(p+2
)の画像1713における輝度測定領域を、それぞれ表している。ここで、第1乃至第3
の領域は、装置内の空間的な位置としては、概同じであるとしてよい。つまり、第1乃至
第3の領域で画像の代表的な輝度を測定することによって、画像の代表的な輝度の時間変
化を求めることができる。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域1714で測定される輝度の全ての領
域における平均値をL、第2の領域1715で測定される輝度の全ての領域における平均
値をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は擬似的にインパルス型であるといえる。
このようなときに、動画の品質は向上しているといえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域1714と第2の領域1715、第2の領域1715と第3の領域1
716、第1の領域1714と第3の領域1716のそれぞれに対し、大きい方の輝度に
対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時間の変化に対する画像の代
表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%となる。そして、相対輝度が8
0%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度が50%以下であれば、動
画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上であれば、消費電力を低減
し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が20%以上であれば、消費電
力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、相対輝度が10%以上80
%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを低減すること
ができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上
させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。
図17(C)は、画像の中央の領域の輝度を測定し、その平均値を画像の代表的な輝度と
する方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周期、画像1721は第pの
画像、画像1722は第(p+1)の画像、画像1723は第(p+2)の画像、第1の
領域1724は第pの画像1721における輝度測定領域、第2の領域1725は第(p
+1)の画像1722における輝度測定領域、第3の領域1726は第(p+2)の画像
1723における輝度測定領域を、それぞれ表している。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域1724で測定される輝度をL、第2
の領域1725で測定される輝度をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は擬似的に
インパルス型であるといえる。このようなときに、動画の品質は向上しているといえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域1724と第2の領域1725、第2の領域1725と第3の領域1
726、第1の領域1724と第3の領域1726のそれぞれに対し、大きい方の輝度に
対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時間の変化に対する画像の代
表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%となる。そして、相対輝度が8
0%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度が50%以下であれば、動
画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上であれば、消費電力を低減
し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が20%以上であれば、消費電
力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、相対輝度が10%以上80
%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを低減すること
ができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上
させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。
図17(D)は、画像全体からサンプリングした複数の点の輝度を測定し、その平均値を
画像の代表的な輝度とする方法の例を表している。期間Tinは入力画像データの周期、
画像1731は第pの画像、画像1732は第(p+1)の画像、画像1733は第(p
+2)の画像、第1の領域1734は第pの画像1731における輝度測定領域、第2の
領域1735は第(p+1)の画像1732における輝度測定領域、第3の領域1736
は第(p+2)の画像1733における輝度測定領域を、それぞれ表している。
画像の代表的な輝度を測定することで、表示が擬似的にインパルス型となっているかどう
かを判断することができる。たとえば、第1の領域1734で測定される輝度の全ての領
域における平均値をL、第2の領域1735で測定される輝度の全ての領域における平均
値をLcとしたとき、Lc<Lであれば、表示は擬似的にインパルス型であるといえる。
このようなときに、動画の品質は向上しているといえる。
なお、輝度測定領域において、時間の変化に対する画像の代表的な輝度の変化量(相対輝
度)が、次のような範囲であると、画質を向上することができる。相対輝度としては、た
とえば、第1の領域1734と第2の領域1735、第2の領域1735と第3の領域1
736、第1の領域1734と第3の領域1736のそれぞれに対し、大きい方の輝度に
対する小さい方の輝度の割合とすることができる。つまり、時間の変化に対する画像の代
表的な輝度の変化量が0であるとき、相対輝度は100%となる。そして、相対輝度が8
0%以下であれば、動画の品質を向上できる。特に、相対輝度が50%以下であれば、動
画の品質を顕著に向上できる。さらに、相対輝度が10%以上であれば、消費電力を低減
し、かつフリッカを抑えることができる。特に、相対輝度が20%以上であれば、消費電
力およびフリッカを顕著に低減することができる。すなわち、相対輝度が10%以上80
%以下であれば、動画の品質を向上させ、かつ、消費電力およびフリッカを低減すること
ができる。さらに、相対輝度が20%以上50%以下であれば、動画の品質を顕著に向上
させ、かつ、消費電力およびフリッカを顕著に低減することができる。
図17(E)は、図17(A)乃至(D)に示す図における、輝度測定領域内の測定方法
を示した図である。領域1741は注目している輝度測定領域、点1742は輝度測定領
域1741内の輝度測定点である。時間分解能の高い輝度計測機器は、その測定対象範囲
が小さい場合があるため、領域1741が大きい場合は、領域全てを測定するのではなく
、図17(E)のように、領域1741内を点状で偏り無く、複数の点で測定し、その平
均値をもって領域1741の輝度であるとしてもよい。
なお、画像がR、G、Bの3原色の組み合わせを持つ場合は、測定される輝度は、R、G
、Bを合わせた輝度であってもよいし、RおよびGを合わせた輝度、GおよびBを合わせ
た輝度、BおよびRを合わせた輝度であってもよいし、R、G、Bそれぞれの輝度であっ
てもよい。
次に、入力画像データに含まれる画像の動きを検出し、中間状態の画像を作成する方法、
および入力画像データに含まれる画像の動き等に従って駆動方法を制御する方法について
説明する。
図18を参照して、入力画像データに含まれる画像の動きを検出し、中間状態の画像を作
成する方法の例について説明する。図18(A)は、表示フレームレートが、入力フレー
ムレートの2倍(変換比が2)である場合を表したものである。図18(A)は、横軸を
時間として、画像の動きを検出する方法を、模式的に表したものである。期間Tinは入
力画像データの周期、画像1801は第pの画像、画像1802は第(p+1)の画像、
画像1803は第(p+2)の画像を、それぞれ表している。また、画像中に、時間に依
存しない領域として、第1の領域1804、第2の領域1805および第3の領域180
6を設ける。
まず、第(p+2)の画像1803においては、画像をタイル状の複数の領域に分割し、
そのうちの1つの領域である第3の領域1806内の画像データに着目する。
次に、第pの画像1801において、第3の領域1806を中心とした第3の領域180
6よりも大きな範囲に着目する。ここで、第3の領域1806を中心とした第3の領域1
806よりも大きな範囲は、データ検索範囲である。データ検索範囲は、水平方向(X方
向)の範囲を1807、垂直方向(Y方向)の範囲を1808とする。なお、データ検索
範囲の水平方向の範囲1807および垂直方向の範囲1808は、第3の領域1806の
水平方向の範囲および垂直方向の範囲を、それぞれ15画素分程度拡大した範囲であって
もよい。
そして、データ検索範囲内において、前記第3の領域1806内の画像データと最も類似
した画像データを持つ領域を検索する。検索方法は、最小二乗法などを用いることができ
る。検索の結果、最も類似した画像データを持つ領域として、第1の領域1804が導出
されたとする。
次に、導出された第1の領域1804と、第3の領域1806との位置の違いを表す量と
して、ベクトル1809を導出する。なお、ベクトル1809を、動きベクトルと呼ぶこ
とにする。
そして、第(p+1)の画像1802においては、動きベクトル1809から求めたベク
トル1810と、第(p+2)の画像1803における第3の領域1806内の画像デー
タと、第pの画像1801における第1の領域1804内の画像データと、によって、第
2の領域1805を形成する。
ここで、動きベクトル1809から求めたベクトル1810を変位ベクトルと呼ぶことに
する。変位ベクトル1810は、第2の領域1805を形成する位置を決める役割を持つ
。第2の領域1805は、第3の領域1806から変位ベクトル1810だけ離れた位置
に形成される。なお、変位ベクトル1810は、動きベクトル1809に係数(1/2)
をかけた量であってもよい。
第(p+1)の画像1802における第2の領域1805内の画像データは、第(p+2
)の画像1803における第3の領域1806内の画像データと、第pの画像1801に
おける第1の領域1804内の画像データによって決められるとしてもよい。たとえば、
第(p+1)の画像1802における第2の領域1805内の画像データは、第(p+2
)の画像1803における第3の領域1806内の画像データと、第pの画像1801に
おける第1の領域1804内の画像データの平均値であってもよい。
このようにして、第(p+2)の画像1803における第3の領域1806に対応する、
第(p+1)の画像1802における第2の領域1805を形成することができる。なお
、以上の処理を、第(p+2)の画像1803における他の領域にも行なうことで、第(
p+2)の画像1803と第pの画像1801の中間状態となる、第(p+1)の画像1
802を形成することができる。
図18(B)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの3倍(変換比が3)であ
る場合を表したものである。図18(B)は、横軸を時間として、画像の動きを検出する
方法を、模式的に表したものである。期間Tinは入力画像データの周期、画像1811
は第pの画像、画像1812は第(p+1)の画像、画像1813は第(p+2)の画像
、画像1814は第(p+3)の画像を、それぞれ表している。また、画像中に、時間に
依存しない領域として、第1の領域1815、第2の領域1816、第3の領域1817
および第4の領域1818を設ける。
まず、第(p+3)の画像1814においては、画像をタイル状の複数の領域に分割し、
そのうちの1つの領域である第4の領域1818内の画像データに着目する。
次に、第pの画像1811において、第4の領域1818を中心とした第4の領域181
8よりも大きな範囲に着目する。ここで、第4の領域1818を中心とした第4の領域1
818よりも大きな範囲は、データ検索範囲である。データ検索範囲は、水平方向(X方
向)の範囲を1819、垂直方向(Y方向)の範囲を1820とする。なお、データ検索
範囲の水平方向の範囲1819および垂直方向の範囲1820は、第4の領域1818の
水平方向の範囲および垂直方向の範囲を、それぞれ15画素分程度拡大した範囲であって
もよい。
そして、データ検索範囲内において、前記第4の領域1818内の画像データと最も類似
した画像データを持つ領域を検索する。検索方法は、最小二乗法などを用いることができ
る。検索の結果、最も類似した画像データを持つ領域として、第1の領域1815が導出
されたとする。
次に、導出された第1の領域1815と、第4の領域1818との位置の違いを表す量と
して、ベクトル1821を導出する。なお、ベクトル1821を、動きベクトルと呼ぶこ
とにする。
そして、第(p+1)の画像1812および、第(p+2)の画像1813においては、
動きベクトル1821から求めたベクトル1822および1823と、第(p+3)の画
像1814における第4の領域1818内の画像データと、第pの画像1811における
第1の領域1815内の画像データと、によって、第2の領域1816および第3の領域
1817を形成する。
ここで、動きベクトル1821から求めたベクトル1822を第1の変位ベクトルと呼ぶ
ことにする。また、ベクトル1823を第2の変位ベクトルと呼ぶことにする。第1の変
位ベクトル1822は、第2の領域1816を形成する位置を決める役割を持つ。第2の
領域1816は、第4の領域1818から第1の変位ベクトル1822だけ離れた位置に
形成される。なお、変位ベクトル1822は、動きベクトル1821に(1/3)をかけ
た量であってもよい。また、第2の変位ベクトル1823は、第3の領域1817を形成
する位置を決める役割を持つ。第3の領域1817は、第4の領域1818から第2の変
位ベクトル1823だけ離れた位置に形成される。なお、変位ベクトル1823は、動き
ベクトル1821に(2/3)をかけた量であってもよい。
第(p+1)の画像1812における第2の領域1816内の画像データは、第(p+3
)の画像1814における第4の領域1818内の画像データと、第pの画像1811に
おける第1の領域1815内の画像データによって決められるとしてもよい。たとえば、
第(p+1)の画像1812における第2の領域1816内の画像データは、第(p+3
)の画像1814における第4の領域1818内の画像データと、第pの画像1811に
おける第1の領域1815内の画像データの平均値であってもよい。
第(p+2)の画像1813における第3の領域1817内の画像データは、第(p+3
)の画像1814における第4の領域1818内の画像データと、第pの画像1811に
おける第1の領域1815内の画像データによって決められるとしてもよい。たとえば、
第(p+2)の画像1813における第3の領域1817内の画像データは、第(p+3
)の画像1814における第4の領域1818内の画像データと、第pの画像1811に
おける第1の領域1815内の画像データの平均値であってもよい。
このようにして、第(p+3)の画像1814における第4の領域1818に対応する、
第(p+1)の画像1802における第2の領域1816、および第(p+2)の画像1
813における第3の領域1817を形成することができる。なお、以上の処理を、第(
p+3)の画像1814における他の領域にも行なうことで、第(p+3)の画像181
4と第pの画像1811の中間状態となる、第(p+1)の画像1812および第(p+
2)の画像1813を形成することができる。
次に、図19を参照して、入力画像データに含まれる画像の動きを検出し、中間状態の画
像を作成する回路の例について説明する。図19(A)は、表示領域に画像を表示するた
めのソースドライバ、ゲートドライバを含む周辺駆動回路と、周辺駆動回路を制御する制
御回路の接続関係を表した図である。図19(B)は、前記制御回路の詳細な回路構成の
一例を表した図である。図19(C)は、前記制御回路に含まれる画像処理回路の詳細な
回路構成の一例を表した図である。図19(D)は、前記制御回路に含まれる画像処理回
路の詳細な回路構成の別の例を表した図である。
図19(A)のように、本実施の形態における装置は、制御回路1911と、ソースドラ
イバ1912と、ゲートドライバ1913と、表示領域1914と、を含んでいてもよい
なお、制御回路1911、ソースドライバ1912およびゲートドライバ1913は、表
示領域1914が形成されている基板と同一の基板上に形成されていてもよい。
なお、制御回路1911、ソースドライバ1912およびゲートドライバ1913は、こ
れらのうち一部が、表示領域1914が形成されている基板と同一の基板上に形成され、
その他の回路は、表示領域1914が形成されている基板とは異なる基板上に形成されて
いてもよい。たとえば、ソースドライバ1912およびゲートドライバ1913が、表示
領域1914が形成されている基板と同一の基板上に形成され、制御回路1911は異な
る基板上に外付けICとして形成されていてもよい。同様に、ゲートドライバ1913が
、表示領域1914が形成されている基板と同一の基板上に形成され、その他の回路は異
なる基板上に外付けICとして形成されていてもよい。同様に、ソースドライバ1912
、ゲートドライバ1913および制御回路1911の一部が、表示領域1914が形成さ
れている基板と同一の基板上に形成され、その他の回路は異なる基板上に外付けICとし
て形成されていてもよい。
制御回路1911は、外部画像信号1900と、水平同期信号1901と、垂直同期信号
1902と、が入力され、画像信号1903と、ソーススタートパルス1904と、ソー
スクロック1905と、ゲートスタートパルス1906と、ゲートクロック1907と、
が出力される構成であってもよい。
ソースドライバ1912は、画像信号1903と、ソーススタートパルス1904と、ソ
ースクロック1905と、が入力され、画像信号1903に従った電圧または電流を表示
領域1914に出力する構成であってもよい。
ゲートドライバ1913は、ゲートスタートパルス1906と、ゲートクロック1907
と、が入力され、ソースドライバ1912から出力される信号を表示領域1914に書き
込むタイミングを指定する信号が出力される構成であってもよい。
外部画像信号1900の周波数と、画像信号1903の周波数が異なっている場合、ソー
スドライバ1912およびゲートドライバ1913を駆動するタイミングを制御する信号
も、入力される水平同期信号1901および垂直同期信号1902とは異なる周波数を持
つことになる。そのため、画像信号1903の処理に加えて、ソースドライバ1912お
よびゲートドライバ1913を駆動するタイミングを制御する信号も処理する必要がある
。制御回路1911は、そのための機能を持った回路であってもよい。たとえば、外部画
像信号1900の周波数に対して画像信号1903の周波数が倍であった場合、制御回路
1911は、外部画像信号1900に含まれる画像信号を補間して倍の周波数の画像信号
1903を生成し、かつ、タイミングを制御する信号も倍の周波数になるように制御する
また、制御回路1911は、図19(B)のように、画像処理回路1915と、タイミン
グ発生回路1916と、を含んでいてもよい。
画像処理回路1915は、外部画像信号1900と、周波数制御信号1908と、が入力
され、画像信号1903が出力される構成であってもよい。
タイミング発生回路1916は、水平同期信号1901と、垂直同期信号1902と、が
入力され、ソーススタートパルス1904と、ソースクロック1905と、ゲートスター
トパルス1906と、ゲートクロック1907と、周波数制御信号1908と、が出力さ
れる構成であってもよい。なお、タイミング発生回路1916は、周波数制御信号190
8の状態を指定するためのデータを保持するメモリまたはレジスタ等を含んでいてもよい
。また、タイミング発生回路1916は、外部から周波数制御信号1908の状態を指定
する信号が入力される構成であってもよい。
画像処理回路1915は、図19(C)のように、動き検出回路1920と、第1のメモ
リ1921と、第2のメモリ1922と、第3のメモリ1923と、輝度制御回路192
4と、高速処理回路1925と、を含んでいてもよい。
動き検出回路1920は、複数の画像データが入力され、画像の動きが検出され、前記複
数の画像データの中間状態である画像データが出力される構成であってもよい。
第1のメモリ1921は、外部画像信号1900が入力され、前記外部画像信号1900
を一定期間保持しつつ、動き検出回路1920と第2のメモリ1922に前記外部画像信
号1900を出力する構成であってもよい。
第2のメモリ1922は、第1のメモリ1921から出力された画像データが入力され、
前記画像データを一定期間保持しつつ、動き検出回路1920と高速処理回路1925に
前記画像データを出力する構成であってもよい。
第3のメモリ1923は、動き検出回路1920から出力された画像データが入力され、
前記画像データを一定期間保持しつつ、輝度制御回路1924に前記画像データを出力す
る構成であってもよい。
高速処理回路1925は、第2のメモリ1922から出力された画像データと、輝度制御
回路1924から出力された画像データと、周波数制御信号1908と、が入力され、前
記画像データを、画像信号1903として出力する構成であってもよい。
外部画像信号1900の周波数と、画像信号1903の周波数が異なっている場合、画像
処理回路1915によって、外部画像信号1900に含まれる画像信号を補間して画像信
号1903を生成してもよい。入力された外部画像信号1900は、一旦第1のメモリ1
921に保持される。そのとき、第2のメモリ1922には、1つ前のフレームで入力さ
れた画像データが保持されている。動き検出回路1920は、第1のメモリ1921およ
び第2のメモリ1922に保持された画像データを適宜読み込み、両者の画像データの違
いから動きベクトルを検出し、さらに、中間状態の画像データを生成してもよい。生成さ
れた中間状態の画像データは、第3のメモリ1923によって保持される。
動き検出回路1920が中間状態の画像データを生成しているとき、高速処理回路192
5は、第2のメモリ1922に保持されている画像データを、画像信号1903として出
力する。その後、第3のメモリ1923に保持された画像データを輝度制御回路1924
を通じて画像信号1903として出力する。このとき、第2のメモリ1922および第3
のメモリ1923が更新される周波数は外部画像信号1900の周波数と同じだが、高速
処理回路1925を通じて出力される画像信号1903の周波数は、外部画像信号190
0の周波数と異なっていてもよい。具体的には、たとえば、画像信号1903の周波数は
外部画像信号1900の周波数の1.5倍、2倍、3倍が挙げられる。しかし、これに限
定されるものではなく、様々な周波数とすることができる。なお、画像信号1903の周
波数は、周波数制御信号1908によって指定されてもよい。
図19(D)に示した画像処理回路1915の構成は、図19(C)に示した画像処理回
路1915の構成に、第4のメモリ1926を加えたものである。このように、第1のメ
モリ1921から出力された画像データと、第2のメモリ1922から出力された画像デ
ータに加えて、第4のメモリ1926から出力された画像データも動き検出回路1920
に出力することで、正確に画像の動きを検出することが可能になる。
なお、入力される画像データが、データ圧縮等のために、すでに動きベクトルを含んでい
るような場合、たとえばMPEG(Moving Picture Expert Gr
oup)の規格に基づく画像データである場合は、これを用いて中間状態の画像を補間画
像として生成すればよい。このとき、動き検出回路1920に含まれる、動きベクトルを
生成する部分は不要となる。また、画像信号1903に係るエンコードおよびデコード処
理も簡単なものとなるため、消費電力を低減できる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、表示装置の画像の品質を向上させる方法の、更なる応用例につ
いて説明する。主なものとしては、様々な状況に対して駆動方法を変化させるものである
。なお、ここでいう状況とは、画像データの内容、装置内外の環境(温度、湿度、気圧、
光、音、磁界、電界、放射線量、高度、加速度、移動速度、等)、ユーザ設定、ソフトウ
エアバージョン、等を含む。
図20を参照して、入力画像データに含まれる画像の動きを検出し、中間状態の画像を作
成する方法の例について説明する。図20(A)乃至(E)は、表示フレームレートが、
入力フレームレートの2倍である場合に表示される画像の模式図を表したものである。図
20(A)は、横軸を時間として、画像の動きを検出する方法を、模式的に表したもので
ある。期間Tinは入力画像データの周期、画像2001は第pの画像、画像2002は
第(p+1)の画像、画像2003は第(p+2)の画像を、それぞれ表している。また
、画像中に、時間に依存しない領域として、第1の領域2004、第2の領域2005、
第3の領域2006、第4の領域2007、第5の領域2008、第6の領域2009、
を設ける。
第(p+2)の画像2003における第3の領域2006、および第pの画像2001に
おける第1の領域2004から、第(p+1)の画像2002における第2の領域200
5を求める方法については、既に述べた方法を用いてもよい。つまり、図20における第
pの画像2001、第(p+1)の画像2002、第(p+2)の画像2003、第1の
領域2004、第2の領域2005、第3の領域2006、動きベクトル2010および
変位ベクトル2011を、それぞれ、図18における第pの画像1801、第(p+1)
の画像1802、第(p+2)の画像1803、第1の領域1804、第2の領域180
5、第3の領域1806、動きベクトル1809および変位ベクトル1810に対応して
いるとしてもよい。
第4の領域2007および第6の領域2009は、それぞれの領域に含まれる画像データ
が、第pの画像2001および第(p+2)の画像2003において、ほぼ動いていない
状態である場合を示している。このとき、第5の領域2008に生成される画像データは
、第pの画像2001における第4の領域2007内の画像データと、第(p+2)の画
像2003における第6の領域2009内の画像データの平均値であってもよいが、図2
0(A)のように、輝度の小さい黒画像であってもよい。すなわち、画像の動きの大きい
領域においては中間状態の画像を生成し、画像の動きの小さい領域においては黒画像を生
成するとしてもよい。こうすることで、第(p+1)の画像2002の代表的な輝度が小
さくなり、表示を擬似的にインパルス型とすることができる。このように、動き補償によ
り画像を補間した上で、表示する画像間で代表的な輝度の差を設けて表示を擬似的にイン
パルス型としてもよい。こうすることで、動きをなめらかにすることができ、かつ、目の
残像を抑えることができるので、動画ボケを大幅に低減することができる。
なお、中間状態の画像を生成するか、黒画像を生成するかを決める場合、動きベクトル2
010の大きさに閾値を設けることとしてもよい。動きベクトル2010の大きさの閾値
としては、3画素分であることが望ましく、さらに望ましくは2画素分である。
図20(B)は、図20(A)に示した中間画像の生成方法を用いた場合の、画像の切り
替わりを表した模式図である。期間Tinは入力画像データの周期、画像2021は第p
の画像、画像2022は第(p+1)の画像、画像2023は第(p+2)の画像を、そ
れぞれ表している。また、走査信号によって画像を走査する様子を、矢印2024、20
25、2026によって表している。
図20(B)においては、フレームによって位置が変化する領域(円形の領域)と、フレ
ームによって位置がほぼ変化しない領域(三角形の領域)が、同時に含まれている画像を
例としてあげている。このとき、図20(B)に示す駆動方法では、画像の動きによって
検出された動きベクトルが大きい領域と小さい領域で、第(p+1)の画像2022の生
成方法を変える。具体的には、動きベクトルが大きい領域(ここでは主に円形の領域)で
は中間状態とし、動きベクトルが小さい領域(ここでは主に三角形の領域)では黒画像と
する。こうすることで、第(p+1)の画像2022の代表的な輝度が小さくなり、表示
を擬似的にインパルス型とすることができる。このように、動き補償により画像を補間し
た上で、表示する画像間で代表的な輝度の差を設けて表示を擬似的にインパルス型として
もよい。こうすることで、動きをなめらかにすることができ、かつ、目の残像を抑えるこ
とができるので、動画ボケを大幅に低減することができる。
なお、図20(B)において、第(p+1)の画像2022の画像データを表示領域に書
き込むときに、積極的に黒データを書き込むのではなく、画像が大きく動いている部分の
みに書き込みを行い、画像があまり動いていない部分においては、書き込みをせず、第p
の画像2021のデータを保持する駆動としてもよい。この場合、第pの画像2021の
データを書き込むときは、走査信号を矢印2024のように全体に走査させる。次に、第
(p+1)の画像2022のデータを書き込むときは、走査信号を矢印2025のように
、動きの大きい領域のみに走査させる。第(p+2)の画像2023のデータを書き込む
ときは、走査信号を矢印2026のように全体に走査させる。こうすることで、動きが小
さく、中間状態の画像を表示する必要のない部分にはデータ書き込みをしなくてもよくな
るため、消費電力を低減できる。また、第(p+1)の画像2022を生成する際にノイ
ズが混入しないので、画質を向上することができる。
図20(C)乃至(E)は、フレームによって位置が変化する領域(円形の領域)と、フ
レームによって位置がほぼ変化しない領域(三角形の領域)が、同時に含まれている画像
を例としてあげている。そして、フレームによって位置が変化する領域において、動きの
大きさがそれぞれ異なっている場合を表している。
図20(C)において、期間Tinは入力画像データの周期、画像2031は第pの画像
、画像2032は第(p+1)の画像、画像2033は第(p+2)の画像を、それぞれ
表している。ここで、第(p+1)の画像2032は、第pの画像2031から第(p+
2)の画像2033までの画像の変化量(動きベクトル)を検出することで、第pの画像
2031および第(p+2)の画像2033の中間状態となるように作成された画像であ
ってもよい。さらに、第(p+1)の画像2032は、第pの画像2031および第(p
+2)の画像2033の中間状態となるように作成された上で、画像の輝度を一定の規則
で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、具体的には、動きベクトルの大きさに
よって決められるとしてもよい。
図20(D)において、期間Tinは入力画像データの周期、画像2041は第pの画像
、画像2042は第(p+1)の画像、画像2043は第(p+2)の画像を、それぞれ
表している。ここで、第(p+1)の画像2042は、第pの画像2041から第(p+
2)の画像2043までの画像の変化量(動きベクトル)を検出することで、第pの画像
2041および第(p+2)の画像2043の中間状態となるように作成された画像であ
ってもよい。さらに、第(p+1)の画像2042は、第pの画像2041および第(p
+2)の画像2043の中間状態となるように作成された上で、画像の輝度を一定の規則
で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、具体的には、動きベクトルの大きさに
よって決められるとしてもよい。
図20(E)において、期間Tinは入力画像データの周期、画像2051は第pの画像
、画像2052は第(p+1)の画像、画像2053は第(p+2)の画像を、それぞれ
表している。ここで、第(p+1)の画像2052は、第pの画像2051から第(p+
2)の画像2053までの画像の変化量(動きベクトル)を検出することで、第pの画像
2051および第(p+2)の画像2053の中間状態となるように作成された画像であ
ってもよい。さらに、第(p+1)の画像2052は、第pの画像2051および第(p
+2)の画像2053の中間状態となるように作成された上で、画像の輝度を一定の規則
で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、具体的には、動きベクトルの大きさに
よって決められるとしてもよい。
図20(C)乃至(E)において、フレームによって位置が変化する領域(円形の領域)
の動きが一番大きいのが図20(D)に示す駆動方法であり、その次に大きいのが図20
(C)に示す駆動方法であり、その次に大きいのが図20(E)に示す駆動方法であると
する。このとき、補間画像の輝度は、検出された動きベクトルの大きさから決められると
してもよい。
すなわち、図20(C)における第(p+1)の画像2032の輝度をLc0とし、図2
0(D)における第(p+1)の画像2042の輝度をLc1とし、図20(E)におけ
る第(p+1)の画像2052の輝度をLc2としたとき、Lc0、Lc1、Lc2は、
Lc1<Lc0<Lc2という関係があってもよい。つまり、フレームによって位置が変
化する領域の動きが大きいほど、補間画像の輝度を小さくするようにしてもよい。こうす
ることで、画像の動きが大きく、動画ボケが強く発生してしまう場合には、表示をより擬
似的にインパルス型に近づけることができる。このように、動き補償により画像を補間し
た上で、表示する画像間で代表的な輝度の差を設けて表示を擬似的にインパルス型として
もよい。こうすることで、動きをなめらかにすることができ、かつ、目の残像を抑えるこ
とができるので、動画ボケを大幅に低減することができる。
なお、画像の動きが小さく、動画ボケがあまり発生しない場合には、表示をホールド型に
近づけることができるので、フリッカおよび消費電力を低減することができる。
なお、画像の輝度が制御される量は、検出された動きベクトルの大きさだけではなく、ユ
ーザによる設定または外部の環境(周囲の明るさ、温度など)、またはこれらの組み合わ
せから決められるとしてもよい。
次に、図21を参照して、画像の動きと表示フレームレートを関係付ける方法について説
明する。図21(A)乃至(C)は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変化
の様子を、模式的に表したものである。また、図21(A)乃至(C)は、フレームによ
って位置が変化する領域(円形の領域)と、フレームによって位置がほぼ変化しない領域
(三角形の領域)と、によって、中間状態の画像の様子を表している。図21(A)は、
表示フレームレートが、入力フレームレートの2倍である場合を表している。図21(B
)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの3倍である場合を表している。図2
1(C)は、表示フレームレートが、入力フレームレートの1.5倍である場合を表して
いる。
図21(A)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像210
1は第pの画像、画像2102は第(p+1)の画像、画像2103は第(p+2)の画
像、画像2104は第(p+3)の画像、画像2105は第(p+4)の画像を、それぞ
れ表している。
図21(A)において、第(p+1)の画像2102は、第pの画像2101から第(p
+2)の画像2103までの画像の変化量を検出することで、第pの画像2101および
第(p+2)の画像2103の中間状態となるように作成された画像であってもよい。同
様に、第(p+3)の画像2104は、第(p+2)の画像2103から第(p+4)の
画像2105までの画像の変化量を検出することで、第(p+2)の画像2103および
第(p+4)の画像2105の中間状態となるように作成された画像であってもよい。
図21(B)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像211
1は第pの画像、画像2112は第(p+1)の画像、画像2113は第(p+2)の画
像、画像2114は第(p+3)の画像、画像2115は第(p+4)の画像、画像21
16は第(p+5)の画像、画像2117は第(p+6)の画像を、それぞれ表している
図21(B)において、第(p+1)の画像2112および第(p+2)の画像2113
は、第pの画像2111から第(p+3)の画像2114までの画像の変化量を検出する
ことで、第pの画像2111および第(p+3)の画像2114の中間状態となるように
作成された画像であってもよい。同様に、第(p+4)の画像2115および第(p+5
)の画像2116は、第(p+3)の画像2114から第(p+6)の画像2117まで
の画像の変化量を検出することで、第(p+3)の画像2114および第(p+6)の画
像2117の中間状態となるように作成された画像であってもよい。
図21(C)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像212
1は第pの画像、画像2122は第(p+1)の画像、画像2123は第(p+2)の画
像、画像2124は第(p+3)の画像を、それぞれ表している。なお、実際には表示さ
れなくてもよいが、画像2125は入力画像データであり、第(p+1)の画像2122
および第(p+2)の画像2123が作成されるために用いられていてもよい。
図21(C)において、第(p+1)の画像2122および第(p+2)の画像2123
は、第pの画像2121から第(p+4)の画像2125を通じて第(p+3)の画像2
124までの画像の変化量を検出することで、第pの画像2121および第(p+3)の
画像2124の中間状態となるように作成された画像であってもよい。
ここで、図21(A)乃至(C)においては、それぞれの基本画像における、フレームに
よって位置が変化する領域の動きの大きさが異なっている。すなわち、図21(B)で示
す画像(表示フレームレート3倍)が画像の動きが一番大きく、その次に大きいのが図2
1(A)で示す画像(表示フレームレート2倍)、その次に大きいのが図21(C)で示
す画像(表示フレームレート1.5倍)である。このように、画像の動きの大きさに従っ
て、表示フレームレートの周波数を変更して表示させてもよい。こうすることによって、
画像の動きの大きさに対して適切な駆動周波数を選択することができるので、動画のなめ
らかさを向上することによって動画ボケを効果的に低減しつつ、消費電力の増加および処
理量の増加による発熱の増加も低減することができる。また、画像の動きが小さいときの
フリッカも低減することができる。
なお、表示フレームレートは、検出された動きベクトルの大きさだけではなく、ユーザに
よる設定または外部の環境(周囲の明るさ、温度など)、またはこれらの組み合わせから
決められるとしてもよい。
さらに、図21(A)乃至(C)における補間画像は、複数の基本画像の中間状態となる
ように作成された上で、画像の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の
規則とは、具体的には、動きベクトルの大きさ、ユーザによる設定または外部の環境(周
囲の明るさ、温度など)、またはこれらの組み合わせから決められるとしてもよい。この
ように、動き補償により画像を補間した上で、表示する画像間で代表的な輝度の差を設け
て表示を擬似的にインパルス型としてもよい。こうすることで、動きをなめらかにするこ
とができ、かつ、目の残像を抑えることができるので、動画ボケを大幅に低減することが
できる。
次に、図22を参照して、画像の動きと駆動方法を関係付ける方法について説明する。図
22(A)乃至(E)は、横軸を時間として、表示される画像の時間的な変化の様子を、
模式的に表したものである。また、図22(A)乃至(E)は、フレームによって位置が
変化する領域(円形の領域)と、フレームによって位置がほぼ変化しない領域(三角形の
領域)と、によって、中間状態の画像の様子を表している。
図22(A)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像220
1は第pの画像、画像2202は第(p+1)の画像、画像2203は第(p+2)の画
像を、それぞれ表している。ここで、第(p+1)の画像2202は、第pの画像220
1から第(p+2)の画像2203までの画像の変化量(動きベクトル)を検出すること
で、第pの画像2201および第(p+2)の画像2203の中間状態となるように作成
された画像であってもよい。さらに、第(p+1)の画像2202は、第pの画像220
1および第(p+2)の画像2203の中間状態となるように作成された上で、画像の輝
度を一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、具体的には、動きベク
トルの大きさ、ユーザによる設定または外部の環境(周囲の明るさ、温度など)、または
これらの組み合わせから決められるとしてもよい。
図22(A)は、入力される画像データから、画像が動いている量を検出し、中間状態と
なるような画像を補間画像とし、かつ、補間画像の輝度を変化させる方法である。本実施
の形態においては、図22(A)に示す駆動方法を、輝度制御倍速駆動と呼ぶ。
図22(B)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像221
1は第pの画像、画像2212は第(p+1)の画像、画像2213は第(p+2)の画
像を、それぞれ表している。ここで、第(p+1)の画像2212は、第pの画像221
1から第(p+2)の画像2213までの画像の変化量(動きベクトル)を検出すること
で、第pの画像2211および第(p+2)の画像2213の中間状態となるように作成
された画像であってもよい。さらに、第(p+1)の画像2212は、第pの画像221
1および第(p+2)の画像2213の中間状態となるように作成された上で、表示フレ
ームレートを一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、具体的には、
動きベクトルの大きさ、ユーザによる設定または外部の環境(周囲の明るさ、温度など)
、またはこれらの組み合わせから決められるとしてもよい。
図22(B)は、複数のフレームに含まれる画像データから、画像が動いている量を検出
し、該複数のフレームに含まれる画像の中間状態となるような画像を補間画像として、表
示フレームレートを入力フレームレートよりも大きくする方法である。本実施の形態にお
いては、図22(B)に示す駆動方法を、倍速駆動と呼ぶ。
図22(C)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像222
1は第pの画像、画像2222は第(p+1)の画像、画像2223は第(p+2)の画
像を、それぞれ表している。ここで、第(p+1)の画像2222は、第pの画像222
1の輝度を一定の規則で制御した画像であってもよい。一定の規則とは、具体的には、動
きベクトルの大きさ、ユーザによる設定または外部の環境(周囲の明るさ、温度など)、
またはこれらの組み合わせから決められるとしてもよい。
図22(C)は、補間画像として暗画像または黒画像を用いることで、表示を擬似的にイ
ンパルス型とする方法である。本実施の形態においては、図22(C)に示す駆動方法を
、黒画像挿入駆動と呼ぶ。
図22(D)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像223
1は第pの画像、画像2232は第(p+1)の画像、画像2233は第(p+2)の画
像を、それぞれ表している。ここで、第(p+1)の画像2232は、第pの画像223
1の画像データにしたがって、一定の規則で生成された画像であってもよい。一定の規則
とは、具体的には、動きベクトルの大きさ、ユーザによる設定または外部の環境(周囲の
明るさ、温度など)、またはこれらの組み合わせから決められるとしてもよい。
図22(D)は、第pの画像2231の階調レベルを大きくし、輝度が飽和した部分につ
いて、第(p+1)の画像2232を補間画像として表示し、第pの画像2231の階調
を補うことで、表示を擬似的にインパルス型とする方法であってもよい。
本実施の形態においては、図22(D)に示す駆動方法を、時分割階調制御駆動と呼ぶ。
図22(E)において、期間Tinは、入力画像データの周期を表している。画像224
1は第pの画像、画像2243は第(p+2)の画像を、それぞれ表している。
図22(E)は、基本画像を入力画像データの周期にわたって表示し続ける、ホールド型
駆動を表している。
ここで、図22(A)乃至(E)においては、それぞれの基本画像における、フレームに
よって位置が変化する領域の動きの大きさが異なっている。すなわち、図22(A)示す
画像(輝度制御倍速駆動)が画像の動きが一番大きく、その次に大きいのが図22(B)
で示す画像(倍速駆動)、その次に大きいのが図22(C)で示す画像(黒画像挿入駆動
)、その次に大きいのが図22(D)で示す画像(時分割階調制御駆動)、その次に大き
いのが図22(E)で示す画像(ホールド型駆動)である。このように、画像の動きの大
きさに従って、駆動方法を変更して表示させてもよい。こうすることによって、画像の動
きの大きさに対して適切な駆動方法を選択することができるので、動画ボケを効果的に低
減しつつ、消費電力の増加および処理量の増加による発熱の増加も低減することができる
。また、画像の動きが小さいときのフリッカも低減することができる。
次に、図23を参照して、画像の動きおよび周囲の明るさによって駆動方法を選択するフ
ローチャートについて説明する。
開始後に、第1のステップとして、周囲の明るさを検出するかどうかを選択する。選択す
る場合は、第2のステップに進む。選択しない場合は、第6のステップに進む。なお、周
囲の明るさを検出しない場合には、装置が周囲の明るさを検出する手段を持たない場合も
含んでいる。
第2のステップとして、周囲の明るさを検出する。その後、第3のステップに進む。
第3のステップとして、第2のステップで検出した明るさが、あらかじめ決められた明る
さの閾値以下かどうかを判断する。明るさの閾値以下だった場合は、第4のステップに進
む。明るさの閾値より大きかった場合は、第5のステップに進む。なお、明るさの閾値は
、装置内のメモリに保持されていてもよい。また、明るさの閾値は、ユーザが指定できる
ような構成であってもよい。
第4のステップとして、液晶表示装置のようにバックライトを有する装置である場合、バ
ックライト点滅モードを選択する。その後、第5のステップに進む。なお、バックライト
を有さない装置である場合は、そのまま第5のステップに進む。なお、バックライト点滅
モードとは、バックライト全体の輝度を一斉に増減させるものでもよいし、バックライト
の一部分の輝度を順次増減させるものであってもよい。なお、バックライト点滅モードを
選択した場合、バックライトの最大輝度が同じであれば、平均輝度が小さくなるのでバッ
クライトは暗くなってしまうが、周囲の明るさが閾値以下であれば、バックライトが暗く
なることで表示が見やすくなり、黒浮きが低減され、かつ、消費電力を低減することがで
きる。
第5のステップとして、液晶表示装置のようにバックライトを有する装置である場合、バ
ックライト出力を決定する。その後、第6のステップに進む。なお、バックライトを有さ
ない装置である場合は、そのまま第6のステップに進んでもよいし、検出した明るさによ
って最大輝度を決定し、その後に第6のステップに進んでもよい。なお、周囲の明るさが
小さいほど、バックライト出力も小さくするのが望ましい。こうすることによって、黒浮
きを低減しつつ、消費電力を低減することができる。
第6のステップとして、動きベクトルεを検出する。その後、第7のステップに進む。な
お、動きベクトルεは、ここではスカラー量として取り扱う。
なお、第6のステップにおいて、画像から検出する動きベクトルεは、1つの動きベクト
ルであってもよいし、複数の動きベクトルから求めたものであってもよい。たとえば、複
数の動きベクトルを検出し、検出された動きベクトルの大きさと数から、駆動法の選択に
使用する動きベクトルεを求めてもよい。
第7のステップとして、動きベクトルεが動きベクトルの第1の閾値ε1よりも大きいか
どうかを判断する。この条件に当てはまる場合は、第12のステップに進む。そうでない
場合は、第8のステップに進む。
第8のステップとして、動きベクトルεが動きベクトルの第2の閾値ε2よりも大きく、
第1の閾値ε1以下かどうかを判断する。この条件に当てはまる場合は、第13のステッ
プに進む。そうでない場合は、第9のステップに進む。
第9のステップとして、動きベクトルεが動きベクトルの第3の閾値ε3よりも大きく、
第2の閾値ε2以下かどうかを判断する。この条件に当てはまる場合は、第14のステッ
プに進む。そうでない場合は、第10のステップに進む。
第10のステップとして、動きベクトルεが動きベクトルの第4の閾値ε4よりも大きく
、第3の閾値ε3以下かどうかを判断する。この条件に当てはまる場合は、第15のステ
ップに進む。そうでない場合は、第11のステップに進む。
第11のステップとして、ホールド型駆動(図22(E))を選択する。その後、第16
のステップに進む。
第12のステップとして、輝度制御倍速駆動(図22(A))を選択する。その後、第1
6のステップに進む。
第13のステップとして、倍速駆動(図22(B))を選択する。その後、第16のステ
ップに進む。
第14のステップとして、黒画像挿入駆動(図22(C))を選択する。その後、第16
のステップに進む。
第15のステップとして、時分割階調制御駆動(図22(D))を選択する。その後、第
16のステップに進む。
第16のステップとして、選択した駆動方法を、一定期間維持する。その後、終了する。
なお、第16のステップにおいて、駆動法を維持する期間は、適宜選択することができる
。たとえば、1フレームごとに検出した動きベクトルによって1フレームごとに駆動法を
切替えてもよいし、数秒単位で駆動法を切替えてもよいし、数分単位で駆動法を切替えて
もよいし、ユーザが設定した表示モード等によって駆動方法を維持する期間を決定しても
よい。
このように、図23に示したフローチャートに従って駆動方法を選択することで、画像の
動きの大きさに対して適切な駆動方法を選択することができるので、動画ボケを効果的に
低減しつつ、消費電力の増加および処理量の増加による発熱の増加も低減することができ
る。また、画像の動きが小さいときのフリッカも低減することができる。
なお、ここでは動きベクトルの閾値を4つ設定し、これらに従って5つの駆動方法から1
つ選択するとしたが、選択できる駆動方法の内容は、上述したものに限定されず、様々な
駆動方法を用いることができる。また、選択できる駆動方法の数は、あまり大きいと駆動
回路が複雑になり、処理も複雑になるため、5種類以下が望ましい。こうすることで、製
造コストを低減できる。また、消費電力を低減できる。
なお、動きベクトルの閾値ε1乃至ε4の大小関係は、0<ε4<ε3<ε2<ε1であ
ってもよい。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態においては、1フレームを2つ以上の複数のサブフレームに分割し、これら
の複数のサブフレームを、主に画像表示に用いるもの(明画像)と、主に動画の残像低減
のために用いるもの(暗画像)とに使い分けることで、動画の品質を向上する方法につい
て説明する。
ここで、黒画像と暗画像の違いを説明する。黒画像は、画像を形成する全ての画素が、非
発光状態または非透過状態となっている画像であり、まさに真っ黒な画像であるとする。
一方、暗画像は、画像を形成する画素のうち、比較的小さい輝度で発光している画素が、
主であるときに形成される画像であるとする。すなわち、暗画像とは、画像を形成する全
ての画素の総発光量が、対応する明画像と比較して小さい画像であるとする。この定義に
従えば、暗画像として黒画像が用いられる場合もあり得る。
次に、積分輝度について説明する。一般的に、表示装置に並置された画素の集合として形
成された画像は、そのままの画像として人間に知覚されるとは限らない。
第1に、画素のサイズが十分小さい場合には、分散して配置されている画素であっても、
人間の目は空間的に近接した画素と判別できなくなる。たとえば、近接した画素の発光色
が違うときは、発光色の違いは知覚されず、近接した画素同士で混ざり合った色として知
覚される。この性質は並置混色と呼ばれ、これによりカラー画像を表示させることができ
る。また、近接した画素で輝度が異なれば、知覚されるのは近接した画素の輝度の中間値
となる。この性質を利用して中間輝度を表現する技術としては、ディザ拡散、誤差拡散等
の階調補間技術がある。また、発光領域の面積にしたがって階調を表現する面積階調法も
これに含まれる。
第2に、画素が発光している時間が十分小さく、かつ、時間的に分散させて複数回発光さ
せた場合には、人間の目は時間的に近接した輝度の違いが判別できなくなる。例えば、輝
度の大きい発光と小さい発光を連続して行なった場合、その画素は、両者の中間の輝度で
発光したと知覚される。この性質を利用して中間輝度を表現する技術は、時間階調法と呼
ばれる。また、時間的に近接して発光色が異なれば、その画素の発光色は、近接した時間
同士で混ざり合った色として知覚される。この性質を利用してカラー画像を表示させる技
術としては、フィールドシーケンシャル法がある。
ここで、時間的に分散させて複数回発光させた場合に、人間の目が時間的に近接した輝度
の違いが判別できなくなることは、人間の目の時間周波数特性に関係する。人間の目は、
ある臨界値より大きな周波数で変動する輝度は、変動しているとは知覚されず、一定の輝
度で光り続けているように見える。このとき、人間の目が感じる輝度は、輝度を時間で積
分した値(積分輝度)に依存する。
一方、ある臨界値以下の周波数では、人間の目には、輝度の変化がフリッカ(ちらつき)
としてそのまま知覚される。この臨界値は、輝度に依存するが、大体数十Hz(周期は十
〜数十msec)である。すなわち、積分輝度とは、人間の目には輝度変化が知覚されな
い数十msecまでの時間範囲で、輝度を時間積分した値であるとする。
次に、図2を参照して、1フレームを複数のサブフレームに分割した場合に、積分輝度を
定式化して表すことを説明する。図2の(A)の実線は、一例として、1フレームを2つ
のサブフレームに分割したときの、1フレーム中の画素の輝度の時間変化の一例を示した
ものである。
図2の(A)において、1フレーム期間の長さをTin、第1のサブフレームの期間の長
さをT1、第2のサブフレームの期間の長さをT2、第1のサブフレーム期間における画
素の平均輝度をX1、第2のサブフレーム期間における画素の平均輝度をX2、とすると
、第1のサブフレーム期間における積分輝度は、T1とX1の積となる。同様に、第2の
サブフレーム期間における積分輝度は、T2とX2の積となる。
なお、実際に表示装置として用いるデバイスの特性上、輝度の時間変化が、図2の(A)
の実線のようになり難い場合もある。たとえば、液晶を用いた表示装置の場合、輝度変化
が、図2の(A)の破線で示すように、緩やかに変化する。このような場合、厳密には輝
度の時間積分をとることで積分輝度を定義するが、本実施の形態では、簡単のため、平均
輝度とサブフレーム期間の積で積分輝度を定義することにする。このように、各サブフレ
ーム期間における輝度は一定でなくてもよい。
図2の(B)に、表示する階調に対する、1フレーム期間における積分輝度の配分の一例
を示す。横軸は階調であり、縦軸は1フレーム期間における積分輝度である。図2の(B
)では、階調0から階調255までを表示する場合を表している。なお、階調5から階調
251までは、表示を省略している。各階調において、網掛けで示した部分は、第1のサ
ブフレーム期間における積分輝度を表し、白地で示した部分は、第2のサブフレーム期間
における積分輝度を表す。
このように、1フレーム期間における積分輝度は、第1のサブフレーム期間における積分
輝度と、第2のサブフレーム期間における積分輝度の和として表現できる。そして、これ
らの積分輝度の配分は、表示する階調によって個別に設定できる。
ここで、1フレーム期間を分割するサブフレーム期間の数は、2以上の整数であればよい
。このことを定式化すると、以下のように表現することができる。すなわち、1フレーム
期間は、n個(nは2以上の整数)のサブフレーム期間に分割され、第i(iは1以上n
以下の整数)のサブフレーム期間における前記表示素子の平均輝度をXi、第iのサブフ
レーム期間の長さをTiとしたとき、輝度の時間に関する関数X(t)を、前記1フレー
ム期間で時間積分した積分輝度Yは、数式3のように表すことができる。
Figure 2015108833
なお、第iのサブフレーム期間の長さTiは、全てのサブフレーム期間で概ね等しいこと
が望ましい。それは、画素に画像データを書き込む期間(アドレス期間)は、全てのサブ
フレーム期間の長さが等しいときに、一番長くすることができるからである。アドレス期
間が長ければ、表示装置の周辺駆動回路の動作周波数を遅くすることができるので、消費
電力を低減できる。また、表示装置の歩留まりも向上する。ただし、これに限定されず、
Tiがサブフレーム期間によって異なっていてもよい。たとえば、明画像を表示するサブ
フレーム期間の長さの方が長い場合は、消費電力を大きくすることなく、バックライトユ
ニットの平均輝度を上げることができる。また、バックライトユニットの平均輝度を変え
ることなく、消費電力を小さくすることができる。すなわち、発光の効率を向上できる。
また、暗画像を表示するサブフレーム期間の長さの方が長い場合は、動画の品質の向上が
顕著であるという利点を有する。
本実施の形態においては、サブフレームの分割数nは2であり、かつ、それぞれのサブフ
レーム期間の長さは等しい場合について説明する。また、1フレーム期間の前半に位置す
るサブフレーム期間を1SF、後半に位置するサブフレーム期間を2SFと表記する。
図1は、本実施の形態における、表示する階調に対する2つのサブフレーム期間への輝度
の配分方法を表す図である。図1の(A)は、2SFにおける輝度が1SFにおける輝度
より大きい場合を示しており、図1の(B)は、1SFにおける輝度が2SFにおける輝
度より大きい場合を示している。
まず、図1の(A)を参照して説明する。図1の(A)の横軸は時間であり、縦の実線は
フレームの境界を表している。また、縦の破線は、サブフレームの境界を表している。縦
軸は輝度である。すなわち、図1の(A)は、時間とともに輝度が上昇していく場合にお
いて、ある画素の輝度の時間に対する変化を、5フレームにわたって表示しているもので
ある。
横軸の下方に表示されているのは、そのフレームにおいて、どの程度の階調が表されるか
を示したものである。すなわち、図1の(A)においては、最初に最低階調を表示し、そ
れから、低階調側の中間調、中程度の中間調、高階調側の中間調、最高階調の順で階調を
表示していったときの、ある画素の輝度の時間に対する変化を示している。
黒画像を挿入することで動画の品質は向上するが、本実施の形態において説明する表示装
置の駆動方法の特徴は、黒画像ではなく、黒に近い、暗い画像(暗画像)を挿入すること
によって、動画の品質を向上させる点である。すなわち、1フレーム期間を2つのサブフ
レーム期間1SFと2SFに分割し、最高階調を表示するときにおける1SFにおける輝
度を、2SFにおける輝度よりも小さい輝度で発光させることにより、動画の品質の向上
を実現し、1フレーム期間における輝度を一定に保つ。
階調の表現方法としては、まず、最低階調から中程度の中間調に至るまでの範囲では、2
SFにおける輝度の大小によって表現する。そして、2SFにおける輝度が最大値Lma
x2となってからは、2SFにおける輝度はLmax2に固定した上で、1SFにおける
輝度の大小によって、階調を表現する。そして、最高階調を表現するとき、1SFにおけ
る輝度Lmax1が、Lmax2よりも小さいと、動画の品質を向上する上で、好適であ
る。
すなわち、最高階調近傍においても、輝度を維持する時間(ホールド時間)を短くするこ
とで、全ての階調範囲において残像が低減するので、動画の品質を良好なものとすること
ができる。かつ、最高階調のときに、1SFにおいて、黒画像ではなく暗画像を表示させ
ることで、Lmax1の輝度を小さくすることができる。したがって、消費電力を低減す
ることができる。
なお、動画の品質を向上するためには、Lmax1をLmax2の90%以下、より好ま
しくは60%以下とするのが好適である。また、Lmax1を大きくして1フレーム内の
最高輝度を抑制し、消費電力を抑えるためには、Lmax1をLmax2の50%以上と
するのが好適である。すなわち、1SFで暗画像を挿入する場合、Lmax1は、(1/
2)Lmax2<Lmax1<(9/10)Lmax2という範囲内であるのが好適であ
り、より好ましくは、(1/2)Lmax2<Lmax1<(3/5)Lmax2範囲内
であるのが好ましい。
なお、1フレーム期間の長さは、フリッカの起こりにくい1/60秒以下であることが望
ましい。ただし、1フレーム期間の長さを短くすればするほど、周辺駆動回路の動作周波
数が大きくなり、消費電力が増大してしまうので、1フレーム期間の長さは、1/120
秒から1/60までの間であることが好適である。
次に、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度より大きい場合に関して、図1の(B)
を参照して説明する。図1の(B)の横軸は時間であり、縦の実線はフレームの境界を表
している。また、縦の破線は、サブフレームの境界を表している。縦軸は輝度である。す
なわち、図1の(B)は、ある画素の輝度の時間に対する変化を、5フレームにわたって
表示しているものである。図1の(A)では、1SFの方が2SFよりも輝度が小さかっ
たが、これに限定されない。すなわち、図1の(B)に示したように、1フレーム期間を
2つのサブフレーム期間1SFと2SFに分割し、最高階調を表示するときにおける2S
Fにおける輝度を、1SFにおける輝度よりも小さい輝度で発光させることにより、動画
の品質の向上を実現できる。このように、1SFと2SFの順序を逆にすることは可能で
ある。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態4)
本実施の形態においては、実施の形態3で説明した、1フレームを複数のサブフレームに
分割し、これらの複数のサブフレームを、主に画像表示に用いるもの(明画像)と、主に
動画の残像低減のために用いるもの(暗画像)とに使い分ける方法の他の例について説明
する。
表示する画像を明画像と暗画像に分けるときには、表示する画像の階調を表現するときに
必要となる輝度を、複数のサブフレームにどのように配分するかという点で、いくつかの
方法が存在する。このことを説明するために、本実施の形態においては、横軸に階調、縦
軸に積分輝度をとり、1SFにおける積分輝度と階調の関係、2SFにおける積分輝度と
階調の関係、1SFと2SFで合計した積分輝度と階調の関係、を表したグラフを参照す
る。
まず、図3の(A)を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図3の(A)は、1
フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一例を表したものであ
る。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単に表したものである
。表に傾き一定と記載されているサブフレームは、階調に対する積分輝度の変化が一定で
あることを表している。すなわち、図3の(A)に示す形態においては、2SFの階調に
対する積分輝度の変化が一定である。なお、図3の(A)では、傾きの値が正の場合を示
しているが、傾きの値は、0であってもよいし、負であってもよい。また、表に(合計―
xSF)と記載されている場合は、当該サブフレームとは別のサブフレームの積分輝度に
よって、当該サブフレームの積分輝度が決まる場合を表している。ここで、xSFには、
1SF、2SFなど、様々なサブフレームが当てはまる。すなわち、図3の(A)に示す
形態においては、1SFの積分輝度は、合計輝度から2SFの積分輝度を引いた値である
ことを表している。ここで、合計輝度は別に定められているものとし、本実施の形態にお
いては、下に凸の曲線であるものとする。これは、人間の目の特性を考慮し、ガンマ補正
を施している場合である。なお、合計輝度は、階調に対し線形であってもよいし、上に凸
の曲線であってもよいし、線分と曲線の組み合わせであってもよい。また、合計輝度やガ
ンマ特性が、表示画像によって切り替わる機構を有していてもよいし、使用者によって調
節できる機構を有していてもよい。
図3の(A)に示す形態においては、2SFの階調に対する積分輝度の変化が一定である
ため、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点があ
る。なお、図3の(A)に示す形態において、図1の(A)と図1の(B)で示したとお
り、1SFと2SFは交換可能であり、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合におい
ても、同様の効果を有する。なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大き
いが、これに限定されない。1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくても
よい。ただし、合計輝度が非線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制
御しやすいため、望ましい。
図3の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。図3の(B)のように、グラフの下方に示した表に比一定と記載
したサブフレームは、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しい場合を表し
ている。すなわち、図3の(B)に示す形態においては、1SFの積分輝度と2SFの積
分輝度の比が、階調によらず等しい場合を表している。なお、この場合の比の値(大きい
ほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、1よりも小さく、0.5よりも大き
いことが好適である。こうすることで、動画のボケを効率よく低減することができる。な
お、比一定の特徴を有する場合は、双方のサブフレームにおいて比一定の特徴を有してい
るとしてもよい。つまり、一方が比一定であって、他方は比一定でない場合はないとして
もよい。なお、図3の(B)に示す形態において、1SFと2SFは交換可能であり、1
SFと2SFの特徴が入れ替わった場合においても、同様の効果を有する。なお、1SF
における輝度が2SFにおける輝度よりも大きいが、これに限定されない。1SFにおけ
る輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよい。ただし、合計輝度が非線形の場合は
、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御しやすいため、望ましい。
次に、図4を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図4は、表示できる階調を複
数の領域、たとえば、2つの領域に分割し、それぞれの領域で各サブフレームが異なる特
徴を有し得る場合において、1フレームで合計した積分輝度を1SFと2SFで配分する
方法の例を表したものである。本実施の形態では、低階調側の領域から、領域1、領域2
、…として名づけて説明する。
なお、以下の説明において、領域の境界において積分輝度の値が連続であることは、次の
ように定義されることとする。すなわち、領域の境界によって隔てられた2つの隣接する
階調のうち、低階調側の領域に属する階調を境界階調(低)、高階調側の領域に属する階
調を境界階調(高)とし、境界階調(高)における輝度と境界階調(低)における輝度の
差の絶対値を境界輝度差としたとき、領域の境界において積分輝度の値が連続であるとい
うことは、境界輝度差がある値Δx以下であることをいう。
ここで、Δxの値は、境界階調(高)における輝度および境界階調(低)における輝度な
どにしたがって様々な値をとり得るが、注目している階調−輝度特性を人間の目で見たと
きにおける連続性(つまり、注目している階調−輝度特性に対応する画像が表示されたと
き、当該画像が領域の境界においてなめらかに表示されているかどうか)の観点から決め
ることができる。具体的には、境界階調(低)における輝度と、境界階調(低)よりも1
つ小さい階調における輝度の差の絶対値を第1近傍境界輝度差(低)としたとき、Δxは
、第1近傍境界輝度差(低)の2倍程度であることが好ましい。
本実施の形態および他の実施の形態においては、一例として、Δxは第1近傍境界輝度差
(低)の2倍であるとして説明を行なう。
図4の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。表の領域2の欄に傾き一定(連続)(傾き正)と記載されているサ
ブフレームは、階調に対する積分輝度の変化が一定であり、かつ、近接する低階調側の領
域(領域1)との境界において積分輝度の値が連続し、かつ、当該領域における階調に対
する積分輝度の変化が正の符号をもつことを表している。このような特徴を持つことによ
り、最大階調における1SFと2SFの輝度差が小さくなるので、画像表示時のちらつき
が低減するという利点がある。
図4の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。表の領域2の欄に傾き一定(連続)(傾き0)と記載されているサ
ブフレームは、階調に対する積分輝度の変化が一定であり、かつ、近接する低階調側の領
域(領域1)との境界において積分輝度の値が連続し、かつ、当該領域における階調に対
する積分輝度の変化が0であることを表している。このような特徴を持つことにより、画
像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点がある。
図4の(C)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。表の領域2の欄に傾き一定(連続)(傾き負)と記載されているサ
ブフレームは、階調に対する積分輝度の変化が一定であり、かつ、近接する低階調側の領
域(領域1)との境界において積分輝度の値が連続し、かつ、当該領域における階調に対
する積分輝度の変化が負の符号をもつことを表している。このような特徴を持つことによ
り、最大階調における1SFと2SFの輝度差が大きくなるので、動画のボケを効率よく
低減することができる。
なお、図4の(A)、(B)および(C)に示す形態において、1SFと2SFは交換可
能であり、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合においても、同様の効果を有する。
なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きいが、これに限定されない。
1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよい。ただし、合計輝度が非
線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御しやすいため、望ましい。
また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、領域ごとに個別であっても
よい。輝度の大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1のみであってもよいし、領
域2のみであってもよいし、領域1と領域2であってもよい。
このように、表示できる階調が複数の領域に分けられる場合、それぞれの領域における、
階調に対する積分輝度の変化(傾きの値)は、様々な値をとることができる。ただし、図
4の(D)に示すように、傾きの値は、当該領域の境界における積分輝度の合計値の接線
の傾きよりも小さいことが好適である。すなわち、領域の境界における積分輝度の合計値
の接線の傾きをθmaxとしたとき、当該領域における傾きの値θは、−θmax<θ<
θmaxという範囲内であることが好適である。(図4の(D)中のハッチング領域)こ
の範囲内であることによって、階調に対する積分輝度の変化が急激であることによって、
領域の境界において当該階調が強調され、不自然な輪郭が発生する現象を低減することが
できる。
なお、階調に対する積分輝度の変化が急激であることによって、領域の境界において当該
階調が強調され、不自然な輪郭が発生する現象を低減する方法としては、図4の(D)に
示す方法とは別に、図4の(E)および(F)に示す方法を用いることもできる。図4の
(E)および(F)は、各領域の特徴は図4の(B)に示す形態と同じであり、その領域
の境界となる階調が異なっている。このような、領域の境界となる階調が異なっている複
数の輝度配分形態を用意し、これらを必要に応じて切替えることによっても、領域の境界
において当該階調が強調され、不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。な
お、このような方法は、図4の(B)に示す形態だけではなく、様々な輝度配分形態に適
用することができる。
なお、複数の輝度配分形態を切替える方法としては、たとえば、フレーム毎に切替えても
よい。こうすることで、効率よく不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。
また、表示する画像に従って、輝度配分形態を切替えてもよい。このとき、画像の階調分
布に閾値が存在する場合は、領域の境界を、その閾値近傍に設定するのが好適である。た
とえば、階調100以下の階調の分布がほとんどない明るい画像の場合は、領域の境界を
階調100近傍に設定するのが好適である。同様に、階調100以上の階調の分布がほと
んどない暗い画像の場合においても、領域の境界を階調100近傍に設定するのが好適で
ある。こうすることで、表示される画像において、閾値近傍をまたぐ階調が少なくなるた
め、領域の境界において当該階調が強調され、不自然な輪郭が発生する現象を低減するこ
とができる。
なお、画像の明暗によって、閾値を設定してもよい。たとえば、全体的に暗い画像の場合
は、領域の境界を高階調側に設定し、全体的に明るい画像の場合は、領域の境界を低階調
側に設定してもよい。こうすることで、示される画像において、閾値近傍をまたぐ階調が
少なくなるため、領域の境界において当該階調が強調され、不自然な輪郭が発生する現象
を低減することができる。
なお、表示する画像に従って、輝度配分形態を切替える方法は、領域の境界が異なってい
る形態同士だけではなく、様々な輝度配分形態に対して適用することができる。
次に、図5を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図5は、表示できる階調を複
数の領域、たとえば、2つの領域に分割し、それぞれの領域で各サブフレームが異なる特
徴を有し得る場合において、1フレームで合計した積分輝度を1SFと2SFで配分する
方法の例を表したものである。特に、双方の領域について、どちらか一方のサブフレーム
の階調に対する積分輝度の変化が一定である場合について説明する。
図5の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。1SFの領域2における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一定であ
り、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が連続して
いることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっても
よい。2SFの領域2における特徴は、合計輝度と、1SFの輝度に従った輝度をとるこ
とである。このような特徴を持つことにより、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆
動回路の負荷が軽減するという利点がある。また、不自然な輪郭が発生する現象を低減す
ることができる。また、1SFと2SFにおいて最高輝度を小さくできるので、消費電力
を低減できる。
図5の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。2SFの領域2における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一定であ
り、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が大きい方
向へ不連続に変化していることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であって
も、負の値であってもよい。1SFの領域2における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度
に従った輝度をとることである。このような特徴を持つことにより、最大階調における1
SFと2SFの輝度差が小さくなるので、画像表示時のちらつきが低減するという利点が
ある。また、2SFのとる輝度変化が単純になるため、画像処理や印加電圧が単純になり
、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点がある。特に、オーバードライブ駆動を行な
う場合に、メモリ素子の容量を低減できるという利点がある。
図5の(C)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。1SFの領域2における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一定であ
り、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が小さい方
向へ不連続に変化していることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であって
も、負の値であってもよい。2SFの領域2における特徴は、合計輝度と、1SFの輝度
に従った輝度をとることである。このような特徴を持つことにより、最大階調における1
SFと2SFの輝度差が小さくなるので、画像表示時のちらつきが低減するという利点が
ある。
図5の(D)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。2SFの領域2における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一定であ
り、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が連続して
いることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっても
よい。1SFの領域2における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をとるこ
とである。このような特徴を持つことにより、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆
動回路の負荷が軽減するという利点がある。また、不自然な輪郭が発生する現象を低減す
ることができる。また、1SFと2SFにおいて最高輝度を小さくできるので、消費電力
を低減できる。
図5の(E)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。1SFの領域2における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一定であ
り、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が大きい方
向へ不連続に変化していることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であって
も、負の値であってもよい。2SFの領域2における特徴は、合計輝度と、1SFの輝度
に従った輝度をとることである。このような特徴を持つことにより、最大階調における1
SFと2SFの輝度差が大きくなるので、動画のボケを効率よく低減することができる。
図5の(F)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。2SFの領域2における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一定であ
り、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が小さい方
向へ不連続に変化していることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であって
も、負の値であってもよい。1SFの領域2における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度
に従った輝度をとることである。このような特徴を持つことにより、最大階調における1
SFと2SFの輝度差が大きくなるので、動画のボケを効率よく低減することができる。
なお、図5の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)に示す形態において
、1SFと2SFは交換可能であり、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合において
も、同様の効果を有する。なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きい
が、これに限定されない。1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよ
い。ただし、合計輝度が非線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御
しやすいため、望ましい。また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わってもよ
い。また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、領域ごとに個別であっ
てもよい。輝度の大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1のみであってもよいし
、領域2のみであってもよいし、領域1と領域2であってもよい。
次に、図6を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図6は、表示できる階調を複
数の領域、たとえば、2つの領域に分割し、それぞれの領域で各サブフレームが異なる特
徴を有し得る場合において、1フレームで合計した積分輝度を1SFと2SFで配分する
方法の例を表したものである。特に、一方の領域において、どちらか一方のサブフレーム
の階調に対する積分輝度の変化が一定であり、他方の領域において、1SFと2SFの積
分輝度比が、各階調において等しい場合について説明する。
図6の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。1SFおよび2SFの領域1における特徴は、1SFと2SFの積
分輝度比が、各階調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの
輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きい
ことが好適である。こうすることで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きく
できるので、動画のボケを効率よく低減することができる。2SFの領域2における特徴
は、階調に対する積分輝度の変化が一定であり、かつ、近接する低階調側の領域(領域1
)との境界において積分輝度の値が連続していることである。なお、傾きの値は正の値で
あっても、0であっても、負の値であってもよい。1SFの領域2における特徴は、合計
輝度と、2SFの輝度に従った輝度をとることである。このような特徴を持つことにより
、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点がある。
また、不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと2SFにお
いて最高輝度を小さくできるので、消費電力を低減できる。
図6の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。1SFおよび2SFの領域1における特徴は、1SFと2SFの積
分輝度比が、各階調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの
輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きい
ことが好適である。こうすることで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きく
できるので、動画のボケを効率よく低減することができる。2SFの領域2における特徴
は、階調に対する積分輝度の変化が一定であり、かつ、近接する低階調側の領域(領域1
)との境界において積分輝度の値が大きい方向へ不連続に変化していることである。なお
、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であってもよい。1SFの領域2
における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をとることである。このような
特徴を持つことにより、最大階調における1SFと2SFの輝度差が小さくなるので、画
像表示時のちらつきが低減するという利点がある。
図6の(C)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。1SFおよび2SFの領域1における特徴は、1SFと2SFの積
分輝度比が、各階調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの
輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きい
ことが好適である。こうすることで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きく
できるので、動画のボケを効率よく低減することができる。2SFの領域2における特徴
は、階調に対する積分輝度の変化が一定であり、かつ、近接する低階調側の領域(領域1
)との境界において積分輝度の値が小さい方向へ不連続に変化していることである。なお
、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であってもよい。1SFの領域2
における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をとることである。このような
特徴を持つことにより、最大階調における1SFと2SFの輝度差が大きくなるので、動
画のボケを効率よく低減することができる。
図6の(D)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。1SFおよび2SFの領域2における特徴は、1SFと2SFの積分輝度
比が、各階調において等しく、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界におい
て積分輝度の値が、1SFは小さい方向へ、2SFは大きい方向へ、それぞれ不連続に変
化していることである。このような特徴を持つことにより、最大階調における1SFと2
SFの輝度差が小さくなるので、画像表示時のちらつきが低減するという利点がある。な
お、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、1よ
りも小さく、0.5よりも大きいことが好適である。こうすることで、動画のボケを効率
よく低減することができる。
図6の(E)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。1SFおよび2SFの領域2における特徴は、1SFと2SFの積分輝度
比が、各階調において等しく、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界におい
て積分輝度の値が、1SF、2SFともに、連続していることである。このような特徴を
持つことにより、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するとい
う利点がある。また、不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。なお、この
場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、1よりも小さ
く、0.5よりも大きいことが好適である。こうすることで、動画のボケを効率よく低減
することができる。
図6の(F)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が一
定であることである。なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であっ
てもよい。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、2SFの輝度に従った輝度をと
ることである。1SFおよび2SFの領域2における特徴は、1SFと2SFの積分輝度
比が、各階調において等しく、かつ、近接する低階調側の領域(領域1)との境界におい
て積分輝度の値が、1SFは大きい方向へ、2SFは小さい方向へ、それぞれ不連続に変
化していることである。このような特徴を持つことにより、最大階調における1SFと2
SFの輝度差が大きくなるので、動画のボケを効率よく低減することができる。なお、こ
の場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、1よりも小
さく、0.5よりも大きいことが好適である。こうすることで、動画のボケを効率よく低
減することができる。
なお、図6の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)に示す形態において
、1SFと2SFは交換可能であり、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合において
も、同様の効果を有する。なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きい
が、これに限定されない。1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよ
い。ただし、合計輝度が非線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御
しやすいため、望ましい。また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、
領域ごとに個別であってもよい。輝度の大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1
のみであってもよいし、領域2のみであってもよいし、領域1と領域2であってもよい。
次に、図7を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図7は、表示できる階調を複
数の領域、たとえば、2つの領域に分割し、それぞれの領域で各サブフレームが異なる特
徴を有し得る場合において、1フレームで合計した積分輝度を1SFと2SFで配分する
方法の例を表したものである。特に、双方の領域について、1SFと2SFの積分輝度比
が、各階調において等しい場合について説明する。
図7の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。1SFおよび2SFの領域1における特徴は、1SFと2SFの積
分輝度比が、各階調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの
輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きい
ことが好適である。こうすることで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きく
できるので、動画のボケを効率よく低減することができる。1SFおよび2SFの領域2
における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しく、かつ、近接す
る低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が、1SFは小さい方向へ、
2SFは大きい方向へ、それぞれ不連続に変化していることである。このような特徴を持
つことにより、最大階調における1SFと2SFの輝度差が小さくなるので、画像表示時
のちらつきが低減するという利点がある。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に
対する小さいほうの輝度の大きさ)は、1よりも小さく、0.5よりも大きいことが好適
である。こうすることで、動画のボケを効率よく低減することができる。
図7の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。1SFおよび2SFの領域1における特徴は、1SFと2SFの積
分輝度比が、各階調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの
輝度に対する小さいほうの輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きい
ことが好適である。こうすることで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きく
できるので、動画のボケを効率よく低減することができる。1SFおよび2SFの領域2
における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しく、かつ、近接す
る低階調側の領域(領域1)との境界において積分輝度の値が、1SFは大きい方向へ、
2SFは小さい方向へ、それぞれ不連続に変化していることである。このような特徴を持
つことにより、最大階調における1SFと2SFの輝度差が大きくなるので、動画のボケ
を効率よく低減することができる。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する
小さいほうの輝度の大きさ)は、1よりも小さく、0.5よりも大きいことが好適である
。こうすることで、動画のボケを効率よく低減することができる。
なお、図7の(A)および(B)に示す形態において、1SFと2SFは交換可能であり
、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合においても、同様の効果を有する。なお、1
SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きいが、これに限定されない。1SFに
おける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよい。ただし、合計輝度が非線形の場
合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御しやすいため、望ましい。また、1
SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、領域ごとに個別であってもよい。輝
度の大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1のみであってもよいし、領域2のみ
であってもよいし、領域1と領域2であってもよい。
次に、図8を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図8は、表示できる階調を複
数の領域、たとえば、3つの領域に分割し、それぞれの領域で各サブフレームが異なる特
徴を有し得る場合において、1フレームで合計した積分輝度を1SFと2SFで配分する
方法の例を表したものである。特に、全ての領域について、どちらか一方のサブフレーム
の階調に対する積分輝度の変化が一定である場合について説明する。
図8の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1および領域2および領域3における特徴は、階調に
対する積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域1および領域2および領域
3における特徴は、合計輝度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとることであ
る。
図8の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1、領域2および1SFの領域3における特徴は、階
調に対する積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域1、領域2および2S
Fの領域3における特徴は、合計輝度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとる
ことである。
図8の(C)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1、領域3および1SFの領域2における特徴は、階
調に対する積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域1、領域3および2S
Fの領域2における特徴は、合計輝度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとる
ことである。
図8の(D)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。1SFの領域1および2SFの領域2、領域3における特徴は、階
調に対する積分輝度の変化が一定であることである。2SFの領域1および1SFの領域
2、領域3における特徴は、合計輝度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとる
ことである。
なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であってもよい。図8におい
ては、この違いについては詳細に説明しないが、全ての領域について、これらの組み合わ
せを適用することができる。傾きが正または負の値をとるために、1SFおよび2SFの
輝度差が大きくなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、傾きが
正または負の値をとるために、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像表
示時のちらつきが低減するという利点がある。また、傾きが0である場合は、画像処理や
印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点がある。また、不自然
な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと2SFにおいて最高輝度
を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、すでに述べたように、領域の境界における輝度の状態は、近接する低階調側の領域
と比較して、大きい方向へ不連続に変化するか、連続しているか、小さい方向へ不連続に
変化するかの、いずれかの状態を取り得る。図8においては、この違いについては詳細に
説明しないが、全ての領域の境界について、これらの組み合わせを適用することができる
。領域の境界において輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が大き
くなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、領域の境界において
輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像表
示時のちらつきが低減するという利点がある。また、領域の境界において輝度が連続であ
る場合は、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点
がある。また、不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと2
SFにおいて最高輝度を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、図8の(A)、(B)、(C)および(D)に示す形態において、1SFと2SF
は交換可能であり、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合においても、同様の効果を
有する。なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きいが、これに限定さ
れない。1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよい。ただし、合計
輝度が非線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御しやすいため、望
ましい。また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わってもよい。また、1SF
と2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、領域ごとに個別であってもよい。輝度の
大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1のみであってもよいし、領域2のみであ
ってもよいし、領域3のみであってもよいし、領域1と領域2であってもよいし、領域2
と領域3であってもよいし、領域3と領域1であってもよいし、領域1と領域2と領域3
であってもよい。
次に、図9を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図9は、表示できる階調を複
数の領域、たとえば、3つの領域に分割し、それぞれの領域で各サブフレームが異なる特
徴を有し得る場合において、1フレームで合計した積分輝度を1SFと2SFで配分する
方法の例を表したものである。特に、3つの領域のうちの2つの領域において、どちらか
一方のサブフレームの階調に対する積分輝度の変化が一定であり、残り1つの領域におい
て、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しい場合について説明する。
図9の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1および領域2における特徴は、階調に対する積分輝
度の変化が一定であることである。1SFの領域1および領域2における特徴は、合計輝
度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとることである。1SFの領域3および
2SFの領域3における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しい
ことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大
きさ)は、1よりも小さく、0.5よりも大きいことが好適である。こうすることで、動
画のボケを効率よく低減することができる。
図9の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1および1SFの領域2における特徴は、階調に対す
る積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域1および2SFの領域2におけ
る特徴は、合計輝度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとることである。1S
Fの領域3および2SFの領域3における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階
調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さ
いほうの輝度の大きさ)は、1よりも小さく、0.5よりも大きいことが好適である。こ
うすることで、動画のボケを効率よく低減することができる。
図9の(C)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1および領域3における特徴は、階調に対する積分輝
度の変化が一定であることである。1SFの領域1および領域3における特徴は、合計輝
度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとることである。1SFの領域2および
2SFの領域2における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しい
ことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大
きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である。こうすることで
、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画のボケを効率よく
低減することができる。
図9の(D)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域1および1SFの領域3における特徴は、階調に対す
る積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域1および2SFの領域3におけ
る特徴は、合計輝度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとることである。1S
Fの領域2および2SFの領域2における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階
調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さ
いほうの輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である
。こうすることで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画
のボケを効率よく低減することができる。
図9の(E)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域2および領域3における特徴は、階調に対する積分輝
度の変化が一定であることである。1SFの領域2および領域3における特徴は、合計輝
度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとることである。1SFの領域1および
2SFの領域1における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しい
ことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大
きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である。こうすることで
、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画のボケを効率よく
低減することができる。
図9の(F)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の一
例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡単
に表したものである。2SFの領域2および1SFの領域3における特徴は、階調に対す
る積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域2および2SFの領域3におけ
る特徴は、合計輝度と、他方のサブフレームの輝度に従った輝度をとることである。1S
Fの領域1および2SFの領域1における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階
調において等しいことである。なお、この場合の比の値(大きいほうの輝度に対する小さ
いほうの輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である
。こうすることで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画
のボケを効率よく低減することができる。
なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であってもよい。図9におい
ては、この違いについては詳細に説明しないが、全ての領域について、これらの組み合わ
せを適用することができる。傾きが正または負の値をとるために、1SFおよび2SFの
輝度差が大きくなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、傾きが
正または負の値をとるために、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像表
示時のちらつきが低減するという利点がある。また、傾きが0である場合は、画像処理や
印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点がある。また、不自然
な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと2SFにおいて最高輝度
を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、すでに述べたように、領域の境界における輝度の状態は、近接する低階調側の領域
と比較して、大きい方向へ不連続に変化するか、連続しているか、小さい方向へ不連続に
変化するかの、いずれかの状態を取り得る。図9においては、この違いについては詳細に
説明しないが、全ての領域の境界について、これらの組み合わせを適用することができる
。領域の境界において輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が大き
くなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、領域の境界において
輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像表
示時のちらつきが低減するという利点がある。また、領域の境界において輝度が連続であ
る場合は、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点
がある。また、不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと2
SFにおいて最高輝度を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、図9の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)に示す形態において
、1SFと2SFは交換可能であり、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合において
も、同様の効果を有する。なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きい
が、これに限定されない。1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよ
い。ただし、合計輝度が非線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御
しやすいため、望ましい。また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、
領域ごとに個別であってもよい。輝度の大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1
のみであってもよいし、領域2のみであってもよいし、領域3のみであってもよいし、領
域1と領域2であってもよいし、領域2と領域3であってもよいし、領域3と領域1であ
ってもよいし、領域1と領域2と領域3であってもよい。
次に、図10を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図10は、表示できる階調
を複数の領域、たとえば、3つの領域に分割し、それぞれの領域で各サブフレームが異な
る特徴を有し得る場合において、1フレームで合計した積分輝度を1SFと2SFで配分
する方法の例を表したものである。特に、3つの領域のうちの2つの領域において、1S
Fと2SFの積分輝度比が、各階調において等しく、残り1つの領域において、どちらか
一方のサブフレームの階調に対する積分輝度の変化が一定である場合について説明する。
また、全ての領域において、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しい場合
についても説明する。
図10の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の
一例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡
単に表したものである。2SFの領域1における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が
一定であることである。1SFの領域1における特徴は、合計輝度と、他方のサブフレー
ムの輝度に従った輝度をとることである。1SFの領域2、領域3および2SFの領域2
、領域3における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しいことで
ある。なお、領域2における比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大き
さ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である。こうすることで、
低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画のボケを効率よく低
減することができる。なお、領域3における比の値は、1よりも小さく、0.5よりも大
きいことが好適である。こうすることで、動画のボケを効率よく低減することができる。
図10の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の
一例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡
単に表したものである。2SFの領域2における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が
一定であることである。1SFの領域2における特徴は、合計輝度と、他方のサブフレー
ムの輝度に従った輝度をとることである。1SFの領域1、領域3および2SFの領域1
、領域3における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しいことで
ある。なお、領域1における比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほうの輝度の大き
さ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である。こうすることで、
低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画のボケを効率よく低
減することができる。なお、領域3における比の値は、1よりも小さく、0.5よりも大
きいことが好適である。こうすることで、動画のボケを効率よく低減することができる。
図10の(C)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の
一例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡
単に表したものである。2SFの領域3における特徴は、階調に対する積分輝度の変化が
一定であることである。1SFの領域3における特徴は、合計輝度と、他方のサブフレー
ムの輝度に従った輝度をとることである。1SFの領域1、領域2および2SFの領域1
、領域2における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しいことで
ある。なお、領域1および領域2における比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほう
の輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である。こう
することで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画のボケ
を効率よく低減することができる。
図10の(D)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の
一例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの特徴を簡
単に表したものである。1SFの領域1、領域2、領域3および2SFの領域1、領域2
、領域3における特徴は、1SFと2SFの積分輝度比が、各階調において等しいことで
ある。なお、領域1および領域2における比の値(大きいほうの輝度に対する小さいほう
の輝度の大きさ)は、0.5よりも小さく、0.1よりも大きいことが好適である。こう
することで、低階調側における1SFと2SFの輝度差を大きくできるので、動画のボケ
を効率よく低減することができる。なお、領域3における比の値は、1よりも小さく、0
.5よりも大きいことが好適である。こうすることで、動画のボケを効率よく低減するこ
とができる。
なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であってもよい。図10にお
いては、この違いについては詳細に説明しないが、全ての領域について、これらの組み合
わせを適用することができる。傾きが正または負の値をとるために、1SFおよび2SF
の輝度差が大きくなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、傾き
が正または負の値をとるために、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像
表示時のちらつきが低減するという利点がある。また、傾きが0である場合は、画像処理
や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点がある。また、不自
然な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと2SFにおいて最高輝
度を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、すでに述べたように、領域の境界における輝度の状態は、近接する低階調側の領域
と比較して、大きい方向へ不連続に変化するか、連続しているか、小さい方向へ不連続に
変化するかの、いずれかの状態を取り得る。図10においては、この違いについては詳細
に説明しないが、全ての領域の境界について、これらの組み合わせを適用することができ
る。領域の境界において輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が大
きくなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、領域の境界におい
て輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像
表示時のちらつきが低減するという利点がある。また、領域の境界において輝度が連続で
ある場合は、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利
点がある。また、不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと
2SFにおいて最高輝度を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、図10の(A)、(B)、(C)および(D)に示す形態において、1SFと2S
Fは交換可能であり、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合においても、同様の効果
を有する。なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きいが、これに限定
されない。1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよい。ただし、合
計輝度が非線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御しやすいため、
望ましい。また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、領域ごとに個別
であってもよい。輝度の大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1のみであっても
よいし、領域2のみであってもよいし、領域3のみであってもよいし、領域1と領域2で
あってもよいし、領域2と領域3であってもよいし、領域3と領域1であってもよいし、
領域1と領域2と領域3であってもよい。
次に、図11を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図11は、表示できる階調
を分割する数を4つ以上にした場合の例について説明したものである。領域の分割数は、
それぞれの領域に含まれる階調の種類が複数存在する限りにおいて、いくつでもよい。図
11では、その中でも特徴のある例について取り扱う。
図11の(A)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の
一例を表したものである。図11の(A)に示す方法の特徴は、2SFに表示する画像を
暗画像として用いることに加えて、2SFに表示する画像の輝度の種類を数種類に限定し
、階調が大きくなるにつれて段階的に輝度を大きくしていくことである。さらに、それぞ
れの領域について、明画像を用いて階調を補完することである。こうすることで、2SF
に表示する画像を表示するための映像データを作成することが容易になるため、周辺駆動
回路の負荷が軽減するという利点がある。また、オーバードライブ駆動と組み合わせた場
合に、2SFに表示する輝度の種類が少なくなるため、オーバードライブ回路を簡略化で
きる利点がある。なお、2SFに表示する輝度の種類は、4種類から16種類程度である
ことが好適である。また、表示できる階調を分割する数は、SFに表示する輝度の種類の
数と同じであることが好適である。
図11の(B)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFで配分する方法の
一例を表したものである。図11の(B)に示す方法の特徴は、1SFに表示する画像を
明画像として用いることに加えて、1SFに表示する画像の輝度の種類を数種類に限定し
、階調が大きくなるにつれて段階的に輝度を大きくしていくことである。さらに、それぞ
れの領域について、暗画像を用いて階調を補完することである。さらに、領域の境界にお
いて、暗画像の輝度は0に近くすることである。こうすることで、1SFに表示する画像
を表示するための映像データを作成することが容易になるため、周辺駆動回路の負荷が軽
減するという利点がある。また、オーバードライブ駆動と組み合わせた場合に、1SFに
表示する輝度の種類が少なくなるため、オーバードライブ回路を簡略化できる利点がある
。また、暗画像の平均輝度を大幅に小さくすることができるため、動画のボケを低減する
効果が顕著である。なお、1SFに表示する輝度の種類は、16種類から64種類程度で
あることが好適である。また、表示できる階調を分割する数は、SFに表示する輝度の種
類の数と同じであることが好適である。こうすることによって、たとえば、DAコンバー
ターの構成を簡易にすることができる。つまり、一方のサブフレーム期間においてはデジ
タル信号のまま扱い、他方のサブフレーム期間については、アナログ信号の振幅が小さく
なる(離散値の種類が少なくなる)ため、消費電力が低減でき、回路規模を縮小できる。
なお、両方のサブフレーム期間でアナログ信号である場合においても、両方のアナログ信
号の振幅が小さくなるため、消費電力が低減でき、回路規模を縮小できる。
なお、図11の(A)および(B)に示す形態において、1SFと2SFは交換可能であ
り、1SFと2SFの特徴が入れ替わった場合においても、同様の効果を有する。なお、
1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大きいが、これに限定されない。1SF
における輝度が2SFにおける輝度よりも小さくてもよい。ただし、合計輝度が非線形の
場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制御しやすいため、望ましい。また、
1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わるのは、領域ごとに個別であってもよい。
輝度の大小関係が入れ替わる領域は、たとえば、領域1のみであってもよいし、領域2の
みであってもよいし、領域3のみであってもよいし、領域1と領域2であってもよいし、
領域2と領域3であってもよいし、領域3と領域1であってもよいし、領域1と領域2と
領域3であってもよい。領域4以降についても、同様である。
次に、図12を参照して、本実施の形態の一形態を説明する。図12は、1フレームを分
割するサブフレームの数を、3つにした場合の例について説明したものである。サブフレ
ームの数について限定はないが、3つにした場合には、特に有益な効果を奏する。ここで
、1フレーム期間の1番始めに位置するサブフレーム期間を1SF、2番目に位置するサ
ブフレーム期間を2SF、3番目に位置するサブフレーム期間を3SFと表記する。
図12の(A)および(B)に示したグラフの横軸は時間であり、縦の実線はフレームの
境界を表している。また、縦の破線は、サブフレームの境界を表している。縦軸は輝度で
ある。すなわち、図12の(A)および(B)は、ある画素の輝度の時間に対する変化を
、5フレームにわたって表示しているものである。
横軸の下方に表示されているのは、そのフレームにおいて、どの程度の階調が表されるか
を示したものである。すなわち、図12の(A)および(B)においては、最初に最低階
調を表示し、それから、低階調側の中間調、中程度の中間調、高階調側の中間調、最高階
調の順で階調を表示していったときの、ある画素の輝度の時間に対する変化を示している
図12の(A)および(B)に示す方法は、1SFと2SFにおける輝度を変化させるこ
とによって階調を表現し、かつ、3SFにおいては、輝度を0または非常に小さくするこ
とで、擬似的にインパルス型の駆動方法を行なうことを可能にしていることを特徴として
いる。図12の(A)は、2SFに明画像、1SFに暗画像を表示する場合を表している
。また、図12の(B)は、1SFに明画像、2SFに暗画像を表示する場合を表してい
る。
なお、3SFにおいて、輝度を0または非常に小さくすることで、動画のボケを改善する
効果が得られるため、1SFの最大輝度Lmax1と、2SFの最大輝度Lmax2に特
に限定はないが、実施の形態3で説明したときと同様に、1SFで暗画像を挿入する場合
、Lmax1は、(1/2)Lmax2<Lmax1<(9/10)Lmax2という範
囲内であるのが望ましい。また、2SFで暗画像を挿入する場合、Lmax2は、(1/
2)Lmax1<Lmax2<(9/10)Lmax1という範囲内であるのが望ましい
図12の(C)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFと3SFで配分す
る方法の一例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの
特徴を簡単に表したものである。2SFの領域1および1SFの領域2における特徴は、
階調に対する積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域1および2SFの領
域2における特徴は、合計輝度と、他のサブフレームの輝度に従った輝度をとることであ
る。ここで、3SFの領域1、領域2における輝度は、0で一定であってもよい。こうす
ることで、全領域において、動画のボケを効果的に低減することができる。
図12の(D)は、1フレームで合計した積分輝度を、1SFと2SFと3SFで配分す
る方法の一例を表したものである。また、グラフの下方に示した表は、各サブフレームの
特徴を簡単に表したものである。2SFの領域1および1SFの領域2における特徴は、
階調に対する積分輝度の変化が一定であることである。1SFの領域1および2SFの領
域2における特徴は、合計輝度と、他のサブフレームの輝度に従った輝度をとることであ
る。また、3SFの領域1、領域2における輝度の傾きは、小さい値で一定であってもよ
い。なお、3SF最大輝度をLmax3としたとき、Lmax3は、1SFの最大輝度お
よび2SFの最大輝度の10分の1以下であることが好適である。こうすることで、全階
調領域において、動画のボケを効果的に低減することができる。
なお、傾きの値は正の値であっても、0であっても、負の値であってもよい。図12にお
いては、この違いについては詳細に説明しないが、全ての領域について、これらの組み合
わせを適用することができる。傾きが正または負の値をとるために、1SFおよび2SF
の輝度差が大きくなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、傾き
が正または負の値をとるために、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像
表示時のちらつきが低減するという利点がある。また、傾きが0である場合は、画像処理
や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利点がある。また、不自
然な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと2SFにおいて最高輝
度を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、すでに述べたように、領域の境界における輝度の状態は、近接する低階調側の領域
と比較して、大きい方向へ不連続に変化するか、連続しているか、小さい方向へ不連続に
変化するかの、いずれかの状態を取り得る。図12においては、この違いについては詳細
に説明しないが、全ての領域の境界について、これらの組み合わせを適用することができ
る。領域の境界において輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が大
きくなる場合は、動画のボケを効率よく低減することができる。また、領域の境界におい
て輝度が不連続に変化した結果、1SFおよび2SFの輝度差が小さくなる場合は、画像
表示時のちらつきが低減するという利点がある。また、領域の境界において輝度が連続で
ある場合は、画像処理や印加電圧が単純になり、周辺駆動回路の負荷が軽減するという利
点がある。また、不自然な輪郭が発生する現象を低減することができる。また、1SFと
2SFにおいて最高輝度を小さくできるので、消費電力を低減できる。
なお、図12の(A)、(B)、(C)および(D)に示す形態において、1SF、2S
F、3SFは交換可能であり、1SF、2SF、3SFの特徴が入れ替わった場合におい
ても、同様の効果を有する。なお、1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも大き
いが、これに限定されない。1SFにおける輝度が2SFにおける輝度よりも小さくても
よい。ただし、合計輝度が非線形の場合は、2SFにおける輝度が小さい方が、階調を制
御しやすいため、望ましい。また、1SFと2SFで、輝度の大小関係が入れ替わっても
よい。また、領域1のみ1SFと2SFの輝度の大小関係が入れ替わってもよいし、領域
2のみ1SFと2SFの輝度の大小関係が入れ替わってもよいし、領域1と領域2で1S
Fと2SFの輝度の大小関係が入れ替わってもよい。
なお、本実施の形態で説明した全ての形態は、オーバードライブ駆動と組み合わせて実施
してもよい。こうすることで、液晶表示素子の応答速度を速め、動画の品質を向上させる
ことができる。
なお、本実施の形態で説明した全ての形態は、走査型バックライトと組み合わせた液晶表
示装置として実施してもよい。こうすることで、バックライトの平均輝度を低減できるの
で、消費電力を低減することができる。
なお、本実施の形態で説明した全ての形態は、高周波駆動と組み合わせて実施してもよい
。こうすることで、動画の品質をさらに向上させることができる。
なお、本実施の形態で説明した全ての形態は、コモン線の電位を操作して、表示素子に目
的の電圧を印加する駆動方法と組み合わせて実施してもよい。こうすることで、映像信号
を画素に書き込む頻度が小さくなるため、画素に映像信号を書き込む際の消費電力を低減
することができる。
なお、本実施の形態で説明した全ての形態は、有機EL素子などの電流で駆動する表示素
子と組み合わせて実施してもよい。こうすることで、映像信号電流を大きくすることがで
きるので、書き込み時間を小さくすることができる。
なお、本実施の形態で説明した全ての形態は、インターレース走査と組み合わせて実施し
てもよい。こうすることで、周辺駆動回路の動作周波数を低減することができるので、消
費電力を低減することができる。特に、暗画像において非発光となる画素が多い画像であ
るとき、または、明画像において最高輝度で発光する画素が多い画像であるときに、効果
的である。すなわち、階調の変化の少ない画像に対しては、インターレース走査による解
像度の低下が少ないからである。
なお、本実施の形態で説明した全ての形態は、基準電位を変更できるDAコンバーター回
路と組み合わせて実施してもよい。こうすることで、DAコンバーター回路の効率を向上
させることができる。特に、明画像を表示するサブフレームと、暗画像を表示するサブフ
レームで、基準電位を変更できるようにするのが効果的である。すなわち、明画像を表示
するときと、暗画像を表示するときでは、必要とされる映像信号の電位の平均値が異なる
ためである。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態5)
本実施の形態においては、SOI(Silicon On Insulator)基板
について説明する。具体的には、単結晶半導体基板から、異種基板(以下、「ベース基板
」ともいう)に転写して形成するSOI基板の作成方法について説明する。
なお、SOI基板を用いて作成されたトランジスタは、通常の単結晶半導体基板を用い
て作成されたトランジスタと比べて、寄生容量が小さく、さらに短チャネル効果が出にく
いという特徴を持っている。さらに、通常の薄膜トランジスタ(アモルファスシリコンお
よび多結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタを含む)と比べて、移動度が高く、駆動電
圧が小さく、かつ、経年劣化および特性ばらつきが小さいという特徴を持っている。この
ような特徴を持つトランジスタを作製することができるSOI基板を様々な装置に応用す
ることによって、従来の装置が持っていた様々な課題を解決することができる。
たとえば、トランジスタをより微細とすることで、その性能を向上することが出来る装置
(CPU:中央演算装置、半導体メモリなど)を、SOI基板を用いて作製することで、
トランジスタの短チャネル効果を抑制することができるので、さらにトランジスタを微細
なものとすることができ、性能を向上することができる。
さらに、たとえば、薄膜トランジスタを用いることが適している装置(表示装置など)を
、SOI基板を用いて作製することで、画素の開口率を向上させて消費電力を低減でき(
トランジスタの大きさを小さくできる)、さらに、駆動電圧を小さくして消費電力を低減
でき、さらに、信頼性を向上させることができ(経年劣化を小さくできる)、さらに、表
示画像の品質を向上させることができる(トランジスタの特性ばらつきを小さくできる)
、など、表示装置の様々な特性を向上させることができる。
具体的には、SOI基板を用いて作製された液晶表示装置は、その特性を顕著に向上させ
ることができる。たとえば、画素のトランジスタを、SOI基板を用いて作製することで
、液晶表示装置の開口率を大きくすることができるので、消費電力を低減できる。さらに
、ゲートドライバおよびソースドライバなどの周辺駆動回路を、SOI基板を用いて作製
することで、当該回路の駆動電圧を小さくできるので、消費電力を低減できる。さらに、
画像データ処理回路およびタイミング発生回路などを、SOI基板を用いて作製すること
で、当該回路の駆動電圧を小さくできるので、消費電力を低減できる。ここで、液晶表示
装置がオーバードライブ駆動を行なうことができる構成である場合、さらに効果的である
。なぜならば、オーバードライブ駆動によって画像データの処理が頻繁に行なわれるため
、駆動電圧の低減による消費電力の低減効果がさらに顕著になるためである。さらに、ル
ックアップテーブル等、メモリを用いる回路であった場合も、駆動電圧の低減による消費
電力の低減効果が顕著である。同様に、液晶表示装置に入力される画像データのフレーム
レートを変換し、より大きいフレームレートに変えて表示を行なう駆動(倍速駆動)を行
なうことができる構成である場合も、SOI基板を用いて作製することの効果は大きい。
なぜならば、倍速駆動によって画素回路および周辺駆動回路の駆動周波数が著しく大きく
なるが、この場合、SOI基板を用いて作製することによって、駆動電圧が低減できるた
め、消費電力を大きく低減できるためである。
次に、SOI基板の作成方法について説明する。
SOI基板2400は、ベース基板2410の一表面上に、絶縁層2420及び単結晶
半導体層2430(以下、SOI層ともいう)が順次積層された積層体が複数設けられた
構成を有する(図24(F)および(G)参照)。SOI層2430は、絶縁層2420
を介してベース基板2410上に設けられており、いわゆるSOI構造を形成している。
ここで、1枚のベース基板2410上に複数のSOI層が設けられて、1枚のSOI基板
2400を形成していてもよい。なお、図24(F)および(G)に示す構成では、1枚
のベース基板2410に2つのSOI層2430が設けられている例を示す。
SOI層2430は単結晶半導体であり、代表的には単結晶シリコンを用いることがで
きる。その他、水素イオン注入剥離法を利用して単結晶半導体基板若しくは多結晶半導体
基板から剥離可能であるシリコン、ゲルマニウムや、ガリウムヒ素、インジウムリンなど
の化合物半導体である結晶性半導体層を用いることもできる。
なお、当該SOI基板を構成するSOI層2430のサイズは、所望のパネルサイズと
概同じとなっていてもよい。ここで、「パネルサイズ」とは、表示パネルの表示部及びそ
の周辺の額縁部(非表示部)を合わせたサイズを示す。また、「サイズ」とは、面積を示
すものとする。
パネルサイズは用途により適宜選択すればよいが、例えば対角10インチ未満の中小型
パネルサイズとすることができる。中小型パネルとして携帯電話機を想定する場合、表示
部のサイズ(画面サイズ)としては、例えば対角2.2インチ(56mm)、対角2.4
インチ(61mm)、対角2.6インチ(66mm)等が知られている。これらのパネル
サイズとする場合は、画面サイズに表示部周辺の額縁部のサイズ(画面額縁サイズ)を考
慮したサイズとすればよい。
SOI層2430の形状は特に限定されないが、矩形状(正方形を含む)とすると加工
が容易になり、ベース基板2410にも集積度良く貼り合わせることができ好ましい。ま
た、ディスプレイ等の表示装置のパネルとする場合は、SOI層2430のアスペクト比
が4:3となるようにすることが好ましい。SOI層2430を所望のパネルサイズ程度
とすることで、完成するSOI基板を用いて製造した表示パネルを組み込んで各種表示装
置を製造する際に、パネル毎に歩留まりを管理することが可能となる。また、個々のパネ
ルを分断する際に、素子にダメージが入るのを防止することができる。よって、歩留まり
の向上を図ることができる。さらに、SOI層2430を所望のパネルサイズ程度とする
ことで、各パネル毎の素子を1つのSOI層で形成することができ、特性のばらつきを抑
えることが可能になる。
ベース基板2410は絶縁表面を有する基板または絶縁基板を用いる。具体的には、ア
ルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスのよう
な電子工業用に使われる各種ガラス基板、石英基板、セラミック基板、サファイヤ基板が
挙げられる。好ましくはベース基板2410としてガラス基板を用いるのがよく、例えば
第6世代(24500mm×1850mm)、第7世代(1870mm×2200mm)
、第8世代(2200mm×2400mm)といわれる大面積のマザーガラス基板を用い
る。大面積のマザーガラス基板をベース基板2410として用い、本発明を適用してSO
I基板を製造することで、SOI基板の大面積化が実現できる。また、個々のSOI層を
所望のパネルサイズとすることで、1枚のベース基板で製造できる表示パネルの数(面取
り数)を増大させることができる。したがって、該表示パネルを組み込んで製造する最終
製品(表示装置)の生産性を向上させることができる。
ベース基板2410とSOI層2430の間には、絶縁層2420が設けられている。
絶縁層2420は単層構造としても積層構造としてもよいが、ベース基板2410と接合
する面(以下、「接合面」ともいう)は、平滑面を有し親水性表面となるようにする。図
24(F)は絶縁層2420として接合層2422を形成する例を示している。平滑面を
有し親水性表面を形成できる接合層2422としては、酸化シリコン層が適している。特
に、有機シランを用いて化学気相成長法により作製される酸化シリコン層が好ましい。有
機シランとしては、テトラエトキシシラン(略称;TEOS:化学式Si(OC
)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si(CH)、トリメチルシラン((
CHSIH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチ
ルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリ
エトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N
(CH)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
上記平滑面を有し親水性表面を形成する接合層2422は、膜厚5nm乃至500nm
の範囲で設けることが好ましい。接合層2422の膜厚を上記範囲内とすることで、被成
膜表面の表面荒れを平滑化すると共に、当該膜の成長表面の平滑性を確保することが可能
である。また、接合する基板(図24(F)ではベース基板2410)との歪みを緩和す
ることができる。なお、ベース基板2410にも、接合層2422と同様の酸化シリコン
層を設けてもよい。本発明に係るSOI基板は、絶縁表面を有する基板若しくは絶縁基板
であるベース基板2410にSOI層2430を接合するに際し、接合を形成する面の一
方若しくは双方に、好ましくは有機シランを原材料として成膜した酸化シリコン層でなる
接合層を設けることで強固な接合を形成することができる。
図24(G)は絶縁層2420を積層構造とする例を示している。具体的には、絶縁層
2420として接合層2422及び窒素含有絶縁層2424の積層構造を形成する例を示
している。なお、ベース基板2410との接合面には接合層2422が形成されるように
するため、SOI層2430と接合層2422との間に窒素含有絶縁層2424が設けら
れた構成とする。窒素含有絶縁層2424は、窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層又は
酸化窒化シリコン層を用いて単層構造又は積層構造で形成する。例えば、SOI層243
0側から酸化窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層を積層して窒素含有絶縁層2424と
することができる。接合層2422はベース基板2410と接合を形成するために設ける
のに対し、窒素含有絶縁層2424は、可動イオンや水分等の不純物がSOI層2430
に拡散して汚染されることを防ぐために設けることが好ましい。
なお、酸化窒化シリコン層とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いものを
示し、濃度範囲として酸素が55原子%〜65原子%、窒素が1原子%〜20原子%、S
iが25原子%〜35原子%、水素が0.1原子%〜10原子%の範囲で含まれるものを
いう。また、窒化酸化シリコン層とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い
ものを示し、濃度範囲として酸素が15原子%〜30原子%、窒素が20原子%〜35原
子%、Siが25原子%〜35原子%、水素が15原子%〜25原子%の範囲で含まれる
ものをいう。
図26(D)、(E)は、ベース基板2410に接合層を含む絶縁層2450を形成す
る例を示している。絶縁層2450は、単層構造でも積層構造でもよいが、SOI層24
30との接合面は平滑面を有し親水性表面を形成するようにする。なお、ベース基板24
10と接合層との間には、ベース基板2410として用いられるガラス基板からアルカリ
金属若しくはアルカリ土類金属などの可動イオンの拡散を防ぐため、バリア層が設けられ
ていることが好ましい。
図26(E)は、絶縁層2450としてバリア層2452、接合層2454の積層構造
を形成する例を示している。接合層2454としては、前記接合層2422と同様の酸化
シリコン層を設ければよい。また、SOI層2430に適宜接合層を設けてもよい。図2
6(E)では、SOI層2430にも接合層2422を設ける例を示している。このよう
な構成とすることで、ベース基板2410及びSOI層2430を接合させる際に接合層
同士で接合を形成するため、より強固な接合を形成することができる。バリア層2452
は、酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層又は窒化酸化シリコン層を用
いて単層構造又は積層構造で形成する。好ましくは、窒素を含有する絶縁層を用いて形成
する。
図26(D)は、ベース基板2410に接合層を設ける例を示している。具体的には、
ベース基板2410に絶縁層2450としてバリア層2452と接合層2454の積層構
造を設けている。また、SOI層2430には酸化シリコン層2426を設けている。ベ
ース基板2410にSOI層2430を接合する際には、酸化シリコン層2426が接合
層2454と接合を形成する。酸化シリコン層2426は、熱酸化法により形成されたも
のが好ましい。また、酸化シリコン層2426としてケミカルオキサイドを適用すること
もできる。ケミカルオキサイドは、例えばオゾン含有水で半導体基板表面を処理すること
で形成することができる。ケミカルオキサイドは半導体基板の表面の平坦性を反映して形
成されるので好ましい。
次に、本発明に係るSOI基板の製造方法について説明する。まず、図24(F)に示
すSOI基板の製造方法の例について説明する。
まず、半導体基板2401を準備する(図24(A)、図25(A)参照)。半導体基
板2401としては、市販の半導体基板を用いればよく、例えばシリコン基板やゲルマニ
ウム基板、ガリウムヒ素やインジウムリンなどの化合物半導体基板が挙げられる。市販の
シリコン基板としては、直径5インチ(125mm)、直径6インチ(150mm)、直
径8インチ(200mm)、直径12インチ(300mm)サイズのものが代表的であり
、その形状は円形のものがほとんどである。また、膜厚は1.5mm程度まで適宜選択で
きる。
次に、半導体基板2401の表面から電界で加速されたイオン2404を所定の深さに
注入し、イオンドーピング層2403を形成する(図24(A)、図25(A)参照)。
イオン2404の注入は、後にベース基板に転置するSOI層の膜厚を考慮して行われる
。好ましくは、SOI層の膜厚が5nm乃至500nm、より好ましくは10nm乃至2
00nmの厚さとなるようにする。イオンを注入する際の加速電圧及びイオンのドーズ量
は、転置するSOI層の膜厚を考慮して適宜選択する。イオン2404は、水素、ヘリウ
ム、又はフッ素等のハロゲンのイオンを用いることができる。なお、イオン2404とし
ては、水素、ヘリウム、又はハロゲン元素から選ばれたソースガスをプラズマ励起して生
成された一の原子又は複数の同一の原子からなるイオン種を注入することが好ましい。水
素イオンを注入する場合には、H、H 、H イオンを含ませると共に、H
オンの割合を高めておくとイオンの注入効率を高めることができ、注入時間を短縮するこ
とができるため好ましい。また、このような構成とすることで、剥離を容易に行うことが
できる。
なお、所定の深さにイオンドーピング層2403を形成するために、イオン2404を
高ドーズ条件で注入する必要がある場合がある。このとき、条件によっては半導体基板2
401の表面が粗くなってしまう。そのため、半導体基板のイオンが注入される表面に、
保護層として窒化シリコン層又は窒化酸化シリコン層などを膜厚50nm乃至200nm
の範囲で設けておいてもよい。
次に、半導体基板2401に接合層2422を形成する(図24(B)、図25(B)
参照)。接合層2422は、半導体基板2401がベース基板と接合を形成する面に形成
する。ここで形成する接合層2422としては、上述のように有機シランを原料ガスに用
いた化学気相成長法により成膜される酸化シリコン層が好ましい。その他に、シランを原
料ガスに用いた化学気相成長法により成膜される酸化シリコン層を適用することもできる
。化学気相成長法による成膜では、半導体基板2401に形成したイオンドーピング層2
403から脱ガスが起こらない程度の温度が適用される。例えば、350℃以下の成膜温
度が適用される。なお、単結晶半導体基板または多結晶半導体基板などの半導体基板から
SOI層を剥離する加熱処理は、化学気相成長法による成膜温度よりも高い加熱処理温度
が適用される。
ここで、半導体基板2401を所望の大きさ、形状に加工することができる(図24(
C)、図25(C)参照)。具体的には、所望のパネルサイズとなるように加工すること
ができる。図25(C)では、円形の半導体基板2401を分断して、矩形の半導体基板
2402を形成する例を示している。この際、接合層2422及びイオンドーピング層2
403も分断される。こうすることによって、所定の深さにイオンドーピング層2403
が形成され、表面(ベース基板との接合面)に接合層2422が形成され、さらに所望の
パネルサイズである半導体基板2402を得ることができる。
そして、半導体基板2402は、各種表示装置のパネルサイズとすることが好ましい。
パネルサイズは組み込まれる最終製品等によって適宜選択すればよいが、例えば対角10
インチ未満の中小型パネルのパネルサイズとすることができる。例えば、画面サイズ対角
2.4インチの携帯電話機に適用する場合、画面サイズ対角2.4インチに画面額縁サイ
ズを考慮したパネルサイズとする。また、半導体基板2402の形状も最終製品等、用途
によって適宜選択すればよいが、ディスプレイ等の表示装置に適用する場合、アスペクト
比3:4程度の矩形とすることが好ましい。また、半導体基板2402を矩形状にすると
、後の製造工程における加工が容易になり、さらに半導体基板2401から効率的に切り
出すことも可能になるため好ましい。半導体基板2401の分断は、ダイサー或いはワイ
ヤソー等の切断装置、レーザー切断、プラズマ切断、電子ビーム切断、その他任意の切断
手段を用いることができる。
なお、半導体基板表面に接合層を形成するまでの工程順序は、適宜入れ替えることが可
能である。ここでは半導体基板にイオンドーピング層を形成し、前記半導体基板の表面に
接合層を形成した後、前記半導体基板を所望のパネルサイズに加工する例を示している。
これに対し、例えば、半導体基板を所望のパネルサイズに加工した後、前記所望のパネル
サイズの半導体基板にイオンドーピング層を形成し、前記所望のパネルサイズの半導体基
板の表面に接合層を形成することもできる。
次に、ベース基板2410と半導体基板2402を貼り合わせる。図24(D)には、
ベース基板2410と半導体基板2402の接合層2422が形成された面とを密着させ
、ベース基板2410と接合層2422を接合させて、ベース基板2410と半導体基板
2402を貼り合わせる例を示す。なお、接合を形成する面(接合面)は十分に清浄化し
ておくことが好ましい。ベース基板2410と接合層2422を密着させることにより接
合が形成される。この接合はファンデルワールス力が作用しており、ベース基板2410
と半導体基板2402とを圧接することで、水素結合による強固な接合を形成することが
可能である。
また、ベース基板2410と接合層2422との良好な接合を形成するために、接合面
を活性化しておいてもよい。例えば、接合を形成する面の一方又は双方に原子ビーム若し
くはイオンビームを照射する。原子ビーム若しくはイオンビームを利用する場合には、ア
ルゴン等の不活性ガス中性原子ビーム若しくは不活性ガスイオンビームを用いることがで
きる。その他に、プラズマ照射若しくはラジカル処理を行うことで接合面を活性化するこ
ともできる。このような表面処理により、400℃以下の温度であっても異種材料間の接
合を形成することが容易となる。
また、接合層2422を介してベース基板2410と半導体基板2402を貼り合わせ
た後は、加熱処理又は加圧処理を行うことが好ましい。加熱処理又は加圧処理を行うこと
で接合強度を向上させることが可能となる。加熱処理の温度は、ベース基板2410の耐
熱温度以下であることが好ましい。加圧処理においては、接合面に垂直な方向に圧力が加
わるように行い、ベース基板2410及び半導体基板2402の耐圧性を考慮して行う。
次に、加熱処理を行いイオンドーピング層2403を劈開面として半導体基板2402
の一部をベース基板2410から剥離する(図24(E)参照)。加熱処理の温度は接合
層2422の成膜温度以上、ベース基板2410の耐熱温度以下で行うことが好ましい。
例えば、400℃乃至600℃の加熱処理を行うことにより、イオンドーピング層240
3に形成された微小な空洞の堆積変化が起こり、イオンドーピング層2403に沿って劈
開することが可能となる。接合層2422はベース基板2410と接合しているので、ベ
ース基板2410上には半導体基板2402と同じ結晶性のSOI層2430が残存する
こととなる。
以上で、ベース基板2410上に接合層2422を介してSOI層2430が設けられ
たSOI構造が形成される。なお、SOI基板は、1枚のベース基板上に接合層を介して
複数のSOI層が設けられた構造であるとすることができる。例えば、イオンドーピング
層が形成され、且つ表面に接合層が形成され、所望のパネルサイズに加工された半導体基
板2402を、所望の個数だけ準備する。そして、図27(A)に示すようにベース基板
2410に半導体基板2402を所望の個数貼り合わせた後、図27(B)に示すように
加熱処理により一括で剥離を行うことで、SOI基板を製造することができる。なお、加
熱処理による剥離を一括に行わず、1つ又はある程度の個数の半導体基板2402を貼り
合わせ、剥離する工程を繰り返して、SOI基板を製造することもできる。
また、半導体基板2402は、ベース基板2410に規則的に配列させると、後の工程
が容易になり好ましい。例えば、CCDカメラやコンピュータ等の制御装置を用いること
で、規則的に半導体基板2402を配列させて貼り合わせていくことが可能になる。また
、ベース基板2410や半導体基板2402にマーカ等を形成して、位置合わせを行って
もよい。なお、図27では隣接するSOI層間はある程度隙間を空けるような構成として
いるが、極力隙間を空けないように敷き詰めて設ける構成としてもよい。
なお、剥離により得られるSOI層は、その表面を平坦化するため、化学的機械的研磨
(Chemical Mechanical Polishing:CMP)を行っても
よい。また、CMP等の物理的研磨手段を用いず、SOI層の表面にレーザービームを照
射して平坦化を行ってもよい。なお、レーザービームを照射する際は、酸素濃度が10p
pm以下の窒素雰囲気下で行うことが好ましい。これは、酸素雰囲気下でレーザービーム
の照射を行うとSOI層表面が荒れる恐れがあるからである。また、得られたSOI層の
薄膜化を目的として、CMP等を行ってもよい。
次に、ベース基板側に接合層を設けて、図26(D)に示すようなSOI層を形成する
工程について説明する。
図26(A)は酸化シリコン層2426が形成された半導体基板2401に電界で加速
されたイオン2404を所定の深さに注入し、イオンドーピング層2403を形成する工
程を示している。酸化シリコン層2426は、CVD法やスパッタリング法を用いて形成
することもできるが、好ましくは熱酸化法により形成する。また、酸化シリコン層242
6として、オゾン含有水等で半導体基板表面を処理することにより形成されるケミカルオ
キサイドを適用してもよい。半導体基板2401は、上述の図24(A)の場合と同様の
ものを適用できる。また、水素、ヘリウム又はフッ素等のハロゲンのイオンの注入も、上
述の図24(A)の場合と同様である。半導体基板2401の表面に酸化シリコン層24
26を形成しておくことで、イオンの注入の際に半導体基板表面がダメージを受け、平坦
性が損なわれるのを防ぐことができる。
図26(B)は、バリア層2452及び接合層2454が形成されたベース基板241
0と、半導体基板2402の酸化シリコン層2426が形成された面を密着させて接合を
形成する工程を示している。ベース基板2410上の接合層2454と半導体基板240
2の酸化シリコン層2426を密着させることによって接合が形成される。なお、半導体
基板2402は、イオンドーピング層2403が形成され、表面に酸化シリコン層242
6が形成された半導体基板2401を所望のパネルサイズに加工したものである。バリア
層2452は、CVD法やスパッタリング法により、酸化シリコン層、窒化シリコン層、
酸化窒化シリコン層又は窒化酸化シリコン層を用いて単層構造又は積層構造で形成すれば
よい。接合層2454は、上述の接合層2422と同様の酸化シリコン層を形成すればよ
い。
そして、図26(C)に示すように半導体基板2402の一部を剥離する。剥離のため
の加熱処理は図24(E)の場合と同様に行い、イオンドーピング層2403を劈開面と
してベース基板2410から剥離する。剥離処理後、ベース基板2410上に半導体基板
2402と同じ結晶性のSOI層2430が残存することで、SOI基板を得ることがで
きる。ここで、SOI基板は、ベース基板2410上にバリア層2452、接合層245
4、酸化シリコン層2426を介してSOI層2430が設けられた構造とすることがで
きる。なお、剥離処理後、得られたSOI層を平坦化又は薄膜化するため、CMPやレー
ザービームの照射等を行ってもよい。
本実施の形態において説明したSOI基板の製造方法によって、ベース基板2410の
耐熱温度が600℃以下であっても、接合部の接着力が強固なSOI層2430を得るこ
とができる。また、600℃以下の温度プロセスを適用すればよいため、ベース基板24
10として、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ
酸ガラスの如き無アルカリガラスと呼ばれる電子工業用に使われる各種ガラス基板を適用
することが可能となる。もちろん、セラミック基板、サファイヤ基板、石英基板等を適用
することも可能である。すなわち、一辺が1メートルを超える基板上に単結晶半導体層を
形成することができる。このような大面積基板を使って液晶ディスプレイのような表示装
置や、半導体集積回路を製造することができる。
本実施の形態において説明したSOI基板は、ベース基板上にパネルサイズのSOI層
を設ける構成である。このようにすることで、1つのSOI層で所望の表示パネルを形成
することができ、歩留まりの向上を図ることができる。また、1つのSOI層で所望の表
示パネルを形成することができるため、表示パネルを形成する素子のばらつきを抑制する
ことが可能である。
さらに、本実施の形態において説明したSOI基板は、ベース基板にSOI層を転写し
て形成する際にSOI層の結晶に欠陥が生じても、パネル毎に歩留まりを管理することが
できる。また、ベース基板へのSOI層の転写をパネルサイズで行うため、異種材料を貼
り合わせる場合も応力等のストレスが緩和でき、歩留まりの向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態において説明したSOI基板は、ベース基板上に複数のSOI層
を設けることで大面積化を実現できる。よって、一度の製造プロセスで多数の表示パネル
を製造することが可能となり、当該表示パネルを組み込んで製造する最終製品の生産性を
向上させることができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態6)
本実施の形態においては、トランジスタの構造及び作製方法について説明する。
図28(A)乃至(G)は、トランジスタの構造及び作製方法の例を示す図である。図2
8(A)は、トランジスタの構造の例を示す図である。図28(B)乃至(G)は、トラ
ンジスタの作製方法の例を示す図である。
なお、トランジスタの構造及び作製方法は、図28(A)乃至(G)に示すものに限定さ
れず、様々な構造及び作製方法を用いることができる。
まず、図28(A)を参照し、トランジスタの構造の例について説明する。図28(A)
は複数の異なる構造を有するトランジスタの断面図である。ここで、図28(A)におい
ては、複数の異なる構造を有するトランジスタを並置して示しているが、これは、トラン
ジスタの構造を説明するための表現であり、トランジスタが、実際に図28(A)のよう
に並置されている必要はなく、必要に応じてつくり分けることができる。
次に、トランジスタを構成する各層の特徴について説明する。
基板110111は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラ
ス基板、石英基板、セラミック基板又はステンレスを含む金属基板等を用いることができ
る。他にも、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PE
N)、ポリエ−テルサルフォン(PES)に代表されるプラスチック又はアクリル等の可
撓性を有する合成樹脂からなる基板を用いることも可能である。可撓性を有する基板を用
いることによって、折り曲げが可能である半導体装置を作製することが可能となる。可撓
性を有す基板であれば、基板の面積及び基板の形状に大きな制限はないため、基板110
111として、例えば、1辺が1メ−トル以上であって、矩形状のものを用いれば、生産
性を格段に向上させることができる。このような利点は、円形のシリコン基板を用いる場
合と比較すると、大きな優位点である。
絶縁膜110112は、下地膜として機能する。基板110111からNaなどのアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属が、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設け
る。絶縁膜110112としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化
窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸
素又は窒素を有する絶縁膜の単層構造若しくはこれらの積層構造で設けることができる。
例えば、絶縁膜110112を2層構造で設ける場合、1層目の絶縁膜として窒化酸化珪
素膜を設け、2層目の絶縁膜として酸化窒化珪素膜を設けるとよい。別の例として、絶縁
膜110112を3層構造で設ける場合、1層目の絶縁膜として酸化窒化珪素膜を設け、
2層目の絶縁膜として窒化酸化珪素膜を設け、3層目の絶縁膜として酸化窒化珪素膜を設
けるとよい。
半導体層110113、110114、110115は、非晶質(アモルファス)半導体
又はセミアモルファス半導体(SAS)で形成することができる。あるいは、多結晶半導
体層を用いても良い。SASは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な
構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序
を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいる。少なくとも膜中の一部の領域には、
0.5〜20nmの結晶領域を観測することができ、珪素を主成分とする場合にはラマン
スペクトルが520cm−1よりも低波数側にシフトしている。X線回折では珪素結晶格
子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピ−クが観測される。未結合手(ダ
ングリングボンド)の補償するものとして水素又はハロゲンを少なくとも1原子%又はそ
れ以上含ませている。SASは、材料ガスをグロ−放電分解(プラズマCVD)して形成
する。材料ガスとしては、SiH、その他にもSi、SiHCl、SiHC
、SiCl、SiFなどを用いることが可能である。あるいは、GeFを混合
させても良い。この材料ガスをH2、あるいは、HとHe、Ar、Kr、Neから選ば
れた一種又は複数種の希ガス元素で希釈してもよい。希釈率は2〜1000倍の範囲。圧
力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜120MHz、好まし
くは13MHz〜60MHz。基板加熱温度は300℃以下でよい。膜中の不純物元素と
して、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純物は1×1020cm1以下とすること
が望ましく、特に、酸素濃度は5×1019/cm以下、好ましくは1×1019/c
以下とする。ここでは、公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法
等)を用いてシリコン(Si)を主成分とする材料(例えばSixGe1−x等)で非晶
質半導体層を形成し、当該非晶質半導体層をレーザー結晶化法、RTA又はファーネスア
ニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法などの公知
の結晶化法により結晶化させる。
絶縁膜110116は、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(
SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素又は窒素
を有する絶縁膜の単層構造、若しくはこれらの積層構造で設けることができる。
ゲ−ト電極110117は、単層の導電膜、又は二層、三層の導電膜の積層構造とするこ
とができる。ゲ−ト電極110117の材料としては、公知の導電膜を用いることができ
る。たとえば、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン
(W)、クロム(Cr)、シリコン(Si)などの元素の単体膜、あるいは、前記元素の
窒化膜(代表的には窒化タンタル膜、窒化タングステン膜、窒化チタン膜)、あるいは、
前記元素を組み合わせた合金膜(代表的にはMo−W合金、Mo−Ta合金)、あるいは
、前記元素のシリサイド膜(代表的にはタングステンシリサイド膜、チタンシリサイド膜
)などを用いることができる。なお、上述した単体膜、窒化膜、合金膜、シリサイド膜な
どは、単層で用いてもよいし、積層して用いてもよい。
絶縁膜110118は、公知の手段(スパッタ法又はプラズマCVD法等)によって、酸
化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)
、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素又は窒素を有する絶縁膜やDLC(
ダイヤモンドライクカ−ボン)等の炭素を含む膜の単層構造、若しくはこれらの積層構造
で設けることができる。
絶縁膜110119は、シロキサン樹脂、あるいは、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(
SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)
(x>y)等の酸素又は窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカ−ボン)等
の炭素を含む膜、あるいは、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノ−ル
、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料、からなる単層若しくは積層構造で設ける
ことができる。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。
シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基
として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられ
る。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。あるいは、置換基として、少なく
とも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。なお、絶縁膜110118を設
けずにゲ−ト電極110117を覆うように直接絶縁膜110119を設けることも可能
である。
導電膜110123は、Al、Ni、C、W、Mo、Ti、Pt、Cu、Ta、Au、M
nなどの元素の単体膜、あるいは、前記元素の窒化膜、あるいは、前記元素を組み合わせ
た合金膜、あるいは、前記元素のシリサイド膜などを用いることができる。例えば、前記
元素を複数含む合金として、C及びTiを含有したAl合金、Niを含有したAl合金、
C及びNiを含有したAl合金、C及びMnを含有したAl合金等を用いることができる
。例えば、積層構造で設ける場合、AlをMo又はTiなどで挟み込んだ構造とすること
ができる。こうすることで、Alの熱や化学反応に対する耐性を向上することができる。
次に、図28(A)に示した、複数の異なる構造を有するトランジスタの断面図を参照し
て、各々の構造の特徴について説明する。
110101は、シングルドレイントランジスタであり、簡便な方法で製造できるため、
製造コストが低く、歩留まりを高く製造できる利点がある。ここで、半導体層11011
3、110115は、それぞれ不純物の濃度が異なり、半導体層110113はチャネル
領域、半導体層110115はソース領域及びドレイン領域として用いる。このように、
不純物の量を制御することで、半導体層の抵抗率を制御できる。半導体層と導電膜110
123との電気的な接続状態を、オ−ミック接続に近づけることができる。なお、不純物
の量の異なる半導体層を作り分ける方法としては、ゲ−ト電極110117をマスクとし
て半導体層に不純物をド−ピングする方法を用いることができる。
110102は、ゲ−ト電極110117に一定以上のテーパ角を有するトランジスタで
あり、簡便な方法で製造できるため、製造コストが低く、歩留まりを高く製造できる利点
がある。ここで、半導体層110113、110114、110115は、それぞれ不純
物濃度が異なり、半導体層110113はチャネル領域、半導体層110114は低濃度
ドレイン(Lightly Doped Drain:LDD)領域、半導体層1101
15はソース領域及びドレイン領域として用いる。このように、不純物の量を制御するこ
とで、半導体層の抵抗率を制御できる。半導体層と導電膜110123との電気的な接続
状態を、オ−ミック接続に近づけることができる。LDD領域を有するため、トランジス
タ内部に高電界がかかりにくく、ホットキャリアによる素子の劣化を抑制することができ
る。なお、不純物の量の異なる半導体層を作り分ける方法としては、ゲ−ト電極1101
17をマスクとして半導体層に不純物をド−ピングする方法を用いることができる。11
0102においては、ゲ−ト電極110117が一定以上のテーパ角を有しているため、
ゲ−ト電極110117を通過して半導体層にド−ピングされる不純物の濃度に勾配を持
たせることができ、簡便にLDD領域を形成することができる。
110103は、ゲ−ト電極110117が少なくとも2層で構成され、下層のゲ−ト電
極が上層のゲ−ト電極よりも長い形状を有するトランジスタである。本明細書中において
は、上層のゲ−ト電極及び下層のゲ−ト電極の形状を、帽子型と呼ぶ。ゲ−ト電極110
117の形状が帽子型であることによって、フォトマスクを追加することなく、LDD領
域を形成することができる。なお、110103のように、LDD領域がゲ−ト電極11
0117と重なっている構造を、特にGOLD構造(Gate Overlapped
LDD)と呼ぶ。なお、ゲ−ト電極110117の形状を帽子型とする方法としては、次
のような方法を用いてもよい。
まず、ゲ−ト電極110117をパタ−ニングする際に、ドライエッチングにより、下層
のゲ−ト電極及び上層のゲ−ト電極をエッチングして側面に傾斜(テーパ)のある形状に
する。続いて、異方性エッチングにより上層のゲ−ト電極の傾斜を垂直に近くなるように
加工する。これにより、断面形状が帽子型のゲ−ト電極が形成される。その後、2回、不
純物元素をド−ピングすることによって、チャネル領域として用いる半導体層11011
3、LDD領域として用いる半導体層110114、ソ−ス電極及びドレイン電極として
用いる半導体層110115が形成される。
なお、ゲ−ト電極110117と重なっているLDD領域をLov領域、ゲ−ト電極11
0117と重なっていないLDD領域をLoff領域と呼ぶことにする。ここで、Lof
f領域はオフ電流値を抑える効果は高いが、ドレイン近傍の電界を緩和してホットキャリ
アによるオン電流値の劣化を防ぐ効果は低い。一方、Lov領域はドレイン近傍の電界を
緩和し、オン電流値の劣化の防止には有効であるが、オフ電流値を抑える効果は低い。よ
って、種々の回路毎に、求められる特性に応じた構造のトランジスタを作製することが好
ましい。たとえば、半導体装置を表示装置として用いる場合、画素トランジスタは、オフ
電流値を抑えるために、Loff領域を有するトランジスタを用いることが好適である。
一方、周辺回路におけるトランジスタは、ドレイン近傍の電界を緩和し、オン電流値の劣
化を防止するために、Lov領域を有するトランジスタを用いることが好適である。
110104は、ゲ−ト電極110117の側面に接して、サイドウォ−ル110121
を有するトランジスタである。サイドウォ−ル110121を有することによって、サイ
ドウォ−ル110121と重なる領域をLDD領域とすることができる。
110105は、半導体層にマスクを用いてド−ピングすることにより、LDD(Lof
f)領域を形成したトランジスタである。こうすることにより、確実にLDD領域を形成
することができ、トランジスタのオフ電流値を低減することができる。
110106は、半導体層にマスクを用いてド−ピングすることにより、LDD(Lov
)領域を形成したトランジスタである。こうすることにより、確実にLDD領域を形成す
ることができ、トランジスタのドレイン近傍の電界を緩和し、オン電流値の劣化を低減す
ることができる。
次に、図28(B)乃至(G)を参照して、トランジスタの作製方法の例を説明する。
なお、トランジスタの構造及び作製方法は、図28に示すものに限定されず、様々な構造
及び作製方法を用いることができる。
本実施の形態においては、基板110111の表面に、絶縁膜110112の表面に、半
導体層110113の表面に、110114の表面に、110115の表面に、絶縁膜1
10116の表面に、絶縁膜110118の表面に、又は絶縁膜110119の表面に、
プラズマ処理を用いて酸化又は窒化を行うことにより、半導体層又は絶縁膜を酸化又は窒
化することができる。このように、プラズマ処理を用いて半導体層又は絶縁膜を酸化又は
窒化することによって、当該半導体層又は当該絶縁膜の表面を改質し、CVD法やスパッ
タ法により形成した絶縁膜と比較してより緻密な絶縁膜を形成することができるため、ピ
ンホ−ル等の欠陥を抑制し半導体装置の特性等を向上させることが可能となる。
まず、基板110111の表面をフッ酸(HF)、アルカリ又は純水を用いて洗浄する。
基板110111は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラ
ス基板、石英基板、セラミック基板又はステンレスを含む金属基板等を用いることができ
る。他にも、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PE
N)、ポリエ−テルサルフォン(PES)に代表されるプラスチックや、アクリル等の可
撓性を有する合成樹脂からなる基板を用いることも可能である。なお、ここでは基板11
0111としてガラス基板を用いる場合を示す。
ここで、基板110111の表面にプラズマ処理を行うことで、基板110111の表面
を酸化又は窒化することによって、基板110111の表面に酸化膜又は窒化膜を形成し
てもよい(図28(B))。表面にプラズマ処理を行うことで形成された酸化膜又は窒化
膜などの絶縁膜を、以下では、プラズマ処理絶縁膜とも記す。図28(B)においては、
絶縁膜110131がプラズマ処理絶縁膜である。一般的に、ガラス又はプラスチック等
の基板上に薄膜トランジスタ等の半導体素子を設ける場合、ガラス又はプラスチック等に
含まれるNaなどの、アルカリ金属又はアルカリ土類金属等の不純物元素が半導体素子に
混入して汚染することによって、半導体素子の特性に影響を及ぼす恐れがある。しかし、
ガラス又はプラスチック等からなる基板の表面を窒化することにより、基板に含まれるN
aなどの、アルカリ金属又はアルカリ土類金属等の不純物元素が半導体素子に混入するの
を防止することができる。
なお、プラズマ処理により表面を酸化する場合には、酸素雰囲気下(例えば、酸素(O
)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下、あるい
は、酸素と水素(H)と希ガス雰囲気下、あるいは、一酸化二窒素と希ガス雰囲気下)
でプラズマ処理を行う。一方、プラズマ処理により半導体層を窒化する場合には、窒素雰
囲気下(例えば、窒素(N)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一
つを含む)雰囲気下、あるいは、窒素と水素と希ガス雰囲気下、あるいは、NHと希ガ
ス雰囲気下)でプラズマ処理を行う。希ガスとしては、例えばArを用いることができる
。あるいは、ArとKrを混合したガスを用いてもよい。そのため、プラズマ処理絶縁膜
は、プラズマ処理に用いた希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含
む)を含んでいる。たとえば、Arを用いた場合にはプラズマ処理絶縁膜にArが含まれ
ている。
プラズマ処理は、上記ガスの雰囲気中において、電子密度が1×1011cm−3以上1
×1013cm−3以下であり、プラズマの電子温度が0.5ev以上1.5eV以下で
行うことが好適である。プラズマの電子密度が高密度であり、被処理物付近での電子温度
が低いため、被処理物に対するプラズマによる損傷を防止することができる。プラズマの
電子密度が1×1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照
射物を酸化又は窒化することよって形成される酸化物又は窒化膜は、CVD法やスパッタ
法等により形成された膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成すること
ができる。あるいは、プラズマの電子温度が1eV以下と低いため、従来のプラズマ処理
や熱酸化法と比較して低温度で酸化又は窒化処理を行うことができる。たとえば、ガラス
基板の歪点温度よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化又は窒
化処理を行うことができる。なお、プラズマを形成するための周波数としては、マイクロ
波(2.45GHz)等の高周波を用いることができる。なお、以下に特に断らない場合
は、プラズマ処理として上記条件を用いて行うものとする。
なお、図28(B)においては、基板110111の表面をプラズマ処理することによっ
てプラズマ処理絶縁膜を形成する場合を示しているが、本実施の形態は、基板11011
1の表面にプラズマ処理絶縁膜を形成しない場合も含む。
なお、図28(C)乃至(G)においては、被処理物の表面をプラズマ処理することによ
って形成されるプラズマ処理絶縁膜を図示しないが、本実施の形態においては、基板11
0111、絶縁膜110112、半導体層110113、110114、110115、
絶縁膜110116、絶縁膜110118、又は絶縁膜110119の表面に、プラズマ
処理を行なうことによって形成されるプラズマ処理絶縁膜が存在する場合も含む。
次に、基板110111上に公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法
等)を用いて絶縁膜110112を形成する(図28(C))。絶縁膜110112とし
ては、酸化珪素(SiOx)又は酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)を用いること
ができる。
ここで、絶縁膜110112の表面にプラズマ処理を行い、絶縁膜110112を酸化又
は窒化することによって、絶縁膜110112の表面にプラズマ処理絶縁膜を形成しても
よい。絶縁膜110112の表面を酸化することによって、絶縁膜110112の表面を
改質しピンホ−ル等の欠陥の少ない緻密な膜を得ることができる。絶縁膜110112の
表面を酸化することによって、N原子の含有率が低いプラズマ処理絶縁膜を形成すること
ができるため、プラズマ処理絶縁膜に半導体層を設けた場合にプラズマ処理絶縁膜と半導
体層界面特性が向上する。なお、プラズマ処理絶縁膜は、プラズマ処理に用いた希ガス(
He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)を含んでいる。なお、プラズマ
処理は上述した条件下で同様に行うことができる。
次に、絶縁膜110112上に島状の半導体層110113、110114を形成する(
図28(D))。島状の半導体層110113、110114は、絶縁膜110112上
に公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)を用いてシリコン(S
i)を主成分とする材料(例えばSiGe1−x等)等を用いて非晶質半導体層を形成
し、当該非晶質半導体層を結晶化させ、半導体層を選択的にエッチングすることにより設
けることができる。なお、非晶質半導体層の結晶化は、レーザー結晶化法、RTA又はフ
ァーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法
又はこれら方法を組み合わせた方法等の公知の結晶化法により行うことができる。なお、
ここでは、島状の半導体層の端部を直角に近い形状(θ=85〜100°)で設ける。あ
るいは、低濃度ドレイン領域となる半導体層110114は、マスクを用いて不純物をド
−ピングすることによって形成されてもよい。
ここで、半導体層110113、110114の表面にプラズマ処理を行い、半導体層1
10113、110114の表面を酸化又は窒化することによって、半導体層11011
3、110114の表面にプラズマ処理絶縁膜を形成してもよい。例えば、半導体層11
0113、110114としてSiを用いた場合、プラズマ処理絶縁膜として、酸化珪素
(SiOx)又は窒化珪素(SiNx)が形成される。あるいは、プラズマ処理により半
導体層110113、110114を酸化させた後に、再度プラズマ処理を行うことによ
って窒化させてもよい。この場合、半導体層110113、110114に接して酸化珪
素(SiOx)が形成され、当該酸化珪素の表面に窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>
y)が形成される。なお、プラズマ処理により半導体層を酸化する場合には、酸素雰囲気
下(例えば、酸素(O)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを
含む)雰囲気下、あるいは、酸素と水素(H)と希ガス雰囲気下又は一酸化二窒素と希
ガス雰囲気下)、でプラズマ処理を行う。一方、プラズマ処理により半導体層を窒化する
場合には、窒素雰囲気下(例えば、窒素(N)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、X
eの少なくとも一つを含む)雰囲気下、あるいは、窒素と水素と希ガス雰囲気下又はNH
3と希ガス雰囲気下)、でプラズマ処理を行う。希ガスとしては、例えばArを用いるこ
とができる。あるいは、ArとKrを混合したガスを用いてもよい。そのため、プラズマ
処理絶縁膜は、プラズマ処理に用いた希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくと
も一つを含む)を含んでいる。たとえば、Arを用いた場合にはプラズマ処理絶縁膜にA
rが含まれている。
次に、絶縁膜110116を形成する(図28(E))。絶縁膜110116は、公知の
手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)を用いて、酸化珪素(SiOx
)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(
SiNxOy)(x>y)等の酸素又は窒素を有する絶縁膜の単層構造、又はこれらの積
層構造で設けることができる。なお、半導体層110113、110114の表面をプラ
ズマ処理することにより、半導体層110113、110114の表面にプラズマ処理絶
縁膜を形成した場合には、プラズマ処理絶縁膜を絶縁膜110116として用いることも
可能である。
ここで、絶縁膜110116の表面にプラズマ処理を行い、絶縁膜110116の表面を
酸化又は窒化することによって、絶縁膜110116の表面にプラズマ処理絶縁膜を形成
してもよい。なお、プラズマ処理絶縁膜は、プラズマ処理に用いた希ガス(He、Ne、
Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)を含んでいる。なお、プラズマ処理は上述し
た条件下で同様に行うことができる。
あるいは、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより絶縁膜110116を酸化
させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。この
ように、絶縁膜110116にプラズマ処理を行い、絶縁膜110116の表面を酸化又
は窒化することによって、絶縁膜110116の表面を改質し緻密な膜を形成することが
できる。プラズマ処理を行うことによって得られた絶縁膜は、CVD法やスパッタ法で形
成された絶縁膜と比較して緻密でピンホ−ル等の欠陥も少ないため、薄膜トランジスタの
特性を向上させることができる。
次に、ゲ−ト電極110117を形成する(図28(F))。ゲ−ト電極110117は
、公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)を用いて形成すること
ができる。
110101においては、ゲ−ト電極110117を形成した後に不純物ド−ピングを行
なうことで、ソース領域及びドレイン領域として用いる半導体層110115を形成する
ことができる。
110102においては、ゲ−ト電極110117を形成した後に不純物ド−ピングを行
なうことで、LDD領域として用いる110114と、半導体層ソース領域及びドレイン
領域として用いる半導体層110115を形成することができる。
110103においては、ゲ−ト電極110117を形成した後に不純物ド−ピングを行
なうことで、LDD領域として用いる110114と、半導体層ソース領域及びドレイン
領域として用いる半導体層110115を形成することができる。
110104においては、ゲ−ト電極110117の側面にサイドウォ−ル110121
を形成した後、不純物ド−ピングを行なうことで、LDD領域として用いる110114
と、半導体層ソース領域及びドレイン領域として用いる半導体層110115を形成する
ことができる。
なお、サイドウォ−ル110121は、酸化珪素(SiOx)又は窒化珪素(SiNx)
を用いることができる。サイドウォ−ル110121をゲ−ト電極110117の側面に
形成する方法としては、たとえば、ゲ−ト電極110117を形成した後に、酸化珪素(
SiOx)又は窒化珪素(SiNx)を公知の方法で成膜した後に、異方性エッチングに
よって酸化珪素(SiOx)又は窒化珪素(SiNx)膜をエッチングする方法を用いる
ことができる。こうすることで、ゲ−ト電極110117の側面にのみ酸化珪素(SiO
x)又は窒化珪素(SiNx)膜を残すことができるので、ゲ−ト電極110117の側
面にサイドウォ−ル110121を形成することができる。
110105においては、ゲ−ト電極110117を覆うようにマスク110122を形
成した後、不純物ド−ピングを行なうことで、LDD(Loff)領域として用いる11
0114と、半導体層ソース領域及びドレイン領域として用いる半導体層110115を
形成することができる。
110106においては、ゲ−ト電極110117を形成した後に不純物ド−ピングを行
なうことで、LDD(Lov)領域として用いる110114と、半導体層ソース領域及
びドレイン領域として用いる半導体層110115を形成することができる。
次に、絶縁膜110118を形成する(図28(G))。絶縁膜110118は、公知の
手段(スパッタ法やプラズマCVD法等)により、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(S
iNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(
x>y)等の酸素又は窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカ−ボン)等の
炭素を含む膜の単層構造、又はこれらの積層構造で設けることができる。
ここで、絶縁膜110118の表面にプラズマ処理を行い、絶縁膜110118の表面を
酸化又は窒化することによって、絶縁膜110118の表面にプラズマ処理絶縁膜を形成
してもよい。なお、プラズマ処理絶縁膜は、プラズマ処理に用いた希ガス(He、Ne、
Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)を含んでいる。なお、プラズマ処理は上述し
た条件下で同様に行うことができる。
次に、絶縁膜110119を形成する。絶縁膜110119は、公知の手段(スパッタ法
やプラズマCVD法等)により、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒
化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素
又は窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカ−ボン)等の炭素を含む膜を用
いることができる他に、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノ−ル、ベ
ンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料やシロキサン樹脂の単層構造、又はこれらの積
層構造で設けることができる。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹
脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成
される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水
素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。あるいは、置換基
として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。なお、プラズマ
処理絶縁膜には、プラズマ処理に用いた希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なく
とも一つを含む)が含まれており、例えばArを用いた場合にはプラズマ処理絶縁膜中に
Arが含まれている。
絶縁膜110119としてポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノ−ル、ベンゾシク
ロブテン、アクリル等の有機材料やシロキサン樹脂等を用いた場合、絶縁膜110119
の表面をプラズマ処理により酸化又は窒化することにより、当該絶縁膜の表面を改質する
ことができる。表面を改質することによって、絶縁膜110119の強度が向上し開口部
形成時等におけるクラックの発生やエッチング時の膜減り等の物理的ダメ−ジを低減する
ことが可能となる。絶縁膜110119の表面が改質されることによって、絶縁膜110
119上に導電膜110123を形成する場合に導電膜との密着性が向上する。例えば、
絶縁膜110119としてシロキサン樹脂を用いてプラズマ処理を用いて窒化を行った場
合、シロキサン樹脂の表面が窒化されることにより窒素又は希ガスを含むプラズマ処理絶
縁膜が形成され、物理的強度が向上する。
次に、半導体層110115と電気的に接続された導電膜110123を形成するため、
絶縁膜110119、絶縁膜110118、絶縁膜110116にコンタクトホ−ルを形
成する。なお、コンタクトホ−ルの形状はテーパ状であってもよい。こうすることで、導
電膜110123のカバレッジを向上させることができる。
図32は、ボトムゲート型のトランジスタの断面構造及び容量素子の断面構造を示す。
基板110501上に第1の絶縁膜(絶縁膜110502)が全面に形成されている。第
1の絶縁膜は、基板側からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トランジスタの性質が変
化してしまうことを防ぐ機能を有する。つまり、第1の絶縁膜は下地膜としての機能を有
する。したがって、信頼性の高いトランジスタを作製することができる。なお、第1の絶
縁膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy
)などの単層、又はこれらの積層を用いることができる。
第1の絶縁膜上に、第1の導電層(導電層110503及び導電層110504)が形成
されている。導電層110503は、トランジスタ110520のゲート電極として機能
する部分を含む。導電層110504は、容量素子110521の第1の電極として機能
する部分を含む。なお、第1の導電層としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Al、N
d、Cu、Ag、Au、Pt、NA−Si、Zn、Fe、Ba、Geなど、又はこれらの
合金を用いることができる。あるいは、これらの元素(合金も含む)の積層を用いること
ができる。
少なくとも第1の導電層を覆うように、第2の絶縁膜(絶縁膜110514)が形成され
ている。第2の絶縁膜は、ゲート絶縁膜としての機能を有する。なお、第2の絶縁膜とし
ては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)などの
単層、又はこれらの積層を用いることができる。
なお、半導体層に接する部分の第2の絶縁膜としては、酸化シリコン膜を用いることが望
ましい。なぜなら、半導体層と第2の絶縁膜とが接する界面におけるトラップ準位が少な
くなるからである。
なお、第2の絶縁膜がMoと接する場合、Moと接する部分の第2の絶縁膜としては酸化
シリコン膜を用いることが望ましい。なぜなら、酸化シリコン膜はMoを酸化させないか
らである。
第2の絶縁膜上のうち第1の導電層と重なって形成されている部分の一部に、フォトリソ
グラフィ法、インクジェット法又は印刷法などによって、半導体層が形成されている。そ
して、半導体層の一部は、第2の絶縁膜上のうち第1の導電層と重なって形成されていな
い部分まで延長されている。半導体層は、チャネル形成領域(チャネル形成領域1105
10)、LDD領域(LDD領域110508、LDD領域110509)、不純物領域
(不純物領域110505、不純物領域110506、不純物領域110507)を有し
ている。チャネル形成領域110510は、トランジスタ110520のチャネル形成領
域として機能する。LDD領域110508及びLDD領域110509は、トランジス
タ110520のLDD領域とし機能する。なお、LDD領域110508及びLDD領
域110509は必ずしも必要ではない。不純物領域110505は、トランジスタ11
0520のソース電極及びドレイン電極の一方として機能する部分を含む。不純物領域1
00506は、トランジスタ110520のソース電極及びドレイン電極の他方として機
能する部分を含む。不純物領域110507は、容量素子110521の第2の電極とし
て機能する部分を含む。
全面に、第3の絶縁膜(絶縁膜110511)が形成されている。第3の絶縁膜の一部に
は、選択的にコンタクトホールが形成されている。絶縁膜110511は、層間膜として
の機能を有する。第3の絶縁膜としては、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化
窒化シリコンなど)あるいは、低誘電率の有機化合物材料(感光性又は非感光性の有機樹
脂材料)などを用いることができる。あるいは、シロキサンを含む材料を用いることもで
きる。なお、シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成さ
れる材料である。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香
族炭化水素)が用いられる。あるいは、置換基としてフルオロ基を用いてもよい。あるい
は、置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
第3の絶縁膜上に、第2の導電層(導電層110512及び導電層110513)が形成
されている。導電層110512は、第3の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介し
てトランジスタ110520のソース電極及びドレイン電極の他方と接続されている。し
たがって、導電層110512は、トランジスタ110520のソース電極及びドレイン
電極の他方として機能する部分を含む。導電層110513は、容量素子110521の
第1の電極として機能する部分を含む。なお、第2の導電層としては、Ti、Mo、Ta
、Cr、W、Al、Nd、Cu、Ag、Au、Pt、NA−Si、Zn、Fe、Ba、G
eなど、又はこれらの合金を用いることができる。あるいは、これらの元素(合金も含む
)の積層を用いることができる。
なお、第2の導電層が形成された後の工程として、様々な絶縁膜、又は様々な導電膜が形
成されていてもよい。
トランジスタの半導体層にアモルファスシリコン(a−Si:H)膜を用いた場合のトラ
ンジスタ及び容量素子の構造について説明する。
図29は、トップゲ−ト型のトランジスタの断面構造及び容量素子の断面構造を示す。
基板110201上に第1の絶縁膜(絶縁膜110202)が全面に形成されている。第
1の絶縁膜は、基板側からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トランジスタの性質が変
化してしまうことを防ぐ機能を有する。つまり、第1の絶縁膜は下地膜としての機能を有
する。したがって、信頼性の高いトランジスタを作製することができる。なお、第1の絶
縁膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy
)などの単層、又はこれらの積層を用いることができる。
なお、第1の絶縁膜を必ずしも形成する必要はない。この場合は、工程数の削減を図るこ
とができる。製造コストの削減を図ることができる。構造を簡単にできるので、歩留まり
の向上を図ることができる。
第1の絶縁膜上に、第1の導電層(導電層110203、導電層110204及び導電層
110205)が形成されている。導電層110203は、トランジスタ110220の
ソ−ス電極及びドレイン電極の一方の電極として機能する部分を含む。導電層11020
4は、トランジスタ110220のソ−ス電極及びドレイン電極の他方の電極として機能
する部分を含む。導電層110205は、容量素子110221の第1の電極として機能
する部分を含む。なお、第1の導電層としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Al、N
d、Cu、Ag、Au、Pt、NA−Si、Zn、Fe、Ba、Geなど、又はこれらの
合金を用いることができる。あるいは、これらの元素(合金も含む)の積層を用いること
ができる。
導電層110203及び導電層110204の上部に、第1の半導体層(半導体層110
206及び半導体層110207)が形成されている。半導体層110206は、ソ−ス
電極とドレイン電極の一方の電極として機能する部分を含む。半導体層110207は、
ソ−ス電極とドレイン電極の他方の電極として機能する部分を含む。なお、第1の半導体
層としては、リン等を含んだシリコン等を用いることができる。
導電層110203と導電層110204との間であって、かつ第1の絶縁膜上に、第2
の半導体層(半導体層110208)が形成されている。そして、半導体層110208
の一部は、導電層110203上及び導電層110204上まで延長されている。半導体
層110208は、トランジスタ110220のチャネル領域として機能する部分を含む
。なお、第2の半導体層としては、アモルファスシリコン(a−Si:H)等の非結晶性
を有する半導体層、又は微結晶半導体(μ−Si:H)等の半導体層などを用いることが
できる。
少なくとも半導体層110208及び導電層110205を覆うように、第2の絶縁膜(
絶縁膜110209及び絶縁膜110210)が形成されている。第2の絶縁膜は、ゲ−
ト絶縁膜としての機能を有する。なお、第2の絶縁膜としては、酸化シリコン膜、窒化シ
リコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)などの単層、又はこれらの積層を用い
ることができる。
なお、第2の半導体層に接する部分の第2の絶縁膜としては、酸化シリコン膜を用いるこ
とが望ましい。なぜなら、第2の半導体層と第2の絶縁膜とが接する界面におけるトラッ
プ準位が少なくなるからである。
なお、第2の絶縁膜がMoと接する場合、Moと接する部分の第2の絶縁膜としては酸化
シリコン膜を用いることが望ましい。なぜなら、酸化シリコン膜はMoを酸化させないか
らである。
第2の絶縁膜上に、第2の導電層(導電層110211及び導電層110212)が形成
されている。導電層110211は、トランジスタ110220のゲ−ト電極として機能
する部分を含む。導電層110212は、容量素子110221の第2の電極、又は配線
としての機能を有する。なお、第2の導電層としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W、A
l、Nd、Cu、Ag、Au、Pt、NA−Si、Zn、Fe、Ba、Geなど、又はこ
れらの合金を用いることができる。あるいは、これらの元素(合金も含む)の積層を用い
ることができる。
なお、第2の導電層が形成された後の工程として、様々な絶縁膜、又は様々な導電膜が形
成されていてもよい。
図30は、逆スタガ型(ボトムゲ−ト型)のトランジスタの断面構造及び容量素子の断面
構造を示す。特に、図30に示すトランジスタは、チャネルエッチ型と呼ばれる構造であ
る。
基板110301上に第1の絶縁膜(絶縁膜110302)が全面に形成されている。第
1の絶縁膜は、基板側からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トランジスタの性質が変
化してしまうことを防ぐ機能を有する。つまり、第1の絶縁膜は下地膜としての機能を有
する。したがって、信頼性の高いトランジスタを作製することができる。なお、第1の絶
縁膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy
)などの単層、又はこれらの積層を用いることができる。
なお、第1の絶縁膜を必ずしも形成する必要はない。この場合は、工程数の削減を図るこ
とができる。製造コストの削減を図ることができる。構造を簡単にできるので、歩留まり
の向上を図ることができる。
第1の絶縁膜上に、第1の導電層(導電層110303及び導電層110304)が形成
されている。導電層110303は、トランジスタ110320のゲ−ト電極として機能
する部分を含む。導電層110304は、容量素子110321の第1の電極として機能
する部分を含む。なお、第1の導電層としては、Ti、Mo、TB、Cr、W、Bl、N
d、Cu、Bg、Bu、Pt、NA−Si、Zn、Fe、BB、Geなど、又はこれらの
合金を用いることができる。あるいは、これらの元素(合金も含む)の積層を用いること
ができる。
少なくとも第1の導電層を覆うように、第2の絶縁膜(絶縁膜110302)が形成され
ている。第2の絶縁膜は、ゲ−ト絶縁膜としての機能を有する。なお、第2の絶縁膜とし
ては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)などの
単層、又はこれらの積層を用いることができる。
なお、半導体層に接する部分の第2の絶縁膜としては、酸化シリコン膜を用いることが望
ましい。なぜなら、半導体層と第2の絶縁膜とが接する界面におけるトラップ準位が少な
くなるからである。
なお、第2の絶縁膜がMoと接する場合、Moと接する部分の第2の絶縁膜としては酸化
シリコン膜を用いることが望ましい。なぜなら、酸化シリコン膜はMoを酸化させないか
らである。
第2の絶縁膜上のうち第1の導電層と重なって形成されている部分の一部に、フォトリソ
グラフィ法、インクジェット法又は印刷法などによって、第1の半導体層(半導体層11
0306)が形成されている。そして、半導体層110308の一部は、第2の絶縁膜上
のうち第1の導電層と重なって形成されていない部分まで延長されている。半導体層11
0306は、トランジスタ110320のチャネル領域として機能する部分を含む。なお
、半導体層110306としては、アモルファスシリコン(A−Si:H)等の非結晶性
を有する半導体層、又は微結晶半導体(μ−Si:H)等の半導体層などを用いることが
できる。
第1の半導体層上の一部に、第2の半導体層(半導体層110307及び半導体層110
307)が形成されている。半導体層110307は、ソ−ス電極とドレイン電極の一方
の電極として機能する部分を含む。半導体層110308は、ソ−ス電極とドレイン電極
の他方の電極として機能する部分を含む。なお、第2の導体層としては、リン等を含んだ
シリコン等を用いることができる。
第2の半導体層上及び第2の絶縁膜上に、第2の導電層(導電層110309、導電層1
10310及び導電層110311)が形成されている。導電層110309は、トラン
ジスタ110320のソ−ス電極とドレイン電極の一方として機能する部分を含む。導電
層110310は、トランジスタ110320のソ−スとドレイン電極の他方として機能
する部分を含む。導電層110312は、容量素子110321の第2の電極として機能
する部分を含む。なお、第2の導電層としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Al、N
d、Cu、Ag、Au、Pt、NA−Si、Zn、Fe、Ba、Geなど、又はこれらの
合金を用いることができる。あるいは、これらの元素(合金も含む)の積層を用いること
ができる。
なお、第2の導電層が形成された後の工程として、様々な絶縁膜、又は様々な導電膜が形
成されていてもよい。
ここで、チャネルエッチ型のトランジスタが特徴とする工程の一例を説明する。同じマス
クを用いて、第1の半導体層及び第2の半導体層を形成することができる。具体的には、
第1の半導体層と第2の半導体層とは連続して成膜される。そして、第1の半導体層及び
第2の半導体層は、同じマスクを用いて形成される。
チャネルエッチ型のトランジスタが特徴とする工程の別の一例を説明する。新たなマスク
を用いることなく、トランジスタのチャネル領域を形成することができる。具体的には、
第2の導電層が形成された後で、第2の導電層をマスクとして用いて第2の半導体層の一
部を除去する。あるいは、第2の導電層と同じマスクを用いて第2の半導体層の一部を除
去する。そして、除去された第2の半導体層の下部に形成されている第1の半導体層がト
ランジスタのチャネル領域となる。
図31は、逆スタガ型(ボトムゲ−ト型)のトランジスタの断面構造及び容量素子の断面
構造を示す。特に、図31に示すトランジスタは、チャネル保護型(チャネルストップ型
)と呼ばれる構造である。
基板110401上に第1の絶縁膜(絶縁膜110402)が全面に形成されている。第
1の絶縁膜は、基板側からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トランジスタの性質が変
化してしまうことを防ぐ機能を有する。つまり、第1の絶縁膜は下地膜としての機能を有
する。したがって、信頼性の高いトランジスタを作製することができる。なお、第1の絶
縁膜としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy
)などの単層、又はこれらの積層を用いることができる。
なお、第1の絶縁膜を必ずしも形成する必要はない。この場合は、工程数の削減を図るこ
とができる。製造コストの削減を図ることができる。構造を簡単にできるので、歩留まり
の向上を図ることができる。
第1の絶縁膜上に、第1の導電層(導電層110403及び導電層110404)が形成
されている。導電層110403は、トランジスタ110420のゲ−ト電極として機能
する部分を含む。導電層110404は、容量素子110421の第1の電極として機能
する部分を含む。なお、第1の導電層としては、Ti、Mo、TC、Cr、W、Cl、N
d、Cu、Cg、Cu、Pt、NC、Si、Zn、Fe、CC、Geなど、又はこれらの
合金を用いることができる。あるいは、これらの元素(合金も含む)の積層を用いること
ができる。
少なくとも第1の導電層を覆うように、第2の絶縁膜(絶縁膜110402)が形成され
ている。第2の絶縁膜は、ゲ−ト絶縁膜としての機能を有する。なお、第2の絶縁膜とし
ては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)などの
単層、又はこれらの積層を用いることができる。
なお、半導体層に接する部分の第2の絶縁膜としては、酸化シリコン膜を用いることが望
ましい。なぜなら、半導体層と第2の絶縁膜とが接する界面におけるトラップ準位が少な
くなるからである。
なお、第2の絶縁膜がMoと接する場合、Moと接する部分の第2の絶縁膜としては酸化
シリコン膜を用いることが望ましい。なぜなら、酸化シリコン膜はMoを酸化させないか
らである。
第2の絶縁膜上のうち第1の導電層と重なって形成されている部分の一部に、フォトリソ
グラフィ法、インクジェット法又は印刷法などによって、第1の半導体層(半導体層11
0406)が形成されている。そして、半導体層110408の一部は、第2の絶縁膜上
のうち第1の導電層と重なって形成されていない部分まで延長されている。半導体層11
0406は、トランジスタ110420のチャネル領域として機能する部分を含む。なお
、半導体層110406としては、アモルファスシリコン(C−Si:H)等の非結晶性
を有する半導体層、又は微結晶半導体(μ−Si:H)等の半導体層などを用いることが
できる。
第1の半導体層上の一部に、第3の絶縁膜(絶縁膜110412)が形成されている。絶
縁膜110412は、トランジスタ110420のチャネル領域がエッチングによって除
去されることを防止する機能を有する。つまり、絶縁膜110412は、チャネル保護膜
(チャネルストップ膜)として機能する。なお、第3の絶縁膜としては、酸化シリコン膜
、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)などの単層、又はこれらの積
層を用いることができる。
第1の半導体層上の一部及び第3の絶縁膜上の一部に、第2の半導体層(半導体層110
407及び半導体層110408)が形成されている。半導体層110407は、ソ−ス
電極とドレイン電極の一方の電極として機能する部分を含む。半導体層110408は、
ソ−ス電極とドレイン電極の他方の電極として機能する部分を含む。なお、第2の導体層
としては、リン等を含んだシリコン等を用いることができる。
第2の半導体層上に、第2の導電層(導電層110409、導電層110410及び導電
層110411)が形成されている。導電層110409は、トランジスタ110420
のソ−ス電極とドレイン電極の一方として機能する部分を含む。導電層110410は、
トランジスタ110420のソ−スとドレイン電極の他方として機能する部分を含む。導
電層110411は、容量素子110421の第2の電極として機能する部分を含む。な
お、第2の導電層としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Al、Nd、Cu、Ag、A
u、Pt、NC、Si、Zn、Fe、Ca、Geなど、又はこれらの合金を用いることが
できる。あるいは、これらの元素(合金も含む)の積層を用いることができる。
なお、第2の導電層が形成された後の工程として、様々な絶縁膜、又は様々な導電膜が形
成されていてもよい。
ここで、チャネル保護型のトランジスタが特徴とする工程の一例を説明する。同じマスク
を用いて、第1の半導体層、第2の半導体層及び第2の導電層を形成することができる。
同時に、チャネル領域を形成することができる。具体的には、第1の半導体層を成膜し、
次に第3の絶縁膜(チャネル保護膜、チャネルストップ膜)をマスクを用いて形成し、次
に第2の半導体層と第2の導電層とを連続して成膜する。そして、第2の導電層が成膜さ
れた後で、第1の半導体層、第2の半導体層及び第2の導電層が同じマスクを用いて形成
される。ただし、第3の絶縁膜の下部の第1の半導体層は、第3の絶縁膜によって保護さ
れるのでエッチングによって除去されない。この部分(第1の半導体層のうち上部に第3
の絶縁膜が形成された部分)がチャネル領域となる。
次に、トランジスタを製造するための基板として、半導体基板を用いた例について説明す
る。半導体基板を用いて製造されたトランジスタは、移動度が高いため、トランジスタサ
イズを小さくすることができる。その結果、単位面積当たりのトランジスタ数を増やす(
集積度を上げる)ことができ、同一の回路構成では集積度が大きいほど基板サイズを小さ
くすることができるため、製造コストを低減できる。さらに、同一の基板サイズでは集積
度が大きいほど回路規模を大きくすることができるため、製造コストはほぼ同等のままで
、より高い機能を持たせることが可能となる。その上、特性のばらつきが少ないため、製
造の歩留まりも高くすることができる。さらに、動作電圧が小さいので、消費電力を低減
することができる。さらに、移動度が高いため、高速動作が可能である。
半導体基板を用いて製造されたトランジスタを集積して構成された回路は、ICチップ等
の形態をとって装置に実装されることで、当該装置に様々な機能を持たせることができる
。たとえば、表示装置の周辺駆動回路(データドライバ(ソースドライバ)、スキャンド
ライバ(ゲートドライバ)、タイミングコントローラ、画像処理回路、インターフェース
回路、電源回路、発振回路等)を、半導体基板を用いて製造されたトランジスタを集積し
て構成することで、サイズが小さく、消費電力が小さく、高速動作が可能な周辺駆動回路
を、低コストで歩留まり高く製造することができる。なお、半導体基板を用いて製造され
たトランジスタを集積して構成された回路は、単一の極性のトランジスタを有する構成で
あってもよい。こうすることで、製造プロセスを簡略化できるため、製造コストを低減で
きる。
半導体基板を用いて製造されたトランジスタを集積して構成された回路は、その他には、
たとえば、表示パネルに用いることができる。より詳細には、LCOS(Liquid
Crystal On Silicon)等の反射型液晶パネル、微小ミラーを集積した
DMD(Digital Micromirror Device)素子、ELパネル等
に用いることができる。これらの表示パネルを、半導体基板を用いて製造することで、サ
イズが小さく、消費電力が小さく、高速動作が可能な表示パネルを、低コストで歩留まり
高く製造することができる。なお、表示パネルには、大規模集積回路(LSI)など、表
示パネルの駆動以外の機能を持った素子上に形成されたものも含む。
以下に、半導体基板を用いてトランジスタを製造する方法について述べる。
まず、半導体基板110600に素子を分離した領域110604、110606(以下
、領域110604、110606とも記す)を形成する(図33(A)参照)。半導体
基板110600に設けられた領域110604、110606は、それぞれ絶縁膜11
0602(フィールド酸化膜ともいう)によって分離されている。ここでは、半導体基板
110600としてn型の導電型を有する単結晶Si基板を用い、半導体基板11060
0の領域110606にpウェル110607を設けた例を示している。
半導体基板110600は、半導体基板であれば特に限定されず用いることができる。例
えば、n型又はp型の導電型を有する単結晶Si基板、化合物半導体基板(GaAs基板
、InP基板、GaN基板、SiC基板、サファイヤ基板、ZnSe基板等)、貼り合わ
せ法またはSIMOX(Separation by Implanted Oxyge
n)法を用いて作製されたSOI(Silicon on Insulator)基板等
を用いることができる。
領域110604、110606は、選択酸化法(LOCOS(Local Oxida
tion of Silicon)法)又はトレンチ分離法等を適宜用いることができる
半導体基板110600の領域110606に形成されたpウェルは、半導体基板110
600にp型の導電型を有する不純物元素を選択的に導入することによって形成すること
ができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリ
ウム(Ga)等を用いることができる。
なお、本実施例では、半導体基板110600としてn型の導電型を有する半導体基板を
用いているため、領域110604には不純物元素の導入を行っていないが、n型を示す
不純物元素を導入することにより領域110604にnウェルを形成してもよい。n型を
示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。一方、p
型の導電型を有する半導体基板を用いる場合には、領域110604にn型を示す不純物
元素を導入してnウェルを形成し、領域110606には不純物元素の導入を行わない構
成としてもよい。
次に、領域110604、110606を覆うように絶縁膜110632、110634
をそれぞれ形成する(図33(B)参照)。
絶縁膜110632、110634は、例えば、熱処理を行い半導体基板110600に
設けられた領域110604、110606の表面を酸化させることにより酸化珪素膜で
絶縁膜110632、110634を形成することができる。熱酸化法により酸化珪素膜
を形成した後に、窒化処理を行うことによって酸化珪素膜の表面を窒化させることにより
、酸化珪素膜と酸素と窒素を有する膜(酸窒化珪素膜)との積層構造で形成してもよい。
他にも、上述したように、プラズマ処理を用いて絶縁膜110632、110634を形
成してもよい。例えば、半導体基板110600に設けられた領域110604、110
606の表面に高密度プラズマ処理により酸化処理又は窒化処理を行うことにより、絶縁
膜110632、110634として酸化珪素(SiOx)膜又は窒化珪素(SiNx)
膜で形成することができる。別の例として高密度プラズマ処理により領域110604、
110606の表面に酸化処理を行った後に、再度高密度プラズマ処理を行うことによっ
て窒化処理を行ってもよい。この場合、領域110604、110606の表面に接して
酸化珪素膜が形成され、当該酸化珪素膜に(酸窒化珪素膜)が形成され、絶縁膜1106
32、110634は酸化珪素膜と酸窒化珪素膜とが積層された膜となる。別の例として
、熱酸化法により領域110604、110606の表面に酸化珪素膜を形成した後に高
密度プラズマ処理により酸化処理又は窒化処理を行ってもよい。
半導体基板110600の領域110604、110606に形成された絶縁膜1106
32、110634は、後に完成するトランジスタにおいてゲート絶縁膜として機能する
次に、領域110604、110606に形成された絶縁膜110632、110634
を覆うように導電膜を形成する(図33(C)参照)。ここでは、導電膜として、導電膜
110636と導電膜110638を順に積層して形成した例を示している。もちろん、
導電膜は、単層又は3層以上の積層構造で形成してもよい。
導電膜110636、110638としては、タンタル(Ta)、タングステン(W)、
チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(C
r)、ニオブ(Nb)等から選択された元素またはこれらの元素を主成分とする合金材料
若しくは化合物材料で形成することができる。あるいは、これらの元素を窒化した金属窒
化膜で形成することもできる。他にも、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素
、金属材料を導入したシリサイド等に代表される半導体材料により形成することもできる
ここでは、導電膜110636として窒化タンタルを用い、さらに、導電膜110638
としてタングステンを用いた積層構造とする。他にも、導電膜110636としては、窒
化タングステン、窒化モリブデン又は窒化チタンから選ばれた単層又は積層膜を用いるこ
とができる。導電膜110638としては、タンタル、モリブデン、チタンから選ばれた
単層又は積層膜を用いることができる。
次に、積層して設けられた導電膜110636、110638を選択的にエッチングして
除去することによって、領域110604、110606の一部に導電膜110636、
110638を残存させ、それぞれゲート電極110640、110642を形成する(
図34(A)参照)。
次に、領域110604を覆うようにレジストマスク110648を選択的に形成し、当
該レジストマスク110648、ゲート電極110642をマスクとして領域11060
6に不純物元素を導入することによって不純物領域110652を形成する(図34(B
)参照)。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元
素を用いる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いること
ができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリ
ウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、不純物元素として、リン(P)を用い
る。なお、不純物元素を導入後、不純物元素の拡散および結晶構造の修復のため、熱処理
を行なってもよい。
図34(B)においては、不純物元素を導入することによって、領域110606にソー
ス領域又はドレインを形成する不純物領域110652とチャネル形成領域110650
が形成される。
次に、領域110606を覆うようにレジストマスク110666を選択的に形成し、当
該レジストマスク110666、ゲート電極110640をマスクとして領域11060
4に不純物元素を導入することによって不純物領域110670を形成する(図34(C
)参照)。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元
素を用いる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いること
ができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリ
ウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、図34(C)で領域110606に導
入した不純物元素と異なる導電型を有する不純物元素(例えば、ボロン(B))を導入す
る。その結果、領域110604にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域1
10670とチャネル形成領域110668が形成される。なお、不純物元素を導入後、
不純物元素の拡散および結晶構造の修復のため、熱処理を行なってもよい。
次に、絶縁膜110632、110634、ゲート電極110640、110642を覆
うように第2の絶縁膜110672を形成する。さらに、領域110604、11060
6にそれぞれ形成された不純物領域110652、110670と電気的に接続する配線
110674を形成する(図34(D)参照)。
第2の絶縁膜110672は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素(SiOx)、
窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(Si
NxOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライク
カーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノー
ル、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材
料からなる単層または積層構造で設けることができる。なお、シロキサン材料とは、Si
−O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)と
の結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばア
ルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもで
きる。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよ
い。
配線110674は、CVD法やスパッタリング法等により、アルミニウム(Al)、タ
ングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル
(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネ
オジウム(Nd)、炭素(C)、シリコン(Si)から選択された元素、又はこれらの元
素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。アルミニウ
ムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含む材料
、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素と珪素の一方又は両方とを含む合
金材料に相当する。配線110674は、例えば、バリア膜とアルミニウムシリコン(A
l−Si)膜とバリア膜の積層構造、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜
と窒化チタン膜とバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜とは、チタン、
チタンの窒化物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相当する。アルミ
ニウムやアルミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、配線110674を形
成する材料として最適である。例えば、上層と下層のバリア層を設けると、アルミニウム
やアルミニウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。例えば、還元性の高
い元素であるチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体膜に薄い自然酸化膜が
できていたとしても、この自然酸化膜を還元する。その結果、配線110674は、結晶
質半導体膜と、電気的および物理的に良好に接続することができる。
なお、トランジスタの構造は図示した構造に限定されるものではないことを付記する。例
えば、逆スタガ構造、フィンFET構造等の構造のトランジスタの構造を取り得る。フィ
ンFET構造であることでトランジスタサイズの微細化に伴う短チャネル効果を抑制する
ことができるため好適である。
次に、トランジスタを製造するための基板として、半導体基板を用いた別の例について説
明する。
まず、基板110800に絶縁膜を形成する。ここでは、n型の導電型を有する単結晶S
iを基板110800として用い、当該基板110800に絶縁膜110802と絶縁膜
110804を形成する(図35(A)参照)。例えば、基板110800に熱処理を行
うことにより絶縁膜110802として酸化珪素(SiOx)を形成する。さらに、CV
D法等を用いて窒化珪素(SiNx)を成膜する。
基板110800は、半導体基板であれば特に限定されず用いることができる。例えば、
n型又はp型の導電型を有する単結晶Si基板、化合物半導体基板(GaAs基板、In
P基板、GaN基板、SiC基板、サファイヤ基板、ZnSe基板等)、貼り合わせ法ま
たはSIMOX(Separation by IMplanted OXygen)法
を用いて作製されたSOI(Silicon on Insulator)基板等を用い
ることができる。
絶縁膜110804は、絶縁膜110802を形成した後に高密度プラズマ処理により当
該絶縁膜110802を窒化することにより設けてもよい。なお、絶縁膜は単層又は3層
以上の積層構造であってもよい。
次に、選択的にレジストマスク110806のパターンを形成し、当該レジストマスク1
10806をマスクとして選択的にエッチングを行うことによって、基板110800に
選択的に凹部110808を形成する(図35(B)参照)。基板110800、絶縁膜
110802、110804のエッチングとしては、プラズマを利用したドライエッチン
グにより行うことができる。
次に、レジストマスク110806のパターンを除去した後、基板110800に形成さ
れた凹部110808を充填するように絶縁膜110810を形成する(図35(C)参
照)。
絶縁膜110810は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シ
リコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y>0)、窒化酸化シリコン(SiN
xOy)(x>y>0)等の絶縁材料を用いて形成する。ここでは、絶縁膜110810
として、常圧CVD法または減圧CVD法によりTEOS(テトラエチルオルソシリケー
ト)ガスを用いて酸化珪素膜を形成する。
次に、研削処理、研磨処理又はCMP(Chemical Mechanical Po
lishing)処理を行うことによって、基板110800の表面を露出させる。する
と、基板110800の表面は、基板110800の凹部110808に形成された絶縁
膜110810によって分断される。(図36(A)参照)ここでは、分断された領域を
、それぞれ領域110812、110813とする。なお、絶縁膜110811は、研削
処理、研磨処理又はCMP処理によって、絶縁膜110810の一部が除去されることで
得られたものである。
続いて、p型の導電型を有する不純物元素を選択的に導入することによって、基板110
800の領域110813にpウェル110815を形成する。p型を示す不純物元素と
しては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができ
る。ここでは、不純物元素として、ボロン(B)を領域110813に導入する。なお、
不純物元素を導入後、不純物元素の拡散および結晶構造の修復のため、熱処理を行なって
もよい。
なお、基板110800としてn型の導電型を有する半導体基板を用いた場合、領域11
0812には不純物元素の導入を行わなくてもよいが、n型を示す不純物元素を導入する
ことにより領域110812にnウェルを形成してもよい。n型を示す不純物元素として
は、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。
一方、p型の導電型を有する半導体基板を用いる場合には、領域110812にn型を示
す不純物元素を導入してnウェルを形成し、領域110812、110813には不純物
元素の導入を行わない構成としてもよい。
次に、基板110800の領域110812、110813の表面に絶縁膜110832
、110834をそれぞれ形成する(図36(B)参照)。
絶縁膜110832、110834は、例えば、熱処理を行い基板110800に設けら
れた領域110812、110813の表面を酸化させることにより酸化珪素膜で絶縁膜
110832、110834を形成することができる。あるいは、熱酸化法により酸化珪
素膜を形成した後に、窒化処理を行うことによって酸化珪素膜の表面を窒化させることに
より、酸化珪素膜と酸素と窒素を有する膜(酸窒化珪素膜)との積層構造で形成してもよ
い。
他にも、上述したように、プラズマ処理を用いて絶縁膜110832、110834を形
成してもよい。例えば、基板110800に設けられた領域110812、110813
の表面に高密度プラズマ処理により酸化処理又は窒化処理を行うことにより、絶縁膜11
0832、110834として酸化珪素(SiOx)膜又は窒化珪素(SiNx)膜で形
成することができる。別の例として、高密度プラズマ処理により領域110812、11
0813の表面に酸化処理を行った後に、再度高密度プラズマ処理を行うことによって窒
化処理を行ってもよい。この場合、領域110812、110813の表面に接して酸化
珪素膜が形成され、当該酸化珪素膜上に(酸窒化珪素膜)が形成され、絶縁膜11083
2、110834は酸化珪素膜と酸窒化珪素膜とが積層された膜となる。別の例として、
熱酸化法により領域110812、110813の表面に酸化珪素膜を形成した後に高密
度プラズマ処理により酸化処理又は窒化処理を行ってもよい。
なお、基板110800の領域110812、110813に形成された絶縁膜1108
32、110834は、後に完成するトランジスタにおいてゲート絶縁膜として機能する
次に、基板110800に設けられた領域110812、110813に形成された絶縁
膜110832、110834を覆うように導電膜を形成する(図36(C)参照)。こ
こでは、導電膜として、導電膜110836と導電膜110838を順に積層して形成し
た例を示している。もちろん、導電膜は、単層又は3層以上の積層構造で形成してもよい
導電膜110836、110838としては、タンタル(Ta)、タングステン(W)、
チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(C
r)、ニオブ(Nb)等から選択された元素またはこれらの元素を主成分とする合金材料
若しくは化合物材料で形成することができる。あるいは、これらの元素を窒化した金属窒
化膜で形成することもできる。他にも、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素
、金属材料を導入したシリサイド等に代表される半導体材料により形成することもできる
ここでは、導電膜110836として窒化タンタルを用い、さらに導電膜110838と
してタングステンを用いた積層構造とする。他にも、導電膜110836としては、窒化
タンタル、窒化タングステン、窒化モリブデン又は窒化チタンから選ばれた単層又は積層
膜を用いることができる。導電膜110838としては、タングステン、タンタル、モリ
ブデン、チタンから選ばれた単層又は積層膜を用いることができる。
次に、積層して設けられた導電膜110836、110838を選択的にエッチングして
除去することによって、基板110800の領域110812、110813の一部に導
電膜110836、110838を残存させ、それぞれゲート電極として機能する導電膜
110840、110842を形成する(図36(D)参照)。ここでは、導電膜110
840、110842と重ならない領域において、基板110800の表面が露出するよ
うにする。
具体的には、基板110800の領域110812において、絶縁膜110832のうち
導電膜110840と重ならない部分を選択的に除去し、導電膜110840と絶縁膜1
10832の端部が概略一致するように形成する。さらに、基板110800の領域11
0813において、絶縁膜110834のうち導電膜110842と重ならない部分を選
択的に除去し、導電膜110842と絶縁膜110834の端部が概略一致するように形
成する。
この場合、導電膜110840、110842の形成と同時に重ならない部分の絶縁膜等
を除去してもよいし、導電膜110840、110842を形成後残存したレジストマス
ク又は当該導電膜110840、110842をマスクとして重ならない部分の絶縁膜等
を除去してもよい。
次に、基板110800の領域110812、110813に不純物元素を選択的に導入
する(図37(A)参照)。ここでは、領域110813に導電膜110842をマスク
としてn型を付与する低濃度の不純物元素を選択的に導入し、領域110812に導電膜
110840をマスクとしてp型を付与する低濃度の不純物元素を選択的に導入する。n
型を付与する不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。
p型を付与する不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(
Ga)等を用いることができる。なお、不純物元素を導入後、不純物元素の拡散および結
晶構造の修復のため、熱処理を行なってもよい。
次に、導電膜110840、110842の側面に接するサイドウォール110854を
形成する。具体的には、プラズマCVD法やスパッタリング法等により、珪素、珪素の酸
化物又は珪素の窒化物の無機材料を含む膜や、有機樹脂などの有機材料を含む膜を、単層
又は積層して形成する。そして、当該絶縁膜を、垂直方向を主体とした異方性エッチング
により選択的にエッチングして、導電膜110840、110842の側面に接するよう
に形成することができる。なお、サイドウォール110854は、LDD(Lightl
y Doped drain)領域を形成する際のドーピング用のマスクとして用いる。
ここでは、サイドウォール110854は、導電膜110840、110842の下方に
形成された絶縁膜や浮遊ゲート電極の側面にも接するように形成されている。
続いて、当該サイドウォール110854、導電膜110840、110842をマスク
として基板110800の領域110812、110813に不純物元素を導入すること
によって、ソース領域又はドレイン領域として機能する不純物領域を形成する(図37(
B)参照)。ここでは、基板110800の領域110813にサイドウォール1108
54と導電膜110842をマスクとして高濃度のn型を付与する不純物元素を導入し、
領域110812にサイドウォール110854と導電膜110840をマスクとして高
濃度のp型を付与する不純物元素を導入する。
その結果、基板110800の領域110812には、ソース領域又はドレイン領域を形
成する不純物領域110858と、LDD領域を形成する低濃度不純物領域110860
と、チャネル形成領域110856が形成される。そして、基板110800の領域11
0813には、ソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域110864と、LD
D領域を形成する低濃度不純物領域110866と、チャネル形成領域110862が形
成される。
なお、ここでは、サイドウォールを用いてLDD領域を形成する例を示したが、これに限
定されない。サイドウォールを用いずに、マスク等を用いてLDD領域を形成してもよい
し、LDD領域を形成しなくてもよい。LDD領域を形成しない場合は、製造プロセスを
簡単にすることができるため、製造コストを低減することができる。
なお、ここでは、導電膜110840、110842と重ならない領域において基板11
0800の表面を露出させた状態で不純物元素の導入を行っている。従って、基板110
800の領域110812、110813にそれぞれ形成されるチャネル形成領域110
856、110862は導電膜110840、110842によって自己整合的に形成す
ることができる。
次に、基板110800の領域110812、110813に設けられた絶縁膜や導電膜
等を覆うように第2の絶縁膜110877を形成し、当該絶縁膜110877に開口部1
10878を形成する(図37(C)参照)。
第2の絶縁膜110877は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素(SiOx)、
窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(Si
NxOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライク
カーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノー
ル、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材
料からなる単層または積層構造で設けることができる。なお、シロキサン材料とは、Si
−O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)と
の結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばア
ルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもで
きる。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよ
い。
次に、CVD法を用いて開口部110878に導電膜110880を形成し、当該導電膜
110880と電気的に接続するように絶縁膜110877上に導電膜110882a〜
110882dを選択的に形成する(図37(D)参照)。
導電膜110880、110882a〜110882dは、CVD法やスパッタリング法
等により、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(T
a)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)
、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネオジウム(Nd)、炭素(C)、シリコン(Si)
から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、
単層又は積層で形成する。アルミニウムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニ
ウムを主成分としニッケルを含む材料、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、
炭素と珪素の一方又は両方とを含む合金材料に相当する。導電膜110880、1108
82a〜110882dは、例えば、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜
とバリア膜の積層構造、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜と窒化チタン
膜とバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜とは、チタン、チタンの窒化
物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相当する。アルミニウムやアル
ミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、導電膜110880を形成する材料
として最適である。例えば、上層と下層のバリア層を設けると、アルミニウムやアルミニ
ウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。例えば、還元性の高い元素であ
るチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体膜上に薄い自然酸化膜ができてい
たとしても、この自然酸化膜を還元し、結晶質半導体膜と良好なコンタクトをとることが
できる。ここでは、導電膜110880はCVD法によりタングステン(W)を選択成長
することにより形成することができる。
以上の工程により、基板110800の領域110812に形成されたp型のトランジス
タと、領域110813に形成されたn型のトランジスタとを得ることができる。
なお本発明のトランジスタを構成するトランジスタの構造は図示した構造に限定されるも
のではないことを付記する。例えば、逆スタガ構造、フィンFET構造等の構造のトラン
ジスタの構造を取り得る。フィンFET構造であることでトランジスタサイズの微細化に
伴う短チャネル効果を抑制することができるため好適である。
ここまで、トランジスタの構造及びトランジスタの作製方法について説明した。ここで、
配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどは、アルミニウム(Al)、タン
タル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ネオジウム
(Nd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)
、銅(Cu)、マグネシウム (Mg) 、スカンジウム (Sc)、 コバルト( C
o) 、亜鉛( Zn) 、ニオブ( Nb) 、シリコン(Si)、リン(P)、ボ
ロン(B)、ヒ素(As)、ガリウム(Ga)、インジウム (In )、錫 (Sn
)、酸素(O)で構成された群から選ばれた一つもしくは複数の元素、または、前記群か
ら選ばれた一つもしくは複数の元素を成分とする化合物、合金材料(例えば、インジウム
錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸
化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化錫カドミウム(CTO
)、アルミネオジウム(Al−Nd)、マグネシウム銀(Mg−Ag)、モリブデンニオ
ブ(Mo−Nb)など)で形成されることが望ましい。または、配線、電極、導電層、導
電膜、端子などは、これらの化合物を組み合わせた物質などを有して形成されることが望
ましい。もしくは、前記群から選ばれた一つもしくは複数の元素とシリコンの化合物(シ
リサイド)(例えば、アルミシリコン、モリブデンシリコン、ニッケルシリサイドなど)
、前記群から選ばれた一つもしくは複数の元素と窒素の化合物(例えば、窒化チタン、窒
化タンタル、窒化モリブデン等)を有して形成されることが望ましい。
なお、シリコン(Si)には、n型不純物(リンなど)またはp型不純物(ボロンなど)
を含んでいてもよい。シリコンが不純物を含むことにより、導電率が向上する、或いは通
常の導体と同様な振る舞いをすることが可能となる。従って、配線、電極などとして利用
しやすくなる。
なお、シリコンは、単結晶、多結晶(ポリシリコン)、微結晶(マイクロクリスタルシリ
コン)など、様々な結晶性を有するシリコンを用いることが出来る。あるいは、シリコン
は非晶質(アモルファスシリコン)などの結晶性を有さないシリコンを用いることが出来
る。単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを用いることにより、配線、電極、導電層、導
電膜、端子などの抵抗を小さくすることが出来る。非晶質シリコンまたは微結晶シリコン
を用いることにより、簡単な工程で配線などを形成することが出来る。
なお、アルミニウムまたは銀は、導電率が高いため、信号遅延を低減することができる。
さらに、エッチングしやすいので、パターニングしやすく、微細加工を行うことが出来る
なお、銅は、導電率が高いため、信号遅延を低減することが出来る。銅を用いる場合は、
密着性を向上させるため、積層構造にすることが望ましい。
なお、モリブデンまたはチタンは、酸化物半導体(ITO、IZOなど)またはシリコン
と接触しても、不良を起こさない、エッチングしやすい、耐熱性が高いなどの利点を有す
るため、望ましい。
なお、タングステンは、耐熱性が高いなどの利点を有するため、望ましい。
なお、ネオジウムは、耐熱性が高いなどの利点を有するため、望ましい。特に、ネオジウ
ムとアルミニウムとの合金にすると、耐熱性が向上し、アルミニウムがヒロックをおこし
にくくなる。
なお、シリコンは、トランジスタが有する半導体層と同時に形成できる、耐熱性が高いな
どの利点を有するため、望ましい。
なお、ITO、IZO、ITSO、酸化亜鉛(ZnO)、シリコン(Si)、酸化錫(S
nO)、酸化錫カドミウム(CTO)は、透光性を有しているため、光を透過させる部分
に用いることができる。たとえば、画素電極や共通電極として用いることができる。
なお、IZOは、エッチングしやすく、加工しやすいため、望ましい。IZOは、エッチ
ングしたときに、残渣が残ってしまう、ということも起こりにくい。したがって、画素電
極としてIZOを用いると、液晶素子や発光素子に不具合(ショート、配向乱れなど)を
もたらすことを低減出来る。
なお、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどは、単層構造でもよいし、
多層構造になっていてもよい。単層構造にすることにより、配線、電極、導電層、導電膜
、端子などの製造工程を簡略化することができ、工程日数を少なくでき、コストを低減す
ることが出来る。あるいは、多層構造にすることにより、それぞれの材料のメリットを生
かしつつ、デメリットを低減させ、性能の良い配線、電極などを形成することが出来る。
たとえば、低抵抗材料(アルミニウムなど)を多層構造の中に含むことにより、配線の低
抵抗化を図ることができる。別の例として、低耐熱性の材料を、高耐熱性の材料で挟む積
層構造にすることにより、低耐熱性の材料の持つメリットを生かしつつ、配線、電極など
の耐熱性を高くすることが出来る。例えば、アルミニウムを含む層を、モリブデン、チタ
ン、ネオジウムなどを含む層で挟む積層構造にすると望ましい。
ここで、配線、電極など同士が直接接する場合、お互いに悪影響を及ぼすことがある。例
えば、一方の配線、電極などが他方の配線、電極など材料の中に入っていって、性質を変
えてしまい、本来の目的を果たせなくなる。別の例として、高抵抗な部分を形成又は製造
するときに、問題が生じて、正常に製造できなくなったりすることがある。そのような場
合、積層構造により反応しやすい材料を、反応しにくい材料で挟んだり、覆ったりすると
よい。例えば、ITOとアルミニウムとを接続させる場合は、ITOとアルミニウムとの
間に、チタン、モリブデン、ネオジウム合金を挟むことが望ましい。別の例として、シリ
コンとアルミニウムとを接続させる場合は、ITOとアルミニウムとの間に、チタン、モ
リブデン、ネオジウム合金を挟むことが望ましい。
なお、配線とは、導電体が配置されているものを言う。線状に伸びていても良いし、伸び
ずに短く配置されていてもよい。したがって、電極は、配線に含まれている。
なお、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどとして、カーボンナノチュ
ーブを用いても良い。さらに、カーボンナノチューブは、透光性を有しているため、光を
透過させる部分に用いることができる。たとえば、画素電極や共通電極として用いること
ができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態7)
本実施の形態においては、表示装置の構成について説明する。
図38(A)を参照して、表示装置の構成について説明する。図38(A)は、表示装置
の上面図である。
画素部170101、走査線側入力端子170103及び信号線側入力端子170104
が基板170100上に形成され、走査線が走査線側入力端子170103から行方向に
延在して基板170100上に形成され、信号線が信号線側入力端子170104から列
方向に延在して基板170100上に形成されている。そして、画素170102が画素
部170101に走査線と信号線とが交差するところで、マトリクス状に配置されている
走査線側入力端子170103は、基板170100の行方向の両側に形成されている。
そして、一方の走査線側入力端子170103から延在する走査線と、他方の走査線側入
力端子170103から延在する走査線とは、交互に形成されている。この場合、画素1
70102を高密度に配置することができるため、高精細な表示装置を得ることができる
。ただし、これに限定されず、走査線側入力端子170103が基板170100の行方
向の一方だけに形成されていてもよい。この場合、表示装置の額縁を小さくすることがで
きる。画素部170101の領域の拡大を図ることができる。別の例として、一方の走査
線側入力端子170103から延在する走査線と、他方の走査線側入力端子170103
から延在する走査線とが共通になっていてもよい。この場合、大型の表示装置などの、走
査線の負荷が大きい表示装置などに適している。なお、信号が外付けの駆動回路から走査
線側入力端子170103を介して走査線に入力されている。
信号線側入力端子170104は、基板170100の列方向の一方に形成されている。
この場合、表示装置の額縁を小さくすることができる。画素部170101の領域の拡大
を図ることができる。ただし、これに限定されず、信号線側入力端子170104は、基
板170100の列方向の両側に形成されていてもよい。この場合、画素170102を
高密度に配置することができる。なお、信号が外付けの駆動回路から信号線側入力端子1
70104を介して走査線に入力されている。
画素170102は、スイッチング素子と画素電極を有している。画素170102それ
ぞれにおいて、スイッチング素子の第1端子が信号線に接続され、スイッチング素子の第
2端子が画素電極に接続されている。そして、スイッチング素子のオンとオフが走査線に
よって制御されている。ただし、これに限定されず、様々な構成を用いることができる。
例えば、画素170102は、容量素子を有していてもよい。この場合、容量線を基板1
70100上に形成することが望ましい。別の例として、画素170102は、駆動トラ
ンジスタなどの電流源を有していてもよい。この場合、電源線を基板170100上に形
成することが望ましい。
なお、基板170100として、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラ
スチック基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、
綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセ
テート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、ゴム基板、
ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板などを用いることが
出来る。あるいは、人などの動物の皮膚(皮表、真皮)又は皮下組織を基板として用いて
もよい。ただし、これに限定されず、様々なものを用いることができる。
なお、画素170102が有するスイッチング素子として、トランジスタ(例えば、バイ
ポーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード
、PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulato
r Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semico
nductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、サイリスタなどを
用いることができる。ただし、これに限定されず、様々なものを用いることができる。な
お、画素170102が有するスイッチング素子としてMOSトランジスタを用いた場合
、ゲート電極が走査線に接続され、第1端子が信号線に接続され、第2端子が画素電極に
接続される。
ここまで、外付けの駆動回路によって信号を入力する場合について説明した。ただし、こ
れに限定されず、ICチップを表示装置に実装することができる。
例えば、図39(A)に示すように、COG(Chip on Glass)方式によっ
て、ICチップ170201を基板170100に実装することができる。この場合、I
Cチップ170201を基板170100に実装する前に検査できるので、表示装置の歩
留まりの向上を図ることができる。信頼性を高めることができる。なお、図38(A)の
構成と共通するところは共通の符号を用いて、その説明を省略する。
別の例として、図39(B)に示すように、TAB(Tape Automated B
onding)方式によって、ICチップ170201をFPC(Flexible P
rinted Circuit)170200に実装することができる。この場合、IC
チップ170201をFPC170200に実装する前に検査できるので、表示装置の歩
留まりの向上を図ることができる。信頼性を高めることができる。なお、図38(A)の
構成と共通するところは共通の符号を用いて、その説明を省略する。
ここで、ICチップを基板170100に実装するだけでなく、駆動回路を基板1701
00上に形成することができる。
例えば、図38(B)に示すように、走査線駆動回路170105を基板170100上
に形成することができる。この場合、部品点数の削減によるコストの低減を図ることがで
きる。回路部品との接続点数の低減による信頼性の向上を図ることができる。走査線駆動
回路170105は駆動周波数が低いので、トランジスタの半導体層として非結晶シリコ
ン又は微結晶シリコンを用いて走査線駆動回路170105を容易に形成することができ
る。なお、信号線に信号を出力するためのICチップを基板170100にCOG方式で
実装してもよい。あるいは、信号線に信号を出力するためのICチップをTAB方式で実
装したFPCを基板170100に配置してもよい。なお、走査線駆動回路170105
を制御するためのICチップを基板170100にCOG方式で実装してもよい。あるい
は、走査線駆動回路170105を制御するためのICチップをTAB方式で実装したF
PCを基板170100に配置してもよい。なお、図38(A)の構成と共通するところ
は共通の符号を用いて、その説明を省略する。
別の例として、図38(C)に示すように、走査線駆動回路170105及び信号線駆動
回路170106を基板170100上に形成することができる。このため、部品点数の
削減によるコストの低減を図ることができる。回路部品との接続点数の低減による信頼性
の向上を図ることができる。なお、走査線駆動回路170105を制御するためのICチ
ップを基板170100にCOG方式で実装してもよい。あるいは、走査線駆動回路17
0105を制御するためのICチップをTAB方式で実装したFPCを基板170100
に配置してもよい。信号線駆動回路170106を制御するためのICチップを基板17
0100にCOG方式で実装してもよい。あるいは、信号線駆動回路170106を制御
するためのICチップをTAB方式で実装したFPCを基板170100に配置してもよ
い。なお、図38(A)の構成と共通するところは共通の符号を用いて、その説明を省略
する。
次に、図40を参照して、別の表示装置の構成について説明する。具体的には、TFT基
板と、対向基板と、TFT基板と対向基板との間に挟持された表示層とを有する表示装置
について説明する。図40は、表示装置の上面図である。
基板170300上に、画素部170301、走査線駆動回路170302a、走査線駆
動回路170302b及び信号線駆動回路170303が形成されている。そして、これ
らの画素部170301、走査線駆動回路170302a、走査線駆動回路170302
b及び信号線駆動回路170303は、シール材170321によって基板170300
と基板170310との間に封止されている。
さらに、FPC107320が基板170300に配置されている。そして、ICチップ
107321がFPC170320にTAB方式で実装されている。
画素部170301には、複数の画素がマトリクス状に配置されている。そして、走査線
が走査線駆動回路170302aから行方向に延在して基板170300上に形成されて
いる。走査線が走査線駆動回路170302bから行方向に延在して基板170300上
に形成されている。信号線が信号線駆動回路170303から列方向に延在して基板17
0300上に形成されている。
走査線駆動回路170302aが基板170300の行方向の一方に形成され、走査線駆
動回路170302bが基板170300の行方向の他方に形成されている。そして、走
査線駆動回路170302aから延在する走査線と、走査線駆動回路170302bから
延在する走査線とは、交互に形成されている。したがって、高精細な表示装置を得ること
ができる。ただし、これに限定されず、走査線駆動回路170302aと走査線駆動回路
170302bのどちらか一方だけが、基板170300上に形成されていてもよい。こ
の場合、表示装置の額縁を小さくすることができる。画素部170301の領域の拡大を
図ることができる。別の例として、走査線駆動回路170302aから延在する走査線と
、走査線駆動回路170302bから延在する走査線とが、共通になっていてもよい。こ
の場合、大型の表示装置などの、走査線の負荷が大きい表示装置などに適している。
信号線駆動回路170303は、基板170300の列方向の一方に形成されている。こ
のため、表示装置の額縁を小さくすることができる。画素部170301の領域の拡大を
図ることができる。ただし、これに限定されず、信号線駆動回路170303が基板17
0300上の列方向の両側に形成されていてもよい。この場合、高精細な表示装置を得る
ことができる。
なお、基板170300として、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラ
スチック基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、
綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセ
テート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、ゴム基板、
ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板などを用いることが
出来る。あるいは、人などの動物の皮膚(皮表、真皮)又は皮下組織を基板として用いて
もよい。ただし、これに限定されず、様々なものを用いることができる。
なお、表示装置が有するスイッチング素子として、トランジスタ(例えば、バイポーラト
ランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、PIN
ダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator Me
tal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semiconduc
tor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、サイリスタなどを用いるこ
とができる。ただし、これに限定されず、様々なものを用いることができる。
ここまで、駆動回路が画素部と同じ基板上に形成されている場合について説明した。ただ
し、これに限定されず、駆動回路の一部又は全部を形成した別の基板をICチップとして
、画素部が形成されている基板に実装してもよい。
例えば、図41(A)に示すように、信号線駆動回路の代わりにICチップ170401
を基板170300にCOG方式で実装することができる。この場合、信号線駆動回路の
代わりにICチップ170401を基板170300にCOG方式で実装することによっ
て、消費電力の増加を防ぐことができる。なぜなら、信号線駆動回路は駆動周波数が高い
ので、消費電力が大きいからである。ICチップ170401を基板170300に実装
する前に検査できるので、表示装置の歩留まりの向上を図ることができる。信頼性を高め
ることができる。走査線駆動回路170302a及び走査線駆動回路170302bは駆
動周波数が低いので、トランジスタの半導体層として非結晶シリコン又は微結晶シリコン
を用いて走査線駆動回路170302a及び走査線駆動回路170302bを容易に形成
することができる。よって、大型の基板を用いて表示装置を製造することができる。なお
、図40の構成と共通するところは共通の符号を用いて、その説明を省略する。
別の例として、図41(B)に示すように、信号線駆動回路の代わりにICチップ170
401を基板170300にCOG方式で実装し、走査線駆動回路170302aの代わ
りにICチップ170501aを基板170300にCOG方式で実装し、走査線駆動回
路170302bの代わりにICチップ170501bを基板170300にCOG方式
で実装してもよい。この場合、ICチップ170401、ICチップ170501a及び
ICチップ170501bを基板170300に実装する前に検査できるので、表示装置
の歩留まりの向上を図ることができる。信頼性を高めることができる。基板170300
に形成されるトランジスタの半導体層として非結晶シリコン又は微結晶シリコンを容易に
用いることができる。よって、大型の基板を用いて表示装置を製造することができる。な
お、図40の構成と共通するところは共通の符号を用いて、その説明を省略する。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に
行うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施
の形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態8)
本実施の形態においては、表示装置の動作について説明する。
図42は、表示装置の構成例を示す図である。
表示装置180100は、画素部180101、信号線駆動回路180103及び走査線
駆動回路180104を有する。画素部180101には、複数の信号線S1乃至Smが
信号線駆動回路180103から列方向に延伸して配置されている。画素部180101
には、複数の走査線G1乃至Gnが走査線駆動回路180104から行方向に延伸して配
置されている。そして、複数の信号線S1乃至Smと複数の走査線G1乃至Gnとがそれ
ぞれ交差するところで、画素180102がマトリクス状に配置されている。
なお、信号線駆動回路180103は、信号線S1乃至Snそれぞれに信号を出力する機
能を有する。この信号をビデオ信号と呼んでもよい。なお、走査線駆動回路180104
は、走査線G1乃至Gmそれぞれに信号を出力する機能を有する。この信号を走査信号と
呼んでもよい。
なお、画素180102は、少なくとも信号線と接続されたスイッチング素子を有してい
る。このスイッチング素子は、走査線の電位(走査信)によってオン、オフが制御される
。そして、スイッチング素子がオンしている場合に画素180102は選択され、オフし
ている場合に画素180102は選択されない。
画素180102が選択されている場合(選択状態)は、信号線から画素180102に
ビデオ信号が入力される。そして、画素180102の状態(例えば、輝度、透過率、保
持容量の電圧など)は、この入力されたビデオ信号に応じて変化する。
画素180102が選択されていない場合(非選択状態)は、ビデオ信号が画素1801
02に入力されない。ただし、画素180102は選択時に入力されたビデオ信号に応じ
た電位を保持しているため、画素180102はビデオ信号に応じた(例えば、輝度、透
過率、保持容量の電圧など)を維持する。
なお、表示装置の構成は、図42に限定されない。例えば、画素180102の構成に応
じて、新たに配線(走査線、信号線、電源線、容量線又はコモン線など)を追加してもよ
い。別の例として、様々な機能を有する回路を追加してもよい。
図43は、表示装置の動作を説明するためのタイミングチャートの一例を示す。
図43のタイミングチャートは、1画面分の画像を表示する期間に相当する1フレーム期
間を示す。1フレーム期間は特に限定はしないが、画像を見る人がちらつき(フリッカ)
を感じないように少なくとも1/60秒以下とすることが好ましい。
図43のタイミングチャートは、1行目の走査線G1、i行目の走査線Gi(走査線G1
乃至Gmのうちいずれか一)、i+1行目の走査線Gi+1及びm行目の走査線Gmがそ
れぞれ選択されるタイミングを示している。
なお、走査線が選択されると同時に、当該走査線に接続されている画素180102も選
択される。例えば、i行目の走査線Giが選択されていると、i行目の走査線Giに接続
されている画素180102も選択される。
走査線G1乃至Gmの走査線それぞれは、1行目の走査線G1からm行目の走査線Gmま
で順に選択される(以下、走査するともいう)。例えば、i行目の走査線Giが選択され
ている期間は、i行目の走査線Gi以外の走査線(G1乃至Gi−1、Gi+1乃至Gm
)は選択されない。そして、次の期間に、i+1行目の走査線Gi+1が選択される。な
お、1つの走査線が選択されている期間を1ゲート選択期間と呼ぶ。
したがって、ある行の走査線が選択されると、当該走査線に接続された複数の画素180
102に、信号線G1乃至信号線Gmそれぞれからビデオ信号が入力される。例えば、i
行目の走査線Giが選択されている間、i行目の走査線Giに接続されている複数の画素
180102は、各々の信号線S1乃至Snから任意のビデオ信号をそれぞれ入力する。
こうして、個々の複数の画素180102を走査信号及びビデオ信号によって、独立して
制御することができる。
次に、1ゲート選択期間を複数のサブゲート選択期間に分割した場合について説明する。
図44は、1ゲート選択期間を2つのサブゲート選択期間(第1のサブゲート選択期間及
び第2のサブゲート選択期間)に分割した場合のタイミングチャートを示す。
なお、1ゲート選択期間を3つ以上のサブゲート選択期間に分割することもできる。
図44のタイミングチャートは、1画面分の画像を表示する期間に相当する1フレーム期
間を示す。1フレーム期間は特に限定はしないが、画像を見る人がちらつき(フリッカ)
を感じないように少なくとも1/60秒以下とすることが好ましい。
なお、1フレームは2つのサブフレーム(第1のサブフレーム及び第2のサブフレーム)
に分割されている。
図44のタイミングチャートは、i行目の走査線Gi、i+1行目の走査線Gi+1、j
行目の走査線Gj(走査線Gi+1乃至Gmのうちいずれか一)、j+1行目の走査線及
びGj+1行目の走査線Gj+1がそれぞれ選択されるタイミングを示している。
なお、走査線が選択されると同時に、当該走査線に接続されている画素180102も選
択される。例えば、i行目の走査線Giが選択されていると、i行目の走査線Giに接続
されている画素180102も選択される。
なお、走査線G1乃至Gmの走査線それぞれは、各サブゲート選択期間内で順に走査され
る。例えば、ある1ゲート選択期間において、第1のサブゲート選択期間ではi行目の走
査線Giが選択され、第2のサブゲート選択期間ではj行目の走査線Gjが選択される。
すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分の走査信号を選択したかのよ
うに動作させることが可能となる。このとき、第1のサブゲート選択期間と第2のサブゲ
ート選択期間とで、別々のビデオ信号が信号線S1乃至Snに入力される。したがって、
i行目に接続されている複数の画素180102とj行目に接続されている複数の画素1
80102とには、別々のビデオ信号を入力することができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態9)
本実施の形態においては、液晶パネルの周辺部について説明する。
図45は、エッジライト式と呼ばれるバックライトユニット20101と、液晶パネル2
0107とを有している液晶表示装置の一例を示す。エッジライト式とは、バックライト
ユニットの端部に光源を配置し、その光源の蛍光を発光面全体から放射する方式である。
エッジライト式のバックライトユニットは、薄型で省電力化を図ることができる。
バックライトユニット20101は、拡散板20102、導光板20103、反射板20
104、ランプリフレクタ20105及び光源20106によって構成される。
光源20106は必要に応じて発光する機能を有している。例えば、光源20106とし
ては冷陰極管、熱陰極管、発光ダイオード、無機EL又は有機ELなどが用いられる。ラ
ンプリフレクタ20105は、光源20106からの蛍光を効率よく導光板20103に
導く機能を有する。導光板20103は、蛍光を全反射させて、全面に光を導く機能を有
する。拡散板20102は、明度のムラを低減する機能を有する。反射板20104は、
導光板20103から下方向(液晶パネル20107と反対方向)に漏れた光を反射して
再利用する機能を有する。
なお、バックライトユニット20101には、光源20106の輝度を調整するための制
御回路が接続されている。この制御回路によって、光源20106の輝度を調整すること
ができる。
図46(A)、(B)、(C)及び(D)は、エッジライト式のバックライトユニットの
詳細な構成を示す図である。なお、拡散板、導光板及び反射板などはその説明を省略する
図46(A)に示すバックライトユニット20201は、光源として冷陰極管20203
を用いた構成である。そして、冷陰極管20203からの光を効率よく反射させるため、
ランプリフレクタ20202が設けられている。このような構成は、冷陰極管からの輝度
の強度のため、大型表示装置に用いることが多い。
図46(B)に示すバックライトユニット20211は、光源として発光ダイオード(L
ED)20213を用いた構成である。例えば、白色に発する発光ダイオード(LED)
20213は所定の間隔に配置される。そして、発光ダイオード(LED)20213か
らの光を効率よく反射させるため、ランプリフレクタ20212が設けられている。
発光ダイオードの輝度は高いので、発光ダイオードを用いた構成は大型表示装置に適する
。発光ダイオードは色再現性に優れているので、より実物に近い画像を表示することが出
来る。LEDはチップが小さいため、配置面積を小さくできる。したがって、表示装置の
狭額縁化を図ることができる。
なお、発光ダイオードが大型の表示装置に搭載される場合、発光ダイオードを該基板の背
面に配置することができる。発光ダイオードは、所定の間隔を維持し、各色の発光ダイオ
ードが順に配置される。発光ダイオードの配置によって、色再現性を高めることができる
図46(C)に示すバックライトユニット20221は、光源として各色RGBの発光ダ
イオード(LED)20223、発光ダイオード(LED)20224、発光ダイオード
(LED)20225を用いた構成である。各色RGBの発光ダイオード(LED)20
223、発光ダイオード(LED)20224、発光ダイオード(LED)20225は
、それぞれ所定の間隔に配置される。各色RGBの発光ダイオード(LED)20223
、発光ダイオード(LED)20224、発光ダイオード(LED)20225を用いる
ことによって、色再現性を高くすることができる。そして、発光ダイオードからの光を効
率よく反射させるため、ランプリフレクタ20222が設けられている。
発光ダイオードの輝度は高いので、光源として各色RGBの発光ダイオードを用いた構成
は大型表示装置に適する。発光ダイオードは色再現性に優れているので、より実物に近い
画像を表示することが出来る。LEDはチップが小さいため、配置面積を小さくできる。
したがって、表示装置の狭額縁化を図ることができる。
なお、時間に応じてRGBの発光ダイオードを順次点灯させることによって、カラー表示
を行うことができる。いわいるフィールドシーケンシャルモードである。
なお、白色を発する発光ダイオードと、各色RGBの発光ダイオード(LED)2022
3、発光ダイオード(LED)20224、発光ダイオード(LED)20225とを組
み合わせることができる。
なお、発光ダイオードが大型の表示装置に搭載される場合、発光ダイオードを該基板の背
面に配置することができる。発光ダイオードは、所定の間隔を維持し、各色の発光ダイオ
ードが順に配置される。発光ダイオードの配置によって、色再現性を高めることができる
図47(D)に示すバックライトユニット20231は、光源として各色RGBの発光ダ
イオード(LED)20233、発光ダイオード(LED)20234、発光ダイオード
(LED)20235を用いた構成である。例えば、各色RGBの発光ダイオード(LE
D)20233、発光ダイオード(LED)20234、発光ダイオード(LED)20
235のうち発光強度の低い色(例えば緑)は複数配置されている。各色RGBの発光ダ
イオード(LED)20233、発光ダイオード(LED)20234、発光ダイオード
(LED)20235を用いることによって、色再現性を高くすることができる。そして
、発光ダイオードからの光を効率よく反射させるため、ランプリフレクタ20232が設
けられている。
発光ダイオードの輝度は高いので、光源として各色RGBの発光ダイオードを用いた構成
は大型表示装置に適する。発光ダイオードは色再現性に優れているので、より実物に近い
画像を表示することが出来る。LEDはチップが小さいため、配置面積を小さくできる。
したがって、表示装置の狭額縁化を図ることができる。
なお、時間に応じてRGBの発光ダイオードを順次点灯させることによって、カラー表示
を行うことができる。いわいるフィールドシーケンシャルモードである。
なお、白色を発する発光ダイオードと、各色RGBの発光ダイオード(LED)2023
3、発光ダイオード(LED)20234、発光ダイオード(LED)20235とを組
み合わせることができる。
なお、発光ダイオードが大型の表示装置に搭載される場合、発光ダイオードを該基板の背
面に配置することができる。発光ダイオードは、所定の間隔を維持し、各色の発光ダイオ
ードが順に配置される。発光ダイオードの配置によって、色再現性を高めることができる
図49(A)は、直下型と呼ばれるバックライトユニットと、液晶パネルとを有する液晶
表示装置の一例を示す。直下式とは、発光面の直下に光源を配置することで、その光源の
蛍光を発光面全体から放射する方式である。直下式のバックライトユニットは、発光光量
を効率よく利用することができる。
バックライトユニット20500は、拡散板20501、遮光板20502、ランプリフ
レクタ20503及び光源20504によって構成される。
光源20504から発せられた光は、ランプリフレクタ20503によってバックライト
ユニット20500の一方の面に集められる。すなわち、バックライトユニット2050
0は、強く発光する面とほとんど発光しない面を有することになる。このとき、バックラ
イトユニット20500の強く発光する面側に液晶パネル20505を配置することによ
って、光源20504から発せられた光を効率よく液晶パネル20505に照射すること
ができる。
光源20504は、必要に応じて発光する機能を有している。例えば、光源20504と
しては、冷陰極管、熱陰極管、発光ダイオード、無機EL又は有機ELなどが用いられる
。ランプリフレクタ20503は、光源20504の蛍光を効率よく拡散板20501及
び遮光板20502に導く機能を有する。遮光板20502は、光源20504の配置に
合わせて光が強いところほど遮光を多くすることで、明度のムラを低減する機能を有する
。拡散板20501は、さらに明度のムラを低減する機能を有する。
なお、バックライトユニット20500には、光源20504の輝度を調整するための制
御回路が接続されている。この制御回路によって、光源20504の輝度を調整すること
ができる。
図49(B)は、直下型と呼ばれるバックライトユニットと、液晶パネルとを有する液晶
表示装置の一例を示す。直下式とは、発光面の直下に光源を配置することで、その光源の
蛍光を発光面全体から放射する方式である。直下式のバックライトユニットは、発光光量
を効率よく利用することができる。
バックライトユニット20510は、拡散板20511、遮光板20512、ランプリフ
レクタ20513、各色RGBの光源(R)20514a、光源(G)20514b及び
光源(B)20514cによって構成される。
光源(R)20514a、光源(G)20514b及び光源(B)20514cから発せ
られた光は、ランプリフレクタ20513によってバックライトユニット20510の一
方の面に集められる。すなわち、バックライトユニット20510は、強く発光する面と
ほとんど発光しない面を有することになる。このとき、バックライトユニット20510
の強く発光する面側に液晶パネル20515を配置することによって、光源(R)205
14a、光源(G)20514b及び光源(B)20514cから発せられた光を効率よ
く液晶パネル20515に照射することができる。
各色RGBの光源(R)20514a、光源(G)20514b及び光源(B)2051
4cは、必要に応じて発光する機能を有する。例えば、光源(R)20514a、光源(
G)20514b及び光源(B)20514cとしては、冷陰極管、熱陰極管、発光ダイ
オード、無機EL又は有機ELなどが用いられる。ランプリフレクタ20513は、光源
20514の蛍光を効率よく拡散板20511及び遮光板20512に導く機能を有する
。遮光板20512は、光源20514の配置に合わせて光が強いところほど遮光を多く
することで、明度のムラを低減する機能を有する。拡散板20511は、さらに明度のム
ラを低減する機能を有する。
なお、バックライトユニット20510には、各色RGBの光源(R)20514a、光
源(G)20514b及び光源(B)20514cの輝度を調整するための制御回路が接
続されている。この制御回路によって、各色RGBの光源(R)20514a、光源(G
)20514b及び光源(B)20514cの輝度を調整することができる。
図47は、偏光板(偏光フィルムともいう)の構成の一例を示す図である。
偏光フィルム20300は、保護フィルム20301、基板フィルム20302、PVA
偏光フィルム20303、基板フィルム20304、粘着剤層20305及び離型フィル
ム20306を有する。
PVA偏光フィルム20303は、ある振動方向だけの光(直線偏光)を作り出す機能を
有する。具体的には、PVA偏光フィルム20303は、電子の密度が縦と横で大きく異
なる分子(偏光子)を含んでいる。PVA偏光フィルム20303は、この電子の密度が
縦と横で大きく異なる分子の方向を揃えることで、直線偏光を作り出すことができる。
一例として、PVA偏光フィルム20303は、ポリビニルアルコール(Poly Vi
nyl Alcohol)の高分子フィルムに、ヨウ素化合物をドープし、PVAフィル
ムをある方向に引っ張ることで、一定方向にヨウ素分子の並んだフィルムを得ることがで
きる。そして、ヨウ素分子の長軸と平行な光は、ヨウ素分子に吸収される。なお、高耐久
用途及び高耐熱用途として、ヨウ素の代わりに2色性の染料が用いてもよい。なお、染料
は、車載用LCD又はプロジェクタ用LCDなどの耐久性、耐熱性が求められる液晶表示
装置に用いられることが望ましい。
PVA偏光フィルム20303は、両側を基材となるフィルム(基板フィルム20302
及び基板フィルム20304)で挟むことで、信頼性を増すことができる。なお、PVA
偏光フィルム20303は、高透明性、高耐久性のトリアセチルロース(TAC)フィル
ムによって挟まれていてもよい。なお、基板フィルム及びTACフィルムは、PVA偏光
フィルム20303が有する偏光子の保護層として機能する。
一方の基板フィルム(基板フィルム20304)には、液晶パネルのガラス基板に貼るた
めの粘着剤層20305が貼られている。なお、粘着剤層20305は、粘着剤を片側の
基板フィルム(基板フィルム20304)に塗布することで形成される。粘着剤層203
05には、離型フィルム20306(セパレートフィルム)が備えられている。
他方の基板フィルム(基板フィルム20302)には、保護フィルム20301が備えら
れている。
なお、偏光フィルム20300表面に、ハードコート散乱層(アンチグレア層)が備えら
れていてもよい。ハードコート散乱層は、AG処理によって表面に微細な凹凸が形成され
ており、外光を散乱させる防眩機能を有するため、液晶パネルへの外光の映り込みを防ぐ
ことができる。表面反射を防ぐことができる。
なお、偏光フィルム20300表面に、複数の屈折率の異なる光学薄膜層を多層化(アン
チリフレクション処理、若しくはAR処理ともいう)してもよい。多層化された複数の屈
折率のことなる光学薄膜層は、光の干渉効果によって表面の反射率を低減することができ
る。
図48は、液晶表示装置のシステムブロックの一例を示す図である。
画素部20405には、信号線20412が信号線駆動回路20403から延伸して配置
されている。画素部20405には、走査線20410が走査線駆動回路20404から
延伸して配置されている。そして、信号線20412と走査線20410との交差領域に
、複数の画素がマトリクス状に配置されている。なお、複数の画素それぞれはスイッチン
グ素子を有している。したがって、複数の画素それぞれに液晶分子の傾きを制御するため
の電圧を独立して入力することができる。このように各交差領域にスイッチング素子が設
けられた構造をアクティブ型と呼ぶ。ただし、このようなアクティブ型に限定されず、パ
ッシブ型の構成でもよい。パッシブ型は、各画素にスイッチング素子がないため、工程が
簡便である。
駆動回路部20408は、制御回路20402、信号線駆動回路20403及び走査線駆
動回路20404を有する。制御回路20402には映像信号20401が入力されてい
る。制御回路20402は、この映像信号20401に応じて、信号線駆動回路2040
3及び走査線駆動回路20404を制御する。そのため、映像信号20401は、信号線
駆動回路20403及び走査線駆動回路20404に、それぞれ制御信号を入力する。そ
して、この制御信号に応じて、信号線駆動回路20403はビデオ信号を信号線2041
2に入力し、走査線駆動回路20404は走査信号を走査線20410に入力する。そし
て、画素が有するスイッチング素子が走査信号に応じて選択され、画素の画素電極にビデ
オ信号が入力される。
なお、制御回路20402は、映像信号20401に応じて電源20407も制御してい
る。電源20407は、照明手段20406へ電力を供給する手段を有している。照明手
段20406としては、エッジライト式のバックライトユニット、又は直下型のバックラ
イトユニットを用いることができる。ただし、照明手段20406としては、フロントラ
イトを用いてもよい。フロントライトとは、画素部の前面側に取りつけ、全体を照らす発
光体及び導光体で構成された板状のライトユニットである。このような照明手段により、
低消費電力で、均等に画素部を照らすことができる。
図48(B)に示すように走査線駆動回路20404は、シフトレジスタ20441、レ
ベルシフタ20442、バッファ20443として機能する回路を有する。シフトレジス
タ20441にはゲートスタートパルス(GSP)、ゲートクロック信号(GCK)等の
信号が入力される。
図48(C)に示すように信号線駆動回路20403は、シフトレジスタ20431、第
1のラッチ20432、第2のラッチ20433、レベルシフタ20434、バッファ2
0435として機能する回路を有する。バッファ20435として機能する回路とは、弱
い信号を増幅させる機能を有する回路であり、オペアンプ等を有する。レベルシフタ20
434には、スタートパルス(SSP)等の信号が、第1のラッチ20432にはビデオ
信号等のデータ(DATA)が入力される。第2のラッチ20433にはラッチ(LAT
)信号を一時保持することができ、一斉に画素部20405へ入力させる。これを線順次
駆動と呼ぶ。そのため、線順次駆動ではなく、点順次駆動を行う画素であれば、第2のラ
ッチは不要とすることができる。
なお、本実施の形態において、液晶パネルは、公知のものを用いることができる。例えば
、液晶パネルとして、2つの基板の間に液晶層が封止された構成を用いることができる。
一方の基板上には、トランジスタ、容量素子、画素電極又は配向膜などが形成されている
。なお、一方の基板の上面と反対側には、偏光板、位相差板又はプリズムシートが配置さ
れていてもよい。他方の基板上には、カラーフィルタ、ブラックマトリクス、対向電極又
は配向膜などが形成されている。なお、他方の基板の上面と反対側には、偏光板又は位相
差板が配置されていてもよい。なお、カラーフィルタ及びブラックマトリクスは、一方の
基板の上面に形成されてもよい。なお、一方の基板の上面側又はその反対側にスリット(
格子)を配置することで、3次元表示を行うことができる。
なお、偏光板、位相差板及びプリズムシートをそれぞれ、2つの基板の間に配置すること
が可能である。あるいは、2つの基板のうちのいずれかと一体とすることが可能である。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態10)
本実施の形態においては、液晶表示装置に適用できる画素の構成及び画素の動作について
説明する。
なお、本実施の形態において、液晶の動作モードとして、TN(Twisted Nem
atic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(
Fringe Field Switching)モード、MVA(Multi−dom
ain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned
Vertical Alignment)、ASM(Axially Symmetr
ic aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Co
mpensated Birefringence)モード、FLC(Ferroele
ctric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroe
lectric Liquid Crystal)などを用いることができる。
図50(A)は、液晶表示装置に適用できる画素構成の一例を示す図である。
画素40100は、トランジスタ40101、液晶素子40102及び容量素子4010
3を有している。トランジスタ40101のゲートは配線40105に接続されている。
トランジスタ40101の第1端子は配線40104に接続されている。トランジスタ4
0101の第2端子は液晶素子40102の第1電極及び容量素子40103の第1電極
に接続される。液晶素子40102の第2電極は対向電極40107に相当する。容量素
子40103の第2の電極が配線40106に接続されている。
配線40104は、信号線として機能する。配線40105は走査線として機能する。配
線40106は容量線として機能する。トランジスタ40101は、スイッチとして機能
する。容量素子40103は、保持容量として機能する。
トランジスタ40101はスイッチとして機能すればよく、トランジスタ40101の極
性はPチャネル型でもよいし、Nチャネル型でもよい。
なお、配線40104にはビデオ信号が入力されている。配線40105には走査信号が
入力されている。配線40106はある一定の電位が供給されている。なお、走査信号は
Hレベル又はLレベルのデジタル電圧信号である。トランジスタ40101がNチャネル
型の場合、走査信号のHレベルはトランジスタ40101をオンできる電位、走査信号の
Lレベルはトランジスタ40101をオフできる電位である。あるいは、トランジスタ4
0101がPチャネル型の場合、走査信号のHレベルはトランジスタ40101をオフで
きる電位、走査信号のLレベルはトランジスタ40101をオンできる電位である。なお
、ビデオ信号はアナログ電圧である。ただし、これに限定されず、ビデオ信号はデジタル
の電圧でもよい。または、ビデオ信号は電流でもよい。そして、このビデオ信号の電流は
、アナログでもデジタルでもよい。ビデオ信号は、走査信号のHレベルよりも低く、走査
信号のLレベルよりも高い電位である。なお、配線40106に供給されている一定の電
位は対向電極40107の電位と等しいことが好ましい。
画素40100の動作について、トランジスタ40101がオンしている場合とトランジ
スタ40101がオフしている場合に分けて説明する。
トランジスタ40101がオンしている場合は、配線40104と、液晶素子40102
の第1電極(画素電極)及び容量素子40103の第1電極とが電気的に接続される。し
たがって、ビデオ信号は、配線40104からトランジスタ40101を介して、液晶素
子40102の第1電極(画素電極)及び容量素子40103の第1電極に入力される。
そして、容量素子40103はビデオ信号と配線40106に供給されている電位との電
位差を保持する。
トランジスタ40101がオフしている場合は、配線40104と、液晶素子40102
の第1電極(画素電極)及び容量素子40103の第1電極とが電気的に遮断される。し
たがって、液晶素子40102の第1電極及び容量素子40103の第1電極は浮遊状態
となる。容量素子40103はビデオ信号と配線40106に供給されている電位との電
位差を保持しているため、液晶素子40102の第1電極及び容量素子40103の第1
電極は、ビデオ信号と同じ(対応した)電位を維持する。なお、液晶素子40102は、
ビデオ信号に応じた透過率となる。
図50(B)は、液晶表示装置に適用できる画素構成の一例を示す図である。特に、図5
0(B)は、横電界モード(IPSモード、FFSモードを含む)に適した液晶表示装置
に適用できる画素構成の一例を示す図である。
画素40110は、トランジスタ40111、液晶素子40112及び容量素子4011
3を有している。トランジスタ40111のゲートは配線40115に接続されている。
トランジスタ40111の第1端子は配線40114に接続されている。トランジスタ4
0111の第2端子は液晶素子40112の第1電極及び容量素子40113の第1電極
に接続される。液晶素子40112の第2電極は配線40116と接続されている。容量
素子40113の第2の電極が配線40116に接続されている。
配線40114は、信号線として機能する。配線40115は走査線として機能する。配
線40116は容量線として機能する。トランジスタ40111は、スイッチとして機能
する。容量素子40113は、保持容量として機能する。
トランジスタ40111はスイッチとして機能すればよく、トランジスタ40111の極
性はPチャネル型でもよいし、Nチャネル型でもよい。
なお、配線40114にはビデオ信号が入力されている。配線40115には走査信号が
入力されている。配線40116はある一定の電位が供給されている。なお、走査信号は
Hレベル又はLレベルのデジタル電圧信号である。トランジスタ40111がNチャネル
型の場合、走査信号のHレベルはトランジスタ40111をオンできる電位、走査信号の
Lレベルはトランジスタ40111をオフできる電位である。あるいは、トランジスタ4
0111がPチャネル型の場合、走査信号のHレベルはトランジスタ40111をオフで
きる電位、走査信号のLレベルはトランジスタ40111をオンできる電位である。なお
、ビデオ信号はアナログ電圧である。ただし、これに限定されず、ビデオ信号はデジタル
の電圧でもよい。または、ビデオ信号は電流でもよい。そして、ビデオ信号の電流は、ア
ナログでもデジタルでもよい。ビデオ信号は、走査信号のHレベルよりも低く、走査信号
のLレベルよりも高い電位である。
画素40110の動作について、トランジスタ40111がオンしている場合とトランジ
スタ40111がオフしている場合に分けて説明する。
トランジスタ40111がオンしている場合は、配線40114と、液晶素子40112
の第1電極(画素電極)及び容量素子40113の第1電極とが電気的に接続される。し
たがって、ビデオ信号は、配線40114からトランジスタ40111を介して、液晶素
子40112の第1電極(画素電極)及び容量素子40113の第1電極に入力される。
そして、容量素子40113はビデオ信号と配線40116に供給されている電位との電
位差を保持する。
トランジスタ40111がオフしている場合は、配線40114と、液晶素子40112
の第1電極(画素電極)及び容量素子40113の第1電極とが電気的に遮断される。し
たがって、液晶素子40112の第1電極及び容量素子40113の第1電極は浮遊状態
となる。容量素子40113はビデオ信号と配線40116に供給されている電位との電
位差を保持しているため、液晶素子40112の第1電極及び容量素子40113の第1
電極は、ビデオ信号と同じ(対応した)電位を維持する。なお、液晶素子40112は、
ビデオ信号に応じた透過率となる。
図51は、液晶表示装置に適用できる画素構成の一例を示す図である。特に、図51は、
配線数を減らして画素の開口率を大きくできる画素構成の一例である。
図51は、同じ列方向に配置された二つの画素(画素40200及び画素40210)を
示す。例えば、画素40200がN行目に配置されている場合、画素40210はN+1
行目に配置されている。
画素40200は、トランジスタ40201、液晶素子40202及び容量素子4020
3を有している。トランジスタ40201のゲートは配線40205に接続されている。
トランジスタ40201の第1端子は配線40204に接続されている。トランジスタ4
0201の第2端子は液晶素子40202の第1電極及び容量素子40203の第1電極
に接続される。液晶素子40202の第2電極は対向電極40207に相当する。容量素
子40203の第2電極は、前行のトランジスタのゲートと同じ配線に接続されている。
画素40210は、トランジスタ40211、液晶素子40212及び容量素子4021
3を有している。トランジスタ40211のゲートは配線40215に接続されている。
トランジスタ40211の第1端子は配線40204に接続されている。トランジスタ4
0211の第2端子は液晶素子40212の第1電極及び容量素子40213の第1電極
に接続される。液晶素子40212の第2電極は対向電極40217に相当する。容量素
子40213の第2電極は、前行のトランジスタのゲートと同じ配線(配線40205)
に接続されている。
配線40204は、信号線として機能する。配線40205はN行目の走査線として機能
する。配線40206はN行目の容量線として機能する。トランジスタ40201は、ス
イッチとして機能する。容量素子40203は、保持容量として機能する。
配線40214は、信号線として機能する。配線40215はN+1行目の走査線として
機能する。配線40216はN+1行目の容量線として機能する。トランジスタ4021
1は、スイッチとして機能する。容量素子40213は、保持容量として機能する。
トランジスタ40201及びトランジスタ40211はスイッチとして機能すればよく、
トランジスタ40201の極性及びトランジスタ40211の極性はPチャネル型でもよ
いし、Nチャネル型でもよい。
なお、配線40204にはビデオ信号が入力されている。配線40205には走査信号(
N行目)が入力されている。配線40215には走査信号(N+1行目)が入力されてい
る。
走査信号はHレベル又はLレベルのデジタル電圧信号である。トランジスタ40201(
又はトランジスタ40211)がNチャネル型の場合、走査信号のHレベルはトランジス
タ40201(又はトランジスタ40211)をオンできる電位、走査信号のLレベルは
トランジスタ40201(又はトランジスタ40211)をオフできる電位である。ある
いは、トランジスタ40201(又はトランジスタ40211)がPチャネル型の場合、
走査信号のHレベルはトランジスタ40201(又はトランジスタ40211)をオフで
きる電位、走査信号のLレベルはトランジスタ40201(又はトランジスタ40211
)をオンできる電位である。なお、ビデオ信号はアナログ電圧である。ただし、これに限
定されず、ビデオ信号はデジタルの電圧でもよい。または、ビデオ信号は電流でもよい。
そして、ビデオ信号の電流は、アナログでもデジタルでもよい。ビデオ信号は、走査信号
のHレベルよりも低く、走査信号のLレベルよりも高い電位である。
画素40200の動作について、トランジスタ40201がオンしている場合とトランジ
スタ40201がオフしている場合に分けて説明する。
トランジスタ40201がオンしている場合は、配線40204と、液晶素子40202
の第1電極(画素電極)及び容量素子40203の第1電極とが電気的に接続される。し
たがって、ビデオ信号は、配線40204からトランジスタ40201を介して、液晶素
子40202の第1電極(画素電極)及び容量素子40203の第1電極に入力される。
そして、容量素子40203はビデオ信号と前行のトランジスタのゲートと同じ配線に供
給されている電位との電位差を保持する。
トランジスタ40201がオフしている場合は、配線40204と、液晶素子40202
の第1電極(画素電極)及び容量素子40203の第1電極とが電気的に遮断される。し
たがって、液晶素子40202の第1電極及び容量素子40203の第1電極は浮遊状態
となる。容量素子40203はビデオ信号と前行のトランジスタのゲートと同じ配線に供
給されている電位との電位差を保持しているため、液晶素子40202の第1電極及び容
量素子40203の第1電極は、ビデオ信号と同じ(対応した)電位を維持する。なお、
液晶素子40202は、ビデオ信号に応じた透過率となる。
画素40210の動作について、トランジスタ40211がオンしている場合とトランジ
スタ40211がオフしている場合に分けて説明する。
トランジスタ40211がオンしている場合は、配線40204と、液晶素子40212
の第1電極(画素電極)及び容量素子40213の第1電極とが電気的に接続される。し
たがって、ビデオ信号は、配線40204からトランジスタ40211を介して、液晶素
子40212の第1電極(画素電極)及び容量素子40213の第1電極に入力される。
そして、容量素子40213はビデオ信号と前行のトランジスタのゲートと同じ配線(配
線40205)に供給されている電位との電位差を保持する。
トランジスタ40211がオフしている場合は、配線40204と、液晶素子40212
の第1電極(画素電極)及び容量素子40213の第1電極とが電気的に遮断される。し
たがって、液晶素子40212の第1電極及び容量素子40213の第1電極は浮遊状態
となる。容量素子40213はビデオ信号と前行のトランジスタのゲートと同じ配線(配
線40205)に供給されている電位との電位差を保持しているため、液晶素子4021
2の第1電極及び容量素子40213の第1電極は、ビデオ信号と同じ(対応した)電位
を維持する。なお、液晶素子40212は、ビデオ信号に応じた透過率となる。
図52は、液晶表示装置に適用できる画素構成の一例を示す図である。特に、図52は、
サブ画素を用いることで視野角を向上できる画素構成の一例である。
画素40320は、サブ画素40300とサブ画素40310を有している。画素403
20が2つのサブ画素を有している場合について説明するが、画素40320は3つ以上
のサブ画素を有していてもよい。
サブ画素40300は、トランジスタ40301、液晶素子40302及び容量素子40
303を有している。トランジスタ40301のゲートは配線40305に接続されてい
る。トランジスタ40301の第1端子は配線40304に接続されている。トランジス
タ40301の第2端子は液晶素子40302の第1電極及び容量素子40303の第1
電極に接続される。液晶素子40302の第2電極は対向電極40307に相当する。容
量素子40303の第2の電極が配線40306に接続されている。
サブ画素40310は、トランジスタ40311、液晶素子40312及び容量素子40
313を有している。トランジスタ40311のゲートは配線40315に接続されてい
る。トランジスタ40301の第1端子は配線40304に接続されている。トランジス
タ40311の第2端子は液晶素子40312の第1電極及び容量素子40313の第1
電極に接続される。液晶素子40312の第2電極は対向電極40317に相当する。容
量素子40313の第2の電極が配線40306に接続されている。
配線40304は、信号線として機能する。配線40305は走査線として機能する。配
線40315は信号線として機能する。配線40306は容量線として機能する。トラン
ジスタ40301は、スイッチとして機能する。トランジスタ40311は、スイッチと
して機能する。容量素子40303は、保持容量として機能する。容量素子40313は
、保持容量として機能する。
トランジスタ40301はスイッチとして機能すればよく、トランジスタ40301の極
性はPチャネル型でもよいし、Nチャネル型でもよい。トランジスタ40311はスイッ
チとして機能すればよく、トランジスタ40311の極性はPチャネル型でもよいし、N
チャネル型でもよい。
なお、配線40304にはビデオ信号が入力されている。配線40305には走査信号が
入力されている。配線40315には走査信号が入力されている。配線40306はある
一定の電位が供給されている。
なお、走査信号はHレベル又はLレベルのデジタル電圧信号である。トランジスタ403
01(又はトランジスタ40311)がNチャネル型の場合、走査信号のHレベルはトラ
ンジスタ40301(又はトランジスタ40311)をオンできる電位、走査信号のLレ
ベルはトランジスタ40301(又はトランジスタ40311)をオフできる電位である
。あるいは、トランジスタ40301(又はトランジスタ40311)がPチャネル型の
場合、走査信号のHレベルはトランジスタ40301(又はトランジスタ40311)を
オフできる電位、走査信号のLレベルはトランジスタ40301(又はトランジスタ40
311)をオンできる電位である。なお、ビデオ信号はアナログ電圧である。ただし、こ
れに限定されず、ビデオ信号はデジタルの電圧でもよい。または、ビデオ信号は電流でも
よい。そして、ビデオ信号の電流は、アナログでもデジタルでもよい。ビデオ信号は、走
査信号のHレベルよりも低く、走査信号のLレベルよりも高い電位である。なお、配線4
0306に供給されている一定の電位は対向電極40307の電位又は対向電極4031
7の電位と等しいことが好ましい。
画素40320の動作について、トランジスタ40301がオンしトランジスタ4031
1がオフしている場合と、トランジスタ40301がオフしトランジスタ40311がオ
ンしている場合と、トランジスタ40301及びトランジスタ40311がオフしている
場合とに分けて説明する。
トランジスタ40301がオンしトランジスタ40311がオフしている場合は、サブ画
素40300において、配線40304と、液晶素子40302の第1電極(画素電極)
及び容量素子40303の第1電極とが電気的に接続される。したがって、ビデオ信号は
、配線40304からトランジスタ40301を介して、液晶素子40302の第1電極
(画素電極)及び容量素子40303の第1電極に入力される。そして、容量素子403
03はビデオ信号と配線40306に供給されている電位との電位差を保持する。このと
き、サブ画素40310において、配線40304と、液晶素子40312の第1電極(
画素電極)及び容量素子40313の第1電極とが電気的に遮断される。したがって、ビ
デオ信号は、サブ画素40310には入力されない。
トランジスタ40301がオフし、トランジスタ40311がオンしている場合は、サブ
画素40300において、配線40304と、液晶素子40302の第1電極(画素電極
)及び容量素子40303の第1電極とが電気的に遮断される。したがって、液晶素子4
0302の第1電極及び容量素子40303の第1電極は浮遊状態となる。容量素子40
303はビデオ信号と配線40306に供給されている電位との電位差を保持しているた
め、液晶素子40302の第1電極及び容量素子40303の第1電極は、ビデオ信号と
同じ(対応した)電位を維持する。このとき、サブ画素40310において、配線403
04と、液晶素子40312の第1電極(画素電極)及び容量素子40313の第1電極
とが電気的に接続される。したがって、ビデオ信号は、配線40304からトランジスタ
40311を介して、液晶素子40312の第1電極(画素電極)及び容量素子4031
3の第1電極に入力される。そして、容量素子40313はビデオ信号と配線40316
に供給されている電位との電位差を保持する。
トランジスタ40301及びトランジスタ40311がオフしている場合は、サブ画素4
0300において、配線40304と、液晶素子40302の第1電極(画素電極)及び
容量素子40303の第1電極とが電気的に遮断される。したがって、液晶素子4030
2の第1電極及び容量素子40303の第1電極は浮遊状態となる。容量素子40303
はビデオ信号と配線40306に供給されている電位との電位差を保持しているため、液
晶素子40302の第1電極及び容量素子40303の第1電極は、ビデオ信号と同じ(
対応した)電位を維持する。なお、液晶素子40302は、ビデオ信号に応じた透過率と
なる。このとき、このとき、サブ画素40310において、配線40304と、液晶素子
40312の第1電極(画素電極)及び容量素子40313の第1電極とが電気的に遮断
される。したがって、液晶素子40312の第1電極及び容量素子40313の第1電極
は浮遊状態となる。容量素子40313はビデオ信号と配線40306に供給されている
電位との電位差を保持しているため、液晶素子40312の第1電極及び容量素子403
13の第1電極は、ビデオ信号と同じ(対応した)電位を維持する。なお、液晶素子40
312は、ビデオ信号に応じた透過率となる。
サブ画素40300に入力するビデオ信号は、サブ画素40310に入力するビデオ信号
と異なる値としてもよい。この場合、液晶素子40302の液晶分子の配向を液晶素子4
0312の液晶分子の配向と異ならせることができるため、視野角を広くすることができ
る。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態11)
本実施形態においては、表示装置の駆動方法について説明する。特に、液晶表示装置の駆
動方法について説明する。
本実施形態において説明する液晶表示装置に用いることのできる液晶パネルは、液晶材料
を2枚の基板によって挟んだ構造であるとする。2枚の基板は、それぞれ、液晶材料に印
加する電界を制御するための電極を備えている。液晶材料は、外部から印加される電界に
よって、光学的および電気的な性質が変化する材料である。したがって、液晶パネルは、
基板が有する電極を用いて液晶材料に印加する電圧を制御することによって、所望の光学
的および電気的な性質を得ることができるデバイスである。そして、多数の電極を平面的
に並置することでそれぞれを画素とし、画素に印加する電圧を個別に制御することにより
、精細な画像を表示できる液晶パネルとすることができる。
ここで、電界の変化に対する液晶材料の応答時間は、2枚の基板の間隔(セルギャップ)
および液晶材料の種類等に依存するが、一般的に数ミリ秒から数十ミリ秒である。さらに
、電界の変化量が小さい場合は、液晶材料の応答時間はさらに長くなる。この性質は、液
晶パネルによって動きのある画像を表示する場合に、残像、尾引き、コントラストの低下
といった画像表示上の障害を引き起こし、特に中間調から別の中間調へ変化する場合(電
界の変化が小さい)場合に、前述の障害の程度が著しくなる。
一方、アクティブマトリクスを用いた液晶パネルに特有の問題として、定電荷駆動による
書き込み電圧の変化がある。以下に、本実施形態における定電荷駆動について説明する。
アクティブマトリクスにおける画素回路は、書き込みを制御するスイッチと、電荷を保持
する容量素子を含む。アクティブマトリクスにおける画素回路の駆動方法は、スイッチを
オン状態として所定の電圧を画素回路に書き込んだ後、直ちにスイッチをオフ状態として
画素回路内の電荷を保持する(ホールド状態)というものである。ホールド状態時、画素
回路の内部と外部には電荷のやり取りが行なわれない(定電荷)。通常、スイッチがオン
状態となっている期間に比べて、オフ状態となっている期間は数百(走査線本数)倍程度
長い。そのため、画素回路のスイッチは、ほとんどオフ状態となっていると考えてよい。
以上より、本実施形態における定電荷駆動とは、液晶パネルの駆動時、画素回路はほとん
どの期間においてホールド状態である駆動方法であるとする。
次に、液晶材料の電気的特性について説明する。液晶材料は、外部から印加される電界が
変化すると、光学的性質が変化するのと同時に、誘電率も変化する。すなわち、液晶パネ
ルの各画素を2枚の電極に挟まれた容量素子(液晶素子)として考えたとき、当該容量素
子は、印加される電圧によって静電容量が変化する容量素子である。この現象を、ダイナ
ミックキャパシタンスと呼ぶこととする。
このように、印加される電圧によって静電容量が変化する容量素子を、上述した定電荷駆
動によって駆動する場合、次のような問題が生じる。すなわち、電荷の移動が行なわれな
いホールド状態において、液晶素子の静電容量が変化すると、印加される電圧も変化して
しまうという問題である。これは、(電荷量)=(静電容量)×(印加電圧)という関係
式において、電荷量が一定であるということから理解できる。
以上の理由により、アクティブマトリクスを用いた液晶パネルでは、定電荷駆動であるこ
とによって、ホールド状態時における電圧が、書き込み時における電圧から変化してしま
う。その結果、液晶素子の透過率は、ホールド状態を取らない駆動法における変化とは異
なったものとなる。この様子を示したのが、図56である。図56(A)は、横軸に時間
、縦軸に電圧の絶対値をとり、画素回路に書き込む電圧の制御例を表したものである。図
56(B)は、横軸に時間、縦軸に電圧をとった場合の、画素回路に書き込む電圧の制御
例を表したものである。図56(C)は、横軸に時間、縦軸に液晶素子の透過率をとり、
図56(A)または図56(B)によって表した電圧を画素回路に書き込んだ場合の、液
晶素子の透過率の時間変化を表したものである。図56(A)乃至(C)において、期間
Fは電圧の書き換え周期を表し、電圧を書き換える時刻をt、t、t、t〜とし
て説明する。
ここで、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、時刻0におけ
る書き換えでは|V|、時刻t、t、t、t〜における書き換えでは|V
であるとする。(図56(A)参照)
なお、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、その極性を周期
的に入れ替えてもよい。(反転駆動:図56(B)参照)この方法によって、液晶に直流
電圧をできるだけ印加しないようにすることができるので、液晶素子の劣化による焼きつ
き等を防ぐことができる。なお、極性を入れ替える周期(反転周期)は、電圧の書き換え
周期と同じでもよい。この場合は、反転周期が短いので、反転駆動によるフリッカの発生
を低減することができる。さらに、反転周期は、電圧の書き換え周期の整数倍の周期であ
ってもよい。この場合は、反転周期が長く、極性を変えて電圧を書き込む頻度を減少させ
ることができるため、消費電力を低減することができる。
そして、図56(A)または図56(B)に示したような電圧を液晶素子に印加したとき
の液晶素子の透過率の時間変化を、図56(C)に示す。ここで、液晶素子に電圧|V
|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとする。同様に、液晶
素子に電圧|V|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとす
る。時刻tにおいて、液晶素子に印加される電圧が|V|から|V|に変化すると
、液晶素子の透過率は、破線30401に示したように、すぐにTRとはならず、ゆっ
くりと変化する。たとえば、電圧の書き換え周期が、60Hzの画像信号のフレーム周期
(16.7ミリ秒)と同じであるとき、透過率がTRに変化するまでは、数フレーム程
度の時間が必要となる。
ただし、破線30401に示したような、滑らかな透過率の時間変化は、液晶素子に正確
に電圧|V|が印加されたときのものである。実際の液晶パネル、たとえば、アクティ
ブマトリクスを用いた液晶パネルでは、定電荷駆動であることによって、ホールド状態時
における電圧が、書き込み時における電圧から変化してしまうため、液晶素子の透過率は
破線30401に示したような時間変化とはならず、かわりに、実線30402に示した
ような、段階的な時間変化となる。これは、定電荷駆動であることによって電圧が変化し
てしまうため、1回の書き込みでは目的の電圧に到達することができないためである。そ
の結果、液晶素子の透過率の応答時間は、本来の応答時間(破線30401)よりも、見
かけ上、さらに長くなってしまい、残像、尾引き、コントラストの低下といった画像表示
上の障害を顕著に引き起こしてしまうということになる。
オーバードライブ駆動を用いることによって、液晶素子の本来の応答時間の長さと、ダイ
ナミックキャパシタンスおよび定電荷駆動による書き込み不足に起因する見かけ上の応答
時間がさらに長くなる現象を、同時に解決することができる。この様子を示したのが、図
57である。図57(A)は、横軸に時間、縦軸に電圧の絶対値をとり、画素回路に書き
込む電圧の制御例を表したものである。図57(B)は、横軸に時間、縦軸に電圧をとっ
た場合の、画素回路に書き込む電圧の制御例を表したものである。図57(C)は、横軸
に時間、縦軸に液晶素子の透過率をとり、図57(A)または図57(B)によって表し
た電圧を画素回路に書き込んだ場合の、液晶素子の透過率の時間変化を表したものである
。図57(A)乃至(C)において、期間Fは電圧の書き換え周期を表し、電圧を書き換
える時刻をt、t、t、t〜として説明する。
ここで、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、時刻0におけ
る書き換えでは|V|、時刻tにおける書き換えでは|V|、時刻t、t、t
〜における書き換えでは|V|であるとする。(図57(A)参照)
なお、液晶表示装置に入力される画像データに対応する書き込み電圧は、その極性を周期
的に入れ替えてもよい。(反転駆動:図57(B)参照)この方法によって、液晶に直流
電圧をできるだけ印加しないようにすることができるので、液晶素子の劣化による焼きつ
き等を防ぐことができる。なお、極性を入れ替える周期(反転周期)は、電圧の書き換え
周期と同じでもよい。この場合は、反転周期が短いので、反転駆動によるフリッカの発生
を低減することができる。さらに、反転周期は、電圧の書き換え周期の整数倍の周期であ
ってもよい。この場合は、反転周期が長く、極性を変えて電圧を書き込む頻度を減少させ
ることができるため、消費電力を低減することができる。
そして、図57(A)または図57(B)に示したような電圧を液晶素子に印加したとき
の液晶素子の透過率の時間変化を、図57(C)に示す。ここで、液晶素子に電圧|V
|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとする。同様に、液晶
素子に電圧|V|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透過率をTRとす
る。同様に、液晶素子に電圧|V|が印加され、十分時間が経過した後の液晶素子の透
過率をTRとする。時刻tにおいて、液晶素子に印加される電圧が|V|から|V
|に変化すると、液晶素子の透過率は、破線30501に示したように、数フレームを
かけて透過率をTRまで変化しようとする。しかし、電圧|V|の印加は時刻t
終わり、時刻tより後は、電圧|V|が印加される。そのため、液晶素子の透過率は
破線30501に示したようにはならず、実線30502に示したようになる。ここで、
時刻tの時点において、透過率が概ねTRとなっているように、電圧|V|の値を
設定するのが好ましい。ここで、電圧|V|を、オーバードライブ電圧とも呼ぶことと
する。
つまり、オーバードライブ電圧である|V|を変化させれば、液晶素子の応答時間をあ
る程度制御することができる。なぜならば、液晶の応答時間は、電界の強さによって変化
するからである。具体的には、電界が強いほど、液晶素子の応答時間は短くなり、電界が
弱いほど、液晶素子の応答時間は長くなる。
なお、オーバードライブ電圧である|V|は、電圧の変化量、すなわち、目的とする透
過率TRおよびTRを与える電圧|V|および|V|、にしたがって変化させる
のが好ましい。なぜならば、液晶素子の応答時間が電圧の変化量によって変わってしまっ
ても、オーバードライブ電圧である|V|をそれに合わせて変化させれば、常に最適な
応答時間を得ることができるからである。
なお、オーバードライブ電圧である|V|は、TN、VA、IPS、OCB等の液晶の
モードによって変化させるのが好ましい。なぜならば、液晶の応答速度が液晶のモードに
よって異なってしまっても、オーバードライブ電圧である|V|をそれに合わせて変化
させれば、常に最適な応答時間を得ることができるからである。
なお、電圧書き換え周期Fは、入力信号のフレーム周期と同じでもよい。この場合は、液
晶表示装置の周辺駆動回路を簡単にできるため、製造コストの低い液晶表示装置を得るこ
とができる。
なお、電圧書き換え周期Fは、入力信号のフレーム周期よりも短くてもよい。たとえば、
電圧書き換え周期Fは入力信号のフレーム周期の1/2倍でもよいし、1/3倍でもよい
し、それ以下でもよい。この方法は、黒挿入駆動、バックライト点滅、バックライトスキ
ャン、動き補償による中間画像挿入駆動等、液晶表示装置のホールド駆動に起因する動画
品質の低下の対策法と合わせて用いるのが効果的である。すなわち、液晶表示装置のホー
ルド駆動に起因する動画品質の低下の対策法は、要求される液晶素子の応答時間が短いた
め、本実施形態で説明したオーバードライブ駆動法を用いることで、比較的容易に液晶素
子の応答時間を短くすることができる。液晶素子の応答時間は、セルギャップ、液晶材料
および液晶モード等によって本質的に短くすることは可能ではあるが、技術的に困難であ
る。そのため、オーバードライブのような、駆動方法から液晶素子の応答時間を短くする
方法を用いることは、非常に重要である。
なお、電圧書き換え周期Fは、入力信号のフレーム周期よりも長くてもよい。たとえば、
電圧書き換え周期Fは入力信号のフレーム周期の2倍でもよいし、3倍でもよいし、それ
以上でもよい。この方法は、長期間電圧の書き換えが行なわれないか否かを判断する手段
(回路)と合わせて用いるのが効果的である。すなわち、長期間電圧の書き換えが行なわ
れない場合は、電圧の書き換え動作自体を行わないことによって、回路の動作をその期間
中は停止させることができるので、消費電力の低い液晶表示装置を得ることができる。
次に、オーバードライブ電圧|V|を、目的とする透過率TRおよびTRを与える
電圧|V|および|V|、にしたがって変化させるための具体的な方法について説明
する。
オーバードライブ回路は、目的とする透過率TRおよびTRを与える電圧|V|お
よび|V|にしたがって、オーバードライブ電圧|V|を適切に制御するための回路
であるため、オーバードライブ回路に入力される信号は、透過率TRを与える電圧|V
|に関係する信号と、透過率TRを与える電圧|V|に関係する信号であり、オー
バードライブ回路から出力される信号は、オーバードライブ電圧|V|に関係する信号
となる。ここで、これらの信号としては、液晶素子に印加する電圧(|V|、|V
、|V|)のようなアナログの電圧値であってもよいし、液晶素子に印加する電圧を与
えるためのデジタル信号であってもよい。ここでは、オーバードライブ回路に関係する信
号はデジタル信号であるとして説明する。
まず、図53の(A)を参照して、オーバードライブ回路の全体的な構成について説明す
る。ここでは、オーバードライブ電圧を制御するための信号として、入力画像信号301
01aおよび30101bを用いる。これらの信号を処理した結果、オーバードライブ電
圧を与える信号として、出力画像信号30104が出力されるとする。
ここで、目的とする透過率TRおよびTRを与える電圧|V|および|V|は、
互いに隣り合ったフレームにおける画像信号であるため、入力画像信号30101aおよ
び30101bも、同様に互いに隣り合ったフレームにおける画像信号であることが好ま
しい。このような信号を得るためには、入力画像信号30101aを、図53の(A)に
おける遅延回路30102に入力し、その結果出力される信号を、入力画像信号3010
1bとすることができる。遅延回路30102としては、たとえば、メモリが挙げられる
。すなわち、入力画像信号30101aを1フレーム分遅延させるために、メモリに当該
入力画像信号30101aを記憶させておき、同時に、1つ前のフレームにおいて記憶さ
せておいた信号を、入力画像信号30101bとしてメモリから取り出し、入力画像信号
30101aと、入力画像信号30101bを、同時に補正回路30103に入力するこ
とで、互いに隣り合ったフレームにおける画像信号を扱えるようにすることができる。そ
して、互いに隣り合ったフレームにおける画像信号を、補正回路30103に入力するこ
とで、出力画像信号30104を得ることができる。なお、遅延回路30102としてメ
モリを用いたときは、1フレーム分遅延させるために、1フレーム分の画像信号を記憶で
きる容量を持ったメモリ(すなわち、フレームメモリ)とすることができる。こうするこ
とで、メモリ容量の過不足なく、遅延回路としての機能を有することができる。
次に、メモリの容量を削減することを主な目的として構成された遅延回路30102につ
いて説明する。遅延回路30102としてこのような回路を用いることで、メモリの容量
を削減することができるため、製造コストを低減することができる。
このような特徴を持つ遅延回路30102として、具体的には、図53の(B)に示すよ
うなものを用いることができる。図53の(B)に示す遅延回路30102は、エンコー
ダ30105と、メモリ30106と、デコーダ30107を有する。
図53の(B)に示す遅延回路30102の動作としては、次のようなものとなる。まず
、入力画像信号30101aをメモリ30106に記憶させる前に、エンコーダ3010
5によって、圧縮処理を行なう。これによって、メモリ30106に記憶させるべきデー
タのサイズを減らすことができる。その結果、メモリの容量を削減することができるため
、製造コストを低減することができる。そして、圧縮処理を施された画像信号は、デコー
ダ30107に送られ、ここで伸張処理を行なう。これによって、エンコーダ30105
によって圧縮処理された前の信号を復元することができる。ここで、エンコーダ3010
5およびデコーダ30107によって行なわれる圧縮伸張処理は、可逆的な処理であって
もよい。こうすることで、圧縮伸張処理を行なった後でも画像信号の劣化がないため、最
終的に装置に表示される画像の品質を落とすことなく、メモリの容量を削減することがで
きる。さらに、エンコーダ30105およびデコーダ30107によって行なわれる圧縮
伸張処理は、非可逆的な処理であってもよい。こうすることで、圧縮後の画像信号のデー
タのサイズを非常に小さくすることができるため、メモリの容量を大幅に削減することが
できる。
なお、メモリの容量を削減するための方法としては、上に挙げたもの以外にも、様々な方
法を用いることができる。エンコーダによって画像圧縮するのではなく、画像信号が有す
る色情報を削減する(たとえば、26万色から6万5千色に減色する)、またはデータ数
を削減する(解像度を小さくする)、などの方法を用いることができる。
次に、補正回路30103の具体例について、図53の(C)乃至(E)を参照して説明
する。補正回路30103は、2つの入力画像信号から、ある値の出力画像信号を出力す
るための回路である。ここで、2つの入力画像信号と出力画像信号の関係が非線形であり
、簡単な演算で求めることが難しい場合には、補正回路30103として、ルックアップ
テーブル(LUT)を用いてもよい。LUTには、2つの入力画像信号と出力画像信号の
関係が、測定によってあらかじめ求められているため、2つの入力画像信号に対応する出
力画像信号を、LUTを参照するだけで求めることができる。(図53の(C)参照)補
正回路30103としてLUT30108を用いることで、複雑な回路設計等を行なうこ
となく、補正回路30103を実現することができる。
ここで、LUTはメモリの1つであるため、メモリ容量をできるだけ削減することが、製
造コストを低減する上で、好ましい。それを実現するための補正回路30103の例とし
て、図53の(D)に示す回路が考えられる。図53の(D)に示す補正回路30103
は、LUT30109と、加算器30110を有する。LUT30109には、入力画像
信号30101aと、出力するべき出力画像信号30104の差分データが格納されてい
る。つまり、入力画像信号30101aおよび入力画像信号30101bから、対応する
差分データをLUT30109から取り出し、取り出した差分データと入力画像信号30
101aを、加算器30110によって加算することで、出力画像信号30104を得る
ことができる。なお、LUT30109に格納するデータを差分データとすることで、L
UTのメモリ容量の削減が実現できる。なぜならば、そのままの出力画像信号30104
よりも、差分データの方がデータサイズが小さいため、LUT30109に必要なメモリ
容量を小さくできるからである。
さらに、出力画像信号が、2つの入力画像信号の四則演算等の簡単な演算によって求めら
れるならば、加算器、減算器、乗算器等の簡単な回路の組み合わせによって実現できる。
その結果、LUTを用いる必要が無くなり、製造コストを大幅に低減することができる。
このような回路としては、図53の(E)に示す回路を挙げることができる。図53の(
E)に示す補正回路30103は、減算器30111と、乗算器30112と、加算器3
0113、を有する。まず、入力画像信号30101aと、入力画像信号30101bの
差分を、減算器30111によって求める。その後、乗算器30112によって、適切な
係数を差分値に乗ずる。そして、入力画像信号30101aに、適切な係数を乗じた差分
値を、加算器30113によって加算することで、出力画像信号30104を得ることが
できる。このような回路を用いることによって、LUTを用いる必要が無くなり、製造コ
ストを大幅に低減することができる。
なお、ある条件の下で、図53の(E)に示す補正回路30103を用いることによって
、不適切な出力画像信号30104を出力することを防止することができる。その条件と
は、オーバードライブ電圧を与える出力画像信号30104と、入力画像信号30101
aおよび入力画像信号30101bの差分値に、線形性があることである。そして、この
線形性の傾きを、乗算器30112によって乗ずる係数とする。すなわち、このような性
質を持つ液晶素子に、図53の(E)に示す補正回路30103を用いることが好ましい
。このような性質を持つ液晶素子としては、応答速度の階調依存性の小さい、IPSモー
ドの液晶素子が挙げられる。このように、たとえば、IPSモードの液晶素子に図53の
(E)に示す補正回路30103を用いることによって、製造コストを大幅に低減でき、
かつ、不適切な出力画像信号30104を出力することを防止することができるオーバー
ドライブ回路を得ることができる。
なお、図53の(A)乃至(E)に示した回路と同等の働きを、ソフトウェア処理によっ
て実現してもよい。遅延回路に用いるメモリについては、液晶表示装置が有する他のメモ
リ、液晶表示装置に表示する画像を送り出す側の装置(たとえば、パーソナルコンピュー
タやそれに準じた装置が有するビデオカード等)が有するメモリ等を流用することができ
る。こうすることで、製造コストを低減できるだけでなく、オーバードライブの強さや利
用する状況などを、ユーザが好みに応じて選択できるようにすることができる。
次に、コモン線の電位を操作する駆動について、図54を参照して説明する。図54の(
A)は、液晶素子のような容量的な性質を持つ表示素子を用いた表示装置において、走査
線一本に対し、コモン線が一本配置されているときの、複数の画素回路を表した図である
。図54の(A)に示す画素回路は、トランジスタ30201、補助容量30202、表
示素子30203、映像信号線30204、走査線30205、コモン線30206、を
備えている。
トランジスタ30201のゲート電極は、走査線30205に電気的に接続され、トラン
ジスタ30201のソース電極及びドレイン電極の一方は、映像信号線30204に電気
的に接続され、トランジスタ30201のソース電極及びドレイン電極の他方は、補助容
量30202の一方の電極、及び表示素子30203の一方の電極に電気的に接続されて
いる。
また、補助容量30202の他方の電極は、コモン線30206に電気的に接続されてい
る。
まず、走査線30205によって選択された画素は、トランジスタ30201がオンとな
るため、それぞれ、映像信号線30204を介して、表示素子30203及び補助容量3
0202に映像信号に対応した電圧がかかる。このとき、その映像信号が、コモン線30
206に接続された全ての画素に対して最低階調を表示させるものだった場合、あるいは
、コモン線30206に接続された全ての画素に対して最高階調を表示させるものだった
場合は、画素にそれぞれ映像信号線30204を介して映像信号を書き込む必要はない。
映像信号線30204を介して映像信号を書き込む代わりに、コモン線30206の電位
を動かすことで、表示素子30203にかかる電圧を変えることができる。
次に、図54の(B)は、液晶素子のような容量的な性質を持つ表示素子を用いた表示装
置において、走査線一本に対し、コモン線が2本配置されているときの、複数の画素回路
を表した図である。図54の(B)に示す画素回路は、トランジスタ30211、補助容
量30212、表示素子30213、映像信号線30214、走査線30215、第1の
コモン線30216、第2のコモン線30217、を備えている。
トランジスタ30211のゲート電極は、走査線30215に電気的に接続され、トラン
ジスタ30211のソース電極及びドレイン電極の一方は、映像信号線30214に電気
的に接続され、トランジスタ30211のソース電極及びドレイン電極の他方は、補助容
量30212の一方の電極、及び表示素子30213の一方の電極に電気的に接続されて
いる。
また、補助容量30212の他方の電極は、第1のコモン線30216に電気的に接続さ
れている。
また、当該画素と隣接する画素においては、補助容量30212の他方の電極は、第2の
コモン線30217に電気的に接続されている。
図54の(B)に示す画素回路は、コモン線一本に対し電気的に接続されている画素が少
ないため、映像信号線30214を介して映像信号を書き込む代わりに、第1のコモン線
30216又は第2のコモン線30217の電位を動かすことで、表示素子30213に
かかる電圧を変えることができる頻度が、顕著に大きくなる。また、ソース反転駆動又は
ドット反転駆動が可能になる。ソース反転駆動又はドット反転駆動により、素子の信頼性
を向上させつつ、フリッカを抑えることができる。
次に、走査型バックライトについて、図55を参照して説明する。図55の(A)は、冷
陰極管を並置した走査型バックライトを示す図である。図55の(A)に示す走査型バッ
クライトは、拡散板30301と、N個の冷陰極管30302―1から30302―Nと
、を備える。N個の冷陰極管30302―1から30302―Nを、拡散板30301の
後ろに並置することで、N個の冷陰極管30302―1から30302―Nは、その輝度
を変化させて走査することができる。
走査するときの各冷陰極管の輝度の変化を、図55の(C)を用いて説明する。まず、冷
陰極管30302―1の輝度を、一定時間変化させる。そして、その後に、冷陰極管30
302―1の隣に配置された冷陰極管30302―2の輝度を、同じ時間だけ変化させる
。このように、冷陰極管30302―1から30302―Nまで、輝度を順に変化させる
。なお、図55の(C)においては、一定時間変化させる輝度は、元の輝度より小さいも
のとしたが、元の輝度より大きくてもよい。また、冷陰極管30302―1から3030
2―Nまで走査するとしたが、逆方向に冷陰極管30302―Nから30302―1まで
走査してもよい。
図55のように駆動することで、バックライトの平均輝度を小さくすることができる。し
たがって、液晶表示装置の消費電力の大部分を占める、バックライトの消費電力を低減す
ることができる。
なお、走査型バックライトの光源として、LEDを用いてもよい。その場合の走査型バッ
クライトは、図55の(B)のようになる。図55の(B)に示す走査型バックライトは
、拡散板30311と、LEDを並置した光源30312―1から30312―Nと、を
備える。走査型バックライトの光源として、LEDを用いた場合、バックライトを薄く、
軽くできる利点がある。また、色再現範囲を広げることができるという利点がある。さら
に、LEDを並置した光源30312―1から30312―Nのそれぞれに並置したLE
Dも、同様に走査することができるので、点走査型のバックライトとすることもできる。
点走査型とすれば、動画像の画質をさらに向上させることができる。
なお、バックライトの光源としてLEDを用いた場合も、図55の(C)に示すように輝
度を変化させて駆動することができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態12)
本実施の形態においては、各種液晶モードについて説明する。
まず、断面図を用いて各種液晶モードについて説明する。
図58(A)、(B)は、TNモードの断面の模式図を示す。
互いに対向するように配置された第1の基板50101及び第2の基板50102に、液
晶層50100が挟持されている。第1の基板50101の上面には、第1の電極501
05が形成されている。第2の基板50102の上面には、第2の電極50106が形成
されている。第1の基板50101の液晶層と反対側には、第1の偏光板50103が配
置されている。第2の基板50102の液晶層と反対側には、第2の偏光板50104が
配置されている。なお、第1の偏光板50103と第2の偏光板50104とは、クロス
ニコルになるように配置されている。
第1の偏光板50103は、第1の基板50101の上面に配置されてもよい。第2の偏
光板50104は、第2の基板50102の上面に配置されてもよい。
第1の電極50105及び第2の電極50106のうち、少なくとも一方(又は両方)の
電極が透光性を有していればよい(透過型又は反射型)。あるいは、両方の電極が透光性
を有し、かつ一方の電極の一部が反射性を有していてもよい(半透過型)。
図58(A)は、第1の電極50105及び第2の電極50106に電圧が印加(縦電界
方式と呼ぶ)された場合の断面の模式図である。液晶分子が縦に並んだ状態となるため、
バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受けない。そして、第1の偏光板50
103と第2の偏光板50104とがクロスニコルになるように配置されているため、バ
ックライトからの光は基板を通過できない。したがって、黒色表示が行われる。
なお、第1の電極50105及び第2の電極50106に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
図58(B)は、第1の電極50105及び第2の電極50106に電圧が印加されてい
ない場合の断面の模式図である。液晶分子が横に並び、平面内で回転している状態となる
ため、バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受ける。そして、第1の偏光板
50103と第2の偏光板50104とがクロスニコルになるように配置されているため
、バックライトからの光は基板を通過する。したがって、白色表示が行われる。いわゆる
ノーマリーホワイトモードである。
図58(A)、(B)に示した構成を有する液晶表示装置は、カラーフィルタを設けるこ
とで、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板50101側
又は第2の基板50102側に設けることができる。
TNモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図59(A)、(B)は、VAモードの断面の模式図を示す。VAモードは、無電界の時
に液晶分子が基板に垂直となるように配向されているモードである。
互いに対向するように配置された第1の基板50201及び第2の基板50202に、液
晶層50200が挟持されている。第1の基板50201の上面には、第1の電極502
05が形成されている。第2の基板50202の上面には、第2の電極50206が形成
されている。第1の基板50201の液晶層と反対側には、第1の偏光板50203が配
置されている。第2の基板50202の液晶層と反対側には、第2の偏光板50204が
配置されている。なお、第1の偏光板50203と第2の偏光板50204とは、クロス
ニコルになるように配置されている。
第1の偏光板50203は、第1の基板50201の上面に配置されてもよい。第2の偏
光板50204は、第2の基板50202の上面に配置されてもよい。
第1の電極50205及び第2の電極50206のうち、少なくとも一方(又は両方)の
電極が透光性を有していればよい(透過型又は反射型)。あるいは、両方の電極が透光性
を有し、かつ一方の電極の一部が反射性を有していてもよい(半透過型)。
図59(A)は、第1の電極50205及び第2の電極50206に電圧が印加(縦電界
方式と呼ぶ)された場合の断面の模式図である。液晶分子が横に並んだ状態となるため、
バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受ける。そして、第1の偏光板502
03と第2の偏光板50204とがクロスニコルになるように配置されているため、バッ
クライトからの光は基板を通過する。したがって、白色表示が行われる。
なお、第1の電極50205及び第2の電極50206に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
図59(B)は、第1の電極50205及び第2の電極50206に電圧が印加されてい
ない場合の断面の模式図である。液晶分子が縦に並んだ状態となるため、バックライトか
らの光は液晶分子の複屈折の影響を受けない。そして、第1の偏光板50203と第2の
偏光板50204とがクロスニコルになるように配置されているため、バックライトから
の光は基板を通過しない。したがって、黒色表示が行われる。いわゆるノーマリーブラッ
クモードである。
図59(A)、(B)に示した構成を有する液晶表示装置は、カラーフィルタを設けるこ
とで、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板50201側
又は第2の基板50202側に設けることができる。
VAモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図59(C)、(D)は、MVAモードの断面の模式図を示す。MVAモードは、それぞ
れの部分の視野角依存性を互いに補償する方法である。
互いに対向するように配置された第1の基板50211及び第2の基板50212に、液
晶層50210が挟持されている。第1の基板50211の上面には、第1の電極502
15が形成されている。第2の基板50212の上面には、第2の電極50216が形成
されている。第1の電極50215上には、配向制御用に第1の突起物502117が形
成されている。第2の電極50216上には、配向制御用に第2の突起物502118が
形成されている。第1の基板50211の液晶層と反対側には、第1の偏光板50213
が配置されている。第2の基板50212の液晶層と反対側には、第2の偏光板5021
4が配置されている。なお、第1の偏光板50213と第2の偏光板50214とは、ク
ロスニコルになるように配置されている。
第1の偏光板50213は、第1の基板50211の上面に配置されてもよい。第2の偏
光板50214は、第2の基板50212の上面に配置されてもよい。
第1の電極50215及び第2の電極50216のうち、少なくとも一方(又は両方)の
電極が透光性を有していればよい(透過型又は反射型)。あるいは、両方の電極が透光性
を有し、かつ一方の電極の一部が反射性を有していてもよい(半透過型)。
図59(C)は、第1の電極50215及び第2の電極50216に電圧が印加(縦電界
方式と呼ぶ)された場合の断面の模式図である。液晶分子が第1の突起物502117及
び第2の突起物502118に対して倒れて並んだ状態となるため、バックライトからの
光は液晶分子の複屈折の影響を受ける。そして、第1の偏光板50213と第2の偏光板
50214とがクロスニコルになるように配置されているため、バックライトからの光は
基板を通過する。したがって、白色表示が行われる。
なお、第1の電極50215及び第2の電極50216に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
図59(D)は、第1の電極50215及び第2の電極50216に電圧が印加されてい
ない場合の断面の模式図である。液晶分子が縦に並んだ状態となるため、バックライトか
らの光は液晶分子の複屈折の影響を受けない。そして、第1の偏光板50213と第2の
偏光板50214とがクロスニコルになるように配置されているため、バックライトから
の光は基板を通過しない。したがって、黒色表示が行われる。いわゆるノーマリーブラッ
クモードである。
図59(C)、(D)に示した構成を有する液晶表示装置は、カラーフィルタを設けるこ
とで、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板50211側
又は第2の基板50212側に設けることができる。
MVAモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図60(A)、(B)は、OCBモードの断面の模式図を示す。OCBモードは、液晶層
内で液晶分子の配列が光学的に補償状態を形成しているため、視野角依存が少ない。この
液晶分子の状態は、ベンド配向と呼ばれる。
互いに対向するように配置された第1の基板50301及び第2の基板50302に、液
晶層50300が挟持されている。第1の基板50301の上面には、第1の電極503
05が形成されている。第2の基板50302の上面には、第2の電極50306が形成
されている。第1の基板50301の液晶層と反対側には、第1の偏光板50303が配
置されている。第2の基板50302の液晶層と反対側には、第2の偏光板50304が
配置されている。なお、第1の偏光板50303と第2の偏光板50304とは、クロス
ニコルになるように配置されている。
第1の偏光板50303は、第1の基板50301の上面に配置されてもよい。第2の偏
光板50304は、第2の基板50302の上面に配置されてもよい。
第1の電極50305及び第2の電極50306のうち、少なくとも一方(又は両方)の
電極が透光性を有していればよい(透過型又は反射型)。あるいは、両方の電極が透光性
を有し、かつ一方の電極の一部が反射性を有していてもよい(半透過型)。
図60(A)は、第1の電極50305及び第2の電極50306に電圧が印加(縦電界
方式と呼ぶ)された場合の断面の模式図である。液晶分子が縦に並んだ状態となるため、
バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受けない。そして、第1の偏光板50
303と第2の偏光板50304とがクロスニコルになるように配置されているため、バ
ックライトからの光は基板を通過しない。したがって、黒色表示が行われる。
なお、第1の電極50305及び第2の電極50306に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
図60(B)は、第1の電極50305及び第2の電極50306に電圧が印加されてい
ない場合の断面の模式図である。液晶分子がベンド配向の状態となるため、バックライト
からの光は液晶分子の複屈折の影響を受ける。そして、第1の偏光板50303と第2の
偏光板50304とがクロスニコルになるように配置されているため、バックライトから
の光は基板を通過する。したがって、白色表示が行われる。いわゆるノーマリーホワイト
モードである。
図60(A)、(B)に示した構成を有する液晶表示装置は、カラーフィルタを設けるこ
とで、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板50301側
又は第2の基板50302側に設けることができる。
OCBモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図60(C)、(D)は、FLCモード又はAFLCモードの断面の模式図を示す。
互いに対向するように配置された第1の基板50311及び第2の基板50312に、液
晶層50310が挟持されている。第1の基板50311の上面には、第1の電極503
15が形成されている。第2の基板50312の上面には、第2の電極50316が形成
されている。第1の基板50311の液晶層と反対側には、第1の偏光板50313が配
置されている。第2の基板50312の液晶層と反対側には、第2の偏光板50314が
配置されている。なお、第1の偏光板50313と第2の偏光板50314とは、クロス
ニコルになるように配置されている。
第1の偏光板50313は、第1の基板50311の上面に配置されてもよい。第2の偏
光板50314は、第2の基板50312の上面に配置されてもよい。
第1の電極50315及び第2の電極50316のうち、少なくとも一方(又は両方)の
電極が透光性を有していればよい(透過型又は反射型)。あるいは、両方の電極が透光性
を有し、かつ一方の電極の一部が反射性を有していてもよい(半透過型)。
図60(C)は、第1の電極50315及び第2の電極50316に電圧が印加(縦電界
方式と呼ぶ)された場合の断面の模式図である。液晶分子がラビング方向からずれた方向
で横に並んでいる状態となるため、バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受
ける。そして、第1の偏光板50313と第2の偏光板50314とがクロスニコルにな
るように配置されているため、バックライトからの光は基板を通過する。したがって、白
色表示が行われる。
なお、第1の電極50315及び第2の電極50316に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
図60(D)は、第1の電極50315及び第2の電極50316に電圧が印加されてい
ない場合の断面の模式図である。液晶分子がラビング方向に沿って横に並んだ状態となる
ため、バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受けない。そして、第1の偏光
板50313と第2の偏光板50314とがクロスニコルになるように配置されているた
め、バックライトからの光は基板を通過しない。したがって、黒色表示が行われる。いわ
ゆるノーマリーブラックモードである。
図60(C)、(D)に示した構成を有する液晶表示装置は、カラーフィルタを設けるこ
とで、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板50311側
又は第2の基板50312側に設けることができる。
FLCモード又はAFLCモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい
図61(A)、(B)は、IPSモードの断面の模式図を示す。IPSモードは、液晶層
内で液晶分子の配列が光学的に補償状態を形成しているため、液晶分子を基板に対して常
に平面内で回転させるモードであり、電極は一方の基板側のみに設けた横電界方式をとる
互いに対向するように配置された第1の基板50401及び第2の基板50402に、液
晶層50400が挟持されている。第1の基板50401の上面には、第1の電極504
05及び第2の電極50406が形成されている。第1の基板50401の液晶層と反対
側には、第1の偏光板50403が配置されている。第2の基板50402の液晶層と反
対側には、第2の偏光板50404が配置されている。なお、第1の偏光板50403と
第2の偏光板50404とは、クロスニコルになるように配置されている。
第1の偏光板50403は、第1の基板50401の上面に配置されてもよい。第2の偏
光板50404は、第2の基板50402の上面に配置されてもよい。
第1の電極50405及び第2の電極50406のうち、少なくとも一方(又は両方)の
電極が透光性を有していればよい(透過型又は反射型)。あるいは、両方の電極が透光性
を有し、かつ一方の電極の一部が反射性を有していてもよい(半透過型)。
図61(A)は、第1の電極50405及び第2の電極50406に電圧が印加(縦電界
方式と呼ぶ)された場合の断面の模式図である。液晶分子がラビング方向からずれた電気
力線に沿って配向した状態となるため、バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響
を受ける。そして、第1の偏光板50403と第2の偏光板50404とがクロスニコル
になるように配置されているため、バックライトからの光は基板を通過する。したがって
、白色表示が行われる。
なお、第1の電極50405及び第2の電極50406に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
図61(B)は、第1の電極50405及び第2の電極50406に電圧が印加されてい
ない場合の断面の模式図である。液晶分子がラビング方向に沿って横に並んだ状態となる
ため、バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受けない。そして、第1の偏光
板50403と第2の偏光板50404とがクロスニコルになるように配置されているた
め、バックライトからの光は基板を通過しない。したがって、黒色表示が行われる。いわ
ゆるノーマリーブラックモードである。
図61(A)、(B)に示した構成を有する液晶表示装置は、カラーフィルタを設けるこ
とで、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板50401側
又は第2の基板50402側に設けることができる。
IPSモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図61(C)、(D)は、FFSモードの断面の模式図を示す。FFSモードは、液晶層
内で液晶分子の配列が光学的に補償状態を形成しているため、液晶分子を基板に対して常
に平面内で回転させるモードであり、電極は一方の基板側のみに設けた横電界方式をとる
互いに対向するように配置された第1の基板50411及び第2の基板50412に、液
晶層50410が挟持されている。第1の基板50411の上面には、第2の電極504
16が形成されている。第2の電極50416の上面には、絶縁膜50417が形成され
ている。絶縁膜50417上には、第2の電極50416が形成されている。第1の基板
50411の液晶層と反対側には、第1の偏光板50413が配置されている。第2の基
板50412の液晶層と反対側には、第2の偏光板50414が配置されている。なお、
第1の偏光板50413と第2の偏光板50414とは、クロスニコルになるように配置
されている。
第1の偏光板50413は、第1の基板50411の上面に配置されてもよい。第2の偏
光板50414は、第2の基板50412の上面に配置されてもよい。
第1の電極50415及び第2の電極50416のうち、少なくとも一方(又は両方)の
電極が透光性を有していればよい(透過型又は反射型)。あるいは、両方の電極が透光性
を有し、かつ一方の電極の一部が反射性を有していてもよい(半透過型)。
図61(C)は、第1の電極50415及び第2の電極50416に電圧が印加(縦電界
方式と呼ぶ)された場合の断面の模式図である。液晶分子がラビング方向からずれた電気
力線に沿って配向した状態となるため、バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響
を受ける。そして、第1の偏光板50413と第2の偏光板50414とがクロスニコル
になるように配置されているため、バックライトからの光は基板を通過する。したがって
、白色表示が行われる。
なお、第1の電極50415及び第2の電極50416に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
図61(D)は、第1の電極50415及び第2の電極50416に電圧が印加されてい
ない場合の断面の模式図である。液晶分子がラビング方向に沿って横に並んだ状態となる
ため、バックライトからの光は液晶分子の複屈折の影響を受けない。そして、第1の偏光
板50413と第2の偏光板50414とがクロスニコルになるように配置されているた
め、バックライトからの光は基板を通過しない。したがって、黒色表示が行われる。いわ
ゆるノーマリーブラックモードである。
図61(C)、(D)に示した構成を有する液晶表示装置は、カラーフィルタを設けるこ
とで、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板50411側
又は第2の基板50412側に設けることができる。
FFSモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
次に、上面図を用いて各種液晶モードを説明する。
図62は、MVAモードを適用した画素部の上面図を示す。MVAモードは、それぞれの
部分の視野角依存性を互いに補償する方法である。
図62は、第1の画素電極50501、第2の画素電極(50502a、50502b、
50502c)、及び突起物50503を示している。第1の画素電極50501は、対
向基板の全面に形成されている。形状がくの字型となるように、第2の画素電極(505
02a、50502b、50502c)が形成されている。形状が第2の画素電極(50
502a、50502b、50502c)と対応するように、第1の画素電極50501
上に第2の画素電極(50502a、50502b、50502c)が形成されている。
第2の画素電極(50502a、50502b、50502c)の開口部は、突起物のよ
うに機能する。
第1の画素電極50501及び第2の画素電極(50502a、50502b、5050
2c)に電圧が印加(縦電界方式と呼ぶ)された場合、液晶分子が第2の画素電極(50
502a、50502b、50502c)の開口部及び突起物50503に対して倒れて
並んだ状態となる。一対の偏光板がクロスニコルとなるように配置されているときには、
バックライトからの光が基板を通過するため、白色表示が行われる。
なお、第1の画素電極50501及び第2の画素電極(50502a、50502b、5
0502c)に印加する電圧を制御することで、液晶分子の状態を制御することが可能で
ある。したがって、バックライトからの光が基板を通過する量を制御できるため、所定の
映像表示を行うことが可能である。
第1の画素電極50501及び第2の画素電極(50502a、50502b、5050
2c)に電圧が印加されていない場合、液晶分子が縦に並んだ状態となる。一対の偏光板
がクロスニコルとなるように配置されているときには、バックライトからの光がパネルを
通過しないため、黒色表示が行われる。いわゆる、ノーマリーブラックモードである。
MVAモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図63(A)、(B)、(C)、(D)は、IPSモードを適用した画素部の上面図を示
す。IPSモードは、液晶層内で液晶分子の配列が光学的に補償状態を形成しているため
、液晶分子を基板に対して常に平面内で回転させるモードであり、電極は一方の基板側の
みに設けた横電界方式をとる。
IPSモードでは、一対の電極が異なる形状となるように形成される。
図63(A)は、第1の画素電極50601及び第2の画素電極50602を示している
。第1の画素電極50601及び第2の画素電極50602は、波状形状である。
図63(B)は、第1の画素電極50611及び第2の画素電極50612を示している
。第1の画素電極50611及び第2の画素電極50612は、同心円状の開口部を有す
る形状である。
図63(C)は、第1の画素電極50631及び第2の画素電極50632を示している
。第1の画素電極50631及び第2の画素電極50632は、櫛場状であり一部重なっ
ている形状である。
図63(D)は、第1の画素電極50641及び第2の画素電極50642を示している
。第1の画素電極50641及び第2の画素電極50642は、櫛場状であり電極同士が
かみ合うような形状である。
第1の電極(50601、50611、50621、50631)及び第2の電極(50
602、50612、50622、50632)に電圧が印加(縦電界方式と呼ぶ)され
た場合、液晶分子がラビング方向からずれた電気力線に沿って配向した状態となる。一対
の偏光板がクロスニコルとなるように配置されているときには、バックライトからの光が
基板を通過するため、白色表示が行われる。
なお、第1の電極(50601、50611、50621、50631)及び第2の電極
(50602、50612、50622、50632)に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
第1の電極(50601、50611、50621、50631)及び第2の電極(50
602、50612、50622、50632)に電圧が印加されていない場合、液晶分
子がラビング方向に沿って横に並んだ状態となる。一対の偏光板がクロスニコルとなるよ
うに配置されているときには、バックライトからの光が基板を通過しないため、黒色表示
が行われる。いわいるノーマリーブラックモードである。
IPSモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図64(A)、(B)、(C)、(D)は、FFSモードを適用した画素部の上面図を示
す。FFSモードは、液晶層内で液晶分子の配列が光学的に補償状態を形成しているため
、液晶分子を基板に対して常に平面内で回転させるモードであり、電極は一方の基板側の
みに設けた横電界方式をとる。
FFSモードでは、第2の電極の上面に、第1の電極が様々な形状となるように形成され
る。
図64(A)は、第1の画素電極50701及び第2の画素電極50702を示している
。第1の画素電極50701は、屈曲したくの字形状である。第2の画素電極50702
は、パターン形成されていなくてもよい。
図64(B)は、第1の画素電極50711及び第2の画素電極50712を示している
。第1の画素電極50711は、同心円状の形状である。第2の画素電極50712は、
パターン形成されていなくてもよい。
図64(C)は、第1の画素電極50731及び第2の画素電極50732を示している
。第1の画素電極50731は、櫛場状で電極同士がかみ合うような形状である。第2の
画素電極50732は、パターン形成されていなくてもよい。
図64(D)は、第1の画素電極50741及び第2の画素電極50742を示している
。第1の画素電極50741は、櫛場状の形状である。第2の画素電極50742は、パ
ターン形成されていなくてもよい。
第1の電極(50701、50711、50721、50731)及び第2の電極(50
702、50712、50722、50732)に電圧が印加(縦電界方式と呼ぶ)され
た場合、液晶分子がラビング方向からずれた電気力線に沿って配向した状態となる。一対
の偏光板がクロスニコルとなるように配置されているときには、バックライトからの光が
基板を通過するため、白色表示が行われる。
なお、第1の電極(50701、50711、50721、50731)及び第2の電極
(50702、50712、50722、50732)に印加する電圧を制御することで
、液晶分子の状態を制御することが可能である。したがって、バックライトからの光が基
板を通過する量を制御できるため、所定の映像表示を行うことが可能である。
第1の電極(50701、50711、50721、50731)及び第2の電極(50
702、50712、50722、50732)に電圧が印加されていない場合、液晶分
子がラビング方向に沿って横に並んだ状態となる。一対の偏光板がクロスニコルとなるよ
うに配置されているときには、バックライトからの光が基板を通過しないため、黒色表示
が行われる。いわいるノーマリーブラックモードである。
IPSモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態13)
本実施の形態においては、表示装置の画素構造について説明する。特に、液晶表示装置の
画素構造について説明する。
各液晶モードとトランジスタとを組み合わせた場合の画素構造について、画素の断面図を
参照して説明する。
なお、トランジスタとしては、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶(マイクロクリ
スタル、セミアモルファスとも言う)シリコンなどに代表される非単結晶半導体層を有す
る薄膜トランジスタ(TFT)などを用いることが出来る。
なお、トランジスタの構造としては、トップゲート型又はボトムゲート型などを用いるこ
とができる。なお、ボトムゲート型のトランジスタとしては、チャネルエッチ型又はチャ
ネル保護型などを用いることができる。
図65は、TN方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の断面図の一例である。
図65に示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、安価に液晶表示装置を製
造することができる。
図65に示す画素構造の特徴について説明する。図65に示した液晶分子10118は、
長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子10118の向きを示すため、図65に
おいては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現された液晶分子1011
8は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子10118ほど、そ
の長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図65に示した液晶分
子10118は、第1の基板10101に近いものと、第2の基板10116に近いもの
とでは、その長軸の向きが90度異なっており、これらの中間に位置する液晶分子101
18の長軸の向きは、これらを滑らかにつなぐような向きとなる。すなわち、図65に示
した液晶分子10118は、第1の基板10101と第2の基板10116の間で、90
度ねじれているような配向状態となっている。
なお、トランジスタとして、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のトランジスタを用い
た場合について説明する。非晶質半導体を用いたトランジスタを用いた場合、大面積の基
板を用いて、安価に液晶表示装置を製造することができる。
液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネル
は、加工を施した2枚の基板を、数マイクロメートルのギャップを持たせて貼り合わせ、
2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図65において、2枚の基板は、
第1の基板10101及び第2の基板10116である。第1の基板には、トランジスタ
及び画素電極が形成される。第2の基板には、遮光膜10114、カラーフィルタ101
15、第4の導電層10113、スペーサ10117、及び第2の配向膜10112が形
成される。
なお、第2の基板10116に遮光膜10114が形成されていなくてもよい。遮光膜1
0114を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができ
る。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。一方、遮光膜1011
4を形成する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10116にカラーフィルタ10115が形成されていなくてもよい。
カラーフィルタ10115を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低
減することができる。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。ただ
し、カラーフィルタ10115を形成しない場合でも、フィールドシーケンシャル駆動に
よってカラー表示ができる表示装置を得ることができる。一方、カラーフィルタ1011
5を形成する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、スペーサ10117の代わりに、球状のスペーサを散布してもよい。球状のスペー
サを散布する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。構造
が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。一方、スペーサ10117を形
成する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様にするこ
とができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
第1の基板10101に施す加工について説明する。
まず、第1の基板10101上に、第1の絶縁膜10102がスパッタ法、印刷法又は塗
布法などによって成膜される。ただし、第1の絶縁膜10102は成膜されていなくても
よい。第1の絶縁膜10102は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トラン
ジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の絶縁膜10102上に、第1の導電層10103がフォトリソグラフィ法、
レーザー直描法又はインクジェット法などによって形成される。
次に、第2の絶縁膜10104がスパッタ法、印刷法又は塗布法などによって全面に成膜
されている。第2の絶縁膜10104は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、
トランジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の半導体層10105及び第2の半導体層10106が形成される。なお、第
1の半導体層10105及び第2の半導体層10106は連続して成膜され、同時にその
形状が加工される。
次に、第2の導電層10107がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。なお、第2の導電層10107の形状が加工されるとき
に行われるエッチング方法としては、ドライエッチングで行なうのが好適である。なお、
第2の導電層10107としては、透明性を有する材料を用いてもよいし、反射性を有す
る材料を用いてもよい。
次に、トランジスタのチャネル領域を形成する。その工程の一例を説明する。第2の半導
体層10106は、第2の導電層10107をマスクとして用いてエッチングされる。あ
るいは、第2の導電層10107の形状を加工するためのマスクを用いてエッチングされ
る。そして、第2の半導体層10106が除去された部分の第1の導電層10103がト
ランジスタとチャネル領域となる。こうすることで、マスク枚数を減らすことができるの
で、製造コストを低減することができる。
次に、第3の絶縁膜10108が形成され、第3の絶縁膜10108には選択的にコンタ
クトホールが形成されている。なお、第3の絶縁膜10108にコンタクトホールを形成
すると同時に、第2の絶縁膜10104にもコンタクトホールを形成してもよい。なお、
第3の絶縁膜10108の表面は、できるだけ平坦であることが好適である。なぜならば
、液晶が接する面の凹凸により、液晶分子の配向が影響を受けてしまうからである。
次に、第3の導電層10109がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。
次に、第1の配向膜10110が形成される。なお、第1の配向膜10110を形成後、
液晶分子の配向を制御するために、ラビングを行なってもよい。ラビングは、布で配向膜
をこすることによって、配向膜にスジをつける工程である。ラビングを行なうことによっ
て、配向膜に配向性を持たせることができる。
以上のように作製した第1の基板10101と、遮光膜10114、カラーフィルタ10
115、第4の導電層10113、スペーサ10117及び第2の配向膜10112が形
成された第2の基板10116とがシール材によって数マイクロメートルのギャップを持
たせて貼り合わせられる。そして、2枚の基板間に液晶材料が注入される。なお、TN方
式では、第4の導電層10113は、第2の基板10116の全面に形成される。
図66(A)は、MVA(Multi−domain Vertical Alignm
ent)方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の断面図の一例である。図66
(A)に示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、視野角が大きく、応答速
度が速く、コントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図66(A)に示す画素構造の特徴について説明する。MVA方式の液晶パネルの画素構
造の特徴について説明する。図66(A)に示した液晶分子10218は、長軸と短軸を
持った細長い分子である。液晶分子10218の向きを示すため、図66(A)において
は、その長さによって表現している。すなわち、長く表現された液晶分子10218は、
その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子10218ほど、その長軸
の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図66(A)に示した液晶分
子10218は、その長軸の向きが配向膜の法線方向を向くように配向している。よって
、配向制御用突起10219のある部分の液晶分子10218は、配向制御用突起102
19を中心として放射状に配向する。この状態となることによって、視野角の大きい液晶
表示装置を得ることができる。
なお、トランジスタとして、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のトランジスタを用い
た場合について説明する。非晶質半導体を用いたトランジスタを用いた場合、大面積の基
板を用いて、安価に液晶表示装置を製造することができる。
液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネル
は、加工を施した2枚の基板を、数マイクロメートルのギャップを持たせて貼り合わせ、
2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図66(A)において、2枚の基
板は、第1の基板10201及び第2の基板10216である。第1の基板には、トラン
ジスタ及び画素電極が形成されている。第2の基板には、遮光膜10214、カラーフィ
ルタ10215、第4の導電層10213、スペーサ10217、第2の配向膜1021
2、及び配向制御用突起10219が形成されている。
なお、第2の基板10216に遮光膜10214が形成されていなくてもよい。遮光膜1
0214を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができ
る。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。一方、遮光膜1021
4を形成する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10216にカラーフィルタ10215が形成されていなくてもよい。
カラーフィルタ10215を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低
減することができる。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。ただ
し、カラーフィルタ10215を作製しない場合でも、フィールドシーケンシャル駆動に
よってカラー表示ができる表示装置を得ることができる。一方、カラーフィルタ1021
5を形成する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10216にスペーサ10217の代わりに、球状のスペーサを散布し
てもよい。球状のスペーサを散布する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減
することができる。構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
スペーサ10217を形成する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板
間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
第1の基板10201に施す加工について説明する。
まず、第1の基板10201上に、第1の絶縁膜10202がスパッタ法、印刷法又は塗
布法などによって成膜される。ただし、第1の絶縁膜10202は成膜されていなくても
よい。第1の絶縁膜10202は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トラン
ジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の絶縁膜10202上に、第1の導電層10203がフォトリソグラフィ法、
レーザー直描法又はインクジェット法などによって形成される。
次に、第2の絶縁膜10204がスパッタ法、印刷法又は塗布法などによって全面に成膜
されている。第2の絶縁膜10204は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、
トランジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の半導体層10205及び第2の半導体層10206が形成される。なお、第
1の半導体層10205及び第2の半導体層10206は連続して成膜され、同時にその
形状が加工される。
次に、第2の導電層10207がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。なお、第2の導電層10207の形状が加工されるとき
に行われるエッチング方法としては、ドライエッチングで行なうのが好適である。なお、
第2の導電層10207としては、透明性を有する材料を用いてもよいし、反射性を有す
る材料を用いてもよい。
次に、トランジスタのチャネル領域を形成する。その工程の一例を説明する。第2の半導
体層10206は、第2の導電層10207をマスクとして用いてエッチングされる。あ
るいは、第2の導電層10207の形状を加工するためのマスクを用いてエッチングされ
る。そして、第2の半導体層10206が除去された部分の第1の導電層10203がト
ランジスタとチャネル領域となる。こうすることで、マスク枚数を減らすことができるの
で、製造コストを低減することができる。
次に、第3の絶縁膜10208が形成され、第3の絶縁膜10208には選択的にコンタ
クトホールが形成されている。なお、第3の絶縁膜10208にコンタクトホールを形成
すると同時に、第2の絶縁膜10204にもコンタクトホールを形成してもよい。
次に、第3の導電層10209がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。
次に、第1の配向膜10210が形成される。なお、第1の配向膜10210を形成後、
液晶分子の配向を制御するために、ラビングを行なってもよい。ラビングは、布で配向膜
をこすることによって、配向膜にスジをつける工程である。ラビングを行なうことによっ
て、配向膜に配向性を持たせることができる。
以上のように作製した第1の基板10201と、遮光膜10214、カラーフィルタ10
215、第4の導電層10213、スペーサ10217、及び第2の配向膜10212を
作製した第2の基板10216とがシール材によって数マイクロメートルのギャップを持
たせて貼り合わせられる。そして、2枚の基板間に液晶材料が注入される。なお、MVA
方式では、第4の導電層10213は、第2の基板10216の全面に形成されている。
なお、第4の導電層10213に接して、配向制御用突起10219が形成されている。
配向制御用突起10219の形状は、滑らかな曲面を持った形状であることが好ましい。
こうすることで、近接する液晶分子10218の配向が極近いものとなるため、配向不良
を低減することができる。配向膜の段切れによって起こる配向膜の不良を低減することが
できる。
図66(B)は、PVA(Paterned Vertical Alignment)
方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の断面図の一例である。図66(B)に
示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、視野角が大きく、応答速度が速く
、コントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図66(B)に示す画素構造の特徴について説明する。図66(B)に示した液晶分子1
0248は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子10248の向きを示すた
め、図66(B)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現され
た液晶分子10248は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子
10248ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図
66(B)に示した液晶分子10248は、その長軸の向きが配向膜の法線方向を向くよ
うに配向している。よって、電極切り欠き部10249のある部分の液晶分子10248
は、電極切り欠き部10249と第4の導電層10243の境界を中心として放射状に配
向する。この状態となることによって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる
なお、トランジスタとして、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のトランジスタを用い
た場合について説明する。非晶質半導体を用いたトランジスタを用いた場合、大面積の基
板を用いて、安価に液晶表示装置を製造することができる。
液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネル
は、加工を施した2枚の基板を、数マイクロメートルのギャップを持たせて貼り合わせ、
2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図66(B)において、2枚の基
板は、第1の基板10231、及び第2の基板10246である。第1の基板には、トラ
ンジスタ及び画素電極が形成されている。第2の基板には、遮光膜10244、カラーフ
ィルタ10245、第4の導電層10243、スペーサ10247、及び第2の配向膜1
0242が形成されている。
なお、第2の基板10246に遮光膜10244が形成されていなくてもよい。遮光膜1
0244を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができ
る。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。一方、遮光膜1024
4を形成する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10246にカラーフィルタ10245が形成されていなくてもよい。
カラーフィルタ10245を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低
減することができる。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。ただ
し、カラーフィルタ10245を作製しない場合でも、フィールドシーケンシャル駆動に
よってカラー表示ができる表示装置を得ることができる。一方、カラーフィルタ1024
5を形成する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10246にスペーサ10247の代わりに、球状のスペーサを散布し
てもよい。球状のスペーサを散布する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減
することができる。構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
スペーサ10247を形成する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板
間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
第1の基板10231に施す加工について説明する。
まず、第1の基板10231上に、第1の絶縁膜10232がスパッタ法、印刷法又は塗
布法などによって成膜される。ただし、第1の絶縁膜10232は成膜されていなくても
よい。第1の絶縁膜10232は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トラン
ジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の絶縁膜10232上に、第1の導電層10233がフォトリソグラフィ法、
レーザー直描法又はインクジェット法などによって形成される。
次に、第2の絶縁膜10234がスパッタ法、印刷法又は塗布法などによって全面に成膜
されている。第2の絶縁膜10234は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、
トランジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の半導体層10235及び第2の半導体層10236が形成される。なお、第
1の半導体層10235及び第2の半導体層10236は連続して成膜され、同時にその
形状が加工される。
次に、第2の導電層10237がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。なお、第2の導電層10237の形状が加工されるとき
に行われるエッチング方法としては、ドライエッチングで行なうのが好適である。なお、
第2の導電層10237としては、透明性を有する材料を用いてもよいし、反射性を有す
る材料を用いてもよい。
次に、トランジスタのチャネル領域を形成する。その工程の一例を説明する。第2の半導
体層10236は、第2の導電層10237をマスクとして用いてエッチングされる。あ
るいは、第2の導電層10237の形状を加工するためのマスクを用いてエッチングされ
る。そして、第2の半導体層10236が除去された部分の第1の導電層10233がト
ランジスタとチャネル領域となる。こうすることで、マスク枚数を減らすことができるの
で、製造コストを低減することができる。
次に、第3の絶縁膜10238が形成され、第3の絶縁膜10238には選択的にコンタ
クトホールが形成されている。なお、第3の絶縁膜10238にコンタクトホールを形成
すると同時に、第2の絶縁膜10234にもコンタクトホールを形成してもよい。なお、
第3の絶縁膜10238の表面は、できるだけ平坦であることが好適である。なぜならば
、液晶が接する面の凹凸により、液晶分子の配向が影響を受けてしまうからである。
次に、第3の導電層10239がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。
次に、第1の配向膜10240が形成される。なお、第1の配向膜10240を形成後、
液晶分子の配向を制御するために、ラビングを行なってもよい。ラビングは、布で配向膜
をこすることによって、配向膜にスジをつける工程である。ラビングを行なうことによっ
て、配向膜に配向性を持たせることができる。
以上のように作製した第1の基板10231と、遮光膜10244、カラーフィルタ10
245、第4の導電層10243、スペーサ10247、及び第2の配向膜10242を
作製した第2の基板10246とがシール材によって数マイクロメートルのギャップを持
たせて貼り合わせられる。そして、2枚の基板間に液晶材料が注入される。なお、PVA
方式では、第4の導電層10243にパターン加工が施され、電極切り欠き部10249
が形成される。なお、電極切り欠き部10249の形状に限定はないが、異なる向きを持
った複数の矩形を組み合わせた形状であるのが好適である。こうすることで、配向の異な
る複数の領域が形成できるので、視野角の大きな液晶表示装置を得ることができる。なお
、電極切り欠き部10249と第4の導電層10243の境界における第4の導電層10
243の形状は、滑らかな曲線であることが好適である。こうすることで、近接する液晶
分子10248の配向が極近いものとなるため、配向不良が低減する。第2の配向膜10
242が、電極切り欠き部10249によって段切れを起こしてしまうことによる、配向
膜の不良も低減することができる。
図67(A)は、IPS(In−Plane−Switching)方式とトランジスタ
とを組み合わせた場合の画素の断面図の一例である。図67(A)に示す画素構造を液晶
表示装置に適用することによって、原理的に視野角が大きく、応答速度の階調依存性の小
さい液晶表示装置を得ることができる。
図67(A)に示す画素構造の特徴について説明する。図67(A)に示した液晶分子1
0318は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子10318の向きを示すた
め、図67(A)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現され
た液晶分子10318は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子
10318ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図
67(A)に示した液晶分子10318は、その長軸の向きが常に基板と水平の方向を向
くように配向している。図67(A)においては、電界のない状態における配向を表して
いるが、液晶分子10318に電界がかかったときは、その長軸の向きが常に基板と水平
の方向を保ったまま、水平面内で回転する。この状態となることによって、視野角の大き
い液晶表示装置を得ることができる。
なお、トランジスタとして、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のトランジスタを用い
た場合について説明する。非晶質半導体を用いたトランジスタを用いた場合、大面積の基
板を用いて、安価に液晶表示装置を製造することができる。
液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネル
は、加工を施した2枚の基板を、数マイクロメートルのギャップを持たせて貼り合わせ、
2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図67(A)において、2枚の基
板は、第1の基板10301、及び第2の基板10316である。第1の基板には、トラ
ンジスタ及び画素電極が形成されている。第2の基板には、遮光膜10314、カラーフ
ィルタ10315、スペーサ10317、及び第2の配向膜10312が形成されている
なお、第2の基板10316に遮光膜10314が形成されていなくてもよい。遮光膜1
0314を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができ
る。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。一方、遮光膜1031
4を形成する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10316にカラーフィルタ10315が形成されていなくてもよい。
カラーフィルタ10315を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低
減することができる。ただし、カラーフィルタ10315を形成しない場合でも、フィー
ルドシーケンシャル駆動によってカラー表示ができる表示装置を得ることができる。構造
が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。一方、カラーフィルタ1031
5を形成する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10316にスペーサ10317の代わりに、球状のスペーサを散布し
てもよい。球状のスペーサを散布する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減
することができる。構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
スペーサ10317を形成する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板
間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
第1の基板10301に施す加工について説明する。
まず、第1の基板10301上に、第1の絶縁膜10302がスパッタ法、印刷法又は塗
布法などによって成膜される。ただし、第1の絶縁膜10302は成膜されていなくても
よい。第1の絶縁膜10302は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トラン
ジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の絶縁膜10302上に、第1の導電層10303がフォトリソグラフィ法、
レーザー直描法又はインクジェット法などによって形成される。
次に、第2の絶縁膜10304がスパッタ法、印刷法又は塗布法などによって全面に成膜
されている。第2の絶縁膜10304は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、
トランジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の半導体層10305及び第2の半導体層10306が形成される。なお、第
1の半導体層10305及び第2の半導体層10306は連続して成膜され、同時にその
形状が加工される。
次に、第2の導電層10307がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。なお、第2の導電層10307の形状が加工されるとき
に行われるエッチング方法としては、ドライエッチングで行なうのが好適である。なお、
第2の導電層10307としては、透明性を有する材料を用いてもよいし、反射性を有す
る材料を用いてもよい。
次に、トランジスタのチャネル領域を形成する。その工程の一例を説明する。第2の半導
体層10306は、第2の導電層10307をマスクとして用いてエッチングされる。あ
るいは、第2の導電層10307の形状を加工するためのマスクを用いてエッチングされ
る。そして、第2の半導体層10306が除去された部分の第1の導電層10303がト
ランジスタとチャネル領域となる。こうすることで、マスク枚数を減らすことができるの
で、製造コストを低減することができる。
次に、第3の絶縁膜10308が形成され、第3の絶縁膜10308には選択的にコンタ
クトホールが形成されている。なお、第3の絶縁膜10308にコンタクトホールを形成
すると同時に、第2の絶縁膜10304にもコンタクトホールを形成してもよい。
次に、第3の導電層10309がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。ここで、第3の導電層10309の形状は、互いにかみ
合った2つの櫛歯状とする。一方の櫛歯状の電極がトランジスタのソース電極及びドレイ
ン電極の一方と電気的に接続され、他方の櫛歯状の電極が共通電極と電気的に接続される
。こうすることで、液晶分子10318に効果的に横方向の電界をかけることができる。
次に、第1の配向膜10310が形成される。なお、第1の配向膜10310を形成後、
液晶分子の配向を制御するために、ラビングを行なってもよい。ラビングは、布で配向膜
をこすることによって、配向膜にスジをつける工程である。ラビングを行なうことによっ
て、配向膜に配向性を持たせることができる。
以上のように作製した第1の基板10301と、遮光膜10314、カラーフィルタ10
315、スペーサ10317、及び第2の配向膜10312とがシール材によって数マイ
クロメートルのギャップを持たせて貼り合わせられる。そして、2枚の基板間に液晶材料
が注入される。
図67(B)は、FFS(Fringe Field Switching)方式とトラ
ンジスタとを組み合わせた場合の画素の断面図の一例である。図67(B)に示す画素構
造を液晶表示装置に適用することによって、原理的に視野角が大きく、応答速度の階調依
存性の小さい液晶表示装置を得ることができる。
図69(B)に示す画素構造の特徴について説明する。図69(B)に示した液晶分子1
0348は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子10348の向きを示すた
め、図69(B)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現され
た液晶分子10348は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子
10348ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図
69(B)に示した液晶分子10348は、その長軸の向きが常に基板と水平の方向を向
くように配向している。図69(B)においては、電界のない状態における配向を表して
いるが、液晶分子10348に電界がかかったときは、その長軸の向きが常に基板と水平
の方向を保ったまま、水平面内で回転する。この状態となることによって、視野角の大き
い液晶表示装置を得ることができる。
なお、トランジスタとして、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のトランジスタを用い
た場合について説明する。非晶質半導体を用いたトランジスタを用いた場合、大面積の基
板を用いて、安価に液晶表示装置を製造することができる。
液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネル
は、加工を施した2枚の基板を、数マイクロメートルのギャップを持たせて貼り合わせ、
2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図69(B)において、2枚の基
板は、第1の基板10331及び第2の基板10346である。第1の基板には、トラン
ジスタ及び画素電極が形成され、第2の基板には、遮光膜10344、カラーフィルタ1
0345、スペーサ10347、及び第2の配向膜10342が形成されている。
なお、第2の基板10346に遮光膜10344が形成されていなくてもよい。遮光膜1
0344を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができ
る。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。一方、遮光膜1034
4を形成する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10346にカラーフィルタ10345を形成されていなくてもよい。
カラーフィルタ10345を形成しない場合は、工程数が減少するため、製造コストを低
減することができる。構造が簡単であるので、歩留まりの向上を図ることができる。ただ
し、カラーフィルタ10345を形成しない場合でも、フィールドシーケンシャル駆動に
よってカラー表示ができる表示装置を得ることができる。一方、カラーフィルタ1034
5を形成する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、第2の基板10346にスペーサ10347の代わりに、球状のスペーサを散布し
てもよい。球状のスペーサを散布する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減
することができる。構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、
スペーサ10347を形成する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板
間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
第1の基板10331に施す加工について説明する。
まず、第1の基板10331上に、第1の絶縁膜10332がスパッタ法、印刷法又は塗
布法などによって成膜される。ただし、第1の絶縁膜10332は成膜されていなくても
よい。第1の絶縁膜10332は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、トラン
ジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の絶縁膜10332上に、第1の導電層10333がフォトリソグラフィ法、
レーザー直描法又はインクジェット法などによって形成される。
次に、第2の絶縁膜10334がスパッタ法、印刷法又は塗布法などによって全面に成膜
されている。第2の絶縁膜10334は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、
トランジスタの性質が変化してしまうのを防ぐ機能を有する。
次に、第1の半導体層10335及び第2の半導体層10336が形成される。なお、第
1の半導体層10335及び第2の半導体層10336は連続して成膜され、同時にその
形状が加工される。
次に、第2の導電層10337がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。なお、第2の導電層10337の形状が加工されるとき
に行われるエッチング方法としては、ドライエッチングで行なうのが好適である。なお、
第2の導電層10337としては、透明性を有する材料を用いてもよいし、反射性を有す
る材料を用いてもよい。
次に、トランジスタのチャネル領域を形成する。その工程の一例を説明する。第2の半導
体層10336は、第2の導電層10337をマスクとして用いてエッチングされる。あ
るいは、第2の導電層10337の形状を加工するためのマスクを用いてエッチングされ
る。そして、第2の半導体層10336が除去された部分の第1の導電層10333がト
ランジスタとチャネル領域となる。こうすることで、マスク枚数を減らすことができるの
で、製造コストを低減することができる。
次に、第3の絶縁膜10338が形成され、第3の絶縁膜10338には選択的にコンタ
クトホールが形成されている。
次に、第4の導電層10343がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成されている。
次に、第4の絶縁膜10349が形成され、第4の絶縁膜10349には選択的にコンタ
クトホールが形成されている。なお、第4の絶縁膜10349の表面は、できるだけ平坦
であることが好適である。なぜならば、液晶が接する面の凹凸により、液晶分子の配向が
影響を受けてしまうからである。
次に、第3の導電層10339がフォトリソグラフィ法、レーザー直描法又はインクジェ
ット法などによって形成される。ここで、第3の導電層10339の形状は、櫛歯状とす
る。
次に、第1の配向膜10340が形成される。なお、第1の配向膜10340を形成後、
液晶分子の配向を制御するために、ラビングを行なってもよい。ラビングは、布で配向膜
をこすることによって、配向膜にスジをつける工程である。ラビングを行なうことによっ
て、配向膜に配向性を持たせることができる。
以上のように作製した第1の基板10331と、遮光膜10344、カラーフィルタ10
345、スペーサ10347、及び第2の配向膜10342を、シール材によって数マイ
クロメートルのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入すること
で、液晶パネルが作製できる。
ここで、各導電層又は各絶縁膜に用いることができる材料について説明する。
図65の第1の絶縁膜10102、図66(A)の第1の絶縁膜10202、図66(B
)の第1の絶縁膜10232、図67(A)の第1の絶縁膜10302、図67(B)の
第1の絶縁膜10332としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコ
ン膜(SiOxNy)等の絶縁膜を用いることができる。あるいは、第1の絶縁膜101
02は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)等の
うちの2つ以上の膜を組み合わせた積層構造の絶縁膜を用いることができる。
図65の第1の導電層10103、図66(A)の第1の導電層10203、図66(B
)の第1の導電層10233、図67(A)の第1の導電層10303、図67(A)の
第1の導電層10303、図67(B)の第1の導電層10333としては、Mo、Ti
、Al、Nd、Crなどを用いることができる。あるいは、Mo、Ti、Al、Nd、C
rなどのうちの2つ以上を組み合わせた積層構造を用いることもできる。
図65の第2の絶縁膜10104、図66(A)の第2の絶縁膜10204、図66(B
)の第2の絶縁膜10234、図67(A)の第2の絶縁膜10304、図67(B)の
第2の絶縁膜10334としては、熱酸化膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化
窒化シリコン膜などを用いることができる。あるいは、熱酸化膜、酸化シリコン膜、窒化
シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜などのうち2以上を組み合わせた積層構造などを用い
ることができる。なお、半導体層と接する部分では、酸化シリコン膜であることが好まし
い。なぜなら、酸化シリコン膜にすると半導体層との界面におけるトラップ準位が少なく
なるからである。なお、Moと接する部分では、窒化シリコン膜であることが好ましい。
なぜなら、窒化シリコン膜はMoを酸化させないからである。
図65の第1の半導体層10105、図66(A)の第1の半導体層10205、図66
(B)の第1の半導体層10235、図67(A)の第1の半導体層10305、図67
(B)の第1の半導体層10335としては、シリコン又はシリコンゲルマニウム(Si
Ge)などを用いることができる。
図65の第2の半導体層10106、図66(A)の第2の半導体層10206、図66
(B)の第2の半導体層10236、図67(A)の第2の半導体層10306、図67
(B)の第2の半導体層10336としては、リン等を含んだシリコン等を用いることが
できる。
図65の第2の導電層10107及び第3の導電層10109、図66(A)の第2の導
電層10207及び第3の導電層10209、図66(B)の第2の導電層10237及
び第2の導電層10239、図67(A)の第2の導電層10307及び第2の導電層1
0309、もしくは図67(B)の第2の導電層10337、第2の導電層10339及
び第4の導電層10343の透明性を有する材料としては、酸化インジウムに酸化スズを
混ぜたインジウムスズ酸化物(ITO)膜、インジウムスズ酸化物(ITO)に酸化珪素
を混ぜたインジウムスズ珪素酸化物(ITSO)膜、酸化インジウムに酸化亜鉛を混ぜた
インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、酸化亜鉛膜又は酸化スズ膜などを用いることができ
る。なお、IZOとは、ITOに2〜20wt%の酸化亜鉛(ZnO)を混合させたター
ゲットを用いてスパッタリングにより形成される透明導電材料である。
図65の第2の導電層10107及び第3の導電層10109、図66(A)の第2の導
電層10207及び第3の導電層10209、図66(B)の第2の導電層10237及
び第2の導電層10239、図67(A)の第2の導電層10307及び第2の導電層1
0309、もしくは図67(B)の第2の導電層10337、第2の導電層10339及
び第4の導電層10343の反射性を有する材料としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W
、Alなどを用いることができる。あるいは、Ti、Mo、Ta、Cr、WとAlを積層
させた2層構造、AlをTi、Mo、Ta、Cr、Wなどの金属で挟んだ3層積層構造と
してもよい。
図65の第3の絶縁膜10108、図66(A)の第3の絶縁膜10208、図66(B
)の第3の絶縁膜10238、図66(B)の第3の導電層10239、図67(A)の
第3の絶縁膜10308、図67(B)の第3の絶縁膜10338及び第4の絶縁膜10
349としては、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)ある
いは、低誘電率の有機化合物材料(感光性又は非感光性の有機樹脂材料)などを用いるこ
とができる。あるいは、シロキサンを含む材料を用いることもできる。なお、シロキサン
は、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される材料である。置換基
として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられ
る。あるいは、置換基としてフルオロ基を用いてもよい。あるいは、置換基として、少な
くとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
図65の第1の配向膜10110、図66(A)の第1の配向膜10210、図66(B
)の第1の配向膜10240、図66(B)の第1の配向膜10310、図67(B)の
第1の配向膜10340としては、ポリイミドなどの高分子膜を用いることができる。
次に、各液晶モードとトランジスタとを組み合わせた場合の画素構造について、画素の上
面図(レイアウト図)を参照して説明する。
なお、液晶モードとしては、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(
In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field
Switching)モード、MVA(Multi−domain Vertical
Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Ali
gnment)、ASM(Axially Symmetric aligned Mi
cro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Bir
efringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid
Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liqui
d Crystal)などを用いることができる。
なお、トランジスタとしては、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶(マイクロクリ
スタル、セミアモルファスとも言う)シリコンなどに代表される非単結晶半導体層を有す
る薄膜トランジスタ(TFT)などを用いることが出来る。
なお、トランジスタの構造としては、トップゲート型又はボトムゲート型などを用いるこ
とができる。ボトムゲート型のトランジスタとしては、チャネルエッチ型又はチャネル保
護型などを用いることができる。
図68は、TN方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の上面図の一例である。
図68に示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、安価に液晶表示装置を製
造することができる。
図68に示す画素は、走査線10401と、映像信号線10402と、容量線10403
と、トランジスタ10404と、画素電極10405と、画素容量10406と、を有し
ている。
走査線10401は、信号(走査信号)を画素に伝達する機能を有する。映像信号線10
402は、信号(映像信号)を画素に伝達するための機能を有する。なお、走査線104
01と映像信号線10402とは、マトリックス状に配置されるため、異なる層の導電層
で形成されている。なお、走査線10401と。映像信号線10402との交差部に、半
導体層が配置されていてもよい。こうすることで、走査線10401と。映像信号線10
402と交差容量を低減することができる。
容量線10403は、画素電極10405と平行に配置されている。容量線10403と
画素電極10405とが重なって配置されている部分が画素容量10406となる。なお
、容量線10403の一部は、映像信号線10402に沿って、映像信号線10402を
囲むように延設されている。こうすることで、クロストークを低減することができる。ク
ロストークとは、映像信号線10402の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の
電位が変化してしまう現象のことである。なお、容量線10403と映像信号線1040
2との間に半導体層を配置することによって、交差容量を低減することができる。なお、
容量線10403は、走査線10401と同様な材料で構成されている。
トランジスタ10404は、映像信号線10402と画素電極10405を導通させるス
イッチとしての機能を有する。なお、トランジスタ10404のソース領域及びドレイン
領域の一方は、トランジスタ10404のソース領域及びドレイン領域の他方に囲まれる
ように配置されている。こうすることで、トランジスタ10404のチャネル幅が大きく
なるため、スイッチング能力の向上を図ることができる。なお、トランジスタ10404
のゲート電極は、半導体層を囲むように配置されている。
画素電極10405は、トランジスタ10404のソース電極及びドレイン電極の一方に
電気的に接続される。画素電極10405は、映像信号線10402によって伝達された
信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。なお、画素電極10405は、矩形であ
る。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができる。なお、画素電極1040
5としては、透明性を有する材料又は反射性を有する材料を用いることができる。あるい
は、透明性を有する材料と反射性を有する材料とを組み合わせて、画素電極10405に
用いてもよい。
図69(A)は、MVA方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の上面図の一例
である。図69(A)に示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、視野角が
大きく、応答速度が速く、コントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図69(A)に示す画素は、走査線10501と、映像信号線10502と、容量線10
503と、トランジスタ10504と、画素電極10505と、画素容量10506と、
配向制御用突起10507と、を有する。
走査線10501は、信号(走査信号)を画素に伝達する機能を有する。映像信号線10
502は、信号(映像信号)を画素に伝達するための機能を有する。なお、走査線105
01と映像信号線10502とは、マトリックス状に配置されるため、異なる層の導電層
で形成されている。なお、走査線10501と。映像信号線10502との交差部に、半
導体層が配置されていてもよい。こうすることで、走査線10501と。映像信号線10
502と交差容量を低減することができる。
容量線10503は、画素電極10505と平行に配置されている。容量線10503と
画素電極10505とが重なって配置されている部分が画素容量10506となる。なお
、容量線10503の一部は、映像信号線10502に沿って、映像信号線10502を
囲むように延設されている。こうすることで、クロストークを低減することができる。ク
ロストークとは、映像信号線10502の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の
電位が変化してしまう現象のことである。なお、容量線10503と映像信号線1050
2との間に半導体層を配置することによって、交差容量を低減することができる。なお、
容量線10503は、走査線10501と同様な材料で構成されている。
トランジスタ10504は、映像信号線10502と画素電極10505を導通させるス
イッチとしての機能を有する。なお、トランジスタ10504のソース領域及びドレイン
領域の一方は、トランジスタ10504のソース領域及びドレイン領域の他方に囲まれる
ように配置されている。こうすることで、トランジスタ10504のチャネル幅が大きく
なるため、スイッチング能力の向上を図ることができる。なお、トランジスタ10504
のゲート電極は、半導体層を囲むように配置されている。
画素電極10505は、トランジスタ10504のソース電極及びドレイン電極の一方に
電気的に接続される。画素電極10505は、映像信号線10502によって伝達された
信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。なお、画素電極10505は、矩形であ
る。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができる。なお、画素電極1050
5としては、透明性を有する材料又は反射性を有する材料を用いることができる。あるい
は、透明性を有する材料と反射性を有する材料とを組み合わせて、画素電極10505に
用いてもよい。
配向制御用突起10507は、対向基板に形成されている。配向制御用突起10507は
、液晶分子を放射状に配向させる機能を有する。なお、配向制御用突起10507の形状
に限定はない。例えば、配向制御用突起10507の形状は、くの字型となっていてもよ
い。こうすることで、液晶分子の配向が異なる複数の領域を形成することができる。視野
角の向上を図ることができる。
図69(B)は、PVA方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の上面図の一例
である。図69(B)に示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、視野角が
大きく、応答速度が速く、コントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図69(B)に示す画素は、走査線10511と、映像信号線10512と、容量線10
513と、トランジスタ10514と、画素電極10515と、画素容量10516と、
電極切り欠き部10517、を有する。
走査線10511は、信号(走査信号)を画素に伝達する機能を有する。映像信号線10
512は、信号(映像信号)を画素に伝達するための機能を有する。なお、走査線105
11と映像信号線10512とは、マトリックス状に配置されるため、異なる層の導電層
で形成されている。なお、走査線10511と。映像信号線10512との交差部に、半
導体層が配置されていてもよい。こうすることで、走査線10511と。映像信号線10
512と交差容量を低減することができる。
容量線10513は、画素電極10515と平行に配置されている。容量線10513と
画素電極10515とが重なって配置されている部分が画素容量10516となる。なお
、容量線10513の一部は、映像信号線10512に沿って、映像信号線10512を
囲むように延設されている。こうすることで、クロストークを低減することができる。ク
ロストークとは、映像信号線10512の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の
電位が変化してしまう現象のことである。なお、容量線10513と映像信号線1051
2との間に半導体層を配置することによって、交差容量を低減することができる。なお、
容量線10513は、走査線10511と同様な材料で構成されている。
トランジスタ10514は、映像信号線10512と画素電極10515を導通させるス
イッチとしての機能を有する。なお、トランジスタ10514のソース領域及びドレイン
領域の一方は、トランジスタ10514のソース領域及びドレイン領域の他方に囲まれる
ように配置されている。こうすることで、トランジスタ10514のチャネル幅が大きく
なるため、スイッチング能力の向上を図ることができる。なお、トランジスタ10514
のゲート電極は、半導体層を囲むように配置されている。
画素電極10515は、トランジスタ10514のソース電極及びドレイン電極の一方に
電気的に接続される。画素電極10515は、映像信号線10512によって伝達された
信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。なお、画素電極10515は、電極切り
欠き部10517の形状に合わせた形状である。具体的には、電極切り欠き部10517
のない部分に、画素電極10515を切り欠いた部分を形成したような形状である。こう
することで、液晶分子の配向が異なる複数の領域を形成することができる。視野角の向上
を図ることができる。なお、画素電極10515としては、透明性を有する材料又は反射
性を有する材料を用いることができる。あるいは、透明性を有する材料と反射性を有する
材料とを組み合わせて、画素電極10515に用いてもよい。
図70(A)は、IPS方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の上面図の一例
である。図70(A)に示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、原理的に
視野角が大きく、応答速度の階調依存性の小さい液晶表示装置を得ることができる。
図70(A)に示す画素は、走査線10601と、映像信号線10602と、共通電極1
0603と、トランジスタ10604と、画素電極10605と、を有する。
走査線10601は、信号(走査信号)を画素に伝達する機能を有する。映像信号線10
602は、信号(映像信号)を画素に伝達するための機能を有する。なお、走査線106
01と映像信号線10602とは、マトリックス状に配置されるため、異なる層の導電層
で形成されている。なお、走査線10601と映像信号線10602との交差部に、半導
体層が配置されていてもよい。こうすることで、走査線10601と。映像信号線106
02と交差容量を低減することができる。なお、映像信号線10602は、画素電極10
605の形状に合わせて形成されている。
共通電極10603は、画素電極10605と平行に配置されている。共通電極1060
3は、横方向の電界を発生させるための電極である。なお、共通電極10603の形状は
、屈曲した櫛歯状である。なお、共通電極10603の一部は、映像信号線10602に
沿って、映像信号線10602を囲むように延設されている。こうすることで、クロスト
ークを低減することができる。クロストークとは、映像信号線10602の電位変化に伴
って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象のことである。なお、共通電
極10603と映像信号線10602との間に半導体層を配置することによって、交差容
量を低減することができる。なお、共通電極10603の走査線10601と平行に配置
されている部分では、走査線10601と同様な材料で構成されている。共通電極106
03の画素電極10605と平行に配置されている部分では、画素電極10605と同様
な材料で構成されている。
トランジスタ10604は、映像信号線10602と画素電極10605を導通させるス
イッチとしての機能を有する。なお、トランジスタ10604のソース領域及びドレイン
領域の一方は、トランジスタ10604のソース領域及びドレイン領域の他方に囲まれる
ように配置されている。こうすることで、トランジスタ10604のチャネル幅が大きく
なるため、スイッチング能力の向上を図ることができる。なお、トランジスタ10604
のゲート電極は、半導体層を囲むように配置されている。
画素電極10605は、トランジスタ10604のソース電極及びドレイン電極の一方に
電気的に接続される。画素電極10505は、映像信号線10602によって伝達された
信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。なお、画素電極10605の形状は、屈
曲した櫛歯状の形状である。こうすることで、液晶分子に横電界をかけることができる。
液晶分子の配向が異なる複数の領域を形成することができる。視野角の向上を図ることが
できる。なお、画素電極10605としては、透明性を有する材料又は反射性を有する材
料を用いることができる。あるいは、透明性を有する材料と反射性を有する材料とを組み
合わせて、画素電極10605に用いてもよい。
なお、共通電極10603のうち櫛歯状の部分と画素電極10605とは、別々の導電層
で形成されていてもよい。例えば、共通電極10603のうち櫛歯状の部分は、走査線1
0601又は映像信号線10602と同じ導電層で形成されていてもよい。同様に、画素
電極10605は、走査線10601又は映像信号線10602と同じ導電層で形成され
ていてもよい。
図70(B)は、FFS方式とトランジスタとを組み合わせた場合の画素の上面図である
。図70(B)に示す画素構造を液晶表示装置に適用することによって、原理的に視野角
が大きく、応答速度の階調依存性の小さい液晶表示装置を得ることができる。
図70(B)に示す画素は、走査線10611と、映像信号線10612と、共通電極1
0613と、トランジスタ10614と、画素電極10615と、を備えていてもよい。
走査線10611は、信号(走査信号)を画素に伝達する機能を有する。映像信号線10
612は、信号(映像信号)を画素に伝達するための機能を有する。なお、走査線106
11と映像信号線10612とは、マトリックス状に配置されるため、異なる層の導電層
で形成されている。なお、走査線10611と。映像信号線10612との交差部に、半
導体層が配置されていてもよい。こうすることで、走査線10611と。映像信号線10
612と交差容量を低減することができる。なお、映像信号線10612は、画素電極1
0615の形状に合わせて形成されている。
共通電極106013は、画素電極10615の下部、及び画素電極10615と画素電
極10615との間の下部に一様に形成されている。なお、共通電極106013として
は、透明性を有する材料又は反射性を有する材料を用いることができる。あるいは、透明
性を有する材料と反射性を有する材料とを組み合わせて、共通電極106013に用いて
もよい。
トランジスタ10614は、映像信号線10612と画素電極10615を導通させるス
イッチとしての機能を有する。なお、トランジスタ10604のソース領域及びドレイン
領域の一方は、トランジスタ10614のソース領域及びドレイン領域の他方に囲まれる
ように配置されている。こうすることで、トランジスタ10614のチャネル幅が大きく
なるため、スイッチング能力の向上を図ることができる。なお、トランジスタ10614
のゲート電極は、半導体層を囲むように配置されている。
画素電極10615は、トランジスタ10614のソース電極及びドレイン電極の一方に
電気的に接続される。画素電極10515は、映像信号線10612によって伝達された
信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。なお、画素電極10615の形状は、屈
曲した櫛歯状の形状である。こうすることで、液晶分子に横電界をかけることができる。
なお、櫛歯状の画素電極10615は、共通電極10613の一様な部分よりも液晶層に
近いところに配置される。液晶分子の配向が異なる複数の領域を形成することができる。
視野角の向上を図ることができる。なお、画素電極10615としては、透明性を有する
材料又は反射性を有する材料を用いることができる。あるいは、透明性を有する材料と反
射性を有する材料とを組み合わせて、画素電極10615に用いてもよい。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態14)
本実施の形態では、液晶セル(液晶パネルともいう)の作製工程を説明する。
液晶の充填方法として真空注入法を用いた場合の液晶セルの作製工程について、図71(
A)乃至(E)、及び図72(A)乃至(C)を参照して説明する。
図72(C)は、液晶セルを示す断面図である。第1の基板70101と第2の基板70
107とが、スペーサ70106及びシール材70105を介して貼り付けられている。
そして、液晶70109が第1の基板70101と第2の基板70107との間に配置さ
れている。なお、配向膜70102が第1の基板70101上に形成され、配向膜701
08が第2の基板70107上に形成されている。
第1の基板70101には、複数の画素がマトリクス状に形成されている。そして、複数
の画素それぞれは、トランジスタを有していてもよい。なお、第1の基板70101をT
FT基板、アレイ基板、TFTアレイ基板と呼んでもよい。第1の基板70101として
は、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロ
ファン基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロ
ン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン
、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ス
テンレス・スチル・ホイルを有する基板などを用いることができる。あるいは、人などの
動物の皮膚(皮表、真皮)又は皮下組織を基板として用いてもよい。ただし、これに限定
されず、様々なものを用いることができる。
第2の基板70107には、共通電極、カラーフィルタ、ブラックマトリクスなどが形成
されている。なお、第2の基板70107を対向基板又はカラーフィルタ基板と呼んでも
よい。
配向膜70102は、液晶分子を一定方向に配向させる機能を有する。配向膜70102
としては、ポリイミド樹脂などを用いることができる。ただし、これに限定されず、様々
なものを用いることができる。なお、配向膜70108は、配向膜70102と同様であ
る。
シール材70105は、液晶70109が漏れないように、第1の基板70101と第2
の基板70107を接着する機能を有する。つまり、封止材として機能する。
スペーサ70106は、第1の基板70101と第2の基板70107との間の空間(液
晶のセルギャップ)を一定に保つための機能を有する。スペーサ70106としては、粒
状スペーサ又は柱状スペーサを用いることができる。粒状スペーサとしては、ファイバ状
のものと球状のもとがある。そして、粒状スペーサの材料としては、プラスチック又はガ
ラスなどがある。なお、プラスチックで形成された球状スペーサは、プラスチックビーズ
と呼ばれ、広く利用されている。なお、ガラスで形成されたファイバ状のスペーサは、ガ
ラスファイバと呼ばれ、シール材に混入されて利用される。
図71(A)は、第1の基板70101上に配向膜70102を形成する工程を示した断
面図である。配向膜70102は、ローラ70103を用いたローラーコート法によって
第1の基板70101上に形成される。ただし、第1の基板70101上に配向膜701
02を形成する方法としては、ローラーコート法の他に、オフセット印刷法、ディップコ
ート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコ
ート法、エクストルージョンコート法などを用いることができる。その後、仮焼成、本焼
成が配向膜70102に順に施される。
図71(B)は、配向膜70102にラビング処理を施す工程を示した断面図である。ラ
ビング処理は、ドラムに布を巻きつけたラビング用ローラ70104を回転させて配向膜
70102を擦ることによって行われる。このラビング処理が配向膜70102に施され
ると、液晶分子を一定方向に配向させるための溝が、配向膜70102に形成される。た
だし、これに限定されず、イオンビームを用いて配向膜に溝を形成してもよい。その後、
水洗浄処理が第1の基板70101に施される。こうすることで、第1の基板70101
の表面の異物又は汚れなどを除去することができる。
なお、図示はしないが、第1の基板70101と同様に、配向膜70108が第2の基板
70107に形成され、ラビング処理が配向膜70108に施される。ただし、これに限
定されず、イオンビームを用いて配向膜に溝を形成してもよい。
図71(C)は、シール材70105を配向膜70102上に形成する工程を示した断面
図である。シール材70105は描画装置又はスクリーン印刷などによって塗布され、シ
ールパターンが形成される。このシールパターンは第1の基板70101の外周に沿って
形成され、シールパターンの一部に液晶注入口が設けられている。そして、仮止め用のU
V樹脂が第1の基板70101の表示領域外にディスペンサなどでスポット塗布される。
なお、シール材70105は、第2の基板70107に形成されてもよい。
図71(D)は、スペーサ70106を第1の基板70101に散布する工程を示した断
面図である。スペーサ70106は、圧縮された気体とともにのノズルから噴出して散布
される(乾式散布)。あるいは、スペーサ70106は、揮発性の液体に混合され、この
液体を噴路露するようにして散布される(湿式散布)。このような乾式散布又は湿式散布
によって、スペーサ70106を第1の基板70101に均一に散布することができる。
ここで、スペーサ70106として、球状の粒状スペーサを用いた場合について説明した
。ただし、これに限定されず、柱状スペーサを用いることもできる。柱状スペーサは、第
1の基板70101に形成されていてもよいし、第2の基板70107に形成されていて
もよい。あるいは、スペーサの一部が第1の基板70101に形成され、残りが第2の基
板70107に形成されていてもよい。
なお、スペーサがシール材の中に混入していてもよい。こうすることで、液晶のセルギャ
ップを一定に保ちやすくできる。
図71(E)は、第1の基板70101と第2の基板70107とを張り合わせる工程を
示した断面図である。第1の基板70101と第2の基板70107とは、大気中で張り
合わされる。そして、第1の基板70101と第2の基板70107と間のギャップが一
定となるように、両基板が加圧される。その後、紫外線照射又は熱処理がシール材701
05に施されることによって、シール材70105が硬化する。
図72(A)及び(B)は、液晶を充填する工程を示した上面図である。第1の基板70
101と第2の基板70107とが張り合わされたセル(空セルともいう)が真空槽内に
入れられる。その後、真空槽内が減圧された後に、空セルの液晶注入口70113が液晶
に浸漬される。そして、真空槽内が大気に開放されると、液晶70109が差圧と毛細管
現象によって空セル内に充填される。
必要な量の液晶70109が空セルに充填されると、液晶注入口が樹脂70110によっ
て封口される。そして、空セルに余分に付着した液晶が洗浄される。その後、アニール処
理によって、再配向処理が液晶70109に施される。こうして、液晶セルが完成する。
次に、液晶の充填方法として滴下法を用いた場合の液晶セルの作製工程について、図73
(A)乃至(D)、及び図74(A)乃至(C)を参照して説明する。
図74(C)は、液晶セルを示す断面図である。第1の基板70301と第2の基板70
307とが、スペーサ70306及びシール材70305を介して貼り付けられている。
そして、液晶70309が第1の基板70301と第2の基板70307との間に配置さ
れている。なお、配向膜70302が第1の基板70301上に形成され、配向膜703
08が第2の基板70307上に形成されている。
第1の基板70301には、複数の画素がマトリクス状に形成されている。そして、複数
の画素それぞれは、トランジスタを有していてもよい。なお、第1の基板70301をT
FT基板、アレイ基板、TFTアレイ基板と呼んでもよい。第1の基板70301として
は、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロ
ファン基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロ
ン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン
、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ス
テンレス・スチル・ホイルを有する基板などを用いることができる。あるいは、人などの
動物の皮膚(皮表、真皮)又は皮下組織を基板として用いてもよい。ただし、これに限定
されず、様々なものを用いることができる。
第2の基板70307には、共通電極、カラーフィルタ、ブラックマトリクスなどが形成
されている。なお、第2の基板70307を対向基板又はカラーフィルタ基板と呼んでも
よい。
配向膜70302は、液晶分子を一定方向に配向させる機能を有する。配向膜70302
としては、ポリイミド樹脂などを用いることができる。ただし、これに限定されず、様々
なものを用いることができる。なお、配向膜70308は、配向膜70302と同様であ
る。
シール材70305は、液晶70309が漏れないように、第1の基板70301と第2
の基板70307を接着する機能を有する。つまり、封止材として機能する。
スペーサ70306は、第1の基板70301と第2の基板70307との間の空間(液
晶のセルギャップ)を一定に保つための機能を有する。スペーサ70306としては、粒
状スペーサ又は柱状スペーサを用いることができる。粒状スペーサとしては、ファイバ状
のものと球状のもとがある。そして、粒状スペーサの材料としては、プラスチック又はガ
ラスなどがある。なお、プラスチックで形成された球状スペーサは、プラスチックビーズ
と呼ばれ、広く利用されている。なお、ガラスで形成されたファイバ状のスペーサは、ガ
ラスファイバと呼ばれ、シール材に混入されて利用される。
図73(A)は、第1の基板70301上に配向膜70302を形成する工程を示した断
面図である。配向膜70302は、ローラ70303を用いたローラーコート法によって
第1の基板70301上に形成される。ただし、第1の基板70301上に配向膜703
02を形成する方法としては、ローラーコート法の他に、オフセット印刷法、ディップコ
ート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコ
ート法、エクストルージョンコート法などを用いることもできる。その後、仮焼成、本焼
成が配向膜70302に順に施される。
図73(B)は、配向膜70302にラビング処理を施す工程を示した断面図である。ラ
ビング処理は、ドラムに布を巻きつけたラビング用ローラ70304を回転させて配向膜
70302を擦ることによって行われる。このラビング処理が配向膜70302に施され
ると、液晶分子を一定方向に配向させるための溝が、配向膜70302に形成される。た
だし、これに限定されず、イオンビームを用いて配向膜に溝を形成してもよい。その後、
水洗浄処理が第1の基板70301に施される。こうすることで、第1の基板70301
の表面の異物又は汚れなどを除去することができる。
なお、図示はしないが、第1の基板70301と同様に、配向膜70308が第2の基板
70307に形成され、ラビング処理が配向膜70308に施される。ただし、これに限
定されず、イオンビームを用いて配向膜に溝を形成してもよい。
図73(C)は、シール材70305を配向膜70302上に形成する工程を示した断面
図である。シール材70305は描画装置又はスクリーン印刷などによって塗布され、シ
ールパターンが形成される。このシールパターンは第1の基板70301の外周に沿って
形成される。ここで、シール材70305は、ラジカル型のUV樹脂又はカチオン型のU
V樹脂を用いる。そして、導電性樹脂がスポット的にディスペンサで塗布される。
なお、シール材70305は、第2の基板70307に形成されてもよい。
図73(D)は、スペーサ70306を第1の基板70301に散布する工程を示した断
面図である。スペーサ70306は、圧縮された気体とともにのノズルから噴出して散布
される(乾式散布)。あるいは、スペーサ70306は、揮発性の液体に混合され、この
液体を噴路露するようにして散布される(湿式散布)。このような乾式散布又は湿式散布
によって、スペーサ70306を第1の基板70301に均一に散布することができる。
ここで、スペーサ70306として、球状の粒状スペーサを用いた場合について説明した
。ただし、これに限定されず、柱状スペーサを用いることもできる。柱状スペーサは、第
1の基板70301に形成されていてもよいし、第2の基板70307に形成されていて
もよい。あるいは、スペーサの一部が第1の基板70301に形成され、残りが第2の基
板70307に形成されていてもよい。
なお、スペーサがシール材の中に混入していてもよい。こうすることで、液晶のセルギャ
ップを一定に保ちやすくできる。
図74(A)は、液晶70309を滴下する工程を示した断面図である。脱泡処理が液晶
70309に施された後に、液晶70309がシール材70305の内側に滴下される。
なお、図74(B)は、液晶70309を滴下した後の上面図である。シール材7030
5が第1の基板70301の外周に沿って形成されているため、液晶70309が漏れる
ことはない。
図74(C)は、第1の基板70301と第2の基板70307とを張り合わせる工程を
示した断面図である。第1の基板70301と第2の基板70307とは、真空槽内で張
り合わされる。そして、第1の基板70301と第2の基板70307と間のギャップが
一定となるように、両基板が加圧される。その後、紫外線照射がシール材70305に施
されることによって、シール材70305が硬化する。ここで、表示部をマスクで隠して
、紫外線照射をシール材70305に施すことが望ましい。なぜなら、液晶70309が
紫外線によって劣化することを防止できるからである。その後、アニール処理によって、
再配向処理が液晶70309に施される。こうして、液晶セルが完成する。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態15)
本実施の形態においては、表示装置の画素の構成及び画素の動作について説明する。
図75(A)、(B)は、デジタル時間階調駆動の一例を示すタイミングチャートである
。図75(A)のタイミングチャートは、画素への信号書き込み期間(アドレス期間)と
発光期間(サステイン期間)とが分離されている場合の駆動方法を示す。
なお、1表示領域分の画像を完全に表示するための期間を1フレーム期間という。1フレ
ーム期間は複数のサブフレーム期間を有し、1サブフレーム期間はアドレス期間とサステ
イン期間とを有する。アドレス期間Ta1〜Ta4は、全行分の画素への信号書き込みに
かかかる時間を示し、期間Tb1〜Tb4は一行分の画素(又は一画素分)への信号書き
込みにかかる時間を示している。サステイン期間Ts1〜Ts4は、画素へ書き込まれた
ビデオ信号にしたがって点灯又は非点灯状態を維持する時間を示し、その長さの比をTs
1:Ts2:Ts3:Ts4=2:2:2:2=8:4:2:1としている。ど
のサステイン期間で発光するかによって階調を表現している。
動作について説明する。まず、アドレス期間Ta1において、1行目から順に走査線に画
素選択信号が入力され、画素が選択される。そして、画素が選択されているときに、信号
線から画素へビデオ信号が入力される。そして、画素にビデオ信号が書き込まれると、画
素は再び信号が入力されるまでその信号を保持する。この書き込まれたビデオ信号によっ
てサステイン期間Ts1における各画素の点灯、非点灯が制御される。同様に、アドレス
期間Ta2、Ta3、Ta4において画素へビデオ信号が入力され、そのビデオ信号によ
ってサステイン期間Ts2、Ts3、Ts4における各画素の点灯、非点灯が制御される
。そして、それぞれのサブフレーム期間において、アドレス期間中は点灯せず、アドレス
期間が終了した後、サステイン期間が始まり、点灯させるための信号が書き込まれている
画素が点灯する。
ここで、図75(B)を参照して、i行目の画素行に着目して説明する。まず、アドレス
期間Ta1において、1行目から順に走査線に画素選択信号が入力され、アドレス期間T
a1のうち期間Tb1(i)においてi行目の画素が選択される。そして、i行目の画素
が選択されているときに、信号線からi行目の画素へビデオ信号が入力される。そして、
i行目の画素にビデオ信号が書き込まれると、i行目の画素は再び信号が入力されるまで
その信号を保持する。この書き込まれたビデオ信号によってサステイン期間Ts1におけ
るi行目の画素の点灯、非点灯が制御される。同様に、アドレス期間Ta2、Ta3、T
a4においてi行目の画素へビデオ信号が入力され、そのビデオ信号によってサステイン
期間Ts2、Ts3、Ts4におけるi行目の画素の点灯、非点灯が制御される。そして
、それぞれのサブフレーム期間において、アドレス期間中は点灯せず、アドレス期間が終
了した後、サステイン期間が始まり、点灯させるための信号が書き込まれている画素が点
灯する。
なお、ここでは4ビット階調を表現する場合について説明したが、ビット数及び階調数は
これに限定されない。なお、点灯の順番はTs1、Ts2、Ts3、Ts4である必要は
なく、ランダムでもよいし、複数に分割して発光をさせてもよい。なお、Ts1、Ts2
、Ts3、Ts4の点灯時間は、2のべき乗にする必要はなく、同じ長さの点灯時間にし
てもよいし、2のべき乗からすこしだけずらしてもよい。
続いて、画素への信号書き込み期間(アドレス期間)と発光期間(サステイン期間)とが
分離されていない場合の駆動方法について説明する。つまり、ビデオ信号の書き込み動作
が完了した行の画素は、次に画素へ信号の書き込み(又は消去)が行われるまで、信号を
保持する。書き込み動作から次にこの画素へ信号の書き込みが行われるまでの期間をデー
タ保持時間という。そして、このデータ保持時間中は画素に書き込まれたビデオ信号に従
って、画素が点灯又は非点灯となる。同じ動作が、最終行まで行われ、アドレス期間が終
了する。そして、データ保持時間が終了した行から順に次のサブフレーム期間の信号書き
込み動作へ移る。
このように、信号書き込み動作が完了しデータ保持時間となると、直ちに画素へ書き込ま
れたビデオ信号に従って画素が点灯又は非点灯となる駆動方法の場合には、データ保持時
間をアドレス期間より短くしようとしても、同時に2行に信号を入力できないため、アド
レス期間を重ならないようにしなければならないので、データ保持時間を短くすることが
できない。よって、その結果、高階調表示を行うことが困難になる。
よって、消去期間を設けることによって、アドレス期間より短いデータ保持時間を設定す
る。消去期間を設けアドレス期間より短いデータ保持時間を設定する場合の駆動方法につ
いて図76(A)を用いて説明する。
まず、アドレス期間Ta1において、1行目から順に走査線に画素走査信号が入力され、
画素が選択される。そして、画素が選択されているときに、信号線から画素へビデオ信号
が入力される。そして、画素にビデオ信号が書き込まれると、画素は再び信号が入力され
るまでその信号を保持する。この書き込まれたビデオ信号によってサステイン期間Ts1
における各画素の点灯、非点灯が制御される。ビデオ信号の書き込み動作が完了した行に
おいては、直ちに書き込まれたビデオ信号にしたがって、画素が点灯又は非点灯の状態と
なる。同じ動作が、最終行まで行われ、アドレス期間Ta1が終了する。そして、データ
保持時間が終了した行から順に次のサブフレーム期間の信号書き込み動作へ移る。同様に
、アドレス期間Ta2、Ta3、Ta4において画素へビデオ信号が入力され、そのビデ
オ信号によってサステイン期間Ts2、Ts3、Ts4における各画素の点灯、非点灯が
制御される。そして、サステイン期間TS4はその終期を消去動作の開始によって設定さ
れる。なぜなら、各行の消去時間Teに画素に書き込まれた信号の消去が行われると、次
の画素への信号の書き込みが行われるまでは、アドレス期間に画素に書き込まれたビデオ
信号に関わらず、強制的に非点灯となるからである。つまり、消去時間Teが始まった行
の画素からデータ保持時間が終了する。
ここで、図76(B)を参照して、i行目の画素行に着目して説明する。i行目の画素行
において、アドレス期間Ta1において、1行目から順に走査線に画素走査信号が入力さ
れ、画素が選択される。そして、期間Tb1(i)においてi行目の画素が選択されてい
るときに、i行目の画素にビデオ信号が入力される。そして、i行目の画素にビデオ信号
が書き込まれると、i行目の画素は再び信号が入力されるまでその信号を保持する。この
書き込まれたビデオ信号によって、サステイン期間Ts1(i)におけるi行目の画素の
点灯、非点灯が制御される。つまり、i行目にビデオ信号の書き込み動作が完了したら、
直ちに書き込まれたビデオ信号にしたがって、i行目の画素が点灯又は非点灯の状態とな
る。同様に、アドレス期間Ta2、Ta3、Ta4においてi行目の画素へビデオ信号が
入力され、そのビデオ信号によってサステイン期間Ts2、Ts3、Ts4におけるi行
目の画素の点灯、非点灯が制御される。そして、サステイン期間Ts4(i)はその終期
を消去動作の開始によって設定される。なぜなら、i行目の消去時間Ts(i)にi行目
の画素に書き込まれたビデオ信号に関わらず、強制的に非点灯となるからである。つまり
、消去時間Te(i)が始まるとi行目の画素のデータ保持時間が終了する。
よって、アドレス期間とサステイン期間とを分離せずに、アドレス期間より短い高階調且
つデューティー比(1フレーム期間中の点灯期間の割合)の高い表示装置を提供すること
ができる。瞬間輝度を低くすることが可能であるため表示素子の信頼性の向上を図ること
が可能である。
なお、ここでは4ビット階調を表現する場合について説明したが、ビット数及び階調数は
これに限定されない。また、点灯の順番はTs1、Ts2、Ts3、Ts4である必要は
なく、ランダムでもよいし、複数に分割して発光をしてもよい。また、Ts1、Ts2、
Ts3、Ts4の点灯時間は、2のべき乗にする必要はなく、同じ長さの点灯時間にして
もよいし、2のべき乗からすこしだけずらしてもよい。
デジタル時間階調駆動を適用可能な画素の構成及び画素の動作について説明する。
図77は、デジタル時間階調駆動を適用可能な画素構成の一例を示す図である。
画素80300は、スイッチング用トランジスタ80301、駆動用トランジスタ803
02、発光素子80304及び容量素子80303を有している。スイッチング用トラン
ジスタ80301はゲートが走査線80306に接続され、第1電極(ソース電極及びド
レイン電極の一方)が信号線80305に接続され、第2電極(ソース電極及びドレイン
電極の他方)が駆動用トランジスタ80302のゲートに接続されている。駆動用トラン
ジスタ80302は、ゲートが容量素子80303を介して電源線80307に接続され
、第1電極が電源線80307に接続され、第2電極が発光素子80304の第1電極(
画素電極)に接続されている。発光素子80304の第2電極は共通電極80308に相
当する。
なお、発光素子80304の第2電極(共通電極80308)には低電源電位が設定され
ている。なお、低電源電位とは、電源線80307に設定される高電源電位を基準にして
低電源電位<高電源電位を満たす電位であり、低電源電位としては例えばGND、0Vな
どが設定されていても良い。この高電源電位と低電源電位との電位差を発光素子8030
4に印加して、発光素子80304に電流を流して発光素子80304を発光させるため
、高電源電位と低電源電位との電位差が発光素子80304の順方向しきい値電圧以上と
なるようにそれぞれの電位を設定する。
なお、容量素子80303は駆動用トランジスタ80302のゲート容量を代用して省略
することも可能である。駆動用トランジスタ80302のゲート容量については、ソース
領域、ドレイン領域又はLDD領域などとゲート電極とが重なってオーバーラップしてい
るような領域で容量が形成されていてもよいし、チャネル領域とゲート電極との間で容量
が形成されていてもよい。
走査線80306で画素が選択されているとき、つまりスイッチング用トランジスタ80
301がオンになっているときに信号線80305から画素にビデオ信号が入力される。
そして、ビデオ信号に相当する電圧分の電荷が容量素子80303に蓄積され、容量素子
80303はその電圧を保持する。この電圧は駆動用トランジスタ80302のゲートと
第1電極間の電圧であり、駆動用トランジスタ80302のゲートソース間電圧Vgsに
相当する。
一般に、トランジスタの動作領域は、線形領域と飽和領域とに分けることが出来る。その
境目は、ドレイン・ソース間電圧をVds、ゲートソース間電圧をVgs、しきい値電圧
をVthとすると、(Vgs−Vth)=Vdsの時になる。(Vgs−Vth)>Vd
sの場合は、線形領域であり、Vds、Vgsの大きさによって電流値が決まる。一方、
(Vgs−Vth)<Vdsの場合は飽和領域になり、理想的には、Vdsが変化しても
、電流値はほとんど変わらない。つまり、Vgsの大きさだけによって電流値が決まる。
ここで、電圧入力電圧駆動方式の場合には、駆動用トランジスタ80302のゲートには
、駆動用トランジスタ80302が十分にオンするか、オフするかの二つの状態となるよ
うなビデオ信号を入力する。つまり、駆動用トランジスタ80302は線形領域で動作さ
せる。
よって、駆動用トランジスタ80302がオンするビデオ信号であるときには、理想的に
は電源線80307に設定されている電源電位VDDをそのまま発光素子80304の第
1の電極に設定する。
つまり、理想的には発光素子80304に印加する電圧を一定にし、発光素子80304
から得られる輝度を一定にする。そして、1フレーム期間内に複数のサブフレーム期間を
設け、サブフレーム期間毎に画素へのビデオ信号の書き込みを行い、サブフレーム期間毎
に画素の点灯又は非点灯を制御し、その点灯しているサブフレーム期間の合計によって、
階調を表現する。
なお、駆動用トランジスタ80302が飽和領域で動作するようなビデオ信号を入力する
ことで、発光素子80304に電流を流すことができる。発光素子80304が電流に応
じて輝度を決定するような素子であれば、発光素子80304の劣化による輝度の低下を
抑制することができる。さらに、ビデオ信号をアナログとすることで、発光素子8030
4にビデオ信号に応じた電流を流すことができる。この場合、アナログ階調駆動を行うこ
とができる。
図78は、デジタル時間階調駆動を適用可能な画素構成の一例を示す図である。
画素80400は、スイッチング用トランジスタ80401、駆動用トランジスタ804
02、容量素子80403、発光素子80404及び整流素子80409を有している。
スイッチング用トランジスタ80401はゲートが第2の走査線80406に接続され、
第1電極(ソース電極及びドレイン電極の一方)が信号線80405に接続され、第2電
極(ソース電極及びドレイン電極の他方)が駆動用トランジスタ80402のゲートに接
続されている。駆動用トランジスタ80402は、ゲートが容量素子80403を介して
電源線80407に接続され、ゲートが整流素子80309を介して第2の走査線804
10に接続され、第1電極が電源線80407に接続され、第2電極が発光素子8040
4の第1電極(画素電極)に接続されている。発光素子80404の第2電極は共通電極
80408に相当する。
なお、発光素子80404の第2電極(共通電極80408)には低電源電位が設定され
ている。なお、低電源電位とは、電源線80407に設定される高電源電位を基準にして
低電源電位<高電源電位を満たす電位であり、低電源電位としては例えばGND、0Vな
どが設定されていても良い。この高電源電位と低電源電位との電位差を発光素子8040
4に印加して、発光素子80404に電流を流して発光素子80404を発光させるため
、高電源電位と低電源電位との電位差が発光素子80404の順方向しきい値電圧以上と
なるようにそれぞれの電位を設定する。
なお、容量素子80403は駆動用トランジスタ80402のゲート容量を代用して省略
することも可能である。駆動用トランジスタ80402のゲート容量については、ソース
領域、ドレイン領域又はLDD領域などとゲート電極とが重なってオーバーラップしてい
るような領域で容量が形成されていてもよいし、チャネル領域とゲート電極との間で容量
が形成されていてもよい。
なお、整流素子80409として、ダイオード接続したトランジスタを用いることが可能
である。ダイオード接続したトランジスタの他にも、PN接合のダイオード、PIN接合
のダイオード、ショットキー型のダイオード又はカーボンナノチューブで形成されたダイ
オードなどを用いてもよい。ダイオード接続されたトランジスタの極性は、Nチャネル型
でもよいし、Pチャネル型でもよい。
画素80400は、図77に示した画素に、整流素子80409と第2の走査線8041
0を追加したものである。よって、図78に示すスイッチング用トランジスタ80401
、駆動用トランジスタ80402、容量素子80403、発光素子80404、信号線8
0405、第1の走査線80406、電源線80407及び共通電極80408は、それ
ぞれ図77に示したスイッチング用トランジスタ80301、駆動用トランジスタ803
02、容量素子80303、発光素子80304、信号線80305、走査線80306
、電源線80307及び共通電極80308に相当する。したがって、図78の書き込み
の動作及び発光動作は、図77で説明した書き込みの動作及び発光動作と同様であるため
、その説明を省略する。
消去動作について説明する。消去動作時には、第2の走査線80410にHレベルの信号
を入力する。すると、整流素子80409に電流が流れ、容量素子80403によって保
持されていた駆動用トランジスタ80402のゲート電位をある電位に設定することがで
きる。つまり、駆動用トランジスタ80402のゲートの電位を、ある電位に設定し、画
素へ書き込まれたビデオ信号に関わらず、駆動用トランジスタ80402を強制的にオフ
することができる。
なお、第2の走査線80410に入力するLレベルの信号は、画素に非点灯となるビデオ
信号が書き込まれているときに整流素子80409に電流が流れないような電位とする。
第2の走査線80410に入力するHレベルの信号は、画素に書き込まれたビデオ信号に
関わらず、駆動用トランジスタ80402がオフするような電位をゲートに設定すること
ができるような電位とする。
なお、整流素子80409として、ダイオード接続したトランジスタを用いることが可能
である。さらに、ダイオード接続したトランジスタの他にも、PN接合のダイオード、P
IN接合のダイオード、ショットキー型のダイオード又はカーボンナノチューブで形成さ
れたダイオードなどを用いてもよい。ダイオード接続されたトランジスタの極性は、Nチ
ャネル型でもよいし、Pチャネル型でもよい。
図79は、デジタル時間階調駆動を適用可能な画素構成の一例を示す図である。
画素80500は、スイッチング用トランジスタ80501、駆動用トランジスタ805
02、容量素子80503、発光素子80504及び消去用トランジスタ80509を有
している。スイッチング用トランジスタ80501はゲートが第2の走査線80506に
接続され、第1電極(ソース電極及びドレイン電極の一方)が信号線80505に接続さ
れ、第2電極(ソース電極及びドレイン電極の他方)が駆動用トランジスタ80502の
ゲートに接続されている。駆動用トランジスタ80502は、ゲートが容量素子8050
3を介して電源線80507に接続され、ゲートが消去用トランジスタ80509の第1
電極に接続され、第1電極が電源線80507に接続され、第2電極が発光素子8050
4の第1電極(画素電極)に接続されている。消去用トランジスタは、ゲートが第2の走
査線80510に接続され、第2電極が電源線80507に接続されている。発光素子8
0504の第2電極は共通電極80508に相当する。
なお、発光素子80504の第2電極(共通電極80508)には低電源電位が設定され
ている。なお、低電源電位とは、電源線80507に設定される高電源電位を基準にして
低電源電位<高電源電位を満たす電位であり、低電源電位としては例えばGND、0Vな
どが設定されていても良い。この高電源電位と低電源電位との電位差を発光素子8050
4に印加して、発光素子80504に電流を流して発光素子80504を発光させるため
、高電源電位と低電源電位との電位差が発光素子80504の順方向しきい値電圧以上と
なるようにそれぞれの電位を設定する。
なお、容量素子80503は駆動用トランジスタ80502のゲート容量を代用して省略
することも可能である。駆動用トランジスタ80502のゲート容量については、ソース
領域、ドレイン領域又はLDD領域などとゲート電極とが重なってオーバーラップしてい
るような領域で容量が形成されていてもよいし、チャネル領域とゲート電極との間で容量
が形成されていてもよい。
画素80500は、図77に示した画素に、消去用トランジスタ80509と第2の走査
線80510を追加したものである。よって、図79に示すスイッチング用トランジスタ
80501、駆動用トランジスタ80502、容量素子80503、発光素子80504
、信号線80505、第1の走査線80506、電源線80507及び共通電極8050
8は、それぞれ図77に示したスイッチング用トランジスタ80301、駆動用トランジ
スタ80302、容量素子80303、発光素子80304、信号線80305、走査線
80306、電源線80307及び共通電極80308に相当する。したがって、図79
の書き込みの動作及び発光動作は、図77で説明した書き込みの動作及び発光動作と同様
であるため、その説明を省略する。
消去動作について説明する。消去動作時には、第2の走査線80510にHレベルの信号
を入力する。すると、消去用トランジスタ80509がオンして、駆動用トランジスタの
ゲートと第1電極を同電位にすることができる。つまり、駆動用トランジスタ80502
のVgsを0Vにすることができる。こうして、駆動用トランジスタ80502を強制的
にオフすることができる。
しきい値電圧補正型と呼ばれる画素の構成及び動作について説明する。しきい値電圧補正
型の画素は、デジタル時間階調駆動及びアナログ階調駆動に適用することができる。
図80は、しきい値電圧補正型と呼ばれる画素の構成の一例を示す図である。
図80に示す画素は、駆動用トランジスタ80600、第1のスイッチ80601、第2
のスイッチ80602、第3のスイッチ80603、第1の容量素子80604、第2の
容量素子80605及び発光素子80620を有している。駆動用トランジスタ8060
0のゲートは、第1の容量素子80604と第1のスイッチ80601とを順に介して信
号線80611と接続されている。駆動用トランジスタ80600のゲートは、第2の容
量素子80605を介して電源線80612と接続されている。駆動用トランジスタ80
600の第1電極は、電源線80612と接続されている。駆動用トランジスタ8060
0の第2電極は、第3のスイッチ80603を介して発光素子80620の第1の電極と
接続されている。駆動用トランジスタ80600の第2電極は、第2のスイッチ8060
2を介して駆動用トランジスタ80600のゲートと接続されている。発光素子8062
0の第2の電極は、共通電極80621に相当する。
発光素子80620の第2の電極には低電源電位が設定されている。なお、低電源電位と
は、電源線80612に設定される高電源電位を基準にして低電源電位<高電源電位を満
たす電位であり、低電源電位としては例えばGND、0Vなどが設定されていても良い。
この高電源電位と低電源電位との電位差を発光素子80620に印加して、発光素子80
620に電流を流して発光素子80620を発光させるため、高電源電位と低電源電位と
の電位差が発光素子80620の順方向しきい値電圧以上となるようにそれぞれの電位を
設定する。なお、第2の容量素子80605は駆動用トランジスタ80600のゲート容
量を代用して省略することも可能である。駆動用トランジスタ80600のゲート容量に
ついては、ソース領域、ドレイン領域又はLDD領域などとゲート電極とが重なってオー
バーラップしているような領域で容量が形成されていてもよいし、チャネル領域とゲート
電極との間で容量が形成されていてもよい。なお、第1のスイッチ80601、第2のス
イッチ80602、第3のスイッチ80603は、それぞれ第1の走査線80613、第
2の走査線80614、第3の走査線80614によってオンとオフが制御される。
図80に示す画素の駆動方法について、動作期間を初期化期間、データ書き込み期間、し
きい値取得期間、発光期間に分割して説明する。
初期化期間では、第2のスイッチ80602及び第3のスイッチ80603がオンする。
そして、駆動用トランジスタ80600のゲートの電位が少なくとも電源線80612の
電位よりも低くなる。このとき、第1のスイッチ80601は、オンしていても、オフし
ていてもよい。なお、初期化期間は必ずしも必要ではない。
しきい値取得期間では、第1の走査線80613によって画素が選択される。つまり、第
1のスイッチ80601がオンし、信号線80611からある一定電圧が入力される。こ
のとき、第2のスイッチ80602がオンし、第3のスイッチ80603がオフしている
。したがって、駆動用トランジスタ80600はダイオード接続され、駆動用トランジス
タ80600の第2電極及びゲートが浮遊状態(フローティング状態)となる。そして、
駆動用トランジスタ80600のゲートの電位は、電源線80612の電位から駆動用ト
ランジスタ80600のしきい値電圧を引いた値となる。よって、第1の容量素子806
04には駆動用トランジスタ80600のしきい値電圧が保持される。第2の容量素子8
0605には、駆動用トランジスタ80600のゲートの電位と信号線80611から入
力されている一定電圧との電位差が保持される。
データ書き込み期間では、信号線80611からビデオ信号(電圧)が入力される。この
とき、第1のスイッチ80601はオンのままであり、第2のスイッチ80602はオフ
し、第3のスイッチ80603がオフのままである。そして、駆動用トランジスタ806
00のゲートは浮遊状態(フローティング状態)となっているので、駆動用トランジスタ
80600のゲートの電位は、しきい値取得期間において信号線80611入力される一
定電圧と、データ書き込み期間において信号線80611入力されるビデオ信号との電位
差に応じて変化する。例えば、第1の容量素子80604の容量値<<第2の容量素子8
0605の容量値であれば、データ書き込み期間における駆動用トランジスタ80600
のゲートの電位は、しきい値取得期間における信号線80611の電位とデータ書込み期
間における信号線80611の電位と電位差(変化量)と、電源線80612の電位から
駆動用トランジスタ80600のしきい値電圧を引いた値との和とおおむね等しくなる。
つまり、駆動用トランジスタ80600のゲートの電位は、駆動用トランジスタ8060
0のしきい値電圧を補正した電位となる。
発光期間では、駆動用トランジスタ80600のゲートと電源線80612との電位差(
Vgs)に応じた電流が発光素子80620に流れる。このとき、第1のスイッチ806
01がオフし、第2のスイッチ80602がオフのままであり、第3のスイッチ8060
3がオンする。なお、発光素子80620に流れる電流は、駆動用トランジスタ8060
0のしきい値電圧によらず一定である。
なお、図80に示す画素構成は、これに限定されない。例えば、図80に示す画素に新た
にスイッチ、抵抗素子、容量素子、トランジスタ又は論理回路などを追加してもよい。例
えば、第2のスイッチ80602をPチャネル型トランジスタ又はNチャネル型のトラン
ジスタで構成し、第3のスイッチ80603を第2のスイッチ80602とは別の極性の
トランジスタで構成し、第2のスイッチ80602及び第3のスイッチ80603を同じ
走査線で制御してもよい。
電流入力型と呼ばれる画素の構成及び動作について説明する。電流入力正型の画素は、デ
ジタル階調駆動及びアナログ階調駆動に適用することができる。
図81は、電流入力型と呼ばれる画素の構成の一例を示す図である。
図81に示す画素は、駆動用トランジスタ80700、第1のスイッチ80701、第2
のスイッチ80702、第3のスイッチ80703、容量素子80704及び発光素子8
0730を有している。駆動用トランジスタ80700のゲートは、第2のスイッチ80
702と第1のスイッチ80701とを順に介して信号線80711に接続されている。
駆動用トランジスタ80700のゲートは、容量素子80704を介して電源線8071
2に接続されている。駆動用トランジスタ80700の第1電極は、電源線80712に
接続されている。駆動用トランジスタ80700の第2電極は、第1のスイッチ8070
1を介して電源線80712に接続されている。駆動用トランジスタ80700の第2電
極は、第3のスイッチ80703を介して発光素子80730の第1の電極に接続されて
いる。発光素子80730の第2の電極は、共通電極80731に相当する。
発光素子80730の第2の電極には低電源電位が設定されている。なお、低電源電位と
は、電源線80712に設定される高電源電位を基準にして低電源電位<高電源電位を満
たす電位であり、低電源電位としては例えばGND、0Vなどが設定されていても良い。
この高電源電位と低電源電位との電位差を発光素子80730に印加して、発光素子80
730に電流を流して発光素子80730を発光させるため、高電源電位と低電源電位と
の電位差が発光素子80730の順方向しきい値電圧以上となるようにそれぞれの電位を
設定する。なお、容量素子80704は駆動用トランジスタ80700のゲート容量を代
用して省略することも可能である。駆動用トランジスタ80700のゲート容量について
は、ソース領域、ドレイン領域又はLDD領域などとゲート電極とが重なってオーバーラ
ップしているような領域で容量が形成されていてもよいし、チャネル領域とゲート電極と
の間で容量が形成されていてもよい。なお、第1のスイッチ80701、第2のスイッチ
80702、第3のスイッチ80703は、それぞれ第1の走査線80713、第2の走
査線80714、第3の走査線80734によってオンとオフが制御される。
図81に示す画素の駆動方法について、動作期間をデータ書き込み期間、発光期間に分割
して説明する。
データ書き込み期間では、第1の走査線80713によって画素が選択される。つまり、
第1のスイッチ80701がオンし、信号線80711からビデオ信号として電流が入力
される。このとき、第2のスイッチ80702がオンし、第3のスイッチ80703がオ
フする。したがって、駆動用トランジスタ80700のゲートの電位は、ビデオ信号に応
じた電位となる。つまり、容量素子80704には、駆動用トランジスタ80700がビ
デオ信号と同じ電流を流すような駆動用トランジスタ80700のゲート電極とソース電
極との間の電圧が保持される。
次に、発光期間では、第1のスイッチ80701及び第2のスイッチ80702がオフし
、第3のスイッチ80703がオンする。したがって、発光素子80730にはビデオ信
号と同じ値の電流が流れる。
なお、図81に示す画素構成は、これに限定されない。例えば、図81に示す画素に新た
にスイッチ、抵抗素子、容量素子、トランジスタ又は論理回路などを追加してもよい。例
えば、第1のスイッチ80701をPチャネル型トランジスタ又はNチャネル型トランジ
スタで構成し、第2のスイッチ80702を第1のスイッチ80701と同じ極性のトラ
ンジスタで構成し、第1のスイッチ80701及び第2のスイッチ80702を同じ走査
線で制御してもよい。第2のスイッチ80702は駆動用トランジスタ80700のゲー
トと信号線80711との間に配置されていてもよい。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態16)
本実施形態においては、表示装置の画素構造について説明する。特に、有機EL素子を用
いた表示装置の画素構造について説明する。
図82(A)は、1つの画素に2つのトランジスタを有する画素の上面図(レイアウト図
)の一例である。図82(B)は、図82(A)に示すX−X’の部分の断面図の一例で
ある。
図82(A)は、第1のトランジスタ60105、第1の配線60106、第2の配線6
0107、第2のトランジスタ60108、第3の配線60111、対向電極60112
、コンデンサ60113、画素電極60115、隔壁60116、有機導電体膜6011
7、有機薄膜60118及び基板60119を示している。なお、第1のトランジスタ6
0105はスイッチング用トランジスタとして、第1の配線60106はゲート信号線と
して、第2の配線60107はソース信号線として、第2のトランジスタ60108は駆
動用トランジスタとして、第3の配線60111は電流供給線として、それぞれ用いられ
るのが好適である。
第1のトランジスタ60105のゲート電極は、第1の配線60106と電気的に接続さ
れ、第1のトランジスタ60105のソース電極及びドレイン電極の一方は、第2の配線
60107と電気的に接続され、第1のトランジスタ60105のソース電極及びドレイ
ン電極の他方は、第2のトランジスタ60108のゲート電極及びコンデンサ60113
の一方の電極と電気的に接続されている。なお、第1のトランジスタ60105のゲート
電極は、複数のゲート電極によって構成されている。こうすることで、第1のトランジス
タ60105のオフ状態におけるリーク電流を低減することができる。
第2のトランジスタ60108のソース電極及びドレイン電極の一方は、第3の配線60
111と電気的に接続され、第2のトランジスタ60108のソース電極及びドレイン電
極の他方は、画素電極60115と電気的に接続されている。こうすることで、画素電極
60115に流れる電流を、第2のトランジスタ60108によって制御することができ
る。
画素電極60115上には、有機導電体膜60117が設けられ、さらに有機薄膜601
18(有機化合物層)が設けられている。有機薄膜60118(有機化合物層)上には、
対向電極60112が設けられている。なお、対向電極60112は、全ての画素で共通
に接続されるように、一面に形成されていてもよく、シャドーマスクなどを用いてパター
ン形成されていてもよい。
有機薄膜60118(有機化合物層)から発せられた光は、画素電極60115又は対向
電極60112のうちいずれかを透過して発せられる。
図82(B)において、画素電極側、すなわちトランジスタ等が形成されている側に光が
発せられる場合を下面放射、対向電極側に光が発せられる場合を上面放射と呼ぶ。
下面放射の場合、画素電極60115は透明導電膜によって形成されるのが好適である。
逆に、上面放射の場合、対向電極60112は透明導電膜によって形成されるのが好適で
ある。
カラー表示の発光装置においては、R,G,Bそれぞれの発光色を持つEL素子を塗り分
けても良いし、単色のEL素子を一面に塗り、カラーフィルタによってR,G,Bの発光
を得るようにしても良い。
なお、図82に示した構成はあくまで一例であり、画素レイアウト、断面構成、EL素子
の電極の積層順等に関して、図82に示した構成以外にも、様々な構成をとることができ
る。また、発光層は、図示した有機薄膜で構成される素子の他に、LEDのような結晶性
の素子、無機薄膜で構成される素子など、様々な素子を用いることができる。
図83(A)は、1つの画素に3つのトランジスタを有する画素の上面図(レイアウト図
)の一例である。図83(B)は、図83(A) に示すX−X’の部分の断面図の一例
である。
図83(A)は、基板60200、第1の配線60201、第2の配線60202、第3
の配線60203、第4の配線60204、第1のトランジスタ60205、第2のトラ
ンジスタ60206、第3のトランジスタ60207、画素電極60208、隔壁602
11、有機導電体膜60212、有機薄膜60213及び対向電極60214を示す。な
お、第1の配線60201はソース信号線として、第2の配線60202は書込用ゲート
信号線として、第3の配線60203は消去用ゲート信号線として、第4の配線6020
4は電流供給線として、第1のトランジスタ60205はスイッチング用トランジスタと
して、第2のトランジスタ60206は消去用トランジスタとして、第3のトランジスタ
60207は駆動用トランジスタとして、それぞれ用いられるのが好適である。
第1のトランジスタ60205のゲート電極は、第2の配線60202と電気的に接続さ
れ、第1のトランジスタ60205のソース電極及びドレイン電極の一方は、第1の配線
60201と電気的に接続され、第1のトランジスタ60205のソース電極及びドレイ
ン電極の他方は、第3のトランジスタ60207のゲート電極と電気的に接続されている
。なお、第1のトランジスタ60205のゲート電極は、複数のゲート電極によって構成
されている。こうすることで、第1のトランジスタ60205のオフ状態におけるリーク
電流を低減することができる。
第2のトランジスタ60206のゲート電極は、第3の配線60203と電気的に接続さ
れ、第2のトランジスタ60206のソース電極及びドレイン電極の一方は、第4の配線
60204と電気的に接続され、第2のトランジスタ60206のソース電極及びドレイ
ン電極の他方は、第3のトランジスタ60207のゲート電極と電気的に接続されている
。なお、第2のトランジスタ60206のゲート電極は、複数のゲート電極によって構成
されている。こうすることで、第2のトランジスタ60206のオフ状態におけるリーク
電流を低減することができる。
第3のトランジスタ60207のソース電極及びドレイン電極の一方は、第4の配線60
204と電気的に接続され、第3のトランジスタ60207のソース電極及びドレイン電
極の他方は、画素電極60208と電気的に接続されている。こうすることで、画素電極
60208に流れる電流を、第3のトランジスタ60207によって制御することができ
る。
画素電極60208上には、有機導電体膜60212が設けられ、さらに有機薄膜602
13(有機化合物層)が設けられている。有機薄膜60213(有機化合物層)上には、
対向電極60214が設けられている。なお、対向電極60214は、全ての画素で共通
に接続されるように、一面に形成されていてもよく、シャドーマスクなどを用いてパター
ン形成されていてもよい。
有機薄膜60213(有機化合物層)から発せられた光は、画素電極60208もしくは
対向電極60214のうちいずれかを透過して発せられる。
図83(B)において、画素電極側、すなわちトランジスタ等が形成されている側に光が
発せられる場合を下面放射、対向電極側に光が発せられる場合を上面放射と呼ぶ。
下面放射の場合、画素電極60208は透明導電膜によって形成されるのが好適である。
逆に、上面放射の場合、対向電極60214は透明導電膜によって形成されるのが好適で
ある。
カラー表示の発光装置においては、R,G,Bそれぞれの発光色を持つEL素子を塗り分
けても良いし、単色のEL素子を一面に塗り、カラーフィルタによってR,G,Bの発光
を得るようにしても良い。
なお、図83に示した構成はあくまで一例であり、画素レイアウト、断面構成、EL素子
の電極の積層順等に関して、図83に示した構成以外にも、様々な構成をとることができ
る。また、発光層は、図示した有機薄膜で構成される素子の他に、LEDのような結晶性
の素子、無機薄膜で構成される素子など、様々な素子を用いることができる。
図84(A)は、1つの画素に4つのトランジスタを有する画素の上面図(レイアウト図
)の一例である。図84(B)は、図84(A) に示すX−X’の部分の断面図の一例
である。
図84(A)は、基板60300、第1の配線60301、第2の配線60302、第3
の配線60303、第4の配線60304、第1のトランジスタ60305、第2のトラ
ンジスタ60306、第3のトランジスタ60307、第4のトランジスタ60308、
画素電極60309、第5の配線60311、第6の配線60312、隔壁60321、
有機導電体膜60322、有機薄膜60323及び対向電極60324を示している。な
お、第1の配線60301はソース信号線として、第2の配線60302は書込用ゲート
信号線として、第3の配線60303は消去用ゲート信号線として、第4の配線6030
4は逆方向バイアス用信号線として、第1のトランジスタ60305はスイッチング用ト
ランジスタとして、第2のトランジスタ60306は消去用トランジスタとして、第3の
トランジスタ60307は駆動用トランジスタとして、第4のトランジスタ60308は
逆方向バイアス用トランジスタとして、第5の配線60311は電流供給線として、第6
の配線60312は逆方向バイアス用電源線として、それぞれ用いられるのが好適である
第1のトランジスタ60305のゲート電極は、第2の配線60302と電気的に接続さ
れ、第1のトランジスタ60305のソース電極及びドレイン電極の一方は、第1の配線
60301と電気的に接続され、第1のトランジスタ60305のソース電極及びドレイ
ン電極の他方は、第3のトランジスタ60307のゲート電極と電気的に接続されている
。なお、第1のトランジスタ60305のゲート電極は、複数のゲート電極によって構成
されている。こうすることで、第1のトランジスタ60305のオフ状態におけるリーク
電流を低減することができる。
第2のトランジスタ60306のゲート電極は、第3の配線60303と電気的に接続さ
れ、第2のトランジスタ60306のソース電極及びドレイン電極の一方は、第5の配線
60311と電気的に接続され、第2のトランジスタ60306のソース電極及びドレイ
ン電極の他方は、第3のトランジスタ60307のゲート電極と電気的に接続されている
。なお、第2のトランジスタ60306のゲート電極は、複数のゲート電極によって構成
されている。こうすることで、第2のトランジスタ60306のオフ状態におけるリーク
電流を低減することができる。
第3のトランジスタ60307のソース電極及びドレイン電極の一方は、第5の配線60
311と電気的に接続され、第3のトランジスタ60307のソース電極及びドレイン電
極の他方は、画素電極60309と電気的に接続されている。こうすることで、画素電極
60309に流れる電流を、第3のトランジスタ60307によって制御することができ
る。
第4のトランジスタ60308のゲート電極は、第4の配線60304と電気的に接続さ
れ、第4のトランジスタ60308のソース電極及びドレイン電極の一方は、第6の配線
60312と電気的に接続され、第4のトランジスタ60308のソース電極及びドレイ
ン電極の他方は、画素電極60309と電気的に接続されている。こうすることで、画素
電極60309の電位を、第4のトランジスタ60308によって制御することができる
ので、有機導電体膜60322及び有機薄膜60323に、逆方向のバイアスを印加する
ことができる。有機導電体膜60322及び有機薄膜60323などで構成される発光素
子に逆方向のバイアスを印加することによって、発光素子の信頼性を大きく向上させるこ
とができる。
画素電極60309上には、有機導電体膜60322が設けられ、さらに有機薄膜603
23(有機化合物層)が設けられている。有機薄膜60323(有機化合物層)上には、
対向電極60324が設けられている。なお、対向電極60324は、全ての画素で共通
に接続されるように、一面に形成されていてもよく、シャドーマスクなどを用いてパター
ン形成されていてもよい。
有機薄膜60323(有機化合物層)から発せられた光は、画素電極60309もしくは
対向電極60324のうちいずれかを透過して発せられる。
図84(B)において、画素電極側、すなわちトランジスタ等が形成されている側に光が
発せられる場合を下面放射、対向電極側に光が発せられる場合を上面放射と呼ぶ。
下面放射の場合、画素電極60309は透明導電膜によって形成されるのが好適である。
逆に、上面放射の場合、対向電極60324は透明導電膜によって形成されるのが好適で
ある。
カラー表示の発光装置においては、R,G,Bそれぞれの発光色を持つEL素子を塗り分
けても良いし、単色のEL素子を一面に塗り、カラーフィルタによってR,G,Bの発光
を得るようにしても良い。
なお、図84に示した構成はあくまで一例であり、画素レイアウト、断面構成、EL素子
の電極の積層順等に関して、図84に示した構成以外にも、様々な構成をとることができ
る。また、発光層は、図示した有機薄膜で構成される素子の他に、LEDのような結晶性
の素子、無機薄膜で構成される素子など、様々な素子を用いることができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態17)
本実施の形態においては、EL素子の構造について説明する。特に、有機EL素子の構造
について説明する。
混合接合型のEL素子の構成について説明する。その一例として、正孔注入材料からなる
正孔注入層、正孔輸送材料からなる正孔輸送層、発光材料からなる発光層、電子輸送材料
からなる電子輸送層、電子注入材料からなる電子注入層等が、明確に区別されるような積
層構造ではなく、正孔注入材料、正孔輸送材料、発光材料、電子輸送材料、電子注入材料
等の材料のうち、複数の材料が混合された層(混合層)を有する構成(以下、混合接合型
のEL素子と表記する)について説明する。
図85(A)、(B)、(C)及び(D)は、混合接合型のEL素子の構造を示す模式図
である。なお、陽極190101と陰極190102の間に挟まれた層が、EL層に相当
する。
図85(A)に、EL層が正孔輸送材料からなる正孔輸送領域190103と、電子輸送
材料からなる電子輸送領域190104とを含み、正孔輸送領域190103は電子輸送
領域190104よりも陽極側に位置し、且つ、正孔輸送領域190103と、電子輸送
領域190104の間に、正孔輸送材料及び電子輸送材料の両方を含む混合領域1901
05が設けられた構成を示す。
なお、陽極190101から陰極190102の方向に、混合領域190105内の正孔
輸送材料の濃度が減少し、混合領域190105内の電子輸送材料の濃度が増加すること
を特徴とする。
なお、濃度勾配の設定の仕方は、自由に設定することが可能である。例えば、正孔輸送材
料のみからなる正孔輸送領域190103が存在せず、正孔輸送材料及び電子輸送材料の
両方を含む混合領域190105内部で各機能材料の濃度の割合が変化する(濃度勾配を
有する)構成であってもよい。あるいは、正孔輸送材料のみからなる正孔輸送領域190
103及び電子輸送材料のみからなる電子輸送領域190104が存在せず、正孔輸送材
料及び電子輸送材料の両方を含む混合領域190105内部で各機能材料の濃度の割合が
変化する(濃度勾配を有する)構成であってもよい。あるいは、濃度の割合は、陽極又は
陰極からの距離に依存して変化する構成であってもよい。なお、濃度の割合の変化は連続
的であってもよい。
混合領域190105内に、発光材料が添加された領域190106を有する。発光材料
によって、EL素子の発光色を制御することができる。発光材料によって、キャリアをト
ラップすることができる。発光材料としては、キノリン骨格を含む金属錯体、ベンゾオキ
サドール骨格を含む金属錯体、ベンゾチアゾ−ル骨格を含む金属錯体等の他、各種蛍光色
素を用いることができる。これらの発光材料を添加することによって、EL素子の発光色
を制御することができる。
陽極190101としては、効率よく正孔を注入するため、仕事関数の大きな電極材料を
用いることが好ましい。例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化イ
ンジウム(IZO)、ZnO、SnO又はIn等の透明電極を用いることができ
る。あるいは、透光性を有する必要が無いならば、陽極190101は、不透明の金属材
料でもよい。
正孔輸送材料としては、芳香族アミン系の化合物等を用いることができる。
電子輸送材料としては、キノリン誘導体、8−キノリノール又はその誘導体を配位子とす
る金属錯体(特に、トリス(8−キノリノライト)アルミニウム(Alq))等を用い
ることができる。
陰極190102としては、効率よく電子を注入するため、仕事関数の小さな電極材料を
用いることが好ましい。アルミニウム、インジウム、マグネシウム、銀、カルシウム、バ
リウム、リチウム等の金属を単体で用いることができる。あるいは、これらの金属の合金
であっても良いし、これらの金属と他の金属との合金であっても良い。
図85(A)とは異なる構成のEL素子の模式図を図85(B)に示す。なお、図85(
A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図85(B)では、発光材料が添加された領域を有さない。しかし、電子輸送領域190
104に添加する材料として、電子輸送性及び発光性の両方を有する材料(電子輸送発光
材料)、例えば、トリス(8−キノリノライト)アルミニウム(Alq)を用いる構成
とし、発光を行うことができる。
あるいは、正孔輸送領域190103に添加する材料として、正孔輸送性及び発光性の両
方を有する材料(正孔輸送発光材料)を用いてもよい。
図85(A)及び図85(B)とは異なる構成のEL素子の模式図を図85(C)に示す
。なお、図85(A)及び図85(B)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略
する。
図85(C)において、正孔輸送材料に比べて最高被占分子軌道と最低被占分子軌道との
エネルギー差が大きい正孔ブロッキング性材料が、混合領域190105内に添加された
領域190107を有する。正孔ブロッキング性材料が添加された領域190107を、
混合領域190105内の発光材料が添加された領域190106より陰極190102
側に配置することによって、キャリアの再結合率を上げ、発光効率を上げることができる
。上記、正孔ブロッキング性材料が添加された領域190107を設ける構成は、特に、
三重光励起子のよる発光(燐光)を利用するEL素子において有効である。
図85(A)、図85(B)及び図85(C)とは異なる構成のEL素子の模式図を図8
5(D)に示す。なお、図85(A)、図85(B)及び図85(C)と同じ部分は同じ
符号を用いて示し、説明は省略する。
図85(D)において、電子輸送材料に比べて最高被占分子軌道と最低被占分子軌道との
エネルギー差が大きい電子ブロッキング性材料が、混合領域190105内に添加された
領域190108を有する。電子ブロッキング性材料が添加された領域190108を、
混合領域190105内の発光材料が添加された領域190106より陽極190101
側に配置することによって、キャリアの再結合率を上げ、発光効率を上げることができる
。上記、電子ブロッキング性材料が添加された領域190108を設ける構成は、特に、
三重光励起子のよる発光(燐光)を利用するEL素子において有効である。
図85(E)は、図85(A)、図85(B)、図85(C)及び図85(D)とは異な
る混合接合型のEL素子の構成を示す模式図である。図85(E)では、EL素子の電極
に接するEL層の部分に、金属材料を添加した領域190109を有する構成の例を示す
。図85(E)において、図85(A)〜図85(D)と同じ部分は同じ符号を用いて示
し説明は省略する。図85(E)に示す構成は、たとえば、陰極190102としてMg
Ag(Mg―Ag合金)を用い、電子輸送材料が添加された電子輸送領域190104の
、陰極190102に接する領域にAl(アルミニウム)合金を添加した領域19010
9を有する構成であってもよい。上記構成によって、陰極の酸化を防止し、且つ、陰極か
らの電子の注入効率を高めることができる。こうして、混合接合型のEL素子では、その
寿命を長くすることができる。駆動電圧も低くすることができる。
上記混合接合型のEL素子を作製する手法としては、共蒸着法等を用いることができる。
図85(A)〜図85(E)に示したような混合接合型のEL素子では、明確な層の界面
が存在せず、電荷の蓄積を低減することができる。こうして、その寿命を長くすることが
できる。駆動電圧も低くすることができる。
なお、図85(A)〜図85(E)に示した構成は、自由に組み合わせて実施することが
可能である。
なお、混合接合型のEL素子の構成は、これに限定されない。公知の構成を自由に用いる
ことができる。
なお、EL素子のEL層を構成する有機材料としては、低分子材料でも高分子材料でもよ
い。あるいは、これらの材料を両方用いてもよい。有機化合物材料として低分子材料を用
いる場合は、蒸着法によって成膜することができる。一方、EL層として高分子材料を用
いる場合では、高分子材料を溶媒に溶かし、スピン塗布法又はインクジェット方式で成膜
することができる。
EL層は、中分子材料によって構成されていても良い。本明細書中において、中分子系有
機発光材料とは、昇華性を有さず、かつ、重合度が20程度以下の有機発光材料を示すも
のとする。EL層として中分子材料を用いる場合では、インクジェット方式等で成膜する
ことができる。
なお、低分子材料と、高分子材料と、中分子材料とを組み合わせて用いても良い。
EL素子は、一重項励起子からの発光(蛍光)を利用するものでも、三重項励起子からの
発光(燐光)を利用するものでも、どちらでも良い。
次に、表示装置を製造するための蒸着装置について、図面を参照して説明する。
表示装置は、EL層を形成して製造されてもよい。EL層は、エレクトロルミネセンスを
発現する材料を少なくとも一部に含んで形成される。EL層は機能の異なる複数の層で構
成されても良い。その場合、EL層は、正孔注入輸送層、発光層、電子注入輸送層などと
も呼ばれる機能の異なる層が組み合わさって構成されていてもよい。
トランジスタが形成された素子基板に、EL層を形成するための蒸着装置の構成を図86
に示す。この蒸着装置は、搬送室190260、190261に複数の処理室を連結して
いる。処理室には、基板を供給するロード室190262、基板を回収するアンロード室
190263、その他、加熱処理室190268、プラズマ処理室190272、EL材
料を蒸着する成膜処理室190269〜190275、EL素子の一方の電極として、ア
ルミニウム若しくはアルミニウムを主成分とする導電膜を形成する成膜処理室19027
6を含んでいる。搬送室と各処理室の間にはゲートバルブ190277a〜190277
mが設けられていて、各処理室の圧力は独立して制御可能とされており、処理室間の相互
汚染を防いでいる。
ロード室190262から搬送室190260に導入された基板は、回転自在に設けられ
たアーム方式の搬送手段190266により、所定の処理室へ搬入される。基板は搬送手
段190266により、ある処理室から他の処理室へ搬送される。搬送室190260と
搬送室190261とは成膜処理室190270で連結され、ここで搬送手段19026
6と搬送手段190267により基板の受け渡しが行う。
搬送室190260及び搬送室190261に連結する各処理室は減圧状態に保持されて
いる。従って、この蒸着装置では、基板は大気に触れることなく連続してEL層の成膜処
理が行われる。EL層の成膜処理が終わった表示パネルは、水蒸気などにより劣化する場
合があるので、この蒸着装置では、品質を保持するために大気に触れさせる前に封止処理
を行うための封止処理室190265が搬送室190261に連結されている。封止処理
室190265は大気圧若しくはそれに近い減圧下におかれているので、搬送室1902
61と封止処理室190265の間にも中間処理室190264が備えられている。中間
処理室190264は基板の受け渡しと、室間の圧力を緩衝するために設けられている。
ロード室、アンロード室、搬送室及び成膜処理室には室内を減圧に保持するための排気手
段が備えられている。排気手段としては、ドライポンプ、ターボ分子ポンプ、拡散ポンプ
など各種の真空ポンプを用いることができる。
図86の蒸着装置において、搬送室190260及び搬送室190261に連結される処
理室の数及びその構成は、EL素子の積層構造に応じて適宜組み合わせることができる。
以下に、その組み合わせの一例を示す。
加熱処理室190268は、最初に下部電極又は絶縁隔壁等が形成された基板を加熱して
脱ガス処理を行う。プラズマ処理室190272は、下地電極表面を希ガス又は酸素プラ
ズマ処理を行う。このプラズマ処理は、表面を清浄化、表面状態の安定化、表面の物理的
若しくは化学的状態(例えば、仕事関数など)を安定化させるために行う。
成膜処理室190269は、EL素子の一方の電極と接触する電極バッファ層を形成する
処理室である。電極バッファ層はキャリア注入性(正孔注入若しくは電子注入)があり、
EL素子の短絡又は暗点欠陥の発生を抑制する層である。代表的には、電極バッファ層は
、有機無機混合材料であって、抵抗率が5×10〜1×10Ωcmであり、30〜3
00nmの厚さに形成される。なお、成膜室190271は正孔輸送層を成膜する処理室
である。
EL素子における発光層は、単色発光をする場合と白色発光をする場合とで、その構成が
異なる。蒸着装置において成膜処理室もそれに応じて配置することが好ましい。例えば、
表示パネルに発光色が異なる三種類のEL素子を形成する場合には、各発光色に対応した
発光層を成膜する必要がある。この場合、成膜処理室190270を第1の発光層の成膜
用として、成膜処理室190273を第2の発光層の成膜用として、成膜処理室1902
74を第3の発光層の成膜用として用いることができる。発光層ごとに成膜処理室を分け
ることで、異なる発光材料による相互汚染を防止することが出来、成膜処理のスループッ
トを向上させることが出来る。
なお、成膜処理室190270、成膜処理室190273、成膜処理室190274のそ
れそれで、発光色が異なる三種類のEL材料を順次蒸着しても良い。この場合、シャドー
マスクを使い、蒸着する領域に応じて当該マスクをずらして蒸着を行うことになる。
白色発光するEL素子を形成する場合には、異なる発光色の発光層を縦積みにして形成す
る。その場合にも、素子基板が成膜処理室を順次移動して、発光層ごとに成膜することが
できる。あるいは、同じ成膜処理室で異なる発光層を連続して成膜することもできる。
成膜処理室190276では、EL層の上に電極を成膜する。電極の形成は、電子ビーム
蒸着法又はスパッタリング法を適用することもできるが、好ましくは抵抗加熱蒸着法を用
いることが好ましい。
電極の形成まで終了した素子基板は、中間処理室190264を経て封止処理室1902
65に搬入される。封止処理室190265は、ヘリウム、アルゴン、ネオン、若しくは
窒素などの不活性な気体が充填されており、その雰囲気下で素子基板のEL層が形成され
た側に封止板を貼り付けて封止する。封止された状態において、素子基板と封止板との間
には、不活性気体が充填されていても良いし、樹脂材料を充填しておいても良い。封止処
理室190265には、シール材を描画するディスペンサ、又は素子基板に対向して封止
板を固定する固定ステージ又はアームなどの機械的要素、樹脂材料を充填するディスペン
サ若しくはスピンコーターなどが備えられている。
図87は、成膜処理室の内部構成を示す。成膜処理室は減圧下に保たれていて、図87で
は天板190391と底板190392で挟まれる内側が室内であり、減圧状態に保たれ
る室内を示している。
処理室内には、一つ又は複数個の蒸発源が備えられている。組成の異なる複数の層を成膜
する場合、又は異なる材料を共蒸着する場合は、複数個の蒸発源を設けることが好ましい
からである。図87では、蒸発源190381a、190381b、190381cが蒸
発源ホルダ190380に装着されている。蒸発源ホルダ190380は多関節アーム1
90383によって保持されている。多関節アーム190383は関節の伸縮によって、
蒸発源ホルダ190380の位置をその可動範囲内で自在に移動可能としている。あるい
は、蒸発源ホルダ190380に距離センサ190382を設け、蒸発源190381a
〜190381cと基板190389との間隔をモニタして、蒸着時における最適な間隔
を制御しても良い。その場合には、多関節アームに上下方向(Z方向)にも変位する多関
節アームとしても良い。
基板ステージ190386と基板チャック190387は一対となって基板190389
を固定する。基板ステージ190386はヒータを内蔵させて基板190389を加熱で
きるように構成しても良い。基板190389は、基板チャック190387の禁緩によ
り、基板ステージ190386に固定されまた搬出入される。蒸着に際しては、必要に応
じて蒸着するパターンに対応して開口部を備えたシャドーマスク190390を用いるこ
ともできる。その場合、シャドーマスク190390は、基板190389と蒸発源19
0381a〜190381cの間に配置されるようにする。シャドーマスク190390
はマスクチャック190388により、基板190389と密着若しくは一定の間隔を持
って固定される。シャドーマスク190390のアライメントが必要な場合には、処理室
内にカメラを配置し、マスクチャック190388にX−Y−θ方向に微動する位置決め
手段を備えることで、その位置合わせを行う。
蒸発源190381には、蒸着材料を蒸発源に連続して供給する蒸着材料供給手段が付加
されている。蒸着材料供給手段は、蒸発源190381と離れた位置に配置される材料供
給源190385a、190385b、190385cと、その両者の間を繋ぐ材料供給
管190384を有している。典型的には、材料供給源190385a、190385b
、190385cは蒸発源190381に対応して設けられている。図87の場合は、材
料供給源190385aと蒸発源190381aが対応している。材料供給源19038
5bと蒸発源190381b、材料供給源190385cと蒸発源190381cについ
ても同様である。
蒸着材料の供給方式には、気流搬送方式、エアロゾル方式などが適用できる。気流搬送方
式は、蒸着材料の微粉末を気流に乗せて搬送するもので、不活性ガスなどを用いて蒸発源
190381に搬送する。エアロゾル方式は、蒸着材料を溶剤中に溶解又は分散させた原
料液を搬送し、噴霧器によりエアロゾル化し、エアロゾル中の溶媒を気化させながら行う
蒸着である。いずれの場合にも、蒸発源190381には加熱手段が設けられ、搬送され
た蒸着材料を蒸発させて基板190389に成膜する。図87の場合、材料供給管190
384は柔軟に曲げることができ、減圧状態下においても変形しない程度の剛性を持った
細管で構成されている。
気流搬送方式又はエアロゾル方式を適用する場合には、成膜処理室内を大気圧若しくはそ
れ以下であって、好ましくは133Pa〜13300Paの減圧下で成膜を行えば良い。
成膜処理室内にはヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン、若しくは窒素な
どの不活性気体を充填し、又は当該気体を供給しながら(同時に排気しながら)、圧力の
調節を行うことができる。なお、酸化膜を形成する成膜処理室では、酸素、亜酸化窒素な
どの気体を導入して酸化雰囲気としておいても良い。あるいは、有機材料を蒸着する成膜
処理室内には水素などの気体を導入して還元雰囲気にしておいても良い。
その他の蒸着材料の供給方法として、材料供給管190384の中にスクリューを設け蒸
着材料を蒸発源に向けて連続的に押し出す構成としても良い。
この蒸着装置によれば、大画面の表示パネルであっても、均一性良く、連続して成膜する
ことができる。蒸発源に蒸着材料が無くなる度に、その都度蒸着材料を補給する必要がな
いので、スループットを向上することができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態18)
本実施の形態においては、EL素子の構造について説明する。特に、無機EL素子の構造
について説明する。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分
類される。前者は、発光材料の粒子をバインダ中に分散させた電界発光層を有し、後者は
、発光材料の薄膜からなる電界発光層を有している点に違いはあるが、高電界で加速され
た電子を必要とする点では共通である。なお、得られる発光のメカニズムとしては、ドナ
ー準位とアクセプター準位を利用するドナー−アクセプター再結合型発光と、金属イオン
の内殻電子遷移を利用する局在型発光とがある。一般的に、分散型無機ELではドナー−
アクセプター再結合型発光、薄膜型無機EL素子では局在型発光である場合が多い。
発光材料は、母体材料と発光中心となる不純物元素とで構成される。含有させる不純物元
素を変化させることで、様々な色の発光を得ることができる。発光材料の作製方法として
は、固相法又は液相法(共沈法)などの様々な方法を用いることができる。あるいは、噴
霧熱分解法、複分解法、プレカーサーの熱分解反応による方法、逆ミセル法又はこれらの
方法と高温焼成を組み合わせた方法、凍結乾燥法などの液相法なども用いることができる
固相法は、母体材料と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を秤量し、乳鉢で混合、
電気炉で加熱、焼成を行い反応させ、母体材料に不純物元素を含有させる方法である。焼
成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温
度が高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行っ
てもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。比較的高温での焼成を必要とす
るが、簡単な方法であるため、生産性がよく大量生産に適している。
液相法(共沈法)は、母体材料又は母体材料を含む化合物と、不純物元素又は不純物元素
を含む化合物を溶液中で反応させ、乾燥させた後、焼成を行う方法である。発光材料の粒
子が均一に分布し、粒径が小さく低い焼成温度でも反応が進むことができる。
発光材料に用いる母体材料としては、硫化物、酸化物、窒化物を用いることができる。硫
化物としては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カドミウム(CdS)、硫化カルシウ
ム(CaS)、硫化イットリウム(Y)、硫化ガリウム(Ga)、硫化スト
ロンチウム(SrS)、硫化バリウム(BaS)等を用いることができる。酸化物として
は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウム(Y)等を用いることができ
る。窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、
窒化インジウム(InN)等を用いることができる。さらに、セレン化亜鉛(ZnSe)
、テルル化亜鉛(ZnTe)等も用いることができ、硫化カルシウム−ガリウム(CaG
)、硫化ストロンチウム−ガリウム(SrGa)、硫化バリウム−ガリウ
ム(BaGa)、等の3元系の混晶であってもよい。
局在型発光の発光中心として、マンガン(Mn)、銅(Cu)、サマリウム(Sm)、テ
ルビウム(Tb)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、ユーロピウム(Eu)、セ
リウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)などを用いることができる。なお、電荷補償と
して、フッ素(F)、塩素(Cl)などのハロゲン元素が添加されていてもよい。
一方、ドナー−アクセプター再結合型発光の発光中心として、ドナー準位を形成する第1
の不純物元素及びアクセプター準位を形成する第2の不純物元素を含む発光材料を用いる
ことができる。第1の不純物元素は、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、アルミニウ
ム(Al)等を用いることができる。第2の不純物元素としては、例えば、銅(Cu)、
銀(Ag)等を用いることができる。
ドナー−アクセプター再結合型発光の発光材料を固相法を用いて合成する場合、母体材料
と、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物と、第2の不純物元素又は第2
の不純物元素を含む化合物をそれぞれ秤量し、乳鉢で混合した後、電気炉で加熱、焼成を
行う。母体材料としては、上述した母体材料を用いることができ、第1の不純物元素又は
第1の不純物元素を含む化合物としては、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、硫化ア
ルミニウム(Al)等を用いることができ、第2の不純物元素又は第2の不純物元
素を含む化合物としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、硫化銅(CuS)、硫化
銀(AgS)等を用いることができる。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。
温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が高すぎる場合は母体材料が分解してしま
うからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うこと
が好ましい。
固相反応を利用する場合の不純物元素として、第1の不純物元素と第2の不純物元素で構
成される化合物を組み合わせて用いてもよい。この場合、不純物元素が拡散されやすく、
固相反応が進みやすくなるため、均一な発光材料を得ることができる。さらに、余分な不
純物元素が入らないため、純度の高い発光材料が得ることができる。第1の不純物元素と
第2の不純物元素で構成される化合物としては、例えば、塩化銅(CuCl)、塩化銀(
AgCl)等を用いることができる。
なお、これらの不純物元素の濃度は、母体材料に対して0.01〜10atom%であれ
ばよく、好ましくは0.05〜5atom%の範囲である。
薄膜型無機ELの場合、電界発光層は、上記発光材料を含む層であり、抵抗加熱蒸着法、
電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(
PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CV
D)、原子層エピタキシ法(ALE)等を用いて形成することができる。
図88(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる薄膜型無機EL素子の一例
を示す。図88(A)乃至(C)において、発光素子は、第1の電極層120100、電
界発光層120102、第2の電極層120103を含む。
図88(B)及び図88(C)に示す発光素子は、図88(A)の発光素子において、電
極層と電界発光層間に絶縁膜を設ける構造である。図88(B)に示す発光素子は、第1
の電極層120100と電界発光層120102との間に絶縁膜120104を有し、図
88(C)に示す発光素子は、第1の電極層120100と電界発光層120102との
間に絶縁膜120105、第2の電極層120103と電界発光層120102との間に
絶縁膜120106とを有している。このように絶縁膜は電界発光層を挟持する一対の電
極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。絶縁膜は単層でも
よいし複数層を有する積層でもよい。
なお、図88(B)では第1の電極層120100に接するように絶縁膜120104が
設けられているが、絶縁膜と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層120103に
接するように絶縁膜120104を設けてもよい。
分散型無機ELの場合、粒子状の発光材料をバインダ中に分散させ膜状の電界発光層を形
成する。粒子状に加工する。発光材料の作製方法によって、十分に所望の大きさの粒子が
得られない場合は、乳鉢等で粉砕などによって粒子状に加工すればよい。バインダとは、
粒状の発光材料を分散した状態で固定し、電界発光層としての形状に保持するための物質
である。発光材料は、バインダによって電界発光層中に均一に分散し固定される。
分散型無機ELの場合、電界発光層の形成方法は、選択的に電界発光層を形成できる液滴
吐出法、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷など)、又はスピンコート法などの塗
布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。膜厚は特に限定され
ることはないが、好ましくは、10〜1000nmの範囲である。発光材料及びバインダ
を含む電界発光層において、発光材料の割合は50wt%以上80wt%以下とするよい
図89(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる分散型無機EL素子の一例
を示す。図89(A)における発光素子は、第1の電極層120200、電界発光層12
0202、第2の電極層120203の積層構造を有し、電界発光層120202中にバ
インダによって保持された発光材料120201を含む。
バインダは、絶縁材料を用いることができる。絶縁材料としては、有機材料及び無機材料
を用いることができる。あるいは、有機材料及び無機材料の混合材料を用いてもよい。有
機絶縁材料としては、シアノエチルセルロース系樹脂のように、比較的誘電率の高いポリ
マー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ
樹脂、又はフッ化ビニリデンなどの樹脂を用いることができる。あるいは、芳香族ポリア
ミド、又はポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱
性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−
Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合
で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル
基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。又は置
換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。あるいは、
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、フェノール樹脂、ノボ
ラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オキサゾール樹脂(ポリベン
ゾオキサゾール)等の樹脂材料を用いてもよい。これらの樹脂に、チタン酸バリウム(B
aTiO)、又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO)などの高誘電率の微粒子を
適度に混合して誘電率を調整することもできる。
バインダに含まれる無機絶縁材料としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx
)、酸素及び窒素を含む珪素、窒化アルミニウム(AlN)、酸素及び窒素を含むアルミ
ニウム、酸素及び窒素を含む酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO
、BaTiO、SrTiO、チタン酸鉛(PbTiO)、ニオブ酸カリウム(KN
bO)、ニオブ酸鉛(PbNbO)、酸化タンタル(Ta)、タンタル酸バリ
ウム(BaTa)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、酸化イットリウム(Y
)、酸化ジルコニウム(ZrO)、ZnSその他の無機絶縁性材料を含む物質か
ら選ばれた材料で形成することができる。有機材料に、誘電率の高い無機材料を含ませる
(添加等によって)ことによって、発光材料及びバインダよりなる電界発光層の誘電率を
より制御することができ、より誘電率を大きくすることができる。
作製工程において、発光材料はバインダを含む溶液中に分散される。バインダを含む溶液
の溶媒としては、バインダ材料が溶解し、電界発光層を形成する方法(各種ウエットプロ
セス)及び所望の膜厚に適した粘度の溶液を作製できるような溶媒を適宜選択すればよい
。たとえば、溶媒として有機溶媒等を用いることができる。バインダとしてシロキサン樹
脂を用いる場合は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート(PGMEAともいう)、3−メトシキ−3メチル−1−ブ
タノール(MMBともいう)などを溶媒として用いることができる。
図89(B)及び図89(C)に示す発光素子は、図89(A)の発光素子において、電
極層と電界発光層間に絶縁膜を設ける構造である。図89(B)に示す発光素子は、第1
の電極層120200と電界発光層120202との間に絶縁膜120204を有し、図
89(C)に示す発光素子は、第1の電極層120200と電界発光層120202との
間に絶縁膜120205、第2の電極層120203と電界発光層120202との間に
絶縁膜120206とを有している。このように絶縁膜は電界発光層を挟持する一対の電
極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。絶縁膜は、単層で
もよいし複数層を有する積層でもよい。
図89(B)では第1の電極層120200に接するように絶縁膜120204が設けら
れているが、絶縁膜と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層120203に接する
ように絶縁膜120204を設けてもよい。
図88における絶縁膜120104、図89における絶縁膜120204のような絶縁膜
に用いることのできる材料は、絶縁耐圧が高く、緻密な膜質であることが好ましい。さら
には、誘電率が高いことが好ましい。例えば、酸化シリコン(SiO)、酸化イットリ
ウム(Y)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ハ
フニウム(HfO)、酸化タンタル(Ta)、チタン酸バリウム(BaTiO
)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、窒化シリ
コン(Si)又は酸化ジルコニウム(ZrO)等、若しくはこれらの混合膜又は
2種以上の積層膜を用いることができる。これらの絶縁膜は、スパッタリング、蒸着、C
VD等により成膜することができる。絶縁膜はこれら絶縁材料の粒子をバインダ中に分散
して成膜してもよい。バインダ材料は、電界発光層に含まれるバインダと同様な材料、方
法を用いて形成すればよい。膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは10〜10
00nmの範囲である。
なお、発光素子は、電界発光層を挟持する一対の電極層間に電圧を印加することで発光が
得られるが、直流駆動又は交流駆動のいずれにおいても動作することができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態19)
本実施の形態においては、表示装置の一例、特に光学的な取り扱いを行なう場合について
説明する。
図90(A)及び(B)に示す背面投影型表示装置130100は、プロジェクタユニッ
ト130111、ミラー130112、スクリーンパネル130101を備えている。そ
の他に、スピーカ130102、操作スイッチ類130104を備えていてもよい。この
プロジェクタユニット130111は、背面投影型表示装置130100の筐体1301
10の下部に配設され、映像信号に基づいて映像を映し出す投射光をミラー130112
に向けて投射する。背面投影型表示装置130100はスクリーンパネル130101の
背面から投影される映像を表示する構成となっている。
一方、図91は、前面投影型表示装置130200を示している。前面投影型表示装置1
30200は、プロジェクタユニット130111と投射光学系130201を備えてい
る。この投射光学系130201は前面に配設するスクリーン等に映像を投影する構成と
なっている。
図90に示す背面投影型表示装置130100、図91に示す前面投影型表示装置130
200に適用されるプロジェクタユニット130111の構成を以下に説明する。
図92は、プロジェクタユニット130111の一構成例を示している。このプロジェク
タユニット130111は、光源ユニット130301及び変調ユニット130304を
備えている。光源ユニット130301は、レンズ類を含んで構成される光源光学系13
0303と、光源ランプ130302を備えている。光源ランプ130302は迷光が拡
散しないように筐体内に収納されている。光源ランプ130302としては、大光量の光
を放射可能な、例えば、高圧水銀ランプ又はキセノンランプなどが用いられる。光源光学
系130303は、光学レンズ、偏光機能を有するフィルム、位相差を調節するためのフ
ィルム、IRフィルム等を適宜設けて構成される。そして、光源ユニット130301は
、放射光が変調ユニット130304に入射するように配設されている。変調ユニット1
30304は、複数の表示パネル130308、カラーフィルタ、ダイクロイックミラー
130305、全反射ミラー130306、プリズム130309、投射光学系1303
10を備えている。光源ユニット130301から放射された光は、ダイクロイックミラ
ー130305で複数の光路に分離される。
各光路には、所定の波長若しくは波長帯の光を透過するカラーフィルタと、表示パネル1
30308が備えられている。透過型である表示パネル130308は映像信号に基づい
て透過光を変調する。表示パネル130308を透過した各色の光は、プリズム1303
09に入射し投射光学系130310を通して、スクリーン上に映像を表示する。なお、
フレネルレンズがミラー及びスクリーンの間に配設されていてもよい。そして、プロジェ
クタユニット130111によって投射されミラーで反射される投影光は、フレネルレン
ズによって概略平行光に変換され、スクリーンに投影される。
図93で示すプロジェクタユニット130111は、反射型表示パネル130407、1
30408、130409を備えた構成を示している。
図93で示すプロジェクタユニット130111は、光源ユニット130301と変調ユ
ニット130400を備えている。光源ユニット130301は、図92と同様の構成で
あってもよい。光源ユニット130301からの光は、ダイクロイックミラー13040
1、130402、全反射ミラー130403により、複数の光路に分けられて、偏光ビ
ームスプリッタ130404、130405、130406に入射する。偏光ビームスプ
リッタ130404、130405、130406は、各色に対応する反射型表示パネル
130407、130408、130409に対応して設けられている。反射型表示パネ
ル130407、130408、130409は、映像信号に基づいて反射光を変調する
。反射型表示パネル130407、130408、130409で反射された各色の光は
、プリズム130309に入射することで合成されて、投射光学系130411を通して
投射される。
光源ユニット130301から放射された光は、ダイクロイックミラー130401で赤
の波長領域の光のみを透過し、緑及び青の波長領域の光を反射する。さらに、ダイクロイ
ックミラー130402では、緑の波長領域の光のみが反射される。ダイクロイックミラ
ー130401を透過した赤の波長領域の光は、全反射ミラー130403で反射され、
偏光ビームスプリッタ130404へ入射し、青の波長領域の光は偏光ビームスプリッタ
130405へ入射し、緑の波長領域の光は偏光ビームスプリッタ130406に入射す
る。偏光ビームスプリッタ130404、130405、130406は、入射光をP偏
光とS偏光とに分離する機能を有し、且つP偏光のみを透過させる機能を有している。反
射型表示パネル130407、130408、130409は、映像信号に基づいて、入
射した光を偏光する。
各色に対応する反射型表示パネル130407、130408、130409には各色に
対応するS偏光のみが入射する。なお、反射型表示パネル130407、130408、
130409は液晶パネルであってもよい。このとき、液晶パネルは電界制御複屈折モー
ド(ECB)で動作する。そして、液晶分子は基板に対してある角度をもって垂直配向し
ている。よって、反射型表示パネル130407、130408、130409は画素が
オフ状態にある時は入射光の偏光状態を変化させないで反射させるように表示分子が配向
している。そして、画素がオン状態にある時は表示分子の配向状態が変化し、入射光の偏
光状態が変化する。
図93に示すプロジェクタユニット130111は、図90に示す背面投影型表示装置1
30100及び、図91に示す前面投影型表示装置130200に適用することができる
図94で示すプロジェクタユニットは単板式の構成を示している。図94(A)に示した
プロジェクタユニット130111は、光源ユニット130301、表示パネル1305
07、投射光学系130511、位相差板130504を備えている。投射光学系130
511は一つ又は複数のレンズにより構成されている。表示パネル130507にはカラ
ーフィルタが備えられていてもよい。
図94(B)は、フィールドシーケンシャル方式で動作するプロジェクタユニット130
111の構成を示している。フィールドシーケンシャル方式は、赤、緑、青などの各色の
光を時間的にずらせて順次表示パネルに入射させて、カラーフィルタ無しでカラー表示を
行う方式である。特に、入力信号変化に対する応答速度の大きい表示パネルと組み合わせ
ると、高精細な映像を表示することができる。図94(B)では、光源ユニット1303
01と表示パネル130508の間に、赤、緑、青などの複数のカラーフィルタが備えら
れた回動式のカラーフィルタ板130505を備えている。
図94(C)で示すプロジェクタユニット130111は、カラー表示の方式として、マ
クロレンズを使った色分離方式の構成を示している。この方式は、マイクロレンズアレイ
130506を表示パネル130509の光入射側に備え、各色の光をそれぞれの方向か
ら照明することでカラー表示を実現する方式である。この方式を採用するプロジェクタユ
ニット130111は、カラーフィルタによる光の損失が少ないので、光源ユニット13
0301からの光を有効に利用することができるという特徴を有している。図94(C)
に示すプロジェクタユニット130111は、表示パネル130509に対して各色の光
をそれぞれの方向から照明するように、ダイクロイックミラー130501、ダイクロイ
ックミラー130502、赤色光用ダイクロイックミラー130503を備えている。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
(実施の形態20)
本実施形態においては、電子機器の例について説明する。
図95は表示パネル900101と、回路基板900111を組み合わせた表示パネルモ
ジュールを示している。表示パネル900101は画素部900102、走査線駆動回路
900103及び信号線駆動回路900104を有している。回路基板900111には
、例えば、コントロール回路900112及び信号分割回路900113などが形成され
ている。表示パネル900101と回路基板900111とは接続配線900114によ
って接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
表示パネル900101は、画素部900102と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路
のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にトランジスタを用いて一体形成し、一部の
周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成
し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル9001
01に実装してもよい。こうすることで、回路基板900111の面積を削減でき、小型
の表示装置を得ることができる。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Aut
o Bonding)又はプリント基板を用いて表示パネル900101に実装してもよ
い。こうすることで、表示パネル900101の面積を小さくできるので、額縁サイズの
小さい表示装置を得ることができる。
例えば、消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にトランジスタを用いて画素部を形成
し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG又はTABで
表示パネルに実装してもよい。
図95に示した表示パネルモジュールによって、テレビ受像機を完成させることができる
。図96は、テレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ900201
は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路900202と、映像
信号増幅回路900202から出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変
換する映像信号処理回路900203と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換する
ためのコントロール回路900212により処理される。コントロール回路900212
は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号を出力する。デジタル駆動する場合には、信号線
側に信号分割回路900213を設け、入力デジタル信号をm個(mは正の整数)に分割
して供給する構成としても良い。
チューナ900201で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路900205
に送られ、その出力は音声信号処理回路900206を経てスピーカ900207に供給
される。制御回路900208は受信局(受信周波数)及び音量の制御情報を入力部90
0209から受け、チューナ900201又は音声信号処理回路900206に信号を送
出する。
図96とは別の形態の表示パネルモジュールを組み込んだテレビ受像器について図97(
A)に示す。図97(A)において、筐体900301内に収められた表示画面9003
02は、表示パネルモジュールで形成される。なお、スピーカ900303、操作スイッ
チ900304、入力手段900305、センサ900306(力、変位、位置、速度、
加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、
電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能
を含むもの)、マイクロフォン900307などが適宜備えられていてもよい。
図97(B)に、ワイヤレスでディスプレイのみを持ち運び可能なテレビ受像器を示す。
筐体900312にはバッテリー及び信号受信器が収められており、そのバッテリーで表
示部900313、スピーカ部900317、センサ900319(力、変位、位置、速
度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電
場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する
機能を含むもの)及びマイクロフォン900320を駆動させる。バッテリーは充電器9
00310で繰り返し充電が可能となっている。充電器900310は映像信号を送受信
することが可能で、その映像信号をディスプレイの信号受信器に送信することができる。
図97(B)に示す装置は、操作キー900316によって制御される。あるいは、図9
7(B)に示す装置は、操作キー900316を操作することによって、充電器9003
10に信号を送ることが可能である。つまり、映像音声双方向通信装置であってもよい。
あるいは、図97(B)に示す装置は、操作キー900316を操作することによって、
充電器900310に信号を送り、さらに充電器900310が送信できる信号を他の電
子機器に受信させることによって、他の電子機器の通信制御も可能である。つまり、汎用
遠隔制御装置であってもよい。なお、入力手段900318などが適宜備えられていても
よい。なお、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)を表示部90031
3に適用することができる。
図98(A)は、表示パネル900401とプリント配線基板900402を組み合わせ
たモジュールを示している。表示パネル900401は、複数の画素が設けられた画素部
900403と、第1の走査線駆動回路900404、第2の走査線駆動回路90040
5と、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路900406を備えていて
もよい。
プリント配線基板900402には、コントローラ900407、中央処理装置(CPU
)900408、メモリ900409、電源回路900410、音声処理回路90041
1及び送受信回路900412などが備えられている。プリント配線基板900402と
表示パネル900401は、フレキシブル配線基板(FPC)900413により接続さ
れている。フレキシブル配線基板(FPC)900413には、保持容量、バッファ回路
などを設け、電源電圧又は信号にノイズの発生、及び信号の立ち上がり時間の増大を防ぐ
構成としても良い。なお、コントローラ900407、音声処理回路900411、メモ
リ900409、中央処理装置(CPU)900408、電源回路900410などは、
COG(Chip On Glass)方式を用いて表示パネル900401に実装する
こともできる。COG方式により、プリント配線基板900402の規模を縮小すること
ができる。
プリント配線基板900402に備えられたインターフェース(I/F)部900414
を介して、各種制御信号の入出力が行われる。そして、アンテナとの間の信号の送受信を
行うためのアンテナ用ポート900415が、プリント配線基板900402に設けられ
ている。
図98(B)は、図98(A)に示したモジュールのブロック図を示す。このモジュール
は、メモリ900409としてVRAM900416、DRAM900417、フラッシ
ュメモリ900418などが含まれている。VRAM900416にはパネルに表示する
画像のデータが、DRAM900417には画像データ又は音声データが、フラッシュメ
モリには各種プログラムが記憶されている。
電源回路900410は、表示パネル900401、コントローラ900407、中央処
理装置(CPU)900408、音声処理回路900411、メモリ900409、送受
信回路900412を動作させる電力を供給する。ただし、パネルの仕様によっては、電
源回路900410に電流源が備えられている場合もある。
中央処理装置(CPU)900408は、制御信号生成回路900420、デコーダ90
0421、レジスタ900422、演算回路900423、RAM900424、中央処
理装置(CPU)900408用のインターフェース(I/F)部900419などを有
している。インターフェース(I/F)部900419を介して中央処理装置(CPU)
900408に入力された各種信号は、一旦レジスタ900422に保持された後、演算
回路900423、デコーダ900421などに入力される。演算回路900423では
、入力された信号に基づき演算を行い、各種命令を送る場所を指定する。一方デコーダ9
00421に入力された信号はデコードされ、制御信号生成回路900420に入力され
る。制御信号生成回路900420は入力された信号に基づき、各種命令を含む信号を生
成し、演算回路900423において指定された場所、具体的にはメモリ900409、
送受信回路900412、音声処理回路900411、コントローラ900407などに
送る。
メモリ900409、送受信回路900412、音声処理回路900411、コントロー
ラ900407は、それぞれ受けた命令に従って動作する。以下その動作について簡単に
説明する。
入力手段900425から入力された信号は、インターフェース(I/F)部90041
4を介してプリント配線基板900402に実装された中央処理装置(CPU)9004
08に送られる。制御信号生成回路900420は、ポインティングデバイス又はキーボ
ードなどの入力手段900425から送られてきた信号に従い、VRAM900416に
格納してある画像データを所定のフォーマットに変換し、コントローラ900407に送
付する。
コントローラ900407は、パネルの仕様に合わせて中央処理装置(CPU)9004
08から送られてきた画像データを含む信号にデータ処理を施し、表示パネル90040
1に供給する。コントローラ900407は、電源回路900410から入力された電源
電圧、又は中央処理装置(CPU)900408から入力された各種信号をもとに、Hs
ync信号、Vsync信号、クロック信号CLK、交流電圧(AC Cont)、切り
替え信号L/Rを生成し、表示パネル900401に供給する。
送受信回路900412では、アンテナ900428において電波として送受信される信
号が処理されており、具体的にはアイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Volt
age Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass
Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路を含んでいてもよい。送受信回路90
0412において送受信される信号のうち音声情報を含む信号が、中央処理装置(CPU
)900408からの命令に従って、音声処理回路900411に送られる。
中央処理装置(CPU)900408の命令に従って送られてきた音声情報を含む信号は
、音声処理回路900411において音声信号に復調され、スピーカ900427に送ら
れる。マイク900426から送られてきた音声信号は、音声処理回路900411にお
いて変調され、中央処理装置(CPU)900408からの命令に従って、送受信回路9
00412に送られる。
コントローラ900407、中央処理装置(CPU)900408、電源回路90041
0、音声処理回路900411、メモリ900409を、本実施形態のパッケージとして
実装することができる。
勿論、本実施の形態はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをは
じめ、鉄道の駅又は空港などにおける情報表示盤、街頭における広告表示盤など特に大面
積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
次に、図99を参照して、携帯電話の構成例について説明する。
表示パネル900501はハウジング900530に脱着自在に組み込まれる。ハウジン
グ900530は表示パネル900501のサイズに合わせて、形状又は寸法を適宜変更
することができる。表示パネル900501を固定したハウジング900530はプリン
ト基板900531に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
表示パネル900501はFPC900513を介してプリント基板900531に接続
される。プリント基板900531には、スピーカ900532、マイクロフォン900
533、送受信回路900534、CPU、コントローラなどを含む信号処理回路900
535及びセンサ900541(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離
、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流
量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)が形成されている
。このようなモジュールと、入力手段900536、バッテリー900537を組み合わ
せ、筐体900539に収納する。表示パネル900501の画素部は筐体900539
に形成された開口窓から視認できように配置する。
表示パネル900501は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周
波数の低い駆動回路)を基板上にトランジスタを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路
(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのIC
チップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル900501に実装しても
良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)又は
プリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。このような構成とすることで、表示
装置の低消費電力化を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることがで
きる。携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
図99に示した携帯電話は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する
機能を有する。カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能を有する。表示部
に表示した情報を操作又は編集する機能を有する。様々なソフトウェア(プログラム)に
よって処理を制御する機能を有する。無線通信機能を有する。無線通信機能を用いて他の
携帯電話、固定電話又は音声通信機器と通話する機能を有する。無線通信機能を用いて様
々なコンピュータネットワークに接続する機能を有する。無線通信機能を用いて様々なデ
ータの送信又は受信を行う機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じてバ
イブレータが動作する機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じて音が発
生する機能を有する。なお、図99に示した携帯電話が有する機能はこれに限定されず、
様々な機能を有することができる。
図100で示す携帯電話機は、操作スイッチ類900604、マイクロフォン90060
5などが備えられた本体(A)900601と、表示パネル(A)900608、表示パ
ネル(B)900609、スピーカ900606、センサ900611(力、変位、位置
、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度
、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定
する機能を含むもの)、入力手段900612などが備えられた本体(B)900602
とが、蝶番900610で開閉可能に連結されている。表示パネル(A)900608と
表示パネル(B)900609は、回路基板900607と共に本体(B)900602
の筐体900603の中に収納される。表示パネル(A)900608及び表示パネル(
B)900609の画素部は筐体900603に形成された開口窓から視認できるように
配置される。
表示パネル(A)900608と表示パネル(B)900609は、その携帯電話機90
0600の機能に応じて画素数などの仕様を適宜設定することができる。例えば、表示パ
ネル(A)900608を主画面とし、表示パネル(B)900609を副画面として組
み合わせることができる。
本実施形態に係る携帯電話機は、その機能又は用途に応じてさまざまな態様に変容し得る
。例えば、蝶番900610の部位に撮像素子を組み込んで、カメラ付きの携帯電話機と
しても良い。操作スイッチ類900604、表示パネル(A)900608、表示パネル
(B)900609を一つの筐体内に納めた構成としても、上記した作用効果を奏するこ
とができる。表示部を複数個そなえた情報表示端末に本実施形態の構成を適用しても、同
様な効果を得ることができる。
図100に示した携帯電話は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示す
る機能を有する。カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能を有する。表示
部に表示した情報を操作又は編集する機能を有する。様々なソフトウェア(プログラム)
によって処理を制御する機能を有する。無線通信機能を有する。無線通信機能を用いて他
の携帯電話、固定電話又は音声通信機器と通話する機能を有する。無線通信機能を用いて
様々なコンピュータネットワークに接続する機能を有する。無線通信機能を用いて様々な
データの送信又は受信を行う機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じて
バイブレータが動作する機能を有する。着信、データの受信、又はアラームに応じて音が
発生する機能を有する。なお、図100に示した携帯電話が有する機能はこれに限定され
ず、様々な機能を有することができる。
本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)を様々な電子機器に適用すること
ができる。具体的には、電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器
として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシス
テム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機
器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)
、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile D
isc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装
置)などが挙げられる。
図101(A)はディスプレイであり、筐体900711、支持台900712、表示部
900713、入力手段900714、センサ900715(力、変位、位置、速度、加
速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電
流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を
含むもの)、マイクロフォン900716、スピーカ900717、操作キー90071
8、LEDランプ900719等を含む。図101(A)に示すディスプレイは、様々な
情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能を有する。なお、図1
01(A)に示すディスプレイが有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有するこ
とができる。
図101(B)はカメラであり、本体900731、表示部900732、受像部900
733、操作キー900734、外部接続ポート900735、シャッターボタン900
736、入力手段900737、センサ900738(力、変位、位置、速度、加速度、
角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電
圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むも
の)、マイクロフォン900739、スピーカ900740、LEDランプ900741
等を含む。図101(B)に示すカメラは、静止画を撮影する機能を有する。動画を撮影
する機能を有する。撮影した画像(静止画、動画)を自動で補正する機能を有する。撮影
した画像を記録媒体(外部又はデジタルカメラに内臓)に保存する機能を有する。撮影し
た画像を表示部に表示する機能を有する。なお、図101(B)に示すカメラが有する機
能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
図101(C)はコンピュータであり、本体900751、筐体900752、表示部9
00753、キーボード900754、外部接続ポート900755、ポインティングデ
バイス900756、入力手段900757、センサ900758(力、変位、位置、速
度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電
場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する
機能を含むもの)、マイクロフォン900759、スピーカ900760、LEDランプ
900761、リーダ/ライタ900762等を含む。図101(C)に示すコンピュー
タは、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能を有する
。様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能を有する。無線通信又
は有線通信などの通信機能を有する。通信機能を用いて様々なコンピュータネットワーク
に接続する機能を有する。通信機能を用いて様々なデータの送信又は受信を行う機能を有
する。なお、図101(C)に示すコンピュータが有する機能はこれに限定されず、様々
な機能を有することができる。
図108(A)はモバイルコンピュータであり、本体901411、表示部901412
、スイッチ901413、操作キー901414、赤外線ポート901415、入力手段
901416、センサ901417(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、
距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線
、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフ
ォン901418、スピーカ901419、LEDランプ901420等を含む。図10
8(A)に示すモバイルコンピュータは、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など
)を表示部に表示する機能を有する。表示部にタッチパネルの機能を有する。カレンダー
、日付又は時刻などを表示する機能を表示部に有する。様々なソフトウェア(プログラム
)によって処理を制御する機能を有する。無線通信機能を有する。無線通信機能を用いて
様々なコンピュータネットワークに接続する機能を有する。無線通信機能を用いて様々な
データの送信又は受信を行う機能を有する。なお、図108(A)に示すモバイルコンピ
ュータが有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
図108(B)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(たとえば、DVD再生装置)
であり、本体901431、筐体901432、表示部A901433、表示部B901
434、記録媒体(DVD等)読み込み部901435、操作キー901436、スピー
カ部901437、入力手段901438、センサ901439(力、変位、位置、速度
、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場
、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機
能を含むもの)、マイクロフォン901440、LEDランプ901441等を含む。表
示部A901433は主として画像情報を表示し、表示部B901434は主として文字
情報を表示することができる。
図108(C)はゴーグル型ディスプレイであり、本体901451、表示部90145
2、イヤホン901453、支持部901454、入力手段901455、センサ901
456(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、
化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、
におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン901457、スピーカ
901458等を含む。図108(C)に示すゴーグル型ディスプレイは、外部から取得
した画像(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能を有する。なお、
図108(C)に示すゴーグル型ディスプレイが有する機能はこれに限定されず、様々な
機能を有することができる。
図109(A)は携帯型遊技機であり、筐体901511、表示部901512、スピー
カ部901513、操作キー901514、記憶媒体挿入部901515、入力手段90
1516、センサ901517(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離
、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流
量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン
901518、LEDランプ901519等を含む。図109(A)に示す携帯型遊技機
は、記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示部に表示する機能
を有する。他の携帯型遊技機と無線通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図
109(A)に示す携帯型遊技機が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有する
ことができる。
図109(B)はテレビ受像機能付きデジタルカメラであり、本体901531、表示部
901532、操作キー901533、スピーカ901534、シャッターボタン901
535、受像部901536、アンテナ901537、入力手段901538、センサ9
01539(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温
度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振
動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン901540、LE
Dランプ901541等を含む。図109(B)に示すテレビ受像機付きデジタルカメラ
は、静止画を撮影する機能を有する。動画を撮影する機能を有する。撮影した画像を自動
で補正する機能を有する。アンテナから様々な情報を取得する機能を有する。撮影した画
像、又はアンテナから取得した情報を保存する機能を有する。撮影した画像、又はアンテ
ナから取得した情報を表示部に表示する機能を有する。なお、図101(H)に示すテレ
ビ受像機付きデジタルカメラが有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有すること
ができる。
図110は携帯型遊技機であり、筐体901611、第1表示部901612、第2表示
部901613、スピーカ部901614、操作キー901615、記録媒体挿入部90
1616、入力手段901617、センサ901618(力、変位、位置、速度、加速度
、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学、音声、時間、硬度、電場、電流、
電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含む
もの)、マイクロフォン901619、LEDランプ901620等を含む。図110に
示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示
部に表示する機能を有する。他の携帯型遊技機と無線通信を行って情報を共有する機能を
有する。なお、図110に示す携帯型遊技機が有する機能はこれに限定されず、様々な機
能を有することができる。
図101(A)乃至(C)、図108(A)乃至(C)、図109(A)乃至(C)、及
び図110に示したように、電子機器は、何らかの情報を表示するための表示部を有する
ことを特徴とする。このような電子機器は、画質が向上された表示部を有することができ
る。さらに、動画ボケの問題を低減することができる。さらに、フリッカの問題を低減す
ることができる。さらに、特に液晶を用いた表示部を有する電子機器は、視野角が向上さ
れた表示部を有することができる。さらに、応答速度が向上された表示部を有することが
できる。さらに、消費電力が低減された表示部を有することができるため、消費電力が低
減された電子機器を得ることができる。さらに、製造コストが低減された表示部を有する
ことができるため、製造コストが低減された電子機器を得ることができる。
次に、半導体装置の応用例を説明する。
図102に、半導体装置を、建造物と一体にして設けた例について示す。図102は、筐
体900810、表示部900811、操作部であるリモコン装置900812、スピー
カ部900813等を含む。半導体装置は、壁かけ型として建物と一体となっており、設
置するスペースを広く必要とすることなく設置可能である。
図103に、建造物内に半導体装置を、建造物と一体にして設けた別の例について示す。
表示パネル900901は、ユニットバス900902と一体に取り付けられており、入
浴者は表示パネル900901の視聴が可能になる。表示パネル900901は入浴者が
操作することで情報を表示する機能を有する。広告又は娯楽手段として利用できる機能を
有する。
なお、半導体装置は、図103で示したユニットバス900902の側壁だけではなく、
様々な場所に設置することができる。たとえば、鏡面の一部又は浴槽自体と一体にするな
どとしてもよい。このとき、表示パネル900901の形状は、鏡面又は浴槽の形状に合
わせたものとなっていてもよい。
図104に、半導体装置を、建造物と一体にして設けた別の例について示す。表示パネル
901002は、柱状体901001の曲面に合わせて湾曲させて取り付けられている。
なお、ここでは柱状体901001を電柱として説明する。
図104に示す表示パネル901002は、人間の視点より高い位置に設けられている。
電柱のように屋外で繰り返し林立している建造物に表示パネル901002を設置するこ
とで、不特定多数の視認者に広告を行なうことができる。ここで、表示パネル90100
2は、外部からの制御により、同じ画像を表示させること、及び瞬時に画像を切替えるこ
とが容易であるため、極めて効率的な情報表示、及び広告効果が期待できる。表示パネル
901002に自発光型の表示素子を設けることで、夜間であっても、視認性の高い表示
媒体として有用であるといえる。電柱に設置することで、表示パネル901002の電力
供給手段の確保が容易である。災害発生時などの非常事態の際には、被災者に素早く正確
な情報を伝達する手段ともなり得る。
なお、表示パネル901002としては、たとえば、フィルム状の基板に有機トランジス
タなどのスイッチング素子を設けて表示素子を駆動することにより画像の表示を行なう表
示パネルを用いることができる。
なお、本実施形態において、建造物として壁、柱状体、ユニットバスを例としたが、本実
施形態はこれに限定されず、様々な建造物に半導体装置を設置することができる。
次に、半導体装置を、移動体と一体にして設けた例について示す。
図105は、半導体装置を、自動車と一体にして設けた例について示した図である。表示
パネル901102は、自動車の車体901101と一体に取り付けられており、車体の
動作又は車体内外から入力される情報をオンデマンドに表示することができる。なお、ナ
ビゲーション機能を有していてもよい。
なお、半導体装置は、図105で示した車体901101だけではなく、様々な場所に設
置することができる。たとえば、ガラス窓、ドア、ハンドル、シフトレバー、座席シート
、ルームミラー等と一体にしてもよい。このとき、表示パネル901102の形状は、設
置するもの形状に合わせたものとなっていてもよい。
図106は、半導体装置を、列車車両と一体にして設けた例について示した図である。
図106(a)は、列車車両のドア901201のガラスに表示パネル901202を設
けた例について示した図である。従来の紙による広告に比べて、広告切替えの際に必要と
なる人件費がかからないという利点がある。表示パネル901202は、外部からの信号
により表示部で表示される画像の切り替えを瞬時に行なうことが可能であるため、たとえ
ば、電車の乗降客の客層が入れ替わる時間帯ごとに表示パネルの画像を切り替えることが
でき、より効果的な広告効果が期待できる。
図106(b)は、列車車両のドア901201のガラスの他に、ガラス窓901203
、及び天井901204に表示パネル901202を設けた例について示した図である。
このように、半導体装置は、従来では設置が困難であった場所に容易に設置することが可
能であるため、効果的な広告効果を得ることができる。半導体装置は、外部からの信号に
より表示部で表示される画像の切り替えを瞬時に行なうことが可能であるため、広告切替
え時のコスト及び時間が削減でき、より柔軟な広告の運用及び情報伝達が可能となる。
なお、半導体装置は、図106で示したドア901201、ガラス窓901203、及び
天井901204だけではなく、様々な場所に設置することができる。たとえば、つり革
、座席シート、てすり、床等と一体にしてもよい。このとき、表示パネル901202の
形状は、設置するもの形状に合わせたものとなっていてもよい。
図107は、半導体装置を、旅客用飛行機と一体にして設けた例について示した図である
図107(a)は、旅客用飛行機の座席上部の天井901301に表示パネル90130
2を設けたときの、使用時の形状について示した図である。表示パネル901302は、
天井901301とヒンジ部901303を介して一体に取り付けられており、ヒンジ部
901303の伸縮により乗客は表示パネル901302の視聴が可能になる。表示パネ
ル901302は乗客が操作することで情報を表示する機能を有する。広告又は娯楽手段
として利用できる機能を有する。図107(b)に示すように、ヒンジ部を折り曲げて天
井901301に格納することにより、離着陸時の安全に配慮することができる。なお、
緊急時に表示パネルの表示素子を点灯させることで、情報伝達手段及び誘導灯としても利
用可能である。
なお、半導体装置は、図107で示した天井901301だけではなく、様々な場所に設
置することができる。たとえば、座席シート、座席テーブル、肘掛、窓等と一体にしても
よい。多数の人が同時に視聴できる大型の表示パネルを、機体の壁に設置してもよい。こ
のとき、表示パネル901302の形状は、設置するもの形状に合わせたものとなってい
てもよい。
なお、本実施形態において、移動体としては電車車両本体、自動車車体、飛行機車体につ
いて例示したがこれに限定されず、自動二輪車、自動四輪車(自動車、バス等を含む)、
電車(モノレール、鉄道等を含む)、船舶等、様々なものに設置することができる。半導
体装置は、外部からの信号により、移動体内における表示パネルの表示を瞬時に切り替え
ることが可能であるため、移動体に半導体装置を設置することにより、移動体を不特定多
数の顧客を対象とした広告表示板、災害発生時の情報表示板、等の用途に用いることが可
能となる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
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1704 領域
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1742 点
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1804 領域
1805 領域
1806 領域
1807 範囲
1808 範囲
1809 ベクトル
1810 ベクトル
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1814 画像
1815 領域
1816 領域
1817 領域
1818 領域
1819 範囲
1820 範囲
1821 ベクトル
1822 ベクトル
1823 ベクトル
1900 外部画像信号
1901 水平同期信号
1902 垂直同期信号
1903 画像信号
1904 ソーススタートパルス
1905 ソースクロック
1906 ゲートスタートパルス
1907 ゲートクロック
1908 周波数制御信号
1911 制御回路
1912 ソースドライバ
1913 ゲートドライバ
1914 表示領域
1915 画像処理回路
1916 タイミング発生回路
1920 検出回路
1921 メモリ
1922 メモリ
1923 メモリ
1924 輝度制御回路
1925 高速処理回路
1926 メモリ
2001 画像
2002 画像
2003 画像
2004 領域
2005 領域
2006 領域
2007 領域
2008 領域
2009 領域
2010 ベクトル
2011 ベクトル
2021 画像
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2024 矢印
2025 矢印
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2400 SOI基板
2401 半導体基板
2402 半導体基板
2403 イオンドーピング層
2404 イオン
2410 ベース基板
2420 絶縁層
2422 接合層
2424 窒素含有絶縁層
2426 酸化シリコン層
2430 SOI層
2450 絶縁層
2452 バリア層
2454 接合層
100506 不純物領域
107320 FPC
107321 ICチップ
110111 基板
110112 絶縁膜
110113 半導体層
110114 半導体層
110115 半導体層
110116 絶縁膜
110117 ゲ−ト電極
110118 絶縁膜
110119 絶縁膜
110121 サイドウォ−ル
110122 マスク
110123 導電膜
110131 絶縁膜
110201 基板
110202 絶縁膜
110203 導電層
110204 導電層
110205 導電層
110206 半導体層
110207 半導体層
110208 半導体層
110209 絶縁膜
110210 絶縁膜
110211 導電層
110212 導電層
110220 トランジスタ
110221 容量素子
110301 基板
110302 絶縁膜
110303 導電層
110304 導電層
110306 半導体層
110307 半導体層
110308 半導体層
110309 導電層
110310 導電層
110311 導電層
110312 導電層
110320 トランジスタ
110321 容量素子
110401 基板
110402 絶縁膜
110403 導電層
110404 導電層
110406 半導体層
110407 半導体層
110408 半導体層
110409 導電層
110410 導電層
110411 導電層
110412 絶縁膜
110420 トランジスタ
110421 容量素子
110501 基板
110502 絶縁膜
110503 導電層
110504 導電層
110514 絶縁膜
110505 不純物領域
110506 不純物領域
110507 不純物領域
110508 LDD領域
110509 LDD領域
110510 チャネル形成領域
110511 絶縁膜
110512 導電層
110513 導電層
110520 トランジスタ
110521 容量素子
110600 半導体基板
110602 絶縁膜
110604 領域
110606 領域
110607 pウェル
110632 絶縁膜
110636 導電膜
110638 導電膜
110640 ゲート電極
110642 ゲート電極
110648 レジストマスク
110650 チャネル形成領域
110652 不純物領域
110666 レジストマスク
110668 チャネル形成領域
110670 不純物領域
110672 絶縁膜
110674 配線
110800 基板
110802 絶縁膜
110804 絶縁膜
110806 レジストマスク
110808 凹部
110810 絶縁膜
110811 絶縁膜
110812 領域
110813 領域
110815 pウェル
110832 絶縁膜
110834 絶縁膜
110836 導電膜
110838 導電膜
110840 導電膜
110842 導電膜
110854 サイドウォール
110856 チャネル形成領域
110858 不純物領域
110860 低濃度不純物領域
110862 チャネル形成領域
110864 不純物領域
110866 低濃度不純物領域
110877 絶縁膜
110878 開口部
110880 導電膜
170100 基板
170101 画素部
170102 画素
170103 走査線側入力端子
170104 信号線側入力端子
170105 走査線駆動回路
170106 信号線駆動回路
170200 FPC
170201 ICチップ
170300 基板
170301 画素部
170303 信号線駆動回路
170310 基板
170320 FPC
170321 シール材
170401 ICチップ
110882a 導電膜
170302a 走査線駆動回路
170302b 走査線駆動回路
170501a ICチップ
170501b ICチップ
10101 基板
10102 絶縁膜
10103 導電層
10104 絶縁膜
10105 半導体層
10106 半導体層
10107 導電層
10108 絶縁膜
10109 導電層
10110 配向膜
10112 配向膜
10113 導電層
10114 遮光膜
10115 カラーフィルタ
10116 基板
10117 スペーサ
10118 液晶分子
10201 基板
10202 絶縁膜
10203 導電層
10204 絶縁膜
10205 半導体層
10206 半導体層
10207 導電層
10208 絶縁膜
10209 導電層
10210 配向膜
10212 配向膜
10213 導電層
10214 遮光膜
10215 カラーフィルタ
10216 基板
10217 スペーサ
10218 液晶分子
10219 配向制御用突起
10231 基板
10232 絶縁膜
10233 導電層
10234 絶縁膜
10235 半導体層
10236 半導体層
10237 導電層
10238 絶縁膜
10239 導電層
10240 配向膜
10242 配向膜
10243 導電層
10244 遮光膜
10245 カラーフィルタ
10246 基板
10247 スペーサ
10248 液晶分子
10249 電極切り欠き部
10301 基板
10302 絶縁膜
10303 導電層
10304 絶縁膜
10305 半導体層
10306 半導体層
10307 導電層
10308 絶縁膜
10309 導電層
10310 配向膜
10312 配向膜
10314 遮光膜
10315 カラーフィルタ
10316 基板
10317 スペーサ
10318 液晶分子
10331 基板
10332 絶縁膜
10333 導電層
10334 絶縁膜
10335 半導体層
10336 半導体層
10337 導電層
10338 絶縁膜
10339 導電層
10340 配向膜
10342 配向膜
10343 導電層
10344 遮光膜
10345 カラーフィルタ
10346 基板
10347 スペーサ
10348 液晶分子
10349 絶縁膜
10401 走査線
10402 映像信号線
10403 容量線
10404 トランジスタ
10405 画素電極
10406 画素容量
10501 走査線
10502 映像信号線
10503 容量線
10504 トランジスタ
10505 画素電極
10506 画素容量
10507 配向制御用突起
10511 走査線
10512 映像信号線
10513 容量線
10514 トランジスタ
10515 画素電極
10516 画素容量
10517 電極切り欠き部
10601 走査線
10602 映像信号線
10603 共通電極
10604 トランジスタ
10605 画素電極
10611 走査線
10612 映像信号線
10613 共通電極
10614 トランジスタ
10615 画素電極
20101 バックライトユニット
20102 拡散板
20103 導光板
20104 反射板
20105 ランプリフレクタ
20106 光源
20107 液晶パネル
20201 バックライトユニット
20202 ランプリフレクタ
20203 冷陰極管
20211 バックライトユニット
20212 ランプリフレクタ
20213 発光ダイオード(LED)
20221 バックライトユニット
20222 ランプリフレクタ
20223 発光ダイオード(LED)
20224 発光ダイオード(LED)
20225 発光ダイオード(LED)
20231 バックライトユニット
20232 ランプリフレクタ
20233 発光ダイオード(LED)
20234 発光ダイオード(LED)
20235 発光ダイオード(LED)
20300 偏光フィルム
20301 保護フィルム
20302 基板フィルム
20302 基板フィルム
20303 PVA偏光フィルム
20304 基板フィルム
20305 粘着剤層
20306 離型フィルム
20401 映像信号
20402 制御回路
20403 信号線駆動回路
20404 走査線駆動回路
20405 画素部
20406 照明手段
20407 電源
20408 駆動回路部
20410 走査線
20412 信号線
20431 シフトレジスタ
20432 ラッチ
20433 ラッチ
20434 レベルシフタ
20435 バッファ
20441 シフトレジスタ
20442 レベルシフタ
20443 バッファ
20500 バックライトユニット
20501 拡散板
20502 遮光板
20503 ランプリフレクタ
20504 光源
20505 液晶パネル
20510 バックライトユニット
20511 拡散板
20512 遮光板
20513 ランプリフレクタ
20514 光源
20515 液晶パネル
30102 遅延回路
30103 補正回路
30104 出力画像信号
30105 エンコーダ
30106 メモリ
30107 デコーダ
30108 LUT
30109 LUT
30110 加算器
30111 減算器
30112 乗算器
30113 加算器
30201 トランジスタ
30202 補助容量
30203 表示素子
30204 映像信号線
30205 走査線
30206 コモン線
30211 トランジスタ
30212 補助容量
30213 表示素子
30214 映像信号線
30215 走査線
30216 コモン線
30217 コモン線
30301 拡散板
30302 冷陰極管
30311 拡散板
30312 光源
30401 破線
30402 実線
30501 破線
30502 実線
40100 画素
40101 トランジスタ
40102 液晶素子
40103 容量素子
40104 配線
40105 配線
40106 配線
40107 対向電極
40110 画素
40111 トランジスタ
40112 液晶素子
40113 容量素子
40114 配線
40115 配線
40116 配線
40200 画素
40201 トランジスタ
40202 液晶素子
40203 容量素子
40204 配線
40205 配線
40206 配線
40207 対向電極
40210 画素
40211 トランジスタ
40212 液晶素子
40213 容量素子
40214 配線
40215 配線
40216 配線
40217 対向電極
40300 サブ画素
40301 トランジスタ
40302 液晶素子
40303 容量素子
40304 配線
40305 配線
40306 配線
40307 対向電極
40310 サブ画素
40311 トランジスタ
40312 液晶素子
40313 容量素子
40315 配線
40316 配線
40317 対向電極
40320 画素
50100 液晶層
50101 基板
50102 基板
50103 偏光板
50104 偏光板
50105 電極
50106 電極
50200 液晶層
50201 基板
50202 基板
50203 偏光板
50204 偏光板
50205 電極
50206 電極
50210 液晶層
50211 基板
50212 基板
50213 偏光板
50214 偏光板
50215 電極
50216 電極
50300 液晶層
50301 基板
50302 基板
50303 偏光板
50304 偏光板
50305 電極
50306 電極
50310 液晶層
50311 基板
50312 基板
50313 偏光板
50314 偏光板
50315 電極
50316 電極
50400 液晶層
50401 基板
50402 基板
50403 偏光板
50404 偏光板
50405 電極
50406 電極
50410 液晶層
50411 基板
50412 基板
50413 偏光板
50414 偏光板
50415 電極
50416 電極
50417 絶縁膜
50501 画素電極
50503 突起物
50601 画素電極
50602 画素電極
50611 画素電極
50612 画素電極
50631 画素電極
50632 画素電極
50641 画素電極
50642 画素電極
50701 画素電極
50702 画素電極
50711 画素電極
50712 画素電極
50731 画素電極
50732 画素電極
50741 画素電極
50742 画素電極
70101 基板
70102 配向膜
70103 ローラ
70104 ラビング用ローラ
70105 シール材
70106 スペーサ
70107 基板
70108 配向膜
70109 液晶
70110 樹脂
70113 液晶注入口
70301 基板
70302 配向膜
70303 ローラ
70304 ラビング用ローラ
70305 シール材
70306 スペーサ
70307 基板
70308 配向膜
70309 液晶
106013 共通電極
180100 表示装置
180101 画素部
180102 画素
180103 信号線駆動回路
180104 走査線駆動回路
20514a 光源(R)
20514b 光源(G)
20514c 光源(B)
30101a 入力画像信号
30101b 入力画像信号
502117 突起物
502118 突起物
60105 トランジスタ
60106 配線
60107 配線
60108 トランジスタ
60111 配線
60112 対向電極
60113 コンデンサ
60115 画素電極
60116 隔壁
60117 有機導電体膜
60118 有機薄膜
60119 基板
60200 基板
60201 配線
60202 配線
60203 配線
60204 配線
60205 トランジスタ
60206 トランジスタ
60207 トランジスタ
60208 画素電極
60211 隔壁
60212 有機導電体膜
60213 有機薄膜
60214 対向電極
60300 基板
60301 配線
60302 配線
60303 配線
60304 配線
60305 トランジスタ
60306 トランジスタ
60307 トランジスタ
60308 トランジスタ
60309 画素電極
60311 配線
60312 配線
60321 隔壁
60322 有機導電体膜
60323 有機薄膜
60324 対向電極
80300 画素
80301 スイッチング用トランジスタ
80302 駆動用トランジスタ
80303 容量素子
80304 発光素子
80305 信号線
80306 走査線
80307 電源線
80308 共通電極
80309 整流素子
80400 画素
80401 スイッチング用トランジスタ
80402 駆動用トランジスタ
80403 容量素子
80404 発光素子
80405 信号線
80406 走査線
80407 電源線
80408 共通電極
80409 整流素子
80410 走査線
80500 画素
80501 スイッチング用トランジスタ
80502 駆動用トランジスタ
80503 容量素子
80504 発光素子
80505 信号線
80506 走査線
80507 電源線
80508 共通電極
80509 消去用トランジスタ
80510 走査線
80600 駆動用トランジスタ
80601 スイッチ
80602 スイッチ
80603 スイッチ
80604 容量素子
80605 容量素子
80611 信号線
80612 電源線
80613 走査線
80614 走査線
80620 発光素子
80621 共通電極
80700 駆動用トランジスタ
80701 スイッチ
80702 スイッチ
80703 スイッチ
80704 容量素子
80711 信号線
80712 電源線
80713 走査線
80714 走査線
80730 発光素子
80731 共通電極
80734 走査線
120100 電極層
120102 電界発光層
120103 電極層
120104 絶縁膜
120105 絶縁膜
120106 絶縁膜
120200 電極層
120201 発光材料
120202 電界発光層
120203 電極層
120204 絶縁膜
120205 絶縁膜
120206 絶縁膜
130100 背面投影型表示装置
130101 スクリーンパネル
130102 スピーカ
130104 操作スイッチ類
130110 筐体
130111 プロジェクタユニット
130112 ミラー
130200 前面投影型表示装置
130201 投射光学系
130301 光源ユニット
130302 光源ランプ
130303 光源光学系
130304 変調ユニット
130305 ダイクロイックミラー
130306 全反射ミラー
130308 表示パネル
130309 プリズム
130310 投射光学系
130400 変調ユニット
130401 ダイクロイックミラー
130402 ダイクロイックミラー
130403 全反射ミラー
130404 偏光ビームスプリッタ
130405 偏光ビームスプリッタ
130406 偏光ビームスプリッタ
130407 反射型表示パネル
130411 投射光学系
130501 ダイクロイックミラー
130502 ダイクロイックミラー
130503 赤色光用ダイクロイックミラー
130504 位相差板
130505 カラーフィルタ板
130506 マイクロレンズアレイ
130507 表示パネル
130508 表示パネル
130509 表示パネル
130511 投射光学系
190101 陽極
190102 陰極
190103 正孔輸送領域
190104 電子輸送領域
190105 混合領域
190106 領域
190107 領域
190108 領域
190109 領域
190260 搬送室
190261 搬送室
190262 ロード室
190263 アンロード室
190264 中間処理室
190265 封止処理室
190266 搬送手段
190267 搬送手段
190268 加熱処理室
190269 成膜処理室
190270 成膜処理室
190271 成膜室
190272 プラズマ処理室
190273 成膜処理室
190274 成膜処理室
190276 成膜処理室
190380 蒸発源ホルダ
190381 蒸発源
190382 距離センサ
190383 多関節アーム
190384 材料供給管
190386 基板ステージ
190387 基板チャック
190388 マスクチャック
190389 基板
190390 シャドーマスク
190391 天板
190392 底板
900101 表示パネル
900102 画素部
900103 走査線駆動回路
900104 信号線駆動回路
900111 回路基板
900112 コントロール回路
900113 信号分割回路
900114 接続配線
900201 チューナ
900202 映像信号増幅回路
900203 映像信号処理回路
900205 音声信号増幅回路
900206 音声信号処理回路
900207 スピーカ
900208 制御回路
900209 入力部
900212 コントロール回路
900213 信号分割回路
900301 筐体
900302 表示画面
900303 スピーカ
900304 操作スイッチ
900305 入力手段
900306 センサ
900307 マイクロフォン
900310 充電器
900312 筐体
900313 表示部
900316 操作キー
900317 スピーカ部
900318 入力手段
900319 センサ
900320 マイクロフォン
900401 表示パネル
900402 プリント配線基板
900403 画素部
900404 走査線駆動回路
900405 走査線駆動回路
900406 信号線駆動回路
900407 コントローラ
900408 中央処理装置(CPU)
900409 メモリ
900410 電源回路
900411 音声処理回路
900412 送受信回路
900413 フレキシブル配線基板(FPC)
900414 インターフェース(I/F)部
900415 アンテナ用ポート
900416 VRAM
900417 DRAM
900418 フラッシュメモリ
900419 インターフェース(I/F)部
900420 制御信号生成回路
900421 デコーダ
900422 レジスタ
900423 演算回路
900424 RAM
900425 入力手段
900426 マイク
900427 スピーカ
900428 アンテナ
900501 表示パネル
900513 FPC
900530 ハウジング
900531 プリント基板
900532 スピーカ
900533 マイクロフォン
900534 送受信回路
900535 信号処理回路
900536 入力手段
900537 バッテリー
900539 筐体
900541 センサ
900600 携帯電話機
900601 本体(A)
900602 本体(B)
900603 筐体
900604 操作スイッチ類
900605 マイクロフォン
900606 スピーカ
900607 回路基板
900608 表示パネル(A)
900609 表示パネル(B)
900610 蝶番
900611 センサ
900612 入力手段
900711 筐体
900712 支持台
900713 表示部
900714 入力手段
900715 センサ
900716 マイクロフォン
900717 スピーカ
900718 操作キー
900719 LEDランプ
900731 本体
900732 表示部
900733 受像部
900734 操作キー
900735 外部接続ポート
900736 シャッターボタン
900737 入力手段
900738 センサ
900739 マイクロフォン
900740 スピーカ
900741 LEDランプ
900751 本体
900752 筐体
900753 表示部
900754 キーボード
900755 外部接続ポート
900756 ポインティングデバイス
900757 入力手段
900758 センサ
900759 マイクロフォン
900760 スピーカ
900761 LEDランプ
900762 リーダ/ライタ
900810 筐体
900811 表示部
900812 リモコン装置
900813 スピーカ部
900901 表示パネル
900902 ユニットバス
901001 柱状体
901002 表示パネル
901101 車体
901102 表示パネル
901201 ドア
901202 表示パネル
901203 ガラス窓
901204 天井
901301 天井
901302 表示パネル
901303 ヒンジ部
901411 本体
901412 表示部
901413 スイッチ
901414 操作キー
901415 赤外線ポート
901416 入力手段
901417 センサ
901418 マイクロフォン
901419 スピーカ
901420 LEDランプ
901431 本体
901432 筐体
901433 表示部A
901434 表示部B
901435 読み込み部
901436 操作キー
901437 スピーカ部
901438 入力手段
901439 センサ
901440 マイクロフォン
901441 LEDランプ
901451 本体
901452 表示部
901453 イヤホン
901454 支持部
901455 入力手段
901456 センサ
901457 マイクロフォン
901458 スピーカ
901511 筐体
901512 表示部
901513 スピーカ部
901514 操作キー
901515 記憶媒体挿入部
901516 入力手段
901517 センサ
901518 マイクロフォン
901519 LEDランプ
901531 本体
901532 表示部
901533 操作キー
901534 スピーカ
901535 シャッターボタン
901536 受像部
901537 アンテナ
901538 入力手段
901539 センサ
901540 マイクロフォン
901541 LEDランプ
901611 筐体
901612 表示部
901613 表示部
901614 スピーカ部
901615 操作キー
901616 記録媒体挿入部
901617 入力手段
901618 センサ
901619 マイクロフォン
901620 LEDランプ
190277a ゲートバルブ
190381a 蒸発源
190381b 蒸発源
190381c 蒸発源
190385a 材料供給源
190385b 材料供給源
190385c 材料供給源

Claims (5)

  1. 画素部と、第1の駆動方法又は第2の駆動方法をユーザ設定に応じて切り替える機能を有する装置と、を有する液晶表示装置であって、
    前記画素部は、液晶素子を含む画素を有し、
    前記第1の駆動方法では、1フレーム期間は、第1の期間と、第2の期間と、第3の期間と、第4の期間と、を有し、
    前記第1の駆動方法では、前記第1の期間において、第1の画像を表示するための第1の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第1の駆動方法では、前記第2の期間において、第2の画像を表示するための第2の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第1の駆動方法では、前記第3の期間において、第3の画像を表示するための第3の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第1の駆動方法では、前記第4の期間において、第4の画像を表示するための第4の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第1の画像データは、前記第3の画像データと異なる画像データであり、
    前記第1の画像データは、前記第2の画像データと同じ画像データであり、
    前記第3の画像データは、前記第4の画像データと同じ画像データであり、
    前記第1の画像又は前記第2の画像の一方は、前記第1の画像又は前記第2の画像の他方よりも暗い画像であり、
    前記第3の画像又は前記第4の画像の一方は、前記第3の画像又は前記第4の画像の他方よりも暗い画像であり、
    前記第2の駆動方法では、1フレーム期間は、第5の期間と、第6の期間と、第7の期間と、第8の期間と、を有し、
    前記第2の駆動方法では、前記第5の期間において、第5の画像を表示するための第5の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第2の駆動方法では、前記第6の期間において、第6の画像を表示するための第6の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第2の駆動方法では、前記第7の期間において、第7の画像を表示するための第7の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第2の駆動方法では、前記第8の期間において、第8の画像を表示するための第8の画像データが前記画素部に書き込まれ、
    前記第5の画像データ、前記第6の画像データ、前記第7の画像データ及び前記第8の画像データのそれぞれは、互いに異なる画像データであることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 請求項1において、
    バックライトを有し、
    前記第1の画像、前記第2の画像、前記第3の画像及び前記第4の画像のそれぞれの明るさは、前記バックライトによって制御されることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第6の画像データ、前記第7の画像データ及び前記第8の画像データのそれぞれは、動き補償によって求められた画像データであることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液晶表示装置と、
    FPCと、
    を有することを特徴とするモジュール。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液晶表示装置、又は請求項4に記載されたモジュールと、
    操作スイッチ又はバッテリーと、
    を有することを特徴とする電子機器。
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