JP2015104521A - パッケージ構成体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価なスポンジの使用を省略または削減することができ、人工関節形成用部材の寸法や形状に違いがあっても、共通の構造で対応できるパッケージ構造体を提供する。
【解決手段】保持枠体10の巻き掛け部である溝12に巻き掛けた結束バンド40の環状部分が、保持枠体10の内側に配設した人工関節形成用部材Sに当接して、人工関節形成用部材Sを保持枠体10の内側に保持する。結束バンド40は溝12によって位置決めされるので移動することがなく、人工関節形成用部材Sの変位が防止される。スポンジを使用せずに人工関節形成用部材Sを収納することが可能である。形状や大きさが異なる人工関節形成用部材Sを収容する場合でも、結束バンド40巻き掛け位置、巻き掛け本数、環状部分の長さを調節することによって、容易に対応できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、整形外科手術で使用される人工関節形成用部材を収納保存するためのパッケージ構成体に関する。
人工関節形成術に用いられる人工関節形成用部材は、必ず滅菌した状態で手術室に搬入されるが、病院内でこれらの人工関節形成用部材を滅菌処理することは稀であり、ほとんどの人工関節形成用部材は、製造元にて滅菌処理された状態で出荷される。
人工関節形成用部材を、滅菌状態で長期保存できる収納パッケージとして、従来、二重構造の医療用ブリスターパックが用いられている。二重構造の医療用ブリスターパックは、内容器と、内容器が収納される外容器とが組み合わされて使用され、ポリ塩化ビニルやポリエチレンテレフタレートなどのプラスチック材料によって、人工関節形成用部材の大きさと形状に合わせた形状、寸法の内容器および外容器が、金型を用いて製作される。
図8は、人工関節形成用部材の一例として、人工股関節の人工関節形成用部材Sを収納するための、内容器1と外容器2とから成る二重構造の収納パッケージQの従来例を示すものである。内容器1および外容器2は、いずれも上面に開口1a,2aを有するトレイ状の容器である。人工関節形成用部材Sは、大腿骨の骨随腔中に挿入されるステム50と、骨随腔の外側に配置されて骨頭球が嵌合されるネック部51とを有し、ネック部51に、スペーサ3が装着され、該スペーサ3に固定用のスポンジ4が取着されるとともに、ステム50の遠位側先端部にスポンジ4が取着された状態で、内容器1に収納される。さらに、スポンジ4の上に押さえ用の中蓋6が配置され、不織布の蓋部材7が、開口1aの周囲のフランジ部1bに接着される。こうして封止された内容器1は、外容器2内に収納されたのち、外容器2の開口1aが、その周囲に形成したフランジ部1bに接着した不織布の蓋部材8によって封止される。なお不織布の蓋部材7,8は容易に引き剥がせるように、開口1a,2a周囲に形成したフランジ部1b、2bに10mmほどの幅の接着面を設け、ここにヒートシールなどで接着される。しかるのち、人工関節形成用部材Sが収納された収納パッケージQは、適宜の滅菌処理が施される。
蓋部材の材料である不織布は、高密度ポリエチレン100%製で、紙、フィルムおよび布の特性を併せ持ち、強靭で耐久性があり、軽量で、耐水性、通気性を有する。各種の滅菌方法に適合でき、人工関節形成用部材を容器に収納し、蓋をしたままで滅菌できる。
容器を2重構造にすることによって、外容器が不潔になっても、内容器1は清潔な無菌状態が確保できる構造となっている。したがって、手術に際しては、箱から取り出した外容器2を不潔域で開封し、中の滅菌された内容器1を清潔域に投げ込む方式で、人工関節形成用部材の受け渡しが行えるので、滅菌された製品の取り回しが非常に簡便である。ほとんどの人工関節形成用部材は、上記方式での受け渡しが可能なように、収納パッケージQに梱包されている。滅菌の有効期限は、5年程度に設定されている。
前記人工関節形成用部材Sなどの人工関節形成用部材は、患者の骨形状や骨質、骨損失や疾患の状況などに応じ、全長、太さ、角度などの寸法や形状的特性が異なった多くの品種が存在する。各種寸法や形状に合わせて内容器1および外容器2を製作すると、異なる金型の製作費用が必要になるだけでなく、大きさの違う箱を使用するため、在庫や輸送が非常に煩雑になる。このような不具合を避けるため、現状では、同一種類の人工関節形成用部材については、寸法や形状の違いはあっても、同じ内容器1および外容器2を用いている。
共通の内容器1に、異なる寸法、形状の人工関節形成用部材Sを収納するため、人工関節形成用部材Sが内容器1の中で容易に動かないように、図8に示すように、従来、スポンジ4やスペーサ3などを組み込んでいる。また、人工関節形成用部材Sの表面に形成される粗面部については、これを内容器1に接触させないことが必要である。輸送の際の振動などによって、粗面部が内容器1に接触したり衝突したりすると、内容器1の成形材料であるプラスチックが削られて、大量の摩耗粉が発生するからである。
ところで人工関節を施術する場合、使用される製品サイズや製品の種類などの選択が手術現場で決定されることが多く、多数の選択肢を用意しておくために、使われる製品に対し、10倍ほどの個数の製品が、手術のたびに準備され、使用されなかった製品は返却される。このように、手術のたびに製品が病院と製造者との間を往復することになるので、収納パッケージQは、輸送の際の振動に対する耐性が長期に渡って要求される。
共通の内容器1に、異なる大きさの人工関節形成用部材を固定するため、図8の従来例のように、内容器1と人工関節形成用部材との隙間に、人工関節形成用部材の形状および大きさに合わせて製作した、多数のスポンジ4が使用される。図8の例では、3個のスポンジ4と1個のスペーサ3とが用いられている。スポンジ4の大きさは、人工関節形成用部材の種類に応じて、すべて違う大きさとなる。つまり、人工関節形成用部材の種類ごとに、専用のスポンジ4を用意する必要があるので、準備しなければならないスポンジ4の総数は、非常に多くなる。スポンジ4の数が多くなると、スポンジ4の在庫管理が煩雑になるという問題や、多くのスポンジ4の中から特定の種類を選び出すことによる作業性の低下や、誤った組合せが発生するなどの問題が生じる。
さらに、人工関節形成用部材を支持するためのスポンジ4には、滅菌処理のガンマ線照射にも耐えうる特別な樹脂材料が用いられるので、非常に高価であり、コストの増大をもたらしている。しかもスポンジ4は、手術後に廃棄されるので、大変不経済である。
特許文献1は、前記問題を解決する手段として提案されたものである。特許文献1に記載の人工股関節のステム用パッケージは、人工股関節のステムを収納するためのパッケージであって、ステム本体の遠位部を支持する遠位支持体と、ステム本体の中央部を挿通しながら支持する中央支持体と、ネック部を支持するネック支持体とによって、人工股関節のステムをトレイ内で支持し、トレイ長手直交方向に延在し、トレイ長手方向に沿って離間配置されている複数個のリッジがその対向側にも対象的に配置され、遠位支持体および中央支持体が、リッジとリッジとの間に形成された装着部に対して着脱自在であるように構成したものである。なお、遠位支持体および中央支持体は、ポリエチレン系樹脂材料を発泡させたスポンジ状の弾性体であって、耐ガンマ線特性を有するスポンジ状樹脂材料で製作される。
特許文献1のステム用パッケージは、遠位支持体及び中央支持体という少なくとも二つのステム支持体とネック支持体とによって、人工股関節のステムをトレイ内で支持する構成を提供するので、高価な支持体の使用数量を少なくして、パッケージ費用を大幅に削減できる効果を奏するとされている。
実用新案登録第3149688号公報
特許文献1に記載の人工股関節のステム用パッケージは、遠位支持体、中央支持体およびネック支持体とで、人工股関節のステムを弾性的に支持する構成である。したがって、ステムは容器内部で移動する可能性がある。中央支持体は、ステム本体の中央部を貫通させるように寸法構成された貫通孔を有するから、ステムの大きさに合わせて、貫通孔の大きさが異なる部材を用意する必要がある。ネック支持体も、ステムのネック部の位置と大きさに合わせて製作する必要がある。したがって、中央支持体およびネック支持体については、ステムの大きさに応じた多種類の部材を用意する必要がある。ステムを支持する遠位支持体および中央支持体は、ポリエチレン系樹脂材料を発泡させたスポンジ状の弾性体であって、耐ガンマ線特性を有するものとされているから、高価なスポンジ材料が必ず使用されるので、コスト高の原因となっている。
本発明の目的は、高価なスポンジの使用を省略または削減することができ、人工関節形成用部材の寸法や形状に違いがあっても、容易に対応することができるパッケージ構成体を提供することである。
本発明は、人工関節形成用部材が収納される収納パッケージを構成するパッケージ構成体であって、
有底筒状の収納容器と、
帯状のバンド本体部と、該バンド本体部の一端部に設けられ、該バンド本体部の他端部を挿入方向とは逆方向への移動が阻止された状態で挿入可能な嵌合孔を有する係止部とを有し、前記嵌合孔に前記他端部を挿通させることによって前記バンド本体部に環状部分が形成される複数の結束バンドと、
前記収納容器に配設される、環状の枠本体部を有する保持枠体であって、前記複数の結束バンドが間隔をあけて巻き掛けられる、複数の巻き掛け部が設けられ、該複数の巻き掛け部に前記結束バンドが複数巻き掛けられる保持枠体と、
前記収納容器の開口を封止する蓋部材とを含むことを特徴とするパッケージ構成体である。
また本発明は、前記保持枠体の内側に前記人工関節形成用部材が収納され、
前記複数の結束バンドには、
前記環状部分の一部が、前記保持枠体の内側に収納される前記人工関節形成用部材の一方表面に当接する第1結束バンドと、
前記環状部分の一部が、前記保持枠体の内側に収納される前記人工関節形成用部材の前記一方表面に対向する他方表面に当接する第2結束バンドとが含まれることを特徴とする。
また本発明は、前記保持枠体が、略長方形または正方形であり、長方形または正方形の各辺に複数の前記溝が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、保持枠体の巻き掛け部に巻き掛けた結束バンドの環状部分を、保持枠体の内側に収納した人工関節形成用部材に当接させることによって、人工関節形成用部材を保持する。結束バンドの巻き掛け位置を適宜選択することによって、人工関節形成用部材に対する複結束バンドの当接位置を調節し、人工関節形成用部材を保持枠体の内側に、脱落することのないよう確実に保持することができる。
結束バンドは、保持枠体の巻き掛け部によって位置決めされるので、巻き掛け位置から移動することがなく、人工関節形成用部材が変位するのを防止できる。保持枠体は、結束バンドを用いて人工関節形成用部材を内側に保持した状態で、収納容器に配設される。したがって、スポンジを使用することなく、人工関節形成用部材を、変位が阻止された状態で、収納容器内に収納することが可能である。
形状や大きさが異なる人工関節形成用部材を収容する場合でも、結束バンドの保持枠体に対する巻き掛け位置、巻き掛け本数、および巻き掛ける際の環状部分の長さを調節することによって、容易に対応できる。したがって、形状、大きさが異なる製品でも、結束バンドを巻きかけるという同じ作業で、保持枠体に保持された状態を確実に構築することが可能である
人工関節形成用部材を取り出す際には、収納容器から保持枠体を取り出し、人工関節形成用部材を保持枠体に保持している結束バンドを切断すればよいから、目視によって、取り扱いを直感的に理解でき、作業性がよい。
結束バンドを用いて人工関節形成用部材を保持するから、高価なスポンジの使用を省略または削減できるので、大幅なコストダウンが可能となり、経済的である。スポンジの使用量が減少するので、廃棄部材が少なくなり、省資源化に寄与する。
また本発明によれば、巻き掛け部を、枠本体部に設けられる複数の溝とし、係止部の嵌合孔にバンド本体部の他端部を挿通させることによって形成される結束バンドの環状部分が溝に嵌入される構造としたので、結束バンドを溝に嵌入させた状態で巻き掛け、バンド本体部を環状に形成するだけで、結束バンドの位置決めがなされる。よって、結束バンドの巻き掛け作業が容易である。
また本発明によれば、複数の結束バンドのうちの第1結束バンドが、環状部分の一部を、保持枠体の内側に収納した人工関節形成用部材の一方表面に当接させ、第2結束バンドが、環状部分の一部を、人工関節形成用部材の一方表面に対向する他方表面に当接させるから、第1結束バンドおよび第2結束バンドは、それぞれの環状部分によって、人工関節形成用部材の対向表面を挟持する状態で保持する。よって、人工関節形成用部材の強固な保持状態が得られるので、収納容器に振動などの外力が加わっても、人工関節形成用部材が保持位置から変位するのが防止される。
また本発明によれば、保持枠体が、略長方形または正方形であり、長方形または正方形の各辺に複数の溝を設けるので、結束バンドの巻き掛けは、長方形または正方形の対向する辺の間で行えばよく、巻き掛け位置の把握が容易であるから、人工関節形成用部材の保持作業が容易である。
本発明の一実施形態に係るパッケージ構成体Kを用いた収納パッケージPを示す分解斜視図である。 結束バンド40によって、人工関節形成用部材Sを保持した保持枠体10の一例を示す斜視図である。 結束バンド40によって、人工関節形成用部材Sを保持した保持枠体10の一例を示す平面図である。 図3Aの切断線面X−Xにおける断面図である。 保持枠体10の他の例を示すものであって、図4(A)は、結束バンド40によって、異なる人工関節形成用部材Tを保持した保持枠体15の一例を示す平面図、図4(B)は、図4(A)の切断線面Y−Yにおける断面図である。 保持枠体60のさらに他の例を示すものであって、図5(A)は、保持枠体60の平面図、図5(B)は、図5(A)の切断線面Z−Zにおける断面図であって、結束バンド40を用いて人工関節形成用部材Sを保持した状態を示す図である。 保持枠体70のさらに他の例を示すものであって、図6(A)は、保持枠体70の溝部72における断面図、図6(B)は、保持枠体70の溝部72を示す平面図である。 保持枠体80のさらに他の例を示すものであって、結束バンド40を用いて人工関節形成用部材Sを保持した状態を示す断面図である。 従来の収納パッケージQを示す分解斜視図である。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明に係るパッケージ構成体Kの実施形態を説明する。本実施形態は、人工関節形成用部材Sとして、人工股関節の大腿骨側部材を収納する場合について述べる。図1は、本発明の一実施形態に係るパッケージ構成体Kを用いた収納パッケージPを示す分解斜視図、図2は、結束バンド40によって、人工関節形成用部材Sを保持した保持枠体10の一例を示す斜視図、図3Aは、結束バンド40によって、人工関節形成用部材Sを保持した保持枠体10の一例を示す平面図、図3Bは、図3Aの切断線面X−Xにおける断面図である。
人工関節形成用部材Sである大腿骨側部材は、大腿骨の骨随腔内に挿入固定されるステム50と、骨随腔の外側に配置されて骨頭球がその先端部に嵌合されるネック部51とを有しており、ネック部51には、たとえばシリコンゴム製の保護キャップ52が装着される。人工関節形成用部材Sは、コバルトクロム合金やチタン合金などで製作される。ステム50におけるネック部51に近い領域には、微小な凹凸を有する粗面部50aが外周面上に形成されている。粗面部50aは、公知の溶射技術でチタン系材料を被着させたものであり、粗面部50aの微小な凹凸が、骨を成長させる骨誘導作用を提供する。
人工関節形成用部材Sを収納する収納パッケージPには、従来と同様に、二重構造の医療用ブリスターパックが用いられる。外パッケージ部材には、図8に示す従来の外容器2および蓋部材8を使用できる。外容器2の開口2aを封止する蓋部材8は、開口2a周囲のフランジ部2bに、ヒートシールなどで接着される。
本実施形態のパッケージ構成体Kは、収納パッケージPの内パッケージ部材に適用される。パッケージ構成体Kは、側壁部21および底部22と、上面の開口20aとを有する概略有底筒状の収納容器20と、収納容器20内に配設される保持枠体10と、保持枠体10に人工関節形成用部材Sを保持させるための複数の結束バンド40と、押さえ用の中蓋6と、開口20aの周囲のフランジ部23に接着されて、開口20aを封止する蓋部材7とを含んで成る。蓋部材7は容易に引き剥がせるように、ヒートシールなどで接着される。
収納容器20は、ポリ塩化ビニルやポリエチレンテレフタレートなどの従来の医療用ブリスターパックと共通の材料で製作することができる。また、内部を目視できるように、収納容器20は、透明材料で製作するのが望ましい。
蓋部材7は、従来品と共通でよく、強靭性、耐久性、軽量性、耐水性、通気性を有し、各種の滅菌方法に適合でき、収納容器20を封止した状態で滅菌が可能なシート状部材であって、たとえば高密度ポリエチレン製の不織布が用いられる。
結束バンド40は、市販の製品を使用することができるが、特にPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)製を使用するのが望ましい。帯状のバンド本体部41の一端部に設けた係止部42の嵌合孔に、バンド本体部41の他端部43を挿通させて環状になし、他端部を引っ張って挿通長さを大きくし、環状部分の長さを短くすることによって、環状部分内に配置した物品を締め付けることができる。
保持枠体10は、環状の枠本体部11を有し、内側に人工関節形成用部材Sを保持した状態で、収納容器20の収納空間24内に配設されるものである。本実施形態の保持枠体10は、枠本体部11が、収納容器20の収納空間24の形状に合わせて、平面視形状が略長方形に形成された環状板体から成り、結束バンド40の巻き掛け部として、複数の溝12が設けられている。
本実施形態では、溝12は、枠本体部11の長方形の各辺に、かつ、一方の開口11a側および他方の開口11b側の両方に、複数設けられる。各溝12は、各辺において略等間隔であり、対向する辺どうしの間では互いに軸対称となるように配置されている。同時に、枠本体部11の一方開口11aおよび他方開口11bに平行で、かつ、一方開口11aと他方開口11bの中間を通る仮想平面に対しても、各溝12は対称となるように配置されている。
枠本体部11の1辺あたりに設けられる溝12の個数は特に限定されないが、多数設けておくことによって、結束バンド40を巻き掛ける位置の選択肢が増えるので、さまざまな形状、寸法、重量の人工関節形成用部材に対応するのが容易になる。
人工関節形成用部材Sを結束バンド40を利用して保持枠体10に保持させる手順を、次に説明する。まず、人工関節形成用部材Sの長手方向両端部付近および中央部付近の3箇所を支持するための3本の第1結束バンド40Aを、互いに間隔をあけて、それぞれ枠本体部11に巻き掛ける。第1結束バンド40Aは、バンド本体部41を、溝12に嵌入させた状態で枠本体部11に巻き掛けられ、他端部43を係止部42に挿通させて環状部分を形成し、他端部43を係止部42から引っ張り出して環状部分の径を小さくすることによって、張力を持った状態で、枠本体部11に巻き掛けられる。
次に、人工関節形成用部材Sを、その一方表面が接するように、第1結束バンド40Aの上に載置する。そして、この状態で、第2結束バンド40Bを、第1結束バンド40Aが巻き掛けられた溝12に隣接する溝12または近傍の溝12に嵌入させて巻き掛け、第1結束バンド40Aと同様に、バンド本体部41の他端部43を係止部42に挿通させて環状部分を形成し、他端部43を係止部42から引っ張り出して環状部分の径を小さくする。これによって、図3Bに示すように、第2結束バンド40Bの環状部分が、人工関節形成用部材Sにおける、第1結束バンド40Aが接している一方表面に対向する他方表面に、押圧状態で当接する。
第1結束バンド40Aは、その環状部分の一部が、人工関節形成用部材Sにおける、枠本体部11の一方開口11aに臨む一方表面に当接し、第2結束バンド40Bは、その環状部分の一部が、人工関節形成用部材Sの一方表面に対向する他方表面に当接する。その結果、第1結束バンド40Aおよび第2結束バンド40Bが、人工関節形成用部材Sの一方表面および他方表面を、長手方向両端部付近と中央部付近とにおいて挟持するから、人工関節形成用部材Sを、枠本体部11とは接触しない状態で、保持枠体10の内側に保持することができる。
保持状態の人工関節形成用部材Sに、枠本体部11から突出する部分があると、突出部分が収納容器20や蓋部材7に接触して、人工関節形成用部材Sの表面が傷ついたり、収納容器20や蓋部材7に悪影響を及ぼして、密封状態を損なうおそれがある。そこで、人工関節形成用部材Sを保持枠体10から突出させないようにするため、枠本体部11の一方開口11aと他方開口11bと内周面11cとによって囲まれる空間11sが、人工関節形成用部材Sよりも大きいように設定することが望ましい。
人工関節形成用部材Sを内側に保持した保持枠体10は、収納容器20の収納空間24に収納される。その際、人工関節形成用部材Sと保持枠体10との間に、クッション材53を配置してもよい。クッション材53は、たとえばポリエチレン系樹脂材料を発泡させたスポンジ状の弾性体である。ネック部51は、シリコン製の保護キャップ52を装着して保護しているので、その周囲のクッション材53は省略可能である。ネック部51は、形状が一定で大きさの差が少ないので、定型の保護キャップ52で保護することができる。
人工関節形成用部材Sを保持した保持枠体10を、収納容器20内に収納したならば、その上に中蓋6を配置したのち、シート状の蓋部材7を収納容器20のフランジ部23上に載置し、熱圧着などの手段によって、収納容器20の開口20aを封止する。
さらに、人工関節形成用部材Sを収納した収納容器20を、一回り大きいサイズの外容器2内に収納し、そのフランジ部2bに蓋部材8を載置し、熱圧着などによって開口2aを封止する。得られた人工関節形成用部材Sが収納された収納パッケージPは、ガンマ線照射などによって滅菌処理が行われる。
このようにして得られる本実施形態に係るパッケージ構成体Kを用いた収納パッケージPは、人工関節形成用部材Sを、収納容器20内に配設される保持枠体10の内側に、結束バンド40によって保持するので、高価なスポンジの使用を省略または削減でき、大幅なコストダウンが可能となり、経済的である。スポンジの使用量が減少するので、廃棄部材が少なくなり、省資源化に寄与する。
また、製品を保持枠体10から取り外すときには、保持枠体10に巻き掛けてある結束バンド40を切断するだけでよいから、目視するだけで、取り扱いを直感的に理解することができ、作業性がよい。
図4は、異なる形態の人工関節形成用部材Tを保持するための異なる保持枠体10の例を示すものであって、図4(A)は、結束バンド40によって、異なる人工関節形成用部材Tを保持した保持枠体15の一例を示す平面図、図4(B)は、図4(A)の切断線面Y−Yにおける断面図である。
人工関節形成用部材Tの形状、大きさが異なっても、結束バンド40の保持枠体10に対する巻き掛け本数、巻き掛け位置、および、環状部分の径の大きさを変えることで、容易に対応することができ、同じ作業で、人工関節形成用部材Tを、確実に保持枠体15に保持することができる。
本例は、人工関節形成用部材Tが湾曲した皿状の形態であり、保持枠体15は、その平面視形状をほぼ正方形としたものである。保持枠体15の枠本体部16には、各辺に巻き掛け部として溝17が3つずつ、略等間隔に設けられている。
本例では、保持枠体15の枠本体部16に、巻き掛け方向を交差させた3本ずつの結束バンド40によって、人工関節形成用部材Tを、保持枠体15の内側に保持している。結束バンド40のうち、端側の2本が、第1結束バンド40Aであり、中央の1本が第2結束バンド40Bである。本実施形態においても、第1結束バンド40Aは、その環状部分の一部が、人工関節形成用部材Tにおける、枠本体部16の一方開口16aに臨む一方表面に当接し、第2結束バンド40Bは、その環状部分の一部が、人工関節形成用部材Tの一方表面に対向する他方表面に当接する。その結果、第1結束バンド40Aおよび第2結束バンド40Bが、人工関節形成用部材Tの一方表面および他方表面を挟持して、人工関節形成用部材Sを、枠本体部16とは接触しない状態で、保持枠体15の内側に保持することができる。
このように、人工関節形成用部材Tの形状や寸法などに応じた形状の保持枠体15を準備し、人工関節形成用部材Tを保持するのに適当な位置を選択して、結束バンド40を巻き掛けることで、人工関節形成用部材Tを、保持枠体15か脱落することも変位することもないように保持することができる。よって、既成の人工関節形成用部材のみならず、患者に合わせて別途製作した人工関節形成用部材の保持も可能である。
図5は、保持枠体60のさらに他の例を示すものであって、図5(A)は、保持枠体60の平面図、図5(B)は、図5(A)の切断線面Z−Zにおける断面図であって、結束バンド40を用いて人工関節形成用部材Sを保持した状態を示す図である。
本実施形態は、保持枠体60の枠本体部61に、幅方向に出入りする凹凸構造を設け、凹部を結束バンド40の巻き掛け部62としたものである。本例では、図5(B)に示すように、枠本体部61の巻き掛け部62が凹部であるので、溝を形成しなくても、巻き掛けた結束バンド40が位置ずれを起こすことがない。
図6は、保持枠体70のさらに他の例を示すものであって、図6(A)は、保持枠体70の溝部72における断面図、図6(B)は、保持枠体70の溝部72を示す平面図である。本実施形態は、枠本体部71の外周面に溝部72を形成し、これを巻き掛け部としたものである。
図7は、保持枠体80のさらに他の例を示すものであって、結束バンド40を用いて人工関節形成用部材Sを保持した状態を示す断面図である。本実施形態は、枠本体部81の対向する個所において、巻き掛け部として形成する溝82を、一方側では、枠本体部81の一方の開口81aに臨むように形成し、他方側には、他方の開口81bに臨むように形成したものである。このように、溝82が、枠本体部81の異なる側に形成されていても、結束バンド40を巻き掛けることが可能である。
[その他の実施形態]
本発明の実施形態は、前述のものに限定されない。収納パッケージに収納する人工関節形成用部材は、人工股関節用部材のほか、人工肘関節形成用部材、人工膝関節形成用部材なども対象とすることができる。保持枠体の形状は、平面視形状が楕円形、円形、正多角形なども可能であり、収納される人工関節形成用部材の形態に応じ、適宜のものを選択することができる。
その他、本発明は、実施の状況に応じ、適宜変更することができる。
10 保持枠体
11 枠本体部
11a 一方開口
11b 他方開口
12 溝(巻き掛け部)
15 保持枠体
16 枠本体部
17 溝
40 結束バンド
40A 第1結束バンド
40B 第2結束バンド
41 バンド本体部
42 係止部
43 他端部
K パッケージ構成体
P 収納パッケージ
S 人工関節形成用部材
T 人工関節形成用部材

Claims (4)

  1. 人工関節形成用部材が収納される収納パッケージを構成するパッケージ構成体であって、
    有底筒状の収納容器と、
    帯状のバンド本体部と、該バンド本体部の一端部に設けられ、該バンド本体部の他端部を挿入方向とは逆方向への移動が阻止された状態で挿入可能な嵌合孔を有する係止部とを有し、前記嵌合孔に前記他端部を挿通させることによって前記バンド本体部に環状部分が形成される複数の結束バンドと、
    前記収納容器に収納される、環状の枠本体部を有する保持枠体であって、前記複数の結束バンドが間隔をあけて巻き掛けられる、複数の巻き掛け部が設けられ、前記複数の巻き掛け部に前記結束バンドが複数巻き掛けられる保持枠体と、
    前記収納容器の開口を封止する蓋部材とを含むことを特徴とするパッケージ構成体。
  2. 前記巻き掛け部は、前記枠本体部に設けられる複数の溝であり、
    前記係止部の前記嵌合孔に前記バンド本体部の前記他端部を挿通させることによって形成される前記結束バンドの環状部分が、前記溝に嵌入されることを特徴とする請求項1に記載のパッケージ構成体。
  3. 前記保持枠体の内側に前記人工関節形成用部材が配設され、
    前記複数の結束バンドには、
    前記環状部分の一部が、前記保持枠体の内側に配設される前記人工関節形成用部材の一方表面に当接する第1結束バンドと、
    前記環状部分の一部が、前記人工関節形成用部材の前記一方表面に対向する他方表面に当接する第2結束バンドとが含まれることを特徴とする請求項2に記載のパッケージ構成体。
  4. 前記保持枠体は、略長方形または正方形であり、長方形または正方形の各辺に複数の前記溝が設けられることを特徴とする請求項2または3に記載のパッケージ構成体。
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