JP2015106773A - アレイ光学系を有する撮像装置 - Google Patents

アレイ光学系を有する撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】広角領域の撮影において周辺の画質の劣化の少ない画像を取得できる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、撮像素子SRと、撮像素子SRの撮像面に対して視野の異なる複数の結像を行うアレイ光学系LAと、アレイ光学系LAで形成された視野の異なる複数の像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を出力する画像処理部と、を有する。アレイ光学系LAは、配列の中心に位置する中心光学系L0と、中心光学系L0の周辺に位置する周辺光学系L1〜L8と、からなる。中心光学系L0の画角は周辺光学系L1〜L8の画角よりも広く、周辺光学系L1〜L8のうちの少なくとも1つが、中心光学系L0とは視野中心の異なる像を撮像面SS上に形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アレイ光学系を有する撮像装置に関するものであり、例えば、レンズアレイからなる視野分割タイプのアレイ光学系と、それにより得られた被写体像を取り込む撮像素子(例えば、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサー,CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型イメージセンサー等の固体撮像素子)と、を有する撮像装置に関するものである。
監視カメラのように設置場所が固定されているカメラには、一度に広い範囲を撮影したいという要望がある。そして、立体角2πに及ぶような広い範囲を撮像する方法として、魚眼レンズを使用する方法が従来より知られている。しかし、魚眼レンズには、その特徴的な射影方式のために周辺の画像ほど歪んでしまい、それに画像処理で補正を加えると画質が劣化する、という問題がある。この問題を解決する技術として、複数の光学系を用いて一度に広い範囲を撮像し、得られた複数の画像を画像処理で1つの画像につなぎ合わせる、視野分割タイプの撮像装置が特許文献1で提案されている。
特開2007−288569号公報
しかし、特許文献1で提案されている撮像装置は、それぞれの光学系がすべて同じ画角を有しているため、より周辺まで(例えば、画角:2ω=180°まで)撮影しようとすると、全てのレンズの画角を大きくする必要があり、結果として最周辺の画像は歪み易く、画質が劣化してしまうという問題がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、広角領域の撮影において周辺の画質の劣化の少ない画像を取得できる撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の撮像装置は、撮像素子と、その撮像素子の撮像面に対して視野の異なる複数の結像を行うアレイ光学系と、そのアレイ光学系で形成された視野の異なる複数の像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を出力する画像処理部と、を有する撮像装置であって、
前記アレイ光学系が、配列の中心に位置する少なくとも1つの中心光学系と、その中心光学系の周辺に位置する複数の周辺光学系と、からなり、
前記中心光学系の画角が前記複数の周辺光学系の画角よりも広く、
前記複数の周辺光学系のうちの少なくとも1つが、前記中心光学系とは視野中心の異なる像を前記撮像面上に形成することを特徴とする。
第2の発明の撮像装置は、上記第1の発明において、前記中心光学系と前記周辺光学系とが同じ構成の撮像光学系を有し、前記中心光学系が最も物体側にワイドコンバーターを有し、前記周辺光学系が最も物体側にプリズムを有することを特徴とする。
第3の発明の撮像装置は、上記第1の発明において、前記中心光学系と前記周辺光学系とが同じ構成の撮像光学系を有し、前記中心光学系が最も物体側にワイドコンバーターを有し、前記周辺光学系が最も物体側にミラーを有することを特徴とする。
本発明の構成を採用することにより、広角領域の撮影において周辺の画質の劣化の少ない画像を取得することができる。したがって、広い範囲を高画質で撮影することの可能な撮像装置を実現することができる。また、本発明に係る撮像装置を監視カメラ,防犯カメラ,車載カメラ,航空機カメラ等に用いることによって、これらのカメラに高性能の広角画像入力機能をコンパクトに付加することが可能となる。
撮像装置の第1の実施の形態を示す模式図。 撮像装置の第1の実施の形態の要部を示す外観図。 第1の実施の形態を構成するアレイ光学系の光学構成を示す断面図。 撮像装置の第2の実施の形態の要部を示す上面図。 第2の実施の形態を構成するアレイ光学系の光学構成を示す断面図。 撮像装置の第3の実施の形態の要部を示す上面図。 第3の実施の形態を構成するアレイ光学系の光学構成を示す断面図。 撮像装置の第4の実施の形態の要部を示す上面図。 第4の実施の形態を構成するアレイ光学系の光学構成を示す断面図。 撮像装置の第5の実施の形態の要部を示す上面図。 第5の実施の形態を構成するアレイ光学系の光学構成を示す断面図。 第6の実施の形態を構成する撮像レンズ系を示す斜視図。 第6の実施の形態を構成するアレイ光学系を示す斜視図。 第7の実施の形態を構成する撮像レンズ系を示す斜視図。 第7の実施の形態を構成するアレイ光学系を示す斜視図。 撮像装置の第8の実施の形態の要部を示す上面図。 第8の実施の形態を構成するアレイ光学系の光学構成を示す断面図。 視野中心を説明するための模式図。
以下、本発明に係る撮像装置等を説明する。本発明に係る撮像装置は、撮像素子と、その撮像素子の撮像面に対して視野の異なる複数の結像を行うアレイ光学系と、そのアレイ光学系で形成された視野の異なる複数の像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を出力する画像処理部と、を有するものである。アレイ光学系は、撮像素子の撮像面(例えば、固体撮像素子の光電変換部)に対して結像を行う複数のレンズ系がアレイ状に配置された光学系であるが、本発明の撮像装置に搭載されるアレイ光学系では、視野の異なる複数の像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を出力するために、視野の異なる複数の結像を行う視野分割タイプとなっている。つまり、アレイ光学系は、配列の中心に位置する少なくとも1つの中心光学系と、その中心光学系の周辺に位置する複数の周辺光学系と、からなっており、その複数の周辺光学系のうちの少なくとも1つが、中心光学系とは視野中心の異なる像を撮像面上に形成する構成になっている。
上記撮像面上に形成される像の「視野中心」は、例えば、図18(A)〜(C)に示すように、アレイ光学系を構成する個々の結像光学系LNについて定義され、各結像光学系LNで形成される像ZNのイメージサークル中心に相当する。また、被写体の(3次元的な)視野中心方向は画角の中心方向に相当するので、被写体の視野中心は矢印CX方向に位置する。
アレイ光学系は撮像装置の薄型化を達成するのに向いており、しかも視野分割タイプでは結像光学系LN1つ1つが小さい視野で撮像を行うので、撮像装置全体の小型化を達成する上で特に有効である。しかし、それぞれの結像光学系LNがすべて同じ画角を有する場合、より周辺まで撮影しようとすると、全ての結像光学系LNの画角を大きくしなければならなくなる。その結果、最周辺の画像に歪みが生じて画質が劣化してしまうことになる。
そこで、本発明に係る撮像装置では、アレイ光学系において、中心光学系の画角が複数の周辺光学系の画角よりも広くなる構成としている。中心光学系の画角が周辺光学系の画角よりも広く、かつ、周辺光学系の少なくとも1つが(例えば、中心光学系の視野範囲に対して外側を向くことにより)中心光学系とは視野中心の異なる像を形成するため、中心光学系によって得られる画像と、周辺光学系によって得られる画像と、が画像処理で結合されることにより、個々の光学系では得られない広い範囲の合成画像を取得することが可能となる。
また、周辺光学系の画角は比較的狭いので、画角が大きいことで生じ易い像面湾曲や歪曲収差といった光学性能の劣化が抑えられ、結果として、周辺の画像は全体にわたって良好な画質となる。よって、魚眼レンズで問題となっていた『周辺画像の歪みによる画像の劣化』を引き起こすことがない。具体的には、魚眼レンズは等距離射影方式(Y’=f×ω)を満足するような設計となっているため、通常の中心射影方式(Y’=f×tanω)の尺度で歪曲を評価した場合(Y’:像高、f:焦点距離、ω:半画角)、例えばω=80°では歪曲は−75%程度となる。このような歪みを持つ画像に画像処理を行うと、圧縮して投影された周辺領域の画像を引きのばして表示することになるため、相対的な画質の劣化につながる。一方で、本発明に係る撮像装置においては、周辺領域を撮影する方式も中心射影方式であるため、発生する歪曲は±数%程度である。
上記特徴的構成によると、広角領域の撮影において周辺の画質の劣化の少ない画像を取得することができる。したがって、広い範囲を高画質で撮影することの可能な撮像装置を実現することができる。また、本発明に係る撮像装置を監視カメラ,防犯カメラ,車載カメラ,航空機カメラ等に用いることによって、これらのカメラに高性能の広角画像入力機能をコンパクトに付加することが可能となり、そのコンパクト化,高性能化,高機能化等に寄与することができる。こういった効果をバランス良く得るとともに、更なる高性能化,小型化等を達成するための条件等を以下に説明する。
以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
ωc/ωa≧1.18 …(1)
ただし、
ωa:周辺光学系の画角、
ωc:中心光学系の画角、
である。
ある画角2ωの円状の領域を撮影したいときに、前記中心光学系の画角ωcと、前記周辺光学系の画角ωaとの間に、条件式(1)を満たす関係が成り立つ場合には、周辺の画像をより高い解像度で撮影できることになり、最終的に得られる画像の周辺領域の画質を向上させることができる。条件式(1)の範囲を下回ると、周辺光学系の画角を大きくすることになるか、又は中心光学系の画角を小さくすることになるが、前者の場合はより解像度の高い周辺の画像を得にくくなり、後者の場合は最終的に得られる画像に隙間が生じてしまう。つまり、この条件式(1)を満たすことで、特に各光学系が撮像素子の正方形の領域に結像させている場合には、より広い範囲を隙間なく撮影することができる。
周辺光学系が2次元的に配列されている場合、中心光学系によって撮影される範囲が、最終的に得られる合成画像(連続画像)のうちの1/6以上の領域を撮影していることが望ましい。この条件を外れると撮影領域間に隙間が生じてしまい、適正な画像合成が困難になるおそれがある。
周辺光学系が1次元的に配列されている場合、中心光学系によって撮影される範囲が、最終的に得られる合成画像(連続画像)のうちの1/3以上の領域を撮影していることが望ましい。この条件を外れると撮影領域間に隙間が生じてしまい、適正な画像合成が困難になるおそれがある。
前記中心光学系と前記周辺光学系とが同じ構成の撮像光学系を有し、前記中心光学系が最も物体側にワイドコンバーターを有し、前記周辺光学系が最も物体側にプリズムを有することが望ましい。つまり、アレイ光学系において、中心光学系は基本となる撮像光学系と最も物体側に設けられたワイドコンバーターとからなり、周辺光学系は基本となる撮像光学系と最も物体側に設けられたプリズムとからなることが望ましい。
上記構成では、周辺光学系の視野中心を変える方法にプリズム反射面を用いているため、偏心光学系等の特殊な光学系を用いる必要がなく、特に画角の増大に起因する歪曲収差や像面湾曲等の収差の発生を抑えることができる。また、基本となる撮像光学系が全ての光学系において共通であり、それぞれが単体の撮像光学系として成り立っているため、ワイドコンバーターの装着前に中心光学系(ただし、画角は周辺光学系と同じ)による画像を取得することができる。その場合、視野範囲がまだ狭い状態にあるため、撮像光学系が正しく固定されているか否かを比較的正確に判断することが可能となる。つまり、光学系の調整が行い易くなるというメリットがある。
さらに、個々の光学系毎の設計が最小限で済むため、コストの増加を抑制することができる。また、ワイドコンバーターによって中心光学系の全長が伸びるため、周辺光学系に配置するプリズムによる光線のケラレが発生しにくくなり、周辺光学系の画角をより広くとることができるようになる。光学性能の面では、ワイドコンバーターが加わることによって、中心光学系の色収差やペッツバール和に起因する像面湾曲が抑制され、十分な解像力を得ることができる。
また、プリズムを利用することで反射面のサイズを小さくすることができるため、撮像装置全体のサイズを小さくすることができる。つまり、プリズムを使用すると、空気との屈折率差により光束が絞られて反射面が小さくなるので、アレイ光学系の全長が短くなって撮像装置全体の小型化が可能となる。
前記中心光学系と前記周辺光学系とが同じ構成の撮像光学系を有し、前記中心光学系が最も物体側にワイドコンバーターを有し、前記周辺光学系が最も物体側にミラーを有することが望ましい。つまり、アレイ光学系において、中心光学系は基本となる撮像光学系と最も物体側に設けられたワイドコンバーターとからなり、周辺光学系は基本となる撮像光学系と最も物体側に設けられたミラーとからなることが望ましい。
上記構成では、周辺光学系の視野中心を変える方法にミラー反射面を用いているため、偏心光学系等の特殊な光学系を用いる必要がなく、特に画角の増大に起因する歪曲収差や像面湾曲等の収差の発生を抑えることができる。また、基本となる撮像光学系が全ての光学系において共通であり、それぞれが単体の撮像光学系として成り立っているため、ワイドコンバーターの装着前に中心光学系(ただし、画角は周辺光学系と同じ)による画像を取得することができる。その場合、視野範囲がまだ狭い状態にあるため、撮像光学系が正しく固定されているか否かを比較的正確に判断することが可能となる。つまり、光学系の調整が行い易くなるというメリットがある。
さらに、個々の光学系毎の設計が最小限で済むため、コストの増加を抑制することができる。また、ワイドコンバーターによって中心光学系の全長が伸びるため、周辺光学系に配置するミラーによる光線のケラレが発生しにくくなり、周辺光学系の画角をより広くとることができるようになる。光学性能の面では、ワイドコンバーターが加わることによって、中心光学系の色収差やペッツバール和に起因する像面湾曲が抑制され、十分な解像力を得ることができる。
次に、上述した撮像装置の具体的な光学構成等を、図面を参照しつつ更に詳しく説明する。なお、実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1に撮像装置DUの第1の実施の形態(EX1)を示し、図2に撮像装置DUの第1の実施の形態の要部外観を示し、図3に第1の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを光学断面で示す。図2(A)は撮像ユニットLUの斜視図、図2(B)はアレイ光学系LAの上面図であり、図3は図2(B)のA−A’線断面図である。
図1に示すように、撮像装置DUは、撮像ユニットLU,画像処理部1,画像表示部2等を有している。そして、撮像ユニットLUは、1つの撮像素子SRと、その撮像素子SRの撮像面SSに対して視野の異なる複数の結像を行うアレイ光学系LAと、を有している。アレイ光学系LAで形成された視野の異なる複数の像は、画像処理部1によってつなぎ合わされて1枚の合成画像として出力され、その合成画像は画像表示部2によって表示される。
第1の実施の形態(EX1)では、1つの撮像素子SRを3×3の9個の光学系Ln(n=0,1,2,3,…,8)が共有する構成になっている。そして、アレイ光学系LAは、図1〜図3から分かるように、配列の中心に位置する1つの中心光学系L0と、その中心光学系L0の周辺に位置する8つの周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)と、からなっている(AX:中心光学系L0の光軸である。)。中心光学系L0は、像Z0を撮像素子SRの撮像面SS上に形成する撮像レンズ系B0からなっている。周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)は、像Zn(n=1,2,3,…,8)を撮像素子SRの撮像面SS上に形成する撮像レンズ系Bn(n=1,2,3,…,8)と、プリズムPn(n=1,2,3,…,8)と、からなっている(図1中ではプリズムPnは図示省略している。)。ただし、中心光学系L0の画角は周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)の画角よりも広くなっている。例えば、後述する各種データで示す光学構成例のように、中心光学系L0として半画角41.9°の光学系が用いられ、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)として半画角25.0°の同一構成の光学系が用いられる。
周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)は、中心光学系L0で形成される像Z0とは視野中心の異なる像Zn(n=1,2,3,…,8)を撮像面SS上に形成する。このように中心光学系L0の光軸AXと視野中心を異ならせるために、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)には、45°プリズムPn(n=1,2,3,…,8)が撮像レンズ系Bn(n=1,2,3,…,8)の物体側にそれぞれ配置されている。例えば、プリズムPn(n=1,2,3,…,8)は、中心光学系L0の光軸AXとプリズム反射面との成す最も鋭利な角度が28.5°となるように配置される。つまり、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)は、中心光学系L0の光軸AXに対して視野中心が57.0°傾いて配置される。
図2に示すように、8つのプリズムPn(n=1,2,3,…,8)は、それぞれが光軸AX周りに45°ずつ回転した位置に配置されており、また、プリズム反射面に施されているミラーコートにより、全反射しない光線も反射できるような構成となっている。視野中心を変更する方法として、プリズムPn(n=1,2,3,…,8)を周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)に用いているが、プリズムPnの斜面を反射面として用いており、かつ、プリズムPnを周辺光学系Lnにおける最も物体側に配置しているため、無限遠又はほぼ無限遠と近似できる物体の撮影においては、プリズムPnによる収差は発生しない。
撮像素子SRとしては、例えば複数の画素を有するCCD型イメージセンサー,CMOS型イメージセンサー等の固体撮像素子が用いられる。撮像素子SRの光電変換部である受光面SS上には、被写体の光学像が形成されるようにアレイ光学系LAが設けられているので、アレイ光学系LAによって形成された光学像は、撮像素子SRによって電気的な信号に変換される。なお、撮像面SSとアレイ光学系LAとの間には、図3に示すように、撮像素子SRのカバーガラスCGが位置している。
画像処理部1は、図1に示すように、ADコンバーター1a,DSP(Digital Signal Processor)1b,画像処理・画像再生用プロセッサー1c等で構成されている。撮像素子SRにより電気信号に変換された画像情報は、ADコンバーター1aを通して、DSP1bにデジタル信号として取り込まれる。DSP1bから出力されたデジタル信号は、プロセッサー1cでの画像処理工程や合成画像生成工程を経た後、画像表示部2に送られて、合成画像の表示が行われる。
図2に示す9つの光学系Ln(n=0,1,2,3,…,8)で得られる像Zn(n=0,1,2,3,…,8)の画像を合成することにより、半画角65.0°に及ぶ円状の画像を取得することができる。その際、中心光学系L0の画角は周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)の画角よりも広くなっているため、光学系単体で得られる画像よりも周辺画質の劣化が少なく、かつ、広角の画像を取得することができる。また、中心光学系L0と周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)とで撮像領域の一部重複が生じるが、これは画像を結合する際の参照領域として必要な部分であり、また、撮影領域全域にわたって隙間が生じないようにするための構成でもある。
以下に、第1の実施の形態(EX1)の光学構成例を各種データで示す。周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)におけるプリズムPn(n=1,2,3,…,8)のサイズは、光の入出射面の大きさで記載しており、光学系全体のサイズは光軸AXを法線とする面内での大きさで記載している。また、精細度は周辺画質を示すデータであり、最も外側の画像を形成するための画素が、どのくらいの大きさの物体面の情報を取得しているかを示している。したがって、値が小さいほど精細な画像の取得が可能である。比較のため同じ最大半画角の魚眼レンズの精細度をあわせて示す。
例えば、魚眼レンズの場合(完全なY=Fθのレンズ)、物体距離(レンズから物体面までの距離):1000mm、焦点距離:7.4044mm、Ymax(魚眼レンズの最大像高):8.4mm、画素サイズ:2μm、最大半画角:65°とすると、像高側が1画素サイズ分変化した際に、物体側では画角が0.0155°変化する。物高での変化量は、65°で2144.507mm、64.9845°で2142.995mmである。つまり、最周辺では1画素が1.5114mmの範囲の情報を拾っていることになる。
アレイ光学系(EX1)の場合(完全なY=Ftanθのレンズ)、物体距離:1000mm、焦点距離:8.4918mm、Ymax:3.9598mm、画素サイズ:2μm、周辺光学系の最大半画角:25°とすると、周辺光学系の視野中心傾きα(水平線からの)33°、プリズムの傾き:16.5°、最大半画角:65°の位置を周辺光学系で換算すると、周辺光学系の光軸からの傾きω’は8°であり、このときの像高は1.1934mm、1画素分内側を考えると1.1914mm、この像高の位置に結像する光線の周辺光学系における画角は7.9868°、光軸から64.9868°の角度における物体位置は2143.214mmである。つまり、この場合は1画素で1.2925mmの範囲の情報を拾っていることになる。
第1の実施の形態(EX1)
[中心光学系]
Fno 6
半画角 41.9 °
像高 3.96 mm
焦点距離 4.4 mm
BF 3.57 mm
光学系全長 5.75 mm
レンズ枚数 3 枚
第1の実施の形態(EX1)
[周辺光学系]
Fno 6
半画角 25 °
像高 3.96 mm
焦点距離 8.5 mm
BF 6.68 mm
光学系全長 9.6 mm
レンズ枚数 3 枚
プリズム
nd 1.78472
vd 25.72
サイズ □5.5 mm(ただし、入出射面)
第1の実施の形態(EX1)
[光学系全体]
撮影可能半画角 65 °
光学系厚み 15.7 mm
光学系全体サイズ □16.8mm(ただし、光軸直交面内)
ωc/ωa 1.68
中心光学系による撮影割合
0.44
[精細度]
魚眼レンズ 1.51 mm
EX1 1.29 mm
図4に撮像装置DUの第2の実施の形態(EX2)の要部外観を示し、図5に第2の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを光学断面で示す。図4はアレイ光学系LAの上面図であり、図5は図4のA−A’線断面図である。
第2の実施の形態(EX2)の特徴は、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)が最も物体側にミラーMn(n=1,2,3,…,8)を有する点にある。つまり、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)の視野中心を、中心光学系L0の視野中心である光軸AXと異ならせるために、前記第1の実施の形態で用いているプリズムPn(n=1,2,3,…,8)の代わりに、ミラーMn(n=1,2,3,…,8)を用いている。
前記第1の実施の形態と同様、中心光学系L0の画角は周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)の画角よりも広くなっている。例えば、後述する各種データで示す光学構成例のように、中心光学系L0として半画角70.0°の光学系が用いられ、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)として半画角25.0°の光学系が用いられる。
図4に示す9つの光学系Ln(n=0,1,2,3,…,8)で得られる像Zn(n=0,1,2,3,…,8)の画像を合成することにより、半画角85.0°に及ぶ円状の画像を取得することができる。その際、中心光学系L0の画角は周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)の画角よりも広くなっているため、光学系単体で得られる画像よりも周辺画質の劣化が少なく、かつ、広角の画像を取得することができる。
ミラーMn(n=1,2,3,…,8)は、中心光学系L0の光軸AXに対して最も鋭利な角度が40°となる傾きを有するように配置されている。また、8つのミラーMn(n=1,2,3,…,8)は、それぞれが光軸AX周りに45°ずつ回転した位置に配置されている。ここで、ミラーMn(n=1,2,3,…,8)は物体からの光を反射するものであればよく、アルミ蒸着のミラーでもよいし、例えば近赤外線カメラに用いる場合には、赤外光をより集光するために赤外光の反射率が高いもの(金ミラー等)を用いてもよい。また、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)に用いられるミラーMn(n=1,2,3,…,8)が全て一体となっていてもよい。
以下に、第2の実施の形態(EX2)の光学構成例を各種データで示す。なお、記載形式は前記第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態(EX2)
[中心光学系]
Fno 6
半画角 70 °
像高 2.63 mm
焦点距離 2.3 mm
BF 4.76 mm
光学系全長 15 mm
レンズ枚数 9 枚
第2の実施の形態(EX2)
[周辺光学系]
Fno 6
半画角 25 °
像高 3.96 mm
焦点距離 8.5 mm
BF 6.68 mm
光学系全長 15.2 mm
レンズ枚数 3 枚
第2の実施の形態(EX2)
[光学系全体]
撮影可能半画角 85 °
光学系厚み 15.2 mm
光学系全体サイズ □16.8mm(ただし、光軸直交面内)
ωc/ωa 2.8
中心光学系による撮影割合
0.72
[精細度]
魚眼レンズ 1.51 mm
EX2 1.29 mm
図6に撮像装置DUの第3の実施の形態(EX3)の要部外観を示し、図7に第3の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを光学断面で示す。図6はアレイ光学系LAの上面図であり、図7は図6のA−A’線断面図である。
第3の実施の形態(EX3)の特徴は、中心光学系L0と周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)とが同じ構成の撮像レンズ系Bn(n=0,1,2,3,…,8)を有し、中心光学系L0が最も物体側にワイドコンバーターC0を有し、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)が最も物体側にプリズムPn(n=1,2,3,…,8)を有する点にある。つまり、図7中の撮像レンズ系B0,B1,B8が同一構成になっていることから分かるように、中心光学系L0が、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)からプリズムPn(n=1,2,3,…,8)を除いた構成にワイドコンバーターC0を加えた構成からなる点に、第3の実施の形態(EX3)の特徴がある。
上記のようにワイドコンバーターC0で中心光学系L0を広角にする構成を採用すると、ワイドコンバーターC0が無い撮像レンズ系Bn(n=0,1,2,3,…,8)単体でも撮像可能となるため、前述したように光学系の調整が行い易くなるというメリットがある。また、ワイドコンバーターC0の鏡胴とプリズムPn(n=1,2,3,…,8)を設置する台とを一体部品とした場合には、組立が行い易くなるというメリットもある。前記一体部品を取り外した状態でも多眼光学系として機能するため、手での一体部品の着脱のほかに、蝶番やスライドレール等の各種移動機構とモーター等の電気的な駆動機構を用いることによって、半自動で二種類の機能を切り替えることも可能である。それ以外の構成については前記第1の実施の形態と同様である。
以下に、第3の実施の形態(EX3)の光学構成例を各種データで示す。なお、記載形式は前記第1の実施の形態と同様である。
第3の実施の形態(EX3)
[中心光学系]
Fno 6
半画角 41.9 °
像高 3.96 mm
焦点距離 4.4 mm
BF 4.7 mm
光学系全長 16 mm
レンズ枚数 5 枚
アフォーカル倍率 0.79
第3の実施の形態(EX3)
[周辺光学系]
Fno 6
半画角 35.5 °
像高 3.96 mm
焦点距離 5.6 mm
BF 4.7 mm
光学系全長 17.5 mm
レンズ枚数 3 枚
プリズム
nd 1.78472
vd 25.72
サイズ □11 mm(ただし、入出射面)
第3の実施の形態(EX3)
[光学系全体]
撮影可能半画角 75 °
光学系厚み 17.5 mm
光学系全体サイズ □40 mm(ただし、光軸直交面内)
ωc/ωa 1.18
中心光学系による撮影割合
0.34
[精細度]
魚眼レンズ 4.65 mm
EX3 4.62 mm
図8に撮像装置DUの第4の実施の形態(EX4)の要部外観を示し、図9に第4の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを光学断面で示す。図8はアレイ光学系LAの上面図であり、図9は図8のA−A’線断面図である。
第4の実施の形態(EX4)の特徴は、中心光学系L0と周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)とが同じ構成の撮像レンズ系Bn(n=0,1,2,3,…,8)を有し、中心光学系L0が最も物体側にワイドコンバーターC0を有し、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)が最も物体側にミラーMn(n=1,2,3,…,8)を有する点にある。つまり、図9中の撮像レンズ系B0,B4,B5が同一構成になっていることから分かるように、中心光学系L0が、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)からミラーMn(n=1,2,3,…,8)を除いた構成にワイドコンバーターC0を加えた構成からなる点に、第4の実施の形態(EX4)の特徴がある。
第4の実施の形態(EX4)における前記第3の実施の形態との違いに注目すると、その違いは、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)が最も物体側にミラーMn(n=1,2,3,…,8)を有する点にある。つまり、第4の実施の形態(EX4)では、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)の視野中心を、中心光学系L0の視野中心である光軸AXと異ならせるために、前記第3の実施の形態で用いているプリズムPn(n=1,2,3,…,8)の代わりに、ミラーMn(n=1,2,3,…,8)を用いている。
上記のようにワイドコンバーターC0で中心光学系L0を広角にする構成を採用すると、ワイドコンバーターC0が無い撮像レンズ系Bn(n=0,1,2,3,…,8)単体でも撮像可能となるため、前述したように光学系の調整が行い易くなるというメリットがある。また、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,8)に必要なミラーMn(n=1,2,3,…,8)と、中心光学系L0に必要なワイドコンバーターC0の鏡胴と、を一体部品にした場合は、ミラーMn(n=1,2,3,…,8)とワイドコンバーターC0の取り付けが更に行い易くなるというメリットもある。前記一体部品を取り付けない状態でも多眼光学系として利用できるというメリットもあり、また、一体部品とすることで手動と半自動で機能の切り替えを可能とする構成については、前記第3の実施の形態と同様である。
以下に、第4の実施の形態(EX4)の光学構成例を各種データで示す。なお、記載形式は前記第1の実施の形態と同様である。
第4の実施の形態(EX4)
[中心光学系]
Fno 6
半画角 70 °
像高 2.63 mm
焦点距離 2.3 mm
BF 6.68 mm
光学系全長 20 mm
レンズ枚数 7 枚
アフォーカル倍率 0.27
第4の実施の形態(EX4)
[周辺光学系]
Fno 6
半画角 25 °
像高 3.96 mm
焦点距離 8.5 mm
BF 6.68 mm
光学系全長 15.2 mm
レンズ枚数 3 枚
第4の実施の形態(EX4)
[光学系全体]
撮影可能半画角 85 °
光学系厚み 20 mm
光学系全体サイズ □16.8mm(ただし、光軸直交面内)
ωc/ωa 2.8
中心光学系による撮影割合
0.72
[精細度]
魚眼レンズ 46.3 mm
EX4 21.6 mm
図10に撮像装置DUの第5の実施の形態(EX5)の要部外観を示し、図11に第5の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを光学断面で示す。図10はアレイ光学系LAの上面図であり、図11は図10のA−A’線断面図である。
第5の実施の形態(EX5)の特徴は、中心光学系L0及び周辺光学系Ln(n=1,2)が1次元的に配列されている点にある。つまり、中心光学系L0と周辺光学系Ln(n=1,2)とが直線上に配置された同じ構成の撮像レンズ系Bn(n=0,1,2)を有し、中心光学系L0が最も物体側にワイドコンバーターC0を有し、周辺光学系Ln(n=1,2)が最も物体側にプリズムPn(n=1,2)を有する点に、第5の実施の形態(EX5)の特徴がある。
周辺光学系Ln(n=1,2)は中心光学系L0の両側に配置されており、3つの光学系Ln(n=0,1,2)が1つの撮像素子SRを共有するように直線状に配置されている。周辺光学系Ln(n=1,2)の視野中心はプリズムPn(n=1,2)によって傾けられており、より具体的には、中心光学系L0の光軸AXとプリズム反射面との成す最も鋭利な角度は28°であり、周辺光学系Ln(n=1,2)のプリズムPn(n=1,2)は互いに光軸AX周りに180°回転した構成となっている。
この第5の実施の形態の構成では、一方向のみに広い画角で画像を取得することができるので、一方向のみに広く撮像したい場合、例えば車載用の光学系として利用する場合に有効である。通常の光学系であれば、広い画角に合わせた光学設計になるため、最周辺でも良好な光学性能を得るためにはレンズ枚数が多くなり易い。また、それぞれのレンズの口径も大きくなる必要があり、全体として装置の大型化が避けられなかったが、本構成では最周辺の性能は周辺光学系によって確保されているため、装置の大型化をせずに良好な画像を得ることができる。
以下に、第5の実施の形態(EX5)の光学構成例を各種データで示す。なお、記載形式は前記第1の実施の形態と同様である。
第5の実施の形態(EX5)
[中心光学系]
Fno 6
半画角 41.9 °
像高 3.96 mm
焦点距離 4.2 mm
BF 4.7 mm
光学系全長 16 mm
レンズ枚数 5 枚
アフォーカル倍率 0.81
第5の実施の形態(EX5)
[周辺光学系]
Fno 6
半画角 35.5 °
像高 3.96 mm
焦点距離 5.2 mm
BF 4.7 mm
光学系全長 13.7 mm
レンズ枚数 3 枚
プリズム
nd 1.78472
vd 25.72
サイズ □6.5 mm(ただし、入出射面)
第5の実施の形態(EX5)
[光学系全体]
撮影可能半画角(水平方向×垂直方向)
81.0°×28.6°
光学系厚み 16 mm
光学系全体サイズ 16.8×6.5mm(ただし、光軸直交面内)
ωc/ωa 1.18
中心光学系による撮影割合
0.4
[精細度]
魚眼レンズ 13.7 mm
EX5 11.5 mm
図12に第6の実施の形態(EX6)を構成する撮像レンズ系Bn(n=0,1,2,3,…,12)を示し、図13に第6の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを示す。図12は4×4の16個の撮像レンズ系Bnを示す斜視図であり、図13は撮像レンズ系Bn(n=1,2,3,…,12)の物体側にプリズムPn(n=1,2,3,…,12)が配置されて周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,12)が構成された状態のアレイ光学系LAを示す斜視図である。
第6の実施の形態(EX6)では、1つの撮像素子SRを4×4の16個の光学系Ln(n=0,1,2,3,…,12)が共有する構成になっている。そして、アレイ光学系LAは、図13から分かるように、配列の中心に位置する2×2の4個の中心光学系L0と、その中心光学系L0の周囲に位置する12個の周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,12)と、からなっている。周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,12)に配置されるプリズムPn(n=1,2,3,…,12)は、中心光学系L0の光軸周りに30°ずつ回転した位置に配置されている。
この第6の実施の形態は、前述した第1〜第5の実施の形態に比べて、周辺光学系Ln(n=1,2,3,…,12)の個数が多いため、それぞれの光学系に必要な画角は狭くてもよい。したがって、周辺の画像をより一層鮮明に撮影することができる。さらに、4個の中心光学系L0で視差を持った画像を取得することができるため、画像処理部1(図1)内に三角測量による距離測定アルゴリズムを組み込むことによって、中心光学系L0が捉える範囲内については撮影対象までの距離測定が可能になる、というメリットもある。また、画像処理部1(図1)内に、複数フレームの撮影による超解像処理のアルゴリズムを組み込むことによって、中心光学系L0が捉える範囲内については超解像画像によるより鮮明な画像を取得することができる。
図14に第7の実施の形態(EX7)を構成する撮像レンズ系Bn(n=0,1,2,3,…,24)を示し、図15に第7の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを示す。図14は5×5の25個の撮像レンズ系Bnを示す斜視図であり、図15は撮像レンズ系Bn(n=1,3,5,11,14,20,22,24)の物体側にプリズムPn(n=1,3,5,11,14,20,22,24)が配置されて周辺光学系Ln(n=1,3,5,11,14,20,22,24)が構成された状態のアレイ光学系LAを示す斜視図である。
第7の実施の形態(EX7)では、1つの撮像素子SRを5×5の25個の光学系Ln(n=0,1,2,3,…,24)が共有する構成になっている。そして、アレイ光学系LAは、図15から分かるように、配列の中心(3行目と3列目との交点)に位置する1個の中心光学系L0と、その中心光学系L0の周辺に位置する8個の周辺光学系Ln(n=1,3,5,11,14,20,22,24)と、からなっている。周辺光学系Ln(n=1,3,5,11,14,20,22,24)に配置されるプリズムPn(n=1,3,5,11,14,20,22,24)は、中心光学系L0の光軸周りに45°ずつ回転した位置に配置されている。
撮像レンズ系Bn(n=0,1,3,5,11,14,20,22,24)と同様に、撮像レンズ系Bn(n=2,4,6〜10,12,13,15〜19,21,23)にも、視野中心を変更するためのプリズムやミラー等の光学素子を用いて、周辺光学系Ln(n=1,3,5,11,14,20,22,24)と同様の機能を有する周辺光学系Ln(n=2,4,6〜10,12,13,15〜19,21,23)を構成してもよい。しかし、全ての撮像レンズ系Bn(n=1,2,3,…,24)に視野中心を変更するためのプリズムやミラー等の光学素子を用いる必要はない。広範囲を撮影すると同時に、光軸が中心光学系L0と平行な複数の光学系を利用した多眼光学系として機能させることも可能である。例えば、視差画像の取得(例えば測距用)や各種フィルター越しの撮影(例えば、カラーフィルター,偏光フィルターで情報を絞って取得する。)に利用可能である。
また、本実施の形態のように、撮像レンズ系Bnを2次元的に10以上配列した場合には、視野中心を傾かせる周辺光学系として、中心光学系L0から最も離れた位置から優先的に選択した方がよい。そのような選択を行うことで、視野中心を傾かせるための光学素子(プリズムやミラー)による光線のケラレを未然に防ぐことができる。
図16に撮像装置DUの第8の実施の形態(EX8)の要部外観を示し、図17に第8の実施の形態を構成するアレイ光学系LAを光学断面で示す。図16はアレイ光学系LAの上面図であり、図17は図16のA−A’線断面図である。
第8の実施の形態(EX8)の特徴は、周辺光学系Ln(n=1,2)を構成している撮像レンズ系Bn(n=1,2)として、偏心光学系が用いられている点にある。前記第5の実施の形態(EX5)と同様、中心光学系L0及び周辺光学系Ln(n=1,2)は1次元的に配列されており、周辺光学系Ln(n=1,2)は中心光学系L0の両側に配置されて、直線状に配列した3つの光学系Ln(n=0,1,2)が1つの撮像素子SRを共有する構成になっている。しかし、第8の実施の形態(EX8)では、周辺光学系Ln(n=1,2)の視野中心を、中心光学系L0の視野中心である光軸AXと異ならせるために、撮像レンズ系Bn(n=1,2)として偏心光学系を採用している。
周辺光学系Ln(n=1,2)の視野中心は、撮像レンズ系Bn(n=1,2)の偏心によって傾けられるため、視野中心を変更するための光学素子としてプリズムやミラー等を別途設置する必要がない。したがって、本実施の形態のメリットとしては、設置の際の光学調整を行わずに広角な画像を取得できる点、撮像の際のケラレが発生しにくい点、光量の損失がない点等が挙げられる。
以下に、第8の実施の形態(EX8)の光学構成例を各種データで示す。なお、記載形式は前記第1の実施の形態と同様である。
第8の実施の形態(EX8)
[中心光学系]
Fno 9.5
半画角 15.5 °
像高 3.96 mm
焦点距離 14.1 mm
BF 9.6 mm
光学系全長 15 mm
レンズ枚数 3 枚
第8の実施の形態(EX8)
[周辺光学系]
Fno 9.5
半画角 10.3 °
像高 3.96 mm
焦点距離 14.4 mm
BF 12.3 mm
光学系全長 15 mm
レンズ枚数 3 枚
第8の実施の形態(EX8)
[光学系全体]
撮影可能半画角(水平方向×垂直方向)
28.7°×9.3°
光学系厚み 15 mm
光学系全体サイズ 25.0×5.6mm(ただし、光軸直交面内)
ωc/ωa 1.5
中心光学系による撮影割合
0.38
[精細度]
魚眼レンズ 0.16 mm
EX8 0.13 mm
DU 撮像装置
LU 撮像ユニット
LA アレイ光学系
L0 中心光学系
Ln(n=1,2,3…) 周辺光学系
Bn(n=0,1,2,3…) 撮像レンズ系(撮像光学系)
C0 ワイドコンバーター
Pn(n=1,2,3…) プリズム
Mn(n=1,2,3…) ミラー
Zn(n=0,1,2,3…) 像
LN 結像光学系
ZN 像
SR 撮像素子
SS 受光面(撮像面)
CG カバーガラス
AX 中心光学系の光軸
1 画像処理部
1a ADコンバーター
1b DSP
1c 画像処理・画像再生用プロセッサー
2 画像表示部

Claims (3)

  1. 撮像素子と、その撮像素子の撮像面に対して視野の異なる複数の結像を行うアレイ光学系と、そのアレイ光学系で形成された視野の異なる複数の像をつなぎ合わせて1枚の合成画像を出力する画像処理部と、を有する撮像装置であって、
    前記アレイ光学系が、配列の中心に位置する少なくとも1つの中心光学系と、その中心光学系の周辺に位置する複数の周辺光学系と、からなり、
    前記中心光学系の画角が前記複数の周辺光学系の画角よりも広く、
    前記複数の周辺光学系のうちの少なくとも1つが、前記中心光学系とは視野中心の異なる像を前記撮像面上に形成することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記中心光学系と前記周辺光学系とが同じ構成の撮像光学系を有し、前記中心光学系が最も物体側にワイドコンバーターを有し、前記周辺光学系が最も物体側にプリズムを有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記中心光学系と前記周辺光学系とが同じ構成の撮像光学系を有し、前記中心光学系が最も物体側にワイドコンバーターを有し、前記周辺光学系が最も物体側にミラーを有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113840064A (zh) * 2021-08-24 2021-12-24 中国科学院光电技术研究所 一种基于电控选通的大视场光学成像方法
WO2023204757A1 (en) * 2022-04-21 2023-10-26 Prizm Optics Pte. Ltd. Surround viewing using a fisheye lens and one or more wedge prisms

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