JP2015102528A - 塵埃計測装置 - Google Patents

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和宏 西川
雅典 齊藤
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雅典 齊藤
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哲秀 岡橋
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Abstract

【課題】レーザ等の光源を用いて塵埃の散乱光を検出する塵埃計測装置において、進行方向などの塵埃の動きについて判断できないため、塵埃の挙動を把握できず適切な対策手段を講じにくいという問題がある。【解決手段】2以上の平行なシート状光線を形成してカメラにて観測する。カメラで2回の散乱光を所定の画像位置にて観測する場合を一つの塵埃の移動によって生じると判断することにより、特定方向への塵埃の移動を検出することが可能となる。これにより、例えば落下塵などのように特定の方向に移動する塵埃についての評価が可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は浮遊する塵埃を計測する塵埃計測装置に関し、特に液晶パネルを始めとする電子デバイスの製造工程等で使用されるクリーンルームにおける塵埃を計測する場合に好適に用いられる。
電子デバイス製造現場であるクリーンルームにおいては、空気中の浮遊微粒子が歩留まり低下の原因となることから、浮遊微粒子を管理・対策するために可視化する方法が各種提案されている。
特許文献1には対向配置された一対の反射部材のいずれかの対向面にレーザ光を入射して多重反射を生じさせ、この多重反射された空間を撮影手段によって撮影することにより、一対の反射部材の間に存在する微粒子を可視化するシステムが開示されている。
図4に、特許文献1の微粒子の可視化システムの構成を示す。特許文献1の可視化システムは、光源910、ビームエクスパンダ912、ガイドミラー914、多重反射ミラー920、ビームトラップ922、アナログ微分カメラ930、表示装置940を含んで構成されている。光源910から出力されたレーザ光がビームエクスパンダ912、ガイドミラー914を介して多重反射ミラー920に入射され、多重反射されてシート光が形成される。アナログ微分カメラ930は、このシート光が微粒子に当たったときに生じる散乱光を撮影し、その出力を微分することにより微粒子の散乱光に対応する高周波成分が強調される。この可視化システムによると、多重反射された全範囲にわたってレーザ光の強度をほぼ均一に保つことができ、微粒子を均一な感度で可視化することができる。
さらに特許文献2にはレーザ光を被測定空間内の仮想平面上において走査させる水平走査手段と、仮想平面上を走査しているレーザ光を仮想平面に対して垂直方向に走査させる垂直走査手段と、浮遊塵埃の散乱光を検出する二次元センサとを備えた浮遊塵埃測定装置が開示されている。本装置によるとレーザを走査することで広範囲に浮遊塵埃を検出することが可能となる。
特開平11−153535号公報 特開平07−229826号公報
上記特許文献には浮遊する塵埃を検出する技術が開示されているが、その塵埃の発生場所や塵埃が発生するタイミングが確認できるならば、塵埃を排除する対策がさらに立てやすくなる。そのためには可視化した塵埃の動きを把握することが有効である。
特許文献1のようにシート状光線を塵埃に照射した場合、その光線中を塵埃が移動する場合に限りその軌跡を確認できる。しかしながら、シート状光線を単に通過する場合は一度塵埃を補足できるものの、その後の塵埃の動きを把握することができない。
また特許文献2ではポリゴンミラーの回転と平行移動を利用することで、線状レーザを走査して広域に塵埃を可視化するため、走査によって塵埃確認の時間差が生じてしまい、塵埃の動きを把握することは難しい。また機械方式を有するため、周囲の気流に悪影響を及ぼす可能性や、可動部分の故障の可能性やメンテナンスの必要性がある。
すなわち従来の技術においては浮遊する塵埃を、ある時点や、ある瞬間において可視化することは可能となるが、その動きを判断することが困難である。
つまり、レーザ等の光源を用いて塵埃の散乱光を検出する塵埃計測装置において、進行方向などの塵埃の動きについて判断できないため、塵埃の挙動を把握できず適切な対策手段を講じにくいという問題がある。
以上のように、塵埃の動きを判別することが難しい状況において、本発明者らは塵埃の移動情報が検出可能な装置を提供する。
本発明に係る塵埃計測装置は、光源と、光源から出射された光を、相互に平行な複数のシート状光線に変換する光学系と、複数のシート状光線の光路中の塵埃により生じる散乱光を検出する受光素子と、受光素子の検出情報に基づいて観察方向に進行する塵埃を判定する判定装置を有し、複数のシート状光線は、該シート状光線のなす平面に対して垂直方向に配列していることを特徴としている。
さらに、本発明の塵埃計測装置において、受光素子の観察方向は、複数のシート状光線のなす平面に対して垂直であることが好ましい。
また、本発明の塵埃計測装置において、受光素子が、略同一の位置において時間差をもって複数回の散乱光を検出した場合に、複数のシート状光線のなす平面に対して垂直方向に進行する塵埃であると判定することが好ましい。
また、本発明の塵埃計測装置において、複数のシート状光線の波長は互いに異なることが好ましい。
また、本発明の塵埃計測装置において、複数のシート状光線のなす平面は、それぞれ水平方向であり、複数のシート状光線は鉛直方向に配列していることが好ましい。
また、本発明の塵埃計測装置において、複数のシート状光線の配列間隔と、塵埃が複数のシート状光線を横切る時間間隔に基づいて、塵埃の通過速度を算出することが好ましい。
本発明によれば、レーザ等によって塵埃を可視化できると共に、所定の方向に進行する塵埃を判別することが可能となる。このため、特定方向に進行する塵埃が製造工程で問題となる場合に塵埃の特性を推測することができ、有効な対策を取ることができる。
本発明の実施例1の塵埃計測装置の主要構成を説明する図である。 本発明の実施例2の塵埃計測装置の主要構成を説明する図である。 本発明の実施例3の塵埃計測装置の主要構成を説明する図である。 従来技術である特許文献1の微粒子の可視化システムを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施例1の塵埃計測装置の主要構成を説明する図である。図1において、塵埃計測装置11は光源1、レンズ2、CCDカメラ3、コンピュータ4、ディスプレイ5によって構成される。
光源1は塵埃9を検出するための光を供給する。後述するようにその出射光をシート状光線に変換し、重ならないように平行に配列させる必要があるため、出射光の広がり角が小さいレーザを用いることが好ましい。例えばYAGレーザ等の固体レーザであってもよいし、半導体レーザであってもよい。レーザ出力は特に規定されないが、出力が大きいほど塵埃計測感度は向上する。例えば10mWから1000mW程度のレーザが好適に使用される。ビーム径については特に限定されるものではなく、例えば0.3mm程度のものを用いることができるが、2.0mm程度のものも適宜用いることができる。
レンズ2はレーザ光を扇型のシート状光線へ変換するために配置されるレーザラインジェネレータレンズである。発散角度は観察する領域と距離とに応じて適宜決定すればよく、光学レンズとして市販される製品から選定すればよい。これにより、光源1から出射したレーザ光は扇状のシート状光線となる。なお、レンズ2の発散角度が小さい場合、計測エリアが狭くなりパワー密度を上げることができるため、光源1は上記で示した範囲より低出力のレーザを使用することもできる。
光源1およびレンズ2は上下に一組ずつ配置されており、2つの扇状のシート状光線が互いに平行で鉛直方向に配列し、かつ水平方向に光路を持つように設定されている。
そして別途CCDカメラ3が上方に設置されており、塵埃9によりシート状光線が散乱された場合に、捉えられた散乱光の画像情報は画像データとしてコンピュータ4において保存、処理された後にディスプレイ5に表示される。
これらの構成要素のうち、レンズ2、CCDカメラ3については、測定対象領域の近辺に設けられる。例えばクリーンルームにおいて製造工程中もしくは準備中の電子デバイス10(例えば液晶パネル)に対して、図1のように2つのシート状光線を介して直上に配置することで、歩留まり低下の原因となる塵埃9を以下のように計測することができる。
塵埃計測装置11において図1に示すように、塵埃9が鉛直方向に落下する場合、鉛直方向に配列する2つのシート状光線を順次通過する(横切る)ので、CCDカメラ3によって散乱光が2回観測される。また、CCDカメラ3が鉛直上方に配置され、鉛直下方向を観測するように配置されているので、塵埃9の落下に伴う散乱光を観測する画像位置はほぼ同一となる。
このような画像情報をコンピュータ4で取り込み、散乱光が時間差をもって2回、ほぼ同一ポイントで検出された場合に、検出された塵埃が同一の塵埃9であって、それが鉛直方向に進行する塵埃として判別する。具体的には下記の方法で判別を行う。コンピュータ4に、検出された塵埃を同一と判断するための許容範囲として距離判定値と時間判定値を予め記録しておく。コンピュータ4は、検出された複数の塵埃どうしの距離間隔および時間間隔を、上記距離判定値および時間判定値とそれぞれ比較し、塵埃どうしの距離間隔が距離判定値以下であり、かつ時間間隔が時間判定値以下の場合に、これらの検出された塵埃どうしが同一の塵埃であり、かつそれが鉛直方向に進行する塵埃として判別する。
当然ながら、ほぼ同一ポイントで2回の散乱光が検出されない場合には、検出される塵埃は他の方向に進行する塵埃として判定する。
なお、別の塵埃が偶然同一ポイントで検出される場合もあるが、クリーンルームのように検出される塵埃の数が少ない場合は、別の塵埃を所定の方向に移動する塵埃と判別する確率は少ない。また、略平行なシート状光線を3以上に設定することにより誤検知の確率はさらに低下する。
これにより、鉛直方向に進行する塵埃の数、および検出される全ての塵埃の中での鉛直方向に進行する塵埃の割合等を確認することが可能となる。
また、鉛直方向に進行する塵埃については、2つのシート状光線間の距離dと、検出される2度の散乱光の時間差Δtとから、検出される塵埃の進行速度をd/Δtと算出することができる。
例えば周囲の気流が無視できるほど小さい環境や、塵埃が粗大で気流が無視できる環境であれば、前記塵埃9の進行速度は重力場での一次元運動となるので、一般的に終末沈降速度として扱われる速度となる。これから塵埃9を、例えば球形で、密度を1g/cmのように仮定すれば塵埃9のサイズを推定することも可能である。
浮遊する塵埃は主として気流に乗って移動するものと考えられるが、例えば100μm程度の粗大な塵埃は、上述のように重力の影響を受けて落下運動が支配的となる。製造する電子デバイスによっては、このような粗大な塵埃が重要な問題となり、1μm以下程度の微細な塵埃は不良原因とは直接関係しない場合がある。このような製造工程においては、粗大な塵埃を監視することが有効である。
この要請に対して、本願の実施例1では上述のように粗大な塵埃が落下する場合には鉛直方向の移動に着目すればよいことに鑑み、シート状光線を鉛直方向に配列させることで、塵埃9の鉛直方向の速度の検出やサイズの推定を実現できる。得られた塵埃9の進行速度(落下速度)から、これを別方向に移動させたり除去したりするために必要となる気流風速の設定に役立てることが可能となる。つまり、塵埃9を排除する対策立案のため大いに有効である。
一方、上述した特許文献1や特許文献2の塵埃を検出する方式においては、〔発明が解決しようとする課題〕で述べたように塵埃の速度や進行方向などの動きの検出が困難であるだけでなく、実施例1のように塵埃サイズを判別することが難しい。これは以下の理由による。
塵埃サイズが異なる場合はレーザ照射した時に塵埃として検出される光量が異なることを利用すれば、原理的には判別が可能である。しかしながら実用的には、例えば扇状にシート状レーザを照射した場合は照射位置でのパワー密度の違いによって検出する光量が異なるという問題がある。また、検出位置が異なる場合、検出カメラの焦点ずれによる差も生じる。さらには周囲環境からの光がノイズとなる、などの理由により塵埃サイズを特定することは特許文献1や特許文献2等の従来技術では実用的には難しい。
これに対し実施例1の構成では、簡便な構成で塵埃9の特定方向の速度の検出やサイズの推定を実現できる。
実施例1ではさらに、次のような応用例も可能である。
例えば周囲の気流の影響が無視できない環境において、気流の影響を受けて塵埃9が二つのシート状光線を横切る際に平面位置がずれる場合がある。これに対して実施例1のCCDカメラ3ではシート状光線を横切る塵埃9の平面位置も同時に検出しているため、シート状光線の配列している特定方向だけでなく、シート平面方向への移動方向についても検出することができる。つまり、塵埃9の移動方向が上記特定方向に限られるものではなく、ある程度の斜め方向も含めた移動速度についても検出できる。このことは、塵埃9を排除する対策立案のため大いに有効である。なお、この検出は、異なる2つの平面位置にて検出された塵埃9が同一であることが前提であるため、クリーンルームのように検出される塵埃の数が少ない場合に適用できる。
なお図1に示す実施例1の塵埃計測装置11において光源1は2個配置しているが、1個の光源1を準備し、出射光を光学的に分岐して2個のレンズ2へとそれぞれ光線を入射させる構成であってもよく、特に指定するものではない。また、実施例1ではシート状光線が2つの場合を示したが、2つに限るものではなく、3つ以上でも構わない。また、その配列間隔が等間隔であっても構わないし、等間隔でなくても構わない。シート状光線の個数やその間隔を適宜設定することにより、シート状光線が2個の場合よりも塵埃の進行速度の精度を向上することができる。
また、実施例1では、扇形のシート状光線を得るために、レンズ2にレーザラインジェネレータレンズを用いたが、レンズ2の代わりにレーザ光線をシート状に走査するための素子が設けられていてもよい。塵埃9の進行速度(落下速度)が判定できる程度に速い周期で操作すれば、実質的に実施例1と同じ効果を得ることができる。すなわち本発明における「シート状光線」には、上記のようにレーザ光をシート状に走査することも含まれるものとする。なお、以降の実施例においては説明を省略するが、このことは他の実施例についても同様である。
また、実施例1では、複数のシート状光線は、それぞれ水平方向に光路を持ち、複数のシート状光線は鉛直方向に配列している例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、重力に対して気流の影響が比較的大きく、塵埃9の進行方向がある特定方向に集中する傾向が場合、シート状光線の配列方向をその特定の方向に適宜合わせれば、所望の方向の移動状況を計測することができる。
また、実施例1では散乱光の受光素子としてCCDカメラ3を用いたが、これに限るものではない。水平方向の位置情報が不要な場合には単なる散乱光強度受光素子を用いることもできる。この場合、塵埃9の水平方向の位置判別ができないが、例えばクリーンルーム環境において塵埃9の数が極端に少なく、シート状光線の間隔が狭い場合など、特定の時間内に複数のシート状光線で塵埃9がひとつずつしか検出されない場合には、水平方向の位置情報がなくても、同一の塵埃9を時間差で検出したものと判定することができる。このように塵埃9の数つまり発生頻度やシート状光線の間隔に応じて適切な受光素子を用いることができる。
以上に説明してきたように、実施例1の塵埃計測装置11では複数配置されたシート状光線を横切って移動する塵埃をカメラなどの受光素子にて検出することができる。これを利用して、カメラなどの受光素子にて同一ポイント(あるいは実質的に同一ポイントと認識できる位置)で時間差をもって散乱光を検出した場合にそれが一つの塵埃が移動して発生したものと判定でき、塵埃の特定方向の動きを検出できる。
また、散乱光の受光素子の観察方向は、複数のシート状光線の光路のなす平面に対して垂直であるので、塵埃がシート状光線を横切る場所に対して、最も位置依存性が低い状態で散乱光の検出が可能である。その結果、信号の位置補正の必要も比較的低く、測定誤差を低くすることができる。
また、前述の通り、粗大な塵埃は周囲の気流の影響を受けにくいので落下成分が強く、また液晶パネルなどに異物として堆積しやすいので歩留りを低下する要因となる。シート状光線の光路を水平方向として鉛直方向に配列することにより、鉛直方向に落下する塵埃を検出することができ、液晶パネルを始めとする電子デバイスの歩留り低下の原因を探るのに有効な手段となる。
また、所定の方向に進行する塵埃の速度が分かるので、その塵埃の特性(重さやサイズなど)を推定でき、さらにその塵埃を別方向に移動するために必要となる気流の設定などに活用することが可能となる。
図2は本発明の実施例2の塵埃計測装置12の構成を説明する図である。実施例1と異なる点は、実施例1においてシート状光線を含む平面とCCDカメラ3の観察する方向とが垂直であったのに対し、実施例2では垂直ではない角度θにて配置されている点である。CCDカメラ3の観察方向以外については、実施例1の装置構成、各装置の機能と同一である。以下、実施例1と異なる部分について説明する。
実施例2においては、観測する塵埃9に対し、光源1と反対方向にCCDカメラ3を配置して後方散乱光を観測するので、散乱光強度を強くとることができ塵埃9の検出感度を上げることができるという利点がある。
実施例2においては、塵埃9が落下により鉛直方向に進行した場合に、2つのシート状光線の上下位置により、CCDカメラ3で検出する散乱光の検出ポイントがずれる。この位置ずれは幾何因子によって生じるものであり、2つのシート状光線の間隔d、シート状光線を含む平面とCCDカメラ3が観察する方向とのなす角θとすると、位置ずれ量はd×cosθとなる。よって、鉛直方向に進行する塵埃を判定する場合には、画像位置において同一ポイントではなく、d×cosθだけずれたポイントにて2回目の散乱光を検出した場合を以って判定すればよい。
つまり、検出感度と位置補正について考慮の上、適宜設定して実施例1同様に適用することができる。
図3は本発明の実施例3の塵埃計測装置13の構成を説明する図である。実施例3においては2つの光源として光源1a、光源1bが配置され、その波長が互いに異なる構成である。レンズ2についてはそれぞれの波長に対応したものが用いられることは言うまでもない。またCCDカメラ3は、上記2種類の波長をそれぞれ識別して検出できる。また、シート状光線の光路は鉛直方向であり、シート状光線は水平方向に配列している。上記構成・機能以外については、実施例1の装置構成、各装置の機能と同一である。以下、実施例1と異なる部分について説明する。
実施例3においては、例えば半導体レーザを光源1a、1bとして利用し、光源1aを赤色、光源1bを緑色として配置する。塵埃9が図に示す方向に移動し、シート状光線を通過した際に発生する散乱光は、光源1a、1bの波長に基づき、赤色若しくは緑色の散乱光となる。CCDカメラ3にて上記2種類の波長をそれぞれ識別して検出できるので、検出される散乱光がいずれのシート状光線を通過した塵埃9であるか、を判定することが可能となる。
したがって、図3に示すように実施例3のシート状光線の光路を鉛直方向とし、2つのシート状光線を水平(左右)方向に並べる場合、左右のいずれのシート状光線に基づいた散乱光であるかを識別できるので、塵埃9が左右どちらに向かって進行しているかを特定することが可能となる。つまりに左右に移動する塵埃を検出するだけでなく、右から左に移動する塵埃であるのか、左から右に移動する塵埃であるのか、の方向の順逆を判断できる。
実施例1や実施例2で示したように、周囲の気流の影響が比較的小さく、塵埃9が鉛直方向に落下する場合には、進行方向の順逆の特定は不要であったが、塵埃9の水平(左右)方向の移動情報を検出・特定する必要がある場合には、実施例3のように、異なる波長の光源およびシート状光線を使用することが有効である。
なお、実施例3においては、半導体レーザを用いて、光源1aを赤色、光源1bを緑色として配置したが、光源の構成についてはこの限りではない。例えば、1個の光源を準備し、出射光を光学的に分岐した上で、片方のみに波長変換素子を用いて異なる波長の光を生成し、それぞれレンズ2を用いることで波長の異なるシート状光源を得る構成であってもよく、特に指定するものではない。波長変換の手法としては、非線形光学結晶による高調波発生や、蛍光体による発光などを用いることができる。
以上のように、実施例3の塵埃計測装置13では、散乱光の色を判別することによって、複数のシート状光線のいずれによる散乱光であるかを確認することが可能となる。その結果として、所定の方向に進む塵埃において、進行方向の順逆についても判断することができる。
本発明に係る塵埃計測装置は、光源と、光源から出射された光を、相互に平行な複数のシート状光線に変換する光学系と、複数のシート状光線の光路中の塵埃により生じる散乱光を検出する受光素子と、受光素子の検出情報に基づいて観察方向に進行する塵埃を判定する判定装置を有し、複数のシート状光線は、該シート状光線のなす平面に対して垂直方向に配列していることを特徴としている。
また、本発明の塵埃計測装置において、受光素子が、略同一の位置において時間差をもって複数回の散乱光を検出した場合に、複数のシート状光線のなす平面に対して垂直方向に進行する塵埃であると判定することが好ましい。
上記構成によれば、複数配置されたシート状光線を横切って移動する塵埃をカメラなどの受光素子にて検出することができる。これを利用して、カメラなどの受光素子にて同一ポイント(あるいは実質的に同一ポイントと認識できる位置)で時間差をもって散乱光を検出した場合にそれが一つの塵埃が移動して発生したものと判定でき、塵埃の特定方向の動きを検出できるという効果を奏する。
さらに、本発明の塵埃計測装置において、受光素子の観察方向は、複数のシート状光線の光路のなす平面に対して垂直であることが好ましい。
上記構成によれば、塵埃がシート状光線を横切る場所に対して、最も位置依存性が低い状態で散乱光の検出が可能である。その結果、信号の位置補正の必要も比較的低く、測定誤差を低くすることができるという効果を奏する。
また、本発明の塵埃計測装置において、複数のシート状光線の波長は互いに異なることが好ましい。
上記構成によれば、散乱光の色を判別することによって、複数のシート状光線のいずれによる散乱光であるかを確認することが可能となる。その結果として、所定の方向に進む塵埃において、進行方向の順逆についても判断することができるという効果を奏する。
また、本発明の塵埃計測装置において、複数のシート状光線のなす平面は、それぞれ水平方向であり、複数のシート状光線は鉛直方向に配列していることが好ましい。
上記構成によれば、下記効果を奏する。
前述の通り、粗大な塵埃は周囲の気流の影響を受けにくいので落下成分が強く、また液晶パネルなどに異物として堆積しやすいので歩留りを低下する要因となる。シート状光線の光路を水平方向として鉛直方向に配列することにより、鉛直方向に落下する塵埃を検出することができ、液晶パネルを始めとする電子デバイスの歩留り低下の原因を探るのに有効な手段となるという効果を奏する。
また、本発明の塵埃計測装置において、複数のシート状光線の配列間隔と、塵埃が複数のシート状光線を横切る時間間隔に基づいて、塵埃の通過速度を算出することが好ましい。
上記構成によれば、所定の方向に進行する塵埃の速度が分かるので、その塵埃の特性(重さやサイズなど)を推定でき、さらにその塵埃を別方向に移動するために必要となる気流の設定などに活用することが可能となるという効果を奏する。
本発明はクリーンルーム等の清浄空間における塵埃を計測する装置として利用できる。
1 光源
1a 光源
1b 光源
2 レンズ
3 CCDカメラ
4 コンピュータ
5 ディスプレイ
9 塵埃
10 電子デバイス
11 塵埃計測装置
12 塵埃計測装置
13 塵埃計測装置

Claims (6)

  1. 光源と、
    前記光源から出射された光を、相互に平行な複数のシート状光線に変換する光学系と、
    前記複数のシート状光線の光路中の塵埃により生じる散乱光を検出する受光素子と、
    前記受光素子の検出情報に基づいて観察方向に進行する塵埃を判定する判定装置を有し、
    前記複数のシート状光線は、該シート状光線のなす平面に対して垂直方向に配列していることを特徴とする塵埃計測装置。
  2. 前記受光素子の観察方向は、前記複数のシート状光線のなす平面に対して垂直方向であることを特徴とする請求項1に記載の塵埃計測装置。
  3. 前記受光素子が、略同一の位置において時間差をもって複数回の散乱光を検出した場合に、前記複数のシート状光線のなす平面に対して垂直方向に進行する塵埃であると判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塵埃計測装置。
  4. 前記複数のシート状光線のなす平面は、それぞれ水平方向であり、
    前記複数のシート状光線は鉛直方向に配列していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の塵埃計測装置。
  5. 前記複数のシート状光線の波長は互いに異なることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の塵埃計測装置。
  6. 前記複数のシート状光線の配列間隔と、塵埃が前記複数のシート状光線を横切る時間間隔に基づいて、前記塵埃の通過速度を算出することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の塵埃計測装置。
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